特許第6967062号(P6967062)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6967062ディスプレイ焼き付き緩和機能を備えた電子デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6967062
(24)【登録日】2021年10月26日
(45)【発行日】2021年11月17日
(54)【発明の名称】ディスプレイ焼き付き緩和機能を備えた電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   G04G 9/00 20060101AFI20211108BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20211108BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20211108BHJP
   G09G 3/3208 20160101ALI20211108BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20211108BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20211108BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20211108BHJP
【FI】
   G04G9/00 302Z
   H05B33/14 A
   H01L27/32
   G09G3/3208
   G09G3/20 670K
   G09G3/20 650M
   G09G3/20 641A
   G09F9/00 362
   G09F9/30 365
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-230565(P2019-230565)
(22)【出願日】2019年12月20日
(65)【公開番号】特開2020-109401(P2020-109401A)
(43)【公開日】2020年7月16日
【審査請求日】2020年1月15日
(31)【優先権主張番号】62/788,064
(32)【優先日】2019年1月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/277,842
(32)【優先日】2019年2月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】コー, タエ−ウーク
(72)【発明者】
【氏名】ニエ, イキャン
(72)【発明者】
【氏名】ツァン, イファン
(72)【発明者】
【氏名】アグニョーリ, ジョバンニ エム.
(72)【発明者】
【氏名】ドゥルザイク, ポール エス.
(72)【発明者】
【氏名】ドイル, デイビッド エー.
【審査官】 平野 真樹
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0185703(US,A1)
【文献】 特表2018−514090(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04G 3/00−99/00
H01L 27/32,51/50
G09G 3/20,3/3208
G09F 9/00,9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジングに接続されたリストバンドと、
前記ハウジングに接続され、かつ画素を有するディスプレイと、
前記ディスプレイを使用してウォッチフェイス画像に円周方向に分散配置された時間インデックスを有するウォッチフェイス画像を連続的に表示するように構成され、かつ前記時間インデックスの固定された円周方向の位置を維持しつつ、前記時間インデックスの放射位置を、前記ウォッチフェイス画像の中心の方向へ及び前記ウォッチフェイス画像の中心から遠ざかる方向へシフトさせるように構成されている制御回路と、を有する、電子デバイス。
【請求項2】
前記制御回路が前記画素に関して画素使用量履歴情報を維持するように構成されており、前記制御回路が、前記時間インデックスのためのピーク輝度制約選択するために前記使用量履歴情報を使用するように構成されている、請求項に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記ウォッチフェイス画像が全体的なサイズを有する非黒色部分を有しており、前記制御回路が焼き付きリスクを低減するために前記非黒色部分の前記全体的なサイズを動的に変更するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
電子デバイスであって、
有機発光ダイオードディスプレイと、
ウォッチフェイス画像を前記有機発光ダイオードディスプレイ上に連続的に表示するように構成されている制御回路とを有し、
前記ウォッチフェイス画像がウォッチフェイスインデックス及びウォッチフェイス針を含み、
前記制御回路は、前記ウォッチフェイスインデックスの固定された円周方向の位置を維持しつつ、前記ウォッチフェイスインデックスを、前記ウォッチフェイス画像の中心に向かう内側方向へ及び前記ウォッチフェイス画像の中心から遠ざかる外側方向へ繰り返し移動させることによって前記ウォッチフェイスインデックスに対する焼き付きリスクを低減するように構成されている、電子デバイス。
【請求項5】
リストウォッチデバイスであって、
画素を有するディスプレイと、
前記ディスプレイを使用して、第1の焼き付きリスクを有する第1のウォッチフェイス要素と前記第1の焼き付きリスクよりも高い第2の焼き付きリスクを有する第2のウォッチフェイス要素とを有するウォッチフェイス画像を表示するように構成されている制御回路とを有し、
前記制御回路が、第2のウォッチフェイス要素の位置を、前記ウォッチフェイス画像の中心に向かう内側方向へ及び前記ウォッチフェイス画像の中心から遠ざかる外側方向へ径方向に往復させて繰り返し及び徐々にシフトすることによって、前記第2のウォッチフェイス要素からの焼き付きを低減するように構成されている、リストウォッチデバイス。
【請求項6】
前記第1のウォッチフェイス要素が時計針を有する、請求項に記載のリストウォッチデバイス。
【請求項7】
前記第2のウォッチフェイス要素がウォッチフェイスインデックスを有する、請求項に記載のリストウォッチデバイス。
【請求項8】
前記第2のウォッチフェイス要素がウォッチフェイスインデックスを有し、前記ディスプレイが有機発光ダイオードディスプレイを有し、前記制御回路が、前記ウォッチフェイス針よりも低いピーク輝度で前記ウォッチフェイスインデックスを表示するように前記ディスプレイを用いることにより、前記ウォッチフェイスインデックスからの焼き付きリスクを低減させるように構成されている、請求項に記載のリストウォッチデバイス。
【請求項9】
前記制御回路が、前記ディスプレイの前記画素のそれぞれに関する画素使用量履歴情報を維持するように構成されている、請求項に記載のリストウォッチデバイス。
【請求項10】
前記制御回路が、少なくとも部分的に前記使用量履歴情報に基づいて、前記第1のウォッチフェイス要素と比較して前記第2のウォッチフェイス要素の画素に関する輝度を低減するように構成されている、請求項に記載のリストウォッチデバイス。
【請求項11】
前記制御回路が、前記第2のウォッチフェイス要素からの焼き付きリスクの低減において前記使用量履歴情報を使用するように構成されている、請求項に記載のリストウォッチデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年2月15日出願の米国特許出願第16/277,842号及び2019年1月3日出願の米国特許仮出願第62/788,064号の優先権を主張する。これらの出願は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本出願は概して電子デバイスに関し、より具体的には、ディスプレイを有する電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビなどの電子デバイスはディスプレイを含んでいる。プラズマディスプレイ及び有機発光ダイオードディスプレイなどのいくつかのディスプレイは、焼き付きの影響を受け得る。焼き付きは、静止画像がディスプレイ上に長期間表示されるときに生じ得る。これにより、ディスプレイの画素の不均一な劣化が生じ得る。注意を怠ると、焼き付きの影響によって、ディスプレイ上に望ましくない残像(ghost image)が作られる恐れがある。
