(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記レバー部は、前記引張姿勢から逆方向に回転することによって、前記動力伝達部の前記締結部への引張力が緩和されることを特徴とする請求項8に記載のコンベヤユニット。
フレーム部材を有するコンベヤ装置を隣接させて搬送路を構成し、前記搬送路によって搬送物を少なくとも一の搬送方向に搬送するコンベヤユニットに設けられ、前記隣接するコンベヤ装置のフレーム部材間を連結する連結部材であって、
前記隣接するコンベヤ装置のフレーム部材は、第1フレーム部材と第2フレーム部材であって、前記搬送路側に向かって開口した接続穴をそれぞれ有し、
本体部と、第1傾斜部と、第2傾斜部を有したガイド部を備え、
前記本体部は、前記搬送路に位置し前記2つのフレーム部材に跨って延びており、
前記第1傾斜部は、前記本体部の前記一の搬送方向の上流側端部から前記フレーム部材側に向かって前記本体部に対する傾斜角度が鈍角となるように傾斜して延びており、
前記第2傾斜部は、前記本体部に対して傾斜しており、
前記第1フレーム部材と前記第2フレーム部材に取り付ける際には、前記第1傾斜部の一部が前記第1フレーム部材の接続穴に挿入され、前記第2傾斜部の一部が前記第2フレーム部材の接続穴に挿入されることを特徴とする連結部材。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コンベヤ装置を並設させて組み立てる際に、設置場所等によって各コンベヤ装置のフレーム間でわずかなズレが生じる場合がある。このような場合、物品の搬送方向において、上流側のコンベヤ装置のフレームと下流側のコンベヤ装置のフレームとの間の継目部分に段部が形成され、物品が上流側のコンベヤ装置から下流側のコンベヤ装置へ正確に跨げないことがある。そのため、物品の搬送を妨げる段部が形成されないようにコンベヤ装置の位置を微調整する必要があり、コンベヤ装置の組み立てに時間を要していた。
また、コンベヤ装置のフレーム間の連結が不十分な場合、物品を搬送する際の物品のフレームへの接触により、上流側のコンベヤ装置がわずかにずれてしまい、上流側コンベヤ装置と下流側のコンベヤ装置のフレーム間に後発的に段部の発生する場合がある。このような場合にも段部が物品の搬送を妨げてしまい、物品が上流側のコンベヤ装置から下流側のコンベヤ装置へ正確に跨げないという問題が生じ得る。
【0005】
そこで、本発明は、隣接するコンベヤ装置のフレーム部材のずれにより生じる段部によって搬送物が引っ掛かることを防止できるコンベヤユニット及び連結部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の一つの様相は、少なくとも2つのコンベヤ装置を隣接させて搬送路を構成し、前記搬送路によって搬送物を少なくとも一の搬送方向に搬送可能なコンベヤユニットであって、前記コンベヤ装置は、フレーム部材を備えており、前記2つのコンベヤ装置の各フレーム部材を連結する連結部材を有し、前記連結部材は、本体部と、傾斜部を有し、前記本体部は、前記搬送路に位置し前記2つのフレーム部材に跨って延びており、前記傾斜部は、前記本体部の前記一の搬送方向の上流側端部から前記フレーム部材側に向かって延びているコンベヤユニットである。
【0007】
本様相によれば、連結部材が搬送路側で2つのフレーム部材に跨って延びた本体部と、本体部の上流側端部からフレーム部材側に向かって延びた傾斜部を備えているため、たとえコンベヤ装置のフレーム部材間にずれが生じて段部が形成されていたとしても、当該段部が連結部材の本体部と傾斜部によって保護されており、搬送物が段部と直接接触しない。そのため、搬送物が段部に接触して引っ掛かることを防止できる。
【0008】
好ましい様相は、前記本体部と前記傾斜部とでなす角部は、丸まっていることである。
【0009】
本様相によれば、搬送方向の上端側の傾斜部と本体部とでなす角部が丸まっているため、傾斜部に搬送物が接触してもスムーズに下流側に流すことができる。
【0010】
好ましい様相は、前記フレーム部材は、前記搬送路側に向かって開口した接続穴を有し、前記傾斜部は、板状であって、その一部が前記接続穴に挿入されていることである。
【0011】
本様相によれば、傾斜部の一部がフレーム部材の接続穴に挿入されているので、フレームに沿って移動してきた搬送物が連結部材の傾斜部及び本体部に沿ってスムーズに下流側のコンベヤ装置に移動できる。
【0012】
上記した様相は、前記フレーム部材は、固定穴又は切り欠き部を有し、前記連結部材は、前記2つのフレーム部材に対して固定する固定部を有し、前記固定部は、弾性変形可能であって、弾性変形した状態で前記固定穴又は前記切り欠き部に挿入されており、その復元力によって前記固定穴又は前記切り欠き部の内壁を押圧していてもよい。
【0013】
この様相によれば、固定部をフレーム部材の固定穴又は切り欠き部に嵌めやすく、固定部がフレーム部材の固定穴又は切り欠き部から抜けにくい。
【0014】
好ましい様相は、前記連結部材は、前記2つのフレーム部材に対して固定する固定部を有し、前記2つのフレーム部材は、切り欠き部をそれぞれ有し、前記切り欠き部同士が合わさって一つの実質的に連続した連続切り欠き部又は連続穴を形成しており、前記固定部は、前記連続切り欠き部又は前記連続穴に挿入されていることである。
【0015】
