(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つの第1のホスト化合物と少なくとも1つの第2のホスト化合物とを含む複数のホスト材料であって、前記第1のホスト化合物は、以下の式1:
【化1】
で表され、
式中、
Ar
1及びAr
2は各々独立して、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、または置換もしくは非置換(3〜30員)ヘテロアリールを表し、
Ar1及びAr2において前記置換(C6−C30)アリールの置換基は各々独立して、重水素、ハロゲン、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ヒドロキシル、(C1−C30)アルキル、ハロ(C1−C30)アルキル、(C2−C30)アルケニル、(C2−C30)アルキニル、(C1−C30)アルコキシ、(C1−C30)アルキルチオ、(C3−C30)シクロアルキル、(C3−C30)シクロアルケニル、(3〜7員)ヘテロシクロアルキル、(C6−C30)アリールオキシ、(C6−C30)アリールチオ、非置換またはシアノで置換された(C6−C30)アリール、非置換または(C1−C30)アルキルもしくは(C6−C30)アリールで置換された(5〜30員)ヘテロアリール[ここで、前記非置換または(C1−C30)アルキルもしくは(C6−C30)アリールで置換された(5〜30員)ヘテロアリールは、非置換または(C1−C30)アルキルもしくは(C6−C30)アリールで置換されたフリル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソインドリル、インドリル、ベンゾインドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジル、フェノキサジニル、フェナントリジニル、及びベンゾジオキソリルからなる群から選択される。]、トリ(C1−C30)アルキルシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、アミノ、モノ−またはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、モノ−またはジ−(C6−C30)アリールアミノ、(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノ、(C1−C30)アルキルカルボニル、(C1−C30)アルコキシカルボニル、(C6−C30)アリールカルボニル、ジ(C6−C30)アリールボロニル、ジ(C1−C30)アルキルボロニル、(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールボロニル、(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、及び(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールからなる群から選択される少なくとも1つであり、
L
1は、置換もしくは非置換(C6−C30)アリーレンを表し、
R
11及びR
12は各々独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキル、置換もしくは非置換トリ(C1−C30)アルキルシリル、置換もしくは非置換ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換トリ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C6−C30)アリールアミノ、または置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノを表すか、または隣接するR
11及びR
12に連結して非置換ベンゼン環を形成し、
p及びqは各々独立して、1〜4の整数を表し、p及びqが各々独立して、2以上の整数である場合、R
11及びR
12の各々は同じであっても異なっていてもよく、前記第2のホスト化合物は以下の式2:
【化2】
で表され、
式中、
Maは、置換または非置換の窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールを表し、
L
2は、単結合、置換もしくは非置換(C6−C30)アリーレン、または置換もしくは非置換の窒素含有(3〜30員)ヘテロアリーレンを表し、
式2及び式2−aは、式2のa及びb、b及びc、c及びd、e及びf、f及びg、もしくはg及びhの位置と、式2−aの*の位置で縮合して少なくとも1つの環を形成するか、または式2及び式2−bは、式2のe及びf、f及びg、もしくはg及びhの位置と、式2−bの*の位置で縮合して環を形成し、
R
1及びR
3は各々独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキル、置換もしくは非置換トリ(C1−C30)アルキルシリル、置換もしくは非置換ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換トリ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C6−C30)アリールアミノ、または置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノを表すか、または隣接するR
1〜R
3に連結して、置換もしくは非置換の単環もしくは多環(C3−C30)の脂環式環もしくは芳香環、またはそれらの組み合わせを形成し、その炭素原子(複数可)は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で置き換えられていてもよく、
Rは、水素、重水素、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキル、置換もしくは非置換トリ(C1−C30)アルキルシリル、置換もしくは非置換ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換トリ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C6−C30)アリールアミノ、または置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノを表し、
n、m、及びlは各々独立して、1〜4の整数を表し、n、m、及びlが各々独立して、2以上の整数である場合、R
1〜R
3の各々は、同じであっても異なっていてもよく、 前記ヘテロアリール(ヘテロアリーレン)は、B、N、O、S、Si、及びPから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、複数のホスト材料。
