(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6970110
(24)【登録日】2021年11月1日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】手動式の機能ホース器具
(51)【国際特許分類】
A61B 17/221 20060101AFI20211111BHJP
【FI】
A61B17/221
【請求項の数】14
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-547958(P2018-547958)
(86)(22)【出願日】2017年2月23日
(65)【公表番号】特表2019-509804(P2019-509804A)
(43)【公表日】2019年4月11日
(86)【国際出願番号】EP2017054217
(87)【国際公開番号】WO2017153178
(87)【国際公開日】20170914
【審査請求日】2020年1月28日
(31)【優先権主張番号】102016204092.8
(32)【優先日】2016年3月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】516284910
【氏名又は名称】エーペーフレックス ファインベルクテヒニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト ウイヘレイン
【審査官】
家辺 信太郎
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/095233(WO,A1)
【文献】
特開2003−299662(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0173812(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0240120(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0066136(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/221
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動式の機能ホース器具であって、
前記機能ホース器具は、
ホース形状の機能部分(1)と、その中に延びるワイヤ形状の機能部分(2)であって、遠位の端部において利用機能を行使するために、前記ホース形状の機能部分(1)と前記ワイヤ形状の機能部分(2)が軸線方向に相対移動可能である、ホース形状の機能部分(1)とワイヤ形状の機能部分(2)と、
操作グリップボディと取り外し可能に結合するように整えられた操作ユニットであって、前記操作ユニットが前記ホース形状の機能部分(1)と前記ワイヤ形状の機能部分(2)の近位の終端セクションに配置され、かつ第1の操作部分(7)と第2の操作部分(8)を有し、前記第1の操作部分(7)と前記第2の操作部分(8)が軸線方向に相対移動可能に互いに結合されている、操作ユニットとを備え、
前記第1の操作部分(7)と前記第2の操作部分(8)の内の一方がホース固定部を有し、そのホース固定部によって前記ホース形状の機能部分(1)がその操作部分に固定されており、前記第1の操作部分(7)と前記第2の操作部分(8)の内の他方がワイヤ固定部を有し、そのワイヤ固定部によってワイヤ形状の機能部分(2)がその操作部分に固定されており、
前記第1の操作部分(7)が、前記第1の操作部分を前記操作グリップボディに軸線方向に固定するための軸線方向固定部材(9)を有し、かつ、
前記第2の操作部分(8)が指で操作される操作スライド部材(10)を有している、機能ホース器具において、
前記ワイヤ固定部が、長手軸線を中心にワイヤ解放位置からワイヤ締め付け位置へ互いに対して回動可能な、それぞれ偏心した軸線方向のワイヤ挿通開口部(27、28)を備えた2つのワイヤ固定部分(25、26)を有し、2つの挿通開口部が軸線方向に相前後して配置されており、かつワイヤ解放位置において整合し、ワイヤ締め付け位置においては整合を外れ、かつ/又は、
前記第1の操作部分(7)が指で操作される操作回転部材(11)を有し、かつ/又は、
前記第1の操作部分(7)が、軸線方向の切り欠き(19)を備えた遠位の円錐セクション(12)を有し、前記切り欠き内へ前記第2の操作部分(8)が少なくとも部分的に挿入可能である、ことを特徴とする手動式の機能ホース器具。
【請求項2】
さらに、前記第2の操作部分が、前記第1の操作部分と相対回動不能かつ軸線方向に移動可能に結合される、前記ワイヤ形状の機能部分(2)又は前記ホース形状の機能部分(1)を固定するための固定ボディ(25)を有しており、前記操作スライド部材が回転移動可能かつ軸線方向に固定されて固定ボディと結合されている、ことを特徴とする請求項1に記載の機能ホース器具。
【請求項3】
さらに、前記第1の操作部分(7)と前記第2の操作部分(8)の内の一方がガイドスリーブ(13)を有し、他方の操作部分が前記ガイドスリーブ内で相対回動不能かつ軸線方向に移動可能に案内されるガイド部材(20)を有している、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の機能ホース器具。
【請求項4】
さらに、前記第1の操作部分(7)と前記第2の操作部分(8)が、ガイドスリーブとガイド部材の軸線方向の相対移動をいくつかの終端ストッパで制限するためのいくつかの終端ストッパを有している、ことを特徴とする請求項3に記載の機能ホース器具。
【請求項5】
さらに、前記2つのワイヤ固定部分が、前記第1の操作部分(7)又は前記第2の操作部分(8)のパイプ形状の終端セクションとそれに差し込み可能な固定短管とによって形成されている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の機能ホース器具。
【請求項6】
前記第1の操作部分がホース固定部を有し、前記第2の操作部分がワイヤ固定部を有しており、あるいは、
前記第1の操作部分がワイヤ固定部を有し、前記第2の操作部分がホース固定部を有している、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の機能ホース器具。
【請求項7】
さらに、前記操作回転部材が前記操作スライド部材の前の遠位に配置されており、あるいは、
前記操作回転部材が前記操作スライド部材の後方の近位に配置されている、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の機能ホース器具。
【請求項8】
さらに、グリップボディ(6)を備えた操作グリップ(5)が設けられており、前記グリップボディが操作ユニット(7、8)を取り外し可能に収容するように整えられており、かつ前記第1の操作部分を軸線方向に結合固定するための結合部材(36)を有している、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の機能ホース器具。
