(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6967593
(24)【登録日】2021年10月27日
(45)【発行日】2021年11月17日
(54)【発明の名称】多重導波管明視野ディスプレイ
(51)【国際特許分類】
G09F 19/12 20060101AFI20211108BHJP
G02B 5/18 20060101ALI20211108BHJP
【FI】
G09F19/12 Z
G02B5/18
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-528690(P2019-528690)
(86)(22)【出願日】2017年9月15日
(65)【公表番号】特表2020-507793(P2020-507793A)
(43)【公表日】2020年3月12日
(86)【国際出願番号】US2017051796
(87)【国際公開番号】WO2018102005
(87)【国際公開日】20180607
【審査請求日】2020年9月14日
(31)【優先権主張番号】62/428,193
(32)【優先日】2016年11月30日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】317000625
【氏名又は名称】モレキュラー インプリンツ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Molecular Imprints,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】シュー, フランク ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー, マイケル ネビン
(72)【発明者】
【氏名】ルオ, カン
(72)【発明者】
【氏名】シン, ビクラムジット
(72)【発明者】
【氏名】クルグ, マイケル
【審査官】
渡邉 勇
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2016/0116739(US,A1)
【文献】
特開2015−118273(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0216416(US,A1)
【文献】
特開2015−184561(JP,A)
【文献】
特開2014−132328(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0148619(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 19/00 − 27/00
G02B 5/18
G02B 27/00 − 30/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多重導波管光学構造であって、前記多重導波管光学構造は、
各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を備え、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、
第1の接着層と、
第1の屈折率を有する基板と、
パターン化層と
を備え、
前記パターン化層は、前記第1の接着層が前記パターン化層と前記基板との間にあるように位置付けられ、前記第1の接着層は、前記パターン化層と前記基板との間の接着を提供し、前記パターン化層は、前記第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、前記パターン化層は、回折格子を画定し、前記導波管に関連付けられた視野は、前記第1および前記第2の屈折率に基づき、
前記各導波管は、第2の接着層をさらに備え、前記第2の接着層は、前記基板が前記第1の接着層と前記第2の接着層との間にあるように位置付けられており、各導波管は、前記基板と前記第2の接着層との間に位置付けられた反射防止層をさらに備えている、多重導波管光学構造。
【請求項2】
前記複数の導波管の各導波管を接続し、位置付ける導波管支持部をさらに備え、各導波管の前記第1および第2の接着層のうちの少なくとも1つが、前記導波管支持部に接着している、請求項1に記載の多重導波管光学構造。
【請求項3】
各導波管は、追加のパターン化層をさらに備え、前記追加のパターン化層は、前記第2の接着層が前記基板と前記追加のパターン化層との間に位置付けられるように位置付けられている、請求項1に記載の多重導波管光学構造。
【請求項4】
前記基板は、ガラスまたはサファイアから作製されている、請求項1に記載の多重導波管光学構造。
【請求項5】
