特許第6971065号(P6971065)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971065
(24)【登録日】2021年11月4日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】認証装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20211111BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20211111BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20211111BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20211111BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20211111BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   G06F21/31
   G06F21/62
   B41J29/00 Z
   B41J29/38
   G03G21/00 510
   G03G21/00 388
   H04N1/00 C
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-126874(P2017-126874)
(22)【出願日】2017年6月29日
(65)【公開番号】特開2019-12297(P2019-12297A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2020年5月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】田島 直人
【審査官】 吉田 歩
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−103239(JP,A)
【文献】 特開2006−099200(JP,A)
【文献】 特開2011−070051(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/31
G06F 21/62
B41J 29/00
B41J 29/38
G03G 21/00
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被メンテナンス装置のメンテナンスを許可するためのパスワードと、前記パスワードの変更を許可するための権限情報とを記憶する記憶手段と、
前記被メンテナンス装置のメンテナンスを許可された者が所持する外部記憶媒体から権限情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した権限情報が前記記憶手段に記憶された権限情報に一致した場合、第1の認証許可する権限情報認証手段と、
入力手段から入力されたパスワードが前記記憶手段に記憶された前記パスワードに一致した場合、第2の認証許可するパスワード認証手段と、
前記権限情報認証手段により第1の認証許可された場合、メンテナンスおよび前記パスワードの変更を許可する一方、
前記権限情報認証手段により第1の認証が不許可され、かつ前記パスワード認証手段により第2の認証許可された場合、メンテナンスを許可すると共に前記パスワードの変更を不許可とする権限管理手段と、
を備えたことを特徴とする認証装置。
【請求項2】
前記権限情報認証手段により第1の認証許可された回数を権限情報認証回数として前記外部記憶媒体に記憶させる記憶制御手段と、をさらに備え、
前記取得手段は、前記外部記憶媒体から権限情報と権限情報認証回数とを取得し、
前記権限情報認証手段は、
前記権限情報認証回数が所定の閾値以下であり、前記取得手段により取得した権限情報が前記記憶手段に記憶された権限情報に一致した場合、第1の認証許可する
ことを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項3】
前記パスワード認証手段は、
前記第2の認証許可した場合、第2の認証許可されたことを予め登録された保守員のメールアドレスに通知する
ことを特徴とする請求項1または2記載の認証装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、プリンタやファクシミリに適用される認証装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタやファクシミリの装置を長期的に使用するためには、定期的なメンテナンスが不可欠となる。
【0003】
例えば、印刷された記録媒体を搬送する搬送ローラは、その表面にインクや紙粉が付着して汚れる。このような汚れを生じた搬送ローラは、記録媒体を搬送する際にインクを転写させて印刷物を汚したり、紙粉の蓄積により滑りを生じて記録媒体の搬送不良を生じさせるなどの問題を発生させる。
