特許第6971166号(P6971166)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971166
(24)【登録日】2021年11月4日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】連発式の臓器固定装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/02 20060101AFI20211111BHJP
【FI】
   A61B17/02
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-26953(P2018-26953)
(22)【出願日】2018年2月19日
(65)【公開番号】特開2019-141231(P2019-141231A)
(43)【公開日】2019年8月29日
【審査請求日】2020年10月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】513245473
【氏名又は名称】鈴木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】福田 浩之
(72)【発明者】
【氏名】原田 新悦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕
【審査官】 槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−173817(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0297213(US,A1)
【文献】 特表2002−504002(JP,A)
【文献】 特開2006−296914(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3122837(JP,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2012−0059776(KR,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0191109(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0198257(US,A1)
【文献】 特開2015−142617(JP,A)
【文献】 特開2015−142620(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0172682(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00−17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫合糸がそれぞれに取り付けられて、臓器の内壁に係止する第1係止部材及び第2係止部材と、
遠位端部に開口を有して、前記第1係止部材及び前記第2係止部材を少なくとも収容する収容部と、
該収容部内を往復動可能に取り付けられ、前記第1係止部材、前記第2係止部材を前記収容部から遠位側に順次押し出して前記収容部の前記開口から放出させる押出部と、
該押出部の近位側に設けられ、前記押出部を往復動させる操作部と、を備え、
該操作部には、前記第2係止部材に取り付けられた前記縫合糸の一部を固定可能な縫合糸固定部が設けられていることを特徴とする連発式の臓器固定装置。
【請求項2】
前記操作部を近位側に付勢する弾性部材を備える請求項1に記載の連発式の臓器固定装置。
【請求項3】
前記縫合糸固定部の固定を解除する固定解除部を有して、前記操作部を往復動可能に支持する筐体ユニットを更に備え、
前記固定解除部は、前記操作部の移動経路上において前記縫合糸固定部の一部に当接し前記縫合糸固定部を変位させてその固定を解除する請求項1又は2に記載の連発式の臓器固定装置。
【請求項4】
前記押出部が前記第2係止部材を送出することを規制可能な送出規制部と、
前記収容部が内部に形成された穿刺針と、を更に備え、
前記送出規制部は、前記第1係止部材を放出させる際に、前記第2係止部材を前記穿刺針から露出させつつ、その露出長さが半分以下となる位置に、前記第2係止部材の移動を規制している請求項1から3のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定装置。
【請求項5】
前記縫合糸固定部は、前記操作部に形成された穴部と、該穴部に少なくとも一部が嵌められる栓と、を含み、
前記第2係止部材に取り付けられた前記縫合糸は、前記穴部に通された状態で前記栓が前記穴部に嵌まることによって挟持されている請求項1から4のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定装置。
