特許第6969315号(P6969315)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイシン精機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6969315-無線送電システム 図000002
  • 特許6969315-無線送電システム 図000003
  • 特許6969315-無線送電システム 図000004
  • 特許6969315-無線送電システム 図000005
  • 特許6969315-無線送電システム 図000006
  • 特許6969315-無線送電システム 図000007
  • 特許6969315-無線送電システム 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6969315
(24)【登録日】2021年11月1日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】無線送電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/20 20160101AFI20211111BHJP
   B60N 2/68 20060101ALI20211111BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20211111BHJP
   H04B 1/3822 20150101ALI20211111BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20211111BHJP
   H02J 50/90 20160101ALI20211111BHJP
【FI】
   H02J50/20
   B60N2/68
   H04B7/06 150
   H04B7/06 958
   H04B1/3822
   H02J50/80
   H02J50/90
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-224743(P2017-224743)
(22)【出願日】2017年11月22日
(65)【公開番号】特開2019-97303(P2019-97303A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2020年10月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹本 淳
(72)【発明者】
【氏名】白鳥 勇介
【審査官】 下林 義明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−048979(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/132827(WO,A1)
【文献】 特開2016−181739(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/00 − 50/90
B60N 2/00 − 2/90
H04B 1/38 − 1/58
H04B 7/02 − 7/12
H04L 1/02 − 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内に設置される無線送電装置および1つ以上の無線受電装置を有する無線送電システムであって、
前記無線送電装置は、
ビームフォーミングにより指向性のある送電波を生成する送電波生成部と、
前記車両内の複数の方向に質問波を送信するとともに、前記無線受電装置から受信強度最大の質問波の識別情報を含むパイロット信号を受信した場合に、当該無線受電装置に対して前記受信強度最大の質問波の方向に前記送電波生成部を用いて前記送電波を送信する制御部と、を備え、
前記無線受電装置は、
前記無線送電装置から受信した複数の質問波のうち、受信強度最大の質問波を判定する受信強度判定部と、
前記受信強度判定部によって判定された受信強度最大の質問波の識別情報を含むパイロット信号を前記無線送電装置に送信する制御部と、
前記無線送電装置から送信された送電波を受信する受信部と、を備える無線送電システム。
【請求項2】
車両内に設置される無線送電装置および1つ以上の無線受電装置を有する無線送電システムであって、
前記無線受電装置は、
自身の識別情報を含むパイロット信号を前記無線送電装置に送信する制御部と、
前記無線送電装置から送信された送電波を受信する受信部と、を備え、
前記無線送電装置は、
前記無線受電装置から送信されたパイロット信号を受信する複数のアンテナと、
ビームフォーミングにより指向性のある送電波を生成する送電波生成部と、
前記複数のアンテナによって受信したパイロット信号、および、所定の到来方向推定アルゴリズムに基づいて前記無線受電装置の方向を算出し、当該無線受電装置に対して前記算出した方向に前記送電波生成部を用いて前記送電波を送信する制御部と、を備える無線送電システム。
【請求項3】
前記無線受電装置の制御部は、
