【実施例】
【0112】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
【0113】
製造例1
エチルアクリレート100gおよび重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド〔BASF社製、商品名:IrgacureTPO〕0.062gを混合することにより、重合開始剤を含有するモノマー成分を得た。
【0114】
前記で得られたモノマー成分を透明ガラス製の成形型(縦:100mm、横:100mm、深さ:2mm)内に注入した後、当該モノマー成分に照射線量が0.36mW/cm
2となるように紫外線を照射し、モノマー成分を塊状重合させることにより、(メタ)アクリル系エラストマーを得た。
【0115】
前記で得られた(メタ)アクリル系エラストマーを成形型から取り出すことにより、縦の長さが約100mm、横の長さが約100mm、厚さが約2mmである(メタ)アクリル系エラストマーからなるフィルムを作製した。
【0116】
前記で得られたフィルムの重量平均分子量および数平均分子量をゲルパーミエイションクロマトグラフィー〔東ソー(株)製、品番:HLC−8220GPC、カラム:東ソー(株)製、品番:TSKgel GMHH−R30、溶媒:テトラヒドロフラン、流速:0.5mL/min〕を用いてポリスチレン換算で調べ、分子量分布を求めたところ、重量平均分子量は232.6万であり、数平均分子量は64.9万であり、分子量分布は3.6であった。
【0117】
前記で得られたフィルムをJIS K6251の6.1に規定するダンベル状7号形に打ち抜くことにより、試験片を得た。得られた試験片を引張り試験機〔(株)エー・アンド・デイ製、品番:Tensilon RTG−1310〕のチャック間距離が17mmとなるように取り付け、50mm/minの引張り速度で試験片が破断するまで引張り荷重を加える操作を行ない、ヤング率および伸びを測定したところ、ヤング率は0.37MPaであり、伸びは5090%であった。
【0118】
なお、前記で得られたフィルムの伸びは、式:
〔フィルムの伸び(%)〕
=〔破断時の試験片の長さ(mm)−試験片の元の長さ(mm)〕÷〔試験片の元の長さ(mm)〕×100
に基づいて求めた。
【0119】
製造例2
エチルアクリレート99.88g、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.12gおよび重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド〔BASF社製、商品名:IrgacureTPO〕0.12gを混合することにより、重合開始剤を含有するモノマー成分を得た。
【0120】
前記で得られたモノマー成分を用い、製造例1と同様にして、(メタ)アクリル系エラストマーを調製し、縦の長さが約100mm、横の長さが約100mm、厚さが約2mmである(メタ)アクリル系エラストマーからなるフィルムを作製した。
【0121】
前記で得られたフィルムの重量平均分子量および数平均分子量を製造例1と同様にして調べ、分子量分布を求めたところ、重量平均分子量は203.3万であり、数平均分子量は64.1万であり、分子量分布は3.2であった。
【0122】
また、前記で得られたフィルムのヤング率および伸びを製造例1と同様にして測定したところ、ヤング率は0.54MPaであり、伸びは390%であった。
【0123】
製造例3
イソアミルアクリレート100gおよび重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド〔BASF社製、商品名:IrgacureTPO〕0.087gを混合することにより、重合開始剤を含有するモノマー成分を得た。
【0124】
前記で得られたモノマー成分を用い、製造例1と同様にして、(メタ)アクリル系エラストマーを調製し、縦の長さが約100mm、横の長さが約100mm、厚さが約2mmである(メタ)アクリル系エラストマーからなるフィルムを作製した。
【0125】
前記で得られたフィルムの重量平均分子量および数平均分子量を製造例1と同様にして調べ、分子量分布を求めたところ、重量平均分子量は378.0万であり、数平均分子量は34.1万であり、分子量分布は11.1であった。
【0126】
また、前記で得られたフィルムのヤング率および伸びを製造例1と同様にして測定したところ、ヤング率は0.06MPaであり、伸びは1830%であった。
【0127】
製造例4
エチルアクリレート100gおよびトルエン233gを混合した溶液を80℃に加熱し、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−60〕0.50gを混合溶液に添加し、当該混合溶液を70℃で3時間維持した後、さらに重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(ADVN)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−65〕1.00gを混合溶液に添加し、当該混合溶液を70℃で3時間維持することによって溶液重合させた後、室温まで冷却することにより、樹脂溶液を得た。
【0128】
前記で得られた樹脂溶液を透明ガラス製の成形型(縦:100mm、横:100mm、深さ:2mm)内に注入した後、ホットプレートにて80℃で1時間乾燥させることにより、(メタ)アクリル系エラストマーを得た。
【0129】
前記で得られた(メタ)アクリル系エラストマーを成形型から取り出すことにより、縦の長さが約100mm、横の長さが約100mm、厚さが約0.6mmである(メタ)アクリル系エラストマーからなるフィルムを作製した。
【0130】
前記で得られたフィルムの重量平均分子量および数平均分子量をゲルパーミエイションクロマトグラフィー〔東ソー(株)製、品番:HLC−8220GPC、カラム:東ソー(株)製、品番:TSKgel G−5000HXLとTSKgel G−3000とを直列に使用、溶媒:テトラヒドロフラン、流速:1.0mL/min〕を用いてポリスチレン換算で調べ、分子量分布を求めたところ、重量平均分子量は11.7万であり、数平均分子量は3.3万であり、分子量分布は3.5であった。
【0131】
なお、前記で得られたフィルムは、タック(べたつき)が強いため、ヤング率および伸びを測定することができなかった。
【0132】
製造例5
