(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記密集度算出部によって算出された前記密集度が、前記第1の閾値よりも大きい場合、前記複数の測位装置毎の複数の前記位置データを有効なデータと判断し、前記密集度算出部によって算出された前記密集度が、前記第1の閾値よりも小さい場合、前記複数の測位装置毎の複数の前記位置データを無効なデータと判断する有効性判断部をさらに備え、
前記位置推定部は、
前記有効性判断部によって、前記複数の測位装置毎の複数の前記位置データが有効なデータと判断された場合、当該複数の位置データに基づいて前記送信機の位置を推定する
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の位置推定装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。
【0011】
(位置推定システム10のシステム構成)
図1は、一実施形態に係る位置推定システム10のシステム構成を示す図である。
図1に示す位置推定システム10は、検出エリア12内における送信機14の位置を推定できるようになされたシステムである。例えば、位置推定システム10は、送信機14の位置を継続的に推定することにより、送信機14の移動軌跡を示す軌跡データを形成することができる。
【0012】
図1に示すように、位置推定システム10は、送信機14、複数の測位装置16(測位装置16a〜16d)、および位置推定装置100を備えている。
【0013】
送信機14は、検出エリア12内において、測位対象(例えば、人、ロボット、商品等)に取り付けられる装置である。送信機14は、送信アンテナ等を備えており、自身の周囲に向けて、所定の周波数の電波を、所定間隔(例えば、100ミリ秒間隔)で連続的に送信することができる。送信機14としては、例えば、無線タグ等を用いることができる。
【0014】
複数の測位装置16は、検出エリア12内において固定的に設置される。複数の測位装置16の各々は、受信アンテナ等を備えており、送信機14から送信された所定の周波数の電波を受信することができる。そして、複数の測位装置16の各々は、送信機14からの所定の周波数の電波の受信結果(例えば、受信方向、受信強度等)に基づいて、検出エリア12内における送信機14の位置を測位可能である。さらに、複数の測位装置16の各々は、測位された送信機14の位置(座標値)を示す位置データを出力することができる。例えば、複数の測位装置16の各々は、送信機14から連続的に送信された電波を、連続的に受信する。そして、複数の測位装置16の各々は、送信機14から送信された電波を受信する毎に、当該電波の受信結果に基づく送信機14の位置データを出力する。これにより、複数の測位装置16の各々は、送信機14の位置データを連続的に出力することができる。
【0015】
位置推定装置100は、複数の測位装置16の各々と通信可能に接続されている。位置推定装置100は、複数の測位装置16の各々から出力された位置データを取得し、当該複数の位置データに基づいて、送信機14の位置を推定することができる。例えば、位置推定装置100は、複数の測位装置16から連続的に出力された位置データを、連続的に取得する。そして、位置推定装置100は、複数の測位装置16から出力された位置データを取得する毎に、当該位置データに基づいて送信機14の位置を推定する。これにより、位置推定装置100は、送信機14の位置を連続的に推定し、推定された送信機14の位置を蓄積することにより、送信機14の移動軌跡を示す軌跡データを形成することができる。なお、位置推定装置100としては、各種情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ装置等)を用いることができる。
【0016】
(位置推定装置100の機能構成)
図2は、一実施形態に係る位置推定装置100の機能構成を示す図である。
図2に示すように、位置推定装置100は、位置データ取得部201、密集度算出部202、信頼度算出部203、位置推定部204、および蓄積部205を備えている。
【0017】
位置データ取得部201は、複数の測位装置16の各々から出力された、送信機14の位置データを取得する。
【0018】
密集度算出部202は、位置データ取得部201によって取得された、複数の測位装置16毎の複数の位置データに基づいて、当該複数の位置データの密集度を算出する。「密集度」とは、複数の位置データの密集度合いを示す値である。
