特許第6971477号(P6971477)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6971477アルギナーゼ阻害剤およびそれらの治療適用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971477
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】アルギナーゼ阻害剤およびそれらの治療適用
(51)【国際特許分類】
   C07F 5/02 20060101AFI20211111BHJP
   A61K 31/69 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 7/02 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 21/02 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20211111BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   C07F5/02 CCSP
   A61K31/69
   A61P43/00 111
   A61P9/00
   A61P15/00
   A61P1/00
   A61P7/00
   A61P11/00
   A61P25/00
   A61P21/00
   A61P35/00
   A61P35/02
   A61P17/02
   A61P37/02
   A61P31/04
   A61P7/02
   A61P19/02
   A61P21/02
   A61P11/06
   A61P9/12
   A61P3/10
【請求項の数】24
【全頁数】301
(21)【出願番号】特願2018-556824(P2018-556824)
(86)(22)【出願日】2017年5月2日
(65)【公表番号】特表2019-518726(P2019-518726A)
(43)【公表日】2019年7月4日
(86)【国際出願番号】EP2017060413
(87)【国際公開番号】WO2017191130
(87)【国際公開日】20171109
【審査請求日】2020年3月27日
(31)【優先権主張番号】P-417066
(32)【優先日】2016年5月4日
(33)【優先権主張国】PL
(31)【優先権主張番号】62/331,550
(32)【優先日】2016年5月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/444,669
(32)【優先日】2017年1月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518072380
【氏名又は名称】オンコアレンディ セラピューティクス エス.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ブラスズツィク,ローマン
(72)【発明者】
【氏名】ノウィッカ,ジュリタ
(72)【発明者】
【氏名】ボレク,バルトウォミェイ
(72)【発明者】
【氏名】ブルゼズィンスカ,ジョアンナ
(72)【発明者】
【氏名】グズィク,アンナ
(72)【発明者】
【氏名】ドズィエジエレウスキ,マレク
(72)【発明者】
【氏名】ゴレビオウスキ,アダム
(72)【発明者】
【氏名】イェジェイチャク,カロル
(72)【発明者】
【氏名】マツィシェウスキ,クシシュトフ
(72)【発明者】
【氏名】オルクザク,ヤツェク
【審査官】 高森 ひとみ
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−516397(JP,A)
【文献】 特表2013−542223(JP,A)
【文献】 特表2013−525364(JP,A)
【文献】 国際公開第99/019295(WO,A1)
【文献】 KABELKA, G. et al.,Synthesis of a boronated amino acid as a potential neutron therapy agent: 1-amino-3-[(dihydroxyboryl)ethyl]cyclobutanecarboxylic acid,Tetrahedron Letters,2005年,Vol.46, No.29,pp.4915-4917
【文献】 KABALKA, G. et al.,Synthesis of 1-Amino-3-[(dihydroxyboryl)methyl]- cyclobutanecarboxylic Acid as a Potential Therapy Agent,The Journal of Organic Chemistry,2004年,Vol.69, No.24,pp.8280-8286
【文献】 SRIVASTAVA, R. et al.,Synthesis of 1-Amino-3-[2-(1,7-dicarba-closo-dodecaboran(12)-1-yl)ethyl]cyclobutanecarboxylic Acid: A Potential BNCT Agent,The Journal of Organic Chemistry,1997年,Vol.62, No.13,pp.4476-4478
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07F 5/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(Ib):
【化1】
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(式中、
R’は、−OH、(C−C)アルキルまたは−NHであり、ここでアルキルは、−NRまたは3〜7個の環員原子を有するヘテロシクリルで場合により置換されており;
ここでRおよびRはそれぞれ独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキル、場合により置換された(C−C14)アリール(C−C)アルキレンまたは場合により置換された(C−C14)アリールである)
