(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記設定手段は、前記現在の測定モードが、前記受信した測定モードと一致していないのであれば、前記測定モードの切り替えとともに、前記センサ種類情報に対応するセンサを設定する、請求項1または2に記載の電子機器。
前記設定手段は、前記現在の測定モードが、前記受信した測定モードと一致しているのであれば、前記センサ種類情報に対応するセンサを設定する、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の電子機器。
前記第2の受信手段によって受信された前記測定モードを含む組合せを、ディスプレイから表示させる表示手段をさらに備える、請求項1乃至6のうち何れか1項に記載の電子機器。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施形態に係る測定モード設定方法が適用された電子機器を図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る測定モード設定方法が適用された電子機器10の外観構成を示す正面図であり、電子機器10をグラフ関数電卓として実施した場合を示す図である。
【0021】
以下では、電子機器10として、グラフ関数電卓を例に説明する。しかしながら、電子機器10は、グラフ関数電卓として構成されるのに限定されず、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、タッチパネル式PDA(personal digital assistants)、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成することもできる。
【0022】
なお、グラフ関数電卓のような物理的なキー(ボタン)が実装されていないタブレット端末のような電子機器(図示せず)は、グラフ関数電卓のキーと同様なソフトウェアキーボードを表示し、このソフトウェアキーボードに対するキー操作に応じて処理を実行する。
【0023】
グラフ関数電卓として構成される電子機器10は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、本体正面にはキー入力部11およびディスプレイ12が設けられる。
【0024】
キー入力部11には、数値、数式、およびプログラム命令を入力したり、計算やプログラムの実行を指示したりするための数値・演算記号キー群111、各種の関数を入力したりメモリ機能を立ち上げたりするための関数機能キー群112、計算モードやアルゴリズムモードといった各種動作モードのメニュー画面を表示させたり、これら動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群113、ディスプレイ12の下端に沿って表示された各種の機能を1回のキー操作で立ち上げるためのファンクションキー群114、ディスプレイ12に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー115が備えられる。
【0025】
数値・演算記号キー群111としては、[0]〜[9](数値)キー、[+][−][×][÷](四則記号)キー、[EXE](実行)キー、[AC](クリア)キーなどが配列される。
【0026】
関数機能キー群112としては、[sin](サイン)キー、[cos](コサイン)キー、[tan](タンジェント)キーなどが配列される。
【0027】
モード設定キー群113としては、[MENU](メニュー)キー、[SHIFT](シフト)キー、[OPTN](オプション)キーなどが配列される。
【0028】
ファンクションキー群114としては、[F1]キー〜[F6]キーが配列される。
【0029】
なお、数値・演算記号キー群111、関数機能キー群112、モード設定キー群113、ファンクションキー群114のキーは、[SHIFT]キーが操作された後に続けて操作されることで、そのキートップに記載されたキー機能ではなく、そのキーの上方に記載されたキーとして機能できるようになっている。例えば、[SHIFT]キー操作後に[AC]キーが操作(以下、[SHIFT]+[AC]キーと記す。)されると[OFF](電源オフ)キーとなる。[SHIFT]+[MENU]キーは[SET UP](セットアップ)キー、[SHIFT]+[F3]キーは[V−Window](ビューウインドウ:描画領域設定画面の表示を指示する)キーとなる。
【0030】
ディスプレイ12は、ドットマトリクス型の液晶表示ユニットからなる。なお、電子機器10がタブレット端末である場合、ディスプレイ12は、タッチパネルを重ねて設けた液晶表示ユニットからなる。ディスプレイ12は、センサ(後述する
図2に示すセンサ50)による検出信号に対して、測定モード設定プログラム(後述する
図2に示す測定モード設定プログラム22a)によってなされた演算結果をグラフ表示する。
【0031】
図2は、電子機器10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0032】
電子機器10の電子回路は、キー入力部11およびディスプレイ12に加えて、コンピュータであるCPU21、メモリ22、記録媒体読取部24、通信部25、通信部26を備えている。