前記無線受電装置に接続されているセンサが検出したセンサ情報を属性情報として前記パイロット信号に含めて前記無線送電装置に送信する、請求項1または請求項2に記載の無線送電システム。
【請求項4】
前記無線受電装置は、前記車両内の可動部に設置されている、請求項1または請求項2に記載の無線送電システム。
【請求項5】
前記無線受電装置は、自身に接続されているセンサ、ECUおよびモータの少なくともいずれかに電力を供給する、請求項1または請求項2に記載の無線送電システム。
【請求項6】
前記無線受電装置は、
前記受信部によって受信した送電波によって充電される充電部を、さらに備える、請求項1または請求項2に記載の無線送電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、無線送電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両には、電力で動作する電気部品(センサ、ECU(Electronic Control Unit)、モータ等)が多く設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−292230号公報
【特許文献2】特開2013−162609号公報
【特許文献3】国際公開第2016/129450号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両内の電気部品に対して、電力を簡易かつ高効率で供給することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、実施形態の無線送電システムは、車両内に設置される無線送電装置および1つ以上の無線受電装置を有する無線送電システムである。前記無線送電装置は、ビームフォーミングにより指向性のある送電波を生成する送電波生成部と、前記車両内の複数の方向に質問波を送信するとともに、前記無線受電装置から受信強度最大の質問波の識別情報を含むパイロット信号を受信した場合に、当該無線受電装置に対して前記受信強度最大の質問波の方向に前記送電波生成部を用いて前記送電波を送信する制御部と、を備える。前記無線受電装置は、前記無線送電装置から受信した複数の質問波のうち、受信強度最大の質問波を判定する受信強度判定部と、前記受信強度判定部によって判定された受信強度最大の質問波の識別情報を含むパイロット信号を前記無線送電装置に送信する制御部と、前記無線送電装置から送信された送電波を受信する受信部と、を備える。この構成によれば、例えば、無線送電装置は、無線受電装置から受信したパイロット信号に含まれる情報である受信強度最大の質問波の方向に、指向性のある送電波を送信することで、無線受電装置に対して電力を簡易かつ高効率で供給することができる。
【0006】
また、実施形態の無線送電システムは、車両内に設置される無線送電装置および1つ以上の無線受電装置を有する無線送電システムである。前記無線受電装置は、自身の識別情報を含むパイロット信号を前記無線送電装置に送信する制御部と、前記無線送電装置から送信された送電波を受信する受信部と、を備える。前記無線送電装置は、前記無線受電装置から送信されたパイロット信号を受信する複数のアンテナと、ビームフォーミングにより指向性のある送電波を生成する送電波生成部と、前記複数のアンテナによって受信したパイロット信号、および、所定の到来方向推定アルゴリズムに基づいて前記無線受電装置の方向を算出し、当該無線受電装置に対して前記算出した方向に前記送電波生成部を用いて前記送電波を送信する制御部と、を備える。この構成によれば、例えば、無線送電装置は、複数のアンテナによって受信した無線受電装置からのパイロット信号、および、所定の到来方向推定アルゴリズムに基づいて算出した方向に、指向性のある送電波を送信することで、無線受電装置に対して電力を簡易かつ高効率で供給することができる。
【0007】
また、上述の無線送電システムにおいて、前記無線受電装置の制御部は、前記無線受電装置に接続されているセンサが検出したセンサ情報を属性情報として前記パイロット信号に含めて前記無線送電装置に送信する。この構成によれば、例えば、無線受電装置は自身に接続されているセンサが検出したセンサ情報を属性情報としてパイロット信号に含めて無線送電装置に送信することができるので、効率のよい処理を実現することができる。
【0008】
また、上述の無線送電システムにおいて、前記無線受電装置は、前記車両内の可動部に設置されている。この構成によれば、例えば、無線受電装置が設置されている可動部が移動した場合でも、無線送電装置から無線受電装置に正確な方向に送電波を送信することができる。
【0009】
また、上述の無線送電システムにおいて、前記無線受電装置は、自身に接続されているセンサ、ECUおよびモータの少なくともいずれかに電力を供給する。この構成によれば、例えば、具体的に、無線受電装置に接続されているセンサ、ECUおよびモータの少なくともいずれかに電力を供給することができる。
【0010】
また、上述の無線送電システムにおいて、前記無線受電装置は、前記受信部によって受信した送電波によって充電される充電部を、さらに備える。この構成によれば、例えば、無線受電装置は、充電部における充電や放電を任意のタイミングで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態の無線送電システムが設置された車両の模式図である。
