特許第6970160号(P6970160)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6970160
(24)【登録日】2021年11月1日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3225 20160101AFI20211111BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20211111BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20211111BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   G09G3/3225
   G09G3/20 624B
   G09G3/20 691D
   H05B33/02
   H05B33/14 A
   H01L27/32
   G06F3/041 410
   G06F3/041 510
【請求項の数】2
【全頁数】61
(21)【出願番号】特願2019-197427(P2019-197427)
(22)【出願日】2019年10月30日
(62)【分割の表示】特願2015-88737(P2015-88737)の分割
【原出願日】2015年4月23日
(65)【公開番号】特開2020-38378(P2020-38378A)
(43)【公開日】2020年3月12日
【審査請求日】2019年11月28日
(31)【優先権主張番号】特願2014-88971(P2014-88971)
(32)【優先日】2014年4月23日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】川島 進
(72)【発明者】
【氏名】三宅 博之
(72)【発明者】
【氏名】楠 紘慈
(72)【発明者】
【氏名】井上 聖子
【審査官】 越川 康弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−208263(JP,A)
【文献】 特開2007−034006(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103325343(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第103383837(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第103325341(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第103309507(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3225
G09G 3/20
H05B 33/02
H01L 51/50
H01L 27/32
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素と、変換回路と、を有し、
前記画素は、
第1の電極が、表示信号を供給することができる信号線と電気的に接続される第1のトランジスタと、
ゲートが、前記第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が、高電源電位に基づく電位を供給することができる第の配線と電気的に接続される第2のトランジスタと、
第1の電極が、前記第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第2の電極が、第1の電源電位を供給することができる第1の配線と電気的に接続される第3のトランジスタと、
第1の電極が、前記第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第2の電極が、前記第2のトランジスタの前記第2の電極と前記第3のトランジスタの前記第1の電極とに電気的に接続される容量素子と、前記容量素子の前記第1の電極又は前記第2の電極と接続される導電膜と、を有する検知素子と、
第1の電極が、前記第2のトランジスタの前記第2の電極と前記第3のトランジスタの前記第1の電極と電気的に接続され、第2の電極が、前記第1の電源電位よりも電位が高い第2の電源電位を供給することができる第の配線と電気的に接続される表示素子と、を備え、
前記変換回路は、
ゲートが、高電源電位を供給することができる第の配線と電気的に接続され、第1の電極が、高電源電位を供給することができる第の配線と電気的に接続され、第2の電極が、前記第の配線と電気的に接続され、前記高電源電位に基づく電位を供給する第4のトランジスタと、
前記第の配線と電気的に接続される端子と、を備え、
前記検知素子は、検知されることができる対象物と前記導電膜との間の静電容量の変化に基づいて変化する検知信号を供給することができ、
前記変換回路と、前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ及び前記検知素子を有する入出力回路とにより、ソースフォロア回路を構成し、
前記変換回路は、前記第1のトランジスタが非導通状態に制御され、前記第3のトランジスタが導通状態に制御されることにより、前記高電源電位に基づく電位及び前記第1の配線を流れる電流の大きさに基づいて、前記検知信号に基づ検知情報を前記端子に供給することができる、半導体装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記表示素子は、前記第1の電極と、前記第1の電極に重なる前記第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極の間の発光性の有機化合物を含む層と、を有する、半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、入出力装置、入出力装置の駆動方法または半導体装置に関する。
【0002】
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の
一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明
の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・
オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明
の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、
それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
【背景技術】
【0003】
駆動用トランジスタのドレイン電流を発光素子に供給する場合、画素間において駆動用ト
ランジスタの閾値電圧にばらつきが生じると、そのばらつきが発光素子の輝度にも反映さ
れてしまう。
【0004】
画像信号の電圧に駆動トランジスタの閾値電圧を加算することで得られる電位をゲート電
極に与え、トランジスタの閾値電圧のばらつきによる画素間の輝度のばらつきを抑えるこ
とができる発光装置の構成が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−137498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一態様は、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供することを課題
の一とする。または、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置の駆動方法を提供す
ることを課題の一とする。または、新規な入出力装置、新規な入出力装置の駆動方法また
は新規な半導体装置を提供することを課題の一とする。
【0007】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題
は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図
面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、選択信号、制御信号、表示情報を含む表示信号および検知信号を供給
され、検知信号に基づく電位を供給することができる入出力回路と、高電源電位を供給さ
れ高電源電位に基づく電位および検知信号に基づいて検知情報を供給することができる変
換回路と、検知信号を供給することができる検知素子と、所定の電流を供給される表示素
子と、を有する入出力装置である。
【0009】
そして、入出力回路は、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線と電気的
に接続され、第1の電極が表示信号を供給することができる信号線と電気的に接続される
第1のトランジスタを備える。
【0010】
また、ゲートが制御信号を供給することができる第2の制御線と電気的に接続され、第1
の電極が第1の配線と電気的に接続される第2のトランジスタを備える。
【0011】
また、ゲートが第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が第2
の配線と電気的に接続され、第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接
続される駆動トランジスタを備える。
【0012】
変換回路は、ゲートおよび第1の電極が高電源電位を供給することができる配線と電気的
に接続され、第2の電極が第2の配線と電気的に接続されるトランジスタと、第2の配線
と電気的に接続され且つ検知情報を供給することができる端子と、を備える。
【0013】
検知素子は、第1の電極が第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第2の
電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接続される。
【0014】
表示素子は、第1の電極が駆動トランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第2の電
極が第3の配線と電気的に接続される。
【0015】
本発明の一態様は、選択信号、第1の制御信号乃至第3の制御信号、表示情報を含む表示
信号および検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給することができる入出力回
路と、高電源電位を供給され高電源電位に基づく電位および検知信号に基づいて検知情報
を供給することができる変換回路と、検知信号を供給することができる検知素子と、所定
の電流を供給される表示素子と、を有する入出力装置である。
【0016】
入出力回路は、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線と電気的に接続さ
れ、第1の電極が表示信号を供給することができる信号線と電気的に接続される第1のト
ランジスタを備える。
【0017】
また、ゲートが第1の制御信号を供給することができる第2の制御線と電気的に接続され
、第1の電極が第1の配線と電気的に接続される第2のトランジスタを備える。
【0018】
また、ゲートが第2の制御信号を供給することができる第3の制御線と電気的に接続され
、第1の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接続される第3のトランジス
タを備える。
【0019】
また、ゲートが第3の制御信号を供給することができる第4の制御線と電気的に接続され
、第1の電極が第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続される第4のトランジス
タを備える。
【0020】
また、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線と電気的に接続され、第1
の電極が第4のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第2の電極が第4の配線
と電気的に接続される第5のトランジスタを備える。
【0021】
また、ゲートが第4のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が第2
の配線と電気的に接続され、第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接
続される駆動トランジスタと、を備える。
【0022】
変換回路は、ゲートおよび第1の電極が高電源電位を供給することができる配線と電気的
に接続され、第2の電極が第2の配線と電気的に接続されるトランジスタと、第2の配線
と電気的に接続され且つ検知情報を供給することができる端子と、を備える。
【0023】
また、検知素子は、第1の電極が第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接続される。
【0024】
また、表示素子は、第1の電極が第3のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第3の配線と電気的に接続される。
【0025】
上記本発明の一態様の入出力装置は、選択信号、制御信号、表示情報を含む表示信号およ
び検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給する入出力回路と、検知信号に基づ
く検知情報を供給することができる変換回路と、検知信号を供給する検知素子と、所定の
電流を供給される表示素子と、を含んで構成される。
【0026】
これにより、検知素子が供給する検知信号に基づいて変化する電位を用いて検知情報を供
給し、表示信号に基づいて所定の電流を用いて表示素子に表示情報を表示することができ
る。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。
【0027】
本発明の一態様は、検知素子が、静電容量の変化に基づいて変化する電流を含む検知信号
を供給する上記の入出力装置である。
【0028】
本発明の一態様は、表示素子が、第1の電極と、第1の電極に重なる第2の電極と、第1
の電極ならびに第2の電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える上記の入出力装置
である。
【0029】
これにより、検知素子から大気より誘電率が高いものまでの距離の変化に係る検知情報を
供給し、光を用いて供給された表示情報を表示することができる。その結果、利便性また
は信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。
【0030】
また、本発明の一態様は、以下のステップを有する上記の入出力装置の駆動方法である。
【0031】
第1のトランジスタを導通状態にすることができる選択信号、第2のトランジスタを導通
状態にすることができる制御信号および基準電位の表示信号を供給する第1のステップを
有する。
【0032】
また、第1のトランジスタを非導通状態にすることができる選択信号および第2のトラン
ジスタを導通状態にすることができる制御信号ならびに検知素子が供給する検知信号に基
づいて駆動トランジスタが所定の電流を供給するように高電源電位に基づく電位を供給し
且つ変換回路が検知信号に基づいて検知情報を供給する第2のステップを有する。
【0033】
また、第1のトランジスタを導通状態にすることができる選択信号、第2のトランジスタ
を非導通状態にすることができる制御信号および表示情報に基づく電位の表示信号を供給
する第3のステップを有する。
【0034】
また、第1のトランジスタを非導通状態にすることができる選択信号および第2のトラン
ジスタを非導通状態にすることができる制御信号ならびに第3のステップで供給された表
示信号に基づいて駆動トランジスタが電流を供給するように高電源電位に基づく電位を供
給する第4のステップと、を有する。
【0035】
また、本発明の一態様は、下記のステップを有する上記の入出力装置の駆動方法である。
【0036】
第1のトランジスタおよび第5のトランジスタを非導通状態にすることができる選択信号
、第2のトランジスタを非導通状態にすることができる第1の制御信号、第3のトランジ
スタを導通状態にすることができる第2の制御信号および第4のトランジスタを非導通状
態にすることができる第3の制御信号を供給する第1のステップを有する。
【0037】
また、第1のトランジスタおよび第5のトランジスタを導通状態にすることができる選択
信号、第2のトランジスタを非導通状態にすることができる第1の制御信号、第3のトラ
ンジスタを非導通状態にすることができる第2の制御信号、第4のトランジスタを非導通
状態にすることができる第3の制御信号および基準電位の表示信号を供給する第2のステ
ップを有する。
【0038】
また、第1のトランジスタおよび第5のトランジスタを非導通状態にすることができる選
択信号、第2のトランジスタを導通状態にすることができる第1の制御信号、第3のトラ
ンジスタを非導通状態にすることができる第2の制御信号および第4のトランジスタを導
通状態にすることができる第3の制御信号ならびに検知素子が供給する検知信号に基づい
て駆動トランジスタが所定の電流を供給するように高電源電位に基づく電位を第2の配線
に供給し且つ変換回路が検知信号に基づいて検知情報を供給する第3のステップを有する
【0039】
また、第1のトランジスタおよび第5のトランジスタを非導通状態にすることができる選
択信号、第2のトランジスタを非導通状態にすることができる第1の制御信号、第3のト
ランジスタを導通状態にすることができる第2の制御信号および第4のトランジスタを非
導通状態にすることができる第3の制御信号を供給する第4のステップを有する。
【0040】
また、第1のトランジスタおよび第5のトランジスタを導通状態にすることができる選択
信号、第2のトランジスタを非導通状態にすることができる第1の制御信号、第3のトラ
ンジスタを非導通状態にすることができる第2の制御信号、第4のトランジスタを非導通
状態にすることができる第3の制御信号および表示情報に基づく表示信号を供給する第5
のステップと、を有する。
【0041】
また、第1のトランジスタおよび第5のトランジスタを非導通状態にすることができる選
択信号、第2のトランジスタを非導通状態にすることができる第1の制御信号、第3のト
ランジスタを導通状態にすることができる第2の制御信号、第4のトランジスタを導通状
態にすることができる第3の制御信号ならびに第5のステップで供給された表示信号に基
づいて駆動トランジスタが所定の電流を供給するように高電源電位を第2の配線に供給す
る第6のステップと、を有する。
【0042】
上記本発明の一態様の駆動方法は、第1のトランジスタを非導通状態にし、第2のトラン
ジスタを導通状態にし、駆動トランジスタのゲートと第2の電極の電圧を、検知素子の第
1の電極と第2の電極の電圧にするステップを含んで構成される。
【0043】
これにより、検知素子が供給する検知信号に基づいて駆動トランジスタが供給する電流ま
たは所定の電流を供給するための電圧を、変換回路を用いて検知情報に変換し、供給する
ことができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置の駆動方法を提
供できる。
【0044】
また、本発明の一態様は、マトリクス状に配設される複数の画素を有する。
【0045】
また、行方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ選択信号を供給することが
できる複数の第1の制御線と、行方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ制
御信号を供給することができる複数の第2の制御線と、を有する。
【0046】
また、列方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ表示情報を含む表示信号を
供給することができる複数の信号線と、列方向に配設される複数の画素と電気的に接続さ
れ且つ第1の電源電位を供給することができる複数の第1の配線と、列方向に配設される
複数の画素と電気的に接続され且つ高電源電位に基づく電位を供給することができる複数
の第2の配線と、列方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ第2の電源電位
を供給することができる複数の第3の配線と、を有する。
【0047】
また、第2の配線と電気的に接続され且つ高電源電位を供給され高電源電位に基づく電位
および検知信号に基づいて検知情報を供給することができる変換回路と、を有する。
【0048】
また、画素、第1の制御線、第2の制御線、信号線および第1の配線乃至第3の配線を支
持する基材と、を有する。
【0049】
また、画素は、選択信号、制御信号および表示信号ならびに検知信号を供給され、検知信
号に基づく電位を供給することができる入出力回路と、を備える。
【0050】
また、検知信号を供給することができる検知素子と、所定の電流を供給される表示素子と
、を備える。
【0051】
また、入出力回路は、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線と電気的に
接続され、第1の電極が表示信号を供給することができる信号線と電気的に接続される第
1のトランジスタと、を備える。
【0052】
また、ゲートが制御信号を供給することができる第2の制御線と電気的に接続され、第1
の電極が第1の配線と電気的に接続される第2のトランジスタと、を備える。
【0053】
また、ゲートが第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が第2
の配線と電気的に接続され、第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接
続される駆動トランジスタと、を備える。
【0054】
また、変換回路は、ゲートおよび第1の電極が高電源電位を供給することができる配線と
電気的に接続され、第2の電極が第2の配線と電気的に接続されるトランジスタと、第2
の配線と電気的に接続され且つ検知情報を供給することができる端子と、を備える。
【0055】
また、検知素子は、第1の電極が第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接続される。
【0056】
また、表示素子は、第1の電極が駆動トランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第
2の電極が第3の配線と電気的に接続される。
【0057】
また、本発明の一態様は、マトリクス状に配設される複数の画素を有する。
【0058】
また、行方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ選択信号を供給することが
できる複数の第1の制御線と、行方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ第
