特許第6965461号(P6965461)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6965461
(24)【登録日】2021年10月22日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 1/00 20070101AFI20211028BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20211028BHJP
【FI】
   H02M1/00 Z
   H02M7/48 Z
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-557363(P2020-557363)
(86)(22)【出願日】2020年4月23日
(86)【国際出願番号】JP2020017557
【審査請求日】2020年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中林 重幸
(72)【発明者】
【氏名】宇田川 育篤
【審査官】 土井 悠生
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2019/003432(WO,A1)
【文献】 特開2006−345590(JP,A)
【文献】 特開2007−306793(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00−7/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が電力変換モジュールを含み、上下方向に直交する横方向に間隔をあけて配置された複数の電力変換ユニットと、
前記横方向における前記複数の電力変換ユニットの一方側から他方側に向けて延在し、前記複数の電力変換ユニットが上方側から載置された少なくとも1つの支持体と、を備え、
前記支持体は、絶縁部材によって構成されており、
前記複数の電力変換ユニットの各々は、前記上下方向および前記横方向に直交する前後方向に前記電力変換モジュールをスライド移動可能に保持するスライドガイドを含み、
前記スライドガイドは、前記電力変換ユニットを支持する台座部と、前記台座部を下方側から支持するとともに前記支持体に当接する脚部とを有し、
前記脚部は、前記前後方向から見た場合に、前記横方向において前記電力変換モジュールの両端よりも内側に位置する、電力変換装置。
【請求項2】
前記支持体は、前記複数の電力変換ユニットに対向する上面を含み、
前記上面のうち互いに隣り合う前記電力変換ユニットの間に位置する部分に、凹凸部が設けられている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記支持体は、前記複数の電力変換ユニットに対向する上面を含み、
前記上面は、前記複数の電力変換ユニットが載置される第1領域と、互いに隣り合う前記電力変換ユニットの間に位置する第2領域とを含み、
前記第1領域と前記第2領域との間に段差が形成されている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記支持体は複数であり、
複数の前記支持体は、前記上下方向および前記横方向に直交する前後方向に並んで配置されており、
前記上下方向における前記支持体の長さは、前記前後方向における前記支持体の長さよりも長い、請求項1から3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記複数の電力変換ユニットと前記少なくとも1つの支持体とを含む単位ユニットが、前記上下方向に複数並んで配置された、請求項1からのいずれか1項に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電力変換装置においては、特開2019−160820号公報(特許文献1)、および実公昭63−030231号公報(特許文献2)等に開示されているように、碍子等の絶縁支柱を介して複数の電力変換ユニットが積み上げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019−160820号公報
【特許文献2】実公昭63−030231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、複数の電力変換ユニットを横方向に複数配置する場合には、これら複数の電力変換ユニットをまとめて支持するための支持構造が必要となる。また、複数の電力変換ユニットは相当程度の重量があるため、より強固な構造が要求される。
【0005】
しかしながら、支持構造を金属材料で構成することにより、支持構造の強度を確保することができるが、この場合には、支持構造と電力変換ユニットとの間の絶縁耐圧を確保するために、複数の電力変換ユニットと支持構造との間に、碍子等の絶縁部材を配置する必要が生じる。
【0006】
