(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
温度に応じて抵抗率が変化する感温部材を含む温度センサーと湿度に応じて静電容量または抵抗率が変化する感湿部材を含む湿度センサーとを一体化した複合センサーであって、
前記温度センサーと前記湿度センサーに共通して用いられる第1端子と、
前記第1端子との間で前記感温部材の電気的特性を測定可能に配置された第2端子と、
前記第1端子との間で前記感湿部材の電気的特性を測定可能に配置された第3端子とを備え、
前記感温部材は、前記感湿部材に積層して配置され、
前記第1端子は、前記複合センサーの積層方向に沿う面に形成される、複合センサー。
前記感湿部材は、湿度の変化に応じて静電容量が変化する第1材料と、前記第1材料と誘電率が異なる第2材料とを含む複合材料で形成される、請求項1に記載の複合センサー。
前記感湿部材は、湿度の変化に応じて静電容量が変化する第1材料と、前記第1材料と誘電率が異なる第2材料と、磁性体である第3材料とを含む複合材料で形成される、請求項1に記載の複合センサー。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、検討例と本発明の実施の形態とについて、図面を参照しつつ比較しながら説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1の複合センサーの構成を示す斜視図である。
図2は、実施の形態1の複合センサーの湿度センサー部の電極形成面を示した平面図である。
図3は、
図1におけるIII−III断面における断面図である。
【0019】
図1に示す複合センサー1−1は、感温部材を含む温度センサー部56と感湿部材を含む湿度センサー部51とを一体化した複合センサーである。複合センサー1−1は、温度センサー部56と湿度センサー部51に共通して用いられる第1端子53と、第1端子53との間で感温部材の電気的特性を測定可能に配置された第2端子57と、第1端子53との間で感湿部材の電気的特性を測定可能に配置された第3端子52とを備える。
【0020】
好ましくは、温度センサー部56の感温部材は、湿度センサー部51の感湿部材に積層して配置される。複合センサーの積層方向に交差する面を上面FUおよび下面FLとし、複合センサーの積層方向に沿う面を側面FS1〜FS4とすると、第1端子53は側面FS1に形成される。
【0021】
より好ましくは、複合センサー1−1は、直方体の形状を有する。直方体の側面は、第1〜第4側面FS1〜FS4を含み、第1端子53は第1側面FS1に形成され、第3側面FS3は、第1側面FS1と反対側の側面であり、第3端子52は、第3側面FS3に形成される。好ましくは、第2端子57は、複合センサーの積層方向に直交する上面FUに形成される。
【0022】
実施の形態1では、静電容量変化型の湿度センサー部51と、温度センサー部56とを、それぞれのGND端子を共通化した3端子構造で一体化させる。静電容量変化型の湿度センサー部51の感湿部材2としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、酢酸酪酸セルロース(CAB)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、クロトン酸ビニル、ポリエチレンテレフタラート及びこれらの混合物などを使用できる。
図3に示すように感湿部材2の表面に
図2に示す電極E1,E2を形成することによって、感湿部材2の容量変化を電極E1、E2にそれぞれ接続された端子52,53によって測定することができる。
【0023】
なお、
図3に示すように電極E1,E2を感湿部材2の表面に形成される外部電極とした複合センサー1−1をプリント配線基板に表面実装する場合、例えば、
図1の第2側面FS2をプリント配線基板側として実装し、上面FUおよび下面FLに形成されたくし歯形電極が基板側とならないようにする方が好ましい。
【0024】
温度センサー部56は、NTCサーミスター、測温抵抗体(Pt、PtCo、Ni、Cuなど)、熱電対、焦電型温度センサー、半導体温度センサー(ダイオード、トランジスタ、ICなど)など、一般的に知られている感温部材を使用できる。端子57と端子53によってこれらの感温部材の電気的特性を測定することができる。
図1では、感温部材の電気抵抗率が高い場合でも測定が容易なように、端子57と端子53の間の抵抗値が低くなるようにくし歯形の電極パターンが端子57と端子53との間に形成されている。なお、くし歯形の電極パターンは必ずしも必要ではなく、端子57と端子53との間は電極パターンが形成されていない感温部材の表面が露出していても良い。
【0025】
図4は、複合センサーの等価回路である。
図1、
