特許第6970171号(P6970171)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6970171ビームスイーピングスケジューリングを調整する方法及びインテリジェントコントローラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6970171
(24)【登録日】2021年11月1日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】ビームスイーピングスケジューリングを調整する方法及びインテリジェントコントローラ
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20211111BHJP
   H04W 88/12 20090101ALI20211111BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20211111BHJP
   H04B 7/024 20170101ALI20211111BHJP
【FI】
   H04W16/28
   H04W88/12
   H04B7/06 960
   H04B7/024
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-233164(P2019-233164)
(22)【出願日】2019年12月24日
(65)【公開番号】特開2021-83066(P2021-83066A)
(43)【公開日】2021年5月27日
【審査請求日】2020年1月14日
(31)【優先権主張番号】108141563
(32)【優先日】2019年11月15日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】390023582
【氏名又は名称】財團法人工業技術研究院
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100211395
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】杜 冠賢
【審査官】 三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2018/155965(WO,A1)
【文献】 国際公開第2018/134995(WO,A1)
【文献】 特表2019−509660(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/061429(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/024
H04B 7/06
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線ユニットのインテリジェントコントローラを管理するように適合されるビームスイーピングスケジューリングを調整する方法であって、
複数のユーザ機器に複数の第1ビームを提供して第1無線ユニットに接続させる第1ビームスイーピング処理を実行するように前記第1無線ユニットを制御するステップと、
ホットスポット領域に対応する第1特定ビームが前記複数の第1ビーム内に存在するか否かを判定するステップであって、前記ホットスポット領域内には前記複数のユーザ機器のうち複数の第1ユーザ機器が位置しているステップと、
前記第1特定ビームが前記複数の第1ビーム内に存在すると判定することに応答して、前記複数の無線ユニットから、前記第1特定ビームに関連付けられたビーム切り替え動作を取得するステップであって、前記第1特定ビームは、前記ビーム切り替え動作においてターゲットビームおよびソースビームのうちの一方に対応しているステップと、
前記ビーム切り替え動作から特定の無線ユニットを取得するステップと、
複数の第2ビームを提供する第2ビームスイーピング処理を実行するように前記特定の無線ユニットを制御して、前記第1ユーザ機器のうちの少なくとも1つを少なくとも1つの第2特定ビームに切り替えるステップであって、前記複数の第2ビームは前記ホットスポット領域に方向づけられた前記少なくとも1つの第2特定ビームを含み、前記少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれの指向性は、前記複数の第1ビームのそれぞれの指向性よりも高いステップと、を含み、
前記ビーム切り替え動作は、前記ソースビームと前記ターゲットビームとの間の接続切り替えデータであって、前記第1特定ビームは、前記ターゲットビームと前記ソースビームとのうちの一方に対応し、前記特定の無線ユニットは、前記ターゲットビームと前記ソースビームとのうちの他方に対応する、方法。
【請求項2】
前記ホットスポット領域に対応する前記第1特定ビームが前記第1ビーム内に存在するか否かを判定するステップは、
前記複数の第1ビームのそれぞれの接続ユーザ数を取得するステップと、
