(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
可動部に設けられ且つ前記可動部の可動方向に沿って並ぶように設けられた複数の第1のピン穴を有する可動プレートと、前記可動プレートと所定間隙を空けて対向する位置に固定され且つ前記可動部を前記可動方向に動かしたときに可動範囲内に予め設定された複数の固定位置にて前記複数の第1のピン穴と順に同軸に重なる位置に設けられた複数の第2のピン穴を有する固定プレートとを備え、前記複数の固定位置にて同軸に重なる複数のピン穴の組のいずれか1組へのピンの挿入によって前記可動部を前記ピンの挿入されたピン穴の組に対応する前記固定位置で固定するロック機構において、前記ピン穴の組への前記ピンの挿入を検出するピン挿入検出装置であって、
前記可動プレート又は前記固定プレートと対向する位置に設けられ且つ前記複数のピン穴の組のいずれに前記ピンが挿入されても挿入された前記ピンからの力を受けてピン未挿入時の初期位置から予め設定された移動方向に移動すると共に、前記ピン穴の組から前記ピンが抜き取られたときに付勢手段によって前記初期位置へと復帰するように構成された前記複数の第1のピン穴及び前記複数の第2のピン穴に共通の補助プレートと、
前記補助プレートの前記移動方向への移動を検出する検出器と、を備えることを特徴とするピン挿入検出装置。
前記補助プレートは、前記同軸に重なるピン穴の組に挿入された前記ピンからの力を受けて前記初期位置から前記ピンの挿入方向に移動するように構成されている請求項1又は2に記載のピン挿入検出装置。
基台上に垂直な軸回りに回転自在に設けられたブラケット部と、該ブラケット部に、水平な軸回りに回転自在に支持されたアーム部とを備え、前記垂直な軸回りの回動範囲に複数の張り出し位置を有するアウトリガ装置と、
前記ブラケット部に設けられ且つ前記ブラケット部の回動方向に沿って並ぶように設けられた複数の第1のピン穴を有する可動プレートと、前記可動プレートと所定間隙を空けて対向する位置で前記基台に固定され且つ前記ブラケット部を回動させたときに前記複数の張り出し位置にて前記複数の第1のピン穴と順に同軸に重なる位置に設けられた複数の第2のピン穴を有する固定プレートとを備え、前記複数の張り出し位置にて同軸に重なる複数の前記ピン穴の組のいずれか1組へのピンの挿入によって前記ブラケット部を前記ピンの挿入されたピン穴の組に対応する前記張り出し位置で固定するロック機構と、
前記ピン穴の組への前記ピンの挿入を検出する装置として、請求項1から4のいずれか1項に記載のピン挿入検出装置と、を備えることを特徴とする作業機。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係るピン挿入検出装置を備える作業車両の一実施形態であるタワークレーンについて、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、各構成部の位置関係を解りやすくするため、本来は見えない部分を透視表示している場合がある。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
【0014】
(第1実施形態)
(構成)
図1及び
図2に示すように、本発明の第1実施形態に係るタワークレーン1は、シャーシフレーム2と、走行装置3と、ベース4と、コラム5と、クレーン装置6とを備える。加えて、右前アウトリガ装置9RF、右後アウトリガ装置9RR、左前アウトリガ装置9LF及び左後アウトリガ装置9LRと、運転席10と、操作部11と、ウインチ12と、ワイヤロープ13と、フック14と、原動部15と、コントロールボックス16と、フック格納ブラケット17とを備える。
【0015】
走行装置3は、例えばゴム製の履帯が左右に装着されたクローラ式の走行装置であり、シャーシフレーム2の下部に設けられている。
ベース4は、シャーシフレーム2の上部に連結固定されており、コラム5は、ベース4の上部に旋回自在に立設されている。
クレーン装置6は、コラム5の上端に起伏自在に枢支され、入れ子式の箱型ブームで構成された伸縮式の起伏ブーム7と、この起伏ブーム7の先端部に起伏自在に枢支され、入れ子式の箱型ブームで構成された伸縮式の折曲げブーム8とを備える。
【0016】
右前、右後、左前及び左後アウトリガ装置9RF、9RR、9LF及び9LRは、シャーシフレーム2上部の、右前、右後ろ、左前及び左後ろにそれぞれ設けられている。
以下、右前、右後、左前及び左後アウトリガ装置9RF、9RR、9LF及び9LRを、「各アウトリガ装置9RF〜9LR」と略称する場合がある。
各アウトリガ装置9RF〜9LRは、シャーシフレーム2上に旋回かつ起伏自在に設けられた基端側アーム93と、基端側アーム93の先端に起伏自在に設けられた伸縮式の先端側アーム95とを備えている。
【0017】
更に、各アウトリガ装置9RF〜9LRは、それぞれ基端側アーム93を起伏動作させるための油圧アクチュエータである縦アウトリガシリンダ37を備えている。加えて、図示省略するが、各アウトリガ装置9RF〜9LRは、それぞれ先端側アーム95を起伏動作させると共に伸縮動作させるための油圧アクチュエータである横アウトリガシリンダを備えている。
【0018】
なお、右前及び左前アウトリガ装置9RF及び9LFはいずれも同じ構成を有するので、
図2、
図5及び
図6では、「アウトリガ装置9F」として、符号を特に区別せずに記載している。
運転席10は、タワークレーン1を走行操作時にオペレータ(運転者)が着座するもので、リンク機構を介してタワークレーン1の後方に突出して設けられている。
【0019】
操作部11は、タワークレーン1の後端部に設けられており、運転席10の前方かつ後端部の左側に配された左右一対の走行操作レバー及び複数の操作スイッチが配置された操作パネル(不図示)と、操作パネルの右横側に設けられた複数の操作レバー(不図示)とを有している。
上記各操作レバーは、各種油圧アクチュエータにそれぞれ対応して設けられており、中立位置から傾倒する方向で各操作レバーに対応する油圧アクチュエータの駆動が可能となっている。
【0020】
ウインチ12は、起伏ブーム7の後端面の略中央位置に突設されている。そして、タワークレーン1は、このウインチ12からワイヤロープ13を、シーブ45を介して折曲げブーム8の先端部に導く。そして、この先端部の上部に設けられたシーブ46と、シーブ46の下方であり、折曲げブーム8の先端内部に設けられたシーブ(図示略)とを介してフック14に掛回すことにより、フック14が折曲げブーム8の先端部から吊り下げられている。
【0021】
原動部15は、図示省略するが、その筐体内部に、エンジンと、このエンジンを駆動源として駆動する圧油供給装置と、この圧油供給装置から供給される圧油の油路を切換制御するコントロールバルブとを備える。
ここで、このタワークレーン1は、クレーン操作を遠隔で行うことが可能な遠隔操作装置(図示略)を備えている。この遠隔操作装置は、遠隔操作装置の筺体に設けられた各種操作レバーや各種操作スイッチにより、上記操作部11の操作レバー及び操作スイッチと同等の操作が可能に構成されている。また、この遠隔操作装置は、操作レバー及び操作スイッチの操作に応じた遠隔操作信号を無線送信するように構成されている。
【0022】
各アウトリガ装置9RF〜9LRは、
図1及び
図2に示す格納姿勢と、
図3に示す張り出し姿勢とに動作可能に構成されている。このタワークレーン1では、クレーン装置6の使用時には、まず、ロックピン106にて格納時の旋回位置に拘束されている各アウトリガ装置9RF〜9LRを、オペレータが手動でロックピン106を抜き取ることで拘束を解除し旋回可能な状態とする。引き続き、手動で水平方向に回動させることで、
図3に示すように、各アウトリガ装置9RF〜9LRの全体をシャーシフレーム2に対して様々な張り出し位置(旋回角度位置)に位置させることが可能となっている。