各導波管の前記視野は、少なくとも50度である、請求項1に記載の多重導波管光学構造。
【請求項6】
前記第2の屈折率は、約1.5であり、前記第1の屈折率は、少なくとも1.7である、請求項1に記載の多重導波管光学構造。
【請求項7】
前記パターン化層は、50ナノメートルより小さい残留層厚を含む、請求項1に記載の多重導波管光学構造。
【請求項8】
多重導波管光学構造であって、前記多重導波管光学構造は、
各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を備え、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、
第1の接着層と、
反射防止層と、
前記第1の接着層と前記反射防止層との間に位置付けられた基板であって、前記基板は、第1の屈折率を有する、基板と、
第1のパターン化層であって、前記第1のパターン化層は、前記第1の接着層が前記第1のパターン化層と前記基板との間にあるように位置付けられ、前記第1の接着層は、前記第1のパターン化層と前記基板との間の接着を提供し、前記第1のパターン化層は、前記第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、前記第1のパターン化層は、回折格子を画定し、前記導波管に関連付けられた視野は、前記第1および前記第2の屈折率に基づく、第1のパターン化層と、
第2の接着層と、
第2のパターン化層と
を備え、
前記第2のパターン化層は、前記第2の接着層が前記反射防止層と前記第2のパターン化層との間に位置付けられるように位置付けられ、前記第2の接着層は、前記第2のパターン化層と前記反射防止層との間の接着を提供し、
前記反射防止層は、前記基板と前記第2の接着層との間に位置付けられている、多重導波管光学構造。
【請求項9】
前記基板は、ガラスまたはサファイアから作製されている、請求項8に記載の多重導波管光学構造。
【請求項10】
前記各導波管の視野は、少なくとも50度である、請求項8に記載の多重導波管光学構造。
【請求項11】
前記第2の屈折率は、約1.5であり、前記第1の屈折率は、少なくとも1.7である、請求項8に記載の多重導波管光学構造。
【請求項12】
前記第1のパターン化層は、50ナノメートルより小さい残留層厚を含む、請求項8に記載の多重導波管光学構造。
【請求項13】
多重導波管光学構造であって、前記多重導波管光学構造は、
各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を備え、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、
第1の接着層と、
反射防止層と、
前記第1の接着層と前記反射防止層との間に位置付けられた基板であって、前記基板は、第1の屈折率を有する、基板と、
パターン化層であって、前記パターン化層は、前記第1の接着層が前記パターン化層と前記基板との間にあるように位置付けられ、前記第1の接着層は、前記パターン化層と前記基板との間の接着を提供し、前記パターン化層は、前記第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、前記パターン化層は、回折格子を画定し、前記導波管に関連付けられた視野は、前記第1および前記第2の屈折率に基づく、パターン化層と、
第2の接着層であって、前記第2の接着層は、前記反射防止層が前記第2の接着層と前記基板との間に位置付けられるように位置付けられている、第2の接着層と、
前記複数の導波管の各導波管を接続し、位置付ける導波管支持部と
を備え、
各導波管の前記第1および第2の接着層のうちの少なくとも1つが、前記導波管支持部に接着している、多重導波管光学構造。
【請求項14】
前記基板は、ガラスまたはサファイアから作製されている、請求項13に記載の多重導波管光学構造。
【請求項15】
前記各導波管の視野は、少なくとも50度である、請求項13に記載の多重導波管光学構造。
【請求項16】
前記第2の屈折率は、約1.5であり、前記第1の屈折率は、少なくとも1.7である、請求項13に記載の多重導波管光学構造。
【請求項17】
前記第1のパターン化層は、50ナノメートルより小さい残留層厚を含む、請求項13に記載の多重導波管光学構造。
【請求項18】
前記第1のパターン化層の少なくとも一部は、残留層を含まない、請求項13に記載の多重導波管光学構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国仮出願第62/428,139号(2016年11月30日出願)の出願日の利益を主張する。米国仮出願第62/428,139号の内容は、その全体が参照により本明細書に引用される。
【0002】
(発明の技術分野)