1の制御信号を供給することができる複数の第2の制御線と、行方向に配設される複数の
画素と電気的に接続され且つ第2の制御信号を供給することができる複数の第3の制御線
と、行方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ第3の制御信号を供給するこ
とができる複数の第4の制御線と、を有する。
【0059】
また、列方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ表示情報を含む表示信号を
供給することができる複数の信号線と、列方向に配設される複数の画素と電気的に接続さ
れ且つ第1の電源電位を供給することができる複数の第1の配線と、列方向に配設される
複数の画素と電気的に接続され且つ高電源電位に基づく電位を供給することができる複数
の第2の配線と、列方向に配設される複数の画素と電気的に接続され且つ第2の電源電位
を供給することができる複数の第3の配線と、列方向に配設される複数の画素と電気的に
接続され且つ第3の電源電位を供給することができる複数の第4の配線と、を有する。
【0060】
また、第2の配線と電気的に接続され且つ高電源電位を供給され高電源電位に基づく電位
および検知信号に基づいて検知情報を供給することができる変換回路を有する。
【0061】
また、画素、第1の制御線乃至第4の制御線、信号線および第1の配線乃至第4の配線を
支持する基材を有する。
【0062】
そして、画素は、選択信号、第1の制御信号乃至第3の制御信号および表示信号ならびに
検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給することができる入出力回路と、を備
える。
【0063】
また、検知信号を供給することができる検知素子と、所定の電流を供給される表示素子と
、を備える。
【0064】
また、入出力回路は、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線と電気的に
接続され、第1の電極が表示信号を供給することができる信号線と電気的に接続される第
1のトランジスタを備える。
【0065】
また、ゲートが第1の制御信号を供給することができる第2の制御線と電気的に接続され
、第1の電極が第1の配線と電気的に接続される第2のトランジスタを備える。
【0066】
また、ゲートが第2の制御信号を供給することができる第3の制御線と電気的に接続され
、第1の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接続される第3のトランジス
タを備える。
【0067】
また、ゲートが第3の制御信号を供給することができる第4の制御線と電気的に接続され
、第1の電極が第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続される第4のトランジス
タを備える。
【0068】
また、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線と電気的に接続され、第1
の電極が第4のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第2の電極が第4の配線
と電気的に接続される第5のトランジスタを備える。
【0069】
また、ゲートが第4のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が第2
の配線と電気的に接続され、第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接
続される駆動トランジスタを備える。
【0070】
また、変換回路は、ゲートおよび第1の電極が高電源電位を供給することができる配線と
電気的に接続され、第2の電極が第2の配線と電気的に接続されるトランジスタと、第2
の配線と電気的に接続され且つ検知情報を供給することができる端子を備える。
【0071】
また、検知素子は、第1の電極が第1のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極と電気的に接続される。
【0072】
また、表示素子は、第1の電極が第3のトランジスタの第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第3の配線と電気的に接続される。
【0073】
本発明の一態様は、検知素子が、静電容量の変化に基づいて変化する電圧を含む検知信号
を供給する、上記の入出力装置である。
【0074】
本発明の一態様は、表示素子が、第1の電極と、第1の電極に重なる第2の電極と、第1
の電極ならびに第2の電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える上記の入出力装置
である。
【0075】
また、本発明の一態様は、変換回路が、基材に支持される上記の入出力装置である。
【0076】
上記本発明の一態様の入出力装置は、選択信号、制御信号、表示情報を含む表示信号およ
びに検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給する入出力回路、検知信号を供給
する検知素子および所定の電流を供給される表示素子を備える複数の画素と、当該複数の
画素がマトリクス状に配設される基材と、列方向に配設される画素と電気的に接続され且
つ検知信号に基づく検知情報を供給することができる変換回路と、を含んで構成される。
【0077】
これにより、マトリクス状に配置された画素が備える検知素子が供給する検知信号に基づ
いて変化する電位を用いて、画素が配置された位置情報と関連付けることができる検知情
報を供給することができる。また、表示信号に基づいて所定の電流を用いてマトリクス状
に配置された画素が備える表示素子に表示情報を表示することができる。その結果、利便
性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。
【0078】
なお、本明細書において、EL層とは発光素子の一対の電極間に設けられた層を示すもの
とする。従って、電極間に挟まれた発光物質である有機化合物を含む発光層はEL層の一
態様である。
【0079】
また、本明細書において、物質Aを他の物質Bからなるマトリクス中に分散する場合、マ
トリクスを構成する物質Bをホスト材料と呼び、マトリクス中に分散される物質Aをゲス
ト材料と呼ぶものとする。なお、物質A並びに物質Bは、それぞれ単一の物質であっても
良いし、2種類以上の物質の混合物であっても良いものとする。
【0080】
なお、本明細書中において、発光装置とは画像表示デバイスもしくは光源(照明装置含む
)を指す。また、発光装置にコネクター、例えばFPC(Flexible print
ed circuit)もしくはTCP(Tape Carrier Package)
が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、ま
たは発光素子が形成された基板にCOG(Chip On Glass)方式によりIC
(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
【0081】
本明細書に添付した図面では、構成要素を機能ごとに分類し、互いに独立したブロックと
してブロック図を示しているが、実際の構成要素は機能ごとに完全に切り分けることが難
しく、一つの構成要素が複数の機能に係わることもあり得る。
【0082】
本明細書においてトランジスタが有するソースとドレインは、トランジスタの極性及び各
端子に与えられる電位の高低によって、その呼び方が入れ替わる。一般的に、nチャネル
型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子がソースと呼ばれ、高い電位が与えられ
る端子がドレインと呼ばれる。また、pチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えら
れる端子がドレインと呼ばれ、高い電位が与えられる端子がソースと呼ばれる。本明細書
では、便宜上、ソースとドレインとが固定されているものと仮定して、トランジスタの接
続関係を説明する場合があるが、実際には上記電位の関係に従ってソースとドレインの呼
び方が入れ替わる。
【0083】
本明細書においてトランジスタのソースとは、活性層として機能する半導体膜の一部であ
るソース領域、或いは上記半導体膜に接続されたソース電極を意味する。同様に、トラン
ジスタのドレインとは、上記半導体膜の一部であるドレイン領域、或いは上記半導体膜に
接続されたドレイン電極を意味する。また、ゲートはゲート電極を意味する。
【0084】
本明細書においてトランジスタが直列に接続されている状態とは、例えば、第1のトラン
ジスタのソースまたはドレインの一方のみが、第2のトランジスタのソースまたはドレイ
ンの一方のみに接続されている状態を意味する。また、トランジスタが並列に接続されて
いる状態とは、第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方が第2のトランジスタ
のソースまたはドレインの一方に接続され、第1のトランジスタのソースまたはドレイン
の他方が第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方に接続されている状態を意味
する。
【0085】
本明細書において接続とは、電気的な接続を意味しており、電流、電圧または電位が、供
給可能、或いは伝送可能な状態に相当する。従って、接続している状態とは、直接接続し
ている状態を必ずしも指すわけではなく、電流、電圧または電位が、供給可能、或いは伝
送可能であるように、配線、抵抗、ダイオード、トランジスタなどの回路素子を介して間
接的に接続している状態も、その範疇に含む。
【0086】
本明細書において回路図上は独立している構成要素どうしが接続されている場合であって
も、実際には、例えば配線の一部が電極として機能する場合など、一の導電膜が、複数の
構成要素の機能を併せ持っている場合もある。本明細書において接続とは、このような、
一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
【0087】
また、本明細書中において、トランジスタの第1の電極または第2の電極の一方がソース
電極を、他方がドレイン電極を指す。
【発明の効果】
【0088】
本発明の一態様によれば、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。
または、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置の駆動方法を提供できる。または
、新規な半導体装置を提供できる。
【0089】
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は
、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面
、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
図1】実施の形態に係る入出力装置の構成を説明する回路図および駆動方法を説明するタイミングチャート。
図2】実施の形態に係る入出力装置の構成を説明する回路図および駆動方法を説明するタイミングチャート。
図3】実施の形態に係る入出力装置の構成を説明するブロック図および回路図。
図4】実施の形態に係る入出力装置の構成を説明する回路図。
図5】実施の形態に係る入出力装置の駆動方法を説明するタイミングチャート。
図6】実施の形態に係る入出力装置の構成を説明する上面図および断面図。
図7】実施の形態に係る変換回路に用いることができるトランジスタの構成を説明する図。
図8】実施の形態に係る積層体の作製工程を説明する模式図。
図9】実施の形態に係る積層体の作製工程を説明する模式図。
図10】実施の形態に係る積層体の作製工程を説明する模式図。
図11】実施の形態に係る支持体に開口部を有する積層体の作製工程を説明する模式図。
図12】実施の形態に係る加工部材の構成を説明する模式図。
図13】実施の形態に係る情報処理装置の構成を説明する投影図。
図14】実施の形態に係る入出力装置の構成を説明する上面図および断面図。
【発明を実施するための形態】
【0091】
本発明の一態様の入出力装置は、選択信号、制御信号、表示情報を含む表示信号および検
知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給する入出力回路と、検知信号に基づく検
知情報を供給することができる変換回路と、検知信号を供給する検知素子と、所定の電流
を供給される表示素子と、を含んで構成される。
【0092】
これにより、検知素子が供給する検知信号に基づいて変化する電位を用いて検知情報を供
給し、表示信号に基づいて所定の電流を用いて表示素子に表示情報を表示することができ
る。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。または、入
出力装置の駆動方法を提供できる。
【0093】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定さ
れず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し
得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の
記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において
、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、
その繰り返しの説明は省略する。
【0094】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置の構成について、図1を参照しながら説
明する。
【0095】
図1は本発明の一態様の入出力装置100の構成を説明する図である。図1(A)は本発
明の一態様の入出力装置の構成を説明する回路図である。図1(B)は図1(A)に示す
入出力装置の駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【0096】
<入出力装置の構成例>
本実施の形態で説明する入出力装置100は、選択信号、制御信号、表示情報を含む表示
信号および検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給することができる入出力回
路103を有する。
【0097】
また、高電源電位を供給され高電源電位に基づく電位および検知信号に基づいて検知情報
を供給することができる変換回路104を有する。
【0098】
また、検知信号を供給することができる検知素子Cと、所定の電流を供給される表示素子
Dと、を有する。
【0099】
また、入出力回路103は、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線G1
と電気的に接続され、第1の電極が表示信号を供給することができる信号線DLと電気的
に接続される第1のトランジスタM1を備える。
【0100】
ゲートが制御信号を供給することができる第2の制御線G2と電気的に接続され、第1の
電極が第1の配線L1と電気的に接続される第2のトランジスタM2を備える。
【0101】
また、ゲートが第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が
第2の配線L2と電気的に接続され、第2の電極が第2のトランジスタM2の第2の電極
と電気的に接続される駆動トランジスタM0を備える。
【0102】
変換回路104は、ゲートが高電源電位を供給することができる配線BRと電気的に接続
され、第1の電極が高電源電位を供給することができる配線VPOと電気的に接続され、
第2の電極が第2の配線L2と電気的に接続されるトランジスタM6と、第2の配線L2
と電気的に接続され且つ検知情報を供給することができる端子OUTと、を備える。
【0103】
検知素子Cは、第1の電極が第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第2のトランジスタM2の第2の電極と電気的に接続される。
【0104】
表示素子Dは、第1の電極が駆動トランジスタM0の第2の電極と電気的に接続され、第
2の電極が第3の配線L3と電気的に接続される。
【0105】
本実施の形態で例示する入出力装置100は、選択信号、制御信号、表示情報を含む表示
信号および検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給する入出力回路103と、
検知信号に基づく検知情報を供給することができる変換回路104と、検知信号を供給す
る検知素子Cと、所定の電流を供給される表示素子Dと、を含んで構成される。
【0106】
これにより、検知素子が供給する検知信号に基づいて変化する電位を用いて検知情報を供
給し、表示信号に基づいて所定の電流を用いて表示素子に表示情報を表示することができ
る。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。
【0107】
なお、駆動トランジスタM0は検知素子Cが供給する検知信号を増幅することができる。
【0108】
なお、配線VPOおよび配線BRは、入出力装置100が備えるトランジスタを動作する
ことができる程度に高い電源電位を供給することができる。
【0109】
また、第1の配線L1は第1の電源電位を供給することができ、第3の配線L3は第2の
電源電位を供給することができる。なお、第2の電源電位は好ましくは第1の電源電位よ
り高い。
【0110】
以下に、入出力装置100を構成する個々の要素について説明する。なお、これらの構成
は明確に分離できず、一つの構成が他の構成を兼ねる場合や他の構成の一部を含む場合が
ある。
【0111】
例えば検知素子および表示素子と電気的に接続された入出力回路は、検知素子の駆動回路
であるとともに表示素子の駆動回路でもある。
【0112】
《全体の構成》
入出力装置100は、入出力回路103、変換回路104、検知素子Cまたは表示素子D
を有する。
【0113】
《入出力回路》
入出力回路103は、第1のトランジスタM1、第2のトランジスタM2または駆動トラ
ンジスタM0を備える。なお、駆動トランジスタは時分割階調方式(デジタル駆動方式と
もいう)を用いて表示素子を駆動してもよいし、電流階調方式(アナログ駆動方式ともい
う)を用いて表示素子を駆動してもよい。
【0114】
同一の工程で作製することができるトランジスタを、第1のトランジスタM1、第2のト
ランジスタM2および駆動トランジスタM0に用いることができる。これにより、作製工
程が簡略化された入出力回路を提供できる。
【0115】
なお、選択信号に基づいて導通状態または非導通状態にすることができるスイッチを、第
1のトランジスタM1に換えて用いることができる。
【0116】
また、制御信号に基づいて導通状態または非導通状態にすることができるスイッチを第2
のトランジスタM2に換えて用いることができる。
【0117】
第1のトランジスタM1、第2のトランジスタM2または駆動トランジスタM0は半導体
層を有する。
【0118】
例えば、4族の元素、化合物半導体または酸化物半導体を半導体層に用いることができる
。具体的には、シリコンを含む半導体、ガリウムヒ素を含む半導体またはインジウムを含
む酸化物半導体などを半導体層に適用できる。また、単結晶、多結晶または非晶質等を含
む半導体、具体的には、単結晶シリコン、ポリシリコンまたはアモルファスシリコンなど
を用いることができる。
【0119】
なお、酸化物半導体を半導体層に適用したトランジスタの構成を、実施の形態5において
詳細に説明する。
【0120】
入出力回路103は、第1の制御線G1、第2の制御線G2、信号線DL、第1の配線L
1、第2の配線L2または第3の配線L3と電気的に接続される。
【0121】
第1の制御線G1は、選択信号を供給することができる。
【0122】
第2の制御線G2は、制御信号を供給することができる。
【0123】
信号線DLは、表示信号を供給することができる。
【0124】
第1の配線L1は、第1の電源電位を供給することができる。
【0125】
第2の配線L2は、高電源電位に基づく電位を供給することができる。
【0126】
第3の配線L3は、第2の電源電位を供給することができる。
【0127】
導電性を有する材料を第1の制御線G1、第2の制御線G2、信号線DL、第1の配線L
1、第2の配線L2または第3の配線L3等に用いる。
【0128】
例えば、無機導電性材料、有機導電性材料、金属または導電性セラミックスなどを配線に
用いることができる。
【0129】
具体的には、アルミニウム、金、白金、銀、クロム、タンタル、チタン、モリブデン、タ
ングステン、ニッケル、鉄、コバルト、パラジウムまたはマンガンから選ばれた金属元素
、上述した金属元素を含む合金または上述した金属元素を組み合わせた合金などを配線等
に用いることができる。
【0130】
または、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリ
ウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物を用いることができる。
【0131】
または、グラフェンまたはグラファイトを用いることができる。グラフェンを含む膜は、
例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。還元
する方法としては、熱を加える方法や還元剤を用いる方法等を挙げることができる。
【0132】
または、導電性高分子を用いることができる。
【0133】
なお、入出力回路103を支持する基材に入出力回路103を形成するための膜を成膜し
、加工する方法を用いて、入出力回路103を形成してもよい。
【0134】
または、入出力回路103を支持する基材に他の基材に形成された入出力回路103を転
置する方法を用いて、入出力回路103を形成してもよい。入出力回路103の作製方法
の一例を、実施の形態6乃至実施の形態8において詳細に説明する。
【0135】
《変換回路》
高電源電位に基づく電位および第1の配線L1を流れる電流の大きさに基づいて検知情報
を端子OUTに供給することができるさまざまな回路を、変換回路104に用いることが
できる。
【0136】
例えば、入出力回路103に電気的に接続をすることにより、ソースフォロワ回路または
カレントミラー回路などが構成される回路を、変換回路104に用いることができる。
【0137】
具体的には、ゲートが配線BRと電気的に接続し、第1の電極が配線VPOと電気的に接
続し、第2の電極が第2の配線L2と電気的に接続するトランジスタM6を備える回路を
、変換回路104に用いることができる。
【0138】
例えば、トランジスタを駆動できる程度に高い電源電位を配線VPOおよび配線BRに供
給し、変換回路104と入出力回路103とでソースフォロワ回路を構成できる(図1
A)参照)。
【0139】
入出力回路103に用いることができるトランジスタと同様の構成を備えるトランジスタ