【0004】
そのため、定期的に搬送ローラの清掃などのメンテナンスを行なう必要がある。
【0005】
ただ、メンテナンスは、適切なメンテナンス手順に従って行われる必要があり、メンテナンス手順とは異なる不適切な手順でメンテナンスを行ってしまうと、画像品質が劣化したり、故障の原因になる場合もある。
【0006】
このため、専門の保守員によるメンテナンスが必要である。
【0007】
特許文献1には、トナーカートリッジに替えてメンテナンス専用のカードキーが設置可能に構成され、保守員が保有するカードキーが設置されると、無線タグインタフェースを介してカードキーから読み出された属性情報からメンテナンスモード起動情報を検出したときに画像形成モードからメンテナンスモードへの切替えを許容する画像形成装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第5183321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、緊急にメンテナンスを行う必要が生じたものの、直ちに保守員がメンテナンス対応することができない場合がある。このようなとき、緊急処置としてユーザにメンテナンスを行なうためのパスワードを伝え、保守員の指示のもと、メンテナンスを実行してもらわざるを得ない。
【0010】
しかしながらこの場合、ユーザが適切にメンテナンスを行っているとは限らないので、ユーザによるメンテナンス実行後に長時間放置しておくと、画像品質の劣化や故障の原因となるなど装置の不具合に繋がるおそれがある。このため、保守員が改めて適切にメンテナンスを行うと共に、その後は、ユーザによるメンテナンスが継続的に行われることを防止する必要がある。
【0011】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、不適切なメンテナンスが継続的に実行されることを防止する認証装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係る認証装置の特徴は、
被メンテナンス装置のメンテナンスを許可するためのパスワードと、前記パスワードの変更を許可するための権限情報とを記憶する記憶手段と、
前記被メンテナンス装置のメンテナンスを許可された者が所持する外部記憶媒体から権限情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した権限情報が前記記憶手段に記憶された権限情報に一致した場合、第1の認証許可する権限情報認証手段と、
入力手段から入力されたパスワードが前記記憶手段に記憶された前記パスワードに一致した場合、第2の認証許可するパスワード認証手段と、
前記権限情報認証手段により第1の認証許可された場合、メンテナンスおよび前記パスワードの変更を許可する一方、
前記パスワード認証手段により第2の認証許可された場合、メンテナンスを許可すると共に前記パスワードの変更を不許可とする権限管理手段と、
を備えたことにある。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る認証装置の特徴によれば、不適切なメンテナンスが継続的に実行されることを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態1に係る画像形成装置を有するプリンタネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。
図2】本発明の実施形態1に係るインクジェット記録装置が有するCPU上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態1に係る画像形成装置における処理内容を示したフローチャートである。
図4】本発明の実施形態2に係るインクジェット記録装置が有するCPU上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
図5】本発明の実施形態2に係る画像形成装置における処理内容を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0016】
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0017】
<実施形態1>
以下に添付図面を参照して、本発明に係る認証装置である画像形成装置の実施形態1を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る画像形成装置を有するプリンタネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。
【0018】
なお、本実施形態では、認証機能を備えた画像形成装置の一例として、原稿から読み込まれた画像に基づいて孔版原紙を製版し、この製版された孔版原紙が巻装されたドラムを回転させながら印刷用紙(印刷媒体)を給紙し、給紙された印刷用紙をドラムに押圧することにより印刷する孔版印刷タイプの画像形成装置を例に挙げて説明する。
【0019】
(プリンタネットワークシステムの全体構成)
