(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1壁部と前記第2壁部の互いに対向する内側面は、前記車内側に向かうにつれて、前記車両の前後方向の間隔が狭くなっていることを特徴とする請求項1に記載の車載カメラ用のブラケット。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、車載カメラ90を支持するブラケット1を説明する図である。
図1の(A)は斜視図であり、
図1の(B)は、車載カメラ90を支持した状態のブラケット1を、(A)における面Aで切断した断面図である。なお、
図1の(B)では、車載カメラ90を模式的に記載している。
図2および
図3は、ブラケット1を説明する図である。
図2の(A)は、ブラケット1をウインドシールドガラス80側から見た平面図であり、
図2の(B)は、ブラケット1をウインドシールドガラス80側から見た斜視図である。
図3の(A)は、ブラケット1を車内側から見た平面図であり、
図3の(B)は、ブラケット1を車内側から見た斜視図である。なお、
図3の(A)では、基部10を厚み方向に貫通する貫通孔(開口部12、スリット13を含む)の部分に交差したハッチングを付して示している。
【0016】
図1に示すように、ブラケット1は、車両のウインドシールドガラス80の内側面80aに固定された状態で、車載カメラ90を支持するものである。
ブラケット1は、一対の金型を用いた射出成型により形成された樹脂製の部品である。
ブラケット1は、板状の基部10を有している。基部10は、ウインドシールドガラス80側から見て長方形形状を有している。
【0017】
基部10は、厚み方向の一方の面10aが、接着シート(図示せず)を介してウインドシールドガラス80の内側面80aに貼り付けられる。
【0018】
基部10の厚み方向の他方の面10b(車内側の面)には、カメラの支持片20、20が設けられている(
図3参照)。
図3の(A)に示すように、支持片20、20は、基部10の幅方向(車幅方向)の中心を通る直線(中心線C)を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
支持片20、20の先端には、係止爪20a、20aが設けられている。係止爪20a、20aは、支持片20、20の互いの対向面から、中心線C側に突出している。
【0019】
支持片20、20から車両前方側にオフセットした位置には、嵌合壁21が設けられている。嵌合壁21は、中心線Cに直交する向きで設けられている。嵌合壁21は、中心線Cを車幅方向(
図3の(A)における上下方向)に跨いで設けられている。
【0020】
嵌合壁21の車両後方側(支持片20、20側)の面に、車両前方側に窪んだ係止部210が設けられている。
係止部210は、車載カメラ90の筐体の前端部90a(
図1の(B)参照)が係止可能な大きさで形成されている。
車載カメラ90は、筐体の前端部90aを係止部210に係止させた状態で、車両後方側の両側が、支持片20、20の係止爪20a、20aにより支持される。
【0021】
支持片20、20で車幅方向の両側が支持された車載カメラ90は、基部10に対して撮像部91のレンズを所定角度傾斜させた向きに配置される。
車載カメラ90を支持した状態のブラケット1が、ウインドシールドガラス80の内側面80aに貼り付けられると、車載カメラ90の撮像部95が、ウインドシールドガラス80に対して所定角度傾斜すると共に、車両前方側を向くようになっている(
図1の(B)参照)。
【0022】
基部10の中央には、基部10を車内側に窪ませて形成した凹部11が設けられている。凹部11における車両後方側には、開口部12が設けられている。
開口部12は、車載カメラ90の撮像部91が対向する領域に設けられており、開口部12内に、車載カメラ90の撮像部91が位置している。
【0023】
車載カメラ90の撮像部91は、開口部12を介してウインドシールドガラス80に対向している。
開口部12は、凹部11における車両後方側で開口しており、撮像部91を車両前方側に向けた車載カメラ90は、ウインドシールドガラス80を介して撮像部91に映る車両前方側の様子を撮像する。
【0024】
図2に示すように、ウインドシールドガラス80側から見て凹部11は、車載カメラ90の撮像範囲に対応する略扇形状を成している。
