【文献】
岡田 寛正ほか,地上デジタルTV放送におけるLDM方式の適用に関する一考察,映像情報メディア学会技術報告,2016年10月14日,第40巻,第35号,pp.1〜4
【文献】
地上デジタルテレビジョン放送の伝送方式 標準規格 ARIB STD−B31,第2.2版,2014年03月18日,pp.55〜75
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の階層の第1のデータ系列と第2の階層の第2のデータ系列とを含む複数のデータ系列を、重畳符号化によって多重して送信する送信装置が実施する送信方法であって、
前記第1のデータ系列の第1のビット列をマッピングすることにより前記第1のデータ系列の第1の変調シンボル列を生成し、
前記第2のデータ系列の第2のビット列をマッピングすることにより前記第2のデータ系列の第2の変調シンボル列を生成し、
前記第1の変調シンボル列と、前記第2の変調シンボル列とを所定の振幅比率で重畳することにより多重信号を生成し、
前記第1のデータ系列の送信に用いた方式を示す第1の制御情報から第1の制御信号を生成し、前記第2のデータ系列の送信に用いた方式を示す第2の制御情報から第2の制御信号を生成し、
前記多重信号、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号を送信し、
前記第1の制御情報は、前記多重信号に前記第2のデータ系列が多重されていることを示す情報を含まず、前記第2の制御情報は、前記情報を含み、
重畳される前記第2の変調シンボル列の電力は、前記第1の変調シンボル列の電力よりも小さく、
前記第1のデータ系列及び前記第2のデータ系列は互いに異なるサービスに対応し、
前記第2の変調シンボル列を復号する機能を有する受信装置では、前記情報を用いずに前記第1の変調シンボルの復号が行われる場合がある、
送信方法。
第1の階層の第1のデータ系列から生成された第1の変調シンボル列と第2の階層の第2のデータ系列から生成された第2の変調シンボル列とが重畳符号化によって多重された多重信号と、前記第1のデータ系列の送信に用いた方式を示す第1の制御情報から生成した第1の制御信号と、前記第2のデータ系列の送信に用いた方式を示す第2の制御情報から生成した第2の制御信号とを含む送信信号を受信する受信装置であって、
前記送信信号を受信して受信信号を取得する受信部と、
前記第1の制御信号に対応する前記受信信号を復調して、前記第1の制御情報を取得する第1の制御情報取得部と、
前記第1の制御情報に基づいて、前記多重信号に対応する前記受信信号を復調して第1のデータ系列を取得する第1の復調部と、
前記第2の制御信号に対応する受信信号を復調して、前記第2の制御情報を取得する第2の制御情報取得部と、
前記第1の復調部の出力から、前記第1の変調シンボル列を生成するマッピング部と、
前記多重信号に対応する受信信号を所定の時間遅延させる遅延部と、
前記遅延部で遅延させられた前記多重信号に対応する受信信号から前記第1の変調シンボル列の成分を減算する減算部と、
前記第2の制御情報に基づいて、前記第1の変調シンボル列の成分が減算された前記多重信号に対応する受信信号を復調して第2のデータ系列を取得する第2の復調部と、を備え、
前記第1の制御情報は、前記多重信号に前記第2のデータ系列が多重されていることを示す情報を含まず、前記第2の制御情報は、前記情報を含み、
前記重畳符号化される前記第2の変調シンボル列の電力は、前記第1の変調シンボル列の電力よりも小さく、
前記第1のデータ系列及び前記第2のデータ系列は互いに異なるサービスに対応し、
前記第1の復調部は、前記第2の制御情報に含まれる前記情報を用いた前記第1のデータ系列の復調と、前記情報を用いない前記第1のデータ系列の復調との何れか一方の復調を選択的に行う、
受信装置。
第1の階層の第1のデータ系列から生成された第1の変調シンボル列と第2の階層の第2のデータ系列から生成された第2の変調シンボル列とが重畳符号化によって多重された多重信号と、前記第1のデータ系列の送信に用いた方式を示す第1の制御情報から生成した第1の制御信号と、前記第2のデータ系列の送信に用いた方式を示す第2の制御情報から生成した第2の制御信号とを含む送信信号を受信する受信装置が実施する受信方法であって、
前記送信信号を受信して受信信号を取得し、
前記第1の制御信号に対応する前記受信信号を復調して、前記第1の制御情報を取得し、
前記第1の制御情報に基づいて、前記多重信号に対応する前記受信信号を復調して第1のデータ系列を取得し、
前記第2の制御信号に対応する受信信号を復調して、前記第2の制御情報を取得し、
前記第1の制御情報に基づく復調結果から、前記第1の変調シンボル列を生成し、
前記多重信号に対応する受信信号を所定の時間遅延し、
前記遅延させられた前記多重信号に対応する受信信号から前記第1の変調シンボル列の成分を減算し、
前記第2の制御情報に基づいて、前記第1の変調シンボル列の成分が減算された前記多重信号に対応する受信信号を復調して第2のデータ系列を取得し、
前記第1の制御情報は、前記多重信号に前記第2のデータ系列が多重されていることを示す情報を含まず、前記第2の制御情報は、前記情報を含み、
前記重畳符号化される前記第2の変調シンボル列の電力は、前記第1の変調シンボル列の電力よりも小さく、
前記第1のデータ系列及び前記第2のデータ系列は互いに異なるサービスに対応し、
前記第1のデータ系列の復調では、前記第2の制御情報に含まれる前記情報を用いた前記第1のデータ系列の復調と、前記情報を用いない前記第1のデータ系列の復調との何れか一方の復調を選択的に行う、
受信方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図23は、ISDB―T方式における送信装置5000の構成を示す図である。送信装置5000は、TS(Transport Stream)再多重部5011、RS(Reed−Solomon)符号化部5021、階層分割部5031、階層処理部5041−A〜C、階層合成部5051、時間インターリーブ部5061、周波数インターリーブ部5071、パイロット信号生成部5081、TMCC(Transmission Multiplexing Configuration Control)/AC(Auxiliary Channel)信号生成部5091、フレーム構成部5101、OFDM信号生成部5111、D/A変換部5121、周波数変換部5131を備える。
【0009】
以下、送信装置5000の動作について説明する。図示しないMPEG−2多重部から出力された複数のTSは、データセグメント単位の信号処理に適したTSパケット配置とするためTS再多重部5011に入力される。TS再多重部5011は、FFT(Fast Fourier Transform)サンプルクロックの4倍のクロックにより、188バイト単位のバースト信号形式かつ単一のTSに変換する。RS符号化部5021はRS符号化を行い、188バイトの情報に対して16バイトのパリティを付加する。階層分割部5031は階層伝送を行う場合には、階層情報の指定に沿って最大3系統(A階層、B階層、C階層)の階層分割を行う。
【0010】
図24は、階層処理部5041の構成を示す図である。階層処理部5041は、エネルギー拡散部5201、バイトインターリーブ部5211、畳込符号化部5221、ビットインターリーブ部5231、マッピング部5241を備える。階層処理部5041は入力された階層のデータに対して、主として誤り訂正符号化、インターリーブ等のデジタルデータ処理、キャリア変調を行う。誤り訂正、インターリーブ長、キャリア変調方式はそれぞれの階層で独立に設定する。
【0011】
図23において、階層合成部5051は、階層処理部5041−A〜Cから出力される最大3系統(A階層、B階層、C階層)のデータの階層合成を行う。
【0012】