図1に示すように、実施形態1のプリンタネットワークシステムは、印刷用紙に画像を形成する画像形成装置9(請求項中の認証装置に相当)と、ネットワークLANを介して画像形成装置9と接続される複数のクライアント端末1(図1中では、代表して1つのクライアント端末1についてのみ図示。)とを有している。
【0020】
ネットワークLANは、通信プロトコルTCP/IPを用いた10BASE−Tや100BASE−TX等によるローカルネットワーク(LAN)や無線LAN(WLAN)等の無線ネットワークである。画像形成装置9は外部インターフェイス部15を介してネットワークLANに接続されている。
【0021】
各クライアント端末1は、PC(パーソナルコンピュータ)等の汎用コンピュータによって構成されるものである。このクライアント端末1は、制御プログラムに基づいて各種の処理を実行するCPU16を備えている。また、CPU16には、ワーキングエリアとして機能するRAM18や、データを格納するROM17等が接続されているとともに、各種インターフェイスを介して、入力部19や出力部20や外部記憶装置21などが接続されている。
【0022】
外部記憶装置21には、文書、画像等の印刷画像を含む原稿データを生成するためのアプリケーションプログラムの格納領域、画像形成装置9のプリンタドライバプログラムの格納領域、その他各種アプリケーションプログラムの格納領域が確保されている。
【0023】
CPU16は、プロセッサやメモリその他の周辺装置によって構成される演算装置であり、入力部19から入力される起動要求に従って外部記憶装置21のアプリケーションプログラムを起動させる。
【0024】
そして、CPU16は、原稿アプリケーションプログラム等で生成した原稿データの印刷要求が入力された場合に、プリンタドライバプログラムをCPU16上で実行させることでCPU上にプリンタドライバ11を仮想的に構築する。そして、プリンタドライバ11によって画像形成装置9に印刷ジョブを出力させる。
【0025】
本実施形態において、画像形成装置9は、原稿上の画像情報を原稿データとして読み取って画像信号を出力するスキャナ部98と、画像形成装置9で実行される処理機能に対する操作情報を表示し、印刷動作に関する命令を含むユーザ操作を受け付ける操作パネル97と、スキャナ部98から出力された画像信号、或いはクライアント端末1から送信された印刷ジョブに基づいて印刷用紙に印刷画像を印刷するプリンタ部96と、ICチップ201が搭載されたICチップ機器200などから情報を読み取るIC通信部99と、情報機器全体の制御を行う制御ユニット90とを備える。プリンタ部96における印刷に使用する印刷用紙は、不図示の給紙部からプリンタ部96又は外部装置を介して不図示の排紙部に搬送される。
【0026】
プリンタ部96は、孔版原紙がロール状に巻かれた孔版原紙ロールから孔版原紙を搬送しながら、印刷ジョブに含まれる原稿データや後述するスキャナ部98により読み取られた原稿データに基づいてサーマルヘッドで加熱穿孔することにより孔版原紙を製版する。
【0027】
そして、プリンタ部96は、この製版された孔版原紙が巻装されたドラムを回転させながら印刷用紙(印刷媒体)を給紙し、給紙された印刷用紙をドラムに押圧することにより印刷する。
【0028】
IC通信部99は、ICチップ機器200に搭載されたICチップ201と通信し、ICチップ201の記憶媒体に記憶された権限情報を読み取り、またはその他情報を書き込むリーダライタ装置であり、スロットにICチップ機器200を挿入してデータを取得する接触式や、発信する弱い電波を利用してデータを送受信する非接触式が用いられる。ICチップ201は、カード式のICカードに搭載されていてもよいし、孔版原紙ロールやドラムなどが装着される箇所に着脱可能なICチップ機器200に搭載されていてもよい。なお、IC通信部99が読み取る権限情報は、ICカードやICチップ機器200などに搭載されたICチップ201が、パスワード管理用のICチップか否かを示す情報である。
【0029】
制御ユニット90の外部インターフェイス部94には、ローカルエリアネットワークLANを介して、複数のクライアント端末1における外部インターフェイス部15がそれぞれ接続されている。
【0030】
また、制御ユニット90には、操作画面とこれを覆うタッチパネルとで構成された操作パネル97が接続されている。この操作パネル97は、画像形成装置9の上部に配置されている。この操作パネル97は、スキャナ部98にセットした原稿のスキャン動作やプリンタ部96による印刷動作を実行するときの通常モードと、装置のメンテナンスを実行するときのメンテナンスモードとの切り替えを要求する操作の入力操作部等として利用できる。さらに、操作パネル97は、認証するためのパスワードや、パスワードを変更する際の新たなパスワードを入力させるためのパスワード入力画面を表示させ、パスワードを受け付ける認証受付部としても利用できる。
【0031】
