特許第6968124号(P6968124)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6968124
(24)【登録日】2021年10月28日
(45)【発行日】2021年11月17日
(54)【発明の名称】バックライトモジュール
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20211108BHJP
   G02B 5/02 20060101ALI20211108BHJP
【FI】
   F21S2/00 481
   G02B5/02 C
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-113210(P2019-113210)
(22)【出願日】2019年6月18日
(65)【公開番号】特開2020-35738(P2020-35738A)
(43)【公開日】2020年3月5日
【審査請求日】2019年6月18日
(31)【優先権主張番号】201810986152.1
(32)【優先日】2018年8月28日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】310014779
【氏名又は名称】隆達電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(72)【発明者】
【氏名】ウー インチュアン
(72)【発明者】
【氏名】ウー ユーチャン
(72)【発明者】
【氏名】田運宜
【審査官】 河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−053069(JP,A)
【文献】 特開2011−159508(JP,A)
【文献】 特開2018−133304(JP,A)
【文献】 特開2012−204349(JP,A)
【文献】 特開2009−288772(JP,A)
【文献】 特開2007−200877(JP,A)
【文献】 特開2009−094087(JP,A)
【文献】 特開2018−010728(JP,A)
【文献】 特開2012−109549(JP,A)
【文献】 特開2012−159610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
G02B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
前記回路基板の表面に接するように設けられる複数の発光ダイオードチップであって、前記複数の発光ダイオードチップの各々が青色光を発するものである複数の発光ダイオードチップと、
前記複数の発光ダイオードチップの各々の上面、及び前記回路基板の前記表面を完全に被覆する光学接着剤と、
前記光学接着剤の前記回路基板から離れる側に設けられ、硬度が前記光学接着剤の硬度より大きい光透過性フィルムと、
前記光透過性フィルムの前記光学接着剤から離れる側に設けられ或いは前記光学接着剤と前記光透過性フィルムとの間に設けられ、青色光の一部を吸収して少なくとも1つの青色光と異なる波長光を発する波長変換層であって、前記複数の発光ダイオードチップの各々を覆うものである波長変換層と、
を含むものであることを特徴とするバックライトモジュール。
【請求項2】
前記光透過性フィルムの屈折率が前記光学接着剤の屈折率より大きいものであることを特徴とする請求項1に記載のバックライトモジュール。
【請求項3】
前記光透過性フィルムの材料は、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、三酢酸セルロース及びポリプロピレンの少なくとも1つを含むものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバックライトモジュール。
【請求項4】
前記光透過性フィルムの前記光学接着剤から離れる表面から前記回路基板までの距離が1.5mmより小さいものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のバックライトモジュール。
【請求項5】
前記波長変換層は、主峰の波長が黄色スペクトルの範囲内にある第1の波長転換物質を含むものであることを特徴とする請求項に記載のバックライトモジュール。
【請求項6】
前記波長変換層は、主峰の波長が緑色スペクトルの範囲内にある第2の波長転換物質及び主峰の波長が赤色スペクトルの範囲内にある第3の波長転換物質を含むものであることを特徴とする請求項に記載のバックライトモジュール。
【請求項7】
前記複数の発光ダイオードチップ、サブミリ発光ダイオードチップ又はマイクロ発光ダイオードチップであることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のバックライトモジュール。
【請求項8】
前記光透過性フィルムの前記光学接着剤から離れる表面に、前記複数の発光ダイオードチップの発出した光を反射するための複数の光学パターン群を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のバックライトモジュール。