本発明は、導波管ディスプレイおよび多重導波管光学構造に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
回折格子は、異なる方向に進行するいくつかのビームに光を分割し、それを回折することができる周期的構造を伴う光学構成要素である。これらのビームの方向は、格子の間隔および光の波長に依存する。いくつかの例では、回折格子は、光の波長より幅広い間隔を伴うスロットの組から構成され、回折をもたらす。光が格子と相互作用した後、回折された光は、格子内の各スロットから発出する干渉波の総和から構成される。スロットの深度は、各スロットまでの波の経路長に影響を及ぼし、故に、それは、スロットの各々からの波の位相に影響を及ぼし、したがって、スロットの回折効率に影響を及ぼす。スロットが、均一な深度を有する場合、格子内のスロットは、均一な回折効率を有し得る。スロットが、不均一な深度を有する場合、格子内のスロットは、不均一な回折効率を有し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要約)
本明細書に説明される主題の革新的側面は、多重導波管光学構造であって、多重導波管光学構造は、各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を含み得、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、第1の接着層と、第1の屈折率を有する基板と、パターン化層とを含み、パターン化層は、第1の接着層が、パターン化層と基板との間にあるように位置付けられ、第1の接着層は、パターン化層と基板との間の接着を提供し、パターン化層は、第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、パターン化層は、回折格子を画定し、導波管に関連付けられた視野は、第1および第2の屈折率に基づく。
【0005】
これらおよび他の実施形態の各々は、随意に、以下の特徴のうちの1つ以上のものを含み得る。例えば、各導波管は、基板が第1の接着層と第2の接着層との間にあるように位置付けられている第2の接着層をさらに備えている。導波管支持部は、複数の導波管の各々を接続し、位置付け、各導波管の第1および第2の接着層のうちの少なくとも1つが、導波管支持部に接着している。各導波管は、基板と第2の接着層との間に位置付けられた反射防止層をさらに備えている。各導波管は、追加のパターン化層をさらに備え、第2の接着層が、基板と追加のパターン化層との間に位置付けられるように位置付けられている。基板は、ガラスまたはサファイアから作製される。各導波管の視野は、少なくとも50度である。第1の屈折率は、約1.5であり、第2の屈折率は、少なくとも1.7である。パターン化層は、50ナノメートルより小さい残留層厚を含む。
【0006】
本明細書に説明される主題の革新的側面は、多重導波管光学構造であって、多重導波管光学構造は、各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を含み得、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、第1の接着層と、反射防止層と、第1の接着層と反射防止層との間に位置付けられた基板であって、基板は、第1の屈折率を有する、基板と、第1のパターン化層であって、第1の接着層が、第1のパターン化層と基板との間にあるように位置付けられ、第1の接着層は、第1のパターン化層と基板との間の接着を提供し、第1のパターン化層は、第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、第1のパターン化層は、回折格子を画定し、導波管に関連付けられた視野は、第1および第2の屈折率に基づく、第1のパターン化層と、第2の接着層と、第2のパターン化層とを含み、第2の接着層は、反射防止層と第2のパターン化層との間にあるように位置付けられ、第2の接着層は、第2のパターン化層と反射防止層との間の接着を提供する。
【0007】
本明細書に説明される主題の革新的側面は、多重導波管を含み得、多重導波管は、各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられ、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、第1の接着層と、反射防止層と、第1の接着層と反射防止層との間に位置付けられた基板であって、基板は、第1の屈折率を有する、基板と、パターン化層であって、第1の接着層が、パターン化層と基板との間にあるように位置付けられ、第1の接着層は、パターン化層と基板との間の接着を提供し、第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、パターン化層は、回折格子を画定し、導波管に関連付けられた視野は、第1および第2の屈折率に基づく、第1のパターン化層と、第2の接着層であって、第2の接着層は、反射防止層が第2の接着層と基板との間にあるように位置付けられている、第2の接着層と、複数の導波管の各々を接続し、位置付ける導波管支持部とを含み、各導波管の第1および第2の接着層のうちの少なくとも1つが、導波管支持部に接着している。