図2図2は、第1実施形態の無線送電装置の構成図である。
図3図3は、第1実施形態の無線受電装置の構成図である。
図4図4は、第1実施形態の無線送電システムの処理を示すフローチャートである。
図5図5は、第2実施形態の無線送電装置の構成図である。
図6図6は、第2実施形態の無線受電装置の構成図である。
図7図7は、第2実施形態の無線送電システムの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の例示的な実施形態(第1実施形態、第2実施形態)が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用、結果、および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能であるとともに、基本的な構成に基づく種々の効果や、派生的な効果のうちの少なくとも一つを得ることが可能である。
【0013】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態の無線送電システムについて説明する。図1は、第1実施形態の無線送電システムが設置された車両1(乗用車等)の模式図である。無線送電システムは、車両1内に設置された無線送電装置5、および、1つ以上(本実施形態では4つ)の無線受電装置7(7a、7b、7c、7d)により構成される。
【0014】
車両1の床2の下に、無線送電装置5が設置されている。また、床2の上には、前部座席3(可動部)と後部座席4(可動部)が設けられている。後部座席4は、後部座席背面部41と後部座席座面部42を備えている。後部座席背面部41には、無線受電装置7aが埋め込まれて設置されている。後部座席座面部42には、無線受電装置7bが埋め込まれて設置されている。
【0015】
前部座席3は、前部座席背面部31と前部座席座面部32を備えている。前部座席背面部31には、無線受電装置7cが埋め込まれて設置されている。前部座席座面部32には、無線受電装置7dが埋め込まれて設置されている。以下、無線受電装置7a、7b、7c、7dについて、区別しないときは「無線受電装置7」と称する。
【0016】
無線送電装置5には、ECU(Electronic Control Unit)6が接続されている。ECU6は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)等を有する。CPUは、車両1の制御や画像処理等の各種の演算処理および制御を実行する。CPUは、ROM等の不揮発性の記憶装置にインストールされ記憶されたプログラムを読み出し、当該プログラムにしたがって演算処理を実行する。RAMは、CPUでの演算で用いられる各種のデータを一時的に記憶する。SSDは、書き換え可能な不揮発性の記憶部であって、ECU6の電源がオフされた場合にあってもデータを記憶することができる。
【0017】
次に、無線送電システムにおける動作の概要について説明する。無線送電装置5は、無線受電装置7に対して電力を供給するための送電波を送信するが、その前に、それぞれの無線受電装置7の方向を探索するために、質問波を、少しずつ(例えば5°ずつ)ずらしながら車両1内に送信する。なお、この図1を用いた説明では、質問波を、図1の右方(0°)から図1の左方(180°)まで反時計回りに一次元的に少しずつずらしながら車両1内に送信するものとして説明する。実際には、このような一次元的なずらしをこの一次元方向に垂直な方向等にずらしながら複数回行うことで、質問波を二次元的にずらすが、以下ではその二次元的なずらしの説明は省略する。なお、この質問波は、送信する方向があるものの、特に指向性を持たせたものではないため、球面波として空間内で拡散する。
【0018】
そして、例えば、無線受電装置7aは、このような質問波を順次受信するが、質問波の方向によって、その受信強度が異なる。無線受電装置7aは、質問波ごとに受信強度を算出し、受信強度最大の質問波の識別番号を含むパイロット信号を無線送電装置5に送信する。そうすると、無線送電装置5は、無線受電装置7aから受信したパイロット信号における受信強度最大の質問波の識別番号から、無線受電装置7aの方向を特定することができる。そして、無線送電装置5から無線受電装置7aの方向に指向性のある送電波を送信することで、無線受電装置7aは効率よく充電することができる。無線受電装置7b、7c、7dについても同様である。
【0019】
なお、パイロット信号とは、無線受電装置7から無線送電装置5に送信される信号のうち、起動完了信号のような単純で形式的な信号以外の信号を指す。
【0020】
次に、図2を参照して、無線送電装置5について説明する。図2は、第1実施形態の無線送電装置5の構成図である。無線送電装置5は、アンテナ51と、送電回路52と、アンテナ53と、送受信回路54と、演算回路55と、を備える。
【0021】
アンテナ51と送電回路52は、無線受電装置7に対して送電波を送信するための手段である。
【0022】
アンテナ53と送受信回路54は、無線受電装置7との間で通信(質問波送信、パイロット信号受信等)をするための手段である。