図25は、周波数インターリーブ部5071の構成を示す図である。周波数インターリーブ部5071は、セグメント分割部5301、セグメント間インターリーブ部5311−D及びS、セグメント内キャリアローテーション部5321−P及びD及びS、セグメント内キャリアランダマイズ部5331−P及びD及びSを備える。移動受信における電界変動やマルチパス妨害に対して誤り訂正符号化の能力を有効に発揮させるため、階層合成部5051からの出力に対して時間インターリーブ部5061がセグメント内の畳込インターリーブを行い、周波数インターリーブ部5071がセグメント間とセグメント内のインターリーブを行う。周波数インターリーブ部5071において、セグメント分割部5301は、部分受信部、差動変調部(キャリア変調がDQPSKに指定されたセグメント)、同期変調部(キャリア変調がQPSK、16QAM、または64QAMに指定されたセグメント)の順に、データセグメント番号0から12を割り当てる。なお、階層構成とデータセグメントの関係については、各階層のデータセグメントを番号順に連続的に配置し、データセグメントの小さい番号を含む階層から、A階層、B階層、C階層とする。階層が異なる場合でも、同じ種類の変調部に属するデータセグメントにはセグメント間インターリーブを行う。
【0013】
図23において、パイロット信号生成部5081は同期再生用パイロット信号を生成する。複数の伝送パラメータが混在する階層伝送に対して、受信装置の復調・復号を補助するため、TMCC/AC信号生成部5091は制御情報であるTMCC信号と、付加情報であるAC信号を生成する。フレーム構成部5101は周波数インターリーブ部5071から出力される情報データ、パイロット信号生成部5081から出力される同期再生用パイロット信号、及びTMCC/AC信号生成部5091から出力されるTMCC信号からISDB−T方式の伝送フレームを構成する。
【0014】
図26に、モード1(FFTサイズが2k)の同期変調部(QPSK、16QAM、64QAM)を例に、ISDB−T方式のセグメント構成を示す。同期再生用パイロット信号としての分散パイロット信号(以下SP信号:Scattered Pilot信号)をサブキャリア毎に伝送するのではなく、周波数(サブキャリア)方向及び時間(シンボル)方向に、シンボル番号nのシンボルに対し、キャリア番号kがk=3(n mod 4)+12p(modは剰余演算を表し、pは整数である)を満たすキャリア位置で伝送する。すなわち
図26に示すように、SP信号を4シンボルの周期で反復して配置し、シンボル毎に3キャリアずつシフトして配置する。このように配置したSP信号をそのキャリア位置で決定される特定のパターンで2値に変調し、送信する。またTMCC信号とAC信号のキャリアは、マルチパスによる伝送路特性の周期的なディップの影響を軽減するために、周波数方向にランダムに配置される。ISDB−T方式では、SP信号、TMCC信号、及びAC信号を配置していないキャリアを用いて、情報伝送信号をQPSK、16QAM、64QAMなどの変調方式を用いて変調し、送信する。
【0015】
図23において、OFDM信号生成部5111はフレーム構成部5101から出力されるISDB−T方式の伝送フレーム構成に対して、IFFT(Inverse FFT)、GI(Guard Interval)の挿入を行い、ISDB−T方式のデジタルベースバンド送信信号を出力する。D/A変換部5121は、OFDM信号生成部5111から出力されるISDB−T方式のデジタルベースバンド送信信号に対してD/A変換を行い、ISDB−T方式のアナログベースバンド送信信号を出力する。周波数変換部5131は、D/A変換部5121から出力されるISDB−T方式のアナログベースバンド送信信号に対して周波数チャンネルYに周波数変換を行い、ISDB−T方式のアナログRF送信信号を図示しない送信アンテナ(Tx−1)から出力する。
【0016】
ところで、近年、HDTVサービスの解像度を超えるUHDTV(Ultra HDTV)サービスの検討が盛んに行われている。ビットレートが高いUHDTVサービスを実現するためには、ISDB―T方式より周波数利用効率の高い大容量伝送を可能とする伝送方式の検討が重要である。ISDB―T方式を用いた現行の放送サービスを継続したままで、他の周波数帯域を利用することなく大容量伝送を行う一手法として、現行のISDB−T方式の放送サービスにLDM(Layered Division Multiplexing)方式を適用して伝送容量を増大させる方式が検討されている(非特許文献2)。
【0017】
非特許文献2では、ISDB―T方式による現行放送の送信RF信号に大きい信号レベルを、新放送方式による送信RF信号(ISDB―T方式と同一RF周波数)に小さい信号レベルを各々割り当てている。前者をUL(Upper Level)、後者をLL(Lower Level)と称し、ULとLLの送信RF信号を加算して送信アンテナから出力する。
【0018】
新放送方式対応の受信装置は、受信RF信号からまずULデータを復号し、その際の伝送路推定値も用いてULのみで伝送された場合のRF受信信号を再構築する。そして再構築されたULのRF受信信号を受信RF信号から減算することにより、LLのみで伝送された場合のRF受信信号を取り出してLLデータを復号する。
【0019】
なおUL信号のみの受信を行う場合、LL信号は雑音と見なすことができるため、前述の再構築や減算等の特段の処理は必要ない。よって、ISDB―T方式による現行放送対応の既存受信装置にもこれが当てはまることになる。
【0020】
非特許文献2ではこのようなLDM方式の適用方法により、ISDB―T方式による現行放送を継続し、他の周波数帯域を利用することなく大容量伝送を行う可能性についての検討を行っている。
【0021】
しかしながらこのようなLDM方式の適用方法においては、新放送方式対応の受信装置が精度良くUL信号とLL信号の復号を行える方式を構築するとともに、その方式は現行放送対応の既存受信装置への悪影響を排除するものでなければならない。またこのようなLDM方式の適用方法が実用化された何年か後にISDB―T方式による現行放送(UL信号)が停止され、新放送方式による新放送(LL信号)のみになることも見据えた方式を構築する必要がある。
【0022】
以下で説明する、実施の形態1〜6に係る発明は、上述の問題を解決するべくなされたものであり、現行放送に対して新たにLDM方式を用いる送信装置、送信方法、受信装置、受信方法、集積回路、及びプログラムを提供することを目的とする。
【0023】
以下、各実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
<送信装置及び送信方法>
図1は、本発明の実施の形態1における送信装置3000の構成を示す図である。従来の送信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0025】
図1に示す送信装置3000は
図23に示す従来の送信装置5000と比較して、階層処理部5041−A〜Cを階層処理部3041−A〜Cに置き換えた構成である。
【0026】
以下、送信装置3000の動作について説明する。図示しないMPEG−2多重部から出力された新放送方式用の複数のTSはLL信号として、それぞれ階層処理部3041−A〜Cに入力される。一方ISDB−T方式用の複数のTSはUL信号としてTS再多重部5011に入力され、TS再多重部5011とRS符号化部5021と階層分割部5031が
図23に示す従来の送信装置5000と同様の処理を行う。
【0027】
図2は、階層処理部3041の構成を示す図である。
図24に示す従来の階層処理部5041と比較して、エネルギー拡散部3201及びBCH符号化部3211及びLDPC符号化部3221及びビットインターリーブ部3231及びマッピング部3241及び電力差制御部3251及び加算部3261及び電力正規化部3271を追加した構成である。
【0028】
図2の階層処理部3041において、階層分割部5031からUL信号が入力されると、エネルギー拡散部5201、バイトインターリーブ部5211、畳込符号化部5221、ビットインターリーブ部5231、マッピング部5241は
図24に示す従来の階層処理部5041と同様の処理を行う。
