特許第6969812号(P6969812)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6969812ストレージライブラリ装置及びストレージライブラリ装置における媒体搬送方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6969812
(24)【登録日】2021年11月1日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】ストレージライブラリ装置及びストレージライブラリ装置における媒体搬送方法
(51)【国際特許分類】
   G11B 15/68 20060101AFI20211111BHJP
   G11B 17/22 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   G11B15/68
   G11B17/22
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-223817(P2019-223817)
(22)【出願日】2019年12月11日
(65)【公開番号】特開2021-93232(P2021-93232A)
(43)【公開日】2021年6月17日
【審査請求日】2019年12月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】岩田 伸一
【審査官】 中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/038255(WO,A1)
【文献】 特開2017−174488(JP,A)
【文献】 特開2011−023068(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/041375(WO,A1)
【文献】 国際公開第2019/111533(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/199430(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 15/68
G11B 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース内に、
媒体が出し入れされる開口部を有しかつ該開口部を通じて内部の媒体収納室に媒体が複数収納されるマガジンと、
媒体が出し入れされる媒体挿入口を有しかつ該媒体挿入口から挿入された媒体に対してデータの記録及び再生をする複数のドライブと、
これらマガジンとドライブとの間で媒体を案内する搬送機構と、を具備するストレージライブラリ装置であって、
前記搬送機構は、前記ケースの前後方向に沿う搬送路を備え、
前記マガジン及びドライブは同一平面内で、かつ前記搬送路の一方側に位置する領域に配列されるとともに、前記マガジンの開口部及び前記ドライブの媒体挿入口は前記搬送路に向くように配置され、
前記マガジンの媒体収納室には第1媒体と第2媒体とが少なくとも収納され、
前記ドライブは第1ストレージデバイス及び第2ストレージデバイスを少なくとも有しており、
前記搬送機構は、前記マガジン内の第1媒体を第1ストレージデバイスに搬送した後、前記第2媒体を第2ドライブに搬送することで、これら第1、第2ストレージデバイスにて各第1、第2媒体に対して並行したデータの記録/再生を行わせることを特徴とするストレージライブラリ装置。
【請求項2】
前記マガジンは前記ケースの前部側に配置され、
前記ドライブは前記ケースの後部側に配置されることを特徴とする請求項1に記載のストレージライブラリ装置。
【請求項3】
前記マガジンの開口部は前記ケースの前後方向に沿うように複数配列され、
前記マガジンの各開口部内の媒体収納室には、前記ケースの幅方向に沿うように複数の媒体が直列に配列かつ収納されることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のストレージライブラリ装置。
【請求項4】
前記マガジンは媒体2個を収納可能な媒体収納室を有し、
前記ドライブは2台のストレージデバイスにより構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のストレージライブラリ装置。
【請求項5】
前記搬送機構は、前記搬送路に沿って移動可能で、かつ前記マガジンの開口部及びドライブの媒体挿入口に対向する受渡口を有するアクセッサを具備する請求項1〜4のいずれか1項に記載のストレージライブラリ装置。
【請求項6】
