特許第6968403号(P6968403)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6968403アクセル信号制御装置およびアクセル信号制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6968403
(24)【登録日】2021年10月29日
(45)【発行日】2021年11月17日
(54)【発明の名称】アクセル信号制御装置およびアクセル信号制御方法
(51)【国際特許分類】
   F02D 29/02 20060101AFI20211108BHJP
   B60K 28/06 20060101ALN20211108BHJP
【FI】
   F02D29/02 311C
   F02D29/02 K
   !B60K28/06 Z
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-97761(P2017-97761)
(22)【出願日】2017年5月16日
(65)【公開番号】特開2018-193911(P2018-193911A)
(43)【公開日】2018年12月6日
【審査請求日】2020年5月14日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年11月17日動画サイト「You tube」(https://www.youtube.com/watch?V=41Wg8369mQI)において公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年11月24日株式会社オートバックスセブンのニュースリリース(https://www.autobacs.co.jp/images/data/news/2016/11/24/Em6fla.pdf)において公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年12月5日株式会社オートバックスセブンのオートバックス・スーパーオートバックスの各店舗及びオートバックス公式サイトにおいて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】520183645
【氏名又は名称】株式会社ペルシード
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】東山 克基
【審査官】 櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−227877(JP,A)
【文献】 特開2013−095269(JP,A)
【文献】 特開2014−156140(JP,A)
【文献】 特開2013−104459(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/083764(WO,A1)
【文献】 特開2009−001066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 29/02
B60K 28/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセルの踏み込み量に応じて出力されるアクセル開度情報に基づきエンジン出力の加減を行う車両において、
前記開度情報が設定した単位時間あたりの上昇量を超えた場合に、前記開度情報を制限若しくは無効化する緊急制御を実行するアクセル信号制御手段を設け、
前記アクセル開度情報に1又は2以上の基準開度を設定し、当該基準開度を超えている場合に当該基準開度に応じた前記緊急制御を実行可能に構成し、
前記緊急制御を実行すると判定するための前記上昇量を変更できるように構成し
停止状態からアクセル操作が行われる場合には、前記基準開度を自動的に高く設定するように構成したことを特徴とするアクセル信号制御方法。
【請求項2】
前記緊急制御は、車両の車速若しくは車速に比例して出力される車速信号が設定した基準値以下の場合にのみ実行されるようになっていることを特徴とする請求項1記載のアクセル信号制御方法。
【請求項3】
車両を後進させる場合において、速度若しくはエンジン回転数の上限値を設定し、当該上限値を超えないように前記開度情報を制限若しくは無効化するように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れか一項記載のアクセル信号制御方法。
【請求項4】
アクセルの踏み込み量に応じて出力されるアクセル開度情報に基づきエンジン出力の加減を行う車両に設けるアクセル信号制御装置であって、
前記開度情報が設定した単位時間あたりの上昇量を超えた場合に、前記開度情報を制限若しくは無効化する緊急制御を実行するように構成し、
前記アクセル開度情報に1又は2以上の基準開度を設定し、当該基準開度を超えている場合に当該基準開度に応じた前記緊急制御を実行可能に構成し、
前記緊急制御を実行すると判定するための前記上昇量を変更できるように構成し
