特許第6971152号(P6971152)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6971152低レイテンシ/低データ帯域幅および高レイテンシ/高データ帯域幅の経路を使用する通信方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971152
(24)【登録日】2021年11月4日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】低レイテンシ/低データ帯域幅および高レイテンシ/高データ帯域幅の経路を使用する通信方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/005 20060101AFI20211111BHJP
   H04B 10/80 20130101ALI20211111BHJP
【FI】
   H04B7/005
   H04B10/80
【請求項の数】15
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2017-550075(P2017-550075)
(86)(22)【出願日】2015年12月8日
(65)【公表番号】特表2018-511252(P2018-511252A)
(43)【公表日】2018年4月19日
(86)【国際出願番号】US2015064474
(87)【国際公開番号】WO2016094392
(87)【国際公開日】20160616
【審査請求日】2018年12月7日
(31)【優先権主張番号】14/566,851
(32)【優先日】2014年12月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/843,391
(32)【優先日】2015年9月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517203682
【氏名又は名称】スカイウェイブ・ネットワークス・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100119781
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 彰吾
(72)【発明者】
【氏名】バビック,ケヴィン
【審査官】 鴨川 学
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−068069(JP,A)
【文献】 特開2006−279476(JP,A)
【文献】 特開2002−267733(JP,A)
【文献】 特開平07−336129(JP,A)
【文献】 特開2013−172324(JP,A)
【文献】 特開2002−056487(JP,A)
【文献】 特開2013−254311(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/005
H04B 10/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波地平線より大きい空間波伝搬のための跳躍距離を実現するために、利用可能な周波数範囲に対する取出し角度で電磁波を送信するために、送信局のアンテナを構成するステップであって、前記送信局が、前記アンテナと動作可能に接続されているモデムと、伝送回線と動作可能に接続されているネットワークインターフェースと、を備える、ステップと、
前記伝送回線を含む第1の通信リンクを介して前記送信局からコマンドデータを送信するステップであって、前記コマンドデータが、1つまたは複数のコマンドを定義し、前記コマンドデータを送信するステップが、コマンドデータを、前記ネットワークインターフェースを介して前記伝送回線に送信するステップを含む、ステップと、
トリガデータを、前記送信局の前記モデムで変調するステップと、
第2の通信リンクを形成するために、前記モデムによって変調されたトリガデータを、前記空間波伝搬を介して、前記送信局の前記アンテナから送信するステップであって、前記トリガデータが、前記1つまたは複数のコマンドのうちの少なくとも1つを識別する識別子を含む、ステップと、
を含む方法であって、
前記コマンドデータを送信するステップが、前記コマンドデータが、前記トリガデータの送信の直前に送信を停止することによって、前記トリガデータが送られようとしていることを示唆するステップを含み、
前記アンテナに対する前記電波地平線より大きい前記跳躍距離を実現するために、前記トリガデータを送信するステップが、前記アンテナからの、前記取出し角度での空間波伝搬を介して、前記利用可能な周波数範囲内の前記電磁波を送信するステップを含み、
前記第2の通信リンクが、以下の式によって定義される低レイテンシ(レイテンシ low)を有し、

レイテンシ low <= (d/c)*k

ここで、d=伝搬経路距離、c=光速、k=1.1のスカラー定数、であり、
前記第1の通信リンクが、前記第2の通信リンクに比して、より大きいレイテンシを有する、
方法。
【請求項2】
前記第1の通信リンクが、前記第2の通信リンクより広い帯域幅を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の通信リンクで空間波伝搬のために最大使用周波数を特定するステップをさらに含み、
前記トリガデータを送信するステップが、前記最大使用周波数以下の周波数において前記第2の通信リンクで前記トリガデータを送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の通信リンクで空間波伝搬のために最小使用周波数を特定するステップをさらに含み、
前記トリガデータを送信するステップが、前記最小使用周波数以上の周波数において前記第2の通信リンクで前記トリガデータを送信するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記トリガデータを送信する前記ステップが、臨界角(critical angle)未満で前記電磁波を送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送信局から離れた受信局において前記コマンドデータを受信するステップと、
前記受信局において前記トリガデータを受信するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の通信リンクおよび前記第2の通信リンクの両方で前記コマンドデータを送信するステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記コマンドデータを受信する前記ステップが、前記第2の通信リンクを介して前記コマンドデータを受信する前に、前記第1の通信リンクを介して前記コマンドデータを受信
するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記コマンドデータを受信する前記ステップが、前記第1の通信リンクを介して前記コマンドデータを受信する前に、前記第2の通信リンクを介して前記コマンドデータを受信するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記トリガデータを受信する前記ステップに応答して前記トリガデータ内の識別された前記1つまたは複数のコマンドのうちの少なくとも1つを実行するステップであって、前記少なくとも1つのコマンドが、前記受信局においてプロセッサを使用して実行される、ステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
実行する前記ステップが、前記コマンドデータおよび前記トリガデータの両方が、前記受信局において完全に受信されたとき、またはその後に発生する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
受信局のアンテナのための、電波地平線より大きい空間波伝搬のための、跳躍距離を実現するために利用可能な周波数範囲のために、取出し角度で送信された電磁波を受信するために、受信局のアンテナを構成するステップであって、前記受信局が、前記アンテナと動作可能に接続されているモデムを備えるステップと、
第1の通信リンクを介して受信局においてコマンドデータを受信するステップであって、前記コマンドデータが、1つまたは複数のコマンドを定義する、ステップと、
第2の通信リンクを形成するために、空間波伝搬を介して前記受信局の前記アンテナにおいてトリガデータを受信するステップであって、前記トリガデータが、前記1つまたは複数のコマンドのうちの少なくとも1つを識別する識別子を含む、ステップと
を含む方法であって、
前記コマンドデータを送信するステップが、前記コマンドデータが、前記トリガデータの送信の直前に送信を停止することによって、前記トリガデータが送られようとしていることを示唆するステップを含み、
前記トリガデータが、空間波伝搬を介して受信された電磁波を使用して前記第2の通信リンクで前記受信局に渡り、
前記受信局が、前記空間波伝搬を介して受信された電磁波を使用し、
前記トリガデータを受信するステップの間に受信された前記電磁波が、電離圏から1回より多く跳躍され、
前記トリガデータを、前記受信局の前記モデムで復調するステップを更に含み、
前記コマンドデータが、空間波伝搬を使用せずに前記第1の通信リンクで前記受信局に渡り、
前記第1の通信リンクが、以下の式で定義されるような高レイテンシ(レイテンシ high)を有し、

レイテンシ high > (d/c)*k

ここで、d=伝搬経路距離、c=光速、k=1.1のスカラー定数、であり、
前記第2の通信リンクが、前記第1の通信リンクに比して、より小さいレイテンシを有する、
方法。
【請求項13】
前記第1の通信リンクが、前記第2の通信リンクより広いデータ帯域幅を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記トリガデータを受信する前記ステップに応答して前記トリガデータ内の識別された前記1つまたは複数のコマンドのうちの少なくとも1つを実行するステップであって、前記少なくとも1つのコマンドが、前記受信局においてプロセッサを使用して実行される、ステップ
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
メモリに結合されたプロセッサと、
前記プロセッサに応答し、通信ネットワークに結合された第1のネットワークインターフェースであって、前記第1のネットワークインターフェースが、前記通信ネットワークを使用して1つまたは複数のコマンドを定義するコマンドデータを送るように構成され、前記第1のネットワークインターフェースが、高データ帯域で、前記通信ネットワークを介して通信するように構成され、当該高データ帯域が、毎秒1,000,000データユニット(units of data)より大きい、第1のネットワークインターフェースと、
前記プロセッサに応答し、無線周波数通信インターフェースに結合された第2のネットワークインターフェースと、
前記無線周波数通信インターフェースに結合されたアンテナシステムと
を含むシステムであって、
前記無線周波数通信インターフェースが、前記第1のネットワークインターフェースの前記高データ帯域より小さい低データ帯域において前記アンテナシステムからブロードキャストされた電磁波を使用してトリガデータを送るように構成され、
前記コマンドデータを送ることが、前記コマンドデータが、前記トリガデータの送信の直前に送信を停止することによって、前記トリガデータが送られようとしていることを示唆することを含み、
前記アンテナシステムが、前記電磁波を、電離圏から1回より多く跳躍させるための、取出し角度、及び、周波数で、電磁波を送信するように構成され、
前記アンテナシステムおよび無線周波数通信インターフェースが、空間波伝搬を介して前記電磁波を送信するように構成され、
前記トリガデータが、前記1つまたは複数のコマンドのうちの少なくとも1つを識別する識別子を含み、
前記アンテナシステムが、以下の式で定義される低レイテンシ(レイテンシ low)で通信するように構成され、

レイテンシ low <=(d/c)*k

ここで、d=伝搬経路距離、c=光速、k=1.1のスカラー定数、であり、
前記第1のネットワークインターフェースが、高レイテンシで、前記通信ネットワークを介して通信するように構成され、前記第1のネットワークインターフェースの前記高レイテンシが、前記アンテナシステムの前記低レイテンシより大きい、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明の一実施例は、例えば、低レイテンシ/低データ帯域幅および高レイテンシ/高データ帯域幅の経路を使用する通信方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近の技術改良が、非常に長い距離をわたって通信する能力を劇的に改善してきた。今では、大規模な光ファイバおよび衛星ネットワークによって、世界の遠く離れた地域は、互いに通信することができる。しかし、大西洋または太平洋を越えるなど、このような遠距離に及ぶことにより、光ファイバケーブルは、往復約60ミリ秒以上のレイテンシまたはタイムラグを招くことがある。衛星通信は、さらに大きな遅延時間を経験することがある。多くの場合、この高レイテンシは、通信媒体および機器に固有ものであるので、これを克服することはできない。例えば、光が、自由空間を通じて同じ距離を伝わる電波より30%〜40%遅く光ファイバを渡ることもある。光ファイバのネットワークは、通常、レイテンシをさらに増加させる複数の中継器を要する。一般に、多くの状況で問題となるわけではないが、この高レイテンシは、時間に影響されやすい活動、特に複雑なロジックを要する、および/または急速に変化する条件に依存する、時間に影響されやすい活動を実行する際に容認できない遅延をもたらすことがある。例えば、これらのレイテンシの問題点は、ほんの数例を挙げれば、分散型コンピュータシステムの動作および/または同期、地理的に広大なセンサアレイを用いた科学実験、ならびに、遠隔医療/診断活動におけるなど、膨大な活動に対して問題を引き起こす可能性がある。1つの特定の例では、世界市場においてセキュリティまたは他の金融商品を売買する注文は、通常、光ファイバ回線、同軸ケーブル、またはマイクロ波通信リンクを使用するシステムでデータおよび指示を搬送する通信リンクに頼っている。光ファイバ回線の全域にわたる高レイテンシによって引き起こされるなど、注文を実行する際のあらゆる遅延が、重大な財政上の損失となる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
