(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
【0023】
まず、
図1及び
図2を参照して本実施形態における口栓付きパウチ容器Pの箱詰め動作について概略的に説明し、
図3以降を参照して本実施形態の箱詰め装置について具体的に説明する。
図1は口栓付きパウチ容器Pの箱詰め動作を概略的に示す図であり、
図2は口栓付きパウチ容器Pの斜視図である。以下においては、口栓付きパウチ容器Pを適宜に「パウチ容器P」とだけいう。
【0024】
図1に示すように、パウチ容器Pは、食料等の内容物が充填されて口栓Sがキャップで封止された後、図示しないパウチ移送手段によって集積装置20へ向けて順次に移送される。パウチ移送手段には、ベルトコンベヤが好適に用いられる。
【0025】
パウチ移送手段によってパウチ容器Pが移送されるとき、口栓Sが移送方向下流側に向いた状態でベルト上に載置された状態で移送される。また、ベルト上に載置される複数のパウチ容器Pは、一定の間隔にピッチ出しされた状態で移送されるのが好ましい。これにより、集積装置20に設けられた仕切部材22によってパウチ容器Pを1つずつ順次に確実に受け取ることができる。
【0026】
パウチ移送手段によって移送されてきたパウチ容器Pは、下り傾斜姿勢で設けられたパウチ供給装置90(
図3参照)に渡される。パウチ供給装置90もまた、無端状のベルトコンベヤによって構成されるのが好適である。そして、パウチ容器Pは、パウチ供給装置90によって引き続き移送され、パウチ供給位置βにおいて集積装置20に渡される。
【0027】
ここで、パウチ容器Pは、
図2に示すように、一対の胴部シート1,2と、幅方向両側に折り畳んで設けられる一対のサイドガセット3(
図2では一方のみを図示)と、口栓Sとを有する。各シート1,2とサイドガセット3は、柔軟なフィルム材で構成されている。一対の胴部シート1,2とサイドガセット3とは、幅方向側縁部においてサイドシール部SSにより接合されている。また、一対の胴部シート1,2とサイドガセット3とは、容器下部においてボトムシール部BSにより互いに接合されている。さらに、一対の胴部シート1,2とサイドガセット3の各上端部はトップシール部TSにより接合されている。各シール部SS,BS,TSは、例えば、ヒートシールによって好適に形成される。
【0028】
口栓Sは、円筒状のスパウト(図示せず)と、スパウトの一端部の開口を密封するように取り付けられたキャップS1と、スパウトの外周に設けられた複数のフランジ部S2と、スパウトの他端に連結された取付部S3とを有する。取付部S3は、例えば、舟形の外形をなす筒状に形成され、円筒状のスパウトと連通するとともに、外周面が一対の胴部シート1,2間に密封状態に接合されている。口栓Sの取付部S3もまた、例えばヒートシールによって胴部シート1,2間に密封状態で取り付けられている。
【0029】
再び
図1を参照すると、集積装置20では、パウチ供給装置90から受け渡されたパウチ容器Pが、パウチ取出し位置αにおいて、直線状に整列した状態に集積される。本実施形態では、12個のパウチ容器Pが集積される例が示される。
【0030】
このように集積されたパウチ容器Pは、後述するパウチ移送装置の把持部によってパウチ取出し位置αから掴み上げられる。本実施形態では、後述するように2台のパウチ移送装置によって6個ずつのパウチ容器グループG1,G2毎に整列状態を保ったままそれぞれ掴み上げられる。そして、各パウチ容器グループG1,G2は、後述する箱搬送装置によって搬送される箱Cに向けて移送されるが、その移送の間にパウチ容器グループG1,G2を構成する各パウチ容器Pが互いに接近する方向に幅寄せされる。これにより、整列状態にある6個のパウチ容器Pの全体長さが箱詰めに適したサイズに縮められる。
【0031】
このように幅寄せされた各パウチ容器グループG1,G2がパウチ移送装置によって引き続き移送され、箱搬送装置によって連続的に搬送される箱Cにそれぞれ収納される。そして、パウチ移送装置によるパウチ容器グループG1,G2の各パウチ容器Pの把持が解除され、その結果、パウチ容器Pが箱C内で解放される。
【0032】
その後、パウチ移送装置の把持部は、次に箱詰めする各6個のパウチ容器Pを把持するために、集積装置20の取出し位置αへと移動する。他方、パウチ容器Pが収納された箱Cは、図示しない上側のフラップが閉じられて、出荷可能な状態となる。