式2におけるMaが、置換もしくは非置換ピロリル、置換もしくは非置換イミダゾリル、置換もしくは非置換ピラゾリル、置換もしくは非置換トリアジニル、置換もしくは非置換テトラジニル、置換もしくは非置換トリアゾリル、置換もしくは非置換テトラゾリル、置換もしくは非置換ピリジル、置換もしくは非置換ピラジニル、置換もしくは非置換ピリミジニル、及び置換もしくは非置換ピリダジニルからなる群から選択される単環型ヘテロアリールであるか、または置換もしくは非置換ベンズイミダゾリル、置換もしくは非置換イソインドリル、置換もしくは非置換インドリル、置換もしくは非置換インダゾリル、置換もしくは非置換ベンゾチアジアゾリル、置換もしくは非置換キノリル、置換もしくは非置換イソキノリル、置換もしくは非置換シンノリニル、置換もしくは非置換キナゾリニル、置換もしくは非置換ナフチリジニル、置換もしくは非置換キノキサリニル、置換もしくは非置換カルバゾリル、及び置換もしくは非置換フェナントリジニルからなる群から選択される縮合環型ヘテロアリールである、請求項1記載のホスト材料。
アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に形成された少なくとも1つの発光層とを含む有機電界発光デバイスであって、前記発光層はホストとリン光ドーパントとを含み、前記ホストは請求項1に記載のホスト材料を含む、有機電界発光デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示が詳細に記載される。しかしながら、以下の説明は本開示を説明することを意図したものであり、決して本開示の範囲を限定するものではない。
【0016】
本開示に従う第1のホスト化合物であるベンゾカルバゾール−アミン系化合物は、一般には、その非常に高いLUMO(最低非占有分子軌道)エネルギーレベルに起因して発光材料として使用されない。本発明者らは、ベンゾカルバゾール−アミン系化合物である第1ホスト化合物を発光材料として含み、かつ特定の組み合わせで複数のホスト材料を含むことによって、本開示の有機電界発光デバイスは、従来の有機電界発光デバイスと比較して、改善された寿命特性を達成できることを見出した。
【0017】
以下、式1及び2によって表されるホスト化合物を含む有機電界発光デバイスについてより詳細に説明する。
【0018】
式1において、Ar
1及びAr
2は各々独立して、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、または置換もしくは非置換(3〜30員)ヘテロアリールを表し、好ましくは、置換もしくは非置換(C6−C25)アリール、または置換もしくは非置換(5〜30員)ヘテロアリールを表し、より好ましくは、置換もしくは非置換(C6−C20)アリール、または置換もしくは非置換(5〜25員)ヘテロアリールを表す。具体的には、Ar
1及びAr
2は各々独立して、非置換もしくは少なくとも1個の重水素で置換されたフェニル、非置換ナフチルフェニル、非置換ビフェニル、非置換ナフチル、非置換フェニルナフチル、非置換ビナフチル、非置換テルフェニル、少なくとも1つのメチルで置換されたフルオレニル、フェニルで置換されたカルバゾリル、または非置換ジベンゾチオフェニルであってもよい。
【0019】
式1において、L
1は、置換または非置換(C6−C30)アリーレン、好ましくは置換または非置換(C6−C25)アリーレン、より好ましくは置換または非置換(C6−C18)アリーレンを表す。具体的には、L
1は、非置換もしくはジフェニルアミノで置換されたフェニレン、非置換ビフェニレン、非置換ナフチレン、または少なくとも1つのメチルで置換されたフルオレニレンであってもよい。
【0020】
式1において、R
11及びR
12は各々独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキル、置換もしくは非置換トリ(C1−C30)アルキルシリル、置換もしくは非置換ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換トリ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C6−C30)アリールアミノ、または置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノを表すか、または隣接するR
11〜R
12に連結して、置換もしくは非置換の単環もしくは多環(C3−C30)の脂環式環もしくは芳香環、またはそれらの組み合わせを形成し、その炭素原子(複数可)は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で置き換えてもよい。好ましくは、R
11及びR
12は各々独立して、水素、または置換もしくは非置換(C6−C25)アリールを表すか、または隣接するR
11及びR
12に連結して置換もしくは非置換の単環もしくは多環(C3−C25)芳香環を形成し、より好ましくは、水素、または置換もしくは非置換(C6−C18)アリールを表すか、または隣接するR
11及びR
12に連結して少なくとも1つの非置換ベンゼン環を形成し、例えば、水素または非置換フェニルを表すか、または隣接するR
11及びR
12に連結して非置換ベンゼン環を形成する。
【0021】
式2は式2−aまたは式2−bと縮合して芳香環を形成し、式2及び式2−aは、式2のa及びb、b及びc、c及びd、e及びf、f及びg、もしくはg及びhの位置と、式2−aの*の位置で縮合して少なくとも1つの環を形成してもよく、または式2及び式2−bは、式2のe及びf、f及びg、もしくはg及びhの位置と、式2−bの*の位置で縮合して環を形成してもよい。
【0022】
式2において、Maは、置換または非置換の窒素含有(3〜30員)ヘテロアリール、好ましくは置換または非置換の窒素含有(5〜25員)ヘテロアリール、より好ましくは置換の窒素含有(5〜18員)ヘテロアリールを表す。本開示の一実施形態によれば、Maは、置換もしくは非置換ピロリル、置換もしくは非置換イミダゾリル、置換もしくは非置換ピラゾリル、置換もしくは非置換トリアジニル、置換もしくは非置換テトラジニル、置換もしくは非置換トリアゾリル、置換もしくは非置換テトラゾリル、置換もしくは非置換ピリジル、置換もしくは非置換ピラジニル、置換もしくは非置換ピリミジニル、及び置換もしくは非置換ピリダジニルからなる群から選択される単環型ヘテロアリールであり、または置換もしくは非置換ベンズイミダゾリル、置換もしくは非置換イソインドリル、置換もしくは非置換インドリル、置換もしくは非置換インダゾリル、置換もしくは非置換ベンゾチアジアゾリル、置換もしくは非置換キノリル、置換もしくは非置換イソキノリル、置換もしくは非置換シンノリニル、置換もしくは非置換キナゾリニル、置換もしくは非置換ナフチリジニル、置換もしくは非置換キノキサリニル、置換もしくは非置換カルバゾリル、及び置換または非置換フェナントリジニルからなる群から選択される縮合環型ヘテロアリールであり、好ましくは、置換もしくは非置換トリアジニル、置換もしくは非置換ピリジル、及び置換もしくは非置換ピリミジニルからなる群から選択される単環型ヘテロアリールであるか、または、置換もしくは非置換キノリル、置換もしくは非置換キナゾリニル、置換もしくは非置換キノキサリニル、及び置換もしくは非置換カルバゾリルからなる群から選択される縮合環型ヘテロアリールであり;より好ましくは、置換トリアジニル、置換ピリジル、及び置換ピリミジニルからなる群から選択される単環型ヘテロアリールであるか、または、置換キノリル、置換キナゾリニル、置換キノキサリニル、及び置換カルバゾリルからなる群から選択される縮合環型ヘテロアリールであり、その場合、置換トリアジニル、置換ピリジル、置換ピリミジニル、置換キノリル、置換キナゾリニル、置換キノキサリニル、及び置換カルバゾリルの置換基は、非置換またはシアノで置換されたフェニル、ナフチルフェニル、ビフェニル、ナフチル、少なくとも1つのメチルで置換されたフルオレニル、少なくとも1つのフェニルで置換されたフルオレニル、少なくとも1つのメチルで置換されたベンゾフルオレニル、カルバゾリル、少なくとも1つのメチルで置換されたベンゾカルバゾリル、フェニルで置換されたピリジル、及びジベンゾチオフェニルから選択される少なくとも1つであってもよい。