独特な通信システムおよび方法が、上述のレイテンシの問題点、ならびに他の問題点に対処するために開発されてきた。通信システムでは、コマンドデータは、トリガデータが受信される前に(または同時に)受信局で受信されるように送信される。コマンドデータは、1つまたは複数のアクションを取るために、コンピュータおよび/または機械デバイスなどの機械を制御するための1つまたは複数の指令、指示、アルゴリズム、および/またはルールを含む。例えば、1つの形式におけるコマンドデータは、一定の価格水準、範囲で、および/または他の条件に基づいて、特定のオプションまたは株式を買いおよび/または売るためのプログラムを含む。コマンドデータは、通常(全ての状況においてではないが)、トリガデータよりもサイズが大きく、その結果、コマンドデータは、同じデータ帯域幅を有する通信リンクで送信するのにトリガデータよりも長い時間がかかる。トリガデータは、コマンドデータ内の、実行する1つまたは複数のコマンドを識別する情報を含む。例えば、トリガデータは、特定の価格(または複数の価格)で購入すべき特定の株式(または複数の株式)を識別するコマンドデータ内の1つまたは複数の特定のオプションを識別することができる。1つの例では、コマンドデータは、光ファイバケーブルなどでの高帯域幅かつ高レイテンシを有する通信リンクで送信され、トリガデータは、電離圏から電波を屈折および/または散乱させることによる空間波伝搬を通じるなどして、低帯域幅かつ低レイテンシを有する通信リンクで送信される。次に、比較的小さいサイズのトリガデータは、トリガデータが、光ファイバケーブルによってもたらされる高帯域幅かつ高レイテンシの通信リンクで送信された場合よりも、受信局で素早く受信することができる。この通信システムおよび方法は、遠く離れた場所における遠い距離を越える金融取引などの複雑な時間に影響されやすいアクションを実行するための時間を劇的に低減する。1つの形式では、この技法は、大西洋横断通信のためなど、電波地平線を通り越し、遠く離れてアクションを実施するために使用される。この技法は、1方向タイプの通信に対して、または双方向タイプの通信に対してさえも、適用されることが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの例におけるこの独特の通信システムおよび方法は、複数の通信リンクを使用する。1つの形式では、通信リンクは、異なる通信媒体を使用する。このようなシステムは、例えば、市場イベント、報道、所定の日付および時間、等であることもあるトリガイベントに先立って、高レイテンシ/高帯域幅のリンクで事前にプログラムされたコマンドまたはルールの大きなコレクションを送信するために使用されてもよい。このルールまたは事前にプログラムされたアクションのセットは、実行可能プログラムに対するソフトウェアアップデートとして、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)に対するファームウェアアップグレードとして送られてもよい。トリガイベントが発生したとき、トリガデータは、低レイテンシ/低帯域幅のリンク単独で、または両方のリンクで送られることが可能であり、事前にプログラムされたコマンドが計画通りに実行されるようにする。
【0005】
システムの1つの例では、低レイテンシ/低帯域幅の通信リンクは、光ファイバケーブルで動作するパケット交換型ネットワークである場合もある比較的高いレイテンシ/高帯域幅の通信リンクと協働してデータを送信するために電波を使用する。このような組合せは、様々な組合せを含んでもよく、高レイテンシのリンクと低レイテンシのリンクとの間の格差を大きく変化させる。低レイテンシのリンクは、北アメリカとヨーロッパとの間の伝搬経路で送信するために、短波(HF:high frequency)の電波を使用してもよい。電波は、例えば、1方向のレイテンシが20〜25ms以下(往復40〜50ms)で送信してもよい。比較的高レイテンシのリンクは、異なる伝搬経路上で、または、場合によっては、例えば、レイテンシが1方向で約30ms以上、もしくは双方向で60ms以上を有することもある同じ2つの大陸間の異なる媒体を通じてデータを搬送してもよい。
【0006】
また、システムは、太陽および大気の条件に依存する遠く離れた場所の間で、利用可能な最高の信号強度を維持するために、異なるHF帯を絶えず監視し、使用してもよい。この監視は、第三者のデータにアクセスすること、実験によって取得された結果を分析すること、および/またはソフトウェアモデリングを使用することを含んでもよい。これらの条件は、長距離にわたってHF送信を中継するために空間波伝搬を使用することがある低レイテンシのリンクにおいて特に重要になることがある。この空間波伝搬は、地上の、または場合によっては、空中の中継器局によって増強されてもよい。
【0007】
別の態様では、システムの全体的なセキュリティは、悪質な第三者を混乱させ、今後の送信を傍受し、解読しようとする試みを抑止するために、別々の通信リンクでアクションおよび/またはトリガメッセージの連続的なストリームを送ることによって強化されてもよい。これらのメッセージは、非常に短くてよく、または、連続して、もしくは所定のスケジュール上のほんの短い期間に行われる可能性のある様々な他の送信と混ぜ合わされてもよい。関連した態様では、セキュリティは、1つまたは複数の周波数の空間波伝搬でショートメッセージを送ることによって、または、同時にいくつかの周波数でごく一部のメッセージを送ることによって強化されてもよい。また、暗号化、双方向のハッシュ化等などの様々な追加の技法が、セキュリティを強化するために用いられてもよいが、両方のリンクに追加のレイテンシを招くことがある。
【0008】
この通信システムおよび方法の独特の特性を理解するのに役立つように、通信システムおよび方法は、株式、債券、先物、または他の金融商品の取引を実行することに関連して説明されるが、このシステムおよび方法が、分散型コンピューティング、科学分析、遠隔医療、軍事作戦、他に対するものなど、レイテンシが重要である多数の他の分野で使用されることが可能であるということが認識されよう。
【0009】
本発明のさらなる形式、オブジェクト、特性、態様、利益、利点、および実施形態は、詳細な説明およびこれに添付して提供された図面から、明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】通信リンクのうちの1つが空間波伝搬を使用する、別々の通信リンクでデータを送信するためのシステムの概略図である。
図2図1の空間波伝搬をさらに示す概略図である。
図3図1の空間波伝搬において、地上をベースとした中継器の使用を示す概略図である。
図4図1の空間波伝搬において、飛行中の中継器の使用を示す研究中の概略図である。
図5図1に示された電離層を含む大気におけるさらなる層を示す概略図である。
図6図5に示された大気の様々な電離層を示す概略図である。
図7図1図6に全体的に示された空間波伝搬のさらなる詳細を示す概略図である。
図8図1の通信ノードに関するさらなる詳細を示す概略図である。
図9図8におけるRF通信インターフェースに関するさらなる詳細を示す概略図である。
図10図1図9に示されたもののような複数の通信リンクを調整して使用することを示すタイミング図である。
図11図1図9に示されたもののような複数の通信リンクを調整して使用することを示すタイミング図である。
図12図1図9に示されたもののような複数の通信リンクを調整して使用することを示すタイミング図である。
図13図1図9に示されたもののような複数の通信リンクを調整して使用することを示すタイミング図である。
図14図1図13のシステムによって行われるアクションを全体的に示す流れ図である。
図15図14に示されたアクションに関するさらなる詳細を示す流れ図である。
図16図14に示されたアクションに関するさらなる詳細を示す流れ図である。
図17図14に示されたアクションに関するさらなる詳細を示す流れ図である。
図18図14に示されたアクションに関するさらなる詳細を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の諸原理の理解を促すために、ここで参照が図面に示された実施形態に対して行われ、特有の言語が、同じものを説明するために使用される。しかしながら、本発明の範囲は、それによって制限されるものではないことが理解されよう。説明された実施形態の中のいかなる代替形態、およびさらなる変更形態、ならびに本明細書で説明されたような本発明の諸原理の任意のさらなる適用例は、本発明が関係する当業者に対して通常発生するであろうものとして意図される。本発明に関係のないいくつかの特性は、明快にするために示されないことがあるということが当業者には明らかであろうが、本発明の1つの実施形態は、極めて詳細に示される。
【0012】
図1は、100において、低レイテンシ、低帯域幅の通信リンク104を介してデータを、および高レイテンシ、高帯域幅の通信リンク108を介して別個のデータを伝送するように構成されたシステムの1つの例を示す。通信リンク104および108は、第1の通信ノード112と第2の通信ノード116の間の別個の接続を提供する。低レイテンシの接続104は、空間波伝搬を介して自由空間を通過する電磁波124を使用してデータを送信するように構成されてもよい。電磁波124は、第1の通信ノード112内の送信機によって生成され、伝送回線136に沿ってアンテナ128まで通過してもよい。波124は、アンテナ128によって放射されてもよく、大気120の電離した部分に遭遇する。次に、この放射された電磁エネルギーは、大気120の電離した部分によって屈折されることがあり、波124の向きを地球の方へ変化させる。波124は、伝送回線140によって第2の通信ノード116に結合された受信アンテナ132によって受信されてもよい。図1に示されたように、送信通信ノードは、電磁エネルギーを搬送するための1つまたは複数の伝送回線を必要とせずに地球表面をわたって電磁エネルギーを長距離送信するために空間波伝搬を使用してもよい。
【0013】
また、データは、高レイテンシの通信リンク108を使用して通信ノード112と116との間で送信されてもよい。図1に示されたように、高レイテンシの通信リンク108は、海洋または他の水域の下または中を通過すること含むこともある地球を通過する伝送回線144を使用して実装されてもよい。図1に示されたように、高レイテンシの通信リンクは、中継器152を含んでもよい。図1は、任意の適切な数の中継器152が使用されてもよいが、伝送回線144に沿う4つの中継器152を示す。また、伝送回線144は、中継器を全く有さなくてもよい。図1は、第1の通信ノード112から第2の通信ノード116へ情報を送信する通信リンク104を示すが、送信されたデータは、通信リンク104、108に沿って両方向に通過してもよい。
【0014】
図1に示された構成は、さらに図2に示され、ここで、第1の通信ノード112および第2の通信ノード116は、地理的に互いから遠く離れており、地球(156)の表面のかなりの部分によって隔てられている。地球の表面のこの部分は、1つまたは複数の大陸、海洋、山脈、または他の地理的エリアを含んでもよい。例えば、図1図7における、跨った距離は、単一の大陸、複数の大陸、1つの海洋、等をカバーしてもよい。1つの例では、ノード112は、アメリカ合衆国のイリノイ州シカゴにあり、ノード116は、連合王国のイングランドのロンドンにある。別の例では、ノード112は、ニューヨーク州ニューヨーク市にあり、ノード116は、カリフォルニア州ロサンゼルスにあり、両市は、北アメリカにある。距離、通信ノード、および通信リンクの任意の適切な組合せによって、満足のいくレイテンシおよび帯域幅をもたらすことができるということが想像される。
【0015】
図2は、空間波伝搬によって、電磁エネルギーが長距離を渡ることができるということを示す。空間波伝搬を使用すると、低レイテンシの通信リンク104は、地球に向けて電磁波124を屈折させるように十分に電離した大気120の一部に電磁波124を送信する。次に、この波は、地球の表面によって反射され、上層大気120の電離した部分に戻されることがあり、ここで、波は、再び地球に向けて屈折されることもある。このように、電磁エネルギーは、繰り返し「跳躍(skip)」することが可能であり、低レイテンシ、低帯域幅の信号124が、非空間波伝搬によってカバーされ得る距離よりもかなり遠い距離をカバーすることを可能にする。
【0016】
図1に示されたシステムの別の例が、図3に出ており、ここで、図1および図2に対して論じられた空間波伝搬は、中継器302および306を使用して強化されてもよい。この例では、第1の中継器302は、アンテナ128から発する低レイテンシの通信信号を受信してもよい。信号は、電離した領域120によって屈折され、地球に戻されることがあり、ここで、信号は、中継器302によって受信され、空間波伝搬を介して再送信されてもよい。屈折された信号は、中継器306によって受信され、アンテナ132を介して第2の通信ノード116に空間波伝搬を使用して再送信されてもよい。2つの中継局が、図3に示されているが、地上の中継局302の任意の適切な数、構成、または位置決めが考えられる。中継器302、306の数を増加させると、大気ミッションの広範な配列の中を比較的遠い距離をわたって低レイテンシの信号を送信する機会をもたらすことがあるが、信号を受信し、再送信する中継器回路の物理的な制限が、低レイテンシの通信リンク104にさらなるレイテンシを追加することがある。