媒体が出し入れされる開口部を有しかつ該開口部を通じて内部の媒体収納室に媒体が複数収納されるマガジンと、
媒体が出し入れされる媒体挿入口を有しかつ該媒体挿入口から挿入された媒体に対してデータの記録及び再生をする複数のドライブと、
これらマガジンとドライブとの間で媒体を案内する搬送機構と、を具備し、
前記マガジンの媒体収納室には第1媒体と第2媒体とが少なくとも収納され、
前記ドライブは第1ストレージデバイス及び第2ストレージデバイスを少なくとも有するストレージライブラリ装置において、
前記搬送機構の搬送路を前記マガジンを収容するケースの前後方向に沿うように配置した上で、
前記マガジン及びドライブを同一平面内でかつ前記搬送路の一方側に位置する領域に配列するとともに、前記マガジンの開口部及び前記ドライブの媒体挿入口を前記搬送路に向くように配置し、
前記搬送機構は、前記マガジン内の第1媒体を第1ストレージデバイスに搬送した後、前記第2媒体を第2ドライブに搬送することで、これら第1、第2ストレージデバイスにて各第1、第2媒体に対して並行したデータの記録/再生を行わせることを特徴とするストレージライブラリ装置における媒体搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケースの高さ方向の寸法が大きくならない省スペース化が可能な構造とすることができるストレージライブラリ装置及びストレージライブラリ装置における媒体搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のストレージライブラリ装置に関する技術として特許文献1及び特許文献2が知られている。
特許文献1に示されるオートローダー装置は、複数個の磁気カートリッジ等の媒体を着脱自在に収納するマガジンと、このマガジンから媒体を出し入れしかつ搬送する搬送機構と、この搬送機構により搬送された媒体に対してデータの記録及び再生をする記録再生機構と、を具備する。
【0003】
このオートローダー装置では、記録再生機構(ストレージデバイス)となるドライブが1台しか設けられておらず、2台以上のドライブを実装する場合に上下2段とする必要がある。
例えば、特許文献2に示されるオートチェンジャ型記憶装置では、記録再生機構となるドライブが上下2段に設けられた例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−146610号公報
【特許文献2】特開平7−334912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、19インチラックに搭載されるストレージライブラリ装置では、ラックの間口寸法から装置幅を450mm以内とする必要がある。
また、ストレージライブラリ装置に搭載されるドライブは、5.25インチ規格により幅146mmと定められている。
このため、ストレージライブラリ装置では、ドライブの媒体挿入口を装置正面に向くように1台実装し、ドライブの前面に搬送機構、その両側にストレージメディア収納棚となるマガジンを配するのが一般的であり、2台以上のドライブを実装する場合は装置高さを変更する必要があった。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、全体の配置を見直すことで、ドライブを複数配置したとしても高さ方向の寸法が大きくならない省スペース化が可能なストレージライブラリ装置及びストレージライブラリ装置における媒体搬送方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第1態様に示すストレージライブラリ装置では、ケース内に、媒体が出し入れされる開口部を有しかつ該開口部を通じて内部の媒体収納室に媒体が複数収納されるマガジンと、媒体が出し入れされる媒体挿入口を有しかつ該媒体挿入口から挿入された媒体に対してデータの記録及び再生をする複数のドライブと、これらマガジンとドライブとの間で媒体を案内する搬送機構とを具備するであって、前記搬送機構は、前記ケースの前後方向に沿う搬送路を備え、前記マガジン及びドライブは同一平面内で、かつ前記搬送路の一方側に位置する領域に配列されるとともに、前記マガジンの開口部及び前記ドライブの媒体挿入口は前記搬送路に向くように配置されることを特徴とする。
【0008】
