(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
実施の形態1.
<液体材料塗布機構の構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る液体材料塗布機構をY方向負側から見た正面図である。
図2は、本発明の実施の形態1に係る液体材料塗布機構、すなわち
図1に示す液体材料塗布機構をX方向正側から見た側面図である。なお以下においては説明の便宜のため、X方向、Y方向、Z方向が導入されている。
図1および
図2を参照して、本実施の形態の液体材料塗布機構は、塗布針1を用いて対象物としての基板などの表面に液体材料を塗布するためのものである。当該液体材料塗布機構は、塗布針1と、液体材料容器11と、サーボモータ20とを主に備えている。ただし当該液体材料塗布機構は上記以外にも多数の部材を備えている。
【0011】
液体材料容器11は、液体材料を内部に収納保持する部材である。塗布針1は、液体材料容器11内の液体材料を対象物上に供給するための部材である。塗布針1はZ方向に沿って延びる細長い部材である。塗布針1のZ方向最下部は角部、曲面部または平坦部など任意の形状とされる。当該塗布針1の先端部には、先端に向かって細くなる(すなわち、Z方向下側に進み先端に近接するにつれて軸線に垂直な断面の面積が小さくなる)テーパ部が形成される。
【0012】
本実施の形態における液体材料塗布機構においては、塗布針1は、液体材料容器11からたとえば対象物の表面上に直接液体材料を塗布する。このことについて、以下に説明する。
【0013】
液体材料塗布機構は、上記の液体材料容器11の他に、塗布針ホルダ23と、塗布針ホルダ収納部24と、塗布針ホルダ固定部25とを含んでいる。塗布針ホルダ固定部25の下端には、塗布針ホルダ収納部24が固定されている。塗布針ホルダ収納部24の下端には凹部(図示せず)が形成されている。塗布針1の上端は、塗布針ホルダ23の下端の中心に垂直に固定されている。塗布針ホルダ23の上部には、凸部(図示せず)が形成されている。塗布針ホルダ23の凸部が塗布針ホルダ収納部24の凹部に挿嵌されることで、塗布針ホルダ23は塗布針ホルダ収納部24に対して位置決めされる。塗布針ホルダ23はネジによって塗布針ホルダ収納部24に固定される。
【0014】
塗布針ホルダ固定部25は、可動部26の下端に取り付けられている。可動部26は、カム連結板27を介して軸受28に連結されている。また軸受28は、カム29のZ方向の最上面の上に搭載するように配置されている。またカム29の上方にはサーボモータ20が配置されている。サーボモータ20はZ方向に沿って延びる回転軸AXを有している。サーボモータ20は回転軸AX周りに回転可能となっている。
【0015】
カム29は、サーボモータ20の回転軸AXに取り付けられている。このためカム29は、サーボモータ20の回転軸AX周りに回転可能となっている。カム29は中心部と、中心部の外周に配置されるフランジ部とを有している。カム29のZ方向に関する最下面はXY平面に沿う水平方向に拡がっている。これに対してカム29のフランジ部のZ方向に関する最上面は、たとえばX方向またはY方向に関する位置が異なればZ方向に関する位置が異なる(たとえば低くなる)。このようにカム29のフランジ部のZ方向に関する最上面は、XY平面に対して傾斜した形状を有している。
図1においては一例として、カムのフランジ部の最上面の形状が、たとえば図中のX方向負側においてX方向正側よりもZ方向の位置が低くなるように示されている。
【0016】
このように最上面が傾斜した形状を有するカム29が回転軸AX周りに回転すれば、カム29のフランジ部の最上面上に搭載された軸受28は、Z方向に関して上下方向に運動する。最上面のフランジ部が傾斜形状を有するカム29の回転により、軸受28が搭載されるカム29の最上面のZ方向位置が変化するためである。
【0017】
カム29の回転により軸受28のZ方向における位置が変化すれば、これに連結されたカム連結板27および可動部26のZ方向における位置も変化する。可動部26の下端には塗布針ホルダ固定部25が取り付けられている。このためカム29の回転による軸受28などのZ方向の位置の変化により、塗布針ホルダ固定部25もZ方向の位置が変化する。さらに塗布針ホルダ固定部25に固定された塗布針ホルダ収納部24、塗布針ホルダ23および塗布針1も、Z方向の位置が変化する。
【0018】
ところで可動部26は、固定ピン30Aを介してバネ34の一方端(Z方向上側の端部)に固定される。また
図2のY方向正側の領域に示すように、
図1に示される部材の裏側に隠れるようにベース板31が配置されている。このベース板31は、固定ピン30Bを介してバネ34の上記一方端とは反対側の他方端(Z方向下側の端部)に固定される。このような構成を有することにより、駆動時に可動部26において軸受28のガタによる振動が発生しない構成となっている。なお軸受28に予圧を加えてガタを無くすことにより、バネ34を設けない構成にすることも可能である。バネ34の張力は、張力調整部35により調整可能である。
【0019】
ベース板31は、液体材料容器11および図示されないリニアガイドを保持している。ベース板31が保持するリニアガイドは、Z方向に沿った可動部の移動を案内する。リニアガイド上には、上記延在方向以外の方向に沿った可動部の移動を制限するリニアガイド可動部33が付属されている。塗布針ホルダ収納部24および塗布針ホルダ固定部25はリニアガイド可動部33に固定され、リニアガイド可動部33のZ方向に沿った移動に連動するように移動可能となっている。また可動部26にはリニアガイド32が取り付けられている。リニアガイド32は、塗布針ホルダ23が固定された可動部26を上下動可能に支持する。
