特許第6969943号(P6969943)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6969943
(24)【登録日】2021年11月1日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】凍結飲料
(51)【国際特許分類】
   A23G 9/00 20060101AFI20211111BHJP
   A23G 9/34 20060101ALI20211111BHJP
   A23L 29/206 20160101ALI20211111BHJP
   A23L 2/00 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   A23G9/00
   A23G9/34
   A23L29/206
   A23L2/00 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-178972(P2017-178972)
(22)【出願日】2017年9月19日
(65)【公開番号】特開2019-50786(P2019-50786A)
(43)【公開日】2019年4月4日
【審査請求日】2020年9月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000175283
【氏名又は名称】三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 有里子
【審査官】 安孫子 由美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−022330(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/126151(WO,A1)
【文献】 特開平07−163301(JP,A)
【文献】 特開2006−223189(JP,A)
【文献】 特開昭58−101651(JP,A)
【文献】 特開昭54−129166(JP,A)
【文献】 特開平03−076537(JP,A)
【文献】 特公昭56−010020(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G
A23L
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タラガムと、キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上とが含有された凍結飲料であって、
タラガムの含有量が、タラガム、キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類の合計含有量の50重量%以上である凍結飲料
【請求項2】
前記タラガムが、前記凍結飲料の全量に対して、0.01〜0.3重量%で含有され、かつ
前記キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上が、前記凍結飲料の全量に対して、0.01〜0.2重量%で含有される請求項に記載の凍結飲料。
【請求項3】
前記凍結飲料が、可撓性の容器に充填されている請求項1又は2に記載の凍結飲料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、凍結飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
凍結飲料とは、凍らせることによって、揉み崩しながらシャーベット状飲料として飲用することができる飲料である。
このような凍結飲料は、揉み崩して飲めるようになるまで相当の時間がかかり、また、融解しながら飲む際、融け始めは味が濃く、融けていくにしたがって味が薄くなる。
一方、多糖類からなる増粘又は安定剤が種々開発されており、凍結を意図する飲料等に利用されている(例えば、特許文献1〜3等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−022330号公報
【特許文献2】特開H08−252067号公報
【特許文献3】特開H07−163301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、融解過程において呈味の調整を図ることができる凍結飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は以下の発明を含む。
(1)タラガムと、キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上とが含有された凍結飲料。
(2)タラガムが、凍結飲料の全量に対して、0.01〜0.3重量%で含有される上述した凍結飲料。
(3)前記キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上が、凍結飲料の全量に対して、0.01〜0.2重量%で含有される上述した凍結飲料。
