特許第6968180号(P6968180)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6968180
(24)【登録日】2021年10月28日
(45)【発行日】2021年11月17日
(54)【発明の名称】ベルトコンベヤおよびシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 15/30 20060101AFI20211108BHJP
【FI】
   B65G15/30 Z
【請求項の数】19
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-539289(P2019-539289)
(86)(22)【出願日】2018年1月5日
(65)【公表番号】特表2020-505291(P2020-505291A)
(43)【公表日】2020年2月20日
(86)【国際出願番号】US2018012547
(87)【国際公開番号】WO2018136244
(87)【国際公開日】20180726
【審査請求日】2020年12月4日
(31)【優先権主張番号】1750051-3
(32)【優先日】2017年1月20日
(33)【優先権主張国】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】511117392
【氏名又は名称】パックサイズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】ペッターソン,ニクラス
【審査官】 中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】 実開平01−172511(JP,U)
【文献】 実開昭58−048612(JP,U)
【文献】 特開昭61−162411(JP,A)
【文献】 特開2003−292275(JP,A)
【文献】 特開平08−324781(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 15/30−15/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトコンベヤであって、
前記ベルトコンベヤに備えられる少なくとも2つのプーリーのまわりを回転可能なベルトのエンドレスループであって、それにより、前記ベルトのさまざまな部分が運転中に商品を搬送するための上面を構成する、エンドレスループと、
少なくとも2つのプーリーを保持するフレームと、
ベルト支持装置であって前記ベルトが当該ベルト支持装置上を摺動できるように前記少なくとも2つのプーリーの間で前記ベルトを支持するように構成されたベルト支持装置と、
前記ベルトコンベヤの少なくとも1つの長辺に部分的に沿って設けられた少なくとも1つの保持装置と、
を備え、
前記ベルトは、当該ベルトの長さに沿って実質的に平らな中央部と、前記中央部の両側に設けられた2つの縁部領域と、を備え、少なくとも、前記縁部領域の少なくとも1つが前記ベルトの上面の一部を構成するときに、前記少なくとも1つの縁部領域は、前記エンドレスループにおける前記ベルトの反対部分に向かって傾斜
前記少なくとも1つの保持装置が、前記フレームに接続されて前記ベルト支持装置を保持するように構成され、前記保持装置が、前記ベルト支持装置の外側の前記少なくとも1つの縁部領域を前記ベルト支持装置とは異なる高さで支持するように構成され、前記ベルトの少なくとも1つの傾斜縁部を提供する、
ベルトコンベヤ。
【請求項2】
前記ベルトの前記縁部領域の少なくとも1つは、少なくとも、当該縁部領域の少なくとも1つが前記ベルトの上面の一部を構成するときに、前記ベルトコンベヤの長辺に沿って前記ベルトの丸みを帯びた縁部を形成する、請求項1に記載のベルトコンベヤ。
【請求項3】
前記ベルトの前記縁部領域は、前記エンドレスループにおける前記ベルトの反対部分に向かって内側に延びるように構成されたベルト位置決め装置をそれぞれ備え、前記ベルト位置決め装置は、前記ベルト支持装置の幅のすぐ外側、または前記ベルトを所定の位置に保持するための前記ベルト支持装置の案内要素に設けられるように構成される、請求項1または2に記載のベルトコンベヤ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの保持装置は、前記ベルト支持装置に接続された第1部分であって、前記少なくとも1つの縁部領域が前記ベルトの前記上面の一部を構成するときに当該少なくとも1つの縁部領域を支持するように構成された第1部分と、前記第1部分に接続されると共に前記フレームに接続される第2部分であって、前記少なくとも1つの縁部領域が前記ベルトの前記上面の一部でないときに当該少なくとも1つの縁部領域を支持するように構成される第2部分と、を備える、請求項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項5】