【0033】
CPU21は、メモリ22に記憶されている測定モード設定プログラム22aに従い回路各部の動作を制御し、キー入力部11からのキー入力信号に応じた各種の演算処理を実行する。測定モード設定プログラム22aは、メモリ22に予め記憶されていてもよいし、あるいはメモリカード等の外部記録媒体23から記録媒体読取部24を介してメモリ22に読み込まれて記憶されたものであってもよい。測定モード設定プログラム22aは、ユーザがキー入力部11の操作によって書き換えできないようになっている。
【0034】
メモリ22には、このようなユーザ書き換え不可能な情報の他に、ユーザが書き換え可能なデータを記憶するエリアとして、キー入力部11によりキー入力されたキーコードのデータが順次入力され、これにより構成される数式のデータや表データ、グラフデータ等が記憶されるエリアである書込可能データエリア22bが確保されている。
【0035】
通信部25には、データベース30が接続される。
【0036】
図3は、データベース30の構成例を示すデータ構成図である。
【0037】
データベース30は、識別番号B1、センサ種類B2、およびセンサによる測定内容を定義した測定モードB3を含んでなる組合せBからなるレコードR1、R2、・・・を複数記憶している。
【0038】
図3に示すように、センサ種類B2の例としては、温度センサ、電圧センサ、音センサ、フォトゲートセンサ等がある。また、それらそれぞれに対応する測定モードB3の例としては、温度測定のような時間ベース(長周期)のサンプリングモード(横軸を時間、縦軸を測定値として記録する)、電圧測定のようなマニュアルサンプリングモード(ユーザが任意のタイミングで測定値を取得し、その測定値に応じた横軸の値を適宜入力し、記録する)、音測定のような時間ベース(短周期)のサンプリングモード(横軸を時間、縦軸を測定値として記録する)、およびフォトカウントのようなカウントモード(閾値を跨いでからまた跨ぐまでの時間とその回数を記録する)がある。しかしながら、センサ種類B2および測定モードB3は、これらに限定されるものではない。また、組合せBも、
図3に示される例に限定されるものではない。
【0039】
通信部25は、有線または無線によってデータベース30と通信し、測定モード設定プログラム22aからの指示に従って、データベース30から、測定モード設定に必要なデータを取得し、測定モード設定プログラム22aへ出力する。
【0040】
なお、
図2では、データベース30は、電子機器10の外部に設けられるように示されているが、電子機器10に内蔵されていても良い。データベース30が電子機器10に内蔵されている場合、電子機器10の外部の機器からの通信によって、データベース30に新たなレコードRを追加したり、レコードRの内容を変更する等によって、データベース30の内容を更新できるようにしても良い。
【0041】
通信部26は、有線または無線によってデータロガー40と通信する。データロガー40には、1つまたは複数のセンサ50が接続される。センサ50の例は、
図3を用いて前述したように、温度センサ、電圧センサ、音センサ、フォトゲートセンサ等を含む。なお、複数の生徒が同時にセンサ50を用いた測定を行う場面では、通信部26とデータロガー40との接続については、有線接続が好ましい。通信部26とデータロガー40とが有線接続されている場合には、生徒が各自、センサ50を用いた測定により実験データを取得しなければならない状況で、例えば、ある生徒が他の生徒の実験データを不正に取得するといった不正行為を防止することができる。
【0042】
データロガー40は、1つまたは複数のセンサ50が接続されることが可能であり、センサ50が接続されると、接続された各センサ50のセンサ種類を認識し、各認識結果情報を、通信部26へ送信する。また、各センサ50による検出信号を各センサ50から取得し、各検出結果を記録する記録機能を有している。なお、電子機器10がセンサ50による検出結果を取得し、この検出結果をメモリ22の書込可能データエリア22bに蓄積する機能を有するのであれば、データロガー40を省略し、メモリ22をデータロガー40の代わりとして使用してもよい。
【0043】
通信部26は、測定モード設定プログラム22aからの指示に従って、データロガー40から、認識結果情報を取得する。また、データロガー40に記録されたセンサ50による検出結果を、測定モード設定プログラム22aからの指示に従って取得し、測定モード設定プログラム22aへ出力する。
【0044】
なお、
図2では、データロガー40は、電子機器10の外部に設けられるように示されているが、電子機器10に内蔵されていても良い。
【0045】
このように構成された電子機器10は、CPU21が測定モード設定プログラム22aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウェアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下に説明するように、測定モード設定機能を実現する。
【0046】
測定モード設定プログラム22aは、電子機器10がセンサ50からの検出信号を取得するための測定モードB3を自動的に設定するためのプログラムである。
【0047】