(4)凍結飲料が、可撓性の容器に充填されている上述した凍結飲料。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、融解過程において呈味の調整を図ることができる凍結飲料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の凍結飲料は、タラガムと、キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上とが含有されている。これらは、安定剤として凍結飲料に含まれている。なかでも、タラガムが主成分であることが好ましい。ここで主成分とは、安定剤として添加する成分のうち最も含有量が多いもの及び/又は安定剤全体として半分以上の重量を占めるものを指す。特に、安定剤として添加する成分のうち最も含有量が多いものであることが好ましい。
なお、本願において安定剤とは、凍結飲料の粘度を増大させる成分を指し、ゲル化剤、増粘剤等として、食品に添加される成分を意味する。なかでも、多糖類であることが好ましい。タラガム、キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類は、通常、安定剤として凍結飲料に添加される。
このように、凍結飲料において、タラガムと、キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上とが含有されることにより、その相互作用によって、融解過程において呈味の調整を図ることができる。
【0008】
タラガムは、南米のペルーや近隣地域に産するマメ科タラ(Caesalpinia spinosa)の種子の胚乳部分から得られるノニオン性の多糖類の一種である。タラガムは、食品添加物として、精製タイプとクルードタイプとがあるが、精製タイプを用いることが好ましい。さらに、溶液の透過率は、70%以上のものが好ましく、80%以上のものがより好ましく、90%以上のものがさらに好ましい。ここでの透過率は、660nmの光の透過率を意味し、1%のタラガム水溶液にて、市販されている一般的な透過率測定装置にて測定した値を示す。
【0009】
タラガムは、例えば、凍結飲料の全量に対して、0.01〜0.3重量%で含有されることが好ましく、0.015〜0.25重量%で含有されることがより好ましく、0.015〜0.2重量%で含有されることがさらに好ましい。
【0010】
本開示の凍結飲料には、タラガム、キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類以外の安定剤が含有されてもよく、例えば、グァーガム、ローカストビーンガム、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、グルコマンナン、サイリウムシードガム、マクロホモプシスガム、寒天、ゼラチン、ペクチン(例えば、HMペクチン、LMペクチン等)、アルギン酸、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム等)、アルギン酸エステル、プルラン、カードラン、トラガントガム、ガティガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、カラヤガム、ファーセレラン、キチン、ウェランガム、セルロース類(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、発酵セルロース、結晶セルロース等)、デンプン類(例えば、デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、α化デンプン、リン酸架橋デンプン、オクテニルコハク酸デンプン、酢酸デンプン等)、デキストリン類(例えば、ポリデキストロース、難消化性デキストリン等)、大豆多糖類、及びファーセレラン等が挙げられる。これらは単独で又は組み合わせて用いてもよい。
【0011】
キサンタンガムは、食品添加物として一般に用いられる、微生物発酵により得られる多糖類である。
カラギナンは、食品等において一般に用いられるゲル化、増粘、安定作用等を示す多糖類であり、カッパ、イオタ、ラムダの3つのタイプがある。なかでも、硬く強いゲルを作ることから、カッパカラギーナンを用いることが好ましい。
タマリンド種子多糖類は、豆科のタマリンドの内胚乳から得られる多糖類である。
【0012】
キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上は、例えば、凍結飲料の全量に対して、0.01〜0.2重量%で含有されることが好ましく、0.01〜0.1重量%で含有されることがより好ましく、0.01〜0.05重量%で含有されることがさらに好ましい。
【0013】
本開示の凍結飲料において、安定剤は、用いる安定剤の特性によって適宜調整することができるが、凍結飲料の全量に対して、全安定剤として0.02〜0.3重量%で含有されることが好ましく、0.03〜0.2重量%で含有されることがより好ましく、0.04〜0.2重量%で含有されることがさらに好ましい。
本開示の凍結飲料は、例えば、5℃の凍結前飲料の60rpmでの粘度が、5〜100mPa・sであることが好ましく、5〜50mPa・sであることがより好ましい。粘度は、BL型粘度計を用い、ローターNo.1、60秒、5℃の条件で測定した値である。
【0014】