図4を参照して、端子T1は、温度センサー部56と湿度センサー部51に共通して用いられる第1端子53に対応する。端子T2は、第1端子53との間で感温部材の電気的特性を測定可能に配置された第2端子57に対応する。端子T3は、第1端子53との間で感湿部材の電気的特性を測定可能に配置された第3端子52に対応する。
【0026】
図4を参照して、第1端子T1は、GNDに接続される接地端子であり、第1端子T1と第2端子T2との間には、直流電圧源VSDCが接続され、第1端子T1と第3端子T3との間には、交流電圧源VSACが接続される。なお、図示しないが、第2端子と直流電圧源VSDCの間、および第3端子と交流電圧源VSACの間には、各々抵抗測定回路、容量測定回路が接続される。
【0027】
抵抗Rは、感温部材の等価抵抗である。容量Cは、感湿部材の等価容量である。端子T1−T2間で温度を測定することができ、同時に端子T1−T3間で湿度を測定することができる。
【0028】
図30は、比較例の複合センサーの等価回路図である。この比較例の複合センサーは、国際公開第2015/022891号公報(特許文献1)に開示された複合センサーである。
図30の回路構成では、湿度測定の際に端子PA−PB間に形成されるLC共振回路を増幅器の入力と接地ノードの間に接続し、共振周波数の変化を観測して湿度を測定する。一方で、温度測定の際には、端子PA−PB間の抵抗変化を測定することによって、温度を計測する。したがって、
図30の回路構成では同時に温度と湿度を測定することができない。
【0029】
これに対し、本実施の形態では
図4に示す回路構成とすることによって、温度センサーと湿度センサーには別々の電圧を印加することができるため、温度および湿度の同時測定が可能となる。
【0030】
また、温度センサーと湿度センサーが一体構造であるため、温度センサーおよび湿度センサーが接続された検出回路において、湿度センサーの温度補正、温度センサーの湿度補正がより正確にできる。
【0031】
また、温度センサーと湿度センサーを一体構造としたので、別々に2つのセンサーを用意した場合に比べて実装時の小型化が可能となる。また、同じ一体化させた場合であっても、本実施の形態ではGND端子を共通化した3端子構造のため、共通端子を持たない4端子構造に比べて実装面積を小さくすることができる。
【0032】
次に、感湿材料としてポリイミドを用い、感温材料としてNiMn
2O
4のNTCサーミスターを用いる具体例について説明する。
【0033】
ポリイミドの原料として、ポリアミック酸がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶媒に溶けているポリイミドワニスを使用する。ポリイミドワニスをPETフィルム上に100μm厚のドクターブレードを用いて塗布し、60℃の温度で乾燥させながらシートを動かすことによって、PETフィルム上にポリイミドの前駆体を形成する。なお、100μm厚のドクターブレードを用いた場合にはこの時点でのシートの厚みは、約20μm(焼成後約15μm)となる。さらにシートの厚さを薄くしたい場合には、ドクターブレードの厚みを薄くすればよい。例えば、50μmのドクターブレード厚を用いた場合には、10μm厚(焼成後約7.5μm)のポリイミド前駆体シートが形成できる。
【0034】
このシートをカットした後に、
図2に示すくし歯形状にAgペーストをスクリーン印刷し、ポリイミド前駆体シート上に電極E1,E2を形成する。ここで印刷するパターンを平板状や、くし歯状、ミアンダ状とすることで、電極E1,E2の形状を変えることができる。印刷後、60℃で5分間、乾燥機で乾燥を行なう。なお、ここでは印刷にAgペーストを用いているが、電極として使用したい材料のペーストを用いることで、電極材料の種類を変えることができる。また、スパッタ法や蒸着法などの薄膜形成プロセスを用いて電極を作製してもよい。
【0035】
このようにして作製したポリイミド前駆体シートの表面のうち、電極を印刷した面とは逆側に、エアロゾルディポジション法(AD法)で、メタルマスクを用いてパターニングした3μm厚のNTCサーミスター用NiMn
2O
4厚膜を室温で成膜する。このNTCサーミスター用電極として、NiCr/モネル/Ag電極をスパッタにより形成する。
【0036】
この状態で目的の複合センサーのサイズにシートをカットした後に、空気雰囲気下で350度、1時間の焼成を行なう。焼成後の試料に、Agの引き出し電極を形成し、その後さらに100℃で焼成することで、
図1、
図3に示すセンサー素子(1−1)を得ることができる。
【0037】
このように作製したNTCサーミスターの25℃/50℃におけるB定数は3450K、25℃での抵抗率ρは2.6kΩcmである。なお、NTCサーミスターを作製する際の原料に最適な原料を用いることで任意の組成のNTCサーミスターを形成することができる。上記ではNiMn
2O
4を例に説明したが、本実施の形態におけるNTCサーミスターは、NiMn
2O
