【文献】
田村 真一 その他,複数の非類似度を自由に重みづけできる単一のグラフ索引を用いた最近傍探索手法,第8回Webとデータベースに関するフォーラム論文集 [online],情報処理学会,2015年11月17日,2015,pp.182-189
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1では、情報処理装置100がIoT(Internet of Things)機器10である冷蔵庫から商品の注文情報を取得する場合を示す。また、
図1では、情報処理装置100が商品をグラフ構造化したグラフデータ(グラフ情報)を検索することにより、注文された商品の在庫が無い場合に、注文された商品に類似する商品(以下、「類似商品」ともいう)を抽出する場合を示す。
図1では、情報処理装置100は、各商品に対応するベクトルデータ(「ベクトル情報」や、単に「ベクトル」ともいう)を用いて商品をグラフ構造化したグラフ情報を用いる。なお、情報処理装置100が用いる情報は、ベクトルに限らず、各商品の類似性を表現可能な情報であれば、どのような形式の情報であってもよい。例えば、情報処理装置100は、各商品に対応する所定のデータや値を用いて商品をグラフ構造化したグラフ情報を用いてもよい。例えば、情報処理装置100は、各商品から生成された所定の数値(例えば2進数の値や16進数の値)を用いて商品をグラフ構造化したグラフ情報を用いてもよい。また、
図1の例では、注文された商品がグラフ情報に含まれない商品である場合を一例として示すが、グラフ情報に含まれる商品など、どのような商品であってもよい。すなわち、対象とする商品(オブジェクト)は、各商品の類似性を表現可能であれば、どのような商品(情報)であってもよい。なお、ベクトルに代えて、データ間の距離(類似度)が定義されていれば任意の形態のデータであっても良い。
【0012】
〔1−1.グラフ情報について〕
また、情報処理装置100は、
図1中のグラフ情報GR11に示すように、各ベクトル(ノード)が有向エッジにより連結されたグラフデータを対象に情報処理を行う。なお、
図1中のグラフ情報GR11に示すようなグラフ情報は、情報処理装置100が生成してもよいし、情報処理装置100は、
図1中のグラフ情報GR11に示すようなグラフ情報をサービス提供装置50(
図2参照)等の他の外部装置から取得してもよい。
【0013】
また、ここでいう、有向エッジとは、一方向にしかデータを辿れないエッジを意味する。以下では、エッジにより辿る元、すなわち始点となるノードを参照元とし、エッジにより辿る先、すなわち終点となるノードを参照先とする。例えば、所定のノード「A」から所定のノード「B」に連結される有向エッジとは、参照元をノード「A」とし、参照先をノード「B」とするエッジであることを示す。なお、各ノードを連結するエッジは、有向エッジに限らず、種々のエッジであってもよい。例えば、各ノードを連結するエッジは、ノードを連結する方向のないエッジであってもよい。例えば、各ノードを連結するエッジは、相互に参照可能なエッジであってもよい。例えば、各ノードを連結するエッジは、全て双方向エッジであってもよい。
【0014】
例えば、このようにノード「A」を参照元とするエッジをノード「A」の出力エッジという。また、例えば、このようにノード「B」を参照先とするエッジをノード「B」の入力エッジという。すなわち、ここでいう出力エッジ及び入力エッジとは、一の有向エッジをその有向エッジが連結する2つのノードのうち、いずれのノードを中心として捉えるかの相違であり、一の有向エッジが出力エッジ及び入力エッジになる。すなわち、出力エッジ及び入力エッジは、相対的な概念であって、一の有向エッジについて、参照元となるノードを中心として捉えた場合に出力エッジとなり、参照先となるノードを中心として捉えた場合に入力エッジとなる。なお、本実施形態においては、エッジについては、出力エッジや入力エッジ等の有向エッジを対象とするため、以下では、有向エッジを単に「エッジ」と記載する場合がある。
【0015】
例えば、情報処理装置100は、数百万〜数億単位の商品に対応するノードを対象に処理を行うが、図面においてはその一部のみを図示する。
図1の例では、説明を簡単にするために、8個のノードを図示して処理の概要を説明する。例えば、情報処理装置100は、
図1中のグラフ情報GR11に示すように、ノードN1、N2、N3等に示すような複数のノード(ベクトル)を含むグラフ情報を取得する。また、
図1の例では、グラフ情報GR11における各ノードは、そのノードとの間の距離が近い方から所定数のノードへのエッジ(出力エッジ)が連結される。例えば、所定数は、目的や用途等に応じて、2や5や10や100等の種々の値であってもよい。例えば、所定数が2である場合、ノードN1からは、ノードN1からの距離が最も近いノード及び2番目に距離が近い2つのノードに出力エッジが連結される。なお、類似度を示す指標としての距離は、ベクトル(N次元ベクトル)間の距離として適用可能であれば、どのような距離であってもよく、例えば、ユークリッド距離やマハラノビス距離やコサイン距離等の種々の距離が用いられてもよい。
【0016】
また、このように「ノードN*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのノードはノードID「N*」により識別されるノードであることを示す。例えば、「ノードN1」と記載した場合、そのノードはノードID「N1」により識別されるノードである。
【0017】
また、
図1中のグラフ情報GR11では、ノードN10は、ノードN7へ向かう有向エッジであるエッジE7が連結される。すなわち、ノードN10は、ノードN7とエッジE7により連結される。このように「エッジE*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのエッジはエッジID「E*」により識別されるエッジであることを示す。例えば、「エッジE11」と記載した場合、そのエッジはエッジID「E11」により識別されるエッジである。例えば、ノードN10を参照元とし、ノードN7を参照先として連結されるエッジE7により、ノードN10からノードN7に辿ることが可能となる。この場合、有向エッジであるエッジE7は、ノードN10を中心として識別される場合、出力エッジとなり、ノードN7を中心として識別される場合、入力エッジとなる。また、
図1のグラフ情報GR11中の双方向矢印は、両方のノードから他方のノードへの有向エッジが連結されることを示す。例えば、グラフ情報GR11中のノードN2とノードN451との間の双方向矢印は、ノードN2からノードN451へ向かう有向エッジと、ノードN451からノードN2へ向かう有向エッジとの2つのエッジが連結されることを示す。
【0018】
また、
図1中のグラフ情報GR11は、ユークリッド空間であってもよい。また、
図1に示すグラフ情報GR11は、各ベクトル間の距離等の説明のための概念的な図であり、グラフ情報GR11は、多次元空間である。例えば、
図1に示すグラフ情報GR11は、平面上に図示するため2次元の態様にて図示されるが、例えば100次元や1000次元等の多次元空間であるものとする。
【0019】
ここで、ベクトルデータ間の距離は、商品の類似性を示し、距離が近いほど類似している。本実施形態においては、グラフ情報GR11における各ノードの距離を対応する各オブジェクト間の類似度とする。例えば、各ノードに対応する対象(商品)の類似性が、グラフ情報GR11内におけるノード間の距離として写像されているものとする。例えば、各ノードに対応する概念間の類似度が各ノード間の距離に写像されているものとする。ここで、
図1に示す例においては、グラフ情報GR11における各ノード間の距離が短いオブジェクト同士の類似度が高く、グラフ情報GR11における各ノード間の距離が長いオブジェクト同士の類似度が低い。例えば、
図1中のグラフ情報GR11において、ノードID「N35」により識別されるノードと、ノードID「N693」により識別されるノードとは近接している、すなわち距離が短い。そのため、ノードID「N35」により識別されるノードに対応するオブジェクトと、ノードID「N693」により識別されるノードに対応するオブジェクトとは類似度が高いことを示す。
【0020】
また、例えば、
図1中のグラフ情報GR11において、ノードID「N7」により識別されるノードと、ノードID「N2」により識別されるノードとは遠隔にある、すなわち距離が長い。そのため、ノードID「N7」により識別されるノードに対応するオブジェクトと、ノードID「N2」により識別されるノードに対応するオブジェクトとは類似度が低いことを示す。
【0021】
〔1−2.ベクトルの生成例〕
また、ここでいう、各ノード(ベクトル)は、各オブジェクト(商品)に対応する。商品データが様々な商品を示す数値データであれば、それをベクトルデータとして、そのまま扱うことも可能である。しかし、商品データが、テキスト(文字情報)、画像等であったりする場合には、ベクトルデータへの変換が必要となる。そこで、
図1の例では、各商品の商品データ(商品情報)から抽出された特徴量により生成された多次元(N次元)のベクトルがオブジェクトであってもよい。
【0022】
例えば、情報処理装置100は、商品データの特徴を抽出するモデルを用いて各商品の商品データからN次元ベクトルを生成してもよい。
図1の例では、情報処理装置100は、モデル情報記憶部124(
図7参照)に示すように、モデルID「M1」により識別されるモデル(モデルM1)を用いて、各商品の商品データからベクトルを生成する。上記のように、「モデルM*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのモデルはモデルID「M*」により識別されるモデルであることを示す。例えば、「モデルM1」と記載した場合、そのモデルはモデルID「M1」により識別されるモデルである。また、モデル情報記憶部124に示すように、モデルM1は用途「特徴抽出(商品)」、すなわち商品のデータからの特徴抽出のために用いられるモデルであり、その具体的なモデルデータが「モデルデータMDT1」であることを示す。
【0023】
例えば、情報処理装置100は、モデルM1に任意の商品の商品データを入力することにより、モデルM1中の各要素(ニューロン)の値を演算し、入力した商品データと同様の情報を出力する。例えば、情報処理装置100は、中間層の各要素(ニューロン)の値を特徴量として抽出し、各商品に対応するN次元のベクトルデータを生成してもよい。
【0024】
ここで、
図12を用いて、各商品に対応するベクトルデータの生成の一例を示す。
図12は、実施形態に係る特徴量の抽出の一例を示す図である。
図12は、モデルM1の概念図である。なお、
図12では、各要素(ニューロン)の各接続関係を示す線の図示を省略する。
図12に示すように、モデルM1は、入力層ILと、中間層CLと、出力層OLとを含む。例えば、モデルM1の入力層ILは、商品データが入力される層である。また、出力層OLは、入力層ILへの入力に応じて、入力された商品データと同様の情報を出力される層である。
【0025】
また、例えば、中間層CLの中央部の最も圧縮された圧縮層RPは、入力された商品データの特徴を表現する層である。例えば、モデルM1の中間層CLにおいて、入力層ILから圧縮層RPまでの間は、エンコードの処理を行う部分に対応する。モデルM1の中間層CLにおいて、入力層ILから圧縮層RPまでの間は、入力された商品データの特徴を圧縮する処理を行う部分に対応する。例えば、モデルM1の中間層CLにおいて、圧縮層RPから出力層OLまでの間は、デコードの処理を行う部分に対応する。モデルM1の中間層CLにおいて、圧縮層RPから出力層OLまでの間は、圧縮された商品データを復元する処理を行う部分に対応する。
【0026】
例えば、情報処理装置100は、圧縮層RPに含まれるニューロンNL1やニューロンNL2等の情報をベクトルに用いてもよい。例えば、情報処理装置100は、ある商品の商品データが入力された場合に、算出されるニューロンNL1に対応する値VE1やニューロンNL2に対応する値VE2をベクトルの要素(一の次元の値)として抽出してもよい。例えば、情報処理装置100は、ある商品の商品データが入力された場合に、算出されるニューロンNL1に対応する値VE1をその商品のベクトルの1次元目の要素として抽出してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、ある商品の商品データが入力された場合に、算出されるニューロンNL2に対応する値VE2をその商品のベクトルの2次元目の要素として抽出してもよい。このように、情報処理装置100は、各商品の商品データをモデルM1に入力することにより、各商品に対応するベクトルを生成してもよい。なお、情報処理装置100は、各商品に対応するベクトルをサービス提供装置50等の他の外部装置から取得してもよい。なお、情報処理装置100は、ベクトルの各要素として、各ニューロンに対応する値自体を用いてもよいし、各ニューロンに対応する値に所定の係数を乗算した値を用いてもよい。また、