前記第1部分が、前記ベルトのベルト位置決め装置の方向制御のための案内要素を備える、請求項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項6】
前記ベルト支持装置が、前記ベルトの少なくとも1つのベルト位置決め装置の方向制御のための少なくとも1つの案内要素を備え、前記ベルト支持装置は、前記案内要素を備えた外側縁部部分であって、前記ベルト支持装置の残余の部分と異なる高さで前記ベルトの対応する外側縁部の支持を提供する外側縁部部分を備え、前記ベルトの少なくとも1つの傾斜縁部を提供する、請求項1からのいずれか1項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項7】
前記ベルトコンベヤは、前記ベルトコンベヤの少なくとも1つの長辺に部分的に沿って設けられた保持装置の外側に、前記ベルトコンベヤの幅方向に突出する部分を有さず、前記少なくとも1つの保持装置は、前記フレームに接続され、前記ベルト支持装置を保持するように構成されている、請求項1からの何れか1項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項8】
請求項1からのいずれか1項に記載された少なくとも2つのベルトコンベヤを備えたベルトコンベヤシステムであって、前記少なくとも2つのベルトコンベヤが、互いに向かって傾斜した縁部領域と並んで配置され、前記ベルトコンベヤシステムの組み合わされた上面を提供する、ベルトコンベヤシステム。
【請求項9】
請求項に記載のベルトコンベヤシステムを備えたボックステンプレート製造システムであって、前記ベルトコンベヤシステムが、ボックステンプレートが前記ボックステンプレート製造システムから送られる方向を横切る方向における当該ベルトコンベヤシステムでのボックステンプレートの輸送のために前記ボックステンプレート製造システムからの出口に設けられている、ボックステンプレート製造システム。
【請求項10】
フレームと、
前記フレームの第1端部に隣接して配置された第1のプーリーと、
前記フレームの第2端部に隣接して配置された第2のプーリーと、
前記第1および第2のプーリーのまわりに巻かれて回転可能であるエンドレスベルトであって、前記第1および第2のプーリーの間に延在する対向する側面を有し、前記第1および第2のプーリーのまわりを回転するときに前記エンドレスベルトのさまざまな部分が上面を構成するようになっており、前記上面は、実質的に平らな中央部と、前記対向する側面に隣接する2つの縁部領域と、を備え、前記2つの縁部領域の少なくとも1つの縁部領域は前記エンドレスベルトの内部に向かって少なくとも部分的に角度が付けられる、エンドレスベルトと、
ベルト支持装置と、
前記角度が付けられた配置で前記少なくとも1つの縁部領域を保持するように構成された保持装置であって、前記ベルト支持装置の外側の前記少なくとも1つの縁部領域を前記ベルト支持装置とは異なる高さで支持するように構成され、前記角度が付けられた配置で前記少なくとも1つの傾斜縁部を提供する、保持装置と、
を備えるベルトコンベヤ。
【請求項11】
前記支持装置は、前記エンドレスベルトがベルト支持装置上を滑ることを可能にして前記第1および第2のプーリーの間の前記エンドレスベルトを支持するように構成される請求項10に記載のベルトコンベヤ。
【請求項12】
前記保持装置は、前記ベルト支持装置を越えて横方向に延在する、請求項11に記載のベルトコンベヤ。
【請求項13】
前記保持装置は、前記ベルト支持装置に接続されている、請求項11に記載のベルトコンベヤ。
【請求項14】
前記保持装置は、前記エンドレスベルトの前記内部から前記少なくとも1つの縁部領域を支持するように構成される、請求項10から13のいずれか1項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項15】
前記エンドレスベルトは、前記エンドレスベルトの前記内部に向かって延在するベルト位置決め装置をさらに備える、請求項10から14のいずれか1項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項16】
