(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
通信ネットワーク(300)において動作するための基地局(320)であって、無線インタフェース(327)及び処理回路(328)を含み、前記基地局の処理回路は、
前記通信ネットワークのカバレッジ内でユーザ機器(UE)から制御情報を受信するために使用されるべきアップリンク(UL)リソースの少なくとも2つの集合の構成を取得し、
ダウンリンク(DL)送信信号を送信するために使用されるべき無線リソースをUE(330)へ割当て、
ULリソースの構成された前記集合のうちの、前記DL送信信号に関連付けられる制御情報を受信するために使用されるべき1つを指示する確認応答リソースインジケーション(ARI)を、前記UEへ送信し、
ULリソースの指示された前記集合の少なくともサブセット上で、前記UEから前記制御情報を受信する、ように構成され、
ULリソースの指示された前記集合は、複数の選択可能なULリソースセットを含み、前記制御情報は、前記ULリソースセットのうちの前記通信ネットワークの確認応答フィードバックモードを表す動作状態に対応する1つで受信される、基地局。
請求項1の基地局であって、ULリソースの前記集合の構成の前記取得は、前記構成を判定すること、又は前記通信ネットワークの異なるノードから情報を受信すること、を含む、基地局。
請求項1の基地局であって、ULリソースの前記集合の構成の前記取得は、前記構成を判定すること、を含み、ULリソースの前記集合の構成の前記取得は、前記UEへ半静的なシグナリングを送信すること、をさらに含む、基地局。
請求項4の基地局であって、ULリソースの指示された前記集合において、前記通信ネットワークの少なくとも1つの現行でない動作状態に対応するそれぞれのULリソースセットは重なり合う、基地局。
請求項1〜5のいずれか1項の基地局であって、前記基地局の処理回路は、前記通信ネットワークの前記動作状態を判定し、判定した前記動作状態に基づいて、前記制御情報を受信するために使用されるべき前記ULリソースセットを選択する、ようにさらに構成される、基地局。
請求項8又は9のUEであって、ULリソースの指示された前記集合において、前記選択可能なULリソースセットのうちの少なくとも2つはそれらのカーディナリティに関して相違し、第1のULリソースセットは第2のULリソースセットのULリソースに加えてULリソースを含み、及び/又は、第2のULリソースセットは第1のULリソースセットのサブセットである、UE。
請求項8〜12のいずれか1項のUEであって、前記制御情報が送信される前記ULリソースセットにおいて、各ULリソースは、肯定的な値又は否定的な値を有する確認応答であって、前記DL送信信号の特定の部分への制限及び/又はさらなる情報と随意的に組み合わされる当該確認応答を表す、UE。
請求項8〜15のいずれか1項のUEであって、前記UEの処理回路は、前記通信ネットワークの前記動作状態を判定し、判定した前記動作状態に基づいて、前記通信ネットワークへ前記制御情報を送信するために使用されるべき前記ULリソースセットを選択する、ようにさらに構成される、UE。
【背景技術】
【0002】
3GPP LTE(Third Generation Partnership Long Term Evolution)により標準化されたワイヤレスネットワークは、自動再送要求(ARQ)、又は前方誤り訂正をも含むハイブリッドARQ(HARQ)を実装している。このタイプのネットワークでは、送信デバイスは、トランスポートブロック又はコードワードの復号結果を示す確認応答フィードバックを受信デバイスへ送信することを要する(ACK/NACK又はACK/NAKフィードバック)。ダウンリンク(DL)送信に関連するACK/NACKは、アップリンク(UL)上で送信される。そのフィードバックは、高速な再送をトリガするために使用される。LTEでのHARQのシグナリングの側面は、とりわけ、3GPP技術仕様36.213の第10節で仕様化されている。
【0003】
3GPP NR(New Radio)における確認応答フィードバックの仕組みを含む物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、現在検討中である。
【0004】
NRは明示的なリソース割当てをサポートすることが合意されている。どのスロット内でHARQフィードバックをレポートすべきかをダウンリンク制御情報(DCI)メッセージにより指示することができることが合意されている。そのタイミングに加えて、UEは、厳密なPUCCHリソースを知得することも必要とする。上位レイヤにより構成されるPUCCHリソースを少なくともサポートすることが合意されており、DCIは構成されたリソースのうちのどれを使用すべきかを指示する。
図1Aは、簡略化された時間−周波数の図であり、スロットnにおいてスケジューリングされたDL送信が示されていて、DCIメッセージに含まれる確認応答リソースインジケーション(ARI)は、リソースRIでのHARQフィードバックを要求している。DCIは、さらに、”T=1”と表されるインジケーションを含み、これはスロットn+1でHARQフィードバックが送信されることを要求している。NRスロットは、15kHzのサブキャリア間隔で7個又は14個の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルに相当し、7OFDMシンボルを伴うスロットは、0.5msを占めることが思い返される。NRの専門用語に関しては、3GPP TR38.802v14.0.0以降のバージョンへの参照がなされる。
【0005】
図1Bでは、他のスケジューリング例が示されており、後続する複数のスロットにUEがスケジューリングされ、複数のDL送信がスケジューリングされている。PUCCH機会の欠如(例えば、UL機会無し)に起因して、図示した3つ全ての送信についてのHARQフィードバックがスロットn+3において要求される。より正確には、DCIメッセージに含まれるACK/NACKタイミングインジケータは、全ての送信についてスロットn+3を指す。DCIに含まれるARIのインスタンスは、衝突を回避するために相異なるPUCCHリソースを指す。
【0006】
現在のところ、NRは少なくとも次のPUCCHフォーマットをサポートすることが予期されている:
・ショートPUCCHフォーマット1:1シンボル、ペイロード1〜2ビット
・ショートPUCCHフォーマット2:1シンボル、2ビットより大
・ショートPUCCHフォーマット3:2シンボル、1〜2ビット
・ショートPUCCHフォーマット4:2シンボル、2ビットより大
・ロングPUCCHフォーマット1:4〜14シンボル、1〜2ビット
・ロングPUCCHフォーマット2:4〜14シンボル、2〜10又は数十ビット
・ロングPUCCHフォーマット3:4〜14シンボル、10ビットより大か、数十ビット