【0023】
オペレータは、
図3に示すように、予め定められた張り出し姿勢に対応する複数の旋回角度位置(前方側6種類、後方側7種類)から所望の角度位置(吊荷の荷重等を考慮した位置)にてロックピン106を対応する固定用のピン穴に挿入して旋回位置を固定する。
次いで、オペレータの操作部11又は遠隔操作装置の操作によって、各横アウトリガシリンダを駆動して、先端側アーム95を起方向に動作させると共に伸長させる。更に、各縦アウトリガシリンダ37を駆動して各アウトリガ装置9RF〜9LRの基端側アーム93を伏方向に動作させて先端側アーム95を接地させることで、作業時(吊荷時)のタワークレーン1の安定を図るようになっている。
【0024】
更に、タワークレーン1は、コラム5の旋回、起伏ブーム7及び折曲げブーム8の伸縮、ウインチ12の巻上げ及び巻下げ、並びに起伏ブーム7及び折曲げブーム8の起伏を行うための油圧アクチュエータを備えている。
即ち、タワークレーン1は、一部を除いて図示省略するが、旋回用油圧モータ、起伏ブーム伸縮用油圧シリンダ、折曲げブーム伸縮用油圧シリンダ、ウインチ用油圧モータ、起伏ブーム起伏用油圧シリンダ及び折曲げブーム起伏用油圧シリンダ35R及び35Lを備える。なお更に、タワークレーン1は、走行装置3を駆動するための油圧アクチュエータとして、走行用モータを備える。
【0025】
そして、これらの油圧アクチュエータは、何れも圧油供給装置からコントロールバルブを介して圧油を供給することにより作動するように構成されている。加えて、各横アウトリガシリンダ及び各縦アウトリガシリンダ37は、何れも圧油供給装置からコントロールバルブを介して圧油を供給することにより作動するように構成されている。
図1及び
図2に戻って、コントロールボックス16は、その内部に、
図2(b)に示すコントローラ160を備えている。
【0026】
このコントローラ160には、一部を除いて図示省略するが、操作部11からの操作信号、遠隔操作装置からの遠隔操作信号、各種切換制御弁からの切換位置信号、各種検出器からの検出信号等が入力されている。
第1実施形態では、各種検出器からの検出信号として、
図2(b)に示すように、ピン挿入検出装置を構成する検出器であるリミットスイッチ203(後述)からの検出信号SWp、各アウトリガ装置9RF〜9LRの旋回位置を検出するための検出器であるポテンショメータ(図示略)からの検出信号θr等がコントローラ160に入力されている。
【0027】
なお、
図2(b)に示すように、リミットスイッチ203からの検出信号SWpは、制御基板550を介してコントローラ160に入力されている。
そして、コントローラ160は、これら入力信号に応じて、タワークレーン1の備える油路切換用の電磁弁等の各種電気装置を作動制御する。
また、コントローラ160は、図示省略するが、所定の制御プログラムに基づいて、各種演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、制御プログラムを含む各種データを格納しているROM(Read Only Memory)と、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)と、時間計測用のタイマとを備えている。
【0028】
コントローラ160は、更に、上述した操作部11、遠隔操作装置及びコントロールバルブ等を含めた各装置に対してデータの入出力を媒介する入出力I/F(インターフェース)と、データ転送用のバスとを備えている。コントローラ160の内部では、バスによって、CPUと、ROM、RAM及びタイマとの間が接続されていると共に、このバスに入出力I/Fを介して制御基板550等を含む上記各外部装置が接続されている。
【0029】
そして、電源を投入すると、ROM等に記憶されたBIOS等のシステムプログラムが、ROMに予め記憶された各種の制御プログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPUが各種リソースを駆使して演算処理を行うことで上記各装置を作動制御するための各機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
【0030】
(アウトリガ装置9F)
以下、アウトリガ装置9Fの詳細な構成について説明する。
アウトリガ装置9Fは、
図2(a)及び(b)に示すように、シャーシフレーム2の上面に装着されたベースブラケット90を備えている。ベースブラケット90は、その基端側に設けられた、円筒状の回動支持部92を備えている。
【0031】
また、シャーシフレーム2には、回動支持部92を上下に挟む位置にフレームブラケット18が突設されている。
そして、回動支持部92は、フレームブラケット18を構成する上部ブラケット部18T及び下部ブラケット部18Bの間に、これらを垂直に貫通する垂直軸18p回りに旋回可能に枢支されている。上部ブラケット部18T及び回動支持部92の上端部には、張り出し位置固定用のピン穴(以下、単に「固定用穴」と称す)が設けられており、挿抜可能なロックピン106を固定用穴に挿入することでアウトリガ装置9Fの張り出し位置(旋回位置)を固定できるように構成されている。
【0032】
即ち、ロックピン106をオペレータが手で取り外し、アウトリガ装置9Fを手で水平方向に旋回することで、シャーシフレーム2の側方に向けた張り出し位置にアウトリガ装置9Fの全体を旋回可能になっている。
なお、張り出し位置にてロックピン106を固定用穴に挿入してアウトリガ装置9Fの張り出し位置が確実に固定される。即ち、このアウトリガ装置9Fは、
図1及び
図2に示す格納姿勢から、アウトリガ装置9Fをオペレータが手で水平方向に回動させることで、
図3に示すように、シャーシフレーム2の側方の張り出し位置に位置させられるように構成されている。以上のオペレータの手による張り出し位置への旋回操作については、左後アウトリガ装置9LR及び右後アウトリガ装置9RRについても同様となる。
【0033】
また、ベースブラケット90は、更に、
図2(a)及び(b)に示すように、上記回動支持部92と一体に形成された板状のブラケット部91を備えている。このブラケット部91の下部には、基端側アーム93の基端部が水平な回転軸91b回りに回動可能に枢支されている。また、基端側アーム93の先端部には、板状のセンタブラケット94が基端側アーム93の先端と一体に固定されている。
【0034】
更に、センタブラケット94の装着腕94aとベースブラケット90のブラケット部91に設けられた装着腕91aとに、上記縦アウトリガシリンダ37の両端部がそれぞれ回転軸91bと平行な回転軸91c及び94b回りに回動可能に枢支されている。そして、縦アウトリガシリンダ37を伸縮することにより、アウトリガ装置9Fの接地時における張り出し作動及び格納時における収容作動が可能になっている。
【0035】
また、このアウトリガ装置9Fは、センタブラケット94の先端部に、先端側アーム95が、その基端部を回転軸91bと平行な支軸94c回りに回動可能に枢支されている。
上記先端側アーム95は、角筒状のアウタボックス96と、アウタボックス96の長手方向に沿って伸縮可能にアウタボックス96内に収嵌された角筒状のインナボックス97とを有する。インナボックス97の先端には、水平な軸回りに回動自在にフロート98が枢支されている。
【0036】
(フレームブラケット18)
次に、フレームブラケット18の詳細な構成について説明する。
フレームブラケット18は、
図5(a)及び
図6(a)に示すように、シャーシフレーム2から回動支持部92の配設方向に向けて突設された上部ブラケット部18T及び下部ブラケット部18Bを備えている。
【0037】
上部ブラケット部18Tは、
