特許第6968076号(P6968076)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6968076タバコ・フィルタを形成するための機械およびタバコ・フィルタを形成するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6968076
(24)【登録日】2021年10月28日
(45)【発行日】2021年11月17日
(54)【発明の名称】タバコ・フィルタを形成するための機械およびタバコ・フィルタを形成するための方法
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/02 20060101AFI20211108BHJP
【FI】
   A24D3/02
【請求項の数】18
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-538206(P2018-538206)
(86)(22)【出願日】2017年1月17日
(65)【公表番号】特表2019-503692(P2019-503692A)
(43)【公表日】2019年2月14日
(86)【国際出願番号】IB2017050237
(87)【国際公開番号】WO2017125849
(87)【国際公開日】20170727
【審査請求日】2019年12月13日
(31)【優先権主張番号】102016000005833
(32)【優先日】2016年1月21日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】バルダンツァ,ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】エウセピ,イヴァン
(72)【発明者】
【氏名】スティヴァーニ,エロス
(72)【発明者】
【氏名】サルトーニ,マッシモ
【審査官】 河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−183738(JP,A)
【文献】 米国特許第03377220(US,A)
【文献】 特表平11−507994(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主長手方向(8)に沿って延設されており可塑化流体が含浸されたフィルタ材料のトウ(3)を受けるのに適した内部流路(7)を有する成形ビーム(2)であって、前記流路(7)の横方向断面の形状が、フィルタ材料の連続的なロッド(4)を形成するよう前記トウ(3)に所望の形状を与えるために前記主長手方向(8)に沿って変化する成形ビーム(2)と、
前記成形ビーム(2)の前記流路(7)において前記主長手方向(8)に沿って摺動するとともに供給経路(10)に沿って前記トウ(3)を搬送するよう構成される多孔性搬送手段(9)であって、前記搬送手段が前記内部流路(7)の前記横方向断面の前記形状に適合しており、前記トウ(3)の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられる搬送手段(9)と、
前記供給経路(10)に沿って配置されるとともに、前記内部流路(7)に対して横方向に前記内部流路(7)内へと蒸気の流れを吹き込むよう構成される少なくとも一つのノズル(15)を備える少なくとも一つの処理ステーション(14)と、
を備えるタバコ・フィルタを形成するための機械において、
前記ノズル(15)は、前記内部流路(7)に対して横方向に配置される複数の面状領域(16a〜16e)を有し、
それぞれの面状領域(16a〜16e)は、蒸気供給ダクト(18)と直接連通するよう配置される面状流オリフィス(17a〜17e)を形成しており、前記蒸気供給ダクト(18)は前記面状流オリフィスと前記内部流路(7)との周囲に配置されており、
少なくとも二つの面状流オリフィス(17a〜17e)は前記主長手方向(8)に沿って異なる厚さ(Sa〜Se)を有している形成機械。
【請求項2】
請求項1に記載の形成機械において、
前記ノズル(15)は、
前記供給ダクト(18)の入口ダクト(19)に対して前記内部流路(7)の側部に配置される少なくとも二つの側部面状領域(16a,16b)と、
前記供給ダクト(18)の前記入口ダクト(19)と前記内部流路(7)との間に配置されている少なくとも一つの前側面状領域(16c)と、
