(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6970196
(24)【登録日】2021年11月1日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】ファンモーターに接続された発電機を備えたエンジン駆動式ツール
(51)【国際特許分類】
H02K 7/18 20060101AFI20211111BHJP
B28D 1/24 20060101ALI20211111BHJP
B28D 7/02 20060101ALI20211111BHJP
B23D 45/16 20060101ALI20211111BHJP
B23D 47/00 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
H02K7/18 B
B28D1/24
B28D7/02
B23D45/16
B23D47/00 A
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-522900(P2019-522900)
(86)(22)【出願日】2017年10月25日
(65)【公表番号】特表2020-500495(P2020-500495A)
(43)【公表日】2020年1月9日
(86)【国際出願番号】SE2017051050
(87)【国際公開番号】WO2018084771
(87)【国際公開日】20180511
【審査請求日】2020年9月9日
(31)【優先権主張番号】1651452-3
(32)【優先日】2016年11月3日
(33)【優先権主張国】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】511268591
【氏名又は名称】ハスクバーナ・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フレードリク・カールソン
【審査官】
若林 治男
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−138334(JP,A)
【文献】
特開平11−19820(JP,A)
【文献】
特開2000−154761(JP,A)
【文献】
特開2002−224631(JP,A)
【文献】
実開平3−39365(JP,U)
【文献】
特開2001−162437(JP,A)
【文献】
米国特許第6232672(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 7/18
B28D 1/24
B28D 7/02
B23D 45/16
B23D 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン駆動式ツール(1)であって、
回転可能なワークツール(2)と、
前記回転可能なワークツール(2)を駆動するように配置されたエンジン(4)と、
前記回転可能なワークツール(2)の一部を遮蔽するように配置された遮蔽カバー(8)と、
前記遮蔽カバー(8)と前記回転可能なワークツール(2)との間に形成されたダストチャネル(11)と、
を具備し、
ダストホース(14)が、前記ダストチャネル(11)を、ダスト容器(17)と、ファンモーター(26)を備える電動ファン(16)とに、少なくとも間接的に接続するように配置されており、
前記電動ファン(16)は、前記ダストチャネル(11)から前記ダスト容器(17)内へと前記ダストホース(14)を介して空気を輸送するように構成されており、
前記エンジン駆動式ツール(1)は発電機(18)を備え、前記発電機(18)は、前記ファンモーター(26)に対して少なくとも間接的に電気的に接続可能であり、かつ、前記エンジン(4)によって少なくとも間接的に駆動されるように構成されており、
前記発電機(18)はさらに、駆動された際に電流を発生させるように構成されており、
前記電流は、少なくとも間接的に、前記ファンモーター(26)を駆動するように構成されていることを特徴とするエンジン駆動式ツール(1)。
【請求項2】
前記エンジン駆動式ツール(1)は、前記発電機(18)を前記ファンモーター(26)に対して少なくとも間接的に接続するように構成された導電体装置(24)を備えることを特徴とする請求項1に記載のエンジン駆動式ツール(1)。
【請求項3】
前記導電体装置(24)は部分的に前記ダストホース(14)の内側で延びていることを特徴とする請求項2に記載のエンジン駆動式ツール(1)。
【請求項4】
前記導電体装置(24)は前記発電機(18)および/または前記電動ファン(16)に対して解放可能に接続可能であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のエンジン駆動式ツール(1)。