図4は、測定モード設定プログラム22aに含まれるサブプログラム22a1〜22a7を示す構成図である。
【0048】
測定モード設定プログラム22aは、
図4に示すように、問合サブプログラム22a1、第1受信サブプログラム22a2、送信サブプログラム22a3、第2受信サブプログラム22a4、設定サブプログラム22a5、表示サブプログラム22a6、および選択サブプログラム22a7を備えている。
【0049】
図5は、測定モード設定プログラム22aによる処理の流れを示す流れ図である。
【0050】
なお、
図5では、電子機器10と、データベース30と、データロガー40とが独立しているものとして図示しているが、データベース30およびデータロガー40のうちの少なくとも何れかが、電子機器10に内蔵されていても良い。
【0051】
問合サブプログラム22a1は、センサ50が接続されたデータロガー40に対して、通信部26を介して、センサ種類を問い合わせる(S1)。データロガー40は、この問い合わせに対して、接続されているセンサ50のセンサ種類情報を、通信部26へ出力する(S2)。通信部26は、このセンサ種類情報を、測定モード設定プログラム22aへ出力する。
【0052】
測定モード設定プログラム22aでは、第1受信サブプログラム22a2が、センサ種類情報を受信し、送信サブプログラム22a3へ出力する。
【0053】
送信サブプログラム22a3は、このセンサ種類情報を、通信部25を介して、データベース30へ送信する(S3)。データベース30は、
図3に例示されるような組合せBに基づいて、センサ種類情報に対応するセンサ種類B2に対応する測定モードB3を検索し、通信部25へ出力する。
【0054】
通信部25は、データベース30から出力された測定モードB3を、測定モード設定プログラム22aへ出力する(S4)。
【0055】
測定モード設定プログラム22aでは、第2受信サブプログラム22a4が、測定モードB3を受信し、設定サブプログラム22a5および表示サブプログラム22a6へ出力する。
【0056】
設定サブプログラム22a5は、この測定モードB3が、電子機器10のために現在設定されている測定モードと一致する(S5:Yes)のであれば、センサ種類情報に対応するセンサ50を、電子機器10のために設定する(S6)。一方、一致していない(S5:No)のであれば、電子機器10のために現在設定されている測定モードを、測定モードB3へ切り替えるとともに、センサ種類情報に対応するセンサ50を、電子機器10のために設定する(S7)。
【0057】
表示サブプログラム22a6は、第2受信サブプログラム22a4によって受信された測定モードB3およびセンサ種類情報を、ディスプレイ12から表示させる。なお、データロガー40に接続されたセンサ50が複数ある場合、データロガー40からは、複数のセンサ種類情報が出力され、これに応じて、データベース30からは対応する複数の測定モードB3が出力されることになる。このような場合、表示サブプログラム22a6は、測定に利用可能なすべてのセンサ種類情報とそれぞれの測定モードB3とからなる複数の組合せを、ディスプレイ12から表示させる。
【0058】
選択サブプログラム22a7は、複数の組合せがディスプレイ12から表示された場合、表示された複数の組合せのうち、どの組合せを選択するのかを指定する選択入力を、ユーザから受け付けるためのものである。表示に応じて、ユーザが、キー入力部11を操作することによって選択入力を行うと、この選択入力を、選択サブプログラム22a7が受け取り、設定サブプログラム22a5へ出力する。
【0059】
設定サブプログラム22a5は、選択入力によって指定された測定モードB3が、電子機器10のために現在設定されている測定モードと一致する(S5:Yes)のであれば、測定モードB3に対応するセンサ種類情報に対応するセンサ50を、電子機器10のために設定する(S6)。一方、一致していない(S5:No)のであれば、電子機器10のために現在設定されている測定モードを、選択入力によって指定された測定モードB3へ切り替えるとともに、測定モードB3に対応するセンサ種類情報に対応するセンサ50を、電子機器10のために設定する(S7)。なお、本実施形態において、現在設定されている測定モードとは、例えば、前回の測定時において設定された測定モード等を意味する。なお、初めての測定時には、初期設定で所定の測定モードが設定されているのであれば、この所定の測定モードを現在設定されている測定モードとする。
【0060】
次に、以上のように構成した本発明の実施形態に係る測定モード設定方法が適用された電子機器10の動作を、
図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0061】
ここでは、温度センサを用いて、時間ベース(長周期)のサンプリングモードで、温度測定を行う場合を例に説明する。
【0062】
このように、温度測定を行う場合には、データロガー40へセンサ50として温度センサが接続される。すると、データロガー40によって、センサ種類が、温度センサであることが認識される。
【0063】
一方、データベース30には、
図3に示すように、識別番号B1、センサ種類B2、およびセンサによる測定内容を定義した測定モードB3からなる組合せBからなるレコードR1、R2、・・・が複数記憶されている。