【0020】
ベース板31はZ方向に長く延びる平板形状を有しているが、そのZ方向下部には容器保持部36を含んでいる。容器保持部36は、液体材料容器11を着脱可能に保持する。容器保持部36は、例えば図示しない磁石を含み、当該磁石により生じる磁力によって液体材料容器11を保持している。異なる観点から言えば、液体材料容器11は、例えば図示しない磁石を含み、当該磁石と容器保持部36の磁石との間に生じる磁力によって容器保持部36に対し着脱可能に保持されている。
【0021】
塗布針1はZ方向に関して上下方向に移動する。塗布針1、塗布針ホルダ23、塗布針ホルダ収納部24、塗布針ホルダ固定部25および可動部26は、リニアガイド可動部33に接続されている。このため塗布針1などは、第1の鉛直駆動機構としてまとめることができる。第1の鉛直駆動機構を構成する各部材同士が接続されることにより、それらの各部材は鉛直方向すなわちZ方向に沿って駆動することが可能である。これに対し、液体材料容器11およびこれを保持する容器保持部36、ならびに容器保持部36を含むベース板31は、上記の第1の鉛直駆動機構とは別の第2の鉛直駆動機構としてまとめることができる。第2の鉛直駆動機構を構成する各部材同士が接続されることにより、それらの各部材は鉛直方向に沿って駆動することが可能である。以上により、第1の鉛直駆動機構に接続された塗布針1を、第2の鉛直駆動機構に接続された液体材料容器11に対してZ方向に関して相対的に移動させることができる。
【0022】
なお以降においては、サーボモータ20、塗布針ホルダ収納部24、塗布針ホルダ固定部25などを含む
図1および
図2に示す液体材料塗布機構全体の部分を液体材料塗布機構39と記すこととする。
【0023】
<液体材料塗布装置の構成>
図3は、
図1に示した液体材料塗布機構を搭載した、本発明の実施の形態に係る液体材料塗布装置の全体構成を示す斜視図である。
図3を参照して、本実施の形態の液体材料塗布装置100は、観察光学系40、CCDカメラ41および液体材料塗布機構39を主に備える。観察光学系40は、照明用の光源、対物レンズなどを含み、対象物である基板5の表面状態や、液体材料塗布機構39によって塗布された液体材料の状態を観察するために用いられる。観察光学系40によって観察される画像は、CCDカメラ41により電気信号に変換される。液体材料塗布機構39は、たとえば、基板5上に形成された配線パターンに発生した断線部に導電性の液体材料を塗布して修正する。この場合、観察光学系40、CCDカメラ41、および液体材料塗布機構39は、修正ヘッド部を構成する。また、液体材料塗布装置100は、たとえば基板5の表面に液体材料を塗布して所定のパターンを形成してもよい。
【0024】
液体材料塗布装置100は、さらに、上記修正ヘッド部を塗布対象の基板5に対して垂直方向(Z軸方向)に移動させるZ軸テーブル44と、Z軸テーブル44を搭載して横方向(X軸方向)に当該Z軸テーブル44を移動させるX軸テーブル45と、基板5を搭載して前後方向(Y軸方向)に当該基板5を移動させるY軸テーブル46と、装置全体の動作を制御する制御用コンピュータ47と、CCDカメラ41によって撮影された画像などを表示するモニタ49と、制御用コンピュータ47に作業者からの指令を入力するための操作パネル48とを備える。Z軸テーブル44、X軸テーブル45およびY軸テーブル46は、位置決め装置を構成する。
【0025】
なお、この装置構成は一例であり、たとえば、観察光学系40などを搭載したZ軸テーブル44をX軸テーブルに搭載し、さらにX軸テーブルをY軸テーブルに搭載し、Z軸テーブル44をXY方向に移動させるガントリー方式と呼ばれる構成でもよい。装置構成としては観察光学系40などを搭載したZ軸テーブル44を、塗布対象の基板5に対してXY方向に相対的に移動させることが可能な構成であればどのような構成でもよい。
【0026】
<液体材料容器の構成>
図4は、本発明の実施の形態1に係る液体材料容器の構成を、塗布針の配置態様と併せて示す概略断面図である。
図4を参照して、本実施の形態に係る液体材料容器11は、
図1および
図2に示す液体材料塗布機構39の一部を構成するものである。液体材料容器11は、外容器12と、内容器13と、蓋14とを備えている。またここでは塗布針1も、液体材料塗布機構39の一部と考えることとする。
【0027】
外容器12は、内容器13を着脱可能に収納する容器である。言い換えれば、外容器12は、内容器13をその内部に収納することにより、内容器13を収納した状態において、内容器13の外側にその本体部分が配置される容器である。内容器13は、塗布される液体材料を収納可能な容器である。言い換えれば、内容器13は、塗布される液体材料をその内部に収納することにより、塗布針1に塗布液体材料を付着させる容器である。すなわち塗布針1は、内容器13内の液体材料を、基板5(
図3参照)などの対象物の表面に塗布可能な部材である。なお基板5は、外容器12とZ方向に関して対向するように配置されている。蓋14は、液体材料が入った内容器13およびこれを収納する外容器12の全体をZ方向に関する上方から覆い保護する部材である。
【0028】
図4に示すように、内容器13の内部には塗布される液体材料21が充填されている。液体材料21は、配線パターンの形成および修正に用いられる、金属粉を分散させた高粘度の導電性ペーストなどである。
【0029】
塗布針1は、塗布針保持部2と、塗布針先端部3とにより構成されている。塗布針1はZ方向に沿って延びている。塗布針保持部2はそのZ方向の下側に塗布針先端部3を保持する部材である。塗布針保持部2は塗布針先端部3よりも幅方向の寸法(太さ)が大きいことが好ましい。たとえば