【0008】
本明細書に説明される主題の特定の実装は、以下の利点のうちの1つ以上のものを実現するように実装されることができる。本開示の実装は、回折格子を形成するためのガラス(またはサファイア)基板のエッチングの必要性を排除し得る。そのような排除によって、本開示は、多重導波管明視野ディスプレイを構築するための工場される環境安定性および利点をも示す非常に効率的な回折導波管ディスプレイのより単純かつより多くの大量加工を可能にしながら、製造コストを低減させる。さらに、本開示は、伝統的な成形方法に対して、光学的に効率的かつより低いコストの両方である導波管の複合材料構造の形成を提供する。
【0009】
本明細書に説明される主題の1つ以上の実施形態の詳細が、添付図面および下記の説明に記載される。本主題の他の潜在的特徴、側面、および利点も、説明、図面、ならびに請求項から明白となるであろう。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
多重導波管光学構造であって、前記多重導波管光学構造は、
各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を備え、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、
第1の接着層と、
第1の屈折率を有する基板と、
パターン化層と
を備え、
前記パターン化層は、前記第1の接着層が前記パターン化層と前記基板との間にあるように位置付けられ、前記第1の接着層は、前記パターン化層と前記基板との間の接着を提供し、前記パターン化層は、前記第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、前記パターン化層は、回折格子を画定し、前記導波管に関連付けられた視野は、前記第1および前記第2の屈折率に基づく、多重導波管光学構造。
(項目2)
各導波管は、第2の接着層をさらに備え、前記第2の接着層は、前記基板が前記第1の接着層と前記第2の接着層との間にあるように位置付けられている、項目1に記載の多重導波管光学構造。
(項目3)
前記複数の導波管の各々を接続し、位置付ける導波管支持部をさらに備え、各導波管の前記第1および第2の接着層のうちの少なくとも1つが、前記導波管支持部に接着している、項目2に記載の多重導波管光学構造。
(項目4)
各導波管は、前記基板と前記第2の接着層との間に位置付けられた反射防止層をさらに備えている、項目2に記載の多重導波管光学構造。
(項目5)
各導波管は、追加のパターン化層をさらに備え、前記追加のパターン化層は、前記第2の接着層が前記基板と前記追加のパターン化層との間に位置付けられるように位置付けられている、項目2に記載の多重導波管光学構造。
(項目6)
前記基板は、ガラスまたはサファイアから作製されている、項目1に記載の多重導波管光学構造。
(項目7)
各導波管の前記視野は、少なくとも50度である、項目1に記載の多重導波管光学構造。
(項目8)
前記第1の屈折率は、約1.5であり、前記第2の屈折率は、少なくとも1.7である、項目1に記載の多重導波管光学構造。
(項目9)
前記パターン化層は、50ナノメートルより小さい残留層厚を含む、項目1に記載の多重導波管光学構造。
(項目10)
多重導波管光学構造であって、前記多重導波管光学構造は、
各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を備え、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、
第1の接着層と、
反射防止層と、
前記第1の接着層と前記反射防止層との間に位置付けられた基板であって、前記基板は、第1の屈折率を有する、基板と、
第1のパターン化層であって、前記第1のパターン化層は、前記第1の接着層が前記第1のパターン化層と前記基板との間にあるように位置付けられ、前記第1の接着層は、前記第1のパターン化層と前記基板との間の接着を提供し、前記第1のパターン化層は、前記第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、前記第1のパターン化層は、回折格子を画定し、前記導波管に関連付けられた視野は、前記第1および前記第2の屈折率に基づく、第1のパターン化層と、