前記保持装置は、前記ベルト位置決め装置と相互作用して回転中に前記エンドレスベルトを案内するように構成された案内要素を備える請求項15に記載のベルトコンベヤ。
【請求項17】
ボックスブランクを形成するように構成されたボックス製造機と、
前記ボックス製造機の出口に隣接して配置されるように構成されたベルトコンベヤシステムであって、前記ベルトコンベヤシステムは2つ以上のベルトコンベヤを備え、前記2つ以上のベルトコンベヤは、第1の方向に回転する一対のプーリーに取り付けられたエンドレスベルトを有し、各ベルトコンベヤのエンドレスベルトは、実質的に平らな中央部と少なくとも部分的に前記エンドレスベルトの内部に向かって角度が付けられた少なくとも1つの縁部領域とを備え、前記少なくとも1つの縁部領域は前記ベルトコンベヤの側面に沿って延在し、前記2つ以上のベルトコンベヤの前記少なくとも1つの縁部領域は、前記2つ以上のベルトコンベヤの側面が互いに隣接するように配置されたときに、前記2つ以上のベルトコンベヤの前記エンドレスベルトによって形成される組み合わされた上面に凹部を形成するように協調する、ベルトコンベヤシステムと、
を備えるボックステンプレート製造システム。
【請求項18】
ベルトコンベヤであって、
前記ベルトコンベヤに備えられる少なくとも2つのプーリーのまわりを回転可能なベルトのエンドレスループであって、それにより、前記ベルトのさまざまな部分が運転中に商品を搬送するための上面を構成する、エンドレスループと、
少なくとも2つのプーリーを保持するフレームと、
ベルト支持装置であって前記ベルトが当該ベルト支持装置上を摺動できるように前記少なくとも2つのプーリーの間で前記ベルトを支持するように構成されたベルト支持装置と、
を備え、
前記ベルトは、当該ベルトの長さに沿って実質的に平らな中央部と、前記中央部の両側に設けられた2つの縁部領域と、を備え、少なくとも、前記縁部領域の少なくとも1つが前記ベルトの上面の一部を構成するときに、前記少なくとも1つの縁部領域は、前記エンドレスループにおける前記ベルトの反対部分に向かって傾斜し、
前記ベルト支持装置が、前記ベルトの少なくとも1つのベルト位置決め装置の方向制御のための少なくとも1つの案内要素を備え、前記ベルト支持装置は、前記案内要素を備えた外側縁部部分であって、前記ベルト支持装置の残余の部分と異なる高さで前記ベルトの対応する外側縁部の支持を提供する外側縁部部分を備え、前記ベルトの少なくとも1つの傾斜縁部を提供する、
ベルトコンベヤ。
【請求項19】
ベルトコンベヤであって、
前記ベルトコンベヤに備えられる少なくとも2つのプーリーのまわりを回転可能なベルトのエンドレスループであって、それにより、前記ベルトのさまざまな部分が運転中に商品を搬送するための上面を構成する、エンドレスループと、
少なくとも2つのプーリーを保持するフレームと、
ベルト支持装置であって前記ベルトが当該ベルト支持装置上を摺動できるように前記少なくとも2つのプーリーの間で前記ベルトを支持するように構成されたベルト支持装置と、
を備え、
前記ベルトは、当該ベルトの長さに沿って実質的に平らな中央部と、前記中央部の両側に設けられた2つの縁部領域と、を備え、少なくとも、前記縁部領域の少なくとも1つが前記ベルトの上面の一部を構成するときに、前記少なくとも1つの縁部領域は、前記エンドレスループにおける前記ベルトの反対部分に向かって傾斜し、
前記ベルトコンベヤは、前記ベルトコンベヤの少なくとも1つの長辺に部分的に沿って設けられた保持装置の外側に、前記ベルトコンベヤの幅方向に突出する部分を有さず、前記少なくとも1つの保持装置は、前記フレームに接続され、前記ベルト支持装置を保持するように構成され、
前記ベルトコンベヤシステムが、ボックステンプレートが前記ボックステンプレート製造システムから送られる方向を横切る方向における当該ベルトコンベヤシステムでのボックステンプレートの輸送のために前記ボックステンプレート製造システムからの出口に設けられている、
ベルトコンベヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトコンベヤ、ベルトコンベヤシステム、およびボックステンプレート製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ベルトコンベヤは、商品の輸送に一般的に使用される。さまざまなサイズのベルトコンベヤが利用可能である。しかし、大型のベルトコンベヤは高価で且つ取り扱いが難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の目的は、改良された、より柔軟なベルトコンベヤを提供することである。