【0019】
例えば、密集度算出部202は、複数の測位装置16毎の複数の位置データにおける、2つの位置データの組み合わせ毎に、当該2つの位置データ間の距離を算出し、組み合わせ毎に算出された距離の総和を求める。そして、密集度算出部202は、距離の総和が小さいほど、密集度が高くなるように、密集度を算出する。
【0020】
また、例えば、密集度算出部202は、複数の測位装置16毎の複数の位置データのうち、所定の距離範囲内に含まれている位置データの数を求める。そして、密集度算出部202は、所定の距離範囲内に含まれている位置データの数が多いほど、密集度が高くなるように、密集度を算出する。なお、密集度算出部202による密集度の算出方法の詳細については、
図4を用いて後述する。
【0021】
信頼度算出部203は、位置データ取得部201によって取得された、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、信頼度を算出する。「信頼度」とは、複数の位置データの信頼度合いを示す値である。
【0022】
例えば、信頼度算出部203は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、当該位置データの測定位置(すなわち、当該位置データを測定した測位装置16の位置)から当該位置データの示す位置(すなわち、送信機14の測位位置)までの距離が短いほど、当該位置データの信頼度が高くなるように、当該位置データの信頼度を算出する。
【0023】
また、例えば、信頼度算出部203は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、当該位置データを測定した測位装置16による測定精度のばらつきが小さいほど、当該位置データの信頼度が高くなるように、当該位置データの信頼度を算出する。
【0024】
また、例えば、信頼度算出部203は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、当該位置データを測定したときのRSSI(Received Signal Strength Indicator)値が大きいほど、当該位置データの信頼度が高くなるように、当該位置データの信頼度を算出する。
【0025】
また、例えば、信頼度算出部203は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、当該位置データが示す位置(すなわち、送信機14の測位位置)と、当該位置データを測定した測位装置16による前回の位置データが示す位置(すなわち、送信機14の前回の測位位置)との距離差が小さいほど、当該位置データの信頼度が高くなるように、当該位置データの信頼度を算出する。なお、信頼度算出部203による信頼度の算出方法の詳細については、
図5を用いて後述する。
【0026】
位置推定部204は、位置データ取得部201によって取得された、複数の測位装置16毎の複数の位置データと、密集度算出部202によって算出された密集度と、信頼度算出部203によって算出された信頼度とに基づいて、送信機14の位置を推定する。
【0027】
例えば、位置推定部204は、密集度算出部202によって算出された密集度が、所定の第1の閾値よりも大きい場合、複数の測位装置16毎の複数の位置データに基づいて、送信機14の位置を推定する。具体的には、位置推定部204は、密集度算出部202によって算出された密集度が、第1の閾値よりも大きい場合、複数の測位装置16毎の複数の位置データ(座標値)の平均値を算出し、当該平均値が示す位置を、送信機14の位置として推定する。
【0028】
蓄積部205は、位置推定部204によって推定された送信機14の位置(座標値)を蓄積する。例えば、蓄積部205は、位置推定部204によって推定された送信機14の位置(座標値)を、送信機14の測位時刻と対応付けて蓄積する。これにより、蓄積部205は、送信機14の軌跡を時系列に示す軌跡データを形成することができる。
【0029】