プリンタ部96に印刷動作を行わせる画像形成装置9の制御ユニット90は、CPU95を備える。このCPU95は、CPUやDSP(Digital Signal ProceSSor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算処理装置である。CPU95は、プログラムを適宜読み込んで実行することにより種々の機能モジュールを仮想的に構築し、原稿データに関する処理や、各部の動作制御、各部のメンテナンス制御、ユーザ操作に対する種々の処理を行う。また、CPU95は、ROM91に格納されているプログラム及び設定情報に基づいて、操作パネル97から入力設定される内容に応じたスキャナ部98やプリンタ部96の動作を制御する。
【0032】
なお、制御ユニット90にはRAM92が設けられており、印刷ジョブなどを一時的に記憶する。
【0033】
さらに、制御ユニット90には外部記憶装置93が設けられており、この外部記憶装置93はCPU95に接続されている。外部記憶装置93には、上述したRAM92から転送された印刷ジョブや設定情報を記憶する複数の領域が設けられている。この外部記憶装置93には、各クライアント端末1から送信された印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶部として機能したり、パスワードや権限情報を記憶する認証情報記憶部として機能したりする。
【0034】
(CPU95上の構成)
次に、CPU95上の内部ブロックについて説明する。図2は、本発明の実施形態1に係る画像形成装置9が有するCPU95上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。なお、本実施形態中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせ等によって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0035】
図2に示すように、CPU95には、印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶部93aと、画像形成装置9のメンテナンスを許可するためのパスワードと、パスワードの変更を許可するための権限情報とを記憶する認証情報記憶部93bとが接続されており、これらの記憶部は、外部記憶装置93の記憶領域として構成されている。
【0036】
CPU95上には、印刷ジョブ受信部101と、取得部102と、認証部103と、権限管理部104と、記憶制御部105と、表示制御部106と、機器制御部108とが構成されている。
【0037】
印刷ジョブ受信部101は、一連の印刷処理単位である印刷ジョブを受信する通信インターフェイスであり、受信した印刷ジョブを外部記憶装置93の印刷ジョブ記憶部93aに記憶させるモジュールである。
【0038】
取得部102は、操作パネル97の前面に配置された感圧式あるいは静電式の透明なタッチパネル97aからユーザによる操作信号を受信するモジュールであり、受信した操作信号を解析し、ユーザ操作に応じた処理を他のモジュールに実行させる。また、取得部102は、操作パネル97からプリント機能、スキャナ機能、及びコピー機能を実行する指示操作を受け付ける。特に、本実施形態において、取得部102は、画像形成装置9のメンテナンスを要求するメンテナンス要求操作を受け付け、IC通信部99を介して、外部記憶媒体であるICチップ201などから権限情報を取得可能か否かを判定する。
【0039】
そして、取得部102は、ICチップ201などから権限情報を取得できた場合、取得した権限情報を認証部103の権限情報認証部103aに供給する。その一方、権限情報を取得できなかった場合、権限情報を取得不可であった旨を示す信号を認証部103のパスワード認証部103bに供給する。
【0040】
認証部103は、認証を行うモジュールであり、権限情報認証部103aと、パスワード認証部103bとを有する。
【0041】
権限情報認証部103aは、取得部102から権限情報が供給された場合、認証情報記憶部93bに記憶されている権限情報を読み出し、この読み出した権限情報と取得部102から供給された権限情報とが一致するか否かにより認証を行う。一致する場合、認証許可し、一致しない場合は認証不許可とする。
【0042】
パスワード認証部103bは、取得部102から権限情報を取得不可であった旨を示す信号が供給された場合、ユーザによるタッチパネル97aのタッチ操作により入力されたパスワードと、認証情報記憶部93bに記憶されたパスワードとが一致するか否かによりパスワード認証を行う。一致する場合、認証許可し、一致しない場合は認証不許可とする。
【0043】
権限管理部104は、権限情報認証部103aにより認証許可された場合、メンテナンスを許可してメンテナンスモードに移行すると共に、記憶制御部105によるパスワードの変更を許可する。これにより、保守員が、適切な権限情報が記憶されたパスワード管理用のICチップ201をセットした場合、メンテナンスが許可される。さらに、必要に応じて、パスワードを変更することが可能となる。
【0044】