【請求項6】
前記操作部における前記穴部が形成されている部位は、前記操作部の近位端よりも遠位側に形成されている請求項5に記載の連発式の臓器固定装置。
【請求項7】
前記栓は、前記操作部に可撓性部材を介して接続されている請求項5又は6に記載の連発式の臓器固定装置。
【請求項8】
前記筐体ユニットは、筐体と、該筐体に取り付けられるアタッチメントと、を含み、
該アタッチメントは、前記固定解除部を備える請求項3に記載の連発式の臓器固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連発式の臓器固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
胃瘻を造成する場合に、腹壁及び胃壁に穿刺した穿刺針を通じて胃壁内に固定具を送り込み、低侵襲に胃壁を固定する方法がある(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載された臓器固定具セットでは、縫合糸に接続された棒状の係止部材(同文献には、係止部と記載。)を用いて胃壁を腹壁に固定する。特許文献1の臓器固定具セットでは、複数個の係止部材が収容された穿刺針の基端側から押し棒を挿入し、この押し棒を所定のピッチだけ往復動させる。この往復動を繰り返すことにより係止部材が穿刺針から放出される。そして、胃壁の内部に係止部材を留置して穿刺孔から縫合糸を引き上げることにより腹壁と胃壁とが固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−296914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された臓器固定具セットでは、押し棒の押し込み操作が不完全であった場合に、係止部材が穿刺針から放出されないことがある。係止部材を放出させるには、係止部材を十分に押し込みできるように押し棒を移動させる必要がある。一方で、複数個の係止部材を異なるタイミングで放出可能にするためには、ストックされた他の係止部材が放出されない位置に押し棒の移動を制限する必要がある。
このため、移動が制限された押し棒による押し込みによって、放出すべき係止部材を十分に押し込みができないことがあった。このとき、上記のように穿刺針から係止部材を放出できず、ストックされた他の係止部材とともに同じタイミングで放出されてしまうことがあった。
【0005】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、係止部材を臓器の内部に確実にひとつずつ送出することが可能な連発式の臓器固定装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の連発式の臓器固定装置は、縫合糸がそれぞれに取り付けられて、臓器の内壁に係止する第1係止部材及び第2係止部材と、遠位端部に開口を有して、前記第1係止部材及び前記第2係止部材を少なくとも収容する収容部と、該収容部内を往復動可能に取り付けられ、前記第1係止部材、前記第2係止部材を前記収容部から遠位側に順次押し出して前記収容部の前記開口から放出させる押出部と、該押出部の近位側に設けられ、前記押出部を往復動させる操作部と、を備え、該操作部には、前記第2係止部材に取り付けられた前記縫合糸の一部を固定可能な縫合糸固定部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、係止部材を臓器の内部に確実にひとつずつ送出することが可能な連発式の臓器固定装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る臓器固定装置を示す斜視図である。
図2】臓器固定装置の断面を示す図であり、図1のII-II断面を示す断面図である。
図3】(a)は、第1係止部材及び第2係止部材が穿刺針に収容されている状態を示す模式的な断面図である。(b)は、第1係止部材が放出されたときの第2係止部材の収容位置を示す模式的な断面図である。
図4】臓器固定装置の左側面図である。
図5】臓器固定装置の平面図であり、図4のV方向矢視図である。
図6】縫合糸固定部を下方から示す図であり、図4のVI-VI断面を示す断面図である。
図7】臓器固定装置の背面図である。
図8】押しボタンの斜視図である。
図9】初期状態であって、アタッチメントを取り外した状態における縫合糸の配置を示す斜視図である。
図10】(a)は、第1係止部材を放出させたときのプランジャの位置を示す断面図である。(b)は、圧縮ばねによりプランジャが上方に移動した状態を示す断面図である。(c)は、第2係止部材を放出させたときのプランジャの位置を示す断面図である。