【0033】
次に、
図3及び
図4を参照して、パウチ容器の箱詰め装置10について具体的に説明する。
図3は、本実施形態の口栓付きパウチ容器Pの箱詰め装置10を概略的に示す側面図であり、
図4は、
図3に示した箱詰め装置10を概略的に示す平面図である。
【0034】
図3及び
図4に示すように、箱詰め装置10は、箱搬送装置12と、集積装置20と、パウチ移送装置40とを備える。箱搬送装置12は、パウチ容器Pを収納する箱Cを連続的に搬送するものである。本実施形態では、箱搬送装置12は、
図4に示すように、U字状に搬送経路で箱Cを連続的に搬送するように構成されている。箱搬送装置12は爪付きチェーンコンベヤで構成されるのが好適であり、複数に分割されたコンベヤによって構成されてもよい。
【0035】
なお、本実施形態の箱搬送装置12は、U字状の搬送経路をなして構成される例について説明したが、これに限定されるものではない。箱搬送装置12は、直線搬送部分12aだけを含むように構成されてもよいし、あるいは、例えば、略L字状に屈曲する搬送経路を形成するように構成されてもよい。
【0036】
集積装置20は、U字状の搬送経路を構成する2つの直線搬送部分12a,12bのうち一方側の直線搬送部分12aに沿って設置されている。集積装置20は、パウチ取出し位置αにおいて複数のパウチ容器Pを整列状態に集積する機能を有する。
【0037】
具体的には、集積装置20は、
図3に示すように、水平方向に離れて配設された2つのスプロケット24a,24bと、2つのスプロケット24a,24bに掛け渡された無端状のチェーン26とを備える。チェーン26は、複数本のチェーンによって構成されるのが好ましい。2つのスプロケット24a,24bのうち少なくとも一方は図示しないモータによって矢印方向に回転駆動され、これによりチェーン26が矢印A方向に循環移動するようになっている。また、スプロケット24a,24bに掛け渡された無端状のチェーン26は、2つの水平部分を有し、上側水平部分の中間位置がパウチ容器Pの取出し位置αに設定されている。
【0038】
チェーン26には、多数の仕切部材22が等間隔で取り付けられている。仕切部材22は、パウチ供給装置90から供給されるパウチ容器Pを順次に受け取り、取出し位置αにおいてパウチ容器Pを整列させるための部材である。本実施形態では、取出し位置αにおいて、12個のパウチ容器Pが整列状態に集積される。
【0039】
図5は、集積装置20に設けられる仕切部材22によって複数のパウチ容器Pが整列状態で集積された様子を示す(a)上面図、及び、(b)側面図である。
図5(a),(b)に示すように、仕切部材22は、底板22a、仕切壁22b、背面部22c、及び取付部23を有する。底板22a及び仕切壁22bは、例えば金属板をL字状に折り曲げ加工して形成されている。底板22aは、パウチ供給装置90から受け取ったパウチ容器Pが載置される部分である。仕切壁22bは、整列状態で集積された12個のパウチ容器Pにおいて隣り合うパウチ容器P間にそれぞれ配置され、搬送方向(矢印A方向)の後方側においてパウチ容器Pと当接可能に立設されている。
【0040】
仕切部材22の背面部22cは、仕切壁22bの搬送方向後方の側面に固定されている。背面部22cは、例えば、金属板を直方体状に形成して構成することができる。背面部22cの仕切壁22bとの対向面は平坦面に形成されており、取出し位置αにおいて背面部22cと仕切壁22bとの間の距離がパウチ容器Pの厚みWよりも例えば数mm程度広くなるように設定されている。このように設定することで、取出し位置αにおいて整列状態にあるパウチ容器Pを集積装置20から容易に取り出すことが可能になる。
【0041】
取付部23は、仕切部材22の底板22aの下面に固定されており、仕切部材22をチェーン26に取り付けるための部分である。
【0042】
再び
図3及び
図4を参照すると、パウチ移送装置40は、集積装置20の上方に設けられている。パウチ移送装置40は、例えば、天井に設置することができる。パウチ移送装置40は、集積装置20によって取出し位置αで集積させたパウチ容器Pを整列状態のまま掴み上げて移送し、箱搬送装置12によって搬送される箱Cに収納する機能を有する。
【0043】