ここでいう「実質的に連続した」とは、開口縁が隙間なく連続している場合だけではなく、わずかな隙間を開けて連続していることも含む。
【0016】
本様相によれば、固定部が2つのフレーム部材の切り欠き部同士が合わさった連続切り欠き部又は連続穴に挿入されて固定されるため、フレーム部材がコンベヤ装置の幅方向に位置ずれしにくい。
【0017】
好ましい様相は、前記連結部材は、前記2つのフレーム部材に対して固定する固定部を有し前記フレーム部材は、固定穴又は切り欠き部を有し、前記固定部は、前記固定穴又は前記切り欠き部に対して高さ方向に挿入されていることである。
【0018】
本様相によれば、少なくとも上方側又は下方側から固定部が固定穴又は切り欠き部に挿入されているため、フレーム部材同士がコンベヤ装置の幅方向に位置ズレしにくい。
【0019】
好ましい様相は、前記連結部材は、締結要素によって前記2つのフレーム部材に対して固定する固定部を有し、前記固定部と前記フレーム部材には、前記一の搬送方向に対して交差する方向に前記締結要素を挿入可能な連通穴が形成されていることである。
【0020】
ここでいう「締結要素」とは、ねじ、釘、鋲等の上位概念である。
【0021】
本様相によれば、固定部とフレーム部材は、一の搬送方向に対して交差する方向に深さをもった連通穴に締結要素に挿入されて固定されているため、搬送物の搬送に伴って固定部がフレーム部材から外れにくい。
【0022】
好ましい様相は、前記連結部材は、凹部を有し、前記凹部は、前記2つのフレーム部材の上端部と嵌合可能であって、前記2つのフレーム部材の境界部分に跨って延びていることである。
【0023】
本様相によれば、フレーム部材がずれにくく、位置決めも容易である。
【0024】
ところで、搬送物の搬送時における搬送物のフレーム部材への接触によるコンベヤ装置のフレーム間の段部の発生を抑制するためには、より強固にコンベヤ装置間を連結する必要がある。
【0025】
そこで、好ましい様相は、前記2つのコンベヤ装置は、前記一の搬送方向に重なり部分があって、当該重なり部分で締結部材と被締結部材が締結することによって連結されており、前記締結部材は、レバー部と、前記被締結部材と締結可能な締結部と、前記レバー部と前記締結部との間の動力を伝達する動力伝達部を有し、前記動力伝達部は、カムであり、前記レバー部は、回転可能であって、前記締結部を前記被締結部材と締結した状態で順方向に回転することによって前記動力伝達部が前記締結部を前記レバー部側に引っ張る引張姿勢をとることである。
【0026】
本様相によれば、レバー部の回転に伴って動力伝達部が締結部をレバー部側に引っ張り、それに伴って被締結部材も引っ張られるので、2つのコンベヤ装置の重なり部分が近接し、2つのコンベヤ装置の連結が強固となる。そのため、搬送物がフレーム部材に接触することによるコンベヤ装置間の位置ズレを抑制でき、後発的に段部が発生しにくい。
【0027】
好ましい様相は、前記レバー部は、前記引張姿勢から逆方向に回転することによって、前記動力伝達部の前記締結部への引張力が緩和されることである。
【0028】
本様相によれば、コンベヤ装置の解体が容易であり、メンテナンスや交換を行いやすい。
【0029】
好ましい様相は、前記フレーム部材を支持する脚部を有し、前記2つのコンベヤ装置の脚部は、前記締結部の一部又は前記被締結部材の一部を挿入可能な第2連通孔が形成されており、前記締結部の一部又は前記被締結部材の一部が前記第2連通孔に挿入されて、前記締結部材と前記被締結部材が締結されていることである。
【0030】
本様相によれば、搬送路から離れた脚部同士が固定されているため、締結部材及び被締結部材が搬送物の搬送の邪魔になりにくい。
【0031】
本発明の一つの様相は、少なくとも2つのコンベヤ装置を隣接させて搬送路を構成し、前記搬送路によって搬送物を少なくとも一の搬送方向に搬送可能なコンベヤユニットであって、前記2つのコンベヤ装置は、フレーム部材を有するものであって、前記フレーム部材同士が搬送方向に並んでおり、前記2つのコンベヤ装置は、前記一の搬送方向に重なり部分があって、当該重なり部分で締結部材と被締結部材が締結することによって連結されており、前記締結部材は、レバー部と、前記被締結部材と締結可能な締結部と、前記レバー部と前記締結部との間の動力を伝達する動力伝達部を有し、前記動力伝達部は、カムであり、前記レバー部は、回転可能であって、前記締結部を前記被締結部材と締結した状態で順方向に回転することによって前記動力伝達部が前記締結部を前記レバー部側に引っ張る引張姿勢をとるコンベヤユニットである。
【0032】
本様相によれば、レバー部の回転に伴って動力伝達部が締結部をレバー部側に引っ張り、それに伴って被締結部材も引っ張られるので、2つのコンベヤ装置の重なり部分が近接し、2つのコンベヤ装置の連結が強固となる。そのため、搬送物がフレーム部材に接触することによるコンベヤ装置間の位置ズレによって後発的に段部が発生しにくく、段部によって搬送物が引っ掛かることを防止できる。
【0033】
本発明の一つの様相は、フレーム部材を有するコンベヤ装置を隣接させて搬送路を構成し、前記搬送路によって搬送物を少なくとも一の搬送方向に搬送するコンベヤユニットに設けられ、前記隣接するコンベヤ装置のフレーム部材間を連結する連結部材であって、本体部と、傾斜部を有し、前記本体部は、前記搬送路に位置し前記2つのフレーム部材に跨って延びており、前記傾斜部は、前記本体部の前記一の搬送方向の上流側端部から前記フレーム部材側に向かって延びている連結部材である。