【発明の概要】
【0003】
リストウォッチデバイス又は他のデバイスなどの電子デバイスは、ディスプレイを備えうる。ディスプレイは、ウォッチフェイス情報などの情報を表示するために使用されうる。例えば、リストウォッチデバイスの動作中、ウォッチフェイス画像はディスプレイ上に連続的に表示されうる。
【0004】
ディスプレイ上のウォッチフェイス画像は、ウォッチフェイス針、ウォッチフェイスインデックス(目盛)、及びウォッチフェイスのコンプリケーションなどの、ウォッチフェイス要素を含んでもよい。ウォッチフェイス要素の表示に関連する焼き付きの影響を回避することができるように、電子デバイス内の制御回路は、ウォッチフェイス要素の属性に焼き付き制約を課すことができる。これらの制約に応じて、制御回路は、焼き付きの影響を低減するのに役立つ焼き付き緩和動作を実行することができる。
【0005】
課される制約は、ピーク輝度制約、滞留時間制約、色制約、表示された要素の形状及びサイズ上の制約、並びに要素スタイル上の制約を含むことができる。これらの制約は、ディスプレイ全体の画素劣化の均等化に役立ち、このことにより、ウォッチフェイスのインデックス又はコンプリケーションなどの静止要素が、ウォッチフェイス針などの動的要素よりも多くの焼き付きを引き起こす状況を回避することができる。必要に応じて、焼き付き緩和動作を実行する際に、画素の使用量履歴を考慮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る、例示的な電子デバイスの模式図である。
【0007】
図2】一実施形態に係る、例示的な電子デバイスの斜視図である。
【0008】
図3】一実施形態に係る、ディスプレイ上に表示される例示的なウォッチフェイスの図である。
【0009】
図4】一実施形態に係る、使用量の関数として最大表示輝度がどれほど減少させられ得るかを示すグラフである。
【0010】
図5】一実施形態に係る、ウォッチフェイス画像の静的部分及び動的部分の輝度をどのように制御することができるかを示すグラフである。
【0011】
図6】一実施形態に係る、ウォッチフェイス画像内のインデックスなどのウォッチフェイス要素の位置を、どのように径方向に往復させて繰り返しシフトすることができるか、又は別の方法で、焼き付きリスクを低減するために移動させることができるかを示すグラフである。
【0012】
図7】一実施形態に係る、ウォッチフェイス要素などの表示されたコンテンツの色をどのように変化させて焼き付きリスクを低減することができるかを示すグラフである。
【0013】
図8】一実施形態に係る、異なる色の画素に関する画素劣化情報に少なくとも部分的に基づいて、表示された色をどのように変化させることができるかを示すグラフである。
【0014】
図9】実施形態に係る、それぞれのより高い及びより低い焼き付きリスクを有する例示的なウォッチフェイス画像の図である。
図10】実施形態に係る、それぞれのより高い及びより低い焼き付きリスクを有する例示的なウォッチフェイス画像の図である。
【0015】
図11】一実施形態に係る、一時的にアクティブ化されたウォッチフェイス画像が、どのように等しい強度の動的要素及び静的要素を有することができるかを示す図である。
【0016】
図12】実施形態に係る、永続的にアクティブ化されたウォッチフェイス画像が、どのように動的要素よりも薄暗い静的要素を有することができるかを示す図である。
【0017】
図13A】一実施形態に係る、ソリッドスタイルを有する例示的なウォッチフェイス要素を示す。
【0018】
図13B】一実施形態に係る、アウトラインスタイルを有する図13Aのウォッチフェイス要素の例示的なバージョンを示す。
【0019】
図14A】一実施形態に係る、ポジ画像ウォッチフェイス画像及び、ポジ画像ウォッチフェイス画像の代わりに周期的に表示されてポジ画像ウォッチフェイス画像の画素劣化を補償することができる補償用のネガ画像ウォッチフェイス画像をそれぞれ示す。
図14B】一実施形態に係る、ポジ画像ウォッチフェイス画像及び、ポジ画像ウォッチフェイス画像の代わりに周期的に表示されてポジ画像ウォッチフェイス画像の画素劣化を補償することができる補償用のネガ画像ウォッチフェイス画像をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
電子デバイスはディスプレイを備えることができる。例えば、リストウォッチ又は他の電子デバイスなどのウェアラブルデバイスは、有機発光ダイオードディスプレイを有してもよい。有機発光ダイオードディスプレイなどのディスプレイを使用して、持続的に時間情報、日付情報、及び/又は他の情報を表示することが望ましい場合がある。例えば、リストウォッチ又は他の電子デバイスに常時オン日付及び/又は常時オン時間機能を提供することが望ましい場合がある。
【0021】
ウォッチフェイス画像などのコンテンツが長期間にわたって表示される構成においては、焼き付きのリスクがあり得る。焼き付きリスクを低減するために、ウォッチフェイス画像内の要素の属性に制約を課すことができる。例えば、ウォッチフェイス画像内の要素のそれぞれに対して最大滞留時間制約が課されてもよい。この制約に従って、ウォッチフェイス要素がディスプレイ上の同じ位置に滞留することができる最大時間量が制限される。
【0022】
時計針などのいくつかのウォッチフェイス要素は、時間の関数として移動しなければならず、従って、当然ながら適度の滞留時間と関連付けられている。時間及び分などのウォッチフェイスインデックスなどの他のウォッチフェイス要素は、通常は静的である。ウォッチフェイス画像内の通常静的なインデックスが許容されるよりも長く所与の位置に留まらないことを確実にするために、インデックスの半径方向の位置は、経時的にわずかにシフトされてもよい。このようにしてインデックスの通常の挙動を変更することによって、インデックスの焼き付きリスクは、許容可能なレベルまで低減することができる。
【0023】
最大滞留時間制約を課すことに加えて、焼き付き制約は、色制約、輝度上の制約、ウォッチフェイス要素スタイルに対する制約(例えば、要素がソリッド又はアウトライン項目として表示されるかどうか)などの、ウォッチフェイス画像要素に課すことができる。デバイス内の制御回路は、表示されたウォッチフェイス要素の属性が焼き付き制約を満たすことを確実にするために、焼き付き緩和動作を実行しながら、ウォッチフェイス画像を表示することができる。このようにして、ウォッチフェイス画像は、焼き付きリスクが低減された形で連続的に、又は他の延長された期間にわたって、表示することができる。必要に応じて、画素劣化及び潜在的焼き付きリスクを示す画素使用量履歴を、焼き付き緩和動作を実行する際に考慮することができる。例えば、画素劣化が多い領域は、画素劣化がより少ない領域よりも低い許容ピーク輝度値と関連付けられてもよく、そのため、より明るいウォッチフェイス要素は、劣化がより少ない領域内に位置することができ、及び/又はウォッチフェイス要素は、これらの領域内により長く滞留することができる。
【0024】
ディスプレイを有する例示的な電子デバイスの概略図が、図1に示されている。デバイス10は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、リストウォッチデバイス、又は他のウェアラブルデバイス、テレビ、独立型のコンピュータディスプレイ若しくは他のモニタ、組み込み型コンピュータ(例えば、デスクトップコンピュータ)を有するコンピュータディスプレイ、車両、キオスク、又は他の組み込み電子デバイスに組み込まれたシステム、メディアプレーヤ、又は他の電子機器であってもよい。デバイス10がリストウォッチである構成は、時々一例として本明細書において説明されている。これは例示的なものである。デバイス10は、一般に、ディスプレイを備える任意の好適な電子デバイスであってもよい。