4に限定されることなく、一般的にNTCサーミスターとして利用されているものであればよい。さらに、NTCサーミスター厚膜の成膜方法は、ポリイミドのガラス転移温度(約450℃)以下での成膜を行なうものであればよく、AD法に限定されるものではない。
【0038】
このようにして形成した、湿度センサー部分の静電容量は、0.809pFであった。
なお、湿度センサーと一体化する温度センサーはPtの電気抵抗変化を用いたものでもよい。
図5は、湿度センサーと温度センサーとを一体化させたセンサー素子の変形例を示した図である。Pt温度センサー部66の作製は、湿度センサー部61作製のプロセスに並行して行なう。上記方法と同様にポリイミド前駆体シートを形成し、湿度センサー用電極を印刷した面とは逆側にPtペーストを印刷し、温度センサー部66のパターニングを行なう。このシートを目的サイズになるようにカットし、空気雰囲気下で350℃、1時間の焼成を行なうことによって、
図5に示すセンサー素子(1−2)を得ることができる。このPt温度センサー部66の25℃〜85℃の温度係数を測定したところ、3800ppm/Kであり、一般的なPt温度センサーと同等の特性が得られる。なお、Pt温度センサー部66の形成は、蒸着法やスパッタ法などの一般的な薄膜または厚膜形成方法で行なってもよい。
【0039】
[実施の形態2]
実施の形態1では、湿度センサーとして容量変化型のものを使用したが、実施の形態2では、抵抗変化型の湿度センサーと、温度センサーを、それぞれのGNDを共通化した3端子構造で一体化させる。抵抗変化型湿度センサー材料としては、知られているAl
2O
3、TiO
2、SiO
2、SnO
2、ZnO、In
2O
3、ポリマー材料(高分子電解質や導電性ポリマーなど)、などを使用することができる。
【0040】
一例として、抵抗変化型湿度センサーの感湿材料にNa添加Al
2O
3Na(Na添加アルミナ)を用い、温度センサーとしてNTCサーミスターを用いた場合の作製方法について説明する。
【0041】
まず、アルミナ粉末、硝酸ナトリウム、バインダー、可塑剤、消泡剤、湿潤剤を、Na添加量がアルミナに対して2wt%となるように水に分散させ、スラリーを作製する。そのスラリーを用いて、100μmのドクターブレードにより60℃の温度で乾燥させながらシートを動かすことによってPETフィルム上にNa添加アルミナ前駆体シートを作製する。このシートにセンサー素子(1−1)と同じパターン(
図2)のAg電極を印刷し、PETフィルムから剥がす。その後、シートの電極を印刷した面とは逆側に、エアロゾルディポジション法(AD法)で、メタルマスクを用いてパターニングした3μm厚のNTCサーミスター用NiMn
2O
4厚膜を室温で成膜する。このNTCサーミスター用の電極として、NiCr/モネル/Ag電極をスパッタにより形成する。この状態で目的の複合センサーのサイズにシートをカットした後に、900℃で2時間焼成することで、Na添加アルミナを用いた湿度センサーを作製し、センサー素子(2−1)を得る。このような方法で作製した湿度センサーは、10%RH〜90%RHと湿度を変化させると、電気抵抗が925kΩcmから19kΩcmまで抵抗が約48倍変化した。
【0042】
[実施の形態3]
実施の形態3では、湿度センサーとして静電容量型湿度センサーを用い、湿度センサー用の電極として、感湿部材に覆われた内部電極を有する点が特徴である。内部電極の形状は、平板状、くし歯状、ミアンダ状などの形状にする。また、これらの電極を任意の組み合わせで複数層形成してもよい。
【0043】
内部電極は、露出部分が無いので、結露が湿度測定結果に与える影響を低減できる。また、電極周りにある感湿部材の割合が増えることにより、高感度に湿度を測定できる。
【0044】
電極が湿度センサー材料の内部に配置されている場合、大気中の腐食ガスによる電極腐食が湿度測定結果に与える影響を小さくできる。腐食性ガスとして代表的なSO
2、NH
3、H
2Sが感湿部材を透過するガス透過度をJIS K 7126に則った方法でそれぞれ測定した。感湿部材が15μm厚のポリイミドシートである場合、SO
2、NH
3、H
2Sのガス透過度は、それぞれ2.39×10
−13mol/(s・m
2/Pa)、1.26×10
−13mol/(s・m
2/Pa)、5.02×10
−14mol/(s・m
2/Pa)であった。外部電極の場合は電極に直接腐食性ガスが暴露されることを考えると、内部電極にすることでそれぞれの腐食性ガスに対して一定のガス透過抑制効果があることが分かる。そのため、直接電極が大気に開放されている場合に比べて、ガス腐食に対する耐性が向上することが分かる。
【0045】
図6は、電極を感湿部材で覆った場合の断面を示す断面図である。
図6に示したセンサー素子(3−1)は、
図3に示したセンサー素子(1−1)の電極E1,E2表面に15μm厚のポリイミドの層を積層した構造を有する。
【0046】