図4(a)に示すように、略矩形板状で先端部側に丸み(R)が設けられた形状を有し、その板面の略中央位置に板面を貫通して設けられた真円形状の軸穴18htを備えている。加えて、この軸穴18htの周囲に板面を貫通して設けられた真円形状の4つの固定用穴18h1、18h2、18h3及び18h4と、軸穴18htの先端部側に隣接して立設された平面視矩形状の回動阻止部18stpとを備えている。また、軸穴18htは、垂直軸18pを挿通可能な径を有し、固定用穴18h1〜18h4は、ロックピン106を挿通可能な径を有している。
【0038】
なお、固定用穴18h1〜18h4は、軸穴18htの軸心を中心とし且つ軸穴18htよりも大径の同一円周上に周方向に離隔して配置されている。
具体的に、
図4(a)を平面視して、軸穴18htの上側に固定用穴18h1及び18h2が同一円周上に左右隣り合わせに配置され、軸穴18htの左下側に固定用穴18h3及び18h4が同一円周上に斜めに配置されている。これらの位置は、予め設定された複数の張り出し位置に基づき計算によって決められている。
【0039】
下部ブラケット部18Bは、
図5(a)及び
図6(a)に示すように、上部ブラケット部18Tと同じ外形を有しており、回動支持部92を収容可能な間隙を空けて上部ブラケット部18Tと鏡面対称にシャーシフレーム2に突設されている。そして、その板面の略中央位置に軸穴18htと同軸且つ同形状に板面を貫通して設けられた軸穴18hbを備えている。
【0040】
(回動支持部92)
次に、ベースブラケット90の回動支持部92の詳細な構成について説明する。
回動支持部92は、
図5及び
図6に示すように、上端部を構成する板状の上端プレート92aと、筒状の軸カバー部92cと、下端部を構成する板状の下端プレート92dと、上端プレート92aと下端プレート92dとの間に設けられた板状の支持用プレート92sとを備えている。
【0041】
上端プレート92aは、ベースブラケット90の基端側の上部に一体に設けられ、軸カバー部92cの上部開口部よりも大きな板状に構成されている。
この上端プレート92aは、
図4(b)に示すように、軸カバー部92cの上記基端側の外径部から突出する部分が軸カバー部92cの外径部に沿って扇状に膨らむ形状を有している。そして、板面の軸カバー部92cの上部開口部と重なる位置に板面を貫通して設けられた真円形状の軸穴92htと、この軸穴92htの周囲の上記扇状に膨らんだ部分の板面を貫通して設けられた真円形状の3つの固定用穴92h1、92h2及び92h3とを備えている。また、上端プレート92aの上面の軸穴92htの周囲にはボス92eが形成されている。また、軸穴92htは、垂直軸18pを挿通可能な径を有し、固定用穴92h1〜92h3は、ロックピン106を挿通可能な径を有している。
【0042】
なお、軸穴92htは、組立時にフレームブラケット18の軸穴18ht及び18hbと同軸に重なるように形成されている。そして、固定用穴92h1〜92h3は、軸穴92htの軸心を中心とし且つ軸穴92htよりも大径の同一円周上に周方向に離隔して配置されている。この円は、上部ブラケット部18Tの固定用穴18h1〜18h4の配置位置となる円と同心且つ同径の円であり、回動支持部92の回動位置が格納位置又は張り出し位置にあるときに、固定用穴18h1〜18h4と固定用穴92h1〜92h3とはいずれかの穴同士が同軸に重なり合うようになっている。
【0043】
具体的に、
図4(b)を平面視して、軸穴92htの上側の扇状部分の同一円周上の一端部に固定用穴92h1が配置され、軸穴92htの右下側の扇状部分の他端部に固定用穴92h2及び92h3が同一円周上に斜めに配置されている。これらの位置は、予め設定された複数の張り出し位置に基づき計算によって決められている。
軸カバー部92cは、組立時に垂直軸18pの大部分を筒状の内側に収納するように構成されている。
【0044】
下端プレート92dは、ベースブラケット90の基端側の下部に一体に設けられ、軸カバー部92cの下部開口部よりも大きな板状に構成されている。
この下端プレート92dは、上端プレート92aと軸カバー部92cを介して面対向に設けられている。そして、図示省略するが、その板面の軸穴92htと同軸となる位置に板面を貫通して設けられた軸穴92htと同形状の軸穴(以下、「下端軸穴」と称す)を備えている。
【0045】
従って、上部ブラケット部18T及び下部ブラケット部18Bの軸穴18ht及び18hbと、上端プレート92a及び下端プレート92dの軸穴92ht及び下端軸穴とは、同軸に貫通し、この貫通穴に上部ブラケット部18T側から垂直軸18pが挿入される。ここで、垂直軸18pは、
図5(a)及び
図6(a)に示すように、その上端部のフランジ部分の外周の一部が真っ直ぐに切り取られて平坦部が形成されている。そして、垂直軸18pは、
図5(b)及び
図6(b)に示すように、平坦部分が回動阻止部18stpに当接する姿勢で挿入される。これによって、挿入後の垂直軸18pの回動を阻止して固定軸として構成している。
【0046】
支持用プレート92sは、ロックピン106を固定用穴18h1〜18h4及び92h1〜92h3のうち同軸に重なるいずれか1組に挿入したときに、挿入されたロックピン106の先端部を支持する役割を果たすものである。即ち、固定用穴18h4及び92h1だけでは、作業時に負荷がかかった際に挿入されたロックピン106が傾く場合があり、この傾きを抑える役割を果たす。
【0047】
この支持用プレート92sは、
図5及び
図6に示すように、自身と上端プレート92aとの間に、後述する補助プレート200が回動可能な状態で配置される隙間を有して設けられている。加えて、挿入されたロックピン106を、その先端部のテーパ部よりも上の位置で支持可能な高さ位置に設けられている。
支持用プレート92sは、
図7(a)及び(b)に示すように、半円環板状の外周部分の一部を平面視で波状に切り欠いた形状を有している。加えて、板面を貫通して設けられた真円形状の支持用穴192h1、192h2及び192h3を備えている。これら支持用穴192h1〜192h3は、ロックピン106を挿通可能な径を有している。
【0048】
なお、支持用穴192h1〜192h3は、上端プレート92aの固定用穴92h1〜92h3と同軸位置且つ同形状に形成されている。従って、回動支持部92の回動位置が格納位置又は張り出し位置にあるときに、固定用穴18h1〜18h4と固定用穴92h1〜92h3と支持用穴192h1〜192h3とはいずれかの穴同士が同軸に重なり合うようになっている。
【0049】
即ち、固定用穴18h1〜18h4、固定用穴92h1〜92h3及び支持用穴192h1〜192h3は、同一円周上に配置されている。
従って、例えば、
図6(b)に示すように、ロックピン106を、同軸に重なり合う固定用穴18h4及び92h1に挿入時にその先端部は検出用穴200h1(後述)を介して支持用穴192h1に挿入される。これによって、ロックピン106の挿入部分の上端部分は固定用穴18h4にて支持され、中間部分は固定用穴92h1にて支持され、先端部分は支持用穴192h1にて支持されて、ロックピン106の傾きを抑えることが可能である。
【0050】
(各アウトリガ装置9RF〜9LRの張り出し位置)
各アウトリガ装置9RF〜9LRの張り出し位置の数は、
図3に示すように、前方側は、左前及び右前アウトリガ装置9LF及び9RFのフレームブラケット18L及び18Rの固定用穴18h1〜18h4の4つと、回動支持部92の固定用穴92h1〜92h3の3つとの組み合わせとなるため最大で12通りとなる。しかし、ブラケット部91が、
図7(a)に示すように格納方向の旋回でアジャスタ190と当接し、
図7(b)に示すように張り出し側への旋回でシャーシフレーム2と当接する。そのため、最大で12通りとなるところ、