これは、独立請求項に記載のベルトコンベヤおよびベルトコンベヤシステムによって達成される。
【0004】
本発明の一態様では、ベルトコンベヤであって、前記ベルトコンベヤに備えられる少なくとも2つのプーリーのまわりを回転するベルトのエンドレスループを備え、それにより、前記ベルトのさまざまな部分が運転中に商品を搬送するための上面を構成し、前記ベルトコンベヤは、少なくとも2つのプーリーを保持するフレームと、ベルト支持装置であって前記ベルトが当該ベルト支持装置上を摺動できるように前記少なくとも2つのプーリーの間で前記ベルトを支持するように構成されたベルト支持装置と、をさらに備え、前記ベルトは、当該ベルトの長さに沿って実質的に平らな中央部と、前記中央部の両側に設けられた2つの縁部領域と、を備え、少なくとも、前記少なくとも1つの縁部領域が前記ベルトの上面の一部を構成するときに、前記縁部領域の少なくとも1つは、前記エンドレスループにおける前記ベルトの反対部分に向かって傾斜する、ベルトコンベヤが提供される。
【0005】
本発明の別の態様では、本発明による少なくとも2つのベルトコンベヤを備えたベルトコンベヤシステムであって、前記少なくとも2つのベルトコンベヤが、互いに向かって傾斜した縁部領域と並んで配置され、前記ベルトコンベヤシステムの組み合わされた上面を提供する、ベルトコンベヤシステムが提供される。
【0006】
これにより、単一の大きなベルトコンベヤを使用する代わりに、本発明による2つ以上のベルトコンベヤを並べて提供し、組み合わせた大きな上面を提供することができる。小型のベルトコンベヤは、はるかに安価で取り扱いが簡単である。さらに、各ベルトコンベヤのベルトの少なくとも1つの縁部領域が傾斜しているため、これらの傾斜した縁部領域は、ベルトコンベヤシステムにおいて互いに向かって提供される。これにより、隣り合って設けられた2つのベルトコンベヤ間で商品が通過するときに生じ得る問題を回避することができる。ボックステンプレート製造機などの一部の用途では、コンベヤベルトで搬送される商品は、初めに機械からコンベヤベルト上にベルトコンベヤ搬送方向の横方向から供給され得る。商品がベルトコンベヤの間に引っ掛かると、たとえば、商品がベルトの下やベルトの端に引っ掛かると、問題が発生する可能性がある。これは、ボックステンプレート製造機の場合のように、商品がベルトコンベヤ上で横方向に前後に押されるときに特に問題になる可能性がある。ボックステンプレートは、ベルトコンベヤに送り出されるときに切断され、ベルトコンベヤは、ボックステンプレートを搬送するためにベルトコンベヤが起動される前の切断手順中にボックステンプレートのサポートとして使用される。本発明によるベルトコンベヤの傾斜した縁部領域により、ボックステンプレートの部分が2つのベルトコンベヤの間のベルトの下またはベルトの縁部に引っ掛かるリスクなしに、本発明による2つ以上のベルトコンベヤを備えるベルトコンベヤシステム上でボックステンプレートを横方向に前後に搬送することができる。後者を回避する他の手段は、多くの場合、縁部の上に薄いガイドプレートが追加されることを意味する。ただし、その場合、コンベヤの非駆動セクションが導入され、回転やスリップなど、搬送に失敗する可能性がある。示されたソリューションは、商品が引っ掛かる原因となる要素がない完全に駆動される大きな上面を確立する方法を提供し、小さなコンベヤセクションの製造と取り扱いを可能にする。これにより、より標準化されたコンベヤソリューションとコンポーネントを使用できるようになり、品質とコストのより高い効率を保証する。幅の狭いベルトは、非常に幅の広いベルトに比べて製造がはるかに効率的であるだけでなく、フレームやサポートプレートなどの他のコンポーネントと共に、プーリーおよびモーターを大幅に小型化できる。複数の小型モーターは、より効率的な設計およびより効率的な電力消費を可能にするだけでなく、より安全なソリューションも提供する。幅の広いベルトは、比例的に多くの摩擦損失を生み出す。これにより、より強力なモーターが必要となる共により多くの摩耗を生じさせる。さらに、幅の広いベルトを使用することのマイナスの副作用は、ソリューションが負荷の異常な変化に簡単に反応しないことである。人間がコンベヤに乗る場合、小さなモーターで走行する小さなコンベヤは動きを開始できないが、大きな力は怪我を引き起こす可能性がある。
【0007】