センサー素子(3−1)の作製方法について説明する。実施の形態1と同じ方法でポリイミド前駆体シートを作製し、それを実施の形態1の電極印刷済みのシート(くし歯電極/ポリイミド/NTCサーミスター)のくし歯電極側に積層し、200MPaの圧力で圧着する。その後、空気雰囲気下で350℃、1時間の焼成を行なった後、複合センサーのサイズにシートをカットすることでセンサー素子(3−1)を作製することができる。センサー素子(3−1)における湿度センサーの静電容量は、1.366pFと、センサー素子(1−1)の場合の0.809pFに比べて静電容量が大きくなっていることが分かる。
【0047】
図7は、電極を積層させた例であるセンサー素子(3−2)の電極を説明するための図である。
図8は、電極を積層させた例であるセンサー素子(3−2)の断面図である。
図7、
図8に示すように湿度センサー部分のポリイミド2D,2E,2F…とくし歯電極E1,E2を積層することによって、さらに静電容量を大きくすることができる。この電極を積層させたセンサー素子(3−2)は、センサー素子(3−1)で用いたポリイミド前駆体シートを積層するシートの枚数を73枚にしたものである。最上部のシート以外には、センサー素子(1−1)と同じ形状のくし歯電極を印刷してある。このようにして作製したセンサー素子(3−2)の静電容量は、103.822pFであった。
【0048】
図9は、センサー素子(1−1)、(3−1)、(3−2)について特性を比較して示した図である。センサー素子(3−1)、センサー素子(3−2)において、10%RHから90%
RHまで相対湿度を変化させた際の静電容量の変化を調べたところ、センサー素子(3−1)では55.2%、センサー素子(3−2)では51.8%と、センサー素子(1−1)の27.3%に比べて大きな感度が得られていることが分かる。
【0049】
図10は、湿度センサー部を積層構造とした複合センサーの第1例を示す断面図である。
図10に示すセンサー素子は、
図1のセンサー素子(1−1)の湿度センサー部51を積層型の湿度センサーとしたものである。湿度センサー部51では、電極E1が形成されたポリイミドシートと電極E2が形成されたポリイミドシートが交互に積層されている。湿度センサー部51には端子52,53が形成されている。端子52と端子53との間の静電容量を計測することによって、湿度を検出することができる。
【0050】
湿度センサー部51の上には、NTCサーミスターによって構成される温度センサー部56が配置されている。
【0051】
図11は、湿度センサー部を積層構造とした複合センサーの第2例を示す断面図である。
図11に示すセンサー素子は、
図5のセンサー素子(1−2)の湿度センサー部61を積層型の湿度センサーとしたものである。湿度センサー部61では、電極E1が形成されたポリイミドシートと電極E2が形成されたポリイミドシートが交互に積層されている。湿度センサー部61には端子62,63が形成されている。端子62と端子63との間の静電容量を計測することによって、湿度を検出することができる。
【0052】
なお、
図10に示した構造に使用する温度センサー材料をNTCサーミスターとし、
図11に示した構造に使用する温度センサー材料をPtとしたが、
図10に示した構造にPt温度センサーを用いてもよく、
図11に示した構造にNTCサーミスターを用いても良い。
【0053】
図10に示した湿度センサー部51および
図11に示した湿度センサー部61は、一般的な積層セラミックコンデンサーと同じ形状をしている。実施の形態3の湿度センサー部においても、積層セラミックコンデンサーと同様な種々の内部電極の配置を採用できる。内部電極の配置の仕方には多くの自由度がある。
図12は、電極の積層配置の第1例を示した図である。
図13は、電極の積層配置の第2例を示した図である。
図14は、電極の積層配置の第3例を示した図である。
【0054】
例えば、湿度センサー部に一般的に積層セラミックコンデンサーで知られているような
図12〜
図14に示す内部電極構造を採用しても良い。
図12に示す配置は、最も典型的な電極配置である。
図13に示す配置は、電極E1、E2が中央部分で交互に積層されている電極配置である。この場合、端子T1に導通している電極E1が形成される層には、電極E1に間をあけて端子T2に導通している対極が形成され、端子T2に導通している電極E2が形成される層には、電極E2に間をあけて端子T1に導通している対極が形成される。
図14に示す配置では、電極E1、E2の間に電極E3が配置される。この配置のセンサー素子の等価回路は、電極E1およびE3で形成される平行平板コンデンサーと電極E2およびE3で形成される平行平板コンデンサーが直列に接続された回路となる。
図10〜
図14に示すような湿度センサーにおいては、感湿部材2は、互いに少なくとも一部が接するように順に重ねて配置された複数の感湿層を含み、第1電極E1の複数の電極部は、複数の感湿層と交互に積層して配置される。また第2電極E2の複数の電極部も、複数の感湿層と交互に積層して配置される。
【0055】