【0023】
演算回路55は、ビーム生成回路56(送電波生成部)と、制御部57と、記憶部58と、を備える。ビーム生成回路56は、送電回路52を用いてビームフォーミングにより指向性のある送電波を生成してアンテナ51から無線受電装置7に送信する。ビームフォーミングの機能は、例えば、アダプティブアレイアンテナによって実現できるが、これに限定されず、指向性アンテナの機械的回転等の他の手段によって実現してもよい。
【0024】
制御部57は、質問波送信制御部571と、送電波送信制御部572と、方向決定部573と、を備える。なお、以下において、制御部57における質問波送信制御部571、送電波送信制御部572、方向決定部573以外の動作については、動作主体を「制御部57」と表記する。
【0025】
質問波送信制御部571は、車両1内の複数の方向に質問波を送信する。例えば、質問波送信制御部571は、無線受電装置7の方向を探索するために、送受信回路54を用いて質問波を生成し、生成した質問波を少しずつ(例えば5°ずつ)ずらしながらアンテナ53から車両1内に送信する制御を行う。
【0026】
方向決定部573は、無線受電装置7から受信強度最大の質問波の識別情報を含むパイロット信号を受信した場合に、その質問波の方向をその無線受電装置7の方向と決定する。方向決定部573によって決定された方向は、記憶部58に方向情報として格納される。つまり、記憶部58に格納される方向情報は、無線受電装置7の識別情報と方向とが紐付けられた情報である。また、記憶部58は、制御部57の動作に必要なデータや、制御部57の動作によって得られたデータ等を格納する。
【0027】
送電波送信制御部572は、無線受電装置7に対して送電波を送信する際に、ビーム生成回路56によって生成される指向性のある送電波を、方向決定部573によって決定された方向に送信するように制御を行う。
【0028】
次に、図3を参照して、無線受電装置7について説明する。図3は、第1実施形態の無線受電装置7の構成図である。無線受電装置7は、アンテナ71(受信部)と、整流回路72と、アンテナ73と、送受信回路74と、演算回路75と、充電部78と、を備える。
【0029】
アンテナ71と整流回路72は、無線送電装置5から送信された送電波(高周波)を受信して直流電流に変換(整流)する手段である。
【0030】
アンテナ73と送受信回路74は、無線送電装置5との間で通信(質問波受信、パイロット信号送信等)をするための手段である。
【0031】
演算回路75は、制御部76と、記憶部77と、を備える。制御部76は、充放電制御部761と、受信強度判定部762と、パイロット信号送信制御部763と、を備える。なお、以下において、制御部76における充放電制御部761、受信強度判定部762、パイロット信号送信制御部763以外の動作については、動作主体を「制御部76」と表記する。
【0032】
充放電制御部761は、整流回路72によって整流された直流電流を用いて充電部78に充電を行ったり、充電部78に充電されている電力をアプリケーション回路8に提供したりする制御を行う。
【0033】
受信強度判定部762は、無線送電装置5から受信した複数の質問波それぞれの受信強度を算出し、それらの複数の質問波のうち受信強度最大の質問波を判定する。受信強度判定部762によって判定された受信強度最大の質問波の識別情報は、記憶部77に受信強度情報として格納される。
【0034】
パイロット信号送信制御部763は、記憶部77に格納されている受信強度情報やパイロット信号情報に基づいて、送受信回路74を用いてパイロット信号を生成し、生成したパイロット信号をアンテナ73から無線送電装置5に送信する制御を行う。ここで、パイロット信号情報は、例えば、自身の無線受電装置7の識別情報、位置情報や、温度センサ9が検出したセンサ情報(属性情報)等である。例えば、パイロット信号送信制御部763は、受信強度最大の質問波の識別情報を含むパイロット信号を生成し、生成したパイロット信号をアンテナ73から無線送電装置5に送信する。
【0035】
充電部78は、充放電制御部761からの指示により、充電や放電を行う手段であり、例えば、蓄電池やキャパシタにより実現することができる。充電部78の充電に関する情報(時間帯ごとの充電量、放電量や、充電残量等)は、記憶部77に充電情報として格納される。また、記憶部77は、制御部76の動作に必要なデータや、制御部76の動作によって得られたデータ等を格納する。
【0036】
また、無線受電装置7には、アプリケーション回路8が図示のように電力線とデータ通信線の二本の線によって接続されている。温度センサ9は、車両1内に設置されるセンサの一例であり、検出した温度の情報をセンサ信号として出力する。制御部76は、温度センサ9からアプリケーション回路8を介して受信したセンサ情報を記憶部77にパイロット信号情報として格納する。また、アプリケーション回路8は、温度センサ9からのセンサ信号と充放電制御部761による指示に基づいて温度センサ9に電源(電力)供給を行う場合の電力の中継の役割を果たす。なお、アプリケーション回路8は、仕様によっては無線受電装置7の内部に設けてもよい。
【0037】