また、権限管理部104は、パスワード認証部103bにより認証許可された場合、メンテナンスを許可してメンテナンスモードに移行する。これにより、保守員がパスワード管理用のICチップ201が搭載されたICチップ機器200やICカードを持参し忘れた場合にも、パスワード認証によりメンテナンスを行うことができるので、利便性が向上する。
【0045】
ただし、緊急にメンテナンスを行う必要が生じたものの、直ちに保守員がメンテナンス対応することができない場合がある。このようなとき、緊急処置として一般ユーザにメンテナンスを行なうためのパスワードを伝え、保守員の指示のもと、メンテナンスを実行しる場合もある。このように、パスワードを一般ユーザに伝えた場合、その後もパスワードが有効であると、一般ユーザがその後も継続的にメンテナンス作業を行うことができるようになる。そして、一般ユーザによりパスワード認証された後、パスワードの変更が可能であると、一般ユーザにより勝手にパスワードが変更されてしまった場合、保守員によるパスワード認証ができなくなる。
【0046】
そこで、権限管理部104は、パスワード認証部103bにより認証許可された場合であっても、パスワードの変更を不許可とし、権限情報認証部103aにより認証許可された場合のみ、パスワードの変更を許可する。
【0047】
これにより、パスワードを一般ユーザに伝えた場合においても、保守員がパスワード管理用のICチップ201をセットすることでパスワード変更を行うことができるので、伝えたパスワードにより認証許可されることを防止することができる。そのため、不適切なメンテナンスが実行されることを防止し、保守員のみがメンテナンスを行うことができるので、画像品質の劣化や故障の原因となるなど装置の不具合の発生を防止することができる。
【0048】
記憶制御部105は、権限管理部104によりパスワードの変更が許可され、取得部102を介して操作パネル97から新たなパスワードが供給されると、ICチップ201に記憶されたパスワードを供給された新たなパスワードに変更すると共に、認証情報記憶部93bに記憶されたパスワードを新たなパスワードに変更する。
【0049】
また、記憶制御部105は、権限情報認証部103aにより認証許可された回数を権限情報認証回数として、IC通信部99を介してICチップ201に記憶させる。なお、この権限情報認証回数は、後述する実施形態2において用いられる。
【0050】
表示制御部106は、タッチパネル97aの裏面に配置された液晶表示パネル97bに各種表示画面を表示する。例えば、パスワード認証部103bの指示に基づいて、パスワードを入力するための入力画面を表示させる。
【0051】
機器制御部108は、ドラム、給紙経路、搬送経路、排紙経路などの各駆動手段の動作を制御し、画像形成処理全体を制御するモジュールであり、スケジューリングに従ったタイミング及び印字速度で画像形成を行う。より具体的には、機器制御部108は、取得部102により取得された操作信号と印刷ジョブ記憶部93aに記憶された印刷ジョブに含まれる原稿データに基づいて、孔版原紙を製版し、この製版された孔版原紙が巻装されたドラムを回転させながら印刷用紙を給紙し、給紙された印刷用紙をドラムに押圧することにより印刷する。
【0052】
また、機器制御部108は、権限管理部104によりメンテナンスが許可されると、プリンタ部96が備える搬送ローラの清掃や、孔版原紙に対して加熱穿孔するサーマルヘッドの清掃などに必要な機器の動作を制御する。
【0053】
次に、本発明の実施形態1に係る画像形成装置9の作用について説明する。
【0054】
図3は、本発明の実施形態1に係る画像形成装置9における処理内容を示したフローチャートである。
【0055】
図3に示すように、メンテナンスモードへの移行が要求されたか否かを判定する(ステップS101)。例えば、操作パネル97にメンテナンスモードをオンにするボタンが設けられている場合には、このボタンが押下操作されたときや、メンテナンスモードへ移行するための所定の操作が実行されたときに、CPU95は、メンテナンスモードへの移行が要求されたと判定する。
【0056】
メンテナンスモードへの移行が要求された場合(ステップS101;YES)、取得部102は、IC通信部99を介して、ICチップ201から権限情報を取得可能か否か判定する(ステップS103)。
【0057】
権限情報を取得可と判定された場合(ステップS103;YES)、権限情報認証部103aは、認証情報記憶部93bに記憶されている権限情報を読み出し、この読み出した権限情報と取得部102により取得された権限情報とが一致するか否かにより認証を行う(ステップS104)。
【0058】
権限情報が一致する、即ち認証許可された場合(ステップS104;YES)、権限情報認証部103aは、パスワードの変更が要求されたか否かを判定する(ステップS105)。
【0059】
パスワードの変更が要求された場合(ステップS105;YES)、記憶制御部105は、ICチップ201に記憶されたパスワードと認証情報記憶部93bに記憶されたパスワードとを、操作パネル97から入力された新たなパスワードに変更する(ステップS107)。
【0060】