このように、内部電極を複数層形成することによって、湿度センサー部の静電容量をさらに大きくできる。この場合、様々な内部電極形状を組み合わせても良い。以下に内部電極形状の例をいくつか示す。
【0056】
図15は、同一平面に形成された平板状の対向電極の例を示す図である。
図16は、同一平面に形成されたくし歯状の対向電極の例を示す図である。
図17は、同一平面に形成されたミアンダ(蛇行)状の対向電極の例を示す図である。
【0057】
図18は、異なる層に形成された平板状の対向電極の例を示す図である。
図19は、異なる層に形成されたくし歯状の対向電極の例を示す図である。
図20は、異なる層に形成されたミアンダ状の対向電極の例を示す図である。
【0058】
図15〜
図20に示したような様々な内部電極形状を組み合わせることによって高い静電容量と早い応答速度とリカバリー速度とを有する湿度センサーが作製できる。例えば、湿度センサー部の中央部に平板状の電極、湿度センサー部の外側でくし歯電極状やミアンダ状の電極などを配置するとよい。
【0059】
代表として
図15および
図18について、内部電極を有する湿度センサー部の特徴を説明する。湿度センサー部1および11は、第1端子T1に電気的に接続された第1電極E1と、第3端子T3に電気的に接続された第2電極E2とを備える。第1電極E1は、感湿部材2に覆われた第1主面S1と、感湿部材2に覆われた第2主面S2とを有する第1内部電極部E1Aを含む。第2電極E2は、感湿部材2に覆われた第3主面S3と、感湿部材2に覆われた第4主面S4とを有する第2内部電極部E2Aを含む。第1内部電極部E1Aは、第2内部電極部E2Aの少なくとも一部と感湿部材2を挟んで対向する部分を含む。このように、感湿部材2に第1電極E1および第2電極E2が埋設された湿度センサー部を複合センサーが備えることによって、湿度の検出感度が良くなるとともに、腐食性ガスから電極が保護され、湿度センサー部の信頼性が向上する。
【0060】
なお、湿度に応じて抵抗率が変化する感湿部材を用いる抵抗変化型湿度センサーの場合で、センサー素子(3−1)のように電極を内部電極にした構造を作製したものをセンサー素子(3−3)とする。センサー素子(3−3)において10%RHから90%RHまで湿度を変えることで、電気抵抗が619kΩcmから8.3kΩcmまで抵抗値が約75倍に変化した。センサー素子(2−1)では抵抗変化は約48倍であったことを考えると、内部電極を用いた構造とすることで、センサー素子(3−3)では湿度センサー部の感度が向上していることが分かる。
【0061】
[実施の形態4]
実施の形態4では、静電容量型湿度センサー用の電極として、湿度センサー材料内部に内部電極を有し、この内部電極の形状をコイル状にする。また、内部電極としては、平板状、くし歯状、ミアンダ状などの電極形状のものと組み合わせを用いたりしてもよく、これらの電極を複数層形成してもよい。
【0062】
実施の形態4によれば、湿度センサーのL成分を大きくできるので、外付けでインダクターを使用しなくても湿度測定用の共振回路を共振させることができる。
【0063】
一例として、平面コイル状の電極の場合について説明する。
図21は、実施の形態4で用いられる平面コイル電極の一例を示す図である。縦×横が1.2mm×2.0mmのサイズにおいて、L/S(ライン/スペース)が100μm/100μmの平面コイル状の上部電極と、平面コイル状の下部電極が、中心部のビアを通して繋がっている構造を有するセンサー素子(4−1)が示されている。
【0064】
センサー素子(4−1)は、以下の方法で作製することができる。実施の形態1と同様な方法でポリイミド前駆体シートを作製する。ポリイミド前駆体シートにレーザーパンチャーを用いてビアをあける。ビアあけの後、Agペーストをビアに流し込み、60℃で乾燥させた後、両面にコイル状のAg電極E11A,E11Bを印刷により形成する。片面印刷する毎に、60℃で乾燥を行なう。その後、シート片面にエアロゾルディポジション法(AD法)で、メタルマスクを用いてパターニングした10μm厚のNTCサーミスター用NiMn
2O
4厚膜を室温で成膜する。このNTCサーミスター用の電極として、NiCr/モネル/Ag電極をスパッタにより形成する。目的のサイズにシートをカットした後、空気雰囲気下で350℃、1時間の焼成を行なう。焼成後の試料にAgの引き出し電極を形成した後に、100℃でさらに焼成することで、目的とする複合センサー素子の作製が完了する。センサー素子(4−1)の共振周波数を本願発明者が実験によって確認したところ、6.907GHzであった。
【0065】
センサー素子(4−1)の外部電極上にさらに15μm厚のポリイミドを積層したものをセンサー素子(4−2)とする。センサー素子(4−2)は、センサー素子(4−1)の製作過程における電極印刷後のポリイミド前駆体シートを、電極を印刷していないポリイミドシート上に積層し、200MPaの圧力で圧着した後、空気雰囲気下で350℃、1時間の焼成を行なうことで作製できる。この構造での共振周波数を本願発明者が実験によって確認したところ、5.559GHzであり、センサー素子(4−1)に比べて共振周波数を低くすることができた。