この場合には、絶縁部材の高さが加算されて電力変換装置の高さが高くなってしまう。さらに、電力変換装置の組み立て時においても、複数の電力変換ユニットと支持構造との間に絶縁部材を取り付ける手間がかかってしまう。
【0007】
本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、低背化、および組立性の改善が可能な電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に基づく電力変換装置は、各々が電力変換モジュールを含み、上下方向に直交する横方向に距離をあけて配置された複数の電力変換ユニットと、上記横方向における複数の電力変換ユニットの一方側から他方側に向けて延在し、上記複数の電力変換ユニットが上方側から載置された少なくとも1つの支持体と、を備える。上記支持体は、絶縁部材によって構成されている。
【0009】
上記本開示に基づく電力変換装置にあっては、上記支持体は、上記複数の電力変換ユニットに対向する上面を含む。この場合にあっては、上記上面のうち互いに隣り合う上記電力変換ユニットの間に位置する部分に、凹凸部が設けられていてもよい。
【0010】
上記本開示に基づく電力変換装置にあっては、上記支持体は、上記複数の電力変換ユニットに対向する上面を含む。この場合にあっては、上記上面は、上記複数の電力変換ユニットが載置される第1領域と、上記上面のうち互いに隣り合う上記電力変換ユニットの間に位置する第2領域とを含んでいてもよく、上記第1領域と上記第2領域との間に段差が形成されていてもよい。
【0011】
上記本開示に基づく電力変換装置にあっては、上記少なくとも1つの支持体は、複数の支持体を含んでいてもよい。この場合には、上記複数の支持体は、上記上下方向および上記横方向に直交する前後方向に並んで配置されることが好ましい。さらに、上記上下方向における上記支持体の長さは、上記前後方向における上記支持体の長さよりも長いことが好ましい。
【0012】
上記本開示に基づく電力変換装置にあっては、上記複数の電力変換ユニットの各々は、上記上下方向および上記横方向に直交する前後方向に上記電力変換モジュールをスライド移動可能に保持するスライドガイドを含んでいてもよい。この場合には、上記スライドガイドは、上記電力変換ユニットを支持する台座部と、上記台座部を下方側から支持するとともに上記支持体に当接する脚部とを有していてもよい。さらに、この場合には、上記脚部は、上記前後方向から見た場合に、上記横方向において上記電力変換モジュールの両端よりも内側に位置することが好ましい。
【0013】
上記本開示に基づく電力変換装置にあっては、上記複数の電力変換ユニットと上記少なくとも1つの支持体とを含む単位ユニットが、上記上下方向に複数並んで配置されることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、低背化、および組立性の改善が可能な電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態1に係る電力変換装置を示す概略斜視図である。
図2】実施の形態1に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略斜視図である。
図3】実施の形態1に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略平面図である。
図4】比較例に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略斜視図である。
図5】実施の形態2に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略平面図である。
図6】実施の形態3に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略平面図である。
図7】実施の形態4に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る電力変換装置を示す概略斜視図である。図1を参照して、実施の形態1に係る電力変換装置100について説明する。
【0018】
図1に示すように、電力変換装置100は、複数の単位ユニット1と、ベース部30と、複数のステージ支柱41と、および複数のベース支柱42とを備える。電力変換装置100は、複数の単位ユニット1が、上下方向(図1中DR1方向)に並んで配置されることで構成されている。
【0019】
複数の単位ユニット1の各々は、複数の電力変換ユニット10と、当該複数の電力変換ユニット10を下方側から支持するステージユニット20とを含む。複数の電力変換ユニット10は、上下方向と直交する横方向(図1中DR2方向)に並んで配置されている。
【0020】
ステージユニット20は、横方向において、複数の電力変換ユニット10の外側に突出する部分を有しており、当該突出する部分が複数のステージ支柱41によって支持されている。
【0021】