【0034】
本様相によれば、たとえコンベヤ装置のフレーム部材間にずれが生じて段部が形成されていたとしても、当該段部が連結部材の本体部と傾斜部によって保護されており、搬送物が段部と直接接触しない。そのため、搬送物が段部に接触して引っ掛かることを防止できる。
【発明の効果】
【0035】
本発明のコンベヤユニット及び連結部材によれば、隣接するコンベヤ装置のフレーム部材のずれにより生じる段部によって搬送物が引っ掛かることを防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態のコンベヤユニット1について説明する。
本発明の第1実施形態のコンベヤユニット1は、
図1に示されるように、複数のコンベヤ装置2が並設され、隣接するコンベヤ装置2(2a,2b)間を主に連結部材3及び締結キット5で連結したものである。
本実施形態のコンベヤユニット1は、連結部材3がコンベヤ装置2a,2bのフレーム部材11a,11bの間を跨って設けられており、連結部材3の搬送路20への露出部分の形状を特徴の一つとしている。
また、本実施形態のコンベヤユニット1は、
図2に示されるように締結キット5が締結部材100と被締結部材101で構成され、締結部材100が被締結部材101を引っ張って引張力を発生する引張姿勢(
図10(b)参照)と、引張姿勢に比べて引張力を緩和させる緩和姿勢(
図10(a)参照)との間で姿勢変更が可能となっている。そして、緩和姿勢から引張姿勢に姿勢変更することによって、コンベヤ装置2a,2b間の一体化強度を高めることを特徴の一つとしている。
以下、これらのことに注目しながら、コンベヤユニット1の構成について説明する。
【0038】
コンベヤ装置2は、
図1に示されるように、ローラコンベヤであり、主要構成部材として、複数のローラ10と、フレーム部材11,12と、脚部15を備えている。
コンベヤ装置2は、ローラ10及びフレーム部材11,12によって、搬送物300を搬送可能な搬送路20が形成されており、搬送路20を通過して搬送方向Aに搬送物300を搬送可能となっている。なお、この搬送物300の搬送方向Aは、逆方向であってもよい。
【0039】
ローラ10は、搬送路20の底面たる搬送面21を構成する搬送ローラである。
ローラ10は、フレーム部材11,12によって本体部分が回転可能に軸支され、搬送方向に一定の隙間を空けて並んでいる。
コンベヤ装置2を構成する一又は複数のローラは、モータ内蔵ローラであり、ローラ本体の中にモータと減速機が内蔵されている。そして、当該ローラは、モータに給電されることによってローラ本体が回転可能となっている。
一方、コンベヤ装置2を構成する残りのローラは、従動ローラであり、上記したモータ内蔵ローラとの間でベルトが懸架され、モータ内蔵ローラから動力伝導を受けてローラ本体が回転可能となっている。なお、いずれのローラ10もモータ内蔵ローラであってもよい。
【0040】
フレーム部材11,12は、各ローラ10の両端部を支持する支持部材である。
フレーム部材11,12は、
図2,
図3から読み取れるように、いずれも断面形状が「コ」字状の長尺体であって、支持壁部30と、天面側壁部31と、底面側壁部32を備えている。
【0041】
支持壁部30は、各ローラ10を支持する壁部であって、天面側壁部31の基端部と底面側壁部32の基端部を接続する立壁部である。
支持壁部30は、長手方向の端部近傍に接続穴36を備えている。
接続穴36は、支持壁部30の厚み方向に深さをもち、長手方向に対して交差する方向に延びた長穴である。本実施形態の接続穴36は、高さ方向(上下方向)に延びている。
【0042】
天面側壁部31は、支持壁部30の上端部から折れ曲がった壁部であって、フレーム部材11,12の天面を構成する壁部である。
【0043】
底面側壁部32は、支持壁部30の下端部から天面側壁部31と同一方向に折れ曲がった壁部であって、フレーム部材11の天面を構成する壁部である。
天面側壁部31と底面側壁部32は、高さ方向(天地方向)に空間を開けて対向している。
【0044】
また、フレーム部材11,12は、天面側壁部31から支持壁部30に跨って切り欠かれた切り欠き部40を備えている。
切り欠き部40は、正面視四角形状の切り欠きであって、平面視も四角形状の切り欠きである。切り欠き部40は、天面側壁部31及び支持壁部30の端面から切り欠かれている。
【0045】
脚部15は、
図1,
図2から読み取れるように、床面に対してフレーム部材11,12を支持する部位であり、断面形状が「コ」字状の長尺体である。脚部15は、空間を挟んで対向する第1板部45及び第2板部46と、当該2枚の板部45,46を接続する接続板部47を備えている。
第1板部45は、自己の厚み方向に貫通した第1貫通孔50を備えており、第2板部46も自己の厚み方向に貫通した第2貫通孔51を備えている。
貫通孔50,51は、いずれも後述する締結キット5の被締結部材101の一部及び締結部材100の一部を挿入可能な挿入孔である。
第2板部46の第2貫通孔51の開口は、第1板部45の第1貫通孔50の開口と空間を挟んで対向し、第1板部45の厚み方向の投影面上に位置している。
【0046】
ここで、コンベヤ装置2の各部位の位置関係について説明する。
【0047】
コンベヤ装置2は、