【0029】
LL信号が入力されると、エネルギー拡散部3201は1つ以上のTSパケットに含まれるデータを集めるとともに、タイミング情報をヘッダに格納して情報ビットとして、情報ビットのみにエネルギー拡散処理を行う。BCH符号化部3211はBCH符号化を行い、LDPC符号化部3221はLDPC符号化を行う。ビットインターリーブ部3231はLDPC符号化の能力を引き出すため、一般的には
図2におけるISDB−T方式のビットインターリーブ部5231とは異なるビットインターリーブを行う。マッピング部3241は大容量化を図るため、キャリア変調として例えばNUQAM(Non−Uniform QAM:非均一QAM)を適用する。
【0030】
電力差制御部3251はLL信号電力指示信号に基づき、マッピング部3241から出力されるキャリア変調信号(LL)の電力をマッピング部5241から出力されるキャリア変調信号(UL)の電力より下げる。
【0031】
加算部3261はマッピング部5241と電力差制御部3251から出力されるキャリア変調信号(ULとLL)を加算する。
【0032】
電力正規化部3271はLL信号電力指示信号に基づき、マッピング部5241から出力されるキャリア変調信号(UL)の電力と同一の電力になるように、加算部3261の出力信号の電力を正規化する。
【0033】
図1の送信装置3000において、階層合成部5051以降は
図23に示す従来の送信装置5000と同様の動作を行う。但し、
図3(TMCC信号の定義の一部)を用いて後述する通り、
図2の階層処理部3041で行うLDM方式を適用するためにISDB−T方式のTMCC信号の定義から一部変更する。
【0034】
図3にTMCC信号の定義の一部を示す。
図3(a)(b)はそれぞれ、ISDB−T方式及び本実施の形態1におけるTMCC信号中のB110〜B121の定義を示す。
図3(b)に示す通り、本実施の形態1ではISDB−T方式で未定義(全て「1」)であったB110を以下のように変更する。
【0035】
・B110:“0”はLDM伝送有、“1”はLDM伝送無(ISDB−T方式のみ)
これにより既存のISDB−T受信装置に悪影響を与えることなく、新放送方式に対応した受信装置は、LDM伝送の有無を認識することができる。
【0036】
B110が”0”のとき、本実施の形態1ではISDB−T方式で未定義(全て「1」)であったB111〜B121を以下のように変更する。
【0037】
・B111〜B112:UL/LL信号電力比を表し、“00”は17.5dB、“01”は20dB、“10”は22.5dB、“11”は25dB
・B113 / B114 / B115:各階層LL信号のキャリア変調マッピング方式を表し、“0”は256NUQAM、“1”は1024QAM
・B116〜B117 / B118〜B119 / B120〜B121:各階層LL信号のLDPC符号化率を表し、“00”は1/2、“01”は2/3、“10”は3/4、“11”は5/6
【0038】
以上の構成により、階層合成部5051以降はISDB−T方式と同様の動作を行い、ISDB−T方式のTMCC信号で未定義であったビット群にLDM伝送に関する制御情報を割り当てることにより、現行放送対応の既存受信装置への悪影響を排除することができる。
【0039】
また非特許文献2では、ULとLLの送信RF信号を単純に加算しているため、加算された送信信号はLDM方式としては精度が悪い。一方本実施の形態1では、特にSP信号に対してLDM方式の加算を行わないため、送信信号はLDM方式として精度が良い。よって、現行放送対応の既存受信装置及び新放送方式対応の受信装置とも精度良く伝送路推定を行うことができる。これにより、特に新放送方式対応の受信装置は精度良くUL信号とLL信号の復号を行うことができる。
【0040】
<既存のISDB―T受信装置及び受信方法>
図4は、既存のISDB―T受信装置3300の構成を示す図である。
図4のISDB―T受信装置3300は、
図23の送信装置5000に対応し、送信装置5000の機能を反映するものである。
【0041】
ISDB―T受信装置3300は、チューナ部3305と、A/D変換部3308と、復調部3311と、周波数デインターリーブ部3315と、時間デインターリーブ部3321と、複数階層TS再生部3331と、FEC復号化部3333と、TMCC信号復号部3335を備える。
【0042】
以下、ISDB―T受信装置3300の動作について説明する。
図23の送信装置5000から送信された信号に対して、受信アンテナRx−1よりアナログRF送信信号が入力されると、チューナ部3305は選局された周波数チャンネル(CH−Y)の信号を選択受信し、所定の帯域にダウンコンバートする。A/D変換部3308はA/D変換して、デジタル受信信号を出力する。復調部3311はOFDM復調を行い、等化後のI・Q座標のマッピングデータ(cell)と伝送路推定値を周波数デインターリーブ部3315に出力するとともに、等化前のFFT出力をTMCC信号復号部3335に出力する。
【0043】
TMCC信号復号部3335は復調部3311から出力される等化前のFFT出力に対して、
図26に示すTMCC信号が配置されている各キャリアに対して差動BPSK復調を行い、セグメント毎に集まった復調結果を多数決復号して、TMCC信号を復号する。復号されたTMCC信号は復調部3311と、周波数デインターリーブ部3315と、時間デインターリーブ部3321と、複数階層TS再生部3331と、FEC復号化部3333に出力され、各部で復号されたTMCC信号に基づいた動作が行われる。
【0044】
周波数デインターリーブ部3315は復調部3311から出力された等化後のI・Q座標のマッピングデータと伝送路推定値に対して、部分受信部、差動変調部、同期変調部それぞれに対して周波数デインターリーブを行う。時間デインターリーブ部3321は周波数デインターリーブ部3315からの出力に対して、時間デインターリーブを行う。
【0045】
図5は、複数階層TS再生部3331の構成を示す図である。複数階層TS再生部3331は、デマッピング部3401と、ビットデインターリーブ部3411と、デパンクチャ部3421と、TS再生部3431を備える。デマッピング部3401は周波数デインターリーブ部3315と時間デインターリーブ部3321で並び替えが行われた等化後のI・Q座標のマッピングデータと伝送路推定値に基づき、デマッピング処理を行う。ビットデインターリーブ部3411はビットデインターリーブを行い、デパンクチャ部3421はデパンクチャ処理を行う。TS再生部3431はデパンクチャ部3421の出力に対して階層毎にTS再生を行う。
【0046】
図6は、FEC復号化部3333の構成を示す図である。FEC復号化部3333は、ビタビ復号部3441と、バイトデインターリーブ部3451と、エネルギー逆拡散部3461と、RS復号部3471を備える。複数階層TS再生部3331からの出力に対して、ビタビ復号部3441はビタビ復号を行い、バイトデインターリーブ部3451はバイトデインターリーブを行い、エネルギー逆拡散部3461はエネルギー逆拡散を行い、RS復号部3471はRS復号を行う。
【0047】
以上の動作により、
図4のISDB―T受信装置3300は、
図23の送信装置5000から送信された信号に対して、誤り訂正復号まで行ったISDB−T方式の各階層のTSを出力する。なお、
図4のISDB―T受信装置3300の内、チューナ部3305を除く構成要素を含んで集積回路3341としてもよい。
【0048】
図3に示す通り、新放送方式(LL信号)はISDB−T方式(UL信号)と比較して電力が低く、その範囲は17.5dBから25dBである。ISDB―T方式による現行放送の所要C/Nが約20dBであることから、所要C/N付近の受信地点において新放送方式(LL信号)は雑音より下の電力レベルで埋もれることになる。よって、既存のISDB―T受信装置への悪影響を排除することができる。
【0049】
またSP信号に対してLDM方式の加算が行われていないため、既存のISDB―T受信装置は精度良く伝送路推定を行うことができ、その結果ISDB−T方式(UL信号)の復号を精度良く行うことができる。