【請求項9】
さらに、前記グリップボディの結合部材が、前記第1の操作部分を回転移動可能に結合するように整えられている、ことを特徴とする請求項8に記載の機能ホース器具。
【請求項10】
さらに、前記グリップボディが、前記操作スライド部材のための軸線方向ガイドを有している、ことを特徴とする請求項8又は9に記載の機能ホース器具。
【請求項11】
さらに、前記操作回転部材が前記グリップボディの遠位端側、あるいは近位端側に配置されている、ことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の機能ホース器具。
【請求項12】
さらに、前記グリップボディが、前記グリップボディがグリップベース部分(6a)と、それと取り外しできるように結合可能なグリップ結合部分(6b)に分かれて形成されており、かつグリップ結合部分が前記操作ユニット(7、8)を取り外し可能に収容するように整えられており、かつ前記第1の操作部分を結合するための結合部材を有している、ことを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の機能ホース器具。
【請求項13】
さらに、2つの前記ワイヤ挿通開口部(27、28)の内の少なくとも1つが、その周囲が閉鎖された開口部である、ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の機能ホース器具。
【請求項14】
前記手動式の機能ホース器具は内視鏡の機能ホース器具である、ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の機能ホース器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載された手動式の機能ホース器具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の器具は、ホース状の機能部分とその中に延びるワイヤ状の機能部分とを有し、2つの機能部分は、遠位の端部において利用機能を行使するために、軸線方向に相対移動可能である。さらに、器具は、操作グリップボディと取り外し可能に結合するように整えられた操作ユニットを有しており、その操作ユニットは機能部分の近位の終端セクションに配置されており、かつ第1と第2の操作部分を有し、それらが相対移動可能に互いに結合されており、2つの操作部分の一方がホース固定部を有しており、そのホース固定部によってホース状の機能部分がその操作部分に固定され、2つの操作部分の他方がワイヤ固定部を有しており、そのワイヤ固定部によってワイヤ状の機能部分がその操作部分に固定される。第1の操作部分は、第1の操作部分を操作グリップボディに固定するための軸線方向固定部材を有しており、第2の操作部分は指で操作される操作スライド部材を有している。ホースを固定し、かつワイヤを固定するために、接着、溶接及び取り外し可能及び取り外しできない相補形状結合あるいは力による結合のような、従来の種類の任意の固定が使用可能である。
【0003】
ここでは、ホース状の機能部分という概念は、一般的に、ワイヤ形状の機能部分を挿通するための中空通路を有する任意の細長い構成部品を意味し、それぞれ適用場合に応じて、ワイヤ形状の機能部分に対して曲がりやすい、あるいは曲がりにくいホース部分もしくはパイプ部分とすることができる。ワイヤ形状の機能部分という概念は、ここでは、ホース形状の機能部分の中空通路内に軸線方向に相対移動可能に収容される、金属材料又はプラスチック材料からなる長く延びたワイヤ形状の構成部品と考えられる。
【0004】
このような種類及び他の種類の手動式の機能ホース部材は、例えば内視鏡医療技術において、特に組織中空室内の石などを捕獲するための展開可能なワイヤバスケットを備えた石捕獲バスケット器具及びワイヤフィルタ器具、ワイヤループ器具及びキャッチネット器具のような同様の器具の形態で、広く使用されている。上述したこれらの適用において、ワイヤ形状の機能部分の遠位の端部に、ワイヤバスケット、ワイヤフィルタ、ワイヤループ又はキャッチネットのような、典型的に展開可能な部材が配置されており、かつワイヤ形状の機能部分をそれを包囲するホース形状の機能部分に対して軸線方向に引き戻し、かつ送り出すことによって、この部材が折りたたまれながらホース形状の機能部分の遠位の端部内へ引き込まれ、もしくは展開しながら引き出される。同様な適用は、カテーテル器具用のガイドワイヤユニットであって、ワイヤ形状の機能部分は、いわゆる引っ張りワイヤであり、ホース形状の機能部分はそれを包囲するホースであり、そのホースが遠位の領域内で引っ張りワイヤと結合されている。引っ張りワイヤとホースを軸線方向に相対移動させることにより、ガイドワイヤユニットの遠位の部分が所望のやり方で変形され、例えば曲げられ、これについては、ある特許文献を参照(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
軸線方向の相対移動は、機能ホース器具の近位の終端セクションに設けられた操作ユニットの操作によってもたらされる。操作するために、機能ホース器具の近位の操作ユニットが、典型的に、操作グリップに結合されている。操作ユニットと付属の操作グリップの従来の設計は、大体においてその構想及び/又はカップリングが複雑であって、しばしば操作グリップが操作ユニットもしくは2つの機能部分と取り外しできないように結合されている。これに関して改良することができるようにするために、ある特許文献には、冒頭で挙げた種概念に基づく種類の手動式の機能ホース器具が提案される(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
また、別の特許文献は、フレキシブルなカテーテルを有する医療用装置であって、そのカテーテルの近位の端部に操作ユニットが連続しており、そのカテーテルは遠位の端部に作業部材を有しており、その作業部材が引っ張り部材又は押圧部材によって操作され、その部材がカテーテルを通して回転可能に案内されている、医療用装置を開示している(例えば、特許文献3参照。)。操作ユニットは、例えば長孔を有する小パイプとガイドスリーブを有しており、そのガイドスリーブが小パイプ内で滑り移動することができ、そのガイドスリーブの近位にワイヤの形態の引っ張り/押圧部材が固定されている。中央スリーブ上にリンググリップが挿し嵌められて、その中央スリーブと、中央スリーブに対して回転可能であるが、軸線方向には摺動できないように結合されており、中央スリーブ自体は小パイプ上に挿し嵌められ、かつガイドスリーブと結合されている。小パイプの近位の端部には、コレットチャックの形態でアイ形状のグリップが回転可能に軸線方向に固定されている。ワイヤを軸線方向に摺動させるために、リンググリップと中央スリーブが小パイプ上で軸線方向に摺動される。ワイヤを回転させるためには、前に位置するように配置された回転スリーブが用いられ、その回転スリーブの近位の端部が小パイプの遠位のねじ上に螺合されており、かつその回転スリーブはユーザーが片手で回転させることができ、ユーザーの他方の手はリンググリップとアイ形状のグリップを固定位置で保持する。