これらフォーマットは相異なる量のULリソースを占めることから、NRにおけるARIは広範囲の値を指示することを要し得る。これにより表される単純なアプローチで実装した場合の比較的大きいシグナリングオーバヘッドを受け入れるよりもむしろ、ここでは、ARIを簡略化し全体的なオーバヘッドへの寄与を制限することを追求する技法が提案される。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の文脈において、“通信ネットワーク”又は短く“ネットワーク”との用語は、とりわけ、ノード又はエンティティの集合、関連するトランスポートリンク、及び、例えばテレフォニーサービス又はパケットトランスポートサービスといったサービスを稼働させるために必要な関連付けられる管理体を表し得る。サービスに依存して、サービスを実現するために異なるタイプのノード又はエンティティが使用され得る。通信ネットワークは、ネットワーク事業者により所有され、又はネットワーク事業者のために運用され、実装されているサービスをその加入者へ提供する。通信ネットワークの典型的な例は、WLAN/Wi−Fi(登録商標)並びに2G/GSM、3G/UMTS、4G/LTE及びNRのようなセルラーネットワークといった、無線アクセスネットワークである。
【0015】
本開示の文脈において、“ユーザ機器(UE)”及び“ワイヤレス通信デバイス”との用語の各々は、例えば人物によりその個人の通信のために使用されるデバイスをいう。それは、例えば電話、SIPフォン、セルラー電話、移動局若しくはコードレスフォンといった電話型のデバイス、ワイヤレスデータ接続を具備したラップトップ、ノートブック若しくはノートパッドのようなPDA(personal digital assistant)型のデバイス、又は、テーブルコンピュータであり得る。UEは、動物、植物、又は、ともすれば機械のような人間以外に関連付けられてもよく、その場合、マシンタイプ通信、マシンツーマシン通信、デバイスツーデバイス通信又はサイドリンクのために構成され得る。UEは、当該UEを使用する加入者に関連付けられる、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)及び/又はTMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity)といった一意な識別子を含むSIM(Subscriber Identity Module)を具備し得る。UE内のSIMの存在によって、加入者のサブスクリプションに特有のUEのカスタマイズがなされる。
【0016】
本開示の文脈において、“基地局”及び“ワイヤレスアクセスノード”との用語の各々は、例えば地上ベースのトランスポートリンクと無線ベースのトランスポートリンクとの間のインタフェースとして使用される無線アクセスネットワークのノードをいい、無線ベースのトランスポートリンクはUEへ直接的にインタフェースする。セルラー通信の様々な世代において、基地局との用語は、BTS、ノードB、eNodeB又はgNBともいう。WLAN/Wi−Fi(登録商標)アーキテクチャでは、基地局をアクセスポイント(AP)という。
【0017】
本発明は、送信機又は受信機の機能性を実装するネットワーク内のいかなるノードでの使用に供されてもよい。1つの典型的な実装は、UE内であり、ダウンリンクのトランスポートブロックの処理に関連し、アップリンクで送信されるACK/NACKフィードバックを伴う。
【0018】
図2を参照すると、一実施形態によれば、通信システムは、3GPP型のセルラーネットワークといった電気通信ネットワーク210を含み、電気通信ネットワーク210は、無線アクセスネットワークといったアクセスネットワーク211とコアネットワーク214とを含む。アクセスネットワーク211は、NB、eNB、gNG、又は他のタイプの無線アクセスポイントといった複数の基地局212a、212b、212cを含み、その各々が対応するカバレッジエリア213a、213b、213cを定義する。各基地局212a、212b、212cは、有線又は無線接続215上でコアネットワーク214へ接続可能である。カバレッジエリア213cに位置する第1のユーザ機器(UE)291は、対応する基地局212cへワイヤレスに接続され又は対応する基地局212cによりページングされるように構成される。カバレッジエリア213a内の第2のUE292は、対応する基地局212aへワイヤレスに接続可能である。この例では、複数のUE291、292が描かれているものの、開示される実施形態は、カバレッジエリア内に単一のUEがいる状況、又は対応する基地局へ単一のUEが接続している状況へ等しく適用可能である。
【0019】
随意的に、電気通信ネットワーク210は、それ自体がホストコンピュータ230へ接続され、ホストコンピュータ230は、スタンドアローンのサーバのハードウェア及び/若しくはソフトウェア、クラウド実装のサーバ、分散型サーバで具現化されてもよく、又はサーバファーム内の処理リソースとして具現化されてもよい。ホストコンピュータ230は、サービスプロバイダの所有下にあってもその制御下にあってもよく、又はサービスプロバイダにより若しくはサービスプロバイダのために運用されてもよい。電気通信ネットワーク210とホストコンピュータ230との間の接続221、222は、コアネットワーク214からホストコンピュータ230へ直接的に伸びていてもよく、随意的に中間ネットワーク220を介してつながっていてもよい。中間ネットワーク220は、パブリック、プライベート又はホステッドネットワークのうちの1つ又はそれらの複数の組合せであってもよく、中間ネットワーク220は、もしあればバックボーンネットワーク又はインターネットであってもよく、具体的には、中間ネットワーク220は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含んでもよい。
【0020】
図2の通信システムは、全体として、接続されるUE291、292のうちの1つとホストコンピュータ230との間の接続性を可能にする。その接続性は、オーバー・ザ・トップ(OTT)接続250として説明されてよい。ホストコンピュータ230及び接続されるUE291、292は、アクセスネットワーク211、コアネットワーク214、任意の中間ネットワーク220及びあり得るさらなる基盤(図示せず)を途中段階として用いて、OTT接続250を介してデータ及び/又はシグナリングを通信するように構成される。OTT接続250は、OTT接続250の通過途上の参加している通信デバイスが上流へ及び下流への通信のルーティングを意識しないという意味において、透過的であり得る。例えば、基地局212は、ホストコンピュータ230から発して接続UE291へ転送(例えば、ハンドオーバ)されるべきデータを伴うインカミングの下流方向の通信の過去のルーティングについて通知されなくてよく又はその通知を必要としない。同様に、基地局212は、UE291から発してホストコンピュータ230へ向かうアウトゴーイングの上流方向の通信の将来のルーティングを認識することを必要としない。
【0021】
前の段落で議論したUE、基地局及びホストコンピュータの一実施形態に係る例示的な実装が、これより