次に、権限管理部104は、メンテナンスを許可して、メンテナンスモードに移行し(ステップS109)、メンテナンスを実行する(ステップS111)。
【0061】
一方、権限情報の取得が不可である判定された場合(ステップS103;NO)、表示制御部106が、操作パネル97にパスワード入力画面を表示させる(ステップS113)。
【0062】
そして、パスワード認証部103bは、ユーザによるタッチパネル97aのタッチ操作により入力されたパスワードと、認証情報記憶部93bに記憶されたパスワードとが一致するか否かを判定する(ステップS115)。
【0063】
一致すると判定した場合、即ち認証許可の場合(ステップS115;YES)、処理をステップS109へ移行し、一致しない、即ち認証不許可の場合(ステップS115;NO)、処理を終了する。
【0064】
以上のように、本発明の実施形態1に係る画像形成装置9によれば、権限管理部104は、権限情報認証部103aにより認証許可(第1の認証許可)された場合、メンテナンスおよびパスワードの変更を許可する一方、パスワード認証部103bにより認証許可(第2の認証許可)された場合、メンテナンスを許可すると共にパスワードの変更を不許可とする。
【0065】
これにより、保守員がパスワード管理用のICチップ201が搭載されたICチップ機器200やICカードを持参し忘れた場合にも、パスワード認証によりメンテナンスを行うことができるので、利便性が向上する。その一方、パスワードを一般ユーザに伝えた場合においても、保守員がパスワード管理用のICチップ201をセットすることにより、パスワード変更を行うことができるので、伝えたパスワードにより継続的に認証許可されることを防止することができ、セキュリティ性を向上させることができる。これにより、保守員のみがメンテナンスを行うことができるので、画像品質の劣化や故障の原因となるなど装置の不具合の発生を防止することができる。
【0066】
そのため、利便性を向上しつつ、不適切なメンテナンスが継続的に実行されることを防止することができる。
【0067】
<実施形態2>
実施形態1では、権限情報認証部103aにより認証許可された場合、パスワードの変更を許可する画像形成装置9について説明したが、これに限らない。
【0068】
実施形態2では、さらに、権限情報認証部103aにより認証許可される回数に制限を設ける。
【0069】
図4は、本発明の実施形態2に係る画像形成装置9Aが有するCPU95A上に仮想的に構築される構成を示すブロック図である。なお、図4に示した構成のうち、図2に示した実施形態1に係る画像形成装置9の構成と同一符号が付された構成については、同一機能を有するので説明を省略する。
【0070】
図4に示すように、CPU95A上には、印刷ジョブ受信部101と、取得部102Aと、認証部103Aと、権限管理部104と、記憶制御部105と、表示制御部106と、機器制御部108とが構成されている。
【0071】
取得部102Aは、画像形成装置9のメンテナンスを要求するメンテナンス要求操作を受け付け、IC通信部99を介して、外部記憶媒体であるICチップ201などから権限情報と権限情報認証回数とを取得可能か否か判定する。
【0072】
そして、取得部102は、ICチップ201などから権限情報および権限情報認証回数を取得できた場合、取得した権限情報および権限情報認証回数を認証部103の権限情報認証部103aに供給する。その一方、権限情報および権限情報認証回数を取得できなかった場合、権限情報および権限情報認証回数を取得不可であった旨を示す信号を認証部103のパスワード認証部103bに供給する。
【0073】
認証部103Aは、認証を行うモジュールであり、権限情報認証部103Aaと、パスワード認証部103Abとを有する。
【0074】
権限情報認証部103Aaは、取得部102から権限情報および権限情報認証回数が供給された場合、権限情報認証回数が所定の閾値Th以下であるか否かを判定する。そして、権限情報認証部103Aaは、権限情報認証回数が所定の閾値以下であると判定した場合に、認証情報記憶部93bに記憶されている権限情報を読み出し、この読み出した権限情報と取得部102から供給された権限情報とが一致するか否かにより認証を行う。一致する場合、認証許可し、一致しない場合は認証不許可とする。ここで、権限情報認証部103Aaは、認証許可する度に認証許可した回数を積算し、権限情報認証回数として保持している。また、所定の閾値Thは、例えば、10回など、予め権限情報による認証の制限回数として設定しておく。
【0075】
パスワード認証部103Abは、取得部102から権限情報を取得不可であった旨を示す信号が供給された場合、ユーザによるタッチパネル97aのタッチ操作により入力されたパスワードと、認証情報記憶部93bに記憶されたパスワードとが一致するか否かによりパスワード認証を行う。また、パスワード認証部103Abは、パスワード認証許可された場合、外部インターフェイス部94を介してパスワード認証許可されたことを予め登録された保守員のメールアドレスに通知する。
【0076】
