【実施例】
【0028】
実験項
使用される測定方法の説明
平均粒子サイズの決定
一般式TiO
(2−x)(OH)
2x(式中、0<x≦1である)の酸化チタンの平均粒子サイズを決定するため、水性「酸化チタン懸濁液」をまず1gのカルゴン/lの脱イオン水溶液中に希釈して、60mlの溶液中のおよそ0.4gのTiO
2の濃縮物を製造した。このように希釈した「酸化チタン」懸濁液を、5分間超音波浴(例えばBandelinのSonorex Super RK106)中で撹拌してまず分散させ、次いで5分間超音波フィンガー(振幅を増幅するためのゴールドブースターおよび3/4インチホーンを持つBransonのSonifier W−450)で分散させた。Zetasizer Advanced Software、例えばMalvernのZetasizer 1000HSaを使用した光子相関分光器により、粒子サイズ分布を決定した。測定を、マルチモード取得で25℃の測定温度で行った。得られた平均粒子サイズd
50は、密度を考慮した質量分布に対応する体積分布に対するd
50値であった。
【0029】
Scherrerに従った相および結晶子サイズの決定
結晶相を決定するために(相同定)、X線回折を記録した。X線回折において、結晶の格子面により偏向したX線のブラッグの関係による強度を偏向角2θに対して測定した。相は、典型的なX線回折図を有する。
【0030】
測定および分析
調べる材料を、対象キャリアにより調製担体上に塗布した。粉末回折データをJCPDS粉末回折データベースにより分析した。測定された回折ダイヤグラムが記録されたスポットのパターンと一致するとき、相を同定した。
【0031】
典型的な測定条件は、2θ=10°〜70°、2θ=0.02°のステップで測定、ステップ毎の測定時間:1.2sであった。
【0032】
結晶子サイズは、Scherrer法を用いて、2θ 25.3°におけるアナターゼ反射の半値幅から以下の式を用いて決定した。
D結晶子=K*l/(S*cos(θ)
[式中、
D結晶子:結晶子サイズ[nm]
K:形状定数=0.9
θ:測定される反射角 2θ/2
S:測定される反射の半値幅
l:使用されるX線ビームの波長]
【0033】
比表面積の決定(多点法)および窒素ガス吸収法(N
2ポロシメトリー)を使用した細孔構造の分析
比表面積および細孔構造(細孔容積および細孔直径)を、Quantachrome GmbHのAutosorb 6または6B装置を使用してN
2ポロシメトリーにより決定した。BET(Brunnauer、EmmetおよびTeller)比表面積を、DIN ISO9277に従って決定し、細孔分布をDIN66134に従って測定した。
【0034】
試料調製(N
2ポロシメトリー)
測定セルに秤り入れた試料を、まず加熱ステーションで16時間真空下で乾燥した。次に、真空下で180℃までおよそ30分にわたって加熱した。次いで、依然として真空下で、この温度を1時間維持した。デガッサー中で20〜30ミリトルの圧力を設定し、真空ポンプの解放後に真空ゲージ上の針がおよそ2分間安定したままならば、試料は十分に脱気したものと考えた。
【0035】
測定/分析(N
2ポロシメトリー)
全体のN
2等温線を、20吸着点および25脱着点を使用して測定した。測定値を以下のように分析した。
比表面積(多点BET):
0.1〜0.3 p/p0の分析範囲において、5測定点
全細孔容量分析:
Gurvich則に従って細孔容積を決定した(最後の吸着点から決定)
全細孔容積を、Gurvich則を適用してDIN66134に従って決定した。Gurvich則として知られるものに従って、吸着測定における最終圧力点から試料の全細孔容積を決定する。
p. 吸着質の圧力
p0. 吸着質の飽和蒸気圧
Vp. 測定から得られる準最終吸着圧力点により到達する、Gurvich則に従う特定の細孔容積(p/Po=0.99での全細孔容積)
【0036】
平均細孔直径(水圧細孔直径)の決定:
計算には関係4Vp/A
BETを使用し、これは「平均細孔直径」に対応する。ISO9277に従うA
BET比表面積。
【0037】
か焼TiO
2試料の結晶子サイズ決定
この方法は、顔料結晶子の寸法データ、例えば個数および体積分布、ナノ分率、形状情報ならびにX
10、X
50、およびX
90などの典型的なパラメータを決定するものである。電子顕微鏡画像により、タッチセンス・スクリーンを使用して結晶の外縁の輪郭を描いた。このようにして得られた対象データを合わせて、全体の分布を得る。
【0038】
顔料を溶媒で分散し、懸濁液を担体上で乾燥した。担体の異なる4か所で、SEMおよび/またはTEM画像を得た。ナノ分類をEU規則に従って行ったならば、拡大は少なくともV=50000でなければならない。
【0039】
SEMまたはTEM画像は、マクロを用いてImage Pro Plusソフトウェアを使用して分析した。ここで、個々の結晶子の外縁を、測定手順および直径のタイプを示す
図1で見られるようにスタイラスで描く。
【0040】
全体で少なくとも500個の粒子を、全ての画像で評価しなければならない。このようにして得られた寸法データを、Excelスプレッドシートを使用して分析した。
【0041】
分析は、
・平均(一次)結晶子直径(ECD)の体積および個数分布
・最小(一次)結晶子直径(最小フェレ径)の個数分布
・EC規則に従うナノ分率
・X
10、X
50、X
90分布データ
を含む。
【0042】
ナノ分率を決定するため、最小径側面(最小フェレ径)および結晶サイズデータからの平均直径(ECD:相当)を決定した。各個々の画像のスケールバーから較正を行った。
【0043】
TiO
2として表されるチタンの決定
蛍光X線元素分析法(XRFA)を使用した、圧縮粉末ペレットにおけるTiO
2含量の決定
【0044】
Alの決定
圧縮粉末ペレットのAl含量を、蛍光X線元素分析法(XRFA)を使用して決定した。
【0045】
Pの決定
圧縮粉末ペレットのP含量を、蛍光X線元素分析法(XRFA)を使用して決定した。
【0046】
Nbの決定
圧縮粉末ペレットのNb含量を、蛍光X線元素分析法(XRFA)を使用して決定した。
【0047】
Kの決定
圧縮粉末ペレットのK含量を、蛍光X線元素分析法(XRFA)を使用して決定した。
【0048】
比色測定値b
*の決定(CIELAB、DIN6174またはISO7724/2に従う)
Color Eye 7000A測定システムを使用して圧縮粉末ペレットの標準色値X、Y、Zの測定からCIELAB系を使用した比色測定値L
*、a
*、b
*を決定する(ペレットはDIN5033T9に従って製造した)。
測定プロトコル:C光源、2°標準観測者、測定配列:45/0
【0049】
本発明を、以下の比較例および例により詳細に説明する。
【0050】
比較例A
230g/lのTiO
2を含む硫酸チタニル溶液は、濃硫酸中のチタンスラグを蒸解し、次いで得られた蒸解ケークを水中に溶解し、蒸解していない残渣を分離することによる、二酸化チタンを製造する公知の硫酸法を用いて得た。続いて行うBlumenfeld加水分解において、二酸化チタンの前駆体であるメタチタン酸を、98℃に熱し熱湯を加えることにより固体として硫酸チタニル溶液から沈殿させた。加水分解中に沈殿したメタチタン酸を、吸引ろ過器上で80℃の温度で、TiO
21kg当たり8lの脱イオン水により洗浄し、次いで、吸着した重金属を除去するために、Ti(III)溶液により1時間80℃で処理し、次いで、吸引ろ過器上でTiO