【0025】
デバイス10は、制御回路20を含むことができる。制御回路20は、デバイス10の動作をサポートする記憶及び処理回路を含むことができる。記憶及び処理回路は、非揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ又はソリッドステートドライブを形成するように構成された他の電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ)、揮発性メモリ(例えば、スタティック又はダイナミックランダムアクセスメモリ)などのような記憶装置を含み得る。制御回路20の処理回路は、センサ及び他の入力デバイスからの入力を収集するために使用され得て、出力デバイスを制御するためにも使用され得る。処理回路は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、ベースバンドプロセッサ及び他の無線通信回路、電力管理ユニット、オーディオチップ、特定用途向け集積回路などに基づいてもよい。動作中に、制御回路20は、ユーザに視覚的出力及び他の出力を提供する際に、ディスプレイ及び他の出力デバイスを使用してもよい。
【0026】
デバイス10と外部機器との間の通信をサポートするために、制御回路20は通信回路22を使用して通信することができる。回路22は、アンテナ、高周波送受信機回路、並びに他の無線通信回路及び/又は有線通信回路を含むことができる。制御回路並びに/又は制御回路及び通信回路と呼ばれることもある回路22は、無線リンクを介したデバイス10と外部機器との間の双方向無線通信をサポートすることができる(例えば、回路22は、無線ローカルエリアネットワークリンクを介した通信をサポートするように構成された無線ローカルエリアネットワーク送受信回路、近距離通信リンクを介した通信をサポートするように構成された近距離無線通信送受信回路、携帯電話リンクを介した通信をサポートするように構成された携帯電話送受信回路又は他の任意の適切な有線若しくは無線通信リンクを介した通信をサポートするように構成された送受信回路などの、高周波送受信回路を含むことができる)。無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)リンク、WiFi(登録商標)リンク、10GHz〜400GHzの周波数で動作する無線リンク、60GHzリンク、又は他のミリ波リンク、携帯電話リンク、又は他の無線通信リンクを介してサポートされてもよい。デバイス10は、必要に応じて、有線及び/又は無線電力を送信及び/又は受信するための電力回路を含んでもよく、バッテリ又は他のエネルギー貯蔵デバイスを含んでもよい。例えば、デバイス10は、デバイス10内の回路に提供される無線電力を受信するためのコイル及び整流器を含み得る。
【0027】
デバイス10は、デバイス24などの入出力デバイスを含むことができる。入出力デバイス24は、ユーザ入力を収集する際、ユーザを取り囲む環境の情報を収集する際、及び/又はユーザに出力を提供する際に使用されてもよい。デバイス24は、ディスプレイ14などの1つ以上のディスプレイを含むことができる。ディスプレイ14は、有機発光ダイオードディスプレイ、液晶ディスプレイ、電気泳動ディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ、プラズマディスプレイ、微小電気機械システムディスプレイ、結晶性半導体発光ダイオードダイ(マイクロLEDと呼ばれることもある)及び/又は他のディスプレイから形成された画素アレイを有するディスプレイであってもよい。ディスプレイ14が有機発光ダイオードディスプレイである構成は、時々一例として本明細書において説明されている。
【0028】
ディスプレイ14は、ユーザのために画像を表示するように構成された画素のアレイを有することができる。表示画素は、1つ以上のフレキシブル基板などの1つ以上の基板上に形成することができる(例えば、ディスプレイ14は、フレキシブルディスプレイパネルから形成することができる)。ディスプレイ14内の容量性タッチセンサ用の導電性電極及び/又は酸化インジウムスズ電極のアレイ、又はディスプレイ14に重なる他の透明導電性電極のアレイを使用して、ディスプレイ14のための二次元容量性タッチセンサを形成することができる(例えば、ディスプレイ14はタッチ感知ディスプレイであってもよい)。
【0029】
入出力デバイス24内のセンサ16は、力センサ(例えば、歪みゲージ、容量性力センサ、抵抗力センサなど)、マイクロホンなどのオーディオセンサ、容量性センサなどのタッチセンサ、及び/又は近接センサ(例えば、ディスプレイ14に組み込まれた二次元容量性タッチセンサ、ディスプレイ14に重なる二次元容量性タッチセンサ、及び/又はボタン、トラックパッド、又はディスプレイに関連付けられていない他の入力デバイスを形成するタッチセンサ)、及び他のセンサを含むことができる。必要に応じて、センサ16は、光を放射して検出する光センサなどの光センサ、超音波センサ、光タッチセンサ、光近接センサ、及び/又は他のタッチセンサ及び/又は近接センサ、単色及びカラー周辺光センサ、画像センサ、指紋センサ、温度センサ、三次元非接触ジェスチャ(「エアジェスチャ」)を測定するためのセンサ、圧力センサ、位置、向き、及び/又は動きを検出するためのセンサ(例えば、加速度計、コンパスセンサなどの磁気センサ、ジャイロスコープ、及び/又はこれらのセンサの一部若しくは全てを含む慣性測定ユニット)、健康センサ、高周波センサ、深度センサ(例えば、三次元画像をキャプチャするステレオ撮像装置に基づく構造化光センサ及び/又は深度センサ)、飛行時間測定値を収集する、自己混合センサ及び光検出と測距(lidar)センサなどの光センサ、湿度センサ、水分センサ、視線追跡センサ、及び/又は他のセンサを含むことができる。いくつかの構成では、デバイス10は、センサ16及び/又は他の入出力デバイスを使用して、ユーザ入力を収集することができる。例えば、ボタン押圧入力を収集するためにボタンを使用することができ、ユーザタッチスクリーン入力を収集するためにディスプレイに重なるタッチセンサを使用することができ、タッチ入力を収集するためにタッチパッドを使用することができ、オーディオ入力を収集するためにマイクロホンを使用することができ、指が入力面に接触するときの監視に加速度計を使用することができ、従って、指押圧入力を収集するために使用することができる。
【0030】
必要に応じて、電子デバイス10は、追加の構成要素(例えば、入出力デバイス24内の他のデバイス18を参照)を含んでもよい。追加の構成要素は、触覚出力デバイス、スピーカなどのオーディオ出力デバイス、ステータスインジケータ用の発光ダイオード、ハウジング及び/若しくはディスプレイ構造体の一部分を照明する発光ダイオードなどの光源、他の光出力デバイス、並びに/又は入力の収集及び/若しくは出力の提供を行うための他の回路を含んでもよい。デバイス10はまた、バッテリ又は他のエネルギー貯蔵デバイス、補助装置との有線通信をサポートし、有線電力を受信するためのコネクタポート、及び他の回路を含んでもよい。
【0031】
図2は、デバイス10がリストウォッチなどのウェアラブル電子デバイスである例示的な構成の電子デバイス10の斜視図である。図2に示すように、デバイス10は、バンド26などのバンド及びバンド26に接続されたメインユニット28などのメインユニットを有してもよい。ディスプレイ14は、メインユニット28の前面の一部又は全部を覆うことができる。二次元容量性タッチセンサ回路などのタッチセンサ回路は、ディスプレイ14に組み込まれてもよい。ストラップ、リストストラップ、リストウォッチストラップ、リストバンド、又はウォッチバンドと呼ばれることもあるバンド26を使用して、メインユニット28をユーザの手首に固定することができる。
【0032】
