(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記フィラーは、アルミナ、炭化ケイ素、ボロン、ダイヤモンド、窒化アルミニウム、キュービック窒化ホウ素およびダイヤモンドライクカーボンから選択される1または2以上であることを特徴とする請求項3に記載の放熱構造体。
【背景技術】
【0002】
自動車、航空機、船舶あるいは家庭用若しくは業務用電子機器の制御システムは、より高精度かつ複雑化してきており、それに伴って、回路基板上の小型電子部品の集積密度が増加の一途を辿っている。この結果、回路基板周辺の発熱による電子部品の故障や短寿命化を解決することが強く望まれている。回路基板からの速やかな放熱を実現するには、従来から、回路基板自体を放熱性に優れた材料で構成し、ヒートシンクを取り付け、あるいは放熱ファンを駆動するといった手段を単一で若しくは複数組み合わせて行われている。
【0003】
これらの内、回路基板自体を放熱性に優れた材料、例えばダイヤモンド、窒化アルミニウム(AlN)、キュービック窒化ホウ素(cBN)などから構成する方法は、回路基板のコストを極めて高くしてしまう。また、放熱ファンの配置は、ファンという回転機器の故障、故障防止のためのメンテナンスの必要性や設置スペースの確保が難しいという問題を生じる。これに対して、放熱フィンは、熱伝導性の高い金属(例えば、アルミニウム)を用いた柱状あるいは平板状の突出部位を数多く形成することによって表面積を大きくして放熱性をより高めることのできる簡易な部材であるため、放熱部品として汎用的に用いられている。このような放熱フィンと電子部品との間に介在するゴムシートを用いて、電子部品等から速やかに放熱フィンへと熱伝達可能な放熱シートも知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、回路基板の集積化が益々進む中、電子部品等の熱源の一部(例えば、天面)のみに放熱シートを挟んで放熱フィンから放熱するだけでは、放熱効率の限界がきており、さらなる放熱体の改善が望まれている。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、熱源の放熱効率のより高い放熱構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記目的を達成するための一実施の形態に係る放熱構造体は、基板上の熱源に接触させてその熱源から放熱させるための放熱構造体であって、熱源の少なくとも天面および外周面に接触可能な1または2以上の凹部を備え、少なくとも熱源の外周面を囲む外周部がゴム状弾性体にて形成されている。
【0008】
(2)別の実施の形態に係る放熱構造体では、さらに、ゴム状弾性体を、シリコーンゴムにシリコーンゴムより熱伝導性の高いフィラーを含むものとしても良い。
【0009】
(3)別の実施の形態に係る放熱構造体では、さらに、フィラーを、アルミナ、炭化ケイ素、ボロン、ダイヤモンド、AlN、cBNおよびダイヤモンドライクカーボンから選択される1または2以上としても良い。
【0010】
(4)別の実施の形態に係る放熱構造体では、また、ゴム状弾性体は、JIS K 6249に準拠するゴム硬度にて20度以下の硬度を有するものとしても良い。
【0011】
(5)別の実施の形態に係る放熱構造体は、また、外周部と熱源の天面方向を覆う天面部との2つの部材を備えるものでも良い。
【0012】
(6)別の実施の形態に係る放熱構造体では、さらに、天面部のJIS K 6249に準拠するゴム硬度よりも、外周部のゴム硬度の方が低くても良い。
【0013】
(7)別の実施の形態に係る放熱構造体では、また、天面部は、グラファイトを主材とするシートであっても良い。
【0014】
(8)別の実施の形態に係る放熱構造体は、また、放熱構造体よりも熱伝導性の高い金属、グラファイト若しくはセラミックスのいずれかの材料から成る放熱シートまたは同材料から成る放熱フィンを、熱源と反対側に備えても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、熱源の放熱効率のより高い放熱構造体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る放熱構造体を熱源に接触させる状況の縦断面図(1A)および当該放熱構造体を熱源に接触させた後の状態の縦断面図(1B)をそれぞれ示す。
図2は、
図1の放熱構造体の平面図、縦断面図、裏面図および一部Aの拡大模式図をそれぞれ示す。
【0019】
第1の実施形態では、基板1上に搭載される電子部品2を熱源とし、その熱源に放熱構造体10を接触せしめ、放熱構造体10の熱源と反対側の面に放熱フィン20を接触せしめる例を説明する。電子部品2の代表的な形態は、LSI(CPUやDRAMを含む場合あり)、CPU、DRAM、ROM、EEROM等であるが、特にこれらに制約されることなく、上記以外の形態の部品も含み得る。
【0020】