凹部11の車幅方向の一方側の壁部111と他方側の壁部111は、中心線Cに対して傾斜していると共に、中心線Cを挟んで対称となる位置関係で設けられている。
【0025】
一方側の壁部111と他方側の壁部111は、車載カメラ90の撮像範囲との干渉を避けて設けられており、ウインドシールドガラス80側から見て凹部11は、車両の前後方向における後方側から前方側に向かうにつれて車幅方向の幅が広くなっている。
【0026】
図1の(B)に示すように、一方側の壁部111と他方側の壁部111とを繋ぐ底壁部110もまた、車載カメラ90の撮像範囲との干渉を避けて設けられている。
断面視において底壁部110は、車両後方側に向かうにつれてウインドシールドガラス80からの離間距離が大きくなる弧状を成している。
【0027】
そのため、断面視において凹部11は、車両後方側に向かうにつれて、ウインドシールドガラスとの間に形成される空間が大きくなっている。
凹部11の車両後方側の深さhaは、車載カメラ90の撮像部91を、基部10の上側の面10aから突出させずに、凹部11内に収容可能な深さに設定されている。
【0028】
そして、底壁部110では、車両の前後方向における奥側に開口部12が設けられている。
図2の(A)に示すように、ウインドシールドガラス80側から見て、開口部12は、一方側の壁部111と他方側の壁部111の延長線上に位置している。開口部12は、中心線C上で底壁部110を厚み方向に貫通している。
壁部111、111の車両後方側の端部111a、111aは、開口部12の車両前方側の両側まで及んでおり、端部111a、111aよりも車両後方側では、開口部12が、車幅方向と、車両後方側に開口している。
【0029】
図2の(A)に示すように、車両の前後方向における凹部11の前端縁11aは、基部10の前端縁10cの近傍まで及んでいる。
基部10では、当該基部10の前端縁10cと、凹部11の前端縁11aとの間の所定幅Waの範囲が、ウインドシールドガラス80との接合領域となっている。
基部10の車両前方側(前端縁10c側)では、この所定幅の幅Waの範囲が、車幅方向の全長に亘って、ウインドシールドガラス80の内側面80aに貼り付けられる。これにより、凹部11の前端縁11aとウインドシールドガラス80との間に隙間が生じないようになっている。
【0030】
基部10の前端縁10cには、車幅方向の中央部に、車両後方側に窪んだガイド部101が設けられている。
ガイド部101は、基部10の前端縁10cに平行な側縁を持つ薄肉部101aと、薄肉部101aの両側の傾斜部101b、101bとを有している。
傾斜部101b、101bは、薄肉部101aから離れて基部10の前端縁10c側に向かうにつれて車幅方向の幅W1(
図2の(B)参照)が広くなる向きで設けられている。
【0031】
ウインドシールドガラス80に沿って車両後方側に流れる空気は、基部10の前端縁10cに到達する。基部10の前端縁10cに到達した空気のうち、ガイド部101の領域に到達した空気は、傾斜部101b、101bの部分で、薄肉部101a側(中心線C側)に誘導される(
図3の(A)参照)。
【0032】
車両前方側から見て薄肉部101aは、基部10の前端縁10cの厚みW2よりも薄い厚みW1で形成されている(
図3の(B)参照)。
そのため、傾斜部101b、101bの間を流れる空気は、薄肉部101aの部分で基部10の車内側に誘導されて、車両後方側に向けて移動する。
【0033】
本実施形態では、凹部11の前端縁11a側に、凹部11内の空間と、車内の空間とを連通させるスリット13が設けられている。
スリット13は、ブラケット1の中心線Cに直交する向きで、車幅方向における凹部11の略全長に亘って設けられている。
【0034】
図4は、ブラケット1におけるスリット13周りを説明する図である。
図4の(A)は、ブラケット1を中心線Cに沿って切断した断面図である。
図4の(B)は、(A)における領域Aを拡大した図であり、車両の前後方向で、スリット13の両側に設けられた壁部(第1壁部131、第2壁部132、補助壁133)を説明する図である。
図4の(C)は、スリット13周りの壁(第1壁部131、第2壁部132、補助壁133)による遮光を説明する図である。
なお、