図11図10(c)に示す状態のときの臓器固定装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、全ての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。また、本明細書では上下方向を規定して説明する場合があるが、これは構成要素の相対関係を説明するために便宜的に設定するものであり、本発明に係る製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
【0010】
<<概要>>
まず、本実施形態に係る臓器固定装置1の概要について図1図3を主に参照して説明する。図1は、本実施形態に係る臓器固定装置1を示す斜視図、図2は、臓器固定装置1の断面を示す図であり、図1のII-II断面を示す断面図である。図3(a)は、第1係止部材8及び第2係止部材9が穿刺針3に収容されている状態を示す模式的な断面図、図3(b)は、第1係止部材8が放出されたときの第2係止部材9の収容位置を示す模式的な断面図である。図3においては、説明のため、第1係止部材8及び第2係止部材9の断面にはハッチングを付していない。なお、以下において参照する一部の図面においては、他の部材の視認性を良好にするため、後述する圧縮ばね12や押しボタン10a、10bの図示を省略している。
【0011】
臓器固定装置1は、縫合糸8a、9aがそれぞれに取り付けられて、臓器の内壁に係止する第1係止部材8及び第2係止部材9を備える。さらに、臓器固定装置1は、遠位端部に開口3bを有して、第1係止部材8及び第2係止部材9を少なくとも収容する収容部(穿刺針3の中空部3a)と、を備える。さらに、臓器固定装置1は、収容部(穿刺針3の中空部3a)内を往復動可能に取り付けられ、第1係止部材8、第2係止部材9を収容部(穿刺針3の中空部3a)から遠位側に順次押し出して収容部の開口から放出させる押出部(押し棒7)を備える。さらに、臓器固定装置1は、押出部(押し棒7)の近位側に設けられ、押出部(押し棒7)を往復動させる操作部(プランジャ4)と、を備える。
操作部(プランジャ4)には、第2係止部材9に取り付けられた縫合糸9aの一部を固定可能な縫合糸固定部(穴部5b及び栓11a)が設けられている。
【0012】
上記の構成から成る臓器固定装置1によれば、操作部(プランジャ4)を近位側に引くことで、縫合糸固定部(穴部5b及び栓11a)に接続された縫合糸9aを介して第2係止部材9を収容部(穿刺針3の中空部3a)の近位側に引き戻すことができる。このため、第1係止部材8を押出部(押し棒7)により押し出す際の第1係止部材8の遠位側への押し出し長さを長くして、第1係止部材8を収容部(穿刺針3の中空部3a)から確実に放出させることができる。
【0013】
<<構成>>
次に、臓器固定装置1の各部材の構成を図1図3に加えて、図4図9を主に参照して説明する。図4は、臓器固定装置1の左側面図、図5は、臓器固定装置1の平面図であり、図4のV方向矢視図である。図6は、縫合糸固定部(穴部5b及び栓11a)を下方から示す図であり、図4のVI-VI断面を示す断面図である。図7は、臓器固定装置1の背面図、図8は、押しボタン10a、10bの斜視図である。図9は、初期状態であって、アタッチメント21を取り外した状態における縫合糸8a、9aの配置を示す斜視図である。
【0014】
臓器固定装置1は、筐体ユニット2と、筐体ユニット2の遠位側端部に取り付けられた穿刺針3と、施術者が操作する部材であるプランジャ4と、第1係止部材8及び第2係止部材9と、第1係止部材8及び第2係止部材9を押し込む押出部(押し棒7)と、を主に備える。
【0015】
筐体ユニット2は、遠位側端部に穿刺針3が取り付けられた筐体20と、筐体20に取り付けられるアタッチメント21と、を含んで構成されている。
筐体ユニット2(筐体20)は、軸心方向に延在する挿通穴20aを有して、操作部(プランジャ4)及び押し棒7を軸心方向に往復動可能に支持する。挿通穴20aは、一部がDカットされた略円形の形状を有する。
【0016】
筐体20は、後述する圧縮ばね12の遠位側端部を支持する座面20cが形成されている。詳細には、座面20cは、筐体20の内壁面から挿通穴20aの中心側に突出して形成されている。
筐体20の一側面には、後述するラッチ6aが係止する複数の係止穴20d、20e、20fが挿通穴20aに連通するように形成されている。係止穴20d、20e、20fは、筐体20の長手方向の一直線上に配置されており、筐体20の内部(挿通穴20a)まで貫通している。係止穴20d、20e、20fの機能については後述する。
【0017】
さらに、筐体20は、その背面(アタッチメント21が設けられている側の面)の下部を貫通する糸道20gを有する。糸道20gは、図9に示すように、縫合糸8a、9aを筐体20の内部から外部に通すためのものであり、筐体20の長手方向に沿って延在して筐体20の内外を連通する長穴である。