【0050】
<受信装置及び受信方法>
図7は、本発明の実施の形態1における受信装置3500の構成を示す図である。
図7の受信装置3500は、
図1の送信装置3000に対応し、送信装置3000の機能を反映するものである。既存のISDB―T受信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0051】
受信装置3500は、
図4に示すISDB―T受信装置3300と比較して、TMCC信号復号部3335をTMCC信号復号部3535に置き換えた構成である。更に、UL受信信号再構築部3551と、遅延部3553と、減算部3555と、FEC復号化部3533を追加した構成である。
【0052】
以下、受信装置3500の動作について説明する。
図1の送信装置3000から送信された信号に対して、受信アンテナRx−1よりアナログRF送信信号が入力されると、チューナ部3305と、A/D変換部3308と、復調部3311と、周波数デインターリーブ部3315と、時間デインターリーブ部3321と、複数階層TS再生部3331と、FEC復号化部3333は
図4に示すISDB―T受信装置3300と同様の動作を行い、FEC復号化部3333より誤り訂正復号まで行ったISDB−T方式の各階層のTS(UL復号信号)を出力する。
【0053】
なおTMCC信号復号部3535は
図4におけるTMCC信号復号部3335と基本的に同様の動作を行うが、
図3に示すTMCC信号中の新放送方式用ビット群B110〜B121も含めてUL受信信号構築成部3551とFEC復号化部3533に出力する機能も持つ。
【0054】
次にUL受信信号再構築部3551は伝送路推定値とFEC復号化部3333から出力されるUL復号信号を用いて、ULのみで伝送された場合の受信信号(等化後のI・Q座標のマッピングデータ)を再構築する。
【0055】
遅延部3553は時間デインターリーブ部3321から出力される等化後のI・Q座標のマッピングデータを遅延させ、UL受信信号再構築部3551の出力とタイミングを合わせる。減算部3555は遅延部3553の出力からUL受信信号再構築部3551の出力を減算し、LLのみで伝送された場合の受信信号(等化後のI・Q座標のマッピングデータ)として出力する。
【0056】
図8は、FEC復号化部3533の構成を示す図である。FEC復号化部3533はデマッピング部3561と、ビットデインターリーブ部3563とLDPC復号化部3565と、BCH復号化部3567と、エネルギー逆拡散部3569と、TS再生部3571から構成される。
【0057】
減算部3555からLLのみで伝送された場合の受信信号(等化後のI・Q座標のマッピングデータ)が入力されると、デマッピング部3561はデマッピング処理を行い、ビットデインターリーブ部3563はビットデインターリーブを行い、LDPC復号化部3565はLDPC復号を行い、BCH復号化部3567はBCH復号を行い、エネルギー逆拡散部3569はエネルギー逆拡散を行い、TS再生部3571がTS再生を行う。以上の動作により、
図7の受信装置3500は、
図23の送信装置5000から送信された信号に対して、誤り訂正復号まで行った新放送方式の各階層のTS(LL復号信号)を出力する。なお、
図7の受信装置3500の内、チューナ部3305を除く構成要素を含んで集積回路3541としてもよい。
【0058】
以上の構成により、新放送方式対応の受信装置は、ISDB−T方式のTMCC信号で未定義であったビット群に割り当てられたLDM伝送に関する制御情報を検出して、UL信号とLL信号の復号を行うことができる。
【0059】
またSP信号に対してLDM方式の加算が行われていないため、新放送方式対応の受信装置は精度良く伝送路推定を行うことができ、その結果UL信号とLL信号の復号を精度良く行うことができる。
【0060】
(実施の形態2)
<送信装置及び送信方法>
図9は、本発明の実施の形態2における送信装置3600の構成を示す図である。従来の送信装置、及び実施の形態1の送信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0061】
図9の送信装置3600は
図1に示す実施の形態1における送信装置3000と比較して、TMCC/AC信号生成部(LL用)3691と、電力差制御部3251と、加算部3261と、電力正規化部3271を追加した構成である。
【0062】
TMCC/AC信号生成部(LL用)3691はLL用に、制御情報であるTMCC信号と付加情報であるAC信号を生成する。生成するTMCC信号は
図3(b)に示す情報と同一であってもよいし、または各パラメータ(UL/LL信号電力比等)のビット数を増やすことで設定可能なパターンを増やしてもよい。あるいはパラメータの種類を増やしてもよい。電力差制御部3251と加算部3261と電力正規化部3271は、TMCC/AC信号生成部5091とTMCC/AC信号生成部(LL用)3691の出力に対して
図2と同様の動作を行う。
【0063】
なおTMCC/AC信号生成部5091は
図3(b)に示す情報の内、少なくともB110(LDM伝送の有無)を生成すると新放送方式対応の受信装置がLDM伝送の有無を容易に検出することができる。但しB110〜B121の全てや一部を生成してもよい。
【0064】
フレーム構成部5101は周波数インターリーブ部5071から出力される情報データ、パイロット信号生成部5081から出力される同期再生用パイロット信号、電力正規化部3271から出力されるTMCC信号からISDB−T方式の伝送フレームを構成する。
【0065】
その他の動作は、
図1に示す実施の形態1における送信装置3000と同様である。
【0066】
以上の構成により、TMCCに対してもLDM方式の加算を行うことにより、TMCC(LL用)のビット数を増やすことができ、新放送方式の柔軟性を高めることができる。一方、既存のISDB―T受信装置にとっては情報データとTMCC信号の受信C/Nを同等レベルで観測ができるため、TMCC信号を用いた受信C/N検出値が情報データの受信C/Nと同等レベルとなり、悪影響が排除される。
【0067】
<既存のISDB―T受信装置及び受信方法>
図9の送信装置3600から送信された信号に対する
図4のISDB―T受信装置3300の動作について、実施の形態1における
図1の送信装置3000から送信された信号に対する動作と同様である。
【0068】
図9の送信装置3600から送信された信号は、TMCCに対してもLDM方式の加算が行われているが、新放送方式のTMCC(LL信号)はISDB−T方式のTMCC(UL信号)と比較して電力が低く、その範囲は17.5dBから25dBである。ISDB―T方式による現行放送のTMCCに関する所要C/Nが約10dBであることから、所要C/N付近の受信地点において新放送方式のTMCC(LL信号)は雑音より下の電力レベルで埋もれることになる。よって、既存のISDB―T受信装置への悪影響を排除することができる。なお、TMCCに対するUL/LL信号電力比の範囲は17.5dBから25dBに限らず、この範囲より小さい値を範囲に含めてもよい。
【0069】
<受信装置及び受信方法>
図10は、本発明の実施の形態2における受信装置3800の構成を示す図である。
図10の受信装置3800は、
図9の送信装置3600に対応し、送信装置3600の機能を反映するものである。既存のISDB―T受信装置、及び実施の形態1の受信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0070】
受信装置3800は、
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と比較して、UL受信TMCC信号再構築部3851と、遅延部3853と、減算部3855と、TMCC信号復号部3835を追加した構成である。
【0071】
