【実施例】
【0068】
以下の実施例は、本発明を示すが、本発明の範囲を限定することを意図しない。
【0069】
比較触媒A(比較触媒A)の調製:比較触媒Aは、WO2014/105411 A1(この開示は、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように調製した。
【0070】
本発明の触媒1(本発明の触媒1)の調製:
【0071】
【化5】
【0072】
4−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニルトリフルオロメタンスルホネート(全体が、
1Han,Xiaoqing、Zhang,Yanzhong、Wang,Kung K.J.Org.Chem.2005,70,2406−2408に記載される)の調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、セプタム、及び窒素ガス注入口を装備した。このフラスコを、窒素雰囲気下に置き、これに、4−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェノール(15.0g、68.1mmol)及び分子篩上で乾燥させたピリジン(40mL)を充填した。この溶液を0℃に冷却した(氷水浴)。無水トリフルオロ酢酸(20mL、119mmol)を溶液に滴加した。添加中、一部の固体が溶液から沈殿して、ガスの形成が生じた。反応物を室温まで加温して、室温で一晩撹拌した。19時間後、完了については、反応物を
1H NMRによってモニタリングした。反応物を、水(150mL)とジエチルエーテル(150mL)の混合物を1:1で含有するフラスコに注ぎ入れた。混合物を分液漏斗に移し、これらの相を分離した。有機相を水(150mL)で洗浄し、次いで、5% 塩酸(150mL)で洗浄した。次いで、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発によって濃縮して、粗黄色油として22.83g(97.7%)の生成物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ7.43(d,J=9.1Hz,2H),7.17(d,J=8.9Hz,2H),1.74(s,2H),1.37(s,6H),0.70(s,9H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ150.82,147.34,127.91,120.40,56.99,38.62,32.35,31.72,31.42。
【0073】
【化6】
【0074】
4,4’−ジ−tert−オクチル−1,1’−ビフェニルの調製:グローブボックス内で、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した三口丸底フラスコに、トリフルオロメタンスルホネート(23.4408g、69.2716mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(8.7958g、34.637mmol)、無水炭酸カリウム(28.7g、207.8mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン付加物(2.2670g、2.7760mmol)、及び無水1,4−ジオキサン(360mL)を充填した。フラスコにカバーをし、凝縮器及び窒素ガス注入口を装備した。反応物を、窒素雰囲気下に置き、80℃で加熱した。反応を、GC/MSによってモニタリングした。さらなる[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン付加物を、24時間(2.2670g、2.7760mmol)、及び42時間(2.2g、2.8mmol)後に添加した。合計66時間後、完了は達成しなかった。反応物を室温まで冷却し、真空濾過を介して濾過した。固体を、50mL分量のジクロロメタンで3回洗浄した。濾液を回転蒸発で濃縮し、次いで、酢酸エチル(250mL)に溶解した。溶液を分液漏斗に移し、水(360mL)で洗浄した。乳液を形成した。最終的に乳液が分解するまで、少量の塩化ナトリウム水溶液を添加した。これらの相を分離し、有機相を、25%水酸化ナトリウム水溶液(360ml)で洗浄した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗黒色固体を得た。粗固体をアセトン中で約30分間撹拌し、次いで、冷凍庫に一晩置いた。固体を真空濾過によって濾過し、15mL分量の冷アセトンで3回洗浄した。黒色固体を、クロロホルムに溶解し、シリカゲルのパッドを通して濾過した。シリカゲルを、ヘキサンで洗浄し、残留したいかなる生成物も除去した。濾液を回転蒸発で濃縮して、オフホワイト色の固体を得た。微量のアセトンを除去するために、固体を、ジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、オフホワイト色の固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、5.88g(44.9%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ7.53(d,J=8.1Hz,4H),7.42(d,J=8.2Hz,4H),1.77(s,4H),1.42−1.37(m,12H),0.74(s,18H).
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ149.09,137.83,126.62,126.28,57.11,38.57,32.57,32.00,31.72。
【0075】
【化7】
【0076】
4,4’−ジ−tert−オクチル−2−ニトロ−1,1’−ビフェニルの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、サーモウェル、添加漏斗、セプタム、及び窒素ガス注入口を装備した。このフラスコを、窒素雰囲気下に置き、これに、4,4’−ジ−tert−オクチル−1,1’−ビフェニル(5.0g、13.2mmol)及び無水酢酸(71mL)を充填した。撹拌混合物に、クロロホルム(30mL)を添加した。反応物を、氷水浴(内部温度5.3℃)を用いて冷却した。硝酸、90%(1.4mL、30mmol)及び酢酸(2.2mL、38mmol)の混合物を冷却した反応物に滴加した(10℃を超えないように内部温度をモニタリングした)。混合物を室温まで加温して、室温で3.5時間撹拌した。反応を、GC/MSによってモニタリングした。3.5時間後、反応が完了したことを決定した。反応物を、氷水(350mL)のビーカーに添加し、大部分の氷を、1.5時間撹拌した。混合物を、相分離のために分液漏斗に移し、クロロホルム(30mL)を添加した。これらの相を分離した。有機相を55mL分量の水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、黄色油として粗生成物を得た。油を少量のヘキサンに溶解し、生成物が溶出するまで、330g Graceカラム及びヘキサン中の5〜10% ジクロロメタンの勾配を用いてIsco CombiFlashシステム上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を合わせて、回転蒸発で濃縮して、黄色油として生成物を得た。微量のヘキサンを除去するために、油をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、黄色油を得た(2回繰り返した)。油を高真空下で乾燥させて、4.80g(85.7%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.80(d,J=2.0Hz,1H),7.59(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),7.41(d,J=8.4Hz,2H),7.35(d,J=8.1Hz,1H),7.23(d,J=8.3Hz,2H),1.80(s,2H),1.76(s,2H),1.42(s,6H),1.39(s,6H),0.77(s,9H),0.74(s,9H).
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ151.03,149.99,149.12,134.16,133.14,131.19,129.93,127.31,126.40,121.62,57.05,56.63,38.73,38.48,32.39,32.38,31.86,31.75,31.39,31.26。
【0077】
【化8】
【0078】
2,7−ジ−tert−オクチル−9H−カルバゾールの調製:グローブボックス内で、磁気撹拌棒を装備した三口丸底フラスコに、4,4’−ジ−tert−オクチル−2−ニトロ−1,1’−ビフェニル(7.4g、17.5mmol)及び亜リン酸トリエチル(21mL、0.12mol)を充填した。フラスコに、セプタムを取り付け、カバーに移し、その上に、それに、凝縮器及び窒素ガス注入口を装備した。黄色溶液を、窒素雰囲気下に置き、還流(175℃)で4時間加熱した。反応を、GC/MS分析によってモニタリングした。4時間後、反応物を室温まで冷却した。黄色溶液を、磁気撹拌棒及び短経路蒸留ヘッドを備えた一口丸底フラスコに移した。過剰な亜リン酸トリエチルを、高真空下で蒸留によって除去した。混合物を、さらに蒸留が生じなくなるまで、75〜125℃に加熱した。混合物を温かい温度まで冷却し、濃い黄色油が残留した。メタノール(32mL)及び氷水(32mL)の1:1の溶液を、油に添加し、続いて、ジクロロメタン(59mL)を添加した。一旦油が溶解すると、混合物を、相分離のために、分液漏斗に移した。少量の乳液を2相間に形成し、したがって、乳液が分離されるまで、ジクロロメタンをゆっくりと添加した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、濃い黄色油として粗生成物を得た。油を、少量のヘキサン及び酢酸エチルに溶解した。黄色溶液を、生成物が溶出するまで、330g Graceカラム及びヘキサン中の2〜10% ジクロロメタンの勾配を用いてIsco CombiFlashシステム上に装填した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、オフホワイト色の固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体を、ジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、オフホワイト色の固体として生成物を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、4.43g(64.7%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.00(d,J=8.3Hz,2H),7.85(s,1H),7.46(d,J=1.2Hz,1H),7.35(dd,J=8.3,1.6Hz,2H),1.92(s,4H),1.54(s,12H),0.81(s,18H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ147.87,139.93,120.82,119.14,118.32,107.93,57.25,38.94,32.42,32.04,31.80。
【0079】
【化9】
【0080】
9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−9H−カルバゾールの調製:グローブボックス内で、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した三口丸底フラスコに、2,7−ジ−tert−オクチル−9H−カルバゾール(6.8g、17.3mmol)、2−(2−ヨード−4−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(10.5480g、31.6871mmol)リン酸三カリウム(14.4365g、34.6748mmol)、及び乾燥トルエン(44mL)を充填した。無水CuI(0.1122g、0.5891mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.24mL、2.25mmol)、及び乾燥トルエン(1mL)の混合物を、フラスコに添加した。フラスコをグローブボックスから取り出し、ドラフトに移し、凝縮器及び窒素ガス注入口を備えた。反応物を、窒素雰囲気下に置き、125℃で163時間加熱した。反応物を、その時間を通してUPLC分析によってモニタリングした:さらなる試薬を、24時間後に添加し[乾燥トルエン(1mL)及びN,N−ジメチルエチレンジアミン(0.2426mL、2.2537mmol)中にスラリー化したCuI(0.1130g、0.5933mmol)]、48時間後[乾燥トルエン(1mL)及びN,N−ジメチルエチレンジアミン(0.24mL、2.25mmol)中にスラリー化したCuI(0.1114g、0.5849mmol)]に添加し、出発カルバゾールが残留するため、72時間後に添加した[乾燥トルエン(1mL)及びN,N−ジメチルエチレンジアミン(0.24mL、2.25mmol)中にスラリー化したCuI(0.1098g、0.5765mmol)]。163時間後、反応物を室温まで冷却した。反応混合物を、小シリカプラグを通して真空濾過によって濾過した。このプラグを、20mL分量のTHFで3回洗浄した。濾液を回転蒸発で濃縮して、粗赤褐色油を得た。油を撹拌し、真空下に5〜10分間置き、過剰なトルエンを除去した。得られた茶色固体(13.6690g)を、熱アセトニトリル中で粉砕し、5〜10分間撹拌した。スラリーを室温まで冷却し、冷凍庫中に入れた。固体をフラスコの側面から削り落とし、真空濾過によって濾過し、10mL分量の冷アセトニトリルで3回洗浄した。微量のアセトニトリルを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、薄茶色結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、11.53g(97.8%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.99(d,J=8.2Hz,2H),7.50(dd,J=8.6,2.5Hz,1H),7.46(d,J=2.4Hz,1H),7.37(d,J=8.6Hz,1H),7.30(dt,J=8.3,1.4Hz,2H),7.14(d,J=1.5Hz,1H),7.07(d,J=1.5Hz,1H),5.26(t,J=2.6Hz,1H),3.62(td,J=11.0,2.8Hz,1H),3.41(dt,J=11.2,3.9Hz,1H),1.86−1.73(m,6H),1.43(s,6H),1.41−1.38(m,12H),1.26−1.17(m,2H),1.13(dp,J=8.7,4.4,3.9Hz,2H),0.82(s,9H),0.71(s,9H),0.70(s,9H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ151.33,147.56,147.39,144.39,142.09,142.06,128.13,126.85,126.84,120.57,120.52,118.78,118.76,118.15,118.10,117.05,107.51,107.48,97.04,61.49,57.23,57.16,57.08,38.95,38.92,38.20,32.54,32.44,32.37,32.34,31.84,31.75,31.74,31.69,31.66,31.58,31.52,29.90,24.93,17.78。
【0081】
【化10】
【0082】
9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−9H−カルバゾールの調製:グローブボックス内で、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した三口丸底フラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−9H−カルバゾール(11.1g、16.3mmol)及び乾燥テトラヒドロフラン(105mL)を充填した。フラスコをカバーに移し、窒素ガス注入口を装備した。反応物を、窒素雰囲気下に置き、0〜10℃(氷水浴)まで15分間冷却した。ヘキサン中の2.5M n−BuLi(16.8mL、42.0mmol)の溶液を、シリンジを介してゆっくりと添加した。茶色溶液が濁った溶液に変化し、次いで、橙色スラリーに変化した。0〜10℃で4時間撹拌した後、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(8.5mL、42mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。橙色スラリーは、濁った橙色溶液に変化した。反応物を0〜10℃で1時間撹拌した後で、反応物を室温まで加温し、一晩撹拌を継続した。冷飽和重炭酸ナトリウム溶液(92mL)を、得られた橙色溶液に添加した。混合物を分液漏斗に移した。相を分離し、水相を64mL分量のジクロロメタンで3回抽出した。有機相を合わせ、冷重炭酸ナトリウム水溶液(242mL)で洗浄し、次いで、ブライン(242mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗橙色粘性固体として生成物を得た。粗固体を真空下で30分〜1時間乾燥させた。アセトニトリル(42mL)を、粘性固体に添加し、冷凍庫中に一晩入れた。固体をフラスコの側面から削り落とし、得られたスラリーを30分間撹拌した後、真空濾過によって薄橙色固体を単離した。粉末状の固体を、10mL分量の冷アセトニトリルで5回洗浄した。微量のアセトニトリルを除去するために、白色固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、薄橙色結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、11.52g(87.8%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.97(dd,J=8.2,1.2Hz,2H),7.85(d,J=2.6Hz,1H),7.50(d,J=2.6Hz,1H),7.30(ddd,J=8.3,3.2,1.6Hz,2H),7.23(d,J=1.5Hz,1H),7.18(d,J=1.5Hz,1H),5.01(t,J=2.7Hz,1H),2.87(td,J=10.8,2.9Hz,1H),2.72(dt,J=11.0,3.7Hz,1H),1.81(s,3H),1.78(d,J=15.0Hz,2H),1.75(d,J=15.0Hz,2H),1.42(d,J=8.6Hz,30H),0.81(s,9H),0.74−0.70(m,21H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ156.40,147.56,147.49,145.59,141.63,133.44,130.39,129.39,120.67,120.39,118.65,118.62,118.06,118.01,108.34,107.97,101.23,83.52,61.26,57.09,57.07,57.06,38.95,38.34,32.48,32.36,32.05,32.01,31.89,31.80,31.78,31.74,31.69,31.11,29.84,25.01,24.99,24.89,18.17。
【0083】
【化11】
【0084】
2’,2’’’−(プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ビス(3−(2,7−ジ−tert−オクチル−9H−カルバゾール−9−イル)−5’−フルオロ−3’−メチル−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−2−オールの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、セプタム、凝縮器、及び窒素ガス注入口を装備した。フラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−9H−カルバゾール(11.6g、14.3mmol)、1,2−ジメトキシエタン(181mL)、水(53mL)中の水酸化ナトリウム(1.9051g、47.628mmol)の溶液、テトラヒドロフラン(60mL)、及び1,3−ビス(4−フルオロ−2−ヨード−6−メチルフェノキシ)プロパン(3.7003g、6.8006mmol、調製については、WO 2014/105411 A1を参照されたい)を充填した。反応物を窒素雰囲気下に置き、窒素で45分間パージし、次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.5658g、0.5896mmol)を添加した。反応物を85℃で22時間還流した。反応物を、HPLCによってモニタリングした。反応混合物を室温まで冷却し、分液漏斗に移した。相を分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗茶色結晶固体として保護された生成物を得た。固体を、THF(73mL)及びメタノール(73mL)の1:1の混合物に溶解した。混合物を60℃に加熱し、p−トルエンスルホン酸一水和物(PTSA)(0.2595g、1.364mmol)を添加した。反応物を60℃で一晩撹拌し、保護した生成物が残留したことを示す、
19F NMRによってモニタリングした。したがって、さらなるPTSA(0.2655g、1.396mmol)を反応物に添加した。混合物を60℃でさらに4時間撹拌した。次いで、それを室温まで冷却し、溶液を回転蒸発で濃縮して、粗粘性の橙色固体として脱保護した生成物を得た。固体を熱アセトニトリル中で回転させ、冷凍庫中に一晩入れた。溶液を濾過したが、固体は、フラスコの側面上に残存した。固体を、15mL分量の冷アセトニトリルで3回洗浄した。固体をジクロロメタンに溶解し、赤橙色固体になるまで濃縮した。固体をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、乾燥した粉末状の混合物を得た。粉末状の混合物を、Isco CombiFlashシステム上に装填し、生成物が溶出するまで、330g RediSep高性能カラム及びヘキサン中の40〜60%のクロロホルムの勾配を用いて実行した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、淡黄色結晶固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、黄色結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、6.29g(62.4%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.03(d,J=8.2Hz,4H),7.46(d,J=2.4Hz,2H),7.44(d,J=2.4Hz,2H),7.35(dd,J=8.3,1.6Hz,4H),7.13(d,J=1.5Hz,4H),7.03(dd,J=8.8,3.1Hz,2H),6.90−6.84(m,2H),6.08(s,2H),3.71(t,J=6.4Hz,4H),2.05(s,6H),1.84−1.72(m,14H),1.42(s,12H),1.37(s,12H),1.35(s,12H),0.84(s,18H),0.70(s,36H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ159.93,157.51,150.31,150.28,148.04,147.68,142.75,141.53,133.44,133.35,132.83,132.75,128.99,127.24,126.21,126.19,124.89,121.03,119.19,118.77,117.26,117.04,116.23,116.01,107.32,70.84,57.27,57.10,38.96,38.20,32.51,32.37,32.09,32.01,31.95,31.82,31.78,31.74,31.69,30.74,16.61,16.59[炭素−フッ素カップリングのため、多重度は特定されない]。
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−118.95(t,J=8.6Hz)。
【0085】
【化12】
【0086】
本発明の触媒1の調製:反応物を、窒素雰囲気下でグローブボックス内に設定した。瓶に、HfCl
4(0.2182g、0.6812mmol)及びトルエン(30mL)を充填した。スラリーを、グローブボックス冷凍庫中で−25℃に25分間冷却した。撹拌している冷スラリーに、ジエチルエーテル中の3.0M 臭化メチルマグネシウム(0.97mL、2.9mmol)を添加した。混合物を5分間強く撹拌した。固体は溶液になったが、反応溶液は、濁っており、黄色味がかっていた。この混合物に、固体として配位子(1.0g、0.7mmol)を添加した。固体を含有するフラスコをトルエン(3.0mL)ですすいだ。すすぎ溶媒を反応混合物に添加した。得られた濁黄色の反応混合物を室温で3.5時間撹拌した。黄色混合物に、ヘキサン(6mL)を添加し、濾過した。透明な溶液を、真空下で一晩濃縮して、1.1202(97.51%)gのHf錯体を得た。