放熱フィン20は、この実施形態では、放熱構造体10と別個の放熱部材であるが、放熱構造体10と放熱フィン20とを総称して「放熱構造体」と称することもできる。また、放熱フィン20は、放熱構造体10よりも熱伝導性に優れる金属(代表的には、アルミニウム)から構成され、多数のフィンを備えて表面積を大きくした放熱部材である。ただし、放熱フィン20の材料は、アルミニウム以外の高熱伝導性金属(金、銀、銅など)であっても良い。放熱フィン20のその他の材料候補としては、AlN、cBN、炭化ケイ素等のセラミックス; ダイヤモンドライクカーボン、グラファイト、ダイヤモンド等の炭素材料を例示できる。
【0021】
放熱構造体10は、基板1上の熱源の一例としての電子部品2に接触させて電子部品2から放熱させるための構造体である。放熱構造体10は、電子部品2の少なくとも天面および外周面に接触可能な1つの凹部11を備える。凹部11は、放熱構造体10の1つの面から内方に窪む形態を有する。この実施形態では、凹部11は、電子部品2の外形に近似した略直方体の形状を有する。放熱構造体10において、少なくとも電子部品2の外周面を囲む外周部が絶縁性のゴム状弾性体にて形成されている。この実施形態では、放熱構造体10の全体が絶縁性のゴム状弾性体から構成されている。放熱構造体10は、電子部品2に代表される熱源の天面のみではなく、天面以外の面(ただし、基板1と接合する面は除いても良い)をも被覆可能な凹部11を有し、電子部品2の外表面および基板1からの熱を速やかに放熱フィン20へと伝達する役割を有する。放熱構造体10は、好ましくは、電子部品2の天面、外周部、基板1に可能な限り密着するように凹部11を備える。
【0022】
例示的な放熱構造体10は、縦15mm×横15mm×厚さ0.9〜1.7mmであって、その最も広い二面の内の一方の面の平面視にて略中央部分に、厚さ方向内方に向かって窪む縦5mm×横6mm×深さ0.7mmの凹部11を有する。ただし、放熱構造体10およびこれ以降の放熱構造体においても、上記形態に限定されるものではなく、電子部品2の形態などの諸条件に合わせて適宜変更可能である。
【0023】
放熱構造体10を構成するゴム状弾性体は、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)若しくはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー、ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、又は、上記したものの複合物等の母材12に、フィラー13を含むものである。
【0024】
フィラー13は、母材12よりも熱伝導性の高い材料から成るものであれば特に制約は無いが、好ましくは、アルミナ、炭化ケイ素、ボロン、ダイヤモンド、AlN、cBNおよびダイヤモンドライクカーボンから選択される1または2以上である。フィラー13の形態については、特に制約は無く、例えば、粒子状、ウィスカー状あるいは繊維状のものを例示できる。
【0025】
放熱構造体10を構成するゴム状弾性体の好適な形態は、シリコーンゴムの母材12に、シリコーンゴムより熱伝導性の高いフィラー13を含むものである。ゴム状弾性体は、JIS K 6249に基づく若しくは準拠するゴム硬度(以後、単に「ゴム硬度」という)にて好ましくは20度以下、より好ましくは10度以下の硬度を有する。
【0026】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と共通する部分については、同じ符号を用いて示すとともに、第1の実施形態の説明をかりて、重複した説明を省略する。
【0027】
図3は、第2の実施形態に係る放熱構造体の縦断面図(2A)および当該放熱構造体を基板上の熱源に接触せしめた状態の縦断面図(2B)をそれぞれ示す。
【0028】
第2の実施形態に係る放熱構造体10aは、第1の実施形態に係る放熱構造体10と同様の凹部11を備える。放熱構造体10aは、放熱構造体10と異なり、外周部14と電子部品2の天面方向を覆う天面部15との2つの部材を備える。当該2つの部材は、接着、嵌め込み等の如何なる方式で接合されていても良い。放熱構造体10aを構成する外周部14および天面部15の少なくとも1つはゴム状弾性体から構成されるのが好ましい。当該ゴム状弾性体は、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)若しくはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー、ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、又は、上記したものの複合物等の母材12に、フィラー13を含むものである。
【0029】