以下、受信装置3800の動作について説明する。UL受信TMCC信号再構築部3851は、伝送路推定値とTMCC信号復号部3535から出力されるULのTMCC復号信号を用いて、ULのみで伝送された場合の受信TMCC信号(等化前のFFT出力)を再構築する。
【0072】
遅延部3853は復調部3311から出力される等化前のFFT出力を遅延させ、UL受信TMCC信号再構築部3851の出力とタイミングを合わせる。減算部3855は遅延部3853の出力からUL受信TMCC信号再構築部3851の出力を減算し、LLのみで伝送された場合の受信TMCC信号(等化前のFFT出力)として出力する。
【0073】
TMCC信号復号部3835はTMCC信号復号部3535と基本的に同様の動作を行うが、LL用のTMCC信号をUL受信信号再構築部3551とFEC復号化部3533に出力する機能も持つ。
【0074】
その他の動作は、
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と同様である。なお、
図10の受信装置3800の内、チューナ部3305を除く構成要素を含んで集積回路3841としてもよい。
【0075】
以上の構成により、新放送方式対応の受信装置は、LDM方式の加算が行われたTMCCの復号を行って、UL信号とLL信号の復号を行うことができる。
【0076】
(実施の形態3)
<送信装置及び送信方法>
図11は、本発明の実施の形態3における送信装置4000の構成を示す図である。従来の送信装置、及び実施の形態1の送信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0077】
図11の送信装置4000は
図1に示す実施の形態1における送信装置3000と比較して、パイロット信号生成部(LL加算用)4081と、電力差制御部3251と、加算部3261と、電力正規化部3271を追加した構成である。
【0078】
図11において、パイロット信号生成部(LL加算用)4081は、パイロット信号生成部5081と異なる疑似ランダムバイナリ系列を用いて、同期再生用パイロット信号を生成する。電力差制御部3251と加算部3261と電力正規化部3271は、パイロット信号生成部5081とパイロット信号生成部(LL加算用)4081の出力に対して
図2と同様の動作を行う。
【0079】
フレーム構成部5101は周波数インターリーブ部5071から出力される情報データ、電力正規化部3271から出力される同期再生用パイロット信号、TMCC/AC信号生成部5091から出力されるTMCC信号からISDB−T方式の伝送フレームを構成する。
【0080】
その他の動作は、
図1に示す実施の形態1における送信装置3000と同様である。
【0081】
以上の構成により、SP信号等のパイロット信号に対してもLDM方式の加算を行う。これにより、既存のISDB―T受信装置は情報データとパイロット信号の受信C/Nを同等レベルで観測ができるため、パイロット信号を用いた受信C/N検出値が情報データの受信C/Nと同等レベルとなり、悪影響が排除される。一方、新放送方式対応の受信装置にとっては、LDM方式の加算が行われたパイロット信号は既知であるため、精度良く伝送路推定を行うことができ、その結果UL信号とLL信号の復号を精度良く行うことができる。
【0082】
<既存のISDB―T受信装置及び受信方法>
図11の送信装置4000から送信された信号に対する
図4のISDB―T受信装置3300の動作について、実施の形態1における
図1の送信装置3000から送信された信号に対する動作と同様である。
【0083】
図11の送信装置4000から送信された信号は、SP信号等のパイロット信号に対してもLDM方式の加算が行われているが、既存のISDB―T受信装置にとっては情報データとパイロット信号の受信C/Nを同等レベルで観測ができるため、パイロット信号を用いた受信C/N検出値が情報データの受信C/Nと同等レベルとなり、悪影響が排除される。
【0084】
<受信装置及び受信方法>
図12は、本発明の実施の形態3における受信装置4600の構成を示す図である。
図12の受信装置4600は、
図11の送信装置4000に対応し、送信装置4000の機能を反映するものである。既存のISDB―T受信装置、及び実施の形態1及び10の受信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0085】
受信装置4600は、実施の形態1における
図7の受信装置3500と比較して、復調部3311を復調部4611に置き換えた構成である。
【0086】
図12の受信装置4600において、復調部4611は、異なる疑似ランダムバイナリ系列を用いて生成されたISDB―T方式と新放送方式のSP信号が電力差を付けられて加算されていることを考慮して、既知であるSP信号としてOFDM復調を行う。
【0087】
その他の動作は、
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と同様である。なお、
図12の受信装置4600の内、チューナ部3305を除く構成要素を含んで集積回路4641としてもよい。
【0088】
以上の構成により、新放送方式対応の受信装置は、LDM方式の加算が行われたパイロット信号を既知信号としてOFDM復調を行って、UL信号とLL信号の復号を精度良く行うことができる。
【0089】
(実施の形態4)
<送信装置及び送信方法>
図13は、本発明の実施の形態4における送信装置4100の構成を示す図である。従来の送信装置、及び実施の形態1〜3の送信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0090】
図13の送信装置4100は
図1に示す実施の形態1における送信装置3000と比較して、階層処理部3041を階層処理部4141に置き換えた構成である。
【0091】
図14は、階層処理部4141の構成を示す図である。
図2に示す実施の形態1における階層処理部3041と比較して、セレクタ4145を追加した構成である。
【0092】
図14の階層処理部4141に選択信号“0”が入力されると、セレクタ4145は電力正規化部3271の出力を選択する。すなわち、階層処理部4141の出力は
図2の出力と同様となる。
【0093】
一方
図14の階層処理部4141に選択信号“1”が入力されると、セレクタ4145はマッピング部3241の出力を選択する。すなわち、階層処理部4141の出力は新放送方式のキャリア変調信号(LL)であるが、電力は下げられない。
【0094】
図15にTMCC信号の定義の一部を示す。
図15(a)(b)はそれぞれ、ISDB−T方式及び本実施の形態4におけるTMCC信号中のB20〜B21の定義を示す。
図15(b)に示す通り、本実施の形態4ではISDB−T方式で未定義であったB20〜B21=“10”に対して、「第2世代地上デジタルテレビジョン放送システム」として新たに定義する。よって、B20〜B21=“00”の場合には階層処理部4141に選択信号“0”が入力され、B20〜B21=“01”の場合には階層処理部4141に選択信号“1”が入力される。
【0095】
その他の動作は、
図1に示す実施の形態1における送信装置3000と同様である。
【0096】
以上の構成により、階層処理部が
図1に示す実施の形態1における送信装置3000によるLDM方式と新放送方式による新放送(LL信号)のみの信号の一方を選択可能とする。これにより、LDM方式の適用方法が実用化された何年か後にISDB―T方式による現行放送(UL信号)が停止され、新放送方式による新放送(LL信号)のみになることも見据えた方式を構築することができる。
【0097】
<既存のISDB―T受信装置及び受信方法>
図13の送信装置4300から送信された信号に対する
図4のISDB―T受信装置3300の動作について、実施の形態1における
図1の送信装置3000から送信された信号に対する動作と異なる点のみ説明する。
【0098】
図13の送信装置4300においてTMCC信号中のB20〜B21=“10”の場合には、