1H NMR(400MHz,C
6D
6)δ8.17(d,J=8.2Hz,2H),8.06(d,J=8.2Hz,2H),7.87(d,J=1.5Hz,2H),7.83(d,J=2.5Hz,2H),7.76(d,J=1.5Hz,2H),7.47(dd,J=8.3,1.5Hz,2H),7.39(dd,J=8.3,1.5Hz,2H),7.33(d,J=2.5Hz,2H),6.90(dd,J=8.8,3.2Hz,2H),6.13(dd,J=8.1,3.1Hz,2H),3.53(dt,J=9.9,4.8Hz,2H),3.27(dt,J=10.6,5.4Hz,2H),2.02(s,4H),1.90(d,J=14.7Hz,2H),1.71(d,J=14.4Hz,2H),1.63−1.65(m,16H),1.43(s,6H),1.41(s,6H),1.39−1.29(m,2H),1.28(s,6H),1.24(s,6H),1.22(s,6H),0.99(s,18H),0.87(s,18H),0.65(s,18H),−0.69(s,6H)。
【0087】
本発明の触媒2(Inv.Cat.2)の調製:
【0088】
【化13】
【0089】
5−ヨード−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−オールの調製:磁気撹拌棒、添加漏斗、窒素ガス注入口、及びセプタムを備えたフラスコに、7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−オール(20.0g 135.0mmol)、ヨウ化ナトリウム(25.3g 168.7mmol)、水酸化ナトリウム(6.8g、169mmol)、及びメタノール(150ml)を充填した。混合物を−10℃に冷却した(メタノール/氷浴)。市販の漂白剤(6% NaOClの質量の225ml)を、混合物にゆっくりと滴加した。混合物を0〜10℃で1時間撹拌し、完了するまで、GC/MS分析のためにサンプリングした。−10℃でさらに3時間撹拌した後で、反応は、約90% 完了し、10% チオ硫酸ナトリウムで反応停止し、一晩撹拌した。反応物を2M 水性HClで酸性化した。次いで、反応混合物を分液漏斗に移し、100mL分量のジクロロメタンで2回抽出した。有機相を合わせて、水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。次いで、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料を、ISCO精製系を用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体として27.3g(73.8%)の生成物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ7.25(s,1H),5.07(s,1H),2.93(t,J=7.5Hz,2H),2.81(t,J=7.5Hz,2H),2.16(s,3H),2.10(p,J=7.5Hz,2H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ149.01,146.25,136.17,129.45,128.03,82.13,31.85,30.38,24.69,18.03。
【0090】
【化14】
【0091】
1,3−ビス((5−ヨード−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)オキシ)プロパンの調製:グローブボックス内で、瓶に、水素化ナトリウム(0.81g、33.56mmol)及び無水N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)[DMF]を充填した。無水DMF(15mL)中の5−ヨード−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−オール(8.0g、29.2mmol)の溶液を、シリンジを用いてゆっくりと添加した。H
2の発生が観察され、反応混合物を30分間撹拌した。次いで、無水DMF(5ml)中のプロパン−1,3−ジイルビス(4−メチルベンゼンスルホネート)(5.6g、14.6mmol)の溶液を、シリンジを介して添加した。次いで、反応物を60℃に一晩加熱した。一晩加熱した後、混合物を、酢酸エチル(100mL)及び水(100mL)の混合物を含有する分液漏斗に移した。有機層を分離した。水層を、50mL分量の酢酸エチルで3回洗浄した。有機層を合わせ、1M 水性水酸化ナトリウム(20mL)で洗浄し、次いで、ブライン(約75mL)で洗浄した。有機溶液を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、濾過した。粗材料を、330グラムのシリカカラム及びヘキサン勾配中の20〜40%のクロロホルムを用いて、カラムクロマトグラフィーによって精製して、固体として7.1g(83%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.38(q,J=0.8Hz,2H),4.18(t,J=6.3Hz,4H),3.01(t,J=7.5Hz,4H),2.79(t,J=7.5Hz,4H),2.34(p,J=6.3Hz,2H),2.18(d,J=0.7Hz,6H),2.07(p,J=7.5Hz,4H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ152.98,146.13,137.58,135.96,131.27,88.18,69.80,31.64,31.27,31.14,24.90,18.26。
【0092】
【化15】
【0093】
本発明の触媒2配位子の調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、2つのセプタム、凝縮器、及び窒素ガス注入口を装備した。このフラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−9H−カルバゾール(2.3g、2.85mmol)、1,3−ビス((5−ヨード−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)オキシ)プロパン(0.8g、1.4mmol)、1M 水性水酸化ナトリウム(16mL、16mmol)、及びテトラヒドロフラン(約50mL)を充填した。溶液を撹拌し、窒素で約45分間パージし、次いで、Pd(PPh
3)
4(0.1g、0.1mmol)を添加した。混合物を、2日間にわたって50℃に加熱した。反応物を冷却し、次いで、分液漏斗に移した。混合物に、ブライン(150mL)及び酢酸エチル(約100mL)を添加した。有機相を分離した。水層を、100mL分量の酢酸エチルで2回抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、回転蒸発で濃縮して、茶色粘性液体(3.14g)を得た。この液体をTHF(30mL)及びメタノール(30mL)に溶解し、60℃に加熱した。混合物に、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.0517g、0.27mmol)を添加し、一晩撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。粗材料を、塩化メチレン中に取り込まれ、シリカゲルをそれに添加し、続いて、減圧下で濃縮した。この混合物は、120グラムのシリカゲルカラムに装填し、ヘキサン中の酢酸エチルの勾配を用いて精製して、固体として1.75g(84.5%)の生成物を得た固体であった。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.05(d,J=8.2Hz,4H),7.49(d,J=2.4Hz,2H),7.40(d,J=2.3Hz,2H),7.35(dd,J=8.3,1.5Hz,4H),7.18(d,J=1.5Hz,4H),7.12(s,2H),6.29(s,2H),3.83(t,J=6.2Hz,4H),2.81(t,J=7.4Hz,4H),2.66(t,J=7.4Hz,4H),2.34(s,6H),1.90(p,J=7.6Hz,4H),1.86−1.72(m,14H),1.44(s,12H),1.40(s,12H),1.37(s,12H),0.86(s,18H),0.72(s,36H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ150.37,148.08,147.87,145.61,142.34,141.87,136.41,131.22,130.07,129.34,128.93,127.62,126.76,124.84,121.01,119.14,118.56,107.64,70.36,57.42,57.24,39.07,38.27,32.62,32.50,32.15,32.07,32.02,31.86,31.82,31.02,30.38,24.87,18.92。
【0094】
【化16】
【0095】
本発明の触媒2の調製:反応物を、窒素雰囲気下でグローブボックス内に設定した。瓶に、HfCl
4(0.0776g、0.2423mmol)及びトルエン(15mL)を充填した。撹拌しているスラリーに、ジエチルエーテル中の3.0M 臭化メチルマグネシウム(0.34mL、1.02mmol)を添加した。混合物を3分間強く撹拌した。反応混合物は、濁った茶色であった。混合物に、固体として配位子(0.3506g、0.2300mmol)を添加した。固体を含有するフラスコをトルエン(3mL)ですすいだ。すすぎ溶媒を反応混合物に添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。茶色の混合物に、ヘキサン(15mL)を添加し、濾過した。混合物を真空下で濃縮して、トルエンで汚染されたオフホワイト色の固体として、0.4312gの粗生成物を得た。固体を、ヘキサン(25mL)中で懸濁し、一晩撹拌した。溶液は、茶色だった。白色固体は、濾過によって収集し、高真空下で乾燥させた。
1H NMR(400MHz,C
6D
6)δ8.08(d,J=8.2Hz,2H),8.01(d,J=8.2Hz,2H),7.96(d,J=1.6Hz,2H),7.90(d,J=1.5Hz,2H),7.78(d,J=2.6Hz,2H),7.50(d,J=2.6Hz,2H),7.40(dd,J=8.3,1.5Hz,2H),7.33(dd,J=8.3,1.6Hz,2H),6.99(s,2H),3.90(dt,J=10.3,5.1Hz,2H),3.38(dt,J=10.7,5.5Hz,2H),2.34−1.99(m,10H),1.92(d,J=14.4Hz,2H),1.81(d,J=14.7Hz,2H),1.812(s,6H),1.72(d,J=14.4Hz,2H),1.67−1.53(m,16H),1.37(d,J=1.9Hz,14H),1.28(d,J=4.3Hz,12H),0.96(s,18H),0.86(s,18H),0.60(s,18H),−0.61(s,6H)。
【0096】
本発明の触媒3(Inv.Cat.3)の調製:
【0097】
【化17】
【0098】
4,4’−ジブロモ−2−ニトロ−1,1’−ビフェニルの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、凝縮器、蓋の付いた添加漏斗、及びセプタムを装備した。凝縮器に、窒素に接続されたYスプリットが付いた上部にガス注入口及び1M 水性水酸化ナトリウムを含むスクラバーを装備した。このフラスコを、窒素雰囲気下に置き、これに、4,4’−ジブロモビフェニル(30.0g、96.2mmol)及び酢酸(452mL、7.9mol)を充填した。添加漏斗に、硝酸(113mL、2.4mol)を充填した。懸濁液を、100℃に加熱した。内部温度(120℃を超えない)をモニタリングしながら、硝酸をゆっくりと添加した。完了については、反応物をGC/MS分析のためにサンプリングしながら、反応物を100℃で6時間撹拌した。6時間後、反応が完了したことを決定した。反応物を室温まで一晩冷却した。黄色固体が、室温で一晩撹拌した後に残存した。固体をジクロロメタン(296mL)に溶解し、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。有機相を296mL分量の水で2回洗浄し、次いで、296mL分量の1M 水性水酸化ナトリウムで2回洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗黄色固体(33.0394g)を得た。固体をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、乾燥した粉末状の混合物を得た。混合物を、3部に分割した。各部を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、生成物が溶出するまで、330g Graceカラム及びヘキサン中の15〜100%のジクロロメタンの勾配を用いて実行した。生成物を含有するすべての画分を合わせて、回転蒸発で濃縮して、黄色固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、黄色固体を得た(2回繰り返した)。固体を
1H NMRによって分析し、不純物が提示することを示し、次の反応に繰り越した。固体を高真空下で乾燥させて、30.4g(88.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.02(d,J=2.0Hz,1H),7.75(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),7.58−7.53(m,2H),7.28(d,J=8.2Hz,1H),7.19−7.11(m,2H)。
【0099】
【化18】
【0100】
2,7−ジブロモ−9H−カルバゾールの調製:窒素グローブボックス内で、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した三口丸底フラスコに、4,4’−ジブロモ−2−ニトロ−1,1’−ビフェニル(15.9g、44.5mmol)及びリン酸トリエチル(54mL、0.31mol)を充填した。グローブボックスから取り出しフラスコにカバーをし、窒素雰囲気下に置いた。黄色スラリーを還流で加熱した(175℃の加熱マントル温度)。スラリーは、還流加熱しながら、最終的に、茶色溶液に変化した。完了については、反応物をGC/MS分析のためにサンプリングしながら、反応物を還流で4時間撹拌した。4時間後、反応が完了したことを決定した。反応物を室温まで一晩冷却した。反応物を、磁気撹拌棒及び短経路蒸留ヘッドを備えた一口丸底フラスコに移した。反応物を高真空下で乾燥させて、過剰なリン酸トリエチルを除去した。フラスコを、真空下でさらに蒸留が生じなくなるまで、ゆっくりと加熱した(75〜125℃)。濃い茶色粘性油が残存した。油を室温まで冷却した。メタノール(82mL)及び氷水(82mL)の1:1の溶液を、油に添加し、続いて、ジクロロメタン(150mL)を添加した。一旦油が溶解すると、混合物を、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗茶色油(18.3162g)を得た。油をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、乾燥した粉末状の混合物を得た。粉末状の混合物を、2部に分割した。各部を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、生成物が溶出するまで、330g Graceカラム、及び第1部には、ヘキサン中の2〜5%の酢酸エチル及び第2部には、ヘキサン中の2〜10%の酢酸エチルの勾配を用いて実行した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、淡黄色固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、薄黄色固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、7.75g(53.6%)を得た。
1H NMR(500MHz,アセトン−d
6)δ10.58(s,1H),8.02(d,J=8.3Hz,2H),7.72(d,J=1.7Hz,2H),7.33(dd,J=8.3,1.7Hz,2H)。
13C NMR(126MHz,アセトン−d
6)δ142.06,123.35,122.62,122.55,120.00,114.95。
【0101】
【化19】
【0102】
2,7−ジブロモ−9−(tert−ブチルジメチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:撹拌棒の付いたガラス瓶に、グローブボックス中で2,7−ジブロモ−9H−カルバゾール(2.0g、6.2mmol)を充填し、続いて、乾燥THF(50mL)を充填した。水素化ナトリウム粉末(0.2g、7.5mmol)を、20分間にわたって溶液に少量ずつゆっくりと添加した。室温で60分間撹拌した後、t−ブチルジメチルシリルクロリド(1.4g、8.96mmol)を反応混合物に添加した。溶液を室温で17時間撹拌し、続いて、濾過し、真空内で濃縮した。得られた粗生成物を、100%ヘキサンで溶出する、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含有する画分を濃縮して、白色固体として2.25g(83.2%)のそれを得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ7.86(d,J=8.3Hz,2H),7.73(d,J=1.5Hz,2H),7.35(dd,J=8.3,1.5Hz,2H),1.05(s,10H),0.76(s,6H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ145.98,124.59,123.22,120.80,119.18,117.13,26.49,20.46,−1.28。
【化20】
【0103】
9−(tert−ブチルジメチルシリル)−2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9H−カルバゾールの調製:乾燥ジエチルエーテル(150mL中の2,7−ジブロモ−9−(tert−ブチルジメチルシリル)−9H−カルバゾール(11.0g、25.0mmol)の溶液を、窒素雰囲気下で、シュレンクフラスコ中で0℃に冷却した。ヘキサン中の1.6M溶液のn−BuLi(37.5mL、60.0mmol)を、60分間にわたってゆっくりと添加し、白色沈殿物の形成をもたらした。リチオ化の進行を、アリコートを反応停止したメタノールのGC/MSによってモニタリングした。溶液を、17時間冷却しながら撹拌した。反応槽を密閉し、窒素雰囲気のグローブボックスに移動させた。ヘキサン(200mL)をフラスコに添加し、沈殿物を静置させた。沈殿物を真空濾過によって収集し、丸底フラスコに移した。乾燥THF(200mL)を添加し、スラリーを得、続いて、n−オクチルジイソプロピルクロロシラン(11.5g、43.9mmol)をゆっくりと添加した。反応物を室温で17時間撹拌し、続いて、ドラフトに除去し、それを、飽和重炭酸ナトリウム溶液(25mL)で反応停止した。生成物を酢酸エチル(100mL)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、粗中間体を得た。粗材料を、ジクロロメタン(75mL)中に取り込まれ、溶液を氷浴で0℃に冷却した。次いで、THF(30mL)中のテトラブチルアンモニウムフルオリド(6.9g、26.3mmol)の溶液を、30分間にわたって添加漏斗を介して添加した。さらに30分後、飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)を反応混合物に添加した。有機層を分液漏斗上に単離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。得られた粗生成物を、100%ヘキサンで溶出する、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーを介して精製した。生成物を含有する画分を合わせて、真空内で濃縮して、透明な粘性油として7.92g(51.1%)の生成物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ8.08(d,J=7.7Hz,2H),7.98(s,1H),7.58(d,J=0.9Hz,2H),7.37(dd,J=7.7,0.8Hz,2H),1.54−1.46(m,4H),1.46−1.39(m,4H),1.39−1.26(m,20H),1.10(d,J=7.4Hz,12H),1.06(d,J=7.4Hz,12H),1.04−0.98(m,4H),0.96−0.89(m,6H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ139.21,133.37,125.64,123.65,119.41,116.95,34.44,31.98,29.35,29.26,24.38,22.71,18.32,18.23,14.13,11.24,9.72。
【0104】
【化21】
【0105】
2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの調製:磁気撹拌棒、ゴム製セプタム、及び取り付けられた窒素入口を有する凝縮器が装備された二口丸底フラスコに、(窒素雰囲気グローブボックス中で)2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9H−カルバゾール(6.1g、9.8mmol)、2−(2−ヨード−4−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(5.74g、13.8mmol)、トルエン(20mL)、ヨウ化銅(0.4g、2.2mmol)、及びリン酸カリウム(6.4g、30.1mmol)を充填した。この容器を、ドラフトに移動させ、窒素ブランケット下に置いた。不均一な溶液を、105℃で17時間撹拌した。溶液を濾過し、真空内で濃縮し、100% ヘキサンで溶出する、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーを介して精製した。生成物を含有する画分を合わせて、真空内で濃縮した。次いで、この残渣を熱アセトニトリルで撹拌し、続いて、冷凍庫中(−28℃)で冷却した。不純物を含むアセトニトリルをデカントして、透明な粘性油として7.01g(79.7%)の生成物を得、これを静置してから数日後に、ろう様固体にゆっくりと固化した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.11(d,J=7.7Hz,2H),7.50−7.44(m,2H),7.37(dd,J=7.7,1.0Hz,2H),7.35−7.31(m,2H),7.23(s,1H),5.20(t,J=2.9Hz,1H),3.46(td,J=11.1,2.7Hz,1H),3.31(dt,J=11.3,3.6Hz,1H),1.75(s,2H),1.46−1.371(m,9H),1.37−1.04(m,32H),1.04−0.94(m,24H),0.92−0.86(m,9H),0.77(s,9H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ151.13,144.42,141.19,141.12,133.04,132.87,127.79,126.93,126.72,125.52,125.47,123.39,123.33,119.05,119.04,117.10,116.57,116.46,97.09,61.42,56.95,38.18,34.37,32.38,31.96,31.82,31.77,31.52,29.90,29.35,29.21,24.93,24.35,22.70,18.34,18.25,18.24,18.21,18.19,17.73,14.14,11.22,11.21,11.15,9.64,9.62。
【0106】
【化22】
【0107】