により表される化合物、またはその立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項2】
式(Ib−1):
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R’が、−CHNH、−CHNHCH、−CHNHC(CH、−CHN(CH、−CHN(CH)(CHCH)、−CHN(CHCH、−CHN(CH)(CH(CH)、−CH−ピロリジニル、−CH−ピペリジニル、−CH−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、−CH−モルホリニル、−CHNCHBn、−CH−(4,4−ジメチルピペリジニル)、−CH−イソインドリニル、−CH−(4−クロロフェニル−ピペリジニル)、−CH−テトラヒドロイソキノリニル、−CHN(CH)Ph、−CHN(CH)(4−CHOC)または−CHN(CH)(ジクロロベンジル)である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R’が、−NRまたは5〜6個の環員原子を有するヘテロシクリルで置換された(C−C)アルキルであり;
ここでRおよびRがそれぞれ独立して、Hまたは直鎖状、分枝状(C−C)アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
式(Ic):
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
およびRは、水素、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキルからそれぞれ独立して選択されるか、または
およびRは、それらが結合される窒素原子と結びついて5〜6個の環員原子を有するヘテロシクリルを形成する)
の構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
式(Ic−1):
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
−N(R)(R)が、−NH、−NHCH、−NHC(CH、−N(CH、N(CH)(CHCH)、N(CHCH、N(CH)(CH(CH)、−NCHBn、−N(CH)(4−CHOC)、−N(CH)(ジクロロベンジル)もしくはN(CH)Phであるか、または
およびRが、それらが結合される窒素原子と結びついてアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、モルホリニル、(4,4−ジメチルピペリジニル)、イソインドリニル、(4−クロロフェニル−ピペリジニル)もしくはテトラヒドロイソキノリニルを形成する、請求項5に記載の化合物。
【請求項8】
−N(R)(R)が、−NH、−NHCH、−NHC(CH、−N(CH、N(CH)(CHCH)、N(CHCHもしくはN(CH)(CH(CH)であるか、または
およびRが、それらが結合される窒素原子と結びついて、ピロリジニル、ピペリジニルもしくは(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)を形成する、請求項5に記載の化合物。
【請求項9】
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(モルホリノメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(1−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;もしくは
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸、
である、請求項1に記載の化合物、またはそれらの医薬的に許容できる塩、またはそれらの立体異性体、もしくは溶媒和物。
【請求項10】
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(モルホリノメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(1−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;もしくは
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸、
である、請求項1に記載の化合物、またはそれらの医薬的に許容できる塩、またはそれらの立体異性体、もしくは溶媒和物。
【請求項11】
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(モルホリノメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
1−アミノ−2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(1−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;もしくは
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩、
である、請求項1に記載の化合物、またはそれらの溶媒和物。
【請求項12】
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;もしくは
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸、
である、請求項1に記載の化合物、またはそれらの立体異性体、医薬的に許容できる塩、および/もしくは溶媒和物。
【請求項13】
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;もしくは
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸、
である、請求項1に記載の化合物、またはそれらの医薬的に許容できる塩、および/もしくは溶媒和物。
【請求項14】
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;もしくは