図1の例では説明を簡単にするために、ベクトルの各要素(値)が整数である場合を示すが、ベクトルの各要素(値)は、小数点以下の数値を含む実数であってもよい。
【0027】
なお、情報処理装置100は、圧縮層RPの要素(ニューロン)に限らず、中間層CL中の他の要素(ニューロン)の情報をベクトルに用いてもよい。例えば、情報処理装置100は、エンコード部分のニューロンNL3やデコード部分のニューロンNL4等の情報をベクトルに用いてもよい。例えば、情報処理装置100は、ある商品の商品データが入力された場合に、算出されるニューロンNL3に対応する値VE3やニューロンNL4に対応する値VE4をベクトルの要素(一の次元の値)として抽出してもよい。なお、上記は、一例であり、情報処理装置100は、オートエンコーダに限らず、種々のモデルを用いて、商品データからの特徴抽出を行ってもよい。また、情報処理装置100は、モデルを用いずに、特徴抽出を行ってもよい。例えば、各商品を識別するように学習させたモデルを生成して、その中間層をベクトルデータとして抽出しても良い。また、例えば、トリプレットロス(triplet loss)といった類似性を学習する方法によりモデルを生成しても良い。例えば、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等が設定して特徴(素性)に対応する情報を商品データから抽出し、ベクトルを生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、商品カテゴリ、画像情報、製造元、及び内容量等の特徴(素性)に対応する情報を商品データから抽出し、ベクトルを生成してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、その商品がメインターゲットとするユーザ属性に関する情報を用いてベクトルを生成してもよい。
【0028】
また、例えば、情報処理装置100は、サービス提供装置50等の他の外部装置からモデルM1を取得してもよい。なお、情報処理装置100は、商品情報記憶部121(
図4参照)に記憶された各商品の商品情報GIN1、GIN2、GIN451等を入力として、モデルM1を生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、各商品の商品情報GIN1、GIN2、GIN451等を入力として、モデルM1を生成してもよい。例えば、商品情報GIN1、GIN2、GIN451等は、商品カテゴリ、画像情報、製造元、及びサイズ等に関する情報を含んでもよい。例えば、商品情報GIN1、GIN2、GIN451等の商品情報は、対応する商品の商品カテゴリが飲料水や酒類や調味料等のいずれであるかを示す情報(第1カテゴリ情報)を含んでもよい。例えば、商品情報GIN1、GIN2、GIN451等の商品情報は、対応する商品の商品カテゴリがビールやワインやケッチャプやソース等のいずれであるかを示す詳細な商品カテゴリ(第2カテゴリ情報)を示す情報を含んでもよい。また、例えば、商品情報は、対応する商品が撮像された画像情報を含んでもよい。例えば、商品情報は、対応する商品の製造元がどのメーカであるかを示す情報を含んでもよい。例えば、商品情報は、対応する商品の内容量等どのようなサイズであるかを示す情報を含んでもよい。例えば、商品情報は、対応する商品のターゲットとするユーザが20代であることを示す情報や対応する商品のターゲットとするユーザが女性であることを示す情報等の商品のターゲットを示す情報を含んでもよい。なお、上記は一例であり、商品情報には、どのような情報が含まれてもよい。
【0029】
情報処理装置100は、商品の商品情報(商品データ)が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された商品情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、入力層に入力される情報と同様の情報を出力層から出力するモデルM1を生成してもよい。なお、情報処理装置100は、ベクトル生成に用いるモデルをサービス提供装置50等の他の外部装置から取得してもよい。
【0030】
〔1−3.処理例〕
ここから、情報処理装置100は、他の情報処置装置であるIoT機器10から一の商品を注文することを示す情報(注文情報)を取得する場合を一例として説明する。また、
図1の例では、情報処理装置100は、一の商品の在庫が無いため、一の商品に類似する商品を推奨する情報をIoT機器10に送信する場合を一例として説明する。
【0031】
図1では、ID「TID11」により識別されるIoT機器10(TID11)である冷蔵庫は、住宅HM内に配置される。例えば、IoT機器10(TID11)を単にIoT機器10と記載する場合がある。この場合、冷蔵庫であるIoT機器10は、画像センサ等の種々のセンサにより内部の変化を検知することにより、食品等の各商品が消費を検知してもよい。なお、IoT機器10は、画像センサに限らず、赤外線センサや重量センサ等の種々のセンサにより、各商品の状況を検知してもよい。
図1の例では、IoT機器10は、住宅HMに居住するユーザU1により利用される。
【0032】
図1の例では、IoT機器10は、内部に収納された商品Xの残量が所定の閾値(例えば、内容量の10%)以下になったため、商品Xの注文を行う場合を示す。なお、IoT機器10は、商品Xが内部に収納された日時を検知し、検知した日時から所定の期間(例えば2週間や1ヶ月等)が経過した場合に、商品Xの注文を行ってもよい。例えば、商品Xは、あるメーカXが製造する調味料(ケチャップ等)であってもよい。
【0033】
まず、商品Xの残量が所定の閾値以下になったことを検知したIoT機器10は、商品Xの注文情報を情報処理装置100へ送信する。また、
図1の例では、IoT機器10は、商品Xの商品情報GIN11を情報処理装置100へ送信する。例えば、IoT機器10は、サービス提供装置50から商品Xの商品情報GIN11を取得し、情報処理装置100へ送信してもよい。例えば、IoT機器10は、サービス提供装置50から収集した商品Xの商品情報GIN11を情報処理装置100へ送信する。
図1の例では、商品情報GIN11等は、商品カテゴリ、画像情報、製造元、及びサイズ等に関する情報を含む。
【0034】
なお、情報処理装置100が商品Xの商品情報GIN11を取得済みである場合、IoT機器10は、商品Xの商品情報GIN11を情報処理装置100へ送信しなくてもよい。また、サービス提供装置50が電子商取引サービスを提供する場合、IoT機器10は、商品Xの注文情報をサービス提供装置50へ送信してもよい。
【0035】
そして、情報処理装置100は、一の商品の注文情報と一の商品に関する商品情報(商品データ)を取得する(ステップS10)。
図1の例では、情報処理装置100は、IoT機器10から商品Xの注文情報と商品Xに関する商品情報GIN11を取得する。なお、サービス提供装置50が電子商取引サービスを提供する場合、情報処理装置100は、サービス提供装置50がIoT機器10から取得した商品Xの注文情報や商品Xの商品情報GIN11をサービス提供装置50から取得してもよい。
【0036】
そして、情報処理装置100は、一の商品の在庫を確認する(ステップS11)。
図1の例では、情報処理装置100は、在庫情報記憶部125に記憶された商品Xの在庫情報に基づいて、商品Xの在庫の有無を確認(判定)する。
図1の例では、在庫情報記憶部125に示すように商品Xの在庫が無しであるため、情報処理装置100は、商品Xの在庫が無いと判定する。なお、例えばサービス提供装置50が電子商取引サービスを提供する場合、情報処理装置100は、サービス提供装置50に商品Xの在庫情報を要求し、サービス提供装置50から商品Xの在庫情報を取得し、取得した商品Xの在庫情報により商品Xの在庫の有無を確認してもよい。なお、商品Xの在庫が有る場合、情報処理装置100は、商品Xの決済や商品XをユーザU1の住所AD1(
図9参照)へ配送する処理を行ってもよい。
【0037】
図1の例では、商品Xの在庫が無いため、情報処理装置100は、商品Xの類似商品をIoT機器10に推奨する情報を送信する処理を行う。まず、情報処理装置100は、一の商品に対応する商品データからグラフ情報の探索に用いるベクトルを生成する。
図1の例では、情報処理装置100は、処理群PS11に示すような処理により、商品Xに対応するベクトルを生成する。情報処理装置100は、商品Xに関する商品情報GIN11をモデルM1に入力する(ステップS12)。具体的には、情報処理装置100は、商品Xの商品情報GIN11をモデルM1に入力する。そして、情報処理装置100は、商品情報GIN11の入力後のモデルM1中の情報を用いて、ベクトルを生成する(ステップS13)。例えば、情報処理装置100は、商品情報GIN11が入力されたモデルM1中の各要素を用いて、ベクトルデータを生成する。
【0038】
図1の例では、情報処理装置100は、商品情報GIN11が入力されたモデルM1中の各要素の値を用いて、ベクトルデータVD11(単に「ベクトルVD11」ともいう)を生成する。例えば、情報処理装置100は、商品Xの商品情報GIN11が入力された場合における、モデルM1のニューロンNL1に対応する値VE1(
図12参照)やニューロンNL2に対応する値VE2(
図12参照)を用いて、ベクトルを生成する。例えば、情報処理装置100は、商品Xの商品情報GIN11が入力された場合に、算出されるニューロンNL1に対応する値VE1をベクトルVD11の1次元目の要素として抽出してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、ある商品の商品データが入力された場合に、算出されるニューロンNL2に対応する値VE2をベクトルVD11の2次元目の要素として、ベクトルVD11を生成する。
図1の例では、情報処理装置100は、1次元目の要素が「35」であり、2次元目の要素が「63」であるようなベクトルVD11を生成する。
【0039】
なお、情報処理装置100は、商品XのベクトルVD11を生成済みである場合、処理群PS11の処理を行わなくてもよい。例えば、情報処理装置100は、商品情報記憶部121(
図4参照)に商品Xのベクトルが格納済みである場合、商品情報記憶部121から商品XのベクトルVD11を取得してもよい。
【0040】
そして、情報処理装置100は、商品Xに類似する商品(類似商品)を検索する(ステップS14)。例えば、情報処理装置100は、非特許文献1に開示されるような近傍検索の技術等の種々の従来技術を適宜用いて、商品Xの類似商品を検索してもよい。
【0041】
図1の例では、情報処理装置100は、情報群INF11に示すように、グラフ情報GR11やインデックス情報IND11を用いて商品Xの類似商品を検索する。例えば、情報処理装置100は、グラフ情報記憶部123(
図6参照)から商品に関するグラフ情報GR11を取得する。また、例えば、情報処理装置100は、インデックス情報記憶部122(
図5参照)から、グラフ情報GR11における検索の起点となるノード(以下、「起点ベクトル」ともいう)の決定に用いるインデックス情報IND11を取得する。なお、インデックス情報IND11は、情報処理装置100が生成してもよいし、情報処理装置100は、インデックス情報IND11をサービス提供装置50等の他の外部装置から取得してもよい。
【0042】
そして、情報処理装置100は、一の商品(クエリ)に対応する起点ベクトルを決定(特定)するために、インデックス情報IND11を用いる。
図1の例では、情報処理装置100は、商品XのベクトルVD11に対応する起点ベクトルを決定(特定)するために、インデックス情報IND11を用いる。すなわち、情報処理装置100は、ベクトルVD11とインデックス情報IND11とを用いて、グラフ情報GR11における起点ベクトルを決定する。
【0043】
図1中のインデックス情報IND11は、
図5中のインデックス情報記憶部122に示す階層構造を有する。例えば、インデックス情報IND11は、ルートRTの直下に位置する第1階層のノード(ベクトル)が、節点VT1、VT2等であることを示す。また、例えば、インデックス情報IND11は、節点VT2の直下の第2階層のノードが、節点VT2−1〜VT2−4(図示せず)であることを示す。また、例えば、インデックス情報IND11は、節点VT2−2の直下の第3階層のノードが、ノードN35、ノードN451、ノードN693、すなわちグラフ情報GR11中のノード(ベクトル)であることを示す。
【0044】
例えば、情報処理装置100は、