前記入口ダクト(19)に対して前記内部流路(7)の反対側に配置されている少なくとも一つの後側面状領域(16d)と、
を備えており、
前記二つの側部面状領域(16a,16b)のそれぞれの厚さ(Sa,Sb)は、前記前側面状領域(16c)の厚さ(Sc)および/または前記後側面状領域(16d)の厚さ(Sd)より大きい形成機械。
【請求項3】
請求項2に記載の形成機械において、
前記ノズル(15)は、前記多孔性搬送手段(9)が巻き付いていない前記トウ(3)の一部分に面している補償面状領域(16e)を有しており、
前記補償面状領域(16e)の厚さ(Se)は、前記前側面状領域(16c)の厚さ(Sc)および/または前記後側面状領域(16d)の厚さ(Sd)より小さい形成機械。
【請求項4】
請求項3に記載の形成機械において、前記補償面状領域(16e)の厚さ(Se)は0.20mm〜0.25mmである形成機械。
【請求項5】
請求項3または4に記載の形成機械において、前記補償面状領域(16e)は、前記入口ダクト(19)に対して前記内部流路(7)の反対側の、二つの後側面状領域(16d)間の中央位置に配置される形成機械。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか1項に記載の形成機械において、前記側部面状領域(16a,16b)のそれぞれの厚さ(Sa,Sb)は同じであり0.3mm〜0.9mmである形成機械。
【請求項7】
請求項2〜6のいずれか1項に記載の形成機械において、前記前側面状領域(16c)および前記後側面状領域(16d)のそれぞれの厚さ(Sc,Sd)は同じであり0.25mm〜0.8mmである形成機械。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の形成機械において、前記面状流オリフィス(17a〜17e)は、前記供給ダクト(18)の横方向部分(T)において前記供給ダクト(18)と連通状態にある形成機械。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の形成機械において、前記内部流路(7)の周囲に途切れなく面状流オリフィス(17)が形成されるよう、前記面状領域(16a〜16e)は互いに連通状態にある形成機械。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の形成機械において、
前記供給ダクト(18)は、形状が多角形である供給経路(A)に沿って延設されており、
前記面状領域(16a〜16e)は前記供給経路(A)の一つの辺と平行に延びている形成機械。
【請求項11】
請求項に記載の形成機械において、前記面状領域(16a〜16e)は、前記供給ダクト(18)の前記入口ダクト(19)に沿って蒸気流方向(19a)と平行に延びている形成機械。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の形成機械において、前記ノズル(15)は、前記内部流路(7)の周囲に配置されるインサート(20)であり、別々に形成される少なくとも二つの部分(21,22)を備える形成機械。
【請求項13】
請求項12に記載の形成機械において、
前記成形ビーム(2)は、前記内部流路(7)を形成するために、基部(12)と、前記主長手方向(8)と平行な平面に沿って前記基部(12)を覆って閉鎖可能なカバー(13)と、を備えており、
前記インサート(20)の前記部分(20,21)が前記基部(12)と前記カバー(13)とにそれぞれ関連付けられている形成機械。
【請求項14】
請求項13に記載の形成機械において、
前記インサート(20)の少なくとも一つの部分(21)と前記カバー(13)および/または前記基部(12)との間にそれぞれ配置される補償手段(23)を備えており、
前記補償手段は、前記基部(12)と前記カバー(13)との間の作用距離が変化する場合に前記二つの部分(21,22)の位置が互いに対して不変となるよう維持するように構成される形成機械。
【請求項15】
請求項14に記載の形成機械において、前記補償手段(23)はバネ(24)を備える形成機械。
【請求項16】
請求項12〜15のいずれか1項に記載の形成機械において、前記二つの部分(21,22)は前記主長手方向(8)と平行な平面において連結されている形成機械。
【請求項17】
タバコ・フィルタを形成するための方法であって、