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸、
である、請求項1に記載の化合物、またはそれらの溶媒和物。
【請求項15】
請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物;および医薬的に許容できる担体を含む医薬組成物。
【請求項16】
アルギナーゼI、アルギナーゼII、またはそれらの組み合わせを阻害するための請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項17】
アルギナーゼI、アルギナーゼII、またはそれらの組み合わせの発現または活性に関連する疾患または状態の処置または予防のための請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項18】
前記疾患または状態が、心臓血管障害、性障害、創傷治癒障害、消化管障害、自己免疫障害、免疫障害、感染、肺障害、溶血性障害、および癌からなる群から選択される、請求項17に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項19】
前記自己免疫障害が、脳脊髄炎、多発性硬化症、抗リン脂質抗体症候群1、自己免疫性溶血性貧血、慢性炎症性脱髄性多発根神経、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、重症筋無力症、天疱瘡、関節リウマチ、スティッフパーソン症候群、1型糖尿病、強直性脊髄炎、発作性夜間血色素尿症(PNH)、発作性寒冷血色素尿症、重度特発性自己免疫性溶血性貧血、およびグッドパスチャー症候群からなる群から選択される、請求項18に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項20】
前記肺障害が、化学的に誘導された肺線維症、特発性肺線維症、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、および喘息からなる群から選択される、請求項18に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項21】
前記肺障害が、肺高血圧である、請求項18に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項22】
前記溶血性障害が、鎌状赤血球症である、請求項18に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項23】
前記癌が、胃癌、胃食道接合部癌、大腸癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、非小細胞肺癌、腎細胞癌、前立腺癌、多発性骨髄腫、急性および慢性白血病、T細胞、B細胞およびNK細胞リンパ腫、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、星細胞腫、頭頸部の扁平上皮癌、ならびに黒色腫からなる群から選択される、請求項18に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【請求項24】
前記癌が、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄球性白血病、副腎皮質癌、肛門癌、虫垂癌、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳腫瘍、脳および脊髄腫瘍、脳幹部神経膠腫、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、中枢神経系胚芽腫、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、原発不明癌腫、中枢神経系癌、子宮頸癌、小児癌、脊索腫、慢性骨髄増殖性障害、結腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、腺管上皮内癌、胚芽腫、子宮内膜癌、上衣芽腫、上衣腫、食道癌、嗅神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、肝臓外胆管癌、眼癌、骨の線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質細胞腫瘍、胚細胞腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、神経膠腫、毛様細胞性白血病、頭頸部癌、心臓癌、肝細胞癌、組織球症、ランゲルハンス細胞癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内黒色腫、膵島腫瘍、カポジ肉腫、腎臓癌、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭癌、口唇および口腔癌、非浸潤性小葉癌、リンパ腫、エイズ関連リンパ腫、マクログロブリン血症、男性の乳癌、髄芽腫、髄上皮腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、原発不明転移性扁平上皮性頸部癌、nut遺伝子に関連する正中線癌、口の癌、多発性内分泌腫瘍症候群、形質細胞腫瘍、菌状息肉症、骨髄腫、慢性骨髄増殖性障害、鼻腔癌、副鼻腔癌、鼻咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、口腔癌(oral cancer)、口腔癌(oral cavity cancer)、口唇癌、口腔咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔癌、鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、褐色細胞腫、中間型松果体実質腫瘍、松果体芽腫、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系リンパ腫、直腸癌、腎細胞癌、腎盂癌、尿管癌、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫、セザリー症候群、皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、原発不明頸部扁平上皮癌、胃癌、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、精巣癌、咽頭癌、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺癌、腎盂と尿管の移行上皮癌、絨毛性腫瘍、小児の原発不明希少癌、尿道癌、子宮癌、子宮肉腫、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、またはウィルムス腫瘍である、請求項18に記載の化合物、またはその立体異性体、医薬的に許容できる塩、もしくは溶媒和物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