停止状態からアクセル操作が行われる場合には、前記基準開度を自動的に高く設定するように構成したことを特徴とするアクセル信号制御装置。
【請求項5】
前記緊急制御は、車両の車速若しくは車速に比例して出力される車速信号が設定した基準値以下の場合にのみ実行されるようになっていることを特徴とする請求項4記載のアクセル信号制御装置。
【請求項6】
車両を後進させる場合において、速度若しくはエンジン回転数の上限値を設定し、当該上限値を超えないように前記開度情報を制限若しくは無効化するように構成したことを特徴とする請求項4又は請求項5の何れか一項記載のアクセル信号制御装置。
【請求項7】
アクセルの踏み込み量に応じて出力されるアクセル開度情報に基づきエンジン出力の加減を行う車両において、
車両を後進させる場合において、速度若しくはエンジン回転数の上限値を設定し、当該上限値を超えないように前記開度情報を制限若しくは無効化するように構成し、
前記開度情報が設定した単位時間あたりの上昇量を超えた場合に、前記開度情報を制限若しくは無効化する緊急制御を実行するアクセル信号制御手段を設け、
前記緊急制御を実行すると判定するための前記上昇量を変更できるように構成し
停止状態からアクセル操作が行われる場合には、前記基準開度を自動的に高く設定するように構成したことを特徴とするアクセル信号制御方法。
【請求項8】
アクセルの踏み込み量に応じて出力されるアクセル開度情報に基づきエンジン出力の加減を行う車両において、
車両を後進させる場合において、速度若しくはエンジン回転数の上限値を設定し、当該上限値を超えないように前記開度情報を制限若しくは無効化するように構成し、
前記開度情報が設定した単位時間あたりの上昇量を超えた場合に、前記開度情報を制限若しくは無効化する緊急制御を実行するように構成し、
前記緊急制御を実行すると判定するための前記上昇量を変更できるように構成し
停止状態からアクセル操作が行われる場合には、前記基準開度を自動的に高く設定するように構成したことを特徴とするアクセル信号制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、急発進防止装置、詳しくは、アクセルペダルの誤操作による車両の急発進を防止することに役立つ急発進防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図6は車両のエンジン出力制御系統を例示したブロック図、図7は車両の制動系統を例示したブロック図である。図6のように、車両のエンジン出力制御系統は、アクセルペダル踏込み量に見合うレベルのアクセル信号を出力するアクセル信号発生ユニット10と、このアクセル信号発生ユニット10によって出力されたアクセル信号に基いてエンジン出力を制御するエンジンコントロールユニット(ECU)20と、車速パルス信号を出力する車速センサー30と、を備えている。このエンジン出力制御系統によると、アクセルペダル踏込み量の増減に応じてエンジン40の出力が増減される。また、図7のように、車両の制動系統は、ブレーキペダル50の踏み込み及び解放によってブレーキスイッチ60がオンオフし、制動機構70がブレーキペダル50の踏み込み量に応じた強さの制動状態を発揮する。通常、上記したアクセルペダルとブレーキペダル50とは運転席の足元で隣接位置に設置されている。
【0003】
このような車両において、停止中あるいは走行中に、運転者がその制動意思に反してアクセルペダルを踏み込むといった誤操作を行うことがあり、そのような事態が発生すると、運転者の意思に反して車両が制動されずに加速されてしまう。しかも、そのような状況下では、運転者がパニックに陥り、さらに誤操作が引き起こされてアクセルペダルをブレーキペダル50と間違えて急激に踏み込み、車両を急発進させたり急加速させてしまうといった事態が起こりうる。このような事態が起こることに起因する事故は近時多発しており、特に高齢者にとっては上記事態を未然に防止し得る対策を講じることの必要性が迫られている。
【0004】
このような状況下で、先行例として、アクセル信号に相当する擬似アクセル信号をECUに出力するようにした急発進防止装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1によって提案されている急発進防止装置では、急発進を防ぐためのセーフティモード実行手段と通常走行を行うためのノーマルモード実行手段とを、運転者がモードスイッチを手動操作して切り替える方式が採用されている。また、この特許文献1には、アクセルペダルとブレーキペダルとが同時に踏み込まれた状況下での処理については明らかにされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5231156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上掲の特許文献1によって提案されている急発進防止装置では、上記のようにセーフティモード実行手段とノーマルモード実行手段とを、運転者がモードスイッチを手動操作して切り替える方式が採用されている。しかしながら、この方式によると、たとえばノーマルモードで高速道路を走行していた運転者が、高速道路を出て車両を停止したり低速走行したりするときにセーフティモードに切り替えることを失念してしまうことがある。そのため、車両に急発進防止装置が搭載されているにもかかわらず、当該装置の有益性を生かし切れなくなってしまうことがあり得る。また、何らかの原因でアクセルペダルとブレーキペダルとが同時に踏み込まれた状況下では、アクセルペダルの踏み込みに伴うエンジン出力がブレーキペダルの踏み込みに伴う制動力を上回って車両が運転者の意図に反して走行してしまうこともあり得る。