メインユニット28は、ハウジング12などのハウジングを有することができる。ハウジング12は、メインユニット28用の前側及び後側ハウジング壁、側壁構造体、及び/又は内側支持構造体(例えば、フレーム、中間プレート部材など)を形成することができる。ディスプレイ14及びデバイス10の他の部分を覆うガラス構造体、透明ポリマー構造体、画像輸送層構造体、及び/又は他の透明構造体は、デバイス10のための構造的支持を提供することができ、時にはハウジング構造体と称することができる。例えば、ディスプレイ14内の画素アレイを覆い保護するガラス又はポリマーハウジング構造などの透明ハウジング部分は、画素アレイのためのディスプレイカバー層として機能し得る一方で、デバイス10の前面上のハウジング壁としても機能することができる。デバイス10の側壁及び後壁上のハウジング12の部分は、透明構造体及び/又は不透明構造体から形成されてもよい。
【0033】
図2のデバイス10は、4つの丸みを帯びた角部(例えば、デバイス10の前面が正方形であってもよい)を有する矩形の輪郭(矩形の周辺部)を有する。必要に応じて、デバイス10は、他の形状(例えば、円形形状、長さが等しくない縁部を有する矩形形状、及び/又は他の形状)を有してもよい。図2の構成は、例示的なものである。
【0034】
必要に応じて、デバイス10の表面に開口部を形成することができる。例えば、開口部は、スピーカ、ケーブルコネクタ、マイクロホン、ボタン、及び/又は他の構成要素を収容するように形成されてもよい。コネクタ開口部などの開口部は、電力が、無線で受信されるとき若しくはデバイス10の表面と同一平面にある接点を介して受信されるとき、及び/又は、データが、回路22内の無線通信回路を使用して無線で、又はデバイス10の外面と同一平面にある接点を介して、転送されて受信されるときに、省略することができる。
【0035】
ディスプレイ14上に長期間にわたって情報を表示することが望ましい場合がある。例えば、デバイス10がリストウォッチである場合、デバイス10が動作中であり、ユーザによって着用されているときはいつでも、ディスプレイ14上にウォッチフェイス画像を連続的に又はほぼ連続的に表示することが、望ましいことがある。ウォッチフェイス画像を長期間(例えば、少なくとも100秒、少なくとも10分、少なくとも100分、少なくとも10時間、少なくとも100時間、50時間未満、又は他の長時間の連続的な期間)にわたって表示することによって、デバイス10のユーザは、ウォッチフェイス情報を都合よく提供されることになり、ウォッチフェイスをオンにするための任意の特定の動作(例えば、手首の動き)を行う必要がない(例えば、ウォッチフェイスは、加速度計又は他のモーションセンサで測定されたユーザ身体活動に応じて、一時的にではなく連続的に表示されてもよい)。デバイス10上の連続的に表示されたウォッチフェイス画像の存在はまた、デバイス10の外観を向上させることもできる。
【0036】
しかしながら、長時間にわたってウォッチフェイス画像を表示する場合、ディスプレイ14の画素が劣化により劣化する焼き付きの影響のリスクがある。画素劣化は、例えば、画素が長時間にわたって高い輝度で作動するときに経験され得る。画素劣化は、異なる色のサブ画素に対して異なった形で経験され得る。例えば、赤色画素(赤色サブ画素と呼ばれることもある)は、青色画素及び緑色画素(サブ画素)とは異なる速度で劣化し得る。画素劣化は、出力光強度の関数として非線形であり得る。例えば、期間Tの間に輝度Lで動作する画素は、期間Tの間輝度L/2で動作する画素の2倍を超える劣化を経験し得る。画素劣化は、動作時間の関数として累積され得る。例えば、3つの連続する互いに重ならない期間Tで動作する画素は、長さ3Tの単一期間で動作する画素と同じ量だけ劣化し得る。
【0037】
これらの考慮事項に基づいて、可視焼き付きの影響を低減又は排除することができる。例えば、画素がオンになる累積時間を制限することによって、及び/又は高出力光強度での過剰な画素動作を回避することによって、焼き付きの影響を低減又は排除することができる。針、インデックス、及びコンプリケーション(例えば、選択可能若しくは選択不可能なアイコン又は他のコンテンツから形成されるコンプリケーション)などのウォッチフェイス画像要素を伴うウォッチフェイス画像(クロックフェイス画像)を、連続的に表示するディスプレイなどの常時オンディスプレイの状況では、焼き付きのリスクを、インデックス、針、コンプリケーション、及び他のウォッチフェイス要素の属性に対する制約などの、ウォッチフェイス画像の属性に焼き付き制約を課すことによって低減することができる。
【0038】
一例として、図3の例示的なウォッチフェイス画像について考察する。図3に示すように、ウォッチフェイス画像30は、背景32などの背景を含むことができる。背景32は黒色であってもよく、非中間色(例えば、赤色、緑色、青色、黄色など)を有してもよく、灰色であってもよく、人の写真、グラフィック画像(例えば、漫画)、カメラ画像、装飾パターン、又は他の好適な背景コンテンツなどの静止画像又は動画を含んでもよい。黒色又はダークグレイ色などの暗い背景色の使用は、電力消費の低減に役立つことができる。
【0039】
ウォッチフェイス画像30はまた、時間(hour)インデックス36及び分インデックス38などの時刻(time)インデックス34を含んでもよい。目盛と呼ばれることもあるインデックス34を使用して、時刻の位置を示すのに役立てることができる。必要に応じて、インデックス34は、関連付けられた時間マーカ(例えば、ウォッチフェイスに3:00の目盛を標識化するための「3」など)を含んでもよい。ウォッチフェイス画像30は、分針46、時針44などの針42を有し、必要に応じて秒針を有する。針42は、中央ウォッチフェイス要素40の周りを(例えば、時計回りの方向に)移動し、その結果、針42の位置をインデックス34の位置と比較することができ、それによって現在時刻を示すために使用され得る。必要に応じて、ウォッチフェイス画像30はまた、コンプリケーション48又は他の補助コンテンツなどのコンプリケーションを含んでもよい。コンプリケーション48は、天気情報、選択可能なアイコン、温度情報、カウントダウンタイマー、アプリケーションを起動するための選択可能なボタン、フライト状況情報、株価、スポーツスコア、及び/又は他の情報を含んでもよい。この情報は、ディスプレイ14の角部、ディスプレイの中央(例えば、インデックス34によって形成されたリングの内側)、及び/又はウォッチフェイス画像30内の他の好適な位置に表示されてもよい。
【0040】
図3の例示的なウォッチフェイス画像30に対する焼き付きリスクは、ウォッチフェイス画像30内のウォッチフェイス要素の属性に焼き付き低減制約を適用することによって低減することができる。例えば、ウォッチフェイス要素の滞留時間を制限することによって、焼き付きリスクを低減することができる。針42は動いており、従って、インデックス34などのより持続的なウォッチフェイス要素に対して、いかなる所与の画素又は画素のセットにわたっても長時間残存はしない。インデックス34に関連した焼き付きリスクを低減するために(例えば、針42に関連した焼き付きリスクの量まで、又は他の好適な低下量に匹敵する量までインデックス焼き付きリスクを低減するために)、制御回路20は、デバイス10の動作中にインデックス34の位置を動的に調節するように構成することができる。インデックス34を使用して針42の位置を正確に評価することができる一方で、それでも動作中に異なる画素位置にインデックスを移動させることができるようにするために、制御回路20は、例えば、インデックス34の半径方向位置を前後にシフトさせることができる。この反復された半径方向内向き及び外向きの動きは、広い範囲の画素にわたってインデックス34による画素劣化を拡散し、インデックス34の残像が焼き付くリスクを低減するのに役立つ。インデックス34のサイズ及び/又は形状又は他の属性もまた、焼き付きリスクを低減するために動的に変更されてもよい。必要に応じて、ディスプレイ14(例えば、針、インデックス、及び/又は他のウォッチフェイス要素)上に表示される全体的なウォッチフェイスアートワークは、サイズをスケーリングすることができる。例えば、常時オンのアートワークは、焼き付きの影響の低減に役立つために、その公称(100%)サイズの95%を有するように調整されてもよい。焼き付きを低減するためのウォッチフェイススケーリング動作は、段階的に実行されてもよく、及び/又は1つ以上のステップで実行されてもよく、閾値の滞留時間を超えたときに実行されてもよく、所定の時間に(例えば、スケジュールに従って)実行されてもよく、連続的に実行されてもよく、及び/又は他の方法で焼き付き低減制約が満たされることを確実にするために実行されてもよい。スケーリング動作中、インデックス34の位置は、焼き付きリスクを低減するために内向きに移動することができ、他のウォッチフェイス要素のサイズは任意選択的にスケーリングすることができる(例えば、針42のサイズをスケーリングすることができる)。この手法により、ディスプレイ14上のウォッチフェイス画像の非黒色部分の全体的なサイズは、そのサイズが動的にスケーリングされる。他のレイアウトを有するウォッチフェイスもまた、焼き付きリスクを低減するためにスケーリングされるか、又は他の方法で動的に変更されてもよい。図3の構成における、焼き付きリスク緩和のためのアートワークサイズスケーリングの使用は、例示的なものである。