関連出願の相互参照
本出願は、2016年5月4日出願の米国特許仮出願第62/331,550号、2016年5月4日出願のポーランド特許出願第P−417066号、および2017年1月10日出願の米国特許仮出願第62/444,669号への優先権を主張するものであり、これらの出願それぞれの開示は、全体として参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
発明の分野
本開示は、アルギナーゼ1およびアルギナーゼ2の低分子治療的阻害剤に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
2種のアルギナーゼアイソザイム(ARG−1およびARG−2、それぞれアルギナーゼIおよびIIとも表される)は、哺乳動物に存在し、アルギニンをオルニチンおよび尿素に加水分解する。両方の酵素は同じ生化学反応を触媒するが、細胞内発現レベル、調節および細胞小器官局在が異なる。ARG−1は、細胞質タンパク質であり、ARG−2は主に、ミトコンドリア中に局在化される(Jenkinson CP, Grody WW, Cederbaum SD. Comparative properties of arginases. Comparative biochemistry and physiology Part B, Biochemistry & Molecular Biology. 1996; 114(1):107−132)。
【0004】
アルギナーゼは、様々な病的状態に関連する。これらは、喘息、肺高血圧、高血圧、T細胞機能障害、勃起不全、アテローム性硬化症、腎臓疾患、虚血再灌流傷害、神経変性疾患、創傷治癒、炎症性疾患、線維性疾患および癌を含むが、これらに限定されない。
【0005】
アルギナーゼ発現およびL−アルギニン欠乏は、哺乳動物免疫系の公知の免疫抑制経路である(Munder M. Arginase: an emerging key player in the mammalian immune system. Br J Pharmacol. 2009; 158(3):638−651)。L−アルギニン欠乏は、T細胞受容体(TCR)の重要なシグナル伝達エレメントであるTCRζ鎖の発現を下方制御し、それによりT細胞機能を損傷する(Rodriguez PC, Zea AH, Culotta KS, Zabaleta J, Ochoa JB, Ochoa AC. Regulation of T cell receptor CD3zeta chain expression by L−arginine. J Biol Chem. 2002; 277(24):21123−21129)。微小環境からのL−アルギニンの欠乏は、T細胞周期の進行停止、IFN−γ生成の阻害、およびT細胞受容体を介するシグナル伝達の遮断をもたらす。
【0006】
アルギナーゼは主に、腫瘍担持状態で非常に多く含まれる骨髄由来サプレッサ細胞(MDSC)により産生される(Bronte V, Serafini P, De Santo C, Marigo I, Tosello V, Mazzoni A, Segal DM, Staib C, Lowel M, Sutter G, Colombo MP, Zanovello P: IL−4−Induced Arginase 1 Suppresses Alloreactive T Cells in Tumor−Bearing Mice J Immunol 2003; 170:270−278)。アルギナーゼ経路の誘導は、抗腫瘍免疫の回避に関与する重要なメカニズムである。高度のアルギナーゼ活性が、血液中および固形腫瘍内の両方で、様々な悪性腫瘍の患者で観察されている。
【0007】
様々なネズミ腫瘍モデルにおいて腫瘍関連MDSCまたは腫瘍浸潤CD11bGr−1成熟骨髄細胞のアルギナーゼの阻害によりT細胞機能が回復され腫瘍成長が阻害されることが、示された(Rodriguez PC, Quiceno DG, Zabaleta J, et al. Arginase I production in the tumor microenvironment by mature myeloid cells inhibits T−cell receptor expression and antigen−specific T−cell responses. Cancer Res. 2004; 64(16):5839−5849)。骨髄サプレッサ細胞の欠乏は、T細胞受容体−および共刺激−誘導性T細胞活性化を再建する(Zea AH, Rodriguez PC, Atkins MB, et al. Arginase−producing myeloid suppressor cells in renal cell carcinoma patients: a mechanism of tumor evasion. Cancer Res. 2005; 65(8):3044−3048)。
【0008】