【0066】
さらに、一般的なチップインダクターのように、3次元的なコイルを素子内部に形成するとさらに共振周波数を下げることができる。
図22は、3次元的なコイルが素子内部に形成されている状態を示す図である。
図22の3次元コイルを採用した素子をセンサー素子(4−3)とする。センサー素子(4−3)は、センサー素子(4−1)やセンサー素子(4−2)の場合と同様に、ポリイミド前駆体シートのビアあけ、Ag
ペーストを流し込み、Ag電極印刷を行ない、それらを合計73シート積層することで得られる。このように作製したセンサー素子(4−3)の共振周波数を本願発明者が実験によって確認したところ、0.715GHzであった。
図23は、センサー素子(4−1),(4−2),(4−3)の特性を並べて示した図である。センサー素子(4−3)では、センサー素子(4−1)やセンサー素子(4−2)に比べて大幅に共振周波数を下げられることがわかる。このため、クロック周波数の低い低速のマイクロコンピュータを使用して、湿度測定に必要な共振周波数を測定することが可能となる。
【0067】
[実施の形態5]
実施の形態5では、複合センサーの構成において、湿度センサー部の感湿部材として、湿度センサー材料と、湿度センサー材料とは誘電率が異なる材料とのコンポジット材料を用いる。誘電率が異なる材料は、湿度センサー材料より比誘電率が高い。湿度センサー材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、酢酸酪酸セルロース(CAB)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、クロトン酸ビニル、ポリエチレンテレフタラート及びこれらの混合物などを使用できる。また、比誘電率が高い材料としては、BaTiO
3、Pb(Zr,Ti)O
3、(K,Na)NbO
3、CaCu
3Ti
4O
12などのセラミックス誘電体材料などを使用できる。また、コンポジット材料の各成分は、湿度センサー材料と誘電体材料が均一に混ざっていても、不均一に混ざっていても、局在していても良い。
【0068】
このように比誘電率が高い材料と湿度センサー材料とのコンポジット材料を使用することによって、湿度センサー部の静電容量を大きくすることができる。
【0069】
湿度センサー材料と比誘電率が高い材料とのコンポジット材料の例として、ポリイミドと強誘電体材料であるBaTiO3のコンポジット材料を検討した。上記ポリイミドワニスと同じものをポリイミド原料とし、BaTiO3の粉末をポリイミド:BaTiO3が体積比で1:1となるようにポリイミドワニス
と混合した。混合したものをコンポジットシート作製原料とし、実施の形態1と同じ方法、条件においてシート成形、電極印刷、積層、圧着、焼成を行なうことで、ポリイミドとBaTiO3とのコンポジットシートを用いた湿度センサーを作製できる。
【0070】
実施の形態1および実施の形態3で説明したセンサー素子(1−1)、(3−1)、(3−2)と同じ構造をポリイミドとBaTiO
3とのコンポジットシートで作製したセンサー素子をそれぞれセンサー素子(5−1)、(5−2)、(5−3)とする。
【0071】
図24は、センサー素子(5−1)、(5−2)、(5−3)の特性を並べて示した図である。センサー素子(5−1)、(5−2)、(5−3)の湿度センサー部の静電容量は6.760pF、13.810pF、1.209nFである。これらは、ポリイミドのみの感湿部材を用いた場合に比べておよそ8.35〜11.65倍の静電容量となっていることが分かる。
【0072】
コンポジット材料の他の例として、ポリイミドと、強誘電体ではないが高い誘電率を示すCaCu
3Ti
4O
12の体積比で5:1のコンポジット材料についても同様に検討した。
【0073】
実施の形態1および実施の形態3で説明したセンサー素子(1−1)、(3−1)、(3−2)と同じ構造をポリイミド/CaCu
3Ti
4O
12コンポジットシートで作製したセンサー素子をそれぞれセンサー素子(5−4)、(5−5)、(5−6)とする。
【0074】
図25は、センサー素子(5−4)、(5−5)、(5−6)の特性を並べて示した図である。センサー素子(5−4)、(5−5)、(5−6)の湿度センサー部の静電容量は31.595pF、66.081pF、5.873nFである。これらは、ポリイミドのみを用いた場合に比べておよそ39.05〜56.57倍の静電容量となっていることが分かる。
【0075】
[実施の形態6]