(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:MEDOL−10〕100gおよび酢酸エチル100gを混合した溶液を70℃に加熱し、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−60〕0.50gを混合溶液に添加し、当該混合溶液を70℃で3時間維持した後、さらに重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(ADVN)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−65〕1.00gを混合溶液に添加し、当該混合溶液を70℃で3時間維持することによって溶液重合させた後、室温まで冷却することにより、樹脂溶液を得た。
【0133】
前記で得られた樹脂溶液を用い、製造例4と同様にして、(メタ)アクリル系エラストマーを調製し、縦の長さが約100mm、横の長さが約100mm、厚さが約1mmである(メタ)アクリル系エラストマーからなるフィルムを作製した。
【0134】
前記で得られたフィルムの重量平均分子量および数平均分子量を製造例4と同様にして調べ、分子量分布を求めたところ、重量平均分子量は38.7万であり、数平均分子量5.4万であり、分子量分布は7.2であった。
【0135】
また、前記で得られたフィルムのヤング率および伸びを製造例1と同様にして測定したところ、ヤング率は0.03MPaであり、伸びは1570%であった。
【0136】
製造例6
エチルアクリレート100g、イオン交換水2000gおよび反応性乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル〔第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンRN−20〕1.00gを混合した溶液を70℃に加熱し、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)1.00gを混合溶液に添加し、当該混合溶液を70℃で6時間維持することによって乳化重合させ、室温まで冷却することにより、樹脂分散液を得た。
【0137】
前記で得られた樹脂分散液をテトラヒドロフランで塩析し、デカンテーションした後、減圧乾燥することにより、ポリマーを得た。得られたポリマー100gをトルエン900gに溶解させようとしたが、完全には溶解させることができなかった。
【0138】
製造例7
製造例6で得られた樹脂分散液をテトラヒドロフランで塩析し、デカンテーションした後、減圧乾燥することにより、ポリマーを得た。得られたポリマー100gをメチルエチルケトン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0139】
前記で得られた樹脂溶液を透明ガラス製の成形型(縦:100mm、横:100mm、深さ:2mm)内に注入した後、ホットプレートにて50℃で1時間乾燥させることにより、(メタ)アクリル系エラストマーを得た。
【0140】
前記で得られた(メタ)アクリル系エラストマーを成形型から取り出すことにより、縦の長さが約100mm、横の長さが約100mm、厚さが約0.2mmである(メタ)アクリル系エラストマーからなるフィルムを作製した。
【0141】
前記で得られたフィルムの重量平均分子量および数平均分子量を製造例1と同様にして調べ、分子量分布を求めたところ、重量平均分子量は125.3万であり、数平均分子量は21.3万であり、分子量分布は5.8であった。
【0142】
また、前記で得られたフィルムのヤング率および伸びを製造例1と同様にして測定したところ、ヤング率は0.30MPaであり、伸びは4000%であった。
【0143】
製造例8
エチルアクリレート99.93g、アクリル酸0.072gおよび重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド〔BASF社製、商品名:IrgacureTPO〕0.12gを混合することにより、重合開始剤を含有するモノマー成分を得た。
【0144】
前記で得られたモノマー成分を用い、製造例1と同様にして、(メタ)アクリル系エラストマーを調製し、縦の長さが約100mm、横の長さが約100mm、厚さが約2mmである(メタ)アクリル系エラストマーからなるフィルムを作製した。
【0145】
前記で得られたフィルムの重量平均分子量および数平均分子量を製造例1と同様にして調べ、分子量分布を求めたところ、重量平均分子量は171.8万であり、数平均分子量は68.1万であり、分子量分布は2.5であった。
【0146】
また、前記で得られたフィルムのヤング率および伸びを製造例1と同様にして測定したところ、ヤング率は0.18MPaであり、伸びは5,000%であった。
【0147】
実施例1
製造例1で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0148】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が3.8質量%となるように、導電剤としてショートマルチウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製、不揮発分量が2.4質量%のトルエン分散液、長さ:1〜9μm、以下同じ〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0149】
次に、(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表1に示す。
【0150】
〔作業性〕
(メタ)アクリル系エラストマーを調製する際に、煩雑な操作である溶媒を除去するための乾燥操作を必要とするかどうかどうかを調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:乾燥操作が不要
×:乾燥操作が必要
実施例1において、乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。
【0151】
〔成形性〕
(メタ)アクリル系導電性材料を室温中でアプリケーターにてガラス板上に厚さが600μm程度となるように塗布し、ホットプレートにて80℃の温度で1時間加熱させ、フィルムが形成されるかどうかを調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:フィルム化が可能
×:フィルム化が不可能
【0152】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を室温中でアプリケーターにて離形ポリエステルフィルム上に乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、ホットプレートにて80℃の温度で1時間加熱することにより、導電性フィルムを作製した。
【0153】
得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表1に示す。
【0154】
〔柔軟性〕