可塑化流体が含浸されたフィルタ材料のトウ(3)を成形ビーム(2)の内部流路(7)内へと挿入する工程であって、前記流路(7)が、主長手方向(8)に沿って延設されており、前記流路(7)の横方向断面の形状が、フィルタ材料の連続的なロッド(4)を形成するよう前記トウ(3)に所望の形状を与えるために前記主長手方向に沿って変化する工程と、
前記成形ビーム(2)の前記流路(7)において前記主長手方向(8)に沿って摺動するよう構成される多孔性搬送手段(9)の作用を通じて供給経路(10)に沿って前記トウ(3)を搬送する工程であって、前記搬送手段が、前記内部流路(7)の前記横方向断面の前記形状に適合しており、前記トウ(3)の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられている工程と、
前記供給経路(10)に沿って配置されるノズル(15)を用いて前記内部流路(7)に対して横方向に前記内部流路(7)内へと蒸気の流れを吹き込む工程と、
を含む方法において、
前記蒸気を吹き込む前記工程は、前記ノズル(15)を通る前記蒸気の流れのためのオリフィス(17a〜17e)の厚さ(Sa〜Se)に差異を与える工程を含んでいる方法。
【請求項18】
請求項17に記載のタバコ・フィルタを形成するための方法において、前記ノズル(15)を通る流れのための前記オリフィス(17a〜17e)の前記厚さ(Sa〜Se)には、蒸気噴射のための供給ダクト(18)の、入口ダクト(19)に対する位置に応じて、差異が与えられる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ・フィルタを形成するための機械およびタバコ・フィルタを形成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、タバコ・フィルタはフィルタ材料のトウを形成するよう、引き出され、引き延ばされ、添加剤で特に可塑化流体(例えばトリアセチン)で処理される、通常酢酸セルロースであるフィルタ材料のストリップから形成される。フィルタの個々のピースへと切断されるフィルタロッドを得るために、トウは加工され、例えば蒸気等の加工流体の作用を受ける。
【0003】
米国特許第3377220号明細書(US3377220)には、外部源からの蒸気の流れが細長いチャンバに供給されて複数の径方向のダクトを通じてトウと接触する、フィルタ材料のトウを加工するためのステーションが記載されている。
【0004】
この解決法には、蒸気が通る経路は細長いチャンバを横断しなければならないので最適の経路ではなく、ダクトにおいて径方向に集束しているので均等ではないという事実と関連するいくつかの欠点がある。
【0005】
他の既知の解決法は、欧州特許出願公開第2636321号明細書(EP2636321)において、成形流路を囲繞するとともに環状のノズルを通じて成形流路と連通する蓄積チャンバに蒸気が供給されることが開示されている。
【発明の概要】
【0006】
したがって、本発明は、従来技術に関連して上述した欠点を克服するタバコ・フィルタを形成するための機械およびタバコ・フィルタを形成するための方法を提供することを目的とする。
【0007】
より詳細には、本発明の目的は、トウと接触する蒸気の流れを最適化できるとともに均一にできるタバコ・フィルタを形成するための機械およびタバコ・フィルタを形成するための方法を提供することにある。
【0008】
これらの目的は、添付の特許請求の範囲における一以上の請求項に記載した特徴を有するタバコ・フィルタを形成するための機械およびタバコ・フィルタを形成するための方法によって達成される。
【0009】
本発明のフィルタ成形機械および方法により、処理すべきトウに対して横方向に蒸気流をより良好に分布させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のさらなる特徴および利点は、タバコ・フィルタを形成するための機械およびタバコ・フィルタを形成するための方法の好ましい実施形態したがって非排他的な実施形態の例示的であり故に限定するものではない以下の説明からさらに明らかとなろう。
【0011】
本発明を、本発明を限定するものではない実施形態を示す以下の添付図面を参照して説明する。
図1】タバコ・フィルタを形成するための機械の成形ビームの細部の断面図である。
図2図1の細部の拡大図である。
図3図2の線III−IIIを通る断面である。
図3a図3の細部Xの拡大図を示す。
図4図1の細部の斜視図である。