2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの調製:セプタム蓋、磁気撹拌棒、及び取り付けられた窒素入口を有する凝縮器が付いた丸底フラスコに、2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−9H−カルバゾール(6.95g、7.65mmol)及び乾燥THF(25mL)を充填し、これを、塩基性アルミナを通して濾過した。溶液を−78℃(ドライアイス/アセトン浴)に冷却し、続いて、25分間にわたってヘキサン中の1.6M n−BuLi(9.2mL、23mmol)を添加した。次いで、溶液を0℃まで加温し、冷却しながら4時間撹拌し、この時、色が無色から薄黄色、淡い橙色/茶色に変化した。反応混合物に、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.7mL、23mmol)を添加し、白色沈殿物の形成をもたらした。溶液を、17時間にわたって室温までゆっくりと加温した。溶液を冷飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、続いて、さらなるTHFで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。得られた粗材料を、熱アセトニトリルで撹拌し、続いて、冷凍庫中(−28℃)で冷却した。不純物を含むアセトニトリルをデカントして、透明な粘性油として7.531g(95.17%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.07(d,J=7.8Hz,2H),7.84(d,J=2.5Hz,1H),7.53(d,J=2.6Hz,1H),7.44(s,1H),7.38−7.31(m,3H),5.00(t,J=2.8Hz,1H),2.50(dt,J=11.4,3.8Hz,1H),2.40(td,J=11.2,2.7Hz,1H),1.79−1.67(m,2H),1.67−1.59(m,1H),1.44−1.16(m,54H),1.05−0.94(m,21H),0.94−0.83(m,11H),0.73(s,9H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ156.25,145.56,140.31,140.29,133.94,132.95,132.75,129.69,129.47,125.52,125.47,123.57,123.01,118.93,118.79,117.76,116.66,101.58,83.45,60.85,56.97,38.32,34.35,32.42,31.95,31.92,31.78,30.96,29.73,29.34,29.22,29.20,25.05,24.93,24.86,24.35,24.31,22.70,18.35,18.29,18.28,18.26,18.23,18.20,18.17,17.98,14.13,11.26,11.13,11.11,11.08,9.81,9.67。
【0108】
【化23】
【0109】
ICE−3配位子[2’,2’’’−(プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ビス(3−(2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9H−カルバゾール−9−イル)−5’−フルオロ−3’−メチル−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−2−オール))]の調製:磁気撹拌棒、ゴム製セプタム、及び取り付けられた窒素入口を備えた二口丸底フラスコに、2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−9H−カルバゾール(11.7g、11.3mmol)、1,3−ビス(4−フルオロ−2−ヨード−6−メチルフェノキシ)プロパン(2.8g、5.1mmol)、THF(24mL)、水(2.5mL)、及びリン酸カリウム(4.2g、19.97mmol)を充填した。次いで、溶液を、溶液を通して気泡化した窒素の一定の流れを介して30分間脱気した。THF(2.5mL)中のビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0.2g、0.3mmol)の溶液を、溶液に添加し、続いて、65℃まで加熱し、反応が完了するまで一定に維持した。18時間後、反応混合物を分液漏斗に移し、生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を単離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、粗中間体を得た。この中間体を、C18培地上で逆相クロマトグラフィーを介して精製した。水中の55〜100%THFの勾配を用いた。精製したTHPを保護した中間体を、MeOH/THF(1:1)(30mL)に溶解し、続いて、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.3570g、1.88mmol)を添加した。反応混合物を60℃に加熱した。3時間後、反応溶液を、飽和重炭酸ナトリウム(30mL)で処理した。有機層を単離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、黄色粘性油として粗生成物を得た。生成物を、水中の55〜100%THFの勾配で溶出する、C18培地上で逆相クロマトグラフィーを介して精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせて、真空内で濃縮して、透明な粘性油として10.21g(54%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.10(d,J=7.7Hz,4H),7.43(d,J=2.4Hz,2H),7.40(d,J=2.3Hz,2H),7.35(d,J=7.7Hz,4H),7.25(s,4H),6.91(dd,J=8.8,3.1Hz,2H),6.79(dd,J=8.6,3.1Hz,2H),3.59(t,J=6.3Hz,4H),2.16(s,6H),1.89(s,6H),1.71(s,4H),1.63(p,J=5.9Hz,2H),1.52(s,3H),1.43(s,3H),1.41−1.06(m,64H),0.96−0.79(m,60H),0.74(s,18H)。
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−118.56(t,J=8.8Hz)。
【0110】
【化24】
【0111】
本発明の触媒3の調製:反応物を、窒素雰囲気下でグローブボックス内に設定した。瓶に、HfCl
4(0.5g、1.7mmol)及びトルエン(70mL)を充填した。撹拌しているスラリーに、ジエチルエーテル中の3.0M臭化メチルマグネシウム(2.5mL、7.5mmol)を添加した。混合物を5分間強く撹拌した。固体は溶液になったが、反応溶液は、濁っており、茶色味がかっていた。混合物に、トルエン溶液(7mL)として配位子(3.3g、1.7mmol)を添加した。得られた茶色混合物を、室温で2.5時間撹拌した。混合物に、ヘキサン(80mL)を添加し、濾過した。茶色溶液を真空下で濃縮して、茶色固体として3.4gの粗Hf錯体を得た。固体を、以下の手順を用いて再結晶によって精製した:固体を、ヘキサン(14mL)及びトルエン(1mL)の混合物にほとんど溶解した。混合物を濾過し、溶液を、冷凍庫中で、−25℃で一晩入れた。母液を、濾過漏斗に直接注ぎ入れることによって、固体から分離した。固体を、少量の冷ヘキサン(冷凍庫中で−25℃で保存した)で洗浄した。固体を高真空下に置いて、乾燥させて、1.8018g(49.43%)の純粋な錯体を得た。母液を、真空下で濃縮した。固体をヘキサン(8mL)に再溶解し、溶液を冷凍庫中に一晩入れた。しかしながら、微量の固体のみが観察された。
1H NMR(400MHz,C
6D
6)δ8.26(d,J=7.7Hz,2H),8.13(d,J=7.7Hz,2H),8.04(s,2H),7.92(s,2H),7.69(d,J=2.5Hz,2H),7.64(d,J=7.8Hz,2H),7.54(d,J=7.8Hz,2H),7.36(d,J=2.5Hz,2H),7.01(dd,J=8.7,3.3Hz,2H),6.20(dd,J=8.1,3.2Hz,2H),3.80(dt,J=9.8,4.7Hz,2H),3.56(dt,J=10.5,5.3Hz,2H),1.74−1.41(m,17H),1.41−1.12(m,104H),1.07(d,J=7.3Hz,6H),1.04−0.86(m,21H),0.79(s,18H),−0.69(s,6H)。
13C NMR(126MHz,C
6D
6)δ161.60,159.63,154.24,149.20,149.18,141.92,141.44,140.72,136.19,136.12,135.31,135.23,134.98,131.96,130.55,126.72,126.45,126.38,123.89,120.39,119.69,119.39,117.54,117.30,117.12,76.17,57.22,51.22,38.09,34.92,34.59,33.21,32.52,32.36,32.33,31.98,30.56,30.45,30.19,29.98,29.81,29.79,29.68,29.58,25.11,24.67,23.16,23.06,19.15,18.93,18.82,18.69,18.66,18.56,17.01,14.44,14.34,11.92,11.81,11.74,11.69,10.50,9.66。
19F NMR(376MHz,C
6D
6)δ−114.98(t,J=8.4Hz)。
【0112】
本発明の触媒4(Inv.Cat.4)の調製:
【0113】
【化25】
【0114】
Bovonsombat,P.、Leykajarakul,J.、Khan,C.、Pla−on,K.、Krause,M.M.、Khanthapura,P.、Doowa,N.、Ali,R.Tetrahedron 2009,50,2664−2667からの手順。
【0115】
2−ヨード−4−メチルフェノールの調製:250mLの三口丸底フラスコに、p−クレゾール(9.98g、92.3mmol)、PTSA一水和物(18.5g82.3mmol)、及びCH
3CN(90ml)を充填した。フラスコを、氷浴を用いて冷却した。内部温度を、熱電対を用いてモニタリングした。反応物の内部温度が5℃を超えないように、NIS(21.8g、96.9mmol)をゆっくりと添加した。NISの最終添加後、反応物を氷浴から取り出し、室温まで加温した。1時間後、反応をGC/MSによってモニタリングし、反応は、完了しなかった。2時間後、別のGC/MSを撮影し、反応は、完了しなかった。反応を、20重量%の水性チオ硫酸ナトリウムで反応停止した。次いで、反応混合物をCH
2Cl
2で抽出し、チオ硫酸ナトリウムで洗浄し、次いで、重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。粗残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(330g SiO
2、ヘキサン中の0%CH
2Cl
2〜50%CH
2Cl
2)によって精製して、固体として12.6g(58%)の所望の化合物を得た:
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ7.45(d,J=2.0Hz,1H),7.01(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),6.86(d,J=8.3Hz,1H),5.17(s,1H),2.23(s,3H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ152.66,138.37,132.04,130.92,114.80,85.52,20.07。
【0116】
【化26】
【0117】
2−(2−ヨード−4−メチルフェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピランの調製:三口丸底フラスコに、2つのセプタム、撹拌棒、及び窒素ガス注入口を装備した。フラスコに、2−ヨード−4−メチルフェノール(12.6g、53.8mmol)及び3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(13.7mL、161.5mmol)を充填し、次いで、氷浴を用いて0℃に冷却した。混合物に、PTSA(0.1g、0.6mmol)を添加し、次いで、溶液を30分間撹拌した。30分後、反応物を室温まで加温し、一晩撹拌した。Et
2O及び1N NaOHを翌日添加した。水層をEt
2O(2回)で抽出した。合わせた有機物を、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させた。次いで、有機層を減圧下で乾燥させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(240g Al
2O
3 pH=7、ヘキサン中の5% EtOAc〜8% EtOAc、次いで、50% EtOAc)によって精製した。第2の精製を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(240g Al
2O
3pH=7、ヘキサン中の0% EtOAc〜2% EtOAc、次いで、50% EtOAc)を用いて行った。純粋な画分を合わせて、油として8.95g(67%)の所望の化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ7.60(dq,J=1.3,0.7Hz,1H),7.07(ddq,J=8.3,2.2,0.7Hz,1H),6.96(d,J=8.3Hz,1H),5.48(t,J=3.0Hz,1H),3.89(td,J=11.1,2.9Hz,1H),3.59(dddd,J=11.4,4.5,3.1,1.6Hz,1H),2.26(d,J=0.7Hz,3H),2.21−2.09(m,1H),1.98(dddd,J=15.7,6.6,3.3,1.9Hz,1H),1.90−1.85(m,1H),1.78−1.59(m,3H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ153.44,139.52,132.93,129.88,115.10,96.65,87.39,61.68,30.22,25.28,20.03,18.33。
【0118】
【化27】
【0119】
2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(5−メチル−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)フェニル)−9H−カルバゾールの調製:グローブボックス内で、磁気撹拌棒及びセプタムを備えた三口丸底フラスコに、2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル−9H−カルバゾール(1.5g、2.4mmol)、2−(2−ヨード−4−メチルフェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(1.2g、3.9mmol)、三塩基性リン酸カリウム(1.7482g、8.2357mmol)、及び乾燥トルエン(9mL)を充填した。無水ヨウ化銅(l)(0.04g、0.20mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.03mL、0.31mmol)、及び乾燥トルエン(1mL)の混合物を、フラスコに添加した。フラスコをグローブボックスから取り出し、ドラフトに移し、凝縮器及び窒素ガス注入口を備えた。反応物を窒素雰囲気下に置き、125℃で加熱した。完了については、反応物をHRMS分析のためにサンプリングした。4時間後、HRMS分析は、残存するまで、出発するカルバゾールにより所望の生成物の形成を示した。22時間後、HRMS分析は、依然として、一部の出発するカルバゾールを残存することを示した。したがって、乾燥トルエン(1mL)及びN,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.03mL,0.31mmol)中にスラリー化したさらなる無水ヨウ化銅(l)(0.02g、0.1mmol)を添加し、反応物を125℃でさらに22.5時間撹拌し続けた。44.5時間後、HRMS分析は、出発カルバゾールの消費を示した。したがって、反応が完了したことを決定した。反応物は、室温まで冷却した。反応混合物は、テトラヒドロフラン(10mL)で希釈し、小シリカプラグを通して真空濾過によって濾過した。このプラグを、テトラヒドロフラン(3×10mLの分量)で洗浄した。濾液を回転蒸発で濃縮して、粗橙色油を得た。アセトニトリルを油に添加し、混合物を、50℃で30分間激しく撹拌した。混合物を室温まで冷却し、冷凍庫中に入れた。溶媒をデカントした。粘性固体を、冷アセトニトリル(3×10mLの分量)で洗浄し、各洗浄後にデカントした。微量のアセトニトリルを除去するために、粘性固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、赤橙色油を得た(2回繰り返した)。油を
1H NMRによって分析した。さらに不純物を除去するために、アセトニトリルを油に添加し、磁気撹拌棒を添加した。混合物を55℃で1時間激しく撹拌した。混合物を室温まで冷却し、冷凍庫中に入れた。溶媒をデカントした。粘性固体を、冷アセトニトリル(3×10mLの分量)で洗浄し、各洗浄後にデカントした。微量のアセトニトリルを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、赤橙色油を得た(2回繰り返した)。油を
1H NMRによって分析した。油を高真空下で乾燥させて、赤橙色油として1.7869g(91.2%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.08(d,J=7.7Hz,2H),7.37(s,1H),7.35(d,J=7.7Hz,2H),7.31−7.29(m,3H),7.25(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),5.15−5.11(m,1H),3.39(td,J=11.1,2.7Hz,1H),3.25(dt,J=11.2,3.9Hz,1H),2.39(s,3H),1.49−0.79(m,68H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ151.13,141.11,141.00,133.19,133.06,132.39,130.07,129.69,127.80,125.79,125.76,123.70,123.64,119.18,119.17,118.61,117.07,116.97,97.55,61.52,34.54,34.53,32.13,30.02,29.88,29.50,29.39,25.08,24.54,22.86,20.74,18.51,18.49,18.46,18.38,17.88,14.29,11.49,11.46,9.80,9.75。
【0120】
【化28】
【0121】
2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(5−メチル−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの調製:グローブボックス内で、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した三口丸底フラスコに、2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(5−メチル−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)フェニル)−9H−カルバゾール(1.7g、2.1mmol)及び乾燥テトラヒドロフラン(13.5mL)を充填した。フラスコをグローブボックスから取り出し、ドラフトに移し、窒素ガス注入口を備えた。反応物を、窒素雰囲気下に置き、0〜10℃(氷水浴)まで15分間冷却した。ヘキサン中の2.5M n−ブチルリチウム(2.2mL、5.5mmol)の溶液を、シリンジを介してゆっくりと添加した。赤橙色溶液は、茶橙色溶液に変化した。0〜10℃で4時間撹拌した後、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.1mL、5.4mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。反応物を0〜10℃で1時間撹拌した後で、反応物を室温まで加温した。反応物を室温で一晩撹拌し続けた。冷飽和重炭酸ナトリウム溶液(11.5mL)を、濁った橙色溶液に添加した。混合物を、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。水相を、ジクロロメタン(3×8.5mLの分量)で抽出した。有機相を合わせ、冷飽和重炭酸ナトリウム水溶液(31.5mL)で洗浄し、次いで、ブライン(31.5mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗橙色の粘性固体を得た。不純物を除去するために、アセトニトリルを粘性固体に添加し、混合物を冷凍庫中に入れた。溶媒をデカントした。粘性固体を、冷アセトニトリル(3×10mLの分量)で洗浄し、各洗浄後にデカントした。微量のアセトニトリルを除去するために、粘性固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、赤橙色油を得た(2回繰り返した)。油を高真空下で乾燥させて、少量の出発材料で汚染された濃橙色油として1.8051g(91.1%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.06(d,J=7.6Hz,2H),7.69(d,J=2.1Hz,1H),7.52(s,1H),7.44−7.39(m,2H),7.35(dd,J=7.9,3.1Hz,2H),5.05(t,J=2.5Hz,1H),2.54(dt,J=11.8,3.1Hz,1H),2.41−2.35(2.37でsを有するm,4H),1.75−1.63(m,1H),1.43−1.21(m,42H),1.17−0.77(m,38H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ156.30,140.27,140.25,136.83,133.41,133.10,132.97,132.16,130.39,125.78,123.88,123.34,119.12,118.94,118.15,117.06,101.91,83.73,61.01,34.52,34.50,32.12,29.87,29.84,29.49,29.47,29.41,29.38,25.19,25.07,24.56,24.48,22.85,20.63,18.55,18.50,18.47,18.44,18.40,18.37,18.36,18.11,14.28,11.57,11.45,11.34,9.98,9.80。
【0122】
【化29】
【0123】
2’,2’’’−(プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ビス(3−(2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9H−カルバゾール−9−イル)−5’−フルオロ−3’,5−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−2−オール)の調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、セプタム、凝縮器、及び窒素ガス注入口を装備した。フラスコに、2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(5−メチル−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−9H−カルバゾール(8.0128g、8.5573mmol)、2.0M溶液の水酸化ナトリウム(11.7mL、23.4mmol)、テトラヒドロフラン(34mL)、及び1,3−ビス(4−フルオロ−2−ヨード−6−メチルフェノキシ)プロパン(2.1164g、3.8896mmol)を充填した。反応物を窒素雰囲気下に置き、窒素で45分間パージし、次いで、テトラヒドロフラン(5mL)中のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.45g、0.39mmol)の溶液を添加した。反応物を65℃で還流し、完了については、HRMS分析のためにサンプリングした。2時間後、HRMS分析は、単一結合した保護生成物及び残留する上部の断片による所望のビス結合した保護生成物の形成を示した。19時間後、HRMS分析は、脱ホウ素化した上部の断片、及び残存する単一結合した保護生成物を示した。したがって、反応が完了したことを決定し、室温まで冷却した。反応物を分液漏斗に移し、これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、シリカプラグを通して濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗黄橙色の油(10.8986g)を得た。油をテトラヒドロフランに溶解し、セリットを添加した。スラリーを、粉末状の混合物に濃縮した。混合物を、3部に分割した。各粉末状の混合物を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、C18 415g Goldカラム及び水中の70〜100%のTHFの穏やかな勾配を用いて実行した。画分を、HRMSによって分析した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、水と生成物の混合物を得た。ジクロロメタンを添加し、生成物を溶解し、混合物を、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、茶橙色の油(6.8003g)を得た。油を、クロロホルム(19mL)とメタノール(19mL)の混合物に溶解した。反応物を還流60℃()で加熱し、p−トルエンスルホン酸一水和物を添加(0.0784g、0.4122mmol)を添加した。完了については、反応物を、