一方、位置推定部204は、密集度算出部202によって算出された密集度が、第1の閾値よりも小さい場合、複数の測位装置16毎の複数の位置データと、信頼度算出部203によって算出された信頼度とに基づいて、送信機14の位置を推定する。具体的には、位置推定部204は、密集度算出部202によって算出された密集度が、第1の閾値よりも小さい場合、複数の測位装置16毎の複数の位置データのうち、信頼度算出部203によって算出された信頼度が所定の第2の閾値よりも大きい1または複数の位置データを選択し、選択された1または複数の位置データに基づいて、送信機14の位置を推定する。例えば、位置推定部204は、信頼度が第2の閾値よりも大きい位置データとして、1の位置データが選択された場合、当該位置データ(座標値)が示す位置を、送信機14の位置として推定する。また、例えば、位置推定部204は、信頼度が第2の閾値よりも大きい位置データとして、複数の位置データが選択された場合、当該複数の位置データ(座標値)の平均値を算出し、当該平均値が示す位置を、送信機14の位置として推定する。
【0030】
上記した位置推定装置100の各機能は、例えば、位置推定装置100において、メモリ(例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等)に記憶されているプログラムを、CPU(Central Processing Unit)(「コンピュータ」の一例)が実行することによって実現される。CPUが実行するプログラムは、予め位置推定装置100に導入された状態で提供されてもよく、外部から提供されて位置推定装置100に導入されるようにしてもよい。後者の場合、このプログラムは、外部記憶媒体(例えば、USBメモリ、メモリカード、CD−ROM等)によって提供されてもよく、ネットワーク(例えば、インターネット等)上のサーバからダウンロードすることによって提供されるようにしてもよい。
【0031】
なお、上記した位置推定装置100の一部または全部は、位置推定装置100以外の装置に設けられてもよい。例えば、上記した位置推定装置100の一部または全部は、測位装置16に設けられてもよい。
【0032】
(位置推定装置100による処理の手順)
図3は、一実施形態に係る位置推定装置100による処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、位置推定装置100における、複数の測位装置16の各々から出力された位置データの一回の受信につき、実行される処理について説明する。
【0033】
まず、位置データ取得部201が、複数の測位装置16の各々から出力された、送信機14の位置データを取得する(ステップS301)。次に、密集度算出部202が、ステップS301で取得された、複数の測位装置16毎の複数の位置データに基づいて、当該複数の位置データの密集度を算出する(ステップS302)。そして、位置推定部204が、ステップS302で算出された密集度が、所定の閾値th1よりも高いか否かを判定する(ステップS303)。
【0034】
ステップS303において、ステップS302で算出された密集度が所定の閾値th1よりも高いと判定された場合(ステップS303:Yes)、位置推定部204が、ステップS301で取得された、複数の測位装置16毎の複数の位置データ(座標値)の平均値を算出し(ステップS307)、当該平均値が示す位置を、送信機14の位置として推定する(ステップS308)。そして、蓄積部205が、ステップS308で推定された送信機14の位置を蓄積して(ステップS309)、位置推定装置100は、
図3に示す一連の処理を終了する。
【0035】
一方、ステップS303において、ステップS302で算出された密集度が所定の閾値th1よりも高くないと判定された場合(ステップS303:No)、信頼度算出部203が、ステップS301で取得された、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、信頼度を算出する(ステップS304)。そして、位置推定部204が、ステップS301で取得された、複数の測位装置16毎の複数の位置データのうち、ステップS304で算出された信頼度が所定の第2の閾値th2よりも大きい位置データを選択する(ステップS305)。
【0036】
さらに、位置推定部204が、ステップS305で選択された1または複数の位置データに基づいて、送信機14の位置を推定する(ステップS306)。例えば、ステップS305で1の位置データが選択された場合、位置推定部204は、当該位置データが示す位置を、送信機14の位置として推定する。また、例えば、ステップS305で複数の位置データが選択された場合、位置推定部204は、当該複数の位置データの平均値を算出し、当該平均値が示す位置を、送信機14の位置として推定する。その後、蓄積部205が、ステップS306で推定された送信機14の位置を蓄積して(ステップS309)、位置推定装置100は、
図3に示す一連の処理を終了する。
【0037】
なお、位置推定装置100は、複数の測位装置16の各々から位置データが出力される毎に、