前記複数の第1ビームのうちの1つの前記接続ユーザ数が所定の閾値を超えると判定することに応答して、前記複数の第1ビームのうちの1つが前記第1特定ビームとして定義されるステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記所定の閾値は、前記ユーザ機器の総数および所定の比率に基づく、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1特定ビームが前記第1ビーム内に存在することを判定するステップの後に、
前記第1特定ビームに関連付けられた複数の接続品質のインジケータに基づいて、前記第1特定ビームが過負荷であるか否かを判定するステップと、
前記第1特定ビームが過負荷であると判定することに応答して、前記複数の無線ユニットから前記第1特定ビームに関連付けられた前記ビーム切り替え動作を取得するステップと、
前記第1特定ビームが過負荷ではないと判定することに応答して、前記第1特定ビームが無視されるステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の接続品質のインジケータは、コールドロップレート、接続確立数、および接続成功数のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記ビーム切り替え動作に関連付けられた前記第2ビームスイーピング処理のビームスイーピングスケジューリングは、前記第1ビームスイーピング処理のビームスイーピングスケジューリングとは異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記インテリジェントコントローラは、分散ユニットおよび集中ユニットのうちの少なくとも1つを介して前記複数の無線ユニットのうちの少なくとも1つを制御し、前記インテリジェントコントローラは、E2インターフェースを介して前記分散ユニットおよび前記集中ユニットと通信し、前記複数の無線ユニットは、前記第1無線ユニットおよび前記特定の無線ユニットを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれのエネルギーは、前記第1特定ビームのエネルギーよりも高い、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2特定ビームのそれぞれの帯域幅は、前記第1特定ビームの帯域幅よりも狭い、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数の無線ユニットを管理する、インテリジェントコントローラであって、
複数のモジュールを記憶する、記憶回路と、
前記記憶回路に結合され、前記モジュールにアクセスする、プロセッサであって、
複数のユーザ機器に複数の第1ビームを提供して前記複数の第1ビームのうちの1つを介して第1無線ユニットに接続させる第1ビームスイーピング処理を実行するように前記第1無線ユニットを制御するステップと、
ホットスポット領域に対応する第1特定ビームが前記第1ビーム内に存在するか否かを判定するステップであって、前記ホットスポット領域には前記複数のユーザ機器のうち複数の第1ユーザ機器が位置しているステップと、
前記第1特定ビームが前記複数の第1ビーム内に存在すると判定することに応答して、前記複数の無線ユニットから、前記第1特定ビームに関連付けられたビーム切り替え動作を取得するステップと、
特定の無線ユニットを前記ビーム切り替え動作から取得するステップと、
複数の第2ビームを提供する第2ビームスキャニング処理を実行するように前記特定の無線ユニットを制御して、前記第1ユーザ機器のうちの少なくとも1つを少なくとも1つの第2特定ビームに切り替えるステップであって、前記第2ビームは、前記ホットスポット領域に方向づけられた前記少なくとも1つの第2特定ビームを含み、前記少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれの指向性は、前記複数の第1ビームのそれぞれの前記指向性よりも高いステップと、
を実行する、プロセッサと、
を備え
前記ビーム切り替え動作は、ソースビームとターゲットビームとの間の接続切り替えデータであって、前記第1特定ビームは、前記ターゲットビームおよび前記ソースビームのうちの一方に対応し、前記特定の無線ユニットは、前記ターゲットビームおよび前記ソースビームのうちの他方に対応する、インテリジェントコントローラ。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記複数の第1ビームのそれぞれの接続ユーザ数を取得し、
前記複数の第1ビームのうちの1つの前記接続ユーザ数が所定の閾値を超えると判定することに応答して、前記複数の第1ビームのうちの1つが前記第1特定ビームとして定義されるように、
構成されている、請求項10に記載のインテリジェントコントローラ。
【請求項12】
前記所定の閾値は、前記ユーザ機器の総数および所定の比率に基づく、請求項11に記載のインテリジェントコントローラ。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記第1特定ビームに関連付けられた複数の接続品質のインジケータに基づいて、前記第1特定ビームが過負荷であるか否かを判定し、