図1のように、各脚部15が所定の間隔を空けて分布され、床面に対して直立して設けられている。脚部15の上端部には、それぞれ対応するフレーム部材11,12が接続されている。
フレーム部材11,12は、ローラ10を挟んで対向するように、幅方向(搬送方向Aに対する直交方向であって高さ方向に対しても直交する方向)に所定の間隔を空けて設けられている。フレーム部材11,12の接続穴36,36は、搬送路20側を向いて開口しており、互いに対向している。
各ローラ10は、所定の間隔を空けて搬送方向Aに並設されており、ベルトによって各ローラ10が接続されている。各ローラ10の最上部の高さは、一致しており、各ローラ10の最上部(頂部)は、搬送面21を形成している。すなわち、搬送面21とは、ローラ10の頂部を繋いだ仮想面であり、搬送物300の底部が通過する仮想面である。
【0048】
連結部材3は、樹脂製又は金属製の部材であり、
図5に示されるように、ガイド部60と、固定部61を備えている。
ガイド部60は、隣接するコンベヤ装置2,2のフレーム部材11,11(12,12)の境界部分に搬送物300が接触しないように設けられ、フレーム部材11,11(12,12)の境界部分から搬送物300が遠ざかるように搬送物300を導く部位であり、本体部65と、傾斜部66,67を備えている。
本体部65は、搬送方向Aに帯状に延びた略長方形状の部位である。
傾斜部66,67は、
図5に示されるように、本体部65の延び方向の両端部から折れ曲がった板状部位であり、本体部65の端部と丸みをもって連続している。すなわち、本体部65と傾斜部66とでなす角部70及び本体部65と傾斜部67とでなす角部71は、それぞれ丸まっており、平面視したときに一つの曲面を構成している。
【0049】
傾斜部66,67は、本体部65に対して所定の角度で傾斜しており、斜面となっている。
傾斜部66の本体部65に対する傾斜角度は、鈍角であって、160度以上175度以下であることが好ましい。同様に傾斜部67の本体部65に対する傾斜角度は、160度以上175度以下であることが好ましい。
この範囲であれば、搬送物300の搬送時に搬送物300が角部70,71で引っかかりにくい。
【0050】
固定部61は、弾性を有し、弾性変形が可能な弾性部である。
固定部61は、
図4に示されるように、矩形波状に折れ曲がった部位であり、互いに対向する立壁部75〜77と、各壁部75〜77の端部を接続する接続壁部78,79を備えている。
第1立壁部75は、本体部65の一部と連続する連続壁部であり、本体部65の上端部から上方に向かって延びている。
第1接続壁部78は、立壁部75,76の上端部間を繋ぐ壁部であって、固定部61の天面を構成する壁部である。
第2立壁部76は、第1接続壁部78の先端部から下方に向かって延びた壁部である。
第2接続壁部79は、立壁部76,77の下端部間を繋ぐ壁部であって、固定部61の底面を構成する壁部である。
第3立壁部77は、立壁部75〜77の中で最も外側に位置する壁部であり、第2接続壁部79の先端部から上方に向かって延びている。
第3立壁部77は、上端部に係止片82を備えている。
係止片82は、フレーム部材11,12の切り欠き部40,40からの抜け落ちを防止する部位である。
【0051】
また別の観点からみると、固定部61は、第1凹部80と、第2凹部81を備えている。
第1凹部80は、固定部61の天面から下方向に深さを持った溝部であり、フレーム部材11,12の支持壁部30の上端部と嵌合可能となっている。
第1凹部80は、第1立壁部75、第1接続壁部78、及び第2立壁部76によって内壁が形成されている。すなわち、第1立壁部75と第2立壁部76は、間隔を空けて対向しており、互いに近接する方向に弾性変形可能となっている。
第2凹部81は、第1凹部80と厚み方向にはずれた位置にあって、固定部61の底面から上方向に向けて深さを持った溝部であり、第2立壁部76、第2接続壁部79、及び第3立壁部77によって内壁が形成されている。すなわち、第2立壁部76と第3立壁部77は、間隔を空けて対向しており、互いに近接する方向に弾性変形可能となっている。
第1凹部80と第2凹部81は、平面視したときに平行となるように延びており、いずれも搬送方向に延びている。
【0052】
締結キット5は、
図6のように、締結部材100と、被締結部材101から構成されている。
締結部材100は、カムレバーであり、レバー部110と、動力伝達部111と、動力受部112と、締結部115を備えている。
レバー部110は、作業者が把持可能なレバーである。
レバー部110は、
図7に示されるように、締結部115に対して相対的に回転可能な部位であり、回転させることによって緩和姿勢と引張姿勢の間で姿勢変更が可能となっている。
【0053】
動力伝達部111は、レバー部110に接続され、レバー部110とともに回転するカムであり、カム面116と、回転軸117を備えている。
カム面116は、
図10のように、側面視略円形状の面であり、一部の円弧面が切り欠かれた切り欠き面118を備えている。
動力伝達部111は、回転軸117と外周面たるカム面116の距離が位置によって異なるカムである。
引張姿勢における回転軸117と動力受部112と接触部分の距離D2は、緩和姿勢における回転軸117と動力受部112と接触部分の距離D1よりも大きい。
【0054】
動力受部112は、動力伝達部111のカム面116からの押圧力を受ける円板状の部位である。