【0007】
本発明は以上の状況に鑑みてなされたものであり、アクセル信号の変動幅を異常変動(異常操作)と通常変動(正常操作)との2つのパターンで捉え、異常変動時にはその時のアクセル信号をキャンセル等してエンジン出力の急上昇を必ず抑制することができ、通常変動時にはアクセル信号に見合うエンジン出力を得ることのできる急発進防止装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、何らかの原因でアクセルペダルとブレーキペダルとが同時に踏み込まれた状況下では、ブレーキペダルの踏込み動作を優先させて安全性を確保することのできる急発進防止装置を提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明は、上記事項に加え若しくは上記事項とは別個の制御として、坂道発進や段差の乗り越えなど、車両の動き始めにエンジンの出力を通常よりも上げたアクセル操作を行う場合に、これを異常操作と判定することのないアクセル信号制御を行うアクセル信号制御装置およびアクセル信号制御方法を提供することを課題とするものである。
また、本発明は、上記事項に加え若しくは上記事項とは別個の制御として、後進(バック)にも、アクセルコントロールや速度を制限することができるアクセル信号制御装置およびアクセル信号制御方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明は以下の事項を有する。すなわち、
アクセル信号制御方法であって、アクセルの踏み込み量に応じて出力されるアクセル開度情報に基づきエンジン出力の加減を行う車両において、前記開度情報が設定した単位時間あたりの上昇量を超えた場合に、前記開度情報を制限若しくは無効化する緊急制御を実行するアクセル信号制御手段を設け、前記アクセル開度情報に1又は2以上の基準開度を設定し、当該基準開度を超えている場合に当該基準開度に応じた前記緊急制御を実行可能に構成したことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は以下の事項を有する。すなわち、
アクセル信号制御装置であって、アクセルの踏み込み量に応じて出力されるアクセル開度情報に基づきエンジン出力の加減を行う車両に設けるアクセル信号制御装置であって、前記開度情報が設定した単位時間あたりの上昇量を超えた場合に、前記開度情報を制限若しくは無効化する緊急制御を実行するように構成し、前記アクセル開度情報に1又は2以上の基準開度を設定し、当該基準開度を超えている場合に当該基準開度に応じた前記緊急制御を実行可能に構成したことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は以下の事項を有する。すなわち、
アクセル信号制御方法であって、アクセルの踏み込み量に応じて出力されるアクセル開度情報に基づきエンジン出力の加減を行う車両において、車両を後進させる場合において、速度若しくはエンジン回転数の上限値を設定し、当該上限値を超えないように前記開度情報を制限若しくは無効化するように構成したことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は以下の事項を有する。すなわち、
アクセル信号制御装置であって、アクセルの踏み込み量に応じて出力されるアクセル開度情報に基づきエンジン出力の加減を行う車両において、車両を後進させる場合において、速度若しくはエンジン回転数の上限値を設定し、当該上限値を超えないように前記開度情報を制限若しくは無効化するように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、入力電圧が設定値未満の場合には緊急制御を行わない未制御領域を設けているので、坂道発進や段差の乗り越え等、運転者による意図的なアクセル操作によってアクセルの踏み込みを行って場合を緊急制御の対象から除外でき、通常の運転操作を妨げることのないという効果を有している。
また、後退時に車両速度の上限を設けることにより、後進に伴う事故の発生を抑制することができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る急発進防止装置を搭載した車両のエンジン出力制御系統を例示したブロック図である。
図2】急発進防止装置の配線接続図である。