【請求項9】
前記光学パターン群の各々は、複数の反射パターンを含み、前記光学パターン群の各々の中心位置が前記発光ダイオードチップの各々に対応し、且つ前記光学パターン群内に位置する前記複数の反射パターンのサイズが前記光学パターン群の前記中心位置から離れるにつれて小さくなるように配列されるものであることを特徴とする請求項に記載のバックライトモジュール。
【請求項10】
前記複数の反射パターンの材料は、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、マイクロセルポリエチレンテレフタレート、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン及び二酸化珪素の少なくとも1つを含むものであることを特徴とする請求項に記載のバックライトモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、薄型発光装置及びバックライトモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の直下型LEDバックライトモジュールでは、LEDの各々にレンズが組み合わせられ、レンズと上方の拡散板との間の混光距離を加えると、LEDバックライトモジュールは、厚さを更に低下させるように設計されることができず、ディスプレイの薄型化を図ることの障害になる。上記問題に対しては、当業者による解決方法の提供が急に望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みて、本開示の1つの目的は、薄型発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示のある実施形態によると、回路基板と、前記回路基板の表面に設けられる複数の発光ダイオードと、前記複数の発光ダイオードを被覆するように、前記回路基板の前記表面に設けられる光学接着剤と、前記光学接着剤の前記回路基板から離れる側に設けられ、硬度が前記光学接着剤の硬度より大きい光透過性フィルムと、を含む発光装置を提供する。
【0005】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記光透過性フィルムの屈折率が前記光学接着剤の屈折率より大きい。
【0006】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記光透過性フィルムの材料は、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、三酢酸セルロース及びポリプロピレンの少なくとも1つを含む。
【0007】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記光透過性フィルムの前記光学接着剤から離れる表面から前記回路基板までの距離が1.5mmより小さい。
【0008】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記複数の発光ダイオードは、青色光を発する。
【0009】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、発光装置は、前記光透過性フィルムの前記光学接着剤から離れる側に設けられ或いは前記光学接着剤と前記光透過性フィルムとの間に設けられ、青色光の一部を吸収して少なくとも1つの青色光と異なる波長光を発する波長変換層を更に含む。
【0010】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記波長変換層は、主峰の波長が黄色スペクトルの範囲内にある第1の波長転換物質を含む。
【0011】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記波長変換層は、主峰の波長が緑色スペクトルの範囲内にある第2の波長転換物質及び主峰の波長が赤色スペクトルの範囲内にある第3の波長転換物質を含む。
【0012】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記複数の発光ダイオードは、発光ダイオードチップ、サブミリ発光ダイオードチップ、マイクロ発光ダイオードチップ又は発光ダイオードパッケージである。
【0013】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、発光装置は、前記発光ダイオードに位置する第4の波長転換物質を更に含む。
【0014】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、発光装置は、前記光学接着剤又は前記光透過性フィルムの中に分布される第5の波長転換物質を更に含む。
【0015】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記光透過性フィルムの前記光学接着剤から離れる表面に、前記複数の発光ダイオードの発出した光を反射するための複数の光学パターン群を有する。