前記第1特定ビームが過負荷であると判定することに応答して、前記複数の無線ユニットから前記第1特定ビームに関連付けられた前記ビーム切り替え動作を取得し、
前記第1特定ビームが過負荷ではないと判定することに応答して、前記第1特定ビームが無視されるように、
さらに構成されている、請求項10に記載のインテリジェントコントローラ。
【請求項14】
前記複数の接続品質のインジケータは、コールドロップレート、接続確立数、および接続成功数のうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載のインテリジェントコントローラ。
【請求項15】
前記ビーム切り替え動作に関連付けられた前記第2ビームスキャニング処理のビームスイーピングスケジューリングは、前記第1ビームスイーピング処理のビームスイーピングスケジューリングとは異なる、請求項10に記載のインテリジェントコントローラ。
【請求項16】
前記インテリジェントコントローラは、分散ユニットおよび集中ユニットのうちの少なくとも1つを介して前記複数の無線ユニットのうちの少なくとも1つを制御し、前記インテリジェントコントローラは、E2インターフェースを介して前記分散ユニットおよび前記集中ユニットと通信し、前記複数の無線ユニットは、前記第1無線ユニットおよび前記特定の無線ユニットを含む、請求項10に記載のインテリジェントコントローラ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれのエネルギーは、前記第1特定ビームのそれぞれのエネルギーよりも高い、請求項10に記載のインテリジェントコントローラ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれの帯域幅は、前記第1特定ビームの帯域幅よりも狭い、請求項10に記載のインテリジェントコントローラ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれの方向は、前記ターゲットビームおよび前記ソースビームのうちの他方に対応する、請求項10に記載のインテリジェントコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ビームスイーピングスケジューリングを調整するための方法およびインテリジェントコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信ネットワークが4Gから5Gに発展することにつれて、ネットワークアーキテクチャもそれに応じて変化してきた。例えば、5GアーキテクチャにおけるLTE(long term evolution)規格のeNodeB(eNB)の役割は、上位層プロトコルが位置する集中ユニット(CU:centralized unit)と、トランスポート層及びエンティティ層が位置する分散ユニット(DU:distributed unit)と、実際にフロントエンドで信号を発信する無線ユニット(RU:radio unit)とに分けられている。さらに、ビームフォーミングが、無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)のコア技術として採用されている。ビームフォーミングは、高指向性でエネルギー集中されたビームを使用することによって、信号減衰を低減し、信号品質を改善することが可能であるが、ビット信号のために特定の方向に集中して、小さい信号カバレッジにて問題を生じる可能性がある。
【0003】
この問題を解決するために、5Gアーキテクチャは、ビームスイーピングメカニズムを使用している。このメカニズムでは、基地局(またはRU)は、特定の順序で、有線で異なる方向に方向づけられた信号ビームを周期的に放出する。この場合、基地局のカバレッジ内に位置するユーザ機器(UE)によって様々な種類のビームが測定された後、各ビームの信号品質が比較され、どの時点で接続が実行され、どの基地局のビームがそれに接続されているかが分かる。
【0004】
しかしながら、5Gのネットワークアーキテクチャおよび接続モードは、LTEのそれらとは異なるため、LTEでのネットワークにおける接続問題を解決するために使用されていた方法は、不適切であり、または有効ではないことがある。
【0005】
図1を参照すると、図1は、ホットスポット領域の概略図である、図1において、RU110は、ビームスイーピング処理において、異なる方向に3つのビーム111、112、113を放射すると仮定する。かかる場合、ビーム111〜113のそれぞれのカバレッジに位置するユーザ機器は、より高い信号強度を有するビーム111〜113を検出することによって、それぞれが対応するビームにそれぞれ接続され得る。例えば、ビーム111のカバレッジ内に位置するユーザ機器は、ビーム111に接続するように選択され、ビーム112のカバレッジ内に位置するユーザ機器は、ビーム112に接続するように選択され、ビーム113のカバレッジ内に位置するユーザ機器は、ビーム113に接続するように選択される。
【0006】