フィラー13の好ましい材料および形態、ならびに母材12の好ましい材料は、第1の実施形態と同様である。ただし、天面部15は、電子部品2と絶縁される位置にあるため、フィラー13として、アルミニウムや炭素(例えば、グラファイト)等の導電性および熱伝導性に共に優れる材料を用いても良い。ゴム状弾性体は、ゴム硬度にて好ましくは20度以下、より好ましくは10度以下の硬度を有する。天面部15のゴム硬度よりも、外周部14の同ゴム硬度の方が低い方が好ましい。その方が、凹部11の内側面が電子部品2の外周面のみならず、電子部品2と基板1との接触部位や基板1自体にも密着しやすいからである。例えば、好ましい形態として、天面部15をゴム硬度20度のゴム状弾性体で形成し、外周部14をゴム硬度10度のゴム状弾性体で形成することができる。
【0030】
天面部15は、ゴム状弾性体以外の材料から構成されていても良い。天面部15の構成材料として、例えば、グラファイト、あるいはグラファイトを主材とするものでも良い。天面部15は、好ましくは、グラファイトを主材とするシートであって、グラファイト繊維から主に構成される可撓性に富むシートとすることができる。天面部15をグラファイト等の繊維から構成する場合、当該繊維の方向を一方向に配向させることもできる。例えば、繊維の長さ方向に熱伝導性がより高い場合、繊維を天面部15の面方向に平行にならべても良い。この結果、電子部品2からの熱を基板1と平行な面に伝達できる。一方、繊維を天面部15の厚さ方向にならべても良い。この結果、電子部品2からの熱を、天面部15から放熱フィン20へと伝達できる。
【0031】
天面部15と外周部14のいずれを高熱伝導性の部材としても良いが、天面部15をより高い熱伝導性を有する部材とする方が好ましい。例えば、天面部15と外周部14を同じシリコーンゴムとグラファイト製のフィラー13から成るゴム状弾性体とする場合、天面部15を外周部14よりもグラファイト製のフィラー13の添加量を多くすることで、天面部15の熱伝導率をより高めることができる。また、フィラー13の添加量を変えずに、天面部15に分散させるフィラー13をAlNとし、外周部14に分散させるフィラー13をアルミナ(AlNより熱伝導性が低い)としても良い。
【0032】
ここで、放熱構造体10aと従来の放熱板(天面部15のみ)との性能の差異を例示する。天面部15および外周部14をともに、ゴム硬度が20度のシリコーンゴム中に粒子状のボロンおよび粒子状のアルミナを分散させたゴム状弾性体を用いた放熱構造体10a(サンプル1)と、当該放熱構造体10aから外周部14を除外したもの(サンプル2)との放熱効果を比較した。両サンプル1,2とも、天面部15に同じ放熱フィン(アルミニウム製)20を固定した。電子部品2の天面部が約90℃に発熱した時点で、サンプル1およびサンプル2をそれぞれ接触させたところ、サンプル2では電子部品2の天面部が90℃から58℃まで低下したのに対して、サンプル1では54℃まで温度が低下した。すなわち、サンプル1の方が放熱効果に優れることが確認できた。また、天面部15をグラファイト繊維から成る放熱シートに代えて外周部14をサンプル1と同じ材料で構成した放熱構造体10a(サンプル3)についても同様に評価した。その結果、電子部品2の天面部は、90℃から53℃まで低下した。上記各温度は、電子部品2と天面部15との隙間に熱電対を差し入れて、放熱フィン20の上方から加圧してサンプル1,3の放熱構造体10aあるいはサンプル2の天面部15を0.5mmだけ圧縮させてから2分経過後に測定した。これらの結果は、外周部14を設けることにより電子部品2の放熱をより促進できることを意味する。
【0033】
図4は、
図3の放熱構造体の変形例の縦断面図(4A,4B)を示す。
【0034】
第1変形例に係る放熱構造体10bは、天面とそれに連接する外周部の上半分のみを備えた天面部16と、外周部14とを備える。天面部16と外周部14との接合は、接着、嵌め込み等の如何なる方式でも良い。
【0035】
第2変形例に係る放熱構造体10cは、外周部17の外周傾斜端面に、天面部18の外周傾斜端面を接合した形態を有する。外周部17と天面部18との接合は、接着、嵌め込み等の如何なる方式でも良い。
【0036】
このように、天面部16,18は、天面部15のような直方体の部材に限らず、外周部の一部分を備えた形態、あるいは外周端面を斜めにカットした形態でも良い。天面部15,16,18は、外周部14,17と比べて電子部品2の熱を多く別の場所に伝達させやすい部分であることから、外周部14,17よりも熱伝導性の高い部材であるのが好ましい。
【0037】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態の説明において、前述の各実施形態と共通する部分については、同じ符号を用いて示すとともに、各実施形態の説明をかりて、重複した説明を省略する。
【0038】
図5は、第3の実施形態に係る放熱構造体を複数の熱源に接触させる状況の縦断面図(5A)および当該放熱構造体を複数の熱源に接触させた後の状態の縦断面図(5B)をそれぞれ示す。
【0039】