図1中のインデックス情報IND11に示すような木構造型のインデックス情報を用いて、グラフ情報GR11における起点ベクトルを決定する(ステップS15)。
図1の例では、情報処理装置100は、ベクトルVD11を生成した後、インデックス情報IND11を上から下へ辿ることにより、インデックス情報IND11の近傍候補となる起点ベクトルを特定することにより、効率的に検索クエリ(一の商品)に対応する起点ベクトルを決定することができる。
【0045】
例えば、情報処理装置100は、インデックス情報IND11をルートRTからリーフノード(グラフ情報GR11中のノード(ベクトル))まで辿ることにより、ベクトルVD11に対応する起点ベクトルを決定してもよい。
図1の例では、例えば、情報処理装置100は、インデックス情報IND11をルートRTからノードN451まで辿ることにより、ノードN451を起点ベクトルとして決定する。なお、
図1の例では、説明を簡単にするために、起点ベクトルを1つ決定する場合を示すが、情報処理装置100は、複数個の起点ベクトルを決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ノードN451、N35、N693、N2等の複数個のベクトル(ノード)を起点ベクトルとして決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、木構造に関する種々の従来技術を適宜用いて、インデックス情報IND11をルートRTからリーフノードまで辿ることにより、辿りついたリーフノードを起点ベクトルとして決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ベクトルVD11との類似度に基づいて、インデックス情報IND11を下へ辿ることにより、起点ベクトルを決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ルートRTから節点VT1、VT2等のいずれの節点に辿るかを、ベクトルVD11と節点VT1、VT2との類似度に基づいて決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ルートRTから節点VT1、VT2等のうち、ベクトルVD11との類似度が最も高い節点VT2へ辿ると決定してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、節点VT2から節点VT2−1〜VT2−4等のうち、ベクトルVD11との類似度が最も高い節点VT2−2へ辿ると決定してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、節点VT2−2からノードN35、N451、N693等のうち、ベクトルVD11との類似度が最も高い節点ノードN451へ辿ると決定してもよい。なお、インデックス情報IND11を用いずに、検索開始時にグラフ情報GR11からランダムに1つ以上のノードを選択し、それを起点ベクトルとしてもよいし、または、予め指定された1つ以上のノードを起点ベクトルとしても良い。
【0046】
そして、情報処理装置100は、グラフ情報GR11を検索することにより、商品Xの類似商品を抽出する(ステップS16)。例えば、情報処理装置100は、ノードN451の近傍に位置するノードを類似商品として抽出する。例えば、情報処理装置100は、ノードN451からの距離が近いノードを類似商品として抽出する。例えば、情報処理装置100は、ノードN451を起点として、エッジを辿ることにより、ノードN451から到達可能なノードを類似商品として抽出する。例えば、情報処理装置100は、所定数(例えば、2個や10個等)のノードを類似商品として抽出する。例えば、情報処理装置100は、
図13に示すような検索処理により、商品Xの類似商品を抽出してもよいが、詳細は後述する。
図1の例では、情報処理装置100は、ノードN451を起点として、グラフ情報GR11を探索することにより、ノードN451やノードN35を類似商品として抽出する。
【0047】
そして、情報処理装置100は、抽出した類似商品に基づいて推奨商品を決定する(ステップS17)。
図1の例では、情報処理装置100は、商品XのベクトルVD11に最も類似するノードN451に対応する商品#451を推奨商品に決定する。例えば、情報処理装置100は、商品XのベクトルVD11と、各類似商品のベクトルとを比較することにより、商品Xに最も類似する商品を決定(特定)してもよい。なお、情報処理装置100は、1つの商品に限らず、複数個の商品を推奨商品に決定してもよい。
【0048】
そして、情報処理装置100は、推奨商品に関する情報(推奨情報)をIoT機器10に送信する(ステップS18)。
図1の例では、情報処理装置100は、ノードN451に対応する商品#451を示す情報をIoT機器10に送信する。例えば、商品Xは、あるメーカXが製造する商品X以外の他の調味料や他のメーカYが製造するケチャップであってもよい。
【0049】
そして、情報処理装置100から商品#451を示す推奨情報を受信したIoT機器10は、商品#451を購入(注文)するかを判定する(ステップS19)。例えば、IoT機器10は、所定の出力手段により、ユーザU1に通知し、ユーザU1による操作に基づいて商品#451を購入(注文)するかを判定してもよい。例えば、IoT機器10は、所定の表示手段に商品#451を示す推奨商品であることを表示し、ユーザU1による商品#451の注文可否を示す操作を受け付けることにより、商品#451を購入(注文)するかを判定してもよい。例えば、IoT機器10は、商品#451を示す推奨商品であることを音声出力することによりユーザU1に通知し、ユーザU1による操作に基づいて商品#451を購入(注文)するかを判定してもよい。
【0050】
なお、IoT機器10は、ユーザU1による操作を介することなく、商品#451を購入(注文)するかを判定してもよい。例えば、IoT機器10は、ユーザU1が過去に商品#451を購入(注文)した履歴が有る場合、商品#451を購入すると判定してもよい。例えば、IoT機器10は、ユーザU1が過去に商品#451を購入(注文)した履歴が無い場合、商品#451を購入しないと判定してもよい。
【0051】
図1の例では、IoT機器10は、タッチパネル(画面)等のユーザの操作を受け付ける手段を有し、タッチパネルに商品#451を示す推奨商品であることを表示するものとする。そして、IoT機器10は、タッチパネルによりユーザU1の操作を受け付けるにより、ユーザU1が商品#451を注文することを示す情報を取得する。そして、IoT機器10は、商品#451を注文することを示す情報(回答情報)を情報処理装置100へ送信する。
【0052】
そして、情報処理装置100は、ユーザU1が商品#451を注文することを示す回答情報を取得する(ステップS20)。
図1の例では、情報処理装置100は、IoT機器10から商品#451を注文することを示す回答情報を取得する。そして、情報処理装置100は、商品#451の注文処理を行う。例えば、情報処理装置100は、ユーザU1の口座情報等を用いて商品#451の決済処理を行ったり、商品#451をユーザU1の住所AD1に配送する手続を行ったりする。
【0053】
図1の例では、情報処理装置100は、物流拠点Aである配送センタDB1に配送を指示する(ステップS21)。例えば、情報処理装置100は、配送センタDB1に商品#451をユーザU1の住所AD1に配送することを指示する。例えば、情報処理装置100は、配送センタDB1の情報処理装置(図示せず)に商品#451をユーザU1の住所AD1に配送することを指示する情報を送信する。例えば、配送センタDB1は、ユーザU1の住所AD1に近い物流拠点であってもよい。
【0054】
そして、情報処理装置100から配送指示を受けた配送センタDB1は、商品#451をユーザU1の住所AD1に配送する(ステップS22)。これにより、ユーザU1は、在庫が無かった商品Xの類似商品である商品#451を自宅HMで受け取ることができる。
【0055】
上述したように、情報処理装置100は、グラフ情報GR11やインデックス情報IND11を用いて、ユーザU1から取得した商品Xの類似商品を抽出する。例えば、情報処理装置100は、インデックス情報IND11を用いて、商品Xの類似商品を抽出する際のグラフ情報GR11における起点ベクトルを決定する。そして、情報処理装置100は、決定した起点ベクトルを起点としてグラフ情報GR11を探索することにより、商品Xの類似商品を抽出する。そして、情報処理装置100は、抽出した類似商品に基づいて推奨商品を決定し、推奨商品に関する情報(推奨情報)をIoT機器10に送信する。これにより、情報処理装置100は、適切な商品の推奨を行うことができる。例えば、ディープラーニングといった手法で、商品を識別するという方法もあるが、多種多様な商品が存在する場合においては、各商品の事例が少ないので、学習ができずに識別精度を向上させることが難しいという問題がある。例えば、ディープラーニングといった学習手法で生成したモデルを用いて、そのモデルに商品の情報を入力し、出力されたスコアから商品を識別するという方法もあるが、多種多様な商品が存在する場合においては、各商品の事例が少ないため、モデルの精度を向上させることが難しく、商品の識別精度を向上させることが難しい。一方で、情報処理装置100は、各商品から抽出した特徴を基に生成した複数のベクトルのグラフ構造化したグラフ情報を用いて検索を行うことにより、商品に類似する類似商品を適切に抽出することができる。そのため、情報処理装置100は、商品がどのような商品に該当するかを精度よく識別することができる。
【0056】
〔1−4.状況に応じた推奨〕
図1の例では、情報処理装置100は、商品の類似度に基づいて、IoT機器10やユーザの状況等を加味して推奨商品を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、IoT機器10である冷蔵庫の収納スペースに余裕が無い場合、推奨商品に関する情報を送信しないと決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、IoT機器10である冷蔵庫の容量が所定の閾値以上使用されている場合、推奨商品に関する情報を送信しないと決定してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、IoT機器10である冷蔵庫の容量の90%以上が使用されている場合、類似商品のうち、容量の小さい商品を推奨商品に決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、IoT機器10である冷蔵庫の容量の90%以上が使用されている場合、類似商品のうち、容量が最も小さい商品を推奨商品に決定してもよい。
【0057】
また、例えば、情報処理装置100は、IoT機器10を利用するユーザのスケジュール等の予定情報に基づいて、推奨商品に関する情報を送信するかどうかを決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、IoT機器10を利用するユーザが所定の期間(例えば1ヶ月等)不在にする予定情報が取得された場合、IoT機器10に、推奨商品に関する情報を送信しないと決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、IoT機器10を利用するユーザが所定の期間経過(例えば2週間等)後に不在にする予定情報が取得された場合、類似商品のうち、ユーザが不在になる前の所定の期間で消費可能な容量の商品を推奨商品に決定してもよい。
【0058】
〔1−5.カテゴリごとのモデル及びグラフ情報〕
なお、
図1の例では、モデルM1を用いる場合を示したが、例えば、情報処理装置100は、商品のカテゴリごとに異なるモデルを用いてもよい。
【0059】
例えば、情報処理装置100は、酒類や調味料や野菜や肉類や冷凍食品等の種々の商品カテゴリごとに生成されたモデル(以下、「カテゴリ別モデル」ともいう)を用いて、各カテゴリに対応する商品の類似商品を抽出してもよい。例えば、情報処理装置100は、カテゴリ別モデルを生成してもよい。情報処理装置100は、各カテゴリ別モデルに対応するカテゴリの商品情報を入力し、その商品情報と同様の情報を出力するカテゴリ別モデル(オートエンコーダ)を生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、入力する商品情報自体を正解情報として、入力した商品情報と同様の情報を出力するカテゴリ別モデル(オートエンコーダ)を生成する。例えば、カテゴリ別モデルに入力する商品情報は、画像情報、製造元、及びサイズ等に関する情報を含む。この場合、情報処理装置100は、各カテゴリに対応する商品群ごとにグラフ情報を生成してもよい。また、情報処理装置100は、各カテゴリに対応する商品群ごとに生成されたグラフ情報をサービス提供装置50等の外部の情報処理装置から取得してもよい。