21kg当たり8lの脱イオン水により再び洗浄した。次に、ろ過ケークを300g/lのTiO
2(洗浄したメタチタン酸)に水で水簸した。
【0051】
硫酸カリウム粉末(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)および85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間930℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0052】
比較例B
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0053】
硫酸カリウム粉末(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)、85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)および水酸化アルミニウム粉末(TiO
2として表される110ppmのアルミニウム)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間930℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0054】
比較例C
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0055】
25%水酸化カリウム(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)、85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)および水酸化アルミニウム粉末(TiO
2として表される110ppmのアルミニウム)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間930℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0056】
比較例D
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0057】
硫酸カリウム粉末(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)および85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間980℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0058】
比較例E
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0059】
硫酸カリウム粉末(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)、85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)および水酸化アルミニウム粉末(TiO
2として表される110ppmのアルミニウム)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間1040℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0060】
比較例F
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0061】
硫酸カリウム粉末(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)、85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)および水酸化アルミニウム粉末(TiO
2として表される1000ppmのアルミニウム)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間980℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0062】
比較例G
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0063】
硫酸カリウム粉末(TiO
2として表される1100ppmのカリウム)、85%リン酸(TiO
2として表される0.09質量%のリン)および水酸化アルミニウム粉末(TiO
2として表される110ppmのアルミニウム)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間930℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0064】
例1
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0065】
硫酸カリウム粉末(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)、85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)および水酸化アルミニウム粉末(TiO
2として表される110ppmのアルミニウム)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間980℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0066】
例2
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0067】
25%水酸化カリウム(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)、85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)および水酸化アルミニウム粉末(TiO
2として表される110ppmのアルミニウム)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間980℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0068】
例3
洗浄したメタチタン酸を比較例Aに記載のように製造し、水で300g/lのTiO
2に調節した。
【0069】
硫酸カリウム粉末(TiO
2として表される1650ppmのカリウム)、85%リン酸(TiO
2として表される0.14質量%のリン)および水酸化アルミニウム粉末(TiO
2として表される60ppmのアルミニウム)を、プロペラ撹拌機を備える混合タンク中で、6kgのこの洗浄したメタチタン酸に加えて撹拌し、撹拌をさらに1時間続け、乾燥を乾燥キャビネット中で、105℃で行い、次いでか焼をバッチで、90分間980℃で、実験室マッフル炉で行った。か焼した材料をスパイラルジェットミル中で粉砕した。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
本発明による製品は、最大100nmの結晶子の個数分率が低くて最大10%である結晶子サイズにより区別され、これは暖かな色合いを有するものであり、特に化粧用製品で有利である。