【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、
室内機の蒸発器表面を結露させるように、室内機のファンの回転数及び/又はコンプレッサの作動速度を調節することと、
室内機の蒸発器表面を着霜させるように、室内機のファンを停止し、あるいは、室内機のファンの回転数及び/又はコンプレッサの作動速度を調節することと、
コンプレッサの運転を停止し四方弁を切り替えてからコンプレッサを再起動させることで、室内機の蒸発器の除霜・乾燥工程及び室外機の凝縮器の結露・着霜工程を行うことと、
室内機の蒸発器表面を除霜・乾燥させるように、室内機のファンの回転数を調節することと、
室外機の凝縮器表面を結露させるように、室外機のファンの回転数を調節することと、
室外機の凝縮器表面を着霜させるように、室外機のファンの回転数を調節することと、
室外機の凝縮器表面を除霜させることと、
を含む空調室内機・室外機の自己清浄方法を提供する。
【0008】
そのうち、前記した室内機の蒸発器表面を結露させるように、室内機のファンの回転数及び/又はコンプレッサの作動速度を調節することは、
室内機が設けられる室内の現在の環境温度と環境湿度を取得し、室内機の蒸発器表面を結露させうる室内結露温度の範囲を特定することと、
室内機のファンの回転数を低下させ、コンプレッサの作動速度を調節することにより、室内機の蒸発器の温度を前記室内結露温度の範囲に維持させるように制御することと、
を含む。
【0009】
さらには、前記した室内機が設けられる室内の現在の環境温度と環境湿度を取得し、室内機の蒸発器表面を結露させうる結露温度の範囲を特定することは、
前記した室内の現在の環境温度と環境湿度に基づいて、現在の環境での室内露点温度T
内露を特定することを含み、
前記室内結露温度の範囲はT
1=(T
内露−T
内露修)±2℃であり、
ここで、T
内露修は室内機の蒸発器結露工程の修正温度である。
【0010】
好ましくは、室内機の蒸発器結露工程の修正温度T
内露修は15℃〜25℃で、T
1≧0℃であり、(T
内露−T
内露修)±2℃<0℃であるとき、T
1は0℃となる。
【0011】
またさらには、前記した室内機のファンの回転数を低下させ、コンプレッサの作動速度を調節することにより、室内機の蒸発器の温度を前記室内結露温度の範囲に維持させるように制御することは、
室内機のファンを予め定められた低風速で運転させることと、
室内機の蒸発器における銅管の表面温度T
内を検出し、T
内>T
内露−T
内露修+2℃であるとき、コンプレッサの作動速度を向上させ、T
内≦T
内露−T
内露修−2℃であるとき、コンプレッサの作動速度を低下させ、T
内露−T
内露修−2℃<T
内≦T
内露−T
内露修+2℃であるとき、コンプレッサの作動速度をそのまま維持することと、
を含む。
【0012】
さらには、室内機の蒸発器表面の結露の継続時間t
1は5分〜15分である。
【0013】
そのうち、前記した室内機の蒸発器表面を着霜させるように、室内機のファンを停止し、あるいは、室内機のファンの回転数及び/又はコンプレッサの作動速度を調節することは、
室内機の蒸発器表面に着霜させうる室内着霜温度の範囲を特定することと、
室内機のファンの回転数を低下させる、又はそれを停止し、コンプレッサの作動速度を調節することにより、室内機の蒸発器の温度を前記室内着霜温度の範囲に維持させるように制御することと、
を含む。
【0014】
さらには、室内機の蒸発器表面に着霜させうる着霜温度の範囲を特定することは、
前記室内着霜温度の範囲をT
2≦0℃となるようにT
2=(T
内露−T
内霜修)±2℃とすることを含み、
ここで、T
内霜修は室内機の蒸発器着霜工程の修正温度である。
【0015】
好ましくは、室内機の蒸発器着霜工程の修正温度T
内霜修は25℃〜35℃で、T
内露−T
内霜修+2℃≦0℃となるように保証されている。
【0016】