本発明の第2態様に示す媒体搬送方法では、媒体が出し入れされる開口部を有しかつ該開口部を通じて内部の媒体収納室に媒体が複数収納されるマガジンと、媒体が出し入れされる媒体挿入口を有しかつ該媒体挿入口から挿入された媒体に対してデータの記録及び再生をする複数のドライブと、これらマガジンとドライブとの間で媒体を案内する搬送機構と、を具備するストレージライブラリ装置において、前記搬送機構の搬送路を前記マガジンを収容するケースの前後方向に沿うように配置した上で、前記マガジン及びドライブを同一平面内でかつ前記搬送路の一方側に位置する領域に配列するとともに、前記マガジンの開口部及び前記ドライブの媒体挿入口を前記搬送路に向くように配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ケースの前後方向に沿う搬送路を利用して、複数のドライブを同一平面内で設置可能としたので、ケースの高さ方向の寸法が大きくならない省スペース化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係るストレージライブラリ装置を示す概略構成図である。
図2】本発明の実施形態に係るストレージライブラリ装置の斜視図である。
図3】マガジンを示す斜視図である。
図4】ストレージメディアを示す斜視図である。
図5】ドライブを示す斜視図である。
図6】実施形態に係るストレージライブラリ装置の動作を示す説明図である。
図7図6に続く動作説明図である。
図8図7に続く動作説明図である。
図9図8に続く動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係るストレージライブラリ装置100の最小構成について図1を参照して説明する。
このストレージライブラリ装置100は、ケース1に設置されたマガジン2、ドライブ3及び搬送機構4により構成される。なお図1の例におけるケース1は、詳細には、構造部材としてのシャーシとこのシャーシに支持されて収容空間を形成するカバーとを有する。
【0012】
ケース1はケーシングを構成する筐体部材である。
マガジン2は媒体となるストレージメディアMが出し入れされる開口部2Aを有し、かつ該開口部2Aを通じて媒体が媒体収納室2B内に複数収納されるストレージメディア収納棚である。
【0013】
ドライブ3は媒体が出し入れされる媒体挿入口3Aを有し、かつ媒体挿入口3Aを通じて挿入された媒体に対してデータの記録及び再生をするものであって、複数台が設置される。
搬送機構4は、ケース1の前後方向(矢印A1-A2方向)に沿う搬送路4Aを有しており、マガジン2とドライブ3との間にて媒体となるストレージメディアMを搬送する。
【0014】
また、マガジン2及びドライブ3は、同一平面内でかつ搬送機構4の搬送路4Aの一方側(矢印B側)に位置する領域10に配列される。
また、マガジン2の開口部2A及びドライブ3の媒体挿入口3Aは、共に搬送機構4の搬送路4Aに向くように配置されている。
【0015】
そして、上記ストレージライブラリ装置100では、搬送機構4にケース1の前後方向(矢印A1-A2方向)に沿う搬送路4Aを備えた上で、マガジン2及び複数のドライブ3を、同一平面内でかつ搬送路4Aの一方側(矢印B側)領域10に配列した。
さらに、上記ストレージライブラリ装置100では、これらマガジン2の開口部2A及びドライブ3の媒体挿入口3Aを共に搬送路4Aに向くように配置した。
すなわち、上記ストレージライブラリ装置100では、ケース1の前後方向に沿う搬送路4Aの一方側の領域10を利用して、複数のドライブ3を同一平面内で設置可能としたので、ケース1の高さ方向の寸法が大きくならない省スペース化が可能となる。
【0016】
(実施形態)
本発明の実施形態に係るストレージライブラリ装置101について図2図9を参照して説明する。
ストレージライブラリ装置101は、図2の斜視図に示されるようにケース11に設置されたマガジン12、ドライブ13、搬送機構14、制御基板15及び電源16を主な構成要素とする。
なお、実施形態に係るストレージライブラリ装置101では、媒体として、図4に示されるようなストレージメディアM1〜M6、具体的にはリニア・テープ・オープン(LTO:Linear Tape-Open)と呼ばれるコンピューター用の磁気テープ型記録媒体が使用される。
【0017】
ケース11はケーシングを構成する筐体部材であって、図示しない枠体フレーム内に複数段設置される。
マガジン12は媒体となるストレージメディアM1〜M6が内部に収納可能な矩形のマガジン筐体20を有するストレージメディア収納棚であって、ケース11の前部側(矢印A1側)に位置する。
【0018】
マガジン筐体20の一側面(矢印B2側)にはストレージメディアM1〜M6が出し入れされる複数の開口部12Aが形成されている。これら開口部12Aはケース11の前後方向(矢印A1-A2方向)に沿うように一列に配列されている。
また、マガジン筐体20の内部には、各開口部12Aを通じて挿入されたストレージメディアM1〜M6が収納される媒体収納室12Bが設けられている。