また、筐体20の背面には、糸道20gを通った縫合糸8a、9aのそれぞれを個別に筐体20の上方に通すための2本のガイドスリット20hが形成されている。この2本のガイドスリット20hは、筐体20の長手方向に沿って形成されている。
【0018】
このように、別個に設けられた2本のガイドスリット20hのそれぞれに縫合糸8a、9aのそれぞれがガイドされている。このため、第1係止部材8及び第2係止部材9を1本ずつ穿刺針3から送出した場合に、縫合糸8a、9aが互いに絡まり合うことが防止されている。
また、ガイドスリット20h内に縫合糸8a、9aが通された状態で、ガイドスリット20hが形成された筐体20の背面にアタッチメント21が取り付けられている。このため、アタッチメント21と筐体20との間にある縫合糸8a、9aが弛むことを制限でき、縫合糸8a、9aが、体内に落ち込むことが抑止されている。
【0019】
筐体20の他の一側面には、2個のボタンホール20bが筐体20の長手方向の一直線上に配置されている。このボタンホール20bに、図7に示す送出規制部(押しボタン10a、押しボタン10b)が筐体20の中心方向に押し込み可能に取り付けられている。
押しボタン10aは、押出部(押し棒7)が第2係止部材9を送出することを規制可能、及び規制解除可能に、押しボタン10bは、押出部(押し棒7)が第1係止部材8を送出することを規制可能、及び規制解除可能に構成されている。
送出規制部(押しボタン10a)は、第1係止部材8を放出させる際に、図3(b)に示すように、第2係止部材9を穿刺針3から露出させつつ、その露出長さが半分以下となる位置に、第2係止部材9の移動を規制している。ここで、穿刺針3からの露出長さとは、傾斜した開口3bの上端(スリット3cを除く。)からの突出長さをいい、図3(b)における開口3bの上端を通る仮想線Lよりも下側の長さをいう。
【0020】
押しボタン10a及び押しボタン10bは、筐体20から突出している状態において、ステム6の一部と当接して、ステム6を含むプランジャ4の遠位側の移動を制限するものである。そして、押しボタン10a及び押しボタン10bは、筐体20の中心方向に押し込まれることによって、ステム6の一部と当接状態が解消されて、ステム6を含むプランジャ4の遠位側の移動を許容するものである。
【0021】
押しボタン10a、10bは、図8に示すように、直方体の形状を有するボタン本体30から主に構成されており、互いに同じ形状を有している。ボタン本体30の中央部には、厚み方向に貫通してステム6を挿通させる挿通穴31が形成されている。
挿通穴31は、円形部31aと、狭幅部31bと、方形部31cとが連なって形成されている。円形部31aは、プランジャ4のステム6において最も広い幅を有する後述の膨出部6cの略円形の水平断面と相補的な形状の開口を有する。
【0022】
狭幅部31bは、円形部31aよりも幅が狭く形成されており、他の挿通穴31の縁から突出する突出部31dを形成している。
押しボタン10aの突出部31dは、押しボタン10aがボタンホール20bに押し込まれていない状態において、後述の膨出部6cに対してステム6の軸心方向の延長上に配置されている。このため、押しボタン10aの突出部31dは、ステム6が遠位方向に押し込まれたときに膨出部6cが当接する位置まで、第2係止部材9の放出を規制するように、プランジャ4(ステム6)の移動を制限する。
一方で、押しボタン10aの突出部31dは、押しボタン10aがボタンホール20bに押し込まれた状態において、後述の膨出部6cに対してステム6の軸心方向の延長上からずれて配置されている。このため、突出部31dは、ステム6が遠位方向に押し込まれたときでも膨出部6cに当接せず、第2係止部材9の放出が可能な位置までプランジャ4(ステム6)の遠位方向の移動を許容する。
【0023】
同様に、押しボタン10bの突出部31dは、押しボタン10bがボタンホール20bに押し込まれていない状態において、後述の突部6dに対してステム6の軸心方向の延長上に配置されている。このため、押しボタン10aの突出部31dは、プランジャ4(ステム6)が遠位方向に押し込まれたときに突部6dが当接する位置まで、第1係止部材8の放出を規制するように、プランジャ4(ステム6)の移動を制限する。
一方で、押しボタン10bの突出部31dは、押しボタン10bがボタンホール20bに押し込まれた状態において、後述の突部6dに対してステム6の軸心方向の延長上からずれて配置されている。このため、突出部31dは、プランジャ4(ステム6)が遠位方向に押し込まれたときでも突部6dに当接せず、第1係止部材8の放出が可能な位置までプランジャ4(ステム6)の遠位方向の移動を許容する。
【0024】
押しボタン10aにより、縫合糸9aによって第2係止部材9を好適に引き戻し可能となる範囲に、第2係止部材9の移動を規制することができる。
