(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971295
(24)【登録日】2021年11月4日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】流体で満たされた管内の狭窄部の特徴を描写する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/0215 20060101AFI20211111BHJP
G01L 7/00 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
A61B5/0215 C
G01L7/00 C
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-230528(P2019-230528)
(22)【出願日】2019年12月20日
(62)【分割の表示】特願2013-547908(P2013-547908)の分割
【原出願日】2012年1月6日
(65)【公開番号】特開2020-72936(P2020-72936A)
(43)【公開日】2020年5月14日
【審査請求日】2020年1月17日
(31)【優先権主張番号】1100136.9
(32)【優先日】2011年1月6日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】513171220
【氏名又は名称】メドソルブ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィーズ,ヘレン・キャサリン・スチュワート
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィーズ,ジャスティン
【審査官】
牧尾 尚能
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2010/0234698(US,A1)
【文献】
国際公開第2001/013779(WO,A2)
【文献】
特表2006−523129(JP,A)
【文献】
中国実用新案第201015590(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/02− 5/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体で満たされた管内の狭窄部の長さ及び/又は位置を特定するシステムであって、
前記管に沿った様々な位置で瞬時圧力を測定する第1の測定センサを有するプローブと、
前記管を通して一定の速度で前記プローブを牽引する機構と、
前記第1の測定センサにより各瞬時圧力が測定される前記位置に対する位置データを供給する位置測定器と、
前記管に沿った様々な位置で測定された前記瞬時圧力の比を計算するプロセッサと
を含み、
前記プロセッサは、前記一定の速度で牽引される前記プローブにより測定された複数の瞬時圧力と、前記複数の瞬時圧力のうちの特定の位置で測定された瞬時圧力との複数の比を計算し、前記複数の比において時間的な変化率を計算して、狭窄強度の尺度をもたらす、
システム。
【請求項2】
前記第1の測定センサは、前記プローブの牽引と並行して前記瞬時圧力を測定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記機構は、前記管を通して前記プローブを牽引する手動機構である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記位置測定器は、前記プローブ上のマーカを読み取る読取器である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記プローブ上の前記マーカはRFタグである、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記マーカはRF読取器により読み取られる、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記位置測定器は、前記プローブ上の前記マーカから前記第1の測定センサまでの既知の距離に基づいて前記第1の測定センサの相対位置を提供する、請求項4乃至6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムは、前記管に沿った実質的に一定の位置で瞬時圧力を測定する第2のセンサを有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記第1の測定センサにより測定された瞬時圧力を、前記第2のセンサにより測定された瞬時圧力で除算することにより正規化し、前記管に沿った様々な位置で測定された前記正規化された瞬時圧力の比を計算する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