【0060】
そして、情報処理装置100は、酒類のカテゴリに属する商品の類似商品を抽出する場合、酒類のカテゴリに対応するグラフ情報を用いて、検索することにより、酒類のカテゴリに属する商品の類似商品を抽出してもよい。また、情報処理装置100は、冷凍食品のカテゴリに属する商品の類似商品を抽出する場合、冷凍食品のカテゴリに対応するグラフ情報を用いて、検索することにより、酒類のカテゴリに属する商品の類似商品を抽出してもよい。
【0061】
〔1−6.インデックス情報〕
図1の例に示すインデックス情報(インデックスデータ)は一例であり、情報処理装置100は、種々のインデックス情報を用いて、グラフ情報を検索してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、検索時に用いるインデックスデータを生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、高次元ベクトルを検索する検索インデックスをインデックスデータとして生成する。ここでいう高次元ベクトルとは、例えば、数百次元から数千次元のベクトルであってもよいし、それ以上の次元のベクトルであってもよい。
【0062】
例えば、情報処理装置100は、
図1に示すようなツリー構造(木構造)に関する検索インデックスをインデックスデータとして生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、kd木(k-dimensional tree)に関する検索インデックスをインデックスデータとして生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、VP木(Vantage-Point tree)に関する検索インデックスをインデックスデータとして生成してもよい。
【0063】
また、例えば、情報処理装置100は、その他の木構造を有するインデックスデータとして生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、木構造のインデックスデータのリーフがグラフデータに接続する種々のインデックスデータを生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、木構造のインデックスデータのリーフがグラフデータ中のノードに対応する種々のインデックスデータを生成してもよい。また、情報処理装置100は、このようなインデックスデータを用いて検索を行う場合、インデックスデータを辿って到達したリーフ(ノード)からグラフデータを探索してもよい。
【0064】
なお、上述したようなインデックスデータは一例であり、情報処理装置100は、グラフデータ中のクエリを高速に特定することが可能であれば、どのようなデータ構造のインデックスデータを生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、クエリに対応するグラフ情報中のノードを高速に特定することが可能であれば、バイナリ空間分割に関する技術等の種々の従来技術を適宜用いて、インデックスデータを生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、高次元ベクトルの検索に対応可能なインデックスであれば、どのようなデータ構造のインデックスデータを生成してもよい。例えば、情報処理装置100は、非特許文献1に記載されるようなグラフ型の検索インデックスに関する情報をインデックス情報として用いてもよい。情報処理装置100は、上述のようなインデックスデータとグラフデータとを用いることにより、所定の対象に関するより効率的な検索を可能にすることができる。
【0065】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2に示すように、情報処理システム1は、IoT機器10と、サービス提供装置50と、情報処理装置100とが含まれる。IoT機器10と、サービス提供装置50と、情報処理装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。なお、
図2に示した情報処理システム1には、複数台のIoT機器10や、複数台のサービス提供装置50や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0066】
IoT機器10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。IoT機器10は、ユーザによる種々の操作を受け付ける。なお、以下では、IoT機器10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザをIoT機器10と読み替えることもできる。
【0067】
IoT機器10は、ユーザによって利用される情報処理機能を有する各種装置である。例えば、IoT機器10は、通信機能を有し、サービス提供装置50や情報処理装置100等が提供するサービスを利用可能であればどのような装置であってもよい。例えば、IoT機器10は、洗濯機、冷蔵庫等のいわゆる家電製品であってもよいし、自動車等の車両であってもよい。例えば、IoT機器10は、スマートスピーカやロボット等の音声等を検知する装置であってもよい。例えば、IoT機器10は、内容物の容量等を検知する商品のパッケージ自体であってもよいし、所定の商品を購入するためのボタン等の装置であってもよい。また、IoT機器10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置であってもよい。また、例えば、IoT機器10は、ユーザが身に着けるウェアラブル端末(Wearable Device)等であってもよい。例えば、IoT機器10は、腕時計型端末やメガネ型端末等であってもよい。なお、以下では、IoT機器10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザをIoT機器10と読み替えることもできる。例えば、IoT機器10は、商品データ(商品情報)を収集し、商品データを情報処理装置100へ送信する。
【0068】
情報処理装置100は、起点ベクトルを起点としてグラフ情報を検索することにより、複数の商品のうち、一の商品に類似する商品である類似商品を抽出する情報処理装置である。例えば、情報処理装置100は、一の商品に関する商品情報を取得し、商品情報と、グラフ情報の検索の起点となる起点ベクトルに関する情報とに基づいて、起点ベクトルを決定する。
【0069】
情報処理装置100は、IoT機器10(ユーザ)等に種々の情報提供を行うための情報が格納された情報処理装置である。例えば、情報処理装置100は、IoT機器10から一の商品の注文情報を取得すると、一の商品情報(以下、「クエリ情報」や「クエリ」ともいう)に類似する商品(ベクトル情報等)を検索し、検索結果に基づく類似商品を示す情報をIoT機器10に送信する。例えば、情報処理装置100は、IoT機器10から一の商品の商品データを取得すると、クエリに類似する商品を検索し、検索結果に基づく類似商品を示す推奨情報をIoT機器10に提供する。
図1の例では、情報処理装置100は、IoT機器10から一の商品の商品データを取得すると、一の商品に類似する商品を検索し、検索結果を類似の商品としてIoT機器10に提供する。また、例えば、情報処理装置100がIoT機器10に提供するデータは、商品の名称や商品の商品データ自体であってもよいし、URL(Uniform Resource Locator)等の対応するデータを参照するための情報であってもよい。
【0070】
情報処理装置100は、また、例えば、情報処理装置100は、電子商取引サービスを提供してもよい。また、情報処理装置100は、電子商取引サービスにおいて販売される商品の決済や配送指示等の注文処理を行ってもよい。
【0071】
サービス提供装置50は、情報処理装置100に種々の情報提供を行うための情報が格納された情報処理装置である。例えば、サービス提供装置50は、電子商取引サービスを提供するウェブサーバ等の種々の外部装置から収集した商品情報等が格納されてもよい。例えば、サービス提供装置50は、グラフ情報やインデックス情報やモデル等の種々の情報を情報処理装置100に提供する情報処理装置である。
【0072】
また、例えば、サービス提供装置50は、電子商取引サービスを提供してもよい。また、サービス提供装置50は、電子商取引サービスにおいて販売される商品の商品情報を情報処理装置100に提供してもよい。
【0073】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0074】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワーク(例えば
図2中のネットワークN)と有線または無線で接続され、IoT機器10やサービス提供装置50との間で情報の送受信を行う。
【0075】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、商品情報記憶部121と、インデックス情報記憶部122と、グラフ情報記憶部123と、モデル情報記憶部124と、在庫情報記憶部125と、ユーザ情報記憶部126とを有する。
【0076】
(商品情報記憶部121)
実施形態に係る商品情報記憶部121は、商品(オブジェクト)に関する各種情報を記憶する。例えば、商品情報記憶部121は、商品IDやベクトルデータを記憶する。
図4は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示す商品情報記憶部121は、「商品ID」、「商品」、「商品情報」、「ベクトル情報」といった項目が含まれる。
【0077】
「商品ID」は、商品(オブジェクト)を識別するための識別情報を示す。また、「商品」は、商品IDにより識別される商品の具体的な名称や内容等を示す。なお、
図4の例では、商品を「商品#1」といった抽象的な符号で示すが、各商品は、どのような商品であるかを示す情報や住所や緯度経度等の位置情報等が含まれてもよい。
【0078】
「商品情報」は、商品IDにより識別される商品に関する情報を示す。なお、
図4の例では、商品情報を「GIN1」といった抽象的な符号で示すが、各商品情報は、商品IDにより識別される商品カテゴリ、画像情報、製造元、及びサイズ等の種々の商品に関する情報を含む。「ベクトル情報」とは、商品IDにより識別される商品(オブジェクト)に対応するベクトル情報を示す。すなわち、
図4の例では、商品(オブジェクト)を識別する商品IDに対して、オブジェクトに対応するベクトルデータ(ベクトル情報)が対応付けられて登録されている。
【0079】
例えば、
図4の例では、商品ID「GD1」により識別される商品(オブジェクト)は、「10,24,54,2...」の多次元(N次元)のベクトル情報が対応付けられることを示す。例えば、商品#1については、モデルM1等により、商品#1の特徴を示す「10,24,54,2...」の多次元(N次元)のベクトル情報が商品情報GIN1から抽出されたことを示す。
【0080】
なお、商品情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0081】
(インデックス情報記憶部122)
実施形態に係るインデックス情報記憶部122は、インデックスに関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係るインデックス情報記憶部の一例を示す図である。具体的には、
図5の例では、インデックス情報記憶部122は、ツリー構造のインデックス情報を示す。
図5の例では、インデックス情報記憶部122は、「ルート階層」、「第1階層」、「第2階層」、「第3階層」等といった項目が含まれる。なお、「第1階層」〜「第3階層」に限らず、インデックスの階層数に応じて、「第4階層」、「第5階層」、「第6階層」等が含まれてもよい。
【0082】
「ルート階層」は、インデックスを用いた起点ノードの決定の開始点となるルート(最上位)の階層を示す。「第1階層」は、インデックスの第1階層に属するノード(節点またはグラフ情報中のベクトル)を識別(特定)する情報が格納される。「第1階層」に格納されるノードは、インデックスの根(ルート)に直接結ばれる階層に対応するノードとなる。
【0083】
「第2階層」は、インデックスの第2階層に属するノード(節点またはグラフ情報中のベクトル)を識別(特定)する情報が格納される。「第2階層」に格納されるノードは、第1階層のノードに結ばれる直下の階層に対応するノードとなる。「第3階層」は、インデックスの第3階層に属するノード(節点またはグラフ情報中のベクトル)を識別(特定)する情報が格納される。「第3階層」に格納されるノードは、第2階層のノードに結ばれる直下の階層に対応するノードとなる。