図4のISDB―T受信装置3300におけるTMCC信号復号部3335は送信信号が未定義のものとして解釈し、受信不可能と判定する。
【0099】
一方
図13の送信装置4300においてTMCC信号中のB20〜B21=“00”の場合には、
図4のISDB―T受信装置3300におけるTMCC信号復号部3335は送信信号を地上デジタルテレビジョン放送システム(ISDB−T)として解釈し、実施の形態1と同様の動作を行って誤り訂正復号まで行ったISDB−T方式の各階層のTSを出力する。
【0100】
<受信装置及び受信方法>
図16は、本発明の実施の形態4における受信装置4700の構成を示す図である。
図16の受信装置4700は、
図13の送信装置4100に対応し、送信装置4100の機能を反映するものである。既存のISDB―T受信装置、及び実施の形態1〜3の受信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0101】
受信装置4700は、
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と比較して、TMCC信号復号部3535をTMCC信号復号部4735に置き換え、セレクタ4145を追加した構成である。
【0102】
以下、
図13の送信装置4300においてTMCC信号中のB20〜B21=“10”の場合の受信装置4700の動作について説明する。この場合には、TMCC信号復号部4735は送信信号を第2世代地上デジタルテレビジョン放送システムとして解釈し、セレクタ4145に選択信号“1”を出力する。
【0103】
セレクタ4145は時間デインターリーブ部3321の出力を選択する。すなわち、セレクタ4145の出力は新放送方式のキャリア変調信号(LL)の等化後のI・Q座標のマッピングデータと伝送路推定値であるが、
図13の送信装置4100で電力は下げられずに送信された信号に対応する。
【0104】
FEC復号化部3533が
図7と同様の動作を行って、誤り訂正復号まで行った新放送方式の各階層のTSを出力する。
【0105】
その他の動作は、
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と同様である。なお、
図16の受信装置4700の内、チューナ部3305を除く構成要素を含んで集積回路4741としてもよい。
【0106】
一方
図13の送信装置4300においてTMCC信号中のB20〜B21=“00”の場合には、TMCC信号復号部4735は送信信号を地上デジタルテレビジョン放送システムとして解釈し、セレクタ4145に選択信号“0”を出力する。その他の動作は、
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と同様であり、ISDB−T方式の各階層のTS(UL復号信号)と新放送方式の各階層のTS(LL復号信号)を出力する。
【0107】
以上の構成により、新放送方式対応の受信装置は、LDM方式の適用方法が実用化された何年か後にISDB―T方式による現行放送(UL信号)が停止され、新放送方式による新放送(LL信号)のみになった場合でも新放送方式の各階層のTS(LL復号信号)を出力することができる。特にこの場合、
図13の送信装置4100で電力は下げられずに送信された信号を受信するため、受信装置4700による新放送方式の視聴可能地域が広がる。
【0108】
(実施の形態5)
<送信装置及び送信方法>
図17は、本発明の実施の形態5における送信装置4200の構成を示す図である。従来の送信装置、及び実施の形態1〜4の送信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0109】
図17の送信装置4200は
図13に示す実施の形態4における送信装置4100と比較して、階層合成部5051及び時間インターリーブ部5061及び周波数インターリーブ部5071及びパイロット信号生成部5081及びTMCC/AC信号生成部5091及びフレーム構成部5101及びOFDM信号生成部5111を、階層合成部4251及び時間インターリーブ部4261及び周波数インターリーブ部4271及びパイロット信号生成部4281及びTMCC/AC信号生成部4291及びフレーム構成部4301及びOFDM信号生成部4311にそれぞれ置き換えた構成である。選択信号がこれらの処理部に入力され、値が“0”か“1”かに基づいて処理が切り替わる。
【0110】
選択信号が“0”の場合、これらの処理部は
図3に示す実施の形態4における送信装置4100と同様に、FFTサイズとGIの値がISDB−T方式と同じ値(FFTサイズは2k、4k、8kの3種類、GIは1/4、1/8、1/16、1/32の4種類)に対応して動作する。
【0111】
一方選択信号が“1”の場合について、送信装置4200の動作を以下説明する。この場合、新放送方式による新放送(LL信号)のみとなり、これらの処理部はISDB−T方式と異なる値(一例として、FFTサイズは2k、4k、8k、16k、32kの5種類、GIは1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128の6種類)にも対応して動作する。
【0112】
選択信号が“1”の場合、階層合成部4251及び時間インターリーブ部4261及び周波数インターリーブ部4271はFFTサイズが16k、32kの2種類に対する処理機能も有する。
【0113】
図18に、選択信号が“1”の場合で、FFTサイズが32kの同期変調部を例に、本実施の形態5のセグメント構成を示す。
図26に示すように、FFTサイズが2kの同期変調部のセグメントが108キャリアで構成される。一方
図18に示すように、FFTサイズが32kの場合には16倍の1728キャリアで構成される。
図18において、
図26と同様にSP信号を4シンボルの周期で反復して配置し、シンボル毎に3キャリアずつシフトして配置する。但し、SP信号の配置パターンはこれに限らず、また複数種類から選択する構成としてもよい。またTMCC信号とAC信号のキャリアは、マルチパスによる伝送路特性の周期的なディップの影響を軽減するために、周波数方向にランダムに配置される。TMCC信号とAC信号のセグメント当たりキャリア数はFFTサイズが2kの場合の16倍とするが、値はこれに限らない。このように、パイロット信号生成部4281とTMCC/AC信号生成部4291はそれぞれ、SP信号等の同期再生用パイロット信号及びTMCC/AC信号を生成する。
【0114】
フレーム構成部4301は周波数インターリーブ部4271から出力される情報データ、パイロット信号生成部4281から出力される同期再生用パイロット信号、及びTMCC/AC信号生成部4291から出力されるTMCC信号から伝送フレームを構成する。選択信号が“1”の場合、フレーム構成部4301はFFTサイズが16k、32kの2種類に対する処理機能も有する。
【0115】
OFDM信号生成部4311はフレーム構成部4301から出力される伝送フレーム構成に対して、IFFT、GI(Guard Interval)の挿入を行い、デジタルベースバンド送信信号を出力する。選択信号が“1”の場合、OFDM信号生成部4311はFFTサイズが16k、32kの2種類及びGIが1/64、1/128の2種類に対する処理機能も有する。
【0116】
その他の動作は、
図13に示す実施の形態4における送信装置4100と同様である。
【0117】
以上の構成により、
図1に示す実施の形態1における送信装置3000によるLDM方式と新放送方式による新放送(LL信号)のみの信号の一方を選択可能な場合に、LDM方式の適用方法が実用化された何年か後にISDB―T方式による現行放送(UL信号)が停止され、新放送方式による新放送(LL信号)のみになることも見据えた方式を構築することができる。特に、新放送方式による新放送(LL信号)のみになった際に、FFTサイズとGIの値をISDB−T方式と異なる値に対応して動作することが可能となる。
【0118】
<既存のISDB―T受信装置及び受信方法>
図17の送信装置4200から送信された信号に対する
