(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した従来のロータリエンコーダでは、回転軸が回転したときに、板ばねが回転方向に撓んで、ケースが回転してしまうため、検出精度が低下するという問題がある。また、従来のロータリエンコーダでは、板ばねの反発力がケースに作用して、軸受に負荷が生じるという問題がある。また、従来のロータリエンコーダでは、板ばねを取り付けるためのねじ穴をモータの外面に加工する必要がある。
【0005】
本発明は、前記した問題を解決し、検出精度を高めるとともに、軸受部の軸受に作用する負荷を抑えつつ、回転体の回転時の振れを効果的に吸収することができ、さらに、簡単に設置することができるロータリエンコーダを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、回転体の回転を検出するロータリエンコーダであり、前記回転体に連結される回転軸と、前記回転軸を軸回りに回転自在に支持する軸受部と、前記回転軸の回転を検出する検出部と、前記軸受部および前記検出部を支持する支持機構と、を備えている。前記支持機構は、
前記回転軸の径方向に延びているアーム部材と、前記アーム部材に連結
されて固定された第一連結部と、前記第一連結部に対して第一軸線の軸回りに傾動自在な
前記検出部の一部を構成する第二連結部と、を備えている。前記第二連結部には、前記軸受部が第二軸線の軸回りに傾動自在に連結されている。前記第一軸線に対して前記第二軸線は垂直に延びているとともに、前記回転軸の軸線に対して前記第一軸線および前記第二軸線は垂直に延びている。前記軸受部および前記検出部は、前記アーム部材によって、前記回転軸の軸回りへの回転が規制されている。前記軸受部および前記回転軸は、前記第一連結部に対して、前記第一軸線の軸回りおよび前記第二軸線の軸回りに揺動自在である。
【0007】
本発明のロータリエンコーダでは、回転軸が回転したときに、軸受部および検出部が回転軸の軸回りに回転するのをアーム部材によって防ぐことができるため、検出精度を高めることができる。
【0008】
また、本発明のロータリエンコーダでは、軸受部とアーム部材との間に、二軸の軸回りに傾動自在な傾動機構が設けられている。この構成では、回転体の回転時の振れに合わせて軸受部が揺動するため、回転体の回転時の振れを効果的に吸収して、回転軸をスムーズに回転させることができる。また、支持機構から軸受部に対して力が作用しないため、軸受部の軸受に作用する負荷を抑えることができる。
【0009】
また、本発明のロータリエンコーダでは、軸受部および検出部はアーム部材に支持されているため、回転体の近くに軸受部および検出部の固定部位を設ける必要がない。したがって、既存の部材からアーム部材を延ばすことで、回転体側の装置を加工することなく、ロータリエンコーダを簡単に設置することができる。
【0010】
前記したロータリエンコーダにおいて、前記検出部は、前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、前記検出素子が収容されたケースと、を備えている。この場合には、前記第一連結部に前記ケースを前記第一軸線の軸回りに傾動自在に連結し、前記ケースに前記第二連結部を設けることができる。
このように、第一連結部と第二連結部とをケースを介して連結し、ケースを利用して傾動機構を構成することで、ロータリエンコーダを小型化および軽量化することができる。
【0011】
前記したロータリエンコーダにおいて、前記検出部は、前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、前記検出素子が収容されたケースと、を備えている。この場合には、前記アーム部材を前記ケースに連結し、前記ケースに前記第一連結部を設けることができる。
このように、アーム部材と第一連結部とをケースを介して連結し、ケースを利用して傾動機構を構成することで、ロータリエンコーダを小型化および軽量化することができる。また、アーム部材に直接ケースを連結することで、検出素子を安定させることができる。
【0012】
前記したロータリエンコーダにおいて、前記アーム部材が屈曲自在である場合には、回転体の周囲の部材を避けてアーム部材を配置することができる。したがって、例えば、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でも本発明のロータリエンコーダを配置することができる。
【0013】
前記したロータリエンコーダにおいて、前記回転軸の先端面には、前記回転体の端部が嵌合される連結穴を形成することが好ましい。