【0007】
さらに別の特許文献は、操作グリップを備えた医療用の石捕獲小バスケット器具であって、その操作グリップに親指で操作するスライダが軸線方向に移動可能に保持されており、それによって捕獲小バスケットをホース又はパイプから引き出し、もしくは再び引き込むことができる、石捕獲小バスケット器具を開示している(例えば、特許文献4参照。)。付加的に、グリップの近位の端部にダイアルが配置されており、そのダイアルを用いてユーザーは、片手でダイアルを操作することにより、操作グリップにおいた片手で器具を保持し、捕獲小バスケットを回転させることができる。
【0008】
さらに別の特許文献は、医療用のガイドワイヤ上の任意の所望の箇所に取り付けることができる操作補助部材であって、その操作補助部材によってガイドワイヤを良好に握って長手操作又は回転操作することができる、操作補助部材を開示している(例えば、特許文献5参照。)。操作補助部材は、2つの関連しあう、軸線方向に挿しまとめることのできるパイプ部分とその中に収容可能なエラストマー材料からなるロック部分とを有している。パイプ部分は、それぞれその長さにわたってつながった軸スリットを有しており、その軸スリットを通してガイドワイヤを導入することができる。2つのパイプ部分を相対回動させることにより、ロック部分がガイドワイヤとパイプ部分の内壁との間に変形して挟持されることにより、ロック部分がガイドワイヤをパイプ部分に対して固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0113862号明細書
【特許文献2】国際公開第2011/095233号
【特許文献3】独国特許出願公開第102010037618号公報
【特許文献4】米国特許出願公開第2012/0095477号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第5219332号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の技術的問題は、上に挙げた従来技術に対して、特にその機能性及び/又は構造に関して、ずっと改良された、冒頭で挙げた種類の手で操作する機能ホース器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明はこの問題を、請求項1の特徴を有する手で操作される機能ホース器具を提供することによって解決する。本発明の好ましい展開が、従属請求項に記載されており、これをもってその文言が明細書に収容される。
【0012】
必要な場合には、本発明に係る機能ホース器具の操作構造物の全てのコンポーネントは、プラスチック部品として射出成形技術において形成され、かつ2つの機能部分を有する操作ユニットを付属の操作グリップに取り付けることは、迅速かつ複雑でなく、好ましくは工具なしで取り外し可能な結合によってもたらされる。取り外し可能な結合は、必要に応じて繰り返し形成され、かつ再び外すことのできる、破壊なしに取り外し可能な結合である。さらに形成は金属のコンポーネントなしで完全に行われ、それは、磁気共鳴技術を使用する医療用の内視鏡適用のために、有用であり得る。別体の操作グリップは、操作ユニット及び2つのホース形状もしくはワイヤ形状の機能部分とは関係なく形成することができ、かつその形態は、例えば人間工学的及び操作技術的な視点において最適化することができる。
【0013】
本発明は複数の視点を有しており、それらはそれぞれそれ自体あるいは任意の組み合わせにおいて本発明のしかるべき実施形態において実現されている。本発明の1つの視点において、第1の操作部分が指で操作される操作回転部材を有している。そのことがユーザーに、第1の操作部分及びそれに伴ってそれに固定されたホース形状又はワイヤ形状の機能部分を操作グリップボディに対して快適に回動させることを許し、そのために第1の操作部分は操作グリップボディに対して回転移動可能に配置されており、それは、その軸線方向固定部材を回転移動可能に実現することを含んでいる。この器具は、好ましい実現においては、片手操作可能に設計されており、すなわち器具は、片手だけで操作することができる。
【0014】
本発明の他の視点において、第1の操作部分は、軸線方向の切り欠きを備えた遠位の円錐セクションを有しており、その切り欠き内へ第2の操作部分が少なくとも部分的に挿入可能である。必要な場合にはこれが、操作ユニットのため、及びそれに伴って操作グリップのためにも比較的短い組立て形状を可能にする。さらにこの措置が、2つの操作部分の互いに対する軸線方向移動ガイドを支援することができる。
【0015】
本発明の他の視点において、ワイヤ固定部は長手軸線を中心にワイヤ解放位置からワイヤ締め付け位置へ互いに対して回動可能な、それぞれ偏心した軸線方向の挿通開口部を備えた2つのワイヤ固定部分を有しており、2つの挿通開口部は軸線方向に互いに相前後して配置されており、かつワイヤ解放位置において整合し、ワイヤ締め付け位置においては整合を外れる。このワイヤ固定部は、製造技術的に簡単に実現可能であり、機能的に確実に、ワイヤ形状の機能部分のための充分な締めつけ力を提供する。しかるべき操作部分に固定するために、ワイヤ形状の機能部分の近位の終端セクションが、ワイヤ固定部分のワイヤ解放位置にある整合した挿通開口部を通して差し込まれ、その後ワイヤ固定部分がそのワイヤ締め付け位置へ回動される。それによって偏心した挿通開口部が整合を外れ、その結果、ワイヤ形状の機能部分の差し込まれたセクションの曲がりと変形がもたらされ、そのようにして該当する操作部分にワイヤ形状の機能部分が所望のように締めつけ固定される。
【0016】
本発明の展開において、第2の操作部分は、第1の操作部分と相対回動不能かつ軸線方向移動可能に結合された固定ボディを有しており、操作スライド部材がその固定ボディと回転移動可能かつ軸線方向に固定して結合されている。この好ましい構造によって、ユーザーが操作回転部材を介して第1の操作部分を回動させる場合に、第1の操作部分の固定ボディが同期して共に回動し、操作スライド部材は共に回動されず、したがって回転方向において操作グリップに対するその長さは変化しない。第1の操作部分の固定ボディはホース形状又はワイヤ形状の機能部分を固定するために用いられ、他の機能部分は第2の操作部分に固定されている。これが好ましい効果を有し、ユーザーが操作回転部材を介して回転運動を導入した場合に、ホース形状の機能部分とワイヤ形状の機能部分が同期して回転する。それによって、2つの機能部分が相対回動する場合に発生することがあり得る摩擦損失が回避される。
【0017】