【0017】
図4は、図1に示されたシステムの別の例を示し、ここで、第1の通信リンクに沿った1つまたは複数の中継器は、航空機、飛行船、気球、または大気中で空中に中継器を維持するように構成された他のデバイス410の中など、飛行中である。この例では、アンテナ128を介して第1の通信ノード112から送信された信号は、見通し内通信402として、または本明細書の他の場所で説明されたように、空間波伝搬によって飛行中の中継器414によって受信されてもよい。信号は、飛行中の中継器414によって受信され、見通し内通信406として、または低レイテンシのリンク104に沿って空間波伝搬によって第2の通信ノード116に再送信されてもよい
空間波伝搬に関するさらなる詳細が、図5図7に示される。開示されたシステムと上層大気の様々な層との関係が、図5に示される。無線伝送のために、上層大気の層は、対流圏504、成層圏508、および電離圏512などの連続的に高くなる層に、図示のように、分割されてもよい。
【0018】
電離圏は、高濃度の電離した粒子を含むという理由からそのように命名されている。地球から最も遠い電離圏におけるこれらの粒子の密度は、非常に小さく、地球に比較的近い電離圏のエリアでは漸進的に高くなる。電離圏の上層の領域は、高エネルギーの紫外線放射を含む、太陽からの強力な電磁放射によって活発化される。この太陽放射は、空気を自由電子、陽イオン、および陰イオンに電離させる。上部電離圏における空気分子の密度が小さくても、宇宙からの放射粒子が非常に高エネルギーなので、存在する比較的少ない空気分子を大規模に電離させる。電離は、空気が濃くなるにつれて強度を弱めながら電離圏を通じて下方にまで及び、したがって、最高水準の電離は、電離圏の上端で発生する一方、最低水準の電離は、電離圏の比較的低い部分で生じる。
【0019】
さらに、電離圏512の上端と下端との間のこのような電離における差が、図6に示される。電離圏は、図6に示され、3つの層は、最も低いレベルから最も高いレベルまで、個々に、D層608、E層612、およびF層604と呼ばれている。さらに、F層604は、616におけるF1(より高い層)、および、620におけるF2(より低い層)と呼ばれる2つの層に分割されることがある。電離圏における層616および620の存在の有無、および、それらの地球上の高さは、太陽の位置と共に変化する。正午に、電離圏を通過する太陽624からの放射は、最大であり、日没時に次第に弱まり、夜間に最低となる。放射がなくなると、多くのイオンが再結合し、D層608およびE層612を消失させ、さらに、夜間、F1層616およびF2層620を単一のF層604に再結合させる。太陽の位置は、地球上の所与の地点に対して変化するので、電離圏512の層608、612、616、および620の正確な特徴は、予測することが極めて困難になることもあるが、実験によって特定されてもよい。
【0020】
電波が空間波伝搬を使用して遠く離れた場所に到達する能力は、(存在するときの)層608〜620におけるイオンの密度、送信された電磁エネルギーの周波数、および送信角度などの様々な因子に依存する。例えば、電波の周波数が徐々に増加された場合、電離圏512の最小の電離層であるD層608によって電波が屈折される可能性のない点に到達する。波は、D層608を通り、E層612まで存続することもあり、ここで波の周波数が依然として大きすぎるので、同様にこの層を通過する信号を屈折させることができないこともある。波124は、地球に向けて曲げられる前に、F2層620まで、および、場合によっては、同様にF1層616まで、存続することもある。場合によって、周波数は、あらゆる屈折が発生することを不可能にする臨界周波数を超えることもあり、電磁エネルギーが地球の大気圏外へ放射されることを引き起こす(708)。
【0021】
このように、一定の周波数を超えて垂直に送信された電磁エネルギーは、宇宙まで続き、電離圏512によって屈折されない。しかし、一部の臨界周波数より低い波には、伝搬角度704が垂直よりも小さい場合、屈折されることがあるものもある。また、伝搬角度704を小さくすることによって、跳躍距離724を渡り、遠く離れたアンテナ132に到達することを可能にする跳躍帯720の範囲内で、アンテナ128によって送信された電磁波124は、地球の表面に向けて屈折されることが可能になる。このように、一定の跳躍距離724を越えて空間波伝搬が成功する機会は、さらに、送信角度および周波数に依存し、したがって、最大使用周波数は、電離圏の条件、所望の跳躍距離724、伝搬角度704と共に変化する。また、図7は、地表波の信号および/または見通し線の信号716などの非空間波伝搬が、跳躍距離724を渡る可能性がないということを示す。
【0022】
図8は、通信ノード112および116のような通信ノード800のさらなる態様の1つの例を示す。通信ノード800は、通信ノード800の様々な態様を制御するためにプロセッサ804を含むことができる。プロセッサは、ルールまたはコマンドデータ820を格納するのに役立つメモリ816に結合されてもよい。また、ユーザ入力を受け入れ、ユーザに出力をもたらす(I/O)ためのデバイス(824)が含まれてもよい。これらのデバイスは、キーボードもしくはキーパッド、マウス、フラットパネルモニタ等などの表示装置、プリンタ、プロッタ、もしくは3Dプリンタ、カメラ、またはマイクロフォンを含んでもよい。ユーザI/Oのための任意の適切なデバイスが、含まれてもよい。また、ノード800は、プロセッサ804に応答し、通信ネットワーク836に結合されたネットワークインターフェース832を含んでもよい。セキュリティモジュール828が、同様に含まれてもよく、通信ノード800の間を通過する際に、第三者がデータを傍受、閉塞、または変更する機会を低減または除去するために使用されてもよい。1つの例では、通信ノード800は、ノード800の様々な態様の相互作用を制御するためのソフトウェアを実行するコンピュータとして実装される。
【0023】
ネットワークインターフェース836は、コマンドデータ820、または、トリガシステム840から受け渡され得るトリガデータなどのデータを送り、受信するように構成されてもよい。通信ネットワーク836は、インターネットなどのネットワークに結合され、空間波伝搬を使用せずにデータを送り、受信するように構成されてもよい。例えば、通信ネットワーク836は、光ファイバ、または、前図に示された伝送回線144と同様の、地球に沿って走る他の伝送回線でデータを送信し、受信してもよい。
【0024】
ノード800は、プロセッサ804に応答し、無線周波数通信インターフェース812に結合された第2のネットワークインターフェース808を含んでもよい。この第2のネットワークインターフェース808は、コマンドデータ820、または、トリガシステム840から受け渡されるトリガデータなどのデータを伝送するために使用されてもよい。ネットワークインターフェース808は、複数のアンテナまたはアンテナ素子を含み得るアンテナ128のようなアンテナに結合されてもよい。無線周波数通信インターフェース808は、アンテナ128を介して送信され、および/または受信された電磁波を使用してトリガデータなどのデータを送り、受信するように構成されてもよい。上記で論じられたように、アンテナ128は、空間波伝搬を介して電磁波を送り、受信するように構成されてもよい。
【0025】
ノード800は、図9に示されたさらなる態様を含むことができる。無線周波数通信インターフェース812は、アンテナ128を使用して電磁エネルギーを送信するように構成された送信機904を含んでもよい。受信機908は、同様にオプションとして含まれ、アンテナ128から電磁波を受信するように構成されてもよい。また、送信機904および受信機908は、送信機904によって送信するために、デジタルストリームからの情報またはデータを符号化するためにインターフェース812によって受信された信号を変調するように構成されたモデム912に結合されてもよい。また、モデム912は、プロセッサ804によって使用でき、または、メモリ816に格納され得るデジタルデータのストリームに、送信された信号を復号するためにアンテナ128から受信機908によって受信された信号を復調するように構成されてもよい。
【0026】
図10から図13は、様々なイベントに対応するコマンドおよびトリガデータを送信するために、どのように様々なネットワークが単独または一斉に使用可能であるかを示す、動作中の開示のシステムの例を示す。図10図13は、「A」および「B」と分類された2つの別個の通信リンクの使用状況を示す。これらのリンクは、示されたように、別々にまたは同時に任意の適切な通信リンクを使用してよい。例えば、通信リンクAは、通信リンク104のような低レイテンシのリンクであってよく、通信リンクBは、通信リンク108のような高レイテンシのリンクであってよい。別の例では、両方のリンクAおよびBが、低レイテンシの通信リンクであってもよい。さらに別の例では、両方の通信リンクが、高レイテンシの通信リンクであってもよい。別の態様では、データ帯域幅の任意の組合せが、リンクAおよびBに対して使用されてもよい。例えば、リンクAは、高または低データ帯域幅を有する低レイテンシのリンクであってもよく、リンクBは、高または低データ帯域幅を有する高レイテンシのリンクであってもよい。
【0027】
より詳細には、1つの例では、リンクAは、トリガ信号を搬送する低レイテンシ/低帯域幅の通信リンクであり、空間波伝搬を介して伝搬されたHF電波を使用して本明細書で論じられたように実装される。この例では、リンクBは、コマンドデータを搬送する高レイテンシ/高帯域幅の通信リンクであり、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、または、他の伝送回線を使用して本明細書で論じられたように実装される。
【0028】
図10は、時間の経過と共に、イベント1020、1024、および1028に対応するデータを受け渡すリンクAおよびBを示すこのような動作中のシステムを示す。図10では、リンクBは、低レイテンシのリンクAよりも高いデータ帯域幅および高いレイテンシを有するものとして示される。高レイテンシのリンクBは、対応する連続イベントに先立ち、ある期間にわたってコマンドデータを伝送するために利用される。イベント1020の前に、コマンドデータ1016は、高レイテンシのリンクBで伝送されてもよく、リンクBの比較的高いデータ帯域幅のため、大量のデータを伝送するのに比較的短い時間しかかからない。ほぼイベント1020が発生する時点で、トリガ信号1012は、低レイテンシのリンクAで送信されてもよい。トリガ信号1012は、プロセッサ804などのプロセッサによって実行される1つまたは複数のコマンドを識別する識別子を含んでもよい。
【0029】
この処理は、何度繰り返されてもよく、ここで、その後のイベント1024に対応するデータ1017は、イベント1024より先に高レイテンシのリンクBで伝送されてもよい。次に、トリガ信号1013は、受信通信ノードのプロセッサにおいて様々な指示またはルールを実行する原因となるイベント1024に応答して空間波伝搬を使用する低レイテンシのリンクAで送られてもよい。イベント1028は、システムに、予めデータ1018と共に送られるコマンドを選択し得るトリガ1024を送らせてよい。このように、図10は、1つの通信ノードから遠く離れた通信ノードに高レイテンシのリンクBでデータ1016、1017、および1018を連続して伝送することを示す。イベント1020、1024、および1028が時間と共に発生するので、トリガ信号1012、1013、1014は、コマンドまたは対応するイベントが起こる前に送られるデータ1016、1017、および1018の他の態様に作用するように、遠く離れた受信通信ノードをトリガするように構成された情報を、素早く伝送するために低レイテンシのリンクAを使用してトリガされてもよい。
【0030】
リンクAおよびBの他の構成および使用は、同様に想像される。別の例では、リンクAは、コマンドデータおよびトリガ信号の両方を搬送する低レイテンシ/低帯域幅の通信リンクであり、空間波伝搬を介して伝搬されるHF電波を使用して本明細書で論じられたように実装される。この例では、リンクBは、コマンドデータおよびトリガデータを搬送する高レイテンシ/高帯域幅の通信リンクであり、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、または他の伝送回線を使用して本明細書で論じられたように実装される。
【0031】
開示のシステムのこの例の動作は、図11に示される。図11では、データ1116、1117、1118は、低レイテンシのリンクAおよび高レイテンシのリンクBの両方を使用して送信される。また、トリガ信号1112、1113、および1114は、イベント1120、1124、および1128に応答して、図示されたようにリンクAおよびリンクBの両方で送信されてもよい。この構成では、低レイテンシのリンクAおよび高レイテンシのリンクBは、個々に冗長性をもたらし、その結果、トリガまたはコマンドデータが、送信または受信されるのに失敗しても、(リンクA上の信号1112またはリンクB上のデータ1118およびトリガ信号1114などの)データは、依然として、別の通信リンクを通じて遠く離れた通信ノードに受け渡されてもよい。信号1112または1114は、機器故障、大気条件の変更、切断または損傷した光ファイバケーブル、アンテナまたはアンテナアレイへの損傷、等などのあらゆる理由のために受信または送られなくてもよい。
【0032】
図11に示されたように、リンクAは、データ1116、1117、1118を伝送するためにさらなる時間を要することがあり、この場合、低レイテンシのリンクAは、高レイテンシのリンクBより低いデータ帯域幅を有する。他の例では、これらの局面は、逆転されることもあり、この場合、高レイテンシのリンクBは、データを伝送するために低レイテンシのリンクAより長い時間がかかり、または両方のリンクAおよびBは、ほぼ同じ時間がかかることもある。図11は、例えば、データ1116は、高レイテンシ/高帯域幅のリンクB上よりも、低レイテンシ/低帯域幅のリンクA上を送信するのに長い時間がかかることがあるということを示す。