この構成では、回転軸を回転体に対して容易に着脱することができる。また、回転体と回転軸との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。
【0014】
前記したロータリエンコーダにおいて、前記検出部には、検出信号を出力するためのケーブルが接続されている。この場合には、前記ケーブルを前記アーム部材と同じ方向に延ばすことが好ましい。
【0015】
この構成では、アーム部材とケーブルとを同じ方向にまとめて延ばすことで、設置スペースを小さくすることができる。また、ケーブルの張力は、アーム部材の軸方向に作用するため、検出部を安定させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のロータリエンコーダでは、軸受部および検出部をアーム部材によって支持することで、検出精度を高めるとともに、簡単に設置することができる。また、本発明のロータリエンコーダでは、軸受部とアーム部材との間の傾動機構によって、軸受部の軸受に作用する負荷を抑えつつ、回転体の回転時の振れを効果的に吸収することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
また、以下の説明において、上下、前後、左右の各方向は、各実施形態のロータリエンコーダを説明する上で便宜上設定したものであり、ロータリエンコーダの構造や取り付け状態を限定するものではない。
【0019】
[第一実施形態]
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは、
図3に示すように、エンジンのクランク軸110の回転を検出するための回転検出器である。
回転体であるクランク軸110の先端面には、クランクプーリー120をクランク軸110に取り付けるための六角ボルト2が取り付けられている。そして、クランク軸110の回転に連動して、六角ボルト2の頭部2aがクランク軸110の軸回りに回転する。
【0020】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは、
図1に示すように、六角ボルト2に連結される回転軸20と、回転軸20を支持する軸受部30と、回転軸20の回転を検出する検出部10と、軸受部30および検出部10を支持する支持機構70と、を備えている。
【0021】
軸受部30は、円形の開口部が形成された環状の枠体である。軸受部30の内周面には、
図3に示すように、軸受31が嵌合されている。軸受31は、回転軸20を回転自在に支持するためのボールベアリングである。
【0022】
回転軸20は、軸断面が円形の軸部材であり(
図1参照)、前後方向に延びている。回転軸20の前部21は、軸受部30の軸受31内に嵌合されている。これにより、回転軸20は、軸回りに回転自在な状態で軸受部30に支持されている。
【0023】
回転軸20の後部22は、軸受部30よりも後方に突出している。回転軸20の後端面には、磁石である被検出部25が取り付けられている。被検出部25は、回転軸20と共回りする。
【0024】
回転軸20の前端面の中心部には、
図1に示すように、連結穴23が形成されている。連結穴23の中心点は回転軸20の回転中心に配置されている。
連結穴23は、六角ボルト2の頭部2aが嵌合される部位である。第一実施形態の連結穴23の内周面には、頭部2aの外周面に当接する複数の凹部が形成されている(
図4参照)。このように、連結穴23は、面接触型の形状に形成されている。
【0025】
なお、連結穴23の形状は限定されるものではなく、連結穴23の内周面を正六角や正十二角などに形成してもよい。また、ゴム製の弾性体である筒体を連結穴23の内周面に嵌合させ、連結穴23に筒体を介して六角ボルト2の頭部2aを嵌合させてもよい。
【0026】
また、連結穴23の底面に磁石を設けた場合には、鉄製の六角ボルト2の頭部2aが連結穴23の底部の磁石に吸着されるため、六角ボルト2を回転軸20に対して確実に固定することができる。
【0027】
検出部10は、
図3に示すように、軸受部30の後方に配置されている。検出部10は、回転軸20に取り付けられた被検出部25の回転(変位)を検出する検出素子41を有する基板40と、基板40が収容されたケース50と、を備えている。
【0028】
ケース50は、
図2に示すように、略直方体の箱体であり、上下、前後、左右の面が形成されている。ケース50の前面の中央部には、
図3に示すように、開口部51が形成されている。
【0029】
ケース50の前方には、軸受部30および回転軸20が配置されている。軸受部30の上端部および下端部は、後記する第二連結部73によってケース50に支持されている。また、回転軸20の後部22は、開口部51を通じてケース50内に突出している。