【0041】
一般に、任意の好適な焼き付き低減制約を適用することができる。例えば、最大輝度値などの制約は、ウォッチフェイス画像要素輝度(例えば、ウォッチフェイス要素における画素輝度)などのウォッチフェイス画像要素属性に適用されてもよい。これは、劣化の上昇を経験している画素、又はそうでなければ劣化の上昇を経験する可能性がある画素からの、過剰な発光及び劣化を防止する。別の例として、ディスプレイ14上の所与の位置における(例えば、所与の画素における)ウォッチフェイス画像要素に関連付けられ得る滞留時間の量を制限するために、位置ベースの制約(滞留時間制約と呼ばれることもある)が課されてもよい。図3のコンプリケーション48などのコンプリケーションは、それらの位置が周期的に移動される場合(例えば、ディスプレイ14の所与の領域内のコンプリケーション又はコンプリケーションの一部に最大滞留時間が課される場合)、低減された焼き付きリスクを呈することができる。別の例として、中央ウォッチフェイス要素40は、リング形状を提供することができ、リングの直径は、周期的に拡張及び収縮されて(より小さいサイズにスケーリングされて)、ウォッチフェイスの中心から特定の半径の画素に画素劣化が集中することを回避することができる。
【0042】
必要に応じて、輝度及び滞留時間などの属性を一緒に評価することができる。例えば、画像30に課される制約は、低強度の画像要素が、所与の位置でより高い強度の画像要素よりも長い時間残存することができることを指定してもよい。
【0043】
適用することができる別の制約は、画素色に関する。異なる色のサブ画素が選択的に使用される場合、画素の劣化はより遅くなる。例えば、赤色、緑色、及び青色のサブ画素を有する画素を考慮してみる。この画素は、期間3Tの間に赤色、緑色、及び青色のサブ画素を共にオンにするのではなく、赤色、緑色、及び青色のサブ画素が、それぞれ順番に、時間Tの期間使用される場合には、経験する焼き付きリスクが低減する。従って、色は、焼き付きリスクを低減するための制約を課すときに考慮することができるウォッチフェイス要素属性である。
【0044】
輝度、位置、及び色などの属性に対する制約を課すことに加えて、ウォッチフェイス要素スタイルなどのウォッチフェイス要素属性を考慮することができる。例えば、各矩形インデックス34は、ソリッドスタイル(例えば、インデックス32はソリッドの白色の矩形であり得る)又はアウトラインスタイル(例えば、インデックス32は細い矩形の白色線であり得る)で示すことができる。アウトラインスタイルを使用して、より少ない画素が照明されるので、アウトラインスタイルの使用は、焼き付きリスクを低減するのに役立つことができる。
【0045】
これらの制約及び/又は他の制約は、任意の好適な組合わせで課すことができ、フェイス40上のウォッチフェイス画像30の連続的な表示に関連した焼き付きリスクを低減するのに役立つ。
【0046】
図4は、画素使用量の関数として、ウォッチフェイス画像30のコンテンツにどのようにピーク輝度制約が課され得るかを示すグラフである。曲線50は、所与の画素(又は画素のセット)に対して許容される輝度の量が、どのようにその画素(又は画素のセット)の使用量の関数として減少し得るかを示す。デバイス10の動作中、制御回路20内のメモリ(例えば、アプリケーションプロセッサに関連付けられたシステムメモリ、グラフィック処理ユニットメモリ、ディスプレイドライバ集積回路メモリ、及び/又はデバイス10内の他の記憶装置)を使用して、ディスプレイ14の画素に関する使用量履歴情報を維持することができる。デバイス10の動作中にディスプレイ14の画素に様々なコンテンツが表示されてもよい。その結果、一部の画素が他よりも多く使用される。頻繁に使用される画素は、より多くの劣化を経験し、焼き付きリスクの影響をより受けやすくなる。従って、ディスプレイ14上の望ましくないゴーストのリスクは、それらの使用量に基づいて画素に許容されるピーク輝度を低減することによって、最小限に抑えることができる。頻繁に使用されている画素は、使用の少ない画素よりも低い輝度値に制限することができる。このようにして、最も使用される画素上の今後の劣化率を低減することができる。これは、ディスプレイ14全体にわたる画素の劣化のバランスを取るのに役立つ。
【0047】
画素使用量は、任意の好適なメトリックを使用して測定することができる。一例として、画素使用量値を輝度(例えば、非線形劣化関数又は他の好適な関数を使用して、輝度の関数として画素劣化を測定することができる)、及び使用時間(例えば、線形関数又は他の好適な関数を使用して使用時間の関数として画素劣化を測定することができる)の関数として重み付けすることができる。ピーク輝度は、画素当たりに基づいて、又は、複数の画素のブロックにおける画素劣化を(例えば、ディスプレイのどのセクタに最も多くの劣化のある画素があるかを識別するために)トラッキングすることによって、制限することができる。必要に応じて、使用量履歴情報は、ディスプレイ14に対する他の適切な焼き付き緩和制約を選択する際に使用されてもよい。例えば、ウォッチフェイス要素がディスプレイ14上の特定の位置に滞留できる最大時間量は、その位置の使用量履歴に基づいて選択することができる。所与の位置の画素が激しい劣化にさらされた場合、例えば、制御回路20は、その位置に対してより少ない最大滞留時間を課すことができ、それにより、可能な場合には、ウォッチフェイス要素がその位置から遠ざけられる。
【0048】
焼き付きリスクを低減することができる別の方法は、要素タイプに基づいてウォッチフェイス画像要素を調整することを伴う。一例として、インデックス、コンプリケーション、中央点(例えば、針が回転するウォッチフェイスの中心を示すドット又はリング)などの持続的なウォッチフェイス要素、又は他の持続的なウォッチフェイス要素は、これらの要素が永続的に、又は長期間(例えば、数分、数時間など)にわたって固定された位置に維持され得るため、焼き付きリスクの上昇と関連付けることができるが、時計針(分針、時針、及び秒針)などの非持続的なウォッチフェイス要素は、絶えず動いており、従って、そのような高い焼き付きリスクを呈さない。持続的要素(静的要素、非移動要素、又は固定位置要素と呼ばれることもある)は、非持続的要素(動的要素又は移動要素と呼ばれることもある)よりも多くの焼き付きリスクを伴うため、焼き付きリスクは持続的要素の輝度(例えば、ピーク輝度)を非持続的要素よりも低い値に制限することによって最小限に抑えることができる。例えば、画素出力輝度が例示的な持続的及び非持続的要素に対する時間の関数としてプロットされている図5に示すように、制御回路20は、時計針(曲線52)などの非持続的要素よりも低い輝度(曲線54)を使用して、ウォッチフェイスインデックスなどの持続的要素を示すことができる。これは、持続的要素及び非持続的要素からのディスプレイ14の画素上の劣化のバランスを取るのに役立ち、従って、焼き付きリスク(特に、非持続的位置で表示される要素に関連する焼き付きリスク)を低減する。非持続的なウォッチフェイス画像要素は、視認性を高めるために非持続的要素よりも明るくてもよい。例えば、図3の時計針42は、時計針42の移動が焼き付きリスクを低減するため、図3のインデックス34よりも明るくてもよい。
【0049】