【0023】
式2において、L
2は、単結合、置換もしくは非置換(C6−C30)アリーレン、または置換もしくは非置換の窒素含有(3〜30員)ヘテロアリーレンを表し、好ましくは、単結合、置換もしくは非置換(C6−C25)アリーレン、または置換もしくは非置換の窒素含有(5〜25員)ヘテロアリーレンを表し、より好ましくは、単結合、置換もしくは非置換(C6−C18)アリーレン、または置換もしくは非置換の窒素含有(5〜18員)ヘテロアリーレンを表す。具体的には、L
2は、単結合、非置換フェニレン、非置換ナフチレン、非置換ビフェニレン、少なくとも1つのメチルで置換されたフルオレニレン、非置換キナゾリニレン、非置換ピリジレン、または非置換キノリレンであってもよい。
【0024】
式2及び式2−bにおいて、R
1〜R
3は各々独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキル、置換もしくは非置換トリ(C1−C30)アルキルシリル、置換もしくは非置換ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換トリ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C6−C30)アリールアミノ、または置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノを表すか、または隣接するR
1〜R
3に連結して、置換もしくは非置換の単環もしくは多環(C3−C30)の脂環式環もしくは芳香環、またはそれらの組み合わせを形成し、その炭素原子(複数可)は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で置き換えてもよい。好ましくは、R
1〜R
3は各々独立して、水素、または置換もしくは非置換(C6−C25)アリールを表すか、または隣接するR
1〜R
3に連結して、置換もしくは非置換の単環もしくは多環(C3−C25)の脂環式環もしくは芳香環、またはそれらの組み合わせを形成し、その炭素原子(複数可)は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で置き換えてもよい。より好ましくは、R
1〜R
3は各々独立して、水素、または置換もしくは非置換(C6−C18)アリールを表すか、または隣接するR
1〜R
3に連結して非置換の単環もしくは多環(C3−C18)芳香環を形成する。例えば、R
1〜R
3は各々独立して、水素もしくは非置換フェニルを表すか、または隣接するR
1〜R
3と連結して非置換ベンゼン環を形成する。
【0025】
式2−bにおいて、Rは、水素、重水素、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリール、置換もしくは非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキル、置換もしくは非置換トリ(C1−C30)アルキルシリル、置換もしくは非置換ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換トリ(C6−C30)アリールシリル、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、置換もしくは非置換のモノ−もしくはジ−(C6−C30)アリールアミノ、または置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノを表し、好ましくは、置換もしくは非置換(C6−C25)アリール、または置換もしくは非置換(5〜30員)ヘテロアリールを表し、より好ましくは、置換もしくは非置換(C6−C18)アリール、または置換もしくは非置換(5〜25員)ヘテロアリールを表す。具体的には、Rは、非置換フェニル、非置換ナフチル、少なくとも1つのメチルで置換されたフルオレニル、または非置換ピリジルであってもよい。
【0026】
式1及び2において、ヘテロアリール(ヘテロアリーレン)は、B、N、O、S、Si、及びPから選択される少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくはN及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する。
【0027】
本開示の一実施形態に従って、式1において、Ar
1及びAr
2は各々独立して、置換もしくは非置換(C6−C25)アリール、または置換もしくは非置換(5〜30員)ヘテロアリールを表し、L
1は、置換もしくは非置換(C6−C25)アリーレンを表し、R
11及びR
12は各々独立して、水素、または置換もしくは非置換(C6−C25)アリールを表すか、または隣接するR
11及びR
12に連結して置換もしくは非置換の単環もしくは多環(C3−C25)芳香環を形成する。
【0028】
本開示の別の実施形態に従って、式1において、Ar
1及びAr
2は各々独立して、置換もしくは非置換(C6−C20)アリール、または置換もしくは非置換(5〜25員)ヘテロアリールを表し、L
1は、置換もしくは非置換(C6−C18)アリーレンを表し、R
11及びR
12は各々独立して、水素、または置換もしくは非置換(C6−C18)アリールを表すか、または隣接するR
11及びR
12に連結して少なくとも1つの非置換ベンゼン環を形成する。
【0029】
本開示の一実施形態に従って、式2において、Maは、置換もしくは非置換の窒素含有(5〜25員)ヘテロアリールを表し、L
2は、単結合、置換もしくは非置換(C6−C25)アリーレン、または置換もしくは非置換の窒素含有(5〜25員)ヘテロアリーレンを表し、R
1〜R
3は各々独立して、水素、または置換もしくは非置換(C6−C25)アリールを表すか、または隣接するR
1〜R
3に連結して、置換もしくは非置換の単環もしくは多環(C3−C25)の脂環式環もしくは芳香環、またはそれらの組み合わせを形成し、その炭素原子(複数可)は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で置き換えてもよい。Rは、置換もしくは非置換(C6−C25)アリール、または置換もしくは非置換(5〜30員)ヘテロアリールを表す。
【0030】
本開示の別の実施形態に従って、式2において、Maは、置換された窒素含有(5〜18員)ヘテロアリールを表し、L
2は、単結合、置換もしくは非置換(C6−C18)アリーレン、または置換もしくは非置換の窒素含有(5〜18員)ヘテロアリーレンを表し、好ましくは、R
1〜R
3は各々独立して、水素、または置換もしくは非置換(C6−C18)アリールを表すか、または隣接するR
1〜R
3に連結して非置換の単環もしくは多環(C3−C18)芳香環を形成し、Rは、置換もしくは非置換(C6−C18)アリール、または置換もしくは非置換(5〜25員)ヘテロアリールを表す。
【0031】