製造例1と同様にして導電性フィルムのヤング率(MPa)を測定し、以下の評価基準に基づいて柔軟性を評価した。
(評価基準)
◎:ヤング率が3MPa未満
○:ヤング率が3MPa以上、10MPa未満
△:ヤング率が10MPa以上、15MPa未満
×:ヤング率が15MPa以上
【0155】
〔伸長性〕
製造例1と同様にして導電性フィルムの伸び(%)を測定し、以下の評価基準に基づいて伸長性を評価した。
(評価基準)
◎:伸びが2000%以上
○:伸びが1000%以上、2000%未満
△:伸びが500%以上、1000%未満
×:伸びが500%未満
【0156】
前記で得られた導電性フィルムの電気抵抗をデジタルマルチメータ〔三和電機計器(株)製、品番:MP−3〕を用いて測定した(初期の電気抵抗)。その後、前記導電性フィルムの伸びが100%となるように伸張させたときの導電性フィルムの電気抵抗を前記と同様にして測定した(伸長時の電気抵抗)。これらの測定結果から、前記導電性フィルムの電気抵抗の変化率を式:
〔導電性フィルムの電気抵抗の変化率(倍)〕
=〔伸長時の電気抵抗(Ω)〕÷〔初期の電気抵抗(Ω)〕
に基づいて求めた。その結果、導電性フィルムの電気抵抗の変化率は8.3倍であった。
【0157】
また、前記で得られた導電性フィルムを縦約5mm、横約20mmの長方形に切り出すことにより、試験片を作製した。表面抵抗測定器〔三菱化学(株)製、品番:ロレスタAP MCP−T400、プローブ:ASPプローブ(4探針プローブ)〕を用い、温度が23±5℃および相対湿度が50±10%の雰囲気中で、JIS K7194に準拠して前記で得られた試験片の体積抵抗率(%)を四探針法により測定したところ、試験片の体積抵抗率は19.1Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、21.5MPa・%であった。
【0158】
実施例2
製造例1で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0159】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が9.2質量%となるように、導電剤としてノーマルマルチウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製、不揮発分量が2.4質量%のトルエン分散液、長さ:10〜90μm、以下同じ〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0160】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0161】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は3.8倍であり、体積抵抗率は34.8Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、12.4MPa・%であった。
【0162】
実施例3
製造例1で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0163】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が2.5質量%となるように、導電剤としてロングマルチウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製、不揮発分量が1.6質量%のトルエン分散液、長さ:100〜900μm、以下同じ〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0164】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0165】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は6.7倍であり、体積抵抗率は10.3Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、21.3MPa・%であった。
【0166】
実施例4
製造例1で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0167】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が3質量%となるように、導電剤としてシングルウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製、不揮発分量が1.96質量%のトルエン分散液、長さ:1〜9μm、以下同じ〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0168】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0169】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は5.0倍であり、体積抵抗率は24.2Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、12.8MPa・%であった。
【0170】
実施例5
製造例1で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0171】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が3質量%となるように、導電剤としてスーパーグロースカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製、不揮発分量が1.96質量%のトルエン分散液、長さ:100〜900μm、以下同じ〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0172】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0173】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は135.2倍であり、体積抵抗率は10.2Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、9.6MPa・%であった。
【0174】
実施例6