を、トランジスタM6に用いることができる。
【0140】
入出力回路103に用いることができる配線と同様の配線を、配線VPOおよび配線BR
に用いることができる。
【0141】
なお、入出力回路103を支持する基材を用いて変換回路104を支持してもよい。
【0142】
また、入出力回路103を形成する工程と同一の工程を用いて変換回路104を形成して
もよい。
【0143】
《検知素子》
検知素子Cは、例えば静電容量、照度、磁力、電波または圧力等を検知して、検知した物
理量に基づく電圧を第1の電極と第2の電極に供給する。
【0144】
例えば、容量素子、光電変換素子、磁気検知素子、圧電素子または共振器等を検知素子に
用いることができる。
【0145】
具体的には、静電容量の変化に基づいて変化する電圧を含む検知信号を供給する検知素子
を検知素子Cに用いることができる。例えば大気中において、指などの大気より大きな誘
電率を備えるものが導電膜に近接すると、指と導電膜の間の静電容量が変化する。この静
電容量の変化を検知して検知信号を供給することができる。具体的には、導電膜および当
該導電膜に一方の電極が接続された容量素子を検知素子Cに用いることができる。電荷の
分配が静電容量の変化に伴い引き起こされ、容量素子の両端の電極の電圧が変化する。こ
の電圧の変化を検知信号に用いることができる。
【0146】
《表示素子》
表示素子Dは、表示信号に基づく電流を供給され、表示情報を表示する。
【0147】
例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子または発光ダイオード等を、表示素子Dに用
いることができる。
【0148】
具体的には、第1の電極と、第1の電極に重なる第2の電極と、第1の電極ならびに第2
の電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える発光素子(有機エレクトロルミネッセ
ンス素子または有機EL素子という)を表示素子Dに用いることができる。
【0149】
<入出力装置の駆動方法>
検知素子Cが供給する電圧に基づく検知情報を供給し、供給される表示信号に基づいて表
示を行う入出力装置100の駆動方法を説明する(図1(A)および図1(B)参照)。
【0150】
《第1のステップ》
第1のステップにおいて、第1のトランジスタM1を導通状態にすることができる選択信
号を供給し、第2のトランジスタM2を導通状態にすることができる制御信号を供給し、
基準電位の表示信号を供給する(図1(B)における期間T1を参照)。
【0151】
これにより、第1のトランジスタM1の第2の電極、駆動トランジスタM0のゲートおよ
び検知素子Cの第1の電極が電気的に接続するノードAの電位を、信号線DLが供給する
基準電位に基づく電位にリセットすることができる。
【0152】
また、第2のトランジスタM2の第2の電極、駆動トランジスタM0の第2の電極、表示
素子Dの第1の電極および検知素子Cの第2の電極が電気的に接続するノードBの電位を
、第1の配線L1が供給する第1の電源電位に基づく電位にすることができる。
【0153】
《第2のステップ》
第1のトランジスタM1を非導通状態にすることができる選択信号を供給し、第2のトラ
ンジスタM2を導通状態にすることができる制御信号を供給し、駆動トランジスタM0が
所定の電流を供給するように高電源電位に基づく電位を供給し且つ変換回路が検知信号に
基づいて検知情報を供給する(図1(B)における期間T2を参照)。
【0154】
これにより、ノードAの電位を検知素子Cが供給する検知信号に基づく電位にすることが
できる。
【0155】
また、ゲートにノードAの電位を供給される駆動トランジスタM0は、ノードAの電位に
基づいて所定の電流を第2の配線L2から第1の配線L1に供給する。
【0156】
変換回路104は、電流または第2の配線L2に所定の電流を流すのに要する電圧に基づ
いて検知情報を端子OUTに供給する。なお、指などの大気より大きな誘電率を備えるも
のを検知素子Cが検知している状態と、検知していない状態と、において観測される、第
2の配線L2を流れる電流の差を、検知情報としてもよい。または、指などの大気より大
きな誘電率を備えるものを検知素子Cが検知している状態と、検知していない状態と、に
おいて観測される、所定の電流を第2の配線L2に流すために必要な電圧の差を、検知情
報としてもよい。また、検知情報を繰り返し取得して、履歴との差分を利用してもよい。
【0157】
《第3のステップ》
第1のトランジスタM1を導通状態にすることができる選択信号を供給し、第2のトラン
ジスタM2を非導通状態にすることができる制御信号を供給し、表示情報に基づく電位の
表示信号を供給する(図1(B)における期間T3を参照)。
【0158】
これにより、ノードAの電位を信号線DLが供給する表示信号に基づく電位にすることが
できる。
【0159】
また、ゲートにノードAの電位を供給される駆動トランジスタM0は、ノードAの電位に
基づいて第2の配線L2から表示素子Dに所定の電流を供給する。
【0160】
《第4のステップ》
第1のトランジスタM1を非導通状態にすることができる選択信号を供給し、第2のトラ
ンジスタM2を非導通状態にすることができる制御信号を供給し、第3のステップで供給
された表示信号に基づいて駆動トランジスタM0が所定の電流を供給するように高電源電
位に基づく電位を供給する(図1(B)における期間T4を参照)。
【0161】
これにより、ノードAの電位は信号線DLが供給する表示信号に基づく電位に保持され、
ノードAの電位をゲートに供給される駆動トランジスタM0は、表示信号に基づく所定の
電流を表示素子Dに供給する。
【0162】
なお、表示情報を表示している場合であっても、指などが検知素子Cに近接すると、ノー
ドAの電位が変動してしまう場合がある。しかし、ノードAの電位の変動に伴う表示素子
Dの表示の変化は、指などに遮られ、使用者に視認されにくい。
【0163】
本実施の形態で説明する入出力装置100の駆動方法は、第1のトランジスタM1を非導
通状態にし、第2のトランジスタM2を導通状態にし、駆動トランジスタM0のゲートと
第2の電極の電圧を、検知素子Cの第1の電極と第2の電極の電圧にするステップを含ん
で構成される。
【0164】
これにより、検知素子Cが供給する検知信号に基づいて駆動トランジスタM0が供給する
電流または所定の電流を供給するための電圧を、変換回路104を用いて検知情報に変換
し、供給することができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置の
駆動方法を提供できる。
【0165】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
【0166】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置の構成について、図2を参照しながら説
明する。
【0167】
図2は本発明の一態様の入出力装置100Bの構成を説明する図である。図2(A)は本
発明の一態様の入出力装置の構成を説明する回路図である。図2(B)は図2(A)に示
す入出力装置の駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【0168】
<入出力装置の構成例>
本実施の形態で説明する入出力装置100Bは、選択信号、第1の制御信号乃至第3の制
御信号、表示情報を含む表示信号および検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供
給することができる入出力回路103Bを有する。
【0169】
高電源電位を供給され高電源電位に基づく電位および検知信号に基づいて検知情報を供給
することができる変換回路104を有する。
【0170】
検知信号を供給することができる検知素子Cと、所定の電流を供給される表示素子Dを有
する。
【0171】
入出力回路103Bは、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線G1と電
気的に接続され、第1の電極が表示信号を供給することができる信号線DLと電気的に接
続される第1のトランジスタM1を備える。
【0172】
また、ゲートが第1の制御信号を供給することができる第2の制御線G2と電気的に接続
され、第1の電極が第1の配線L1と電気的に接続される第2のトランジスタM2を備え
る。
【0173】
また、ゲートが第2の制御信号を供給することができる第3の制御線G3と電気的に接続
され、第1の電極が第2のトランジスタM2の第2の電極と電気的に接続される第3のト
ランジスタM3を備える。
【0174】
また、ゲートが第3の制御信号を供給することができる第4の制御線G4と電気的に接続
され、第1の電極が第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続される第4のト
ランジスタM4を備える。
【0175】
また、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線G1と電気的に接続され、
第1の電極が第4のトランジスタM4の第2の電極と電気的に接続され、第2の電極が第
4の配線L4と電気的に接続される第5のトランジスタM5を備える。
【0176】
また、ゲートが第4のトランジスタM4の第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が
第2の配線L2と電気的に接続され、第2の電極が第2のトランジスタM2の第2の電極
と電気的に接続される駆動トランジスタM0を備える。
【0177】
変換回路104は、ゲートが高電源電位を供給することができる配線BRと電気的に接続
され、第1の電極が高電源電位を供給することができる配線VPOと電気的に接続され、
第2の電極が第2の配線L2と電気的に接続されるトランジスタM6と、第2の配線L2
と電気的に接続され且つ検知情報を供給することができる端子OUTを備える。
【0178】
検知素子Cは、第1の電極が第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第2のトランジスタM2の第2の電極と電気的に接続される。
【0179】
表示素子Dは、第1の電極が第3のトランジスタM3の第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第3の配線L3と電気的に接続される。
【0180】
本実施の形態で例示する入出力装置100Bは、選択信号、制御信号、表示情報を含む表
示信号および検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給する入出力回路103B
と、検知信号に基づく検知情報を供給することができる変換回路104と、検知信号を供
給する検知素子Cと、所定の電流を供給される表示素子Dと、を含んで構成される。
【0181】
これにより、検知素子が供給する検知信号に基づいて変化する電位を用いて検知情報を供
給し、表示信号に基づいて変化する所定の電流を用いて表示素子に表示情報を表示するこ
とができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。
【0182】
なお、配線VPOおよび配線BRは、入出力装置100Bが備えるトランジスタを動作す
ることができる程度に高い電源電位を供給することができる。
【0183】
また、第1の配線L1は第1の電源電位を供給することができ、第3の配線L3は第2の
電源電位を供給することができ、第4の配線L4は第3の電源電位を供給することができ
る。なお、第2の電源電位は好ましくは第1の電源電位より高い。また、第3の電源電位
は第1の電源電位および第2の電源電位より高く且つ第1の制御信号のハイの電位より低
い電位が好ましい。具体的には、第1の電源電位を−5Vとし、第2の電源電位を−3V
とし、第3の電源電位を+6Vとし、第1の制御信号のハイの電位を+15Vとすること
ができる。
【0184】
以下に、入出力装置100Bを構成する個々の要素について説明する。なお、これらの構
成は明確に分離できず、一つの構成が他の構成を兼ねる場合や他の構成の一部を含む場合
がある。
【0185】
例えば検知素子および表示素子と電気的に接続された入出力回路は、検知素子の駆動回路
であるとともに表示素子の駆動回路でもある。
【0186】
入出力装置100Bは、入出力回路103Bが第3のトランジスタM3乃至第5のトラン
ジスタM5を有する点、第3の制御線G3および第4の制御線G4と電気的に接続される
点が、図1を参照しながら説明する入出力装置100とは異なる。ここでは異なる構成に
ついて詳細に説明し、同様の構成を用いることができる部分は、上記の説明を援用する。
【0187】
《全体の構成》
入出力装置100Bは、入出力回路103B、変換回路104、検知素子Cまたは表示素
子Dを有する。
【0188】
《入出力回路》
入出力回路103Bは、第1のトランジスタM1乃至第5のトランジスタM5または駆動
トランジスタM0を備える。
【0189】
同一の工程で作製することができるトランジスタを、第1のトランジスタM1乃至第5の
トランジスタM5および駆動トランジスタM0に用いることができる。これにより、作製
工程が簡略化された入出力回路を提供できる。
【0190】
なお、選択信号に基づいて導通状態または非導通状態にすることができるスイッチを、第
1のトランジスタM1または第5のトランジスタM5に換えて用いることができる。
【0191】
また、第1の制御信号に基づいて導通状態または非導通状態にすることができるスイッチ
を第2のトランジスタM2に換えて用いることができる。
【0192】
また、第2の制御信号に基づいて導通状態または非導通状態にすることができるスイッチ
を第3のトランジスタM3に換えて用いることができる。
【0193】
また、第3の制御信号に基づいて導通状態または非導通状態にすることができるスイッチ
を第4のトランジスタM4に換えて用いることができる。
【0194】
第1のトランジスタM1乃至第5のトランジスタM5または駆動トランジスタM0は半導
体層を有する。
【0195】
例えば、実施の形態1で説明する入出力装置100に用いることができるトランジスタと
同様の構成を、入出力装置100Bのトランジスタに用いることができる。
【0196】
入出力回路103Bは、第1の制御線G1乃至第4の制御線G4、信号線DL、第1の配
線L1乃至第4の配線L4と電気的に接続される。
【0197】
第1の制御線G1は、選択信号を供給することができる。
【0198】
第2の制御線G2は第1の制御信号を供給することができ、第3の制御線G3は第2の制
御信号を供給することができ、第4の制御線G4は第3の制御信号を供給することができ
る。
【0199】
信号線DLは、表示信号を供給することができる。
【0200】
第1の配線L1は、第1の電源電位を供給することができる。
【0201】
第2の配線L2は、高電源電位に基づく電位を供給することができる。
【0202】
第3の配線L3は、第2の電源電位を供給することができる。
【0203】
第4の配線L4は、第3の電源電位を供給することができる。
【0204】
例えば、実施の形態1で説明する入出力装置100に用いることができる配線と同様の構
成を、入出力装置100Bの配線に用いる。
【0205】
<入出力装置の駆動方法>
検知素子Cが供給する電圧に基づく検知情報を供給し、供給される表示信号に基づいて表
示を行う入出力装置100Bの駆動方法を説明する(図2(A)および図2(B)参照)
【0206】
《第1のステップ》
第1のステップにおいて、第1のトランジスタM1および第5のトランジスタM5を非導
通状態にすることができる選択信号、第2のトランジスタM2を非導通状態にすることが
できる第1の制御信号、第3のトランジスタM3を導通状態にすることができる第2の制
御信号および第4のトランジスタM4を非導通状態にすることができる第3の制御信号を
供給する(図2(B)における期間T11を参照)。
【0207】
これにより、第2のトランジスタM2の第2の電極、第3のトランジスタM3の第1の電
極、駆動トランジスタM0の第2の電極および検知素子Cの第2の電極が電気的に接続す
るノードBの電位を第2の電源電位より表示素子Dが動作するか否かの電圧(閾値の電圧
ともいえる)だけ高い電位にすることができる。その結果、第2のステップ以降において
変化するノードBの電位を、表示素子Dの閾値の電圧に基づく電位にすることができる。
また、例えば駆動トランジスタM0の閾値電圧Vthがプラス側にシフトしている場合で
も、選択信号に基づいて駆動トランジスタM0を導通状態にすることができる。
【0208】
《第2のステップ》
第2のステップにおいて、第1のトランジスタM1および第5のトランジスタM5を導通
状態にすることができる選択信号、第2のトランジスタM2を非導通状態にすることがで
きる第1の制御信号、第3のトランジスタM3を非導通状態にすることができる第2の制
御信号、第4のトランジスタM4を非導通状態にすることができる第3の制御信号および
基準電位の表示信号を供給する(図2(B)における期間T12を参照)。
【0209】
これにより、第1のトランジスタM1の第2の電極、第4のトランジスタM4の第1の電
極および検知素子Cの第1の電極が電気的に接続するノードAの電位を、信号線DLが供
給する基準電位に基づく電位にリセットすることができる。
【0210】
また、駆動トランジスタM0のゲートの電位を第4の配線L4が供給する第3の電源電位
に基づく電位にリセットすることができる。
【0211】
《第3のステップ》
第3のステップにおいて、第1のトランジスタM1および第5のトランジスタM5を非導
通状態にすることができる選択信号、第2のトランジスタM2を導通状態にすることがで
きる第1の制御信号、第3のトランジスタM3を非導通状態にすることができる第2の制
御信号および第4のトランジスタM4を導通状態にすることができる第3の制御信号なら
びに検知素子Cが供給する検知信号に基づいて駆動トランジスタM0が所定の電流を供給
するように高電源電位に基づく電位を第2の配線L2に供給し且つ変換回路104が検知
信号に基づいて検知情報を供給する(図2(B)における期間T21を参照)。
【0212】
これにより、ノードBの電位を、第1の配線L1が供給する第1の電源電位に基づく電位
にすることができる。
【0213】
また、ノードAの電位を検知素子Cが供給する検知信号に基づく電位にすることができる
【0214】
また、ゲートにノードAの電位を供給される駆動トランジスタM0は、ノードAの電位に
基づいて所定の電流を第2の配線L2から第1の配線L1に供給する。
【0215】
変換回路104は、第2の配線L2を流れる所定の電流に基づいて検知情報を端子OUT
に供給する。
【0216】
《第4のステップ》
第4のステップにおいて、第1のトランジスタM1および第5のトランジスタM5を非導
通状態にすることができる選択信号、第2のトランジスタM2を非導通状態にすることが
できる第1の制御信号、第3のトランジスタM3を導通状態にすることができる第2の制
御信号および第4のトランジスタM4を非導通状態にすることができる第3の制御信号を
供給する(図2(B)における期間T22を参照)。
【0217】
これにより、ノードBの電位を第2の電源電位より表示素子Dが動作するか否かの電位(
閾値の電位ともいえる)だけ高い電位にすることができる。その結果、第5のステップ以
降において変化するノードBの電位を、表示素子Dの閾値の電圧に基づく電位にすること
ができる。また、例えば駆動トランジスタM0の閾値電圧Vthがプラス側にシフトして
いる場合でも、選択信号に基づいて駆動トランジスタM0を導通状態にすることができる
【0218】
《第5のステップ》
第5のステップにおいて、第1のトランジスタM1および第5のトランジスタM5を導通
状態にすることができる選択信号、第2のトランジスタM2を非導通状態にすることがで
きる第1の制御信号、第3のトランジスタM3を非導通状態にすることができる第2の制
御信号、第4のトランジスタM4を非導通状態にすることができる第3の制御信号および
表示情報に基づく表示信号を供給する(図2(B)における期間T31を参照)。
【0219】
これにより、ノードAの電位を信号線DLが供給する表示信号に基づく電位にすることが
できる。
【0220】
また、駆動トランジスタM0のゲートの電位を第4の配線L4が供給する第3の電源電位
に基づく電位にリセットすることができる。
【0221】
《第6のステップ》
第6のステップにおいて、第1のトランジスタM1および第5のトランジスタM5を非導
通状態にすることができる選択信号、第2のトランジスタM2を非導通状態にすることが
できる第1の制御信号、第3のトランジスタM3を導通状態にすることができる第2の制
御信号、第4のトランジスタM4を導通状態にすることができる第3の制御信号ならびに
第5のステップで供給された表示信号に基づいて駆動トランジスタM0が所定の電流を供
給するように高電源電位を第2の配線L2に供給する(図2(B)における期間T41を
参照)。
【0222】
これにより、ゲートに第5のステップで供給された表示信号に基づく電位が供給された駆
動トランジスタM0は、所定の電流を第3のトランジスタM3を介して表示素子Dに供給
し、表示素子Dは表示信号に基づく表示をする。
【0223】
本実施の形態で説明する入出力装置100Bの駆動方法は、第1のトランジスタM1を非
導通状態にし、第2のトランジスタM2を導通状態にし、駆動トランジスタM0のゲート
と第2の電極の電圧を、検知素子Cの第1の電極と第2の電極の電圧にするステップを含
んで構成される。
【0224】
これにより、検知素子Cが供給する検知信号に基づいて駆動トランジスタM0が供給する
電流または所定の電流を供給するための電圧を、変換回路104を用いて検知情報に変換
し、供給することができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置の
駆動方法を提供できる。
【0225】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
【0226】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置の構成について、図3を参照しながら説
明する。
【0227】
図3は本発明の一態様の入出力装置200の構成を説明する図である。図3(A)は本発
明の一態様の入出力装置200の構成を説明するブロック図であり、図3(B)は図3
A)に示す画素202(i,j)が備える入出力回路203(i,j)の回路図および変
換器CONVが備える変換回路204(j)の回路図である。
【0228】
<入出力装置の構成例1>
本実施の形態で説明する入出力装置200は、領域201を有する。領域201はm行n
列のマトリクス状に配設される複数の画素202(i,j)を有する。なお、mおよびn
は1以上の自然数であり、mまたはnは2以上である。また、iはm以下であり、jはn
以下である。
【0229】
また、行方向に配設される複数の画素202(i,j)と電気的に接続され且つ選択信号
を供給することができる複数の第1の制御線G1(i)と、行方向に配設される複数の画
素202(i,j)と電気的に接続され且つ制御信号を供給することができる複数の第2