第2の接着層と、
第2のパターン化層と
を備え、
前記第2のパターン化層は、前記第2の接着層が前記反射防止層と前記第2のパターン化層との間にあるように位置付けられ、前記第2の接着層は、前記第2のパターン化層と前記反射防止層との間の接着を提供する、多重導波管光学構造。
(項目11)
前記基板は、ガラスまたはサファイアから作製されている、項目10に記載の多重導波管光学構造。
(項目12)
前記各導波管の視野は、少なくとも50度である、項目10に記載の多重導波管光学構造。
(項目13)
前記第1の屈折率は、約1.5であり、前記第2の屈折率は、少なくとも1.7である、項目10に記載の多重導波管光学構造
(項目14)
前記第1のパターン化層は、50ナノメートルより小さい残留層厚を含む、項目10に記載の多重導波管光学構造。
(項目15)
多重導波管光学構造であって、前記多重導波管光学構造は、
各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を備え、各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられており、各導波管は、
第1の接着層と、
反射防止層と、
前記第1の接着層と前記反射防止層との間に位置付けられた基板であって、前記基板は、第1の屈折率を有する、基板と、
パターン化層であって、前記パターン化層は、前記第1の接着層が前記パターン化層と前記基板との間にあるように位置付けられ、前記第1の接着層は、前記パターン化層と前記基板との間の接着を提供し、前記パターン化層は、前記第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、前記パターン化層は、回折格子を画定し、前記導波管に関連付けられた視野は、前記第1および前記第2の屈折率に基づく、パターン化層と、
第2の接着層であって、前記第2の接着層は、前記反射防止層が前記第2の接着層と前記基板との間にあるように位置付けられている、第2の接着層と、
前記複数の導波管の各々を接続し、位置付ける導波管支持部と
を備え、
各導波管の前記第1および第2の接着層のうちの少なくとも1つが、前記導波管支持部に接着している、多重導波管光学構造。
(項目16)
前記基板は、ガラスまたはサファイアから作製されている、項目15に記載の多重導波管光学構造。
(項目17)
前記各導波管の視野は、少なくとも50度である、項目15に記載の多重導波管光学構造。
(項目18)
前記第1の屈折率は、約1.5であり、前記第2の屈折率は、少なくとも1.7である、項目15に記載の多重導波管光学構造。
(項目19)
前記第1のパターン化層は、50ナノメートルより小さい残留層厚を含む、項目15に記載の多重導波管光学構造。
(項目20)
前記第1のパターン化層の少なくとも一部は、残留層を含まない、項目15に記載の多重導波管光学構造。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態による、リソグラフィシステムの概略側面図を図示する。
【
図2】
図2は、その上に位置付けられたパターン化層を有する基板の概略側面図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(詳細な説明)
本書は、多重導波管光学構造を説明する。具体的には、多重導波管光学構造は、各導波管を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管を含む。各導波管は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられる。さらに、各導波管は、第1の接着層と、第1の屈折率を有する基板と、パターン化層とに関連付けられ、パターン化層は、第1の接着層がパターン化層と基板との間にあるように位置付けられる。第1の接着層は、パターン化層と基板との間の接着を提供する。パターン化層は、第1の屈折率より小さい第2の屈折率を有し、回折格子を画定する。導波管に関連付けられた視野は、第1および第2の屈折率に基づく。
【0012】
図1は、基板102上にレリーフパターンを形成するインプリントリソグラフィシステム100を図示する。基板102は、基板チャック104に結合され得る。いくつかの例では、基板チャック104は、真空チャック、ピンタイプチャック、溝タイプチャック、電磁チャック等を含み得る。いくつかの例では、基板102および基板チャック104は、空気ベアリング106上にさらに位置付けられ得る。空気ベアリング106は、x軸、y軸、および/またはz軸の周りの運動を提供する。いくつかの例では、基板102および基板チャック104は、段上に位置付けられる。空気ベアリング106、基板102、および基板チャック104は、基部108上にも位置付けられ得る。いくつかの例では、ロボットシステム110が、基板102を基板チャック104上に位置付ける。