製造例1で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0175】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が10質量%となるように、導電剤としてカーボンブラック〔ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、品番:FD−7062G、不揮発分量が9質量%のN−メチル−2−ピロリドン分散液、平均粒子径:5μm以下、以下同じ〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0176】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を180℃の温度で2時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0177】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、180℃の温度で2時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は77.8倍であり、体積抵抗率は2249Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、6.0MPa・%であった。
【0178】
実施例7
実施例6において、導電剤の固形分の含有率が10質量%の代わりに、導電剤の固形分の含有率が16質量%に変更したこと以外は、実施例6と同様にして(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0179】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例6と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0180】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例6と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は9.4倍であり、体積抵抗率は44.2Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、16.0MPa・%であった。
【0181】
実施例8
実施例6において、導電剤の固形分の含有率が10質量%の代わりに、導電剤の固形分の含有率が23質量%に変更したこと以外は、実施例6と同様にして(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0182】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例6と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0183】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例6と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は18.7倍であり、体積抵抗率は11.2Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、25.5MPa・%であった。
【0184】
実施例9
製造例1で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0185】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が16質量%となるように、導電剤としてグラフェン〔(株)アイテック製、品名:iGurafen、不揮発分量が5質量%のトルエン分散液、平均粒子径:5〜10μm、厚さ:約10nm、以下同じ〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0186】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を50℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0187】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、50℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は311.7倍であり、体積抵抗率は119800Ω・cmであった。
【0188】
実施例10
実施例9において、導電剤の固形分の含有率が16質量%の代わりに、導電剤の固形分の含有率が23質量%に変更したこと以外は、実施例9と同様にして(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0189】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例9と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0190】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例9と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は6094倍であり、体積抵抗率は20Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、36.5MPa・%であった。
【0191】
実施例11
実施例9において、導電剤の固形分の含有率が16質量%の代わりに、導電剤の固形分の含有率が27質量%に変更したこと以外は、実施例9と同様にして(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0192】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例9と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0193】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例9と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は476倍であり、体積抵抗率は4.2Ω・cmであった。
【0194】
実施例12
製造例1で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0195】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が70質量%となるように、導電剤としてフレーク状銀粉〔福田金属箔粉工業(株)製、品番:AgC−A、平均粒子径:3〜5μm、以下同じ〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分の1.6質量%の量で分散剤として2−(2−ブトキシエタノール)〔東京化成工業(株)製〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0196】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして
調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0197】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は測定限界(1000万倍)を超え、体積抵抗率は109000Ω・cmであった。
【0198】
実施例13
実施例12において、導電剤の固形分の含有率が70質量%の代わりに、導電剤の固形分の含有率が80質量%に変更したこと以外は、実施例12と同様にして(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0199】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例12と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0200】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例12と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は20.6倍であり、体積抵抗率は0.006Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、30.7MPa・%であった。
【0201】
実施例14
実施例12において、導電剤の固形分の含有率が70質量%の代わりに、導電剤の固形分の含有率が85質量%に変更したこと以外は、実施例12と同様にして(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0202】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例12と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0203】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例12と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は207倍であり、体積抵抗率は0.005Ω・cmであった。
【0204】
実施例15
製造例2で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液にイソホロンジイソシアネート0.23gおよび錫触媒〔日東化成(株)製、製品名:ネオスタンU−100〕0.02gを添加し、よく撹拌した。
【0205】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が80質量%となるように、導電剤としてフレーク状銀粉〔福田金属箔粉工業(株)製、品番:AgC−A〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分の1.6質量%の量で分散剤として2−(2−ブトキシエタノール)〔東京化成工業(株)製〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0206】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0207】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は測定限界(1000万倍)を超え、体積抵抗率は197800Ω・cmであった。耐溶剤性について調べたところ、溶媒に再溶解せず、耐溶剤性に優れていることが分かった。
【0208】
実施例16
実施例15において、導電剤の固形分の含有率が80質量%の代わりに、導電剤の固形分の含有率が85質量%に変更したこと以外は、実施例15と同様にして(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0209】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例15と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。
【0210】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例15と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は207倍であり、体積抵抗率は0.1Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、7.1MPa・%であった。耐溶剤性について調べたところ、溶媒に再溶解せず、耐溶剤性に優れていることが分かった。
【0211】
実施例17
製造例8で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0212】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が80質量%となるように、導電剤としてフレーク状銀粉[福田金属箔粉工業(株)製、品番:AgC−A]を前記で得られた樹脂溶液に添加し、(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分の1.6質量%の量で分散剤として2−(2−ブトキシエタノール)〔東京化成工業(株)製〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0213】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、成形性を180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。フィルム化可能で、ヤング率は8.53MPa、伸びは5,000%、電気抵抗の変化率は3.5倍、体積抵抗率は0.00009Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、14.1MPa・%であった。
【0214】
実施例18
製造例2で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液にイソホロンジイソシアネート0.23gおよび錫触媒〔日東化成(株)製、製品名:ネオスタンU−100〕0.02gを添加し、よく撹拌した。