図4に示すように、塗布針1は液体材料容器11において、塗布針先端部3の一部が内容器13内の液体材料21中に浸漬された態様になっていてもよい。この状態において、塗布針1は、外容器12が内容器13を収納可能な第1の収納部(空間部分)の内部、および内容器13が液体材料21を収納可能な第2の収納部(空間部分)の内部に収納されているといえる。すなわち塗布針1は上記のように外容器12の第1の収納部の内部、および内容器13の第2の収納部の内部に収納可能である。
【0030】
図5は
図4の液体材料容器を構成する外容器12の構成をより詳細に示す概略断面図である。
図6は
図4の液体材料容器を構成する内容器13の構成をより詳細に示す概略断面図である。
図7は
図4の液体材料容器を構成する蓋14の構成をより詳細に示す概略断面図である。
【0031】
図5を参照して、
図4における最も外側に配置される外容器12は、容器状の外容器本体部121により構成されている。外容器本体部121の一部には、中心軸(
図5中のZ方向に沿って延びる一点鎖線)に対しX方向およびY方向に沿って拡がる外容器凸形状部122が形成されている。外容器凸形状部122は外容器本体部121のZ方向に関する中央部付近に形成されることが好ましいがこれに限られない。外容器12は、その内側の領域において外容器本体部121が除去されている。外容器本体部121が除去された領域の最外部には、外容器本体部121の内壁面が形成されている。当該内壁面には、第1鉛直内壁面123と、内壁段差部124と、第2鉛直内壁面125と、内壁曲面部126と、内壁水平面127とを有している。
【0032】
第1鉛直内壁面123は、外容器12のZ方向の上方をほぼ鉛直方向に沿って延びる内壁面である。内壁面は、外容器12のZ方向の中央部または中央部よりもやや下方の領域において、延びる方向がXY平面に沿う方向となるよう屈曲する。これにより当該部分におけるXY平面に沿う内壁面の部分は断面図において内壁段差部124のように見えるような態様となる。内壁段差部124よりもZ方向の下方においては、内壁面は再び鉛直方向に沿って延びる。ただしこの領域の内壁面は、内壁段差部124よりもX方向およびY方向に関する幅が狭い第2鉛直内壁面125として形成されている。さらに内壁面は、第2鉛直内壁面125の最下部に形成された内壁曲面部126にて径方向内側に向けて湾曲する。内壁面は、内壁曲面部126から中心軸に向けて内壁水平面127として径方向内側に延びる。内壁水平面127は、中心軸を含む第1の穴12hに連なるように形成される。第1の穴12hは、上記第1の収納部(内壁面に囲まれる空間部分)の内部にある塗布針1の外容器12からの出口として、外容器12(外容器本体部121)を貫通するように形成された孔部である。
【0033】
図5における外容器本体部121の最上部の水平方向に拡がる面を外容器最上面128とする。また
図5における外容器最上面128に囲まれる空間部分であり、第1の収納部の最上部に相当する空間部分を外容器最上面口12HKとする。
【0034】
図6を参照して、
図4における外容器12の内側に配置される内容器13は、容器状の内容器本体部131により構成されている。内容器本体部131のZ方向の最上部には、中心軸(
図6中のZ方向に沿って拡がる一点鎖線)に対しX方向およびY方向に沿って拡がる内容器凸形状部132が形成されている。内容器13は、その内側の領域において内容器本体部131が除去されている。内容器本体部131が除去された領域の最外部には、内容器本体部131の内壁面が形成されている。当該内壁面には、鉛直内壁面133と、内壁面テーパ部134とを有している。また内容器13の最外部の表面として、内容器本体部131の外壁面が形成されている。当該外壁面には、外壁鉛直部135と、外壁C面部136と、外壁水平部137と、内容器最上面138とを有している。
【0035】
鉛直内壁面133は、内容器13のZ方向の上方において、ほぼ鉛直方向に沿って延びている。しかし内容器13のZ方向の中央部または中央部よりもやや下方の領域において、内壁面は、中心軸に近づくにつれてZ方向の位置が低くなるようにXY平面に対して傾斜した断面形状となっている。このように内壁面が傾斜した領域を内壁面テーパ部134と呼ぶこととする。内壁面テーパ部134は中心軸に向けて径方向内側に延び、中心軸を含む第2の穴13hに連なるように形成される。第2の穴13hは、上記第2の収納部(内壁面に囲まれる空間部分)の内部にある塗布針1の内容器13からの出口として、内容器13(内容器本体部131)を貫通するように形成された孔部である。より詳しくは、第2の穴13hは、外容器12の第1の収納部に内容器13が収納された状態において第1の穴12hに面する部分にて、内容器13を貫通するように形成された孔部である。これにより、第2の穴13hと第1の穴12hとが連なり、塗布針1が第1の収納部内に対し出入りしやすくなる。
【0036】
なお内容器13の外壁面は、内容器凸形状部132のZ方向の下側において、Z方向に沿って延びる外壁鉛直部135を有している。外壁面には、外壁鉛直部135のZ方向の下部において、外壁面の角部がC面形状となった外壁C面部136が形成されている。外壁C面部136は外壁面の最下部をXY平面に沿って水平方向に拡がる外壁水平部137に繋がっている。外壁水平部137の中央部に第2の穴13hが形成されている。その他、
図6における内容器本体部131の最上部の水平方向に拡がる面を内容器最上面138とする。また
図6における内容器最上面138に囲まれる空間部分であり、第2の収納部の最上部に相当する空間部分を内容器最上面口13HKとする。
【0037】
図5および
図6を対比して、第1の穴12hは第2の穴13hよりも平面視におけるサイズが小さい。具体的には、たとえば第1の穴12hおよび第2の穴13hはともに円形の平面形状を有するとする。この場合において、第1の穴12hの直径12Rは、第2の穴13hの直径13Rよりも小さい。