の制御線G2(i)と、を有する。
【0230】
また、列方向に配設される複数の画素202(i,j)と電気的に接続され且つ表示情報
を含む表示信号を供給することができる複数の信号線DL(j)と、列方向に配設される
複数の画素202(i,j)と電気的に接続され且つ第1の電源電位を供給することがで
きる複数の第1の配線L1(j)と、列方向に配設される複数の画素202(i,j)と
電気的に接続され且つ高電源電位に基づく電位を供給することができる複数の第2の配線
L2(j)と、列方向に配設される複数の画素202(i,j)と電気的に接続され且つ
第2の電源電位を供給することができる複数の第3の配線L3(j)と、を有する。
【0231】
また、第2の配線L2(j)と電気的に接続され且つ高電源電位を供給され高電源電位に
基づく電位および検知信号に基づいて検知情報を供給することができる変換回路204(
j)と、を有する。
【0232】
また、画素202(i,j)、第1の制御線G1(i)、第2の制御線G2(i)、信号
線DL(i)および第1の配線L1(j)乃至第3の配線L3(j)を支持する基材21
0と、を有する。
【0233】
画素202(i,j)は、選択信号、制御信号および表示信号ならびに検知信号を供給さ
れ、検知信号に基づく電位を供給することができる入出力回路203(i,j)を備える
【0234】
また、検知信号を供給することができる検知素子Cと、所定の電流を供給される表示素子
Dと、を備える。
【0235】
入出力回路203(i,j)は、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線
G1(i)と電気的に接続され、第1の電極が表示信号を供給することができる信号線D
L(j)と電気的に接続される第1のトランジスタM1を備える。
【0236】
また、ゲートが制御信号を供給することができる第2の制御線G2(i)と電気的に接続
され、第1の電極が第1の配線L1(j)と電気的に接続される第2のトランジスタM2
を備える。
【0237】
また、ゲートが第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が
第2の配線L2(j)と電気的に接続され、第2の電極が第2のトランジスタM2の第2
の電極と電気的に接続される駆動トランジスタM0と、を備える。
【0238】
変換回路204(j)は、ゲートが高電源電位を供給することができる配線BRと電気的
に接続され、第1の電極が高電源電位を供給することができる配線VPOと電気的に接続
され、第2の電極が第2の配線L2(j)と電気的に接続されるトランジスタM6と、第
2の配線L2(j)と電気的に接続され且つ検知情報を供給することができる端子OUT
(j)と、を備える。
【0239】
検知素子Cは、第1の電極が第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続され、
第2の電極が第2のトランジスタM2の第2の電極と電気的に接続される。
【0240】
表示素子Dは、第1の電極が駆動トランジスタM0の第2の電極と電気的に接続され、第
2の電極が第3の配線L3(j)と電気的に接続される。
【0241】
本実施の形態で説明する入出力装置200は、選択信号、制御信号、表示情報を含む表示
信号および検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給する入出力回路203(i
,j)、検知信号を供給する検知素子Cおよび所定の電流を供給される表示素子Dを備え
る複数の画素202(i,j)と、当該複数の画素202(i,j)がマトリクス状に配
設される基材210と、列方向に配設される画素202(i,j)と電気的に接続され且
つ検知信号に基づく検知情報を供給することができる変換回路204(j)と、を含んで
構成される。
【0242】
これにより、マトリクス状に配置された画素が備える検知素子が供給する検知信号に基づ
いて変化する電位を用いて、画素が配置された位置情報と関連付けることができる検知情
報を供給することができる。また、表示信号に基づいて所定の電流を用いてマトリクス状
に配置された画素が備える表示素子に表示情報を表示することができる。その結果、利便
性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。
【0243】
本実施の形態で説明する入出力装置200は、検知素子Cと表示素子Dが画素202(i
,j)に配置されている。これにより、検知素子Cを用いて画像が表示される座標を供給
できる。
【0244】
なお、ノイズの影響を受け難くするために、変換回路204(j)を領域201の外側な
ど、入出力回路から離して配置することができる。
【0245】
また、検知素子を画素毎に配設せず、複数の画素に一つ検知素子を配設してもよい。これ
により、制御線の数を低減できる。
【0246】
また、複数の画像が供給する検知情報を一つの座標情報にまとめてもよい。
【0247】
また、基材210が可撓性を有してもよい。可撓性を有する基材210を用いることによ
り、入出力装置200を折り曲げることまたは折り畳むことができるようにしてもよい。
【0248】
なお、折り畳むことができる入出力装置200が折り畳まれた状態において、検知素子C
の一部が他の部分に近接して配置される場合がある。これにより、検知素子Cの一部が他
の部分と干渉し、誤検知を生じる場合がある。具体的には、容量素子を検知素子Cに用い
る場合、近接する電極が互いに干渉する。
【0249】
折り畳まれる大きさに比べて十分小さな検知素子を入出力装置200に用いることができ
る。これにより、折り畳まれた状態において、検知素子Cの干渉を防ぐことができる。
【0250】
また、マトリクス状に配置された複数の検知素子Cを分離して動作させることができる。
これにより、誤検知を生じる領域に配置された検知素子の動作を停止することができる。
【0251】
なお、マトリクス状に配置された画素の一部に検知素子Cおよび表示素子Dを配設しても
よい。例えば、検知素子Cおよび表示素子Dが配設される画素の数を表示素子Dのみが配
設される画素の数より少なくしてもよい。これにより、供給する検知情報より高い精細度
で表示情報を表示することができる。
【0252】
また、入出力装置200は、選択信号または制御信号を供給する駆動回路GDを有しても
よい。
【0253】
また、表示信号を供給する駆動回路SDを有してもよい。
【0254】
また、複数の変換回路204(j)を備え且つ検知情報を供給する変換器CONVを有し
ていてもよい。
【0255】
また、複数の画素202(i,j)を支持する基材210は、駆動回路GD、駆動回路S
Dまたは変換器CONVを支持してもよい。
【0256】
以下に、入出力装置200を構成する個々の要素について説明する。なお、これらの構成
は明確に分離できず、一つの構成が他の構成を兼ねる場合や他の構成の一部を含む場合が
ある。
【0257】
例えば検知素子および表示素子と電気的に接続された入出力回路は、検知素子の駆動回路
であるとともに表示素子の駆動回路でもある。また、検知素子および表示素子を備える画
素は、表示画素であるとともに検知画素でもある。
【0258】
また、入出力装置200は、複数の画素202(i,j)、複数の第1の制御線G1(i
)、複数の第2の制御線G2(i)、複数の信号線DL(j)、複数の第1の配線L1(
j)、複数の第2の配線L2(j)、複数の第3の配線L3(j)および複数の変換回路
204(j)を有する点およびこれらを支持する基材210を有する点が、図1を参照し
ながら説明する入出力装置100とは異なる。ここでは異なる構成について詳細に説明し
、同様の構成を用いることができる部分は、上記の説明を援用する。
【0259】
《全体の構成》
入出力装置200は、画素202(i,j)、第1の制御線G1(i)、第2の制御線G
2(i)、信号線DL(j)、第1の配線L1(j)、第2の配線L2(j)、第3の配
線L3(j)、変換回路204(j)または基材210を有する。
【0260】
また、選択信号または制御信号を供給する駆動回路GD、表示信号を供給する駆動回路S
Dまたは検知情報を供給する変換器CONVを有していてもよい。
【0261】
《画素》
領域201はm行n列のマトリクス状に配設される複数の画素202(i,j)を有する
【0262】
入出力装置200は、供給される表示情報を領域201に表示し、領域201を用いて検
知した検知情報を供給する。
【0263】
画素202(i,j)は検知素子Cを備え、検知素子Cは、例えば静電容量、照度、磁力
、電波または圧力等を検知して、検知したものに基づく電圧を第1の電極と第2の電極に
供給する。例えば、静電容量の変化に基づいて変化する電圧を含む検知信号を供給する検
知素子を検知素子Cに用いることができる。
【0264】
なお、画素202(i,j)は、検知素子Cが供給する検知信号を画素202(i,j)
が配設される座標に関連付けて供給することができる。これにより、入出力装置200の
使用者は領域201を用いて位置情報を入力することができる。
【0265】
特に、近接センサまたは接触センサ等を検知素子Cに用いることにより、入出力装置20
0をタッチパネルに用いることができる。
【0266】
なお、入出力装置200に触れた指をポインタに用いて様々なジェスチャー(タップ、ド
ラッグ、スワイプまたはピンチイン等)をすることができる。入出力装置200に接触す
る指の位置または軌跡等の情報を演算装置に供給する。そして、当該情報が所定の条件を
満たすと演算装置が判断した場合に、所定のジェスチャーを供給されたとすることができ
る。これにより、所定のジェスチャーに関連付けられた命令を演算装置に実行させること
ができる。
【0267】
画素202(i,j)は表示素子Dを備え、表示素子Dは、表示信号に基づく電流を供給
され、表示情報を表示する。例えば、第1の電極と、第1の電極に重なる第2の電極と、
第1の電極ならびに第2の電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える表示素子を表
示素子Dに用いることができる。
【0268】
画素202(i,j)は、入出力回路203(i,j)を備える。例えば、実施の形態1
に記載する入出力回路103と同様の構成を入出力回路203(i,j)に用いることが
できる。
【0269】
《制御線、信号線、配線》
領域201は第1の制御線G1(i)、第2の制御線G2(i)、信号線DL(j)、第
1の配線L1(j)、第2の配線L2(j)または第3の配線L3(j)を有する。例え
ば、実施の形態1に記載する第1の制御線G1等と同様の構成を第1の制御線G1(i)
等に用いることができる。
【0270】
《基材》
基材210は画素202(i,j)、第1の制御線G1(i)、第2の制御線G2(i)
、信号線DL(j)、第1の配線L1(j)、第2の配線L2(j)または第3の配線L
3(j)を支持する。
【0271】
また、基材210は変換回路204(j)を支持してもよい。
【0272】
有機材料、無機材料または有機材料と無機材料の複合材料等を可撓性の基材210に用い
ることができる。例えば、実施の形態5に記載する基板T102と同様の構成を基材21
0に用いることができる。
【0273】
特に、可撓性を有する材料を基材210に用いると、入出力装置200を折り畳んだ状態
または展開された状態にすることができる。
【0274】
折り畳まれた状態の入出力装置200は可搬性に優れる。これにより、入出力装置200
の使用者は、入出力装置200を片手で把持しながら操作して、位置情報を供給できる。
【0275】
また、展開された状態の入出力装置200は一覧性に優れる。これにより入出力装置20
0の使用者は、入出力装置200に多様な情報を表示しながら操作して位置情報を供給で
きる。
【0276】
《変換回路》
高電源電位に基づく電位および第1の配線L1(j)を流れる電流の大きさに基づいて検
知情報を端子OUT(j)に供給することができるさまざまな回路を、変換回路204(
j)に用いることができる。例えば、実施の形態1に記載する変換回路104と同様の構
成を変換回路204(j)に用いることができる。
【0277】
《変換器CONV》
変換器CONVは、複数の変換回路204(j)を備え、検知情報を供給する。例えば、
第2の配線L2(j)ごとに設けられた変換回路204(j)を用いることができる。
【0278】
また、入出力回路203(i,j)を形成する工程と同一の工程を用いて変換器CONV
を形成してもよい。
【0279】
《駆動回路GD、駆動回路SD》
駆動回路GDまたは駆動回路SDは、さまざまな組み合わせ回路を用いた論理回路で構成
することができる。例えば、シフトレジスタを用いることができる。
【0280】
トランジスタを駆動回路GDまたは駆動回路SDのスイッチに用いることができる。例え
ば、実施の形態1に記載する入出力回路103に用いることができるトランジスタと同様
の構成をスイッチに用いることができる。
【0281】
また、入出力回路203(i,j)を形成する工程と同一の工程を用いて駆動回路GDま
たは駆動回路SDを形成してもよい。
【0282】
<入出力装置の駆動方法1>
検知素子Cが供給する電圧に基づく検知情報を供給し、供給される表示情報に基づいて表
示を行う入出力装置200の駆動方法を説明する(図3図5(A−1)および図5(A
−2)参照)。
【0283】
入出力装置100の駆動方法を入出力装置200の駆動方法に準用することができる。具
体的には、入出力回路203(i,j)を実施の形態1で説明する第1のステップ乃至第
4のステップを有する方法で駆動することができる。
【0284】
また、いずれの信号線DL(j)と電気的に接続される入出力回路203(i,j)およ
び入出力回路203(i+1,j)を互いに組み合わせて駆動することができる。
【0285】
具体的には、画素202(i,j)を駆動する方法の第4のステップにおいて、画素20
2(i+1,j)が備える第1のトランジスタM1および第2のトランジスタM2を導通
状態にする信号を供給する点が図1(B)を参照して説明する入出力装置100の駆動方
法と異なる他は、端子OUTを端子OUT(j)と、表示素子Dを表示素子D(i,j)
と、第1の制御線G1を第1の制御線G1(i)と、第2の制御線G2を第2の制御線G
2(i)と、読み替えて、入出力装置100の駆動方法を入出力装置200の駆動方法に
準用することができる。ここでは異なる構成について詳細に説明し、同様の構成を用いる
ことができる部分は、上記の説明を援用する。
【0286】
《第4のステップ》
第4のステップにおいて、第1の制御線G1(i)に画素202(i,j)の第1のトラ
ンジスタM1を非導通状態にすることができる選択信号を供給し、第2の制御線G2(i
)に画素202(i,j)の第2のトランジスタM2を非導通状態にすることができる制
御信号を供給する。
【0287】
また、第1の制御線G1(i+1)に画素202(i+1,j)の第1のトランジスタM
1を非導通状態にすることができる選択信号を供給し、第2の制御線G2(i+1)に画
素202(i+1,j)の第2のトランジスタM2を非導通状態にすることができる制御
信号を供給する。
【0288】
また、第3のステップで供給された表示信号に基づいて画素202(i,j)の駆動トラ
ンジスタM0が所定の電流を供給し、画素202(i+1,j)の駆動トランジスタM0
が所定の電流を供給するように高電源電位に基づく電位を供給し且つ変換回路204(j
)が検知信号に基づいて検知情報を供給する(図5(A−1)における期間T4を参照)
【0289】
<入出力装置の構成例2>
本発明の一態様の入出力装置の他の構成について、図4を参照しながら説明する。
【0290】
図4図3(B)に示す入出力回路203(i,j)とは構成が異なる入出力回路203
B(i,j)の回路図である。
【0291】
入出力装置200Bは、入出力回路203Bが第3のトランジスタM3乃至第5のトラン
ジスタM5を有する点、第3の制御線G3(i)および第4の制御線G4(i)と電気的
に接続される点が、図3を参照しながら説明する入出力装置200とは異なる。ここでは
異なる構成について詳細に説明し、同様の構成を用いることができる部分は、上記の説明
を援用する。
【0292】
本実施の形態で説明する入出力装置200Bは、領域201を有する。領域201はm行
n列のマトリクス状に配設される複数の画素202B(i,j)を有する。なお、mおよ
びnは1以上の自然数であり、mまたはnは2以上である。また、iはm以下であり、j
はn以下である。
【0293】
また、行方向に配設される複数の画素202B(i,j)と電気的に接続され且つ選択信
号を供給することができる複数の第1の制御線G1(i)と、行方向に配設される複数の
画素202B(i,j)と電気的に接続され且つ第1の制御信号を供給することができる
複数の第2の制御線G2(i)と、行方向に配設される複数の画素202B(i,j)と
電気的に接続され且つ第2の制御信号を供給することができる複数の第3の制御線G3(
i)と、行方向に配設される複数の画素202B(i,j)と電気的に接続され且つ第3
の制御信号を供給することができる複数の第4の制御線G4(i)と、を有する。
【0294】
また、列方向に配設される複数の画素202B(i,j)と電気的に接続され且つ表示情
報を含む表示信号を供給することができる複数の信号線DL(j)と、列方向に配設され
る複数の画素202B(i,j)と電気的に接続され且つ第1の電源電位を供給すること
ができる複数の第1の配線L1(j)と、列方向に配設される複数の画素202B(i,
j)と電気的に接続され且つ高電源電位に基づく電位を供給することができる複数の第2
の配線L2(j)と、列方向に配設される複数の画素202B(i,j)と電気的に接続
され且つ第2の電源電位を供給することができる複数の第3の配線L3(j)と、列方向
に配設される複数の画素202B(i,j)と電気的に接続され且つ第3の電源電位を供
給することができる複数の第4の配線L4(j)と、を有する。
【0295】
また、第2の配線L2(j)と電気的に接続され且つ高電源電位を供給され高電源電位に
基づく電位および検知信号に基づいて検知情報を供給することができる変換回路204(
j)と、を有する。
【0296】
また、画素202B(i,j)、第1の制御線G1(i)乃至第4の制御線G4(i)、
信号線DL(j)および第1の配線L1(j)乃至第4の配線L4(j)を支持する基材
210と、を有する。
【0297】
画素202B(i,j)は、選択信号、第1の制御信号乃至第3の制御信号および表示信
号ならびに検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給することができる入出力回
路203B(i,j)を備える。
【0298】
また、検知信号を供給することができる検知素子Cと、所定の電流を供給される表示素子
Dと、を備える。
【0299】
入出力回路203B(i,j)は、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御
線G1(i)と電気的に接続され、第1の電極が表示信号を供給することができる信号線
DL(j)と電気的に接続される第1のトランジスタM1を備える。
【0300】
また、ゲートが第1の制御信号を供給することができる第2の制御線G2(i)と電気的
に接続され、第1の電極が第1の配線L1(j)と電気的に接続される第2のトランジス
タM2を備える。
【0301】
また、ゲートが第2の制御信号を供給することができる第3の制御線G3(i)と電気的
に接続され、第1の電極が第2のトランジスタM2の第2の電極と電気的に接続される第
3のトランジスタM3を備える。
【0302】
また、ゲートが第3の制御信号を供給することができる第4の制御線G4(i)と電気的
に接続され、第1の電極が第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続される第
4のトランジスタM4を備える。
【0303】
また、ゲートが選択信号を供給することができる第1の制御線G1(i)と電気的に接続
され、第1の電極が第4のトランジスタM4の第2の電極と電気的に接続され、第2の電
極が第4の配線L4(j)と電気的に接続される第5のトランジスタM5を備える。
【0304】
また、ゲートが第4のトランジスタM4の第2の電極と電気的に接続され、第1の電極が
第2の配線L2(j)と電気的に接続され、第2の電極が第2のトランジスタM2の第2
の電極と電気的に接続される駆動トランジスタM0を備える。
【0305】
また、変換回路204(j)は、ゲートが高電源電位を供給することができる配線BRと
電気的に接続され、第1の電極が高電源電位を供給することができる配線VPOと電気的
に接続され、第2の電極が第2の配線L2(j)と電気的に接続されるトランジスタM6
と、第2の配線L2(j)と電気的に接続され且つ検知情報を供給することができる端子
OUT(j)と、を備える。
【0306】
また、検知素子Cは、第1の電極が第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続
され、第2の電極が第2のトランジスタM2の第2の電極と電気的に接続される。
【0307】
また、表示素子Dは、第1の電極が第3のトランジスタM3の第2の電極と電気的に接続
され、第2の電極が第3の配線L3(j)と電気的に接続される。
【0308】
本実施の形態で説明する入出力装置200Bは、選択信号、制御信号、表示情報を含む表
示信号および検知信号を供給され、検知信号に基づく電位を供給する入出力回路203B
(i,j)、検知信号を供給する検知素子Cおよび所定の電流を供給される表示素子Dを
備える複数の画素202B(i,j)と、当該複数の画素202B(i,j)がマトリク
ス状に配設される基材210と、列方向に配設される画素202B(i,j)と電気的に
接続され且つ検知信号に基づく検知情報を供給することができる変換回路204(j)と
、を含んで構成される。
【0309】
これにより、マトリクス状に配置された画素が備える検知素子が供給する検知信号に基づ
いて変化する電位を用いて、画素が配置された位置情報と関連付けることができる検知情
報を供給することができる。また、表示信号に基づいて所定の電流を用いてマトリクス状
に配置された画素が備える表示素子に表示情報を表示することができる。その結果、利便
性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供できる。
【0310】
<入出力装置の駆動方法2>
検知素子Cが供給する電圧に基づく検知情報を供給し、供給される表示情報に基づいて表
示を行う入出力装置200Bの駆動方法を説明する(図4図5(B−1)および図5
B−2)参照)。
【0311】
入出力装置100Bの駆動方法を入出力装置200Bの駆動方法に準用することができる
。具体的には、入出力回路203B(i,j)を実施の形態2で説明する第1のステップ
乃至第6のステップを有する方法で駆動することができる。
【0312】
また、いずれの信号線DL(j)と電気的に接続される入出力回路203B(i,j)お
よび入出力回路203B(i+1,j)を互いに組み合わせて駆動することができる。
【0313】
具体的には、入出力回路203B(i,j)を第3のステップで駆動する期間T21にお