締結部115は、動力受部112から直立し、被締結部材101と締結可能な棒状体であり、具体的には、外周面にねじ切りされた棒状の外ねじである。
【0055】
被締結部材101は、
図8のように、棒状であって、係止板部120と、係止板部120の一方の主面から前方側に突出した前方側径部121と、係止板部120の他方の主面から後方側に突出した後端側径部122を備えている。
係止板部120は、脚部15と係合する円板状の部位である。
前方側径部121は、脚部15に挿入される円筒状の部位であって、外周面がテーパ状となっており、基端部側(係止板部120側)から先端部側に向けて外形面積が小さくなっている。
前方側径部121は、軸方向の先端部から軸方向の基端部に向かって深さをもった締結穴123を備えている。
締結穴123は、ねじ穴であり、内周面がねじ切りされて内ねじとなっている。
後端側径部122は、円柱状であって外周面がねじ切りされて外ねじとなっており、ナットと螺合可能となっている。
【0056】
続いて、コンベヤユニット1の組み立て手順に沿って各部材の位置関係について説明する。なお、説明の都合上、2つのコンベヤ装置2a,2bが接続したものについて説明する。また、コンベヤ装置2aに属する部材には、番号に「a」をつけ、コンベヤ装置2bに属する部材には、番号に「b」をつけて示す。フレーム部材12a,12b、連結部材3、及び締結キット5の関係については、同様であるため説明を省略する。
【0057】
まず、
図1から読み取れるように、搬送方向Aにコンベヤ装置2a,2bを並べて配置し、フレーム部材11a,11bが搬送方向に直線状に並ぶように位置決めする。
【0058】
このとき、フレーム部材11a,11bの支持壁部30a,30bは、
図11のように、同一平面を形成し、面一となっている。また、フレーム部材11a,11bは、
図3に示されるように切り欠き部40a,40b同士が合わさって一つの実質的に連続した連続切り欠き部130を形成している。すなわち、連続切り欠き部130は、フレーム部材11a,11bに跨って設けられており、搬送方向Aに延びている。
また、フレーム部材11a,11bの接続穴36a,36bは、連続切り欠き部130を挟むように設けられている。本実施形態の接続穴36a,36bは、搬送方向Aに離間しており、互いに平行となっている。
さらに、
図9(a)のように、特定の脚部15a,15bが直接又は他の部材を介して搬送方向Aに重なっている。具体的には、脚部15aの第2板部46aと脚部15bの第1板部45bが搬送方向に重なっており、第2板部46aの第2貫通孔51aと、第1板部45bの第1貫通孔50bが連続した一つの第2連通孔52を形成している。
【0059】
その後、
図9(b),
図9(c)に示されるように、締結キット5によって脚部15a,15b同士を接続する。具体的には、前方側径部121を一方側から第2連通孔52に挿入し、締結部材100の締結部115を第2連通孔52の反対側から挿入して、締結部材100の締結部115と被締結部材101の締結穴123と締結して接続する。本実施形態では、第1板部45aの外側から第1貫通孔50a、第2貫通孔50b、及び第1貫通孔50bに跨って、締結部材100の締結部115を挿入し、第2板部46bの内側で被締結部材101の締結穴123と締結する。
【0060】
このとき、締結キット5は、
図10(a)に示される緩和姿勢を取っており、レバー部110が締結部115の延び方向と同一方向に延び、切り欠き面118が動力受部112と面接触している。
また、脚部15aの第1板部45aと動力受部112は、近接又は接触しており、動力伝達部111は、動力受部112を挟んで脚部15aの第1板部45aと対向する位置に配されている。
【0061】
続いて、
図9(b)に示されるように、締結部材100の締結部115と被締結部材101の締結穴123とが締結した状態でレバー部110を順方向に回転させ、締結キット5を緩和姿勢から引張姿勢に変更させる。
【0062】
このとき、
図10に示されるように、レバー部110の回転に伴い、動力伝達部111のカム面116が順方向に回転し、カム面116と動力受部112の接触位置が切り欠き面118から移動する。そして、レバー部110が締結部115の延び方向と交差する方向に延び、回転軸117と、動力伝達部111のカム面116の動力受部112との接触部分の距離が緩和姿勢に比べて遠くなる。すなわち、動力伝達部111のカム面116が動力受部112を押圧して動力受部112が移動し、脚部15aの第1板部45aからの抗力によって動力受部112が押圧されて、相対的に締結部115が動力伝達部111側に引っ張られる。その結果、動力受部112と被締結部材101との間に配された脚部15aの板部45a,46a及び脚部15bの第1板部45bは、互いに近接する方向に付勢され、脚部15aの第2板部46aと脚部15bの第1板部45bがより密着する。
【0063】
また別途工程にて、
図11に示されるように、フレーム部材11a,11bの長手方向の境界部分に連結部材3を取り付ける。具体的には、固定部61を連続切り欠き部130に挿入し、本体部65がフレーム部材11a,11bの境界部分を覆うように各接続穴36a,36bに傾斜部66,67の一部を挿入する。
【0064】
このとき、固定部61の第1凹部80は、連続切り欠き部130内において、フレーム部材11a,11bの支持壁部30の上端部と嵌合しており、本体部65は、搬送路20に位置している。搬送路20側からみると、フレーム部材11a,11bの境界部分の一部又は全部は、本体部65で隠されている。