しかしながら、図1に示されるように、多数のユーザ機器がビーム112のカバレッジに集められており、このようなカバレッジはホットスポットと呼ばれ得る。このような現象がRU110のカバレッジに発生すると、RU110の負荷が過度に大きくなり、カバレッジ領域での伝達効率を低下させたり、断線を発生させたりすることがある。一般に、上記のホットスポットの理由は、多数のユーザ機器がRU110のビーム112からの最良の信号を同時に測定することで、RU110のビーム112に接続する試みがなされるためである。
【0007】
ネットワークの異なる処理モードのために、LTEで使用される負荷分散メカニズムは、5Gネットワークでうまく機能することが困難である。例えば、LTEでは、基地局がユーザ機器の接続が多過ぎて、接続品質が劣化していることを検出した場合、負荷を低減するために、ハンドオーバパラメータが、カバレッジ領域内のユーザ機器が他の基地局へ接続を変更することをより容易にするように調整され得る。しかしながら、5Gネットワークでは、複数のRUが同一の基地局に属している場合、ハンドオーバは発生しないため、ハンドオーバパラメータを変更して機器を特定ビームに接続するように変更することができない。さらに、複数のRUが異なる基地局に属している場合、ハンドオーバパラメータを変更することは、全体的な影響を有し得る。さらに、ビームフォーミング技術を使用する場合、単一のアンテナは、ビームによって示される方向に3〜5dBの利得値(gain value)を有し、大規模なMIMO(multiple input multiple output)環境において多大な増加を有する。したがって、集中方向にあるユーザ機器は、ハンドオーバ条件を容易に満たさない。
【0008】
LTE標準では、ビームスケジューリングの関連機能がトランスポート層および物理(PHY)層に位置し、上位層アプリケーションは、基礎となる通信プロトコルを制御するための機能/インターフェースを有さない。しかしながら、近年確立されたO−RAN(Open RAN)アライアンスは、上位層アプリケーションがE2インターフェースを介してDUまたはCUの機能を制御することを可能にするオープン5G RANアーキテクチャを提供している。
【0009】
したがって、当業者にとって、他のRUのためのビームスケジューリングの調整および制御が可能になるように、5Gネットワークに適した新たな負荷分散メカニズムを設計することは重要な問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本開示は、上記の技術的問題を解決するために使用することができる、ビームスイーピングスケジューリングを調整するための方法およびインテリジェントコントローラを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、複数の無線ユニットのインテリジェントコントローラを管理するように適合されるビームスイーピングスケジューリングを調整する方法である。本方法は、複数のユーザ機器に複数の第1ビームを提供して第1ビームのうちの1つを介して第1無線ユニットに接続させる第1ビームスイーピング処理を実行するように第1無線ユニットを制御するステップと、ホットスポット領域に対応する第1特定ビームが第1ビーム内に存在するか否かを判定するステップであって、ホットスポット領域内には複数のユーザ機器のうち複数の第1ユーザ機器が位置しているステップと、第1特定ビームが第1ビーム内に存在すると判定することに応答して、複数の無線ユニットから、第1特定ビームに関連付けられたビーム切り替え動作を取得するステップであって、第1特定ビームは、ビーム切り替え動作においてターゲットビームおよびソースビームのうちの一方に対応しているステップと、ビーム切り替え動作から特定の無線ユニットを取得するステップと、複数の第2ビームを提供する第2ビームスイーピング処理を実行するように特定の無線ユニットを制御して、第1ユーザ機器のうちの少なくとも1つを少なくとも1つの第2特定ビームに切り替えるステップであって、第2ビームはホットスポット領域に方向づけられた少なくとも1つの第2特定ビームを含み、少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれの指向性は、複数の第1ビームのそれぞれの指向性よりも高いステップと、を含む。
【0012】
本開示は、複数の無線ユニットを管理するインテリジェントコントローラを提供する。