図3を参照しながら説明される。通信システム300において、ホストコンピュータ310は、通信システム300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線の接続をセットアップし及び維持するように構成される通信インタフェース316を含むハードウェア315を備える。ホストコンピュータ310は、さらに、記憶及び/又は処理のケイパビリティを有し得る処理回路318を備える。具体的には、処理回路318は、命令群を実行するように適合される、1つ以上のプログラム可能なプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ又はそれらの組合せ(図示せず)を含んでよい。ホストコンピュータ310は、さらに、ホストコンピュータ310内に記憶され又はホストコンピュータ310によりアクセス可能なソフトウェア311であって、処理回路318により実行可能な当該ソフトウェア311を備える。ソフトウェア311は、ホストアプリケーション312を含む。ホストアプリケーション312は、UE330及びホストコンピュータ310で終端するOTT接続350を介して接続しているUE330といったリモートユーザへサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザへのサービスの提供中に、ホストアプリケーション312は、OTT接続350を用いて送信されるユーザデータを提供し得る。
【0022】
通信システム300は、電気通信システムにおいて提供される基地局320をさらに含み、基地局320は、ホストコンピュータ310及びUE330と通信することを可能にするハードウェア325を備える。ハードウェア325は、通信システム300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線の接続をセットアップし及び維持するための通信インタフェース326、並びに、基地局320によりサービスされるカバレッジエリア(
図3には示していない)内に位置するUE330との少なくとも無線接続370をセットアップし及び維持するための無線インタフェース327を含み得る。通信インタフェース326は、ホストコンピュータ310への接続360を促進するように構成され得る。接続360は、直接的なものであってもよく、又は、電気通信システムのコアネットワーク(
図3には示されていない)及び/若しくは電気通信システム外の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。図示した実施形態において、基地局320のハードウェア325は、命令群を実行するように適合される、1つ以上のプログラム可能なプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ又はそれらの組合せ(図示せず)を含み得る処理回路328をさらに含む。基地局320は、内部的に記憶され又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア321をさらに有する。
【0023】
通信システム300は、既に言及したUE330をさらに含む。そのハードウェア335は、UE330がその時点で位置するカバレッジエリアへサービスする基地局との無線接続370をセットアップし及び維持するように構成される無線インタフェース337を含み得る。UE330のハードウェア335は、命令群を実行するように適合される、1つ以上のプログラム可能なプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ又はそれらの組合せ(図示せず)を含み得る処理回路338をさらに含む。UE330は、さらに、UE330内に記憶され又はUE330によりアクセス可能なソフトウェア331であって、処理回路338により実行可能な当該ソフトウェア331を備える。ソフトウェア331は、随意的に、クライアントアプリケーション332を含んでもよい。クライアントアプリケーション332は、ホストコンピュータ310のサポートと共に、人間の又は非人間のユーザへUE330を介してサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ310において、実行対象のホストアプリケーション312は、実行対象のクライアントアプリケーション332とUE330及びホストコンピュータ310で終端するOTT接続350を介して通信し得る。ユーザへのサービス提供中に、クライアントアプリケーション332は、ホストアプリケーション312からリクエストデータを受信し、当該リクエストデータへの応答としてユーザデータを提供し得る。OTT接続350は、リクエストデータ及びユーザデータの双方を移送し得る。クライアントアプリケーション332は、自身が提供するユーザデータを生成するために、ユーザとインタラクションし得る。
【0024】
なお、
図3に示したホストコンピュータ310、基地局320及びUE330は、それぞれ
図2のホストコンピュータ230、基地局212a、212b、212cのうちの1つ、及びUE291、292のうちの1つと同一であってもよい。言うなれば、これらエンティティの内部的な作用は
図3に示した通りであってよく、それとは独立して、周囲のネットワークトポロジーは
図2のそれであってよい。
【0025】
図3では、ホストコンピュータ310とユーザ機器330との間の基地局320を介する通信を、いかなる中間的なデバイス及びそれらデバイスを介するメッセージの正確なルーティングへの明示的な言及も無く例示するために、OTT接続350が抽象的に描かれている。ルーティングを決定するのはネットワーク基盤であってよく、ネットワーク基盤は、UE330若しくはホストコンピュータ310を動作させるサービスプロバイダ又はそれら双方からルーティングを隠蔽するように構成されてよい。OTT接続350がアクティブである間、ネットワーク基盤は、(例えば、負荷分散の考慮又はネットワークの再構成に基づいて)ルーティングを動的に変更するための決定をさらに行ってよい。
【0026】
既に概説したように、基地局320は、UE330へのダウンリンク送信を動的にスケジューリングする。スケジューリングは、PUCCH若しくは物理共有アップリンクチャネル上でUE330から受信されるチャネル状態レポート及び品質情報レポートに基づいてなされてもよく、又は、他の要因に基づいてなされてもよい。チャネル状態レポート及び品質情報レポートは、受信機から見える瞬間的なチャネル条件を示す。各時間インターバル(例えば、LTEサブフレーム又はNRスロット)において、基地局320は、現行のその時間インターバル及びスケジューリング対象のUEへデータが送信されるリソースにおいてデータを受信するようにスケジューリングされたUEを識別するDCIを送信する。DCIは、典型的には、その時間インターバルのうち早い方の部分にある物理ダウンリンク制御チャネル上で送信される。
【0027】
ARQ又はHARQは、DL上のデータの送信の期間中に発生する誤りを軽減するために使用される。UE330がDL送信信号を受信するようにスケジューリングされたことを基地局320が指し示すと、UE330は、その送信信号の復号を試行し、物理アップリンク制御又は共有チャネル上で基地局へ確認応答メッセージを送信する。確認応答メッセージは、データパケットがUE330により正確に受信されたかを基地局へ通知する。確認応答メッセージは、成功裏の復号を示す肯定的な値の確認応答(ACK)か、又は復号失敗を示す否定的な値の確認応答(NACK)かのいずれかのメッセージであり得る。UE330から受信される確認応答メッセージに基づいて、基地局320は、新たなデータを送信すべきか(ACKを受信)、又は前回のデータを再送すべきか(NACKを受信)を判定する。LTEのキャリアアグリゲーションとの関連での確認応答リソースインジケータ(ARI)の導入は、複数のUEがこの目的のために半静的に予約されたULリソースのプールを衝突無しで共有できる形で、確認応答メッセージのためのリソースの明示的な割当てを可能にした。そのリソース共有は、複数のDLキャリア上でリソースを同時に割当てられるUEの平均的な数が小さくなることから、効率的であった。