【0215】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が9.0質量%となるように、導電剤としてノーマルマルチウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0216】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を50℃の温度で1時間加熱後、180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であり、作業性に優れていた。成形性についての結果を表1に示す。フィルム化可能で、ヤング率は3.45MPa、伸びは620%、電気抵抗の変化率は13.5倍、体積抵抗率は5.3Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、10.3MPa・%であった。耐溶剤性について調べたところ、溶媒に再溶解せず、耐溶剤性に優れていることが分かった。
【0217】
実施例18の(メタ)アクリル系導電性材料について、耐久性を調べた。サンプルサイズ5mm×20mmのサンプルを作製し、そのサンプルを1mm/sの速さで100%まで伸長し、その後30s保持し、そしてその後1mm/sの速さで除荷し、30s保持するサイクルを100回繰り返し行った。このサイクルの間、抵抗値を測定した。結果を
図5に示す。
図5に示されるように、100回のサイクル中において伸長および除荷による抵抗値の変動はほぼ一定であり、耐久性を有することが分かった。
【0218】
実施例19
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が80質量%となるように、導電剤としてフレーク状銀粉〔福田金属箔粉工業(株)製、品番:AgC−A〕を製造例7で得られた樹脂溶液に添加し、(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分の1.6質量%の量で分散剤として2−(2−ブトキシエタノール)〔東京化成工業(株)製〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0219】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、成形性を180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0220】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は116万倍であり、体積抵抗率は0.01Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、6.6MPa・%であった。
【0221】
実施例20
実施例19において、導電剤の固形分の含有率が80質量%の代わりに、導電剤の固形分の含有率が90質量%に変更したこと以外は、実施例19と同様にして、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0222】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、成形性を実施例19と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0223】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を用い、実施例19と同様にして導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は測定限界(1000万倍)を超え、体積抵抗率は0.0003Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、11.8MPa・%であった。
【0224】
比較例1
製造例3で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0225】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が90質量%となるように、導電剤としてフレーク状銀粉〔福田金属箔粉工業(株)製、品番:AgC−A〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分の1.6質量%の量で分散剤として2−(2−ブトキシエタノール)〔東京化成工業(株)製〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0226】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を180℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であった。成形性についての結果を表1に示す。
【0227】
比較例2
製造例3で得られた(メタ)アクリル系エラストマー100gをトルエン900gに溶解させることにより、樹脂溶液を得た。
【0228】
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が13.6質量%となるように、導電剤としてノーマルマルチウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製〕を前記で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0229】
しかし、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料は、導電剤が樹脂溶液中で分離または沈殿し、分散しなかった。当該(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を50℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であった。成形性についての結果を表1に示す。
【0230】
比較例3
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が9.8質量%となるように、導電剤としてノーマルマルチウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製〕を製造例4で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0231】
しかし、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料は、導電剤が樹脂溶液中で分離または沈殿し、分散しなかった。当該(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を50℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であった。成形性についての結果を表1に示す。