【請求項5】
前記導電体装置(24)は、少なくとも一つのネジ取り付け式電気コネクター(30)によって解放可能に接続可能であることを特徴とする請求項4に記載のエンジン駆動式ツール(1)。
【請求項6】
前記エンジン駆動式ツール(1)は、前記回転可能なワークツール(2)を前記エンジン(4)に対して接続するように構成された動力伝達手段(9)を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のエンジン駆動式ツール(1)。
【請求項7】
前記エンジン駆動式ツール(1)は、前記遮蔽カバー(8)の上部と前記ダストホース(14)の第1のホース端部(13)との間に接続されたダストパイプ(12)を備え、前記ダストパイプ(12)は前記動力伝達手段(9)を跨いで延びるように配置されていることを特徴とする請求項6に記載のエンジン駆動式ツール(1)。
【請求項8】
前記発電機(18)が周方向に配置されたコイルを備えると共に、少なくとも一つの周方向に延びる磁石(20)を備えたエンジンフライホイール(19)と同軸状に配置されており、前記エンジンフライホイール(19)は、前記エンジンフライホイール(19)が回転しているとき前記磁石(20)が前記コイル(21)を通過して回転するように前記発電機(18)が前記エンジンフライホイール(19)に関して固定されている状態で回転するように配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のエンジン駆動式ツール(1)。
【請求項9】
前記発電機(18)が前記動力伝達手段(9)によって駆動されるように構成されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のエンジン駆動式ツール(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回転可能なワークツールと、この回転可能なワークツールを駆動するように配置されたエンジンと、回転可能なワークツールの一部を遮蔽するように配置された遮蔽カバーと、遮蔽カバーと回転可能なワークツールとの間に形成されたダストチャネルとを備えたエンジン駆動式ツールに関する。ダストホースが、ダストチャネルを、ダスト容器と、ダストチャネルからダスト容器内に空気を輸送するように配置された電動ファンとに少なくとも間接的に接続するように配置される。
【背景技術】
【0002】
エンジン駆動式の手持ち式切断機のような多くの動力式ツールは、円形またはリング形状の鋸刃を有する。このような切断機は、コンクリートまたは岩石のような硬い物質を切断するために使用されることがあり、切断処置はダストを発生させることがある。例えば、コンクリートダストは呼吸するには害があり、そしてまた視力を害するので、空気中で自由に拡散するそうしたダストの発生を最小限に抑えることが望ましい。そうした遊離したコンクリートダストがツールのエンジンに入り込むとエンジンに甚大な悪影響を及ぼし、健全さに望ましくない作用を引き起こし、概して環境を汚染する。
【0003】
上記の種類の多くのツールは、この目的のために水供給源を備えており、大量のダストが水と混ぜ合わされ、これによって空気中で拡散しないように保留および保持されるように水の流れが鋸刃に向けられる。
【0004】
水は、通常、作業現場で処理されなければならないので水の流れは適切な機能を維持しながら最小限に保たれることが好ましく、必要以上の水は望ましくない。いくつかの作業現場では、清浄度に対する要求または水の不足によって、そうした給水は望ましくないという結果になる。この目的のために、真空掃除機タイプの多くの種類のダスト除去システムが開発されてきた。それらのうちのいくつかは、望ましくないダスト粒子を遠隔ダスト容器へと導く、ダストホース内へと空気を押し込むための一体型ファンモーターを有する。他のものは、そうした遠隔ダスト容器に配置された電動ファンモーターを有し、この場合、ファンモーターは適切な電源コンセントに接続される。
【0005】
しかしながら、パワーカッターのようなエンジン駆動式ツールのためのそれほど複雑ではなく、しかも汎用性のあるダスト除去装置が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、従来技術と比較して複雑さが少なく、しかも汎用性のあるエンジン駆動式ツールのためのダスト除去装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、回転可能なワークツールと、この回転可能なワークツールを駆動するように配置されたエンジンと、回転可能なワークツールの一部を遮蔽するように配置された遮蔽カバーと、遮蔽カバーと回転可能なワークツールとの間に形成されたダストチャネルとを備えるエンジン駆動式ツールによって達成される。ダストホースは、ダストチャネルをダスト容器と、ファンモーターを備える電気駆動ファンとに少なくとも間接的に接続するように配置される。電動ファンは、ダストホースを介して、ダストチャネルからダスト容器内に空気を輸送するように配置される。エンジン駆動式ツールは、ファンモーターに少なくとも間接的に電気的に接続可能でありかつエンジンによって少なくとも間接的に駆動されるように構成された発電機をさらに備える。この発電機は、駆動された際に電流を発生させるようにさらに構成され、この電流が少なくとも間接的にファンモーターを駆動するように構成される。