必要に応じて、いくつかのウォッチフェイスデザインにおいて固定され得る要素の焼き付きリスクは、それらの要素の位置を経時的に前後に徐々にシフトさせることによって、低減することができる。一例として、インデックス34を考察する。リストウォッチのインデックスは、典型的には、固定位置(放射状及び円周方向)に表示されて、針42の時間基準点として機能する。しかしながら、固定された円周位置(例えば、固定された時間位置)を維持しながら、インデックス34の半径方向位置が(例えば、肉眼で知覚不可能か又はほとんど知覚できない速度で)ゆっくり変化する場合、この基準機能性は著しく妨害されない。結果として、インデックス34の半径方向位置及び/又は他の特性(例えば、スタイル、直径、色など)を変化させて、インデックス34が特定の位置において所定の滞留時間よりも長く残留する状況を回避することができる。このタイプの構成を図6のグラフに示す。曲線56は、要素の位置(例えば、ウォッチフェイス画像30の中心からの各インデックス34の半径方向距離)が時間の関数としてどのように変化し得るかを示す。これは、画素劣化を放射状に拡散させるのも役立ち、ウォッチフェイス画像30上に、劣化した残像が生じることを回避する。いくつかのシナリオにおいて、針42、コンプリケーション又は他の表示されたコンテンツは、画像30の中心から、より小さい半径方向距離では、より大きい半径方向距離でよりもウォッチフェイス上により多くの劣化を生じさせることがある。これは、ディスプレイ14の画素使用量履歴に反映され得る。このタイプのシナリオでは、インデックス34の半径方向距離は、曲線58によって示されるようにより大きい値に限定され得る(例えば、インデックス34が、画像30の中心付近に位置するディスプレイ14のより劣化の多い部分と重ならないように)。移動するインデックス34の使用は、例示的なものである。一般に、任意の好適なウォッチフェイス要素(例えば、静的である傾向があり、通常は固定位置で表示されるウォッチフェイス要素)は、過剰な滞留時間を防止するために、位置を前後にシフトすることができる。ウォッチフェイス要素のサイズ及び形状などの他のウォッチフェイス要素属性もまた、画素劣化を低減するために動的に変化してもよい。
【0050】
図7及び図8は、どのようにして、ウォッチフェイス要素の表示された色に制約を適用して、焼き付きリスクを低減するのに役立つかを示す。図7の例では、針42、インデックス34、コンプリケーション48、中央要素40及び/又は他のウォッチフェイス要素の色は、時間の関数として変化している。図7の例では、ウォッチフェイス要素の色は、赤色、緑色、及び青色を繰り返し循環しており、それぞれの異なる色が等しい時間使用される。これは、異なる色のサブ画素にわたって画素の劣化を拡散させるのに役立ち、その結果、特定のサブ画素が過度に劣化することがない。図8の例では、表示された要素の赤色サブ画素は、緑色画素及び青色画素よりも多くの劣化を経験しており(例えば、制御回路20によって維持された使用量履歴情報によって示されるように)、そのため、制御回路20は、ウォッチフェイス要素に対して赤色よりも緑色及び青色を優先する(例えば、緑色及び青色は、赤色よりもウォッチフェイス要素の表示に使用される)。このようにして、緑色画素及び青色画素の劣化は、赤色画素に対して増加する。この手法は、全ての色にわたる画素の劣化を均等化して、それによって、過度に劣化した赤色画素と関連した残像を防止するのに役立つことができる。
【0051】
必要に応じて、制御回路20は、動的であるか又は所定のアートワーク分析に基づいて焼き付きリスクを低減するように、ウォッチフェイス画像30を調整することができる。一例として、図9及び図10の構成について考察する。図9の例では、ウォッチフェイス画像30の背景32は、黒色であってもよい。ウォッチフェイス画像30は、ドット60などの時間と分のセパレータアイコンを有してもよい。ドット60は、時間の桁62を分の桁64から分離する時間セパレータとして機能し得る。このウォッチフェイスデザイン(特にドット60)は比較的静的であり、従って、回転する時計針42のみを含む図10の動的デザインに対して比較的高い焼き付きリスクを呈し得る。
【0052】
図9及び10の例が示すように、表示されたウォッチフェイス要素に最大滞留時間制約を課すことによって、焼き付きリスクを低減することができる。必要に応じて、ウォッチフェイス画像のデザインは、予め(例えば、制御回路20及び/又は外部コンピューティング機器上の制御回路によって)分析することができる。この分析に基づいて、焼き付きリスクのメトリックを開発することができる(例えば、1から5の範囲である焼き付きリスクスケールを採用することができ、そこで、1は図10に示されるタイプの移動する針デザインと関連したタイプの低焼き付きリスクを表し、5は図9に示されるタイプの静的ドット及びほとんど静的な数と関連したタイプの高焼き付きリスクを表す)。それから、緩和手段は、表示されているウォッチフェイスの既知の焼き付きリスクに基づいて講じることができる(例えば、ピーク輝度値の低減、ディスプレイ14にわたる通常は静的な要素の位置のシフト又は変更による滞留時間の低減、異なる色の時間多重化、リストウォッチ要素の形状及びスタイルの変更など)。
【0053】
いくつかの構成では、ウォッチフェイス画像30は、モーションセンサで検出される手首の動きに応じてのみ表示されてもよい。例えば、デバイス10は、ディスプレイ14が電源を節約するために通常オフで、ディスプレイ14及びウォッチフェイス30が、加速度計、コンパス及び/又はジャイロスコープを有するセンサ16の慣性測定ユニットなどの手首モーションセンサを用いた手首モーションの検出に応答することにのみ起動される、非持続性ウォッチフェイスモードで動作可能でもよい。このことを図11に示す。最初に、図11の左側に示すように、ディスプレイ14上のコンテンツがブランク(例えば、黒色)となるように、ディスプレイ14はオフでもよく(例えば、画素光が発されていなくてもよく)、それにより、電力消費を減らす。手首の動きが検出されると、ディスプレイ14は一時的にオンにすることができ、ディスプレイ14は、図11の中央に示されるように、ディスプレイ14上にウォッチフェイス画像30を示すことができる。デバイス10のユーザがウォッチフェイス画像30に示される時間を読むことができるのに十分な所定の固定期間(例えば、2〜10秒、少なくとも3秒、少なくとも15秒、1分未満又は他の適切な時間)の後、ウォッチフェイス画像30は、ブランクの黒色背景と置き換えられてもよい(例えば、ディスプレイ14は、図11の右側に示されるように、電源を節約するためにオフにされてもよい)。この非持続的ウォッチフェイス動作モードでは、ウォッチフェイス画像30は、連続的に表示されず、従って、全て高輝度Hで表示される要素を含んでもよい(例えば、インデックス34及び針42の両方が、ウォッチフェイスの一時的な起動の間、高輝度で表示されてもよい)。対照的に、デバイス10が持続的なウォッチフェイスモード(例えば、ウォッチフェイス画像30が連続的に表示される常時オン時間モード)で作動されるとき、静的インデックス34は動的な針42より低い輝度で表示されてもよく(例えば、静的インデックス34は、動的な針42が表示されるより高い輝度Hよりも低い、輝度Lで表示されてもよく)、及び/又は他の手段が焼き付きリスクを低減させるために取られてもよい(例えば、半径方向位置シフト、色循環、サイズ/形状変化などの持続的なウォッチフェイス要素に対する動的な調整をすることなどの手段)。
【0054】
図13A及び図13Bは、ウォッチフェイス要素によって使用されるスタイルが、焼き付きリスクを低減するためにどのように変化し得るかを示す。ウォッチフェイス画像30は、例示的なウォッチフェイス要素66を含む。要素66は、静的又は動的要素(例えば、インデックス、針、コンプリケーション情報、時間及び/又は日付情報など)であってもよい。図13Aの例示的な構成では、要素66は、要素66の本体が、単一のソリッドセットの画素68(例えば、同一又はほぼ同一強度の隣接する画素の完全なグループ)から形成される、ソリッドスタイルを有する。図13Aの要素66の画素68は、例えば、要素66のためのソリッド白色体を形成することができる。背景32は、黒色であってもよい。焼き付きリスクを低減するために(先回りして、又は動作中に検出された劣化若しくは他の焼き付き条件に応答して)、要素66は、アウトラインスタイルを使用して表されてもよい。このタイプのウォッチフェイス要素スタイルを図13Bに示す。図13Bに示されるように、要素66のためにアウトラインスタイルが使用されるとき、要素66は、より明るい境界領域(例えば、白色画素68W)によって囲まれた暗い中央部分(例えば、黒色画素68B)を有してもよい。このタイプのスタイルは、依然として、背景32の黒色画素に対して要素66を容易に見ることができるが、照明する画素がより少なく、従って画素の劣化を低減する。