本発明の展開において、2つの操作部分の1つがガイドスリーブを有しており、他の操作部分はこのガイドスリーブ内で相対回動不能かつ軸線方向に移動可能に案内されるガイド部材を有している。それによって互いに対して軸線方向移動可能な2つの操作部分の互いに対する確実なガイドが支援される。
【0018】
この措置の形態において、2つの操作部分はガイドスリーブとガイド部材の軸線方向の相対移動を両側で制限するための終端ストッパを有している。それによって2つの軸線方向に相対移動可能な操作部分は、それらがまだ操作グリップに取り付けられていない場合、あるいはそれから取り外されている場合でも、確実に互いに結合されたままとなる。
【0019】
本発明の展開において、2つのワイヤ固定部分は、該当する操作部分のパイプ形状の固定終端セクションとそれに軸線方向に差し込み可能な固定短管とによって形成されている。これは、製造技術的に簡単に実現可能であり、機能技術的に好ましく、かつ確実であることが明らかにされている。固定短管は、固定終端セクション上に、あるいはその中へ軸線方向に差し込むだけでよい。差し込まれた位置において、固定終端セクションはワイヤ形状の機能部分を締めつけ固定し、あるいは緩めるために、固定短管に対してしかるべく回動させるだけでよい。
【0020】
本発明の展開において、第1の操作部分がホース固定部を有し、第2の操作部分はワイヤ固定部を有している。好ましい形態においてユーザーは、操作スライド部材を操作グリップに対して軸線方向にスライドさせることにより、2つの操作部分の軸線方向の相対移動をもたらす。これは、ワイヤ形状の機能部分がホース形状の機能部分に対してアクティブに軸線方向に前進及び後退移動できることを、意味している。医療用の石捕獲バスケット器具においては、このようにしてワイヤ形状の機能部分の遠位に設けられている捕獲小バスケットを、包囲するホース形状の機能部分から前方へ向かって引き出すように移動して展開し、もしくは再びその中へ引き戻すことができる。
【0021】
代替的な展開において、第1の操作部分がワイヤ固定部を有しており、第2の操作部分はホース固定部を有している。ユーザーは、例えば操作グリップに対して操作スライド部材をアクティブに軸線方向にスライドさせることにより、ホース形状の機能部分をワイヤ形状の機能部分に対して前進又は後退するようにスライドさせることができる。上述した石捕獲バスケット器具の場合に、このようにして捕獲小バスケットはホース形状の機能部分をアクティブに引き戻すことによって展開し、ホース形状の機能部分を送り出すことによって再びホース形状の機能部分内へ折りたたまれ、ワイヤ形状の機能部分とそれに伴って捕獲小バスケットもその軸線方向の長さを維持する。これは、腎臓結石及び動物又は人間の組織から除去すべき他の粒子を捕獲するプロセスのために効果的であり得る。
【0022】
本発明の展開において、操作回転部材は操作スライド部材の前の遠位に配置されている。これによってユーザーが、例えば片手だけで器具を快適に操作することが容易になり、彼は、例えば操作スライド部材を親指で、操作回転部材も親指で、あるいは親指と人差し指で操作することができる。
【0023】
代替的な展開において、操作回転部材は操作スライド部材の後方の近位に配置されている。この実現も、器具を片手で操作することを可能にする。そのためにユーザーは、操作グリップを手の位置を逆にして、すなわちグリップを握る手の親指側が遠位ではなく近位の器具方向になるように、握る。
【0024】
本発明の展開において、機能ホース部材はグリップボディを備えた操作グリップを有しており、そのグリップボディは操作ユニットを取り外し可能に収容するように整えられており、かつ第1の操作部分を軸線方向に固定結合するための結合部材を有している。操作ユニットを取り外し可能に収容することが、操作ユニットを操作グリップに取り付けることを容易にし、必要な場合には操作グリップから操作ユニットを簡単に取り外して、その操作ユニットあるいは他の、その限りにおいて等しい構造の操作ユニットを新たに再び取り付けることを可能にする。第1の操作部分を操作グリップボディに軸線方向に固定結合することによって第2の操作部分に配置されている操作スライド部材を操作する場合に、第2の操作部分とそれに固定された機能部分が操作グリップボディに対してアクティブに前又は後ろへ移動され、第1の操作部分とそれに固定された機能部分は操作グリップボディに対するその軸線方向の長さを維持する。
【0025】
この措置の形態において、グリップボディの結合部材は第1の操作部分を回転移動可能に結合するように整えられている。操作回転部材を操作する場合に、第1の操作部分は、好ましくは第2の操作部分もしくはその固定ボディと共に、操作グリップボディに対して回転する。
【0026】
他の形態において、グリップボディは操作スライド部材のための軸線方向ガイドを有している。これが、操作グリップボディにおける操作スライド部材の軸線方向移動の確実なガイドを支援することができる。
【0027】
他の形態において、操作回転部材はグリップボディの遠位の、あるいは近位の前側に配置されている。操作回転部材のためのこの位置は、器具の片手操作に特によく適している。
【0028】
他の形態において、グリップボディがいくつかに分けて形成されており、グリップボディはグリップベース部分及びそれと取り外し可能に結合できるグリップ結合部分を有しており、グリップ結合部分は操作ユニットを取り外し可能に収容するように整えられており、かつ第1の操作部分を結合するための結合部材を有している。この形態は、器具の比較的簡単な組み立てを許し、製造技術的な利点を提供する。
【0029】
本発明の展開において、2つのワイヤ挿通開口部の少なくとも1つは、
その周
囲が閉鎖された開口部である。これは、ワイヤを締めつけるように協働しあうワイヤ固定部分のきわめて良好な締めつけ作用もしくは固定作用に寄与することができる。
【0030】
本発明の好ましい実施形態を図面に示し、以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】医療用の石捕獲バスケット器具として使用可能な、手で操作される機能ホース器具を示す斜視図である。
【
図2】
図1の器具の近位の操作側の部分を示す分解斜視図である。
【
図3】
図1の器具の操作ユニットと操作グリップを示す分解斜視図である。
【
図4】
図1の組み立てた状態において
図2の器具部分を示す縦断面図である。
【
図5】
図4に相当する組み立てた状態において、
図2の器具部分を部分縦断面で示す側面図である。
【
図6】軸線方向に移動可能に結合された2つの操作部分を有する、
図1の器具の操作ユニットを示す縦断面図である。
【
図7】
図6の2つの操作部分の第1のものをそれに固定されたホース形状の機能部分と挿通されたワイヤ形状の機能部分と共に示す縦断面図である。
【
図8】
図7の切断平面に対して垂直の切断平面において、
図7の操作部分のみを示す縦断面図である。
【
図9】
図6の2つの操作部分の第2のものの2つのコンポーネントを示す分解斜視図である。
【
図10】
図9のスリーブ形状のワイヤ固定ボディを示す斜視図である。
【
図12】