【0030】
ケース50内には、検出素子41を有する基板40がケース50内に収容されている。検出素子41は、磁気検出素子である。
そして、回転軸20の回転に伴って、回転軸20に設けられた被検出部25が回転すると、回転に同期して被検出部25の近傍の磁界が変化し、その磁界の変化を検出素子41が検出する。また、検出素子41が磁界の変化を検出すると、基板40の電子回路から検出信号がケーブル60を通じて各種装置に出力される。このように、第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは磁気式の検出機構を有している。
【0031】
ケーブル60は、基板40の検出信号を出力するための外部配線であり、ケース50から上方に向けて延びている。
ケーブル60の一端は、ケース50の上面に形成された穴部を通じてケース50内に挿入されており、基板40の電子回路に電気的に接続されている。ケーブル60の他端は、外部の各種装置に電気的に接続されている。
【0032】
第一実施形態の支持機構70は、
図1に示すように、アーム部材71と、アーム部材71の一端に取り付けられた第一連結部72と、第一連結部72に対して第一軸線L1の軸回りに傾動自在な第二連結部73と、を備えている。第一実施形態の第二連結部73は、ケース50の一部である。また、第二連結部73には、軸受部30が第二軸線L2の軸回りに傾動自在に連結されている。
【0033】
アーム部材71は、ケース50の上方に向けて延びている部材である。つまり、アーム部材71は、回転軸20の径方向に延びている。
アーム部材71は、複数の軸部材71a,71bを連結することで構成されている。アーム部材71の一端部(下端部)に設けられた固定用の軸部材71aの一端部は、後記する第一連結部72の横部材72aに取り付けられている。固定用の軸部材71aの他端部には、延長用の軸部材71bが自在継手71cを介して連結されている。さらに、
図4に示すように、複数の延長用の軸部材71bがそれぞれ自在継手71cを介して連結されている。これにより、アーム部材71は径方向に屈曲自在に構成されている。
なお、自在継手71cの構成は限定されるものではなく、各種の自在継手を用いることができる。また、アーム部材71が一方向に屈曲するように、複数の軸部材71a,71bを継手によって連結してもよい。
【0034】
第一連結部72は、
図1および
図2に示すように、左右方向に延びている横部材72aと、横部材72aの両端部から下方に向けて延びている左右の縦部材72b,72cと、を備えている。
【0035】
横部材72aは、軸受部30の上方に配置された矩形断面の部材である。横部材72aの上面において左右方向の中央部には、アーム部材71の一端部(下端部)が固定されている。また、横部材72aの後方には、
図3に示すように、ケーブル60がケース50の上面から上方に向けて延びている。これにより、アーム部材71とケーブル60とが前後方向に並んで配置されている。
【0036】
横部材72aの左右の端部は、
図1および
図2に示すように、ケース50よりも左右方向に突出している(
図4参照)。横部材72aの左右の端部には、左右の縦部材72b,72cがそれぞれ取り付けられている。
左側の縦部材72bは、上下方向に延びている板状の部材であり、ケース50の側方に配置されている。左側の縦部材72bの上部は、前方に突出しており、横部材72aの左右の側端面に取り付けられている。
【0037】
左側の縦部材72bの下端部は、第一支軸72dによってケース50の側面の高さ方向の中央部に連結されている。第一支軸72dの軸線は、左右方向に延びている第一軸線L1上に配置されている。第一軸線L1は、回転軸20の軸線L3に対して、左右方向に垂直に延びている。第一実施形態では、第一軸線L1と回転軸20の軸線L3とは、水平面上で直交している。
【0038】
第一支軸72dの一端は、左側の縦部材72bに固定され、第一支軸72dの他端は、軸受を介してケース50に取り付けられている。これにより、第一支軸72dの他端には、ケース50が回転自在に連結されている。
右側の縦部材72cは、左側の縦部材72bと左右対称な構成であり、第一支軸72dによってケース50の側面に連結されている。
このようにして、第一連結部72の左右の縦部材72b,72cには、検出部10のケース50が第一軸線L1の軸回りに傾動自在に連結されている。
【0039】
第二連結部73は、上下二つの支持部73a,73aによって構成されている。
上側の支持部73aは、ケース50の上面に取り付けられている。支持部73aの前端部は、