【0038】
図7を参照して、外容器12の上記第1の収納部を覆う蓋14は、蓋本体部141により構成されている。蓋本体部141のZ方向の最上部には、中心軸(
図7中のZ方向に沿って拡がる一点鎖線)に対しX方向およびY方向に沿って拡がる蓋凸形状部142が形成されている。蓋14は、その内側の領域において蓋本体部141が除去されている。蓋本体部141が除去された領域の最外部には、蓋本体部141の内壁面としての蓋内壁面が形成されている。蓋内壁面には、Z方向に沿って延びる蓋鉛直内壁面143と、XY平面に沿って延びる蓋水平内壁面144とが含まれる。また蓋本体部141の最外部の表面として、概ね蓋鉛直内壁面143に対向する蓋鉛直外壁面145と、蓋本体部141の最下部をXY平面に沿って延びる蓋水平最下部146とを有している。このような蓋14を有することにより、外容器12の上側からの液体材料21の漏出を抑制することができる。
【0039】
また蓋14は、蓋水平内壁面144とそれに対向する最上面との間で蓋本体部141を貫通するように第3の穴14hが形成されている。第3の穴14hは、塗布針1の蓋本体部141に囲まれた空間部分への入口として、蓋14(蓋本体部141)を貫通するように形成された孔部である。第3の穴14hは、第1の穴12hよりも平面視におけるサイズが大きいことが好ましい。具体的には、たとえば第1の穴12h、第3の穴14hはともに円形の平面形状を有するとする。この場合において、第3の穴14hの直径14Rは、直径12Rよりも大きい。
【0040】
蓋14は、外容器12の第1の収納部に収納された内容器13を押圧する部分を含む。具体的には蓋水平最下部146がこれに相当する。この部分は内容器13の内容器最上面138に接触し、これを押圧する。これにより内容器13を外容器12に対して固定することができる。
【0041】
図5〜
図7の外容器12、内容器13および蓋14が組み合わせられることにより、
図4の液体材料容器11としての態様となる。具体的には以下の通りである。外容器12の内壁面に囲まれた第1の収納部内に内容器13が収納される。内容器13は外容器12のZ方向に関する下方の領域に配置される。これにより、内容器13の中心軸と外容器12の中心軸とが合致するように両者が一体となる。その結果、第1の穴12hと第2の穴13hとは少なくとも一部が平面視において重なる。外壁水平部137が内壁水平面127に接触する。外壁鉛直部135が第2鉛直内壁面125に接触する。内容器凸形状部132が内壁段差部124の上に搭載される。
【0042】
次に、内容器13が収納された外容器12を覆うように、蓋14が設置される。言い換えれば外容器最上面口12HKおよび内容器最上面口13HKを塞ぐように、蓋14が設置される。蓋水平最下部146が内容器最上面138に接触する。蓋鉛直外壁面145が第1鉛直内壁面123に接触する。蓋凸形状部142が外容器最上面128の上に乗り上げる。
【0043】
最後に、外容器12、内容器13、蓋14のそれぞれの中心軸を含むように延在し、第3の穴14hから外容器12、内容器13、蓋14の内部の空間内を通るように、塗布針1が配置される。
図4においては塗布針1は、塗布針先端部3が液体材料21に浸漬されており、塗布針保持部2が第3の穴14hを貫通している。このため
図4においては塗布針1は、第1の穴12hおよび第2の穴13hを貫通していない。
【0044】
塗布針1は、その先端部(Z方向の最下部)が内容器13の第2の収納部の内部に位置する、
図4に示すような第1状態となり得る。また塗布針1は、その先端部が外容器12の第1の穴12h(
図5参照)および内容器13の第2の穴13h(
図6参照)を通って外容器12の外側に位置する第2状態ともなり得る。塗布針1はその先端部がZ方向上方に位置する第1状態と、Z方向下方に位置する第2状態とを交互に繰り返すことが可能に構成されている。これについて以下の
図8を用いて説明する。
【0045】
<液体材料塗布方法>
図8は、本発明の実施の形態に係る液体材料塗布方法を示す概略断面図である。なお
図8においては、特に液体材料容器11およびその内部に配置される塗布針1の部分を示しており、他の部分の図示を省略している。また
図8においては、液体材料容器11は上記の外容器12、内容器13および蓋14を合わせた全体として簡略化されている。すなわち
図8においては個々の外容器12、内容器13および蓋14の図示は省略されている。なお
図8では第1の穴12hおよび第2の穴13hをまとめて単一の第4の穴15hとして示されている。
【0046】
図8の左側の図には塗布針1が上昇している状態が示されている。
図8の右側の図には塗布針1が下降している状態が示されている。
図8を参照して、左側の図に示すように、液体材料容器11内に、液体材料21が保持されている。塗布針1の塗布針先端部3は、液体材料容器11内の液体材料21に浸されている。なおこのとき、塗布針先端部3は、液体材料21が塗布される対象物である基板5と対向するように配置されている。
図8の左側の図は、基板5の表面に液体材料21を供給する前段階としての、塗布針先端部3に液体材料21が塗布される工程を示している。
図8の左側の図は、塗布針1の先端部が
図4の内容器13の第2の収納部の内部に位置する第1状態に相当する。
【0047】
図8の右側の図を参照して、
図8の左側の図の状態から塗布針1が下降され、基板5の塗布対象面(上側の主表面)にこれが接触される。これにより、それまで液体材料容器11内に塗布針先端部3が収納されていた塗布針1が、