実施の形態6では、湿度センサー材料と、湿度センサー材料より比透磁率が高い材料とのコンポジット材料を用いた感湿部材について検討する。比透磁率が高い材料としては、各種フェライト(スピネルフェライト、六方晶フェライト、ガーネットフェライトなど)、各種セラミックス磁性体材料(酸化鉄など)、パーマロイ、各種ステンレス鋼、各種金属磁性体材料(FePt、PtCo、FeCo、Ni、Feなど)などを使用することができる。また、コンポジット材料の各成分は、湿度センサー材料と磁性体材料が均一に混ざっていても、不均一に混ざっていても、局在していても良い。
【0076】
このように比透磁率が高い材料と湿度センサー材料とのコンポジット材料を使用することによって、湿度センサー部のインダクタンスを大きくすることができる。このため、複合センサーを用いてLC
共振回路を構成する際の外付けインダクターが不要になる。
【0077】
湿度センサー材料と比透磁率μrが高い材料とのコンポジット材料の例として、ポリイミドと比透磁率μrが1300のフェライト材料のコンポジット材料を検討した。上記ポリイミドワニスと同じものをポリイミド原料とし、フェライト材料の粉末をポリイミド:フェライト材料が体積比で1:1となるようにポリイミドワニス
と混合する。混合したものをコンポジットシート作製原料とし、実施の形態1のセンサー素子(1−1)作製時と同じ方法、条件においてシート成形、電極印刷、積層、圧着、焼成を行なうことによって、ポリイミドとフェライト材料とのコンポジットシートを用いた湿度センサーを作製する。実施の形態4で示したセンサー素子(4−1)、(4−2)、(4−3)と同じ構造をポリイミドとフェライト材料とのコンポジットシートで作製した
センサー素子をセンサー素子(6−1)、(6−2)、(6−3)とする。
【0078】
図26は、センサー素子(6−1)、(6−2)、(6−3)の特性を並べて示した図である。センサー素子(6−1)、(6−2)、(6−3)の共振周波数は、それぞれ3.677GHz、0.427GHz、39.812MHzである。これらは、ポリイミドのみの感湿部材を用いた場合に比べて、約46.76%〜94.54%と周波数が低くなっていることが分かる。
【0079】
[実施の形態7]
実施の形態7では、実施の形態5(湿度センサー材料と誘電体材料のコンポジット)と実施の形態6(湿度センサー材料と磁性体材料のコンポジット)の組み合わせについて検討する。すなわち、湿度センサー材料と、湿度センサー材料より誘電率の高い誘電体材料と、磁性体材料とのコンポジット材料を湿度センサー部の感湿部材に使用する。
【0080】
このようなコンポジット材料を使用することによって、湿度センサー部の静電容量とインダクタンスを共に大きくすることができる。また、複合センサーを用いてLC
共振回路を構成する際の外付けインダクターが不要になる。
【0081】
実施の形態5及び実施の形態6と同様に、湿度センサー材料と誘電体材料、磁性体材料を混合することでコンポジットシートを作製する。
【0082】
例えば、ポリイミド:BaTiO
3:フェライト材料(比透磁率μrが1300)の体積比が2:1:1となるように、ポリイミドワニス、BaTiO3粉末、フェライト材料粉末を混合した場合について説明する。実施の形態4と同様の方法で、センサー素子(4−1)、(4−2)、(4−3)と同じ構造をポリイミドとBaTiO3とフェライト材料とのコンポジットシートで作製した
センサー素子をセンサー素子(7−1)、(7−2)、(7−3)とする。
【0083】
図27は、センサー素子(7−1)、(7−2)、(7−3)の特性を並べて示した図である。センサー素子(7−1)、(7−2)、(7−3)の湿度センサー部の共振周波数は、それぞれ2.239GHz、0.309GHz、28.151MHzである。これらは、ポリイミドのみの感湿部材を用いた場合に比べて、約67.58%〜96.08%と共振周波数が低くなっていることが分かる。
【0084】
[実施の形態8]
誘電体や磁性体材料の量を多くすることで静電容量やインダクタンスが大きくなるというメリットがある一方で、これらの材料は湿度に対して応答しないので、湿度変化に対する感度が悪くなるというデメリットもある。そこで、実施の形態8では、湿度センサー部の素子の中心部分で誘電体や磁性体の割合を高くする一方で、湿度センサー部の素子の表面付近ではポリイミドの割合を高くする。
【0085】
なお、湿度センサー材料の割合の分布は、上記要件を満たす限り、均一、不均一、局在的など、どのように分布していても良い。
【0086】
このように表面部の湿度センサー材料の濃度を高くすると、湿度による静電容量変化を大きくすることができるため、静電容量やインダクタンスを大きく保ちつつ、湿度に対する感度を高くすることができる。
【0087】
図28は、実施の形態8における湿度センサー部の積層されたコイル電極の形状を説明するための図である。実施の形態6で説明したセンサー素子(6−3)の構成において、73層積層したシートのうち、表面から2層分をポリイミド100%、中心の71層をポリイミド:フェライト材料(比透磁率μrが1300)混合比が体積比で1:1のコンポジットシートとする場合をセンサー素子(8−1)とする。