【0008】
一実施例によれば、上記エンジン駆動式ツールは、少なくとも間接的に発電機をファンモーターに対して接続するように配置された導電体装置を備える。
【0009】
別の実施例によれば、導電体装置は部分的にダストホースの内側で延びている。
【0010】
別の実施例によれば、導電体装置は発電機および/または電動ファンに対して解放可能に接続可能である。
【0011】
別の実施例によれば、発電機は、周方向に配置されたコイルを備えると共に、少なくとも一つの周方向に延びる磁石を含むエンジンフライホイールと同軸状に配置される。エンジンフライホイールは、このエンジンフライホイールが回転しているときに磁石がコイルを通過して回転するように発電機がエンジンフライホイールに関して固定されている状態で回転するように配置される。
【0012】
別の実施例によれば、エンジン駆動式ツールは、回転可能なワークツールをエンジンに対して連結するように構成された動力伝達手段を備える。発電機は、動力伝達手段によって駆動されるように適切に構成される。
【0013】
別の実施例は従属請求項に開示されている。
【0014】
本開示によって多くの利点が得られる。主に、パワーカッターはダスト除去のための内蔵ファンを装備する必要はなく、そして電動ファンは別個の電源を必要としない。これにより軽量化されたツールが得られ、したがってこれは取り扱いが容易である。
【0015】
本開示について、添付図面を参照して、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2A】エンジンフライホイールを省略したパワーカッターの一部の部分切開図である。
【
図2B】エンジンフライホイールおよび発電機を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1を参照すると、例えばコンクリートを切断するのに適した、円形の鋸刃2を有する手持ち式のパワーカッター1が示されている。パワーカッター1は内燃エンジン4を少なくとも部分的に取り囲むケーシング3を含み、ケーシング3は第1のハンドル部5を含み、そこからパワー/スロットルスイッチ6aおよび対応するスイッチロック6bにアクセス可能である。パワーカッター1は、ケーシング3の上で円弧状に延びる第2のハンドル部7をさらに備え、この第2のハンドル部7は、周知の方法で振動を減衰させる手段を介して、ケーシング3に取り付けられている。
【0018】
パワーカッター1は、鋸刃2の一部を遮蔽するように配置された遮蔽カバー8を備える。鋸刃2は、動力伝達カバー10によって覆われた動力伝達手段9によってエンジン4に接続されている。動力伝達手段9は、いくつかの態様によれば、無端ベルトまたは歯車変速機の形態である。
【0019】
遮蔽カバー8と鋸刃2との間にはダストチャネル11が形成されており、遮蔽カバー8の上部とダストホース14の第1のホース端部13との間にはダストパイプ12が接続されている。ダストホース14の第2のホース端部15は、ダスト容器17に対して、そして真空掃除機の作用と類似または同じ作用が得られるように第2のホース端部15の空気圧を下げて第1のホース端部13から第2のホース端部15へと、そしてさらにファン16を介してダスト容器17内へと空気が輸送されるように配置された電動ファン16とに接続されている。パワーカッター1が作動しており、例えば鋸刃2がコンクリートを切断しているとき、大量のコンクリートダストが発生する。ファン16およびダストホース14によって、コンクリートダストは遮蔽カバー8内のダストチャネル11からダスト容器17へと輸送される。ファン16およびダスト容器17は原理を説明するために概略的に示されているに過ぎず、実際のサイズおよび形態では示されていないことに留意されたい。
【0020】
本開示によれば、
図2Aおよび
図2Bも参照すると、パワーカッター1は、ファンモーター26に少なくとも間接的に電気的に接続されかつエンジン4によって少なくとも間接的に駆動されると共に駆動された際に電流を発生させるように構成された発電機18を備える。電流が少なくとも間接的にファンモーター26を駆動するようになっている。
【0021】
図1は、破線で概略的に示された発電機18を示しており、