パウチ移送装置40は、多軸ロボットによって好適に構成される。より具体的には、パウチ移送装置40としてパラレルリンクロボットを用いることができるが、3次元でのパウチ容器Pの移送が可能であればどのようなロボットが用いられてもよい。
【0044】
パウチ移送装置40は、アーム下端に把持部42を有する。把持部42は、集積装置20において整列状態に集積されたパウチ容器Pを把持するための部分である。把持部42は6対のチャック44を有する。これにより、1台のパウチ移送装置40の把持部42によって、6個のパウチ容器Pを把持して移送することができる。すなわち、本実施形態では集積装置20において12個のパウチ容器Pが整列状態に集積され、この集積された12個のパウチ容器Pを2台のパウチ移送装置40の把持部42によって6個ずつ把持して移送するように構成されている。このように、2台のパウチ移送装置40によって箱詰めを行うため、1台のパウチ移送装置で箱詰めする場合に比べて、パウチ容器Pの箱詰め速度の高速化が容易になり、パウチ収納済み箱の生産性を向上させることができる。
【0045】
パウチ移送装置40の把持部42には、幅寄せ機構46が設けられている。幅寄せ機構46は、チャック44によって把持された6個のパウチ容器Pを互いに密着させるように接近させる機能を有する。具体的には、幅寄せ機構46は、モータMによって回転駆動されるボールネジと、例えばパンタグラフのように伸縮自在なリンク機構(図示せず)とを含む。各チャック44の上部は伸縮自在なリンク機構に連結されている。
【0046】
1つのチャック44は、把持部42のフレームに固定された固定チャックになっている。また、他の1つのチャック44が上記ボールネジに螺合されて駆動チャックになっている。これにより、モータMによってボールネジが回転駆動されると、固定チャック44に対して駆動チャック44が近接または離間するように移動し、この駆動チャック44にリンク機構を介して連結された他の4対のチャック44も同様に近接または離間するように移動する。このようにチャック44が移動することによって、
図3中の左側に示されるパウチ移送装置40の把持部42のように各チャック44が離間した状態と、
図3中の右側に示されるパウチ移送装置40の把持部42のように各チャック44が近接または接触した状態(すなわち幅寄せした状態)とに動作可能になっている。
【0047】
続いて、
図6及び
図7を参照して本実施形態の集積装置20について、より詳細に説明する。
図6は、集積装置20の取出し位置αをパウチ整列方向から見た状態で示す拡大図である。
【0048】
図6に示すように、集積装置20は、パウチ取出し位置αにおいて整列した複数のパウチ容器Pの口栓Sの位置が整列方向に沿って直線状に並ぶように揃える一対の口栓位置整列ガイド52を備える。一対の口栓位置整列ガイド52は、パウチ容器Pの整列方向(
図6の紙面に垂直な方向)に延在した長尺部材であり、取出し位置αにあるパウチ容器Pの口栓Sの両側に設けられている。また、各口栓位置整列ガイド52は、ブラケット54を介してエアシリンダ56の駆動軸57に連結されており、エアシリンダ56の作動によって進退可能に構成されている。これにより、一対の口栓位置整列ガイド52がエアシリンダ56によって前進移動すると、一対の口栓位置整列ガイド52が取出し位置αにあるパウチ容器Pの口栓Sのフランジ部S2の両側に近接または接触して位置することになる。その結果、取出し位置αにおいて集積された12個のパウチ容器Pの口栓Sの位置が整列方向に沿って直線状に揃えられる。
【0049】
また、集積装置20は、パウチ取出し位置αにおいて整列状態にある複数のパウチ容器Pの口栓位置の整列ピッチを揃える口栓ピッチ調整ガイド72を備える。口栓ピッチ調整ガイド72は、ブラケット74を介してエアシリンダ76の駆動軸77に連結されており、エアシリンダ76の作動によって進退可能に構成されている。
【0050】
図7は、集積装置20に設けられる口栓ピッチ調整ガイド72の平面図である。
図7には、集積されたパウチ容器Pの口栓Sの両側に一対の口栓位置整列ガイド52が二点鎖線で示されている。口栓ピッチ調整ガイド72は、金属板または樹脂板で構成され、
図7に示すように略Y字状の切込み73が所定ピッチdで形成されている。この所定ピッチdは、取出し位置αにおいて集積されたパウチ容器Pの整列ピッチに対応する。本実施形態では、1つの口栓ピッチ調整ガイド72に6つの切込み73が形成されている。したがって、本実施形態の集積装置20では、取出し位置αにおいて12個のパウチ容器Pが整列状態で集積されるため、2つの口栓ピッチ調整ガイド72が整列方向に並んで設けられている。