図3に示すように、6通りとなっている。
【0051】
一方、
図3に示すように、左後及び右後アウトリガ装置9LR及び9RRのフレームブラケット19L及び19Rは、その4つの固定用穴の穴位置がフレームブラケット18L及び18Rとは異なる位置となっている点で一部構成が異なっている。しかし、フレームブラケットの固定用穴の数や他の構成部は左前及び右前アウトリガ装置9LF及び9RFと同様となっている。従って、後方側の張り出し位置の数は前方側と同様に最大で12通りとなる。しかし、前方側と同様の理由から、
図3に示すように、7通りとなっている。
【0052】
(ピン挿入検出装置)
次に、第1実施形態に係るピン挿入検出装置の詳細な構成を説明する。
このピン挿入検出装置は、
図2、
図5及び
図6に示すように、フレームブラケット18の固定用穴18h1〜18h4と、回動支持部92の固定用穴92h1〜92h3とのうち同軸に重なる各組の穴にロックピン106が挿入されたことを検出する装置である。
【0053】
即ち、このピン挿入検出装置は、
図2、
図5及び
図6に示すように、補助プレート200と、バネ205A及び205Bと、バネ取付部91d及び91eと、リミットスイッチ203と、スイッチ取付部204と、コントローラ160とを備えている。
補助プレート200は、プラスチック等の樹脂製の部材から構成されており、バネ205A及び205Bを介して、回動支持部92の上端プレート92aと支持用プレート92sとの間に摺動可能に装着されている。
【0054】
この補助プレート200は、
図4(c)に示すように、半円環板状の外周部分の一部を単段の段状に切り欠いた形状を有しており、板面を貫通して設けられた真円形状の3つの検出用穴200h1、200h2及び200h3を備えている。
これら検出用穴200h1〜200h3は、上端プレート92aの固定用穴92h1〜92h3と同じ相対位置関係且つ同じ形状に設けられている。但し、第1実施形態では、ロックピン106の挿入補助のために、検出用穴200h1、200h2及び200h3の上端部には面取りが施され、
図4(c)に示すように、挿入補助用の傾斜面である補助面200b1、200b2及び200b3が形成されている。ここで、補助面200b1〜200b3は、下端側から上端側に向かうほど径が徐々に大きくなる傾斜面となっており、これらの形成部の径は固定用穴92h1〜92h3の径よりも大きくなっている。
【0055】
補助プレート200は、更に、
図4(c)及び
図9(b)に示すように、段を形成する壁部200wを境に、内径側により大きく凹んだ一方の切り欠き部である切り欠き凹部200cと、他方の切り欠き部である切り欠き凸部200dと、壁部200wの略下半分に設けられた傾斜部200sとを備えている。
補助プレート200は、なお更に、円周方向の一端部に設けられたバネ取付部200eと、円周方向の他端部に設けられたバネ取付部200fとを備えている。
【0056】
バネ取付部200eの先端部には、バネ205Bの取付用の穴である取付用穴200gが板面を貫通して設けられ、バネ取付部200fの先端部には、バネ205Aの取付用の穴である取付用穴200jが板面を貫通して設けられている。
バネ205Aは、引っ張りコイルバネから構成されており、その一端部及び他端部にはそれぞれ取付用のフックが設けられている。
【0057】
バネ205Bは、バネ205Aよりも大きい弾性力を有する引っ張りコイルバネから構成されており、その一端部及び他端部にはそれぞれ取付用のフックが設けられている。
バネ取付部91dは、ブラケット部91の一方の側面の回動支持部92寄りの上部に突設されており、その先端部にはバネ205Bの取付用の穴である取付用穴91fが設けられている。
【0058】
バネ取付部91eは、ブラケット部91の他方の側面の回動支持部92寄りの上部に突設されており、その先端部にはバネ205Aの取付用の穴である取付用穴91gが設けられている。
即ち、
図5及び
図6に示すように、補助プレート200を上端プレート92aと支持用プレート92sとの間に配置して、バネ205Aの一端側のフックを補助プレート200の取付用穴200jに引っかけ、バネ205Aの他端側のフックをブラケット部91側の取付用穴91gに引っかける。更に、バネ205Bの一端側のフックを補助プレート200の取付用穴200gに引っかけ、バネ205Bの他端側のフックをブラケット部91側の取付用穴91fに引っかける。このようにすることで、補助プレート200が、上端プレート92aと支持用プレート92sとの間に摺動可能に装着される。
【0059】
このとき、バネ205Bの弾性力がバネ205Aの弾性力よりも大きいため、バネ205Bが縮んだ分だけバネ205Aが伸びて、補助プレート200は、バネ取付部91d側へと引っ張られる。ここで、バネ205A及び205Bの弾性力の関係は、ロックピン106が取り外された状態で、
図9(a)に示すように、補助プレート200のバネ取付部200eがブラケット部91に押し当てられた状態となって、補助プレート200の位置が安定するような関係に設計されている。
【0060】
また、補助プレート200の装着位置やバネ205A及び205Bの長さは、バネ取付部200eがブラケット部91に当接している状態のときに、上端プレート92aの固定用穴92h1〜92h3及び支持用プレート92sの支持用穴192h1〜192h3に対して、補助プレート200の検出用穴200h1〜200h3の位置が回動方向にずれた状態となるように設計されている。
【0061】
一方、リミットスイッチ203は、プランジャ式のスイッチであり、
図5(a)及び
図6(a)に示すように、略直方体形状の本体部の長手方向一端部に突出して設けられたローラスイッチ部203rと、本体部の長手方向他端部に突出して設けられたコネクタ部203cとを備えている。
ローラスイッチ部203rは、円筒形のローラが回転自在に取り付けられており、例えば、横方向からのドグの当接に対してその力を受けて回転することでドグの移動を補助する。また、ローラスイッチ部203rは、プランジャ構造によって、例えば、ドグからの力を受けることでローラ部分が本体部側に沈み込み、ドグからの力を受けない解放状態では、例えば圧縮コイルバネによってローラ部分が元の位置へと復帰する。
【0062】
なお、ローラ部分が沈み込むことで、スイッチがオンとなり、解放状態でスイッチがオフとなるように構成されている。
コネクタ部203cは、信号線や電源線などを内包したケーブルを接続するためのコネクタである。図示省略しているが、実際はコネクタ部203cにはケーブルが接続されており、リミットスイッチ203は、このケーブルを介して制御基板550(
図2(b)参照)に接続されている。更に、この制御基板550は、信号線(図示略)を介してコントローラ160に接続されている。従って、リミットスイッチ203のスイッチのオン・オフの状態を示す検出信号SWpは、制御基板550を介してコントローラ160に入力される。
【0063】
このリミットスイッチ203は、
図7(a)及び(b)に示すように、スイッチ取付部204を介して、回動支持部92の軸カバー部92cに取り付けられている。
スイッチ取付部204は、軸カバー部92cに突設されたスペーサー204a及び204bと、取付プレート204cとを備えている。
スペーサー204a及び204bは、直方体形状を有している。そして、軸カバー部92cの支持用プレート92sの切り欠き部92wの下部位置に、周方向にリミットスイッチ203の幅広側の面の横幅よりも広い間隔を空けて対向して突設されている。また、スペーサー204a及び204bの先端面には、図示省略するが、上下に間隔を空けて取付プレート204cを固定するためのボルト穴がそれぞれ2つずつ設けられている。
【0064】