【0064】
データロガー40が、無線または有線によって、電子機器10の通信部26に接続されると、問合サブプログラム22a1によって、データロガー40に対して、通信部26を介して、センサ種類の問い合わせがなされる(S1)。データロガー40からは、この問い合わせに対して、接続されているセンサ50のセンサ種類情報(温度センサ)が、通信部26へ出力される(S2)。通信部26では、このセンサ種類情報(温度センサ)が、測定モード設定プログラム22aへ出力される。
【0065】
測定モード設定プログラム22aでは、第1受信サブプログラム22a2によって、センサ種類情報(温度センサ)が受信され、送信サブプログラム22a3へ出力される。
【0066】
送信サブプログラム22a3では、センサ種類情報(温度センサ)が、通信部25を介して、データベース30へ送信される(S3)。データベース30では、
図3に例示されるような組合せBに基づいて、センサ種類情報(温度センサ)に対応するセンサ種類B2(温度センサ)に対応する測定モードB3(時間ベース(長周期)のサンプリングモード)が検索され、通信部25へ出力される。
【0067】
通信部25では、データベース30から出力された測定モードB3(時間ベース(長周期)のサンプリングモード)が、測定モード設定プログラム22aへ出力される(S4)。
【0068】
測定モード設定プログラム22aでは、第2受信サブプログラム22a4によって、測定モードB3(時間ベース(長周期)のサンプリングモード)が受信され、設定サブプログラム22a5および表示サブプログラム22a6へ出力される。
【0069】
設定サブプログラム22a5では、この測定モードB3(時間ベース(長周期)のサンプリングモード)が、電子機器10のために現在設定されている測定モードと一致する(S5:Yes)のであれば、センサ種類情報(温度センサ)に対応するセンサ50が、電子機器10のために設定される(S6)。一方、一致していない(S5:No)のであれば、電子機器10のために現在設定されている測定モードが、測定モードB3(時間ベース(長周期)のサンプリングモード)へ切り替えられるとともに、センサ種類情報(温度センサ)に対応するセンサ50が、電子機器10のために設定される(S7)。
【0070】
表示サブプログラム22a6では、第2受信サブプログラム22a4によって受信された測定モードB3(時間ベース(長周期)のサンプリングモード)およびセンサ種類情報(温度センサ)が、ディスプレイ12から表示される。なお、データロガー40に接続されたセンサ50が複数ある場合、データロガー40からは、複数のセンサ種類情報が出力され、これに応じて、データベース30からは対応する複数の測定モードB3が出力されることになる。
【0071】
例えば、データロガー40に、センサαと、センサβとの2つが接続されており、データベース30に、センサαとセンサβそれぞれに対する測定モード(例えば、センサαに対して、測定モードx、センサβに対して、測定モードy、センサαとセンサβとの両方を用いる場合、測定モードz)が記憶されているのであれば、
図7に例示されるように、表示サブプログラム22a6によって、測定に利用可能なすべてのセンサ種類情報(センサαのみ、センサβのみ、センサαとセンサβ)とそれぞれの測定モードB3(測定モードx、測定モードy、測定モードz)とからなる複数の組合せ(例えば、レコードr1、r2、r3)が、ディスプレイ12から表示される。
【0072】
このように、データロガー40に複数のセンサ50が接続され、
図7のように、複数の組合せがディスプレイ12から表示された場合、ユーザは、キー入力部11を操作することによって、どの組合せを選択するのかを指定する選択入力(例えば、レコードr3)を行うことができる。
【0073】
この選択入力は、選択サブプログラム22a7によって受け取られ、設定サブプログラム22a5へ出力される。設定サブプログラム22a5では、選択入力によって指定された組合せに含まれる測定モードB3(例えば、レコードr3に含まれる測定モードz)が、電子機器10のために現在設定されている測定モードと一致する(S5:Yes)のであれば、測定モードB3(測定モードz)に対応するセンサ種類B2であるセンサであるセンサαおよびセンサβが、電子機器10のために設定される(S6)。一方、一致していない(S5:No)のであれば、電子機器10のために現在設定されている測定モードが、選択入力によって指定された測定モードB3(測定モードz)へ切り替えられるとともに、測定モードB3(測定モードz)に対応するセンサ種類B2に対応するセンサ50(センサαとセンサβ)が、電子機器10のために設定される(S7)。
【0074】
上述したように、本発明の実施形態に係る表示方法が適用された電子機器10は、上記のような作用により、センサ50の測定モードを自動的に設定することができるので、従来、測定モードの設定作業に要していた時間と手間とを省くことが可能となる。
【0075】
これによって、先生は、生徒のグラフ関数電卓に、測定モードを手動で設定する必要はなくなるので、先生の作業負担を軽減することが可能となる。
【0076】