またさらには、前記した室内機のファンの回転数を低下させる、又はそれを停止し、コンプレッサの作動速度を調節することにより、室内機の蒸発器の温度を前記室内着霜温度の範囲に維持させるように制御することは、
室内機のファンを予め定められた微小風速で運転させる、又はそれを停止することと、
室内機の蒸発器における銅管の表面温度T
内を検出し、T
内>T
内露−T
内霜修+2℃であるとき、コンプレッサの作動速度を向上させ、T
内≦T
内露−T
内霜修−2℃であるとき、コンプレッサの作動速度を低下させ、T
内露−T
内霜修−2℃<T
内≦T
内露−T
内霜修+2℃であるとき、コンプレッサの作動速度をそのまま維持することと、
を含む。
【0017】
さらには、室内機の蒸発器表面の結露の継続時間t
2は5分〜15分である。
【0018】
そのうち、前記した室内機の蒸発器表面を除霜・乾燥させるように、室内機のファンの回転数を調節することは、
室内機の蒸発器における銅管の表面温度T
内を検出し、T
内>T
内除+2℃であるとき、室内機のファンの回転数を向上させ、T
内≦T
内除−2℃であるとき、室内機のファンの回転数を低下させ、T
内除−2℃<T
内≦T
内除+2℃であるとき、室内機のファンの回転数をそのまま維持することを含み、
ここで、T
内除は室内機の蒸発器の除霜・乾燥工程での室内機の蒸発器における銅管の表面の目標温度である。
【0019】
好ましくは、前記した室内機の蒸発器の除霜・乾燥工程での室内機の蒸発器における銅管の表面の目標温度T
内除は50℃〜65℃である。
【0020】
さらには、前記した室内機の蒸発器表面を除霜・乾燥させるように、室内機のファンの回転数を調節することは、
室内機のファンの回転数R
内を検出し、R
内≧R
熱であるとき、補助電気加熱の機能をオンにし、R
内<R
熱−50RPMであるとき、補助電気加熱の機能をオフにし、R
熱−50RPM<R
内≦R
熱であるとき、補助電気加熱の機能の現在の状態を維持することをさらに含み、
ここで、R
熱は室内機の蒸発器の除霜・乾燥工程にて補助電気加熱の機能をオンにする場合の最低回転数である。
【0021】
好ましくは、前記した室内機の蒸発器の除霜・乾燥工程にて補助電気加熱の機能をオンにする場合の最低回転数R
熱は、室内機のファンについて予め定められた中風速に対応するその回転数である。
【0022】
そのうち、前記した室外機の凝縮器表面を結露させるように、室外機のファンの回転数を調節することは、
室外機が設けられる室外の現在の環境温度と環境湿度を取得し、室外機の凝縮器表面を結露させうる室外結露温度の範囲を特定することと、
室外機のファンの回転数を調節し、室外機の凝縮器の温度を前記室外結露温度の範囲に維持させるように制御することと、
を含む。
【0023】
さらには、前記した室外機が設けられる室外の現在の環境温度と環境湿度を取得し、室外機の凝縮器表面を結露させうる室外結露温度の範囲を特定することは、
前記した室外の現在の環境温度と環境湿度に基づいて、現在の環境での室外露点温度T
外露を特定することを含み、
前記室外結露温度の範囲はT
3=(T
外露−T
外露修)±2℃であり、
ここで、T
外露修は室外機の凝縮器結露工程の修正温度である。
【0024】
好ましくは、室外機の凝縮器結露工程の修正温度T
外露修は15℃〜30℃である。
【0025】
さらには、前記した室外機のファンの回転数を調節し、室外機の凝縮器の温度を前記室外結露温度の範囲に維持させるように制御することは、
室外機の凝縮器における銅管の表面温度T
外を検出し、T
外>T
外露−T
外露修+2℃であるとき、室外機のファンの回転数を低下させ、T
外≦T
外露−T
外露修−2℃であるとき、室外機のファンの回転数を向上させ、T
外露−T
外露修−2℃<T
外≦T
外露−T
外露修+2℃であるとき、室外機のファンの回転数をそのまま維持することを含む。
【0026】