図3】本実施の形態に係るアクセル信号制御装置によるアクセル信号制御方法の概要を表したグラフである。
図4】オーバーアクセルキャンセラー手段のフロー図である。
図5】ブレーキオーバーライド手段のフロー図である。
図6】車両のエンジン出力制御系統を例示したブロック図である。
図7】車両の制動系統を例示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明に係るアクセル信号制御を構成する急発進防止装置100を搭載した車両のエンジン出力制御系統を例示したブロック図である。同図において、アクセル信号発生ユニット10は、図示していないアクセルペダルの踏込み量に見合うレベルのアクセル開度情報(「アクセル信号」、「スロットル開度情報」等ともいう)を出力する。アクセルペダルはアクセル信号発生ユニット10に設けられていて、電子コントロール式アクセルを構成している。
アクセル信号は、アクセルペダルの踏込み量に応じて上昇する電圧として検出される。すなわち、アクセルペダルの踏込み量に応じた電圧がアクセル信号発生ユニット10から出力され、一般的な車両の場合には、この電圧に応じてエンジンコントロールユニット(ECU)20がスロットルバルブ等を制御することでエンジン40の出力が制御される。
また、ECU20はマイクロコンピュータ(マイコン)を中心にして構成されており、車速パルス信号を出力する車速センサー30から情報を取得し、車両の車速を検知するようになっている。
また、一般的な車両では、アクセルペダルに隣接して制動用のブレーキペダル(不図示)が設置されている。急発進防止装置100は、アクセル信号発生ユニット10とECU20とを接続する信号路を遮断する状態でそれら両者の相互間に介在されている。
【0016】
図2はアクセル信号制御装置を構成する急発進防止装置100の配線接続図である。同図に示した急発進防止装置100において、本体110はROM及びRAMを内蔵したマイコンを中心に構成されている。
この本体110には、アクセルペダル11を備えたアクセル信号発生ユニット10によって出力されたアクセル信号を入力するためのアクセル信号路120がコネクタ121を介して接続されていると共に、本体110から延び出た指令信号路130がコネクタ131を介してECU20に接続されている。この構成により、急発進防止装置100が、アクセル信号発生ユニット10とECU20とを接続する信号路を遮断する状態でそれら両者の相互間に介在されていることになる。
【0017】
さらに、本体110は、車載バッテリーから延びる電源線141やアース線142が接続された電源回路(不図示)を有している。また、本体110には、車速センサー30によって出力された車速パルス信号を入力するための車速信号路151や、ブレーキペダル50のブレーキスイッチ60から延び出たブレーキ信号路161が接続されている。
【0018】
本体110に内蔵されているマイコンによって、オーバーアクセルキャンセラー手段(OAC)及びブレーキオーバーライド手段(BOS)が構成されている。
【0019】
図3は、本実施の形態に係るアクセル信号制御装置によるアクセル信号制御方法の概要を表したグラフである。
このグラフは、急発進防止装置100によって検出されるアクセル開度情報を表しており、縦軸はアクセル開度情報を構成するアクセル信号発生ユニット10が出力する電圧、横軸は時間を表している。電圧は、マイクロコンピュータの検出クロックにわって設定された微少時間ごとにサンプリングされるようになっている。V−maxは、その車両にいてアクセルを最も踏み込んだ場合を表す電圧の最大値であり、アクセル開度情報は0(v)からV−maxの範囲内で変動する。
図3には、検出するアクセル開度情報について3種類のモデル(m1、m2、m3)を表している。車両を走行させる場合の実際のアクセルコントロールは必ずしも直線状に表されるものではないが、本発明の基本的な構成はこのグラフによって説明することができる。
【0020】
急発進防止装置100は、車両が停止している状態(車速=0)若しくはアイドリングによる人間が歩く程度の車速(車速=10km/h未満程度)から、ドライバーが意図しない急発進を防止するための装置である。このため、急発進の検出にはアクセルが全閉から全開方向に操作された場合、すなわち電圧が上昇する場合についてその電圧変動が異常操作によるものか否かが判断される。本実施の形態においては、電圧変動が異常操作によるものか否かの判断は、電圧変動の上昇率で行うようになっている。すなわち、アクセルの開度情報である電圧の単位時間あたりの上昇量が、設定した値を超えている場合に、異常操作であるとして緊急制御が行われるものである。この緊急制御には、一例としてアクセルの開度情報として出力された電圧を一定電圧以下に制限する方法や、出力された電圧を無効化(電圧を0として出力)する方法がある。これら緊急制御の方法は、他の制御モード等との組み合わせに応じて最適な方法が選択されるものである。
【0021】