19F NMR分析のためにサンプリングした。3時間後、
19F NMR分析は、保護された配位子が残存しない、脱保護された配位子の形成を示した。したがって、反応が完了したことを決定し、室温まで冷却した。任意の残存する酸を反応停止するために、重炭酸ナトリウム水溶液(19mL)を反応物に添加した。反応物を、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗茶橙色の油(6.7631g)を得た。油をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、粉末状の混合物を得た。混合物を、ISCO CombiFlash systemシステム上に装填し、330g Gold RediSep高性能カラム及びヘキサン中の0〜10%の酢酸エチルの勾配を用いて実行した。画分を、TLCによって分析した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、濃橙色の油を得た。濃い油を、高真空下に置いて、橙色粘性固体として、4.5900g(67.8%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.15(dd,J=7.7,0.7Hz,4H),7.41(dd,J=7.7,0.8Hz,4H),7.36(s,4H),7.33(d,J=2.2Hz,2H),7.25(d,J=1.8Hz,2H),7.01(dd,J=8.8,3.1Hz,2H),6.86(dd,J=8.9,3.0Hz,2H),6.23(s,2H),3.63(t,J=6.2Hz,4H),2.38(s,6H),2.04(s,6H),1.67(p,J=6.3Hz,2H),1.47−1.37(m,8H),1.35−1.17(m,48H),1.05−0.85(m,68H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ160.12,157.70,150.38,150.36,147.51,140.51,133.50,133.48,133.40,132.46,132.37,131.36,130.39,129.49,127.08,127.07,126.32,125.55,124.04,119.53,117.44,117.22,116.69,116.23,116.00,71.05,34.48,32.12,30.76,29.45,29.35,24.46,22.85,20.61,18.42,18.30,16.63,16.62,14.28,11.42,11.37,9.82。炭素−フッ素カップリングのため、多重度は特定されなかった。
【0124】
【化30】
【0125】
本発明の触媒4の調製:瓶に、HfCl
4(0.0691g、0.2157mmol)及びトルエン(10mL)を充填した。撹拌しているスラリーに、ジエチルエーテル中の3.0M 臭化メチルマグネシウム(0.3mL、0.96mmol)を添加した。混合物を5分間強く撹拌した。固体は溶液になったが、反応溶液は、濁った黄色であった。混合物に、トルエン(5mL)中の配位子(無色油、0.37g、0.21mmol)の溶液を添加した。得られた茶色の反応混合物を、室温で3時間撹拌した。得られた茶色の混合物に、ヘキサン(15mL)を添加し、濾過した。茶色溶液を真空下で一晩濃縮して、灰色固体として0.4167の粗生成物を得た。固体の
1H−NMRは、溶媒で汚染された所望の生成物、及びより高い一体化による潜在的な不純物のアルキル領域を示した。固体に、ヘキサン(12mL)を添加し、固体のほとんどが溶液になるまで撹拌した。濁った混合物を濾過した(シリンジ濾過)。濾液、透明な茶色溶液を、高真空下で濃縮して、オフホワイト色−淡灰色固体として0.3904g(94.45%)の生成物を得た。
1H NMR(500MHz,C
6D
6)δ8.27(d,J=7.8Hz,2H),8.17(d,J=7.7Hz,2H),7.99(s,2H),7.95(s,2H),7.62(d,J=7.8Hz,2H),7.56(d,J=7.8Hz,2H),7.16(m,2H),6.91(d,J=2.4Hz,2H),6.76(dd,J=8.8,3.2Hz,2H),6.10(dd,J=8.2,3.2Hz,2H),3.62(dt,J=9.7,4.6Hz,2H),3.32(dt,J=10.5,5.4Hz,2H),2.12(s,6H),1.72−1.59(m,4H),1.56−0.97(m,111H),0.94(t,J=7.1Hz,6H),0.93−0.82(m,6H),−0.65(s,6H)。
13C NMR(126MHz,C
6D
6)δ161.50,159.54,154.32,149.21,149.19,142.11,141.71,135.65,135.58,135.07,135.02,134.95,131.80,131.20,131.04,130.13,128.32,126.84,126.53,126.35,124.18,120.29,119.68,119.59,118.23,117.56,117.37,117.30,117.12,76.22,51.25,34.92,34.65,32.40,32.39,30.43,29.88,29.78,29.74,29.69,25.12,24.79,23.21,23.13,20.32,19.24,19.05,18.92,18.79,18.77,18.74,18.65,18.61,16.96,14.51,14.38,12.04,11.96,11.90,11.78,10.55,9.71。
19F NMR(470MHz,C
6D
6)δ−115.27(t,J=8.7Hz)。
【0126】
本発明の触媒5(Inv.Cat.5)の調製:
【0127】
【化31】
【0128】
本発明の触媒5の調製:反応物を、窒素雰囲気下でグローブボックス内に設定した。瓶に、ZrCl
4(0.14g、0.59mmol)及びトルエン(30mL)を充填した。得られた混合物を、グローブボックス冷凍庫中で約−25℃に冷却した。撹拌している冷スラリーに、ジエチルエーテル中の3.0M臭化メチルマグネシウム(0.86mL、2.58mmol)を添加した。混合物を約3分間強く撹拌した。固体は溶液になり、それは、薄茶色に変化した。混合物に、トルエン(4mL)中の配位子(1.0013g、0.5757mmol)の冷溶液(−25℃でグローブボックス冷凍庫)を添加した。得られた茶色混合物を、3時間撹拌した。次いで、混合物に、ヘキサン(30mL)を添加し、濾過した。薄茶色溶液を、NMR分析のためのサンプリングし(約2mLは除去し、高圧下で乾燥するまで濃縮した)、これは、所望の生成物の形成を示した。溶液の大部分を、真空下で濃縮した。固体を、ヘキサン(25mL)に再溶解し、シリンジ濾過を通して濾過した。濾液を減圧下で一晩濃縮して、オフホワイト色の固体として0.9361g(87.55%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,C
6D
6)δ8.27(d,J=7.7Hz,2H),8.16(dd,J=7.8,0.7Hz,2H),8.05(d,J=0.9Hz,2H),7.96(d,J=0.9Hz,2H),7.63(dd,J=7.7,0.8Hz,2H),7.56(dd,J=7.7,0.8Hz,2H),7.16(m,2H),6.92(dd,J=2.4,0.8Hz,2H),6.78(dd,J=8.8,3.2Hz,2H),6.15−6.07(m,2H),3.54(dt,J=9.8,4.7Hz,2H),3.30(dt,J=10.4,5.2Hz,2H),2.13(s,6H),1.72−0.83(m,136H),−0.43(s,6H)。
【0129】
本発明の触媒6(Inv.Cat.6)の調製
【0130】
【化32】
【0131】
本発明の触媒6配位子の調製:磁気撹拌棒、ゴム製セプタム、及び取り付けられた窒素入口を備えた二口丸底フラスコに、2,7−ビス(ジイソプロピル(オクチル)シリル)−9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−9H−カルバゾール(4.06g、3.92mmol)、1,3−ビス((5−ヨード−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)オキシ)プロパン(1.1g、1.8mmol)、テトラヒドロフラン(6.0mL)、水(1.0mL)、及びリン酸カリウム(1.6g、7.5mmol)を充填した。この容器を、N
2のブランケット下に置き、続いて、溶液からガスを抜くために、撹拌している溶液を通してN
2ガスを30分間気泡化した。テトラヒドロフラン(2.0mL−グローブボックス内に調製)中のPd(t−Bu
3P)
2(0.0480g、0.09mmol)の溶液を、溶液に添加し、続いて、65℃に加熱した。次いで、反応混合物を、加熱しながら撹拌し、完了については、LC/MSによってモニタリングした。23時間後、熱源を除去し、溶液を分液漏斗に移し、有機層を単離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、茶色粘性油として粗保護された中間体を得た。次いで、中間体材料を、90:10のテトラヒドロフラン:水で溶出する、ISCO Rf200i自動化クロマトグラフィー装置上で逆相クロマトグラフィーを介して精製した。精製した中間体を透明な粘性油として単離し、これを、メタノール/テトラヒドロフラン(1:1、10mL)の混合物に溶解し、続いて、一水和物p−トルエンスルホン酸(0.076g、0.40mmol)を添加した。次いで、溶液を55℃で17時間加熱し、その後、HPLC分析によって言及されるように、反応を完了した。次いで、溶液を濃縮し、100%のテトラヒドロフランに溶出する、逆相クロマトグラフィーを介して精製した。単離した生成物は、透明な粘性油/半固体であった。収率:0.67g(18.6%)
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.12(d,J=7.7Hz,4H),7.42(d,J=2.4Hz,2H),7.39(d,J=2.3Hz,2H),7.36(d,J=7.8Hz,4H),7.31(s,4H),6.99(s,2H),6.29(s,2H),3.70(t,J=6.1Hz,4H),2.73(t,J=7.4Hz,4H),2.55(t,J=7.4Hz,4H),2.26(s,6H),1.78(p,J=7.7Hz,4H),1.73(s,4H),1.63(p,J=5.9Hz,2H),1.45(s,3H),1.42−1.11(m,69H),1.02−0.82(m,64H),0.78(s,18H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ150.42,147.80,145.59,142.33,140.88,136.41,133.22,131.08,130.02,129.27,128.74,127.63,126.38,125.93,125.67,124.62,123.80,119.39,116.68,70.32,57.10,38.27,34.45,32.55,32.12,31.98,31.89,31.84,30.49,30.41,29.45,29.32,24.82,24.42,22.85,18.91,18.46,18.38,18.31,14.28,11.32,11.26,9.82。
【0132】
【化33】
【0133】
本発明の触媒6の調製:反応物を、窒素雰囲気下でグローブボックス内に設定した。瓶に、HfCl
4(0.06g、0.20mmol)及びトルエン(10mL)を充填した。撹拌しているスラリーに、ジエチルエーテル中の3.0M 臭化メチルマグネシウム(0.24mL、0.72mmol)を添加した。混合物を7分間強く撹拌した。固体は溶液になったが、反応溶液は、濁っており、茶色味がかっていた。混合物に、トルエン(3mL)中の配位子(0.33g、0.16mmol)の溶液を添加した。得られた茶色混合物を、室温で4時間撹拌した。混合物に、ヘキサン(13mL)を添加し、濾過した。無色濾液を高真空下で濃縮して、白色固体として0.3276gのHf錯体を得た。
1H NMR(500MHz,C
6D
6)δ8.23(d,J=7.7Hz,2H),8.18(s,2H),8.17(d,J=7.7Hz,2H),8.10(s,2H),7.67(d,J=2.6Hz,2H),7.60(d,J=7.7Hz,2H),7.56(d,J=7.7Hz,2H),7.52(d,J=2.6Hz,2H),7.10(s,2H),4.11(dt,J=9.9,4.8Hz,2H),3.75(dt,J=10.7,5.6Hz,2H),2.44−2.30(m,4H),2.23(ddt,J=19.5,16.3,6.3Hz,4H),2.05(s,6H),1.77−0.86(一連のm及びd,144H),0.83(s,18H),−0.59(s,6H)。
13C NMR(126MHz,C
6D
6)δ154.21,148.77,145.48,142.09,141.91,139.54,137.55,134.57,132.36,132.19,131.82,131.72,131.62,128.91,128.71,126.70,126.31,125.99,125.62,125.27,123.88,120.32,119.75,119.03,118.11,75.34,56.91,50.02,37.73,34.54,34.13,32.89,32.18,31.98,31.64,30.95,30.79,30.23,29.82,29.78,29.44,29.40,29.35,29.22,24.74,24.72,24.27,22.76,22.69,18.82,18.67,18.59,18.51,18.39,18.37,18.34,18.29,18.23,14.05,13.98,11.69,11.48,11.37,10.16,9.31。
【0134】
本発明の触媒7(Inv.Cat.7)の調製:
【0135】
【化34】
【0136】
2,7,9−トリス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:ガラス製品をオーブン乾燥させた。三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した。グローブボックス内で、フラスコに、2,7−ジブロモ−9H−カルバゾール(3.20g、9.85mmol)及び乾燥したTHF(100mL)を充填した。フラスコをグローブボックスから取り出し、ドラフトに移し、窒素ガス注入口を装備し、窒素雰囲気下に置いた。撹拌した薄黄色溶液を、−78℃(ドライアイス/アセトン浴)に冷却し、ヘキサン中の2.5M 溶液のn−ブチルリチウム(4.4mL、11.0mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。得られた濃黄色溶液を、−78℃で30分間撹拌し、次いで、クロロトリエチルシラン(1.9mL、11.3mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。この浴を除去し、溶液を2.5時間撹拌した。この後、反応物をGC/MS分析のためにサンプリングし、これは、水素位置でシリル基の形成及びいくつかの出発する2,7−ジブロモ−9H−カルバゾールを残存することを示した。得られた薄黄色溶液を−78℃(ドライアイス/アセトン浴)に冷却し、ヘキサン中の1.6M 溶液のn−ブチルリチウム(31.0mL、49.6mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。n−ブチルリチウム溶液を添加しながら、黄色固体は溶液から沈殿した。混合物を−78℃で2時間撹拌し、次いで、クロロトリエチルシラン(9.1mL、54.2mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。混合物を−78℃で撹拌し、室温まで一晩加温した(この浴に除去しないように)。一晩撹拌した後、ブロモ位置でシリル基の導入及び2,7−ジブロモ−9H−カルバゾールの消費を示した、GC/MS分析に対して、反応物をサンプリングした。得られた黄色溶液を、0℃(氷水浴)に冷却し、3%の塩酸溶液(35mL)を、反応物を反応停止するために、激しく撹拌しながら、ゆっくりと添加した。混合物を、室温まで加温した。これらの相を分離し、有機相を、塩化アンモニウムの飽和溶液(35mL)で洗浄した。これらの相を分離した。水相を合わせ、酢酸エチル(3×35mLの分量)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、濃黄色油(11.5469g)を得た。油を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、330g Graceカラム及び100%のヘキサンの勾配を用いて実行した。画分を、TLCによって分析した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、透明な油を得た。微量のヘキサンを除去するために、油をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、透明な油を得た(2回繰り返した)。油を、高真空下で乾燥させて、透明な油として4.1039g(81.7%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.05(dd,J=7.6,0.7Hz,2H),7.79(s,2H),7.35(dd,J=7.6,0.7Hz,2H),1.24(qd,J=7.7,1.0Hz,6H),1.02(m,27H),0.88(m,12H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ144.71,134.24,126.86,125.07,119.57,118.99,7.67,7.24,5.94,3.90。
【0137】
【化35】
【0138】
2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、セプタム、及び窒素ガス注入口を装備した。テトラヒドロフラン中の1M テトラブチルアンモニウムフルオリド(0.97mL、0.97mmol)の溶液を、ジクロロメタン(32mL)中の2,7,9−トリス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾール(0.99mL、1.9mmol)の溶液に室温でゆっくりと添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、出発材料から所望の生成物への完全な変換を示す、GC/MS分析のためにサンプリングした。反応物を回転蒸発で濃縮して、黄色固体(1.35g)を得た。固体をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、乾燥した粉末状の混合物を得た。粉末状の混合物を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、120g Graceカラム及びヘキサン中の0〜5%のジクロロメタンの勾配を用いて実行した。画分を、TLCによって分析した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、薄茶色油を得た。微量のヘキサンを除去するために、油を、ジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、薄茶色油を得た(2回繰り返した)。油を、高真空下で乾燥させて、薄茶色油として0.6764g(88.1%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.04(d,J=7.8Hz,2H),7.82(s,1H),7.53(s,2H),7.34(d,J=7.7Hz,2H),0.99(t,J=7.8Hz,18H),0.86(q,J=8.7,8.2Hz,12H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ139.47,135.06,125.00,123.94,119.81,116.43,7.65,3.80。
【0139】
【化36】
【0140】
9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した。グローブボックス内で、フラスコに、2−(2−ヨード−4−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(2.8216g、6.777mmol)、2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾール(1.63g、4.1mmol)、リン酸三カリウム(3.07g、14.02mmol)、無水ヨウ化銅(l)(0.035g、0.18mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.06mL、0.541mmol)、及び乾燥トルエン(11mL)を充填した。フラスコをグローブボックスから取り出し、ドラフトに移し、窒素ガス注入口及び凝縮器を装備した。反応物を窒素雰囲気下に置き、125℃(加熱マントル温度)で加熱し、完了するまで、GC/MS分析のためにサンプリングした。96時間後、GC/MS分析は、残存する2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールによる所望の生成物の形成を示した。したがって、乾燥トルエン(1mL)及びN,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.0530mL、0.4928mmol)中にスラリー化した無水ヨウ化銅(l)(0.0274g、0.1438mmol)を添加し、反応物をさらに24時間125℃で撹拌し続けた。120時間後、GC分析は、依然として残存する2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールを示した。したがって、乾燥トルエン(1mL)及びN,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.0576mL,0.5351mmol)中にスラリー化したさらなる無水ヨウ化銅(l)(0.0339g、0.1779mmol)を添加し、反応物をさらに24時間125℃で撹拌し続けた。144時間後、GC分析は、依然として残存する2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールの量がほとんど変化しないことを示し、そのため、反応が完了したことを決定した。反応物を室温まで冷却し、小シリカプラグを通して濾過し、テトラヒドロフラン(3×40mL)で洗浄し、回転蒸発で濃縮して、粗濃茶色油(3.9212g)を得た。油をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。得られたスラリーを回転蒸発で濃縮して、乾燥した粉末状の混合物を得た。混合物をISCO CombiFlashシステム上に装填し、330g Graceカラム及びヘキサン中の0〜20%のジクロロメタンの勾配を用いて実行した。画分を、TLCによって分析した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、白色結晶固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、白色結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、白色結晶固体として1.5495g(55.1%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.11(d,J=7.7Hz,2H),7.48−7.45(m,2H),7.40−7.34(m,3H),7.32(s,1H),7.24(s,1H),5.24(t,J=2.9Hz,1H),3.57(td,J=11.0,2.8Hz,1H),3.39(dt,J=11.2,3.9Hz,1H),1.74(s,2H),1.40(s,6H),1.44−1.32(m,2H),1.23−1.03(m,4H),0.93(t,J=7.8Hz,18H),0.83−0.73(m,21H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ151.27,144.46,141.34,134.59,134.50,127.82,127.03,126.49,124.94,124.89,123.73,123.71,119.48,119.44,116.77,116.09,115.99,97.22,61.72,57.15,38.35,32.57,31.95,31.75,30.17,25.15,17.97,7.62,3.74,3.73。
【0141】
【化37】
【0142】