アルギナーゼは、前立腺癌(Bronte V, Kasic T, Gri G, et al. Boosting antitumor responses of T lymphocytes infiltrating human prostate cancers. J Exp Med. 2005; 201(8):1257−1268)、非小細胞肺癌(Rodriguez PC, Quiceno DG, Zabaleta J, et al. Arginase I production in the tumor microenvironment by mature myeloid cells inhibits T−cell receptor expression and antigen−specific T−cell responses. Cancer Res. 2004; 64(16):5839−5849)および多発性骨髄腫(Serafini P, Meckel K, Kelso M, et al. Phosphodiesterase−5 inhibition augments endogenous antitumor immunity by reducing myeloid−derived suppressor cell function. J Exp Med. 2006; 203(12):2691−2702)を有する患者における腫瘍浸潤リンパ球の抑制に関与することが示された。MDSCのみならず、樹状細胞(DCs)もまた、ARG−1を通してCD8T細胞および抗腫瘍免疫反応を抑制することが示されている(Norian LA, Rodriguez PC, O’Mara LA, et al. Tumor−infiltrating regulatory dendritic cells inhibit CD8+ T cell function via L−arginine metabolism. Cancer Res. 2009; 69(7):3086−3094)。
【0009】
様々な病的状態におけるアルギナーゼの役割、ならびに慢性炎症および抗腫瘍免疫抑制におけるそれらの役割を前提として、本発明は、アルギナーゼ活性の阻害剤としての新規なホウ素含有化合物、およびこれらの化合物を治療薬として用いるための方法論を提供する。
【0010】
数多くのホウ素含有アルギナーゼ阻害剤が、文献から周知である。そのような阻害剤の1つが、1999年4月22日発行のWO99/19295A1(参照により組み入れられる)、および2008年5月29日発行のWO08/061612A1(参照により組み入れられる)に記載された2(S)−アミノ−6−ボロノヘキサン酸である。他に、2011年10月27日発行のWO11/133653(参照により組み入れられる)および2013年4月25日発行のWO13/059437(参照により組み入れられる)は、末端B(OH)基と、通常は1,3−シクロブチレン部分である、スペーサと、を担う複数のアルファアミノ酸誘導体を記載する。アルギナーゼ阻害剤として適した単環式または多環式ホウ素含有アミノ酸化合物が、2012年5月3日発行のWO12/058065(参照により組み入れられる)に記載されている。他の関連する特許出願公開は、2010年7月29日発行のWO10/085797(参照により組み入れられる)、2013年10月24日発行のWO13/158262(参照により組み入れられる)、および2012年6月5日発行のWO12/091757(参照により組み入れられる)である。
【0011】
アルギナーゼIおよびアルギナーゼII阻害剤の阻害能力のための2−アミノ−6−ボロノヘキサン酸(boronohecanoic acid)のアルファ中心での置換の意義が、議論されている(Golebiowski A., et al. 2−Substituted−2−amino−6−boronohexanoic acids as arginase inhibitors. Bioorg. & Med. Chem. Lett., 2013; 23:2027−2030)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
アルギナーゼの阻害を調査して、喘息およびアレルギー反応などの、アルギナーゼの発現亢進に関連する状態の処置を発見することが、必要とされている。詳細には、アルギナーゼを効果的に阻害し、それによりこれらの状態の処置のための治療薬として作用し得る、新しい分子足場を開拓することが、必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明の概要
一態様において、本発明は、式(I):
【化1】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、
Lは、−COH、−C(O)O((C−C)アルキル)、−COCH−O−ピバロイル、−COCHOCO−イソプロピル、−C(O)NHOH、−C(O)NHCN、−C(O)NH、−C(O)NH((C−C)アルキル)、−C(O)N((C−C)アルキル)、−C(O)NH(アリール)、−C(O)N(アリール)((C−C)アルキル)、−C(O)N(アリール)、−C(O)NH((C−C)ハロアルキル)、−S(O)NH、−S(O)NH((C−C)アルキル)、−S(O)NH((C−C)ハロアルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NHC(O)((C−C)アルキル)、−S(O)NHC(O)((C−C)ハロアルキル)、−S(O)NHC(O)(アリール)、−N(H)S(O)((C−C)アルキル)、−N(H)S(O)(アリール)、N(H)S(O)((C−C)ハロアルキル)、−NHC(O)((C−C)アルキル)、−NHC(O)((C−C)ハロアルキル)、−NHC(O)(アリール)、−NHC(O)NH((C−C)アルキル)、−NHC(O)NH(アリール)、−C(O)N(H)S(O)((C−C)アルキル)、−C(O)N(H)S(O)(アリール)、−C(O)N(H)S(O)((C−C)ハロアルキル)、−P(O)(OH)、−CF
【化2】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
は、H、直鎖状または分枝状(C−C)アルキル、および(C−C)−アルキル−C(O)−からなる群から選択され;
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、結合、−C(R’)(R’”)−、−C(R’”)−、=CR”’−、−CHF−、−CF−、−NR”’−、=N−、−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−および−SO−からなる群から選択され、ここで