図4のISDB―T受信装置3300の動作について、実施の形態4における
図13の送信装置4100から送信された信号に対する動作と異なる点のみ説明する。
【0119】
図17の送信装置4200においてTMCC信号中のB20〜B21=“10”の場合、FFTサイズがISDB−T方式と異なる値(16k、32k)で送信された信号をISDB―T受信装置3300は検出することができない。FFTサイズがISDB−T方式と同じ値(2k、4k、8k)で送信された信号をISDB―T受信装置3300はTMCC信号復号が可能で、受信不可能と判定することは実施の形態4と同じである。いずれも受信不可能と判定するが、前者は信号検出が不可能なことにより判定し、後者はTMCC信号復号結果により判定する。
【0120】
一方
図13の送信装置4300においてTMCC信号中のB20〜B21=“00”の場合には、
図4のISDB―T受信装置3300におけるTMCC信号復号部3335は送信信号を地上デジタルテレビジョン放送システム(ISDB−T)として解釈し、実施の形態1と同様の動作を行って誤り訂正復号まで行ったISDB−T方式の各階層のTSを出力する。
【0121】
<受信装置及び受信方法>
図19は、本発明の実施の形態5における受信装置4800の構成を示す図である。
図19の受信装置4800は、
図17の送信装置4200に対応し、送信装置4200の機能を反映するものである。既存のISDB―T受信装置、及び実施の形態1〜4の受信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0122】
受信装置4800は、
図16に示す実施の形態4における受信装置4700と比較して、復調部3311及び周波数デインターリーブ部3315及び時間デインターリーブ部3321及びTMCC信号復号部4735を、復調部4811及び周波数デインターリーブ部4815及び時間デインターリーブ部4821及びTMCC信号復号部4835にそれぞれ置き換えた構成である。TMCC信号復号部4835で選択信号が生成されてこれらの処理部に入力され、値が“0”か“1”かに基づいて処理が切り替わる。
【0123】
選択信号が“0”の場合、これらの処理部は
図16に示す実施の形態4における受信装置4700と同様に、FFTサイズとGIの値がISDB−T方式と同じ値(FFTサイズは2k、4k、8kの3種類、GIは1/4、1/8、1/16、1/32の4種類)に対応して動作する。よって、受信装置4800はISDB−T方式の各階層のTS(UL復号信号)と新放送方式の各階層のTS(LL復号信号)を出力する。
【0124】
一方選択信号が“1”の場合、新放送方式による新放送(LL信号)のみになった場合に、これらの処理部はISDB−T方式と異なる値(一例として、FFTサイズは2k、4k、8k、16k、32kの5種類、GIは1/4、/8、1/16、1/32、1/64、1/128の6種類)にも対応して動作する。
【0125】
選択信号が“1”の場合、復調部4811はOFDM復調を行うが、FFTサイズが16k、32kの2種類及びGIが1/64、1/128の2種類に対する処理機能も有する。
【0126】
TMCC信号復号部4835は、復調部4811から出力される等化前のFFT出力に対してTMCC信号を復号するが、FFTサイズが16k、32kの2種類に対する処理機能も有する。TMCC信号復号部4835はTMCC信号の復号結果に基づき、選択信号を生成して出力する。
【0127】
選択信号が“1”の場合、周波数デインターリーブ部4815と時間デインターリーブ部4821はFFTサイズが16k、32kの2種類に対する処理機能も有する。
【0128】
その他の動作は、
図16に示す実施の形態4における受信装置4700と同様であり、誤り訂正復号まで行った新放送方式の各階層のTSを出力する。なお、
図17の受信装置4800の内、チューナ部3305を除く構成要素を含んで集積回路4841としてもよい。
【0129】
以上の構成により、新放送方式対応の受信装置は、LDM方式の適用方法が実用化された何年か後にISDB―T方式による現行放送(UL信号)が停止され、新放送方式による新放送(LL信号)のみになった場合でも新放送方式の各階層のTS(LL復号信号)を出力する。特にこの場合、
図17の送信装置4200で電力は下げられずに送信された信号を受信するため、受信装置4800による新放送方式の視聴可能地域が広がるとともに、受信装置4800はFFTサイズとGIの値をISDB−T方式と異なる値に対応して動作することが可能となる。
【0130】
(実施の形態6)
<送信装置及び送信方法>
図20は、本発明の実施の形態6における送信装置4400の構成を示す図である。従来の送信装置、及び実施の形態1〜5の送信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0131】
図20の送信装置4400は
図13に示す実施の形態4における送信装置4100と比較して、時間インターリーブ部4461及び周波数インターリーブ部4471及びパイロット信号生成部4481及びフレーム構成部4501及びシグナリング生成部4541及びプリアンブル生成部4551及び2つのセレクタ4445−1〜2を追加し、OFDM信号生成部5111をOFDM信号生成部4311にそれぞれ置き換えた構成である。選択信号の値が“0”か“1”かに基づいて、送信装置4400の出力として、
図1に示す実施の形態1における送信装置3000によるLDM方式と新放送方式による新放送のみの信号のいずれかが選択される。
【0132】
選択信号が“0”の場合、
図1に示す実施の形態1における送信装置3000によるLDM方式の送信信号が選択されて、送信装置4400から出力される。この場合、
図13に示す実施の形態4における送信装置4100と同様に、FFTサイズとGIの値がISDB−T方式と同じ値(FFTサイズは2k、4k、8kの3種類、GIは1/4、1/8、1/16、1/32の4種類)に対応して動作する。
【0133】
一方選択信号が“1”の場合の送信装置4400の動作に関して、以下説明する。この場合、ISDB−T方式と異なる値(一例として、FFTサイズは2k、4k、8k、16k、32kの5種類、GIは1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128の6種類)にも対応して動作する。更に、複数階層がセグメント構造を用いて周波数方向に分割されずに、各階層をサブフレームに格納する構造を用いて時間方向に分割される。
【0134】
選択信号が“1”の場合、時間インターリーブ部4461及び周波数インターリーブ部4471はセグメント構造を用いたインターリーブではなく、サブフレーム構造を用いたインターリーブを行う。なお、FFTサイズが16k、32kの2種類に対する処理機能も有する。
【0135】
図21に、選択信号が“1”の場合における本実施の形態6のSP信号配置パターンを示す。
図21に示すように、
図18及び78と同様にSP信号を4シンボルの周期で反復して配置し、シンボル毎に3キャリアずつシフトして配置する。但し、SP信号の配置パターンはこれに限らず、また複数種類から選択する構成としてもよい。またTMCC信号とAC信号のキャリアは設けない。このように、パイロット信号生成部4481はSP信号等の同期再生用パイロット信号を生成する。
【0136】
フレーム構成部4501は周波数インターリーブ部4471から出力される情報データ、パイロット信号生成部4481から出力される同期再生用パイロット信号から伝送フレームを構成する。フレーム構成部4501は各伝送フレームにおいて、各階層の情報データをサブフレームに格納する。
【0137】
選択信号が“1”の場合、セレクタ4445−1はフレーム構成部4501の出力を選択して、出力する。
【0138】
OFDM信号生成部4311はセレクタ4445−1から出力される伝送フレーム構成に対して、IFFT、GIの挿入を行い、デジタルベースバンド送信信号を出力する。選択信号が“1”の場合、OFDM信号生成部4311はFFTサイズが16k、32kの2種類及びGIが1/64、1/128の2種類に対する処理機能も有する。