【0055】
必要に応じて、ディスプレイ14の焼き付き領域は、相補的な劣化をディスプレイ14のより劣化の少ない画素に課すことによって補償され得る。一例として、図14A及び図14Bの構成を考察する。図14Aの例では、ウォッチフェイス画像30は、背景32内の黒色画素のソリッド領域に対して設定された白色画素68のソリッド領域から形成されたソリッドウォッチフェイス要素66を含む。この構成は、白色画素68によって覆われた領域に劣化を生じさせ、ディスプレイ14の残りの部分に劣化を生じさせない傾向がある。図14Aの画素68による劣化を補償するために、ウォッチフェイス画像30の極性は、図14Bに示すように周期的に反転されてもよい。具体的には、要素66内の画素68のソリッド領域は黒色画素で満たされてもよく、背景32は白色画素で満たされてもよい。一致する正及び負のウォッチフェイス画像を等しい時間にわたって表示することにより、ディスプレイ14の画素内の劣化のバランスを保つことができ、焼き付きの影響(例えば、残像)のリスクを低減することができる。正画像及び負画像の両方は、時間情報、日付情報、ウォッチフェイスコンプリケーション、及び/又は他のウォッチフェイス情報を含んでもよい。
【0056】
一般に、任意の好適な焼き付き緩和手法をデバイス10内で使用することができる。例えば、制御回路20は、ウォッチフェイス画像コンテンツなどの表示されたコンテンツに、焼き付き制約を課すことができる。焼き付き制約は、ピーク輝度制御、表示された色の制限、ウォッチフェイスデザイン選択制限(例えば、ウォッチフェイスの要素スタイルの選択肢の制限)、滞留時間制限及び要素位置決め制限(例えば、静的要素シフト並びに/又は他のウォッチフェイス要素の静的及び/若しくは動的配置決定の要件)などの制約であってもよく、及び/又はウォッチフェイス画像要素に他の制約を課してもよい。これらの手法は、制御回路20内の記憶装置内に維持される画素使用量情報又は他のディスプレイ焼き付き履歴情報に基づいて実施されてもよく、他の要因(例えば、温度情報、周辺露光量情報など)に基づいてもよく、及び/又はこれらのような要因の知識なしに(例えば、使用量履歴及び/又は環境データを考慮に入れることなく)行われてもよい。これらの手法のうちの1つ以上、2つ以上、3つ以上、又は4つ以上を組み合わせて使用することができる。例えば、ピーク輝度限界は、色循環、インテリジェントスタイル選択、過剰な滞留時間を防止するための静的要素位置シフト及び/若しくは他の位置決め技術、要素サイズ及び形状循環、反転画像補償技術、並びに/又は他の焼き付き緩和技術との任意の組合わせで使用することができる。
【0057】
上記のように、本技術の一態様は、センサ情報及びディスプレイ使用量情報などの情報の収集及び使用である。本開示は、いくつかの例において、特定の人物を一意に特定する個人情報データ、又は特定の人物に連絡するか若しくはその所在を突き止めるために使用できる個人情報データを含むデータが収集され得ることを想到している。そのような個人情報データは、人口統計データ、位置ベースのデータ、電話番号、電子メールアドレス、ツイッターID、住所、ユーザの健康又はフィットネスレベル(例えば、バイタルサイン測定、服薬情報、運動情報)に関するデータ若しくは記録、誕生日、ユーザ名、パスワード、生体情報、又は任意の他の識別情報若しくは個人情報を含むことができる。
【0058】
本開示は、本技術におけるそのような個人情報の使用がユーザの利益になる使用であり得る点を認識するものである。例えば、よりユーザの興味を引く対象のコンテンツを配信するために、個人情報データが使用されてもよい。従って、そのような個人情報データの使用は、配信されるコンテンツの計算された制御をユーザができるようにする。更には、ユーザに利益をもたらす、個人情報データに関する他の使用もまた、本開示によって想到される。例えば、健康データ及びフィットネスデータは、ユーザの全般的なウェルネスについての洞察を提供するために使用することができ、或いは、ウェルネスの目標を追求するための技術を使用している個人への、積極的なフィードバックとして使用することもできる。
【0059】
本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、転送、記憶、又は他の使用に関与するエンティティが、確固たるプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守するものとなることを想到する。具体的には、そのようなエンティティは、個人情報データを秘密として厳重に保守するための、業界又は政府の要件を満たしているか又は上回るものとして一般に認識されている、プライバシーのポリシー及び慣行を実施し、一貫して使用するべきである。そのようなポリシーは、ユーザによって容易にアクセス可能とするべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、そのエンティティの合法的かつ正当な使用のために収集されるべきであり、それらの合法的使用を除いては、共有又は販売されるべきではない。更には、そのような収集/共有は、ユーザに告知して同意を得た後に実施されるべきである。更には、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護して安全化し、その個人情報データへのアクセスを有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を遵守することを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更には、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーのポリシー及び慣行に対する自身の遵守を証明するために、第三者による評価を自らが受けることができる。更には、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされる具体的な個人情報データのタイプに適合されるべきであり、また、管轄権固有の考慮事項を含めた、適用可能な法令及び規格に適合されるべきである。例えば、米国では、特定の健康データの収集又はそれに対するアクセスは、Health Insurance Portability and Accountability Act(HIPAA)などの連邦法及び/又は州法によって統制され得るが、他の国の健康データは他の規制及びポリシーの支配下にあり得て、それに応じて取り扱われるべきである。それゆえ、各国の異なる個人データのタイプに関して、異なるプライバシー慣行が保たれるべきである。
【0060】
前述のことがらにも関わらず、本開示はまた、個人情報データの使用又は個人情報データへのアクセスを、ユーザが選択的に阻止する実施形態も想到する。すなわち、本開示は、そのような個人情報データへのアクセスを防止又は阻止するように、ハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素を提供することができると想到する。例えば、本技術は、ユーザが、サービスの登録中又はその後のいつでも、個人情報データの収集への参加の「オプトイン」又は「オプトアウト」を選択することを可能にするように構成することができる。別の実施例では、ユーザは、特定のタイプのユーザデータを提供しないことを選択することができる。更に別の実施例では、ユーザは、ユーザ固有データが維持される時間の長さを制限することを選択することができる。「オプトイン」及び「オプトアウト」の選択肢を提供することに加えて、本開示は、個人情報のアクセス又は使用に関する通知を提供することを想到する。例えば、ユーザの個人情報データにアクセスすることとなるアプリケーション(「アプリ」)のダウンロード時にユーザに通知され、その後、個人情報データがアプリによってアクセスされる直前に再びユーザに注意してもよい。