換言すると、第2係止部材9に縫合糸9aの遠位端部が取り付けられて、縫合糸9aが後述する栓11a及び穴部5bによって固定されていることで、押しボタン10aによる第2係止部材9の移動の規制位置をより遠位端側に設定することができる。つまり、縫合糸9aによって、第2係止部材9を穿刺針3に覆われることで保護される位置に引き戻すことができるため、第1係止部材8を放出する際には、穿刺針3内で第2係止部材9を保護可能な位置を越えて、第2係止部材9を押し出すことが可能となる。このため、第1係止部材8を確実に放出することが可能となる。
【0025】
アタッチメント21は、図4に示すように、筐体20の外周に取り付けられる本体21aと、本体21aから下方に延在する下側延出部21bと、本体21aから上方に延在する上側延出部21cと、から構成されている。
本体21aは、筐体20の上端部の外周面と相補的に形成された内周面を有して、角筒状に形成されている。
下側延出部21bは、本体21aの背面側の端部から下方に延在しており、筐体20の背面に沿うように形成されている。同様に、上側延出部21cは、本体21aの背面側の端部から上方に延在しており、ステム6から前後に距離を空けた位置に形成されている。
【0026】
筐体ユニット2(アタッチメント21)には、縫合糸固定部(穴部5b及び栓11a)の固定を解除する固定解除部(突出部21d)が設けられている。なお、縫合糸固定部(穴部5b及び栓11a)の固定とは、厳密には、穴部5b及び栓11aとによる縫合糸9aの固定を意味する。
突出部21dは、操作部(プランジャ4)の移動経路上において縫合糸固定部(栓11a)の一部に当接し、縫合糸固定部(栓11a)を変位させてその固定を解除するものである。具体的には、突出部21dは、本体21aの上面における背面側の中央部分から上方に延在して、上側延出部21cから前方に延在するように形成されたリブである。
突出部21dは、図5に示すように穴部5bよりも小さな幅で形成されて、穴部5bを挿通可能に形成されている。より詳細には、突出部21dは、押しボタン10aが押し込まれてプランジャ4が遠位方向に移動する際に、保持片5aの穴部5bに取り付けられた栓11aに当接及び押圧可能な位置に形成されている。
【0027】
このように、突出部21dを有して筐体20に取り付け可能であるアタッチメント21を用い、さらに、縫合固定部(栓11a)を有する操作部(プランジャ4)を用意することで、縫合固定部(栓11a)の固定の解除を簡易に行うことができる。つまり、筐体20を備える一般的な臓器固定装置であっても、縫合固定部(栓11a)の固定の解除を自動的に行うことができる機構を簡単に備えることができる。さらに、アタッチメント21の筐体20に対する取付位置を調整することで、固定解除位置の調整を簡易に行うことができる。なお、本発明は、筐体20と筐体20に取り付け可能なアタッチメント21とから構成される筐体ユニット2に限定されず、これらが一体的に形成されているものであってもよい。
【0028】
図3に示すように、穿刺針3には、第1係止部材8及び第2係止部材9の収容部として機能する中空部3aが内部に形成されている。穿刺針3に挿入された押し棒7の下端は、中空部3aに収容された第2係止部材9の上端に当接可能な位置に配設されている。
穿刺針3の遠位端部には、第1係止部材8及び第2係止部材9を放出するための開口3bが形成されている。穿刺針3には、開口3bにて終端するスリット3cが形成されている。スリット3cは穿刺針3に沿って延在し、その下端が開口3bに接続されている。スリット3cは、縫合糸8aを挟んで保持するものである。
【0029】
プランジャ4は、施術者が操作する部材である押し込み部5と、押し込み部5に一体的に形成されて押し込み部5から遠位向きに延在するステム6と、から構成されている。
押し込み部5は、プランジャ4の近位側端部に設けられており、上端面よりも下方において背面側に突出して後述する縫合糸9aの近位側の端部近傍を保持・固定するための保持片5aを有する。
【0030】
保持片5aには、図6に示すように、縫合糸9aを通す穴部5b、及び後述する栓11aと一体的に形成されたワイヤー11bが通される固定孔5dが上下方向に貫通して形成されている。また、保持片5aは、固定孔5dの周囲に薄肉部5cを有する。薄肉部5cは、保持片5aのうち、遠位側が他の部位よりも切り欠かれていることによって形成されている。
穴部5bは、保持片5aの背面側の縁から正面側に向けて直線的に切り欠かれた切欠きと、切り欠かれた先の端部において、切欠きの幅よりも大きな径を有する平面視円形状の部位と、が連続した形状に形成されている。穴部5bにおける平面視円形状の部位は、後述する円柱状の栓11aに対して相補的な大きさで形成されている。
【0031】