複数のステージ支柱41は、上下方向において互いに隣り合う単位ユニット1の間に配置されている。複数のステージ支柱41は、上下方向に延在するように設けられている。複数のステージ支柱41は、外周部に碍子を含む。
【0022】
複数のベース支柱42は、最も下方に位置する単位ユニット1と設置面に設置されたベース部30との間に配置されている。複数のベース支柱42は、上下方向に延在するように設けられている。複数のベース支柱42は、外周部に碍子を含む。
【0023】
図1においては、単位ユニット1内において、4つの電力変換ユニット10が横方向に並んで配置される場合を例示しているが、電力変換ユニット10の個数は適宜変更することができる。
【0024】
また、単位ユニット1は、上下方向に直交する面内に1つ配置される場合を例示しているが、これに限定されず、上記面内に複数並んで配置されていてもよい。たとえば、単位ユニット1は、DR2方向に複数並んで配置されていてもよいし、DR1方向およびDR2方向に直交するDR3方向(前後方向)に並んで配置されていてもよい。また、単位ユニット1は、DR2方向およびDR3方向に行列状に配置されてもよい。
【0025】
さらに、図1においては、電力変換装置100は上下方向に5段で並んで配置された単位ユニット1によって構成される場合を例示しているが、これに限定されない。電力交換装置100は、1段のみの単位ユニット1で構成されていてもよいし、2から4段の単位ユニット1で構成されていてもよい。また、電力交換装置100は、6段以上の単位ユニット1で構成されていてもよい。
【0026】
図2および図3は、実施の形態1に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略斜視図および概略平面図である。図2および図3を参照して、単位ユニット1の詳細について説明する。
【0027】
図2に示すように、単位ユニット1は、上述のように複数の電力変換ユニット10と、ステージユニット20とを備える。複数の電力変換ユニット10の各々は、電力変換モジュール11と、スライドガイド12とを含む。
【0028】
電力変換モジュール11は、例えばサイリスタスタックである。当該電力変換モジュール11の外郭を形成する筐体と、当該筐体に収容された発熱機器と、発熱機器とは異なる電気部品とが収容されている。発熱機器は、たとえば、半導体素子である。電気部品は、たとえば、半導体素子を形成する制御基板である。半導体素子は、たとえばパワー半導体であり、冷却水が循環可能な水冷フィンに接触するように配置されている。
【0029】
スライドガイド12は、DR3方向にスライド移動可能に電力変換モジュール11を保持する。このようなスライドガイド12によって電力変換モジュール11を引き出すことにより、電力変換モジュール11の交換等、メンテナンス性を向上させることができる。
【0030】
ステージユニット20は、少なくとも1つの支持体21と、少なくとも1つの支持体21を保持する一対のフレーム22とを含む。
【0031】
少なくとも1つの支持体21は、複数の支持体21を有し、より具体的には、5つの支持体21を有する。複数の支持体21は、DR3方向に距離をあけて並んで配置されている。このように、複数の支持体21を距離をあけて並べて配置することにより、ステージユニット20を軽量化することができる。
【0032】
複数の支持体21は、絶縁部材によって形成されている。絶縁部材は、耐荷重を有するものであれば適宜採用することができる。絶縁部材として、たとえば、合成樹脂等の樹脂部材を採用することができる。より特定的には、ガラスエポキシ樹脂を採用できる。
【0033】
複数の支持体21の各々は、DR2方向における複数の電力変換ユニット10の一方側から他方側に向けて延在する。より特定的には、複数の支持体21の各々は、DR2方向に平行な方向に延在する。複数の支持体21には、複数の電力変換ユニット10が載置されている。
【0034】
一対のフレーム22は、DR2方向における複数の支持体21の両端側に配置されており、複数の支持体21を保持している。一対のフレーム22は、金属材料によって構成されており、支持体21を強固に保持している。これにより、ステージユニット20の全体的な剛性を高めることができる。
【0035】
一対のフレーム22の各々は、複数の支持体21が固定される壁部221と、上述したステージ支柱41またはベース支柱42に支持されるフランジ部222とを含む。
【0036】
壁部221は、DR3方向に沿って延在する。フランジ部222は、壁部221の下端から、複数の電力変換ユニット10が位置する側とは反対側に延在する。フランジ部222は、DR2方向およびDR3方向に略平行である。
【0037】
一対のフレーム22のうち一方側のフレーム22が有する壁部221には、DR2方向における複数の支持体21の各々の一端側が固定される。一対のフレーム22のうち他方側のフレーム22が有する壁部221には、DR2方向における複数の支持体21の各々の他端側が固定される。複数の支持体21の各々は、ネジ等の締結部材によって壁部221に固定される。