図2Aは、エンジンフライホイール19はないが、破線で概略的に示された発電機18を有するパワーカッター1の一部の部分切開図を示している。いくつかの態様では、発電機18はフライホイール19の内側に配置され、そして例えばネジによってクランクケース(図示せず)に対して固定様式で取り付けられる。
図2Bは、破線で概略的に、並びに別個に示された発電機18と共にエンジンフライホイール19を示している。
【0022】
発電機18は、以下で詳細に説明されるように、それがエンジンフライホイール19に関して固定されるように取り付けられるように配置される。エンジンフライホイール19は周方向に延びる磁石20を備え(明瞭さのために数個しか示されていない)、そして発電機18は周方向に延びるコイル21を備える(明瞭さのために数個しか示されていない)。一般に、エンジンフライホイール19は少なくとも一つの周方向に延びる磁石を備える。
【0023】
フライホイール19は、エンジンが作動しているとき、発電機18がエンジンフライホイール19に関して固定された状態でフライホイールが回転するように、エンジン軸22に取り付けられるように配置される。
図2Bに示されるように、発電機およびフライホイールは同軸状に配置され、これによって電流が誘導されて発電機端子23において利用可能となるように磁石20がコイル21を通過して回転する。導電体装置24が発電機端子23に接続され、
図1に概略的に示されているファンモーター26におけるファンモーター端子25a,25bまで延びている。
【0024】
このようにして、発電機18によって生成される電力は、ファンモーター26を駆動するために使用される。ファン16において使用されるファンモーター26の種類に起因して、電力変換デバイス27が必要となることがあり、それは、例えば、ファン16内に、あるいは導電体装置24に沿って発電機18と第1のホース端部13との間に組み込むことができる。
図1において、電力変換デバイス27はファンモーター端子25a,25bに配置され、入ってくる電流をファンモーター26に適した形式へと変換するように構成される。そうした電力変換デバイス27は、交流(AC)−直流(DC)変換デバイスまたは周波数周期時間変換デバイスであってもよい。ファンモーター26の種類によっては、電力変換デバイス27を使用する必要がないことに留意されたい。
【0025】
これは、パワーカッターエンジン4が作動させられると、発電機18もまた作動させられることを意味する。発電機18は電動ファン16に電気的に接続され、パワーカッターエンジン4が発電機18を作動させるように構成されており、発電機18によって電流が発生させられると、この電流は導電体装置24を介して電動ファン16を作動させるために使用できる。
【0026】
このようにして、パワーカッターはダスト除去のための一体型ファンを装備する必要はなく、電動ファン16は別個の電源を必要とせず、パワーカッター1に組み込まれた発電機18から、その必要な電力を取得する。
【0027】
この実施例では、導電体装置24はダストホース14の内側で延びるように示されている。いくつかの態様によれば、導電体装置24は、ダストホース14の外面に取り付けられるかまたはダストホース14から分離して、ダストホース14の外側で延びている。
【0028】
いくつかの態様によれば、導電体装置24は、電気コネクター30がケーシングに配置されている
図1に破線で概略的に示されるように、例えば、適切な位置にある、対応する電気コネクターによって、発電機18および/または電動ファン16に対して解放可能に接続可能である。対応する電気コネクターも同様に電動ファン16に設けることができる。そのような電気コネクターは好適には環境プロテクションを備え、そしていくつかの態様によれば、ネジで取り付けられる。
【0029】
本開示は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲内で自由に変更することができる。例えば、発電機18は、他の回転部分に配置されてもよく、エンジン4によって少なくとも間接的に駆動される。いくつかの態様によれば、発電機18は、駆動ベルトのような動力伝達手段9に接続され、それによって駆動されるように構成される。いくつかの態様によれば、発電機18は、駆動ベルトを駆動するように配置されたクラッチホイールに少なくとも部分的に組み込まれ、あるいは代替的に、鋸刃2に接続されたベルトホイールに少なくとも部分的に組み込まれる。
【0030】
図に示されるコイルおよび磁石の数は、原理を説明するための一実施例に過ぎない。当然ながら、適切な数のコイルおよび適切な数の磁石が存在し得る。
【0031】
発電機18は、いくつかの態様によれば、絶縁体を構成すると共に発電機18の軽量化をもたらすプラスチック材料から少なくとも部分的に形成される。
【0032】