【0019】
なお、本例のマガジン12は、図3に示すように、マガジン筐体20に3つの開口部12A及び各開口部12Aに通じる3つの媒体収納室12Bを有しており、各媒体収納室12B内に、ケース11の幅方向(矢印B1−B2方向)に沿うように2個を1組としたストレージメディア「M1,M2」,「M3,M4」及び「M5,M6」が直列して収納される。
また、図2は、マガジン12のマガジン筐体20の上蓋が取り外された図を示すものであって、媒体収納室12Bに収納されたストレージメディアM1〜M6が露出して示されている。
また、マガジン12は、ケース11から前後方向(矢印A1-A2方向)に引き出し可能となっており、これによりマガジン12内のストレージメディアM1〜M6の取外し及び交換を可能とする。
【0020】
ドライブ13は媒体が出し入れされる媒体挿入口13Aを有しており、かつ媒体挿入口13Aを通じて挿入された媒体に対してデータの記録及び再生を行うストレージデバイスである。
本例では、ドライブ13として、図2に示されるように第1ストレージデバイス21及び第2ストレージデバイス22(合計2台のドライブ13)が隣接するように設置されている。
【0021】
また、各ドライブ13は図5の外観図に示されるように矩形状に形成され、ケース11の後部側(矢印A2側)に配置されている(図2参照)。
また、複数あるドライブ13の媒体挿入口13Aは、マガジン12の開口部12Aと同様、ケース11の前後方向(矢印A1-A2方向)に沿うように配列されている。
【0022】
搬送機構14は、ケース11の前後方向(矢印A1-A2方向)に沿う搬送レール14Aを有し、搬送レール14Aに沿って移動可能で、かつマガジン12の開口部12A及びドライブ13の媒体挿入口13Aに対向する受渡口30Aを有するアクセッサ30を具備する。
アクセッサ30では、受渡口30Aを通じて受け取ったストレージメディアM1〜M6を保持するトレイ30Bを備えている。
そして、このようなアクセッサ30では、トレイ30Bを介して、マガジン12又はドライブ13で把持した各ストレージメディアM1〜M6を、搬送レール14Aに沿って移動させた後、異なるマガジン12又はドライブ13に収納する動作を行う。
【0023】
また、マガジン12及びドライブ13は、同一平面内でかつ搬送機構14の搬送レール14Aの一方側(矢印B1側)に位置する領域Sに配列される。
このとき、上記ストレージライブラリ装置101では、マガジン12内の媒体収納室12Bを3つとすることで、ケース11内の同一平面上に、ドライブ13となるストレージデバイス21及びストレージデバイス22を合計2台隣接配置することができ、ケース11内のスペースを有効利用することができる。
また、領域S上のマガジン12及びドライブ13は、各開口部12A及び媒体挿入口13Aが共に搬送機構14の搬送レール14Aに向くように配置され、これによりアクセッサ30を回転させることなく、マガジン12又はドライブ13に対するストレージメディアM1〜M6の出し入れを可能とする。
【0024】
制御基板15及び電源16は共にケース11内のマガジン12の後方側(矢印B1側)に配置される。
制御基板15では、作業者からの指令に基づきドライブ13及び搬送機構14のアクセッサ30の動作を制御する。
【0025】
次に、図6図9を参照してストレージライブラリ装置101の動作について説明する。
本例では、マガジン12内の最前部(矢印A1側)に位置する媒体収納室12B内のストレージメディアM1,M2について、ドライブ13の第1ストレージデバイス21及び第2ストレージデバイス22にて同時にデータ記録及び再生を行わせる場合の例を説明する。
【0026】
まず、図6(A)及び(B)に示すように、マガジン12内の媒体収納室12B内の手前側(矢印B2側)に位置するストレージメディアM1を、搬送機構14のアクセッサ30に設けられた把持機構(図示略)により引き出し、該アクセッサ30のトレイ30B上に載置する。
このとき、マガジン12内の媒体収納室12B内の奥側(矢印B1側)に位置するストレージメディアM2は、図示しない付勢手段により媒体収納室12B内の手前側(矢印B2側)にスライドする。
【0027】
その後、図7(A)及び(B)に示すように、搬送機構14を駆動してアクセッサ30のトレイ30Bを、搬送レール14Aに沿って矢印A2方向に移動させた後、第1ストレージデバイス21の正面で停止させる。
その後、搬送機構14のアクセッサ30に設けられた把持機構(図示略)により、アクセッサ30のトレイ30B上に載置されたストレージメディアM1を、ドライブ13の第1ストレージデバイス21内に挿入し、第1ストレージデバイス21に対して、ストレージメディアM1へのデータ記録及び再生を行わせる。