図6のXII−XII線に沿った横断面図である。
【
図13】
図9の2つのコンポーネントを組み立てた状態においてワイヤ解放位置で示す縦断面図である。
【
図14】
図13に相当する縦断面をワイヤ締め付け位置で示している。
【
図15】実施変形例のための、
図12と同様の横断面図である。
【
図16】他の実施変形例のための、
図12と同様の横断面図である。
【
図17】実施変形例のための、
図9と同様の分解斜視図である。
【
図19】他の実施変形例のための、
図9と同様の分解斜視図である。
【
図21】
図9の2つのコンポーネントの1つのための他の実施変形例を示す側面図である。
【
図22】
図10のスリーブ形状の固定ボディに対する代替案としての、
図21のコンポーネントに適合した締めつけピンを示す斜視図である。
【
図23】
図1の器具を、ユーザーが保持使用することを示す側面図である。
【
図24】実施変形例のための、
図2に相当する分解斜視図である。
【
図27】他の実施変形例のための、
図1に相当する斜視図である。
【
図31】他の実施変形例のための、
図1に相当する斜視図である。
【
図34】他の実施変形例のための、
図32に相当する分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1〜14に示す、手で操作される機能ホース器具は、石捕獲バスケット器具として使用するように整えられており、通常のように、ホース形状の機能部分1(略してホース)とその中で軸線方向に相対移動可能に延びているワイヤ形状の機能部分2(略して機能ワイヤ)の形状の2つの細長い機能部分を有している。機能ワイヤ2は、その引張り力機能により、引っ張りワイヤとも称される。機能ワイヤ2は、例えば患者の組織中空室内の石などを捕獲して摘出することができるようにするために、前方の遠位の端部に折りたたみ可能なワイヤ小バスケット3を有している。これはこの器具において、利用機能を表す。ホース1と機能ワイヤ2は、この使用目的のために知られているように、任意の適切なプラスチック材料又は金属材料からなり、例えばホース1がプラスチック材料から、機能ワイヤ2は超弾性的な金属材料からなることができる。
【0033】
機能ワイヤ3は、引き込まれた機能状態において、ホース1の遠位の端部においてホースの内部へ引き込まれている。機能ワイヤ2をホース1に対して軸線方向に前進させ、かつ/又はホース1を機能ワイヤ2に対して軸線方向に引き戻すことによって、ワイヤ小バスケット3がホース1から出て遠位へ達し、その自己弾性に基づいて自動的に広がる。
図1は器具をこの機能状態において広がったワイヤ小バスケット3と共に示している。機能ワイヤ2とそれに伴ってワイヤ小バスケット3に引張り力を加えることにより、取り込まれた石をワイヤバスケット3内で確実に締めつけて保持することができる。ワイヤ小バスケット3内に粒子がない場合に、ワイヤ小バスケットは必要な場合には、機能ワイヤ2をホース1に対して軸線方向に引き戻し、かつ/又はホース1を機能ワイヤ2に対して軸線方向に送り出すことにより、折りたたみながら再び完全にホース1内へ引き込むことができる。
【0034】
ホース1と機能ワイヤ2の間で上述した軸線方向の相対移動をもたらすためにユーザーによる操作を可能にするために、器具はその後方の近位のセクションに操作ユニット4と操作グリップ5を有しており、操作ユニット4は操作グリップ5と、特にグリップ5のグリップボディ6と、取り外し可能に結合することができる。操作ユニット4は、第1の操作部分7と第2の操作部分8を有しており、2つの操作部分7、8は軸線方向に相対移動可能に互いに結合されている。2つの操作部分7、8の一方はホース固定部を有しており、それによってホース形状の機能部分1がその操作部分に固定されている。2つの操作部分7、8の他方はワイヤ固定部を有しており、それによってワイヤ形状の機能部分2がその機能部分に固定されている。第1の操作部分7は軸線方向固定部材9を有しており、それを用いてその操作部分が操作グリップボディ6に軸線方向に固定可能である。第2の操作部分8は、指で操作される操作スライド部材10を有している。
【0035】
図1〜14に示す特殊な形態において、第1の操作部分7は指で操作される操作回転部材11及び遠位の円錐セクション12と近位のガイドスリーブセクション13、すなわちガイドスリーブ13として機能するセクションを有しており、これは、図示の例において一体的に、例えばプラスチック射出成形部品として形成されている。
【0036】
図1〜14の器具において、操作部分7にホース固定部が設けられており、そのためにその遠位の円錐セクション12の遠位の端部にホース収容孔14を有しており、その中へホース1の近位の端部が挿入されて、例えばホース固定部としての接着15によって保持されている。ホース収容孔14の近位の方向にワイヤ挿通孔16が連続しており、2つの機能部分1と2が操作ユニット4に取り付けられた場合に、そのワイヤ挿通孔を通して機能ワイヤ2がさらに第1の操作部分7を通って近位の方向へ延びる。第1の操作部分7のスリーブ形状のガイドセクション13内に、選択的に補強小パイプ17が設けられており、その補強小パイプの遠位の端部が付属の収容孔18内に挿入固定されており、その収容孔は第1の操作部分7内でワイヤ挿通孔16に近位に連続して設けられている。補強小パイプ17は、好ましくはガイドスリーブセクション13の全長にわたって近位の内側へ延びている。選択的に補強小パイプ17は、例えばプラスチック射出成形技術において、残りの第1の操作部分7と一体的に形成することができる。
【0037】
第2の操作部分8はガイド部材を有しており、そのガイド部材は、第1の操作部分7のガイドスリーブ内で相対回動不能かつ軸線方向に移動可能に案内されるように、整えられている。そのために
図1〜14の器具において、ガイドスリーブはガイドスリーブセクション13とその遠位に連続する、第1の操作部分7の軸線方向の領域とによって形成されており、それによって付属のガイド孔もしくは収容孔19が形成される。孔19は、ガイドスリーブセクション13に沿って、かつ好ましくは操作回転部材11を通って、さらに好ましくはあらかじめ定めることのできる長さまで遠位の円錐セクション12内へ、例えば遠位の円錐セクション12の軸線方向の長さの少なくとも4分の1、あるいは少なくとも3分の1、あるいは少なくとも半分まで延びている。ガイド孔19が円錐セクション12内まで延びることによって、必要な場合には、操作ユニット7、8と操作グリップ5の特に短い組立て形状が可能になる。
【0038】
図1〜14の器具の図示される例において、第2の操作部分8のガイド部材はロッド形状のガイドボディ20によって形成されており、そのガイドボディは
図1〜14の形態において長円形状の横断面を有している。それにあわせて付属のガイド孔19も同様に長円形状の横断面を有しているので、ロッドボディ20は収容孔19内で実質的にあそびなしで軸線方向に移動可能に案内されている。組み立てるために、ロッド形状のガイドボディ20の遠位の端部が前もって近位の後方から付属の収容孔19内へ挿入される。機能ワイヤ2と補強小パイプ17は、ロッド形状のガイドボディ20の中央の挿通孔21内に収容される。