丸鋸刃2を有する手持ち式パワーカッター1は、鋸刃、丸鋸刃またはリング鋸刃のような回転可能なワークツールを備えた、ダスト除去が望まれる、いかなる種類のエンジン駆動式ツールであってもよい。実施例におけるエンジン駆動式ツールのいくつかの要素のみを説明したが、エンジン駆動式ツール自体は周知の種類のものである。
【0033】
ダストホース14は、ダストパイプ12を介して、ダストチャネル11をダスト容器17に接続するように配置される。ダストホース14は、いくつかの態様によれば、遮蔽カバー8およびダストチャネル11に対して直接接続される。
【0034】
ファン16は、第2のホース端部15とダスト容器17との間に配置されるように示され、そしてスタンド29によって支持されるように示されている。ファンは、第2のホース端部15の下流に他の位置を有していてもよい。例えば、ファン16とダストホース14との間にダスト容器17を配置することができる。
【0035】
導電体装置24は、相の数、可能性のある接地接続の存在、可能性のあるデータ通信線に応じて、2本以上の導線を備えることができる。
【0036】
ファン16には、ファン16をオンまたはオフにするためのスイッチ28が適切に装備される。こうしたスイッチ28は、導電体装置24に沿って、どこにでも配置することができる。
図1では、スイッチはダスト容器17に配置されて示されている。
【0037】
いくつかの態様によれば、ダスト容器17は、十分な程度までダストで満たされたときに交換されるダストバッグを備える。
【0038】
本開示は、概して、回転可能なワークツール2と、この回転可能なワークツール2を駆動するよう配置されたエンジン4と、回転可能なワークツール2の一部を遮蔽するように配置された遮蔽カバー8と、この遮蔽カバー8と回転可能なワークツール2との間に形成されたダストチャネル11とを具備するエンジン駆動式ツール1に関し、ダストホース14が、チャネル11を、ダスト容器17と、ファンモーター26を備える電動ファン16とに少なくとも間接的に接続するように配置され、電動ファン16は、ダストチャネル11からダスト容器17内へとダストホース14を介して空気を輸送するように構成される。エンジン駆動式ツール1は発電機18を備え、この発電機18はファンモーター26に対して少なくとも間接的に電気的に接続可能でありかつエンジン4によって少なくとも間接的に駆動されるように構成され、発電機18はさらに、駆動された際に電流を発生させるように構成され、電流が少なくとも間接的にモーター26を駆動するように構成される。
【0039】
一実施例によれば、エンジン駆動式ツール1は、少なくとも間接的に発電機18をファンモーター26に接続するように構成された導電体装置24を備える。
【0040】
一実施例によれば、導電体装置24は部分的にダストホース14の内側で延びている。
【0041】
一実施例によれば、導電体装置24は、発電機18および/または電動ファン16に対して解放可能に接続可能である。
【0042】
一実施例によれば、導電体装置24は、少なくとも一つのネジ取り付け式電気コネクター30によって解放可能に接続可能である。
【0043】
一実施例によれば、エンジン駆動式ツール1は、回転可能なワークツール2をエンジン4に対して接続するように構成された動力伝達手段9を備える。
【0044】
一実施例によれば、エンジン駆動式ツール1は、遮蔽カバー8の上部とダストホース14の第1のホース端部13との間に接続されたダストパイプ12を備え、ダストパイプ12は動力伝達手段9を跨いで延びるように配置されている。
【0045】
一実施例によれば、発電機18は、周方向に配置されたコイルを備えると共に、少なくとも一つの周方向に延びる磁石20を含むエンジンフライホイール19と同軸状に配置され、エンジンフライホイール19は、このエンジンフライホイール19が回転しているときに磁石20がコイル21を通過して回転するように発電機18がエンジンフライホイール19に関して固定されている状態で回転するように配置される。
【0046】
一実施例によれば、発電機18は、動力伝達手段9によって駆動されるように構成される。
【符号の説明】
【0047】
1 手持ち式パワーカッター(エンジン駆動式ツール)
2 鋸刃(回転可能なワークツール)
3 ケーシング
4 エンジン
5 第1のハンドル部
6a スロットルスイッチ
6b スイッチロック
7 第2のハンドル部
8 遮蔽カバー
9 動力伝達手段
10 動力伝達カバー
11 ダストチャネル
12 ダストパイプ
13 第1のホース端部
14 ダストホース
15 第2のホース端部
16 電動ファン
17 ダスト容器
18 発電機
19 フライホイール
20 磁石
21 コイル
22 エンジン軸
23 発電機端子
24 導電体装置
25a ファンモーター端子
25b ファンモーター端子
26 ファンモーター
27 電力変換デバイス
28 スイッチ
29 スタンド
30 電気コネクター