【0013】
インプリントリソグラフィシステム100は、設計考慮事項に応じて、1つ以上のローラ114に結合されるインプリントリソグラフィ可撓テンプレート112をさらに含む。ローラ114は、可撓なテンプレート112の少なくとも一部の移動を提供する。そのような移動は、基板102と重なり合う可撓なテンプレート112の異なる部分を選択的に提供し得る。いくつかの例では、可撓なテンプレート112は、複数の特徴、例えば、間隔を置かれる陥凹部および突出部を含むパターン化表面を含む。しかしながら、いくつかの例では、特徴の他の構成も、可能である。パターン化表面は、基板102上に形成されるべきパターンの基礎を形成する任意の原パターンを画定し得る。いくつかの例では、可撓なテンプレート112は、テンプレートチャック、例えば、真空チャック、ピンタイプチャック、溝タイプチャック、電磁チャック等に結合され得る。
【0014】
インプリントリソグラフィシステム100は、流体分注システム120をさらに備え得る。流体分注システム120は、基板102上に重合性材料を堆積させるために使用され得る。重合性材料は、液滴分注、スピンコーティング、浸漬コーティング、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、薄膜蒸着、厚膜蒸着等の技法を使用して基板102上に位置付けられ得る。いくつかの例では、重合性材料は、複数の液滴として基板102上に位置付けられる。
【0015】
図1および2を参照すると、インプリントリソグラフィシステム100は、基板102に向かってエネルギーを向かわせるように結合されるエネルギー源122をさらに備えている。いくつかの例では、ローラ114および空気ベアリング106は、可撓なテンプレート112と基板102の所望される部分とを所望される位置に位置付けるように構成される。インプリントリソグラフィシステム100は、空気ベアリング106、ローラ114、流体分注システム120、および/またはエネルギー源122と通信するプロセッサによって調整され得、メモリ内に記憶されるコンピュータ読み取り可能なプログラムに基づいて動作し得る。
【0016】
いくつかの例では、ローラ114、空気ベアリング106、または両方は、可撓なテンプレート112と基板102との間の距離を変動させ、それらの間に、重合性材料によって充填される所望される容積を画定する。例えば、可撓なテンプレート112は、重合性材料に接触する。所望される容積が重合性材料によって充填された後、エネルギー源122が、エネルギー、例えば、広帯域紫外線放射を生成し、重合性材料が凝固し、および/または架橋結合し、基板102の表面と可撓なテンプレート122のパターン化表面の一部との形状に適合し、基板102上にパターン化された層150を画定することも生じさせる。いくつかの例では、パターン化された層150は、残留層152と、突出部154および陥凹部156として示される複数の構造とを備え得る。
【0017】
図3は、インプリントリソグラフィシステム100を利用して形成され得る導波管300を図示する。手短に言えば、導波管300は、例えば、光(光ビーム)の源からそれを通過する光を捕捉し、光の全内部屈折を提供する。いくつかの例では、導波管300は、仮想コンテンツディスプレイの生成を促進する。導波管300は、パターン化層302と、第1の接着層304と、基板306と、反射防止層308と、第2の接着層310とを含む多層構造である。
【0018】
基板306が、第1の接着層304と反射防止層308との間に位置付けられる。基板306は、第1の屈折率に関連付けられ、いくつかの例では、ガラスまたはサファイアから作製される。いくつかの例では、第1の屈折率は、少なくとも1.7またはそれを上回る。第1の接着層304は、パターン化層302と基板306との間の接着を提供する。第1の接着層304は、アクリル樹脂のような材料から作製されることができる。
【0019】
パターン化層302は、第1の接着層304が、パターン化層302と基板306との間にあるように位置付けられる。パターン化層302は、光硬化アクリルポリマー層を含み得る。パターン化層302は、第2の屈折率に関連付けられる。いくつかの例では、第1の屈折率は、第2の屈折率を上回る。いくつかの例では、第2の屈折率は、約1.5である。パターン化層302は、回折格子312と、残留層314とをさらに含む。いくつかの例では、残留層314は、100ナノメートルより小さい厚さを有し、さらに、いくつかの例では、50ナノメートルより小さい厚さを有する。回折格子312は、インプリントリソグラフィを含むそのような方法によって形成されることができ、約100ナノメートルの限界寸法を含むことができる。