図3に示したグラフでは、モデルm1が異常操作と判断する場合、モデルm2が任意の設定によって異常操作に含めるか否かを選択できる場合、モデルm3が正常操作と判断する場合を表している。前述のように、アクセル操作が異常であるか否かの判断は、電圧の単位時間あたりの上昇量(Δv)、すなわち上昇率をもとに行われる。
例えば、モデルm1の上昇率a1は、a1=Δv/t1で算出され、モデルm2の上昇率a2は、a2=Δv/t2で算出され、モデルm3の上昇率a3は、a3=Δv/t3で算出される。
図3に示したグラフを用いた説明ではΔvをΔv=v3−v0によって算出しているが、上記の上昇率を計算する場合には、必ずしも電圧値がv3に到達するまで待つ必要はなく、電圧上昇の過程の短時間で異常と判断できる上昇率が検出された場合には、それに応じた処理が行われる。
【0022】
モデルm1は、上昇率が高く急激なアクセルの踏み込み操作が行われたと判断できる場合であり、このような上昇率が検出された場合には、ドライバーによるアクセル操作を無効にする等の処置が行われる。
一方において、傾斜が急な坂道での発進や縁石等の段差を乗り越えるような場合に、通常発進時のアクセル操作よりもアクセルペダルを踏み込んでエンジン出力を上げる場合がある。また、アクセルペダルを一定量踏み込んでからアクセルペダルを戻すようにして出力を調整しながら発進するドライバーもいる。このようなアクセル制御は異常運転ではないが、上記のように上昇率を検出するのみでは、異常運転と正常運転の判断ができない場合が生じうる。
【0023】
上記の点に鑑み、本実施の形態ではアクセルペダルの踏み始め領域である0(v)からV1(v)までを未制御領域R1として設定し、V1(v)を超えた領域を作動領域R2として急発進防止の制御を適用するように構成している。
未制御領域R1の上限を規定する電圧値(図3においてはV1)は、例えばフルスロットル時に示す電圧V−maxの15%、20%、25%というように複数段階の設定モードを設け、ドライバーや車両の特性にあわせて設定できるように構成してもよい。
また、車速の検出も行っているので、例えば停止(車速が0)に近い情態からのアクセル操作が行われた場合には、アクセル操作からエンジンの回転数が上昇を始めるまでに若干のタイムラグがある。このような傾向を考慮し、停止(車速が0)に近い情態からのアクセル操作が行われる場合には未制御領域R1の上限を、自動的に高く設定するように構成してもよい。
【0024】
改めてモデルm1の場合について説明すると、このモデルm1は急激なアクセルの踏み込み操作によって一気に上昇した電圧の入力が行われる場合を表している。急発進防止装置100は常に入力電圧の検出を続けており、異常運転と判断される上昇率を超えていないかを判断している。
本実施の形態では、入力電圧が設定値未満の場合には緊急制御を行わない未制御領域R1を設けている。このため、異常運転と判断される上昇率となるようにアクセルが操作された場合でも、入力電圧が未制御領域R1である場合には緊急制御を行わず、未制御領域R1を超えて作動領域R2に入った時点で緊急制御を行うようになっている。
このような制御を行うと、意図的にアクセルを踏み込むような場合を緊急制御の対象から除外できるようになり、通常の運転操作を妨げることのないアクセル信号制御装置を提供することが可能になっている。
【0025】
モデルm2は、前述したモデルm1よりも電圧の上昇率(a2)が緩やかな場合をあらわしている。上昇率a2で電圧が上昇するモデルm2の場合、ドライバーの運転の仕方によって異常運転であるか否かの判断が付きにくい場合が考えられる。
図3に示した上昇率a4が予め設定した異常運転であると判断する電圧の上昇率である場合、この上昇率a4に近い上昇率a2を出力するようなアクセル操作を日常的に行っているドライバーは、自身では普通に運転しているつもりであっても装置によって異常運転であると判定され緊急制御の対象になってしまうことがある。
【0026】
このようなケースを想定し、異常運転であると判定する上昇率a4をドライバー個人の運転方法に合わせて微調整できるようにしてもよい。すなわち、異常運転であると判定する上昇率を、ドライバー個人に合わせて僅かな範囲で変更できるように構成することで、ドライバー個人にとって運転がしやすくかつ異常運転時には緊急制御を有効にして危険を回避するように構成することができる。
異常運転であると判定する上昇率を変更できるようにすることに加え、未制御領域R1によって緊急制御を行わない領域を設けているので、ドライバー個人の特性に合わせた安全性の高いアクセル信号制御装置およびアクセル信号制御方法を提供することが可能になっている。
【0027】
モデルm3は、アクセルを車速の上昇に伴って加減しながら穏やかに踏み込む場合を表したモデルであり、安全なアクセル操作を行っていると判断される場合である。このモデルで運転操作が行われる場合には、緊急制御が働くことなく運転が可能となっている。
【0028】
異常説明した各運転モードは前進時についての説明であるが、後退(後進)時のアクセル信号制御装置およびアクセル信号制御方法ついて説明する。