この凍結飲料は、一般に飲料として流通している全ての飲料、例えば、飲料水(例えば、天然水等)、茶(例えば、緑茶、紅茶、中国茶、烏龍茶、ハブ茶、麦茶、そば茶、ブレンド茶、ほうじ茶、プーアル茶、うめこぶ茶、マテ茶等)、清涼飲料水(例えば、柑橘類、リンゴ、ブドウ、パイナップル、ストロベリー、ラズベリー、ブルーベリー、マンゴ、パパイヤ等の果汁飲料、ノンアルコール飲料等)、炭酸飲料(例えば、サイダー、コーラ等)、スポーツ飲料(例えば、ポカリスエット、アクエリアス等)、コーヒー、ココア、紅茶、アルコール性飲料(例えば、酎ハイ、リキュール、カクテル等)、酒類(例えば、ビール、ワイン、ジン、ラム酒、ウォッカ、テキーラ、清酒、焼酎、ブランデー、ウィスキー等)、牛乳、豆乳、野菜等のジュース(トマト等)又はこれらを含む飲料等が挙げられる。なかでも、甘味等を含む呈味成分が含有されているものが好ましい。また、冷凍してシャーベット状の食感で飲用され得る飲料においても、融解過程の食感を良好な状態にすることができることから、呈味成分の有無にかかわらず、全ての飲料に適用することができる。
【0015】
本開示の凍結飲料は、タラガムと、キサンタンガム、カラギナン及びタマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上とを組み合わせて用いることにより、融解過程における甘味等を含む呈味が調整され、つまり、融け始めと、融けていくにしたがっての呈味の差が低減され、最後まで美味しく飲用することができる。また、このような凍結飲料を可撓性の容器に充填して、凍結させた場合において、このような容器を外部から手で揉み解すことにより、シャーベット状の融解飲料を揉みだすことができ、容易に飲用することができる。さらに、このような凍結飲料を匙によって掬い上げる場合においても、適度なシャーベット形状で、容易に匙で救い上げることができる。
【0016】
本開示の凍結飲料は、さらに甘味料を含むものが好ましい。この凍結飲料は、融解過程において呈味、特に甘味を調整することができるため、特に、甘味料を含有する凍結飲料に対して有効に作用する。また、本開示の凍結飲料の他の側面においては、融解過程におけるシャーベット状等のソフトで滑らかな食感、揉み解し、匙通り又は匙での掬い上げ等を良好なものとすることができる。
甘味料としては、ショ糖、ブドウ糖、麦芽糖、果糖、乳糖、水飴、蜂蜜、異性化糖(例えば、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖等)、転化糖、オリゴ糖(例えば、イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、キシロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、テアンデオリゴ糖、大豆オリゴ糖等)、トレハロース、パラチノース、糖アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、還元水飴、還元パラチノース、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、グリセリン等)、高甘味度甘味料(ステビア、甘草抽出物、羅漢果抽出物、ソーマチン、モネリン、モナチン、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテームおよびアドバンテーム等)等が挙げられる。これらは単独で用いられていてもよいし、2種以上で併用されていてもよい。
【0017】
甘味料は、凍結飲料の全量に対して、3重量%以上で含有されているものが好ましく、5〜30重量%のものがより好ましく、10〜25重量%のものがさらに好ましい。甘味料の濃度が高くなれば、凍結飲料のBrixが大きくなることにより揉み解しが容易となり、比較的柔らかい凍結状態が得られるが、甘すぎると感じさせる。一方、適度な甘さとなるように、甘味料の濃度を調整すると、凍結飲料のBrixが小さくなることにより、揉み解しが容易な、比較的柔らかい凍結状態が得られない。このように、適度な甘さと、容易な揉み解しはトレードオフの関係を有するが、上述した安定剤に加え、甘味料を上述した範囲とすることにより、適度な呈味と容易な揉み解しを可能とする凍結状態を達成することができる。
【0018】
本開示の凍結飲料は、さらに、本開示の目的を損なわない限り、他の食品成分、金属塩、香料、着色料、酸味料(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等)等、食品添加成分を含有していてもよい。各種香料の添加により、凍結飲料に適度な風味及び香りを与えることができる。
【0019】
金属塩としては、一般に食品に用いることができるものが挙げられる。代表的には、カリウム塩、カルシウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、鉄塩等が挙げられ、金属塩は、水溶性であるものが好ましく、有機酸塩(例えば、クエン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、乳酸塩等)、無機塩(例えば、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩等)のいずれでもよい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0020】