なお、図3では、無線受電装置7からの電力供給の対象がセンサの一例である温度センサ9の場合について示しているが、電力供給の対象はこれに限定されず、他のセンサや、ECU(ECU6とは別)や、モータ等であってもよい。
【0038】
次に、図4を参照して、無線送電システムの処理について説明する。図4は、第1実施形態の無線送電システムの処理を示すフローチャートである。なお、以下では、説明や図4の図示を簡潔にするために、無線受電装置7として「無線受電装置A」と「無線受電装置B」の2つがあるものとする。
【0039】
まず、無線送電装置5の制御部57は送電回路52を用いて起動用送電波をアンテナ51から車両1内に送信し(ステップS1)、無線受電装置A、Bは、その起動用送電波を受信する(ステップS2、S3)。なお、起動用送電波は、指向性の無い送電波であるが、起動するための微弱な電力を無線受電装置A、Bに生じさせればよいので、指向性が無くても問題は無い。
【0040】
無線受電装置Aは、ステップS2の後、起動し(ステップS4)、制御部76は、送受信回路74を用いて起動完了信号を生成して、生成した起動完了信号をアンテナ73から無線送電装置5に送信する(ステップS6)。無線送電装置5はその起動完了信号を受信する(ステップS7)。
【0041】
同様に、無線受電装置Bは、ステップS3の後、起動し(ステップS5)、制御部76は、送受信回路74を用いて起動完了信号を生成して、生成した起動完了信号をアンテナ73から無線送電装置5に送信する(ステップS8)。無線送電装置5はその起動完了信号を受信する(ステップS9)。
【0042】
ステップS9の後、無線送電装置5の質問波送信制御部571は、無線受電装置A、Bの方向を探索するために、送受信回路54を用いて質問波を生成し、生成した質問波を少しずつ(例えば5°ずつ)ずらしながらアンテナ53から車両1内に送信する(ステップS10)。
【0043】
これを受けて、ステップS11において、無線受電装置Aでは、アンテナ73によって無線送電装置5から送信された複数の質問波を逐次受信し、受信強度判定部762は、複数の質問波のうち受信強度最大の質問波を判定する。
【0044】
ステップS11の後、無線受電装置Aのパイロット信号送信制御部763は、受信強度最大の質問波ID(質問波の識別情報)を含むパイロット信号を生成し、生成したパイロット信号をアンテナ73から無線送電装置5に送信する(ステップS13)。無線送電装置5は、このパイロット信号を受信し(ステップS14)、制御部57は受信完了信号を無線受電装置Aに送信する(ステップS15)。無線受電装置Aはこの受信完了信号を受信する(ステップS16)。なお、ステップS13で送信されるパイロット信号には、温度センサ9等のセンサが検出したセンサ情報が属性情報として含まれていてもよい。
【0045】
同様に、ステップS12において、無線受電装置Bでは、アンテナ73によって無線送電装置5から送信された複数の質問波を逐次受信し、受信強度判定部762は、複数の質問波のうち受信強度最大の質問波を判定する。
【0046】
ステップS12の後、無線受電装置Bのパイロット信号送信制御部763は、受信強度最大の質問波ID(質問波の識別情報)を含むパイロット信号を生成し、生成したパイロット信号をアンテナ73から無線送電装置5に送信する(ステップS17)。無線送電装置5は、このパイロット信号を受信し(ステップS18)、制御部57は受信完了信号を無線受電装置Bに送信する(ステップS19)。無線受電装置Bはこの受信完了信号を受信する(ステップS20)。
【0047】
次に、ステップS21において、無線送電装置5の制御部57は、無線受電装置Aへの送電タイミングが到来したか否かを判定し、Yesの場合はステップS22に進み、Noの場合はステップS24に進む。なお、無線受電装置Aへの送電タイミングは、無線受電装置Aに接続されている電気部品(センサ、ECU、モータ)の仕様や使用状況等に応じて予め決定されている(無線受電装置Bも同様)。
【0048】
ステップS22において、無線送電装置5は、無線受電装置Aの方向にビームフォーミングにより送電波を送信する。つまり、無線送電装置5の送電波送信制御部572は、無線受電装置Aに対して送電波を送信する際に、ビーム生成回路56によって生成される指向性のある送電波を、無線受電装置Aからのパイロット信号に含まれていた受信強度最大の質問波の方向に送信する。そして、無線受電装置Aでは、アンテナ71はその送電波を受信し、整流回路72はその送電波を整流し、充放電制御部761はその整流された直流電流を用いて充電部78に充電を行う(ステップS23)。ステップS23の後、ステップS11に戻る。ただし、ステップS11に戻った後、ステップS11、S13、S16を行うことなくステップS23を行ってもよい。
【0049】
ステップS24において、無線送電装置5の制御部57は、無線受電装置Bへの送電タイミングが到来したか否かを判定し、Yesの場合はステップS25に進み、Noの場合はステップS27に進む。
【0050】