いて、入出力回路203B(i+1,j)を第1のステップ(図5(B−2)におけるU
11参照)および第2のステップ(図5(B−2)におけるU12参照)で駆動すること
ができる。
【0314】
また、入出力回路203B(i,j)を第4のステップおよび第5のステップで駆動する
期間T22および期間T31において、入出力回路203B(i+1,j)を第3のステ
ップ(図5(B−2)におけるU21参照)で駆動することができる。
【0315】
また、入出力回路203B(i,j)を第5のステップで駆動した後に、入出力回路20
3B(i+1,j)を第4のステップ(図5(B−2)におけるU22参照)および第5
のステップ(図5(B−2)におけるU31参照)で駆動することができる。
【0316】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
【0317】
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置の構成について、図6および図14を参
照しながら説明する。
【0318】
図6は本発明の一態様の入出力装置の構成を説明する図である。図6(A)は本発明の一
態様の入出力装置200Cの上面図であり、図6(B)は図6(A)の切断線A−Bおよ
びC−Dにおける断面を含む断面図である。
【0319】
<入出力装置の構成例1.>
本実施の形態で説明する入出力装置200Cは、基材210、基材210に重なる基材2
70、基材210と基材270の間に封止材260、画素202、画素202に制御信号
を供給する駆動回路GD、画素202に表示信号を供給する駆動回路SDおよび検知情報
を供給される変換器CONV並びに画素202が配設される領域201、を有する(図6
(A)および図6(B)参照)。
【0320】
基材210は、バリア膜210a、可撓性を有する基材210b並びにバリア膜210a
および可撓性を有する基材210bを貼り合わせる樹脂層210cを備える。
【0321】
基材270は、バリア膜270a、可撓性を有する基材270b並びにバリア膜270a
および可撓性を有する基材270bを貼り合わせる樹脂層270cを備える。
【0322】
封止材260は、基材210および基材270を貼り合わせる。
【0323】
画素202は副画素202Rを備え且つ表示信号を供給され検知情報を供給する(図6
A)参照)。なお、例えば、画素202は赤色の表示をする副画素202R、緑色の表示
をする副画素および青色の表示をする副画素を備える。
【0324】
副画素202Rは、駆動トランジスタM0を含む入出力回路、検知素子Cおよび表示素子
が配設された表示モジュール280Rを備える(図6(B)参照)。
【0325】
表示モジュール280Rは、発光素子250R、発光素子250Rが光を射出する側に発
光素子250Rと重なる着色層267Rを備える。なお、発光素子250Rは表示素子の
一態様であるということができる。
【0326】
発光素子250Rは、下部電極、上部電極、発光性の有機化合物を含む層を備える。
【0327】
入出力回路は駆動トランジスタM0を備え且つ基材210および発光素子250Rの間に
絶縁層221を挟んで配設される。
【0328】
駆動トランジスタM0は、第2の電極が絶縁層221に設けられた開口部を介して発光素
子250Rの下部電極と電気的に接続される。
【0329】
検知素子Cは、第1の電極が駆動トランジスタM0のゲートに電気的に接続され、第2の
電極は、駆動トランジスタの第2の電極と電気的に接続される。
【0330】
駆動回路SDは、トランジスタMDおよび容量CDを備える。
【0331】
配線211は、端子219と電気的に接続される。端子219はフレキシブルプリント基
板209と電気的に接続される。
【0332】
なお、着色層267Rを囲むように遮光層267BMを備える。
【0333】
また、発光素子250Rの下部電極の端部を覆うように隔壁228が形成されている。
【0334】
また、領域201に重なる位置に保護膜267pを備えていてもよい(図6(B)参照)
【0335】
これにより、入出力装置200Cは基材210が設けられている側に表示情報を表示する
ことができる。また、入出力装置200Cは基材210が設けられている側に近接または
接触するものを検知して検知情報を供給できる。
【0336】
《全体の構成》
入出力装置200Cは、基材210、基材270、封止材260、画素202、駆動回路
GD、駆動回路SD、変換器CONVまたは領域201を有する。
【0337】
《基材》
基材210は、製造工程に耐えられる程度の耐熱性および製造装置に適用可能な厚さおよ
び大きさを備えるものであれば、特に限定されない。なお、基材210と同様の構成を基
材270に適用できる。
【0338】
有機材料、無機材料または有機材料と無機材料等の複合材料等を基材210に用いること
ができる。
【0339】
例えば、ガラス、セラミックス、金属等の無機材料を基材210に用いることができる。
【0340】
具体的には、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリガラスまたはクリスタルガラス
等を、基材210に用いることができる。
【0341】
具体的には、金属酸化物膜、金属窒化物膜若しくは金属酸窒化物膜等を、基材210に用
いることができる。例えば、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸窒化珪素膜、アルミナ膜等を、
基材210に用いることができる。
【0342】
具体的には、SUSまたはアルミニウム等を、基材210に用いることができる。
【0343】
例えば、樹脂、樹脂フィルムまたはプラスチック等の有機材料を基材210に用いること
ができる。
【0344】
具体的には、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネー
ト若しくはアクリル樹脂等の樹脂フィルムまたは樹脂板を、基材210に用いることがで
きる。
【0345】
例えば、金属板、薄板状のガラス板または無機材料等の膜を樹脂フィルム等に貼り合わせ
た複合材料を基材210に用いることができる。
【0346】
例えば、繊維状または粒子状の金属、ガラスもしくは無機材料等を樹脂フィルムに分散し
た複合材料を、基材210に用いることができる。
【0347】
例えば、繊維状または粒子状の樹脂もしくは有機材料等を無機材料に分散した複合材料を
、基材210に用いることができる。
【0348】
また、単層の材料または複数の層が積層された積層材料を、基材210に用いることがで
きる。例えば、基材と基材に含まれる不純物の拡散を防ぐ絶縁層等が積層された積層材料
を、基材210に用いることができる。
【0349】
具体的には、ガラスとガラスに含まれる不純物の拡散を防ぐ酸化シリコン膜、窒化シリコ
ン膜または酸化窒化シリコン膜等から選ばれた一または複数の膜が積層された積層材料を
、基材210に適用できる。
【0350】
または、樹脂と樹脂を透過する不純物の拡散を防ぐ酸化シリコン膜、窒化シリコン膜また
は酸化窒化シリコン膜等が積層された積層材料を、基材210に適用できる。
【0351】
具体的には、可撓性を有する基材210b、不純物の発光素子250Rへの拡散を防ぐバ
リア膜210aおよび基材210bとバリア膜210aを貼り合わせる樹脂層210cの
積層体を用いることができる。
【0352】
具体的には、可撓性を有する基材270b、不純物の発光素子250Rへの拡散を防ぐバ
リア膜270aおよび基材270bとバリア膜270aを貼り合わせる樹脂層270cの
積層体を用いることができる。
【0353】
《封止材》
封止材260は、基材210および基材270を貼り合わせるものであれば、特に限定さ
れない。
【0354】
無機材料、有機材料または無機材料と有機材料の複合材料等を封止材260に用いること
ができる。
【0355】
例えば、融点が400℃以下好ましくは300℃以下のガラス層または接着剤等を用いる
ことができる。
【0356】
例えば、光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤または/および嫌気型接着
剤等の有機材料を封止材260に用いることができる。
【0357】
具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミ
ド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラ
ル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等を含む接着剤を用いることができ
る。
【0358】
《画素》
さまざまなトランジスタを駆動トランジスタM0に用いることができる。
【0359】
例えば、半導体層に4族の元素、化合物半導体または酸化物半導体などを用いるトランジ
スタを適用できる。具体的には、シリコンを含む半導体、ガリウムヒ素を含む半導体また
はインジウムを含む酸化物半導体などを駆動トランジスタM0の半導体層に適用できる。
【0360】
例えば、単結晶シリコン、ポリシリコンまたはアモルファスシリコンなどを駆動トランジ
スタM0の半導体層に適用できる。
【0361】
例えば、ボトムゲート型のトランジスタ、トップゲート型のトランジスタ等を適用できる
【0362】
静電容量、照度、磁力、電波または圧力等を検知して、検知した物理量に基づく電圧を第
1の電極と第2の電極に供給することができる素子を検知素子Cに用いることができる。
【0363】
具体的には、静電容量の変化を検知する容量素子を検知素子Cに適用できる。
【0364】
さまざまな表示素子を表示モジュール280Rに用いることができる。例えば、下部電極
、上部電極ならびに下部電極と上部電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える有機
EL素子を表示素子に用いることができる。
【0365】
なお、表示素子に発光素子を用いる場合、微小共振器構造を発光素子に組み合わせて用い
ることができる。例えば、発光素子の下部電極および上部電極を用いて微小共振器構造を
構成し、発光素子から特定の波長の光を効率よく取り出してもよい。
【0366】
具体的には、可視光を反射する反射膜を下部電極または上部電極の一方に用い、可視光の
一部透過し一部を反射する半透過・半反射膜を他方に用いる。そして、所定の波長を有す
る光が効率よく取り出されるように、下部電極に対して上部電極を配設する。
【0367】
また、顔料または染料等の材料を含む層を着色層267Rに用いることができる。これに
より、表示モジュール280Rが射出する光の色を特定の色にすることができる。
【0368】
例えば、赤色の光、緑色の光および青色の光を含む光を発する層を発光性の有機化合物を
含む層に用いることができる。そして、赤色の光を効率よく取り出す微小共振器および赤
色の光を透過する着色層と共に表示モジュール280Rに用い、緑色の光を効率よく取り
出す微小共振器および緑色の光を透過する着色層と共に表示モジュール280Gに用い、
または青色の光を効率よく取り出す微小共振器および青色の光を透過する着色層と共に表
示モジュール280Bに用いてもよい。
【0369】
なお、黄色の光を含む光を発する層を発光性の有機化合物を含む層に用いることもできる
。そして、黄色の光を効率よく取り出す微小共振器および黄色の光を透過する着色層と共
に表示モジュール280Yに用いてもよい。
【0370】
《駆動回路》
さまざまなトランジスタを駆動回路SDのトランジスタMDに用いることができる。例え
ば、駆動トランジスタM0と同様の構成をトランジスタMDに用いることができる。
【0371】
また、検知素子Cに容量素子を用いる場合、検知素子Cと同様の構成を容量素子CDに用
いることができる。
【0372】
《変換器》
変換器CONVは、複数の変換回路を備える。さまざまなトランジスタを変換回路に用い
ることができる。例えば、駆動トランジスタM0と同様の構成を備えるトランジスタを用
いることができる。
【0373】
《領域》
領域201は、マトリクス状に配設された複数の画素202を備える。領域201は表示
情報を表示することができ、領域201に配設された画素の座標情報と関連付けられた検
知情報を供給することができる。例えば、領域201に近接するものの有無を検知して、
その座標情報と共に供給することができる。
【0374】
《その他》
導電性を有する材料を配線211または端子219に用いることができる。
【0375】
例えば、無機導電性材料、有機導電性材料、金属または導電性セラミックスなどを配線に
用いることができる。
【0376】
具体的には、アルミニウム、金、白金、銀、クロム、タンタル、チタン、モリブデン、タ
ングステン、ニッケル、鉄、コバルト、パラジウムまたはマンガンから選ばれた金属元素
、上述した金属元素を含む合金または上述した金属元素を組み合わせた合金などを配線等
に用いることができる。
【0377】
または、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリ
ウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物を用いることができる。
【0378】
または、グラフェンまたはグラファイトを用いることができる。グラフェンを含む膜は、
例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。還元
する方法としては、熱を加える方法や還元剤を用いる方法等を挙げることができる。
【0379】
または、導電性高分子を用いることができる。
【0380】
遮光性を有する材料を遮光層267BMに用いることができる。例えば、顔料を分散した
樹脂、染料を含む樹脂の他、黒色クロム膜等の無機膜を遮光層267BMに用いることが
できる。カーボンブラック、金属酸化物、複数の金属酸化物の固溶体を含む複合酸化物等
を遮光層267BMに用いることができる。
【0381】
絶縁性の材料を隔壁228に用いることができる。例えば、無機材料、有機材料または無
機材料と有機材料の積層材料などを用いることができる。具体的には、酸化珪素または窒
化珪素等を含む膜、アクリルまたはポリイミド等もしくは感光性樹脂等を適用できる。
【0382】
入出力装置の表示面側に保護膜267pを設けることができる。例えば、無機材料、有機
材料または無機材料と有機材料の複合材料などを含む膜を保護膜267pに用いることが
できる。具体的には、アルミナまたは酸化珪素などを含むセラミックコート層、UV硬化
樹脂等のハードコート層、反射防止膜、円偏光板などを適用できる。
【0383】
<表示部の変形例1>
様々なトランジスタを入出力装置200Cに用いることができる。
【0384】
ボトムゲート型のトランジスタを入出力装置200Cに適用する場合の構成を、図6(B
)および図6(C)に図示する。
【0385】
例えば、酸化物半導体、アモルファスシリコン等を含む半導体層を、図6(B)に図示す
る駆動トランジスタM0およびトランジスタMDに適用することができる。
【0386】
例えば、少なくともインジウム(In)、亜鉛(Zn)及びM(Al、Ga、Ge、Y、
Zr、Sn、La、CeまたはHf等の金属)を含むIn−M−Zn酸化物で表記される
膜を含むことが好ましい。または、InとZnの双方を含むことが好ましい。
【0387】
スタビライザーとしては、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、アル
ミニウム(Al)、またはジルコニウム(Zr)等がある。また、他のスタビライザーと
しては、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(P
r)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(
Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウ
ム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等がある
【0388】
酸化物半導体膜を構成する酸化物半導体として、例えば、In−Ga−Zn系酸化物、I
n−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In
−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−
Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−G
d−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho
−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−
Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−H
f−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系
酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物、In−G
a系酸化物を用いることができる。
【0389】
なお、ここで、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する
酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn
以外の金属元素が入っていてもよい。
【0390】
例えば、レーザーアニールなどの処理により結晶化させた多結晶シリコンを含む半導体層
を、図6(C)に図示する駆動トランジスタM0およびトランジスタMDに適用できる。
【0391】
トップゲート型のトランジスタを入出力装置200Cに適用する場合の構成を、図6(D
)に図示する。
【0392】
例えば、多結晶シリコンまたは単結晶シリコン基板等から転置された単結晶シリコン膜等
を含む半導体層を、図6(D)に図示する駆動トランジスタM0およびトランジスタMD
に適用することができる。
【0393】
<入出力装置の構成例2.>
図14は本発明の一態様の入出力装置の構成を説明する図である。図14(A)は本発明
の一態様の入出力装置200Dの上面図であり、図14(B)は図14(A)の切断線A
−BおよびC−Dにおける断面を含む断面図である。
【0394】
本実施の形態で説明する入出力装置200Dは、着色層267Rおよび着色層267Rを
囲む遮光層267BMが基材270と発光素子250Rの間に配置されている点、保護膜
267pが基材270側に設けられている点および表示モジュール280Rが光を基材2
70が設けられている側に射出する点が、図6を参照しながら説明する入出力装置200
Cと異なる。他の構成は同様の構成を用いることができる。
【0395】
これにより、入出力装置200Dは基材270が設けられている側に表示情報を表示する
ことができる。また、入出力装置200Dは基材270が設けられている側に近接または
接触するものを検知して検知情報を供給できる。
【0396】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
【0397】
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の検知回路等に用いることのできるトランジスタの構
成について、図7を用いて説明する。
【0398】
図7(A)乃至図7(C)に、トランジスタT151の上面図及び断面図を示す。図7
A)はトランジスタT151の上面図であり、図7(B)は、図7(A)の一点鎖線A−
B間の切断面の断面図に相当し、図7(C)は、図7(A)の一点鎖線C−D間の切断面
の断面図に相当する。なお、図7(A)では、明瞭化のため、構成要素の一部を省略して
図示している。
【0399】
なお、本実施の形態において、第1の電極はトランジスタのソース電極またはドレイン電
極の一方を、第2の電極は他方を指すものとする。
【0400】
トランジスタT151は、基板T102上に設けられるゲート電極T104aと、基板T
102及びゲート電極T104a上に形成される絶縁膜T106及び絶縁膜T107を含
む第1の絶縁膜T108と、第1の絶縁膜T108を介して、ゲート電極T104aと重
なる酸化物半導体膜T110と、酸化物半導体膜T110に接する第1の電極T112a
及び第2の電極T112bとを有する。
【0401】
また、第1の絶縁膜T108、酸化物半導体膜T110、第1の電極T112a及び第2
の電極T112b上に、絶縁膜T114、T116、T118を含む第2の絶縁膜T12
0と、第2の絶縁膜T120上に形成されるゲート電極T122cとを有する。
【0402】
ゲート電極T122cは、第1の絶縁膜T108及び第2の絶縁膜T120に設けられる
開口T142eにおいて、ゲート電極T104aと接続する。また、絶縁膜T118上に
画素電極として機能する導電膜T122aが形成され、導電膜T122aは、第2の絶縁
膜T120に設けられる開口T142aにおいて、第2の電極T112bと接続する。
【0403】
なお、第1の絶縁膜T108は、トランジスタT151の第1のゲート絶縁膜として機能
し、第2の絶縁膜T120は、トランジスタT151の第2のゲート絶縁膜として機能す
る。また、導電膜T122aは、画素電極として機能する。
【0404】
本実施の形態に示すトランジスタT151は、チャネル幅方向において、ゲート電極T1
04a及びゲート電極T122cの間に、第1の絶縁膜T108及び第2の絶縁膜T12
0を介して酸化物半導体膜T110が設けられている。また、ゲート電極T104aは図
7(A)に示すように、上面形状において、第1の絶縁膜T108を介して酸化物半導体
膜T110の側面と重なる。
【0405】
第1の絶縁膜T108及び第2の絶縁膜T120には複数の開口を有する。代表的には、
図7(B)に示すように、第2の電極T112bの一部が露出する開口T142aを有す
る。また、図7(C)に示すように、開口T142eを有する。
【0406】
開口T142aにおいて、第2の電極T112bと導電膜T122aが接続する。
【0407】
また、開口T142eにおいて、ゲート電極T104a及びゲート電極T122cが接続
する。
【0408】
ゲート電極T104a及びゲート電極T122cを有し、且つゲート電極T104a及び
ゲート電極T122cを同電位とすることで、キャリアが酸化物半導体膜T110の広い
範囲を流れる。これにより、トランジスタT151を移動するキャリアの量が増加する。
【0409】
この結果、トランジスタT151のオン電流が大きくなる共に、電界効果移動度が高くな
り、代表的には電界効果移動度が10cm/V・s以上、さらには20cm/V・s
以上となる。なお、ここでの電界効果移動度は、酸化物半導体膜の物性値としての移動度
の近似値ではなく、トランジスタの飽和領域における電流駆動力の指標であり、見かけ上
の電界効果移動度である。
【0410】
なお、トランジスタのチャネル長(L長ともいう。)を0.5μm以上6.5μm以下、
好ましくは1μmより大きく6μm未満、より好ましくは1μmより大きく4μm以下、
より好ましくは1μmより大きく3.5μm以下、より好ましくは1μmより大きく2.