さらには、室外機の凝縮器の結露の継続時間t
3は5分〜15分である。
【0027】
そのうち、前記した室外機の凝縮器表面を着霜させるように、室外機のファンの回転数を調節することは、
室外機の凝縮器表面を着霜させうる室外着霜温度の範囲を特定することと、
室外機のファンの回転数を調節し、室外機の凝縮器の温度を前記室外着霜温度の範囲に維持させるように制御することと、
を含む。
【0028】
さらには、前記した室外機の凝縮器表面を着霜させうる室外着霜温度の範囲を特定することは、
前記室外着霜温度の範囲をT
3≦0℃となるようにT
3=(T
外露−T
外霜修)±2℃とすることを含み、
ここで、T
外霜修は室外機の凝縮器着霜工程の修正温度である。
【0029】
好ましくは、室外機の凝縮器着霜工程の修正温度T
外霜修は25℃〜40℃で、T
外露−T
外霜修+2℃≦0℃となるように保証されている。
【0030】
さらには、前記した室外機のファンの回転数を調節し、室外機の凝縮器の温度を前記室外着霜温度の範囲に維持させるように制御することは、
室外機の凝縮器における銅管の表面温度T
外を検出し、T
外>T
外露−T
外霜修+2℃であるとき、室外機のファンの回転数を低下させ、T
外≦T
外露−T
外霜修−2℃であるとき、室外機のファンの回転数を向上させ、T
外露−T
外霜修−2℃<T
外≦T
外露−T
外霜修+2℃であるとき、室外機のファンの回転数をそのまま維持することを含む。
【0031】
さらには、室外機の凝縮器着霜の継続時間t
4は5分〜15分である。
【0032】
そのうち、前記した室外機の凝縮器表面を除霜させることは、
室外機が設けられる室外の現在の環境温度T
外環を検出し、T
外環>15℃であるとき、室外機のファンの回転数を予め定められた高風速にまで向上させて5分〜10分運転させ、T
外環≦15℃であるとき、コンプレッサの運転を停止し四方弁を切り替えてからコンプレッサを再起動させ、また室外機のファンの回転数を調節することで、室外機の凝縮器表面を除霜させることを含む。
【0033】
さらには、前記した室外機の凝縮器表面を除霜させるように、室外機のファンの回転数を調節することは、
室外機の凝縮器における銅管の表面温度T
外を検出し、T
外>T
外除+2℃であるとき、室外機のファンの回転数を向上させ、T
外≦T
外除−2℃であるとき、室外機のファンの回転数を低下させ、T
外除−2℃<T
外≦T
外除+2℃であるとき、室外機のファンの回転数をそのまま維持することを含み、
ここで、T
外除は室外機の凝縮器除霜工程での室外機の凝縮器における銅管の表面の目標温度である。
【0034】
好ましくは、前記した室外機の凝縮器除霜工程での室外機の凝縮器における銅管の表面の目標温度T
外除は50℃〜65℃である。
【0035】
本発明は、上記した空調室内機・室外機の自己清浄方法を実行可能な空調器をさらに提供する。
【0036】
本発明による前記した空調室内機・室外機の自己清浄方法では、結露と着霜の二つの自己清浄手段が併用されており、結露によれば、蒸発器と凝縮器の表面の汚れを溶解でき、着霜によれば、蒸発器と凝縮器の表面の汚れを剥離することで、空調室内機・室外機の自己清浄がより良好に実現可能になる。
【0037】
前記した空調室内機・室外機の自己清浄方法は、コンプレッサの作動速度、室内機のファン又は室外機のファンの回転数を調節するだけで、蒸発器又は凝縮器の結露、着霜、除霜及び乾燥の工程が実現され、空調器のうち他の構造の変更が不要である一方、大部分の空調器に適するものである。
【0038】
追加のコスト増加せずに、空調の制御流れのみを変えることで、コンプレッサ、絞り機構、室内ファン、室外ファン、補助電気ヒータ等のアクチュエータによる連携制御にて室内機の蒸発器の結露、着霜、除霜、乾燥等の工程が実現され、室内機の自己清浄作業が可能になるとともに、室外側の凝縮器についても同様に、結露、着霜、除霜の工程によりその自己清浄が可能になっている。