【0033】
図12は、高レイテンシ/高帯域幅のリンクBで受け渡されたコマンドおよびトリガデータに対応するコマンドおよびトリガデータを伝送する低レイテンシ/低帯域幅のリンクAの別の例を示す。この例では、データ1216は、イベント1220より先にリンクBで伝送される。トリガ信号1212は、コマンド、ルールの比較、または、データ1216に対応する他の指示を活性化し、または実行するためにイベント1220に応答してリンクAで受け渡される。この例では、高レイテンシのリンクBは、符号化データの送信1240の安定したストリームの一部としてデータ1216を伝送する。符号化データ1240は、データ1216をマスクするために、ハッシュ化された、暗号化された、または別の方法で難読化されたデータの送信を含んでもよく、不正アクセスの機会を低減または除去する。このデータの符号化は、公開鍵または秘密鍵の暗号化、1方向または双方向のハッシュ化、等などの任意の適切な技法を使用してもよい。この例では、符号化データのストリーム1240は、高レイテンシのリンクBで連続して伝送され、トリガ信号1212、1213、および1214と共にデータ1216、1217、および1218を含む。また、図12は、システムが、符号化データ1240(1212、1213)の中にトリガ信号を含まずにトリガ信号を送信するように構成されてもよく、トリガデータ1214の最近のセットと共に低レイテンシのリンクAで符号化されたストリーム1240をオプションとして送り始めてもよいことを示す。コマンドまたはトリガデータを含んでも含まなくてもよいデータの連続的なストリームを送ることによって、送信1240内の符号化されたコマンドへの不正アクセスは、イベント1220、1224、および1228に先立って、全体的に低減または除去されることが可能である。
【0034】
また、低レイテンシのリンクA上を送られる送信は、不正アクセスの機会を低減または除去するために符号化されてもよく、符号化データ1240と共に同時に送られても、送られなくてもよい。図12に示されたように、トリガ信号1212は、符号化データの連続的なストリームの一部ではない状態で送られてもよいが、一方、別の例では、同様のトリガ信号1214は、符号化データ1240の一部として送られてもよい。低レイテンシのリンクAと共に、公開鍵または秘密鍵の暗号化、1方向のまたは双方向のハッシュ化、またはトリガデータ1214を覆い隠す他の適切な手段などの同様の符号化技法が、データに対して使用されてもよい。連続的な符号化データのストリームの一部としてトリガデータを送ることによって、トリガ信号が、時間に影響されやすくなることがあり、使用される前、またはその有効性が切れる前に、トリガ信号の内容を特定するのに途方もなく費用がかかるようにするので、不正アクセスが低減または除去されることが可能である。
【0035】
動作中の開示のシステムの別の例は、図13に示されており、ここで、トリガ信号1312、1313、1314は、低レイテンシのリンクAと一致することがあり、搬送波信号またはデータのストリーム1350を送ることを止める。通信ノードは、搬送波1350を受信するように構成されてもよく、トリガ信号を送るより先に、搬送波1350が送られることを止める場合、トリガ信号1312、1313、または1314を受け入れることをトリガされてもよい。搬送波信号1350は、空間波伝搬によって、または、任意の他の適切な手段によって送られる連続的なデジタルまたはアナログ信号を含んでもよい。信号は、単一の周波数における連続的なアナログ信号、時間と共に連続して変化する信号、または他の適切な信号を含んでもよい。また、搬送波信号1350は、例えば、同じままの、または、時間と共に予測可能な方法で変わる情報を含む繰り返された一連のデータグラムを含むデジタルデータ送信を含んでもよい。
【0036】
例えば、1315において、搬送波信号の脱落または変更は、受信通信ノードに対するトリガ信号、または、トリガ信号が送られようとしていることを示唆することがある。この例は、搬送波1350が、トリガ信号1312、1313、または1314の送信の直前に1315において送信を停止する場合など、「低信号」条件でのデータ1316、1317、1318に基づいてレスポンスをトリガするように構成された通信ノードとして特徴付けられてもよい。高レイテンシのリンクBは、同様に構成されてもよい。搬送波1350の使用は、上記で論じられた任意のイベントに応答するために図10図13に示された任意の他の方法、または、その任意の組合せと併用して使用されてもよい。
【0037】
本明細書で開示された例(図10図13など)のいずれかにおいて、システムの全体的なセキュリティは、悪質な第三者を混乱させ、今後の送信を傍受し、解読しようとする試みを抑止するために別個の通信リンクでアクションおよび/またはトリガメッセージの連続的なストリームを送ることによって強化されてもよい。同じメッセージは、異なる伝搬経路を有する別個の送信機および受信機、またはその任意の組合せで同時に複数のリンクで送られてもよい。これらのメッセージは、非常に短くても、または、他の送信と混ぜ合わされてもよく、連続的に、または所定のスケジュール上のほんの短い期間に送られてもよい。関連した態様では、セキュリティは、1つまたは複数の周波数で、空間波伝搬でショートメッセージを送ることによって、または、同時にいくつかの周波数でメッセージの小さな部分を送ることによって強化されてもよい。また、暗号化、双方向のハッシュ化、等など、様々なさらなる技法が、セキュリティを強化するために用いられてもよいが、これらの技法は、両方のリンクにおいてさらなるレイテンシを招くことがある。
【0038】
両方のリンクをわたって同じまたは同様のサイズのデータを受け渡すために要求される時間における関連性は、図10図13から解釈されるべきではない。図10図13は、データを伝送するために高レイテンシ/高帯域幅のリンクBに要求される時間の長さと低レイテンシ/低帯域幅のリンクAに要求される時間の長さとの関係を示すこともあるが、図10図13は、制限するものではなく、例示的なものである。リンクAは、リンクBと同じサイズのデータを送るのにより多くまたは少ない時間をかけ、逆の場合も同様である。
【0039】
図10図13に示された通信リンクのいずれかにおいて、空間波伝搬は、データを送信するために使用されてもよい。例えば、リンクAおよびBの両方は、本明細書で論じられたような空間波伝搬を使用する低レイテンシのリンクであってよい。この例では、低レイテンシのリンクAおよびBは、両方、高または低データ帯域幅に対して構成されてもよい。別の例では、リンクAおよびBの両方は、非限定的な例を数例挙げると、光ファイバケーブルを通過する電磁波、銅線、等など、空間波伝搬以外の伝搬技法を使用する高レイテンシのリンクであってもよい。高レイテンシのリンクAおよびBは、高または低データ帯域幅に対して構成されてもよい。
【0040】
図14の1400において示されたものは、上記で論じられた特性を実装するシステム(例えば、図1に示されたシステム)によって取られることが可能であるアクションの一般的なフローである。コマンドまたはコマンドデータは、コマンドデータを送信するように構成されたノード112またはノード800などの送信通信ノードによって1404で最初に送られてもよい。システムは、トリガイベントを待ち(1408)、トリガイベントが発生するときに1412でトリガデータを送ってもよい。次に、(例えば、ノード116または800のような)受信通信ノードは、それに応じて、コマンドデータに含まれるコマンドを実行してもよい(1416)。
【0041】
図15に示されたものは、コマンドデータを送る際(1404)に行われることがあるアクションに関するさらなる詳細である。1504において、コマンドデータは、受信されるか、または作り出されてもよい。データは、送信する第三者から受信されてもよく、または、1つまたは複数のコマンドを生成するためにシステムそれ自体によって処理されてもよい。コマンドデータの1つの例は、金融取引によって実行される1つまたは複数の取引のコレクションである。コマンドは、様々なルールまたは前提条件に基づいて金融商品を自動的に買うおよび/または売るための注文を含んでよい。これらのルールまたは前提条件は、市場が一定の価格である場合、1つまたは複数の専門的な指標が購入もしくは売却を合図する場合、または、民間または政府機関から受信された一定の市場データが、所定のレベル(例えば、「新設住宅着工件数」、「国内総生産」、国債の金利、等)に対応する特定の値を含む場合、買うことまたは売ることを含んでよい。
【0042】
セキュリティプロトコルは、本明細書の他の場所で論じられたように、コマンドデータに対してオプションとして適用されてもよい(1508)。このようなセキュリティプロトコルは、公開鍵または秘密鍵の暗号化技法を使用してコマンドデータを暗号化すること、双方向のハッシュ化等などの符号化アルゴリズムを適用することを含んでもよい。コマンドデータをセキュアにするための任意の適切な技法が、データを第三者によって判読または使用できないようにするために使用されてもよい。
【0043】
コマンドデータは、送信通信ノードから受信通信ノードへ送信されることが可能である(1512)。一連の信号、パケット、および、任意の適切なサイズのデータグラムとしてコマンドデータを送ることなど、コマンドデータを通信するための任意の適切な技法が、使用されてもよい。コマンドデータもしくはトリガデータ(または両方)の送信は、通信リンク104などの低レイテンシ低帯域幅の通信リンクで、または、通信リンク108などの高レイテンシ高帯域幅の通信リンクで発生してもよい。また、コマンドデータは、順次またはほぼ同時に通信リンク104および108などの複数の通信リンクによって送信されてもよい。送信されたコマンドデータは、本明細書で論じられた通信リンクのいずれかを使用して、受信通信ノードによって受信されてもよい(1516)。システムは、データの一部が受信されない、または、送信中に破損した場合に、受信されたデータの整合性をオプションとしてチェックしてもよく、データを自動的に再び送るためにオプションとして送信通信ノードと調整してもよい。
【0044】
コマンドデータが、受信通信ノードで受信されたときに、コマンドが、実行のために準備されてもよい(1520)。このような準備は、トリガイベントが発生するときにプロセッサまたは他の回路によって実行されるようにコンピュータのメモリに格納されたソフトウェアをアップグレードする、またはリプレースすることを含んでもよい。別の例では、1520で実行するためにコマンドを準備することは、コマンドを自動的に実施するためにフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)をプログラムすることを含んでもよい。この処理は、FPGAまたは同様のプログラム可能な回路を使用するコンピュータに対してファームウェアアップグレードを実施することなどの任意の適切な手段によって発生してもよい。コマンドが、実行のために準備されたとき、システムは、次に、起こるべきトリガイベントを待ってもよい(1524)。
【0045】
システムは、起こるべきトリガイベントを待つ間、様々な他の活動を実行してもよく、この例が、図16に1408において示されている。トリガイベントが発生しなかった場合(1602)、様々なアクションが、通信リンクのどちらか一方の終端で、または両端で通信ノードによって行われてもよい。これらのアクションは、起こるべきトリガイベントを待つ間、連続して行われてもよい。
【0046】
1604において、システムは、最大使用周波数を特定してもよい。このアクションは、空間波伝搬を介して通信するリンク104などの通信リンクを維持するために行われてもよい。最大使用周波数は、電磁スペクトル内の広範囲の周波数で信号を送る送信機904を制御するためのプロセッサ804のようなプロセッサを使用することによって実験的に自動的に特定されてもよい。また、プロセッサは、他の送信通信ノードからのレスポンスをリッスンするための受信機908を制御してもよい。次に、プロセッサは、様々な遠く離れた通信ノードとの通信を達成するために使用されることがある最大使用周波数を特定するために、送られた信号および受信されたレスポンスを分析してもよい。
【0047】
別の例では、最大使用周波数は、政府機関などの第三者によって提供された伝搬データによって予測または特定されてもよい。このような第三者は、広範囲の周波数および距離にわたって空間波伝搬を連続して監視していることがあり、電磁スペクトル内の周波数の範囲にわたって跳躍距離を計算する補助としてこの伝搬データを提供する。また、距離、大気条件、および、伝搬に影響を与えるあらゆる他の因子のソフトウェアモデリングが、最大使用周波数を特定するために使用されてもよい。
【0048】
システムは、1608において、最小使用周波数を特定することができる。最小使用周波数は、上記で説明されたように、または更新された第三者の伝搬データを受信し、処理することによって実験的に特定されてもよい。次に、最大および最小使用周波数は、プロセッサによってアクセス可能なメモリに格納されてもよい(1612)。
【0049】
システムがイベントを待っているとき(1602)、通信ノードは、任意の有効なデータを含むことも含まないこともある信号の安定したストリームを送信してもよい。信号またはデータは、1616における送信のために準備され、上記で論じられたように、送信は、意味のあるコマンドデータまたはトリガデータを含んでも含まなくてもよい。次に、通信ノードは、例えば、一定の間隔で、または、データの特定配列によって送信を送ってもよい。このようにして、通信ノードは、通信リンクを維持してもよく、それによって、通信リンクが危険にさらされたときに、素早く気付くようになる。
【0050】