【0084】
例えば、
図5に示す例においては、インデックス情報記憶部122には、
図1中のインデックス情報IND11に対応する情報が記憶される。例えば、インデックス情報記憶部122は、第1階層のノードが、節点VT1〜VT3等であることを示す。また、各節点の下の括弧内の数値は、各節点に対応するベクトルの値を示す。
【0085】
また、例えば、インデックス情報記憶部122は、節点VT2の直下の第2階層のノードが、節点VT2−1〜VT2−4であることを示す。また、例えば、インデックス情報記憶部122は、節点VT2−2の直下の第3階層のノードが、ノードN35、ノードN451、ノードN693のグラフ情報GR11中のノード(ベクトル)であることを示す。
【0086】
なお、インデックス情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0087】
(グラフ情報記憶部123)
実施形態に係るグラフ情報記憶部123は、グラフ情報に関する各種情報を記憶する。
図6は、実施形態に係るグラフ情報記憶部の一例を示す図である。
図6の例では、グラフ情報記憶部123は、「ノードID」、「商品ID」、および「エッジ情報」といった項目を有する。また、「エッジ情報」には、「エッジID」や「参照先」といった情報が含まれる。
【0088】
「ノードID」は、グラフデータにおける各ノード(対象)を識別するための識別情報を示す。また、「商品ID」は、商品(オブジェクト)を識別するための識別情報を示す。
【0089】
また、「エッジ情報」は、対応するノードに接続されるエッジに関する情報を示す。
図6の例では、「エッジ情報」は、エッジが有向エッジである場合を示し、対応するノードから出力される出力エッジに関する情報を示す。また、「エッジID」は、ノード間を連結するエッジを識別するための識別情報を示す。また、「参照先」は、エッジにより連結された参照先(ノード)を示す情報を示す。すなわち、
図6の例では、ノードを識別するノードIDに対して、そのノードに対応するオブジェクト(対象)を識別する情報やそのノードからの有向エッジ(出力エッジ)が連結される参照先(ノード)が対応付けられて登録されている。
【0090】
例えば、
図6の例では、ノードID「N1」により識別されるノード(ベクトル)は、商品ID「GD1」により識別される商品(オブジェクト)に対応することを示す。また、ノードID「N1」により識別されるノードからは、エッジID「E11」により識別されるエッジが、ノードID「N25」により識別されるノード(ベクトル)に連結されることを示す。すなわち、
図6の例では、ノードID「N1」により識別されるノード(ベクトル)からはノードID「N25」により識別されるノード(ベクトル)に辿ることができることを示す。
【0091】
なお、グラフ情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、グラフ情報記憶部123は、各ノード(ベクトル)間を連結するエッジの長さが記憶されてもよい。すなわち、グラフ情報記憶部123は、各ノード(ベクトル)間の距離を示す情報が記憶されてもよい。
【0092】
(モデル情報記憶部124)
実施形態に係るモデル情報記憶部124は、モデルに関する情報を記憶する。例えば、モデル情報記憶部124は、生成処理により生成されたモデル情報(モデルデータ)を記憶する。
図7は、実施形態に係るモデル情報記憶部の一例を示す図である。
図7に示すモデル情報記憶部124は、「モデルID」、「用途」、「モデルデータ」といった項目が含まれる。なお、
図7では、モデルM1、M2のみを図示するが、M21、M22等、各用途(予測の対象)に応じて多数のモデル情報が記憶されてもよい。
【0093】
「モデルID」は、モデルを識別するための識別情報を示す。例えば、モデルID「M1」により識別されるモデルは、
図1の例に示したモデルM1に対応する。「用途」は、対応するモデルの用途を示す。また、「モデルデータ」は、対応付けられた対応するモデルのデータを示す。例えば、「モデルデータ」には、各層におけるノードと、各ノードが採用する関数と、ノードの接続関係と、ノード間の接続に対して設定される接続係数とを含む情報が含まれる。
【0094】
例えば、
図7に示す例において、モデルID「M1」により識別されるモデル(モデルM1)は、用途が「特徴抽出(商品)」であり、入力された商品情報からの特徴の抽出に用いられることを示す。また、モデルM1のモデルデータは、モデルデータMDT1であることを示す。
【0095】
モデルM1(モデルデータMDT1)は、所定の商品の商品情報(商品データ)が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された商品情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、入力層に入力される情報と同様の情報を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させるためのモデルである。
【0096】
また、モデルM1、M2等がDNN(Deep Neural Network)等、1つまたは複数の中間層を有するニューラルネットワークで実現されるとする。この場合、例えば、モデルM1、M2が含む第1要素は、入力層または中間層が有するいずれかのノードに対応する。また、第2要素は、第1要素と対応するノードから値が伝達されるノードである次段のノードに対応する。また、第1要素の重みは、第1要素と対応するノードから第2要素と対応するノードに伝達される値に対して考慮される重みである接続係数に対応する。
【0097】
ここで、モデルM21、M22等が「y=a1*x1+a2*x2+・・・+ai*xi」で示す回帰モデルで実現されるとする。この場合、例えば、モデルM21、M22が含む第1要素は、x1やx2等といった入力データ(xi)に対応する。また、第1要素の重みは、xiに対応する係数aiに対応する。ここで、回帰モデルは、入力層と出力層とを有する単純パーセプトロンと見做すことができる。各モデルを単純パーセプトロンと見做した場合、第1要素は、入力層が有するいずれかのノードに対応し、第2要素は、出力層が有するノードと見做すことができる。
【0098】
なお、モデル情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々のモデル情報を記憶してもよい。
【0099】
(在庫情報記憶部125)
実施形態に係る在庫情報記憶部125は、商品の在庫に関する各種情報を記憶する。
図8は、実施形態に係る在庫情報記憶部の一例を示す図である。例えば、在庫情報記憶部125は、オンラインショッピング等の電子商取引サービスにおいて販売される商品に関する情報等を記憶する。
図8に示す在庫情報記憶部125には、「商品」、「在庫情報」といった項目が含まれる。
【0100】
「商品」は、商品IDにより識別される商品の具体的な名称や内容等を示す。また、「商品」には、商品ID等の商品を識別するための識別情報が記憶されてもよい。例えば、「在庫情報」は、対応する商品の在庫状況を示す。
図8の例では、「在庫情報」は、対応する商品の在庫の有無のみが記憶された場合を図示するが、「在庫情報」には、在庫数等、商品の数に関する情報が記憶されてもよい。
【0101】
図8に示す例において、商品Xは、在庫が無いこと示す。例えば、商品Xは、電子商取引サービスにおいて在庫が無いこと示す。また、
図8に示す例において、商品#500は、在庫が有ることを示す。例えば、商品#500は、電子商取引サービスにおいて在庫が有ることを示す。
【0102】
なお、在庫情報記憶部125は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0103】
(ユーザ情報記憶部126)
実施形態に係るユーザ情報記憶部126は、ユーザに関する情報を記憶する。
図9は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図9には、ユーザ情報記憶部126に記憶されるユーザに関する情報の一例を示す。例えば、ユーザ情報記憶部126は、ユーザが利用するIoT機器に関する情報を記憶する。
図9に示すように、ユーザ情報記憶部126は、ユーザが利用するIoT機器に関する情報として、「ユーザID」、「住所」、「IoT機器1」といった項目が含まれる。なお、
図9の例では、説明を簡単にするために、「IoT機器1」のみを図示するが、ユーザ情報記憶部126は、「IoT機器2」、「IoT機器3」等、ユーザが利用するIoT機器の数に応じて、各IoT機器の情報を記憶してもよい。
【0104】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1の例に示すユーザU1に対応する。また、「住所」は、ユーザの自宅等の住所(居住地)に関する情報を示す。なお、
図9の例では、「住所」に記憶される情報を「AD1」等の符号で図示するが、「住所」には、「東京都○○区×××アパートA201号室」等の具体的な日時が記憶されるものとする。
【0105】
また、「IoT機器1」には、「種別」や「ID」といった項目が含まれる。なお、「IoT機器1」のみを図示するが、例えば、対応するユーザが利用するIoT機器が8つである場合、「IoT機器1」〜「IoT機器8」まで利用するIoT機器に関する情報が記憶される。すなわち、対応するユーザが利用するIoT機器が8つである場合、ユーザが利用する8つのIoT機器に関する情報が記憶される。「IoT機器1」の「種別」は、ユーザが利用するIoT機器の種別を示す。また、「IoT機器1」の「ID」は、対応するIoT機器を識別するための識別情報を示す。例えば、「IoT機器1」の「ID」は、対応するユーザが利用するIoT機器を識別するための識別情報を示す。
【0106】
例えば、
図9に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)は、住所が「AD1」であり、性別が「女性」であることを示す。また、
図9に示す例において、ユーザU1は、種別「冷蔵庫」のIoT機器を利用しており、ユーザU1が利用するIoT機器(冷蔵庫)のIDが「TID11」であることを示す。また、例えば、
図8に示す例において、ユーザID「U2」により識別されるユーザ(ユーザU2)は、住所が「AD2」であることを示す。例えば、ユーザU2は、種別「スマートフォン」のIoT機器を利用しており、ユーザU2が利用するIoT機器(スマートフォン)のIDが「TID21」であることを示す。
【0107】
なお、ユーザ情報記憶部126は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部126は、性別、年齢、勤務地、興味・関心、氏名、家族構成、収入等の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部126は、各IoT機器が利用できるサービスが異なる場合、IoT機器ごとに利用するサービスに関する情報を関連付けて記憶してもよい。
【0108】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。制御部130は、モデル情報記憶部124に記憶されているモデルM1、M2等に従った情報処理により、商品の商品情報(商品データ)が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された商品情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、入力層に入力される情報と同様の情報を出力層から出力する。
【0109】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、決定部133と、抽出部134と、送信部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0110】
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、商品情報記憶部121や、インデックス情報記憶部122や、グラフ情報記憶部123や、モデル情報記憶部124や、在庫情報記憶部125や、ユーザ情報記憶部126等から各種情報を取得する。また、取得部131は、各種情報を外部の情報処理装置から取得する。取得部131は、IoT機器10やサービス提供装置50から各種情報を取得する。
【0111】