9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、セプタム、及び窒素ガス注入口を装備した。フラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾール(0.51g、0.75mmol)及び乾燥したテトラヒドロフラン(5mL)を充填した。この溶液を、氷水浴を用いて、約15分間0〜10℃に冷却し、ヘキサン中の2.5M n−ブチルリチウム(0.78mL、1.95mmol)をゆっくりと添加した。この溶液は、透明な溶液から黄色スラリーに変化した。4時間撹拌した後、2−イソ−プロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.39mL、1.9mmol)をゆっくりと添加した。この溶液は、黄色スラリーから濁った白色の凍るような溶液に変化した。混合物を、0〜10℃で1時間撹拌した後に、反応物を室温まで加温し、一晩撹拌した。反応混合物に、冷飽和重炭酸ナトリウム水溶液(5mL)を添加した。水相を、ジクロロメタン(4×5mL)で抽出した。有機相を合わせ、冷飽和重炭酸ナトリウム水溶液(11.5mL)で洗浄し、次いで、ブライン(11.5mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗黄色の低融点固体(0.5766g)を得た。固体に、冷アセトニトリル(5mL)を添加し、得られた混合物を、室温で30分間撹拌し、次いで、冷凍庫中に一晩入れた。アセトニトリルをデカントした。得られた粘性固体を、冷アセトニトリル(2×5mL分量)で洗浄し、デカントした。微量のアセトニトリルを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、白色結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、白色結晶固体として0.4558g(75.2%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.09(d,J=7.7Hz,2H),7.84(d,J=2.2Hz,1H),7.55(d,J=2.1Hz,1H),7.45(s,1H),7.40−7.33(m,3H),5.02(t,J=2.8Hz,1H),2.59−2.48(m,2H),1.77(d,J=14.7Hz,1H),1.72(d,J=14.6Hz,H),1.66−1.56(m,1H),1.42(s,3H),1.40(s,3H),1.37(s,12H),1.29−1.19(m,2H),1.15−1.01(m,3H),0.99−0.93(m,18H),0.83−0.80(m,21H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ156.20,145.90,140.71,140.65,134.60,134.41,133.88,129.97,129.47,124.93,124.88,123.90,123.43,119.36,119.22,117.31,116.35,101.45,83.66,61.05,57.23,38.55,32.62,32.01,31.83,31.11,29.97,25.21,25.09,25.02,18.07,7.62,3.86,3.78。
【0143】
【化38】
【0144】
2’,2’’’−(プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ビス(3−(2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾール−9−イル)−5’−フルオロ−3’−メチル−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−2−オール)の調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、セプタム、凝縮器、及び窒素ガス注入口を装備した。フラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾール(1.72g 2.13mmol)、1,2−ジメトキシエタン(27mL)、水(8mL)中の水酸化ナトリウム(0.2842g、7.105mmol)の溶液、テトラヒドロフラン(9mL)、及び1,3−ビス(4−フルオロ−2−ヨード−6−メチルフェノキシ)プロパン(0.55g、1.02mmol)を充填した。混合物を窒素で約45分間パージし、次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.0958g、0.0829mmol)を添加した。混合物を85℃(加熱マントル温度)で48時間還流加熱し、完了するまで、HPLC分析のためにサンプリングした。24時間後、HRMS分析は、下部の断片の消費を有する未知のピークの存在を示した。48時間後、未知のピークの変化はなかった。反応物は、室温まで冷却した。混合物を、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗粘性の黄蜜柑色固体(2.7634g)を得た。固体を
1H NMRによって分析した。固体を、テトラヒドロフラン(11.5mL)とメタノール(11.5mL)の混合物に溶解し、次いで、60℃(加熱マントル温度)に加熱した。溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.0408g、0.2144mmol)を添加した。反応物を60℃で一晩撹拌し、完了については、
19F NMR分析のためにサンプリングし、残存するいくつかの保護された材料を有する所望の生成物の形成を示した。反応物を回転蒸発で濃縮して、粘性の金橙色固体(2.3863g)を得た。固体を
1H NMRによって分析した。固体をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、粉末状の混合物を得た。混合物を、Isco CombiFlashシステム上に装填し、330g Graceカラム及びヘキサン中の40〜50%のクロロホルムの勾配を用いて実行した。画分を、TLC分析によって分析した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、オフホワイト色の結晶固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、オフホワイト色の結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、オフホワイト色の結晶固体として0.8765g(58.0%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.13(d,J=7.7Hz,4H),7.43−7.41(m,4H),7.38(d,J=7.7Hz,4H),7.25(s,4H),6.96(dd,J=8.8,3.2Hz,2H),6.81(dd,J=8.5,3.3Hz,2H),6.23(s,2H),3.63(t,J=6.3Hz,4H),1.91(s,6H),1.73(s,4H),1.72−1.66(m,2H),1.37(s,12H),0.87(t,J=7.8Hz,36H),0.78(s,18H),0.75−0.69(m,24H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ160.18,157.76,150.26,150.23,147.73,143.06,140.97,135.18,133.69,133.60,132.98,132.89,129.12,127.38,126.44,126.42,125.47,125.07,124.08,119.77,117.44,117.21,116.30,116.07,115.66,71.08,57.18,38.38,32.60,32.00,31.79,30.81,30.13,16.55,16.53,7.57,3.74。炭素−フッ素カップリングのため、多重度は特定されなかった。
【0145】
【化39】
【0146】
本発明の触媒7の調製:トルエン(8mL)中に懸濁するHfCl
4(0.085mg 0.27mmol)に、ジエチルエーテル中の3M 臭化メチルマグネシウム溶液(0.37mL、1.11mmol)を添加した。大気温度で2分間撹拌した後、配位子(0.4、0.3mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、15mLのヘキサンを添加し、懸濁液を濾過して、無色溶液を得た。溶液を減圧下で除去して、0.383gの白色固体を得た。NMRスペクトルは、かなり明らかな錯体の形成を示す。生成物を3mLの温かいトルエンに溶解し、続いて、20mLのヘキサンを添加した。溶液を冷凍庫(−30℃)中に1週間入れ、高結晶質の(微小結晶の可視的な)固体の形成をもたらした。固体をフリット上に収集し、2mLのヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させて、0.1999g(44.3%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,C
6D
6)δ8.28(dd,J=7.7,0.7Hz,2H),8.16(dd,J=7.7,0.7Hz,2H),8.04(s,2H),7.93(s,2H),7.74(d,J=2.5Hz,2H),7.61(dd,J=7.7,0.8Hz,2H),7.51(dd,J=7.7,0.8Hz,2H),7.31(d,J=2.5Hz,2H),6.90(dd,J=8.8,3.2Hz,2H),6.07(ddd,J=8.1,3.2,0.8Hz,2H),3.65(dt,J=9.9,4.8Hz,2H),3.38(dt,J=10.5,5.4Hz,2H),1.67(d,J=14.5Hz,2H),1.53(d,J=14.5Hz,2H),1.40(p,J=4.8Hz,2H),1.24(s,6H),1.24(s,6H),1.18(s,6H),1.17−1.12(m,18H),1.11−0.96(m,12H),0.98−0.92(m,18H),0.93(s,18H),0.81−0.74(m,12H),−0.74(s,6H)。
13C NMR(101MHz,C
6D
6)δ160.53(d,J=246.5Hz),153.92,149.23,149.20,141.73,141.19,140.77,135.94(d,J=8.4Hz),135.09,135.05(d,J=8.5Hz),130.57,128.57,126.83,126.48,126.16,125.61,123.99,120.56,119.74,119.08,117.38,117.16,116.84,76.14,57.44,50.80,38.15,33.35,32.60,32.00,30.33,29.66,16.63,7.92,7.90,7.85,4.22,4.08。
19F NMR(376MHz,C
6D
6)δ−115.24(t,J=8.2Hz)。
【0147】
本発明の触媒8(Inv.Cat.8)の調製:
【0148】
【化40】
【0149】
4,4’−ジブロモ−2,2’−ジクロロ−1,1’−ビフェニルの調製:撹拌棒を装備したオーブン乾燥した1Lのフラスコに、4−ブロモ−2−クロロヨードベンゼン(40.0g、126.0mmol)及びTHF(320mL)を充填した。反応混合物を−78℃に冷却し、THF中の1.3M i−PrMgCl・LiCl(122mL、157.6mmol)を、窒素雰囲気下で、シリンジポンプを用いて、90分間添加した。窒素注入口を空気と置き換え、固体塩化銅(II)(18.64g、138.7mmol)を−78℃で添加し、この撹拌を同じ温度で1時間継続した後、反応物を室温まで加温し、一晩撹拌した。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた混合物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を回転蒸発器で除去した。固体をシリカゲル上でドライパックし、表題化合物が溶出するまで、100%のヘキサンを用いて、Redi Sep 300gのカラムを用いたISCO装置で精製した。純粋な画分を回転蒸発で濃縮して、16.90g(70%)の白色固体を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.64(dt,J=2.0,0.4Hz,2H),7.45(ddd,J=8.2,2.0,0.6Hz,2H),7.10(dt,J=8.2,0.3Hz,2H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ136.21,134.40,132.08,129.92,122.55。
【0150】
【化41】
【0151】
2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジイル)ビス(トリイソプロピルシラン)の調製:磁気撹拌棒を装備したオーブン乾燥した250mLの丸底フラスコに、4,4’−ジブロモ−2,2’−ジクロロ−1,1’−ビフェニル(10.60g、27.8mmol)及びTHF(50mL)を充填した。反応混合物を、アセトン−ドライアイス浴を用いて、−78℃に冷却した。THF中の1.6M n−ブチルリチウム(40mL、66.8mmol)の溶液を、滴加し、20分間撹拌した。トリイソプロピルシリルトリフルオロメタンスルホネート(18.0mL、66.8mmol)を、反応混合物に−78℃で滴加し、この撹拌を同じ温度で1時間継続した後、反応物を室温まで加温し、一晩撹拌した。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた混合物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を回転蒸発器で除去した。固体をシリカゲル上でドライパックし、表題化合物が溶出するまで、100%のヘキサンを用いて、Redi Sep 300gのカラムを用いたISCO装置で精製した。純粋な画分を回転蒸発で濃縮して、9.0g(60%)の白色固体を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ7.56(d,J=1.0Hz,2H),7.41(dd,J=7.4,1.1Hz,2H),7.27(d,J=7.5Hz,2H),1.43(七重項,J=7.5Hz,6H),1.12(d,J=7.5Hz,36H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ138.27,137.24,135.59,133.04,132.99,130.31,18.54,10.80。
HRMS(ESI,[M−Cl]
+),C
30H
48ClSi
2に対するm/zの計算値(500.31)、実測値500.30
【0152】
【化42】
【0153】
2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)アニリンの調製:撹拌棒を装備したオーブン乾燥した250mLの丸底フラスコに、2−(2−ヨード−4−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(10.50g、25.2mmol)及び乾燥テトラヒドロフラン(30mL)を充填した。この溶液を、アセトン−ドライアイス浴を用いて、−78℃に冷却し、ヘキサン中の1.6M n−ブチルリチウム(18.9mL、30.3mmol)をゆっくりと添加した。30分間撹拌した後、2−イソ−プロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.5mL、2.5mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を、0〜10℃で1時間撹拌した後に、反応物を室温まで加温し、一晩撹拌した。溶媒を回転蒸発器で除去した。得られた混合物を、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を回転蒸発器で除去した。得られた赤色油を、THF(126mL)に再溶解した。この溶液を0℃に冷却し、ヒドロキシルアミン−o−スルホン酸(8.55g、75.7g)を、3時間間隔で2つの等しい分量で添加した。反応混合物を、0〜10℃で1時間撹拌した後に、反応物を室温まで加温し、一晩撹拌した。溶媒を回転蒸発器で除去した。得られた混合物を、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を回転蒸発器で除去した。粗油をシリカゲル上でドライパックし、表題化合物が溶出するまで、0〜15%の酢酸エチル−ヘキサンの勾配を用いて、Redi Sep 300gのカラムを用いたISCO装置で精製した。純粋な画分を回転蒸発で濃縮して、4.8g(62%)の赤色油を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ6.94(d,J=8.5Hz,1H),6.75(d,J=2.3Hz,1H),6.69(dd,J=8.5,2.3Hz,1H),5.32(t,J=3.5Hz,1H),3.97(ddd,J=11.8,9.0,3.3Hz,1H),3.76(s,2H),3.64−3.59(m,J=,1H),2.09−1.94(m,1H),1.95−1.83(m,2H),1.73−1.56(m,5H),1.31(s,6H),0.75(s,9H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ144.26,142.51,135.87,116.47,114.62,113.96,97.56,62.35,56.95,37.99,32.35,31.76,31.56,30.75,25.24,19.25。
HRMS [ESI,(M+H)
+],C
19H
32NO
2に対するm/zの計算値(306.243)、実測値306.242。
【0154】
【化43】
【0155】
9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリイソプロピルシリル)−9H−カルバゾールの調製:オーブン乾燥した100mLのフラスコに、グローブボックス内で、2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジイル)ビス(トリイソプロピルシラン(7.3g、13.6mmol)、2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)アニリン(4.27g、14.2mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(3.92g、40.9mmol)、及び無水トルエン(60mL)を充填した。ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.7g、1.4mmol)を添加し、反応混合物を20時間還流した。茶色の溶液を、ジクロロメタンを用いて、シリカゲルのパッドを通して濾過し、溶媒を回転蒸発器上で除去して、白色固体を得た。粗油をシリカゲル上でドライパックし、表題化合物が溶出するまで、0〜20%の酢酸エチル−ヘキサンの勾配を用いて、Redi Sep 300gのカラムを用いたISCO装置で精製した。純粋な画分を回転蒸発で濃縮して、7.8g(74%)の白色固体を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ8.12(d,J=7.8Hz,2H),7.50−7.44(m,2H),7.37(dd,J=7.7,1.0Hz,2H),7.31(dd,J=5.1,4.2Hz,2H),7.23(d,J=0.9Hz,1H),5.18(t,J=3.0Hz,1H),3.41−3.32(m,1H),3.24(dt,J=11.0,3.9Hz,1H),1.75(s,2H),1.43−1.35(m,12H),1.20−0.96(m,42H),0.74(s,9H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ151.11,144.56,141.24,141.14,132.01,131.85,127.80,127.04,126.90,125.88,125.83,123.27,123.19,119.00,117.37,116.94,116.73,97.06,61.32,56.94,38.17,32.34,31.89,31.74,31.42,29.79,24.87,18.65,18.63,18.60,18.59,17.66,10.96。
HRMS(ESI,M
+),C
49H
77NO
2Si
2に対するm/zの計算値(768.557)、実測値768.557。
【0156】
【化44】
【0157】
9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリイソプロピルシリル)−9H−カルバゾールの調製:磁気撹拌棒を装備したオーブン乾燥した250mLの丸底フラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリイソプロピルシリル)−9H−カルバゾール(7.8g、10.2mmol)及び乾燥テトラヒドロフラン(50mL)を充填した。この溶液を、氷水浴を用いて、0〜10℃に冷却し、ヘキサン中の2.5M n−ブチルリチウム(16.4mL、26.2mmol)をゆっくりと添加した。4時間撹拌した後、2−イソ−プロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(5.3mL、25.7mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を、0〜10℃で1時間撹拌した後に、反応物を室温まで加温し、一晩撹拌した。反応混合物に、水(50mL)を添加した。水相を、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過した。濾液を回転蒸発で濃縮し、高真空下に置いて、鮮やかな橙色の発泡体を得、これをアセトニトリルから粉砕した。得られた橙色固体(9.1g、100%)を、さらに精製することなく、鈴木カップリング反応で直接使用した。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ8.09(dd,J=7.8,1.9Hz,2H),7.86(d,J=2.6Hz,1H),7.57(d,J=2.6Hz,1H),7.48(s,1H),7.37(d,J=7.0Hz,3H),5.03(t,J=2.7Hz,1H),2.54−2.44(m,1H),2.39−2.27(m,1H),1.79−1.69(m,2H),1.44−1.37(m,12H),1.35(d,J=1.4Hz,12H),1.14−1.02(m,42H),0.74(s,9H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ156.30,145.56,140.24,134.07,131.85,131.74,129.53,129.51,125.88,125.80,123.48,122.84,118.91,118.73,118.23,116.98,101.73,83.46,60.78,57.00,38.31,32.38,32.00,31.74,30.87,29.67,25.07,24.91,24.86,18.69,18.64,18.56,17.90,11.03,10.93。
HRMS [ESI,(M+H)
+],C
55H
89BNO
4Si
2に対するm/zの計算値(894.642)、実測値893.641。
【0158】
【化45】
【0159】
3−(2,7−ビス(トリイソプロピルシリル)−9H−カルバゾール−9−イル)−2’−(3−((3’−(2,7−ビス(トリイソプロピルシリル)−9H−カルバゾール−9−イル)−6−フルオロ−2’−ヒドロキシ−4−メチル−5’−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)オキシ)プロポキシ)−5’−フルオロ−3’−メチル−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−2−オールの調製:撹拌棒を装備した100mLの二口丸底フラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリイソプロピルシリル)−9H−カルバゾール(3.45g 3.86mmol)、3−ビス(4−フルオロ−2−ヨード−6−メチルフェノキシ)プロパン(1.0g、1.84mmol)、リン酸三カリウム(1.56g、7.35mmol)、及びクロロ(クロチル)(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(II)(0.051g、0.13mmol)を充填した。反応フラスコを還流凝縮器に接続し、蒸発及び窒素による逆充填を3回行った。混合物に、脱気したテトラヒドロフラン(10mL)及び脱気水(1mL)を連続的に添加した。反応混合物を65℃で24時間撹拌し、次いで、室温まで冷却した。混合物を回転蒸発で濃縮して、保護した粗製のTHP配位子として赤みを帯びた油を得た。粗生成物をセライト上でドライパックし、表題化合物が溶出するまで、水中の70〜90%のテトラヒドロフランの勾配を用いて、Redi Sep 415gのHP C18カラムを用いた逆相ISCO装置で精製した。純粋な画分を合わせ、水相を、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過した。濾液を回転蒸発で濃縮し、高真空下に置いて、薄赤色固体を得た。THP保護した配位子を、クロロホルム(5mL)とメタノール(5mL)の混合物に溶解した。p−トルエンスルホン酸一水和物(0.035g、0.18mmol)を添加した後、反応混合物を65℃に加熱し、2.5時間撹拌し、次いで、室温まで冷却した。反応混合物を濃縮し、固体をシリカゲル上でドライパックし、薄ピンク色の固体として表題化合物が溶出するまで、ヘキサン中の20〜50%のクロロホルムの勾配を用いて、Redi Sep 80gのカラムを用いたISCO装置で精製した。収率:1.8g、55%。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ8.13(d,J=7.7Hz,4H),7.49−7.35(m,8H),7.29(s,4H),6.92(dd,J=8.9,3.2Hz,2H),6.82(dd,J=8.7,3.1Hz,2H),6.18(s,2H),3.60(t,J=6.3Hz,4H),1.96(s,6H),1.63(p,J=6.4Hz,2H),1.39−1.26(m,24H),0.98(dd,J=7.5,2.3Hz,72H),0.75(s,18H)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3)δ159.65,157.72,150.12,147.30,142.74,140.41,133.37,132.61,132.35,128.80,126.84,126.42,126.20,124.72,123.63,119.33,117.17,116.99,116.69,116.08,115.94,70.71,56.95,38.15,32.36,31.76,31.65,30.62,18.56,18.51,16.52,10.88。(すべてのピークが、