第3の実施形態に係る放熱構造体10dは、複数個の凹部11を備えるゴム状弾性体30と、当該ゴム状弾性体30の上方(電子部品2から離れる方向)に配置される放熱シート19と、放熱シート19のさらに上方に配置されるゴム状弾性体31と、を備える。放熱シート19は、放熱構造体10dよりも熱伝導性の高い材料であって、好ましくは、金属、グラファイト若しくはセラミックスのいずれかの材料から成る。放熱シート19は、ゴム状弾性体30から受け取った熱を、主にその面方向に伝達して放熱する機能を有する。ゴム状弾性体31は、ゴム状弾性体30と同一材料で構成されていても、別の材料で構成されていても良い。なお、ゴム状弾性体31は、放熱構造体10dに備えていなくても良い。
【0040】
ゴム状弾性体30,31は、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)若しくはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー、ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、又は、上記したものの複合物等の母材12に、フィラー13を含むものである。母材12およびフィラー13に関する説明は、前述の各実施形態と共通する。複数の凹部11は、各凹部11に密着する電子部品2の形態に合わせてそれぞれ異なる大きさに設計できる。
【0041】
図5の例では、放熱シート19は、凹部11の天面を構成していないが、凹部11の天面を構成するようにしても良い。その場合、ゴム状弾性体30は凹部11の外周部を構成する。なお、放熱シート19に代えて、第1の実施形態における放熱フィン20を放熱構造体10dの一構成部材とすることもできる。
【0042】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態の説明において、前述の各実施形態と共通する部分については、同じ符号を用いて示すとともに、各実施形態の説明をかりて、重複した説明を省略する。
【0043】
図6は、電子通信端末に第4の実施形態に係る放熱構造体を組み込む状況の縦断面図(6A)および当該電子通信達末に放熱構造体を組み込んだ後の状態の縦断面図(6B)をそれぞれ示す。
【0044】
図6に示す電子通信端末40は、その厚さ方向を上下に分割した第1筐体41および第2筐体42と、を備える。電子通信端末40としては、タッチパネルを備えた端末、複数のキーを備えた端末などを例示できる。第2筐体42は、基板1を備えている。基板1は、その表面に、1または2個以上(
図6では2個)の電子部品2を搭載している。一方、第1筐体41は、その内側底面に、1枚の放熱シート19を固定している。放熱シート19は、第2筐体42側に向かって凹部11,11の開口面を向けるように放熱構造体10a,10aを固定している。各凹部11は、電子部品2の天面および外周面を覆い、その大部分の面積に密着する形態を有する。第1筐体41と第2筐体42とをそれらの開口面を合わせて電子通信端末40を完成させた際には、放熱構造体10a,10aは、電子部品2,2および基板1に接触した状態となる。
【0045】
放熱シート19は、複数の放熱構造体10a,10aとの接合部分の面積よりも極めて広い面積を有する。このため、電子部品2,2および基板1からの熱は、放熱構造体10a,10aを介して放熱シート19へと伝わり、放熱シート19あるいはそれと接する第1筐体41から外気へと効率良く発散される。放熱シート19と第1筐体41、および放熱シート19と放熱構造体10a,10aは、それぞれ粘着テープ、接着剤などを介して固定され、あるいは嵌め込みによって固定されても良い。また、放熱シート19に代えて、放熱フィン20を用いても良い。
【0046】
(その他の実施形態)
上述のように、本発明の好適な各実施形態および各変形例について説明したが、本発明は、これらに限定されることなく、種々変形して実施可能である。
【0047】
例えば、放熱構造体10,10a,10b,10c,10d(以後、放熱構造体10等という)は、その全体を絶縁性のゴム状弾性体にて形成せず、外周部14,17のみを絶縁性のゴム状弾性体で形成し、天面部15,16,18を導電性材料で形成しても良い。電子部品2のように基板1との接続部分を露出する熱源から放熱する場合には、その接続部分から放熱構造体10等への通電を防止する必要がある。しかし、放熱構造体10等と熱源との間の絶縁性を確保する必要が無い場合には、放熱構造体10等にグラファイトやアルミニウム等の導電性に優れたフィラーを分散させて、熱源と接触させるようにしても良い。
【0048】
第1の実施形態から第4の実施形態(変形例がある場合には変形例も含む)の各形態は、互いにその構成要素を組み合わせることができない場合を除き、任意に組み合わせても良い。例えば、放熱構造体10,10b,10cを
図6に示す放熱構造体10aと交換しても良い。
図5に示す放熱構造体10dを
図6に示す電子通信端末40内に組み込んでも良い。また、放熱構造体10dは、放熱構造体10、放熱構造体10a、放熱構造体10bおよび放熱構造体10cの少なくともいずれか1つを水平方向に接合させたものでも良い。