【0028】
UE330は、送信すべきデータを有するものの有効なアップリンク許可が無い場合、UL送信を開始するために、PUCCH上で基地局320へスケジューリング要求(SR)を送信し得る。基地局320は、スケジューリング要求に応じてアップリンクリソースを割当て、物理DL制御チャネル上でUE330へスケジューリング許可を送信する。割当てられたアップリンクリソースにおいてデータが受信され又はデータの到来が無い場合、基地局320は、データが正確に受信されたかを示すためのACK/NACKシグナリングを、DLチャネル上でUE330へ送信し得る。ACK/NACKシグナリングへの代替手段として、基地局320は、同じULデータを再送するようにUE330をスケジューリングしてもよい。
【0029】
DL送信に戻ると、NRは、述べたとおり、様々なULリソース要件を伴う多数のPUCCHフォーマットをサポートし得る。本文脈では、リソースは、単一のリソースインデックスにより参照され得るものの、時間、周波数、位相回転、直交カバーコード(OCC)の組合せ又は1つ以上により定義され得る。追加的に又は代替的に、サイクリックシフト、開始シンボル、(シンボル数での)時間長、及び/又は(物理リソースブロック数での)帯域幅がリソースのために構成されてもよい。指示されたULリソースのうちのUE330による1つの選択が、肯定的な確認応答又は否定的な確認応答といった、確認応答フィードバック値を表現してもよい。随意的に、確認応答フィードバック値は、DL送信の特定の部分に対象を限ることと組み合わされてもよく(これにより、DL送信の異なる部分について値の異なる確認応答を送信することが可能となり得る)、及び/又は、スケジューリング要求といったさらなる情報と組み合わされてもよく、様々な程度のバンドリング及び多重化が適用されてよい。確認応答フィードバックが一定の長さである以前の通信システムには無かったこれらの及び類似の要因の結果として、別々に割当て可能なULリソースの数が相異なる動作条件の間で変化する可能性があり、所要のARI値の数の最小と最大の間にかなりのギャップが生じている。したがって、ここでの実施形態は、相異なる動作条件の間の区別、又は、確認応答フィードバック長がグループごとに一定であるものとした場合の動作条件のグループ間の区別を必要とし得る。
【0030】
ARI値の全ての範囲を収容する単純な手法は、DCI内でより多くのリソースをARIに許容することであるはずである。しかしながら、それは最悪のケース−最も多くの確認応答フィードバック値の包括的なセット−に対応する一定のシグナリングオーバヘッドを追加することになり、それが必要でない状況も多いであろう。ここでの例示的な実施形態は、代わりに、通信ネットワークの現行の動作状態の視点から解釈される永続的なARIを提案する。
【0031】
より正確にいうと、例示的な実施形態に従って、UE330において実装される方法が
図6に描かれている。
【0032】
第1ステップ610において、UE330は、通信ネットワーク300へ制御情報を送信するために使用されるべきULリソースの少なくとも2つの集合と共に構成される。ネットワークレベルでは、上記構成は、制御情報を送信するためにULリソースの上記集合が予約される効果を有し得る。ULリソースの上記集合は、システム内で現在動作しているUE間で、ARIに従って共有され得るリソースのプールとして理解されてよい。
【0033】
第2ステップ620において、UE330は、基地局320からDL送信信号を受信するために使用されるべき無線リソースの割当てを受信する。
【0034】
第3ステップ630において、UE330は、ULリソースの構成された上記集合のうちの、DL送信信号に関連付けられる制御情報を送信するために使用されるべき1つを指示するARIを受信する。上記ARI又はULリソースの構成された上記集合は、随意的に、ULリソースの明示的な時間位置を定義してもよく、代替的に、ULリソースの時間位置は、時間において予め定義される数のスロットだけ後に位置するなど、DL送信信号のために使用されるべきDLリソースの時間位置に対して相対的である。
【0035】
第4ステップ640において、UE330は、ULリソースの指示された上記集合の少なくともサブセットを使用して、DL送信信号に関連付けられる制御情報を基地局320へ送信する。より正確に言うと、ULリソースの指示された上記集合は、複数の選択可能なULリソースセットを含み、UE330は、そのうちの通信ネットワークの動作状態に対応するULリソースセットで送信を行う。
【0036】
したがって、制御情報のためのULリソースについての要件に関して2つの動作モードが相違するとしても、それら2つの動作モードについて別個のARI値を取り入れる必要は無い。代わりに、シグナリングされるARI値の意味は、通信ネットワーク300の動作モードに依存することになる。UE330が現行の動作モードを認識している場合、これはシグナリングオーバヘッドの量が削減され得ることを示唆する。例えば、UE330は、ARIとは別個の半静的な若しくは動的なシグナリングを受信することにより、前回の構成メッセージを反映する内部変数の値を確認することにより、又は、暗黙的に動作モードを示すネットワーク300の動作の局面を考慮することにより、現行の動作モードを認識することができる。代わりに、UE330は、ARI値がどのリソースを指しているのかを、動作モードに基づいて暗黙的に判定してもよい。これは、動作モードの変化によって所与のARI値が再解釈され得るとしても、2つ以上のUEに同時に別個のリソースが割当てられる場合には、2つ以上の異なるARI値が必要であることを意味する。
【0037】
ARI値が動作モードをまたいで一意であるリファレンス実装と、例示的な実施形態に係る実装との間の比較によって、あり得るオーバヘッドの削減について説明する。以下の表1及び表2では、ARI値が明示されており、Rn(n=0,…,16)はリソースインデックスを表し、一方でM1及びM2は通信システムの2つの動作モードを表す。
【0039】
表1は、UEによるARI値の解釈が通信システム300の動作モードには非依存である実装を例示している。実際には、ARI値“000”、“001”、“010”及び“011”は、動作モードM2では予期されない。同様に、ARI値“100”、“101”、“110”及び“111”は、通常、動作モードM1では使用されないはずである。
【0041】
制御情報値の削減されたセットが動作モードM2について定義されるため、当該動作モードにおいて使用される各ARI値はより小さいULリソースのセットを指示する。さらに、ULリソースセット{R0,R1,R2,R3}及び{R0,R1}は、相異なるUEによっても、同一の動作モードにおいて選択し得ない。このようにして、これらULリソースセットを対象に、ここでは“00”に固定される共通的なARI値が使用され得る。この例では、例示的な実施形態が、必要とされるARIペイロードを3ビットから2ビットへ削減している。
【0042】