【0088】
なお、センサー素子(8−1)では、ポリイミドシートで挟まれた表面の電極はセンサー素子(1−1)と同じくし歯電極としている。センサー素子(8−1)の共振周波数は42.193MHzである。この共振周波数は、センサー素子(6−3)の共振周波数39.812MHzよりも若干高くなっているものの、10%RHから90%RHまでの湿度変化による共振周波数変化が23.28%である。この変化率は、センサー素子(6−3)の場合の20.66%よりも大きいことが分かる。そのため、実施の形態6の場合に比べて湿度に対する感度を大きくすることができていることがわかる。
【0089】
なお、センサー素子(8−1)ではセンサー素子(6−3)との比較のために中心部分での材料組成は同じにしてあるが、中心部分のフェライト材料の割合を増やすことで共振周波数を下げることができる。また、表面のポリイミドの割合や厚みを増やすことで共振周波数は高くなるものの、湿度に対する感度を増加させることができる。
【0090】
[実施の形態9]
実施の形態8の複合センサーは、湿度センサー部の感湿部材は、第1部分と、第1部分よりも湿度センサー部の主面(外表面)の近くに配置され、湿度センサー材料(ポリイミド等)の割合が第1部分よりも高い第2部分とを含む点が特徴であった。
【0091】
実施の形態9の複合センサーは、実施の形態8の複合センサーの構成と比べて、湿度センサー部の素子表面で湿度センサー材料の割合を100%とする点は同じであるが、素子内部で湿度センサー材料の割合を0%にする点が異なる。この割合が、静電容量やインダクタンスを高くしつつ、湿度変化による静電容量変化を大きくできる最適例である。
【0092】
表面のシートの湿度センサー材料の割合を100%とすることによって、表面のシートの静電容量変化により、十分大きな感度が得られる。
【0093】
例として、
図28に示すセンサー素子(8−1)において、中心部が100%フェライト材料(比透磁率μrが1300)であるセンサー素子(9−1)の作製方法を説明する。この場合、中心部は一般的なチップインダクター構造と同じであるため、一般的な作製プロセスをそのまま使用することが可能である。
【0094】
フェライト材料粉末、バインダー、可塑剤、消泡剤、湿潤剤を水に溶かし、攪拌、脱泡したものをシート成形のためのスラリーとする。このスラリーを100μmのドクターブレードを用いて60℃の温度で乾燥させながらシートを動かすことでPETフィルム上にフェライトシートを作製する。このシートにAg電極を印刷した後、71枚シートを積層した後、200MPaの圧力で圧着する。その後、900℃で2時間の焼成することによって、フェライト積層シートL1〜L71が得られる。
【0095】
このフェライト積層シートL1〜L71に上記のポリイミドワニスをスピンコートした後、130℃で乾燥する。その後、Agのくし歯電極パターンを印刷したシートL72を配置し、シートL72の上部にさらにポリイミドワニスをスピンコートし、130℃で乾燥する。その後実施の形態1と同様に、AD法によりNiMn
2O
4のNTCサーミスター及び電極を積層シートのL1側に形成する。このような方法で、ポリイミド前駆体/Ag電極/ポリイミド前駆体/フェライト積層シート/NTCサーミスターの構造ができる。この状態で空気雰囲気下において350℃、1時間の焼成をした後に、目的の大きさにカットすることで、センサー素子(9−1)が作製できる。
【0096】
図29は、センサー素子(6−3)、(8−1)、(9−1)の特性を並べて示した図である。
図29に示すように、センサー素子(9−1)の共振周波数は9.560MHzであり、センサー素子(8−1)の共振周波数よりも低くなっていることが分かる。また、10%RHから90%RHまでの湿度変化による共振周波数の変化率は10.85%であった。これはセンサー素子(8−1)に比べて変化率が小さくなっているものの、約1.1MHzの周波数変化であり非常に大きい。そのためセンサー素子(9−1)の構造とすることで、共振周波数を大幅に低減しつつ、十分大きな周波数変化を得ることができる。
【0097】
以上説明したように、実施の形態1〜9の複合センサーは、温度センサー部には第1端子および第2端子を用いて、湿度センサー部には第1端子および第3端子を用いて、別々の電圧を印加することができるため、1つのセンサーで温度および湿度の同時測定が可能となる。また、温度センサーと湿度センサーとが一体構造となっているため、湿度センサーの温度補正、温度センサーの湿度補正がより正確にできる。また、一体構造のため、別々に温度センサーと湿度センサーとを用意した場合に比べて実装時の小型化が可能となる。さらに、3端子構造のため、4端子構造の複合センサーに比べて実装面積を減らすことができる。
【0098】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。