図3に示すように、ケース50の前面よりも前方に突出している。
【0040】
上側の支持部73aの前端部は、第二支軸73cによって軸受部30の上端面の中央部に連結されている(
図1参照)。第二支軸73cの軸線は、上下方向に延びている第二軸線L2上に配置されている。第二軸線L2は、回転軸20の軸線L3に対して、上下方向に垂直に延びている。第一実施形態では、
図1に示すように、第二軸線L2と回転軸20の軸線L3とは、鉛直面上で直交している。また、第一軸線L1と第二軸線L2とは、回転軸20の軸方向(前後方向)に間隔を空けて配置されている。
【0041】
第二支軸73cの一端は、
図3に示すように、上側の支持部73aの前端部に固定され、第二支軸73cの他端は、軸受を介して軸受部30の上端面に取り付けられている。これにより、第二支軸73cの他端には、軸受部30が回転自在に連結されている。
【0042】
下側の支持部73aは、上側の支持部73aと上下対称な構成であり、第二支軸73cによって軸受部30の下端面に連結されている。
このようにして、第二連結部73の上下の支持部73a,73aには、軸受部30が第二軸線L2の軸回りに傾動自在に連結されている。
【0043】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、
図1に示すように、軸受部30と、アーム部材71との間に二軸(第一軸線L1および第二軸線L2)の軸回りに傾動自在な傾動機構が設けられている。
つまり、軸受部30および回転軸20は、第一連結部72に対して、第一軸線L1の軸回りに傾動自在であるとともに、第二軸線L2の軸回りに傾動自在である。
これにより、軸受部30および回転軸20は、第一連結部72に対して、上下方向および左右方向に揺動自在である。
【0044】
以上のようなロータリエンコーダ1Aを設置する場合には、
図4に示すように、アーム部材71の他端部(上端部)をエンジンや他の部材に取り付け、回転軸20の連結穴23が六角ボルト2の頭部2aに対峙するように、軸受部30および検出部10を配置する。
このとき、アーム部材71を屈曲させることで、クランクプーリー120(
図3参照)の周囲の部品を避けて、アーム部材71を配置することができる。したがって、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でもロータリエンコーダ1Aを配置することができる。
また、支持機構70から軸受部30に対して力が作用しないため、軸受部30の軸受31に作用する負荷を抑えることができる。
【0045】
ロータリエンコーダ1Aでは、
図3に示すように、クランクプーリー120と回転軸20との間の部品点数が従来方式と比較して少ない。また、ロータリエンコーダ1Aでは、ケース50を利用して傾動機構が構成されているため、小型化および軽量化することができる。
したがって、ロータリエンコーダ1Aでは、設置スペースを小さくすることができるため、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でも、クランク軸110にロータリエンコーダ1Aを連結することができる。したがって、エンジンを車両に搭載した状態で、クランク軸110の回転を検出することができる。
【0046】
ロータリエンコーダ1Aでは、
図4に示すように、軸受部30および検出部10はアーム部材71に支持されているため、エンジンに軸受部30および検出部10の固定部位を設ける必要がない。したがって、エンジンの既存の部位や既存の部材からアーム部材71を延ばすことで、エンジンを加工することなく、ロータリエンコーダ1Aを簡単に設置することができる。
【0047】
また、ケーブル60をアーム部材71と同じ方向に延ばすことで、設置スペースを小さくすることができる。また、ケーブル60の張力は、アーム部材71の軸方向に作用するため、検出部10を安定させることができる。
【0048】
図3に示すように、クランクプーリー120に設けられた六角ボルト2の頭部2aに、回転軸20の連結穴23を嵌め合わせることで、クランク軸110およびクランクプーリー120と、回転軸20とを連結することができる。したがって、クランク軸110に対してロータリエンコーダ1Aを容易に着脱することができる。
【0049】
図4に示すように、回転軸20の連結穴23に六角ボルト2の頭部2aを嵌め合わせた状態では、アーム部材71によって軸受部30および検出部10は回転軸20の軸回りへの回転が規制される。
したがって、六角ボルト2の頭部2aの回転に連動して回転軸20が回転したときに、軸受部30および検出部10が回転軸20の軸回りに回転するのをアーム部材71によって防ぐことができる。これにより、