【0061】
更には、本開示の意図は、個人情報データを、非意図的若しくは非認可アクセス又は使用の危険性を最小限に抑える方法で、管理及び処理するべきであるという点である。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなった時点で削除することによって、危険性を最小限に抑えることができる。更には、適用可能な場合、特定の健康関連アプリケーションにおいて、ユーザのプライバシーを保護するために、データの非特定化を使用することができる。非特定化は、適切な場合、特定の識別子(例えば、生年月日など)を除去すること、記憶されるデータの量又は具体性を制御すること(例えば、位置データを、住所レベルではなく都市レベルで収集すること)、データがどのように記憶されるかを制御すること(例えば、ユーザ全体にわたってデータを集約すること)、及び/又は他の方法によって、容易にすることができる。
【0062】
それゆえ、本開示は、1つ以上の様々な開示された実施形態を実施するための、個人情報データを含み得る情報の使用を広範に網羅するものではあるが、本開示はまた、個人情報データにアクセスすることを必要とせずに、それらの様々な実施形態を実施することもまた可能であることを想到している。すなわち、本技術の様々な実施形態は、そのような個人情報データの全て又は一部分が欠如することにより、実施不可能となるものではない。
【0063】
一実施形態によれば、ハウジングと、ハウジングに接続されたリストバンドと、ハウジングに接続されており画素を有するディスプレイと、ディスプレイを使用してウォッチフェイス要素を有するウォッチフェイス画像を連続的に表示するように構成されており、焼き付き制約をウォッチフェイス要素の属性に課すように構成されている制御回路と、を含む、電子デバイスが提供される。
【0064】
別の実施形態によれば、ウォッチフェイス要素の属性は画素輝度を含み、焼き付き制約はウォッチフェイス要素に対するピーク輝度制約を含む。
【0065】
別の実施形態によれば、制御回路は画素に対する画素使用量履歴情報を維持するように構成されており、制御回路はピーク輝度制約を選択する際に使用量履歴情報を使用するように構成されている。
【0066】
別の実施形態によれば、ウォッチフェイス要素の属性は画素滞留時間を含み、焼き付き制約は、ディスプレイ上の所与の位置にウォッチフェイス要素が滞留する時間の最大量を指定しているウォッチフェイス要素に対する最大滞留時間制約を含む。
【0067】
別の実施形態によれば、制御回路は画素に対する画素使用量履歴情報を維持するように構成されており、制御回路は所与の位置に対する最大滞留時間制約の選択において使用量履歴情報を使用するように構成されている。
【0068】
別の実施形態によれば、ウォッチフェイス要素の属性は色を含み、焼き付き制約は、制御回路がディスプレイを使用してウォッチフェイス画像を連続的に表示するときに、ウォッチフェイス要素に関してどの色を経時的に優先するかを指定する。
【0069】
別の実施形態によれば、制御回路は、画素に対する画素使用量履歴情報を維持するように構成されており、制御回路は、一実施形態に従ってウォッチフェイス要素に対して複数の色を循環させると共に、第1の色を第2の色より優先するために使用量履歴情報を使用するように構成されている。
【0070】
別の実施形態によれば、ウォッチフェイス画像は全体的なサイズを有する非黒色部分を有しており、制御回路はリスクを低減するために非黒色部分の全体的なサイズを動的に変更するように構成されている。
【0071】
一実施形態によれば、有機発光ダイオードディスプレイと、ウォッチフェイス画像を有機発光ダイオードディスプレイ上に連続的に表示するように構成されている制御回路であって、ウォッチフェイス画像はウォッチフェイスインデックス及びウォッチフェイス針を含み、制御回路は、ウォッチフェイスインデックス内の画素に対してウォッチフェイス針よりも低いピーク輝度を課すこと、ディスプレイ上で前ウォッチフェイスインデックスを径方向に往復させて動的にシフトすること、ウォッチフェイスインデックスと関連した形状を動的に変更すること、及びウォッチフェイスインデックスと関連した色を動的に変更することからなるグループから選択される、焼き付きリスク緩和動作を実行することによってウォッチフェイスインデックスに対する焼き付きリスクを低減するように構成されている、制御回路と、を含む、電子デバイスが提供される。
【0072】
別の実施形態によれば、針は移動する分針及び時針を含み、焼き付きリスク緩和動作を実行することは、移動する分針及び時針よりも低いピーク輝度でウォッチフェイスインデックスを表示することを含む。
【0073】
別の実施形態によれば、焼き付きリスク緩和動作は、ウォッチフェイスインデックスを内向き及び外向きに繰り返し移動して画素劣化を放射状に拡散することを含む。
【0074】
別の実施形態によれば、ウォッチフェイス画像は、全体的なサイズを有する非黒色部分を含み、焼き付きリスク緩和動作はこのサイズを動的にスケーリングすることを含む。
【0075】
別の実施形態によれば、焼き付きリスク緩和動作は、ウォッチフェイスインデックスの色を動的に調整することを含む。
【0076】
一実施形態によれば、画素を有するディスプレイと、ディスプレイを使用して、第1の焼き付きリスクを有する第1のウォッチフェイス要素及び第1の焼き付きリスクよりも高い第2の焼き付きリスクを有する第2のウォッチフェイス要素を有するウォッチフェイス画像を表示するように構成されている制御回路であって、制御回路が、第2のウォッチフェイス要素に対して第1のウォッチフェイス要素に対するよりも低いピーク輝度値を課すこと、第2のウォッチフェイス要素の位置を前後に繰り返し放射状にシフトすること、第2のウォッチフェイス要素と関連したサイズを動的に調整すること、第2のウォッチフェイス要素と関連した形状を動的に調整すること、及び第2のウォッチフェイス要素と関連した色を動的に調整することからなるグループから選択される焼き付き緩和動作を実行することによって、第2のウォッチフェイス要素からの焼き付きを低減するように構成されている、制御回路と、を含む、リストウォッチデバイスが提供される。
【0077】
別の実施形態によれば、第1のウォッチフェイス要素は、時計針を含む。
【0078】
別の実施形態によれば、第2のウォッチフェイス要素は、ウォッチフェイスコンプリケーションを含む。
【0079】
別の実施形態によれば、第2のウォッチフェイス要素は、ウォッチフェイスインデックスを含む。
【0080】
別の実施形態によれば、第1のウォッチフェイス要素は時計針を含み、第2のウォッチフェイス要素はウォッチフェイスインデックスを含み、ディスプレイは有機発光ダイオードディスプレイを含み、制御回路は、ウォッチフェイス針よりも低いピーク輝度でウォッチフェイスインデックスを表示するようにディスプレイを用いることにより、ウォッチフェイスインデックスからの焼き付きリスクを低減させるように構成されている。
【0081】
別の実施形態によれば、制御回路は、ディスプレイの画素のそれぞれに関する画素使用量履歴情報を維持するように構成されている。
【0082】
別の実施形態によれば、制御回路は、少なくとも部分的に使用量履歴情報に基づいて、第1のウォッチフェイス要素と比較して第2のウォッチフェイス要素の画素に関する輝度を低減するように構成されている。
【0083】
別の実施形態によれば、制御回路は、第2のウォッチフェイス要素からの焼き付きリスクの低減において使用量履歴情報を使用するように構成されている。
【0084】
前述は、単なる例示に過ぎず、説明された実施形態に対して多様な変更を行うことができる。前述の実施形態は、個別に又は任意の組合せで実施することができる。
図1
図2
図3
図4
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図13A
図13B
図14A
図14B