図5】矢印Vから見た図4の細部の正面図を示す。
図6図3の細部の拡大図である。
図7図6の細部の、矢印VIIから見た図である。
図8】タバコ・フィルタを形成するための機械の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図8を参照して、タバコ・フィルタを形成するための機械全体を参照符号1で示す。
【0013】
形成機械1は、フィルタ材料のトウ3を受けるよう構成される成形ビーム2を備える。フィルタ材料のトウ3−例えば酢酸セルロース−は、図示しない一以上の加工ステーションから送られてくる。好ましくは、フィルタ材料は、フィルタ・トウ材料の圧縮ベイルから取り出され、そして先ずフィルタ材料を引き伸ばした後例えばトリアセチンなどの可塑化流体を含浸させる上述の加工ステーションを通って送り出される。このように、成形ビーム2に到達するフィルタ材料のトウ3には、可塑化流体が含浸される。
【0014】
フィルタ材料の連続的なロッド4を形成するために、成形ビームに沿って、トウ3がそれ自体の上にその長手方向軸回りに折り畳まれる。
【0015】
また形成機械1は、その縦方向の寸法が以降のプロセスに適している複数のピース6へとロッド4を横方向に切断するよう構成される切断手段5を備える。
【0016】
成形ビーム2は、主長手方向8に沿って延設される内部流路7を有する(図1図3)。
【0017】
流路7はトウ3を受けるよう形成される。流路7の横方向断面は、ロッド4を形成するためにトウ3に所定の形状を与えるよう、主長手方向8に沿って変化する。
【0018】
参照符号9は、主長手方向8に沿って成形ビーム2の流路7内で摺動するよう構成される多孔性搬送手段を−例えば空気および蒸気が透過可能な材料で形成される搬送ベルト−を示す。また搬送手段も、供給経路10に沿ってトウ3を搬送するよう構成される。図面に示す実施態様においては、マンドレル9aが、フロー・フィルタ(flow filters)を形成するのに適した内部に長手方向の孔を有するロッド4を形成するよう用いられる。あるいは、マンドレル9aを省略することもできる。
【0019】
また搬送手段9は、流路7の横方向断面の形状に適合するよう、そしてトウ3の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられるよう、構成されている。好ましくは、搬送手段9がトウ3の周囲に周方向に可能な限り巻き付けられる構成においては、搬送手段9は重ならずトウ3の一部分11を覆わない(図3a)。
【0020】
好ましくは、成形ビーム2は、流路7を形成するために、基部12と、主長手方向8と平行な平面に沿って基部12を覆って閉鎖可能なカバー13と、を備える。さらに好ましくは、基部12が流路7の半分を例えば下半分を形成し、カバー13が流路7の他方の半分を例えば上半分を形成する。これにより、流路7は、カバー13が基部12上に取り付けられる構成で形成される。
【0021】
形成機械1は、供給経路10に沿って配置される少なくとも一つのトリートメント・ステーション14を備える。トリートメント・ステーション14は、内部流路7に対して横方向に内部流路7内へと蒸気の流れを吹き込むよう構成される少なくとも一つのノズル15を備える。図1は、供給経路10に沿って分散配置された三つのトリートメント・ステーション14を示す。他の実施態様においては、供給経路10に沿って種々の状態で分散配置される一以上のトリートメント・ステーション14を備えることができる。
【0022】
図2図7を参照して、特に図3aにおいて、ノズル15は、内部流路7に対して横方向に配置される複数の面状領域16a〜16eを有する。
【0023】
好ましくは、内部流路7の周囲に全体的に途切れなく面状流オリフィス17が形成されるよう、面状領域16a〜16eは互いに連通状態にある。面状流オリフィス17全体を図3aに示す。面状流オリフィス17は、流路7へと導かれる蒸気ブレードを生成するのに適している。全体的な面状流オリフィス17は、蒸気供給ダクト18と直接連通状態にある。蒸気供給ダクト18は、流路7の周囲に、例えば図3aにおいて破線「T」によって概略的に示す供給ダクト自体の横方向部分(lateral section)に配置される。
【0024】
好ましくは、供給ダクト18は、形状が多角形である好ましくは例えば長方形である供給経路「A」に沿って延設され、アーム18a〜18dを備えている。
【0025】