本開示の1つの態様に従って、本開示の複数のホスト材料は、少なくとも1つの第1のホスト化合物及び少なくとも1つの第2のホスト化合物を含み、第1のホスト化合物は式1で表され、第2のホスト化合物は式2及び式2−aで表され、それらは、式2のa及びb、b及びc、c及びd、e及びf、f及びg、もしくはg及びhの位置と、式2−aの*の位置で縮合して少なくとも1つの環:
【0033】
を形成し、式中、Ma、L
2、R
1、R
2、n、及びmは上で定義されているとおりである。
【0034】
本開示の別の態様によれば、本開示の複数のホスト材料は、少なくとも1つの第1のホスト化合物及び少なくとも1つの第2のホスト化合物を含み、第1のホスト化合物は式1で表され、第2のホスト化合物は式2及び式2−bで表され、それらは、式2のe及びf、f及びg、もしくはg及びhの位置と、式2−bの*の位置で縮合して環:
【0036】
を形成し、式中、Ma、L
2、R
1〜R
3、R、n、m、及びlは上で定義されているとおりである。
【0037】
本開示のさらなる態様によれば、式1は、下記の式1−1〜1−3:
【0039】
のいずれか1つによって表すことができ、式中、Ar
1、Ar
2、L
1、R
11、R
12、p、及びqは式1で定義されているとおりである。
【0040】
本開示のさらなる態様によれば、式2は、下記の式2−1〜2−5:
【0042】
のいずれか1つによって表すことができ、式中、Ma、L
2、R
1〜R
3、R、n、m、及びlは式2で定義されているとおりである。
【0043】
本明細書において、「(C1−C30)アルキル」という用語は、鎖を構成する1〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキルを意味し、炭素原子の数は、好ましくは1〜20個、より好ましくは1〜10個である。上記アルキルとしては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル等を挙げることができる。「(C2−C30)アルケニル」という用語は、鎖を構成する2〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルケニルを意味し、炭素原子の数は、好ましくは2〜20個、より好ましくは2〜10個である。上記アルケニルとしては、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチルブト−2−エニル等を挙げることができる。「(C2−C30)アルキニル」という用語は、鎖を構成する2〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキニルを意味し、炭素原子の数は、好ましくは2〜20個、より好ましくは2〜10個である。上記アルキニルとしては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチルペンテ−2−イニル等を挙げることができる。「(C3−C30)シクロアルキル」という用語は、3〜30個の環骨格炭素原子を有する単環または多環炭化水素であり、炭素原子数は、好ましくは3〜20個、より好ましくは3〜7個である。上記シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を挙げることができる。用語「(3〜7員)ヘテロシクロアルキル」は、B、N、O、S、Si、及びP、好ましくはO、S、及びNからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む3〜7個、好ましくは5〜7個の環骨格原子を有するシクロアルキルである。上記ヘテロシクロアルキルとしては、テトラヒドロフラン、ピロリジン、チオラン、テトラヒドロピラン等を挙げることができる。「(C6−C30)アリール(アリーレン)」という用語は、6〜30個の環骨格炭素原子を有する芳香族炭化水素から誘導された単環または縮合環ラジカルであり、その環骨格炭素原子の数は、好ましくは6〜20個であり、部分的に飽和していてもよく、またスピロ構造を含んでいてもよい。上記アリールとしては、フェニル、ビフェニル、テルフェニル、ナフチル、ビナフチル、フェニルナフチル、ナフチルフェニル、フルオレニル、フェニルフルオレニル、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、フェナントレニル、フェニルフェナントレニル、アントラセニル、インデニル、トリフェニレニル、ピレニル、テトラセニル、ペリレニル、クリセニル、ナフタセニル、フルオランテニル等を挙げることができる。用語「(3〜30員)ヘテロアリール(ヘテロアリーレン)」は、B、N、O、S、Si、及びPからなる群から選択される少なくとも1個、好ましくは1〜4個のヘテロ原子を含む3〜30個の環骨格原子を有するアリールである。上記ヘテロアリールは、単環であってもよく、または少なくとも1つのベンゼン環と縮合した縮合環であってもよく、部分的に飽和していてもよく、少なくとも1つのヘテロアリールまたはアリール基を、単結合を介してヘテロアリール基に連結させることによって形成されたものであってもよい。上記ヘテロアリールとしては、単環型ヘテロアリール、例えばフリル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、及びピリダジニル等、及び縮合環型ヘテロアリール、例えばベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソインドリル、インドリル、ベンゾインドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シ
ンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジル、カルバゾリル、フェノキサジニル、フェナントリジニル、及びベンゾジオキソリル等を挙げることができる。さらに、「ハロゲン」にはF、Cl、Br、及びIが含まれる。
【0044】
本明細書において、「置換もしくは非置換」という表現における「置換」とは、ある特定の官能基中の水素原子が別の原子または別の官能基で、すなわち置換基で置き換えられることを意味する。式1及び2のAr
1、Ar
2、L
1、R
11、R
12、Ma、L
2、R
1〜R
3、及びRにおいて、置換(C1−C30)アルキル、置換(C6−C30)アリール(アリーレン)、置換(3〜30員)ヘテロアリール(ヘテロアリーレン)、置換(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリール、置換(C3−C30)シクロアルキル、置換トリ(C1−C30)アルキルシリル、置換ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、置換(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、置換トリ(C6−C30)アリールシリル、置換モノ−もしくはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、置換モノ−もしくはジ−(C6−C30)アリールアミノ、置換(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノ、置換された窒素含有(3〜30員)ヘテロアリール、及び置換された単環もしくは多環の(C3−C30)脂環式環もしくは芳香環、またはそれらの組み合わせの置換基は各々独立して、重水素、