図4の(B)、(C)では、説明の便宜上、スリット13周りの壁(第1壁部131、第2壁部132、補助壁133)の断面形状のみを示している。
【0035】
図4の(B)に示すように、ブラケット1の底壁部110では、車両の前後方向におけるスリット13の両側に壁(第1壁部131、第2壁部132)が設けられている。
【0036】
第1壁部131は、車両の前後方向におけるスリット13の車両前方側の縁(前縁)に沿って設けられている。第1壁部131は、車幅方向の全長に亘って設けられている(
図3の(A)参照)。
第1壁部131は、底壁部110の車内側の面から、車内側(
図4の(B)における下側)に向けて延びている。
第1壁部131は、底壁部110から離れるにつれて、スリット13の車両後方側の縁(後縁)に近づく方向に傾斜している。
【0037】
第2壁部132は、車両の前後方向におけるスリット13の車両後方側の縁(後縁)に沿って設けられている。第2壁部132は、車幅方向の全長に亘って設けられている(
図3の(A)参照)。
第2壁部132は、底壁部110の車内側の面から、車内側(
図4の(B)における下側)に向けて延びている。
第2壁部132は、底壁部110から離れるにつれて、スリット13の車両前方側の縁に近づく方向に傾斜している。
【0038】
第1壁部131と第2壁部132の互いに対向する内側面131b、132bは、それぞれ仮想線Lm、Lnに沿う平坦面である。
内側面131bと内側面132bは、車内側(
図4の(B)における下側)に向かうにつれて、車両の前後方向の間隔が狭くなっており、所定角度θ1で交差する位置関係で設けられている。
【0039】
第2壁部132の車内側の端部(下端)には、補助壁133が一体に設けられている。補助壁133は、第2壁部132の下端から、仮想線Lmに近づく方向(車両前方)に直線状に延びている。仮想線Lmは、第1壁部131の内側面131bに沿う直線である。
【0040】
補助壁133の内側面133bは、仮想線Loに沿う平坦面であり、仮想線Loの仮想線Lmに対する交差角は、前記した仮想線Lnの仮想線Lmに対する交差角よりも大きくなっている。
【0041】
補助壁133の先端133aは、仮想線Lmの車両後方側の近傍まで達しており、この補助壁133よりもウインドシールドガラス80側に、第1壁部131の先端面131a(下端面)が位置している。
第1壁部131の先端面131aは、第2壁部132に近づくにつれてウインドシールドガラス80からの離間距離が大きくなる平坦面である。
【0042】
先端面131aと内側面133bは、車両後方側に(
図4の(B)における右側)に向かうにつれて、車両の上下方向の間隔が狭くなっている。
先端面131aと内側面133bは、先端面131aに沿う仮想線Lpと、内側面133bに沿う仮想線Loとが所定角度θ2で交差する位置関係で設けられている。
【0043】
第1壁部131の先端面131aと、補助壁133の内側面133bとの開口が、ガイド部101により基部10の内側に誘導された空気を、凹部11内の空間に取り込むための取込口となっている。
【0044】
鉛直線方向からスリット13を見ると、第1壁部131と補助壁133との間の隙間Wxが、スリット13のウインドシールドガラス80側における車両前後方向の隙間よりも狭くなっている。
そのため、車内側からのスリット13に向かう光のうち、凹部11内まで到達できる光は、所定の角度範囲θin内(
図4の(C)参照)の光に限定される。
【0045】
本実施形態では、角度範囲θinは、ウインドシールドガラス80、凹部11、第1壁部131、第2壁部132、そして補助壁133の形状と、光の反射角を考慮して、以下の条件を満たすように設定されている。
(a)凹部11内に到達した光が、凹部11における車載カメラ90の撮像部91(レンズ)まで到達しない。
【0046】
図5は、ブラケット1の凹部11内での空気の流れを説明する断面図である。
図5の(A)は、
図4の(A)におけるB−B線に沿ってブラケット1を切断した断面図であり、
図5の(B)は、
図5の(A)におけるA−A断面を拡大した図である。
【0047】
車両では、ウインドシールドガラス80の曇りを防止するために、ウインドシールドガラス80の内側面80aに沿う空気の流れが生じるようになっている。