取得部131は、複数の商品の各々に対応する複数のノードが、複数の商品の類似性に応じて連結されたグラフ情報と、一の商品の購入を要求する注文情報を取得する。取得部131は、複数の商品の各々の特徴を示す複数のベクトルが類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得する。取得部131は、複数の商品の各々に対応する複数のベクトルが類似性に応じて連結されたグラフ情報と、一の商品に関する商品情報を取得する。また、取得部131は、複数の商品の各々の特徴を示す複数のベクトルが類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得する。また、取得部131は、所定のモデルを用いて複数の商品の各々から抽出された特徴量を要素とする複数のベクトルが、類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得する。
【0112】
また、取得部131は、複数の商品に関する情報を所定のモデルに入力することにより、抽出される複数の商品の各々の特徴量を要素とする複数のベクトルが、類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得する。また、取得部131は、所定のIoT機器10である要求元から注文情報を取得する。また、取得部131は、要求元から類似商品を購入するかどうかを示す回答情報を取得する。
【0113】
例えば、取得部131は、データ検索の対象となる複数のノード(ベクトル)を取得する。例えば、取得部131は、複数のノードと、複数のノードの各々を連結する複数の有向エッジを含む有向エッジ群を取得する。
【0114】
例えば、取得部131は、外部の情報処理装置からグラフ情報(グラフデータ)を取得する。例えば、取得部131は、グラフ情報記憶部123からグラフ情報を取得する。例えば、取得部131は、グラフ情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、グラフ情報GR11を取得する。
【0115】
例えば、取得部131は、外部の情報処理装置からインデックス情報(インデックスデータ)を取得する。例えば、取得部131は、インデックス情報記憶部122からインデックス情報を取得する。例えば、取得部131は、木構造型のインデックス情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、インデックス情報IND11を取得する。
【0116】
また、取得部131は、ユーザが利用するIoT機器10から一の商品に関する商品情報を取得する。例えば、取得部131は、検索クエリとして、一の商品の商品データを取得する。例えば、取得部131は、商品に関する検索クエリを取得する。取得部131は、ユーザU1が利用するIoT機器10から商品Xに関する商品情報GIN11を取得する。
【0117】
例えば、取得部131は、一の商品に関する商品情報(商品データ)を取得する。例えば、取得部131は、IoT機器10から商品Xに関する商品情報GIN11を取得する。例えば、取得部131は、グラフ情報記憶部123から商品に関するグラフ情報GR11を取得する。また、例えば、取得部131は、インデックス情報記憶部122(
図5参照)から、グラフ情報GR11における検索の起点となるノード(起点ベクトル)の決定に用いるインデックス情報IND11を取得する。
【0118】
例えば、取得部131は、一の商品の注文情報と一の商品に関する商品情報(商品データ)を取得する。例えば、取得部131は、IoT機器10から商品Xの注文情報と商品Xに関する商品情報GIN11を取得する。なお、サービス提供装置50が電子商取引サービスを提供する場合、取得部131は、サービス提供装置50がIoT機器10から取得した商品Xの注文情報や商品Xの商品情報GIN11をサービス提供装置50から取得してもよい。
【0119】
図1の例では、取得部131は、ユーザU1が商品#451を注文することを示す回答情報を取得する。取得部131は、IoT機器10から商品#451を注文することを示す回答情報を取得する。
【0120】
(生成部132)
生成部132は、各種情報を生成する。例えば、生成部132は、商品情報記憶部121に記憶された学習データ(商品情報)を用いて、モデル情報記憶部124に示すようなモデルを生成する。例えば、生成部132は、取得部131により取得された学習データに基づいて、入力した商品情報と同様の情報を出力するモデル(オートエンコーダ)を生成する。例えば、生成部132は、入力する商品情報自体を正解情報として、入力した商品情報と同様の情報を出力するモデル(オートエンコーダ)を生成する。
【0121】
例えば、生成部132は、モデルM1等を生成し、生成したモデルM1等をモデル情報記憶部124に格納する。なお、生成部132は、いかなる学習アルゴリズムを用いてモデルM1を生成してもよい。例えば、生成部132は、ニューラルネットワーク(neural network)等の学習アルゴリズムを用いてモデルM1を生成する。一例として、生成部132がニューラルネットワークを用いてモデルM1等を生成する場合、モデルM1等は、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
【0122】
生成部132は、商品の商品情報(商品データ)が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された商品情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、入力層に入力される情報と同様の情報を出力層から出力するモデルを生成する。
【0123】
例えば、生成部132は、学習データに基づいてモデルを生成する。例えば、生成部132は、学習データに基づいてモデルを生成する。例えば、生成部132は、商品情報記憶部121中の商品情報GIN1、GIN2等を学習データ(教師データ)として、学習を行なうことにより、モデルを生成する。
【0124】
例えば、生成部132は、商品情報GIN1が入力された場合に、モデルM1が商品情報GIN1と同様の情報を出力するように、学習処理を行う。例えば、生成部132は、商品情報GIN2が入力された場合に、モデルM1が商品情報GIN2と同様の情報を出力するように、学習処理を行う。生成部132は、モデルを生成し、生成したモデルをモデル情報記憶部124に格納する。
【0125】
なお、生成部132は、オートエンコーダとしてのM1に限らず、種々の学習アルゴリズムを用いて商品に対応するモデルM21等を生成してもよい。例えば、生成部132は、ニューラルネットワーク(neural network)、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いてモデルM21等を生成する。一例として、生成部132がニューラルネットワークを用いてモデルM21等を生成する場合、モデルM21等は、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
【0126】
図1の例では、生成部132は、商品データの特徴を抽出するモデルを用いて各商品の商品データからN次元ベクトルを生成する。生成部132は、モデル情報記憶部124(
図7)に示すモデルM1を用いて、各商品の商品データからベクトルを生成する。
【0127】
また、生成部132は、一の商品に対応する商品データからグラフ情報の探索に用いるベクトルを生成する。
図1の例では、生成部132は、処理群PS11に示すような処理により、商品Xに対応するベクトルを生成する。生成部132は、商品Xに関する商品情報GIN11をモデルM1に入力する。具体的には、生成部132は、商品Xの地盤、地形、海域、土壌、及び天候等の情報を含む商品情報GIN11をモデルM1に入力する。そして、生成部132は、商品情報GIN11の入力後のモデルM1中の情報を用いて、ベクトルを生成する。例えば、生成部132は、商品情報GIN11が入力されたモデルM1中の各要素を用いて、ベクトルデータを生成する。
【0128】
図1の例では、生成部132は、商品情報GIN11が入力されたモデルM1中の各要素の値を用いて、ベクトルVD11を生成する。例えば、生成部132は、商品Xの商品情報GIN11が入力された場合における、モデルM1のニューロンNL1に対応する値VE1(
図12参照)やニューロンNL2に対応する値VE2(
図12参照)を用いて、ベクトルを生成する。例えば、生成部132は、商品Xの商品情報GIN11が入力された場合に、算出されるニューロンNL1に対応する値VE1をベクトルVD11の1次元目の要素として抽出してもよい。また、例えば、生成部132は、商品の商品データが入力された場合に、算出されるニューロンNL2に対応する値VE2をベクトルVD11の2次元目の要素として、ベクトルVD11を生成する。
図1の例では、生成部132は、1次元目の要素が「35」であり、2次元目の要素が「63」であるようなベクトルVD11を生成する。
【0129】
(決定部133)
決定部133は、各種情報を決定する。決定部133は、起点ノードの決定に用いるインデックス情報に基づいて、起点ノードを決定する。決定部133は、木構造型のインデックス情報に基づいて、起点ノードを決定する。例えば、決定部133は、取得部131により取得された商品情報と、グラフ情報の検索の起点となる起点ベクトルに関する情報とに基づいて、起点ベクトルを決定する。例えば、決定部133は、商品情報と、グラフ情報の検索の起点ベクトルの決定の基準となる情報とに基づいて、起点ベクトルを決定する。また、決定部133は、起点ベクトルの決定に用いるインデックス情報に基づいて、起点ベクトルを決定する。また、決定部133は、木構造型のインデックス情報に基づいて、起点ベクトルを決定する。また、決定部133は、クエリに対応する商品(クエリ商品)がグラフ上に存在する場合、そのクエリ商品を起点ノードに決定する。例えば、決定部133は、グラフ情報中に一の商品に対応するノードが含まれる場合、当該ノードを起点ノードとして決定する。
【0130】
図1の例では、決定部133は、一の商品(クエリ)に対応する起点ベクトルを決定(特定)するために、インデックス情報IND11を用いる。例えば、決定部133は、商品XのベクトルVD11に対応する起点ベクトルを決定(特定)するために、インデックス情報IND11を用いる。決定部133は、ベクトルVD11とインデックス情報IND11とを用いて、グラフ情報GR11における起点ベクトルを決定する。
【0131】
例えば、決定部133は、
図1中のインデックス情報IND11に示すような木構造型のインデックス情報を用いて、グラフ情報GR11における起点ベクトルを決定する。
図1の例では、決定部133は、ベクトルVD11を生成した後、インデックス情報IND11を上から下へ辿ることにより、インデックス情報IND11の近傍候補となる起点ベクトルを特定することにより、効率的に検索クエリ(一の商品)に対応する起点ベクトルを決定する。
【0132】
例えば、決定部133は、インデックス情報IND11をルートRTからリーフノード(グラフ情報GR11中のノード(ベクトル))まで辿ることにより、ベクトルVD11に対応する起点ベクトルを決定する。
図1の例では、決定部133は、インデックス情報IND11をルートRTからノードN451まで辿ることにより、ノードN451を起点ベクトルとして決定する。
【0133】
例えば、決定部133は、抽出した類似商品に基づいて推奨商品を決定する。例えば、決定部133は、商品XのベクトルVD11に最も類似するノードN451に対応する商品#451を推奨商品に決定する。例えば、決定部133は、商品XのベクトルVD11と、各類似商品のベクトルとを比較することにより、商品Xに最も類似する商品を決定(特定)してもよい。なお、決定部133は、1つの商品に限らず、複数個の商品を推奨商品に決定してもよい。
【0134】
(抽出部134)
抽出部134は、各種情報を抽出する。抽出部134は、取得部131により取得されたグラフ情報の複数のノードのうち、所定の基準に基づいて決定されたグラフ情報の検索の起点となる起点ノードを起点として、グラフ情報を検索することにより、複数の商品のうち、一の商品に類似する商品である類似商品を抽出する。抽出部134は、取得部131により取得されたグラフ情報の複数のベクトルのうち、所定の基準に基づいて決定されたグラフ情報の検索の起点となる起点ベクトルを起点としてグラフ情報を検索することにより、複数の商品のうち、一の商品に類似する商品である類似商品を抽出する。例えば、抽出部134は、決定部133により決定された起点ベクトルを起点としてグラフ情報を検索することにより、複数の商品のうち、一の商品に類似する商品である類似商品を抽出する。例えば、抽出部134は、グラフ情報記憶部123に記憶された各ノード(ベクトル)間を連結するエッジの長さ(距離)の情報を用いてもよいし、各ノードのベクトル情報から各ノード(ベクトル)間を連結するエッジの長さ(距離)の情報を算出し、算出した長さ(距離)の情報を用いてもよい。抽出部134は、決定部133により決定された起点ベクトルを起点として、類似商品を抽出する。また、抽出部134は、一の商品の在庫が無い場合、一の商品の類似商品を抽出する。また、抽出部134は、グラフ情報中に一の商品に対応するノードが含まれる場合、当該ノードを起点ノードとして、類似商品を抽出する。また、抽出部134は、一の商品に対応するノードを起点ノードとして類似商品を抽出する場合、一の商品を除く商品を類似商品として抽出する。例えば、抽出部134は、一の商品に対応するノードを起点ノードとして類似商品を抽出する場合、複数の商品を抽出し、複数の商品から一の商品を除いた商品を類似商品として抽出する。