固定部61の天面は、フレーム部材11a,11bの天面側壁部31と同一平面を構成し、面一となっている。
傾斜部66は、搬送方向において、本体部65の上流側端部から傾斜して延びており、傾斜部67は本体部65の下流側端部から傾斜して延びている。
傾斜部66の幅は、フレーム部材11aの接続穴36aの延び方向の長さと一致しており、傾斜部67の幅は、フレーム部材11bの接続穴36bの延び方向の長さと一致している。
また、固定部61は、立壁部75〜77が近接し弾性変形した状態でフレーム部材11a,11bの連続切り欠き部130に挿入されており、その復元力によって連続切り欠き部130の内壁たる天面側壁部31の端面及び支持壁部30の端面を押圧している。さらに、固定部61の係止片82によって天面側壁部31が係止され、連続切り欠き部130から固定部61が抜けにくくなっている。
【0065】
なお、メンテナンス等によりコンベヤユニット1を分解する場合には、まず、連結部材3の傾斜部66,67を接続穴36a,36bを引き抜き、固定部61を連続切り欠き部130から引き抜く。そして、レバー部110を逆方向に回転させて引張姿勢から緩和姿勢に変更する。このとき、レバー部110の回転に伴って締結部115への引張力が緩和され、締結部115が締結穴123に対して回転可能となる。
締結キット5が緩和姿勢に変更されると、締結部材100の締結部115を被締結部材101の締結穴123から取り外し、コンベヤ装置2a,2b間の連結を解除する。
【0066】
第1実施形態のコンベヤユニット1によれば、搬送方向の上流側に位置する傾斜部66と本体部65との角部70が丸まっているので、搬送物300が角部70に接触してもスムーズに本体部65に沿って下流側に導くことができる。そのため、フレーム部材11a,11b間のずれに伴う搬送物300の引っかかりを防止できる。
【0067】
第1実施形態のコンベヤユニット1によれば、連結部材3の固定部61をフレーム部材11a,11bの連続切り欠き部130に挿入することで傾斜部66,67が接続穴36a,36bに嵌まって固定されるので、ワンタッチで取り付けることができ、組み立てやすい。
【0068】
第1実施形態のコンベヤユニット1によれば、連結部材3の剛性によってフレーム部材11a,11bの位置が調整されるので、フレーム部材11a,11bの位置ズレを矯正できる。
【0069】
続いて、本発明の第2実施形態のコンベヤユニット150について説明する。なお、第1実施形態のコンベヤユニット1と同様の構成については、同様の符番を付けて説明を省略する。
【0070】
第2実施形態のコンベヤユニット150は、
図12に示されるように、フレーム部材151,152及び連結部材153の形状が第1実施形態と異なり、締結要素154によって連結部材153を隣接するフレーム部材151a,151b(フレーム部材152a,152bは図示せず)に取り付けるものである。
第2実施形態のフレーム部材151a,151b(152a,152b)は、
図13から読み取れるように、切り欠き部40a,40bが設けられておらず、天面側壁部31に取付穴155a,155bがそれぞれ設けられている。
取付穴155a,155bは、締結要素154の締結部170の軸部を挿通可能な挿通穴であり、天面側壁部31を厚み方向に貫通した貫通孔である。
【0071】
連結部材153は、ガイド部60と、固定部162を備えている。
固定部162は、断面形状が「コ」字状の部位であり、内側壁部165と、天側壁部166と、外側壁部167を備えている。
内側壁部165は、本体部65と連続し、本体部65の上端部から連続して延びる壁部であり、コンベヤユニット150を組み立てたときに、搬送路20に位置し、フレーム部材151a,151bの内側(搬送路20側)を覆う部位である。内側壁部165は、
図14(a)から読み取れるように、一部が屈曲し段差が形成されており、厚み方向において、天側壁部166との接続部分たる上端部が本体部65との接続部分たる下端部に対して本体部65から離れる方向にずれている。
【0072】
天側壁部166は、内側壁部165及び外側壁部167の上端部間を繋ぐ壁部であり、コンベヤユニット150を組み立てたときに、フレーム部材151a,151bの上端面を覆う部位である。
天側壁部166は、
図13に示されるように、取付穴160,161を備えている。
取付穴160,161は、締結要素154の締結部170の軸部を挿通可能な挿通穴であり、天側壁部166を厚み方向に貫通した貫通孔である。
取付穴160,161は、搬送方向(長手方向)に所定の間隔を空けて配されている。
【0073】
外側壁部167は、天側壁部166の外側端部から下方に向かって延びた壁部であり、コンベヤユニット150を組み立てたときに、フレーム部材151,152の外側(搬送路20とは反対側)を覆う部位である。すなわち、固定部162は、壁部165,166,167によって凹部168が形成されている。
【0074】
締結要素154は、ねじ、釘、鋲、ボルトナットの組み合わせなどであり、本実施形態では、締結及び締結解除が可能な一時締結要素であり、ボルトとナットの組み合わせが採用されている。すなわち、本実施形態の締結要素154は、
図13に示されるように、ボルトたる締結部170と、ナットたる被締結部171から構成されている。