このソリューションは、包装材料を搬送する前述の例で特に有利であるが、他のタイプの商品を確実に運ぶことについても、特に商品がコンベヤの側面から供給または押し込まれる場合に有益である。
【0008】
これにより、本発明の一態様では、本発明によるベルトコンベヤシステムを備えるボックステンプレート製造システムであって、前記ベルトコンベヤシステムが、前記ボックステンプレートが前記ボックステンプレート製造システムから送られる方向を横切る方向における当該ベルトシステムでのボックステンプレートの輸送のために前記ボックステンプレート製造システムからの出口に設けられている、ボックステンプレート製造システムが提供される。
【0009】
本発明の一実施形態では、前記ベルトの前記縁部領域の少なくとも1つは、少なくとも、当該縁部領域の少なくとも1つが前記ベルトの上面の一部を構成するときに、前記ベルトコンベヤの長辺に沿って前記ベルトの丸みを帯びた縁部を形成する。
【0010】
本発明の一実施形態では、前記ベルトの前記縁部領域は、前記エンドレスループにおける前記ベルトの反対部分に向かって内側に延びるように構成されたベルト位置決め装置をそれぞれ備え、前記ベルト位置決め装置は、前記ベルト支持装置の幅のすぐ外側、または前記ベルトを所定の位置に保持するための前記ベルト支持装置の案内要素に設けられるように構成される。
【0011】
本発明の一実施形態では、前記ベルトコンベヤの少なくとも1つの長辺に部分的に沿って設けられた少なくとも1つの保持装置をさらに備え、前記少なくとも1つの保持装置が前記フレームに接続されて前記ベルト支持装置を保持するように構成される。
【0012】
本発明の一実施形態では、前記保持装置が、前記ベルト支持装置の外側の前記少なくとも1つの縁部領域を前記ベルト支持装置とは異なる高さで支持するように構成され、前記ベルトの少なくとも1つの傾斜縁部を提供する。
【0013】
本発明の一実施形態では、前記少なくとも1つの保持装置は、前記ベルト支持装置に接続された第1部分であって、前記少なくとも1つの縁部領域が前記ベルトの前記上面の一部を構成するときに当該少なくとも1つの縁部領域を支持するように構成された第1部分と、前記第1部分に接続されると共に前記フレームに接続される第2部分であって、前記少なくとも1つの縁部領域が前記ベルトの前記上面の一部でないときに当該少なくとも1つの縁部領域を支持するように構成される第2部分と、を備える。
【0014】
本発明の一実施形態では、前記第1部分が、前記ベルトのベルト位置決め装置の方向制御のための案内要素を備える。
【0015】
本発明の別の実施形態では、前記ベルト支持装置が、前記ベルトの少なくとも1つのベルト位置決め装置の方向制御のための少なくとも1つの案内要素を備え、前記ベルト支持装置は、前記案内要素を備えた外側縁部部分であって、前記ベルト支持装置の残余の部分と異なる高さで前記ベルトの対応する外側縁部の支持を提供する外側縁部部分を備え、前記ベルトの少なくとも1つの傾斜縁部を提供する。
【0016】
本発明の一実施形態では、前記ベルトコンベヤは、前記ベルトコンベヤの少なくとも1つの長辺に部分的に沿って設けられた保持装置の外側に、前記コンベヤベルトの幅方向に突出する部分を有さず、前記少なくとも1つの保持装置は、前記フレームに接続され、前記ベルト支持装置を保持するように構成されている。これにより、2つ以上のベルトコンベヤを隣り合わせに配置できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、従来のベルトコンベヤの一部を概略的に示す斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態による3つのベルトコンベヤを概略的に示す側断面である。3つのベルトコンベヤは、本発明の一実施形態によるベルトコンベヤシステムを提供するために並んで配置され、ベルトコンベヤシステムは、商品をベルトコンベヤシステムに送る商品提供システムからの出口の近くに設けられることが示されている。
図3図3は、本発明の一実施形態による3つのベルトコンベヤを概略的に示す側断面図である。3つのベルトコンベヤは、本発明の一実施形態によるベルトコンベヤシステムを提供するために並んで配置されている。
図4図4は、図3に示すベルトコンベヤの一部をより詳細に示している。
図5図5は、図3および4に示すベルトコンベヤの1つの一部を示す斜視切断図である。
図6図6は、図3および4に示すベルトコンベヤの1つのコーナーを概略的に示す斜視図である。