図8の左側の図の状態に比べて下方に移動する。塗布針1の下降により塗布針先端部3は第4の穴15hから液体材料容器11の外側に突出し、基板5の塗布対象面上に接触する。これにより、塗布針先端部3に付着されていた液体材料21が基板5の塗布対象面上に供給される。以上により、塗布針1を下降させて塗布針先端部3を塗布対象面に接触させる。
図8の右側の図は、塗布針1の先端部が
図4の第1の穴12hおよび第2の穴13hを通って外容器12の外側に位置する第2状態に相当する。
図8の右側の図が示す塗布工程が終われば、再度塗布針1は上昇し、
図8の左側の図の状態となる。このようにして
図8の左側の状態(第1状態)と右側の状態(第2状態)とを交互に繰り返すことが可能に構成されている。
【0048】
<定量の液体材料を補給する方法>
図9は、本発明の実施の形態の液体材料容器に含まれる内容器に充填された液体材料をスキージングするための移動部材を含む治具の構成の第1例を示す概略断面図である。
図9を参照して、内容器13は、第2の収納部(内壁面に囲まれる空間部分)に液体材料21が充填された状態で、治具としてのスキージング構造16に設置される。スキージング構造16には、第2の収納部に液体材料21が充填された内容器13が設置され得る。
図9は内容器13がスキージング構造16に取り付けられた態様を示している。
【0049】
図9のスキージング構造16は、基盤部161と、下穴塞ぎ部162と、支柱部163と、内容器固定用穴部164と、第1のスキージング部165(第1の移動部材)と、スキージング部支持部166と、スライド部167とを有している。基盤部161は、スキージング構造16の最下部をXY平面に沿って拡がり、スキージング構造16の全体の土台として配置される領域である。後述の
図10および
図11に示すように、基盤部161はたとえば矩形の平面形状であることが好ましいがこれに限らず、その形状は任意である。
【0050】
下穴塞ぎ部162は、たとえば平面視における基盤部161の中央部において、基盤部161からZ方向上方に突起するように形成された領域である。下穴塞ぎ部162はたとえば矩形または正方形の平面形状を有してもよい。ただし下穴塞ぎ部162の平面形状は上記に限らず、たとえば円形状であってもよい。
図9に示すように、スキージング構造16の下穴塞ぎ部162は、内容器13が載置されることにより、内容器13の第2の収納部に充填された液体材料21の最下面側から、内容器13の最下面である外壁水平部137を覆うことができる。したがって外壁水平部137に形成された第2の穴13hは、その下側から下穴塞ぎ部162により塞がれる。下穴塞ぎ部162は基盤部161に対して、たとえば内容器13の外壁水平部137のX方向またはY方向に沿う寸法(径)以下の寸法分だけ、Z方向上方に突起する形状であることが好ましいが、このような例に限られない。
【0051】
支柱部163は下穴塞ぎ部162の平面視における周囲において、基盤部161からZ方向上方に突起するように形成された領域、および基盤部161のZ方向上方に基盤部161と間隔をあけるように形成された領域である。
図9におけるX方向右側の支柱部163は基盤部161と一体としてそこからZ方向上方に延びるように形成されている。支柱部163は基盤部161の上方において内容器13を取り囲むように形成されている。このため
図9におけるX方向左側の支柱部163は基盤部161とZ方向に関して間隔をあけ、かつX方向に関してスキージング部支持部166と間隔をあけるように配置されている。以上により支柱部163は
図9において、概ねL字形の断面形状を有している。
【0052】
また
図9におけるX方向右側の支柱部163は下穴塞ぎ部162と間隔をあけるように形成されている。これに対し
図9におけるX方向左側の支柱部163は下穴塞ぎ部162に接するように形成されている。支柱部163は下穴塞ぎ部162と間隔をあけるように形成されてもよい。あるいは支柱部163は下穴塞ぎ部162に接するように形成されてもよい。
【0053】
内容器固定用穴部164は支柱部163に形成された内壁面の内側に形成された、治具の本体部が除去された空間部分としての領域である。内容器固定用穴部164内に内容器13が挿入されることにより、内容器固定用穴部164は、内容器13の特に外壁鉛直部135(
図6参照)に径方向(X方向またはY方向)側から接触する。あるいは内容器固定用穴部164は、内容器13の特に内容器凸形状部132(
図6参照)に径方向(X方向またはY方向)側から接触する。内容器固定用穴部164を形成する内壁面は、内容器13の周囲からこれに接触することで、内容器13を下穴塞ぎ部162上に載置させる。これにより内容器13の載置される位置が固定される。
【0054】
第1のスキージング部165は、下穴塞ぎ部162上に載置された内容器13の、液体材料21の最上面に接するように、液体材料21の最上面上を移動可能な部材である。言い換えれば、
図9のように第2の収納部に液体材料21が充填された内容器13は、液体材料21の最上面に接するように液体材料21の最上面上を移動可能な第1の移動部材としての第1のスキージング部165を含む治具に取り付けられ得る。第1のスキージング部165の移動態様については後述する。第1のスキージング部165は、たとえば基盤部161のX方向の最も左側の領域をZ方向上方に延びるスキージング部支持部166と一体となるように形成されている。第1のスキージング部165は、スキージング部支持部166のZ方向の最上部において、スキージング部支持部166から屈曲している。これにより第1のスキージング部165はスキージング部支持部166のZ方向の最上部からX方向の正方向に向けて延びる棒状の部材となっている。第1のスキージング部165は少なくとも、スキージング部支持部166から、下穴塞ぎ部162上に載置された内容器13の内容器最上面口13HKの最もスキージング部支持部166からX方向に関して離れた位置までの距離以上の長さを有することが望ましい。このようにすれば、第1のスキージング部165は、内容器13の内容器最上面口13HKの全体の上を滑るように移動することが可能となる。