任意の2つの隣接する−CH−基は、(C−C14)−シクロアルキレニル基もしくは(C−C14)−ヘテロシクロアルキレニル基の2つの環員を場合により表し、
X、Y、およびZの2つ以下は同時に、結合を表し、X、Y、およびZのいずれの隣接する2つも、同時に−O−、−S−、=N−、もしくは−NR’”−でなく、
XとY、もしくはYとZのいずれかは、3〜7個の環員原子を有する縮合アリールもしくはヘテロアリール環を場合により表すか、または
ZおよびLは、1もしくは2個のO環原子を含む4〜7個の環員原子を有する縮合ラクトン環を場合により形成し;
m、n、pは独立して、0〜2の間(これらの数値を含む)の整数であり、ここでm、n、pの少なくとも1個は、0でなく;
【化3】
[この文献は図面を表示できません]

は、1つまたは複数の二重結合を場合により表し;
およびRは、それぞれ独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキル、またはC(O)−R’から選択されるか、あるいは
およびRは、それらが結合するホウ素原子および酸素原子と一緒になって、完全に、または部分的に飽和された、4、5、6、または7員環を形成するか、あるいは
およびRは、それらが結合するホウ素原子および酸素原子と一緒になって、ボロン酸とピナンジオールのジエステルを形成するか、あるいは
およびRは、それらが結合するホウ素原子および酸素原子と一緒になって、ボロン酸とN−メチルイミノ二酢酸の無水物を形成しており;
Vは、−C(R’)(R’’)−、−NR’−、−C(F)(R’)−または−CHF−から選択され;
Wは、−C(R’)(R’”)−、−C(R’”)−、−CHF−、−CF−、−NR”’−、または−C(O)−から選択され;
Dは、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキレン、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルケニレン、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキニレン、(C−C14)アリーレン、または(C−C14)シクロアルキレンから選択され、ここで
D中の1つもしくは複数の−CH−基は、−O−、−NR’−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−C(R’)(R”)−、−CHF−もしくは−CF−から選択される部分で場合によりおよび独立して置き換えられるか、または
任意の2つの隣接する−CH−基は、(C−C14)−シクロアルキレニル基の2つの環員を場合により表し;かつ
2つの隣接する−CH−基は、O、NR’、S、SO,またはSOで同時に置き換えられず;
R’、R”およびR’”は、それぞれ独立して、H、OH、S(O)R、S(O)、(C−C)アルキル、(C−C)アリール、−NH、−NH(C−C)アルキル、−N[(C−C)アルキル]、−NRSON(R、−NRC(NR)N(R、−C(O)NR、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)(C−C14)アリール、−C(O)O(C−C)アルキル、−C(O)O(C−C14)アリール、(C−C)シクロアルキル、(C−C14)ヘテロシクロアルキル、−C(O)(C−C14)ヘテロシクロアルキル、(C−C14)ヘテロアリール、(C−C14)アリール−(C−C)アルキレン、−C(O)(C−C14)アリール−(C−C)アルキレン−、−C(O)(C−C14)アリール、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルキレン−、(C−C14)ヘテロアリール−(C−C)アルキレン−、(C−C14)ヘテロシクリル−(C−C)アルキレン−から選択され;ここで、任意のアルキル、アルキレン、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、オキソ、(C−C)アルキル、−COOH、−CN、−NO、−OH、−NR、−NRS(O)、(C−C)アルコキシ、(C−C14)アリール、3〜7個の環員原子を有するヘテロシクリル、(C−C)ハロアルキルまたは(C−C14)アリールオキシからなる群から選択される1つまたは複数で場合により置換されており;ここで
、R、R、およびRは、それぞれ独立して、H、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキル、場合により置換された(C−C14)アリール(C−C)アルキレン−、場合により置換された(C−C14)アリール、(C−C)ヒドロキシアルキル、(C−C)アミノアルキル、HN(C−C)アルキレン−、場合により置換された(C−C)シクロアルキル、場合により置換された(C−C14)ヘテロシクロアルキル、場合により置換された(C−C14)ヘテロアリール、場合により置換された(C−C14)アリール−(C−C)アルキレン−、NR’R”C(O)−、または(C−C)アリール−(C−C14)−シクロアルキレン−から選択されるか、あるいは
R’およびR’’’は、一緒になって、−(C−C)アルキレン−N(Me)−(C−C)アルキレン−を表す)
により表されるが、但し、化1には、
1−アミノ−3−(4−ボロノブチル)シクロブタン−1−カルボン酸、
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロブタン−1−カルボン酸、
1−アミノ−3−(ボロノメチル)シクロブタン−1−カルボン酸、
1−アミノ−3−(3−ボロノプロピル)シクロペンタン−1−カルボン酸、または
1−アミノ−3−(3−ボロノプロピル)シクロヘキサン−1−カルボン酸
のいずれでもないことを条件とする、化合物、またはそれらの互変異性体、立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、エステル、溶媒和物、多形、活性代謝産物、もしくはプロドラッグを提供する。
【0014】