【0020】
その目的のために、基板306と回折格子312との間に位置付けられる残留層314を含む導波管300の結果として、導波管300は、回折ベースの導波管ディスプレイを画定することができる。特に、パターン化層302と基板306との組み合わせ、具体的には、第2の屈折率(例えば、約1.5)に関連付けられたパターン化層302と、第1の屈折率(例えば、1.7を上回る)に関連付けられた基板306との組み合わせが、回折ベースの導波管ディスプレイを提供する。さらに、回折ベースの導波管ディスプレイは、第2の屈折率(例えば、約1.5)に関連付けられたパターン化層302と、第1の屈折率(例えば、1.7を上回る)に関連付けられた基板306との組み合わせに基づいて回折ベースの導波管ディスプレイを形成することの結果として、基板306内に回折格子を形成することなく提供される。したがって、基板306をドライエッチングする(例えば、高屈折率ガラスまたはサファイアをドライエッチングする)必要性が、排除される。しかしながら、いくつかの例では、基板306が、残留層134を除去するために、および/または、基板306の表面上に残留層314の一部を維持しながら、パターンを基板306の中に移すために、部分的にエッチングされること(例えば、大気または低圧力条件下のプラズマプロセス)ができる。
【0021】
いくつかの例では、100ナノメートル未満、または50ナノメートルより小さい厚さを有する残留層314の結果として、パターン化層302と基板306との間での屈折率整合が低減させられ、または最小化される。
【0022】
導波管300は、第1および第2の屈折率に基づく視野に関連付けられる。すなわち、導波管300の視野は、パターン化層302に関連付けられた第2の屈折率と、基板306に関連付けられた第1の屈折率との組み合わせに基づく。いくつかの例では、導波管300の視野は、少なくとも50度である。すなわち、パターン化層302に関連付けられた第2の屈折率が約1.5であり、基板306に関連付けられた第1の屈折率が1.7を上回るとき、導波管300に関連付けられた視野は、少なくとも50度である。
【0023】
反射防止層308は、基板306と第2の接着層310との間に位置付けられる。いくつかの例では、反射防止層308は、無機性である。反射防止層308および/またはパターン化層302は、基板306に環境保護/安定性を提供する。具体的には、基板306が高屈折率(例えば、1.7を上回る)を伴うガラス(またはサファイア)を含むとき、基板306は、環境にさらされると、基板306の表面に沈殿剤を形成し得る。結果として、薄霧汚染層が、形成し得(例えば、基板306の表面上に)、基板302の腐食が、生じ得、および/または、導波管300に関連付けられた散乱光が、増加し得る。その目的のために、反射防止層308および/またはパターン化層302は、基板306のイオン性表面(例えば、ガラス基板のイオン性表面)を隔離し、基板306の環境保護/安定性を提供する。
【0024】
第2の接着層310は、反射防止層308と基板306との間の接着を提供する。いくつかの例では、第2の接着層310は、蒸着され、基板306(例えば、ガラス)に接合される。第2の接着層310は、アクリル樹脂のような材質から作製されることができる。
【0025】
図4は、導波管402を連続的に通過する光を捕捉するために積み重ねられた複数の導波管402a、402b、402c(集合的に導波管402と称される)を含む多重導波管光学構造400を図示する。導波管402の各々は、
図3の導波管302に類似し得る。いくつかの例では、導波管402の各々は、平面の異なる色および異なる深度に関連付けられた。すなわち、光が導波管402の各々を通過するにつれて、導波管402の各々は、異なるように光と相互作用し、導波管402の各退出光は、仮想コンテンツディスプレイに関連付けられた平面の異なる色および異なる深度に基づく。いくつかの例では、多重導波管光学構造400は、6個または9個の導波管402を含む4個以上の導波管402を含む。いくつかの例では、多重導波管光学構造400の導波管402の各々は、空気によって分離される。
【0026】
多重導波管光学構造400は、導波管支持部404a、404b(集合的に導波管支持部404と称される)を含む。導波管支持部404は、複数の導波管402を多重導波管光学構造400の内に接続かつ位置付ける。その目的のために、導波管402の各々の第1の接着層304および第2の接着層310は、それぞれの導波管402と導波管支持部404との間の接着を提供する。導波管支持部404は、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂のような材料から作製されることができる。いくつかの例では、パターン化層302は、それぞれの導波管402と導波管支持部404との間の追加の接合を提供する。