図3に示した検出素子41が回転軸20の軸回りに回転するのを防ぐことができるため、ロータリエンコーダ1Aの検出精度を高めることができる。
【0050】
クランク軸110を回転させたときには、クランク軸110の中心軸が偏角回転することで、クランク軸110は回転時に振れが生じる。
ロータリエンコーダ1Aでは、
図1に示すように、軸受部30を支持する支持機構70が二軸の軸回りに傾動自在であるため、クランク軸110の回転時の振れに合わせて軸受部30が上下方向および左右方向に揺動する。
これにより、ロータリエンコーダ1Aでは、クランク軸110の回転時の振れを効果的に吸収して、回転軸20をスムーズに回転させることができる。
【0051】
以上、本発明の第一実施形態について説明したが、本発明は前記第一実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
第一実施形態の支持機構70では、
図1に示すように、第一軸線L1と回転軸20の軸線L3とが水平面上で交差するとともに、第二軸線L2と回転軸20の軸線L3とが鉛直面上で交差している。しかしながら、第一軸線L1と回転軸20の軸線L3とを上下方向に間隔を空けて交差させてもよい。また、第二軸線L2と回転軸20の軸線L3とを左右方向に間隔を空けて交差させてもよい。
【0052】
第一実施形態のアーム部材71は、
図4に示すように、複数の軸部材71a,71bによって形成され、アーム部材71が屈曲自在であるが、アーム部材71を一本の軸部材71aによって形成し、アーム部材71が屈曲しない構成でもよい。
【0053】
また、アーム部材71の一端部(下端部)の固定用の軸部材71aと第一連結部72との間にシリンダなどの伸縮機構を設けても良い。この構成では、回転軸20の回転時に生じる支持機構70の振れを伸縮機構によって吸収することができため、回転軸20をスムーズに回転させることができる。
【0054】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、
図3に示すように、磁気式の検出機構を用いているが、回転軸20の回転を検出するための検出機構の構成は限定されるものではない。例えば、光学式の検出機構を用いてもよい。この構成では、スリットを有する円板状の被検出部を回転軸20に設け、スリットを通過した光を検出素子が受光することで、回転軸20の回転を検出する。
【0055】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは、クランク軸110の回転を検出するものであるが、本発明のロータリエンコーダの検出対象は限定されるものではなく、各種の回転体の回転を検出することができる。
【0056】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bについて説明する。
第二実施形態のロータリエンコーダ1Bは、
図5に示すように、第一軸線L1の位置が前記第一実施形態のロータリエンコーダ1A(
図1参照)と異なっている。
【0057】
第二実施形態のロータリエンコーダ1Bでは、ケース50の左右の側部から前方に向けて左右の突出部52,52が突出している。突出部52の前端部は、ケース50の前面よりも前方に突出しており、軸受部30の側方に配置されている。
【0058】
左右の突出部52,52の前端部の外側面には、第一連結部72の左右の縦部材72b,72cの下端部がそれぞれ第一支軸72d,72dによって連結されている。このように、第二実施形態では、軸受部30の左右の側方において、ケース50が第一連結部72に連結されている。
【0059】
第二実施形態のロータリエンコーダ1Bでは、第一軸線L1上に軸受部30が配置されており、第一実施形態のロータリエンコーダ1A(
図1参照)よりも第一軸線L1の位置が前方に配置されている。
また、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bでは、第一軸線L1、第二軸線L2および回転軸20の軸線L3が一点で交差している。
【0060】
以上のような第二実施形態のロータリエンコーダ1Bでは、第一軸線L1および第二軸線L2をクランク軸およびクランクプーリーに近づけることで、回転軸20の回転時に生じる支持機構70の揺動を小さくすることができる。また、支持機構70をコンパクトに構成するとともに、支持機構70をクランクプーリーに近づけることができるため、設置スペースを小さくすることができる。
【0061】