別の言い方をすると、シグナリングされるARI値“00”は、基本的な意味(例えば、{R0,R1,R2,R3})を有し、そこに通信システムが特定の動作モードにある場合に適用される1つ以上のさらなる意味(例えば、{R0,R1})が重畳される。
【0043】
例示的な実施形態に従って、基地局320において実装される方法が
図7に描かれている。
【0044】
第1ステップ710において、基地局320は、通信ネットワークのカバレッジ内でユーザ機器から制御情報を受信するために使用されるべきULリソースの少なくとも2つの集合の構成を取得する。通常は、上記構成は、具体的なUEではなく、ネットワークのある部分で動作している全てのUEを対象とする。
【0045】
第2ステップ720において、基地局320は、UE330へDL送信信号を送信するために使用されるべき無線リソースを割当てる。実装上、上記構成が通信ネットワーク(の一部)のカバレッジ内で動作する全てのUEに適用される限り、上記構成と上記割当てとは相違し得る一方で、DL割当ては典型的には具体的な1つのUEを対象とする。
【0046】
第3ステップ730において、基地局320は、ARIをユーザ機器へ送信する。ARIは、ULリソースの構成された上記集合のうちの、DL送信信号に関連付けられる制御情報を受信するために使用されるべき1つを指示し得る。ステップ630(
図6)について述べたように、上記ULリソースは、(一定の間隔のような)暗黙的な時間位置、又は(シグナリングされるスロット若しくはシンボルインデックスのような)明示的な時間位置を有する。
【0047】
第4ステップ740において、基地局320は、ULリソースの指示された上記集合の少なくともサブセットを使用して、UE330から制御情報を受信する。この例示的な実施形態において、ULリソースの指示された上記集合は、複数の選択可能なULリソースセットを含み、上記制御情報は、上記ULリソースセットのうちの通信ネットワークの動作状態に対応する1つで受信される。
図7を参照しながら上で説明したように、これは、少なくともシグナリングオーバヘッドを制限する観点からの利点を有する。
【0048】
図6及び
図7に描いた例示的な実施形態のいくつかのさらなる発展について以下に議論する。強調されることとして、それらさらなる発展の文脈で語られる特徴は、それら自体でも有益であり、自律的に、関連する基本的な実施形態から独立して実践されてもよい。
【0049】
UE330は、DL送信の制御情報を受信し及び復号を試行してよく、その制御情報は、復号成功に基づいて判定される。代替的に又は追加的に、上記制御情報は、UL送信リソースを求める要求及び/又はUE330により実行される測定の結果を含んでもよい。具体的には、UE330が送信し基地局320が受信する制御情報は、ARQ又はHARQフィードバックのような、DL送信信号に関連付けられる確認応答情報を含み得る。
【0050】
例示的な実施形態において、ULリソースの指示される上記集合内のULリソースの選択可能なセットは、それらのカーディナリティに関して相違する。具体的には、ULリソースの2つの選択可能なセットは、異なる数のULリソースを含み得る。上記制御情報について利用可能なULリソースの数は、搬送される情報の粒度に影響し得る。例えば、各ULリソースセットが含むULリソースが相対的に少ない動作モードでは、HARQフィードバックは、複数のコードワードを含むトランスポートブロックのレベルで送信され得る一方、ULリソースセットごとのULリソースが相対的に多い動作モードでは、HARQフィードバックは、トランスポートブロックを構成する各コードワードのレベルで提供され得る。後者のケースでは、要求される再送は、復号に失敗したコードワードに限ってなされ得る。この性質は、指示された集合以外のULリソースの集合内のULリソースの選択可能なセットにも当てはまり得る。
【0051】
例示的な実施形態において、ULリソースの指示された上記集合は、第1のULリソースセットを有し、第1のULリソースセットは、第2のULリソースセットのULリソースに加えてULリソースを含む。代替的に又は追加的に、ULリソースの指示された上記集合内の第2のULリソースセットは、第1のULリソースセットのサブセットであり得る。具体的には、第2のULリソースセットは、第1のULリソースセットの真部分集合であってよい。表2に示したULリソースセットは、これら性質を有する。ここで、ULリソースセットの上記集合が表の行に対応し、1つの集合内のULリソースセットがある行の相異なる列に対応する。ARI値“10”により指示される集合では、本段落の意味における第1のULリソースセットは、動作モードM1に対応する{R8,R9,R10,R11}であってよく、第2のULリソースセットは、動作モードM2に対応する{R8,R9}であってよい。
【0052】
例示的な実施形態において、上記動作状態は、確認応答フィードバックモード又はHARQフィードバックモードを表す。確認応答フィードバックモードは、通信ネットワーク300とそのカバレッジ内の複数のユーザ機器330との共通的な設定であり得る。確認応答フィードバックモードは、ユーザ機器330と基地局320との間の、どういった確認応答メッセージを通信できるかに関する合意又は共通理解に関連付けられ得る。その合意は、(コード、シーケンス又はULリソースにより表現されるような)シグナリングされる値を、確認応答又はHARQの文脈での意味に関連付けるテーブルの形式であってもよい。例示的な意味は、次の通りであってよい:肯定的な若しくは否定的な値を有する確認応答(ACK若しくはNACK)、DL送信信号の特定の部分への確認応答の制限、及び/又は、スケジューリング要求のようなさらなる情報。2つの確認応答モードは、そうしたテーブルのサイズに関して相違してもよく、より一般的な表現をするならば、確認応答シグナリングの粒度に関して相違してもよい。相対的に大きい(例えば、相対的に粗い)粒度のシグナリングでの確認応答フィードバックモード、よって利用可能な意味が少ない当該モードは、圧縮確認応答フィードバックモードとして言及されてもよい。前の段落において議論し例示した第1及び第2のULリソースセットを基準とすると、(より小さいカーディナリティを有する)第2のULリソースセットは、圧縮確認応答フィードバックモードにおいて採用され得る一方、(より大きいカーディナリティを有する)第1のULリソースセットは、通常確認応答フィードバックモードとして言及される非圧縮のモードにおいて採用され得る。
【0053】
この文脈において、現在適用可能な確認応答フィードバックモードが通常型か又は圧縮型かは、明示的にシグナリングされてもよく若しくはされていてもよく、又は、UE330及び基地局320にとってアクセス可能な他のパラメータから導出されてもよい。確認応答フィードバックモードの間の遷移を開始する責任は、UE330、基地局320、又は通信ネットワーク300の他のノードに所在し得る。
【0054】
さらに、通信ネットワーク300は、2つよりも多くの確認応答フィードバックモードで動作可能であってもよい。それらモードのうちの少なくともいくつかは、ULリソースの集合内の対応するULリソースセットのカーディナリティ又はサイズに関して相違し得る。確認応答フィードバックモードは、例えば現行のモードに対するステップ“アップ”又は“ダウン”により段階的に遷移をシグナリングし得るように、一連の順序を与えられてもよい。
【0055】