通信リンクが、(通信リンク104などの)空間波伝搬を使用する場合、システムは、プロセッサまたは他のロジック回路を使用して送信周波数を選んでもよい(1620)。送信周波数を選ぶことは、1604および1608において特定された最小使用周波数と最大使用周波数との間で周波数を選択すること含んでもよい。これは、送信および受信のために、時間と共に異なる周波数を繰り返し選ぶように構成された「周波数ホッピング」システムに従って行われてもよい。また、送信周波数を選ぶことは、スペクトル拡散の「信号ホッピング」構成の中など、周波数の所定のセットまたは範囲から周波数を選択することを含んでもよい。周波数は、異なる周波数で複数の送信機または受信機を使用する多入力/多出力(MIMO:Multiple−input/Multiple−output)などによる、任意の適切な技法に従って特定されてもよい。次に、送信周波数が特定されるとすぐに、データが送信されてもよい(1624)。
【0051】
図16に示されたアクションは、システムが発生するイベントを待つ間(1602)、並行して続いてもよい。トリガイベントが発生すると、トリガデータが送られることが可能である(1412)。トリガデータが送られたときにシステムが取ることが可能であるアクションのさらなる詳細は、図17に1412において示されている。トリガデータが、準備されてもよく(1704)、これには、第三者のデータソースからのトリガデータを抽出または受信すること、および通信リンク104または108などの通信リンクで送信するためにトリガデータを構成することを含んでもよい。セキュリティプロトコルは、第三者の個人が無許可でトリガデータを取得する機会を低減または除去するためにトリガデータに適用されてもよい(1708)。任意の適切なセキュリティプロトコルは、本明細書の他の場所で論じられたように適用されてもよい。
【0052】
次に、送信周波数が選ばれてもよい(1712)。例は、前もって特定されたような、または「信号ホッピング」構成の中などの周波数の所定のセットから周波数を選択することによって、最大使用周波数と最小使用周波数との間で周波数を選択することを含む。別の例では、システムは、同時に複数の周波数で送信してもよい。次に、システムは、本明細書の他の場所で論じられたように、1つまたは複数の通信リンクに沿って1716においてトリガデータを送信してもよい。
【0053】
図18は、トリガデータを受信するときにシステムが取ることが可能であるアクションのさらなる詳細を示す。1416において示されたように、受信通信ノードは、1804においてトリガデータを受信してもよい。1808において、セキュリティプロトコルは、スクランブルを解除するため、暗号解読するため、復号するため、またはそうではなく、トリガデータが送られたときに適用された可能性のあるあらゆるセキュリティ対策を解除するために適用されてもよい。次に、プロセッサは、トリガデータ中の送られた識別子に基づいて実行するコマンドを識別するために(1812)、トリガデータを処理してもよい。また、トリガデータは、実行する複数のコマンドを識別する複数の識別子を含んでもよい。次に、システムは、トリガデータ内の識別されたコマンドを実行してもよい(1816)。
定義および代替の用語解説
特許請求の範囲および明細書で使用される言葉は、以下に明示的に定義されたようなものを除き、その言葉の平易かつ通常の意味だけを有することになる。この定義における単語は、その単語の平易かつ通常の意味だけを有することになる。このような平易かつ通常の意味は、最近に発行されたWebster’s dictionaryおよび、Random House dictionaryからの全ての一貫した辞書の定義を含む。明細書および特許請求の範囲で使用されたように、以下の定義は、以下の用語、または、その共通の変化(例えば、単数形/複数形、過去時制/現在時制、他)に適用する。
【0054】
「アンテナ」または「アンテナシステム」は、一般に、任意の適切な構成における、電力を電磁放射に変換する電気デバイス、または一連のデバイスのことを言う。このような放射は、電磁スペクトルに沿って任意の周波数で垂直に、水平に、または円形に偏波されてもよい。円偏波で送信するアンテナは、右偏波または左偏波を有してよい。
【0055】
電波の場合、アンテナは、極低周波(ELF:extremely low frequency)からミリ波(EHF:extremely high frequency)まで電磁スペクトルに沿って分布する周波数で送信してもよい。電波を送信するように設計されたアンテナまたはアンテナシステムは、金属導体(素子)の配列を備えることがあり、受信機または送信機に(多くの場合、伝送回線を通じて)電気的に接続される。送信機によってアンテナを通じて押し進められた振動する電子の流れは、アンテナ素子の周囲に振動する磁場を作り出すことができ、一方、電子の電荷も、素子に沿って振動する電場を作り出す。これらの時間変動する場は、移動するTEM波としてアンテナから離れて宇宙に放射する。逆に、受信中、入射する電磁波の振動する電場および磁場が、アンテナ素子内の電子に力を及ぼし、電子を前後に移動させ、アンテナ内に振動する電流を作り出す。次に、これらの電流は、受信機によって検出され、デジタルまたはアナログの信号またはデータを取り出すために処理されてもよい。
【0056】
アンテナは、実質的に均等に全ての水平方向に(無指向性アンテナ)、または優先的に特定の方向に電波を送信および受信するように設計されてもよい(指向性または高利得アンテナ)。後者の場合、アンテナは、送信機または受信機に対する任意の物理的、電気的な接続を有しているか、または有していなくてよい、さらなる素子または面も含んでよい。例えば、寄生素子、放物面反射器またはホーン、および他のこのような非通電の素子は、ビームまたは他の所望の放射パターンに電波を向ける役割を果たす。このようにアンテナは、これらの様々な面または素子の配置による増加または減少された指向性または「利得」を発揮するように構成されてもよい。高利得アンテナは、垂直、水平、または、その任意の組合せであってもよい所与の方向に放射された電磁エネルギーの実質的に大部分を向けるように構成されてもよい。
【0057】
また、アンテナは、電離圏などの大気の上層に向けて電磁エネルギーを集束させるために、地球に対する鉛直角の特有の範囲内(すなわち「取出し角度」)で電磁エネルギーを放射するように構成されてもよい。特有の角度で上層大気に電磁エネルギーを向けることによって、特有の跳躍距離が、特定の周波数で電磁エネルギーを送信することによって、日中の特定の時間に達成されることがある。
【0058】
アンテナの他の例は、電磁スペクトルの可視または不可視光線部分において、電磁エネルギーのパルスに電気エネルギーを変換するエミッタおよびセンサを含む。例は、遠赤外線から極紫外線までの電磁スペクトルに沿って分布する周波数で電磁エネルギーを生成するように構成された発光ダイオード、レーザ等を含む。
【0059】
「コマンド」または「コマンドデータ」は、一般に、単独で、または組合せで、1つまたは複数のアクションを行うために、機械を制御する1つまたは複数の指令、指示、アルゴリズム、またはルールのことを言う。コマンドは、格納され、伝送され、送信され、または他の形で、任意の適切な方法で処理されてもよい。例えば、コマンドは、メモリ内に格納され、または、任意の適切な媒体を通過する任意の適切な周波数で電磁放射として通信ネットワークで送信されてもよい。
【0060】
「コンピュータ」は、一般に、任意の数の入力値または変数から結果を計算するように構成された任意のコンピューティングデバイスのことを言う。コンピュータは、入力または出力を処理するために計算を実施するためにプロセッサを含んでもよい。コンピュータは、プロセッサによって処理される値を格納するため、または、従前の処理の結果を格納するためにメモリを含んでもよい。
【0061】
また、コンピュータは、値を受信するまたは送るための多彩な入力および出力デバイスからの入力および出力を受け入れるように構成されてもよい。このようなデバイスは、他のコンピュータ、キーボード、マウス、表示装置、プリンタ、産業機器、および、全てのタイプおよびサイズのシステムまたは機械類を含む。例えば、コンピュータは、要請に応じて様々なネットワーク通信を実施するためにネットワークインターフェースを制御することができる。ネットワークインターフェースは、コンピュータの一部であってもよく、または、コンピュータとは別個かつ遠く離れたものとして特徴付けられてもよい。
【0062】
コンピュータは、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなどの単一で物理的なコンピューティングデバイスであってよく、または、ネットワーク化されたクラスタ内で1つのデバイスとして動作する一群のサーバ、または、1つのコンピュータとして動作し、通信ネットワークによって一緒にリンクされた異なるコンピューティングデバイスの異種混合の組合せなど、同じタイプの多数のデバイスから成り立っていてもよい。また、コンピュータに接続された通信ネットワークは、インターネットなどのより広範なネットワークに接続されてもよい。このようにコンピュータは、1つまたは複数の物理的なプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスもしくは回路を含んでもよく、任意の適切なタイプのメモリも含んでもよい。
【0063】
また、コンピュータは、未知数のまたは変動する数の物理的なプロセッサおよびメモリまたはメモリデバイスを有する仮想コンピューティングプラットフォームであってもよい。このように、コンピュータは、1つの地理的な場所に物理的に設置されるか、または、いくつかの広範に散らばった場所にわたって物理的に広がってもよく、複数のプロセッサは、単一のコンピュータとして動作するように通信ネットワークによって一緒にリンクされる。
【0064】
また、コンピュータまたはコンピューティングデバイス内の「コンピュータ」および「プロセッサ」の概念は、開示のシステムの一部として計算または比較を行う役割を果たす任意のこのようなプロセッサまたはコンピューティングデバイスを包含する。コンピュータにおいて発生する閾値の比較、ルールの比較、計算、等に関連した動作を処理することは、例えば、別個のサーバ、別個のプロセッサを有する同じサーバで、または上記で説明されたような、未知数の物理的なプロセッサを有する仮想コンピューティング環境で発生してもよい。
【0065】
コンピュータは、1つまたは複数の視覚表示装置にオプションとして結合されてもよく、および/または統合された表示装置を含んでもよい。同様に、表示装置は、同じタイプ、または、異なる視覚デバイスの異種混合の組合せのものであってよい。また、コンピュータは、代表的なほんの数例を挙げれば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、レーザもしくは赤外線ポインティングデバイス、または、ジャイロスコープのポインティングデバイスなどの1つまたは複数のオペレータの入力デバイスを含んでもよい。また、表示装置に加えて、プリンタ、プロッタ、工業生産機械、3Dプリンタ、等などの、1つまたは複数の他の出力デバイスが含まれてもよい。したがって、様々な表示装置、入力および出力デバイスの配列が可能である。
【0066】
複数のコンピュータまたはコンピューティングデバイスは、通信ネットワークを形成するために、有線または無線通信リンクで、互いにまたは他のデバイスと通信するように構成されてもよい。ネットワーク通信は、インターネットなどの他のより大きなコンピュータネットワーク上を通過する前に、スイッチ、ルータ、ファイアウォール、または、他のネットワークデバイスもしくはインターフェースなどのネットワーク機器として動作する様々なコンピュータを通過してもよい。また、通信は、伝送回線または自由空間を通じて電磁波で搬送される無線データ送信として通信ネットワーク上を通過されてもよい。このような通信は、WiFiもしくは他の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Network)、または、データを伝送するためのセルラー送信機/受信機を使用することを含む。このような信号は、802.11a/b/g/n、3G、4G、等などの多くの無線または移動体通信の技術標準のいずれかに準拠する。
【0067】
「通信リンク」は、一般に、2つ以上の通信エンティティ間の接続のことを言い、通信エンティティ間の通信チャネルを含んでも含まなくてもよい。通信エンティティ間の通信は、任意の適切な手段によって発生してもよい。例えば、接続は、実際の物理的なリンク、電気的なリンク、電磁気的なリンク、論理的なリンク、または、通信を容易にする任意の他の適切なリンク機構として実装されてもよい。
【0068】
実際の物理的なリンクの場合、通信は、別の要素に対する一方の要素の物理的な動きによって互いに応答すると考えられる通信リンク内の複数の構成要素によって発生してもよい。電気的なリンクの場合、通信リンクは、通信リンクを形成するように電気的に接続された複数の導電体から成り立ってもよい。
【0069】
電磁気的なリンクの場合、接続の要素は、任意の適切な周波数で電磁エネルギーを送ること、または受信することによって実装されてもよく、このように、通信は、電磁波として受け渡すことができる。これらの電磁波は、光ファイバなどの物理的な媒体もしくは自由空間、または、その任意の組合せを通過することも、しないこともある。電磁波は、電磁スペクトル内の任意の周波数を含む任意の適切な周波数で受け渡されてもよい。
【0070】
論理的なリンクの場合、通信リンクは、受信局内にある送信局などの送信者と受信者との間の概念的なリンク機構であってよい。論理的なリンクは、物理的な、電気的な、電磁気的な、または他のタイプの通信リンクの任意の組合せを含んでもよい。
【0071】
「通信ノード」は、一般に、通信リンクに沿った、物理的もしくは論理的な接続ポイント、再配布ポイント、またはエンドポイントのことを言う。物理的なネットワークノードは、一般に、物理的に、論理的に、または、電磁的に通信リンクに取り付けられた、または結合された能動電子デバイスと呼ばれる。物理的なノードは、通信リンクで情報を送ること、受信すること、または転送することができる。通信ノードは、コンピュータ、プロセッサ、送信機、受信機、中継器、および/もしくは伝送回線、またはそれらの任意の組合せを含んでも含まなくてもよい。