各瞬時圧力は各位置において又は牽引距離に対して記録される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記プロセッサが、前記狭窄強度の尺度を閾値と比較する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記狭窄強度の尺度が所定の閾値を超過する点を探すことにより、前記管内の狭窄部の長さ及び/又は位置が特定される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
第1のセンサを有するプローブを使用して流体で満たされた管内の狭窄部の長さ及び/又は位置を特定するシステムの作動方法であって、
前記管を通して一定の速度で牽引される前記プローブの前記第1のセンサにより、前記管に沿った様々な位置で瞬時圧力を測定するステップと、
位置測定器により、前記第1のセンサにより各瞬時圧力が測定される前記位置に対する位置データを供給するステップと、
プロセッサにより、前記一定の速度で牽引される前記プローブにより測定された複数の瞬時圧力と、前記複数の瞬時圧力のうちの特定の位置で測定された瞬時圧力との複数の比を計算し、前記複数の比において時間的な変化率を計算して、狭窄強度の尺度をもたらすステップと
を含む、方法。
【請求項14】
前記方法は、第2のセンサにより、前記管に沿った実質的に一定の位置で瞬時圧力を測定するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記プロセッサにより、前記第1のセンサにより測定された瞬時圧力を、前記第2のセンサにより測定された瞬時圧力で除算することにより正規化し、前記管に沿った様々な位置で測定された前記正規化された瞬時圧力の比を計算するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記プロセッサにより、前記狭窄強度の尺度を閾値と比較して、前記管内の狭窄部の長さ及び/又は位置を特定するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記狭窄強度の尺度が所定の閾値を超過する点を探すことにより、前記管内の狭窄部の長さ及び/又は位置が特定される、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体で満たされた管内の狭窄部の特徴を描写する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
収縮部又は狭窄部を形成されている流体で満たされた管又は脈管の例は、狭窄を有する血管である。収縮部の評価又は測定が、収縮の範囲及び位置を精査するのに有用である。
冠状狭窄などの、流体で満たされた管内の収縮部の評価のための方法論が、血流予備量比(FFR:fractional flow reserve)である。この技術は、脈管に沿った2点において圧力低下を測定する。添付図面の
図1を参照されたい。そこでは、冠状環境における最大達成可能充血の条件下で、例示的点P1及びP4が、圧力及び流量の測定をどこで行うことができるかを特定する。Pd測定値はワイヤ上の圧力センサによりもたらされ、Pa測定値はカテーテルによりもたらされる。次いで、平均遠位圧力(Pd)を平均近位圧力(Pa)の割合として表すことにより比較が行われ、値は、少なくとも1つの完全な心周期に亘って測定される、心周期全体の平均Pa及び平均Pdである(しかし、通常は3拍以上の平均である)。
【数1】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、流体で満たされた管内の狭窄部の外形を描写する(profiling)か又は特徴を描写する(characterising)装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様が、流体で満たされた管内の狭窄部の特徴を描写するシステムを提供し、該システムは、管に沿った様々な位置で瞬時測定(instantaneous measurement)を行う第1の測定センサを有するプローブと、管を通してプローブを牽引する機構と、第1の測定センサにより各瞬時測定が行われる位置に関する位置データを供給する位置測定器と、瞬時測定から、管に沿った様々な位置における管の特徴を計算するプロセッサとを含む。