【0039】
第1の操作部分7の遠位の円錐セクション12内の収容孔19の端部は、遠位の方向において、第1の操作部分7に対するガイドロッドボディ20及びそれに伴って第2の操作部分8の前進を、全体として制限する。近位の方向においては、第1の操作部分7のスリーブ形状のガイドセクション13の近位の端部に径方向に弾性変位するように形成された停止突片もしくは係止舌片22が、第1の操作部分7からガイドロッドボディ20が不用意に完全に抜け出すことを阻止する。そのために、ガイドロッドボディ20が外側の軸溝23を有しており、その軸溝はガイドロッドボディ20の遠位の前端部24の少し前で終了しており、かつ、ガイドロッドボディ20が収容部19内へ挿入される場合に弾性変位して径方向外側へ押圧される突片22が、その軸溝内へ嵌入する。このようにして2つの操作部分7、8は、ガイドスリーブとガイド部材の軸線方向の相対移動を両側で制限するための終端ストッパを有している。
【0040】
したがって、2つの操作部分7、8がまだ操作グリップ5に取り付けられておらず、あるいはそれから再び取り外されている場合でも、この2つの操作部分はあらかじめ互いに組み合わされて保持されている。第2の操作部分8のガイドロッドボディ20及び第1の操作部分7内の付属のガイド収容部19の長円形の横断面は、他の措置なしで、第2の操作部分8のガイドロッドボディ20と第1の操作部分7との相対回動不能な結合を提供する。
【0041】
操作スライド部材10は、軸線方向に固定されており、かつガイドロッドボディ20に回転移動可能に保持されている。そのために後者は、近位の領域内に2つの軸線方向に離隔したリングフランジ24a、24bを有しており、それらの間隙内に操作スライド部材10の下側に形成された半円形状の支承フォーク10aが嵌入する。それによって操作スライド部材10はガイドロッドボディ20に軸線方向に固定されており、ガイドロッド部材20は回転することができ、それによって操作スライド部材10が強制的に連動されることはない。好ましくは、支承フォーク10aは周方向に180を少し上回って延びて、スナップ部材もしくはクリップ部材として機能することができし、それがガイドロッド部材20の、この領域内で円形の横段面上にスナップ止め、もしくはクリップ止めされて、このようにしてガイドロッドボディ20に失われないように保持される。
【0042】
リングフランジ24a、24bの後方のガイドロッドボディ20の近位の端部に、ワイヤ固定ボディ25が形成されており、それが第1のワイヤ固定部分として機能し、その第1のワイヤ固定部分がワイヤ固定部を形成するために第2のワイヤ固定部分26と協働し、そのワイヤ固定部によってワイヤ形状の機能部分2の近位の端部を第2の操作部分8に取り外し可能に固定することができる。
図1〜14に図示される実施例において、第1のワイヤ固定部分25は第2の操作部分8のパイプ形状の終端セクションによって実現されており、第2のワイヤ固定部分26はそれに差し込み可能な固定短管によって形成されている。この固定短管は、図示されるように、例えば片側が開放した固定スリーブとすることができ、その固定スリーブの閉鎖された
端部側に、スリーブ長手軸線に対して偏心した挿通開口部27が設けられている。それに対応して、ガイドロッドボディ20のワイヤ挿通孔21の近位の前側に偏心したワイヤ挿通開口部28が開口しており、2つの対応するワイヤ固定開口部27、28は、固定回転軸線として機能する長手中心軸線に対して同じ程度だけ変位している。その結果、2つの開口部27、28は、関連する固定パイプ短管25に対するスリーブ形状の固定短管26の所定の回転角度位置において互いに整合し、それが、このように形成されるワイヤ固定のワイヤ解放位置を表す。図示される例において、2つのワイヤ挿通開口部27、28は、
その周
囲が閉鎖された開口部として形成されている。
【0043】
このワイヤ解放位置において、ワイヤ形状の機能部分2の近位の端部は、組み立てるために近位の後方へ、取り外すためには遠位の前方へ、2つの開口部27、28を通して移動させることができる。スリーブ形状の固定短管26は、その開放した
端部側を固定パイプ短管25上に挿し嵌められ、かつこの位置において固定短管に対して回転させることができる。具体的には、それはワイヤ解放位置からワイヤ締め付け位置へ回動させることができ、その位置において2つの挿通開口部27、28は整合を外れる。2つの開口部27、28を通して移動される、ワイヤ形状の機能部分2の近位の終端片は、それによってしかるべく変形され、かつ、整合を外れた2つの開口部27、28の領域内の推移がそれによって変形されて曲がることによって、第2の操作部分8に締めつけ固定される。
【0044】
ワイヤ形状の機能部分2の挿通される終端セクションが2つの偏心した挿通開口部27、28の回動によって受ける変形もしくは曲がりのみで、充分に高い締めつけ作用を提供し、その締めつけ作用がワイヤ形状の機能部分2を第2の操作部分8に確実に固定保持し、このワイヤ固定は要求される負荷に問題なく耐えることが明らかにされており。これは特に、ワイヤ形状の機能部分2のために超弾性的なワイヤ材料を使用する場合でも、言えることである。
【0045】
ワイヤ解放位置とワイヤ締め付け位置を定めて、固定パイプ短管25に対するスリーブ形状の固定短管26の過度の回動を回避するために、これら2つの部分に適切な回転制限ストッパが形成されており、図示される場合において固定パイプ短管25にストップ突片29が、スリーブ形状の固定短管26にはしかるべき角度領域にわたって延びるガイド溝30が形成されており、そのガイド溝の内部でストップ突片29が、例えば90°と270°の間の角度領域にわたって、移動することができる。
【0046】
図13と14には、2つのワイヤ固定部分25、26によるワイヤ固定が示されており、
図13はワイヤ解放位置を示しており、この位置においてワイヤ挿通開口部27、28は整合しており、
図14はワイヤ締め付け位置を示し、この位置においてはワイヤ挿通開口部27、28は整合を外れており、それによってワイヤ形状の機能部分2はしっかりと締めつけて固定する屈曲推移もしくは折り曲げ推移2aを有している。この屈曲推移もしくは折り曲げ推移は、スリーブ形状の固定短管26をワイヤ締め付け位置からワイヤ解放位置へ戻るように回動させることにより逆にすることができ、それによってワイヤ形状の機能部分2は第2の操作部分8から再び引き出すことができる。
【0047】
第1の操作部分7、第2の操作部分8、第1の操作部分7に固定されたホース形状の機能部分1及び第2の操作部分8に固定されたワイヤ形状の機能部分2を有する操作ユニットからなるあらかじめ組み立てられた器具ユニットは、きわめて簡単なやり方で操作グリップボディ6に取り外し可能に取り付けることができる。操作グリップボディ6はグリップシェルを形成し、そのグリップシェルは特に片手で人間工学的に握るように形成されており、かつその内部に、操作ユニット7、8を収容するために前方へむかって遠位に開放した収容部31を有している。グリップボディ6の上側にスロットガイド32が形成されており、その中で操作スライド部材10が軸線方向に移動可能に案内されており、操作スライド部材はこのスロットガイド32によって同時にグリップボディ6に相対回動不能に保持されている。