【0051】
12個のパウチ容器Pが取出し位置αにおいて集積されたとき、各仕切部材22間に収容されたパウチ容器Pの整列ピッチが不揃いになることがある。特に、箱詰め速度を上げるため集積装置20のチェーン26の回転速度を高速化すると、チェーン26の回転停止時の減速度が大きくなって、仕切部材22間でパウチ容器Pの位置が不安定になり易い。そこで、本実施形態の集積装置20では、口栓ピッチ調整ガイド72を設けて口栓Sの整列ピッチを揃えることとしている。
【0052】
具体的には、集積装置20においてチェーン26が回転停止し、取出し位置αにおいて12個のパウチ容器Pが集積されたとき、エアシリンダ76が作動して口栓ピッチ調整ガイド72を取出し位置αに向かって前進させる。このとき、口栓ピッチ調整ガイド72は、
図6に示すように、パウチ容器Pの口栓Sの取付部S3に対応する高さ位置に配置されている。そのため、前進移動する口栓ピッチ調整ガイド72の切込み73の縁部がパウチ容器Pの一対の胴部シート1,2を介して口栓Sの取付部S3に当接することよって口栓Sの整列ピッチが切込み73の形成ピッチである所定ピッチdに揃えられることになる。
図7には、最前位置まで前進移動した口栓ピッチ調整ガイド72が示されており、このとき口栓SのキャップS1の位置が切込み73の縁部が屈曲する部分付近に位置している。
【0053】
続いて、上記の構成を備えるパウチ容器の箱詰め装置10の動作について説明する。
【0054】
集積装置20の仕切部材22は、パウチ供給装置90のパウチ供給と同期して回転移動する。これにより、各仕切部材22上にパウチ容器Pを1個ずつ受け取り、12個のパウチ容器Pを連続して受け取ると、図示しない外側案内ガイドで幅方向移動が概略規制されながら取出し位置αまで移動して停止する。その結果、取出し位置αにおいて12個のパウチ容器Pが整列した状態で集積される。
【0055】
そして、集積装置20では、口栓位置整列ガイド52が前進移動して、整列状態に集積されている12個のパウチ容器Pの口栓Sの位置が整列方向に沿った直線状に揃えられる。続いて、口栓ピッチ調整ガイド72が前進移動して、整列状態に集積されている12個のパウチ容器Pの口栓Sの整列ピッチが所定ピッチdとなるように揃えられる。なお、口栓位置整列ガイド52と口栓ピッチ調整ガイド72とは同時に作動してもよいし、口栓ピッチ調整ガイド72が先に作動してもよい。
【0056】
この状態で、パウチ移送装置40の把持部42が取出し位置αの上方から下降移動する。そのとき、チャック44が口栓Sの高さ位置に到達する前に、エアシリンダ56の作動によって口栓位置整列ガイド52が後退移動し、チャック44と干渉しない位置で且つパウチ容器Pの掴み上げを妨げない位置まで退避する。
【0057】
このように口栓位置整列ガイド52が退避した後、把持部42のチャック44が下降移動して、口栓Sのフランジ部S2を把持する。チャック44の先端内面には、例えばゴム、ウレタン等の軟質材45が貼着されており、これにより口栓Sをしっかりと把持することができる。そして、把持部42はパウチ移送装置40を構成する多軸ロボットの作動により持ち上げられる。その結果、取出し位置αで整列状態にあった12個のパウチ容器Pが2つの把持部42によって集積装置20から6個ずつ取り出される。このとき、口栓ピッチ調整ガイド72は、パウチ容器Pが集積装置20から掴み上げられる前に、エアシリンダ76の作動によって後退移動してパウチ容器Pと干渉しない位置に退避している。
【0058】
2つの把持部42によって6個ずつ掴み上げられたパウチ容器Pは、パウチ移送装置40によって移送され、箱搬送装置12によって連続的に搬送される箱C内に収納される。このとき、箱搬送方向において下流側に設置されているパウチ移送装置40a(
図4参照)によって奇数番目(No.1,No.3,No.5,・・・)に搬送されてくる箱Cにパウチ容器Pを収納し、箱搬送方向において上流側に設置されているパウチ移送装置40b(
図4参照)によって偶数番目(No.2,No.4,No.6,・・・)に搬送されてくる箱Cにパウチ容器Pを収納するのが好ましい。
【0059】