【0135】
図1の例では、抽出部134は、商品Xに類似する商品を検索する。例えば、抽出部134は、グラフ情報GR11を検索することにより、商品Xの類似商品を抽出する。抽出部134は、ノードN451の近傍に位置するノードを類似商品として抽出する。例えば、抽出部134は、ノードN451からの距離が近いノードを類似商品として抽出する。例えば、抽出部134は、ノードN451を起点として、エッジを辿ることにより、ノードN451から到達可能なノードを類似商品として抽出する。例えば、抽出部134は、所定数(例えば、2個や10個等)のノードを類似商品として抽出する。例えば、抽出部134は、
図13に示すような検索処理により、商品Xの類似商品を抽出する。
図1の例では、抽出部134は、ノードN451を起点として、グラフ情報GR11を探索することにより、ノードN451やノードN35を類似商品として抽出する。
【0136】
(送信部135)
送信部135は、各種情報を送信する。例えば、送信部135は、IoT機器10やサービス提供装置50に各種情報を送信する。例えば、送信部135は、IoT機器10やサービス提供装置50に各種情報を配信する。例えば、送信部135は、IoT機器10やサービス提供装置50に各種情報を送信する。送信部135は、抽出部134により抽出された類似商品に基づいて、所定のサービスを提供する。また、送信部135は、類似商品に関する情報提供サービスを提供する。送信部135は、IoT機器10に類似商品に関する情報を送信する。
【0137】
送信部135は、抽出部134により抽出された類似商品に基づく推奨情報を、一の商品の購入を要求する要求元へ送信する。また、送信部135は、類似商品の購入を促す推奨情報を要求元へ送信する。例えば、送信部135は、クエリに対応するオブジェクトIDを検索結果として送信する。例えば、送信部135は、抽出部134により選択されたオブジェクトIDをサービス提供装置50へ送信する。送信部135は、抽出部134により選択されたオブジェクトIDをクエリに対応するベクトルを示す情報としてサービス提供装置50に送信する。また、送信部135は、生成部132により生成されたモデルを外部の情報処理装置へ送信してもよい。
【0138】
図1の例では、送信部135は、推奨商品に関する情報(推奨情報)をIoT機器10に送信する。送信部135は、ノードN451に対応する商品#451を示す情報をIoT機器10に送信する。
【0139】
また、
図1の例では、送信部135は、物流拠点Aである配送センタDB1に配送を指示する。送信部135は、配送センタDB1に商品#451をユーザU1の住所AD1に配送することを指示する。例えば、送信部135は、配送センタDB1の情報処理装置(図示せず)に商品#451をユーザU1の住所AD1に配送することを指示する情報を送信する。
【0140】
〔4.情報処理のフロー〕
次に、
図10を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0141】
図10に示すように、情報処理装置100は、IoT機器10から一の商品の注文情報を取得する(ステップS101)。
図1の例では、情報処理装置100は、ユーザU1が利用する冷蔵庫であるIoT機器10(TID11)から商品Xの注文情報と商品Xに関する商品情報GIN11とを取得する。
【0142】
そして、情報処理装置100は、一の商品が在庫有りかどうかを判定する(ステップS102)。
図1の例では、情報処理装置100は、在庫情報記憶部125に記憶された在庫情報に基づいて、商品Xの在庫が有るかを判定する。例えば、情報処理装置100は、一の商品の在庫が無い場合(ステップS102:No)、ステップS103〜S108の処理を行う。
【0143】
情報処理装置100は、商品に関するグラフ情報を取得する(ステップS103)。例えば、情報処理装置100は、グラフ情報記憶部123から商品に関するグラフ情報GR11を取得する。
【0144】
そして、情報処理装置100は、モデルを用いて一の商品に関する商品データからベクトルを生成する(ステップS104)。
図1の例では、情報処理装置100は、モデル情報記憶部124に記憶されたモデルM1を用いて、商品情報GIN11からベクトルVD11を生成する。
【0145】
そして、情報処理装置100は、生成したベクトルとインデックス情報を用いて起点ベクトルを決定する(ステップS105)。
図1の例では、情報処理装置100は、ベクトルVD11と、インデックス情報記憶部122に記憶されたインデックス情報IND11とを用いて、起点ベクトルをノードN451に決定する。
【0146】
そして、情報処理装置100は、グラフ情報を検索することにより、一の商品の類似商品を抽出する(ステップS106)。
図1の例では、情報処理装置100は、ノードN451を起点として、グラフ情報GR11を探索することにより、ノードN451やノードN35を類似商品として抽出する。
【0147】
そして、情報処理装置100は、類似商品に基づいて推奨商品を決定する(ステップS107)。
図1の例では、情報処理装置100は、商品Xのベクトルに最も類似するノードN451に対応する商品#451を推奨商品に決定する。
【0148】
そして、情報処理装置100は、IoT機器へ推奨商品を示す推奨情報を送信する(ステップS108)。
図1の例では、情報処理装置100は、ノードN451に対応する商品#451を示す情報を推奨情報としてユーザU1が利用する冷蔵庫であるIoT機器10(TID11)に提供する。
【0149】
一方、情報処理装置100は、一の商品の在庫が有る場合(ステップS102:Yes)、一の商品の注文処理を行う(ステップS109)。例えば、情報処理装置100は、ユーザの口座情報等を用いて一の商品の決済処理を行ったり、一の商品をユーザが指定する住所に配送する手続を行ったりする。
【0150】
〔5.生成処理のフロー〕
次に、
図11を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による生成処理の手順について説明する。
図11は、実施形態に係る生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0151】
図11に示すように、情報処理装置100は、学習データを取得する(ステップS201)。例えば、情報処理装置100は、商品情報記憶部121から学習データを取得する。例えば、情報処理装置100は、商品情報記憶部121から商品情報GIN1、GIN2等を学習データとして取得する。
【0152】
その後、情報処理装置100は、学習データに基づきモデルを生成する(ステップS202)。例えば、情報処理装置100は、商品情報記憶部121から学習データを用いてモデルM1を生成する。例えば、情報処理装置100は、入力層に入力される情報(商品データ)と同様の情報(商品データ)を出力層から出力するようにモデルM1を生成する。例えば、情報処理装置100は、商品の商品データを入力とするオートエンコーダとしてのモデルM1を生成する。
【0153】
〔6.検索例〕
ここで、上述したグラフ情報を用いた検索の一例を示す。なお、グラフ情報(グラフデータ)を用いた検索は下記に限らず、種々の手順により行われてもよい。この点について、
図13を一例として説明する。
図13は、グラフ情報を用いた検索処理の一例を示すフローチャートである。また、以下でいうオブジェクトは、ベクトルやノードと読み替えてもよい。なお、以下では、情報処理装置100が検索処理を行うものとして説明するが、検索処理は他の装置により行われてもよい。例えば、情報処理装置100は、検索クエリとして、一の商品の商品データから生成されたベクトルデータを用いる。例えば、情報処理装置100は、一の商品の商品データから生成されたベクトルデータとインデックス情報とに基づいて決定された起点ベクトルを起点としてグラフデータを検索する。
図1の例では、情報処理装置100は、商品XのベクトルVD11とインデックス情報IND11とに基づいて決定された起点ベクトルであるノードN451を起点としてグラフ情報GR11を検索する。
【0154】
ここでは、近傍オブジェクト集合N(G,y)は、ノードyに付与されているエッジにより関連付けられている近傍のオブジェクトの集合である。「G」は、所定のグラフデータ(例えば、グラフ情報GR11等)であってもよい。例えば、情報処理装置100は、k近傍検索処理を実行する。
【0155】
例えば、情報処理装置100は、超球の半径rを∞(無限大)に設定し(ステップS300)、既存のオブジェクト集合から部分集合Sを抽出する(ステップS301)。例えば、情報処理装置100は、ルートノード(起点ベクトル)として選択されたオブジェクト(ノード)を部分集合Sとして抽出してもよい。
図1の例では、情報処理装置100は、起点ベクトルであるノードN451等を部分集合Sとして抽出してもよい。また、例えば、超球とは、検索範囲を示す仮想的な球である。なお、ステップS301において抽出されたオブジェクト集合Sに含まれるオブジェクトは、同時に検索結果のオブジェクト集合Rの初期集合にも含められる。
【0156】
次に、情報処理装置100は、オブジェクト集合Sに含まれるオブジェクトの中で、検索クエリオブジェクトをyとするとオブジェクトyとの距離が最も短いオブジェクトを抽出し、オブジェクトsとする(ステップS302)。
図1の例では、情報処理装置100は、オブジェクト集合Sに含まれるオブジェクトの中で、検索クエリオブジェクトであるベクトルVD11との距離が最も短いオブジェクトを抽出し、オブジェクトsとする。例えば、情報処理装置100は、オブジェクト集合Sに含まれるオブジェクトの中で、ベクトルVD11との距離が最も短いノードN451を抽出し、オブジェクトsとする。例えば、情報処理装置100は、ルートノード(起点ベクトル)として選択されたオブジェクト(ノード)のみがオブジェクト集合Sの要素の場合には、結果的にルートノード(起点ベクトル)がオブジェクトsとして抽出される。次に、情報処理装置100は、オブジェクトsをオブジェクト集合Sから除外する(ステップS303)。
【0157】
次に、情報処理装置100は、オブジェクトsとオブジェクトyとの距離d(s,y)がr(1+ε)を超えるか否かを判定する(ステップS304)。ここで、εは拡張要素であり、r(1+ε)は、探索範囲(この範囲内のノードのみを探索する。検索範囲よりも大きくすることで精度を高めることができる)の半径を示す値である。オブジェクトsとオブジェクトyとの距離d(s,y)がr(1+ε)を超える場合(ステップS304:Yes)、情報処理装置100は、オブジェクト集合Rをオブジェクトyの近傍オブジェクト集合として出力し(ステップS305)、処理を終了する。
【0158】
オブジェクトsと検索クエリオブジェクトyとの距離d(s,y)がr(1+ε)を超えない場合(ステップS304:No)、情報処理装置100は、オブジェクトsの近傍オブジェクト集合N(G,s)の要素であるオブジェクトの中からオブジェクト集合Cに含まれないオブジェクトを一つ選択し、選択したオブジェクトuを、オブジェクト集合Cに格納する(ステップS306)。オブジェクト集合Cは、重複検索を回避するために便宜上設けられるものであり、処理開始時には空集合に設定される。
【0159】
次に、情報処理装置100は、オブジェクトuとオブジェクトyとの距離d(u,y)がr(1+ε)以下であるか否かを判定する(ステップS307)。オブジェクトuとオブジェクトyとの距離d(u,y)がr(1+ε)以下である場合(ステップS307:Yes)、情報処理装置100は、オブジェクトuをオブジェクト集合Sに追加する(ステップS308)。
【0160】
次に、情報処理装置100は、オブジェクトuとオブジェクトyとの距離d(u,y)がr以下であるか否かを判定する(ステップS309)。オブジェクトuとオブジェクトyとの距離d(u,y)がrを超える場合(ステップS309:No)、情報処理装置100は、ステップS315の判定(処理)を行う。
【0161】