【0055】
また第1のスキージング部165は、その延びるX方向に交差するY方向(移動する方向)の幅が、少なくとも下穴塞ぎ部162上に載置された内容器13の内容器最上面口13HKの平面視における径の1/2以上の寸法を有することが好ましい。なお上記の幅は内容器最上面口13HKの平面視における径の2/3以上の寸法を有することがより好ましい。ただしこのような態様に限らず、たとえば当該幅は当該径の1/3以上の寸法であってもよい。
【0056】
第1のスキージング部165およびスキージング部支持部166は、スキージング部支持部166の最下部が、Y方向に延びるスライド部167の上を移動することにより、Y方向に沿って移動可能となる。なおスライド部167はスキージング部支持部166の最下部に嵌まる溝形状であってもよい。あるいはスライド部167はスキージング部支持部166の最下面と接触しながらスキージング部支持部166をスライド部167に沿って移動可能な態様であってもよい。
【0057】
次に
図9、および
図10,11を用いて、
図9の治具を用いた液体材料のスキージング工程について説明する。
【0058】
図9を参照して、まず内容器13がスキージング構造16の内容器固定用穴部164内に挿入される。これにより内容器13の外壁水平部137は下穴塞ぎ部162に接触する。つまり内容器13の第2の穴13hはその下方にて、下穴塞ぎ部162により塞がれる。
【0059】
次に内容器13内に液体材料21を収納する。なお内容器13内に液体材料21を収納(補給)する方法としては以下の各方法がある。たとえば薬匙を用いて液体材料21を内容器13内に補給する方法が用いられる。またシリンジ内の液体材料21の場合、これをシリンジから押し出すことで内容器13内に移し替えることにより補給する方法が用いられる。
【0060】
次に内容器13内に補給された液体材料21の液面のZ方向高さを均一にする工程がなされる。
図10は
図9の治具を用いて液体材料に対しスキージングを行なう第1工程を示す概略平面図である。
図11は
図9の治具を用いて液体材料に対しスキージングを行なう第2工程を示す概略平面図である。
図9および
図10,11を参照して、スキージング部支持部166を含む第1のスキージング部165が、Y方向に沿うように延びるスライド部167に沿って、図中の矢印で示す方向Mに移動する。具体的には
図10に示す位置から
図11に示す位置まで、内容器13の真上を通過するように、第1のスキージング部165が移動する。このとき第1のスキージング部165の最下面は、内容器13内に充満された液体材料21の最上面に接触しながら、当該液体材料21の上を掃くように移動する。なお
図9〜
図11に示すように、第1のスキージング部165を移動させるスキージング部支持部166は、支柱部163および内容器13のいずれともX方向に関して間隔をあけるように配置されている。このため第1のスキージング部165およびスキージング部支持部166をスライド部167に沿ってY方向にスムーズに移動可能である。以上によりスキージング工程がなされ、内容器13内の液体材料21の最上面の高さが均一となる。
【0061】
なお、第2の穴13hの径は小さく、かつ液体材料21の粘度は高い。このため表面張力が第2の穴13hからの液体材料21の漏出を妨げるように働く。したがって単に液体材料21を内容器13内に収納したのみであれば第2の穴13hからこれが漏出する可能性は少ない。しかし第1のスキージング部165が液体材料21の表面上を移動する際に、内容器13内の液体材料21が下方へ押され、第2の穴13hから漏出する可能性がある。しかし内容器13の第2の穴13hは、その下方から接触する下穴塞ぎ部162により塞がれる。下穴塞ぎ部162は基盤部161に対してZ方向上方に突起している。このため下穴塞ぎ部162は確実に第2の穴13hを塞ぐように外壁水平部137に接触可能である。このため内容器13内の液体材料21が第2の穴13hからの漏出が抑制される。
【0062】
内容器13内の液体材料21を均一化する作業が終了した後、内容器13がスキージング構造16から取り外され、外容器12の第1の収納部内に収納される。その後、外容器12および内容器13が、液体材料塗布機構39(
図1、
図2参照)に設置される。液体材料塗布機構39(
図1、
図2参照)には、液体材料容器11が着脱可能に搭載される。なお上記の第1のスキージング部165およびスキージング部支持部166の移動は、作業者が手動でスライド部167上を移動させることによりなされてもよい。あるいは上記移動は、モータまたはエアシリンダなどのアクチュエータを駆動することによりなされてもよい。
【0063】
図12は、本発明の実施の形態の液体材料容器に含まれる内容器に充填された液体材料をスキージングするための移動部材を含む治具の構成の第2例を示す概略断面図である。
図12を参照して、当該第2例においても第1例と同様に、内容器13は、第2の収納部(内壁面に囲まれる空間部分)に液体材料21が充填された状態で、治具としてのスキージング構造16に設置される。
図12のスキージング構造16の構成のうち
図9のスキージング構造16の構成と共通する要素には同一の符号を付し、共通する特徴についてはその説明を繰り返さない。ただし
図12においては
図9に対し、スキージング構造16の構成において若干の相違がある。そこで以下においては、
図12のスキージング構造16の
図9のスキージング構造との相違点について説明する。
【0064】