インテリジェントコントローラは、複数のモジュールを記憶する記憶回路と、記憶回路に結合され、複数のモジュールにアクセスして、複数のユーザ機器に複数の第1ビームを提供して複数の第1ビームを介して第1無線ユニットに接続させる第1ビームスキャニング処理を実行するように第1無線ユニットを制御するステップ、複数のホットスポット領域に対応する第1特定ビームが第1ビーム内に存在するか否かを判定するステップであって、ホットスポット領域内には複数のユーザ機器のうち複数の第1ユーザ機器が位置しているステップ、第1特定ビームが第1ビーム内に存在すると判定することに応答して、複数の無線ユニットから、第1特定ビームに関連付けられたビーム切り替え動作を取得するステップであって、第1特定ビームはビーム切り替え動作においてターゲットビームおよびソースビームのうちの一方に対応しているステップ、ビーム切り替え動作から特定の無線ユニットを取得するステップ、および、複数の第2ビームを提供する第2ビームスイーピング処理を実行するように、特定の無線ユニットを制御して、少なくとも1つの第1ユーザ機器を、少なくとも1つの第2特定ビームに切り替えるステップであって、第2ビームはホットスポット領域に方向づけられた少なくとも1つの第2特定ビームを含み、少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれの指向性は、複数の第1ビームのそれぞれの指向性よりも高いステップ、を実行するプロセッサと、を備える。
【発明の効果】
【0013】
上記に基づいて、本開示により開示されるビームスイーピングスケジューリングを調整するための方法およびインテリジェントコントローラは、ホットスポット領域に対応する第1特定ビームが発生していると判定した後に、第1特定ビームの関連するビーム切り替え動作に基づいて、ホットスポット領域の近傍の特定のRUを見つけることができ、ホットスポット領域に向かってより高い指向性を有する第2特定ビームを放射するように特定のRUを制御し、それによって、第1特定ビームの負荷を低減することができる。
【0014】
上記のことは、添付の図面を適宜参照して以下に提供される詳細な説明を注意深く読むことにより、より良く理解されるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、ホットスポット領域の概略図である。
図2図2は、本開示の一実施形態に係るO−RANシステムの概略構造図である。
図3図3は、本開示の一実施形態に係るビームスイーピングスケジューリングを調整するための方法のフローチャートである。
図4図4A〜4Cは、本開示の一実施形態に係るアプリケーションシナリオである。
図5図5は、本開示の一実施形態に係るインテリジェントコントローラの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の実施形態によれば、本開示は、5Gアーキテクチャのインテリジェントコントローラによって開かれたE2インターフェースを介して、ホットスポット領域の近傍の複数のRUに対してビームスキャニング処理を実行し、これらのRUがこのホットスポット領域にビーム信号を放射することを可能にする。そのため、ホットスポット領域内のユーザ機器は、ビームを切り替え、他のRUに接続する機会を得ることができる。これにより、ホットスポット領域内のネットワーク負荷が分散される。
【0017】
図2を参照すると、図2は、本開示の一実施形態に係るO−RANシステム200のアーキテクチャの概略図である。図2に示されるように、O−RANシステム200は、自動化層210、インテリジェントコントローラ220、および複数のCU、DU、およびRUを含んでいる。本開示の一実施形態では、自動化層210およびインテリジェントコントローラ220は、それぞれ、例えば、O−RANアーキテクチャにおけるオーケストレーション、自動化層、およびRANインテリジェントコントローラ層(RIC層)である。さらに、インテリジェントコントローラ220は、E2インターフェースを介してCUおよびDU内のメディアアクセス制御(MAC)およびPHY関連モジュールと通信して、集中ユニット(CU)および/または分散ユニット(DU)を介して、対応するRUを制御することができる。詳細については、ここには記載しておらず、O−RANアーキテクチャの関連技術資料を参照されたい。
【0018】
本開示の一実施形態では、インテリジェントコントローラ220は、本開示で開示されるビームスイーピングスケジューリングを調整する方法を実行するように構成され得る。図3を参照すると、図3は、本開示の一実施形態に係るビームスイーピングスケジューリングを調整する方法のフローチャートである。本実施形態の方法は、図2のインテリジェントコントローラ220によって実行されることができ、図3のステップS310〜S340の詳細は、図2の内容および図4A〜4Cのアプリケーションシナリオを参照して以下に説明される。
【0019】
最初に、ステップS310において、インテリジェントコントローラ220は、第1ビームスイーピング処理を実行するように第1RU410を制御して、複数の第1ビームB1、B2、およびB3を複数のユーザ機器UDに提供することができる。ここで、ユーザ機器UDのそれぞれは、上記の第1ビームB1、B2、およびB3のうちの1つを介して、第1RU410に接続され得る。
【0020】
一実施形態では、インテリジェントコントローラ220は、複数のRU(例えば、第1RU410、第2RU420、および第3RU430)を同時に管理することができ、それぞれのRUは、対応するCU/DUを介して、その接続状態を送信することができる。接続状態は、インテリジェントコントローラ220に報告される。様々な実施形態において、上記の接続状態は、例えば、各ビームの接続ユーザ数を含む。図4Aの状況を例にとると、第1RU410は、それぞれ第1ビームB1、B2、およびB3の接続ユーザ数を、対応するCU/DUを介してインテリジェントコントローラ220に報告することができる。例えば、第1ビームB1、B2、B3の接続ユーザ数は、それぞれ2、5、2であってもよいが、これらに限定されない。