参照符号19は、供給ダクト18の入口ダクトを示す。入口ダクトは、例えば成形ビーム2の基部12に形成される。入口ダクト19は、蒸気流方向19aを定義する。
【0026】
実施可能な形態においては、面状領域16a〜16eは、入口ダクト19に沿って蒸気流方向19aと平行に延びている。
【0027】
実施可能な形態においては、ノズル15は、入口ダクト19に対して内部流路7の側方に配置される少なくとも二つの側部面状領域16a,16bと、入口ダクト19と流路7との間に配置されている少なくとも一つの前側面状領域16cと、入口ダクト19に対して流路7の反対側に配置されている少なくとも一つの後側面状領域16dと、を備える。
【0028】
実施可能な形態においては、ノズル15は、多孔性搬送手段9が巻き付いていないトウ3の一部分11に面している補償面状領域16eを有する。好ましくは、補償面状領域16eは、入口ダクト19に対して内部流路7の反対側の、二つの後側面状領域16d間の中央位置に配置される。
【0029】
好ましくは、面状領域16a〜16eは、供給経路「A」の一つの辺と平行に、例えば、供給ダクト18のアーム18a,18cと平行に延びている。
【0030】
面状領域16a〜16eはそれぞれ、蒸気供給ダクト18との直接連通状態にある、対応するフロー・オリフィス17a〜17eを形成する。図面に示す例において、フロー・オリフィス17a〜17eは、全体的な面状流オリフィス17の各部分に対応する。
【0031】
すべてのフロー・オリフィス17a〜17eは、流路7に直接繋がっている。
【0032】
フロー・オリフィス17a〜17eは、主長手方向8に沿った、対応するそれぞれの厚さ「Sa」〜「Se」を有する。少なくともフロー・オリフィス17a〜17eのうちの二つは、厚さが異なる。
【0033】
好ましくは、側部面状領域16a,16bのそれぞれの厚さ「Sa」,「Sb」は、前側面状領域16cの厚さ「Sc」および/または後側面状領域16dの厚さ「Sd」より大きい。
【0034】
好ましくは、側部面状領域16a,16bのそれぞれの厚さ「Sa」,「Sb」は同じであり好ましくは0.3mm〜0.9mmである。
【0035】
好ましくは、前側面状領域16cおよび後側面状領域16dのそれぞれの厚さ「Sc」,「Sd」は同じであり好ましくは0.25mm〜0.8mmである。
【0036】
好ましくは、補償面状領域16eの厚さ「Se」は、前側面状領域16cの厚さ「Sc」および/または後側面状領域16dの厚さ「Sd」未満である。例えば、補償面状領域16eの厚さ「Se」は0.20mm〜0.25mmである。
【0037】
実施可能な形態において、ノズル15は、内部流路7の周囲に配置されるインサート20であり、別々に形成される少なくとも二つの部分21,22を備える。
【0038】
好ましくは、二つの部分21,22は、主長手方向8と平行な平面において、例えば水平面において連結されている。好ましくは、インサート20の部分21,22は、成形ビーム2の基部12とカバー13とにそれぞれ関連付けられている。より具体的には、流路7の上方に配置される部分21はカバー13と関連付けられており、流路7の下方に配置される部分22は基部12と関連付けられている。
【0039】
実施可能な形態においては、インサート20の少なくとも一つの部分21,22とカバー13および/または基部12との間にそれぞれ配置される補償手段23が備えられる。好ましくは、補償手段は、流路7の上方に配置される部分21とカバー13との間に配置される。補償手段は、基部12とカバー13との間の作用距離(working distance)が変化する場合、二つの部分21,22の位置が互いに対して不変となるよう維持するように構成される。実際には、この作用距離は、形成されるロッド4の直径に応じて調整できる。
【0040】
好ましくは、補償手段23は少なくとも一つの弾性要素を好ましくはバネ24を備える。
【0041】
本発明はまた、例えば上述した形成機械によって実現できるタバコ・フィルタを形成する方法に関する。方法は、可塑化流体が含浸されたフィルタ材料のトウ3を成形ビーム2の流路7内へと挿入する工程を含む。トウ3は、多孔性搬送手段9によって供給経路10に沿って搬送される。方法はまた、ノズル15を用いて流路7に対して横方向に蒸気の流れを流路7内へと吹き込む工程を含む。蒸気流を吹き込む工程は、ノズル15を通る蒸気流のためのオリフィス17の厚さに差異を与えることによって実行される。好ましくは、ノズルを通る流れのためのオリフィス17の厚さには、入口ダクト19に対する供給ダクト18の位置に応じて、差異が与えられる。