同じく本明細書で提供されるのは、(i)治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物もしくはプロドラッグと、(ii)非限定的に生物学的利用性増強剤、浸透増強剤、バイオポリマー、PLGAを基剤とするナノ粒子、糖を基剤とするナノ粒子、本発明の化合物もしくはその誘導体の保護による、または腸内などの胃環境を越える生物活性材料の放出によるのいずれかで、胃環境の崩壊作用を回避するためのコーティングを含むが限定されない、医薬的に許容できる担体と、を含む医薬組成物である。
【0015】
別の態様において、本発明は、細胞においてアルギナーゼI、アルギナーゼIIまたはそれらの組み合わせを阻害するための方法であって、細胞を、本発明による少なくとも1種の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法を提供する。
【0016】
別の態様において、本発明は、対象における、アルギナーゼI、アルギナーゼII、またはそれらの組み合わせの発現または活性に関連する疾患または状態の処置または予防のための方法であって、対象に、治療有効量の本発明による少なくとも1種の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを投与することを含む、方法を提供する。
【0017】
別の態様において、本発明は、アルギナーゼI、アルギナーゼII、またはそれらの組み合わせの発現または活性に関連する疾患または状態の処置または予防のための医薬の製造における、本発明による化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0018】
別の態様において、本発明は、アルギナーゼI、アルギナーゼII、またはそれらの組み合わせの発現または活性に関連する疾患または状態の処置または予防のための、本発明による化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを提供する。
【0019】
別の態様において、本発明は、輸送の際に臓器を保護するための、本発明による化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
詳細な記載
本発明は、幾つかの低分子アルギナーゼ阻害剤が優れた薬物動態性を伴う非常に高い活性を有する、という驚くべき発見に基づく。
【0021】
定義
冠詞「a」および「an」は、本明細書において、冠詞の文法的対象の1つより多く(即ち、少なくとも1つ)を指すために用いられる。例として、「an element(要素)」は、1つの要素、または1つよりも多くの要素を意味する。
【0022】
本明細書で用いられる用語は、挙げられた置換基とその親部分の間の結合の結合時数を示すためにシングルダッシュ「−」またはダブルダッシュ「=」に先行および/または後続される場合があり、シングルダッシュは、単結合を示し、ダブルダッシュは、二重結合を示す。シングルダッシュまたはダブルダッシュがない場合、単結合が、置換基と親部分の間に形成されると理解され、さらに、ダッシュが他に示さない限り、置換基は「左から右へ」読まれるものとする。例えば(C−C)−アルコキシカルボニルオキシおよび−OC(O)O(C−C)アルキルは同じ官能性を示し、同様にアリールアルキルおよび−アルキルアリールは同じ官能性を示す。
【0023】
用語「ヘテロ原子」は、当該技術分野で認識されており、炭素または水素以外の任意の元素の原子を指す。例示的なヘテロ原子としては、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄およびセレンが挙げられる。
【0024】
本明細書で用いられる用語「アルキル」は、技術用語であり、直鎖アルキル基、分枝鎖アルキル基、シクロアルキル(非環式)基、アルキル置換されたシクロアルキル基、およびシクロアルキル置換されたアルキル基を含む、飽和脂肪族基を指す。特定の実施形態において、直鎖または分枝鎖アルキルは、骨格に約30以下の炭素原子を有し(例えば、直鎖ならC−C30、分枝鎖ならC−C30)、あるいは約20以下、10以下、または好ましくは1〜6個の炭素を有する。アルキルの代表的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル,n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、およびn−ヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
用語「シクロアルキル」は、各環が炭素原子3〜12個を有する、単環式または二環式または架橋式飽和または部分飽和炭素環式化合物を意味する。特定のシクロアルキルは、それらの環構造中に炭素原子3〜8個、または3〜6個を有する。特定のシクロアルキルは、それらの環構造中に炭素原子5〜12個を有し、環構造中に炭素原子6〜10個を有する場合もある。単環式シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。二環式シクロアルキルの環系としては、架橋された単環式化合物および縮合された二環式化合物が挙げられる。架橋された単環式化合物は、単環式化合物の2個の非隣接炭素原子が1〜3個の間のさらなる炭素原子のアルキレン架橋(即ち、形態−(CH−の架橋基で、ここでのwは、1、2または3である)により連結される、単環式シクロアルキル環を含む。二環式環系の代表的な例としては、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ(3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、およびビシクロ[4.2.1]ノナンが挙げられるが、これらに限定されない。縮合された二環式シクロアルキル環系は、フェニル、単環式シクロアルキル、単環式シクロアルケニル、単環式ヘテロシクリル、または単環式ヘテロアリールのいずれかに縮合された単環式シクロアルキル環を含む。架橋または縮合された二環式シクロアルキルは、単環式シクロアルキル環内に含まれる任意の炭素原子を通して親分子部分に付着される。シクロアルキル基は、場合により置換される。特定の実施形態において、縮合された二環式シクロアルキルは、フェニル環、5もしくは6員単環式シクロアルキル、5もしくは6員単環式シクロアルケニル、5もしくは6員単環式ヘテロシクリル、または5もしくは6員単環式ヘテロアリールのいずれかに縮合された5または6員単環式シクロアルキル環であり、ここでの縮合された二環式シクロアルキルは、場合により置換される。