ハロゲン、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ヒドロキシル、(C1−C30)アルキル、ハロ(C1−C30)アルキル、(C2−C30)アルケニル、(C2−C30)アルキニル、(C1−C30)アルコキシ、(C1−C30)アルキルチオ、(C3−C30)シクロアルキル、(C3−C30)シクロアルケニル、(3〜7員)ヘテロシクロアルキル、(C6−C30)アリールオキシ、(C6−C30)アリールチオ、非置換またはシアノで置換された(C6−C30)アリール、非置換または(C1−C30)アルキルもしくは(C6−C30)アリールで置換された(5〜30員)ヘテロアリール、トリ(C1−C30)アルキルシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、(C1−C30)アルキルジ(C6−C30)アリールシリル、アミノ、モノ−またはジ−(C1−C30)アルキルアミノ、モノ−またはジ−(C6−C30)アリールアミノ、(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールアミノ、(C1−C30)アルキルカルボニル、(C1−C30)アルコキシカルボニル、(C6−C30)アリールカルボニル、ジ(C6−C30)アリールボロニル、ジ(C1−C30)アルキルボロニル、(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールボロニル、(C6−C30)アリール(C1−C30)アルキル、及び(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールからなる群から選択される少なくとも1つであり、好ましくは、重水素、(C1−C20)アルキル、非置換またはシアノで置換された(C6−C25)アリール、非置換または(C1−C20)アルキルもしくは(C6−C25)アリールで置換された(5〜25員)ヘテロアリール、モノ−またはジ−(C6−C25)アリールアミノ、及び(C1−C20)アルキル(C6−C25)アリールからなる群から選択される少なくとも1つであり、より好ましくは、重水素、(C1−C10)アルキル、非置換またはシアノで置換された(C6−C25)アリール、非置換または(C1−C10)アルキルもしくは(C6−C18)アリールで置換された(5〜18員)ヘテロアリール、ジ(C6−C18)アリールアミノ、及び(C1−C10)アルキル(C6−C18)アリールからなる群から選択される少なくとも1つであり、例えば、重水素、非置換メチル、非置換もしくはシアノで置換されたフェニル、非置換ナフチルフェニル、非置換ナフチル、非置換ビフェニル、ジメチルで置換されたフルオレニル、ジフェニルで置換されたフルオレニル、ジメチルで置換されたベンゾフルオレニル、非置換カルバゾリル、ジメチルで置換されたベンゾカルバゾリル、フェニルで置換されたピリジル、非置換ジベンゾチオフェニル、または非置換ジフェニルアミノであってもよい。
【0045】
式1で表される第1のホスト化合物としては、以下の化合物が挙げられるが、それらに限定されない。
【0049】
本開示による式1で表される化合物は、当業者には既知の合成方法によって、例えば、限定するものではないが、韓国特許出願公開第2013−0084960号(2013年7月26日)及び韓国特許出願公開2013−0106255(2013年9月27日)で開示されている方法を参照して製造することができる。
【0050】
式2で表される第2のホスト化合物としては、以下の化合物が挙げられるが、それらに限定されない。
【0058】
本発明による式2で表される化合物は、当業者に既知の合成方法によって、特に、多くの特許文献、例えば、限定するものではないが、韓国特許出願公開第2016−0099471号(2016年8月22日)、韓国特許出願公開第2015−0135109号(2015年12月2日)、韓国特許第1603070号(2016年3月8日)、韓国特許第1477613号(2014年12月23日)、韓国特許出願公開第2015−0077513号(2015年7月8日)、韓国特許第1511072号(2015年4月6日)、及び韓国特許第1531904号(2015年6月22日)で開示されている方法を使用して、製造することができる。
【0059】
本開示による有機電界発光デバイスは、アノード、カソード、アノードとカソードとの間に少なくとも1つの発光層を含む。発光層はホスト及びリン光ドーパントを含む。ホストは、複数のホスト化合物を含み、複数のホスト化合物のうちの少なくとも第1のホスト化合物は式1で表すことができ、第2のホスト化合物は式2で表すことができる。
【0060】
発光層は、光が放射される層であり、単層であり得るか、または2つ以上の層が積み重ねられている複数の層であり得る。発光層において、ホスト化合物を基準としてドーパント化合物のドーピング濃度は20重量%未満であることが好ましい。
【0061】
本開示による有機電界発光デバイスに含まれるドーパントは、好ましくは少なくとも1つのリン光ドーパントである。本開示による有機電界発光デバイスに含まれるリン光ドーパント材料は、特に限定されるものではないが、好ましくは、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銅(Cu)、及び白金(Pt)の金属化錯体化合物から選択することができ、より好ましくは、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銅(Cu)、及び白金(Pt)のオルト金属化錯体化合物から選択することができ、さらにより好ましくは、オルト金属化イリジウム錯体化合物から選択することができる。
【0062】
本開示による有機電界発光デバイスに含まれるドーパントは、好ましくは、以下の式101〜104で表される化合物から選択される。
【0064】
式中、Lは、以下の構造から選択される。
【0066】
式中、R
100、R
134、及びR
135は各々独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル、または置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキルを表し、
R
101〜R
109及びR
111〜R
123はそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、非置換もしくは重水素あるいはハロゲンで置換された(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキル、置換もしくは非置換(C6−C30)アリール、シアノ、または置換もしくは非置換(C1−C30)アルコキシを表し、R
106〜R
109は、隣接するR
106〜R
109に連結して、置換もしくは非置換縮合環、例えば、非置換もしくはアルキルで置換されたフルオレン、非置換もしくはアルキルで置換されたジベンゾチオフェン、または非置換もしくはアルキルで置換されたジベンゾフランを形成することができ、R
120〜R
123は、隣接するR
120〜R
123に連結して、置換または非置換縮合環、例えば、非置換またはアルキル、アリール、アリールアルキル、及びアルキルアリールから選択される少なくとも1つで置換されたキノリンを形成することができ、