【0021】
RUにより報告された情報に基づいて、インテリジェントコントローラ220は、ホットスポット領域に対応する第1特定ビームが存在するか否かを判定することができる。第1特定ビームは、RUによって放射されたビームのうちの1つであり、第1特定ビームは、カバレッジ領域内の多数のユーザ機器に接続されている。第1RU410を例にとると、インテリジェントコントローラ220は、第1ビームB1〜B3の接続ユーザ数(それぞれ2、5、2)を取得することができる。そして、インテリジェントコントローラ220は、第1ビームB1〜B3のいずれかの接続ユーザ数が所定の閾値よりも多いか否かを判定することができる。一実施形態では、所定の閾値は、(Tで示される)ユーザ機器UDの総数および所定の比率に基づいていてもよい。所定の比率をPとすると、所定の閾値は例えば、T×Pに設定することができる。インテリジェントコントローラ220は、ユーザ機器UDのうち所定の比率を超えたユーザ機器が第1ビームB1〜B3のうちのいずれか1つに接続されているか否かを判定することができる。そうである場合、インテリジェントコントローラ220は、ビームを第1特定ビームとして扱うことができ、第1特定ビームのカバレッジは、ホットスポット領域と見なされることができる。
【0022】
図4Aの状況において、第1ビームB2の接続ユーザ数(すなわち、5)が所定の閾値よりも大きい場合、インテリジェントコントローラ220は、第1ビームB2がホットスポット領域に対応すると判定することができるが、これに限定されない。
【0023】
次に、ステップS320において、インテリジェントコントローラ220は、第1ビームB1〜B3に第1特定ビーム(すなわち、第1ビームB2)が存在すると判定することに応答して、管理されたRUから第1特定ビームに関連付けられたビーム切り替え動作を取得することができ、ここで、第1特定ビームは、ビーム切り替え動作においてターゲットビームおよびソースビームのうちの一方に対応している。その後、ステップS330において、インテリジェントコントローラ220は、ターゲットビーム及びソースビームのうちの他方のビームに対応する特定のRUを取得してもよい。
【0024】
具体的には、図4Bに示されるように、インテリジェントコントローラ220によって管理されるRUは、例えば、第1RU410、第2RU420、および第3RU430であるため、インテリジェントコントローラ220は、第1RU410、第2RU420、および第3RU430から、第1ビームB2に関連付けられたビーム切り替え動作BCHを受信することができる。
【0025】
本開示の一実施形態において、一次ビーム切り替え動作は、最初に接続されたビーム(以下、ソースビームと呼ぶ)から他のビーム(以下、ターゲットビームと呼ぶ)に切り替えるユーザ機器の接続切り替えデータとして理解され得る。したがって、第1ビームB2に関連付けられたビーム切り替え動作BCHは、ソースビームおよびターゲットビームのうちの一方に対応する第1ビームB2として理解され得る。このため、第1ビームB2に関連付けられた一次ビーム切り替え動作BCHにおいて、第1ビームB2から他のビームに切り替わるユーザ機器、または他のビームから第1ビームB2に切り替わるユーザ機器が存在する。
【0026】
一実施形態では、第1ビームB2に関連付けられたそれぞれのビーム切り替え動作BCHは、以下の表1の内容として例示され得る。
【表1】
【0027】
表1に示されるシナリオから分かるように、No.1およびNo.2のビーム切り替え動作において、第1ビームB2はソースビームに対応し、第2RU420によって提供されるビームB5はターゲットビームに対応している。これは、第1ビームB2からビームB5に切り替わるユーザ機器が存在することを意味する。このため、インテリジェントコントローラ220は、No.1およびNo.2のビーム切り替え動作に基づいて、ビームB5に対応する第2RU420を、ステップS330における特定のRUとみなすことができる。
【0028】
同様に、No.5のビーム切り替え動作では、第1ビームB2はソースビームに対応し、第3RU430によって提供されるビームB6がターゲットビームに対応している。これは、第1ビームB2からビームB6に切り替わるユーザ機器が存在することを意味する。このため、インテリジェントコントローラ220は、No.5のビーム切り替え動作に基づいて、ビームB6に対応する第3RU430を、ステップS330における特定のRUとみなすことができる。
【0029】
また、No.3のビーム切り替え動作では、第1ビームB2がターゲットビームに対応し、第2RU420によって提供されるビームB4がソースビームに対応している。これは、ビームB4から第1ビームB2に切り替わるユーザ機器が存在することを意味する。このため、インテリジェントコントローラ220は、No.3のビーム切り替え動作に基づいて、第2RU420を、ステップS330における特定のRUとみなすことができる。