【0016】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記光学パターン群の各々は、複数の反射パターンを含み、前記光学パターン群の各々の中心位置が前記発光ダイオードの各々に対応し、且つ前記光学パターン群内に位置する前記複数の反射パターンのサイズが前記光学パターン群の前記中心位置から離れるにつれて小さくなるように配列される。
【0017】
本開示の1つ又は複数の実施形態において、前記複数の反射パターンの材料は、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、マイクロセルポリエチレンテレフタレート、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン及び二酸化珪素の少なくとも1つを含む。
【0018】
本開示のある実施形態によると、上記いずれかの発光装置を含むバックライトモジュールを提供する。
【発明の効果】
【0019】
上記をまとめると、本開示の発光装置は、光学接着剤と光透過性フィルムで発光ダイオードパッケージのレンズに取って代わることで、発光装置の厚さを小さくする。
【図面の簡単な説明】
【0020】
下記添付図面の説明は、本開示の上記及び他の目的、特徴、メリット及び実施形態をより分かりやすくするためのものである。
【0021】
図1A】本開示の一実施形態に係る発光装置を示す斜視透視図である。
図1B図1Aに示す発光装置の断面図である。
図2】本開示の別の実施形態に係る発光装置を示す断面図である。
図3】本開示の別の実施形態に係る発光装置を示す断面図である。
図4】本開示の別の実施形態に係る発光装置を示す断面図である。
図5】本開示の別の実施形態に係る発光装置を示す断面図である。
図6】本開示の別の実施形態に係る発光装置を示す断面図である。
図7A】本開示の別の実施形態に係る発光装置を示す部分拡大上面図である。
図7B図7Aに示す発光装置の部分拡大断面図である。
図8】本開示の一実施形態に係るディスプレイを示す側面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の記述をより詳細且つ完備的にするために、添付の図面及び下記の各種の実施形態を参照してよい。図面における各素子は、比例にして描かれたものではなく、且つ本開示を説明するために提供されたものだけである。以下、本開示を全面的に理解させるために、数多くの実際的な細部を説明するが、当業者であれば、1つ又は複数の実際的な細部なしに本開示を実施できるため、これらの細部が本開示を限定するために用いられるべきではないことは理解すべきである。
【0023】
図1A及び図1Bを参照されたい。図1Aは、本開示の一実施形態に係る発光装置100を示す斜視透視図である。図1Bは、図1Aの示す発光装置100の断面図である。発光装置100は、回路基板110と、複数の発光ダイオード120と、光学接着剤130と、光透過性フィルム140と、を含む。発光ダイオード120は、マトリクスの形態で配列するように、回路基板110の上面に設けられる。X方向において、隣接する何れの2つの発光ダイオード120が一定のピッチを有し、Y方向において、隣接する何れの2つの発光ダイオード120が別の一定のピッチを有する。前記ピッチは、発光ダイオード120の数及び回路基板110の大きさによって決められる。発光ダイオード120は、発光ダイオードチップ、サブミリ発光ダイオードチップ(mini LED chip)、マイクロ発光ダイオードチップ(micro LED chip)或いは発光ダイオードパッケージであってよい。発光ダイオードパッケージは、少なくとも1つの発光ダイオードチップを含む。また、普通の発光ダイオードチップ(LED chip)の長さ、広さは500マイクロメータ(micrometer、μm)より大きく、サブミリ発光ダイオードチップの長さ、広さは50〜500マイクロメータにあり、マイクロ発光ダイオードチップの長さ、広さは50マイクロメータより小さい。本発明の発光装置は、バックライト用途に適用されてよい。
【0024】
光学接着剤130は、発光ダイオード120を被覆し、発光ダイオード120の間の隙間に充填されるように、回路基板110の上面に設けられる。光透過性フィルム140は、光学接着剤130の回路基板110から離れる側に設けられる。例として、図1Bにおいて、光透過性フィルム140が光学接着剤130の上方を直接被覆する。光透過性フィルム140の硬度が光学接着剤130の硬度より高いので、光学接着剤130を保護することができる。ある実施形態において、光透過性フィルム140の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、三酢酸セルロース(TAC)、ポリプロピレン(PP)、他の好適な材料又は上記材料の組み合わせを含む。
【0025】
上記構造配置によって、発光装置100の厚さを大幅に低下させることができる。ある実施形態において、光透過性フィルム140の光学接着剤130から離れる表面から回路基板110までの距離D(つまり、光透過性フィルム140に光学接着剤130を加えた厚さ)が1.5mmより小さい。