R
124〜R
133及びR
136〜R
139は各々独立して、水素、重水素、ハロゲン、置換もしくは非置換(C1−C30)アルキル、または置換もしくは非置換(C6−C30)アリールを表し、R
124〜R
127は、隣接するR
124〜R
127に連結して、置換もしくは非置換縮合環、例えば、非置換もしくはアルキル置換フルオレン、非置換もしくはアルキル置換ジベンゾチオフェン、または非置換もしくはアルキルで置換されたジベンゾフランを形成することができ、
XはCR
21R
22、O、またはSを表し、
R
21及びR
22は各々独立して、置換もしくは非置換(C1−C10)アルキル、または置換もしくは非置換 (C6−C30)アリールを表し、
R
201〜R
211は各々独立して、水素、重水素、ハロゲン、非置換もしくは重水素あるいはハロゲン置換(C1−C30)アルキル、置換もしくは非置換(C3−C30)シクロアルキル、または非置換もしくはアルキルあるいは重水素で置換された(C6−C30)アリールを表し、R
208〜R
211は、隣接するR
208〜R
211に連結して、置換もしくは非置換縮合環、例えば、非置換もしくはアルキルで置換されたフルオレン、非置換もしくはアルキルで置換されたジベンゾチオフェン、または非置換もしくはアルキルで置換されたジベンゾフランを形成することができ、
f及びgは各々独立して、1〜3の整数を表し、fまたはgが2以上の整数である場合、各R
100は同じであっても異なっていてもよく、
sは1〜3の整数を表す。
【0067】
具体的には、ドーパント材料としては以下のものが挙げられる。
【0073】
本開示の有機電界発光デバイスは、有機層において、アリールアミン系化合物及びスチリルアリールアミン系化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含むことができる。
【0074】
さらに、本開示の有機電界発光デバイスにおいて、有機層は、周期表における、第1族金属、第2族金属、第4周期遷移金属、第5周期遷移金属、ランタノイド、及びd遷移元素の有機金属からなる群から選択される少なくとも1つの金属、または該金属を含む少なくとも1つの錯体化合物をさらに含むことができる。
【0075】
本開示の有機電界発光デバイスにおいて、カルコゲニド層、金属ハロゲン化物層、及び金属酸化物層から選択される少なくとも1つの層(以下、「表面層」)が、好ましくは、一方または両方の電極の内面(複数可)に配設され得る。具体的には、シリコンまたはアルミニウムのカルコゲニド(酸化物を含む)層が、好ましくは、電界発光媒体層のアノード表面に配設され、金属ハロゲン化物層または金属酸化物層が、好ましくは、電界発光媒体層のカソード表面に配設される。係る表面層は、有機電界発光デバイスに動作安定性を提供することができる。好ましくは、カルコゲニドはSiO
X(1≦X≦2)、AlO
X(1≦X≦1.5)、SiON、SiAlON等を含み、該金属ハロゲン化物はLiF、MgF
2、CaF
2、希土類金属フッ化物等を含み、該金属酸化物はCs
2O、Li
2O、MgO、SrO、BaO、CaO等を含む。
【0076】
アノードと発光層との間には、正孔注入層、正孔輸送層、正孔補助層、発光補助層、または電子ブロック層、またはそれらの組み合わせを使用することができる。アノードから正孔輸送層または電子ブロック層への正孔注入障壁(または正孔注入電圧)を低下させるために、正孔注入層に多層を使用することができる。2つの化合物を各層で同時に使用することができる。正孔輸送層または電子ブロック層も多層で形成することができる。正孔補助層または発光補助層は、正孔輸送層と発光層との間に配設することができ、正孔の輸送速度を調節することができる。正孔補助層または発光補助層は、有機電界発光デバイスの効率及び/または寿命を改善する効果を有することができる。
【0077】
発光層とカソードとの間には、電子バッファ層、正孔ブロック層、電子輸送層、または電子注入層、またはそれらの組み合わせから選択される層を使用することができる。電子の注入を制御し、発光層と電子注入層との間の界面特性を向上させるために、電子バッファ層に多層を使用することができる。2つの化合物を各層で同時に使用することができる。正孔ブロック層または電子輸送層もまた、多層で形成してもよく、各層は2つ以上の化合物を含むことができる。
【0078】
本開示の有機電界発光デバイスでは、電子輸送性化合物と還元性ドーパントとの混合領域、または正孔輸送性化合物と酸化性ドーパントとの混合領域が、好ましくは、一対の電極の少なくとも一方の表面に配設される。この場合、電子輸送性化合物はアニオンに還元され、したがって、混合領域から電界発光媒体へと電子を注入かつ輸送することがより容易になる。さらに、正孔輸送性化合物はカチオンに酸化され、したがって、混合領域から電界発光媒体へと正孔を注入かつ輸送することがより容易になる。好ましくは、酸化性ドーパントとしては、様々なルイス酸及び受容体化合物が挙げられ、還元性ドーパントとしては、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、希土類金属、及びそれらの混合物が挙げられる。還元性ドーパント層を電荷発生層として使用して、2つ以上の発光層を有し、かつ白色光を放射する有機電界発光デバイスを調製することができる。
【0079】
本開示の有機電界発光デバイスの各層を形成するために、真空蒸発、スパッタリング、プラズマめっき、及びイオンめっき法等の乾式膜形成法、またはスピンコーティング、浸漬コーティング、及びフローコーティング法等の湿式膜形成法を使用することができる。本開示の第1及び第2のホスト化合物は、共蒸発または混合物蒸発され得る。
【0080】
湿式膜形成法を用いる場合、各層を形成する材料をエタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の任意の適切な溶媒中に溶解または拡散させて薄膜を形成してもよい。溶媒は、各層を形成する材料を溶解または拡散させることができ、成膜性に問題がない任意の溶媒であってよい。
【0081】
本開示の有機電界発光デバイスを使用することによって、表示システムまたは照明システムを製造することができる。
【0082】
以下、本開示のホスト化合物の調製方法、及びその化合物を含むデバイスの特性を、本開示の代表的な化合物を参照しつつ詳細に説明する。しかしながら、本開示は、以下の実施例によって限定されるものではない。
【0085】
1)化合物E1−1の調製
30gの化合物A(138mmol)、58.6gの1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(207mmol)、13.1gのCuI(69mmol)、18.6mLのエチレンジアミン(276mmol)、73gのK
3PO
4(345mmol)、700mLのトルエンを反応容器に注ぎ、その混合物を120℃で12時間撹拌した。反応完了後、反応生成物を蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、42gの化合物E1−1(収率82%)を得た。
【0086】
2)化合物H1−1の調製