13C−NMRで列挙された。
19F
13Cのカップリング定数は決定されず。)
19F NMR(470MHz,CDCl
3)δ−118.81。
HRMS(ESI,M+2H),C
105H
154F
2N
2O
4Si
4に対するm/zの計算値(1567.095)、実測値1567.095。
【0160】
【化46】
【0161】
本発明の触媒8の調製:オーブン乾燥した瓶に、四塩化ハフニウム(0.047g、0.15mmol)及びトルエン(5mL)を充填した。撹拌しているスラリーに、ジエチルエーテル中の3.0M 臭化メチルマグネシウム(0.22mL、0.65mmol)を添加した。激しく5分間撹拌した際の異種混合物は、濁った薄茶色に変化した。混合物に、トルエン(5mL)中の配位子(0.25g、0.15mmol)の溶液を添加した。得られた茶色混合物を、室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を、ヘキサン(10mL)で希釈し、濾過して、透明な溶液を得た。この溶液を濃縮して、Hf錯体を得た。粗固体を、トルエン−ヘキサンの混合物(10mL)を用いて粉砕した。スラリーを濾過し、置いて、高真空下で濃縮して、オフホワイト色の固体として生成物(0.22g、78%)を得た。
1H NMR(500MHz,トルエン−d
8)δ8.25(d,J=7.7Hz,2H),8.11(d,J=7.7Hz,2H),7.98(s,2H),7.93(s,2H),7.62(d,J=2.5Hz,2H),7.57(d,J=7.8Hz,2H),7.50(d,J=7.7Hz,2H),7.31−7.30(m,2H),6.93(dd,J=8.6,3.2Hz,2H),6.10(dd,J=8.2,3.1Hz,2H),3.81(dt,J=9.8,4.6Hz,2H),3.61(dt,J=10.3,5.3Hz,2H),1.62−1.56−(m,10H),1.43−0.99(m,98H),0.75(s,18H),−0.76(s,6H)。
【0162】
13C NMR(126MHz,トルエン−d
8)δ161.21,159.25,153.90,148.74,141.64,141.16,140.38,137.38,137.25,136.81,135.85,135.78,134.97,134.90,134.22,130.45,130.36,127.09,126.74,126.69,126.34,126.03,125.23,123.41,120.04,119.32,119.20,117.55,117.54,116.84,116.77,116.64,116.61,75.89,56.76,50.97,37.67,37.21,32.81,32.10,31.70,31.54,30.36,29.96,29.57,20.98,19.11,19.02,18.72,18.58,16.78,13.98,11.55,11.32,11.20。(すべてのピークが、
13C−NMRで列挙された。
19F−
13Cのカップリング定数は決定されず。)
19F NMR(376MHz,トルエンd
8)δ−114.88。
【0163】
本発明の触媒9(Inv.Cat.9)の調製:
【0164】
【化47】
【0165】
2,7,9−トリス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した。グローブボックス内で、フラスコに、2,7−ジブロモ−9H−カルバゾール(0.25g、0.77mmol)及び乾燥THF(7.5mL)を充填した。フラスコをグローブボックスから取り出し、ドラフトに移し、窒素ガス注入口を装備し、窒素雰囲気下に置いた。撹拌した薄茶色溶液を、−78℃(ドライアイス/アセトン浴)に冷却し、ヘキサン中の1.6M溶液のn−ブチルリチウム(0.53mL、0.85mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。得られた茶色溶液を、−78℃で30分間撹拌し、次いで、トリイソブチルシリルクロリド(0.23mL、0.86mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。この浴を除去し、溶液を2.5時間撹拌した。この後、反応物をHRMS分析のためにサンプリングし、これは、シリル基で窒素の保護を示した。得られた黄色溶液を−78℃(ドライアイス/アセトン浴)に冷却し、ヘキサン中の1.6M溶液のn−ブチルリチウム(2.6mL、3.8mmol)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。溶液を−78℃で2時間撹拌し、次いで、トリイソブチルシリルクロリド(1.1mL、4.1mmol)を得られた茶色溶液にシリンジを介してゆっくりと添加した。反応物を、室温まで一晩加温した(この浴を除去しないように)。一晩撹拌した後、反応物をHRMS分析のためにサンプリングし、これは、所望の生成物の形成を示した。得られた濁った黄色溶液を0℃(氷水浴)に冷却し、3%の塩酸溶液(2.7mL)を、反応物を反応停止するために、激しく撹拌しながら、ゆっくりと添加した。混合物を、室温まで加温した。これらの相を分離し、有機相を、塩化アンモニウムの飽和溶液(2.7mL)で洗浄した。これらの相を分離した。水相を合わせ、酢酸エチル(3×5mLの分量)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、濃黄色油(1.1187g)を得た。油をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加し、スラリーを回転蒸発で濃縮して、粉末状の混合物を得た。混合物を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、220g RediSep高性能カラム及び100%のヘキサンの勾配を用いて実行した。画分を、HRMS及びTLCによって分析した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、淡黄色結晶固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、薄黄色結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、薄黄色結晶固体として、0.1857g(31.7%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.08(d,J=7.7Hz,2H),7.91(s,2H),7.42(d,J=7.7Hz,2H),1.97−1.80(m,9H),1.41(d,J=6.9Hz,6H),1.01(d,J=6.9Hz,12H),0.97(d,J=6.6Hz,36H),0.93(d,J=6.6Hz,18H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ144.63,136.07,126.77,125.06,119.43,119.40,26.79,26.29,25.95,25.16,24.94,24.75。
【0166】
【化48】
【0167】
以下の参考文献:WO2009/003919(A1)から改変した手順
2,7−ビス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、セプタム、及び窒素ガス注入口を装備した。テトラヒドロフラン中の1M テトラブチルアンモニウムフルオリド(0.23mL、0.23mmol)の溶液を、ジクロロメタン(0.6mL)中の2,7,9−トリス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾール(0.18mL、0.23mmol)の溶液に室温でゆっくりと添加した。得られた黄色溶液を室温で1時間撹拌した。1時間後、反応物を回転蒸発で濃縮して、粗黄色油(0.1769g)を得た。油をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、乾燥した粉末状の混合物を得た。粉末状の混合物を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、40g RediSep高性能カラム及び100%のヘキサンの勾配を用いて実行した。画分を、TLCによって分析した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、白色固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、白色固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、白色固体として、0.1057g(81.6%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.11(dt,J=7.7,0.7Hz,2H),7.98(s,1H),7.66(d,J=0.9Hz,2H),7.45(dd,J=7.7,0.9Hz,2H),1.97−1.81(m,J=6.7Hz,6H),1.01(d,J=6.9Hz,12H),0.97(d,J=6.6Hz,36H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ139.42,136.98,125.22,123.72,119.64,116.36,26.77,25.09,24.58。
【0168】
【化49】
【0169】
9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した。グローブボックス内で、フラスコに、2−(2−ヨード−4−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(4.8685g、11.6936mmol)、2,7−ビス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾール(4.1g、7.25mmol)、リン酸三カリウム(5.2589g、24.7746mmol)、及び乾燥トルエン(19mL)を充填した。無水ヨウ化銅(l)(0.0556g、0.2919mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.1016mL、0.9440mmol)、及び乾燥トルエン(1mL)の混合物を、フラスコに添加した。フラスコをグローブボックスから取り出し、ドラフトに移し、窒素ガス注入口及び凝縮器を装備した。反応物を、窒素雰囲気下に置き、125℃(加熱マントル温度)で加熱した。完了については、反応物を、TLC分析のためにサンプリングした。17時間後、TLC分析は、残存する一部の2,7−ビス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾールによる所望の生成物であった新しい点の形成を示した。したがって、乾燥トルエン(1mL)及びN,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.1016mL、0.9440mmol)中にスラリー化したさらなる無水ヨウ化銅(l)(0.0589g、0.3092mmol)を添加し、反応物をさらに22時間125℃で撹拌し続けた。39時間後、TLC分析は、依然として残存する2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールを示した。したがって、乾燥トルエン(1mL)及びN,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.1016mL、0.9440mmol)中にスラリー化したさらなる無水ヨウ化銅(l)(0.0531g、0.2788mmol)を添加し、反応物をさらに26時間125℃で撹拌し続けた。65時間後、TLC分析は、依然として残存する2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールを示した。したがって、乾燥トルエン(1mL)及びN,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.1016mL、0.9440mmol)中にスラリー化したさらなる無水ヨウ化銅(l)(0.0531g、0.2788mmol)を添加し、反応物をさらに72時間125℃で撹拌し続けた。137時間後、TLC分析は、かすかな量の2,7−ビス(トリエチルシリル)−9H−カルバゾールを示し、そのため、反応が完了したことを決定した。反応物は、室温まで冷却した。反応物をテトラヒドロフラン(20mL)で希釈し、小シリカプラグを通して真空濾過によって濾過した。このプラグを、テトラヒドロフラン(3×10mLの分量)で洗浄した。濾液を回転蒸発で濃縮して、粗赤褐色油(8.4084g)を得た。油を
1H NMRによって分析した。油を真空下で約1時間置き、過剰なトルエンを除去した。アセトニトリルを油に添加し、混合物を、55℃で1時間激しく撹拌した。混合物を室温まで冷却し、冷凍庫中に入れた。溶媒をデカントした。粘性茶色固体を、冷アセトニトリル(3×15mLの分量)で洗浄し、各洗浄後にデカントした。微量のアセトニトリルを除去するために、油をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、茶色油を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、薄茶色油として、6.2249g(完全変換−100.7%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.09(d,J=7.7Hz,2H),7.52−7.43(m,2H),7.43−7.35(m,2H),7.35(d,J=8.6Hz,1H),7.32(s,1H),7.24(s,1H),5.21(m,1H),3.50(td,J=11.1,2.7Hz,1H),3.34(dt,J=11.3,3.8Hz,1H),1.75(m,8H),1.41(s,3H),1.40(s,3H),1.37−1.28(m,1H),1.20−0.97(m,4H),0.84(d,J=6.7Hz,48H),0.78(s,9H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ151.47,144.53,141.49,141.46,136.55,136.37,128.17,127.16,126.89,125.11,125.04,123.44,123.41,119.29,119.27,117.14,116.02,115.89,97.18,61.57,57.11,38.38,32.61,32.06,32.00,31.80,30.07,26.72,26.70,25.11,25.01,24.53,24.49,17.94。
【0170】
【化50】
【0171】
9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾールの調製:グローブボックス内で、磁気撹拌棒及びセプタムを装備した三口丸底フラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾール(6.13g、7.19mmol)及び乾燥テトラヒドロフラン(45mL)を充填した。フラスコをグローブボックスから取り出し、ドラフトに移し、窒素ガス注入口を備えた。反応物を、窒素雰囲気下に置き、0〜10℃(氷水浴)まで15分間冷却した。ヘキサン中の2.5M n−BuLi(7.5mL、18.8mmol)の溶液を、シリンジを介してゆっくりと添加した。茶色溶液は、濁った茶橙色溶液に変化した。0〜10℃で4時間撹拌した後、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(3.8mL、18.6mmol)を、シリンジを介して濁った赤橙色溶液にゆっくりと添加した。反応物を0〜10℃で1時間撹拌した後で、反応物を室温まで加温した。反応物を室温で一晩撹拌し続けた。冷飽和重炭酸ナトリウム溶液(40mL)を、濁った赤橙色溶液に添加した。混合物を、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。水相を、ジクロロメタン(3×30mLの分量)で抽出した。有機相を合わせ、冷飽和重炭酸ナトリウム水溶液(105mL)で洗浄し、次いで、ブライン(105mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗茶色の粘性固体を得た。固体を
1H NMRによって分析した。不純物を除去するために、アセトニトリルを粘性固体に添加し、混合物を55℃で1時間激しく撹拌した。混合物を室温まで冷却し、冷凍庫中に入れた。固体を真空濾過によって濾過し、冷アセトニトリル(3×10mLの分量)で洗浄し、各洗浄後にデカントした。微量のアセトニトリルを除去するために、薄茶色固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、薄茶色の結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を
1H NMRによって分析した。固体を高真空下で乾燥させて、薄茶色の結晶固体として、6.3590g(90.4%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.06(d,J=7.7Hz,2H),7.87(d,J=2.5Hz,1H),7.51(d,J=2.5Hz,1H),7.45(s,1H),7.42−7.35(m,3H),5.01(t,J=2.9Hz,1H),2.55−2.53(m,2H),1.85−1.70(m,8H),1.69−1.60(m,1H),1.44(s,3H),1.40(s,3H),1.36(d,J=3.5Hz,12H),1.29−1.18(m,2H),1.16−0.96(m,3H),0.92−0.79(m,48H),0.75(s,9H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ156.65,145.67,140.83,140.80,136.67,136.30,134.11,130.35,129.77,125.04,123.62,123.17,119.16,119.06,117.08,116.21,101.83,83.68,61.17,57.06,38.52,32.62,32.13,32.06,31.34,30.03,26.79,26.74,26.71,26.68,25.22,25.05,25.01,24.96,24.69,24.46,18.29。
【0172】
【化51】
【0173】
2’,2’−(プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ビス(3−(2,7−ビス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾール−9−イル)−5’−フルオロ−3’−メチル−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−2−オール)の調製:三口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、セプタム、凝縮器、及び窒素ガス注入口を装備した。フラスコに、9−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)フェニル)−2,7−ビス(トリイソブチルシリル)−9H−カルバゾール(5.2312g、5.4364mmol)、水(20mL)中のリン酸三カリウム(3.24g、15.29mmol)の溶液、テトラヒドロフラン(90mL)、及び1,3−ビス(4−フルオロ−2−ヨード−6−メチルフェノキシ)プロパン(1.3853g、2.5459mmol)を充填した。反応物を窒素雰囲気下に置き、窒素で45分間パージし、次いで、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.1268g、0.1791mmol)を添加した。反応物を60℃で還流し、完了については、HPLC分析のためにサンプリングした。2時間後、HPLC分析は、残留する上部の断片(ボロン酸及びボロン酸エステル)による所望の保護した配位子、場合により、残留するモノカップリングした生成物であり得るもの、及び残留する下部の断片であるように見えるものの形成を示した。21時間後、HPLCは、上部の断片(場合により、脱ホウ素化した)、及び場合により、単一結合した生成物であり得るものを示した。したがって、反応が完了したことを決定し、室温まで冷却した。反応物を、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、シリカプラグを通して濾過し、回転蒸発で濃縮して、茶褐色の粘性固体(6.4404g)を得た。粘性固体を、テトラヒドロフランに溶解し、セリットを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、乾燥した粉末状の混合物を得た。粉末状の混合物を、半分に分割した。両方の半分を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、C18 415g Goldカラム及び水中の70〜100%のTHFの穏やかな勾配を用いて実行した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、水と生成物の混合物を得た。ジクロロメタンを添加し、生成物を溶解し、混合物を、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、薄黄色の結晶固体(2.6818g)を得た。固体を、クロロホルム(25mL)とメタノール(25mL)の混合物に溶解した。反応物を還流60℃で加熱し、p−トルエンスルホン酸一水和物を添加(0.0486g、0.2555mmol)を添加した。完了については、反応物を、
19F NMR分析のためにサンプリングした。3時間後、
19F NMR分析は、保護された配位子の消費による脱保護された配位子の形成を示した。したがって、反応が完了したことを決定し、室温まで冷却した。任意の残存する酸を反応停止するために、重炭酸ナトリウム(25mL)を反応物に添加した。反応物を、相分離のために、分液漏斗に移した。これらの相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濾過によって濾過し、回転蒸発で濃縮して、粗橙色の粘性固体を得た。固体を
1H NMRによって分析した。固体をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを添加した。スラリーを回転蒸発で濃縮して、乾燥した粉末状の混合物を得た。粉末状の混合物を、ISCO CombiFlashシステム上に装填し、330g Gold RediSep高性能カラム及びヘキサン中の0〜20%のジクロロメタンの勾配を用いて実行した。純粋な画分を合わせ、回転蒸発で濃縮して、白色結晶固体を得た。微量のヘキサンを除去するために、固体をジクロロメタンに溶解し、回転蒸発で濃縮して、白色結晶固体を得た(2回繰り返した)。固体を高真空下で乾燥させて、白色結晶固体として、2.6519g(57.1%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.11(dd,J=7.7,0.7Hz,4H),7.44(s,4H),7.42(dd,J=7.7,0.8Hz,4H),7.32(s,4H),6.95(dd,J=8.8,3.1Hz,2H),6.79(dd,J=8.9,3.0Hz,2H),6.39(s,2H),3.69(t,J=6.2Hz,4H),1.89(s,6H),1.72(th,J=13.2,6.6Hz,19H),1.39(s,12H),0.78(q,J=6.2Hz,118H)。
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ160.20,157.78,150.22,150.19,147.64,142.93,140.81,137.00,133.74,133.66,132.97,132.89,128.92,127.24,126.48,126.47,125.62,125.23,123.90,119.59,117.40,117.17,116.41,116.18,115.85。(すべてのピークが、
13C−NMRで列挙された。
19F
13Cのカップリング定数は決定されず。)
【0174】
【化52】
【0175】
本発明の触媒9の調製:瓶に、HfCl