縫合糸固定部は、上記の操作部(プランジャ4、保持片5a)に形成された穴部5bと、穴部5bに少なくとも一部が嵌められる栓11aと、を含んで構成される。第2係止部材9に遠位側の端部を取り付けられた縫合糸9aの近位側の端部近傍は、縫合糸9aが穴部5bに通された状態で栓11aが穴部5bに嵌まることによって、穴部5bの縁と栓11aの側面との間に挟持されている。
このように、栓11aと穴部5bに縫合糸9aを挟持させることで、縫合糸9aを操作部(プランジャ4)に対して容易に固定及び固定解除することができる。
【0032】
なお、縫合糸固定部は、プランジャ4に対して縫合糸9aを固定及び固定解除できれば、機械的な結合のみによって構成されるものに限定されない。例えば、縫合糸固定部は、磁性体を用いて、縫合糸9aを固定するものであってもよい。つまり、磁性体を有する部材と、少なくとも一部に金属材料が埋設された保持片5aとを用いて、これらの間に縫合糸9aを挟み込むようにしてプランジャ4に固定することができる。そして、磁性体を有する部材を下方から突出部21dで押し込んで保持片5aから離間させることによって、縫合糸9aの保持を解除するようにしてもよい。
【0033】
栓11aは、操作部(プランジャ4、保持片5a)に可撓性部材(ワイヤー11b)を介して接続されている。そして、ワイヤー11bは、支持端部11cにて保持片5aに取り付けられている。具体的には、支持端部11cは、保持片5aの薄肉部5cを上下に挟み込む、図4に示す2つの固定玉11d、11eによって構成されている。固定玉11d、11eは、固定孔5dを通されたワイヤー11bにおける薄肉部5cを挟む部位に設けられている。
このような構成によれば、操作部(保持片5a)の穴部5bから栓11aが取り外されたとしても栓11aが紛失することを防止することができる。
【0034】
特に、操作部(プランジャ4)における穴部5bが形成されている部位は、操作部(プランジャ4)の近位端よりも遠位側にある保持片5aに形成されている。このように、穴部5bが、操作部(プランジャ4)の近位端よりも遠位側に形成されていることで、栓11aの近位側への突出を抑制して、術者による操作部(プランジャ4)の操作を阻害することを抑制できる。
【0035】
ステム6は、その遠位側が筐体20の内部に入り込んでおり、ステム6の近位端が押し込み部5の遠位端に結合されている。ステム6は、係止穴20d、20e、20fが設けられている部位に対向する側面にラッチ6aを有する。
ラッチ6aは、ステム6の側方に突出しており、板ばね部6bを介してステム6に結合されている。板ばね部6bは、上方(近位側)に向かうにつれて、ステム6から筐体20の外方に向かうように傾斜して形成されている。
このため、プランジャ4の下方向の移動に対しては、ラッチ6aが係止穴20d、20e、20fの縁に当接したとしても、板ばね部6bがプランジャ4の軸心側に変形することで、プランジャ4の移動を許容する。一方で、プランジャ4の上方向の移動に対しては、ラッチ6aが係止穴20d、20e、20fの縁に当接したときに、プランジャ4の軸心側とは逆側に変形することで、プランジャ4の移動を制限する。
【0036】
なお、ラッチ6aが側方から押された場合は、板ばね部6bが変形することにより、ラッチ6aがステム6の中心に向かって変位して挿通穴20aの内側まで移動すれば、プランジャ4は上下方向に移動可能となる。
また、ラッチ6aの上面は略水平に形成され、下面は傾斜している。よって、ラッチ6aは、上方から負荷がかかるように当接する部位に対しては係合するが、下方から負荷がかかるように当接した部位に対しては係合せず、ラッチ6aがステム6の中心に向かって退避することで当該部位を通過させる。
【0037】
図2に示すように、ステム6の中間部には、その下側よりも太幅の膨出部6cが形成されている。また、板ばね部6bの下端部には、ステム6の下端よりも太幅の突部6dが形成されている。
膨出部6cは、上記のように、ボタンホール20bに押し込まれていない状態の押しボタン10aの突出部31dに当接することによって、第2係止部材9の放出を規制するように、プランジャ4(ステム6)の遠位方向の移動を制限する。
突部6dは、上記のように、ボタンホール20bに押し込まれていない状態の押しボタン10bの突出部31dに当接することによって、第1係止部材8の放出を規制するように、プランジャ4(ステム6)の遠位方向の移動を制限する。
【0038】
第1係止部材8及び第2係止部材9は、胃等の臓器の内壁に係止する機能を有し、棒状をなし、いわゆるTバーと呼称されるものである。第1係止部材8及び第2係止部材9は、ステンレス等、曲げ剛性の高い材料により形成される。第1係止部材8及び第2係止部材9のそれぞれには、ナイロン等の柔軟な材料により形成された縫合糸8a、9aのそれぞれの遠位側端部が固定されている。
【0039】