ステップS25において、無線送電装置5は、無線受電装置Bの方向にビームフォーミングにより送電波を送信する。つまり、無線送電装置5の送電波送信制御部572は、無線受電装置Bに対して送電波を送信する際に、ビーム生成回路56によって生成される指向性のある送電波を、無線受電装置Bからのパイロット信号に含まれていた受信強度最大の質問波の方向に送信する。そして、無線受電装置Bでは、アンテナ71はその送電波を受信し、整流回路72はその送電波を整流し、充放電制御部761はその整流された直流電流を用いて充電部78に充電を行う(ステップS26)。ステップS26の後、ステップS12に戻る。ただし、ステップS12に戻った後、ステップS12、S17、S20を行うことなくステップS26を行ってもよい。
【0051】
ステップS27において、無線送電装置5の制御部57は、方向探索タイミングが到来したか否かを判定し、Yesの場合はステップS10に戻り、Noの場合はステップS21に戻る。この方向探索タイミングは、例えば、30分おきや、毎日の所定時刻や、車両1から乗員が降りたと推定された直後等、任意のタイミングをユーザが設定しておけばよい。
【0052】
このようにして、第1実施形態の無線送電システムによれば、車両1内の電気部品に対して、電力を簡易かつ高効率で供給することができる。例えば、無線送電装置5が、それぞれの無線受電装置7に関して、無線受電装置7から受信したパイロット信号に含まれる情報である受信強度最大の質問波の方向に、指向性のある送電波を送信することで、その無線受電装置7に対して電力を簡易かつ高効率で供給することができる。
【0053】
また、例えば、無線受電装置7は自身に接続されている温度センサ9等のセンサが検出したセンサ情報を属性情報としてパイロット信号に含めて無線送電装置5に送信することができるので、効率のよい処理を実現することができる。つまり、無線受電装置7に従来のRFID(Radio Frequency Identification)タグの動作を行わせることができる。
【0054】
また、無線受電装置7が設置されている可動部(前部座席3や後部座席4)が移動した場合でも、無線送電装置5から無線受電装置7に正確な方向に送電波を送信することができる。例えば、無線送電装置5は、可動部が動いた後に無線受電装置7への電力供給を行う場合は、方向探索タイミングが到来したものとして(ステップS27でYes)、無線受電装置7の方向探索を必ず行うようにしてもよい。
【0055】
また、無線受電装置7に充電部78を設けたことによって、充電部78における充電や放電を任意のタイミングで行うことができる。例えば、車両1内に乗員がいないときに、無線送電装置5から無線受電装置7に電力を伝送して無線受電装置7を充電することができる。また、無線受電装置7は、接続されているセンサ等から電力供給の要求があったとき等、任意のタイミングで、充電部78に充電されている電力を用いてそのセンサ等に電力を供給することができる。
【0056】
また、無線送電装置5は、座席(前部座席3や後部座席4)に埋め込まれた無線受電装置7の位置や、無線受電装置7から受信する電波の電波強度等によって、座席の状況(スライド状態、折り畳み状態)を判定することができる。そして、例えば、ECU6は、この座席の状況の判定結果に基づいて、乗員がいるか否かの推定や、座席を自動で動かしてよいか否かの判定等を行うことができる。
【0057】
また、無線送電装置5と無線受電装置7の間で無線により電力や情報を伝送することによって、電力線ケーブルや通信用ハーネス等の有線を用いた場合の可動部(前部座席3や後部座席4)が動くことによる断線や故障の問題を回避することができる。
【0058】
以下、第1実施形態の無線送電システムを上述の特許文献1〜3と比較した場合の作用や効果等について述べる。まず、特許文献1の技術では、車室内の座席に、直列に複数接続されたRFIDタグとアンテナを設けることで、座席が移動してもいずれかのRFIDとアンテナでECUと無線通信することができる。しかし、この特許文献1の技術では、無線通信可能にするために多くのRFIDタグを使用しなければならず、部品点数の増加が故障の増加につながってしまう。また、RFIDタグは、無線通信には使用できるが、その仕様により大きな電力の伝送には使用できない。一方、本実施形態の無線送電システムによれば、無線受電装置7は1つの電気部品に対して1つでよいため部品点数の増加は無く、また、無線送電装置5と無線受電装置7によって電力伝送を行うことができるため、そのような問題は起きない。
【0059】
また、特許文献2の技術では、電磁結合方式を用いて車両のスイングドアおよびスライドシートへ非接触で電力伝送を行う。しかし、この特許文献2の技術では、ドアの開閉角度を計測するためにレーザーや機械的センサによる手法が必要となり、システムの大規模化を招く。また、スライドシートにおいて電極間が対向する必要があるため、スライド量が座面長の制約を受け、車室空間内における座席配置の自由度が低下する。一方、本実施形態の無線送電システムによれば、無線送電装置5と無線受電装置7の相対的位置関係を簡易に判定することができ、また、座席配置の自由度を低下させる要因が無いため、そのような問題は起きない。
【0060】
また、特許文献3の技術では、周期的に動作するFA(ファクトリオートメーション)装置に対して、無線で指向性のある効率的な電力伝送を行う。しかし、この特許文献3の技術では、FA装置が周期的に動作することを前提としており、車両内の動作を予測できない座席等の場合には適用できない。一方、本実施形態の無線送電システムによれば、無線送電装置5と、座席等に設けられた無線受電装置7の相対的位置関係を定期的等の任意のタイミングで判定することができるので、そのような問題は起きない。