【0005】
本発明の別の態様が、既知の距離で離間されている2つの測定センサと2つのセンサ間のラインとを含む、流体で満たされた管の特徴を評価するプローブを提供し、該ラインは、第1のセンサと第2のセンサとの間の既知の距離を修正するために管を通して牽引することができる。
【0006】
本発明のさらなる態様が、センサを有するプローブを使用して流体で満たされた管内の狭窄部の特徴を描写する方法を提供し、該方法は、管に沿って管の内部でプローブを牽引するステップと、管に沿った様々な位置でのプローブセンサの示度を記録するステップと、瞬時測定から、管に沿った様々な位置における管の特徴を計算するステップとを含む。
【0007】
本発明のさらに別の態様が、2つの測定センサと2つのセンサ間のラインとを含む、流体で満たされた管の特徴を評価するプローブを提供し、該ラインは、第1のセンサと第2のセンサとの間の距離を修正するために管を通して牽引することができる。
【0008】
本発明がより容易に理解され得るように、ここで、本発明の実施形態が添付図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】流体で満たされた管内の一連の収縮部の概略図であり、ここで、Pは圧力、Rは圧力の比、Dは測定間の距離である。
【
図2】本発明を具体化するシステムの概略図である。
【
図3】流体で満たされた管内に配置されている
図2のシステムの部分の概略図である。
【
図4】動脈長に対するIPRを示す、本発明を具体化する方法を用いて作り出された図表である。
【
図5】本発明の一実施形態に従ってかつ
図4のデータに基づいて作り出された逐点収縮強度の図であり、本例では、逐点評価は動脈の狭窄に関し、ここで、D0は記録の開始であり、D1は高狭窄強度の開始点であり、D2は高狭窄強度の終了点であり、D3は記録の終了である。
【
図6】動脈長に対するIPR及び管に沿った位置D1と位置D2との間のステントに適した部位を示す、本発明を具体化する方法を用いて作り出された図表である。
【
図7】本発明を具体化する方法を用いて得られたIPRの測定値の図表と共に、管に沿って位置D1と位置D2との間にステントを配置する仮定的血管形成処置後の動脈上の同じ特徴IPRへの可能性のある影響を示す、図表である。
【
図8】フィードバック手続きを組み込んでいる、本発明を具体化するシステムの動作を示す、フローチャートである。
【
図9】本発明を具体化する別のシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、流体で満たされた管内の狭窄部の外形を描写するか又は特徴を描写する装置及び方法を提供する。外形を描写するか又は特徴を描写する該装置及び方法はまた、流体で満たされた管内の一連の狭窄部の特徴を描写するか又は外形を描写するのに有用である。
【0011】
図2を参照すると、流体で満たされた管内の狭窄部の特徴を描写する本発明を具体化しているシステム1が、プロセッサ3を含む血流力学的機器2と、カテーテル4と、モータ駆動部5と、圧力測定トランスデューサ又はセンサ7すなわち圧力を測定するデバイス(P)を備えた動脈内圧力ワイヤ(WaveWire又はCombowire(ボルケーノ社)若しくはRadi圧力ワイヤ(セントジュードメディカル)などの動脈内プローブ6とを含む。プローブ6は、ワイヤとワイヤに一体化されているセンサ7とを含むことが好ましい。センサ7は
図3にインシチュ(in situ)で示されている。
【0012】
プロセッサ3は、センサ7により行われる測定において分析し、動作する。信号線8が、圧力測定信号を、センサ7からプロセッサ3まで中継する。信号線8は、モータ駆動部5、カテーテル4から又はトランスデューサ7から直接のいずれかからの、有線接続8として、かつ無線接続8'としての両方で示されており、任意の構成が利用可能である。
【0013】
プロセッサ3は、以下に詳細に検討される多数のアルゴリズムに従って、トランスデューサ7から受信された測定値に基づいて動作する。
【0014】
センサ7は圧力測定センサであるが、他の種類のセンサ、例えば流量センサ、が予想される。さらに、動脈壁の厚さを測定するか又は計算する容量センサが、本発明の範囲内である。
【0015】
システム1は、以下の構成又は構成の組合せで設けられるが、これらは構成の完全に網羅されているリストではない:
i オンデバイス分析(on-device analysis)を提供するようにプロセッサと有線接続されている、圧力測定能力を備えたプローブを組み込んだ独立型スタンドアロンデバイス;