臓器固定装置1が第1係止部材8及び第2係止部材9を被験者の臓器内に放出した場合、これらに連結された縫合糸8a、9aの一端(下端)は、第1係止部材8及び第2係止部材9に引かれて、被験者の臓器内に引き込まれる。そして、第1係止部材8及び第2係止部材9を被験者の臓器に送り込んだ状態で縫合糸8a、9aの他端(上端)を引き上げることで、第1係止部材8及び第2係止部材9は、縫合糸8a、9aから脱落することなく、被験者の臓器を引き上げることとなる。
【0040】
また、臓器固定装置1は、操作部(プランジャ4)を近位側に付勢する弾性部材(圧縮ばね12)を備える。圧縮ばね12は、筐体20の座面20cに下端部を支持されて、ステム6よりも大径に形成された押し込み部5に上端が当接するように配設されている。このように配設されていることで、圧縮ばね12は、押し込み部5(プランジャ4)を上方(近位側)に付勢している。
【0041】
<<動作>>
次に、図1図9に加え、図10及び図11を主に参照して、臓器固定装置1の動作について説明する。図10(a)は、第1係止部材8を放出させたときのプランジャ4の位置を示す断面図、図10(b)は、圧縮ばね12によりプランジャ4が上方に移動した状態を示す断面図である。図10(c)は、第2係止部材9を放出させたときのプランジャ4の位置を示す断面図である。図11は、図10(c)に示す状態のときの臓器固定装置1を示す斜視図である。
【0042】
図2に示す、初期状態(出荷状態)の臓器固定装置1においては、プランジャ4のラッチ6aは、最も上方に位置する係止穴20dに入り込んで、プランジャ4が上方に変位することを防止している。
施術者は、第1係止部材8を送出すべく、プランジャ4を押し下げ可能とするため、初期状態から下側の押しボタン10bを押し込む。
【0043】
次に、施術者は、送出機構(プランジャ4)を筐体20の内部に向かって押し込み、図3(b)及び図10(a)に示すように、第1係止部材8を放出する。このとき、プランジャ4は、送出規制部(押しボタン10a)の規制により、第2係止部材9を放出しない位置まで移動することになる。
具体的には、第2係止部材9は、穿刺針3から露出しつつ、その露出長さが半分以下となる位置にまで移動する。このように、第2係止部材9の位置が制限されていることで、第2係止部材9は、次の工程において縫合糸9aによって近位側に引き戻されるときに、開口3bの縁に引っかかることなくスムーズに移動することになる。
【0044】
施術者は、プランジャ4の押し込みを止め、プランジャ4から手を離すと、圧縮ばね12がプランジャ4を近位側に付勢していることで、図10(b)に示すようにプランジャ4が近位側に引き戻されることになる。
このとき、プランジャ4が引き戻される位置は、係止穴20eの近位側の縁にラッチ6aの近位側の面が当接する位置である。プランジャ4が引き戻されることで、プランジャ4の縫合糸固定部(穴部5b及び栓11a)に取り付けられた縫合糸9aを介して接続された第2係止部材9は、穿刺針3の中空部3a内に引き戻されることになる。
このため、第2係止部材9は、穿刺針3から露出しなくなるか、少なくとも露出量が減る。したがって、穿刺針3を被験者の他の部位に刺すために、臓器固定装置1を移動させるときにも、第2係止部材9が外部のものに接触しづらくなり、第2係止部材9を穿刺針3において安定的に保持することが可能となる。
【0045】
次に、施術者は、プランジャ4を押し下げつつ、上側の押しボタン10aを押し込むことで押しボタン10aによる規制を解除して、図10(c)に示すようにプランジャ4を筐体20に完全に押し込んで第2係止部材9を放出する。
図10(c)に示すように、施術者は、プランジャ4を遠位方向に押し込むと、突出部21dが栓11aに当接して、栓11aの遠位向きの移動を制限した状態で、押し込み部5が遠位向きに移動することになる。このため、栓11aが押し込み部5の穴部5bから抜けて、栓11aと穴部5bの間に挟み込まれた縫合糸9aの固定状態が解除されることになる。このため、施術者は、プランジャ4を遠位方向に完全に押し込むようにして、穿刺針3に残っていた第2係止部材9を送出することができる。
【0046】
栓11aが穴部5bから抜けたときには、栓11aに一体的に形成されたワイヤー11bの弾性力により、ワイヤー11bが近位側(上方)に伸び切って、図10(c)に示す状態となる。このワイヤー11bは、その支持端部11cが保持片5aに固定されていること、及びワイヤー11bの復元力によって、上記のように変形することとなる。
【0047】
このように、栓11aは、保持片5aから分離したとしても、ワイヤー11bに接続されていることにより臓器固定装置1から分離することがない。このため、栓11aの紛失を防止することができる。
しかし、図10(c)に示すような弾性力を有するワイヤー11bは必ずしも必要ではなく、栓11aの保持片5aからの相対的な移動を許容しつつ、栓11aとの接続を維持できるような可撓性部材であればよい。例えば、可撓性部材として、それ自体可撓性を有する材料からなるものでなくとも、チェーン構造等の構造によって可撓性を有するものであってもよい。