【0139】
シグナリング生成部4541は、制御情報であるシグナリング(TMCCと同様の制御情報)を生成する。プリアンブル生成部4551はシグナリングを伝送するためのプリアンブルを生成し、伝送フレームの先頭に付加する。
【0140】
選択信号が“1”の場合、セレクタ4445−2はプリアンブル生成部4551の出力を選択して、出力する。
【0141】
その他の動作は、
図13に示す実施の形態4における送信装置4100と同様である。
【0142】
以上の構成により、
図1に示す実施の形態1における送信装置3000によるLDM方式と新放送方式による新放送(LL信号)のみの信号の一方を選択可能な場合に、LDM方式の適用方法が実用化された何年か後にISDB―T方式による現行放送(UL信号)が停止され、新放送方式による新放送(LL信号)のみになることも見据えた方式を構築することができる。特に、新放送方式による新放送(LL信号)のみになった際に、FFTサイズとGIの値をISDB−T方式と異なる値に対応して動作することが可能となり、更に各階層をサブフレームに格納する構造を用いて時間方向に分割することも可能となる。
【0143】
<既存のISDB―T受信装置及び受信方法>
図20の送信装置4400から送信された信号に対する
図4のISDB―T受信装置3300の動作について、実施の形態4における
図13の送信装置4100から送信された信号に対する動作と異なる点のみ説明する。
【0144】
図20の送信装置4400において選択信号が“1”の場合、プリアンブルとサブフレームを用いた時分割フレーム構造で送信された信号をISDB―T受信装置3300は検出することができない。
【0145】
一方
図20の送信装置4400において選択信号が“0”の場合には、
図4のISDB―T受信装置3300におけるTMCC信号復号部3335は送信信号を地上デジタルテレビジョン放送システム(ISDB−T)として解釈し、実施の形態1と同様の動作を行って誤り訂正復号まで行ったISDB−T方式の各階層のTSを出力する。
【0146】
<受信装置及び受信方法>
図22は、本発明の実施の形態6における受信装置4900の構成を示す図である。
図22の受信装置4900は、
図20の送信装置4400に対応し、送信装置4400の機能を反映するものである。既存のISDB―T受信装置、及び実施の形態1〜5の受信装置と同じ構成要素は、同じ符号を用い、説明を省略する。
【0147】
受信装置4900は、
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と比較して、周波数デインターリーブ部4915及び時間デインターリーブ部4921及びプリアンブル検出部4961及びセレクタ4945を追加し、復調部3311を復調部4811に置き換えた構成である。
【0148】
図20の送信装置4400において選択信号が“0”の場合、
図22の受信装置4900は
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と同様の動作を行い、ISDB−T方式の各階層のTS(UL復号信号)と新放送方式の各階層のTS(LL復号信号)を出力する。なお受信装置4900は、FFTサイズとGIの値がISDB−T方式と同じ値(FFTサイズは2k、4k、8kの3種類、GIは1/4、1/8、1/16、1/32の4種類)に対応して動作する。
【0149】
一方
図20の送信装置4400において選択信号が“1”の場合に関して、受信装置4900の動作を以下説明する。
【0150】
プリアンブル検出部4961はA/D変換部3308のデジタル受信信号からプリアンブルを検出し、プリアンブルに含まれる新放送方式のシグナリングを出力する。
【0151】
復調部4811はOFDM復調を行うが、FFTサイズが16k、32kの2種類及びGIが1/64、1/128の2種類に対する処理機能も有する。
【0152】
復調部4811の出力に対して、周波数デインターリーブ部4915及び時間デインターリーブ部4921はサブフレーム構造を用いたデインターリーブを行う。
【0153】
セレクタ4945は時間デインターリーブ部4921の出力を選択して、出力する。
【0154】
その他の動作は、
図7に示す実施の形態1における受信装置3500と同様の動作を行って、誤り訂正復号まで行った新放送方式の各階層のTSを出力する。なお、
図22の受信装置4900の内、チューナ部3305を除く構成要素を含んで集積回路4941としてもよい。
【0155】
以上の構成により、新放送方式対応の受信装置は、LDM方式の適用方法が実用化された何年か後にISDB―T方式による現行放送(UL信号)が停止され、新放送方式による新放送(LL信号)のみになった場合でも新放送方式の各階層のTS(LL復号信号)を出力する。特にこの場合、
図20の送信装置4400で電力は下げられずに送信された信号を受信するため、受信装置4900による新放送方式の視聴可能地域が広がるとともに、受信装置4900はFFTサイズとGIの値をISDB−T方式と異なる値に対応して動作することが可能となる。更にこの場合、受信装置4900は各階層をサブフレームに格納する構造を用いて時間方向に分割された送信信号にも対応して動作することが可能となる。
【0156】
(補足)
本開示は上記の実施の形態1〜6で説明した内容に限定されず、本開示の目的とそれに関連又は付随する目的を達成するためのいかなる形態においても実施可能であり、例えば、以下であってもよい。
【0157】
(1)実施の形態1〜6において、新放送方式用の送信装置への入力をTSとしたがこれに限らず、例えばIPパケットやMMT(MPEG Media Transport)、それらをカプセル化したパケットでもよい。
【0158】
(2)実施の形態1〜5において、TMCC信号中のB110〜B121の定義を
図3の通りとしたが、これに限らない。UL/LL信号電力比、各階層LL信号のキャリア変調マッピング方式、各階層LL信号のLDPC符号化率の値は
図3と異なってもよい。
【0159】
(3)実施の形態4〜6において、ISDB−T方式と異なる値として、FFTサイズは2k、4k、8k、16k、32kの5種類、GIは1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128の6種類としたが、一例であり、これに限らない。
【0160】
(4)実施の形態1〜6において、LDM方式の加算をマッピング部の直後で行う構成としたが、これに限らない。LDM方式の加算はマッピング部とOFDM信号生成部の間で行うことができる。
【0161】
(5)実施の形態1〜6のいくつかを互いに組み合わせてもよい。
【0162】
(6)上記の実施の形態1〜6は、ハードウェアとソフトウェアを使った実装に関するものであってもよい。上記の実施の形態はコンピューティングデバイス(プロセッサ)を使って実装又は実行されてもよい。コンピューティングデバイスまたはプロセッサは、例えば、メインプロセッサ/汎用プロセッサ(general purpose processor)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)、他のプロラマブル論理デバイスなどであってよい。上記の実施の形態は、これらのデバイスの結合によって実行され、あるいは、実現されてもよい。
【0163】
(7)実施の形態1〜6は、プロセッサによって、または、直接ハードウェアによって実行される、ソフトウェアモジュールの仕組みによって実現されてもよい。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装の組み合わせも可能である。ソフトウェアモジュールは、様々な種類のコンピュータ読み取り可能なストレージメディア、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD−ROM、DVDなど、に保存されてもよい。