以上、本発明の第二実施形態について説明したが、前記第一実施形態と同様に、本発明は前記第二実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bでは、第一軸線L1、第二軸線L2および回転軸20の軸線L3が一点で交差しているが、第一軸線L1と第二軸線L2とを回転軸20の軸方向(前後方向)に僅かに間隔を空けて配置してもよい。
【0062】
[
第一参考例]
次に、
第一参考例のロータリエンコーダ1Cについて説明する。
第一参考例のロータリエンコーダ1Cは、
図6に示すように、第二連結部73の構成が前記第一実施形態のロータリエンコーダ1A(
図1参照)と異なっている。
【0063】
第一参考例のロータリエンコーダ1Cでは、支持機構70の第二連結部73が単独の部品である。第三実施形態の第二連結部73は、検出部10の後方に配置された縦支持部73dと、縦支持部73dの上下の面にそれぞれ取り付けられた上下の支持部73a,73aと、を備えている。
【0064】
第一参考例のロータリエンコーダ1Cでは、縦支持部73dの前方で上下の支持部73a,73aの間に、軸受部30および検出部10が配置されている。
第一参考例では、軸受部30に検出部10が取り付けられている。そして、軸受部30は、第二連結部73の上下の支持部73a,73aに対して、第二軸線L2の軸回りに傾動自在に連結されている。
また、第二連結部73は、第一連結部72の縦部材72bに対して、第一軸線L1の軸回りに傾動自在に連結されている。
【0065】
以上のような
第一参考例のロータリエンコーダ1Cでは、ケース50に第二連結部73が設けられていないため、ケース50を小型化および軽量化することができる。また、回転軸20に対してケース50内の基板40を安定させることができる。
【0066】
以上、本発明の
第一参考例について説明したが、前記第一実施形態と同様に、本発明は前記
第一参考例に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0067】
[
第二参考例]
次に、
第二参考例のロータリエンコーダ1Dについて説明する。
第二参考例のロータリエンコーダ1Dは、
図7および
図8に示すように、ケース50に第一連結部72が設けられているとともに、第二連結部73が単独の部品である点が前記第一実施形態のロータリエンコーダ1A(
図1参照)と異なっている。
【0068】
第二参考例のロータリエンコーダ1Dでは、第二連結部73が円環状の部材である。
第二参考例の第二連結部73の中心は、回転軸20の軸心位置に配置されている。
第二連結部73内には、軸受部30が配置されている。つまり、第二連結部73は、軸受部30を取り囲んでいる。
【0069】
第二連結部73の内周面の上端部および下端部には、上下の第二支軸73c,73cによって、軸受部30が第二軸線L2の軸回りに傾動自在に連結されている。
【0070】
第二参考例のロータリエンコーダ1Dでは、ケース50の左右の側部から前方に向けて左右の第一連結部72,72が突出している。第一連結部72の前端部は、ケース50の前面よりも前方に突出し、第二連結部73の側方に配置されている。
第一連結部72の前端部には、第一支軸72cによって、第二連結部73が第一軸線L1の軸回りに傾動自在に連結されている。
【0071】
第二参考例のロータリエンコーダ1Dでは、ケース50の上面にアーム部材71の一端部(下端部)が取り付けられている。そして、ケース50に設けられた左右の第一連結部72,72に対して第二連結部73が第一軸線L1の軸回りに傾動自在であり、第二連結部73に対して軸受部30が第二軸線L2の軸回りに傾動自在である。
【0072】
以上のような
第二参考例のロータリエンコーダ1Dでは、円環状の第二連結部73の上下左右の端部に第一支軸72cおよび第二支軸73cが配置されている。これにより、第一軸線L1および第二軸線L2と回転軸20の軸線L3とを一点で交差させたり、第一軸線L1と第二軸線L2とを前後方向に近づけたりすることが容易となる。
したがって、
第二参考例のロータリエンコーダ1Dでは、第一軸線L1および第二軸線L2をクランク軸およびクランクプーリーに近づけることで、回転軸20の回転時に生じる支持機構70の揺動を小さくすることができる。また、支持機構70をコンパクトに構成するとともに、支持機構70をクランクプーリーに近づけることができるため、ロータリエンコーダ1Dの設置スペースを小さくすることができる。
【0073】
以上、本発明の
第二参考例について説明したが、前記第一実施形態と同様に、本発明は前記
第二参考例に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。