また、生徒は、自分のグラフ関数電卓に、測定モードを手動で設定する必要はなくなる。これによって、授業時間を実験のために効率的に活用できるようになる。また、1回の授業において、複数種類の実験を行う場合であっても、使用するセンサを変更する毎に必要な設定が自動的に行われることから、授業時間を測定作業のために効率的に活用することが可能となる。
【0077】
さらには、複数のセンサを用いた複雑な実験を行う場合であっても、適切な測定モードへ自動で確実に設定されることから、誤りなく測定作業を実施できるようになる。
【0078】
このように、本願発明によれば、先生と生徒との双方にメリットがあり、測定作業の効率および確実性の向上を図ることが可能となる。
【0079】
本願発明は、各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0080】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0081】
[1]
センサが接続されたデータロガーからセンサ種類情報を受信する第1の受信手段と、
前記受信されたセンサ種類情報を、前記センサ種類と、前記センサによる測定内容を定義した測定モードとの組合せが記憶されたデータベースへ送信する送信手段と、
前記センサ種類情報に応じて前記データベースから返信された、前記センサ種類情報に対応するセンサ種類を含む前記組合せに含まれる前記測定モードを受信する第2の受信手段と、
現在の前記測定モードが、前記受信した測定モードと一致していないのであれば、前記現在の測定モードを、前記組合せに含まれる測定モードへ切り替える設定手段と、を備える電子機器。
【0082】
[2]
前記データロガーに対して、センサ種類を問い合わせる問合手段をさらに備え、
前記第1の受信手段は、前記問い合わせに応じて前記データロガーから返信された前記センサ種類情報を受信する、請求項1に記載の電子機器。
【0083】
[3]
前記設定手段は、前記現在の測定モードが、前記受信した測定モードと一致していないのであれば、前記測定モードの切り替えとともに、前記センサ種類情報に対応するセンサを設定する、請求項1または2に記載の電子機器。
【0084】
[4]
前記設定手段は、前記現在の測定モードが、前記受信した測定モードと一致しているのであれば、前記センサ種類情報に対応するセンサを設定する、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の電子機器。
【0085】
[5]
前記データロガーおよび前記データベースのうち少なくとも何れかを内蔵した、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の電子機器。
【0086】
[6]
前記データベースが内蔵されている場合、外部からの通信によって、前記データベースの内容が更新される、請求項5に記載の電子機器。
【0087】
[7]
前記第2の受信手段によって受信された前記測定モードを含む組合せを、ディスプレイから表示させる表示手段をさらに備える、請求項1乃至6のうち何れか1項に記載の電子機器。
【0088】
[8]
前記接続されたセンサが複数ある場合、前記表示手段は、前記複数のセンサに応じて、複数の前記組合せを前記ディスプレイから表示させ、
前記表示された複数の組合せのうち、どの組合せを選択するのかを指定する選択入力を受け付けるための選択手段をさらに備えた、請求項7に記載の電子機器。
【0089】
[9]
電子機器のプロセッサが、
センサが接続されたデータロガーに対して、センサ種類を問い合わせ、
前記問い合わせに応じて前記データロガーから返信されたセンサ種類情報を受信し、
前記受信されたセンサ種類情報を、前記センサ種類と、前記センサによる測定内容を定義した測定モードとの組合せが記憶されたデータベースへ送信し、
前記センサ種類情報に応じて前記データベースから返信された、前記センサ種類情報に対応するセンサ種類を含む前記組合せに含まれる前記測定モードを受信し、
前記電子機器に設定されている現在の前記測定モードが、前記受信した測定モードと一致しているのであれば、前記センサ種類情報に対応するセンサを前記電子機器のために設定し、一致していないのであれば、前記現在の測定モードを、前記組合せに含まれる測定モードへ切り替え、前記センサ種類情報に対応するセンサを前記電子機器のために設定する、測定モード設定方法。
【0090】
[10]
センサが接続されたデータロガーに対して、センサ種類を問い合わせる機能、
前記問い合わせに応じて前記データロガーから返信されたセンサ種類情報を受信する機能、
前記受信されたセンサ種類情報を、前記センサ種類と、前記センサによる測定内容を定義した測定モードとの組合せが記憶されたデータベースへ送信する機能、
前記センサ種類情報に応じて前記データベースから返信された、前記センサ種類情報に対応するセンサ種類を含む前記組合せに含まれる前記測定モードを受信する機能、
前記電子機器に設定されている現在の前記測定モードが、前記受信した測定モードと一致しているのであれば、前記センサ種類情報に対応するセンサを前記電子機器のために設定し、一致していないのであれば、前記現在の測定モードを、前記組合せに含まれる測定モードへ切り替え、前記センサ種類情報に対応するセンサを前記電子機器のために設定する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。