【0048】
第1の操作部分7は、回転移動可能かつ軸線方向に固定されて操作グリップボディ6に保持されている。そのために、操作グリップボディ6はその前端部に軸線方向のリング突出部33を有しており、それに対応して操作部分7には径方向に、外側に位置する回転部材11と内側に位置する、ガイドロッドボディ20のためのガイドセクションとの間にリング収容部34が形成されており、そのリング収容部内へ操作グリップボディ6の軸線方向のリング突出部33を差し込むことができる。グリップボディ6は、軸線方向の突出部33の後方の端部に係止溝として機能する一周するリング溝36を有しており、そのリング溝内へ軸線方向固定部材9が取り外し可能に係止するように嵌入し、その軸線方向固定部材は、
図1〜14に示す例において1つの、あるいは周方向に分配して配置された複数の係止舌片9によって形成されており、その係止舌片がリング収容溝34内へ径方向内側へ向かって突出する。それによって第1の操作部材7及び、それと共に、第1と第2の操作部分7、8及びホース形状とワイヤ形状の機能部分1、2からなる前もって組み立てられた構成ユニット全体が、操作グリップボディ6に取り外し可能に軸線方向に固定して取り付けることができる。したがってリング溝36は、グリップボディ6に第1の操作部分7を軸線方向に固定して取り付けるための結合部材として機能する。代替的に、係止舌片9とリング溝36はその位置を交換しており、すなわちリング溝36が第1の操作部分7に形成されており、係止舌片9が操作グリップボディ6に設けられている。これによって、係止舌片9が場合によっては妨げになるようにグリップボディ6のスロットガイド32内へ達することが回避される。
【0049】
組み立てられた状態において、第1の操作部分7はグリップボディ6に対して回動することができ、この回動運動によってガイドロッドボディ20と回転固定部25、26も連動され、操作スライド部材10は連動されることなくガイドスロット32内に保持される。ユーザーはこの回動を指で操作される操作回転部材11を、例えば親指でしかるべく操作することによりもたらすことができ、ユーザーはグリップボディ6を片手で握る。それによって彼は、ホース形状の機能部分1とワイヤ形状の機能部分2を操作グリップ5に対して同期して回動させることができる。
【0050】
さらにユーザーは、同様に、グリップボディ6に対して親指を軸線方向に前後に移動させることにより、指で操作される操作スライド部材10を親指で操作することができる。それによって彼は、
図1〜14に示される例において、グリップボディ6及びそれに第1の操作部分7を介して軸線方向に固定されている機能部分1に対してワイヤ形状の機能部分2を軸線方向に前進させる。すなわち彼は、遠位の器具端部に設けられたワイヤ小バスケット3をホース2から前方へ移動させて展開し、もしくは再び折りたたむようにホース2内へ移動させることができる。このように軸線方向移動する場合に、第2の操作部分8が前と後ろに移動し、第2の操作部分は第1の操作部分7内ではガイドロッドボディ20によって、グリップボディ切り欠き31内では2つのラジアルフランジ24a、24bによって案内されており、そのためにこれらのラジアルフランジは、グリップボディ切り欠き31の直径に相当する外径を有し、そのようにしてガイドリングもしくはセンタリングリングとして機能する。軸線方向の往復移動を制限するために、選択的にスペースバー37が設けられており、そのスペースバーが第2の操作部分8の近位の端部から近位の後方へ向かって張り出し、かつグリップボディ切り欠き31の後方の端部に対して当接することにより後方への軸線方向移動を制限する。スペースバー37は、例えばスリーブ形状のワイヤ固定短管26の収容孔38内に取り付けることができ、その収容孔は偏心したワイヤ挿通開口部27の拡幅された延長として形成されている。
【0051】
上の説明が明らかにするように、
図1〜14の器具は快適な手動操作、特に片手操作に適しており、それにおいてユーザーは器具を操作するのに片手しか必要とせず、彼はエルゴノミックに成形されたグリップボディ6を片手で快適に握ることができ、操作スライド部材10も操作回転部材11も、例えばその親指だけで操作することができる。
【0052】
以下において、
図1〜14の器具の例として示すいくつかの実施変形例を説明し、理解しやすくするために同一及び機能的に同様な部材のために同一の参照符号が使用され、その限りにおいて、それとは異なる説明がなされない場合には、
図1〜14の実施形態についての上の説明を参照することができる。
【0053】
図15と16は、ガイドロッドボディ20と第1の操作部分7内の関連するガイド収容部19の2つの実施変形例もしくは横断面形状を示している。
図15の実施例においては、長円形の代わりに円形の横断面が選択されている。ガイド舌片もしくは係止舌片22は同時に、第2の操作部分8のガイドロッドボディ20を第1の操作部分7と相対回動不能に結合するために用いられる。
図16の実施変形例においては、ガイドロッドボディ20と付属のガイド収容部19の、長円の代わりに矩形の横断面が選択されている。
【0054】
図17〜22は、第2の操作部分8に、そして特にガイドロッドボディ20の近位の終端セクションに、ワイヤ形状の機能部分2をワイヤ固定するための種々の実施変形例を示している。それについて
図17と18の実施例において、ガイドロッドボディ20の近位の端部に、軸線方向にスリットを有し、近位において後方へ円錐状に細くなるパイプ短管25’の形状の第1のワイヤ固定部分が形成されており、スリーブ形状の固定短管26’がそれと協働し、その固定短管は対応するように細くなるパイプ短管収容部39を有している。固定スリーブ26'を固定パイプ円錐25’上へ挿し嵌めることによって、固定パイプ円錐が収容部39内で径方向に圧縮され、それによって固定パイプ円錐が挿通されたワイヤ形状の機能部分2の近位の終端セクションを締めつけ固定する。
【0055】
図19と20の実施例において、ワイヤ固定はガイドロッドボディ20の、径方向孔40を備えたパイプ形状の終端セクション25’を有している。このワイヤ固定は、他のワイヤ固定部分として固定ピン41を有しており、その固定ピンは、
図20に示すワイヤ締め付け位置へ達するまで、径方向孔40内へ螺合することができ、そのワイヤ締め付け位置において固定ピンは中央に挿通された機能ワイヤへ当接して、それを径方向孔40内で連動して折り曲げるので、ワイヤ形状の機能部分2が、固定ボディとして機能するガイドロッドボディ20において変形され、もしくは折り曲げられ/折り返された近位の終端セクション2aによってしっかりと締めつけられて保持される。