図12のスキージング構造16は、基盤部161と、支柱部163と、内容器固定用穴部164と、第1のスキージング部165と、スキージング部支持部166と、スライド部167と、第2のスキージング部168(第2の移動部材)とを有している。すなわち
図12のスキージング構造16は、下穴塞ぎ部162を有さず、第2のスキージング部168を有する点において、
図9のスキージング構造16と構成上異なっている。
【0065】
内容器固定用穴部164は支柱部163に形成された内壁面の内側に形成された、治具の本体部が除去された空間部分としての領域である。内容器固定用穴部164を形成する内壁面は、内容器13の周囲からこれに接触することで、内容器13を内容器固定用穴部164内に収納させる。これにより内容器13の位置が固定される。ただし
図12においては下穴塞ぎ部162が存在しない。このため内容器固定用穴部164内に収納された内容器13の最下部(外壁水平部137)は、基盤部161の間にZ方向の隙間を有するように配置される。言い換えれば、
図12の状態において内容器固定用穴部164内に収納された内容器13の最下部(外壁水平部137)は露出している。
【0066】
第1のスキージング部165は、内容器固定用穴部164内に収納された内容器13の、液体材料21の最上面に接するように、液体材料21の最上面上を移動可能な部材である。一方、第2の移動部材としての第2のスキージング部168は、内容器13の第2の収納部に充填された液体材料21の最下面側から、内容器13の最下面(外壁水平部137)上を移動可能な部材である。このように
図12のスキージング構造16は、内容器13の最上面上をスキージングする第1のスキージング部165に加え、内容器13の最下面上をスキージングする第2のスキージング部168を含む。
【0067】
第1のスキージング部165および第2のスキージング部168は、いずれもたとえば基盤部161のX方向の最も左側の領域をZ方向上方に延びるスキージング部支持部166と一体となるように形成されている。第2のスキージング部168は、スキージング部支持部166のZ方向の最下部において、スキージング部支持部166から屈曲している。これにより第2のスキージング部168はスキージング部支持部166のZ方向の最下部からX方向の正方向に向けて延びる棒状の部材となっている。第2のスキージング部168は少なくとも、スキージング部支持部166から、内容器13の第2の穴13hの最もスキージング部支持部166からX方向に関して離れた位置までの距離以上の長さを有することが望ましい。このようにすれば、第2のスキージング部168は、内容器13の第2の穴13hの全体の上を滑るように移動することが可能となる。
【0068】
また第2のスキージング部168は、その延びるX方向に交差するY方向(移動する方向)の幅が、少なくとも内容器13の内容器最上面口13HKの平面視における径の1/2以上の寸法を有することが好ましい。なお上記の幅は内容器最上面口13HKの平面視における径の2/3以上の寸法を有することがより好ましい。ただしこのような態様に限らず、たとえば当該幅は当該径の1/3以上の寸法であってもよい。
【0069】
第1のスキージング部165、第2のスキージング部168およびスキージング部支持部166は、スキージング部支持部166の最下部が、Y方向に延びるスライド部167の上を移動することにより、Y方向に沿って移動可能となる。
【0070】
次に
図12、および
図13,14を用いて、
図12の治具を用いた液体材料のスキージング工程について説明する。
【0071】
図12を参照して、まず内容器13がスキージング構造16の内容器固定用穴部164内に挿入される。次に内容器13内に液体材料21を収納する。次に内容器13内に補給された液体材料21のZ方向高さを均一にする工程がなされる。
図13は
図12の治具を用いて液体材料に対しスキージングを行なう第1工程を示す概略平面図である。
図14は
図12の治具を用いて液体材料に対しスキージングを行なう第2工程を示す概略平面図である。
図12および
図13,14を参照して、スキージング部支持部166を含む第1のスキージング部165および第2のスキージング部168が、Y方向に沿うように延びるスライド部167に沿って、図中の矢印で示す方向Mに移動する。これにより第1のスキージング部165の最下面は、内容器13内に充満された液体材料21の最上面に接触しながら、当該液体材料21の上を掃くように移動する。また第2のスキージング部168の最上面は、内容器13の第2の穴13hの最下面に接触しながら、当該第2の穴13hの表面上を掃くように移動する。第1のスキージング部165が液体材料21の最上面を平坦にする際に下方に押し出され第2の穴13hから漏出した液体材料21は、第2のスキージング部168の移動により除去される。
【0072】
第1のスキージング部165と第2のスキージング部168とは一体となっている。このためスライド部167を用いることにより、第1のスキージング部165と第2のスキージング部168とを同時にY方向に沿って移動させることができる。
【0073】
図13および
図14の平面図において、第1のスキージング部165よりも第2のスキージング部168の方が大きい。第2のスキージング部168はY方向に関して第1のスキージング部165が占める領域の全体のみならず、そのY方向正側の領域の一部およびそのY方向負側の領域の一部を占めるように形成されている。
【0074】
次に、
図15〜
図18の従来例を参照しながら、本実施の形態の作用効果について説明する。なお
図15〜
図18においては、
図8と同様に、液体材料容器11は上記の外容器12、内容器13および蓋14を合わせた全体として簡略化されている。
【0075】
比較例における液体材料容器内の液体材料の供給状態について、以下の2点の課題を有する。