【0026】
なお、従来のライトボードは、製造の過程中に発光ダイオードの各々に別々にレンズを取り付ける必要がある。その代わりに、本開示の発光装置100は、発光ダイオード120の上方に光学接着剤130及び光透過性フィルム140を覆うだけでよいので、発光装置100の製造がわりに容易になり、且つレンズを設置しなくてもよいので、生産コストを更に低下させることができる。
【0027】
また、発光装置100の構造配置により、高い信頼度を有するようになる。ある信頼度のテストにおいて、まず、テストの対象を−40℃の雰囲気に20分間放置し、その後、5分間内で125℃まで加熱し、125℃温度で20分間維持した後で、5分間内で温度を−40℃まで低下させ、次に、上記工程を繰り返す。本開示の発光装置100と従来のライトボードに対して上記信頼度のテストを別々に行うと、従来のライトボードは約200回のテストを経過すると失効するが、本開示の発光装置100は少なくとも500回のテストを通過することができる。
【0028】
ある実施形態において、光透過性フィルム140の屈折率が光学接着剤130の屈折率より大きく、発光ダイオード120の発した光を効果的に外へ伝送することに寄与する。例として、光学接着剤130の屈折率は約1.475、PETの屈折率は約1.575、PETの屈折率は約1.6、PMMAの屈折率は約1.4893〜1.4899である。
【0029】
ある実施形態において、発光装置100は、必要に応じて、光透過性フィルム140の光学接着剤130から離れる側に、例えば、波長変換層、拡散シート、プリズムレンズ、輝度上昇フィルム或いは他の好適な光学フィルムのような、発光装置100の光学特性を変えるための他の光学フィルム(未図示)を積み重ねて設置してもよい。別のある実施形態において、上記光学フィルムが光透過性フィルム140と光学接着剤130との間に設けられる。本開示では、光透過性フィルム140と上記の各種の光学フィルムがその効果に影響を与えずに、如何なる順序で光学接着剤130に積み重ねて設置されてよいと仮想される。
【0030】
ある実施形態において、光透過性フィルム140及び上記光学フィルムは、光学接着剤130までの距離が増えるにつれて、硬度が逓増する。ある実施形態において、光透過性フィルム140と上記光学フィルムは、光学接着剤130までの距離が増えるにつれて、屈折率が逓増する。
【0031】
図2を参照されたい。図2は、本開示の別の実施形態に係る発光装置200を示す断面図である。発光装置200は、回路基板110と、複数の発光ダイオード120と、光学接着剤130と、光透過性フィルム140と、波長変換層150と、を含む。回路基板110、複数の発光ダイオード120、光学接着剤130及び光透過性フィルム140については、図1Bに示す実施形態と同じであるので、前記関連の記述を参照してよく、ここで詳しく説明しない。本実施形態は、発光装置200が光学接着剤130と光透過性フィルム140との間に設けられる波長変換層150を更に含むことに、図1Bに示す実施形態と異なっている。波長変換層150は、発光ダイオード120の発出した光の色を変えることに用いられる。例として、発光ダイオード120が青色光を発することがあるので、波長変換層150は、青色光の一部を吸収して、他の色の光(例えば、白光)を発することができる。
【0032】
発光装置200に異色の光を発出させるために、必要に応じて、波長変換層150の材料を選択してよい。例として、発光ダイオード120が青色光の発光ダイオードである場合があり、波長変換層150は、主峰の波長が黄色スペクトルの範囲内にある黄色波長転換物質を含むことで、発光装置200に白光を発出させることができる。或いは、波長変換層150は、主峰の波長が緑色スペクトルの範囲内にある緑色波長転換物質及び主峰の波長が赤色スペクトルの範囲内にある赤色波長転換物質で黄色波長転換物質に取って代わっても、同様に発光装置200に白光を発出させることができる。
【0033】
上記のように、黄色波長転換物質は、材料としてYAG:Ce、窒素酸化物、珪酸塩、窒化物、他の好適な材料又は上記材料の組み合わせを含む黄色の蛍光粉であってよい。緑色波長転換物質は、緑色の蛍光粉又は緑色の量子ドットであってよい。緑色の蛍光粉の材料は、β-SiAlON、YAG(yttrium aluminium garnet;YAl)、珪酸塩、窒化物、他の好適な材料又は上記材料の組み合わせを含んでよい。緑色の量子ドットの材料は、CdSe/ZnS、CsPbBr、他の好適な材料又は上記材料の組み合わせを含んでよい。赤色波長転換物質は、赤色の蛍光粉又は赤色量子ドットであってよい。赤色量子ドットの材料は、InP、CdSe/ZnS、CsPbI、他の好適な材料又は上記材料の組み合わせを含んでよい。赤色の蛍光粉の材料は、AMF:Mn4+を含んでよく、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH、他の好適な元素/化合物又はその組み合わせであってよく、MはGe、Si、Sn、Ti、Zr、他の好適な元素/化合物又はその組み合わせであってよい。赤色の蛍光粉の材料も、SrS:Eu、CaS:Eu、CaSi:Eu、SrSi:Eu、CaAlSiN:Eu、SrSiO:Eu、BaSiO:Eu、他の好適な材料又は上記材料の組み合わせを含んでよい。
