【課題を解決するための手段】
【0008】
これは、請求項1に記載の方法、および請求項7または8に記載の診断検査室システムによって実現される。
本発明の第1の態様は、制御装置および管分析装置を備える診断検査室自動化システムにおいて試料管をハンドリングする方法に関し、管分析装置は、管識別装置読取り装置、管タイプ認識ユニット、試料色決定ユニット、および管均一性ユニットを備える。
【0009】
管識別装置読取り装置は、試料管の管識別装置を読み取って試料管のタイプを決定する。たとえば、バーコードが管に取り付けられ、管内の試料が血液、尿、唾液、血清、または任意の他の生物学的試料であるかどうかを決定する。管上または管内の、取り付けられる他の識別子もしくは印、もしくはRFIDのような送信機も考えられる。さらに、試料管のタイプは、遠心分離されたか、または遠心分離されていないかに分類することができる。別のさらなる分類は、脂肪血症性、溶血性、または黄疸性でもよい。全血においては、サブ分類は混合されたもの、沈殿されたもの、遠心分離されたもの、またはゲルを伴って遠心分離されたものでもよい。したがって、試料管タイプは、たとえば尿、脂肪血症性または全血、沈殿されたものまたは唾液、黄疸性、または血清、黄疸性などであり得る。
【0010】
管タイプ認識装置は、管のタイプを識別する。通常、検査室では、高さ、直径、形、材料、およびキャップの異なる様々な種類の管が使用される。
試料色決定ユニットは、試料管内の試料の色を決定する。
【0011】
管均一性ユニットは、管内の試料の均一性を決定する。ここでは、均一性は、構成粒子の硬度、密度、粘度、または運動もしくは分離に対する抵抗性を意味する。
決定された試料管タイプ、管タイプ、試料の色、および試料の均一性は、各データ接続システムを介して制御装置に送られる。
【0012】
データ接続システムは、装置用の各受信機および送信機、および信号伝搬手段を備える。
制御装置は、管のタイプ、試料の色、および管内の試料の均一性の情報のうちの少なくとも1つまたは複数、またはすべてから把握(construe)される、把握試料管タイプを決定する。
【0013】
制御装置は、試料管タイプが把握試料管タイプと一致するかどうかを検査し、不一致の場合には、試料管タイプから把握試料管タイプへと、使用されている試料管タイプを変更する。
【0014】
診断検査室自動化システムは、使用されている試料管タイプに従って管をハンドリングする。
本発明の別の態様は、制御装置が管のタイプ、試料の色、および管内の試料の均一性の情報のうちの1つまたは複数から把握タイプの信頼度レベルを決定し、信頼度レベルが所定の信頼度レベルを上回るかまたは等しい場合にのみ、使用されている試料管タイプを試料管タイプから把握試料管タイプへと変更する、方法である。
【0015】
本発明の方法の別の態様では、管タイプは、そのキャップの幾何形状、そのキャップの色、およびその管の幾何形状のうちの1つまたは複数によって決定される。
本発明の別の態様は、管タイプ認識装置がカメラであり、カメラの制御ユニットが、画像処理法によってキャップの幾何形状およびキャップの色を決定する、方法である。
【0016】
本発明の方法の追加の態様では、管均一性ユニットは、管を走査することによって管の均一性を決定するレーザ液位検出ユニットである。
本発明の方法のさらなる態様では、管識別読取り装置は、管に取り付けられたバーコードを読み取るバーコード読取り装置である。
【0017】
本発明の別の態様は、先行する態様のうちのいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された手段によって特徴付けられる診断検査室自動化システムである。
本発明のさらなる態様は、制御装置および管分析装置を備える診断検査室自動化システムであって、管分析装置が、管識別装置読取り装置、管タイプ認識ユニット、試料色決定ユニット、および管均一性ユニットを備え、
管識別装置読取り装置が、試料管の管識別装置を読み取って試料管タイプを決定するように構成され、
管タイプ認識装置が、管のタイプを識別するように構成され、
試料色決定ユニットが、試料管内の試料の色を決定するように構成され、
管均一性ユニットが、管内の試料の均一性を決定するように構成され、
制御装置が、試料管タイプ、管タイプ、試料の色、試料の均一性を受け取るように構成され、
制御装置が、管のタイプ、試料の色、および管内の試料の均一性の情報のうちの1つまたは複数から把握される、把握試料管タイプを決定するようにさらに構成され、
制御装置が、試料管タイプが把握試料管タイプと一致するかどうかを検査し、試料管タイプから把握試料管タイプへと、使用されている試料管タイプを変更するように構成される、診断検査室自動化システムである。
【0018】
本発明の診断検査室自動化システムのさらなる態様では、管識別ユニットは、分析前装置の一部である。
本発明の別の態様は、診断検査室自動化システムが、検査室ITシステムを動作させるように構成された中央自動化論理ユニットを備え、制御装置が、中央自動化論理ユニットに含まれる、診断検査室自動化システムである。
【0019】
しかし、本明細書に開示される特徴の組合せに関連する、他の実施形態も実現可能である。
本発明のさらなる任意選択の特徴および実施形態、好ましくは従属請求項に関連して、好ましい実施形態について後の説明においてより詳細に開示する。当業者には理解されるように、本明細書では、任意選択の各特徴は、分離された形で、またいかなる任意の実現可能な組合せにおいても実現することができる。本発明の範囲は、好ましい実施形態によって限定されない。実施形態は、各図に概略的に示してある。本明細書では、これらの図における同一の参照番号は、同一の、または機能的に類似の要素を指す。