例示的な実施形態において、ULリソースの集合は、各集合が少なくとも2つの選択可能なULリソースセットを含むという形で構成される。選択可能なULリソースセットは、それぞれの動作モードに対応し得る。そうした構成が上で表2に示されている。この形でULリソースの集合を構成することは、ARIにより指示される集合を問わずに動作モード間の遷移が可能であるという有利な効果を有し得る。言い換えると、動作モード間の遷移を開始する責任を有するエンティティは、ULリソースの集合がARIにより指示されているか又は近い将来にARIにより指示されるものと予期され得るかを考慮する必要が無い。
【0056】
例示的な実施形態において、ULリソースの集合の構成は、無線リソース制御(RRC)シグナリングといった半静的なシグナリングによりUE330へ伝達される。基地局320は、ULリソースの集合を構成する責任を有する場合、構成をUE330へ半静的にシグナリングし得る。通信ネットワーク300の異なるエンティティが代わりにULリソースの集合を構成する責任を有する場合、UE330及び基地局320の双方が、構成を示す半静的なシグナリングを受信し得る。
【0057】
例示的な実施形態において、ARIは、追加的な情報を含むメッセージにおいて送信される。具体的には、ARIは、DL割当てをも含むメッセージにおいて送信されてもよい。上記メッセージは、DCIメッセージであってもよい。DCIメッセージは、物理DL制御チャネル上で基地局320からUE330へ送信され得る。
【0058】
例示的な実施形態において、
図6に描いた方法は、UE330が通信ネットワーク330の動作モードを判定すること、をさらに含む。その時点で当てはまる(又は、割当てられたDL送信信号がUE330により受信されることになる時に当てはまることになり若しくは当てはまると予期される)動作モードに基づいて、UE330は、通信ネットワーク300へ制御情報を送信するために使用されるべきULリソースセットを選択する。
【0059】
例示的な実施形態において、相異なる動作モードに対応するULリソースセットがカーディナリティ又はサイズに関して相違するという事実が基地局320により利用される。例えば、相対的に小さいULリソースセットに対応する動作モードでは、より多くのUEに制御情報を送信することを許容することができる。結果として、より多くのUEを同時にスケジューリングすることができる。表2に示したように、ULリソースR2,R3,R6,R7,R10,R11,R14及びR15は、動作モードM2では使用されない。3ビットのARI表現が使用される場合、表3に示したやり方でULリソースの集合を構成してもよい。
【0061】
動作モードM1では、ARI値“000”及び“100”に対応するULリソースは重なり合う−実際には一致する−が、動作モードM2ではそれらは別々である。ARI値“001”及び“101”、ARI値“010”及び“110”、並びにARI値“011”及び“111”に対応するULリソースについても、それぞれの動作モードにおいて同じことが成り立つ。したがって、この構成は、動作モードM1において4つのUEが同時に制御情報を送信することを可能とし、動作モードM2では8つのUEが同時に送信し得る。
【0062】
基地局320は、ネットワーク性能の恩恵のために、DL送信信号を送信するために使用されるべきそれぞれの無線リソースをUE291及びさらなるUE292へ割当てることによりこれを使用し得る。基地局320は、この場合、ULリソースの構成された上記集合のうちの、さらなるユーザ機器へのDL送信信号に関連付けられる制御情報を受信するために使用されるべき異なる1つを指示するARIを、さらなるユーザ機器292へ送信する。基地局320は、ULリソースの指示された上記集合において、通信ネットワークの現行の動作状態に対応するそれぞれのULリソースセットが別々となる形で、これを行う。通信ネットワークの少なくとも1つの現行でない動作状態に対応するULリソースセットが重なり合う場合、これは性能利得を表す。
【0063】
UE330と基地局320との間の無線接続370は、本開示並びにとりわけ
図6及び
図7を通じて説明される実施形態の教示に従う。多様な実施形態の1つ以上が、OTT接続350を用いてUE330へ提供されるOTTサービスの性能を改善し、無線接続370はその最後のセグメントを形成する。より正確に言うと、それら実施形態の教示は、シグナリングオーバヘッドを削減することにより、ネットワーク300のスペクトル効率及びピークキャパシティを改善し得る。これは、より大きいデータ容量、より低いネットワーク輻輳のリスク、及び/又は引き伸ばされたバッテリ寿命といった恩恵を提供し得る。
【0064】
データレート、レイテンシ及び1つ以上の実施形態により改善される他の要因を監視する目的で、測定手続が提供されてもよい。測定結果の変動に応じてホストコンピュータ310とUE330との間のOTT接続350を再構成するための随意的なネットワークの機能性がさらに存在してもよい。上記測定手続及び/又はOTT接続350を再構成するためのネットワーク機能性は、ホストコンピュータ310のソフトウェア311若しくはUE330のソフトウェア331、又はそれらの双方において実装されてもよい。複数の実施形態において、通信デバイス内に又は通信デバイスに関連付けて、OTT接続350が通過するセンサ(図示せず)が配備されてもよく、それらセンサは、上で例示した監視結果の数量の値を供給し又は他の物理量の値を供給することにより上記測定手続に参加してもよく、それらからソフトウェア311、331により監視対象の量が計算され又は推定され得る。OTT接続350の再構成は、メッセージフォーマット、再送設定、好適なルーティングなどを含んでよく、その再構成は、基地局320には影響しなくてもよく、基地局320にとっては未知であるか又は感知不能であってもよい。そうした手続及び機能性は、当分野において既知であり又は実用されているかもしれない。ある実施形態において、測定は、ホストコンピュータ310によるスループット、伝播時間及びレイテンシなどの測定を容易化する独自のUEシグナリングを包含してもよい。その測定は、ソフトウェア311、331がOTT接続350を用いて具体的には空であり又は“ダミー”のメッセージであるメッセージを送信しつつ、伝播時間や誤りなどを監視する形で実装されてもよい。
【0065】
図4は、1つの実施形態に従った、通信システムにおいて実装される方法を描いたフローチャートである。通信システムは、
図2及び
図3を参照しながら説明したものであり得る、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡明にするために、
図4の図への参照のみが本セクションに含められるであろう。本方法の第1ステップ410において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。第1ステップ410の随意的なサブステップ411において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ420において、ホストコンピュータは、ユーザデータを搬送するUEへの送信を開始する。ステップ430において、基地局は、
図7に描いた方法に従って、ホストコンピュータが開始した上記送信において搬送されたユーザデータをUEへ送信する。ステップ440において、UEは、ホストコンピュータにより実行されるホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行する。