具体的には、ウインドシールドガラス80の内側面80aでは、車両前方側から後方側に向けて空気が流れるようになっている。
【0048】
ウインドシールドガラス80の内側面80aに取り付けられたブラケット1の場合、ウインドシールドガラス80の内側面80aに沿って流れる空気は、基部10の前端縁10cに最初に到達する。
【0049】
基部10の前端縁10cに到達した空気は、基部10の車内側を通って、車両後方側に向けて移動する。
ここで、基部10の車幅方向の中央部には、車両後方側に窪んだガイド部101(
図3参照)が設けられているので、基部10における中心線C寄りの位置に到達した空気は、傾斜部101b、101bにより誘導されて、薄肉部101aの部分に集中する。
【0050】
前記したように薄肉部101aの部分は、基部10の他の部分よりも厚みW1が薄くなっている。そのため、薄肉部101aに集中した空気は、ガイド部101以外の前端縁10cに到達した空気よりもスムーズに、基部10の車内側に誘導されたのち、基部10の車内側の面に沿って車両後方側に移動する。
【0051】
基部10の前端縁10cから車両後方側に離れた位置には、車内の空間と、凹部11内の空間とを連通させるスリット13が設けられている。
そして、車両の前後方向におけるスリット13の車両後方側の縁には、車室内側に延出する壁部(第2壁部132、補助壁133)が設けられている。
【0052】
そのため、基部10の車内側の面に沿って流れる空気の移動方向が、車室内側に延出する壁部(第2壁部132、補助壁133)により、スリット13を通って凹部11内に流入する方向に変更される。
【0053】
そして、凹部11内に流入した空気は、凹部11の車両後方側で開口する開口部12まで移動したのち、開口部12から車内に排出される。
これにより、ウインドシールドガラス80の内側面80aに沿う空気の流れが生じている間、凹部11内には、車両前方側から後方側に向かう空気の流れが常時形成されることになる。
【0054】
前記したように開口部12内には、車載カメラ90の撮像部91が設けられており、凹部11内に形成される空気の流れの中に、撮像部91が置かれることになる。
よって、車内と車外の温度差などにより、ウインドシールドガラス80の内側面80aに結露が生じ得る環境下に置かれた場合であっても、撮像部91が車室内側から供給される空気の流れの中に置かれることになるので、撮像部91に結露などが生じにくくなっている。
【0055】
以上の通り、本実施形態にかかるブラケット1は、以下の構成を有している。
(1)車載カメラ90用のブラケット1は、基部10と、支持片20、20(支持部)と、凹部11と、開口部12と、を有する。
基部10は、車両のウインドシールドガラス80の内側面80aに貼り付けられる板状部材である。
支持片20、20は、基部10の車内側の面で、車幅方向に間隔をあけて設けられて、車載カメラ90を車両前方側に向けた状態で支持する。
凹部11は、基部10において、ウインドシールドガラス80側から見た車載カメラ90の撮像範囲に対応する領域を車内側に窪ませて形成される。
開口部12は、凹部11における車載カメラ90の撮像部91(レンズ)に対向する領域に設けられて、ウインドシールドガラス80を車載カメラ90から視認可能にする。
凹部11は、車両の前後方向における後方側から前方側に向かうにつれて車幅方向の幅が広くなる略扇形状を成している。
車両の前後方向における凹部11の前端縁11aは、車両の前後方向における基部10の前端縁10cの近傍まで及んでいる。
凹部11の底壁部110には、
車幅方向に沿う向きで設けられて、凹部11内の空間と車内の空間とを連通させるスリット13と、
車両の前後方向におけるスリット13の前縁に沿って設けられた第1壁部131と、
車両の前後方向におけるスリット13の後縁に沿って設けられた第2壁部132と、とが設けられている。
第1壁部131は、底壁130の車内側の面から車内側に延びると共に、底壁130から離れるにつれて、スリット13の後縁に近づく方向に傾斜している。
第2壁部132は、底壁130の車内側の面から車内側に延びると共に、底壁130から離れるにつれて、スリット13の前縁に近づく方向に傾斜している。
第2壁部132の先端は、第1壁部131の先端(先端面131a)よりも車内側に位置している。
【0056】