アクセルとブレーキの踏み間違いに加えて、前進(Dモード)と後進(Rモード)のギアの入れ間違いによって事故を起こす事例がある。すなわち、前進するつもりでありながらギアが後進(Rモード)になっており、アクセルの踏み込みによって車両が一気に後退することで事故を起こすというものである。
この事故の一因は、アクセルの踏み込み量に応じてエンジンの回転数が上昇し、これに同期して車速が上昇してしまうことが挙げられる。すなわち、一般車の場合には後進時の車速を一定以上に上げる必要は無いのであるが、現状ではアクセルの踏み込み量に応じて後進速度が上昇するようになっている。
【0029】
上記事項に鑑み、本実施の形態に係るアクセル信号制御装置およびアクセル信号制御方法では、ギアが後進(Rモード)に設定された場合にこれを検出し、一例として一律に時速5km/hを超えないように制御する後退時制限速度を設けている。これにより、後退時制限速度を超えるようなアクセル操作が行われた場合であっても、アクセル操作を無効とすることで速度の上昇を制限するようになっている。
なお、この後退時制限速度についても、例えば速度を任意若しくは複数段階に設定したモードを設け、ある程度運転者にとって操作しやすい設定を選択させるようにしてもよい。その他、前述および後述するアクセル操作の検出を応用し、より細かい制御を組み合わせることも可能である。
【0030】
以下、急発進防止装置および急発進防止方法に関する他の例を説明する。本実施例は、実施例単独で実施してもよいし、前述したアクセル信号制御装置およびアクセル信号制御方法にこれらの要素を加えたり、適宜組み合わせて使用してもよいものである。
図4はOACのフロー図である。同図ではOACの本体110に内蔵されているマイコンによる処理手順を示している。以下、この処理手順を図2の配線接続図を参照しながら説明する。
【0031】
ステップS1では、車速センサー30によって出力された車速信号を構成する車速パルス信号が車速信号路151を経てマイコンに入力される。車速パルス信号を取得したマイコンは、その車速パルス信号が設定した基準値を超えているか、基準値以下であるか、を判別回路によって判別する。
この基準値は、たとえば車両のアイドリング状態に準じる低速走行時の車速と同等程度に規定され、この実施形態では、基準値が10km/hに相当する車速パルス信号に規定されている。基準値をこのように規定している理由は、当該急発進防止装置が、車両の停止状態若しくは低速走行からの急発進を回避することを意図していることによる。なお、車速パルス信号とは、車速と比例して出力される信号であり、車種ごとに定まっている車速パルス値とスピードメーターのワイヤーの駆動軸の回転数の積であって、車速パルス値とは、スピードメータのワイヤーの駆動軸が637rpmの回転をしたとき、60km/hを指示するようにJISで規定されたスピードメーターの指示割合において、上記ワイヤーの駆動軸1回転につき、車速センサー30が発生する車速パルス数(たとえば、2,4,8,16,32,64パルス値)であり、たとえば車速パルス値が4パルスの車両であれば、10km/hに相当する車速パルス信号は約7.07Hzである。
【0032】
ステップS1で車速パルス信号が基準値である10km/hに相当する車速パルス信号を超えていると判断されたときには、マイコンが指令信号路130を経てアクセル信号に見合う出力制御指令をECU20に対して出力する。車速パルス信号が上記の基準値を超えている状態からアクセルペダル11が踏み込まれた場合に生じるアクセル信号の変動は、仮にそれがアクセル信号のレベルの急上昇を伴う急激な変動であっても通常変動であるとみなされ、ステップS2でそのことが判断されてアクセル信号に見合う出力制御指令がECU20に対して出力され、ECU20がその出力制御指令に基いてエンジン出力を制御する。したがって、この状況下では、基準値を超える速度で走行中の車両は、アクセルペダル11の踏み込み量に追従して加速される。
【0033】
ステップS1で車速パルス信号が基準値である10km/hに相当する車速パルス信号以下である条件下で、ステップS3で、車速が10km/h以下の状態からアクセルペダル11が踏み込まれた場合に生じるアクセル信号の変動が急上昇を伴う異常変動であるか、急上昇を伴わない通常変動であるか、が判別回路によって判別される。この実施形態では、アクセルペダル11の踏み込み開始時点から一定時間内におけるアクセル信号の変動幅を基準にしてアクセル信号異常変動時を規定している。言い換えると、アクセル信号異常変動時を、時間(横軸)とアクセル信号変動幅(縦軸)との関係を示すグラフで表されるアクセル信号変動線の傾きからアクセル信号異常変動時を規定している。
【0034】
ステップ3でアクセル信号の変動が通常変動であると判断されたときには、ステップS2でアクセル信号に見合う出力制御指令がECU20に対して出力され、ECU20がその出力制御指令に基いてエンジン出力を制御する。したがって、この状況下では、走行中の車両の速度は、アクセルペダル11の踏み込み量に追従して加速される。
【0035】