ii プロセッサにおける分析を提供するようにプロセッサと無線接続されている、圧力測定能力を備えたプローブを組み込んだデバイス;
iii 圧力測定能力を備えたプローブを組み込んでいる独立型デバイス、及びプロセッサにおける分析(リアルタイム及び/又はオフライン)を実現するようにリアルタイム又は事後通信のために測定データを記録するように動作可能であるデータ記憶デバイス;並びに
iv プロセッサにおける分析(リアルタイム及び/又はオフライン)を提供するようにプロセッサに対するリアルタイム又は事後通信のために測定データを記録するように動作可能なデータ記憶デバイスと無線接続されている、圧力測定能力を備えたプローブを組み込んだデバイス。
【0016】
システム1が血流力学的機器の部分として構成されている心臓環境では、システムは、McKesson equipmentのHorizon Cardiology(商標)、心血管情報システム(CVIS:cardiovascular information system)などの血流力学的機器内のプロセッサ3を使用して構成されている。プロセッサは、血流力学的機器の補足として構成されることができる。そのような構成は、機器のプロセッサが圧力データのオフライン分析を実施するのに特に効果的である。
【0017】
システム1は、他の血流力学的機器、医療撮像装置、及び/又は入院患者マーカロケーション機器(in-patient marker location equipment)と組み合わせて使用することができる。
【0018】
システムは、流体で満たされた管内の狭窄部の外形を描写するか又は特徴を描写するために使用される。管が動脈でありかつ管内の狭窄部/制限部/収縮部が狭窄症である場合に、そのようなシステムの使用の例が心臓環境にある。
【0019】
基本的なシステム構成要素は、管に沿った様々な位置で瞬時測定を行う測定センサ7を有するプローブ6と、管を通して所定の速度でプローブ6を牽引するモータ駆動部5と、瞬時測定から、管に沿った様々な位置における管の特徴を計算するプロセッサ3とを含む。この例では、流体が制限部を通過すると圧力低下が生じるので、感知するのに特に有用な測定が圧力測定である。
【0020】
流動制限の外形描写又は評価が、管の内部の遠位圧力対近位圧力の比を表すことにより成される。これは、最大充血条件(conditions of maximal hyperaemia)あり又はなしのいずれかで、それぞれの圧力測定が行われる位置D1からD3まで管の長さに沿って全狭窄を越える総流動制限を測定し、比(P4/P1)で表される。
【0021】
脈管に沿った総流動制限の計算に加えて、Dの距離離れている部分の圧力比から、個々の狭窄を越える瞬時圧力の低下を計算することができる。例えば、距離D3の圧力低下の比は、
【数2】
であり、正規化瞬時圧力比(nIPR:normalised instantaneous pressure ratio)
【数3】
とおおよそ同一である。
【0022】
一例では、互いに変位されている2つの測定センサがある。
図3参照。このシステム1は、一方はさらなるセンサ9により管に沿った実質的に一定の位置で、もう一方は第1のセンサ7により管に沿った様々な位置で、2つの瞬時測定が行われるように、さらなるセンサ9を有する。2つのセンサ間のライン又はワイヤは、第1のセンサと第2のセンサとの間の距離を修正するために管を通して牽引可能である。一方のセンサ(この例では9)は、実質的に一定の位置に固定されている。他方のセンサ(この例では7)は、一方のセンサ9に対して移動する。「固定」センサ9は、他方のセンサ7を担持するワイヤ6が発出するカテーテル4の端部に配置されている。したがって、プローブセンサ7は、固定センサ9に対して移動する。測定は、実質的に一定の位置又は固定位置において行われる測定に対して正規化される。
【0023】
各遠位値が近位大動脈圧に対して正規化されるので、正規化瞬時圧力比はより頑健であり、したがって、絶対圧力の摂動(perturbations)が最小化されるので脈管の長さに沿った比較がより信頼性のあるものになる。
【0024】
速度Uで脈管に沿って系統的に後退すること及びプローブの牽引距離と並行して瞬時測定を記録することにより、
図5に示されている通り、各位置(D1、D2及びD3等)に対する圧力比(R1、R2及びR3等)が作り出される。狭窄の外形描写及び評価は、正規化瞬時圧力比又は瞬時圧力比のどちらかを用いて実施されることができる。
【0025】
一例では、プローブの管を通した所定の牽引速度は既知であり、好ましくは一定の速度である。それらの測定が圧力測定として記録されるために、かつ管に沿ったプローブの各位置について圧力比が計算されるために、牽引は既知の速度の牽引であり、プローブが管に沿って牽引されると瞬時圧力測定が行われることを可能にする。