【0232】
比較例4
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が10.4質量%となるように、導電剤としてノーマルマルチウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製〕を製造例5で得られた樹脂溶液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0233】
しかし、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料は、導電剤が樹脂溶液中で分離または沈殿し、分散しなかった。当該(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性を実施例1と同様にして調べ、成形性を50℃の温度で1時間加熱したこと以外は実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であった。成形性についての結果を表1に示す。
【0234】
比較例5
(メタ)アクリル系エラストマーおよび導電剤の合計固形分における導電剤の固形分の含有率が9.2質量%となるように、導電剤としてノーマルマルチウォールカーボンナノチューブ〔神戸天然物化学(株)製〕を製造例6で得られた樹脂分散液に添加し、導電剤の固形分の2質量%の量で分散剤〔Elementis社製、品番:NUOSPERSE(登録商標)AP657〕を当該樹脂溶液に添加し、混合することにより、(メタ)アクリル系導電性材料を得た。
【0235】
前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料の物性として、作業性および成形性を実施例1と同様にして調べた。乾燥操作は不要であった。成形性についての結果を表1に示す。
【0236】
次に、前記で得られた(メタ)アクリル系導電性材料を透明ガラス製の成形型(縦:100mm、横:100mm、深さ:2mm)内に注入した後、ホットプレートにて80℃の温度で1時間加熱することにより、導電性フィルムを作製した。得られた導電性フィルムの物性として、柔軟性および伸長性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。また、当該導電性フィルムの電気抵抗の変化率および体積抵抗率を実施例1と同様に測定したところ、電気抵抗の変化率は10.2倍であり、体積抵抗率は25.3Ω・cmであった。応力とひずみとの関係を測定し、残留歪み(ヒステリシス)について調べたところ、22.0MPa・%であった。
【0237】
【表1】
(注)
−:フィルム化ができないため、柔軟性および伸長性の評価が不可能
【0238】
表1に示された結果から、各実施例は、×の評価がまったくなく、各比較例と対比して、成形性、柔軟性および伸長性に総合的に優れていることがわかる。
【0239】
また、実施例1〜20の結果から、実施例で得られた導電性フィルムは、電気抵抗の変化率の広範囲において柔軟性および伸長性に優れていることがわかる。
【0240】
実施例21
フィルムとしてアクリルフォーム構造用接合テープ〔スリーエムジャパン(株)製、品番:VHB4910、素材の厚さ:1mm〕を用い、当該フィルムを縦方向および横方向にそれぞれ延伸倍率6倍にて二軸延伸させ、延伸した状態で当該フィルムを型枠に固定した。
【0241】
次に、前記フィルムの両面の中央部に実施例1で得られた導電性フィルムを張り付けることにより、電極(直径:9mm、厚さ:20〜50μm)を形成させてアクチュエータを得た。
【0242】
前記で得られたアクチュエータの電極に電圧を印加し、電圧を上昇させたときのアクチュエータの変位量およびその変化率を以下の方法に基づいて調べた。その結果、印加電圧が4kVのときの前記アクチュエータの変位量は、0.26mmであり、その変化率は5.8%であった。また、電圧を上昇させたときのアクチュエータの変位量の変化率の測定結果を
図3に示す。なお、
図3は、アクチュエータの印加電圧とアクチュエータの変位量の変化率との関係を示すグラフである(以下において同じ)。
【0243】
〔変位量およびその変化率〕
アクチュエータの一方の電極に変位量測定用マーカーを取り付け、電極間に電圧アンプ〔松定プレシジョン(株)製、品番:HEOPS−10B2〕で直流電圧を印加したときのマーカーの変位量(mm)を変位計〔(株)キーエンス製、品番:LK−GD500〕で測定した後、式:
[変位量の変化率(%)]
=[(変位量(mm)÷電圧の印加前の電極の半径(mm))]×100
に基づいて変位量の変化率を求めた。
【0244】
実施例22
実施例2で得られた導電性フィルムを用いて、実施例21と同様にしてアクチュエータを作製し、アクチュエータの電極に電圧を印加し、電圧を上昇させたときのアクチュエータの変位量およびその変化率を実施例21と同様にして調べた。その結果、印加電圧が4kVのときの前記アクチュエータの変位量は0.321mmであり、その変化率は7.1%であった。また、電圧を上昇させたときのアクチュエータの変位量の変化率の測定結果を
図3に示す。
【0245】
比較例6
実施例21において、実施例1で得られた導電性フィルムを張り付ける代わりに、アクチュエータの電極として一般的に使用することができるカーボングリース〔(株)キタコ製〕を乾燥後の厚さが0.05mmとなるように塗布したこと以外は、実施例21と同様にしてアクチュエータを作製し、アクチュエータの電極に電圧を印加し、電圧を上昇させたときのアクチュエータの変位量およびその変化率を実施例21と同様にして調べた。その結果、印加電圧が4kVのときの前記アクチュエータの変位量は0.15mmであり、その変化率は3.4%であった。また、電圧を上昇させたときのアクチュエータの変位量の変化率の測定結果を
図3に示す。
【0246】
図3に示された結果から、実施例21および実施例22で得られたアクチュエータは、比較例6と対比して、電圧を上昇させたときのアクチュエータの変位量が大きいのみならず、印加電圧が低くても変位量の変化率が高いことがわかる。
【0247】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。本願は、日本国出願特願2016−183308(2016年9月20日出願)に対して優先権を主張するものであり、その内容はその全体が本明細書において参考として援用される。本明細書において引用した特許、特許出願および他の文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。