図7図7は、本発明の一実施形態によるベルトコンベヤシステムを備えたボックステンプレート製造システムを概略的に示している。
図8図8は、本発明の一実施形態によるベルトコンベヤの一部を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、従来のベルトコンベヤ901の一部を概略的に示す斜視図である。ベルトコンベヤ901は、2つのプーリー905a(905bは図示せず)のまわりを回転するベルト903のエンドレスループを備える。ベルトコンベヤ901は、上記した2つのプーリー905aを保持するフレーム909と、ベルトがベルト支持装置上を摺動できるように2つのプーリーの間でベルトを支持するように構成されたベルト支持装置と、をさらに備える。
【0019】
より大きな組み合わされたベルトコンベヤを実現するためにこれらの従来のベルトコンベヤの2つを並べて配置すると、上記したように問題が発生し得る。例えば、従来のベルトコンベヤのフレーム909およびプーリー905aの部分は、ベルトコンベヤの側面にしばしば突出している。これにより、2つ以上の従来のベルトコンベヤを並べて設けると、個別のベルト間に隙間が生じる。さらに、ベルトに送られたときに商品がベルト方向を横切って搬送される用途では、ベルトの縁部、ベルトコンベヤ間の隙間、またはベルトコンベヤのベルトの下に、商品が引っかかるリスクがある。上述のように、これは、以下で説明するボックステンプレート製造システムのように、商品がベルトコンベヤを横切って前後に搬送される用途ではさらに問題となり得る。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態による3つのベルトコンベヤ1を概略的に示す側断面図である。3つのベルトコンベヤ1は、本発明の一実施形態によるベルトコンベヤシステム101を提供するために並んで配置され、ベルトコンベヤシステム101は、商品をベルトコンベヤシステム101に送る商品提供システムからの出口102の近くに設けられる。
【0021】
各ベルトコンベヤ1は、ベルトコンベヤ1に備えられた2つのプーリー5a,5b(この図ではブロックとして詳細に示されていない)のまわりを回転するベルト3のエンドレスループを備えている。ベルト3のさまざまな部分が運転中に商品を搬送するための上面7を構成する。ベルトコンベヤ1は、上記した2つのプーリー5a,5bを保持するフレーム9と、ベルト支持装置11上でベルト3が摺動できるように2つのプーリー間でベルトを支持するように構成されたベルト支持装置11(この図ではプーリー5a,5bと一緒にブロックとして詳細に示されていない)をさらに備えている。ベルト3は、ベルトの長さに沿った実質的に平らな中央部13と、中央部13の両側に設けられた2つの縁部領域13a,13bと、を備える。本発明によれば、少なくとも、上記した少なくとも1つの縁部領域13a,13bがベルトの上面7の一部を構成するときに、上記した縁部領域13a、13bの少なくとも1つが、エンドレスループにおけるベルトの反対部分に向かって傾斜する。図2に示す実施形態では、2つの縁部領域13a、13bの両方が、エンドレスループにおけるベルトの反対部分に向かって傾斜している。言い換えれば、ベルト3の外側自由縁部の少なくとも1つは、ベルト3の中央部13よりも低い高さで、ベルトコンベヤが設けられている表面の近くに設けられている。傾斜した縁部領域という用語は、本説明および特許請求の範囲を通して多く使用され、角度がついた、面取りされた、または丸みを帯びた縁部領域も含むことを意図する。ベルト3の縁部領域13a、13bは、ベルトコンベヤの一部によって、所望の形状、例えば面取りまたは丸みを帯びて支持され得る。本発明の一実施形態では、ベルト3の上記した縁部領域13a、13bの少なくとも1つは、少なくとも、少なくとも1つの縁部領域13a,13bがベルトの上面7を構成するときに、ベルトコンベヤの長辺17a、17bに沿ってベルト3の丸みを帯びた縁部15a,15bを形成する。
【0022】
3つのベルトコンベヤ1のベルト3は一緒になって、ベルトコンベヤシステムの組み合わされた上面103を提供する。
【0023】
図3は、本発明の一実施形態による3つのベルトコンベヤ1を概略的に示す側断面図である。3つのベルトコンベヤ1は、本発明の一実施形態によるベルトコンベヤシステム101を提供するために並んで配置されている。図4は、図3に示すベルトコンベヤ1の一部をより詳細に示している。図4において多くの部分には同じ番号が付されているが、必ずしも正確に同一であるとは限らない。図2はより一般的であり、図3および図4は、本発明の特定の実施形態の詳細を示している。