取付プレート204cは、矩形板状を有し、長手方向の両端部に自身をスペーサー204a及び204bに固定するためのボルトのネジ軸を挿通する挿通穴が短手方向に間隔を空けて2つずつ設けられている。これら挿通穴の中心間距離は、スペーサー204a及び204bの各2つのボルト穴の中心間距離と同じ距離となる。加えて、これら挿通穴よりも長手方向内側にリミットスイッチ203を取付プレート204cに固定するためのボルトのネジ軸を挿通するための2つの挿通穴が長手方向に間隔を空けて設けられている。
【0065】
ここで、リミットスイッチ203の幅広側の面の一方には、その長手方向のローラスイッチ部203r寄りの位置に固定用の2つボルト穴が短手方向に間隔を空けて設けられている。このボルト穴の中心間距離は、取付プレート204cのリミットスイッチ203を取り付けるための2つの挿通穴の中心間距離と同じ距離となっている。
従って、リミットスイッチ203を取付プレート204cにボルトで固定した後に、この取付プレート204cを、スペーサー204a及び204bの内側にリミットスイッチ203が収納される向きでボルト用の穴位置を合わせてスペーサー204a及び204bにボルトで固定する。このようにして、リミットスイッチ203を軸カバー部92cに取り付けることで、ボルト用の穴位置の関係から、リミットスイッチ203のローラスイッチ部203r側が上方を向く姿勢でリミットスイッチ203が固定される。このとき、
図9(b)に示すように、ローラスイッチ部203rのローラ部の一部が補助プレート200の切り欠き凹部200cに到達する高さ位置に固定されるようになっている。
【0066】
より具体的には、
図9(b)に示すように、ロックピン106が挿入されていない状態で、ローラスイッチ部203rのローラ部の上端部が、補助プレート200の切り欠き凹部200cにおける、単段部を形成する壁部200wの傾斜部200sの上端位置と同じ高さ位置に位置する状態に固定されている。加えて、ローラスイッチ部203rのローラ部が、傾斜部200sから周方向(
図9(b)の例では時計回り方向)にわずかに離れた位置に位置する状態で固定されている。即ち、ロックピン106の挿入によって、補助プレート200が回動したときに、傾斜部200sがローラスイッチ部203rのローラ部に当接してローラ部を下方に押し込む。加えて、補助プレート200が、その検出用穴200h1〜200h3と固定用穴92h1〜92h3とが同軸となる位置まで回動したときにリミットスイッチ203をオン状態とする位置関係に固定されている。これらの位置関係や傾斜部200sの傾斜角度などは、各種部材の寸法や、ロックピン106の挿入による補助プレート200の回動量、リミットスイッチ203がオン状態となるのに必要なローラ部の押し込み量などから計算で求めることが可能である。また、傾斜部200sがスイッチドッグの役割を果たしている。
【0067】
コントローラ160は、リミットスイッチ203から制御基板550を介して入力された検出信号SWpに基づき、検出信号SWpがスイッチオンを示す信号である場合に、固定用穴18h1〜18h4及び92h1〜92h3のうち同軸に重なる組にロックピン106が挿入されたことを検出する。加えて、不図示のポテンショメータからの検出信号θrに基づき、どの張り出し位置で固定されているのかを判定する。
【0068】
(補助プレート200のずれ量とロックピン106の形状)
次に、上端プレート92aの固定用穴92h1〜92h3に対する補助プレート200の検出用穴200h1〜200h3のずれ量φと、ロックピン106の形状との関係について説明する。
上記ずれ量φは、
図10(a)に示すように、回動支持部92の旋回中心と固定用穴92h1〜92h3の各中心位置とを通る線と、旋回中心と検出用穴200h1〜200h3の各中心位置を通る線との間の角度となる。
【0069】
一方、ロックピン106は、
図10(b)に示すように、軸部106aと、ハンドル部106hとから構成されている。軸部106aは、円柱形状の基軸部106bと、略円錐形状の先端部106pとを有している。ここで、基軸部106bは、固定用穴18h1〜18h4及び92h1〜92h3、検出用穴200h1〜200h3並びに支持用穴192h1〜192h3の内径よりもわずかに小さい外径を有し、ロックピン106は、これらの穴の内周面に基軸部106bの外周面を摺動させながら挿入されるようになっている。
【0070】
また、
図10(a)に示すように、上記ずれ量φによって、同軸且つ同形状で重なる穴の一方がずれて重なるため、貫通部分の幅dが固定用穴92h1〜92h3の径よりも小さくなると共に、ロックピン106の基軸部106bの外径よりも小さくなる。
そのため、第1実施形態では、
図10(b)に示すように、先端部106pを略円錐形状として先端を尖らせるようにすると共に、この先端部106pの先端の幅d’を、「d’<d」の幅に構成している。
【0071】
即ち、上記ずれ量φは、ロックピン106を挿入時にその略円錐形状の先端部106pの外周部が検出用穴200h1〜200h3の内径部に摺接して、その力を受けて補助プレート200が、
図9(c)に示すように、時計回りに同軸位置まで回動してロックピン106の基軸部106bを挿入可能な状態にできる程度のずれ量となっている。
なお、以上の説明は、前方側の左前及び右前アウトリガ装置9LF及び9RFのロック機構に対応したピン挿入検出装置の説明となる。
【0072】
一方、後方側の左後及び右後アウトリガ装置9LR及び9RRについては、ロック機構が、上部ブラケット部18Tに代えて、固定用穴の穴位置が異なる後方側上部ブラケット部を備えている点が異なるのみで、ピン挿入検出装置の構成は前方側と略同様の構成となる。そのため、左後及び右後アウトリガ装置9LR及び9RRのロック機構に対応したピン挿入検出装置の説明は省略する。
【0073】
(動作)
次に、第1実施形態に係るピン挿入検出装置を備えたタワークレーン1のピン挿入検出動作について説明する。
荷役作業が終了し、オペレータが、操作部11又は遠隔操作装置を操作して、アウトリガ装置9Fの基端側アーム93及び先端側アーム95を格納可能な状態に縮小且つ折り畳んだとする。その後、オペレータが、手でアウトリガ装置9Fを張り出し位置から格納位置まで旋回させて、
図8(a)に示すように、固定用穴18h1及び92h1を同軸に重なる状態にしたとする。
【0074】
ここで、ロックピン106が挿入されていない状態では、
図8(a)及び(b)並びに
図9(a)に示すように、バネ205A及び205Bの弾性力の関係によって、補助プレート200が反時計回り方向に回動した状態となり、検出用穴200h1〜200h3が上記ずれ量φだけずれた状態となっている。この状態では、
図9(b)に示すように、リミットスイッチ203のローラスイッチ部203rの上端部が、補助プレート200の壁部200wを形成する傾斜部200sの上端位置にあると共に、ローラスイッチ部203rは、傾斜部200sから時計回り方向にわずかに離れた位置にある状態となっている。この状態では、ローラスイッチ部203rのローラ部が一切沈み込んでいない状態となり、リミットスイッチ203はオフ状態となっている。
【0075】
いま、オペレータが、
図8(c)に示すように、固定用穴18h1及び92h1にロックピン106を挿入し、その先端部106pの一部が、固定用穴92h1と検出用穴200h1との幅dの貫通部分に挿入されたとする。このように、先端部106pが貫通部分に挿入されると、先端部106pの先端外周が検出用穴200h1の上端部の内周部に摺接して、先端部106pから補助プレート200へと時計回り方向の力が付加される。
【0076】
その結果、先端部106pの摺接初期では、傾斜部200sが時計回りに回動して、ローラスイッチ部203rのローラ面に傾斜部200sが側面から当接する。引き続きロックピン106が挿入されて補助プレート200が時計回りに更に回動すると、傾斜部200sの傾斜面に沿ってローラ部が沈み込んでいく。そして、ロックピン106が、