ステップ3でアクセル信号の変動が異常変動であると判断されたときには、ステップS4でアクセル信号キャンセル回路によってアクセル信号がキャンセルされ、ステップS5でエンジン出力の急上昇を抑制させるための出力制御指令がECU20に対して出力され、ECU20がその出力制御指令に基いてエンジン出力を制御する。したがって、エンジン出力が急上昇して車両が急発進したり急加速したりすることがなくなる。
【0036】
この実施形態では、上記したステップ1,ステップ3〜5が実行されることにより、車両の停止中あるいは10km/h以下での低速走行中に、運転者がその制動意思に反してアクセルペダルを踏み込むといった誤操作を行ったりしても、運転者の意思に反して車両が制動されずに加速されてしまうという事態が未然に防止されて運転の安全性が確保される。
【0037】
しかも、この実施形態では、当該急発進防止装置が、アクセル信号発生ユニット10とECU20とを接続する信号路を遮断する状態でそれら両者の相互間に介在されているので、車両の停止中あるいは10km/h以下での低速走行中という条件下でのアクセル信号の異常変動時には、エンジン出力の急上昇が必ず抑制されるようになり、その一方で、アクセル信号の通常変動時には、条件に関わりなくアクセル信号に見合うエンジン出力を必ず得ることができるようになるという利点がある。
【0038】
上記のようなエンジン出力の制御は、車両の前進時だけでなく、後退時にも発揮するように構成することができる。この場合、上記のように車速の上限を設けず、後退(後進)時に適用する制御の場合には車速に関わらず一律的に一定の速度を超えないように制御するように構成しても良い。このように構成することで、駐車スペースに車両を入れるときなどでも、運転者の誤操作に伴う事故が未然に防止される。
【0039】
図5はBOSのフロー図である。同図ではBOSの本体110に内蔵されているマイコンによる処理手順を示している。以下、この処理手順を図2の配線接続図や図7の制動系統を例示したブロック図などを参照しながら説明する。
【0040】
BOSは、車両の停止中あるいは10km/h以下での低速走行中という条件下で、アクセルペダル11とブレーキペダルとが同時に踏み込まれたときのマイコンによる処理システムである。
【0041】
本体110のマイコンには、車速パルス信号が車速パルス信号路151を経て入力され、ブレーキ信号がブレーキ信号路161を経て入力される。そして、ステップS10では、アクセルペダル11とブレーキペダルとが同時に踏み込まれたか否かが判別回路によって判別される。
【0042】
ステップS1で車速パルス信号が基準値である10km/h以下に相当する車速パルス信号であるという条件下で、ステップS10で、アクセルペダル11だけが踏み込まれたと判断された場合には、図4で説明したOACの処理手順の中のステップS3以降が実行される。また、ステップS10で、ブレーキペダルだけが踏み込まれたと判断された場合には、制動機構70が動作して車両が制動される。
これらに対し、ステップS10で、アクセルペダル11とブレーキペダルとが同時に踏み込まれたと判断された場合には、ステップS20で、マイコンのアクセル信号キャンセル回路によってアクセル信号がキャンセルされ、ECU20に対してアクセルペダルが踏み込まれていない場合の擬似アクセル信号が出力され、制動機構70が動作して車両が制動される。
【0043】
この実施形態によると、何らかの原因でアクセルペダルとブレーキペダルとが同時に踏み込まれた状況下では、上記のようにブレーキペダルの踏込み動作が優先されるために運転の安全性が確保される。
【0044】
次に、図2に示したように、この実施形態の急発進防止装置110の本体110には、プッシュスイッチ80が接続されている。このプッシュスイッチ80は、本体110に内蔵されているマイコンの感度設定回路と共に動作レベル設定手段を構成している。この動作レベル設定手段は、上記したアクセル信号異常変動時を異なる変動幅で複数規定し、規定された複数のアクセル信号異常変動時を切り替え可能とする機能を有している。そして、プッシュスイッチ80を繰り返し押し下げると、その感度設定回路の作用によってOACの動作レベルが3段階(レベル1、レベル2,レベル3)に順に切り換えられる。この動作レベルは、アクセルペダル11の踏み込み開始時点から一定時間内におけるアクセル信号の変動幅の大小に関係しているのであって、動作レベルが高いほどアクセルペダル11の踏み込み開始時点から一定時間内におけるアクセル信号の変動幅が小さくても、ステップS3で異常変動と判断される。
【0045】
ところで、車速センサー30によって出力される車速パルスの値と車速との対応関係は車種によって異なっている。そのため、上記したOACやBOSによる作用を正確に発揮させるためには、車両にあった車速パルス値を設定して、車速センサー30によって出力される車速パルス信号と実際の車速との対応関係を正確に関連づけておく必要がある。
【0046】
そこで、この実施形態では、図2に示した本体110に車速パルス値設定手段90としてのダイヤル(以下、このダイヤルにも符号90を付す。)を設けている。また、本体110に内蔵されているマイコンには、ダイヤル90を操作することによって車速パルス値が変動する車速車速パルス値設定回路が搭載されている。