締結部170は、頭部と軸部を備えており、被締結部171は、受け穴を備えている。
なお、ナットたる被締結部171は、フレーム部材151,152と一体となっていてもよい。
【0075】
続いて、コンベヤユニット150の組み立て手順に沿って各部材の位置関係について説明する。なお、連結部材153の取り付け以外は第1実施形態と同様であるため、連結部材153を取り付ける工程のみ説明する。
【0076】
コンベヤ装置2a,2bを位置決めした後、
図15のようにフレーム部材151a,151bの長手方向の境界部分に連結部材153を取り付ける。具体的には、固定部162をフレーム部材151a,151b上に載置し、本体部65がフレーム部材151a,151bの境界部分を覆うように各接続穴36a,36bに傾斜部66,67を挿入する。そして、
図15(b)に示されるように締結要素154,154によって固定部162をフレーム部材151a,151bに固定する。
【0077】
このとき、フレーム部材151a,151bの天面側壁部31は、
図14(a)に示されるように、固定部162の凹部168に嵌まっている。フレーム部材151a,151bの取付穴155a,155bは、連結部材153の取付穴160,161と連通し、連続した一つの連通穴163,164が形成されており、当該連通穴163,164に連結部材153側から締結要素154,154の締結部170,170の軸部がそれぞれ挿入されている。そして、フレーム部材151a,151bの天面側壁部31a,31bの下側で締結部170,170と被締結部171,171が締結されている。
なお、フレーム部材152a,152bと連結部材153の関係についても同様である。
【0078】
第2実施形態のコンベヤユニット150によれば、高さ方向に延び、搬送方向に並んだ連通穴163,164に締結要素154,154を挿入して連結部材153がフレーム部材151a,151bに取り付けられている。そのため、フレーム部材151a,151bが幅方向にずれにくく、フレーム部材151a,151b間で段差が生じにくい。
【0079】
続いて、第3実施形態のコンベヤユニット180について説明する。
【0080】
第3実施形態のコンベヤユニット180は、
図16に示されるように、フレーム部材181,182(フレーム部材182は図示せず)及び連結部材183の形状が第2実施形態のフレーム部材151,152及び連結部材153と主に異なっている。
隣接するフレーム部材181a,181b(182a,182b)は、支持壁部30の接続穴36よりも長手方向の中央側に取付穴185,186をそれぞれ備えている。
取付穴185,186は、締結要素154の締結部170の軸部を挿入可能な挿入孔であり、支持壁部30を厚み方向に貫通した貫通孔である。取付穴185,186は、締結部170の頭部を埋没可能となっている。
【0081】
連結部材183は、
図17に示されるように、ガイド部190と、位置決め部191(固定部)を備えている。
ガイド部190は、
図18(b)から読み取れるように、本体部65と、傾斜部66,67と、取付部193,194を備えている。
取付部193,194は、傾斜部66,67の先端部から折れ曲がった板状部位であり、本体部65と概ね平行となっている。取付部193は、一又は複数の取付穴(本実施形態では2つの取付穴195,196)を備えている。同様に、取付部194は、一又は複数の取付穴(本実施形態では2つの取付穴197,198)を備えている。
取付穴195〜198は、いずれも締結要素154の締結部170の軸部を挿入可能な挿入孔であり、取付部193,194を厚み方向に貫通した貫通孔である。取付穴195,196は、高さ方向に所定の間隔を空けて並んでおり、取付穴197,198も、高さ方向に所定の間隔を空けて並んでいる。
【0082】
位置決め部191は、第2実施形態の固定部162とほぼ同様の部位であり、取付穴160,161が設けられていない点で第2実施形態の固定部162と異なる。
【0083】
続いて、コンベヤユニット180の各部材の位置関係について説明する。
【0084】
連結部材183は、
図18(b)から読み取れるように、フレーム部材181a,181bの内外に跨って配されている。具体的には、傾斜部66,67がフレーム部材181a,181bの内側から接続穴36a,36bを通過して、フレーム部材181a,181bの外側に延び、取付部193,194がフレーム部材181a,181bの外側で支持壁部30a,30bの外面と重なっている。
フレーム部材181a,181bの取付穴185a,186a,185b,186bは、連結部材183の取付部193,194の取付穴195〜198と連通し、連続した一つの連通穴が形成されており、当該連通穴にフレーム部材181a,181b側から締結要素154,154,154,154の締結部170,170,170,170の軸部がそれぞれ挿入されている。そして、フレーム部材181a,181bの支持壁部30a,30bの外側で締結部170,170,170,170と被締結部171,171,171,171が締結されている。
締結部170の頭部は、
図18(a)のようにフレーム部材181a,181bの支持壁部30a,30bに埋まっており、支持壁部30a,30bの内側面よりも外側に位置している。すなわち、締結部170の頭部は、搬送路20内に張り出していない。そのため、締結部170の頭部が搬送物300の搬送を妨げることを防止できる。