オブジェクトuとオブジェクトyとの距離d(u,y)がr以下である場合(ステップS309:Yes)、情報処理装置100は、オブジェクトuをオブジェクト集合Rに追加する(ステップS310)。そして、情報処理装置100は、オブジェクト集合Rに含まれるオブジェクト数がksを超えるか否かを判定する(ステップS311)。所定数ksは、任意に定められる自然数である。例えば、ks=2やks=10等の種々の設定であってもよい。
【0162】
オブジェクト集合Rに含まれるオブジェクト数がksを超える場合(ステップS311:Yes)、情報処理装置100は、オブジェクト集合Rに含まれるオブジェクトの中でオブジェクトyとの距離が最も長い(遠い)オブジェクトを、オブジェクト集合Rから除外する(ステップS312)。
【0163】
次に、情報処理装置100は、オブジェクト集合Rに含まれるオブジェクト数がksと一致するか否かを判定する(ステップS313)。オブジェクト集合Rに含まれるオブジェクト数がksと一致する場合(ステップS313:Yes)、情報処理装置100は、オブジェクト集合Rに含まれるオブジェクトの中でオブジェクトyとの距離が最も長い(遠い)オブジェクトと、オブジェクトyとの距離を、新たなrに設定する(ステップS314)。
【0164】
そして、情報処理装置100は、オブジェクトsの近傍オブジェクト集合N(G,s)の要素であるオブジェクトから全てのオブジェクトを選択してオブジェクト集合Cに格納し終えたか否かを判定する(ステップS315)。オブジェクトsの近傍オブジェクト集合N(G,s)の要素であるオブジェクトから全てのオブジェクトを選択してオブジェクト集合Cに格納し終えていない場合(ステップS315:No)、情報処理装置100は、ステップS306に戻って処理を繰り返す。
【0165】
オブジェクトsの近傍オブジェクト集合N(G,s)の要素であるオブジェクトから全てのオブジェクトを選択してオブジェクト集合Cに格納し終えた場合(ステップS315:Yes)、情報処理装置100は、オブジェクト集合Sが空集合であるか否かを判定する(ステップS316)。オブジェクト集合Sが空集合でない場合(ステップS316:No)、情報処理装置100は、ステップS302に戻って処理を繰り返す。また、オブジェクト集合Sが空集合である場合(ステップS316:Yes)、情報処理装置100は、オブジェクト集合Rを出力し、処理を終了する(ステップS317)。例えば、情報処理装置100は、オブジェクト集合Rに含まれるオブジェクト(ノード)を検索クエリ(入力オブジェクトy)に対応する検索結果として、検索を行ったIoT機器10等へ提供してもよい。
図1の例では、情報処理装置100は、オブジェクト集合Rに含まれるノードN451やノードN35を検索クエリ(商品XのベクトルVD11)に対応する検索結果として、検索を行ったIoT機器10等へ提供してもよい。例えば、情報処理装置100は、ノードN451に対応する商品#451や、ノードN35に対応する商品#35を示す情報を、商品Xに類似する商品の情報としてユーザU1が利用するIoT機器10に提供する。
【0166】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、抽出部134と、送信部135とを有する。取得部131は、複数の商品の各々に対応する複数のノードが、複数の商品の類似性に応じて連結されたグラフ情報と、一の商品の購入を要求する注文情報を取得する。抽出部134は、取得部131により取得されたグラフ情報の複数のノードのうち、所定の基準に基づいて決定されたグラフ情報の検索の起点となる起点ノードを起点として、グラフ情報を検索することにより、複数の商品のうち、一の商品に類似する商品である類似商品を抽出する。送信部135は、抽出部134により抽出された類似商品に基づく推奨情報を、一の商品の購入を要求する要求元へ送信する。
【0167】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、起点ノードを起点としてグラフ情報を検索し、抽出された類似商品に基づく推奨情報を、一の商品の購入を要求する要求元へ送信することにより、適切な商品の推奨を行うことができる。
【0168】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、決定部133を有する。決定部133は、起点ノードの決定に用いるインデックス情報に基づいて、起点ノードを決定する。抽出部134は、決定部133により決定された起点ノードを起点として、類似商品を抽出する。
【0169】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、起点ノードの決定に用いるインデックス情報に基づいて、起点ノードを決定することにより、適切な商品の推奨を行うことができる。
【0170】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部133は、木構造型のインデックス情報に基づいて、起点ノードを決定する。
【0171】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、木構造型のインデックス情報に基づいて、起点ノードを決定することにより、適切な商品の推奨を行うことができる。
【0172】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、抽出部134は、グラフ情報中に一の商品に対応するノードが含まれる場合、当該ノードを起点ノードとして、類似商品を抽出する。
【0173】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、グラフ情報中に一の商品に対応するノードが含まれる場合、その一の商品に対応するノードを起点ノードとして、その一の商品の類似商品を抽出することにより、類似の商品を適切に抽出することができる。
【0174】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、複数の商品の各々の特徴を示す複数のベクトルが類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得する。
【0175】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の商品の各々の特徴を示す複数のベクトルが類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得することにより、類似の商品を適切に抽出することができる。
【0176】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、複数の商品の各々の特徴を示す複数のベクトルが類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得する。
【0177】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の商品の各々の特徴を示す複数のベクトルが類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得することにより、適切な商品の推奨を行うことができる。
【0178】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、所定のモデルを用いて複数の商品の各々から抽出された特徴量を要素とする複数のベクトルが、類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得する。
【0179】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、所定のモデルを用いて複数の商品の各々から抽出された特徴量を要素とする複数のベクトルが、類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得することにより、適切な商品の推奨を行うことができる。
【0180】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、複数の商品に関する情報を所定のモデルに入力することにより、抽出される複数の商品の各々の特徴量を要素とする複数のベクトルが、類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得する。
【0181】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の商品に関する情報を所定のモデルに入力することにより、抽出される複数の商品の各々の特徴量を要素とする複数のベクトルが、類似性に応じて連結されたグラフ情報を取得することにより、適切な商品の推奨を行うことができる。
【0182】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、送信部135は、類似商品の購入を促す推奨情報を要求元へ送信する。
【0183】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、類似商品の購入を促す推奨情報を要求元へ送信することにより、適切な商品の推奨を行うことができる。
【0184】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、所定のIoT機器10である要求元から注文情報を取得する。
【0185】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、所定のIoT機器10である要求元から注文情報を取得することにより、所定のIoT機器10に対して適切な商品の推奨を行うことができる。
【0186】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、要求元から類似商品を購入するかどうかを示す回答情報を取得する。
【0187】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、要求元から類似商品を購入するかどうかを示す回答情報を取得することにより、要求元からの推奨した商品に対する回答を取得することができる。
【0188】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、抽出部134は、一の商品の在庫が無い場合、一の商品の類似商品を抽出する。
【0189】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、一の商品の在庫が無い場合、一の商品の類似商品を抽出することにより、一の商品の在庫が無い場合において、一の商品の代替となりうる適切な商品の推奨を行うことができる。
【0190】
〔8.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図14に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図14は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0191】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0192】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0193】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0194】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0195】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムまたはデータ(例えば、モデルM1(モデルデータMDT1))を実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムまたはデータ(例えば、モデルM1(モデルデータMDT1))を記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0196】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0197】
〔9.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0198】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0199】
また、上述してきた各実施形態に記載された各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0200】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。