【0061】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の無線送電システムについて説明する。この第2実施形態の無線送電システムでは、第1実施形態のように無線送電装置5から無線受電装置7に質問波を送信するのではなく、無線送電装置5が無線受電装置7からのパイロット信号を受信した場合に到来方向推定アルゴリズムに基づいて無線受電装置7の方向を算出する。以下、第1実施形態と同様の事項については、説明を適宜省略する(図1は共通)。
【0062】
図5を参照して、第2実施形態の無線送電装置5について説明する。図5は、第2実施形態の無線送電装置5の構成図である。図5の無線送電装置5は、図2の無線送電装置5と比較して、アンテナ53が1つではなく複数(例えば3つ)設けられている点と、制御部57から質問波送信制御部571と方向決定部573が無くなって方向算出部574が追加されている点と、記憶部58に到来方向推定アルゴリズム情報が格納されている点で相違している。
【0063】
ここでの到来方向推定アルゴリズムとは、複数のアンテナ53によって電波を受信した場合に、電波の経路長差による位相差に基づいて、その電波の到来方向を算出(推定)するアルゴリズムである。この到来方向推定アルゴリズムは既知であるので、これ以上の説明を省略する。
【0064】
方向算出部574は、複数のアンテナ53によって受信した無線受電装置7からのパイロット信号、および、記憶部58に格納されている到来方向推定アルゴリズムに基づいて、そのパイロット信号を送信した無線受電装置7の方向を算出する。また、送電波送信制御部572は、その無線受電装置7に対して、ビーム生成回路56を用いて、方向算出部574によって算出された方向に送電波を送信する。
【0065】
次に、図6を参照して、第2実施形態の無線受電装置7について説明する。図6は、第2実施形態の無線受電装置7の構成図である。図6の無線受電装置7は、図3の無線受電装置7と比較して、制御部76に受信強度判定部762が無い点と、記憶部77に受信強度情報が格納されていない点で相違している。
【0066】
次に、図7を参照して、第2実施形態の無線送電システムの処理について説明する。図7は、第2実施形態の無線送電システムの処理を示すフローチャートである。なお、図4のフローチャートと比較して、同様の処理には同様のステップ番号を付し、重複する説明を適宜省略する。
【0067】
ステップS1〜ステップS9は、図4と同様である。ステップS9の後、ステップS101において、無線受電装置Aのパイロット信号送信制御部763は、送受信回路74を用いて無線受電装置Aの識別情報を含むパイロット信号を生成し、生成したパイロット信号をアンテナ73から無線送電装置5に送信する。無線送電装置5はそのパイロット信号を受信する(ステップS102)。
【0068】
次に、無線送電装置5の方向算出部574は、複数のアンテナ53によって受信した無線受電装置Aからのパイロット信号、および、記憶部58に格納されている到来方向推定アルゴリズムに基づいて、そのパイロット信号を送信した無線受電装置Aの方向を算出する(ステップS103)。
【0069】
次に、無線送電装置5の制御部57は方向算出完了信号を無線受電装置Aに送信し(ステップS104)、無線受電装置Aはその方向算出完了信号を受信する(ステップS105)。
【0070】
同様に、ステップS106において、無線受電装置Bのパイロット信号送信制御部763は、送受信回路74を用いて無線受電装置Bの識別情報を含むパイロット信号を生成し、生成したパイロット信号をアンテナ73から無線送電装置5に送信する。無線送電装置5はそのパイロット信号を受信する(ステップS107)。
【0071】
次に、無線送電装置5の方向算出部574は、複数のアンテナ53によって受信した無線受電装置Bからのパイロット信号、および、記憶部58に格納されている到来方向推定アルゴリズムに基づいて、そのパイロット信号を送信した無線受電装置Bの方向を算出する(ステップS108)。
【0072】
次に、無線送電装置5の制御部57は方向算出完了信号を無線受電装置Bに送信し(ステップS109)、無線受電装置Bはその方向算出完了信号を受信する(ステップS110)。
【0073】
次に、ステップS111において、無線送電装置5の制御部57は、無線受電装置Aへの送電タイミングが到来したか否かを判定し、Yesの場合はステップS112に進み、Noの場合はステップS114に進む。
【0074】
ステップS112において、無線送電装置5は、無線受電装置Aの方向にビームフォーミングにより送電波を送信する。つまり、無線送電装置5の送電波送信制御部572は、無線受電装置Aに対して送電波を送信する際に、ビーム生成回路56によって生成される指向性のある送電波を、方向算出部574によって算出された無線受電装置Aの方向に送信する。そして、無線受電装置Aでは、アンテナ71はその送電波を受信し、整流回路72はその送電波を整流し、充放電制御部761はその整流された直流電流を用いて充電部78に充電を行う(ステップS113)。