【0085】
上記した第1実施形態では、締結部材100の締結部115と被締結部材101の締結穴123が締結することによって脚部15a,15b間を一体的に接続したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、締結部材100に締結穴123を設け、被締結部材101に締結部115を設けて、これらを締結することによって脚部15a,15b間を接続してもよい。
また、
図19のように、脚部15bの貫通孔50b(又は貫通孔51b)に内ネジを設けて締結穴とし、締結部材100の締結部115を脚部15bに締結させることによって脚部15a,15b間を接続してもよい。
さらに、脚部15bの貫通孔51bまで締結部材100の締結部115を延長して脚部15bに締結させることによって脚部15a,15b間を接続してもよい。
【0086】
上記した第1実施形態では、隣接するフレーム部材11a,11b(12a,12b)に切り欠き部40a,40bが設けられ、切り欠き部40a,40b同士が合わさって一つの連続した連続切り欠き部130が形成されていたが、本発明は、これに限定されるものではない。切り欠き部40a,40bによって連続切り欠き部130が形成されなくてもよい。
例えば、
図20(a)のように切り欠き部40a,40bの代わりに固定穴220a,220bが形成されている場合には、連結部材3にそれぞれの固定穴220a,220bに対応する固定部255,256を設ける。そして、これら固定部255,256を固定穴220a,220bに挿入してもよい。
また、
図20(b)のように切り欠き部40a,40bが支持壁部30を切り欠いておらず、天面側壁部31のみを切り欠いている場合には、切り欠き部40a,40b同士が合わさって一つの連続した連続穴257が形成され、当該連続穴257に対応する固定部258が挿入されることとしてよい。同様に切り欠き部40a,40bが天面側壁部31を切り欠いておらず、支持壁部30のみを切り欠いている場合には、切り欠き部40a,40b同士が合わさって一つの連続した連続穴259が形成され、当該連続穴259に対応する固定部260が挿入されることとしてよい。
【0087】
上記した第2実施形態では、締結要素154としてボルトとナットの組み合わせを採用し、ボルトとナットを締結させることによって締結していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、締結要素154としてボルトのみを採用する場合には、フレーム部材151a,151bの取付穴155a,155bの内壁にねじ切りして締結穴とし、締結要素154とフレーム部材151a,151bの取付穴155a,155bとで締結してもよい。
【0088】
上記した第2実施形態では、締結要素154の締結部170を連結部材153の上方側から連結部材153及びフレーム部材151に挿入し、フレーム部材151の下方側で被締結部171が受けていたが、本発明はこれに限定されるものでない。
締結要素154の締結部170と被締結部171との位置関係は、天地が逆となっていてもよい。すなわち、締結要素154の締結部170をフレーム部材151の下方側からフレーム部材151及び連結部材153に挿入し、連結部材153の上方側で被締結部171が受けていてもよい。
【0089】
上記した実施形態では、被締結部材101の使用方法として、前方側径部121を脚部15aの第2板部46aと脚部15bの第1板部45に跨って挿入して使用していたが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、被締結部材101は、前方側径部121を脚部15aの第2板部46aに挿入し、後端側径部122を脚部15bの第1板部45bに挿入し、さらに、後端側径部122を締結受部材たるナット200で締結させて使用してもよい。この場合、係止板部120は、
図21のように、脚部15a,15bに固定した状態において第2板部46aと第1板部45bの間に挟まれた状態となる。すなわち、脚部15aの第2板部46aと脚部15bの第1板部45bは、係止板部120を挟んで搬送方向に重なってその間隔は一定となる。この場合、被締結部材101を脚部15a,15bで挟むことで固定できるので、
図22のように、作業者はこの状態で締結部材100を操作するだけで締結でき、片手で締結操作を実施できる。
【0090】
上記した実施形態では、締結部材100としてカムレバーを使用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、少なくとも使用者が把持又は摘持可能な把持部と、被締結部材101と締結可能な締結部115を備えたノブやクランプレバーであってもよい。
【0091】
上記した実施形態では、搬送方向の上流側に位置する傾斜部66と本体部65との角部70が丸まっていたが、本発明はこれに限定されない。傾斜部66と本体部65との角部70は角張った形状であってもよい。
【0092】
上記した実施形態では、駆動源としてモータ内蔵ローラを使用したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、駆動源として、単なるモータと減速機の組み合わせ、モータと動力伝達機構(ギヤ、チェーン、ベルトなど)との組み合わせ、ギヤードモータ等であってもよい。さらに油圧や空圧など流体を駆動源としてもよい。