【0024】
図4では、ベルトコンベヤ1の一端のプーリー5aと、例えばベルト3を支持するための2つのプーリー5a,5b間の実質的に全距離に設けられたプレートまたはローラーである支持装置11と、が見られる。支持装置11は、商品が乗るためにベルトが幾分平らな上面を維持することを保証する目的に役立つ。騒音、滑走摩擦損失、および摩耗を制限するために、プレートは、一例として木材、金属、またはプラスチックの低摩擦表面で通常作成される。さらに低い摩擦が望まれるときには、代わりにローラーのセットが使用され得る。
【0025】
ベルトコンベヤ1は、ベルトコンベヤ1の少なくとも1つの長辺17a、17b(図7に見られる)に部分的に沿って設けられた少なくとも1つの保持装置21a、21bをさらに備える。上記した少なくとも1つの保持装置21a,21bは、フレーム9に接続されてベルト支持システム11を保持するように構成される。図3および図4に示す本発明の実施形態では、ベルトコンベヤ1の各側に1つずつ、2つの保持装置21a、21bが設けられている。保持装置21a、21bは、例として、曲げられた板金プレートまたは押し出しアルミニウム梁として提供され得る。それらは、ベルトコンベヤの長さに沿って、ベルトコンベヤの両側に1つずつ提供され得る。この実施形態では、保持装置21a、21bは、ベルト支持装置11とは異なる高さで上記したベルト支持装置11の外側の上記した少なくとも1つの縁部領域13a、13bを支持するように構成され、これによりベルト3の傾斜縁部を提供する。保持装置21a、21bは、ベルト支持装置11に接続されてベルト支持装置11を保持するように構成された第1部分23a、23bを備える。保持装置の第1部分23a、23bは、この実施形態では、縁部領域13a,13bがベルトの上面7を構成するときに、上記したベルト支持装置11の外側のベルトの縁部領域13a,13bを支持するように構成されている。別の実施形態では、代わりに、ベルト支持装置11自体が、縁部領域13a、13bを支持するように設計され得る。そのような実施形態の1つを図8に示し、以下でさらに説明する。図3および図4に示す実施形態では、保持装置21a、21bの第1部分23a、23bは、ベルト支持装置11よりも低い高さに設けられ、これにより、ベルト支持装置によって支持されたベルト3の中央部13の高さよりも低い高さにベルト3の縁部領域13a,13bを支持する。ここでの低い高さとは、図中の方向であり、ベルトコンベヤ1が立っている表面に近いことを指す。これにより、縁部領域13a、13bは傾斜する。保持装置21a、21bは、フレーム9および第1部分23a、23bに接続された第2部分25a、25bをさらに備える。この実施形態では、第2の部分25a、25は、縁部領域13,13bがベルト3の上面7の一部ではないときに縁部領域13、13bを支持するように構成される。本発明のこの実施形態では、第2の部分25a、25は、縁部領域13a,13bがベルト3の上面7一部を形成しないベルト3の一部であるときに、つまり、縁部領域13a,13bが遠路レスループにおけるベルトの図中における下側に設けられているときに、縁部領域13a,13bを保持する。
【0026】
この実施形態では、ベルト3の縁部領域13a、13bはそれぞれ、エンドレスループにおけるベルトの反対側に向かって内向きに延びるベルト位置決め装置19a、19bを備える。これらのベルト位置決め装置19a、19bは、ベルトの厚さの延長であり得、ベルトの全長に沿って提供され得る。素材は、ベルト素材と同じでも別のものでもあり得る。ベルト位置決め装置は、ベルトの内側(エンドレスループを参照)に接着するか、他の手段で設けられ又は取り付けられ得る。この実施形態では、ベルト位置決め装置19a、19bは、ベルトの走行中にベルトをベルト支持装置11上の所定位置に保持するために、ベルト支持装置11の幅のすぐ外側に設けられるように構成される。ここで示されるようにベルト支持装置の外側に設けられた2つのベルト位置決め装置19a、19bを使用する代わりに、ベルト3を正しく案内する他の方法が可能である。別の可能性は、例えば、1つ以上のベルト位置決め装置を収容するためのベルト支持装置の凹部の形態で、1つ以上の案内要素を提供することであろう。ベルトを案内するためのさらに別の方法は、中央の直径を拡張したプーリーを設計することである。これにより、ベルトの誤った案内のリスクが制限される。この案内方法では、ベルト位置決め装置19a,19bは必要とされない。
【0027】