4(0.0647g、0.2020mmol)及びトルエン(15mL)を充填した。撹拌しているスラリーに、ジエチルエーテル中の3.0M 臭化メチルマグネシウム(0.30mL、0.99mmol)を添加した。混合物を5分間強く撹拌した。固体は溶液になったが、反応溶液は、濁った黄色であった。混合物に、固体として配位子(0.35g、0.19mmol)を添加した。配位子を含有するフラスコを、トルエン(5mL)ですすぎ、反応混合物に添加した。得られた黄色混合物を、室温で3時間撹拌した。得られた茶色の混合物に、ヘキサン(20mL)を添加し、濾過した。茶色溶液を真空下で濃縮した。残渣に、さらに20mLのヘキサンを添加し、真空下で一晩濃縮して、0.3900gの白色固体を得た。この試料を、
1H及び
19 FNMRによって分析して、所望の生成物が得られたが、潜在的なマグネシウム塩(NMR試料は、濁った別の潜在的指標のマグネシウム塩であった)、及び別の少量の不純物で汚染されていたことを示した。固体に、ヘキサン(20mL)を添加し、濁った溶液を濾過した。透明な溶液を、真空下で濃縮して、白色固体として、0.3491g(89.14%)の生成物を得た。
1H NMR(500MHz,C
6D
6)δ8.29(d,J=7.7Hz,2H),8.17(d,J=7.7Hz,2H),8.07(s,4H),7.70(d,J=2.6Hz,2H),7.66(d,J=7.8Hz,2H),7.63(d,J=7.7Hz,2H),7.32(d,J=2.6Hz,2H),7.02(dd,J=8.7,3.2Hz,2H),6.00(dd,J=8.3,3.2Hz,2H),3.88(dt,J=9.7,4.6Hz,2H),3.62(dt,J=10.5,5.4Hz,2H),2.01(七重項,J=6.7Hz,6H),1.90(七重項,J=6.6Hz,6H),1.63−1.47(m,6H),1.38(s,6H),1.22(s,6H),1.18(s,6H),1.16−1.06(m,12H),1.05(d,J=6.6Hz,18H),1.02(d,J=6.5Hz,18H),0.96(dd,J=6.6,4.4Hz,48H),0.78(s,18H)。
13C NMR(126MHz,C
6D
6)δ161.28,159.32,153.91,148.87,148.85,141.87,141.50,140.48,137.47,135.84,135.77,135.10,135.09,135.03,130.49,128.59,127.97,127.81,127.76,126.98,δ 126.17,123.71,126.54,125.70,120.08,119.30,118.53,117.11,117.05,116.96,75.89,56.79,51.31,37.78,32.90,32.25,30.34,31.81,29.76,26.85,26.78,26.62,26.58,26.54,25.10,24.85,24.67,24.38,16.83。(すべてのピークが、
13C−NMRで列挙された。
19F
13C のカップリング定数は決定されず。)
19F NMR(470MHz,C
6D
6)δ−114.95(t,J=8.4Hz)。
【0176】
重合
比較触媒A(Comp.A)及び本発明の触媒1〜3(Inv.Cat.1−3)を使用して、2リットルのParrバッチ重合反応器中でエチレン及び1−オクテンを重合した。すべての供給を、アルミナカラム及びQ−5触媒(Engelhard Chemicals Inc.から入手可能)を通過させた後に、重合反応器に導入した。プロ触媒及び活性剤溶液を、窒素雰囲気下で、グローブボックス内で処理した後に、重合反応器に添加した。
【0177】
表1は、反応温度:190℃、ISOPAR−E:520g、1−オクテン:300g、エチレン圧:400psi、実行時間:10分間の条件下でバッチ重合結果を示す。ビス(水素化獣脂アルキル)メチル、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(1−)アミン:1.2当量;MMAO−3A:10μモル。ISOPAR−Eは、ExxonMobil Chemical Company(Bayport TX)から市販のイソパラフィン酸溶媒である。表1は、かかるバッチ重合のための重合結果を提供する。
【0178】
【表1】
【0179】
さらなるバッチ重合を、変動するエチレン圧で、比較触媒Aならびに本発明の触媒1〜5及び7〜9で行った。残りのバッチ重合条件は、以下のとおりであった:2LのParrバッチ反応器、温度:190℃、ISOPAR−E:520g、1−オクテン:300g、実行時間:10分間。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(1−)アミン:1.2当量;MMAO−3A:10μモル。表2及び3は、さらなるバッチ重合条件及び結果を提供する。
【0180】
【表2-1】
【0181】
【表2-2】
【0182】
【表3-1】
【0183】
【表3-2】
【0184】
さらなる重合反応を、以下の条件下で、連続プロセスで行った:
原料(エチレン、1−オクテン)及びプロセス溶媒(ExxonMobil Corporationから市販の商標名Isopar Eで、沸騰範囲が狭く、高純度のイソパラフィン酸溶媒)を反応環境へ導入する前に分子篩で精製する。水素は、高純度グレードとして圧力シリンダーに供給し、それ以上は精製しない。反応器モノマー供給(エチレン)の流れは、525psigで反応圧力を上回る圧力まで機械式圧縮器を通して加圧する。この溶媒及びコモノマー(1−オクテン)の供給は、525psigで反応圧力を上回る圧力まで機械容積式ポンプを通して加圧する。AkzoNobelから市販の修飾されたメチルアルミノキサン(MMAO)は、不純物除去剤として使用される。個々の触媒成分(プロ触媒共触媒)は手作業で、精製された溶媒(Isopar E)で特定の組成物濃縮に指定された成分濃縮にバッチ希釈し、525psigで反応圧力を上回る圧力まで加圧する。共触媒は、Boulder Scientificから市販の[HNMe(C
18H
37)
2][B(C
6F
5)
4]であり、プロ触媒に対して、1.2のモル比で使用される。すべての反応給送の流れは、質量流量メータで測定し、コンピュータで自動化された弁制御系統で独立して制御される。
【0185】
連続的な溶液重合は、1ガランの連続的に撹拌したタンク反応器(CSTR)中で行われる。反応器への、組み合わせられた溶媒、モノマー、コモノマー、及び水素の供給は、5℃〜30℃の制御された温度であり、典型的には、15℃である。これらの材料のすべてが、溶媒供給物と共に重合反応器に供給される。触媒を反応器に供給して、エチレンの特定の変換を達した。共触媒は、触媒成分に対して計算された特定のモル比(1.2モル当量)に基づいて別々に供給される。MMAOは、共触媒と同じラインを共有し、流れは、反応器内のAl濃度または触媒成分に対して特定のモル比のいずれかに基づいている。重合反応器(溶媒、モノマー、コモノマー、水素、触媒成分、及び溶融ポリマーを含む)からの流出液は、反応器を出て、水と接触させて、重合を終結する。加えて、酸化防止剤等の様々な添加剤は、この時点で添加することができる。次いで、流れは、静的ミキサーを通過して、触媒失活剤(catalyst kill)及び添加剤を均一に分散させる。
【0186】
添加剤の添加後、当該流出物(溶媒、モノマー、コモノマー、水素、触媒成分、及び溶融ポリマーを含む)は、熱交換器を通過し、その他のより低い沸点の反応成分からの当該ポリマーの分離に備えて、当該流れの温度を上昇させる。次いで、この流れは、反応器の圧力制御バルブを通過し、そこを越えて、圧力が大いに減少する。そこから、それは、溶媒ならびに未反応の水素、モノマー、コモノマー、及び水がポリマーから除去される場合に、脱揮発及び真空押出機からなる二段階の分離系に進入する。押出機の出口で、形成された溶融ポリマーのストランドは、それが固化する場合、冷水浴を通過する。次いで、このストランドは、ストランドチョッパーを通して供給され、ポリマーを、風乾した後に、ペレットに切断する。
【0187】
表4〜5は、比較連続プロセスE及びFならびに本発明の連続プロセス34及び35のためのプロセス条件及び結果を提供する。
【0188】
【表4】
【0189】
【表5】
【0190】
さらなる重合反応を、以下の条件下で、連続プロセスで行った:
原料(エチレン、1−オクテン)及びプロセス溶媒(ExxonMobil Corporationから市販の商標名Isopar Eで、沸騰範囲が狭く、高純度のイソパラフィン酸溶媒)を反応環境へ導入する前に分子篩で精製する。水素は、高純度グレードとして圧力シリンダーに供給し、それ以上は精製しない。反応器モノマー供給(エチレン)の流れは、525psigで反応圧力を上回る圧力まで機械式圧縮器を通して加圧する。この溶媒及びコモノマー(1−オクテン)の供給は、525psigで反応圧力を上回る圧力まで機械容積式ポンプを通して加圧する。AkzoNobelから市販の修飾されたメチルアルミノキサン(MMAO−3A)は、不純物除去剤として使用される。個々の触媒成分(プロ触媒共触媒)は手作業で、精製された溶媒(Isopar E)で特定の組成物濃縮に指定された成分濃縮にバッチ希釈し、525psigで反応圧力を上回る圧力まで加圧する。共触媒は、Boulder Scientificから市販のビス(水素化獣脂アルキル)メチル、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(1−)アミンであり、プロ触媒に対して、1.2のモル比で使用される。すべての反応給送の流れは、質量流量メータで測定し、コンピュータで自動化された弁制御系統で独立して制御される。
【0191】
連続的な溶液重合は、5Lの連続的に撹拌したタンク反応器(CSTR)中で行われる。反応器は、すべての新規の溶媒、モノマー、コモノマー、水素、及び触媒成分の供給の独立した制御を有する。反応器への、組み合わせられた溶媒、モノマー、コモノマー、及び水素の供給は、5℃〜50℃のいずれかの制御された温度であり、典型的には、25℃である。重合反応器への新規のコモノマーは、溶媒供給と共に供給される。新規の溶媒供給は、典型的には、各注入器が全新規供給質量流れの半分を受け取るように制御される。共触媒は、プロ触媒成分に対して計算された特定のモル比(1.2モル当量)に基づいて供給される。各新規の注入位置の直後に、供給流れは、静的混合要素を用いて、循環する重合反応器の内容物と混合される。重合反応器(溶媒、モノマー、コモノマー、水素、触媒成分、及び溶融ポリマーを含む)からの流出物は、第1の反応器ループを出て、制御バルブ(第1の反応器の圧力を特定の目標値に維持することを担う)を通過する。この流れが反応器を出る際、水と接触させて、反応が停止する。加えて、抗酸化剤等の様々な添加剤は、この時点で添加することができる。次いで、この流れは、別の一連の静的ミキサー要素を通過して、触媒失活剤及び添加剤を均一に分散させる。
【0192】
添加剤の添加後、当該流出物(溶媒、モノマー、コモノマー、水素、触媒成分、及び溶融ポリマーを含む)は、熱交換器を通過し、その他のより低い沸点の反応成分からの当該ポリマーの分離に備えて、当該流れの温度を上昇させる。次いで、この流れは、当該ポリマーが、溶媒、水素、ならびに未反応のモノマー及びコモノマーから除去される、2段階の分離及び脱揮発系に進入する。分離及び脱揮発されたポリマー溶融物は、水中ペレット化用に特別に設計されたダイを通じてポンプにより送られ、均一の固体ペレットに切断され、乾燥され、保存のために箱中に移される。
【0193】
表6〜7は、比較連続プロセスE及びFならびに本発明の連続プロセス36及び37のためのプロセス条件及び結果を提供する。
【0194】
【表6】
【0195】
【表7】
【0196】
試験方法
試験方法は以下を含む。
密度
密度を測定する試料は、ASTM D−1928に従って調製する。測定は、ASTM D−792、方法Bを用いて試料のプレス成形の1時間以内に行う。
【0197】
メルトインデックス
メルトインデックス(I
2)は、ASTM−D 1238、条件190℃/2.16kgに従って測定し、10分毎に溶出したグラム数で報告する。メルトフローレイト(I
10)は、ASTM−D 1238、条件190℃/10kgに従って測定し、10分毎に溶出したグラム数で報告する。
【0198】
DSC結晶化度
示差走査熱量測定(DSC)を用いて、広範囲の温度にわたってポリマーの溶融及び結晶化挙動を測定することができる。例えば、RCS(冷凍冷却システム)及びオートサンプラーを装備したTA Instruments Q1000 DSCを用いて、この分析を実施する。試験中、50ml/分の窒素パージガス流れを使用する。各試料を、約175℃で薄膜に溶融プレスし、次いで、溶融した試料を室温(約25℃)に空冷する。3〜10mg、直径6mmの試料を、冷却したポリマーから抽出し、秤量し、軽量アルミニウムパン(約50mg)の中に入れ、クリンプして閉じる。次いで、分析を実施して、その熱特性を決定する。
【0199】
試料の熱挙動は、試料温度を上下させて熱流対温度プロフィールを作り出すことにより測定される。まず、試料を180℃に急速加熱し、その熱履歴を除くために3分間等温に保持する。次に、試料を10℃/分の冷却速度で−40℃に冷却し、−40℃で3分間等温に保持する。その後、試料を10℃/分の加熱速度で150℃に加熱する(これが「第2の加熱」勾配である)。冷却曲線及び第2の加熱曲線を記録する。冷却曲線は、結晶化の開始から−20℃までをベースライン終点に設定することにより分析される。加熱曲線は、−20℃から溶融の終わりまでをベースライン終点に設定することにより分析される。決定される値は、ピーク融解温度(T
m)、ピーク結晶化温度(T
c)、融解熱(3/4)(ジュール/グラム)、及び適切な式を用いて、試料の、例えば
図1に示される式1を用いて、エチレン/アルファ−オレフィン共重合体の、計算された結晶化度(%)である。
【0200】
融解熱(3/4)及びピーク融解温度は、第2の加熱曲線から報告される。ピーク結晶化温度は、冷却曲線から決定される。
【0201】
動的機械的分光法(DMS)周波数掃引
メルトレオロジー、定温周波数掃引は、25mm平行プレートを装備したTA Instruments製Advanced Rheometric Expansion System(ARES)レオメーターを用い、窒素パージ下で実施した。周波数掃引は、2.0mmのギャップ及び10%の一定歪みですべての試料について190℃で実施した。周波数間隔は、0.1〜100ラジアン/秒であった。応力応答を振幅及び位相に関して分析し、それから、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)、及び動的溶融粘度(η*)を計算した。
【0202】
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)
エチレン/アルファ−オレフィン共重合体を、以下の手順に従って、GPCにより、それらの特性について試験した。GPCシステムは、オンボード示差屈折計(RI)を装備したWaters(Milford,MA)製150℃の高温クロマトグラフ(他の好適な高温GPC装置には、Polymer Laboratories(Shropshire,UK)製の210型及び220型が含まれる)で構成される。追加の検出器は、Polymer ChAR(Valencia,Spain)製のIR4赤外線検出器、Precision Detectors(Amherst,MA)製の2アングルレーザー光散乱検出器2040型、及びViscotek(Houston,TX)製の150R 4キャピラリ溶液粘度計を含み得る。最後の2つの独立した検出器及び第1の検出器の少なくとも1つを有するGPCは、「3D−GPC」と称される場合があり、一方、「GPC」という用語は単独で、従来のGPCを指す。計算を目的として、試料に応じて、15度角または90度角の光散乱検出器を使用する。データ収集は、Viscotek TriSECソフトウェアバージョン3及び4チャンネルViscotek Data Manager DM400を使用して実施する。システムには、Polymer Laboratories(Shropshire,UK)製のオンライン溶媒脱気装置も装備させる。適切な高温GPCカラムは、例えば、4本の30cm長Shodex HT803 13ミクロンカラムまたは4本の20ミクロン混合孔径充填の30cmのカラム(MixA LS,Polymer Labs)を使用することができる。試料カルーセル区画は、140℃で作動させ、カラム区画は150℃で作動させる。試料は、50ミリリットルの溶媒中の0.1グラムのポリマー濃度に調製する。クロマトグラフ溶媒及び試料調製溶媒は、200ppmのブチルヒドロキシトルエン(BHT)を含有する。両溶媒を窒素によりスパージングする。ポリエチレン試料を160℃で4時間穏やかに撹拌する。注入体積は、200マイクロリットルである。GPC全体の流量は、1ml/分に設定する。
【0203】
GPCカラムセットは、21の狭い分子量分布のポリスチレン標準により、実施例を実行する前に較正する。標準の分子量(MW)は、580〜8,400,000グラム/モルの範囲であり、標準は6個の「カクテル」混合物中に含有される。各標準混合物は、個々の分子量の間が少なくとも10離れている。標準混合物は、Polymer Laboratories(Shropshire,UK)から購入する。ポリスチレン標準は、1,000,000グラム/モル以上の分子量については50mLの溶媒中0.025gに、及び1,000,000グラム/モル未満の分子量については50mlの溶媒中0.05gに調製する。ポリスチレン標準は、30分間穏やかに撹拌しながら、80℃で溶解した。狭い標準混合物を、最初に、そして最も高い分子量成分が減少する順に実行し、分解を最小限にする。ポリスチレン標準のピーク分子量を、Mark−Houwink K及びポリスチレン及びポリエチレンの以下に記載するa(αと称される場合もある)値を使用して、ポリエチレンM
wに変換する。この手順の実証は、実施例の項を参照されたい。
【0204】
3D−GPCにより、絶対重量平均分子量(「M
WiAbs」)及び固有粘度はまた、上述された同じ条件を使用して、適切な狭いポリエチレン標準からも独立して得られる。これらの狭い線状ポリエチレン標準は、Polymer Laboratories(Shropshire,UK;品番PL2650−0101及び品番PL2650−0102)から得てもよい。
【0205】
マルチ検出器のオフセットを決定するための系統的なアプローチは、Balke,Moureyら(Mourey and Balke,Chromatography Polym.,Chapter 12,(1992))(Balke,Thitiratsakul,Lew,Cheung,Mourey,Chromatography Polym.,Chapter 13,(1992))により公開された方法と一致した方法で行い、Dow 1683広いポリスチレン(American Polymer Standards Corp.;Mentor,OH)またはその等価物から得られた三重の検出器log(Mw及び固有粘度)の結果を、狭いポリスチレン標準較正曲線から得られた狭い標準カラム較正結果に最適化する。検出器容積のオフセット測定を構成する分子量データは、Zimm(Zimm,B.H.,/.Chem.Phys.,16,1099(1948))及びKratochvil(Kratochvil,P.,Classical Light Scattering from Polymer Solutions,Elsevier,Oxford,NY(1987))により公開された方法と一致した方法で得られる。分子量の測定に使用される全注入濃度は、適切な線状ポリエチレンホモポリマー、またはポリエチレン標準のうちの1つから導かれる、質量検出器面積及び質量検出器定数から得られる。計算した分子量は、記載されるポリエチレン標準のうちの1つ以上から導かれる光散乱定数、及0.104の屈折率濃度係数(dn/dc)を用いて得られる。一般的には、質量検出器応答及び光散乱定数は、約50,000ダルトンを超える分子量を有する線状標準から測定されるべきである。粘度計較正は、製造者により記載された方法を使用して、または代替として、適切な線状標準、例えば、標準物質(SRM)1475a、1482a、1483、もしくは1484aの公開された値を使用することによって行うことができる。クロマトグラフ濃度は、第2のバイアル係数効果(分子量に対する濃度効果)への対処を省くのに十分に低いと仮定される。
【0206】
3D−GPCによるg’
試料ポリマーの指数(g’)は、まず、SRM 1475aホモポリマーポリエチレン(または等価参照)を用いて、上記ゲル浸透クロマトグラフィー法に記載される光散乱、粘度、及び濃度の検出器を較正することにより決定する。光散乱及び粘度計の検出器オフセットは、当該較正に記載されるように、濃度検出器に対して決定する。ベースラインが、光散乱、粘度計、及び濃度のクロマトグラムから引かれ、次いで、積分ウィンドウが、屈折率クロマトグラムにより検出可能なポリマーの存在を示す、光散乱及び粘度計クロマトグラムにおける低分子量保持体積範囲のすべてを間違いなく積分するように設定される。線状ホモポリマーポリエチレンを用いて、SRM1475a標準等の幅広い分子量ポリエチレン標準を注入し、データファイルを計算し、光散乱検出器及び粘度検出器からそれぞれ導かれる固有粘度(IV)及び分子量(MW)、ならびに各クロマトグラフスライスのRI検出器質量定数から決定される濃度を記録することによって、Mark−Houwink(MH)線状基準線を確立する。試料の分析のために、各クロマトグラフスライスに対する手順は、試料のMark−Houwink線を得るために繰り返される。なお、一部の試料については、より低分子量、固有粘度、及び分子量データは、測定された分子量及び固有粘度が、線状ホモポリマーGPC較正曲線に漸近的に近づくように外挿される必要があり得ることに留意する。この目的のために、高度に分岐した多くのエチレン系ポリマー試料は、長鎖分岐指数(g’)の計算を行う前に、短鎖分岐の寄与を考慮するように、線状基準線を僅かにシフトさせることを必要とする。
【0207】
g−プライム(g
;’)は、
図2に示される式2に従って、各分岐試料のクロマトグラフスライス(i)及び測定する分子量(Μ;)を計算し、ここで、計算には、線状基準試料における等価分子量MjでのIVii
near基準jを利用する。言い換えれば、試料のIVスライス(i)及び基準のIVスライス(j)は、同じ分子量を有する(M;=Mj)。簡単のため、IVii
near基準、jスライスは、参照Mark−Houwinkプロットの5次多項式フィットから計算する。IV比、またはgi’は、光散乱データ中の信号雑音比の限界のため、3,500を超える分子量でのみ得られる。各データスライス(i)での試料ポリマーに従って分岐の数(B
n)は、粘度遮蔽イプシロン因子を0.75と仮定して、
図3に示される式3を用いることによって決定することができる。最後に、すべてのスライス(i)にわたるポリマーの炭素1000個当たりの平均のLCBf量は、
図4に示される式4を用いて決定することができる。
【0208】
3D−GPCによるgpcBR分岐指数
3D−GPCの構成において、ポリエチレン及びポリスチレン標準が、2つのポリマータイプ、ポリスチレン及びポリエチレンのそれぞれに対して独立に、Mark−Houwink定数のK及びαを求めるために使用することができる。これらを用いて、以下の方法の適用において、Williams及びWardのポリエチレン等価分子量を精緻なものにすることができる。
【0209】
gpcBR分岐指数は、最初に、前に記載のように、光散乱、粘度、及び濃度検出器を較正することによって求められる。次いで、ベースラインが、光散乱、粘度計、及び濃度のクロマトグラムから引かれる。次いで、積分ウィンドウが、屈折率クロマトグラムにより検出可能なポリマーの存在を示す、光散乱及び粘度計クロマトグラムにおける低分子量保持体積範囲のすべてを間違いなく積分するように設定される。次いで、線状ポリエチレン標準を用いて、前に記載したように、ポリエチレン及びポリスチレンのMark−Houwinkの定数を確立する。これらの定数を得ると、2つの値を用いて、それぞれ、
図5及び
図6の式5及び式6に示されるように、溶出体積の関数としてのポリエチレンの分子量及びポリエチレンの固有粘度についての2つの線状基準の従来型較正「cc」を作成する。
【0210】
gpcBR分岐指数は、長鎖分岐の特性付けのためのロバスト法である。Yau,Wallace W.,“Examples of Using 3D−GPC−TREF for Polyolefin Characterization”,Macromol.Symp.,2007,257,29−45を参照されたい。この指数は、全ポリマー検出器面積及び面積ドット積に有利なように、g’値の決定及び分岐頻度計算に従来用いられている、スライス毎の3D−GPC計算を避ける。3D−GPCデータから、ピーク面積法を用いて、光散乱(LS)検出器によって試料全体のM
wを得ることができる。この方法は、g’の決定に必要とされるように、濃度検出器信号に対する光散乱検出器信号のスライス毎の比を回避する。
【0211】
図7に示される式7における面積計算は、全試料面積として、検出器雑音ならびにベースライン及び積分限界に対するGPC設定により生じる変動に対して感受性がかなり低いので、より精度の高いものを提供する。より重要なことに、ピーク面積計算は、検出器容積オフセットに影響を及ぼされない。同様に、高精度の試料固有粘度(IV)が、
図8に示される、式8に示される面積法によって得られ、式中、DPiは、オンライン粘度計から直接モニタリングされる差圧信号を表す。
【0212】