【0072】
「臨界角」は、一般に、地球の中心に伸びる垂直線に対する最大角度のことを言い、その角度で、特有の周波数における電磁波は、空間波伝搬を使用して地球に戻されることが可能である。
【0073】
「臨界周波数」は、一般に、空間波伝搬を使用して所与の電離圏の条件の下で垂直に送信されたとき、地球に戻される最大周波数のことを言う。
「データ帯域幅」は、一般に、通信システム内の論理的または物理的な通信経路の最大スループットのことを言う。データ帯域幅は、1秒あたりの伝送されるデータの単位で表現されることが可能である伝送レートである。デジタル通信ネットワークでは、伝送されるデータの単位は、ビットであり、したがって、デジタル通信ネットワークの最大スループットは、一般に、「1秒あたりのビット」すなわち「bit/s」で表現される。さらに言うと、用語「kilobit/s」または「Kbit/s」、「Megabit/s」または「Mbit/s」、および、「Gigabit/s」または「Gbit/s」も、所与のデジタル通信ネットワークのデータ帯域幅を表現するために使用されることが可能である。データネットワークは、「最大ビットレート」、「平均ビットレート」、「最大持続ビットレート」、「情報レート」、または「物理層の有効ビットレート」などの特有の測定基準によって、データネットワークのデータ帯域幅の性能特徴に従って格付けされてもよい。例えば、帯域幅の試験は、コンピュータネットワークの最大スループットで計測される。この使用方法の理由は、Hartleyの法則(Hartley’s Law)に従うというものであり、物理的な通信リンクの最大データレートは、ヘルツを単位とした、通信リンクの周波数の帯域幅に比例するというものである。
【0074】
また、データ帯域幅は、特定の通信ネットワークに対する最大伝送レートに従って特徴付けられてもよい。例えば、
「低データ帯域幅」は、一般に、1秒あたり約1,000,000単位以下のデータである最大データ伝送レートを有する通信ネットワークのことを言う。例えば、デジタル通信ネットワークでは、データの単位は、ビットである。したがって、低データ帯域幅のデジタル通信ネットワークは、1秒あたり約1,000,000ビット(1Mbits/s)以下の最大伝送レートを有するネットワークである。
【0075】
「高データ帯域幅」は、一般に、1秒あたり約1,000,000より大きい単位のデータである最大データ伝送レートを有する通信ネットワークのことを言う。例えば、高データ帯域幅を有するデジタル通信ネットワークは、1秒あたり約1,000,000ビット(1Mbits/s)より大きい最大伝送レートを有するデジタル通信ネットワークである。
【0076】
「電磁放射」は、一般に、電磁波によって放射されるエネルギーのことを言う。電磁放射は、他のタイプのエネルギーから生み出され、エネルギーが消失するときに他のタイプに変換される。電磁放射は、(真空において)光速で発生源から離れて伝わるとき、このエネルギーを搬送する。また、電磁放射は、運動量および角運動量の両方も搬送する。これらの属性は、発生源から外側に離れるときに電磁放射が相互作用する物質に全て伝わることがある。
【0077】
電磁放射は、一方の媒質から別の媒質に入る際に速度を変える。一方の媒質から次の媒質へ遷移すると、新しい媒質の物理的な属性によって、放射されたエネルギーのうちの一部または全部が反射して、残りのエネルギーが新しい媒質に入ることがある。これは、電磁放射が伝わる際に遭遇する媒質間の全ての接点で発生する。
【0078】
光子は、電磁相互作用の量子であり、電磁放射の全ての形式の基本成分である。光の量子性は、電磁放射の周波数が増加するにつれて、電磁放射が、より粒子のように振舞い、波のように振舞わなくなるので、高い周波数でより明らかになる。
【0079】
「電磁スペクトル」は、一般に、電磁放射の全ての可能な周波数の範囲のことを言う。電磁スペクトルは、一般に、増加する周波数およびエネルギーならびに減少する波長の順に以下のように分類される。
【0080】
「極低周波」(ELF)は、一般に、波長が長さ約100,000kmから10,000kmまでの、約3Hzから約30Hzの周波数帯を示す。
「超低周波」(SLF:Super low frequency)は、一般に、波長が長さ約10,000kmから約1000kmまでの、約30Hzと約300Hzとの間に一般に分布する周波数帯を示す。
【0081】
「音声周波数」または「音声帯域」は、一般に、人間の耳に聞こえる電磁エネルギーを示す。成人男性は、一般に、約85Hzと約180Hzとの間の範囲で話し、一方、成人女性は、一般に、約165Hzから約255Hzまでの範囲で会話する。
【0082】
「超長波」(VLF:Very low frequency)は、一般に、長さ約10kmから約100kmまでの対応する波長を有する、約3kHzから約30kHzまでの周波数帯を示す。
【0083】
「長波」(LF:Low−frequency)は、一般に、波長が約1kmから約10kmまで分布する、約30kHzから約300kHzまでの範囲の周波数帯を示す。
「中波」(MF:Medium frequency)は、一般に、波長が長さ約1000mから約100mまでの、約300kHzから約3MHzまでの周波数帯を示す。
【0084】
「短波」(HF:High frequency)は、一般に、波長が長さ約100mから約10mまでの、約3MHzから約30MHzまでの周波数帯を示す。
「超短波」(VHF:Very high frequency)は、一般に、波長が長さ約10mから約1mまでの、約30Hzから約300MHzまでの周波数帯を示す。
【0085】
「極超短波」(UHF:Ultra high frequency)は、一般に、重さの波長が長さ約1mから約10cmまで分布する、約300MHzから約3GHzまでの周波数帯を示す。
【0086】
「センチメートル波」(SHF:Super high frequency)は、一般に、波長が長さ約10cmから約1cmまで分布する、約3GHzから約30GHzまでの周波数帯を示す。
【0087】
「ミリ波」(EHF:Extremely high frequency)は、一般に、波長が長さ約1cmから約1mmまで分布する、約30GHzから約300GHzまでの周波数帯を示す。
【0088】
「遠赤外線」(FIR:Far infrared)は、一般に、波長が長さ約1mmから約15μmまで分布する、約300GHzから約20THzまでの周波数帯を示す。
【0089】
「長波長赤外線」(LWIR:Long−wavelength infrared)は、一般に、波長が長さ約15μmから約8μmまで分布する、約20THzから約37THzまでの周波数帯を示す。
【0090】
「中赤外線」(MIR:Mid infrared)、一般に、波長が長さ約8μmから約3μmまでの、約37THzから約100THzまでの周波数帯を示す。
「短波長赤外線」(SWIR:Short wavelength infrared)は、一般に、波長が長さ約3μmから約1.4μmまでの、約100THzから約214THzまでの周波数帯を示す。
【0091】
「近赤外線」(NIR:Near−infrared)は、一般に、波長が長さ約1.4μmから約750nmまでの、約214THzから約400THzまでの周波数帯を示す。
【0092】
「可視光線」は、一般に、波長が長さ約750nmから約400nmまでの、約400THzから約750THzまでの周波数帯を示す。
「近紫外線」(NUV:Near ultraviolet)は、一般に、波長が長さ約400nmから約300nmまでの、約750THzから約1PHzまでの周波数帯を示す。
【0093】
「中紫外線」(MUV:Middle ultraviolet)は、一般に、波長が長さ約300nmから約200nmまでの、約1PHzから約1.5PHzまでの周波数帯を示す。
【0094】
「遠紫外線」(FUV:Far ultraviolet)は、一般に、波長が長さ約200nmから約122nmまでの、約1.5PHzから約2.48PHzまでの周波数帯を示す。
【0095】
「極紫外線」(EUV:Extreme ultraviolet)は、一般に、波長が長さ約121nmから約10nmまでの、約2.48PHzから約30PHzまでの周波数帯を示す。
【0096】
「軟X線」(SX:Soft x−rays)は、一般に、波長が長さ約10nmから約100pmまでの、約30PHzから約3EHzまでの周波数帯を示す。
「硬X線」(HX:Hard x−rays)は、一般に、波長が長さ約100pmから約10pmまでの、約3EHzから約30EHzまでの周波数帯を示す。
【0097】
「ガンマ線」は、一般に、波長が長さ約10pm未満の、約30EHzより上の周波数帯を示す。
「電磁波」は、一般に、別個の電気的かつ磁気的な構成要素を有する波のことを言う。電磁波の電気的かつ磁気的な構成要素は、位相で振動し、角度90度で常に分離している。電磁波は、媒質中または真空中を通過することができる電磁放射を作り出す発生源から放射することができる。電磁波は、電磁スペクトル内の任意の周波数で振動する波を含み、電波、可視および不可視光線、X線、ならびにガンマ線を含むが、これらに限定されない。
【0098】
「周波数帯域幅」または「帯域」は、一般に、高い方の周波数と低い方の周波数によって範囲を定められた周波数の連続した範囲のことを言う。このように、周波数帯域幅は、典型的には、帯域の高い方の周波数と低い方の周波数との間の差を表すヘルツ数(1秒あたりの周期)として表現され、高い方の周波数および低い方の周波数のそれら自体を含んでも含まなくてもよい。したがって、「帯域」は、所与の領域に対する所与の周波数帯域幅によって定義される場合があり、一般に、用語に一致して示される。例えば、合衆国において「20メートルバンド」は、14MHzから14.35MHzまでの周波数範囲を割り当てられ、したがって、0.35MHzまたは350KHzの周波数帯域幅を定義する。別の例では、国際電気通信連合(ITU)は、「UHF帯」として300MHzから3GHzまでの周波数範囲を示してきた。
【0099】
「光ファイバ通信」は、一般に、光ファイバを通じて電磁エネルギーのパルスを送ることによって一方の場所から別の場所へデータを送信する方法のことを言う。送信したエネルギーは、データを搬送するために変調される場合がある電磁気的な搬送波を形成してもよい。光ファイバケーブルを使用してデータを送信する光ファイバの通信回線は、高データ帯域幅を有するように構成されることが可能である。例えば、光ファイバの通信回線は、約15Tbit/s、約25Tbit/s、約100Tbit/s、約1Pbit/s、またはそれ以上に達する高データ帯域幅を有することができる。光電子中継器は、光ファイバケーブルの1つのセグメントから電磁エネルギーを電気信号に変換するために光ファイバの通信回線に沿って使用されてもよい。中継器は、受信された信号強度よりも高い信号強度で光ファイバケーブル別のセグメントに沿って電磁エネルギーとして電気信号を再送信することができる。
【0100】
「金融商品」は、一般に、任意の種類の取引可能な資産のことを言う。一般的な例は、現金、法主体における所有持分の証拠、または、現金もしくは別の金融商品を受け取るもしくは届けるための契約上の権利を含むが、これらに限定されるものではない。具体例は、債券、証券(例えば、コマーシャルペーパおよび短期国債)、株式、ローン、預金、預金証書、債券先物もしくは債券先物オプション、短期金利先物、ストックオプション、エクイティ先物、通貨先物、金利スワップ、金利キャップおよびフロア、金利オプション、金利先渡取引、ストックオプション、外国為替オプション、外国為替スワップ、通貨スワップ、または任意の種類の金融派生商品を含む。
【0101】
「地表」は、電気的な/電磁気的な意味で多く使用され、一般に、海洋、湖沼、および河川などの陸地および水域を含む地球の表面のことを言う。
「地表波伝搬」は、一般に、1つまたは複数の電磁波が、地表と大気の境界を介して伝導され、地表に沿って伝わる送信方法のことを言う。電磁波は、地球の半導性の表面と相互作用することによって伝搬する。本質的に、電磁波は、地球の曲率を辿るようにその表面に付いて離れない。典型的には、常にというわけではないが、電磁波は、長波の電波によって形成される地表波または表面波の形状をしている。
【0102】
「識別子」は、一般に、一意のもの、または、複数のものの一意のクラスを識別する(すなわち識別情報を標識付ける)名前のことを言い、ここで、「オブジェクト」またはクラスは、概念、物理的なオブジェクト(もしくはそのクラス)、または、物理的な実体(もしくはそのクラス)であってよい。省略形「ID」は、多くの場合、識別情報、識別証明(識別するプロセス)、または、識別子(すなわち、識別証明の具体例)のことを言う。識別子は、単語、数字、文字、記号、形、色、音、またはそれらの任意の組合せを含んでも含まなくてもよい。
【0103】
単語、数字、文字、または記号は、符号化システムを採用してもよく、(文字、桁、単語、もしくは記号が、概念または比較的長い識別子を表し)、または、単純に自由に決めてもよい。識別子が、符号化システムを採用すると、識別子は、多くの場合、コードまたはIDコードと呼ばれる。いずれの符号化方式も採用しない識別子は、識別子が、何かを識別することを越えていずれの他の文脈でも意味を持たずに任意に割り当てられるので、多くの場合、任意のIDと言われる。
【0104】
「電離圏」は、一般に、高濃度イオンおよび自由電子を含み、電波を反射することができる地球の大気の層のことを言う。電離圏は、熱圏ならびに中間圏と外気圏の一部を含む。電離圏は、地表の上、約40kmから1,000km(約25マイルから約600マイル)までに及ぶ。電離圏は、太陽黒点などの太陽の活動含む多くの因子によって、高度、密度、および厚さがかなり変化する多くの層を含む。電離圏の様々な層は、以下に識別される。
【0105】