5μm以下とすることで、電界効果移動度の増加が顕著である。また、チャネル長が0.
5μm以上6.5μm以下のように小さいことで、チャネル幅も小さくすることが可能で
ある。
【0411】
また、ゲート電極T104a及びゲート電極T122cを有することで、それぞれが外部
からの電界を遮蔽する機能を有するため、基板T102及びゲート電極T104aの間、
ゲート電極T122c上に設けられる荷電粒子等の電荷が、酸化物半導体膜T110に影
響しない。この結果、ストレス試験(例えば、ゲート電極にマイナスの電位を印加する−
GBT(Gate Bias−Temperature)ストレス試験)の劣化が抑制さ
れると共に、異なるドレイン電圧におけるオン電流の立ち上がり電圧の変動を抑制するこ
とができる。
【0412】
なお、BTストレス試験は加速試験の一種であり、長期間の使用によって起こるトランジ
スタの特性変化(即ち、経年変化)を、短時間で評価することができる。特に、BTスト
レス試験前後におけるトランジスタのしきい値電圧の変動量は、信頼性を調べるための重
要な指標となる。BTストレス試験前後において、しきい値電圧の変動量が少ないほど、
信頼性が高いトランジスタであるといえる。
【0413】
以下に、基板T102およびトランジスタT151を構成する個々の要素について説明す
る。
【0414】
《基板T102》
基板T102としては、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウ
ムホウケイ酸ガラスなどのガラス材料を用いる。量産する上では、基板T102は、第8
世代(2160mm×2460mm)、第9世代(2400mm×2800mm、または
2450mm×3050mm)、第10世代(2950mm×3400mm)等のマザー
ガラスを用いることが好ましい。マザーガラスは、処理温度が高く、処理時間が長いと大
幅に収縮するため、マザーガラスを使用して量産を行う場合、作製工程の加熱処理は、好
ましくは600℃以下、さらに好ましくは450℃以下、さらに好ましくは350℃以下
とすることが望ましい。
【0415】
《ゲート電極T104a》
ゲート電極T104aに用いる材料としては、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チ
タン、モリブデン、タングステンから選ばれた金属元素、または上述した金属元素を成分
とする合金か、上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。
また、ゲート電極T104aに用いる材料は、単層構造でも、二層以上の積層構造として
もよい。例えば、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にチ
タン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化
タンタル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、チタン膜
と、そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層
構造等がある。また、アルミニウムに、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、
クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた一または複数組み合わせた合金膜、もしく
は窒化膜を用いてもよい。また、ゲート電極T104aに用いる材料としては、例えば、
スパッタリング法を用いて形成することができる。
【0416】
《第1の絶縁膜T108》
第1の絶縁膜T108は、絶縁膜T106と絶縁膜T107の2層の積層構造を例示して
いる。なお、第1の絶縁膜T108の構造はこれに限定されず、例えば、単層構造または
3層以上の積層構造としてもよい。
【0417】
絶縁膜T106としては、例えば、窒化酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化アルミニ
ウム膜などを用いればよく、PE−CVD装置を用いて積層または単層で設ける。また、
絶縁膜T106を積層構造とした場合、第1の窒化シリコン膜として、欠陥が少ない窒化
シリコン膜とし、第1の窒化シリコン膜上に、第2の窒化シリコン膜として、水素放出量
及びアンモニア放出量の少ない窒化シリコン膜を設けると好適である。この結果、絶縁膜
T106に含まれる水素及び窒素が、後に形成される酸化物半導体膜T110へ移動また
は拡散することを抑制できる。
【0418】
絶縁膜T107としては、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜などを用いればよく、P
E−CVD装置を用いて積層または単層で設ける。
【0419】
また、第1の絶縁膜T108としては、絶縁膜T106として、例えば、厚さ400nm
の窒化シリコン膜を形成し、その後、絶縁膜T107として、厚さ50nmの酸化窒化シ
リコン膜を形成する積層構造を用いることができる。該窒化シリコン膜と、該酸化窒化シ
リコン膜は、真空中で連続して形成すると不純物の混入が抑制され好ましい。なお、ゲー
ト電極T104aと重畳する位置の第1の絶縁膜T108は、トランジスタT151のゲ
ート絶縁膜として機能する。また、窒化酸化シリコンとは、窒素の含有量が酸素の含有量
より大きい絶縁材料であり、他方、酸化窒化シリコンとは、酸素の含有量が窒素の含有量
より大きな絶縁材料のことをいう。
【0420】
《酸化物半導体膜T110》
酸化物半導体膜T110は、酸化物半導体を用いると好ましく、該酸化物半導体としては
、少なくともインジウム(In)、亜鉛(Zn)及びM(Al、Ga、Ge、Y、Zr、
Sn、La、CeまたはHf等の金属)を含むIn−M−Zn酸化物で表記される膜を含
むことが好ましい。または、InとZnの双方を含むことが好ましい。また、該酸化物半
導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすため、それらと共に、スタビラ
イザーを含むことが好ましい。
【0421】
スタビライザーとしては、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、アル
ミニウム(Al)、またはジルコニウム(Zr)等がある。また、他のスタビライザーと
しては、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(P
r)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(
Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウ
ム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等がある
【0422】
酸化物半導体膜T110を構成する酸化物半導体として、例えば、In−Ga−Zn系酸
化物、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化
物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物
、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、
In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、I
n−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In
−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga−Zn系酸化物、
In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al
−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を
用いることができる。
【0423】
なお、ここで、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する
酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn
以外の金属元素が入っていてもよい。
【0424】
酸化物半導体膜T110の成膜方法は、スパッタリング法、MBE(Molecular
Beam Epitaxy)法、CVD法、パルスレーザ堆積法、ALD(Atomi
c Layer Deposition)法等を適宜用いることができる。とくに、酸化
物半導体膜T110を成膜する際、スパッタリング法を用いると緻密な膜が形成されるた
め、好適である。
【0425】
酸化物半導体膜T110として、酸化物半導体膜を成膜する際、できる限り膜中に含まれ
る水素濃度を低減させることが好ましい。水素濃度を低減させるには、例えば、スパッタ
リング法を用いて成膜を行う場合には、成膜室内を高真空排気するのみならずスパッタガ
スの高純度化も必要である。スパッタガスとして用いる酸素ガスやアルゴンガスは、露点
が−40℃以下、好ましくは−80℃以下、より好ましくは−100℃以下、より好まし
くは−120℃以下にまで高純度化したガスを用いることで酸化物半導体膜に水分等が取
り込まれることを可能な限り防ぐことができる。
【0426】
また、成膜室内の残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプ、例えば、クライオ
ポンプ、イオンポンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、
ターボ分子ポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプは、
例えば、水(HO)など水素原子を含む化合物、炭素原子を含む化合物等の排気能力が
高いため、クライオポンプを用いて排気した成膜室で成膜された酸化物半導体膜に含まれ
る不純物の濃度を低減できる。
【0427】
また、酸化物半導体膜T110として、酸化物半導体膜をスパッタリング法で成膜する場
合、成膜に用いる金属酸化物ターゲットの相対密度(充填率)は90%以上100%以下
、好ましくは95%以上100%以下とする。相対密度の高い金属酸化物ターゲットを用
いることにより、成膜される膜を緻密な膜とすることができる。
【0428】
なお、基板T102を高温に保持した状態で酸化物半導体膜T110として、酸化物半導
体膜を形成することも、酸化物半導体膜中に含まれうる不純物濃度を低減するのに有効で
ある。基板T102を加熱する温度としては、150℃以上450℃以下とすればよく、
好ましくは基板温度が200℃以上350℃以下とすればよい。
【0429】
次に、第1の加熱処理を行うことが好ましい。第1の加熱処理は、250℃以上650℃
以下、好ましくは300℃以上500℃以下の温度で、不活性ガス雰囲気、酸化性ガスを
10ppm以上含む雰囲気、または減圧状態で行えばよい。また、第1の加熱処理の雰囲
気は、不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために酸化性ガスを1
0ppm以上含む雰囲気で行ってもよい。第1の加熱処理によって、酸化物半導体膜T1
10に用いる酸化物半導体の結晶性を高め、さらに第1の絶縁膜T108及び酸化物半導
体膜T110から水素や水などの不純物を除去することができる。なお、酸化物半導体膜
T110を島状に加工する前に第1の加熱工程を行ってもよい。
【0430】
《第1の電極、第2の電極》
第1の電極T112aおよび第2の電極T112bに用いることのできる導電膜T112
の材料としては、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコ
ニウム、モリブデン、銀、タンタルもしくはタングステンまたはこれを主成分とする合金
を単層構造または積層構造として用いることができる。とくに、アルミニウム、クロム、
銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンの中から選択される一以上の元素を含
むと好ましい。例えば、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、タングステン
膜上にチタン膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を
積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、そのチタン膜または窒化チタン膜上
に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン
膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、そのモリブデン膜また
は窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にモリ
ブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、
酸化錫または酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。また、導電膜は、例えば、ス
パッタリング法を用いて形成することができる。
【0431】
《絶縁膜T114、T116》
第2の絶縁膜T120は、絶縁膜T114、T116、T118の3層の積層構造を例示
している。なお、第2の絶縁膜T120の構造はこれに限定されず、例えば、単層構造、
2層の積層構造、または4層以上の積層構造としてもよい。
【0432】
絶縁膜T114、T116としては、酸化物半導体膜T110として用いる酸化物半導体
との界面特性を向上させるため、酸素を含む無機絶縁材料を用いることができる。酸素を
含む無機絶縁材料としては、例えば酸化シリコン膜、または酸化窒化シリコン膜等が挙げ
られる。また、絶縁膜T114、T116としては、例えば、PE−CVD法を用いて形
成することができる。
【0433】
絶縁膜T114の厚さは、5nm以上150nm以下、好ましくは5nm以上50nm以
下、好ましくは10nm以上30nm以下とすることができる。絶縁膜T116の厚さは
、30nm以上500nm以下、好ましくは150nm以上400nm以下とすることが
できる。
【0434】
また、絶縁膜T114、T116は、同種の材料の絶縁膜を用いることができるため、絶
縁膜T114と絶縁膜T116の界面が明確に確認できない場合がある。したがって、本
実施の形態においては、絶縁膜T114と絶縁膜T116の界面は、破線で図示している
。なお、本実施の形態においては、絶縁膜T114と絶縁膜T116の2層構造について
、説明したが、これに限定されず、例えば、絶縁膜T114の単層構造、絶縁膜T116
の単層構造、または3層以上の積層構造としてもよい。
【0435】
絶縁膜T118は、外部からの不純物、例えば、水、アルカリ金属、アルカリ土類金属等
が、酸化物半導体膜T110へ拡散するのを防ぐ材料で形成される膜であり、更には水素
を含む。
【0436】
絶縁膜T118の一例としては、厚さ150nm以上400nm以下の窒化シリコン膜、
窒化酸化シリコン膜等を用いることができる。本実施の形態においては、絶縁膜T118
として、厚さ150nmの窒化シリコン膜を用いる。
【0437】
また、上記窒化シリコン膜は、不純物等からのブロック性を高めるために、高温で成膜さ
れることが好ましく、例えば基板温度100℃以上基板の歪み点以下、より好ましくは3
00℃以上400℃以下の温度で加熱して成膜することが好ましい。また高温で成膜する
場合は、酸化物半導体膜T110として用いる酸化物半導体から酸素が脱離し、キャリア
濃度が上昇する現象が発生することがあるため、このような現象が発生しない温度とする
【0438】
《導電膜T122a、ゲート電極T122c》
導電膜T122a、ゲート電極T122cに用いることのできる導電膜としては、インジ
ウムを含む酸化物を用いればよい。例えば、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、
酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸
化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物(以下、ITOと示す。)、イ
ンジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などの透光性を有する導
電性材料を用いることができる。また、導電膜T122a、ゲート電極T122cに用い
ることのできる導電膜としては、例えば、スパッタリング法を用いて形成することができ
る。
【0439】
なお、本実施の形態に示す構成及び方法などは、他の実施の形態に示す構成及び方法など
と適宜組み合わせて用いることができる。
【0440】
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置を作製する際に用いることができる積層
体の作製方法について、図8を参照しながら説明する。
【0441】
図8は積層体を作製する工程を説明する模式図である。図8の左側に、加工部材および積
層体の構成を説明する断面図を示し、対応する上面図を、図8(C)を除いて右側に示す
【0442】
<積層体の作製方法>
加工部材80から積層体81を作製する方法について、図8を参照しながら説明する。
【0443】
加工部材80は、第1の基板F1と、第1の基板F1上の第1の剥離層F2と、第1の剥
離層F2に一方の面が接する第1の被剥離層F3と、第1の被剥離層F3の他方の面に一
方の面が接する接合層30と、接合層30の他方の面が接する基材S5と、を備える(図
8(A−1)および図8(A−2))。
【0444】
なお、加工部材80の構成の詳細は、実施の形態8で説明する。
【0445】
《剥離の起点の形成》
剥離の起点F3sが接合層30の端部近傍に形成された加工部材80を準備する。
【0446】
剥離の起点F3sは、第1の被剥離層F3の一部が第1の基板F1から分離された構造を
有する。
【0447】
第1の基板F1側から鋭利な先端で第1の被剥離層F3を刺突する方法またはレーザ等を
用いる方法(例えばレーザアブレーション法)等を用いて、第1の被剥離層F3の一部を
第1の剥離層F2から部分的に剥離することができる。これにより、剥離の起点F3sを
形成することができる。
【0448】
《第1のステップ》
剥離の起点F3sがあらかじめ接合層30の端部近傍に形成された加工部材80を準備す
る(図8(B−1)および図8(B−2)参照)。
【0449】
《第2のステップ》
加工部材80の一方の表層80bを剥離する。これにより、加工部材80から第1の残部
80aを得る。
【0450】
具体的には、接合層30の端部近傍に形成された剥離の起点F3sから、第1の基板F1
を第1の剥離層F2と共に第1の被剥離層F3から分離する(図8(C)参照)。これに
より、第1の被剥離層F3、第1の被剥離層F3に一方の面が接する接合層30および接
合層30の他方の面が接する基材S5を備える第1の残部80aを得る。
【0451】
また、第1の剥離層F2と第1の被剥離層F3の界面近傍にイオンを照射して、静電気を
取り除きながら剥離してもよい。具体的には、イオナイザーを用いて生成されたイオンを
照射してもよい。
【0452】
また、第1の剥離層F2から第1の被剥離層F3を剥離する際に、第1の剥離層F2と被
第1の剥離層F3の界面に液体を浸透させる。または液体をノズル99から噴出させて吹
き付けてもよい。例えば、浸透させる液体または吹き付ける液体に水、極性溶媒等を用い
ることができる。
【0453】
液体を浸透させることにより、剥離に伴い発生する静電気等の影響を抑制することができ
る。また、剥離層を溶かす液体を浸透しながら剥離してもよい。
【0454】
特に、第1の剥離層F2に酸化タングステンを含む膜を用いる場合、水を含む液体を浸透
させながらまたは吹き付けながら第1の被剥離層F3を剥離すると、第1の被剥離層F3
に加わる剥離に伴う応力を低減することができ好ましい。
【0455】
《第3のステップ》
第1の接着層31を第1の残部80aに形成し、第1の接着層31を用いて第1の残部8
0aと第1の支持体41を貼り合わせる(図8(D−1)および図8(D−2)参照)。
これにより、第1の残部80aから、積層体81を得る。
【0456】
具体的には、第1の支持体41と、第1の接着層31と、第1の被剥離層F3と、第1の
被剥離層F3に一方の面が接する接合層30と、接合層30の他方の面が接する基材S5
と、を備える積層体81を得る(図8(E−1)および図8(E−2)参照)。
【0457】
なお、様々な方法を、接合層30を形成する方法に用いることができる。例えば、ディス
ペンサやスクリーン印刷法等を用いて接合層30を形成する。接合層30を接合層30に
用いる材料に応じた方法を用いて硬化する。例えば接合層30に光硬化型の接着剤を用い
る場合は、所定の波長の光を含む光を照射する。
【0458】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
【0459】
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置を作製する際に用いることができる積層
体の作製方法について、図9および図10を参照しながら説明する。
【0460】
図9および図10は積層体を作製する工程を説明する模式図である。図9および図10
左側に、加工部材および積層体の構成を説明する断面図を示し、対応する上面図を、図9
(C)、図10(B)および図10(C)を除いて右側に示す。
【0461】
<積層体の作製方法>
加工部材90から積層体92を作製する方法について、図9乃至図10を参照しながら説