【0026】
モータ駆動部5は制御され、好ましくはプロセッサ3により制御され、プローブ6をカテーテル4に向けて引き戻す。該制御は、フィードバックループの使用を含んでいてもよい。
【0027】
脈管に沿った系統的圧力評価は、速度Uで圧力センサを回収することにより実施される。圧力は各位置において記録される。フィードバックループを使用することにより、エラーを最少化し、取得段階を迅速化することが可能である。このフィードバックループでは、センサが管内に配置され、次に、変速モータ駆動部又はステッピングモータに取り付けられる。行われる測定及び計算された特徴、この場合はNIPR又はIPRの平均標準偏差移動平均、に対する基準を定めるためにx秒間サンプリングした後、モータ駆動部は、速度Uでプローブの引戻しを開始する。また、サンプリングは、1回の拍動のほんのわずか(fraction)又は特定の時点とすることができる。
【0028】
高サンプリング周波数及び適切な周波数応答を備えた適切なセンサを用いて、既知の距離に亘って一回の拍動の部分心周期を調べることにより、引戻し速度Uがより迅速にされることができる。
【0029】
圧力測定値が、制御コンソール内のプロセッサにフィードされ、IFR又はnIFRが計算される。この生の圧力は、心臓環境において、継続するn回の拍動の移動平均及び標準偏差に対して比較される。生の圧力データが許容閾値内に入る場合、モータは引戻しを継続する。しかし、生の圧力データが許容閾値の外である場合、モータは休止され、さらなる圧力測定が行われる。圧力測定が許容閾値内に入ると、モータは引戻しを継続する。一連の評価又は外形描写がこの方法により作り出される。フィードバックループの例は
図6に示されている。
【0030】
別の例では、牽引は管を通して段階的であり、少なくとも1つの瞬時測定が管に沿った各位置で行われる。この場合、プローブは、所定の距離だけ管を通して牽引され、停止され、次いで次の位置で別の少なくとも1つの瞬時測定が行われ、同じように続く。所定の距離は一定の距離であることが好ましいが、必ずしもそうではない。
【0031】
各瞬時測定が、各位置において又は牽引距離に対して存在するように記録される。
【0032】
本発明を具体化する代替的システムが、管を通して引き戻されている間に圧力センサワイヤの位置を監視する、取り付けられている位置センサを有する。このようにして、各距離の点/位置/場所は、特定の圧力測定に関連付けられているか又は相互参照されている。具体的には、位置センサは、圧力センサを保持しているガイドワイヤを監視する。
【0033】
ここで
図9を参照すると、モータ駆動部5を用いて又は用いずに動作し得る、システムの別の実施形態が記載されている。
図2に示されている実施形態では、システムはモータに依存しており、既知の方法で動作して、センサ7までのライン6に沿った距離xを決定する。通常はカテーテル上の、既知の点からセンサまでの距離xを決定する他の機構が使用されて、様々な既知の位置xにおいて測定を行ってもよい。システムの純粋な手動型では、ライン6はカテーテル4を通して手動で引き戻されてもよく、物理的しるしの形の、ライン6上のマーキングが、距離xをユーザに伝達することができる。システムは、プローブ上のマーキング又はマーカを読み取ることにより、位置測定を行う。マーカは、レーザ位置インジケータにより読み取られる可視のインジケータであってもよい。
【0034】
システムの半自動型が、カテーテル4を通して手動で牽引されるライン6と、i)好ましくはライン6がカテーテル4から外へ距離xだけ突出するカテーテル4の先頭部に配置されたRF読取器10及びii)ライン6に沿って配置された複数のRFタグ11の組合せとを使用することができる。ライン6は、読取器10に(密接している場合ばかりでなく)極めて接近している場合に読み取られる、個々の識別子を各々有する一連の等間隔のパッシブRFタグ11を備えられる。一実施形態では、RFタグ読取器10は、カテーテル4の先頭部に取り付けられている第2のセンサ9と同位置にある。これら2つの要素の一致は絶対不可欠ではない。2つ以上のRFタグ読取器10がカテーテル上で使用されることができる。
【0035】
局所的に又はプロセッサ3内に格納されたルックアップテーブルが、読取器10から読取り情報を取得し、読取器10に隣接したタグを、例えばタグ11
0として識別し、読取器10の所に配置されたタグ11