【0048】
図10(c)に示すように、プランジャ4が筐体20に対して完全に下降しきった場合、ステム6のラッチ6aは、筐体20の長手方向について最下部に位置する係止穴20fに入り込んで、プランジャ4が上方に戻ることを防止する。これにより、いったん押し込まれたプランジャ4が、前段階又は初期状態に引き戻されることが防止される。
【0049】
上記実施形態に係る臓器固定装置1は圧縮ばね12を備えるものとして説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。圧縮ばね12でなくとも、プランジャ4を近位側に付勢できればよく、例えば、プランジャ4よりも近位側に設けられた引張バネを備える構成であってもよい。
さらには、圧縮ばね12を備えると自動的にプランジャ4を引き戻すことで、第2係止部材9を穿刺針3内に引き戻すことができるため好適であるが、このような構成にも限定されない。
例えば、第2係止部材9を穿刺針3内に引き戻すことを施術者の手で行うようにすれば、必ずしも圧縮ばね12は必要な構成ではない。
【0050】
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)縫合糸がそれぞれに取り付けられて、臓器の内壁に係止する第1係止部材及び第2係止部材と、
遠位端部に開口を有して、前記第1係止部材及び前記第2係止部材を少なくとも収容する収容部と、
該収容部内を往復動可能に取り付けられ、前記第1係止部材、前記第2係止部材を前記収容部から遠位側に順次押し出して前記収容部の前記開口から放出させる押出部と、
該押出部の近位側に設けられ、前記押出部を往復動させる操作部と、を備え、
該操作部には、前記第2係止部材に取り付けられた前記縫合糸の一部を固定可能な縫合糸固定部が設けられていることを特徴とする連発式の臓器固定装置。
(2)前記操作部を近位側に付勢する弾性部材を備える(1)に記載の連発式の臓器固定装置。
(3)前記縫合糸固定部の固定を解除する固定解除部を有して、前記操作部を往復動可能に支持する筐体ユニットを更に備え、
前記固定解除部は、前記操作部の移動経路上において前記縫合糸固定部の一部に当接し前記縫合糸固定部を変位させてその固定を解除する(1)又は(2)に記載の連発式の臓器固定装置。
(4)前記押出部が前記第2係止部材を送出することを規制可能な送出規制部と、
前記収容部が内部に形成された穿刺針と、を更に備え、
前記送出規制部は、前記第1係止部材を放出させる際に、前記第2係止部材を前記穿刺針から露出させつつ、その露出長さが半分以下となる位置に、前記第2係止部材の移動を規制している(1)から(3)のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定装置。
(5)前記縫合糸固定部は、前記操作部に形成された穴部と、該穴部に少なくとも一部が嵌められる栓と、を含み、
前記第2係止部材に取り付けられた前記縫合糸は、前記穴部に通された状態で前記栓が前記穴部に嵌まることによって挟持されている(1)から(4)のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定装置。
(6)前記操作部における前記穴部が形成されている部位は、前記操作部の近位端よりも遠位側に形成されている(5)に記載の連発式の臓器固定装置。
(7)前記栓は、前記操作部に可撓性部材を介して接続されている(5)又は(6)に記載の連発式の臓器固定装置。
(8)前記筐体ユニットは、筐体と、該筐体に取り付けられるアタッチメントと、を含み、
該アタッチメントは、前記固定解除部を備える(3)に記載の連発式の臓器固定装置。
【符号の説明】
【0051】
1 臓器固定装置
2 筐体ユニット
3 穿刺針
3a 中空部(収容部)
3b 開口
3c スリット
4 プランジャ(操作部)
5 押し込み部
5a 保持片
5b 穴部(縫合糸固定部)
5c 薄肉部
5d 固定孔
6 ステム
6a ラッチ
6b 板ばね部
6c 膨出部
6d 突部
7 押し棒(押出部)
8 第1係止部材
8a 縫合糸
9 第2係止部材
9a 縫合糸
10a 押しボタン(送出規制部)
10b 押しボタン
11a 栓(縫合糸固定部)
11b ワイヤー(可撓性部材)
11c 支持端部
11d、11e 固定玉
12 圧縮ばね(弾性部材)
20 筐体
20a 挿通穴
20b ボタンホール
20c 座面
20d、20e、20f 係止穴
20g 糸道
20h ガイドスリット
21 アタッチメント
21a 本体
21b 下側延出部
21c 上側延出部
21d 突出部(固定解除部)
30 ボタン本体
31 挿通穴
31a 円形部
31b 狭幅部
31c 方形部
31d 突出部
L 仮想線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11