【0066】
図5は、1つの実施形態に従った、通信システムにおいて実装される方法を描いたフローチャートである。通信システムは、
図2及び
図3を参照しながら説明したものであり得る、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡明にするために、
図5の図への参照のみが本セクションに含められるであろう。本方法の第1ステップ510において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。随意的なサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。第2ステップ520において、ホストコンピュータは、ユーザデータを搬送するUEへの送信を開始する。その送信は、
図7に描いた方法に従って、基地局を通過し得る。随意的な第3ステップ530において、UEは、
図6に描いた方法に従って、上記送信において搬送されるユーザデータを受信する。
【0067】
さらなる例示的な実施形態
[1]
通信ネットワーク(300)へ制御情報を送信する方法であって、前記方法は、ユーザ機器(330)において実装され、
前記通信ネットワークへ制御情報を送信するために使用されるべきアップリンク(UL)リソースの少なくとも2つの集合と共に構成されることと、
前記通信ネットワークの基地局(320)から、ダウンリンク(DL)送信信号を受信するために使用されるべき無線リソースの割当てを受信することと、
ULリソースの構成された前記集合のうちの、前記DL送信信号に関連付けられる制御情報を送信するために使用されるべき1つを指示する確認応答リソースインジケーション(ARI)を受信することと、
ULリソースの指示された前記集合の少なくともサブセット上で、前記基地局へ前記制御情報を送信することと、を含み、
ULリソースの指示された前記集合は、複数の選択可能なULリソースセットを含み、前記制御情報は、前記ULリソースセットのうちの前記通信ネットワークの動作状態に対応する1つで送信される、方法。
【0068】
[2]
実施形態[1]の方法であって、前記制御情報は、前記DL送信信号に関連付けられる確認応答情報を含む、方法。
【0069】
[3]
実施形態[1]又は[2]の方法であって、ULリソースの指示された前記集合において、前記選択可能なULリソースセットのうちの少なくとも2つは、それらのカーディナリティに関して相違する、方法。
【0070】
[4]
先行する実施形態のいずれかの方法であって、ULリソースの指示された前記集合において、第1のULリソースセットは、第2のULリソースセットのULリソースに加えて、ULリソースを含む、方法。
【0071】
[5]
先行する実施形態のいずれかの方法であって、ULリソースの指示された前記集合において、第2のULリソースセットは、第1のULリソースセットのサブセットである、方法。
【0072】
[6]
実施形態[4]又は[5]の方法であって、
前記動作状態は、確認応答フィードバックモードを表し、
前記第1のULリソースセットは、通常の確認応答フィードバックモードに対応し、
前記第2のULリソースセットは、圧縮確認応答フィードバックモードに対応する、方法。
【0073】
[7]
先行する実施形態のいずれかの方法であって、ULリソースの構成された各集合は、2つ以上の選択可能なULリソースセットを含む、方法。
【0074】
[8]
先行する実施形態のいずれかの方法であって、前記制御情報が送信される前記ULリソースセットにおいて、各ULリソースは、肯定的な値又は否定的な値を有する確認応答であって、前記DL送信信号の特定の部分への制限及び/又はさらなる情報と随意的に組み合わされる当該確認応答を表す、方法。
【0075】
[9]
実施形態[8]の方法であって、前記ULリソースは、時間、周波数及び符号のうちの少なくとも1つにより区別可能である、方法。
【0076】
[10]
先行する実施形態のいずれかの方法であって、前記ユーザ機器は、半静的なシグナリングによりULリソースの前記集合と共に構成される、方法。
【0077】
[11]
先行する実施形態のいずれかの方法であって、
前記通信ネットワークの前記動作モードを判定することと、それに基づいて、前記通信ネットワークへ前記制御情報を送信するために使用されるべき前記ULリソースセットを選択することと、をさらに含む、方法。
【0078】
[12]
先行する実施形態のいずれかの方法であって、前記ARIは、追加的な情報を含むメッセージにおいて受信される、方法。
【0079】
[13]
実施形態[12]の方法であって、前記メッセージは、前記ARI及び前記割当てを含む、方法。
【0080】
[14]
無線インタフェース(337)及び処理回路(338)を備えるユーザ機器(330)であって、前記処理回路(338)は、
前記通信ネットワークへ制御情報を送信するために使用されるべきアップリンク(UL)リソースの少なくとも2つの集合と共に前記UEが構成されることを可能とし、
前記通信ネットワークの基地局(320)から、ダウンリンク(DL)送信信号を受信するために使用されるべき無線リソースの割当てを受信し、
ULリソースの構成された前記集合のうちの、前記DL送信信号に関連付けられる制御情報を送信するために使用されるべき1つを指示する確認応答リソースインジケーション(ARI)を受信し、
ULリソースの指示された前記集合の少なくともサブセット上で、前記基地局へ前記制御情報を送信する、ように構成され、
ULリソースの指示された前記集合は、複数の選択可能なULリソースセットを含み、前記制御情報は、前記ULリソースセットのうちの前記通信ネットワークの動作状態に対応する1つで送信される、ユーザ機器。
【0081】
[15]
実施形態[14]のユーザ機器であって、前記処理回路は、実施形態[2]〜[13]のいずれかの方法を実行するようにさらに構成される、ユーザ機器。
【0082】
[16]
通信ネットワーク(211;330)の基地局(212;320)において制御情報を受信する方法であって、
前記通信ネットワークのカバレッジ内でユーザ機器から制御情報を受信するために使用されるべきアップリンク(UL)リソースの少なくとも2つの集合の構成を取得することと、
ダウンリンク(DL)送信信号を送信するために使用されるべき無線リソースをユーザ機器(291;330)へ割当てることと、
ULリソースの構成された前記集合のうちの、前記DL送信信号に関連付けられる制御情報を受信するために使用されるべき1つを指示する確認応答リソースインジケーション(ARI)を、前記ユーザ機器へ送信することと、
ULリソースの指示された前記集合の少なくともサブセット上で、前記ユーザ機器から前記制御情報を受信することと、を含み、
ULリソースの指示された前記集合は、複数の選択可能なULリソースセットを含み、前記制御情報は、前記ULリソースセットのうちの前記通信ネットワークの動作状態に対応する1つで受信される、方法。
【0083】
[17]
実施形態[16]の方法であって、ULリソースの前記集合の構成の前記取得は、前記構成を判定すること、を含む、方法。
【0084】
[18]
実施形態[17]の方法であって、ULリソースの前記集合の構成の前記取得は、前記ユーザ機器へ半静的なシグナリングを送信すること、をさらに含む、方法。