チャック44を開放して箱Cへのパウチ容器Pの収納が完了したパウチ移送装置40の把持部42は、次に箱詰めする各6個のパウチ容器Pを把持するために、集積装置20の取出し位置αへと移動する。他方、パウチ容器Pが収納された箱Cは、図示しない上側のフラップが閉じられて、出荷可能な状態となる。
【0060】
上述したように本実施形態のパウチ容器の箱詰め装置10によれば、パウチ移送装置40が箱搬送装置12によって連続的に搬送される箱Cにパウチ容器Pを整列状態で収納する構成としたことで、パウチ容器Pの箱詰め速度を容易に高速化することができ、パウチ収納済み箱の生産性を向上させることができる。
【0061】
また、本実施形態では、2台のパウチ移送装置40によって箱詰めを行うため、1台のパウチ移送装置で箱詰めする場合に比べて、パウチ容器Pの箱詰め速度の高速化が容易になり、パウチ収納済み箱の生産性を向上させることができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、パウチ取出し位置αにおいて整列した12個のパウチ容器の口栓位置が整列方向に沿って直線状に並ぶように揃える口栓位置整列ガイド52を備えることで、パウチ移送装置40の把持部42によって各パウチ容器Pの口栓Sをチャック44で掴み上げる動作を正確に行うことができる。その結果、パウチ容器Pの箱詰め速度の高速化による生産性向上を確実に実現できる。
【0063】
さらに、本実施形態によれば、パウチ取出し位置αにおいて整列した12個のパウチ容器の口栓位置の整列ピッチdを揃える口栓ピッチ調整ガイド72を備えることで、パウチ移送装置40の把持部42のチャック44によって各パウチ容器Pの口栓Sを掴み上げる動作を正確に行うことができる。その結果、パウチ容器Pの箱詰め速度の高速化による生産性向上を確実に実現できる。
【0064】
なお、本発明は、上述した実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能である。
【0065】
例えば、上記においてはサイドガセット3を有するパウチ容器Pを箱詰めする場合について説明したが、これに限定されるものではない。本発明に係る箱詰め装置は、
図8に示すように、底ガセット4を有するパウチ容器Pbの箱詰めに適用されてもよい。パウチ容器Pbは、上部に口栓Sを備えている点は上述したパウチ容器Pと同様であるが、サイドガセット3を有していない点で相違する。このパウチ容器Pbは、底ガセット4が上側に山折りされた状態で一対の胴部シート1,2間に配置され、底ガセット4の周縁部が胴部シート1,2とボトムシール部BSによって接合されている。
【0066】
このような底ガセット4を有するパウチ容器Pbの箱詰め装置の集積装置20においては、
図9に示すように、仕切部材22Dの仕切壁22bは上述したサイドガセットを含むパウチ容器P用の仕切部材22と形状が異なっている。具体的には、仕切部材22Dの仕切壁22bは、
図9(a)に示すように、略L字形に屈曲した屈曲部28を幅方向両側縁部に有しており、これらの屈曲部28がパウチ容器Pbのサイドシール部SS近傍の胴部に当接するように構成されている。このように仕切部材22Dの仕切壁22bを形成することで、集積させたときのパウチ容器Pbをより安定した姿勢で整列させることが可能である。したがって、上述した箱詰め装置10において、集積装置20の仕切部材22を仕切部材22Dに交換することで、底ガセット4を含むパウチ容器Pbの箱詰めにも対応可能になり、箱詰め装置の汎用性を広くすることができる。
【0067】
また、上記では集積装置20において取出し位置αに12個のパウチ容器Pが整列状態で集積される例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、集積装置20は1つの箱Cに収納される個数の3倍以上の整数倍の口栓付きパウチ容器を整列させ、パウチ移送装置40は整数倍に相当する3台以上の複数台設置されており、集積装置20によって整列した口栓付きパウチ容器を3台以上のパウチ移送装置40を用いて箱搬送装置12により搬送される箱Cに収納する構成としてもよい。
【0068】
このようにパウチ移送装置40を増台する場合、
図4に示す箱搬送装置12の他方側の直線搬送部分12bに沿った位置に設置し、これに対応してパウチ供給装置90及び集積装置20を他方側の直線搬送部分12bの側にも追加するのが好ましい。