電離圏の「D層」は、地表の上、約40km(25マイル)から約90km(55マイル)までに分布する最も内側の層である。この層は、長波の信号を屈折させる能力を有するが、短波の無線信号は、いくらか減衰しながら通過することができる。D層は、通常、全ての例においてではないが、イオンの急速な再結合によって、日没後、急速に消滅する。
【0106】
電離圏の「E層」は、地表の上、約90km(55マイル)から約145km(90マイル)まで及ぶ中間層である。E層は、典型的には、周波数がD層よりも高い信号を屈折させる能力を有する。条件によって、E層は、通常、20MHzまでの周波数を屈折させることができる。E層におけるイオンの再結合の速度は、いくぶん速く、その結果、日没後、E層は、夜半までにほぼ完全に消滅する。さらに、E層は、強力な電離の小さく薄い雲によって形成される「E層」または「スポラディックE層」と呼ばれる層をさらに含む場合がある。スポラディックE層は、まれにではあるが、225MHzまでの周波数でさえ、電波を反射することができる。スポラディックE層は、ほとんどの場合、夏季に形成し、約1,640km(1,020マイル)の跳躍距離を有する。スポラディックE層によって、1回のホップ伝搬は、約900km(560マイル)から2,500km(1,600マイル)になる場合があり、2回のホップ伝搬は、3,500km(2,200マイル)を超える場合がある。
【0107】
電離圏の「F層」は、地球の表面の上、約145km(90マイル)から500km(310マイル)以上に及ぶ頂部の層である。F層における電離は、典型的には、かなり高く、日中に広範に変化し、最大の電離は、正午頃に普段発生する。日中、F層は、F層およびF層の2つの層に分離する。F層は、最も外側の層であり、したがって、F層よりも高いところにある。これらの高度で大気が希薄になることを考慮すると、イオンの再結合は、ゆっくりと発生するので、F層は、日中または夜間、絶えず電離されたままであり、その結果、ほとんどの(全てではないが)電波の空間波伝搬は、F層内で発生し、それによって長距離にわたる短波(HF)すなわち短波通信を容易にする。例えば、F層は、30MHzまでの周波数に対する短波の長距離送信を屈折させることができる。
【0108】
「レイテンシ」は、一般に、システムにおける原因と結果との間の時間間隔のことを言う。レイテンシは、物理的には、制限された速度が原因となって生じた結果であり、これによって、任意の物理的な相互作用がシステム全体にわたって伝搬する可能性がある。レイテンシは、物理的には、制限された速度が原因となって生じた結果であり、これによって、任意の物理的な相互作用が伝搬する可能性がある。システム全体にわたって結果が伝搬することができる速度は、常に光速以下である。したがって、原因と結果との間にいくらかの距離を含むあらゆる物理的なシステムは、ある種のレイテンシに遭遇する。例えば、通信リンクまたは通信ネットワークでは、レイテンシは、一般に、データが一方の点から別の点に進むのにかかる最低時間のことを言う。また、通信ネットワークに関するレイテンシは、エネルギーを一方の点からネットワークに沿って別の点へ移動させるのにかかる時間として特徴付けられてもよい。特定の伝搬経路を辿る電磁エネルギーの伝搬によって引き起こされる遅延に関して、レイテンシは、以下のように分類される場合がある。
【0109】
「低レイテンシ」は、一般に、光が真空中の所与の伝搬経路を伝わるのに要求される時間よりも10%長い伝搬時間よりも短い、またはほぼ同じ時間のことを言う。公式として表現されると、低レイテンシは、以下のように定義される。
【0110】
【数1】
【0111】
ただし、
d=距離(km(マイル))
c=真空中の光速(299,300km/秒(186,000マイル/秒))
k=スカラ定数の1.1
例えば、光は、約0.1344秒で真空を通って40,000km(25,000マイル)を伝わることができる。したがって、この40,000km(25,000マイル)の伝搬経路でデータを搬送する「低レイテンシ」の通信リンクは、約0.14784秒以下のうちに、このリンクでデータの少なくともいくらかの部分を通すことができる。
【0112】
「高レイテンシ」は、一般に、光が真空中の所与の伝搬経路を伝わるのに要求される時間よりも10%長い時間を超える時間のことを言う。公式として表現されると、高レイテンシは、以下のように定義される。
【0113】
【数2】
【0114】
ただし、
d=距離(km(マイル))
c=真空中の光速(299,300km/秒(186,000マイル/秒))
k=スカラ定数の1.1
例えば、光は、約0.04301秒で真空を通って12,800km(8,000マイル)を伝わることができる。したがって、この送信経路でデータを搬送する「高レイテンシ」の通信リンクは、約0.04731秒以上のうちに、このリンクでデータの少なくともいくらかの部分を通すことができる。
【0115】
ネットワークの「高」および「低」レイテンシは、データ帯域幅に依存していなくてもよい。いくつかの「高」レイテンシのネットワークは、「低」レイテンシのネットワークより高い、高伝送レートを有することがあるが、これは、常に当てはまらなくてもよい。いくつかの「低」レイテンシのネットワークは、「高」レイテンシのネットワークの帯域幅を超えるデータ帯域幅を有することもある。
【0116】
「最大使用周波数(MUF:Maximum Usable Frequency)」は、一般に、空間波伝搬を使用して地球に戻される最大周波数のことを言う。
「メモリ」は、一般に、データまたは情報を保持するように構成された任意のストレージシステムまたはデバイスのことを言う。それぞれのメモリは、ほんの数例を挙げると、1つまたは複数のタイプのソリッドステートの電子メモリ、磁気メモリ、または、光メモリを含んでもよい。非限定的な例として、それぞれのメモリは、ソリッドステートの電子的なランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、(先入れ先出し(FIFO:First−In,First−Out)の種類、もしくは、後入れ先出し(LIFO:Last−In−First−Out)の種類などの)シーケンシャルアクセスメモリ(SAM:Sequentially Accessible Memory)、プログラマブルリードオンリメモリ(PROM:Programmable Read Only Memory)、電子的プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM:Electronically Programmable Read Only Memory)、もしくは電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、(DVDもしくはCD ROMなどの)光ディスクメモリ、磁気的に符号化されたハードディスク、フロッピディスク、テープ、もしくはカートリッジ媒体、または、これらのメモリタイプのいずれかの組合せを含んでもよい。また、それぞれのメモリは、揮発性、不揮発性、または、揮発性と不揮発性の複合的組合せの種類であってもよい。
【0117】
「非空間波伝搬」は、一般に、電離圏から電磁波を反射することによって情報が送信されない、有線および/または無線の全ての形式の送信のことを言う。
「最適使用周波数」は、一般に、空間波伝搬を介して最も安定した通信経路をもたらす周波数のことを言う。この周波数は、電離圏の条件および時刻などの多くの因子に依存して時間と共に変化する可能性がある。電離圏のF2層を使用する送信に関して、使用周波数は、一般に、MUFのおよそ85%であり、E層に関して、最適使用周波数は、一般に、MUFの近くになる。
【0118】
「光ファイバ」は、一般に、電磁エネルギーが管の長い軸を渡るように伝わる実質的に透明な媒体を含む細長い管を有する電磁導波路のことを言う。電磁放射は、電磁放射が管を渡るとき電磁放射の全内部反射によって管の内部に維持されてもよい。全内部反射は、一般に、コアよりも低い屈折率を有する第2の実質的に透明な被覆材によって取り囲まれた実質的に透明なコア含む光ファイバを使用して達成される。
【0119】
光ファイバは、一般に、導電性ではないが実質的に透明な誘電体を材料として作られる。このような材料は、シリカ、ふっ化物ガラス、りん酸塩ガラス、カルコゲナイドガラスなどの押出成型されたガラス、または、様々なタイプのプラスチック、もしくは他の適切な材料などの高分子材料の任意の組合せを含んでも含まなくてもよく、任意の適切な断面の形、長さまたは寸法で構成されてもよい。光ファイバを通じてうまく受け渡されることが可能である電磁エネルギーの例は、任意の適切な周波数の電磁エネルギーが使用されてもよいが、電磁スペクトルのうち、近赤外線、中赤外線、および可視光線の部分における電磁波を含む。
【0120】
「偏波」は、一般に、地球の表面に対する、放射された電磁エネルギー波の電場の向き(「E面」)のことを言い、放射するアンテナの物理的な構造および向きによって特定される。偏波は、アンテナの指向性とは別個に考えられる場合がある。したがって、単純な直線のワイヤアンテナは、実質的に垂直に取り付けられた場合、1つの偏波を、および、実質的に水平に取り付けられた場合、異なる偏波を有することがある。横波のように、電波の磁場は、電波の電場に対して直角であるが、慣習により、アンテナの「偏波」に関する話は、電場の方向について言うものと理解される。
【0121】
反射は、一般に、偏波に影響を及ぼす。電波に関して、1つの重要な反射体は、波の偏波を変えることが可能である電離圏である。したがって、電離圏による反射を介して受信された信号(空間波)に関して、安定した偏波は期待できない。見通し内通信または地表波伝搬に関して、水平または垂直に偏波された送信は、一般に、受信する場所においてほぼ同じ偏波の状態のままである。送信機のアンテナの偏波に、受信アンテナの偏波を一致させることは、地表波または見通し線の伝搬において特に重要になることがあるが、空間波伝搬においては、それほど重要にはならないであろう。
【0122】
アンテナの直線偏波は、一般に、このような方向が定義され得る場合、アンテナの電流の(受信する場所から見えるような)方向に沿う。例えば、垂直のホイップアンテナ、または垂直に向けられたWiFiアンテナは、垂直偏波で送信し、受信する。ほとんどのルーフトップTVアンテナなどの水平素子を有するアンテナは、(TV放送が、水平偏波を普段使用するので)一般に、水平に偏波される。水平なダイポールアンテナの配列など、アンテナシステムが垂直に向いている場合でさえ、偏波は、電流の流れに対応して水平方向になる。
【0123】
偏波は、電波が動く方向に対して垂直の想像上の面に投影された、時間に伴うE面の向きの和である。最も一般的な場合、偏波は、長円形であり、電波の偏波が時間と共に変化することを意味する。2つの特別な場合は、上記で論じてきたような、(長円が1つの線につぶれる)直線偏波、および(長円の2つの軸が等しい)円偏波である。直線偏波では、電波の電場は、1つの方向に沿って前後に振動し、これは、アンテナの取付け方によって影響を受ける可能性があるが、普段、所望の方向は、水平または垂直の偏波である。円偏波では、電波の電場(および磁場)は、伝搬の軸のまわりを円形に無線周波数で回転する。
【0124】
「プロセッサ」は、一般に、出力を生成するために入力を処理するように構成またはプログラムされた単一のユニットとして動作するように構成された1つまたは複数の電子的な構成要素のことを言う。あるいは、複数の構成要素の形式の場合、プロセッサは、他の構成要素に対して遠く離れて設置された1つまたは複数の構成要素を有することがある。それぞれのプロセッサの1つまたは複数の構成要素は、デジタル回路、アナログ回路、または両方を定義する電子的な多様性のものであってもよい。1つの例では、それぞれのプロセッサは、2200 Mission College Boulevard、Santa Clara、Calif. 95052、USAの INTEL Corporationによって供給された、1つまたは複数のPENTIUM、i3、i5、またはi7プロセッサなどの、従来型の集積回路のマイクロプロセッサ装置のものである。
【0125】
プロセッサの別の例は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application−Specific Integrated Circuit)である。ASICは、特有のタスクまたは機能を実施するためにコンピュータを制御する特有の一連の論理演算を実施するようにカスタマイズされた集積回路(IC)である。ASICは、汎用的な使用のために構成されたプロセッサではなく専用コンピュータのためのプロセッサの例である。特定用途向け集積回路は、一般に、他の機能を実施するために再プログラム可能ではないが、製造されたときに1度プログラムされてもよい。
【0126】
別の例では、プロセッサは、「フィールドプログラマブル」タイプのものであってよい。このようなプロセッサは、製造後に様々な特化されたまたは一般的な機能を実施するために「現場で」何度もプログラムされてよい。フィールドプログラマブルプロセッサは、プロセッサ内の集積回路の中のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)含んでもよい。FPGAは、FPGA内の不揮発性メモリセルに保持され得る特有の一連の指示を実施するためにプログラムされてもよい。FPGAは、ハードウェア記述言語(HDL:hardware description language)を使用して顧客または設計者によって構成されてもよい。FPGAは、コマンドまたは動作指示の新しいセットを実装するようにFPGAを再構成するために、別のコンピュータを使用して再プログラムされてもよい。このような動作は、プロセッサ回路に対するファームウェアアップグレードなどの任意の適切な手段で実行されてもよい。
【0127】