図8(d)に示すように、最後まで挿入されたとする。
【0077】
このとき、
図9(c)に示すように、補助プレート200が、固定用穴18h1及び92h1に対して検出用穴200h1が同軸となる位置まで回動された時点で、
図9(d)に示すように、ローラ部の上端位置が補助プレート200の下端位置となる位置までローラ部が沈み込み、リミットスイッチ203がオン状態となる。
このオン状態を示す検出信号SWpは、制御基板550を介してコントローラ160に入力され、コントローラ160にてロックピン106の挿入状態が検出される。
【0078】
なお、検出用穴200h1及び支持用穴192h1にロックピン106を挿入した場合を例に挙げたが、検出用穴200h2及び支持用穴192h2又は検出用穴200h3及び支持用穴192h3のいずれにロックピン106を挿入した場合も同様に補助プレート200が時計回りに回動してリミットスイッチ203がオン状態となる。
ここで、第1実施形態において、タワークレーン1が作業機に対応し、上端プレート92aが可動プレートに対応し、上部ブラケット部18T及び後方側上部ブラケット部が固定プレートに対応する。
【0079】
また、第1実施形態において、固定用穴92h1〜92h3が第1のピン穴に対応し、固定用穴18h1〜18h4が第2のピン穴に対応し、検出用穴200h1〜200h3が受け入れ部に対応する。
また、リミットスイッチ203が検出器に対応し、ベースブラケット90がブラケット部に対応し、シャーシフレーム2が基台に対応する。
【0080】
(第1実施形態の作用及び効果)
第1実施形態に係るピン挿入検出装置は、ベースブラケット90に設けられ且つベースブラケット90の回動方向に沿って並ぶようにプレート面を貫通して設けられた固定用穴92h1〜92h3を有する上端プレート92aと、上端プレート92aと所定間隙を空けて対向する位置に固定され且つベースブラケット90を回動させたときに回動範囲に予め設定された複数の張り出し位置にて固定用穴92h1〜92h3と順に同軸に重なる位置(同一円周上の位置)に貫通して設けられた固定用穴18h1〜18h4を有する上部ブラケット部18T(なお、後方側は後方側上部ブラケット部)と、を備え、複数の張り出し位置にて同軸に重なる複数の固定用穴の組へのロックピン106の挿入によってベースブラケット90を固定用穴の組に対応する張り出し位置で固定するロック機構において、固定用穴の組へのロックピン106の挿入を検出する装置である。
【0081】
このピン挿入検出装置は、上端プレート92aと対向する位置に設けられた補助プレート200が、上記複数の張り出し位置に対応する複数の固定用穴の組のいずれにロックピン106が挿入されても挿入されたロックピン106からの力を受けてピン未挿入時の初期位置から予め設定された回動方向(反時計回り方向)に回動すると共に、固定用穴の組からロックピン106が抜き取られたときにバネ205A及び205Bによって初期位置へと復帰する。リミットスイッチ203が、補助プレート200の初期位置から上記回動方向への回動を検出する。
【0082】
ここで、第1実施形態において、補助プレート200は、固定用穴92h1〜92h3と同じ相対位置関係且つ同じ形状に設けられた検出用穴200h1〜200h3を有し、ロックピン106は、円柱状の基軸部106bと略円錐形状の先端部106pとを有している。
検出用穴200h1〜200h3は、ロックピン106が挿入されていないときに固定用穴92h1〜92h3に対して、ロックピン106の先端部106pを挿入可能な貫通部(
図10(a)の幅dの貫通部分)を形成した状態で回動方向の一方向にずれた位置を初期位置とする構成となっている。加えて、先端部106pが貫通部に挿入された時に略円錐形状の先端部106pの外周面が検出用穴200h1〜200h3のいずれか1つの内径部に摺接して補助プレート200を前記一方向とは反対方向に固定用穴と同軸となる位置まで移動させる。その結果、ロックピン106の基軸部106bを挿入可能な状態となる。そして、リミットスイッチ203は、補助プレート200の前記反対方向への移動を検出するように構成されている。
【0083】
具体的に、補助プレート200は、半円環板状の外周部を単段の段状に切り欠いた形状を有し、段を形成する壁部200wは、その略下半分に傾斜部200sを有している。リミットスイッチ203は、そのローラスイッチ部203rのローラ部の上端部が、補助プレート200の切り欠き凹部200c内に位置すると共に、傾斜部200sの上端位置に位置する状態に固定されている。加えて、ロックピン106が挿入されていない状態で、傾斜部200sから周方向(ロックピン106を挿入時の回動方向)にわずかに離れた位置に位置する状態に固定されている。
【0084】
このような構成であれば、可動側の固定用穴92h1〜92h3と固定側の固定用穴18h1〜18h4とのうち同軸に重なるピン穴の組のいずれにロックピン106が挿入されても補助プレート200を回動させることが可能である。更に、この回動によって、傾斜部200sがローラスイッチ部203rのローラ部に当接してローラ部を下方に押し込んでいきリミットスイッチ203をオン状態とすることが可能である。これによって、張り出し位置に対応する全ての固定用穴の組へのロックピンの挿入を1つのリミットスイッチ203にて検出することが可能となる。その結果、リミットスイッチ等の検出器の設置スペースを省スペース化することが可能となる。加えて、リミットスイッチ等の検出器にかかるコストを低減することが可能となる。また、補助プレート200が樹脂製の部材から構成されているため、摺動時に滑りがよく且つ上端プレート92a及び支持用プレート92sの塗装を剥げにくくすることが可能である。
【0085】
また、検出器の数を1つにできることから、例えば耐故障性を向上するための検出器の冗長化も、従来と比較して省スペース且つ低コストで実現することが可能となる。
一方、第1実施形態に係るタワークレーン1は、上記各アウトリガ装置9RF〜9LRと、上記ロック機構と、ロック機構における補助プレート200の回動を検出する装置として上記ピン挿入検出装置とを備える。
【0086】
このような構成であれば、上記ピン挿入検出装置と同等の作用及び効果が得られる。
(第2実施形態)
(構成)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態は、補助プレートが、ロックピンを挿入時に初期位置からロックピンの挿入方向に移動し、この挿入方向への移動をリミットスイッチによって検出するように構成されている点で上記第1実施形態と異なる。
【0087】
以下、上記第1実施形態と同じ部分には同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
図11(a)及び(b)に示すように、第2実施形態に係るピン挿入検出装置は、上記第1実施形態のピン挿入検出装置における、補助プレート200に代えて、補助プレート201を備えた構成となっている。加えて、第1実施形態のバネ205A及び205Bに代えて、両端に取付用のフックを有する引っ張りコイルバネから構成されたバネ206A及び206Bを備えた構成となっている。なお、バネ206A及び206Bは、同じバネから構成されており、同じ長さ且つ同じ弾性力を有している。
【0088】
第2実施形態に係るピン挿入検出装置は、更に、第1実施形態のバネ取付部91d及び91eに代えて、上端プレート92aの外周端に外方に突出して形成されたバネ取付部92g及び92jを備えた構成となっている。図示省略するが、バネ取付部92gの先端部にはバネ206Aの取付用穴が設けられ、バネ取付部92jの先端部にはバネ206Bの取付用穴が設けられている。
【0089】