【0028】
次に、図8(A)及び(B)に示すように、マガジン12内の媒体収納室12B内の手前側(矢印B2側)にスライドされたストレージメディアM2を、搬送機構14のアクセッサ30に設けられた把持機構(図示略)により引き出し、該アクセッサ30のトレイ30B上に載置する。
【0029】
その後、図9(A)及び(B)に示すように、搬送機構14を駆動してアクセッサ30のトレイ30Bを、搬送レール14Aに沿って矢印A2方向に移動させた後、第2ストレージデバイス22の正面で停止させる。
その後、搬送機構14のアクセッサ30に設けられた把持機構(図示略)により、アクセッサ30のトレイ30B上に載置されたストレージメディアM2を、ドライブ13の第2ストレージデバイス22内に挿入し、第2ストレージデバイス22に対してストレージメディアM2へのデータ記録/再生を行わせる。
【0030】
そして、上記ストレージライブラリ装置101では、第1ストレージデバイス21にてストレージメディアM1へのデータ記録/再生を行わせ、かつ同時並行により第2ストレージデバイス22にてストレージメディアM2へのデータ記録/再生を行わせることができる。
すなわち、上記ストレージライブラリ装置101では、データ記録/再生を2つのストレージデバイス21,22にて並行して効率良く行わせることができる。
【0031】
以上詳細に説明した本実施形態に係るストレージライブラリ装置101では、搬送機構14にケース11の前後方向(矢印A1-A2方向)に沿う搬送レール14Aを備えた上で、マガジン12及び複数のドライブ13を、同一平面でかつ搬送レール14Aの一方側(矢印B1側)の領域Sに配列した。
さらに、上記ストレージライブラリ装置101では、これらマガジン12の開口部12A及びドライブ13の媒体挿入口13Aを共に搬送レール14Aに向くように配置した。
これにより、上記ストレージライブラリ装置101では、ケース11の前後方向に沿う搬送レール14Aの一方側の領域Sを利用して、複数のドライブ13を同一平面内で設置可能としたので、ケース11の高さ方向の寸法が大きくならない省スペース化が可能となる。
【0032】
また、上記ストレージライブラリ装置101では、第1ストレージデバイス21にてストレージメディアM1へのデータ記録/再生を行わせ、かつ第2ストレージデバイス22にてストレージメディアM2へのデータ記録/再生を行わせ、これによりデータ記録/再生を2つのストレージデバイス21,22にて並行して行わせることができる。
その結果、上記ストレージライブラリ装置101では、効率的なデータ記録/再生が可能となる。
【0033】
上記実施形態は以下のように変形しても良い。
(変形例1)
上記実施形態では、図2及び図3に示すようにマガジン12に3つの媒体収納室12Bを形成しているが、2つの媒体収納室12Bとしても良いし、スペースに余裕があれば3つ以上の媒体収納室12Bを形成しても良い。
【0034】
(変形例2)
上記実施形態では、図2に示すようにマガジン12内の媒体収納室12Bに、2つのストレージメディアを収納可能としたが、これに限定されずスペースに余裕があれば3つ以上のストレージメディアを収納させるようにしても良い。
【0035】
(変形例3)
上記実施形態では、図2に示すようにドライブ13として2台のストレージデバイス21,22を設けるようにしたが、これに限定されずスペースに余裕があれば3台以上のストレージデバイスを設置しても良い。
【0036】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、ケースの高さ方向の寸法が大きくならない省スペース化が可能な構造とすることができるストレージライブラリ装置及びストレージライブラリ装置における媒体搬送方法に関する。
【符号の説明】
【0038】
1 ケース
2 マガジン
2A 開口部
2B 媒体収納室
3 ドライブ
3A 媒体挿入口
4 搬送機構
4A 搬送路
10 一方側の領域
11 ケース
12 マガジン
12A 開口部
12B 媒体収納室
13 ドライブ
13A 媒体挿入口
14 搬送機構
14A 搬送レール
20 マガジン筐体
21 ストレージデバイス
22 ストレージデバイス
30 アクセッサ
30A 受渡口
30B トレイ
100 ストレージライブラリ装置
101 ストレージライブラリ装置
M1 ストレージメディア
M2 ストレージメディア
S 一方側の領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9