図5は、本発明の実施形態2に係る画像形成装置9における処理内容を示したフローチャートである。図5に示すフローチャートの処理のうち、図3のフローチャートの各処理と同一のステップ番号が附された処理については同一処理を示すので説明を省略する。
【0077】
図5に示すように、権限情報および権限情報認証回数を取得可と判定された場合(ステップS103;YES)、権限情報認証部103Aaは、権限情報認証回数が所定の閾値Th以下であるか否かを判定する(ステップS119)。
【0078】
権限情報認証回数が所定の閾値以下であると判定された場合(ステップS119;YES)、権限情報認証部103Aaは、認証情報記憶部93bに記憶されている権限情報を読み出し、この読み出した権限情報と取得部102により取得された権限情報とが一致するか否かにより認証を行う(ステップS104)。
【0079】
このように、権限情報認証部103Aaは、権限情報認証回数が所定の閾値Th以下であり、取得部102Aにより取得した権限情報が認証情報記憶部93bに記憶された権限情報に一致した場合、認証許可する。
【0080】
そのため、パスワード管理用のICチップ201が搭載された機器が一般ユーザに渡った場合にも、回数制限があるので継続使用できなくなる。これにより、継続的に一般ユーザがメンテナンスを行うことを防止することができる。
【0081】
また、ステップS115において、パスワード認証部103Abが、ユーザによるタッチパネル97aのタッチ操作により入力されたパスワードと、認証情報記憶部93bに記憶されたパスワードとが一致する、即ち認証許可の場合(YES)、パスワード認証許可されたことを、予め登録された保守員のメールアドレスに通知する(ステップS117)。
【0082】
これにより、もしパスワードが漏えいした場合においても、保守員は即座にパスワードが漏えいしたことを把握することができるので、保守員がパスワード管理用のICチップ201をセットしてパスワード変更を行うことで、漏えいしたパスワードにより認証許可されることを防止することができる。
【0083】
なお、画像形成装置9に対応するパスワード管理用のICチップ201は、1つとは限らず複数対応するようにしてもよい。その場合には、複数のICチップ201に対応して、認証情報記憶部93bにそれぞれ対応する権限情報を記憶するようにしてもよいし、共通の権限情報を記憶するようにしてもよい。
【0084】
(変形例)
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
【0085】
例えば、上述した実施形態では、画像形成装置9として孔版印刷装置を用いた場合を例に説明したが、例えば、インクジェット印刷装置にも適用可能である。
【0086】
さらに、認証装置は、画像形成装置に限らず、メンテナンスが必要な装置であればどのようなものでも適用可能である。
【0087】
(付記)
本出願は、以下の発明を開示する。
【0088】
(付記1)
被メンテナンス装置のメンテナンスを許可するためのパスワードと、前記パスワードの変更を許可するための権限情報とを記憶する記憶手段と、
前記被メンテナンス装置のメンテナンスを許可された者が所持する外部記憶媒体から権限情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した権限情報が前記記憶手段に記憶された権限情報に一致した場合、第1の認証許可する権限情報認証手段と、
入力手段から入力されたパスワードが前記記憶手段に記憶された前記パスワードに一致した場合、第2の認証許可するパスワード認証手段と、
前記権限情報認証手段により第1の認証許可された場合、メンテナンスおよび前記パスワードの変更を許可する一方、
前記パスワード認証手段により第2の認証許可された場合、メンテナンスを許可すると共に前記パスワードの変更を不許可とする権限管理手段と、
を備えたことを特徴とする認証装置。
【0089】
(付記2)
前記権限情報認証手段により第1の認証許可された回数を権限情報認証回数として前記外部記憶媒体に記憶させる記憶制御手段と、をさらに備え、
前記取得手段は、前記外部記憶媒体から権限情報と権限情報認証回数とを取得し、
前記権限情報認証手段は、
前記権限情報認証回数が所定の閾値以下であり、前記取得手段により取得した権限情報が前記記憶手段に記憶された権限情報に一致した場合、第1の認証許可する
ことを特徴とする(付記1)記載の認証装置。
【符号の説明】
【0090】
1 クライアント端末
9,9A 画像形成装置(被メンテナンス装置)
15 外部インターフェイス部
19 入力部
20 出力部
21,93 外部記憶装置
90 制御ユニット
93a 印刷ジョブ記憶部
93b 認証情報記憶部
94 外部インターフェイス部
95,95A CPU
96 プリンタ部
97 操作パネル
97a タッチパネル
97b 液晶表示パネル
98 スキャナ部
99 IC通信部
101 印刷ジョブ受信部
102,102A 取得部
103,103A 認証部
103a,103Aa 権限情報認証部
103b,103Ab パスワード認証部
104 権限管理部
105 記憶制御部
106 表示制御部
108 機器制御部
図1
図2
図3
図4
図5