15gの化合物E1−1(40mmol)、10.8gの化合物E1−2(36mmol)、0.4gの酢酸パラジウム(II)(1.8mmol)、1.8mLのトリ−tert−ブチルホスフィン(3.6mmol)、10.5gのナトリウムtert−ブトキシド(110mmol)、及び185mLのo−キシレンを反応容器に注ぎ、その混合物を、150℃で2時間、還流下で撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、8.9gの化合物H1−1(収率42%)を得た。
【0090】
1)化合物E2−1の調製
30gの化合物B(101mmol)及び500mLのジメチルホルムアミド(DMF)を反応容器に入れ、その混合物を、窒素雰囲気下、−5℃で30分間撹拌した。500mLのDMF中に溶解させた15.7gのN−ブロモスクシンアミド(NBS)(91mmol)の溶液を反応容器にゆっくりと滴下した。反応完了後、反応生成物をチオ硫酸ナトリウムで洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、30gの化合物E2−1(収率79%)を得た。
【0091】
2)化合物E2−2の調製
6gの化合物E2−1(16mmol)、3.9gのフェニルボロン酸(32mmol)、0.93gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.8mmol)、8.52gのリン酸水素カリウム(40mmol)、53mLのトルエン、13mLのエタノール、及び13mLの蒸留水を反応容器に注ぎ、その混合物を、150℃で2時間、還流下で撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、5.5gの化合物E2−2(収率92%)を得た。
【0092】
3)化合物H1−56の調製
8.6gの化合物C(21.5mmol)、8.0gの化合物E2−2(21.5mmol)、0.39gのトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(O)(Pd
2(dba)
3)(0.43mmol)、0.52gのトリ(o−トリル)ホスフィン(1.72mmol)、3.1gのナトリウムtert−ブトキシド(32.3mmol)、及び108mLのトルエンを反応容器に注ぎ、その混合物を、120℃で3時間、還流下で撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、8.3gの化合物H1−56(収率56%)を得た。
【0096】
1)化合物E3−1の調製
50gの化合物D(299mmol)、127gの1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(449mmol)、28.4gのCuI(150mmol)、40mLのエチレンジアミン(598mmol)、159gのリン酸水素カリウム(747mmol)、及び1500mLのトルエンを反応容器に注ぎ、その混合物を120℃で12時間撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、74gの化合物E3−1(収率77%)を得た。
【0097】
2)化合物E2−1の調製
30gの化合物B(101mmol)及び500mLのジメチルホルムアミド(DMF)を反応容器に入れ、その混合物を、窒素雰囲気下、−5℃で30分間撹拌した。500mLのDMF中に溶解させた15.7gのN−ブロモスクシンアミド(NBS)(91mmol)の溶液を反応容器にゆっくりと滴下した。反応完了後、反応生成物をチオ硫酸ナトリウムで洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、30gの化合物E2−1(収率79%)を得た。
【0098】
3)化合物E3−2の調製
6gの化合物E2−1(16mmol)、3.9gのフェニルボロン酸(32mmol)、0.93gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.8mmol)、8.52gのリン酸水素カリウム(40mmol)、53mLのトルエン、13mLのエタノール、及び13mLの蒸留水を反応容器に注ぎ、その混合物を、125℃で2時間、還流下で撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、5.5gの化合物E3−2(収率92%)を得た。
【0099】
4)化合物H1−48の調製
4.8gの化合物E3−1(15mmol)、5.5gの化合物E3−2(15mmol)、0.27gのトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(O)(Pd
2(dba)
3)(0.30mmol)、0.36gのトリ(o−トリル)ホスフィン(1.0mmol)、2.86gのナトリウムtert−ブトキシド(30mmol)、及び75mLのトルエンを反応容器に注ぎ、その混合物を、125℃で3時間、還流下で撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、5.5gの化合物H1−48(収率60.2%)を得た。
【0103】
1)化合物Fの調製
10gの7H−ジベンゾ[c,g]カルバゾール(37.4mmol)、21.1gの1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(74.8mmol)、3.56gのCuI(18.7mmol)、2.5mLのエチレンジアミン(37.4mmol)、23.8gのK
3PO
4(112.2mmol)、187mLのトルエンをフラスコに注ぎ、その混合物を溶解し、120℃で3時間、還流下で撹拌した。反応完了後、水を添加することによって反応を停止させ、有機層を酢酸エチルで抽出した。残りの水分を、硫酸マグネシウムを使用することによって除去した。得られた生成物を乾燥させ、カラムクロマトグラフィーによって精製して12gの化合物F(収率76.4%)を得た。
【0104】
2)化合物Gの調製
20gの4−ブロモ−N−フェニルアニリン(80.6mmol)、17.2gのナフタレン−2−イルボロン酸(96.7mmol)、4.65gのPd(PPh
3)
4(4.03mmol)、33.4gのK
2CO
3(241.8mmol)、240mLのトルエン、124mLのエタノール、及び124mLの蒸留水をフラスコに注ぎ、その混合物を、120℃で5時間、還流下で撹拌した。得られた固体を濾過し、カラムクロマトグラフィーによって精製して18gの化合物G(収率75.6%)を得た。
【0105】
3)化合物H1−22の調製
6gの化合物F(14.2mmol)、3.8gの化合物G(15.6mmol)、159mgのPd(OAc)
2(0.71mmol)、0.7mLのP(t−Bu)
3(1.42mmol)、4.2gのNatOBu(42.6mmol)、及び70mLのキシレンをフラスコに注ぎ、その混合物を、150℃で5時間、還流下で撹拌した。反応完了後、水を添加することによって反応を停止させ、有機層を酢酸エチルで抽出した。残りの水分を、硫酸マグネシウムを使用することによって除去した。得られた生成物を乾燥させ、カラムクロマトグラフィーによって精製して5gの化合物HI−22(収率55%)を得た。
【0109】
1)化合物E3−1の調製
50gの化合物D(299mmol)、127gの1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(449mmol)、28.4gのCuI(150mmol)、40mLのエチレンジアミン(598mmol)、159gのリン酸水素カリウム(747mmol)、及び1500mLのトルエンを反応容器に注ぎ、その混合物を120℃で12時間撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、74gの化合物E3−1(収率77%)を得た。