【0030】
同様に、No.4のビーム切り替え動作において、第1ビームB2がターゲットビームに対応し、第3RU430によって提供されるビームB7がソースビームに対応している。これは、ビームB7から第1ビームB2に切り替わるユーザ機器が存在することを意味する。このため、インテリジェントコントローラ220は、No.4のビーム切り替え動作に基づいて、第3RU430を、ステップS330における特定のRUとみなすことができる。
【0031】
上記の実施形態の教示から、ユーザ機器がAビームからBビームに切り替えられた場合、AビームおよびBビームを提供するRUの地理的位置が互いに類似し得ることが理解できる。したがって、表1の内容に基づいて、インテリジェントコントローラ220は、第2RU420および第3RU430がホットスポット領域の近傍に位置している可能性が高いことを知ることができ、第2RU420および第3RU430のそれぞれは、ホットスポット領域への支援を提供する特定のRUとして選択され得る。
【0032】
したがって、ステップS340において、インテリジェントコントローラ220は、ホットスポット領域に方向づけられた少なくとも1つの第2特定ビームを含む複数の第2ビームを提供する第2ビームスイーピング処理を実行するように特定のRUを制御することができる。本実施形態では、ビーム切り替え動作に関連付けられた第2ビームスイーピング処理のビームスイーピングスケジューリングは、第1ビームスイーピング処理のビームスイーピングスケジューリングとは異なる。
【0033】
上記の実施形態では、第2RU420および第3RU430が特定のRUに選択されているため、インテリジェントコントローラ220は、対応するDU/CUを介して、第2RU420および第3RU430を、第2ビームスイーピング処理を実行して、ホットスポット領域に方向づけられた少なくとも1つの第2特定ビームを含む複数の第2ビームを提供するように制御することができる。ここで、少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれの指向性は、第1ビームB1、B2、B3のそれぞれの指向性よりも高い。一実施形態では、少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれのエネルギーは、第1ビームB1、B2、B3のそれぞれのエネルギーよりも高い。他の実施形態では、少なくとも1つの第2特定ビームのそれぞれの帯域幅は、第1ビームB1、B2、B3のそれぞれの帯域幅よりも狭いが、これに限定されない。
【0034】
図4Cに示されるように、第2ビームスイーピング処理を実行した後、第2RU420は、第2ビームB4、B4a、B4b、B5a、B8、B9、およびB10を提供してもよい。ここで、第2ビームB4a、B4b、およびB5aは、例えば、ホットスポット領域に方向づけられた第2特定ビームである。また、第2ビームB4a及びB4bの方向はビームB4に対応し、第2ビームB5a及びB5bの方向はビームB5に対応していてもよい。さらに、第2ビームスイーピング処理を実行した後、第3RU430は、第2ビームB6a、B11、およびB12を提供してもよい。ここで、第2ビームB6aは、例えば、ホットスポット領域に方向づけられた第2特定ビームである。また、第2ビームB6aの方向は、ビームB6に対応していてもよい。
【0035】
さらに、第2ビームB4a、B4b、B5a、B5b、およびB6aのそれぞれのエネルギーは、第1ビームB1、B2、およびB3のそれぞれのエネルギーよりも高いので、(第1特定ビームのカバレッジに対応している)ホットスポット領域内のユーザ機器は、第2ビームB4a、B4b、B5a、B5b、およびB6aのうちの1つに切り替えて接続する機会がより高くなる。このため、本開示の方法は、ホットスポット領域に対応する第1特定ビーム(例えば、第1ビームB2)の負荷を第2特定ビームに分散させ、これによって、第1特定ビームの負荷を減少させて負荷バランシングを達成することができる。
【0036】
一実施形態では、ホットスポット領域が発生しているとインテリジェントコントローラ220が判定した場合であっても、それはホットスポット領域内に、より多くのユーザ機器が存在することを意味するに過ぎず、必ずしもホットスポット領域に対応している第1特定ビームが過負荷になる状況を表すものではない。したがって、一実施形態では、インテリジェントコントローラ220は、第1特定ビームの接続品質に関連付けられた指標に基づいて、特定ビームが過負荷になったか否かをさらに判定することができる。
【0037】