【0042】
先に開示したフィルタ形成機械の動作を説明する。
【0043】
トウ3が成形ビーム2の内部に沿って移動する間に、蒸気の噴射がノズル15を通じてトウへと吹き付けられる。好ましくは、機械1は、すべてのトリートメント・ステーション14に、特に成形ビームに沿って配置されるすべての入口ダクト19に、供給する主流路25を有する。
【0044】
蒸気は、入口ダクト19に沿って流れ方向19aに進み、供給ダクト18によって形成される供給経路「A」に沿って入っていく。過度な負荷損失および膨張(excessive load losses and expansions)なしにフロー・オリフィス17a〜17eへと(したがって全体的なフロー・オリフィス17内へと)へ直接繋がっているので、供給経路が最適化される。より具体的には、供給ダクトの横方向部分「T」は、直接的蒸気供給流れを提供するよう、面状流オリフィス全体を囲繞し外接する。
【0045】
異なる厚さの少なくとも二つのフロー・オリフィスがあるので、蒸気流は均一にかつ最適に分散される。
【0046】
より具体的には、側部位置を補償するために、側部面状領域16a,16bの厚さは、入口ダクト19に比して大きい。さらに、厚さが低減された補償面状領域16eが備えられていることによって、トウ部分11における搬送手段9の不在を、したがってトウを通り抜ける前に蒸気が受けるより小さい負荷損失を、補償することができる。
【0047】
補償手段が提供される場合、トウの直径が調整される場合に成形ビームの基部と蓋との間の作用距離の調整とは独立して、蒸気流供給経路を最適化して形成することができる。
【0048】
ここで説明し例示したものへの変更を行うこともできる。特に、基部12とカバー13との間の作用距離が変化する場合に二つの部分21,22の位置が互いに対して不変となるよう維持するために、ノズルのタイプおよび面状領域の有無とは独立して、インサート20の少なくとも一つの部分21,22とカバー13および/または基部12との間にそれぞれ配置される補償手段23を備えるタバコ・フィルタ形成機械を提供することもできる。
【0049】
この場合、したがって、形成機械は、主長手方向8に沿って延設されるとともに可塑化流体が含浸されたフィルタ材料のトウ3を受けるよう構成される内部流路7を有する成形ビーム2を備える。流路7の横方向断面は、フィルタ材料の連続的なロッド4を形成するために、トウ3に所定の形状を与えるよう主長手方向8に沿って変化する。多孔性搬送手段9は、主長手方向8に沿って成形ビーム2の流路7において摺動するよう、そして供給経路10に沿ってトウ3を搬送するよう、構成される。搬送手段9は、内部流路7の横方向断面の形状に適合するよう、そしてトウ3の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられるよう、構成されている。供給経路10に沿って配置される少なくとも一つのトリートメント・ステーション14は、内部流路7に対して横方向に内部流路7内へと蒸気の流れを吹き込むよう構成される少なくとも一つのノズル15を備える。好適には、ノズル15は、内部流路7の周囲に配置されたインサート20であり、別々に形成される少なくとも二つの部分21,22を備える。成形ビーム2は、内部流路7を形成するために、基部12と、主長手方向8と平行な平面に沿って基部12を覆って閉鎖可能なカバー13と、を備える。インサート20の部分21,22は、基部12およびカバー13とそれぞれ関連付けられる。補償手段23は、インサート20の少なくとも一つの部分21,22とカバー13および/または基部12との間にそれぞれ配置される。例えば、補償手段23は少なくとも一つの弾性要素を好ましくはバネ24を備える。
【0050】
この実施態様においては、上述した複数の面状領域16a〜16eを備えることは、二次的な、任意選択的な特徴である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0051】
【特許文献1】米国特許第3377220号明細書(US3377220)
【特許文献2】欧州特許出願公開第2636321号明細書(EP2636321)
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