図15は比較例における液体材料容器内に液体材料が補給された態様の第1例を示す概略断面図である。
図16は比較例における
図15の液体材料の使用後の態様の一例を示す概略断面図である。
図15および
図16を参照して、1点めの課題は、塗布針1に隣接する領域の液体材料21のみ使用され、塗布針1から離れた領域の液体材料21が液体材料容器11内に滞留することである。特に
図16に示すように、液体材料容器11内の傾斜した内壁面上に液体材料21が残存する傾向がある。このようになれば、実際には液体材料容器11内に液体材料21が残っているにもかかわらず補給が必要となり、1度の補給により使用可能な液体材料21の量が補給量より少なくなる。このため作業効率の低下および液体材料21の浪費を招く可能性がある。
【0076】
そこで本実施の形態の液体材料塗布機構39においては、外容器12と内容器13との2つの容器を有する構成が用いられる。外容器12は内容器13を収納し、内容器13が液体材料21を収納する。このような2つの容器を有する構成とすることにより、内容器13はたとえば用いる液体材料21の材質との相性に応じて適宜取り替えることができる。また内容器13はたとえば液体材料21の塗布量および塗布回数に応じた内部容量を有するものに適宜取り替えることができる。このように汎用の外容器12に加え、適宜交換可能な内容器13を併用する構成とすることにより、あらゆる用途における液体材料21を容易に補給することができる。内容器13のみを外容器12から取り出して液体材料21を内容器13へ容易にかつ正確な量だけ補給できるためである。このため液体材料21を効率良く利用することが可能となる。
【0077】
図17は比較例における液体材料容器内に液体材料が補給された状態の第2例を示す概略断面図である。
図18は比較例における液体材料容器内に液体材料が補給された状態の第3例を示す概略断面図である。
図17および
図18を参照して、2点めの課題は、液体材料容器11内への液体材料21の補給後の状態が、作業者間でばらつく問題である。ここで補給後の状態とは、液体材料21の補給後の形状および補給量を意味する。具体的には、
図17の第1例においては、液体材料21が塗布針1に隣接する領域に集中して配置され、そこから離れた領域の液体材料21の量が少なくなるような補給態様となっている。また
図18の第2例においては、液体材料21が液体材料容器11の内壁面に隣接する領域に集中して配置され、そこから離れた領域の液体材料21の量が少なくなるような補給態様となっている。これらの補給態様の元で塗布作業を行なえば、塗布ができる回数に差が生じる。
【0078】
そこで、
図17および
図18のような補給状態となることを防ぐ観点から、本実施の形態のスキージング用の治具が取り付け可能な液体材料塗布機構39が用いられることが好ましい。当該治具(スキージング構造16)を用いれば液体材料21の上面が均一になり、塗布回数のばらつきを削減することができるためである。ただし上記の第1のスキージング部165のみを用いた液体材料21の上面側のみのスキージング工程によれば、スキージング時に液体材料21に下方へ押し出す力が加わることにより、液体材料容器11の下側の穴から液体材料21が漏出する場合がある。この下側の穴から漏出した液体材料21の拭き取り除去が不十分であれば、拭き取り後の液体材料21の残渣の影響により、塗布動作により液体材料21が当該穴から漏出しやすくなる。第2のスキージング部168を用いることにより、下側の穴から漏出した液体材料21を完全に除去することができる。
【0079】
実施の形態2.
図19は、本発明の実施の形態2に係る液体材料容器の構成を、塗布針の配置態様と併せて示す概略断面図である。
図20は
図19の液体材料容器を構成する内容器13の構成をより詳細に示す概略断面図である。
図21は
図19の液体材料容器を構成する蓋14の構成をより詳細に示す概略断面図である。なお外容器12は本実施の形態においても実施の形態1の
図5に示す外容器12と同様の態様であるため、ここでは図示を省略している。
【0080】
図19〜
図21を参照して、本実施の形態に係る液体材料容器11は、基本的に実施の形態1の液体材料容器11と同様の構成を有する外容器12、内容器13および蓋14により構成される。このため以下において実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、共通の特徴についてはその説明を繰り返さない。ただし
図19および
図20に示すように、内容器13の内容器最上面138の上面上の一部に、凸形状部139が形成されている。すなわち内容器13は、第1の収納部に収納された状態で第1の収納部において上側に突出するように露出する凸形状部139を含んでいる。また
図19および
図21に示すように、蓋14の蓋水平最下部146の一部(特に内壁面側)と、それに連なる蓋鉛直内壁面143の最下部の一部が除去された切欠き部147が形成されている。切欠き部147の外側の蓋本体部141の部分は蓋把持部148として構成されている。
【0081】
以上のような構成を有することにより、液体材料容器11は、
図19に示すような態様を有している。凸形状部139が切欠き部147に嵌合される。以上の構成により、凸形状部139を用いて内容器13を外容器12の第1の収納部内から取り出しやすくなる。
【0082】
以上に述べた各実施の形態(の各実施例)に示す構成上の特徴は、技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせるように適用してもよい。
【0083】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。