第2実施形態に係る補助プレート201は、例えばプラスチック等の樹脂製の部材から構成されており、半円環板状の外周部の一部が外径方向に突出した構成となっている。更に、その上側の板面は平坦面となっており、上面側の外縁部に上方に突出して形成されたバネ206A及び206Bを取り付けるためのバネ取付部201a及び201bを備えている。図示省略するが、バネ取付部201aの先端部にはバネ206Aの取付用穴が設けられ、バネ取付部201bの先端部にはバネ206Bの取付用穴が設けられている。
【0090】
補助プレート201は、上端プレート92aの下側に、上面部が固定用穴92h1〜92h3の全体と対向する位置に配置されている。補助プレート201の配置手順としては、例えば、バネ206Aの一端側のフックを補助プレート201のバネ取付部201aの取付用穴に引っかけ、バネ206Aの他端側のフックを上端プレート92a側のバネ取付部92gの取付用穴に引っかける。更に、バネ206Bの一端側のフックを補助プレート201のバネ取付部201bの取付用穴に引っかけ、バネ206Bの他端側のフックを上端プレート92a側のバネ取付部92jの取付用穴に引っかける。
【0091】
このようにすることで、補助プレート201は、上端プレート92aの下側にバネ206A及び206Bによって下方向に移動可能な状態で装着される。なお、
図11(a)に示す、ロックピン107が挿入されていない状態の補助プレート201の位置が初期位置となる。このとき、バネ206A及び206Bは同じバネであり同じ弾性力となるため、補助プレート201は、平衡を保った状態で吊り下げられた状態となる。
また、第2実施形態に係るロックピン107は、上記第1実施形態のロックピン106と異なり、先端が円錐状に尖っておらず、軸部が全て円柱状となっている。そして、先端面が平坦面となっている。
【0092】
従って、固定用穴18h1〜18h4のいずれか1つと、固定用穴92h1〜92h3のいずれか1つとを同軸に重ね合わせてそこにロックピン107を挿入すると、ロックピン107の先端面が補助プレート201の上面に当接する。補助プレート201は、バネ206A及び206Bによって吊り下げられた状態となっているため、ロックピン107を押し込んでいくことでその力を受けてバネ206A及び206Bが伸長し、
図11(b)に示すように、当接初期位置から挿入した分だけ補助プレート201を下方(挿入方向)へと押し下げる。ここで、第2実施形態では、補助プレート201を樹脂製部材から形成することで比較的軽量に構成し、ロックピン107の重さによって、補助プレート201の押し下げられた状態が保持されるようになっている。なお、この構成に限らず、ロックピン107を最後まで挿入したときにロックピン107がバネ206A及び206Bの復元力で抜けないようにロックする機構を設けてもよい。一方、この状態からロックピン107を抜き取ることで補助プレート201は、バネ206A及び206Bの復元力によって上方へと引き上げられ初期位置へと復帰する。
【0093】
一方、リミットスイッチ203は、
図11(a)及び(b)に示すように、スイッチ取付部204を介して、回動支持部92の軸カバー部92cに取り付けられている。第2実施形態では、補助プレート201の装着位置における外径方向に突出した部分の下方に取り付けられている。具体的に、
図11(a)に示すように、ローラスイッチ部203rの上端が、初期位置にある補助プレート201の下面に対して所定距離だけ下方に離れた位置となるように取り付けられている。この所定距離は、
図11(b)に示すように、ロックピン107を最後まで挿入したときに、補助プレート201の下面がローラスイッチ部203rのローラ部をリミットスイッチ203がオン状態となる位置まで押し下げることが可能な距離となる。
【0094】
(動作)
次に、第2実施形態に係るピン挿入検出装置を備えたタワークレーン1のピン挿入検出動作について説明する。
ロックピン107が挿入されていない状態では、
図11(a)に示すように、補助プレート201は、バネ206A及び206Bによって、平衡に吊り下げられた状態となっている。この状態では、リミットスイッチ203のローラスイッチ部203rの上端部が、補助プレート201の下面から離れた位置にある。そのため、リミットスイッチ203はオフ状態となっている。
【0095】
いま、オペレータが、上部ブラケット部18T及び上端プレート92aの同軸に重なり合った固定用穴の組にロックピン107を挿入し、その先端面が、補助プレート201の上面に当接したとする。このように、先端面が補助プレート201の上面に当接すると、以降はオペレータの挿入動作によって、先端面から補助プレート201へと下方向の力が付加される。
【0096】
その結果、バネ206A及び206Bが伸長して補助プレート201が下方向に押し下げられていき、その下面がローラスイッチ部203rのローラ部の上端に当接する。引き続き、オペレータの挿入動作によって、ローラ部にこれを押し下げる力が付与され、ローラ部が沈み込んでいく。そして、ロックピン107が、最後まで挿入されると、ローラ部が更に沈み込んでリミットスイッチ203をオン状態にする。
【0097】
以降の動作は、上記第1実施形態と同様となるので説明を省略する。
ここで、第2実施形態において、タワークレーン1が作業機に対応し、上端プレート92aが可動プレートに対応し、上部ブラケット部18Tが固定プレートに対応する。
また、第2実施形態において、固定用穴92h1〜92h3が第1のピン穴に対応し、固定用穴18h1〜18h4が第2のピン穴に対応する。
【0098】
また、リミットスイッチ203が検出器に対応し、ベースブラケット90がブラケット部に対応し、シャーシフレーム2が基台に対応する。
(第2実施形態の作用及び効果)
第2実施形態に係るピン挿入検出装置は、上記第1実施形態のピン挿入検出装置における補助プレート200に代えて補助プレート201を備える。
【0099】
このピン挿入検出装置は、補助プレート201が、複数の同軸に重なる固定用穴の組のいずれにも共通して固定用穴の組に挿入されたロックピン107からの力を受けてピン未挿入時の初期位置から挿入方向に移動すると共に、固定用穴の組からロックピン107が抜き取られたときにバネ206A及び206Bによって初期位置へと復帰する。更に、リミットスイッチ203が、補助プレート201の初期位置から挿入方向への移動を検出する。
【0100】
このような構成であれば、補助プレート201にピン穴を設ける必要が無いため、より簡易な構成で張り出し位置に対応する全ての固定用穴の組へのロックピンの挿入を1つのリミットスイッチ203にて検出することが可能となる。その結果、リミットスイッチ等の検出器の設置スペースを省スペース化することが可能となる。加えて、補助プレートの加工コストを低減することが可能となると共に、リミットスイッチ等の検出器にかかるコストを低減することが可能となる。また、検出器の冗長化も従来と比較して省スペース且つ低コストで実現することが可能となる。
【0101】
(変形例)
上記第1実施形態では、アウトリガ装置を複数の張り出し位置に対応する複数の旋回位置のいずれかの位置に固定するロック機構に対して、検出用穴200h1〜200h3へのロックピン106の挿入による補助プレート200の回動方向への移動を検出する構成とした。この構成に限らず、適用対象を、例えば直進移動をする可動部の直進位置を固定するロック機構として、検出用穴へのロックピンの挿入による補助プレートの直進方向への移動を検出する構成としてもよい。
【0102】
具体的に、適用対象のロック機構は、