このように構成すると、ウインドシールドガラス80に沿って流れる空気が、スリット13の後縁から車内側に延びる第2壁部132により凹部11内の空間に誘導される。
凹部11内の空間に誘導された空気は、車載カメラ90の撮像部91(レンズ)が位置する開口部12を通って車内に排出される。
これにより、凹部11内の空間に空気を滞留させることなく、ウインドシールドガラス80の内側面および車載カメラ90の撮像部91(レンズ)を、凹部11内に形成した空気の流れの中に置くことができるので、車載カメラ90の撮像部91(レンズ)の曇りを防止できる。
また、第1壁部131が、車内で反射した光や車内の光源からの光が、スリット13に直接到達することを防止できる。
これにより、車内から進入した光の撮像部91への到達を抑制できる。
さらに、凹部に光遮断用の突起を複数設けていないため、金型形状の複雑さ、歩留まりを抑えることができる。
【0057】
本実施形態にかかるブラケット1は、以下の構成を有している。
(2)第1壁部131と第2壁部132の互いに対向する内側面131b、132bは、車内側(
図4の(B)における下側)に向かうにつれて、車両の前後方向の間隔が狭くなっている。
【0058】
車内で反射した光や車内の光源からの光の一部は、第1壁部131と第2壁部132の車内側からスリット13内に進入するものの、上記のように構成して、内側面131b、132bの車両の前後方向の間隔が、車内側に向かうにつれて狭くなるようにすることで、車内からスリット13内に進入する光の総量を抑制できる。
【0059】
本実施形態にかかるブラケット1は、以下の構成を有している。
(3)第2壁部132の先端には、車両前方側に延びる補助壁133が設けられている。
補助壁133は、第1壁部131の延長線(内側面131bに沿う仮想線Lm)に対する交差角が、第2壁部132の仮想線Lmに対する交差角よりも大きい。
補助壁133の先端133aは、第1壁部131の内側面131bに沿う仮想線Lmの車両の後方側の近傍に位置している。
鉛直線方向からスリット13を見ると、第1壁部131と補助壁133との間の隙間Wxが、スリット13のウインドシールドガラス80側における車両前後方向の隙間よりも狭い。
第1壁部131の内側面131bと、補助壁133の内側面133bとの交差角(角度範囲θin)は、スリット13内に進入した光の車載カメラ90の撮像部91(レンズ)への到達を阻止できる角度範囲に設定されている。
【0060】
このように構成すると、車内側からのスリット13に向かう光のうち、凹部11内まで到達できる光は、所定の角度範囲θin内(
図4の(C)参照)の光に限定される。
この角度範囲θinは、車内からスリット13内に進入し、凹部11まで進入しても、車載カメラ90の撮像部91(レンズ)に到達することがない角度範囲に設定されているので、車載カメラ90で撮像された撮像画像に、車内からの光が映り込むことを好適に防止できる。
【0061】
本実施形態にかかるブラケット1は、以下の構成を有している。
(3)ウインドシールドガラス80側から見て、基部10の前端縁10cには、車両後方側に窪んだガイド部101が設けられている。
ガイド部101は、
基部10の前端縁10cから車両後方側に離間した位置に設けられた薄肉部101aと、
基部10の前端縁10cと、薄肉部101aの車幅方向の両側とを接続する一対の傾斜部101b、101bとを有している。
一対の傾斜部101b、101bは、薄肉部101aから前端縁10cに向かうにつれて車幅方向の幅W1が広くなる向きで設けられている。
ガイド部101と開口部12は、ウインドシールドガラス80側から見て、車幅方向の同じ位置(共通の中心線C上)に設けられている。
【0062】
このように構成すると、ウインドシールドガラス80の内側面に沿って流れる空気を、ガイド部101により、中心線C寄りに集めることができるので、中心線C周りの風量が、基部10の車幅方向の両側部よりも多くなる。
これにより、車載カメラ90の撮像部91(レンズ)に到達する空気の量を増やすことができるので、車載カメラ90の撮像部91(レンズ)の曇りを、より確実に抑えることができる。
【0063】
以上、本願発明の実施形態および変形例を説明したが、本願発明は、これらのものに限定されるものではなく、発明の技術的な思想の範囲内で適宜変更可能である。