【0027】
図5は、追加のパターン化層を含む導波管500を図示する。具体的には、導波管500は、第1のパターン化層502と、第1の接着層504と、基板506と、反射防止層508と、第2の接着層510と、第2のパターン化層512とを含む。第1のパターン化層502、第1の接着層504、基板506、反射防止層508、および第2の接着層510は、
図3の導波管300のパターン化層302、第1の接着層304、基板306、反射防止層308、および第2の接着層310とほぼ類似する。
【0028】
さらに、第2のパターン化層512は、第2の接着層510が反射防止層508と第2のパターン化層512との間にあるように位置付けられる。第2の接着層510は、第2のパターン化層512と基板506との間の接着を提供する。いくつかの例では、
図6に示されるように、導波管500’は、反射防止層508を欠き、したがって、第2の接着層510が、基板506と第2のパターン化層512との間に位置付けられるように第2のパターン化層512を含む。
【0029】
第2のパターン化層512は、
図3のパターン化層302にほぼ類似する。具体的には、第2のパターン化層512は、第3の屈折率に関連付けられる。いくつかの例では、基板506に関連付けられた第1の屈折率は、第2のパターン化層512に関連付けられた第3の屈折率を上回る。いくつかの例では、第3の屈折率は、約1.5である。第2のパターン化層512は、回折格子514と、50ナノメートルより小さい厚さを有する残留層516とをさらに含む。回折格子514は、インプリントリソグラフィを含むそのような方法によって形成されることができ、約100ナノメートルの限界寸法を含むことができる。
【0030】
その目的のために、基板506と回折格子514との間に位置付けられる残留層516を含む導波管500の結果として、導波管500は、回折ベースの導波管ディスプレイを画定することができる。特に、第2のパターン化層512と基板506との組み合わせ、具体的には、第3の屈折率(例えば、約1.5)に関連付けられた2のパターン化層512と、第1の屈折率(例えば、1.7を上回る)に関連付けられた基板506との組み合わせが、回折ベースの導波管ディスプレイを提供する。そのうえ、回折ベースの導波管ディスプレイは、第3の屈折率(例えば、約1.5)に関連付けられた第2のパターン化層512と、第1の屈折率(例えば、1.7を上回る)に関連付けられた基板506との組み合わせに基づく回折ベースの導波管ディスプレイの形成の結果として、基板506内に回折格子を形成することなく、提供される。したがって、基板506をドライエッチングする(例えば、高屈折率ガラスまたはサファイアをドライエッチングする)必要性が、排除される。
【0031】
いくつかの例では、第1のパターン化層502、第2のパターン化層512、および基板506の組み合わせ、具体的には、第1の屈折率(例えば、約1.5)に関連付けられた第1のパターン化層502と、第3の屈折率(例えば、約1.5)に関連付けられた第2のパターン化層512と、第1の屈折率(例えば、1.7を上回る)に関連付けられた基板506との組み合わせが、回折ベースの導波管ディスプレイを提供する。
【0032】
導波管500は、第1および第3の屈折率に基づく視野に関連付けられる。すなわち、導波管500の視野は、第2のパターン化層512に関連付けられた第3の屈折率と、基板506に関連付けられた第1の屈折率との組み合わせに基づく。いくつかの例では、導波管500の視野は、少なくとも50度である。すなわち、第2のパターン化層512に関連付けられた第3の屈折率が、約1.5であり、かつ基板506に関連付けられた第1の屈折率が、1.7を上回るとき、導波管500に関連付けられた視野は、少なくとも50度である。いくつかの例では、導波管500の視野は、第1のパターン化層502に関連付けられた第2の屈折率と、第2のパターン化層512に関連付けられた第3の屈折率と、基板506に関連付けられた第1の屈折率との組み合わせに基づく。
【0033】
いくつかの例では、
図4の多重導波管光学構造400の導波管402の各々は、
図5の導波管500および/または
図6の導波管500’に類似し得る。いくつかの例では、多重導波管光学構造400の導波管402は、
図3の導波管300と、
図5の導波管500と、
図6の導波管500’との任意の組み合わせに類似し得る。
【0034】
図1のインプリントリソグラフィシステム100は、導波管302、402、500、500’、および/または多重導波管光学構造400のうちのいずれかを形成するために使用されることができる。