図12(a)及び(b)に示すように、可動部(不図示)に固定された可動プレート300と、固定部400に固定された固定プレート301とを備える。可動プレート300には、その直進方向に沿って並ぶように固定用穴300h1及び300h2が設けられており、固定プレート301には、固定用穴300h1及び300h2と同じ相対位置関係で且つ同じ形状の固定用穴301h1及び301h2が設けられている。そして、これら固定用穴の組み合わせで最大4通りの直進位置のいずれかにて可動部を固定するように構成されている。
【0103】
このロック機構に対して、直動式のピン挿入検出装置によって固定用穴へのロックピンの挿入を検出する。
かかるピン挿入検出装置は、
図12(a)及び(b)に示すように、補助プレート302と、バネ303A及び303Bと、バネ取付部301a及び301bと、リミットスイッチ203と、スイッチ取付部204とを備えている。なお、コントローラは省略している。
【0104】
補助プレート302は、例えばプラスチック等の樹脂製の部材から構成されており、バネ303A及び303Bを介して、固定プレート301の下部に直進方向に摺動可能に装着されている。
この補助プレート302は、
図12(a)に示すように、矩形板状の長手方向の一端部の下部を面取りして設けられた傾斜部302sと、板面を貫通して設けられた真円形状の2つの検出用穴302h1及び302h2とを備えている。これら検出用穴302h1及び302h2は、可動プレート300の固定用穴300h1及び300h2並びに固定プレート301の固定用穴301h1及び301h2と同じ相対位置関係且つ同じ形状に設けられている。
【0105】
補助プレート302は、更に、傾斜部302s側の一方の端部に長手方向外側に向けて突出して形成されたバネ取付部302aと、他方の端部に長手方向外側に向けて突出して形成されたバネ取付部302bとを備えている。なお、図示省略するが、バネ取付部302a及び302bの先端部にはバネ303A及び303Bの取付用穴が設けられている。
一方、固定プレート301は、矩形板状の長手方向の両端が下方に突出した形状を有している。そして、これら突出部の一方に内側に向けて突出して設けられたバネ取付部301aと、他方に内側に向けて突出して設けられたバネ取付部301bとを備えている。なお、図示省略するが、バネ取付部301a及び301bの先端部にはバネ303A及び303Bの取付用穴が設けられている。
【0106】
バネ303Aは、引っ張りコイルバネから構成されており、その一端部及び他端部にはそれぞれ取付用のフックが設けられている。
バネ303Bは、バネ303Aよりも大きい弾性力の引っ張りコイルバネから構成されており、その一端部及び他端部にはそれぞれ取付用のフックが設けられている。
即ち、補助プレート302を固定プレート301の下部(両端の突出部の内側)に配置して、バネ303Aの一端側のフックを補助プレート302のバネ取付部302aの取付用穴に引っかけ、バネ303Aの他端側のフックを固定プレート301側のバネ取付部301aの取付用穴に引っかける。更に、バネ303Bの一端側のフックを補助プレート302のバネ取付部302bの取付用穴に引っかけ、バネ303Bの他端側のフックを固定プレート301のバネ取付部301bの取付用穴に引っかける。このようにすることで、補助プレート302が、固定プレート301の下部に摺動可能に装着される。補助プレート302は樹脂製の部材から構成されているため摺動時に滑りがよく且つ固定プレート301の塗装を剥げにくくすることが可能である。
【0107】
このとき、バネ303Aの弾性力がバネ303Bの弾性力よりも小さいため、バネ303Bが縮んだ分だけバネ303Aが伸びて、補助プレート302は、バネ取付部301b側へと引っ張られる。その結果、固定プレート301の固定用穴301h1及び301h2に対して、補助プレート302の検出用穴302h1及び302h2の位置が直進方向(バネ取付部301b側)にずれた状態となっている。
【0108】
一方、リミットスイッチ203は、
図12(a)及び(b)に示すように、スイッチ取付部204を介して、固定部400に取り付けられている。具体的に、
図12(a)に示すように、ロックピン106が挿入されていない状態で、ローラスイッチ部203rのローラ部の上端部が、補助プレート302の傾斜部302sに当接する位置に取り付けられている。即ち、リミットスイッチ203は、
図12(b)に示すように、ロックピン106の挿入によって、補助プレート302が平面視で右方向に直進したときに、傾斜部302sがローラスイッチ部203rのローラ部に当接してローラ部を下方に押し込む。加えて、補助プレート302が、その検出用穴302h1及び302h2と固定用穴301h1及び301h2とが同軸となる位置までスライドしたときにリミットスイッチ203をオン状態とする位置関係に固定されている。これらの位置関係や傾斜部302sの傾斜角度などは、各種部材の寸法や、ロックピン106の挿入による補助プレート302の直進量、リミットスイッチ203がオン状態となるのに必要なローラ部の押し込み量などから計算で求めることが可能である。また、傾斜部302sがスイッチドッグの役割を果たしている。
【0109】
以上のような構成とすることで、予め設定された複数の直進位置に対応する全ての固定用穴の組へのロックピン106の挿入を1つのリミットスイッチ203にて検出することが可能である。これにより、リミットスイッチ等の検出器の設置スペースを省スペース化することが可能となる。加えて、リミットスイッチ等の検出器にかかるコストを低減することが可能となる。
【0110】
また、上記第1実施形態では、ロックピン106の挿入を検出するために補助プレート200に形成されたロックピン106の受け入れ部として、例えば、
図13(a)に示すように、真円形状の検出用穴200h(検出用穴200h1〜200h3を区別しない場合の総称)を例に挙げたが、この構成に限らない。例えば、ロックピン106を受け入れ可能で且つ受け入れ時に補助プレート200をロックピン106の軸部全体を受け入れ可能な位置まで移動させることが可能な構成あれば、他の形状としてもよい。例えば、
図13(b)の補助プレート207に示すように、受け入れ部として半円形状の切り欠き207aを形成してもよいし、
図13(c)の補助プレート208に示すように、受け入れ部として凹形状の切り欠き208aを形成してもよい。
【0111】
また、上記第1実施形態では、補助プレート200を上部ブラケット部18T及び上端プレート92aの下側に配置し且つ上端プレート92aと共に回動する構成としたが、この構成に限らない。例えば、上部ブラケット部18Tと上端プレート92aとの間に配置する構成としてもよいし、上部ブラケット部18Tの上側に固定配置する構成としてもよい。但し、後者の構成とした場合は、補助プレート200の検出用穴200h1〜200h3に代えて、補助プレート200に上部ブラケット部18Tの固定用穴18h1〜18h4と同じ相対位置関係で4つの検出用穴を形成する。また、切り欠き位置及び切り欠きの形状も適宜変更する。
【0112】
また、上記各実施形態では、補助プレートの移動を検出する検出器としてリミットスイッチを用いる構成としたが、この構成に限らない。例えば、移動を検出できるものであれば近接センサ等の他の検出器を用いる構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、補助プレートを初期位置へと戻す付勢手段として、引っ張りコイルバネを用いる構成としたが、この構成に限らない。例えば、圧縮コイルバネや円錐バネ等の他のバネを用いる構成としてもよい。また、バネに限らず磁石や錘などの他の付勢手段を用いる構成としてもよい。
【0113】
また、上記各実施形態では、本発明に係るピン挿入検出装置を装備する作業機として、タワークレーンを例に説明したが、これに限らない。本発明は、アウトリガ装置等のピン挿入検出装置を適用可能な装置を備えた作業機であれば、タワークレーンに限らず他のクレーンやクレーン以外の種々の作業機に適用可能である。