0がライン6に沿ってセンサ7から距離xだけ離れており、センサ7が既知の位置P12にあることを意味することを、ルックアップテーブルから識別する。ラインは、次いで、当該タグが識別される点において読取器10により別のRFタグ11が読み取られるまで、通して牽引され、その位置は読取器10にあることが既知であり、当該タグからセンサ7までの距離もまた既知であり、センサ7の位置は既知である。このプロセスは繰り返され、タグ11は識別され、センサ7の位置は既知であると確認され、その既知の位置において少なくとも1つの測定が行われる。
【0036】
好ましくは、RFタグ11はライン6に沿って等間隔にされているが、センサ7に対するライン6に沿ったそれらの位置が各タグに関連する唯一必要不可欠なデータであるので、それらは等間隔にされている必要はない。この必要不可欠なデータは、測定が行われる時に存在する必要がない。各RFタグ識別子に対して測定が行われ、記録されることができ、次いで、その後、ラインが測定され、各タグに対する相対位置情報を供給することができ、次いで、その位置情報は、各タグにおいて行われた測定に関連付けられる。
【0037】
好ましくは、RFタグ11はパッシブRFタグである。RFタグ11は、ライン6内の導体により電力供給される能動的アクティブRFタグであることができる。
【0038】
本発明の例が、脈管に沿った圧力比の一連の評価を可能にする。圧力変化率又は圧力比変化率がさらに計算されて、狭窄強度の尺度をもたらす。任意の位置における圧力変化率又は狭窄強度は、
図4に示されているように逐点狭窄強度マップとしてプロットされることができるように計算される。
【数4】
【0039】
系統的評価は、引戻し距離及びしたがって生理学的狭窄長を計算することが可能であるように、時間tに亘って速度Uで行われる(既知の速度例)。この例では、最大の生理学的影響を有するセグメントは、長さ(D2−D1)である。管の特徴又は管の特徴から派生したさらなる特徴は、評価され、閾値化されることができる。このプロセスは、IPR又はnIPRが所与の閾値を超過する点(この例ではD1及びD2)を探す検索アルゴリズムを用いて自動化されることができる。
【数5】
【0040】
RFタグ11は受動的RFタグであることが好ましい。RFタグ11は、配線6の導体で作動する能動的RFタグとすることができるであろう。
本発明の例が、脈管に沿った圧力比の一連の評価を可能にする
。圧力比変化率がさらに計算されて、狭窄強度の尺度をもたらす。任意の位置における圧力
比変化率または狭窄強度は、図
5に示されているように逐点狭窄強度図として示すことができるように計算される。
【0041】
管の派生した特徴の例は、管内の狭窄部に起因する管への累積的負担である。(狭窄開始時点D1、及び狭窄終了時点D2で)個々の狭窄負担又は狭窄閉塞値:
【数6】
又は
【数7】
及び脈管全体の(時点D0からD3までに亘る)総狭窄負担
【数8】
又は
【数9】
を計算することが可能である。
【0042】
仮想的血管形成評価が、本発明の例により可能にされる。
図6を参照すると、系統的評価アプローチが適用され、測定された外形が表示される。(高狭窄グレード(D1−D2)を有する)ステント又は他の血管形成が適用される管のセグメントは、
図7に示されるように補償された外形を与えるようにステントを適用され、個々のセグメントに基づいて減算された状態で推定されるその外形特徴を有する。したがって、治療の前にnIPRのIPRへの血管形成の影響を評価することが可能である。
【0043】
【数10】
又は
【数11】
ここで、D0は距離=0、D1は高狭窄グレードの開始時の距離、D2は高狭窄グレードの終了時の距離である。
【0044】
IPR又はnIPRのどちらかを用いる、管又は管内の狭窄のそのような仮想的評価又は外形描写は、処置自体を実施する前に、狭窄除去の効果が評価されることを可能にする。
【0045】
心臓環境において、最小の可能な設置面積を有する(又は最小の可能な侵入部位を要求する最小侵襲性である)単純化された機器に対する特定のニーズが存在するので、管の長さに沿って狭窄を評価又は外形描写するための既知の位置プローブの提供は、当該分野における顕著な技術の進歩を表す。
【0046】
本明細書及び特許請求の範囲において用いられる場合、用語「有する」及びその変形は、特定の特徴、ステップ、又は整数が含まれることを意味する。該用語は、他の特徴、ステップ、又は構成要素の存在を除外すると解釈されるべきではない。
【0047】
それらの特定の形態で若しくは開示されている結果を達成するために開示されている機能又は方法若しくはプロセスを実施するための手段の観点から表現されている、上述の記載、又は以下の特許請求の範囲、又は添付図面において開示されている特徴は、必要に応じて、別々に、若しくはそのような特徴の組合せで、本発明を多様な形で実現するために活用されてもよい。