【0056】
図21と22の実施例において、ワイヤ固定は
図19と20の例におけるのと同様に実現されており、螺合可能な固定ピン41の代わりに挿し込み固定ピン42が設けられており、その差し込み固定ピンは、ヘッド部分42cから張り出すほぼ半円形状の横断面を備えた差し込みボディ42aを有しており、その差し込みボディ上に所定の長さにわたって、くさび形状の乗り上げ面42dを備えた載置面42bが形成されている。このピン42は、しかるべく修正された横断面形状を備えた径方向孔40’内へ差し込むことができ、その径方向孔はガイドロッドボディ20のパイプ形状の終端セクション25”に形成されている。くさび面42dに対して乗り上げることによって、ガイドロッドボディ20に挿通された機能ワイヤ2の近位の終端セクションが、
図19と20の実施例におけるのと同様に折り曲げ/変形され、機能ワイヤの折り曲げられ、もしくは変形された領域が載置面42b上に載置される。
【0057】
図23は、
図1〜22の実施変形例における器具の言及される快適な操作性を、ユーザーの片手を用いて示しており、ユーザーのその片手が人間工学的に成形されたグリップボディ6を握り、好ましくはユーザーは親指44によって操作スライド部材10も操作回転部材11も操作することができる。
【0058】
図1〜22の実施例において、ホース形状の機能部分1は第1の操作部分7に固定されており、ワイヤ形状の機能部分2は操作部分8に固定されている。
図24〜26は実施変形例を示しており、それにおいてホース形状の機能部分1が第2の操作部分8に固定されており、ワイヤ形状の機能部分2は第2の操作部分7に固定されている。
【0059】
そのために第1の操作部分7が修正されて、ガイドスリーブセクション13が操作回転部材11とその遠位に連続する円錐セクション12から軸線方向に離隔しており、かつウェブセクション45を介して操作回転部材11と結合されており、そのウェブセクションが操作回転部材11及びガイドスリーブセクション13と好ましくは一体的に形成されている。固定パイプ短管25とその上に挿し嵌め可能なスリーブ形状の固定短管26によるワイヤ固定は、第1の操作部分7の固定スリーブセクション13の近位の端部に形成されているので、そこにおいてワイヤ形状の機能部分2が第1の固定部分7に固定されている。
【0060】
第2の固定部分8も修正されて、操作スライド部分10を回転移動可能に軸固定するための離隔したリングフランジ24a、24bは、ガイドロッドボディ20の前方の遠位の終端セクションに形成されており、軸線方向のガイドスロット23はガイドロッドボディ20の近位の前端部の前でわずかな間隔をもって終了している。ホース形状の機能部分1は、円錐セクション12内と操作回転部材11内のしかるべき中央の孔を通して案内され、かつその近位の端部がガイドロッドボディ20に、かつその中に、好ましくはほぼリングフランジ24a、24bの高さにおいて、例えば接着によって固定されている。
【0061】
したがって
図24〜26のこの実施変形例において、ユーザーは操作スライド部材10を軸線方向に操作することにより、ホース1を機能ワイヤ2に対してアクティブに前進及び後退させることができ、機能ワイヤ2は操作グリップ5に対して軸線方向に移動しないままとなる。このようにして、ユーザーがホース1を軸線方向に引き戻し、それによってワイヤ小バスケット3がホース2から抜け出て展開する場合に、機能ワイヤ2は軸線方向に移動せずにその場所に留まる。同様に、ワイヤ小バスケット3を引きまとめるために、ユーザーがホース2を再び前進させる場合に、ワイヤ小バスケット3は軸線方向においてその場所に留まる。これは、医療用の石捕獲に適用する場合に、効果的であり得る。
【0062】
図27〜30は、本発明に係る実現を示しており、
図30を
図23と比較するとわかるように、それにおいては手動式の機能ホース器具は、上で説明した
図1〜26の例における握り方向とは逆の握り方向においてユーザーによって握られる。
図27〜30の実施変形例において、操作回転部材11は、その限りにおいて修正された操作グリップボディ6の遠位の端部の代わりに近位の端部に配置されている。操作グリップボディ6は遠位の端部に出口円錐46を有しており、そこからホース形状の機能部分1とワイヤ形状の機能部分2が遠位の方向へ出てゆく。第2の操作部分8は、
図23〜26の例におけるように形成されており、ホース形状の機能部分1は固定ロッドボディ20に固定されている。
【0063】
図27〜30の実施変形例において、ガイドスリーブセクション13は近位と遠位において操作回転部材11の領域を越えて張り出しており、その近位の端部は、
図23〜26の実施例におけるようにパイプ短管形状のワイヤ固定部分25として形成されており、そのワイヤ固定部分とスリーブ形状の固定短管26の形状の他のワイヤ固定部分が固定を提供するために協働し、その固定によってワイヤ形状の機能部分2が第1の操作部分7に固定されている。
【0064】
図30から認識されるように、この実施変形例において、ユーザーが片手43で操作グリップボディ6を握り、その親指44で操作回転部材と操作スライド部材10を操作することができる場合に、ホース形状とワイヤ形状の機能部分1、2は手の親指とは逆の側で操作グリップから出ており、
図23の場合には逆に2つの機能部分1、2は手の親指へ向いた側で操作グリップ5から出てゆく。
【0065】
図31〜33は実施例を示しており、それは、第1の操作部分7が指で操作される操作回転部材11なしで実現されていることを除いて、
図1〜14の実施例に相当する。したがってこの実施変形例は、グリップボディ6に対して第1の操作部分7をアクティブに回動させる必要が生じない適用に適している。その他において、
図31〜33の器具は、
図1〜14の実施例について上で説明したのと同一の好ましい特徴及び特性を有しており、それを参照することができる。
【0066】
図34の実施変形例は、
図31〜33のそれに唯一の修正を加えたものに相当し、その修正は、操作グリップ6が2つに分かれて形成されており、グリップベースボディもしくはグリップベース部分6a及びそれと取り外し可能に結合すべき取り付けボディもしくはグリップ結合部分6bを有しており、グリップ結合部分に操作ユニット7、8が取り付けられる。これは、器具の組み立てをさらに容易にすることができる。このようにグリップを2つに分けて形成することは、説明した本発明の他の実施形態においても使用することができる。
【0067】
好ましい実施例についての上の説明から明らかなように、本発明は、比較的少ない手間で形成することができ、かつ片手で快適に操作することができる、機能ホース器具を提供し、そのコンポーネントは簡単なやり方で互いに取り外し可能に組み立てることができ、かつ再び互いに取り外すことができる。本発明は、上述したように医療用の石捕獲バスケット器具に適しているだけでなく、他の内視鏡機能ホース部材に、そしてハンドグリップを介して操作すべき、考察される器具を利用する任意の他の適用にも適している。