図5は、図3および4に示されたベルトコンベヤ1のうちの1つの一部の斜視切断図である。この図では、保持装置21a,21bの一部、プーリー5a,5bの一部、ベルト支持装置11の一部、およびベルト3の一部が見られる。さらに、プーリー5a,5bが接続されているブロック6が見られる。ブロック6も保持装置21a、21bに取り付けられているが、ベルト3をプーリー5a,5bのまわりに締め付けるために、保持装置21a,21bに対して移動することができる。ただし、これはオプション機能である。ドラムモーターが使用されない限り、ブロック6はプーリーの回転のためのベアリングと、プーリーを駆動するための接続も含んでもよい。ベルト3は、プーリーの一方または両方によって、またはベルト3に接続された別の駆動手段によって駆動することができる。
【0028】
図6は、図3および4に示されるようなベルトコンベヤ1のうちの1つのコーナーを概略的に示す斜視図である。ここでは、保持装置21a、21bの一部がベルトコンベヤの長辺17a、17bに沿って設けられる手法が分かる。また、ベルト3の傾斜した縁部領域13a、13bが見られる。
【0029】
図7は、本発明の一実施形態によるベルトコンベヤシステム101を備えるボックステンプレート製造システム201を概略的に示す。ベルトコンベヤシステム101は、図3および図4に関連して説明したものと同一であり、ここではさらに説明しない。ベルトコンベヤ1の長辺17a、17bが見られ、ベルトコンベヤ1の幅Wが示されている。さらに、ベルトコンベヤシステム101の組み合わされた上面103が見られる。
【0030】
ベルトコンベヤシステム101は、ボックステンプレートがボックステンプレート製造システム201から送り出される方向を横断する方向にベルトコンベヤシステム101上のボックステンプレートを搬送するために、ボックステンプレート製造システム201からの出口203に設けられる。上述のように、これらの種類のボックステンプレート製造システムでは、テンプレートへの切断が頻繁にいくつかの方向に提供され、この示されたシステムでは、ベルトコンベヤシステム101は、切断を行う間のボックステンプレートのサポートとして使用される。さらに、多くの場合、テンプレートは、切断中に前後に、つまりベルトの移動方向に対して横方向に案内される必要がある。これにより、ボックステンプレートの一部がベルトコンベヤ間またはそれらの縁部に引っ掛かる可能性がある。ただし、この設計では、このリスクは減少している。ベルトコンベヤの傾斜した縁部領域により、テンプレートの一部が引っ掛かる可能性が低くなる。さらに、ベルトコンベヤのこの設計により、それらは互いに非常に接近して提供され、これにより、非駆動セクションまたは敏感な中断のない組み合わされた上面103が提供される。
【0031】
図8は、本発明の一実施形態によるベルトコンベヤ1’の一部を概略的に示す断面図である。この実施形態の多くの部品は、図3および4に関連して前述した実施形態と同一であり、対応する番号を付している。この実施形態では、保持装置21a’,21b’の第1部分23a’,23b’が異なる設計をされている。それは、保持装置21a’、21b’の一体化された部分であってもよいし、保持装置21a’,21b’に接続された別個の部分であってもよいし、または本発明の別の実施形態では、代わりにベルト支持装置11’の一部であり得る。しかしながら、これらすべての例において、第1の部分23a’,23b’は、保持装置21a’,21b’に接続されている。この実施形態では、例えば凹部の形態の案内要素26が、ベルト位置決め装置19a、19bの方向制御のために設けられている。
【0032】
本発明の一実施形態では、保持装置21a’,21b’の第1部分23a’、23b’は、ベルト3のベルト位置決め装置19a,19bを収容するための案内要素26を備える。本発明の別の一実施形態では、支持装置11’自体は、ベルト3の少なくとも1つのベルト位置決め装置19a、19bを収容して方向制御するための、例えば凹部の形態の少なくとも1つの案内要素26を備える。ベルト支持装置11’は、上記した案内要素26を備える少なくとも1つの外側縁部23a’,23b’を備える。上記した外側縁部23a’,23b’は、ベルト支持装置11’からベルト3の中央部13の支持とは異なる高さでベルト3の対応する外側縁部13a,13bの支持を提供する。これにより、ベルトの少なくとも1つの傾斜縁部が提供される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8