【0075】
ステップS114において、無線送電装置5の制御部57は、無線受電装置Bへの送電タイミングが到来したか否かを判定し、Yesの場合はステップS115に進み、Noの場合はステップS119に進む。
【0076】
ステップS115において、無線送電装置5は、無線受電装置Bの方向にビームフォーミングにより送電波を送信する。つまり、無線送電装置5の送電波送信制御部572は、無線受電装置Bに対して送電波を送信する際に、ビーム生成回路56によって生成される指向性のある送電波を、方向算出部574によって算出された無線受電装置Bの方向に送信する。そして、無線受電装置Bでは、アンテナ71はその送電波を受信し、整流回路72はその送電波を整流し、充放電制御部761はその整流された直流電流を用いて充電部78に充電を行う(ステップS116)。
【0077】
ステップS117において、無線受電装置Aの制御部76は、方向探索タイミングが到来したか否かを判定し、Yesの場合はステップS101に戻り、Noの場合はステップS113に戻る。この方向探索タイミングは、例えば、30分おきや、毎日の所定時刻や、車両1から乗員が降りたと推定された直後等、任意のタイミングをユーザが設定しておけばよい(無線受電装置Bも同様)。
【0078】
また、ステップS118において、無線受電装置Bの制御部76は、方向探索タイミングが到来したか否かを判定し、Yesの場合はステップS106に戻り、Noの場合はステップS116に戻る。
【0079】
また、ステップS119において、無線送電装置5の制御部57は、方向探索タイミングが到来したか否かを判定し、Yesの場合はステップS102に戻り、Noの場合はステップS111に戻る。
【0080】
このようにして、第2実施形態の無線送電システムによれば、無線送電装置5が、複数のアンテナ53によって受信した無線受電装置7からのパイロット信号、および、到来方向推定アルゴリズムに基づいて算出(推定)した方向に、指向性のある送電波を送信することで、それぞれの無線受電装置7に対して電力を簡易かつ高効率で供給することができる。
【0081】
また、第1実施形態では無線送電装置5から送信する質問波のずらす角度(例えば5°)の精度でしか無線送電装置5から無線受電装置7への方向を決定できないのに対し、この第2実施形態では到来方向推定アルゴリズムを用いることでより高精度に無線送電装置5から無線受電装置7への方向を算出できる。
【0082】
一方、第1実施形態の無線送電装置5は、第2実施形態の無線送電装置5と比較して、到来方向推定アルゴリズムを用いないことにより演算量(電力消費量)が少なくて済むという利点がある。
【0083】
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0084】
例えば、無線受電装置7の数は、4つに限定されず、1つ以上の任意の数であればよい。
【0085】
また、無線送電装置5の設置場所は、床2の下に限定されず、車両1の天井等の別の場所であってもよい。
【0086】
また、無線受電装置7の設置場所は、座席に限定されず、ドア等の他の可動部であってもよい。
【0087】
また、図4では、無線受電装置7が無線送電装置5からの起動用送信波によって起動するものとしたが、これに限定されず、無線受電装置7が予め充電されている充電部78からの電力により無線送電装置5からの質問波を待ち受けるものとしてもよい。
【0088】
また、図7では、無線受電装置7が無線送電装置5からの起動用送信波によって起動するものとしたが、これに限定されず、無線受電装置7が予め充電されている充電部78からの電力により無線送電装置5に対して定期的等のタイミングで方向探索のためのパイロット信号を送信するようにしてもよい。
【0089】
また、無線送電装置5が無線受電装置7からセンサ情報等を受信した場合、そのセンサ情報等の送信先はECU6に限定されず、車載カーナビゲーションシステム等の他の装置であってもよい。
【0090】
また、無線送電装置5が無線受電装置7の方向を認識(決定、算出)したのと同様の手法によって、無線受電装置7が無線送電装置5の方向を認識(決定、算出)するようにしてもよい。そして、それらの2つの認識結果を用いれば、方向の精度がより高くなる。
【符号の説明】
【0091】
1…車両、2…床、3…前部座席、4…後部座席、5…無線送電装置、6…ECU、7…無線受電装置、8…アプリケーション回路、9…温度センサ、31…前部座席背面部、32…前部座席座面部、41…後部座席背面部、42…後部座席座面部、51…アンテナ、52…送電回路、53…アンテナ、54…送受信回路、55…演算回路、56…ビーム生成回路、57…制御部、58…記憶部、71…アンテナ、72…整流回路、73…アンテナ、74…送受信回路、75…演算回路、76…制御部、77…記憶部、78…充電部、571…質問波送信制御部、572…送電波送信制御部、573…方向決定部、574…方向算出部、761…充放電制御部、762…受信強度判定部、763…パイロット信号送信制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7