具体的には、一実施形態では、それぞれのRUは、放射されたビームの接続品質の様々なインジケータ(例えば、コールドロップレート(call drop rate、dropped call rate)、接続確立数(connection establishment number)、接続成功数(connection success number)など)をインテリジェントコントローラ220に報告してもよい。この場合、インテリジェントコントローラ220は、ホットスポット領域に対応する第1特定ビーム(例えば、第1ビームB2)が現れたと判定した後、第1特定ビームの接続品質の指標に基づいて、第1特定ビームが過負荷になっているか否かを判定してもよい。他の実施形態では、インテリジェントコントローラ220は、例えば、第1特定ビームのコールドロップレートが第1閾値よりも高いか否か、接続確立数が第2閾値よりも高いか否か、および/または接続成功数が第3閾値よりも低いか否かを判定して、第1特定ビームが過負荷であるか否かを判定することができるが、これに限定されない。第1閾値、第2閾値、および第3閾値は、経験および必要性に応じて、設計者により設定され得る。
【0038】
第1特定ビームが過負荷であると判定されたことに応答して、インテリジェントコントローラ220は、上記の実施形態の教示に従って、管理されたRU(例えば、第1RU410、第2RU420、および第3RU430など)から再び関連付けを取得して、第1特定ビームのビーム切り替え動作を取得することができ(ステップS320)、次いで、ステップS330およびS340が実行されて、第1特定ビームに支援を提供する。
【0039】
一方で、第1特定ビームが過負荷でない場合、すなわち、第1特定ビームが補助を必要としない場合、インテリジェントコントローラ220は、それに応じて第1特定ビームを無視することができる。すなわち、インテリジェントコントローラ220は、上記の実施形態におけるステップS320〜S340を実行しなくてもよいが、これに限定されない。
【0040】
図5を参照すると、図5は、本開示の一実施形態に係るインテリジェントコントローラの概略図である。本実施形態では、インテリジェントコントローラ220は、記憶回路502およびプロセッサ504を含み得る。
【0041】
記憶回路502は、例えば、複数のコードまたはモジュールを記録するために使用され得る、任意のタイプの固定または取外し可能ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは他の同様の機器、あるいはこれらの機器の組合せである。
【0042】
プロセッサ504は、記憶回路502に結合されており、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサコアの統合、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、任意の他の種類のIC、ステートマシン、アドバンストRISCマシン(ARM)ベースのプロセッサなどであってもよい。
【0043】
本開示の図5の実施形態では、プロセッサ504は、本開示によって提案される、調整されたビームスキャニングスケジューリングを実施するために、記憶回路502に記録されたモジュールおよびコードにアクセスすることができる。詳細については、上記の実施形態を参照されたい。ここでは、説明を繰り返さない。
【0044】
要約すると、本開示によって開示される調整されたビームスイーピングスケジューリングの方法およびインテリジェントコントローラは、ホットスポット領域に対応する第1特定ビームが第1RUに現れていることを判定した後に、第1特定ビームに関連するビーム切り替え動作に基づいて、ホットスポット領域の近傍に位置する特定のRUを見つけることができる。その後、インテリジェントコントローラは、対応するCU/DUを介して、ビームスイーピング処理を実行するように特定のRUを制御することによって、特定のRUによって最初に設定されたビームスイーピング処理を変更することができ、この結果、特定のRUによってホットスポット領域に向けて放射される第2ビームが、より高い指向性を有する第2特定ビームを含む。これによって、ホットスポット領域に位置するユーザ機器は、第2特定ビームに切り替わる機会を有することができ、これにより、第1特定ビームの負荷を低減し、負荷バランスの効果を達成する。
【0045】
開示の範囲または精神から逸脱することなく、開示された実施形態の構造に様々な修正および変形を行い得ることは、当業者には明らかであろう。本開示は、下記の特許請求の範囲およびその均等の範囲内に入る限り、本開示の修正および変形を包含することが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本開示により開示される、調整されたビームスイーピングスケジューリングの方法およびインテリジェントコントローラは、無線アクセスネットワークにおいて適用され得る。
【符号の説明】
【0047】
110:RU
111、112、113、B4〜B7:ビーム
200:システム
210:自動化層
220:インテリジェントコントローラ
410:第1RU
420:第2RU
430:第3RU
502:記憶回路
504:プロセッサ
B1、B2、B3:第1ビーム
B4a、B4b、B5a、B5b、B6a、B8〜B12:第2ビーム
BCH:ビーム切り替え動作
UD:ユーザ機器
S310〜S340:ステップ

図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5