【0110】
2)化合物E2−1の調製
30gの化合物B(101mmol)及び500mLのジメチルホルムアミド(DMF)を反応容器に入れ、その混合物を、窒素雰囲気下、−5℃で30分間撹拌した。500mLのDMF中に溶解させた15.7gのN−ブロモスクシンアミド(NBS)(91mmol)の溶液を反応容器にゆっくりと滴下した。反応完了後、反応生成物をチオ硫酸ナトリウムで洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、30gの化合物E2−1(収率79%)を得た。
【0111】
3)化合物E2−3の調製
23gの化合物E2−1(61mmol)、15.9gのナフタレン−2−ボロン酸(92mmol)、3.6gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.1mmol)、32.6gのリン酸水素カリウム(154mmol)、300mLのトルエン、75mLのエタノール、及び75mLの蒸留水を反応容器に注ぎ、その混合物を、125℃で2時間、還流下で撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、25gの化合物E2−3(収率96%)を得た。
【0112】
4)化合物H1−49の調製
6.5gの化合物E3−1(20mmol)、7.8gの化合物E2−3(18.5mmol)、0.27gの酢酸パラジウム(II)(0.9mmol)、0.9mLのトリ−tert−ブチルホスフィン(1.8mmol)、5.3gのナトリウムtert−ブトキシド(55mmol)、及び90mLのo−キシレンを反応容器に注ぎ、その混合物を、150℃で3時間、還流下で撹拌した。反応が完了した後、反応生成物を、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、4gの化合物H1−49(収率33%)を得た。
【0114】
デバイス例1−1〜1−22、1−24〜1−30:本開示の第1及び第2のホスト化合物をホストとして共蒸発させることによるOLEDデバイスの製造
本開示によるホスト化合物を用いることによってOLEDデバイスを製造した。OLEDデバイス(GEOMATEC CO.,LTD.,日本)用のガラス基板上の透明電極インジウムスズ酸化物(ITO)薄膜(10Ω/sq)を、アセトン、エタノール、及び蒸留水での連続超音波洗浄に供し、次いでイソプロパノール中で保管した。次いで、ITO基板を真空蒸着装置の基板ホルダ上に載置した。化合物HI−1を真空蒸着装置のセルに導入し、次いで装置のチャンバ内の圧力を10
−6トルに制御した。その後、セルに電流を印加して上記の導入された材料を蒸発させることにより、ITO基板上に80nmの厚さを有する第1の正孔注入層を形成した。次に、化合物HI−2を真空蒸着装置の別のセルに導入し、電流をそのセルに印加することにより蒸発させ、それにより5nmの厚さを有する第2の正孔注入層を第1の正孔注入層上に形成した。次いで、化合物HT−1を真空蒸着装置の別のセルに導入し、電流をそのセルに印加することによって蒸発させ、それにより10nmの厚さを有する第1の正孔輸送層を第2の正孔注入層上に形成した。次いで、化合物HT−3を真空蒸着装置の別のセルに導入し、電流をそのセルに印加することによって蒸発させ、それにより60nmの厚さを有する第2の正孔輸送層を第1の正孔輸送層上に形成した。正孔注入層及び正孔輸送層の形成後、その上に発光層を以下のようにして形成した。表1及び表2に示した第1のホスト材料をホストとして真空蒸着装置の1つのセルに導入し、表1及び表2に示した第2のホスト材料をホストとして別のセルに導入し、表1及び表2に示したドーパント材料をドーパントとして他のセルに導入した。2つの材料を異なる比率で蒸発させ、2つのホストを同じ1:1の同じ比率で蒸発させ、ホスト及びドーパントの総量に基づいて3重量%のドーピング量でドーパントを堆積させて、40nmの厚さを有する発光層を第2の正孔輸送層上に形成した。次いで、化合物ET−1及び化合物EI−1を他の2つのセルに導入し、それぞれ1:1の比率で蒸発させて、発光層の上に厚さ30nmを有する電子輸送層を形成した。化合物EI−1を、2nmの厚さを有する電子注入層として電子輸送層上に堆積させた後、80nmの厚さを有するAlカソードを別の真空蒸着装置によって、電子注入層上に堆積させた。このようにしてOLEDデバイスを製造した。
【0116】
デバイス例1−23本開示の第1及び第2のホスト化合物をホストとして共蒸発させることによるOLEDデバイスの製造
厚さ90nmを有する第1の正孔注入層を形成し、下記表1に示した第1及び第2のホストを使用して発光層を形成し、そして厚さ35nmを有する電子輸送層を形成した以外は、デバイス例1−1と同じ仕方でOLEDデバイスを製造した。
【0117】
デバイス例1−1〜1−14、1−16〜1−17:本開示の第2のホスト化合物のみをホストとして含むOLEDデバイスの製造
以下の表1または表2に示した第2のホストのみを発光層のホストとして使用した以外は、デバイス実施例1−1と同じ仕方でOLEDデバイスを製造した。
【0118】
比較例1−15:本開示の第2のホスト化合物のみをホストとして含むOLEDデバイスの製造
以下の表1に示した第2のホストのみを発光層を形成するためのホストとして使用した以外は、デバイス例1−23と同じ仕方でOLEDデバイスを製造した。
【0119】
比較例2−1及び2−2:本開示の第1のホスト化合物のみをホストとして含むOLEDデバイスの製造
以下の表1に示した第1のホストのみを発光層のホストとして使用した以外は、デバイス実施例1−1と同じ仕方でOLEDデバイスを製造した。
【0120】
以下の表1における寿命(T97)は、5,000ニット及び一定電流における輝度の100%から97%まで減少するのにかかった時間として測定した。
【0124】
以下の表2における寿命(T99)は、5,000ニット及び一定電流において、輝度が100%から99%まで減少するのにかかった時間として測定した。
【0126】
デバイス例2−1〜2−3:本開示の第1及び第2のホスト化合物をホストとして共蒸発させることによるOLEDデバイスの製造
正孔輸送層として化合物HT−3の代わりに化合物HT−2を使用し、以下の表3に示した第1及び第2のホストを使用して発光層を形成し、そして厚さ35nmを有する電子輸送層を形成した以外は、デバイス例1−1と同じ仕方でOLEDデバイスを製造した。さらに、下記の表3における寿命(T99)は、上記の表2と同じ仕方で測定した。
【0127】
比較例3−1〜3−3:本開示の第2のホスト化合物のみをホストとして含むOLEDデバイスの製造
以下の表3に示した第2のホストのみを発光層のホストとして使用した以外は、デバイス実施例2−1と同じ仕方でOLEDデバイスを製造した。
【0129】
上記のデバイス例及び比較例から、本開示の複数のホスト材料を含むOLEDデバイスは、本開示で開示される第1のホスト材料のみを含むOLEDデバイス、または本開示で開示される第2のホスト材料のみを含むOLEDデバイスと比較して、改善された寿命特性を有することが認められる。