【0034】
図3を参照されたい。図3は、本開示の別の実施形態に係る発光装置300を示す断面図である。本実施形態は、波長変換層150が光透過性フィルム140の光学接着剤130から離れる側に設けられることに、図2に示す実施形態と異なっている。図2及び図3に示す実施形態は、例示だけであるので、本開示はこれに限定されない。本開示では、波長変換層150が発光ダイオード120の回路基板110から離れる側の如何なる位置に設けられてよいと仮想される。
【0035】
図4を参照されたい。図4は、本開示の別の実施形態に係る発光装置400を示す断面図である。本実施形態は、発光装置400について、波長転換物質250を光学接着剤130にドープすることで波長変換層に取って代わることに、図2及び図3に示す実施形態と異なっている。これにより、発光装置の厚さを更に低下させることができる。別のある実施形態において、図5に示すように、発光装置500は、波長転換物質250を光透過性フィルム140にドープする。またある実施形態において、図6に示すように、発光装置600では波長転換物質250を発光ダイオード120の上方に直接に設ける。図4図5及び図6に示す実施形態は、例示だけであるので、本開示はこれに限定されない。本開示では、波長転換物質250が光学接着剤130の回路基板110から離れる側に設けられる如何なる他の光学フィルムにドープされてもよいと仮想される。
【0036】
図7A及び図7Bを参照されたい。図7Aは、本開示の別の実施形態に係る発光装置700を示す部分拡大上面図である。図7Bは、図7Aに示す発光装置700の部分拡大断面図である。本実施形態は、発光装置700の光透過性フィルム140の光学接着剤130から離れる表面に、発光ダイオード120の発出した光を反射するための複数の光学パターン群160を有することに、図1Bに示す実施形態と異なっている。
【0037】
ある実施形態において、図7Bに示すように、光学パターン群160の各々の中心161は、回路基板110に垂直である方向において対応する発光ダイオード120の中心に揃えている。光学パターン群160の各々は、複数の反射パターン162(例えば、円状反射パターン)を含む。反射パターン162は、様々な異なるサイズを有する。各種のサイズの反射パターン162は、光学パターン群160の中心161から外へサイズが小さくなるように配列される。具体的には、最大の反射パターン162が光学パターン群160の中心に設けられ、2番目に大きい反射パターン162が最大のものを取り囲んで配列し、このように類推すればよい。これにより、発光ダイオード120の発出した光は、外へ拡散して均一になることができる。
【0038】
ある実施形態において、反射パターンの材料は、酸化アルミニウム(Al)、窒化ホウ素(BN)、マイクロセルポリエチレンテレフタレート(microcellular PET;MCPET)、硫酸バリウム(BaSO)、炭酸カルシウム(CaCO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化珪素(SiO)、他の好適な材料又は上記材料の組み合わせを含む。
【0039】
図8を参照されたい。図8は、本開示の一実施形態に係るディスプレイ800を示す側面模式図である。ディスプレイ800は、表示パネル810及びバックライトモジュール820を含む。バックライトモジュール820は、前文に記載の発光装置100、200、300、400、500、600又は700を含んでよい。これにより、ディスプレイ800は、バックライトモジュールの厚さの縮減によって、より薄型化に設計されることができる。ある実施形態において、ディスプレイ800は、表示パネル810とバックライトモジュール820との間に設けられる導光板(未図示)を更に含んでよいが、本開示はこれに限定されない。
【0040】
上記をまとめると、本開示の発光装置は、光学接着剤と光透過性フィルムで発光ダイオードパッケージのレンズに取って代わることで、発光装置の厚さを小さくする。
【0041】
本開示は、実施形態によって前記のように開示したが、それは本開示を限定するためのものではない。如何なる当業者であっても、本開示の精神や範囲から逸脱せずに、各種の変更や修正を加えることができるため、本開示の保護範囲は添付の特許請求の範囲により定められた範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0042】
100、200、300、400、500、600、700 発光装置
110 回路基板
120 発光ダイオード
130 光学接着剤
140 光透過性フィルム
X、Y 方向
D 距離
150 波長変換層
250 波長転換物質
160 光学パターン群
161 中心
162 反射パターン
800 ディスプレイ
810 表示パネル
820 バックライトモジュール
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8