図3に示す一連の処理を実行する。これにより、位置推定装置100は、送信機14の位置を継続的に推定することができ、すなわち、検出エリア12内における送信機14の移動軌跡を示す、軌跡データを形成することができる。
【0038】
(密集度算出部202による密集度の算出方法)
図4は、一実施形態に係る密集度算出部202による密集度の算出方法を説明するための図である。
【0039】
図4は、密集度算出部202による密集度の算出項目を示す図である。
図4に示すように、密集度算出部202は、密集度の算出項目として、「座標間距離の総和」および「密集点の数」を算出する。
【0040】
例えば、密集度算出部202は、複数の測位装置16毎の複数の位置データにおける、2つの位置データの組み合わせ毎に、当該2つの位置データ間の距離を算出し、組み合わせ毎に算出された距離の総和を算出する。そして、密集度算出部202は、算出された距離の総和を点数p1(0〜100点)に点数化する。この際、密集度算出部202は、距離の総和が小さいほど、点数p1が高くなるように点数化する。そして、密集度算出部202は、点数p1に対して所定の重み値α1を乗じた値を、「座標間距離の総和」として算出する。
【0041】
例えば、密集度算出部202は、第1の位置データ(測位装置16aから出力された位置データ)と第2の位置データ(測位装置16bから出力された位置データ)との間の距離をd
12とし、第1の位置データと第3の位置データ(測位装置16cから出力された位置データ)との間の距離をd
13とし、第1の位置データと第4の位置データ(測位装置16dから出力された位置データ)との間の距離をd
14とし、下記数式(1)により、第1の位置データと他の位置データとの間の距離の総和の平均値D
1を算出する。
【0042】
D
1=(d
12+d
13+d
14)/3・・・(1)
【0043】
また、例えば、密集度算出部202は、第2の位置データと第1の位置データとの間の距離をd
21とし、第2の位置データと第3の位置データとの間の距離をd
23とし、第2の位置データと第4の位置データとの間の距離をd
24とし、下記数式(2)により、第2の位置データと他の位置データとの間の距離の総和の平均値D
2を算出する。
【0044】
D
2=(d
21+d
23+d
24)/3・・・(2)
【0045】
また、例えば、密集度算出部202は、第3の位置データと第1の位置データとの間の距離をd
31とし、第3の位置データと第2の位置データとの間の距離をd
32とし、第3の位置データと第4の位置データとの間の距離をd
34とし、下記数式(3)により、第3の位置データと他の位置データとの間の距離の総和の平均値D
3を算出する。
【0046】
D
3=(d
31+d
32+d
34)/3・・・(3)
【0047】
また、例えば、密集度算出部202は、第4の位置データと第1の位置データとの間の距離をd
41とし、第4の位置データと第2の位置データとの間の距離をd
42とし、第4の位置データと第3の位置データとの間の距離をd
43とし、下記数式(4)により、第4の位置データと他の位置データとの間の距離の総和の平均値D
4を算出する。
【0048】
D
4=(d
41+d
42+d
43)/3・・・(4)
【0049】
そして、例えば、密集度算出部202は、上記のように算出したD
1,D
2,D
3,D
4の平均値((D
1+D
2+D
3+D
4)/4)をDとし、下記数式(5)により、点数p1を算出する。なお、数式(5)は、D=3000のときにp1=0、D=0のときにp1=100となるように定義している。
【0050】
p1=100−(100/3000)×D・・・(5)
【0051】
また、例えば、密集度算出部202は、複数の測位装置16毎の複数の位置データのうち、所定の距離範囲内に含まれている位置データの数を求める。そして、密集度算出部202は、求められた所定の距離範囲内に含まれている位置データの数を点数p2(0〜100点)に点数化する。この際、密集度算出部202は、所定の距離範囲内に含まれている位置データの数が多いほど、点数p2が高くなるように点数化する。
【0052】
例えば、密集度算出部202は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの数を「4」とし、所定の距離範囲内に含まれている位置データの数をNとした場合、下記数式(6)により、点数p2を算出する。
【0053】
p2=(100/4)×N・・・(6)