【0038】
図2および図3に示すように、複数の支持体21の各々は、板状形状を有する。DR1方向における支持体21の長さは、DR2方向における支持体21の長さよりも長くなっている。これにより、上下方向における支持体21の強度および剛性を高めることができる。このため、複数の支持体21に複数の電力変換ユニット10が載置された場合であっても、支持体21が上下方向に撓むことを抑制することができる。この結果、上下方向における耐震性を向上させることができる。
【0039】
支持体21は、複数の電力変換ユニット10に対向する上面21aを有する。実施の形態1においては、当該上面21aは、DR2方向における一端側から他端側にかけて平坦に形成されている。
【0040】
図3に示すように、上述のスライドガイド12は、より詳細には、電力変換モジュール11を支持する台座部121と、台座部121を支持する脚部122とを有する。台座部121および脚部122は、導電性を有する金属材料で構成されている。
【0041】
台座部121は、電力変換モジュールの筐体に設けられた摺動部の移動を案内するレール部を含む。レール部は、DR3方向に沿って延在するように設けられている。脚部122は、台座部121から下方側から支持するものである。脚部122は、DR3方向に沿って延在する。脚部122は、複数の支持体21に跨るように設けられている。脚部122は、台座部121と支持体21との間に配置されており、支持体21に当接している。
【0042】
脚部122は、DR3方向から見た場合に、DR2方向において電力変換モジュール11の両端よりも内側に位置する。
【0043】
DR2方向に互いに隣り合う電力変換ユニット10は、両者に発生する最大電位差に応じて、所望の沿面距離を確保されている。上記のように、脚部122がDR2方向において電力変換モジュール11の内側に位置することにより、互いに隣り合う電力変換ユニット10において最も近い脚部122間の距離L1を、DR2方向における電力変換モジュール11間の距離D1よりも大きくすることができる。これにより、支持体21を伝う沿面距離を長くすることができる。
【0044】
図4は、比較例に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略斜視図である。図4を参照して、比較例に係る電力変換装置について説明する。
【0045】
図4に示すように、比較例に係る電力変換装置は、実施の形態1に係る電力変換装置100と比較して、単位ユニット1Xの構成が相違する。具体的には、単位ユニット1Xにおいては、支持体21Xが導電性を有する金属材料で構成されており、複数の電力変換ユニット10の各々と支持体21Xとの間に碍子50が介在している。
【0046】
このような場合には、碍子50によって高さ方向(DR1方向)に、沿面距離を確保する必要が生じる。このため、碍子50の高さh1が加算されて単位ユニット1Xの高さが高くなってしまう。単位ユニット1XをDR1方向に複数並べて配置する場合には、上下方向に並んで配置される複数個の碍子50の高さh1がそれぞれ加算されるため、電力変換装置の高さはさらに高くなってしまう。
【0047】
これに対して、実施の形態1においては、上述のように、支持体21に沿って所望の沿面距離を確保しつつ、絶縁部材によって構成された支持体21に複数の電力変換ユニット10が直接載置されている。これにより、比較例と比較して碍子50を省略することができる。
【0048】
このため、実施の形態1においては、単位ユニット1の低背化を図ることができる。また、低背化された単位ユニット1を上下方向に並べて配置することにより、電力変換装置100においては、より効果的に低背化することができる。
【0049】
加えて、比較例と比較して碍子を省略することができるため、碍子の取付に必要であった作業時間も削減できる。また、部品点数を削減することができ、製造コストも低減することができる。このため、単位ユニット1ひいては電力変換装置100の組立性を大きく改善することができる。
【0050】
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略平面図である。図5を参照して、実施の形態2に係る電力変換装置について説明する。
【0051】
図5に示すように、実施の形態2に係る電力変換装置は、実施の形態1に係る電力変換装置100と比較して、電力変換ユニット10Aの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0052】
具体的には、電力変換ユニット10Aは、実施の形態1に係る電力変換ユニット10と比較して、スライドガイド12を含んでいない点において相違する。すなわち、電力変換モジュール11が、支持体21に直接載置されている。
【0053】