明する。
【0462】
加工部材90は、接合層30の他方の面が、基材S5に換えて第2の被剥離層S3の一方
の面に接する点が加工部材80と異なる。
【0463】
具体的には、基材S5に換えて、第2の基板S1、第2の基板S1上の第2の剥離層S2
、第2の剥離層S2と他方の面が接する第2の被剥離層S3を有し、第2の被剥離層S3
の一方の面が、接合層30の他方の面に接する点が、異なる。
【0464】
加工部材90は、第1の基板F1と、第1の剥離層F2と、第1の剥離層F2に一方の面
が接する第1の被剥離層F3と、第1の被剥離層F3の他方の面に一方の面が接する接合
層30と、接合層30の他方の面に一方の面が接する第2の被剥離層S3と、第2の被剥
離層S3の他方の面に一方の面が接する第2の剥離層S2と、第2の基板S1と、がこの
順に配置される(図9(A−1)および図9(A−2)参照)。
【0465】
なお、加工部材90の構成の詳細は、実施の形態7で説明する。
【0466】
《第1のステップ》
剥離の起点F3sが接合層30の端部近傍に形成された加工部材90を準備する(図9
B−1)および図9(B−2)参照)。
【0467】
剥離の起点F3sは、第1の被剥離層F3の一部が第1の基板F1から分離された構造を
有する。
【0468】
例えば、第1の基板F1側から鋭利な先端で第1の被剥離層F3を刺突する方法またはレ
ーザ等を用いる方法(例えばレーザアブレーション法)等を用いて、第1の被剥離層F3
の一部を第1の剥離層F2から部分的に剥離することができる。これにより、剥離の起点
F3sを形成することができる。
【0469】
《第2のステップ》
加工部材90の一方の表層90bを剥離する。これにより、加工部材90から第1の残部
90aを得る。
【0470】
具体的には、接合層30の端部近傍に形成された剥離の起点F3sから、第1の基板F1
を第1の剥離層F2と共に第1の被剥離層F3から分離する(図9(C)参照)。これに
より、第1の被剥離層F3と、第1の被剥離層F3に一方の面が接する接合層30と、接
合層30の他方の面に一方の面が接する第2の被剥離層S3と、第2の被剥離層S3の他
方の面に一方の面が接する第2の剥離層S2と、第2の基板S1と、がこの順に配置され
る第1の残部90aを得る。
【0471】
また、第1の剥離層F2と第1の被剥離層F3の界面近傍にイオンを照射して、静電気を
取り除きながら剥離してもよい。具体的には、イオナイザーを用いて生成されたイオンを
照射してもよい。
【0472】
また、第1の剥離層F2から第1の被剥離層F3を剥離する際に、第1の剥離層F2と第
1の被剥離層F3の界面に液体を浸透させる。または液体をノズル99から噴出させて吹
き付けてもよい。例えば、浸透させる液体または吹き付ける液体に水、極性溶媒等を用い
ることができる。
【0473】
液体を浸透させることにより、剥離に伴い発生する静電気等の影響を抑制することができ
る。また、剥離層を溶かす液体を浸透しながら剥離してもよい。
【0474】
特に、第1の剥離層F2に酸化タングステンを含む膜を用いる場合、水を含む液体を浸透
させながらまたは吹き付けながら第1の被剥離層F3を剥離すると、第1の被剥離層F3
に加わる剥離に伴う応力を低減することができ好ましい。
【0475】
《第3のステップ》
第1の残部90aに第1の接着層31を形成し(図9(D−1)および図9(D−2)参
照)、第1の接着層31を用いて第1の残部90aと第1の支持体41を貼り合わせる。
これにより、第1の残部90aから、積層体91を得る。
【0476】
具体的には、第1の支持体41と、第1の接着層31と、第1の被剥離層F3と、第1の
被剥離層F3に一方の面が接する接合層30と、接合層30の他方の面に一方の面が接す
る第2の被剥離層S3と、第2の被剥離層S3の他方の面に一方の面が接する第2の剥離
層S2と、第2の基板S1と、がこの順に配置された積層体91を得る(図9(E−1)
および図9(E−2)参照)。
【0477】
《第4のステップ》
積層体91の第1の接着層31の端部近傍にある第2の被剥離層S3の一部を、第2の基
板S1から分離して、第2の剥離の起点91sを形成する。
【0478】
例えば、第1の支持体41および第1の接着層31を、第1の支持体41側から切削し、
且つ新たに形成された第1の接着層31の端部に沿って第2の被剥離層S3の一部を第2
の基板S1から分離する。
【0479】
具体的には、第2の剥離層S2上の第2の被剥離層S3が設けられた領域にある、第1の
接着層31および第1の支持体41を、鋭利な先端を備える刃物等を用いて切削し、且つ
新たに形成された第1の接着層31の端部に沿って、第2の被剥離層S3の一部を第2の
基板S1から分離する(図10(A−1)および図10(A−2)参照)。
【0480】
このステップにより、新たに形成された第1の支持体41bおよび第1の接着層31の端
部近傍に剥離の起点91sが形成される。
【0481】
《第5のステップ》
積層体91から第2の残部91aを分離する。これにより、積層体91から第2の残部9
1aを得る。(図10(C)参照)。
【0482】
具体的には、第1の接着層31の端部近傍に形成された剥離の起点91sから、第2の基
板S1を第2の剥離層S2と共に第2の被剥離層S3から分離する。これにより、第1の
支持体41bと、第1の接着層31と、第1の被剥離層F3と、第1の被剥離層F3に一
方の面が接する接合層30と、接合層30の他方の面に一方の面が接する第2の被剥離層
S3と、がこの順に配置される第2の残部91aを得る。
【0483】
また、第2の剥離層S2と第2の被剥離層S3の界面近傍にイオンを照射して、静電気を
取り除きながら剥離してもよい。具体的には、イオナイザーを用いて生成されたイオンを
照射してもよい。
【0484】
また、第2の剥離層S2から第2の被剥離層S3を剥離する際に、第2の剥離層S2と第
2の被剥離層S3の界面に液体を浸透させる。または液体をノズル99から噴出させて吹
き付けてもよい。例えば、浸透させる液体または吹き付ける液体に水、極性溶媒等を用い
ることができる。
【0485】
液体を浸透させることにより、剥離に伴い発生する静電気等の影響を抑制することができ
る。また、剥離層を溶かす液体を浸透しながら剥離してもよい。
【0486】
特に、第2の剥離層S2に酸化タングステンを含む膜を用いる場合、水を含む液体を浸透
させながらまたは吹き付けながら第2の被剥離層S3を剥離すると、第2の被剥離層S3
に加わる剥離に伴う応力を低減することができ好ましい。
【0487】
《第6のステップ》
第2の残部91aに第2の接着層32を形成する(図10(D−1)および図10(D−
2)参照)。
【0488】
第2の接着層32を用いて第2の残部91aと第2の支持体42を貼り合わせる。このス
テップにより、第2の残部91aから、積層体92を得る(図10(E−1)および図1
0(E−2)参照)。
【0489】
具体的には、第1の支持体41bと、第1の接着層31と、第1の被剥離層F3と、第1
の被剥離層F3に一方の面が接する接合層30と、接合層30の他方の面に一方の面が接
する第2の被剥離層S3と、第2の接着層32と、第2の支持体42と、がこの順に配置
される積層体92を得る。
【0490】
<支持体に開口部を有する積層体の作製方法>
開口部を支持体に有する積層体の作製方法について、図11を参照しながら説明する。
【0491】
図11は、被剥離層の一部が露出する開口部を支持体に有する積層体の作製方法を説明す
る図である。図11の左側に、積層体の構成を説明する断面図を示し、対応する上面図を
右側に示す。
【0492】
図11(A−1)乃至図11(B−2)は、第1の支持体41bより小さい第2の支持体
42bを用いて開口部を有する積層体92cを作製する方法について説明する図である。
【0493】
図11(C−1)乃至図11(D−2)は、第2の支持体42に形成された開口部を有す
る積層体92dを作製する方法について説明する図である。
【0494】
《支持体に開口部を有する積層体の作製方法の例1》
上記の第6のステップにおいて、第2の支持体42に換えて、第1の支持体41bより小
さい第2の支持体42bを用いる点が異なる他は、同様のステップを有する積層体の作製
方法である。これにより、第2の被剥離層S3の一部が露出した状態の積層体を作製する
ことができる(図11(A−1)および図11(A−2)参照)。
【0495】
液状の接着剤を第2の接着層32に用いることができる。または、流動性が抑制され且つ
あらかじめ枚葉状に成形された接着剤(シート状の接着剤ともいう)を用いることができ
る。シート状の接着剤を用いると、第2の支持体42bより外側にはみ出す接着層32の
量を少なくすることができる。また、接着層32の厚さを容易に均一にすることができる
【0496】
また、第2の被剥離層S3の露出した部分を切除して、第1の被剥離層F3が露出する状
態にしてもよい(図11(B−1)および図11(B−2)参照)。
【0497】
具体的には、鋭利な先端を有する刃物等を用いて、露出した第2の被剥離層S3に傷を形
成する。次いで、例えば、傷の近傍に応力が集中するように粘着性を有するテープ等を露
出した第2の被剥離層S3の一部に貼付し、貼付されたテープ等と共に第2の被剥離層S
3の一部を剥離して、その一部を選択的に切除することができる。
【0498】
また、接合層30の第1の被剥離層F3に接着する力を抑制することができる層を、第1
の被剥離層F3の一部に選択的に形成してもよい。例えば、接合層30と接着しにくい材
料を選択的に形成してもよい。具体的には、有機材料を島状に蒸着してもよい。これによ
り、接合層30の一部を選択的に第2の被剥離層S3と共に容易に除去することができる
。その結果、第1の被剥離層F3を露出した状態にすることができる。
【0499】
なお、例えば、第1の被剥離層F3が機能層と、機能層に電気的に接続された導電層F3
bと、を含む場合、導電層F3bを第2の積層体92cの開口部に露出させることができ
る。これにより、例えば開口部に露出された導電層F3bを、信号が供給される端子に用
いることができる。
【0500】
その結果、開口部に一部が露出した導電層F3bは、機能層が供給する信号を取り出すこ
とができる端子に用いることができる。または、機能層が供給される信号を外部の装置が
供給することができる端子に用いることができる。
【0501】
《支持体に開口部を有する積層体の作製方法の例2》
第2の支持体42に設ける開口部と重なるように設けられた開口部を有するマスク48を
、積層体92に形成する。次いで、マスク48の開口部に溶剤49を滴下する。これによ
り、溶剤49を用いてマスク48の開口部に露出した第2の支持体42を膨潤または溶解
することができる(図11(C−1)および図11(C−2)参照)。
【0502】
余剰の溶剤49を除去した後に、マスク48の開口部に露出した第2の支持体42を擦る
等をして、応力を加える。これにより、マスク48の開口部に重なる部分の第2の支持体
42等を除去することができる。
【0503】
また、接合層30を膨潤または溶解する溶剤を用いれば、第1の被剥離層F3を露出した
状態にすることができる(図11(D−1)および図11(D−2)参照)。
【0504】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
【0505】
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置に加工することができる加工部材の構成
について、図12を参照しながら説明する。
【0506】
図12は積層体に加工することができる加工部材の構成を説明する模式図である。
【0507】
図12(A−1)は、積層体に加工することができる加工部材80の構成を説明する断面
図であり、図12(A−2)は、対応する上面図である。
【0508】
図12(B−1)は、積層体に加工することができる加工部材90の構成を説明する断面
図であり、図12(B−2)は、対応する上面図である。
【0509】
<加工部材の構成例1>
加工部材80は、第1の基板F1と、第1の基板F1上の第1の剥離層F2と、第1の剥
離層F2に一方の面が接する第1の被剥離層F3と、第1の被剥離層F3の他方の面に一
方の面が接する接合層30と、接合層30の他方の面が接する基材S5と、を有する(図
12(A−1)および図12(A−2))。
【0510】
なお、剥離の起点F3sが、接合層30の端部近傍に設けられていてもよい。
【0511】
《第1の基板》
第1の基板F1は、製造工程に耐えられる程度の耐熱性および製造装置に適用可能な厚さ
および大きさを備えるものであれば、特に限定されない。
【0512】
有機材料、無機材料または有機材料と無機材料等の複合材料等を第1の基板F1に用いる
ことができる。
【0513】
例えば、ガラス、セラミックス、金属等の無機材料を第1の基板F1に用いることができ
る。
【0514】
具体的には、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリガラスまたはクリスタルガラス
等を、第1の基板F1に用いることができる。
【0515】
具体的には、金属酸化物膜、金属窒化物膜若しくは金属酸窒化物膜等を、第1の基板F1
に用いることができる。例えば、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸窒化珪素膜、アルミナ膜等
を、第1の基板F1に用いることができる。
【0516】
具体的には、SUSまたはアルミニウム等を、第1の基板F1に用いることができる。
【0517】
例えば、樹脂、樹脂フィルムまたはプラスチック等の有機材料を第1の基板F1に用いる
ことができる。
【0518】
具体的には、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネー
ト若しくはアクリル樹脂等の樹脂フィルムまたは樹脂板を、第1の基板F1に用いること
ができる。
【0519】
例えば、金属板、薄板状のガラス板または無機材料等の膜を樹脂フィルム等に貼り合わせ
た複合材料を第1の基板F1に用いることができる。
【0520】
例えば、繊維状または粒子状の金属、ガラスもしくは無機材料等を樹脂フィルムに分散し
た複合材料を、第1の基板F1に用いることができる。
【0521】
例えば、繊維状または粒子状の樹脂もしくは有機材料等を無機材料に分散した複合材料を
、第1の基板F1に用いることができる。
【0522】
また、単層の材料または複数の層が積層された積層材料を、第1の基板F1に用いること
ができる。例えば、基材と基材に含まれる不純物の拡散を防ぐ絶縁層等が積層された積層
材料を、第1の基板F1に用いることができる。
【0523】
具体的には、ガラスとガラスに含まれる不純物の拡散を防ぐ酸化シリコン膜、窒化シリコ
ン膜または酸化窒化シリコン膜等から選ばれた一または複数の膜が積層された積層材料を
、第1の基板F1に適用できる。
【0524】
または、樹脂と樹脂を透過する不純物の拡散を防ぐ酸化シリコン膜、窒化シリコン膜また
は酸化窒化シリコン膜等が積層された積層材料を、第1の基板F1に適用できる。
【0525】
《第1の剥離層》
第1の剥離層F2は、第1の基板F1と第1の被剥離層F3の間に設けられる。第1の剥
離層F2は、第1の基板F1から第1の被剥離層F3を分離できる境界がその近傍に形成
される層である。また、第1の剥離層F2は、その上に被剥離層が形成され、第1の被剥
離層F3の製造工程に耐えられる程度の耐熱性を備えるものであれば、特に限定されない
【0526】
例えば無機材料または有機樹脂等を第1の剥離層F2に用いることができる。
【0527】
具体的には、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、コバル
ト、ジルコニウム、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム
、シリコンから選択された元素を含む金属、該元素を含む合金または該元素を含む化合物
等の無機材料を第1の剥離層F2に用いることができる。
【0528】
具体的には、ポリイミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト若しくはアクリル樹脂等の有機材料を用いることができる。
【0529】
例えば、単層の材料または複数の層が積層された材料を第1の剥離層F2に用いることが
できる。
【0530】
具体的には、タングステンを含む層とタングステンの酸化物を含む層が積層された材料を
第1の剥離層F2に用いることができる。
【0531】
なお、タングステンの酸化物を含む層は、タングステンを含む層に他の層を積層する方法
を用いて形成することができる。具体的には、タングステンの酸化物を含む層を、タング
ステンを含む層に酸化シリコンまたは酸化窒化シリコン等を積層する方法により形成して
もよい。
【0532】
また、タングステンの酸化物を含む層を、タングステンを含む層の表面を熱酸化処理、酸
素プラズマ処理、亜酸化窒素(NO)プラズマ処理または酸化力の強い溶液(例えば、
オゾン水等)を用いる処理等により形成してもよい。
【0533】
具体的には、ポリイミドを含む層を第1の剥離層F2に用いることができる。ポリイミド
を含む層は、第1の被剥離層F3を形成する際に要する様々な製造工程に耐えられる程度
の耐熱性を備える。
【0534】
例えば、ポリイミドを含む層は、200℃以上、好ましくは250℃以上、より好ましく
は300℃以上、より好ましくは350℃以上の耐熱性を備える。
【0535】
第1の基板F1に形成されたモノマーを含む膜を加熱し、縮合したポリイミドを含む膜を
用いることができる。
【0536】
《第1の被剥離層》
第1の被剥離層F3は、第1の基板F1から分離することができ、製造工程に耐えられる
程度の耐熱性を備えるものであれば、特に限定されない。
【0537】
第1の被剥離層F3を第1の基板F1から分離することができる境界は、第1の被剥離層
F3と第1の剥離層F2の間に形成されてもよく、第1の剥離層F2と第1の基板F1の
間に形成されてもよい。
【0538】
第1の被剥離層F3と第1の剥離層F2の間に境界が形成される場合は、第1の剥離層F
2は積層体に含まれず、第1の剥離層F2と第1の基板F1の間に境界が形成される場合
は、第1の剥離層F2は積層体に含まれる。
【0539】
無機材料、有機材料または単層の材料または複数の層が積層された積層材料等を第1の被
剥離層F3に用いることができる。
【0540】
例えば、金属酸化物膜、金属窒化物膜若しくは金属酸窒化物膜等の無機材料を、第1の被
剥離層F3に用いることができる。
【0541】
具体的には、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸窒化珪素膜、アルミナ膜等を、第1の被剥離層
F3に用いることができる。
【0542】
例えば、樹脂、樹脂フィルムまたはプラスチック等を、第1の被剥離層F3に用いること
ができる。
【0543】
具体的には、ポリイミド膜等を、第1の被剥離層F3に用いることができる。
【0544】
例えば、第1の剥離層F2と重なる機能層と、第1の剥離層F2と機能層の間に当該機能
層の機能を損なう不純物の意図しない拡散を防ぐことができる絶縁層と、が積層された構
造を有する材料を用いることができる。
【0545】
具体的には、厚さ0.7mmのガラス板を第1の基板F1に用い、第1の基板F1側から
順に厚さ200nmの酸化窒化珪素膜および30nmのタングステン膜が積層された積層
材料を第1の剥離層F2に用いる。そして、第1の剥離層F2側から順に厚さ600nm
の酸化窒化珪素膜および厚さ200nmの窒化珪素が積層された積層材料を含む膜を第1
の被剥離層F3に用いることができる。なお、酸化窒化珪素膜は、酸素の組成が窒素の組
成より多く、窒化酸化珪素膜は窒素の組成が酸素の組成より多い。
【0546】
具体的には、上記の第1の被剥離層F3に換えて、第1の剥離層F2側から順に厚さ60
0nmの酸化窒化珪素膜、厚さ200nmの窒化珪素、厚さ200nmの酸化窒化珪素膜
、厚さ140nmの窒化酸化珪素膜および厚さ100nmの酸化窒化珪素膜を積層された
積層材料を含む膜を被剥離層に用いることができる。
【0547】
具体的には、第1の剥離層F2側から順に、ポリイミド膜と、酸化シリコンまたは窒化シ
リコン等を含む層と、機能層と、が順に積層された積層材料を用いることができる。
【0548】
《機能層》
機能層は第1の被剥離層F3に含まれる。
【0549】
例えば、機能回路、機能素子、光学素子または機能膜等もしくはこれらから選ばれた複数
を含む層を、機能層に用いることができる。
【0550】
具体的には、表示装置に用いることができる表示素子、表示素子を駆動する画素回路、画
素回路を駆動する駆動回路、カラーフィルタまたは防湿膜等もしくはこれらから選ばれた
複数を含む層を挙げることができる。
【0551】
《接合層》
接合層30は、第1の被剥離層F3と基材S5を接合するものであれば、特に限定されな
い。
【0552】
無機材料、有機材料または無機材料と有機材料の複合材料等を接合層30に用いることが
できる。
【0553】
例えば、融点が400℃以下好ましくは300℃以下のガラス層または接着剤等を用いる
ことができる。
【0554】
例えば、光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤または/および嫌気型接着
剤等の有機材料を接合層30に用いることができる。
【0555】
具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミ
ド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラ
ル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等を含む接着剤を用いることができ
る。
【0556】
《基材》
基材S5は、製造工程に耐えられる程度の耐熱性および製造装置に適用可能な厚さおよび
大きさを備えるものであれば、特に限定されない。