【0054】
そして、密集度算出部202は、点数p2に対して所定の重み値α2を乗じた値を、「密集点の数」として算出する。
【0055】
そして、密集度算出部202は、上記のように算出した「座標間距離の総和」と「密集点の数」とに基づいて、下記数式(7)により、密集度Sを算出する。
【0056】
S=(p1×α1)+(p2×α2)・・・(7)
【0057】
なお、上記した「所定の重み値α1」、「所定の重み値α2」、および「所定の距離範囲」は、複数の位置データが密集しているか否かを適切に判断することができるように、適切な値が予め設定され、位置推定装置100が備えるメモリ等に予め記憶される。
【0058】
(信頼度算出部203による信頼度の算出方法)
図5は、一実施形態に係る信頼度算出部203による信頼度の算出方法を説明するための図である。
【0059】
図5は、信頼度算出部203による信頼度の算出項目を示す図である。
図5に示すように、信頼度算出部203は、密集度の算出項目として、「測定距離」、「測定精度のばらつき」、「RSSI値」、および「前回座標との距離差」を算出する。
【0060】
例えば、信頼度算出部203は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、当該位置データの測定位置(すなわち、当該位置データを測定した測位装置16の位置)から当該位置データの示す位置(すなわち、送信機14の測位位置)までの距離を、点数p3(0〜100点)に点数化する。この際、信頼度算出部203は、距離が短いほど、点数p3が高くなるように点数化する。そして、信頼度算出部203は、点数p3に対して所定の重み値α3を乗じた値を、「測定距離」として算出する。なお、測位装置16の位置は、例えば、各測位装置16から、位置データとともに取得することができる。
【0061】
また、例えば、信頼度算出部203は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、当該位置データを測定した測位装置16による測定精度のばらつきを算出する。例えば、信頼度算出部203は、各測位装置16の測定精度のばらつきを、当該測位装置16によって過去に測位された複数の位置データに基づいて算出することができる。したがって、信頼度算出部203は、複数の測位装置16によって過去に測位された複数の位置データを、位置推定装置100が備えるメモリ等に保管しておく必要がある。そして、信頼度算出部203は、算出された測定精度のばらつきを、点数p4(0〜100点)に点数化する。この際、信頼度算出部203は、ばらつきが小さいほど、点数p4が高くなるように点数化する。そして、信頼度算出部203は、点数p4に対して所定の重み値α4を乗じた値を、「測定精度のばらつき」として算出する。
【0062】
また、例えば、信頼度算出部203は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、当該位置データを測定したときのRSSI値を、点数p5(0〜100点)に点数化する。この際、信頼度算出部203は、RSSI値が大きいほど、点数p5が高くなるように点数化する。そして、信頼度算出部203は、点数p5に対して所定の重み値α5を乗じた値を、「RSSI値」として算出する。なお、RSSI値は、例えば、各測位装置16から、位置データとともに取得することができる。
【0063】
また、例えば、信頼度算出部203は、複数の測位装置16毎の複数の位置データの各々について、当該位置データが示す位置(すなわち、送信機14の測位位置)と、当該位置データを測定した測位装置16による前回の位置データが示す位置(すなわち、送信機14の前回の測位位置)との距離差を、点数p6(0〜100点)に点数化する。この際、信頼度算出部203は、距離差が小さいほど、点数p6が高くなるように点数化する。そして、信頼度算出部203は、点数p6に対して所定の重み値α6を乗じた値を、「前回座標との距離差」として算出する。
【0064】
そして、信頼度算出部203は、上記のように算出した「測定距離」と、「測定精度のばらつき」と、「RSSI値」と、「前回座標との距離差」とに基づいて、下記数式(8)により、信頼度Qを算出する。
【0065】
Q=(p3×α4)+(p4×α4)+(p5×α5)+(p6×α6)・・・(8)
【0066】
なお、上記した「所定の重み値α3」、「所定の重み値α4」、「所定の重み値α5」、および「所定の重み値α6」は、複数の位置データの各々が信頼性があるか否かを適切に判断することができるように、適切な値が予め設定され、位置推定装置100が備えるメモリ等に予め記憶される。