【0085】
[19]
実施形態[16]の方法であって、ULリソースの前記集合の構成の前記取得は、前記通信ネットワークの異なるノードから情報を受信すること、を含む、方法。
【0086】
[20]
実施形態[16]〜[19]のいずれかの方法であって、
DL送信信号を送信するために使用されるべき無線リソースをさらなるユーザ機器(292)へ割当てることと、
ULリソースの構成された前記集合のうちの、前記さらなるユーザ機器への前記DL送信信号に関連付けられる制御情報を受信するために使用されるべき異なる1つを指示するARIを、前記さらなるユーザ機器へ送信することと、をさらに含み、
ULリソースの指示された前記集合において、前記通信ネットワークの現行の動作状態に対応するそれぞれの前記ULリソースセットは別々である、方法。
【0087】
[21]
実施形態[20]の方法であって、ULリソースの指示された前記集合において、前記通信ネットワークの少なくとも1つの現行でない動作状態に対応するそれぞれのULリソースセットは重なり合う、方法。
【0088】
[22]
実施形態[16]〜[21]のいずれかの方法であって、前記制御情報は、前記DL送信信号に関連付けられる確認応答情報を含む、方法。
【0089】
[23]
実施形態[16]〜[22]のいずれかの方法であって、ULリソースの指示された前記集合において、前記選択可能なULリソースセットのうちの少なくとも2つは、それらのカーディナリティに関して相違する、方法。
【0090】
[24]
実施形態[16]〜[23]のいずれかの方法であって、ULリソースの指示された前記集合において、第1のULリソースセットは、第2のULリソースセットのULリソースに加えて、ULリソースを含む、方法。
【0091】
[25]
実施形態[16]〜[24]のいずれかの方法であって、ULリソースの指示された前記集合において、第2のULリソースセットは、第1のULリソースセットのサブセットである、方法。
【0092】
[26]
実施形態[24]又は[25]の方法であって、
前記動作状態は、確認応答フィードバックモードを表し、
前記第1のULリソースセットは、通常の確認応答フィードバックモードに対応し、
前記第2のULリソースセットは、圧縮確認応答フィードバックモードに対応する、方法。
【0093】
[27]
実施形態[16]〜[26]のいずれかの方法であって、ULリソースの構成された各集合は、2つ以上の選択可能なULリソースセットを含む、方法。
【0094】
[28]
実施形態[16]〜[27]のいずれかの方法であって、前記制御情報が送信される前記ULリソースセットにおいて、各ULリソースは、肯定的な値又は否定的な値を有する確認応答であって、前記DL送信信号の特定の部分への制限及び/又はさらなる情報と随意的に組み合わされる当該確認応答を表す、方法。
【0095】
[29]
実施形態[28]の方法であって、前記ULリソースは、時間、周波数及び符号のうちの少なくとも1つにより区別可能である、方法。
【0096】
[30]
実施形態[16]〜[29]のいずれかの方法であって、
前記通信ネットワークの前記動作状態を判定することと、それに基づいて、前記制御情報を受信するために使用されるべき前記ULリソースセットを選択するることと、をさらに含む、方法。
【0097】
[31]
実施形態[16]〜[30]のいずれかの方法であって、前記ARIは、追加的な情報を含むメッセージにおいて送信される、方法。
【0098】
[32]
実施形態[31]の方法であって、前記メッセージは、前記ARI及び前記割当てを含む、方法。
【0099】
[33]
通信ネットワーク(300)において動作するための、無線インタフェース(327)及び処理回路(328)を備える基地局(320)であって、前記処理回路(328)は、
前記通信ネットワークのカバレッジ内でユーザ機器から制御情報を受信するために使用されるべきアップリンク(UL)リソースの少なくとも2つの集合の構成を取得し、
ダウンリンク(DL)送信信号を送信するために使用されるべき無線リソースをユーザ機器(330)へ割当て、
ULリソースの構成された前記集合のうちの、前記DL送信信号に関連付けられる制御情報を受信するために使用されるべき1つを指示する確認応答リソースインジケーション(ARI)を、前記ユーザ機器へ送信し、
ULリソースの指示された前記集合の少なくともサブセット上で、前記ユーザ機器から前記制御情報を受信する、ように構成され、
ULリソースの指示された前記集合は、複数の選択可能なULリソースセットを含み、前記制御情報は、前記ULリソースセットのうちの前記通信ネットワークの動作状態に対応する1つで受信される、基地局。
【0100】
[34]
実施形態[33]の基地局であって、前記処理回路は、実施形態[17]〜[32]の方法の1つを実行するようにさらに構成される、基地局。
【0101】
[35]
プログラム可能なプロセッサに、実施形態[1]〜[13]のいずれか又は実施形態[16]〜[32]のいずれかの方法を実行させるためのコンピュータ読取可能な命令群、を含むコンピュータプログラム。
【0102】
[36]
実施形態[35]のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な媒体を含むコンピュータプログラムプロダクト。
【0103】
ここでの実施形態は、UE又は基地局の少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、上記UE又は基地局に、
図4〜
図7に示した方法又はそれらの派生を遂行させる命令群、を含むコンピュータプログラムをも含む。1つ以上の実施形態において、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能な媒体は、通信媒体(若しくは一時的な媒体、電子信号、光信号、無線信号など)若しくは記憶媒体(若しくは非一時的な媒体)、又はそれらの組合せとして具現化される。記憶媒体との用語は、情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び不揮発性の、着脱可能な及び着脱不能な媒体の双方を含み、記憶媒体は、限定ではないものの、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク若しくは他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気記憶デバイス、又は、所望の情報を記憶し及びコンピュータによりアクセス可能な任意の他の媒体を含む。少なくとも1つの実施形態において、通信ノード又は他の装置が、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体に記憶されたコンピュータプログラム命令群をノードの処理回路が実行することに少なくとも部分的に基づいて、ここで開示した動作及び機能を実行する、ように構成される。
【0104】
本発明は、当然ながら、本発明の本質的な特徴から逸脱することなく、ここで特に説示したものとは別の手法で遂行されてもよい。本実施形態は、あらゆる点において説明的であって限定的ではないものと見なされるべきであり、添付の特許請求の範囲の意味及び均等の範囲内に入る全ての変更は、そこに包含されるものと意図される。