本開示の凍結飲料は、当該分野で公知の方法により製造することができる。凍結飲料を構成する成分の混合順は、特に限定されるものではなく、液体状のものと固体状(例えば、粉末状、顆粒状、打錠状等)のものとを別々に混合し、液体状のものの中に固体状のものを添加してもよいし、その逆でもよい。各成分を同時に混合してもよい。各成分が均一になるまで混合又は撹拌し、均一の液体を任意に容器に分注し、冷凍庫にて凍結させればよい。なお、容器に分注する前又は後に殺菌を行ってもよい。殺菌の方法は当該分野で公知の方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、UHT殺菌、レトルト(加圧加熱)殺菌等が挙げられる。冷凍の際の温度は0℃よりも低ければよく、通常、−15℃以下とすることが好ましい。冷凍時間は適宜設定することができる。本開示の凍結飲料は、通常、凍結した状態又は半凍結の状態で飲食されるが、液状のまま流通、販売等に付されてもよい。
【0021】
本開示の凍結飲料は、可撓性の容器に充填することが好ましい。
可撓性の容器としては、ペットボトル、キャップ付きの口部を有する可撓性袋状容器等が挙げられる。本開示の凍結飲料は、可撓性の容器に充填することにより、常温流通を可能とし、飲用に際しては冷凍庫等で凍結することにより、凍結状態の容器詰め凍結飲料を容易に揉み解し、便利に飲用することができる。
【0022】
以下、本開示の凍結飲料について実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0023】
実施例1〜9:果汁凍結飲料の製造
表1及び2の組成に従い、凍結飲料を製造した。具体的には、砂糖、果糖、エリスリトール、安定剤を粉体混合した。これを、スイートNT(低糖化還元水飴、物産フードサイエンス株式会社製)とイオン交換水との混合液に投入し、80℃にて10分間撹拌して、粉体を溶解させた。この溶液に、4倍濃縮リンゴ混濁果汁、50%クエン酸溶液を添加して撹拌し、得られた溶液を5℃に冷却した。これに香料を添加し、凍結前飲料を製造した。これに110℃、10秒間のUHT殺菌を行い、アルミパウチに充填し、−20℃の冷凍庫で15時間かけて凍結し、凍結飲料を製造した。
【0024】
【表1】
【表2】
【0025】
比較例1〜2
比較例として、安定剤の組成を、表3に示すものに変更した以外、実施例の組成と同様の凍結飲料を製造した。
【表3】
【0026】
得られた実施例及び比較例の凍結前飲料及び凍結飲料について、以下の評価を行った。
(流動性)
5℃の凍結前飲料の60rpmでの粘度を測定した。その結果を表4に示す。ここでの粘度は、BL型粘度計を用い、ローターNo.1、60秒、5℃の条件で測定した値である。粘度の値から、流動性の良否を判定した。
【0027】
(溶解試験)
凍結前飲料160mlを200mlのペットボトルに充填し、凍結したサンプルを準備した。これを室温で放置し、60分後から10分おきに溶解液を採取し、Brix値を測定した(AS ONE株式会社製 デジタル糖度計IPR−101α)。60分から150分の間の最高値と最低値のBrix値の差を表4及び5に示す。各実施例及び比較例のBrix値の差が比較例1のBrix値の差の半分以下の場合、凍結飲料として適性有と評価し、半分を超える場合、適性無と評価した。なお、150分の時点で、全量溶解した。
【0028】
(揉みだし易さ)
得られた凍結飲料をペットボトルに充填し、−20℃で15時間かけて凍結し、室温にて15分間放置後に評価した。この評価においては、
I:僅かに力を入れるだけで揉み出して飲むことができる。凍結飲料として非常に望ましい。
II:力を入れることで揉み出して飲むことができる。凍結飲料として望ましい。
III:かなり力を入れないと揉み出すことができない。凍結飲料としてあまり望ましくない。
IV:かなり力を入れても揉み出すことができない。凍結飲料として望ましくない。
【0029】
(匙刺さり)
A:僅かに力を入れるだけでスプーンをスムーズに刺して掬い上げることができる。凍結飲料として非常に望ましい。
B:力を入れることでスプーンをスムーズに刺して掬い上げることができる。凍結飲料として望ましい。
C:かなり力を入れないとスプーンで掬い上げることができない。凍結飲料としてあまり望ましくない。
D:かなり力を入れても氷片しか掬い取れない。凍結飲料として望ましくない。
【0030】
なお、総合評価では、流動性の評価が「良」、溶解試験の評価が「有」、揉みだし易さの評価が「I又はII」及び匙刺さりの評価が「A又はB」の全てを満たすものを「○」と判定した。一方、粘度の評価が「否」、溶解試験の評価が「無」、揉みだし易さの評価が「IIIもしくはIV」又は匙刺さりの評価が「CもしくはD」のいずれか1つ以上を満たすものを「×」と判定した。
【0031】
【表4】

【表5】
【産業上の利用可能性】
【0032】
本開示は、凍結飲料において、タラガムと、キサンタンガム、カラギナン、タマリンド種子多糖類からなる群から選択される1種以上を含む安定剤が含有されることにより、その相互作用によって、融解過程における呈味の調整を図ることができ、種々の飲料に適用することができる。