【0557】
基材S5に用いることができる材料は、例えば、第1の基板F1と同様のものを用いるこ
とができる。
【0558】
《剥離の起点》
加工部材80は剥離の起点F3sを接合層30の端部近傍に有していてもよい。
【0559】
剥離の起点F3sは、第1の被剥離層F3の一部が第1の基板F1から分離された構造を
有する。
【0560】
第1の基板F1側から鋭利な先端で第1の被剥離層F3を刺突する方法またはレーザ等を
用いる方法(例えばレーザアブレーション法)等を用いて、第1の被剥離層F3の一部を
第1の剥離層F2から部分的に剥離することができる。これにより、剥離の起点F3sを
形成することができる。
【0561】
<加工部材の構成例2>
積層体にすることができる、上記とは異なる加工部材の構成について、図12(B−1)
および図12(B−2)を参照しながら説明する。
【0562】
加工部材90は、接合層30の他方の面が、基材S5に換えて第2の被剥離層S3の一方
の面に接する点が加工部材80と異なる。
【0563】
具体的には、加工部材90は、第1の剥離層F2および第1の剥離層F2に一方の面が接
する第1の被剥離層F3が形成された第1の基板F1と、第2の剥離層S2および第2の
剥離層S2に他方の面が接する第2の被剥離層S3が形成された第2の基板S1と、第1
の被剥離層F3の他方の面に一方の面を接し且つ第2の被剥離層S3の一方の面と他方の
面が接する接合層30と、を有する。(図12(B−1)および図12(B−2)参照)
【0564】
《第2の基板》
第2の基板S1は、第1の基板F1と同様のものを用いることができる。なお、第2の基
板S1を第1の基板F1と同一の構成とする必要はない。
【0565】
《第2の剥離層》
第2の剥離層S2は、第1の剥離層F2と同様の構成を用いることができる。また、第2
の剥離層S2は、第1の剥離層F2と異なる構成を用いることもできる。
【0566】
《第2の被剥離層》
第2の被剥離層S3は、第1の被剥離層F3と同様の構成を用いることができる。また、
第2の被剥離層S3は、第1の被剥離層F3と異なる構成を用いることもできる。
【0567】
具体的には、第1の被剥離層F3が機能回路を備え、第2の被剥離層S3が当該機能回路
への不純物の拡散を防ぐ機能層を備える構成としてもよい。
【0568】
具体的には、第1の被剥離層F3が第2の被剥離層S3に向けて光を射出する発光素子、
当該発光素子を駆動する画素回路、当該画素回路を駆動する駆動回路を備え、発光素子が
射出する光の一部を透過するカラーフィルタおよび発光素子への不純物の拡散を防ぐ防湿
膜を第2の被剥離層S3が備える構成としてもよい。なお、このような構成を有する加工
部材は、可撓性を有する表示装置として用いることができる積層体にすることができる。
【0569】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
【0570】
(実施の形態9)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置を用いて構成することができる情報処理
装置の構成について、図13を参照しながら説明する。
【0571】
図13は本発明の一態様の情報処理装置を説明する図である。
【0572】
図13(A)は本発明の一態様の情報処理装置K100の入出力装置K20が展開された
状態を説明する投影図であり、図13(B)は図13(A)の切断線X1−X2における
情報処理装置K100の断面図である。また、図13(C)は入出力装置K20が折り畳
まれた状態を説明する投影図である。
【0573】
<情報処理装置の構成例>
本実施の形態で説明する情報処理装置K100は、入出力装置K20と、演算装置K10
と、筐体K01(1)乃至筐体K01(3)と、を有する(図13参照)。
【0574】
《入出力装置》
入出力装置K20は、表示部K30および入力装置K40を備え、表示部K30は画像情
報Vを供給され、入力装置K40は検知情報Sを供給する(図13(B)参照)。
【0575】
入出力装置K20は、入力装置K40と、入力装置K40と重なる領域を備える表示部K
30と、を有する。なお、入出力装置K20は、表示部K30であるとともに、入力装置
K40でもある。また、入力装置K40にタッチセンサを用い、表示部K30に表示パネ
ルを用いた入出力装置K20を、タッチパネルということができる。
【0576】
具体的には、実施の形態1乃至実施の形態4のいずれか一で説明する入出力装置を入出力
装置K20に用いることができる。
【0577】
《表示部》
表示部K30は、第1の領域K31(11)、第1の屈曲できる領域K31(21)、第
2の領域K31(12)、第2の屈曲できる領域K31(22)および第3の領域K31
(13)がこの順で縞状に配置された領域K31を有する(図13(A)参照)。
【0578】
表示部K30は、第1の屈曲できる領域K31(21)に形成される第1の畳み目および
第2の屈曲できる領域K31(22)に形成される第2の畳み目で折り畳まれた状態およ
び展開された状態にすることができる(図13(A)および図13(C)参照)。
【0579】
《演算装置》
演算装置K10は、演算部および演算部に実行させるプログラムを記憶する記憶部を備え
る。また、画像情報Vを供給し且つ検知情報Sを供給される。
【0580】
《筐体》
筐体は、筐体K01(1)、ヒンジK02(1)、筐体K01(2)、ヒンジK02(2
)および筐体K01(3)を含み、この順に配置される。
【0581】
筐体K01(3)は、演算装置K10を収納する。また、筐体K01(1)乃至筐体K0
1(3)は、入出力装置K20を保持し入出力装置K20を折り畳まれた状態または展開
された状態にすることができる(図13(B)参照)。
【0582】
本実施の形態では、3つの筐体と3つの筐体を接続する2つのヒンジを備える情報処理装
置を例示する。これにより、入出力装置K20はヒンジが配置された2か所で屈曲して折
り畳むことができる。
【0583】
なお、n(nは2以上の自然数)個の筐体を(n−1)個のヒンジを用いて接続すること
ができる。これにより、入出力装置K20を(n−1)箇所で屈曲して折り畳むことがで
きる。
【0584】
筐体K01(1)は、第1の領域K31(11)と重なる領域と、釦K45(1)を備え
る。
【0585】
筐体K01(2)は、第2の領域K31(12)と重なる領域を備える。
【0586】
筐体K01(3)は、第3の領域K31(13)と重なる領域と、演算装置K10、アン
テナK10AおよびバッテリーK10Bを収納する領域と、を備える。
【0587】
ヒンジK02(1)は、第1の屈曲できる領域K31(21)と重なる領域を備える。ま
た、筐体K01(1)を筐体K01(2)に回動可能に接続する。
【0588】
ヒンジK02(2)は、第2の屈曲できる領域K31(22)と重なる領域を備える。ま
た、筐体K01(2)を筐体K01(3)に回動可能に接続する。
【0589】
アンテナK10Aは、演算装置K10と電気的に接続され、信号を供給または供給される
【0590】
また、アンテナK10Aは、外部に配置された装置から無線で電力を供給され、電力をバ
ッテリーK10Bに供給する。
【0591】
バッテリーK10Bは、電力を供給し、演算装置K10は電力を供給される。
【0592】
なお、筐体が折り畳まれた状態かまたは展開された状態かを検知し、筐体の状態を示す情
報を供給する機能を備える折り畳みセンサを用いることができる。例えば、折り畳みセン
サを筐体K01(3)に配置して用いることができる。これにより、筐体K01の状態を
示す情報を演算装置K10に供給することができる。
【0593】
例えば、筐体K01が折り畳まれた状態を示す情報を供給された演算装置K10は、第1
の領域K31(11)に表示する画像情報Vを供給する(図13(C)参照)。
【0594】
また、筐体K01の状態が展開された状態を示す情報を供給された演算装置K10は、表
示部K30の領域K31に表示する画像情報Vを供給する(図13(A)参照)。
【0595】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
【0596】
例えば、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場
合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場
合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする
。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず
、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に記載されているものと
する。
【0597】
ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層
、など)であるとする。
【0598】
XとYとが直接的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能
とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイ
オード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に接続されていない場合であ
り、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量
素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)を介さずに
、XとYとが、接続されている場合である。
【0599】
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能
とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイ
オード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが
可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイ
ッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか
流さないかを制御する機能を有している。または、スイッチは、電流を流す経路を選択し
て切り替える機能を有している。なお、XとYとが電気的に接続されている場合は、Xと
Yとが直接的に接続されている場合を含むものとする。
【0600】
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能
とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変
換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電
源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)
、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る
回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成
回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能であ
る。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号
がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。なお、XとY
とが機能的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合と、XとY
とが電気的に接続されている場合とを含むものとする。
【0601】
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYと
が電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟んで
接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの
間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている
場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟まずに接続されている場合)と
が、本明細書等に開示されているものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示
的に記載されている場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合
と同様な内容が、本明細書等に開示されているものとする。
【0602】
なお、例えば、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1を介して(又は介
さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z
2を介して(又は介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース
(又は第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接
的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2の一部と直接的
に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現
することが出来る。
【0603】
例えば、「XとYとトランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2
の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(又は第
1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yの順序で電気的に
接続されている。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(又は第
1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子な
ど)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トラ
ンジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている
」と表現することができる。または、「Xは、トランジスタのソース(又は第1の端子な
ど)とドレイン(又は第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トラン
ジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など
)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様
な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トラン
ジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別
して、技術的範囲を決定することができる。
【0604】
または、別の表現方法として、例えば、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)
は、少なくとも第1の接続経路を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の接続経路は
、第2の接続経路を有しておらず、前記第2の接続経路は、トランジスタを介した、トラ
ンジスタのソース(又は第1の端子など)とトランジスタのドレイン(又は第2の端子な
ど)との間の経路であり、前記第1の接続経路は、Z1を介した経路であり、トランジス
タのドレイン(又は第2の端子など)は、少なくとも第3の接続経路を介して、Yと電気
的に接続され、前記第3の接続経路は、前記第2の接続経路を有しておらず、前記第3の
接続経路は、Z2を介した経路である。」と表現することができる。または、「トランジ
スタのソース(又は第1の端子など)は、少なくとも第1の接続経路によって、Z1を介
して、Xと電気的に接続され、前記第1の接続経路は、第2の接続経路を有しておらず、
前記第2の接続経路は、トランジスタを介した接続経路を有し、トランジスタのドレイン
(又は第2の端子など)は、少なくとも第3の接続経路によって、Z2を介して、Yと電
気的に接続され、前記第3の接続経路は、前記第2の接続経路を有していない。」と表現
することができる。または、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、少なく
とも第1の電気的パスによって、Z1を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の電気
的パスは、第2の電気的パスを有しておらず、前記第2の電気的パスは、トランジスタの
ソース(又は第1の端子など)からトランジスタのドレイン(又は第2の端子など)への
電気的パスであり、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)は、少なくとも第3
の電気的パスによって、Z2を介して、Yと電気的に接続され、前記第3の電気的パスは
、第4の電気的パスを有しておらず、前記第4の電気的パスは、トランジスタのドレイン
(又は第2の端子など)からトランジスタのソース(又は第1の端子など)への電気的パ
スである。」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成
における接続経路について規定することにより、トランジスタのソース(又は第1の端子
など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定すること
ができる。
【0605】
なお、これらの表現方法は、一例であり、これらの表現方法に限定されない。ここで、X
、Y、Z1、Z2は、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、
層、など)であるとする。
【0606】
なお、回路図上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されてい
る場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もあ
る。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、及び
電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電
気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場
合も、その範疇に含める。
【符号の説明】
【0607】
30 接合層
31 接着層
32 接着層
41 支持体
41b 支持体
42 支持体
42b 支持体
48 マスク
49 溶剤
80 加工部材
80a 残部
80b 表層
81 積層体
90 加工部材
90a 残部
90b 表層
91 積層体
91a 残部
91s 起点
92 積層体
92c 積層体
92d 積層体
99 ノズル
100 入出力装置
100B 入出力装置
103 入出力回路
103B 入出力回路
104 変換回路
200 入出力装置
200B 入出力装置
200C 入出力装置
200D 入出力装置
201 領域
202 画素
202B 画素
202R 副画素
203 入出力回路
203B 入出力回路
204 変換回路
209 フレキシブルプリント基板
210 基材
210a バリア膜
210b 基材
210c 樹脂層
211 配線
219 端子
221 絶縁層
228 隔壁
250R 発光素子
260 封止材
267BM 遮光層
267p 保護膜
267R 着色層
270 基材
270a バリア膜
270b 基材
270c 樹脂層
280B 表示モジュール
280G 表示モジュール
280R 表示モジュール
280Y 表示モジュール
F1 基板
F2 剥離層
F3 被剥離層
F3b 導電層
F3s 起点
G1 第1の制御線
G2 第2の制御線
G3 第3の制御線
G4 第4の制御線
OUT 端子
BR 配線
VPO 配線
K01 筐体
K02 ヒンジ
K10 演算装置
K10A アンテナ
K10B バッテリー
K20 入出力装置
K30 表示部
K31 領域
K45 釦
K100 情報処理装置
L1 配線
L2 配線
L3 配線
L4 配線
M0 駆動トランジスタ
M1 トランジスタ
M2 トランジスタ
M3 トランジスタ
M4 トランジスタ
M5 トランジスタ
M6 トランジスタ
MD トランジスタ
S1 基板
S2 剥離層
S3 被剥離層
S5 基材
T1 期間
T2 期間
T3 期間
T4 期間
T11 期間
T12 期間
T21 期間
T22 期間
T31 期間
T41 期間
T102 基板
T104a ゲート電極
T106 絶縁膜
T107 絶縁膜
T108 絶縁膜
T110 酸化物半導体膜
T112 導電膜
T112a 電極
T112b 電極
T114 絶縁膜
T116 絶縁膜
T118 絶縁膜
T120 絶縁膜
T122a 導電膜
T122c ゲート電極
T142a 開口
T142e 開口
T151 トランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14