【0047】
この実施形態では、ダイヤル90に付された0〜9の番号のうち、番号0〜5に対して車速パルス値2,4,8,16,32,64が割り当てられている。したがって、当該急発進防止装置100を取り付ける車両の車速パルス値に合わせてダイヤル90の番号を選択するだけで、車両にあった車速パルス値が設定される。
【0048】
しかしながら、車速パルス値が不明な車両も存在するので、この実施形態では、本体110に内蔵されているマイコンにパルス検知モード設定回路を搭載する一方で、上記ダイヤル90の番号9をパルス検知モードに割り当て、上記プッシュスイッチ80に検知パルス設定機能を具備させ、さらに、ダイヤル90の番号8を検知パルス設定のための番号として割り当てている。こうして車速パルス値が不明な車両について車速パルス値を自動検知することを可能にしている。車速パルス値を自動検知するときには、車両のエンジンを始動した後、ダイヤル90を番号9に合わせてパルス検知モードに切り換え、車両を数秒間以上に亘ってたとえば20km/hで定速走行させ、その状態でプッシュスイッチ80を押し下げることによって、車速パルス信号を取得して、その値から車速パルス値を自動検知させる。自動検知された車速パルス値はダイヤル90の番号8に割り当てられる。たとえば20km/hの定速走行時の車速パルス信号が226.48Hz付近の値であれば、その車両の車速パルス値は64パルスである。
【0049】
以上説明した実施形態において、アクセル開度設定時のプッシュスイッチ80の操作ごとに長音や短音の信号音を発生させたり、OACの動作確認時のプッシュスイッチ80の操作ごとに信号音を発生させたり、車速パルス設定時のプッシュスイッチ80の操作ごとに信号音を発生させたりすることが可能である。また、信号音の代わりに発光素子を発光させることも可能である。
【0050】
また、以上説明した急発進防止装置および急発進防止方法は、以下の急発進防止装置として構成することができる。すなわち、
制動用ブレーキペダルと、アクセルペダルと、アクセルペダルの踏み込み量に見合うレベルのアクセル信号を出力するアクセル信号発生ユニットと、このアクセル信号発生ユニットによって出力されたアクセル信号に基いてエンジン出力を制御するエンジンコントロールユニットと、車速パルス信号を出力する車速センサーと、を備える車両に適用される急発進防止装置であって、
上記アクセル信号発生ユニットと上記エンジンコントロールユニットとを接続する信号路を遮断する状態でそれら両者の相互間に介在されると共に、上記車速センサーによって出力された車速パルス信号が一定の基準値以下であることを条件として上記アクセル信号のレベルが急上昇するアクセル信号異常変動時に、そのアクセル信号をキャンセルし、かつ、エンジン出力の急上昇を抑制させるための出力抑制指令を上記エンジンコントロールユニットに対して出力すると共に、上記アクセル信号のレベルが急上昇しないアクセル信号通常変動時に、上記アクセル信号に見合う出力制御指令を上記エンジンコントロールユニットに対して出力するオーバーアクセルキャンセラー手段を備えることを特徴とする急発進防止装置。
【0051】
また、上記発明に以下の構成を加えることができる。
すなわち、上記アクセルペダルの踏み込み開始時点から一定時間内における上記アクセル信号の変動幅を基準にして上記アクセル信号異常変動時を規定している急発進防止装置。
【0052】
また、上記発明に以下の構成を加えることができる。すなわち、
上記アクセル信号異常変動時を異なる変動幅で複数規定し、規定された複数のアクセル信号異常変動時を切り替え可能とする動作レベル制御手段をさらに備える急発進防止装置。
【0053】
また、上記発明に以下の構成を加えることができる。すなわち、
車速パルス値を取付け車両に見合う値に設定するための車速パルス値設定手段をさらに備え、上記車速パルス値設定手段は定速走行時の車速パルス信号から車速パルス値を求めて設定する急発進防止装置。
【0054】
また、上記発明に以下の構成を加えることができる。すなわち、
上記アクセルペダルと上記ブレーキペダルとが同時に踏み込まれた際にブレーキペダルの踏込み動作を優先させるブレーキオーバーライド手段をさらに備える急発進防止装置。
【0055】
これらの急発進防止装置は、異常変動(異常操作)時にはその時のアクセル信号をキャンセルしてエンジン出力の急上昇を必ず抑制することができ、通常変動時にはアクセル信号に見合うエンジン出力を得ることが可能である。また、何らかの原因でアクセルペダルとブレーキペダルとが同時に踏み込まれた状況下では、ブレーキペダルの踏込み動作を優先させて安全性を確保することが可能になる。
【符号の説明】
【0056】
10 アクセル信号発生ユニット
11 アクセルペダル
20 ECU(エンジンコントロールユニット)
30 車速センサー
100 急発進防止装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7