コンピュータの概念が、単一の場所における単一の物理的デバイスに限定されないのと同じように、「プロセッサ」の概念もまた、単一の物理的なロジック回路または回路のパッケージに限定されないが、非常に多くの物理的な場所における複数のコンピュータの内部または全域にわたって含まれる可能性がある1つまたは複数のこのような回路または回路のパッケージを含む。仮想コンピューティング環境において、未知数の物理的なプロセッサは、能動的にデータを処理していてもよく、未知数は、同様に時間と共に自動的に変化してもよい。
【0128】
「プロセッサ」の概念は、閾値の比較、ルールの比較、計算を行うように、または論理的な結果(例えば、「真」または「偽」)を生じるデータにルールを適用する論理演算を実施するように構成またはプログラムされたデバイスを含む。アクティビティを処理することは、別個のサーバ上の、別個のプロセッサを有する単一のサーバ内の複数のプロセッサ上の、または、別個のコンピューティングデバイス内の互いに物理的に遠く離れた複数のプロセッサ上の複数の単一のプロセッサにおいて発生してもよい。
【0129】
「電波」は、一般に、3kHzから300GHzまでの範囲を占める周波数における電磁放射のことを言う。
「電波地平線」は、一般に、アンテナからの直射の放射線が、地表に接線する地点の位置のことを言う。電波地平線は、以下の方程式によって見積もられる場合がある。
【0130】
【数3】
【0131】
ただし、
d=電波地平線(km(マイル))
ht=送信アンテナ高(m(フィート))
=受信アンテナ高(m(フィート))
「遠く離れた」は、一般に、任意の物理的な、論理的な、または、2つのものの間の他の分離のことを言う。分離は、何千または何百万マイルもしくはキロメートルなど、比較的大きくても、または、ナノメートルまたは数百万分の1インチなど、小さくてもよい。また、互いから「遠く離れた」2つのものは、論理的または物理的に、一緒に結合または接続されてもよい。
【0132】
「受信する」は、一般に、伝送された、通信された、伝えられた、中継された、発信された、または、転送された何かを受け入れることを言う。または、この概念は、リッスンする、または、何かが送信エンティティから到着するのを待つ行為を含んでも含まなくてもよい。例えば、送信は、誰が、または、何が送信したかについて知らずに受信されてもよい。同様に、送信は、誰が、または、何が受信しているかについて知った状態で、または知らない状態で送られてもよい。「受信する」ことは、電磁スペクトル内の任意の適切な周波数で電磁エネルギーを捕える、または、取得する行為を含んでもよいが、これらに限定されない。受信することは、電磁放射を検知することによって発生してもよい。電磁放射を検知することは、ワイヤまたは光ファイバなどの媒体を通じて、または、そこから移動するエネルギー波を検出することを内包してもよい。受信することは、信号、データグラム、パケット、等などの様々なタイプのアナログまたはバイナリデータを定義し得るデジタル信号を受信すること含む。
【0133】
「受信局」は、一般に、受信デバイス、または、電磁エネルギーを受信するように構成された複数のデバイスを有する場所または設備のことを言う。受信局は、特定の送信エンティティから、または、送信エンティティが、送信を受信するのに先立って識別できるかどうかに関わらず、任意の送信エンティティから、受信するように構成されてもよい。
【0134】
「跳躍距離」は、一般に、送信機から、空間波伝搬からの波が地球に戻されることが可能である場所までの最短距離のことを言う。別の言い方をすれば、跳躍距離は、空間波伝搬に対する臨界角において発生する最短距離である。
【0135】
「跳躍帯」または「静穏帯」は、一般に、地表波伝搬からの地表波が完全に散逸される場所と、空間波伝搬を使用して最初の空間波が戻る場所との間のエリアのことを言う。跳躍帯では、所与の送信に対する信号が受信されることは可能ではない。
【0136】
「衛星通信」または「衛星伝搬」は、一般に、1つまたは複数の電磁気的な信号を衛星に送信することを言い、衛星は、また、別の衛星または基地局に信号を反射および/または再送信する。
【0137】
「サイズ」は、一般に、何かの広がり、ものの全体的な寸法または規模、何かがどれほど大きいか、のことを言う。物理的なオブジェクトに関して、サイズは、大きいまたはより大きい、高いまたはより高い、低いまたはより低い、小さいまたはより小さい、等などの相対語を説明するために使用されてもよい。また、物理的なオブジェクトのサイズは、任意の適切な単位で表現された特有の幅、長さ、高さ、距離、容量、等などの固定された単位で与えられてもよい。
【0138】
データ転送に関して、サイズは、論理的または物理的な単位として、操作され、アドレス指定され、送信され、受信され、または、処理されたデータの相対的なまたは固定された量を示唆するために使用されてもよい。サイズは、データコレクション、データセット、データファイル、または、他のこのような論理的な単位においてデータの量と併用して使用されてもよい。例えば、データコレクションまたはデータファイルは、35メガバイトの「サイズ」を有するものとして特徴付けられてもよく、または、通信リンクは、1秒あたり1000ビットの「サイズ」をもつデータ帯域幅を有するものとして特徴付けられてもよい。
【0139】
「空間波伝搬」は、一般に、アンテナから放射された1つまたは複数の電磁波が、電離圏から屈折されて地表に戻る送信方法のことを言う。さらに、空間波伝搬は、対流圏散乱送信を含む。1つの形式では、跳躍方法が使用されてもよく、この中で、電離圏から屈折された波は、地表によって反射されて電離圏まで戻る。この跳躍は、1回以上発生することが可能である。
【0140】
「空間波伝搬」、または時として、「直接波伝搬」もしくは「見通し線伝搬」と呼ばれる伝搬は、一般に、送信方法のことを言い、その中で、1つまたは複数の電磁波は、一般に、互いに見えるアンテナ間で送信される。送信は、直接、および/または、地表が反射した空間波を介して発生することが可能である。一般に言えば、アンテナ高および地球の曲率は、空間波伝搬の送信距離に対する制限因子である。直接の見通し線に対する実際の電波地平線は、回折効果のために可視のまたは幾何学的な見通し線よりも大きくなり、すなわち、電波地平線は、幾何学的な見通し線より約4/5大きくなる。
【0141】
「スペクトル拡散」は、一般に、複数の周波数で送信された信号の一部を送ることを含む送信方法のことを言う。複数の周波数で送信することは、様々な周波数で信号の一部を送ることによって同時に発生してもよい。この例では、受信機は、送信された信号を再び集めるために同時に全ての周波数に対してリッスンしなければならない。また、送信は、「ホッピング信号」によって複数の周波数で拡散されてもよい。信号ホッピングの状況は、第1の周波数で、ある期間信号を送信すること、第3の期間第3の周波数にスイッチする前に、第2の期間第2の周波数で信号を送信するためにスイッチすること、などを含む。受信機および送信機は、一緒に周波数をスイッチするために、同期されなければならない。「ホッピング」周波数のこの処理は、時間と共に(例えば、毎時に、24時間毎に、等)変わることがある周波数ホッピングパターンの中に実装されてもよい。
【0142】
「成層圏」は、一般に、対流圏から、地球表面の上、約40km(25マイル)から約56km(35マイル)まで及ぶ地球の大気の層のことを言う。
「伝送レート」は、一般に、何かが、1つの物理的なまたは論理的な場所から別の場所へ動かされるレートのことを言う。通信リンクまたは通信ネットワークの場合、伝送レートは、リンクまたはネットワークでデータ伝送のレートとして特徴付けられてもよい。このような伝送レートは、「1秒あたりのビット」で表現されてもよく、データの伝送を行うために使用される所与のネットワークまたは通信リンクに対する最大データ帯域幅によって制限されることがある。
【0143】
「伝送回線」は、一般に、一方の場所から別の場所に電磁エネルギーを搬送するように設計された、特化された物理的な構造または一連の構造のことを言い、普段、自由空間を通じて電磁エネルギーを放射しない。伝送回線は、電磁エネルギーが伝送回線内の構造を通過するときに被るレイテンシおよび電力損失を最小限に抑えながら、一方の場所から別の場所に電磁エネルギーを保持し、伝送するように動作する。
【0144】
電波を通信する際に使用されることがある伝送回線の例は、ツインリード、同軸ケーブル、マイクロストリップ、ストリップライン、ツイストペア、星形カッド、レッヘル線、様々なタイプの導波路、または、単純な単線式回線を含む。光ファイバなどの他のタイプの伝送回線は、可視または不可視光線などの比較的高い周波数の電磁放射を搬送するために使用されることがある。
【0145】
「送信経路」または「伝搬経路」は、一般に、宇宙を通過または媒質を通過する電磁エネルギーによって取られる経路のことを言う。これは、伝送回線を通る送信を含むことができる。この場合、送信経路は、伝送回線によって定義され、伝送回線を辿り、伝送回線内に収容され、伝送回線を通過し、または、一般に伝送回線を含む。送信または伝搬経路は、伝送回線によって定義される必要はない。伝搬または送信経路は、空間波、地表波、見通し線、または、他の形式の伝搬などにおける自由空間を通じて、または、大気を通じて移動する電磁エネルギーによって定義され得る。その場合、送信経路は、任意の経路として特徴付けられてもよく、その経路に沿って、電磁エネルギーは、送信機から受信機に移動するときに、通過し、あらゆる跳躍、はね返り、散乱、または、送信されたエネルギーの他の方向の変化を含む。
【0146】
「送信局」は、一般に、送信するデバイス、または、電磁エネルギーを送信するように構成された複数のデバイスを有する場所または設備のことを言う。送信局は、特定の受信エンティティに、送信を受信するように構成された任意のエンティティに、または、その任意の組合せに送信するように構成されてもよい。
【0147】
「送信する」は、一般に、何かが、伝送され、通信され、伝えられ、中継され、発信され、または、転送されることを引き起こすことを言う。この概念は、送信エンティティから受信エンティティに何かを伝える行為を含んでも含まなくてもよい。例えば、送信は、誰がまたは何が送信したかについて知らずに受信されてもよい。同様に、送信は、誰がまたは何が受信するかについて知っている状態で、または、知らずに送られてもよい。「送信する」ことは、電磁スペクトル内の任意の適切な周波数で電磁エネルギーを送ること、または、ブロードキャストする行為を含んでもよいが、これらに限定されない。送信は、データグラム、パケット、等などの様々なタイプのバイナリデータを定義し得るデジタル信号を含んでもよい。また、送信は、アナログ信号も含んでもよい。
【0148】
「トリガデータ」は、一般に、実行する1つまたは複数のコマンドを識別するトリガ情報を含むデータのことを言う。トリガデータおよびコマンドデータは、単一の送信の中で一緒に発生してもよく、または、単一または複数の通信リンクに沿って別個に送信されてもよい。
【0149】
「対流圏」は、一般に、地球の大気の最も低い部分のことを言う。対流圏は、中緯度地方では地球の表面の上、約17.7km(11マイル)に、熱帯地方では、19.3km(12マイル)まで、および、両極では、冬期に約6.9km(4.3マイル)に及ぶ。
【0150】
「対流圏散乱送信」は、一般に、電波などの1つまたは複数の電磁波が対流圏に向けられる空間波伝搬の形式のことを言う。その原因について確かではないが、少量の波のエネルギーは、受信アンテナの方に進んで散乱される。極度の減衰問題のために、ダイバーシティ受信技法(例えば、宇宙、周波数、および/または、角度ダイバーシティ)が、典型的には、使用される。
【0151】
「導波路」は、一般に、電磁スペクトルに沿って任意の周波数で発生する電磁波などの波を導くように構成された伝送回線のことを言う。例は、極低周波からミリ波まで電磁スペクトルに沿って分布する比較的低い周波数の電磁放射を伝送するように構成された導電性または絶縁性の材料の任意の装置を含む。他の具体例は、高い周波数の光を導く光ファイバ、または、高い周波数の電波、特にマイクロ波を搬送するために使用される中空の導電性金属パイプを含む。
【0152】
説明、および/または、特許請求の範囲に使用されるような、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、「前記(the)」、等は、別の方法で明確に論じられない限り複数形を含むことに留意されたい。例えば、明細書、および/または、請求項が、「1つのデバイス」または「前記デバイス」に言及する場合、1つまたは複数のこのようなデバイスを含む。
【0153】
「上」、「下」、「頂部」、「底部」、「前方」、「後方」、「水平」、「縦方向」、「放射状」、「円周方向」、他などの方向を示す用語は、例示の実施形態を読者が理解するのに役立つように、単に読者の利便性のために本明細書で使用され、何らかの方法におけるこれらの方向を示す用語の使用は、説明され、図示され、および/または、特許請求された、特有の方向および/または向きに対する特性を制限するものではないということに留意されたい。
【0154】
本発明は、図面および前述の説明において詳細に示され、説明されてきたが、同様のことが、例示的であり、特徴を制限するものではないとみなされるべきであり、好ましい実施形態のみが示され、説明されてきたこと、および、以下の請求項によって定義された、本発明の精神の範囲内になる、全ての変更、均等物、および変更形態は、保護されることが望まれるということが理解される。それぞれの個別の公報、特許、または特許出願が、具体的および個別に、参照によって援用され、本明細書に全体として記載されたことを、あたかも示唆されたかのように、本明細書に引用された全ての公報、特許、および、特許出願は、参照によって本明細書に援用される。
図1
図2
図3
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図5
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図10
図11
図12
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