gpcBR分岐指数を決定するために、試料ポリマーの光散乱溶出面積が、試料の分子量を決定するために用いられる。試料ポリマーの粘度検出器溶出面積を用いて、試料の固有粘度(IVまたは[η])を決定する。最初に、線状ポリエチレン標準試料(例えば、SRM1475aまたは等価物)の分子量及び固有粘度を、
図9及び10に示される、式9及び10によって、溶出体積の関数として、分子量及び固有粘度の両方に対する従来型較正を用いて決定する。
【0213】
図11に示される、式11を用いて、gpcBR分岐指数を決定し、式中、[η]は測定固有粘度であり、[η]
ccは、従来型較正から得た固有粘度であり、M
wは、測定重量平均分子量であり、M
w ccは、従来型較正の重量平均分子量である。
図7に示される式7を用いる光散乱(LS)によるMwは、一般に、絶対Mwと称され、一方、従来のGPC分子量較正曲線を用いる、
図9に示される式9からのMw,ccは、しばしば、ポリマー鎖Mwと称される。下付き文字「cc」の付いたすべての統計値は、これらのそれぞれの溶出体積、前述の対応する従来型較正、及び質量検出器応答から得られた濃度(COを用いて決定する。下付き文字が付いていない数値は、質量検出器、LALLS、及び粘度計面積に基づいた測定値である。KPEの値は、線状基準試料がゼロのgpcBR測定値を有するまで繰り返し調節される。例えば、この特定の場合のgpcBRの決定のための、a及びLog Kの最終値は、ポリエチレンについては、それぞれ、0.725及び−3.355であり、ポリスチレンについては、それぞれ、0.722及び−3.993である。
【0214】
K及びa値が一旦決定されると、この手順が、分岐試料を用いて繰り返される。分岐試料は、最良の「cc」較正値として最終Mark−Houwink定数を用い、
図7〜11に示される、式7〜11をそれぞれ適用して分析される。
【0215】
gpcBRの解釈は、単純である。線状ポリマーでは、
図11に示される、式11から計算されるgpcBRは、LS及び粘度測定によって測定された値が、従来型較正標準に近くなるので、ゼロに近くなるであろう。分岐ポリマーでは、測定されたポリマーのM
wは、計算されたM
w ccより大きくなり、計算されたIV
CCは、測定されたポリマーの固有粘度(IV)より大きくなるので、gpcBRは、特に高レベルのLCBで、ゼロより大きくなるであろう。実際に、gpcBR値は、ポリマーの分岐の結果としての分子サイズの収縮効果に起因するIV変化率を表す。0.5または2.0のgpcBR値は、当量の線状ポリマー分子に対して、それぞれ、50%及び200%のレベルでのIVの分子サイズ収縮効果を意味するであろう。
【0216】
これらの特定の実施例において、g’指数及び分岐頻度の計算と比べて、gpcBRを用いる利点は、gpcBRのより高い精度によるものである。gpcBR指数の決定で使用したパラメーターはすべて、良好な精度で得られ、濃度検出器からの高分子量での低い3D−GPC検出器応答の悪影響を受けない。検出器容量アライメントの誤差もまた、gpcBR指数決定の精度に影響を及ぼさない。他の特定の場合には、M
wモーメントを決定するための別の方法が、前述の技法よりも好ましいものであり得る。
【0217】
CEF法
コモノマー分布解析は、結晶化溶出分画(CEF)(PolymerChar in Spain)で実施する(B Monrabal et al,Macromol.Symp.257,71−79(2007))。600ppmの抗酸化剤ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を有するオルト−ジクロロベンゼン(ODCB)を溶媒として使用する。試料調製は、(別途記載がない限り)オートサンプラーを用いて、160℃で2時間の振盪下で、4mg/mlで行われる。注入量は、300ulである。CEFの温度プロフィールは、3℃/分で110℃〜30℃までの結晶化、30℃で5分間の熱平衡、3℃/分で30℃〜140℃までの溶出である。結晶化の間の流量は、0.052ml/分である。溶出の間の流量は、0.50ml/分である。データは、1データポイント/秒で収集する。CEFカラムは、the Dow Chemical Companyにより、1/8インチのステンレス管で125μm±6%のガラスビーズ(MO−SCI Specialty Products)を充填したものである。ガラスビーズは、the Dow Chemical Companyからの要求によりMO−SCI Specialtyによって酸洗浄される。カラム容積は、2.06mlである。カラム温度の較正は、ODCB中のNIST標準物質の線状ポリエチレン1475a(1.0mg/ml)及びエイコサン(2mg/ml)の混合物を使用することにより実施する。温度は、NIST線状ポリエチレン1475aが101.0℃でピーク温度を有し、かつエイコサンが30.0℃のピーク温度を有するように、溶出加熱速度を調節することによって較正する。CEFカラム分離度は、NIST線状ポリエチレン1475a(1.0mg/ml)とヘキサコンタン(Fluka、purum、>97.0、1mg/ml)との混合物を用いて計算する。ヘキサコンタンとNISTポリエチレン1475aのベースライン分離が、達成される。ヘキサコンタンの面積(35.0〜67.0℃)対67.0〜110.0℃のNIST 1475aの面積は、50対50であり、35.0℃未満の可溶性画分の量は、1.8重量%未満である。CEFカラム分離度は、
図12に示される、式12に定義され、カラム分離度は6.0である。
【0218】
CDC法
コモノマー分布定数(CDC)は、CEFによるコモノマー分布プロフィールから計算される。CDCは、
図13の式13に示されるように、コモノマー分布指数をコモノマー分布形状係数で除算し、100を乗じたものとして定義される。
【0219】
コモノマー分布指数は、35.0〜119.0℃の0.5のコモノマー含有量中央値(C
中央値)から1.5のC中央値までの範囲のコモノマー含有量を有するポリマー鎖の全重量分率を表す。コモノマー分布形状係数は、コモノマー分布プロフィールの半値幅を、ピーク温度(T
p)からコモノマー分布プロフィールの標準偏差で除算した比として定義される。
【0220】
CDCは、CEFによってコモノマー分布プロフィールから計算され、CDCは、
図13の式13に示されるように、コモノマー分布指数をコモノマー分布形状係数で除算し、100を乗じたものとして定義され、式中、コモノマー分布指数は、35.0〜119.0℃の、0.5のコモノマー含量中央値(C
中央値)から1.5のC中央値の範囲のコモノマー含量を有するポリマー鎖の全重量分率を表し、コモノマー分布形状係数は、コモノマー分布プロフィールの半値幅を、ピーク温度(Tp)から得られるコモノマー分布プロフィールの標準偏差で除算した比として定義される。
【0221】
CDCは、以下のステップに従って計算される:
(A)
図14に示される式14に従って、CEFから温度を0.200℃ずつ段階的に増加させて、35.0℃〜119.0℃の各々の温度(T)での重量分率(WT(T))を得るステップ、
(B)
図15に示される式15に従って、0.500の累積重量分率での温度中央値{T
中央値)を計算するステップ、
(C)
図16に示される式16に従って、コモノマー含量較正曲線を用いることにより温度中央値{T
中央値)での対応するコモノマー含量中央値(モル%){C
中央値)を計算するステップ、
(D)既知のコモノマー含量を有する一連の標準物質を用いることによりコモノマー含量較正曲線を構築するステップ、即ち、狭いコモノマー分布(CEFにおいて35.0〜119.0℃の単峰性コモノマー分布)を有する、0.0モル〜7.0モルの範囲のコモノマー含量での重量平均Mwが35,000〜115,000(従来のGPCによって測定)の11個の標準物質を、CEFの実験の項に明記されるものと同じ実験条件でCEFによって分析するステップ、
(E)各標準物質のピーク温度(T
p)及びそのコモノマー含量を使用することにより、コモノマー含量の較正値を計算するステップ;
図16に示される式16に示されるように、較正値は、各標準物質から計算され、式中、R
2は、相関定数である、
(F)コモノマー分布指数を、0.5*
ian〜1.5*C中央値の範囲のコモノマー含量を有する全重量分率から計算するステップ、T
中央値が98.0℃よりも高い場合には、コモノマー分布指数は0.95と定義される、
(G)35.0℃〜119.0℃の最大ピークに対して各々のデータポイントを探すことにより、CEFコモノマー分布プロフィールから最大ピーク高さを得るステップ(2つのピークが同一の場合には、低い方の温度ピークが選択される);半値幅は、最大ピーク高さの半分での前部温度と後部温度の間の温度差として定義され、最大ピークの半分での前部温度は35.0℃から前方に探し、一方、最大ピークの半分での後部温度は119.0℃から後方に探し、ピーク温度の差が各ピークの半値幅の合計の1.1倍以上である明確な二峰性分布の場合には、本発明のエチレン系ポリマー組成物の半値幅は、各ピークの半値幅の相加平均として計算される、
(H)
図17に示される式17に従って、温度の標準偏差(Stdev)を計算するステップ。
【0222】
クリープゼロ剪断粘度測定法
ゼロ剪断粘度は、直径25mmの平行プレートを190℃で用いるAR−G2応力制御レオメーター(TA Instruments;New Castle,Del)で実行されるクリープ試験によって得られる。レオメーターオーブンは、固定具をゼロに合わせる前に少なくとも30分間、試験温度に設定する。試験温度で、圧縮成形した試料ディスクを、プレートの間に挿入し、5分間かけて平衡状態にした。次に、上側のプレートを、所望の試験ギャップ(1.5mm)の50μm上まで下げる。余分な材料を切り落とし、上部のプレートを所望のギャップまで下げる。測定は、窒素パージ下、5L/分の流量で行う。デフォルトクリープ時間は、2時間に設定する。
【0223】
20Paの一定の低剪断応力を、すべての試料に加えて、定常状態の剪断速度が確実にニュートン領域内にあるほど低いようにする。得られる定常状態の剪断速度は、この試験の試料について、約10
’’3s
’’1である。定常状態は、log(J(t))対log(t)(ここで、J(t)はクリープコンプライアンスであり、tはクリープ時間である)のプロットの最後の10%の時間窓内の全データについて線形回帰を考慮することによって決定される。線形回帰の傾きが0.97よりも大きい場合、定常状態に達したと見なし、クリープ試験を停止する。この試験のすべての場合において、傾きは、30分以内に基準を満たす。定常状態の剪断速度は、対t(ここで、εは歪みである)のプロットの最後の10%の時間窓内のデータポイントのすべての線形回帰の傾きから決定される。ゼロ剪断粘度は、負荷応力と定常状態剪断速度との比から決定される。
【0224】
試料がクリープ試験の間に分解されるかどうかを決定するために、小振幅振動剪断試験を、クリープ試験の前後に0.1〜100ラジアン/秒で同じ試験片について行う。2回の試験の複素粘度値を比較する。0.1ラジアン/秒での粘度値の差が5%よりも大きい場合、試料はクリープ試験の間に分解したと見なされ、その結果は廃棄される。
【0225】
ゼロ剪断粘度比
ゼロ剪断粘度比(ZSVR)は、
図18に示される式18に示されるように、同等の重量平均分子量(M
w_
gpc)での、本発明のポリマーのゼロ剪断粘度(ZSV)の、線状ポリエチレン材料のZSVに対する比として定義される。
【0226】
r|o値(Pa.s)は、上記の方法によって190℃でのクリープ試験から得られる。線状ポリエチレンT|OLのZSVは、M
wが臨界分子量M
cを超える場合、そのM
wに対してべき関数を有することが知られている。このような関係の一例は、ZSVR値を計算するための、
図19に示される式19に示されるように、Karjalaら(Annual Technical Conference−Society of Plastics Engineers(2008),66
th,887−891)に記載されている。
図19に示される式19を参照して、M
w_gp
C値(g/mol)を、すぐ下で定義されるGPC法を用いることによって決定する。
【0227】
M
w.gpc決定
M
w_
gpc値を得るために、クロマトグラフシステムは、Polymer Laboratories Model PL−210またはPolymer Laboratories Model PL−220のいずれかから構成される。カラム及びカルーセル区画を140℃で作動させる。3つのPolymer Laboratories 10−ιη Mixed−Bカラムは、1,2,4−トリクロロベンゼンの溶媒と共に使用する。試料を、50mLの溶媒中の0.1gのポリマーの濃度で調製する。試料を調製するために使用される溶媒は、200ppmの抗酸化剤ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有する。試料を、160℃で4時間軽く撹拌することによって調製した。使用した注入体積は、100マイクロリットルであり、流量は1.0mL/分である。GPCカラムセットの較正は、Polymer Laboratoriesから購入した21種の狭い分子量分布のポリスチレン標準を用いて行う。ポリスチレン標準のピーク分子量を、
図20に示される式20を用いて、ポリエチレン分子量に変換する。
【0228】
図20に示される式20を参照して、Mは分子量であり、Aは0.4316の値を有し、Bは1.0と等しい。溶出体積の関数として対数分子量較正を構築するために、三次多項式を決定する。ポリエチレン等価分子量の計算は、Viscotek TriSECソフトウェア(バージョン3.0)を用いて行う。重量−平均分子量M
wの精度は2.6%未満において優れている。
【0229】
ポリマーの特徴付け
ポリマーの融解温度(T
m)及びガラス転移温度(T
g)を、示差走査熱量測定(Q2000 DSC,TA Instruments,Inc.)によって測定した。第一に、試料を、「ジャンプ・トゥ(Jump To)」特性を用いて、室温から200℃に加熱した。この温度で4分間固定した後、試料を−90℃に10℃/分で冷却し、4分間固定し、次いで、200℃に再度加熱した。分子量分布(Mw,Mn)の情報を、特注のDow製Robotic−Assisted Dilution High−Temperature Gel Permeation Chromatographer(RAD−GPC)での解析により決定した。ポリマー試料を、160℃で90分間かけて、5〜7mg/mLの濃度に、栓をしたバイアル中で300ppmのBHTによって安定化させた1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)中に、撹拌しながら、溶解させた。次いで、それらを1mg/mLに希釈し、その後すぐに、400μL分量の試料を注入した。GPCでは、150℃、2.0mL/分の流量で、2つの(2)Polymer LabsのPLゲル10μm MIXED−Bカラム(300mm×10mm)が使用された。試料検出は、濃縮モードのPolyChar IR4検出器を用いて行った。この温度でのTCB中のPS及びPEの既知のMark−Houwink係数を用いて、見掛けの単位をホモ−ポリエチレン(PE)に対して調整した、狭いポリスチレン(PS)標準の従来型較正を利用した。1−オクテンの取り込みを決定するために、ポリマー試料を、1,2,4−トリクロロベンゼン中に、160℃で1時間かけて、振盪させながら、30mg/mLの濃度に溶解させた。ΙΟΟμi分量の各ポリマー/TCB溶液を、窒素不活性化下、160℃で、特注のシリコンウエハー上の個々のセル中に入れた。ウエハーを160℃で45分間固定し、次いで、熱から取り出し、室温まで冷却した。次いで、このウエハーを、Nicolet Nexus 670 FT−IR ESP赤外分光計を用いて解析した。CH
3面積(1382.7〜1373.5波数)のC3/4面積(1525〜1400波数)に対する比をとり、エチレン−co−1−オクテンポリマー標準のNMR解析を通じて作成された標準曲線に対して正規化することにより、各試料中のMol1−オクテンを決定した。
【0230】
本発明は、その精神及び本質的な特性から逸脱することなく、他の形態に具体化されてもよく、したがって、参照は、上記の明細書にではなく、本発明の範囲を示している添付の特許請求の範囲になされるべきである。
本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
エチレン系ポリマーを生成するための重合プロセスであって、1つ以上の反応器を有する反応器系中の触媒系の存在下で、エチレン及び任意に1つ以上のα−オレフィンを重合することを含み、前記触媒系が、
(a)以下の式(I)の金属−配位子錯体を含む1つ以上のプロ触媒を含み、
【化1】
式中、
Mが、チタン、ジルコニウム、またはハフニウムであり、それぞれが、独立して、+2、+3、または+4の形式酸化数であり、nが、0〜3の整数であり、nが0の場合、Xは不在であり、
各Xが、独立して、中性、モノアニオン性、もしくはジアニオン性である単座配位子であるか、または2つのXが一緒になって、中性、モノアニオン性、もしくはジアニオン性である二座配位子を形成し、X及びnが、前記式(I)の金属−配位子錯体が、全体的に中性になるように選択され、
各Zが、独立して、O、S、N(C
1−C
40)ヒドロカルビル、またはP(C
1−C
40)ヒドロカルビルであり、
Lが、(C
2−C
40)ヒドロカルビレンまたは(C
2−C
40)ヘテロヒドロカルビレンであり、前記(C
2−C
40)ヒドロカルビレンが、式(I)中のZ原子(そこにLが結合している)を連結している2炭素原子〜10炭素原子のリンカー主鎖を含む部分を有し、前記(C
2−C
40)ヘテロヒドロカルビレンが、式(I)中のZ原子を連結している2原子〜10原子のリンカー主鎖を含む部分を有し、前記(C
2−C
40)ヘテロヒドロカルビレンの前記2原子〜10原子のリンカー主鎖の前記2原子〜10原子の各々が、独立して、炭素原子またはヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、独立して、O、S、S(O)、S(O)
2、Si(R
C)
2、P(R
P)、またはN(R
N)であり、独立して、各R
Cが(C
1−C
30)ヒドロカルビルであり、各R
Pが(C
1−C
30)ヒドロカルビルであり、各R
Nが(C
1−C
30)ヒドロカルビルであるかまたは不在であり、
R
1−26のそれぞれが、独立して、(C
1−C
40)ヒドロカルビル、(C
1−C
40)ヘテロヒドロカルビル、Si(R
C)
3、Ge(R
C)
3、P(R
P)
2、N(R
N)
2、OR
C、SR
C、NO
2、CN、CF
3、R
CS(O)−、R
CS(O)
2−、(R
C)
2C=N−、R
CC(O)O−、R
COC(O)−、R
CC(O)N(R)−、(R
C)
2NC(O)−、ハロゲン原子、水素原子、及びこれらの任意の組み合わせから成る群から選択され、ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビル、Si(R
C)
3、Ge(R
C)
3、P(R
P)
2、N(R
N)
2、OR
C、SR
C、R
CS(O)−、R
CS(O)
2−、(R
C)
2C=N−、R
CC(O)O−、R
COC(O)−、R
CC(O)N(R)−、(R
C)
2NC(O)−、ヒドロカルビレン、及びヘテロヒドロカルビレン基のそれぞれが、独立して、非置換であるか、または1つ以上のR
S置換基で置換され、各R
Sが、独立して、ハロゲン原子、ポリフルオロ置換、ペルフルオロ置換、非置換(C
1−C
18)アルキル、F
3C−、FCH
2O−、F
2HCO−、F
3CO−、R
3Si−、R
3Ge−、RO−、RS−、RS(O)−、RS(O)
2−、R
2P−、R
2N−、R
2C=N−、NC−、RC(O)O−、ROC(O)−、RC(O)N(R)−、またはR
2NC(O)−であるか、あるいは前記R
Sのうちの2つが一緒になって、非置換(C
1−C
18)アルキレンを形成し、各Rが、独立して、非置換(C
1−C
18)アルキルであり、
R
7がHである場合、R
8が、(C
1−C
40)ヒドロカルビル、(C
1−C
40)ヘテロヒドロカルビル、Si(R
C)
3、Ge(R
C)
3、P(R
P)
2、N(R
N)
2、OR
C、SR
C、NO
2、CN、CF
3、R
CS(O)−、R
CS(O)
2−、(R
C)
2C=N−、R
CC(O)O−、R
COC(O)−、R
CC(O)N(R)−、(R
C)
2NC(O)−、もしくはハロゲン原子であるか、またはR
8がHである場合、R
7が、(C
1−C
40)ヒドロカルビル、(C
1−C
40)ヘテロヒドロカルビル、Si(R
C)
3、Ge(R
C)
3、P(R
P)
2、N(R
N)
2、OR
C、SR
C、NO
2、CN、CF
3、R
CS(O)−、R
CS(O)
2−、(R
C)
2C=N−、R
CC(O)O−、R
COC(O)−、R
CC(O)N(R)−、(R
C)
2NC(O)−、もしくはハロゲン原子であり、
任意に、R
1−26基のうちの2つ以上のR基(例えば、R
1−7、R
8−14、R
8−11、R
1−3、R
4−7、R
15−20、R
21−26)が、一緒に環構造に結合することができ、かかる環構造が、いずれの水素原子も除いて、前記環中に3〜50個の原子を有し、
Yが、式−T(R
d)
bを有し、4個超の非水素原子を含み、式中、Tが、独立して、各Yの発生について、C、Si、Ge、N、O、S、P、またはこれらの組み合わせから成る群から選択され、Tが、R
d置換基で置換され、bが、T及びR
dの原子価に応じて、1〜3の整数であり、各R
dが置換基であり、水素原子、(C
1−C
40)ヒドロカルビル、(C
1−C
40)ヘテロヒドロカルビル、Si(R
C)
3、Ge(R
C)
3、P(R
P)
2、N(R
N)
2、OR
C、SR
C、NO
2、CN、CF
3、R
CS(O)−、R
CS(O)
2−、(R
C)
2C=N−、R
CC(O)O−、R
COC(O)−、R
CC(O)N(R)−、(R
C)
2NC(O)−、ハロゲン原子、及びこれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、プロセス。
項2.
各Yが、同じ構造を有する、項1に記載のプロセス。
項3.
Tが、炭素原子である、項1または2のいずれかに記載のプロセス。
項4.
Tが、ケイ素原子である、項1または2のいずれかに記載のプロセス。
項5.
2つ以上のR
d基が、環構造に結合する、項1に記載のプロセス。
項6.
R
7及びR
8の各々が、(C
1−C
40)ヒドロカルビル、(C
1−C
40)ヘテロヒドロカルビル、Si(R
C)
3、Ge(R
C)
3、P(R
P)
2、N(R
N)
2、OR
C、SR
C、NO
2、CN、CF
3、R
CS(O)−、R
CS(O)
2−、(R
C)
2C=N−、R
CC(O)O−、R
COC(O)−、R
CC(O)N(R)−、(R
C)
2NC(O)−、またはハロゲン原子である、項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
項7.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(II)の金属−配位子錯体を含み、
【化2】
式中、Meが、メチル基であり、tBuが、tert−ブチル基である、項1に記載のプロセス。
項8.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(III)の金属−配位子錯体を含み、
【化3】
式中、Meが、メチル基であり、tBuが、tert−ブチル基である、項1に記載のプロセス。
項9.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(IV)の金属−配位子錯体を含み、
【化4】
式中、Meが、メチル基であり、tBuが、tert−ブチル基である、項1に記載のプロセス。
項10.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(V)の金属−配位子錯体を含み、
【化5】
式中、Meが、メチル基であり、iPrが、イソ−プロピル基であり、tBuが、tert−ブチル基である、項1に記載のプロセス。
項11.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(VI)の金属−配位子錯体を含み、
【化6】
式中、Meが、メチル基であり、iPrが、イソ−プロピル基である、項1に記載のプロセス。
項12.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(VII)の金属−配位子錯体を含み、
【化7】
式中、Meが、メチル基であり、iPrが、イソ−プロピル基である、項1に記載のプロセス。
項13.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(VIII)の金属−配位子錯体を含み、
【化8】
式中、Meが、メチル基であり、iPrが、イソ−プロピル基であり、tBuが、tert−ブチル基である、項1に記載のプロセス。
項14.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(IX)の金属−配位子錯体を含み、
【化9】
式中、Meが、メチル基であり、Etが、エチル基であり、tBuが、tert−ブチル基である、項1に記載のプロセス。
項15.
前記1つ以上のプロ触媒が、以下の式(X)の金属−配位子錯体を含み、
【化10】
式中、Meが、メチル基であり、Etが、エチル基であり、tBuが、tert−ブチル基である、項1に記載のプロセス。