このため、実施の形態2に係る電力変換装置にあっては、実施の形態1に係る電力変換装置100と比較して、さらに低背化が可能になる。また、スライドガイド12の設置が不要となることで、組立作業時間を短縮し、製造コストも低減することができる。
【0054】
一方で、電力変換ユニット10Aが支持体21に接触する部分は、実施の形態1におけるスライドガイド12の脚部122とは異なり、電力変換ユニット10Aの外郭を構成する筐体となる。このため、電力変換ユニット10Aの筐体間で沿面距離を確保する必要が生じる。これにより、互いに隣り合う電力変換モジュール11間の距離D2は、実施の形態1における電力変換モジュール間の距離D1よりも大きくなる。
【0055】
(実施の形態3)
図6は、実施の形態3に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略平面図である。図6を参照して、実施の形態3に係る電力変換装置について説明する。
【0056】
図6に示すように、実施の形態2に係る電力変換装置は、実施の形態1に係る電力変換装置100と比較して、単位ユニット1Bにおける支持体21の上面21aの形状が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0057】
具体的には、実施の形態3においては、上面21aのうち互いに隣り合う電力変換ユニットの間に位置する部分R3に、凹凸部21cが設けられている。なお、上面21aのうち互いに隣り合う電力変換ユニット10の間に位置する部分R3とは、支持体21に接触する電力変換ユニット10の下端P1同士の間に位置する部分である。
【0058】
このように構成される場合であっても、実施の形態1に係る電力変換装置100とほぼ同様の効果が得られる。
【0059】
加えて、実施の形態3においては、凹凸部21cが設けられることにより、支持体21に沿った沿面距離を大きくすることができる。このため、DR2方向における互いに隣り合う電力変換モジュール11間の距離D3は、実施の形態1における電力変換モジュール11間の距離D1よりも小さくすることができる。すなわち、実施の形態3に係る電力変換装置においては、DR2方向の幅を小さくすることが可能となる。なお、上記距離D3は、上記距離D1と同程度であってもよい。
【0060】
(実施の形態4)
図7は、実施の形態4に係る電力変換装置に具備される単位ユニットにおいて、複数の電力変換ユニットが、ステージユニットに載置されている状態を示す概略平面図である。図7を参照して、実施の形態4に係る電力変換装置について説明する。
【0061】
図7に示すように、実施の形態4に係る電力変換装置は、実施の形態1に係る電力変換装置100と比較して、単位ユニット1Cにおける支持体21の上面21aの形状が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0062】
具体的には、上面21aは、複数の電力変換ユニット10が載置される第1領域R1と、互いに隣り合う電力変換ユニット10の間に位置する第2領域R2とを含んでおり、第1領域R1と第2領域R2との間に段差が形成されている。図7においては、第1領域R1が、第2領域R2よりも厚さ方向に凹んでいる場合を例示して図示しているが、第2領域R2が第1領域R1よりも厚さ方向に凹んでいてもよい。
【0063】
このように構成される場合であっても、実施の形態1に係る電力変換装置100とほぼ同様の効果が得られる。
【0064】
加えて、実施の形態4においては、第1領域R1と第2領域R2との間に段差が形成されていることにより、支持体21に沿った沿面距離を大きくすることができる。このため、DR2方向における互いに隣り合う電力変換モジュール11間の距離D4は、実施の形態1における電力変換モジュール11間の距離D1よりも小さくすることができる。すなわち、実施の形態4に係る電力変換装置においては、DR2方向の幅を小さくすることが可能となる。なお、上記距離D4は、上記距離D1と同程度であってもよい。
【0065】
以上、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0066】
1,1B,1X 単位ユニット、10,10A 電力変換ユニット、11 電力変換モジュール、12 スライドガイド、20 ステージユニット、21,21X 支持体、21a 上面、21c 凹凸部、22 フレーム、30 ベース部、41 ステージ支柱、42 ベース支柱、50 碍子、100 電力変換装置、121 台座部、122 脚部、221 壁部、222 フランジ部。
【要約】
電力変換装置は、各々が電力変換モジュール(11)を含み、上下方向に直交する横方向に間隔をあけて配置された複数の電力変換ユニット(10)と、横方向における複数の電力変換ユニット(10)の一方側から他方側に向けて延在し、複数の電力変換ユニット(10)が上方側から載置された少なくとも1つの支持体(21)と、を備える。支持体(21)は、絶縁部材によって構成されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7