【0067】
(実施例)
次に、
図6および
図7を参照して、一実施形態に係る位置推定システム10の実施例について説明する。
図6は、一実施形態に係る位置推定システム10の実施例に用いた測位対象20の移動ルート18を示す図である。本実施例では、
図6に示すように、検出エリア12A内に複数の測位装置16(測位装置16a〜16d)を配置した。また、検出エリア12A内に、移動ルート18を設定し、当該移動ルート18に沿って、測位対象20(人)を移動させた。この際、複数の測位装置16の各々によって、測位対象20に取り付けられた送信機14(無線タグ)から電波を受信し、当該電波の受信結果に基づいて、送信機14の位置を測位した。
【0068】
(複数の測位装置16による送信機14の位置の測位結果)
図7は、一実施形態に係る位置推定システム10の実施例において、複数の測位装置16によって測位された送信機14の位置を示す図である。
図7は、測位対象20が移動ルート18を移動する際に、複数の測位装置16による送信機14の測位位置を、検出エリア12A上にプロットしたものである。
【0069】
図7に示すように、複数の測位装置16による送信機14の測位位置には、移動ルート18上にない位置が多数含まれており、すなわち、ばらつきが生じている。このばらつきは、例えば、送信機14から送信された電波にノイズが重畳された、送信機14から送信された電波の受信状況が悪化した、等の原因が考えられる。
【0070】
(位置推定装置100による送信機14の位置の推定結果)
図8は、一実施形態に係る位置推定システム10の実施例において、位置推定装置100によって推定された送信機14の位置を示す図である。
図8は、位置推定装置100によって、
図7に用いた送信機14の位置データに基づいて、送信機14の位置を推定し、当該送信機14の位置を検出エリア12A上にプロットしたものである。
【0071】
図8に示すように、位置推定装置100による送信機14の推定位置は、その殆どが、移動ルート18上に存在しており、すなわち、精度の高い位置データであるといえる。
【0072】
本実施例により、位置推定装置100は、複数の測位装置16毎の複数の位置データと、密集度算出部202によって算出された密集度と、信頼度算出部203によって算出された信頼度とに基づいて、送信機14の位置を推定する構成を採用したことにより、比較的精度の高い位置データ(密集度の高い位置データおよび信頼度の高い位置データ)を用いて、送信機14の位置を推定することができる。したがって、位置推定装置100によれば、複数の測位装置16による送信機14の測位位置にばらつきが生じた場合であっても、測位対象20の位置を高精度に推定することができる。
【0073】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【0074】
例えば、上記実施形態において、密集度算出部202によって算出された密集度が、第1の閾値th1よりも大きい場合、複数の測位装置16毎の複数の位置データを有効なデータと判断し、密集度算出部202によって算出された密集度が、第1の閾値th1よりも小さい場合、複数の測位装置16毎の複数の位置データを無効なデータと判断する有効性判断部をさらに備えるようにしてもよい。この場合、位置推定部204は、有効性判断部によって、複数の測位装置16毎の複数の位置データが有効なデータと判断された場合、当該複数の位置データに基づいて送信機14の位置を推定することが好ましい。また、この場合、位置推定部204は、有効性判断部によって、複数の測位装置16毎の複数の位置データが有効なデータではないと判断された場合、当該複数の位置データを破棄するようにしてもよい。
【0075】
また、例えば、上記実施形態では、検出エリア12に配置された4つの測位装置16から位置データを取得するようにしているが、これに限らず、例えば、検出エリア12に配置された3つまたは5つ以上の測位装置16から位置データを取得するようにしてもよい。
【0076】
また、例えば、上記実施形態では、密集度および信頼度に基づいて、送信機14の位置を推定するようにしているが、これに限らず、例えば、密集度または信頼度のいずれか一方に基づいて、送信機14の位置を推定するようにしてもよい。
【0077】
本国際出願は、2018年3月26日に出願した日本国特許出願第2018−058676号に基づく優先権を主張するものであり、当該出願の全内容を本国際出願に援用する。