【0026】
本明細書で用いられる用語「ヘテロシクリル」は、非限定的に単環式、二環式および三環式化合物を含む、非芳香族環系のラジカルを指し、それらは完全に飽和され得る、または1単位もしくは複数の単位の不飽和を含有し得(疑念を回避するために、不飽和度が芳香族環系をもたらすことがない)、窒素、酸素または硫黄などの、少なくとも1個のヘテロ原子を含む3〜14個または3〜12個の原子を有する。より好ましいヘテロシクリルアルキル基は、5〜10個の環員を有し、環員の1〜4個はO、N、およびSからなる群から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCである。本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではなく、例示を目的として、以下のものが、複素環式化合物の例である:アジリジニル、アジリニル、オキシラニル、チイラニル、チイレニル、ジオキシラニル、ジアジリニル、ジアゼパニル、1,3−ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、1,3−ジチオラニル、1,3−ジチアニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリジニル、アゼチル、オキセタニル、オキセチル、チエタニル、チエチル、ジアゼチジニル、ジオキセタニル、ジオキセテニル、ジチエタニル、ジチエチル、フリル、ジオキサラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、チオフェニル、ピラゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ピリドピラジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリル、ベンズトリアゾリル、ナフチリジニル、アゼピン、アゼチジニル、モルホリニル、オキサジアゾリニル、オキサジアゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、キニクルジニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、チアジアゾリニル、チアジアゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル(チオモルホリンスルホン)、チオピラニル、およびトリチアニル。ヘテロシクリル基は、以下に記載される通り、1つまたは複数の置換基で場合により置換される。
【0027】
本明細書で用いられる用語「ヘテロシクリレン」は、二価ヘテロシクリル(ヘテロシクロアルキル)基、即ち、3〜10員を有し、S、O、およびNから選択されるヘテロ原子1〜4個を有する、環式アルキレン基を指す。例は、ピペリジン−2,3−ジカルボン酸であり、即ち化合物中で、ピペリジン環がヘテロシクリル基である。
【0028】
用語「ヘテロ原子」は、当該技術分野で認識されており、炭素または水素以外の任意の元素の原子を包含する。例示的なヘテロ原子としては、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄およびセレンが挙げられ、別法では酸素、窒素または硫黄が挙げられる。
【0029】
本明細書で用いられる用語「シクロアルキルアルキル」は、1つまたは複数のシクロアルキル基で置換されたアルキル基を指す。
【0030】
本明細書で用いられる用語「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、1つまたは複数のヘテロシクロアルキル(即ち、ヘテロシクリル)基で置換されたアルキル基を指す。
【0031】
本明細書で用いられる用語「アルケニル」は、炭素2〜10個を含み、2つの水素の除去により形成された少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを意味する。アルケニルの代表的な例としては、エテニル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、2−メチル−1−ヘプテニル、および3−デセニルが挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基の不飽和結合(複数可)は、この部分のいずれかの場所に位置し得、二重結合(複数)に関して(Z)または(E)配置のいずれかを有し得る。
【0032】
本明細書で用いられる用語「アルキニル」は、炭素2〜10個を含み、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む、直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを意味する。アルキニルの代表的な例としては、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、3−ブチニル、2−ペンチニル、および1−ブチニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
用語「アルキレン」は、当該技術分野で認識されており、本明細書で用いられる通り、先に定義されたアルキル基の2つの水素原子を除去することにより得られるジラジカルに関係する。一実施形態において、アルキレンは、二置換アルカン、即ち、ハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホナート、ホスフィナート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、フルオロアルキル(トリフルオロメチルなど)、シアノなどの置換基で、2つの位置で置換されたアルカンを指す。即ち、一実施形態において、「置換されたアルキル」は、「アルキレン」である。
【0034】
用語「アミノ」は、非置換のおよび置換されたアミンの両方、例えば一般式:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、R、R、およびRはそれぞれ独立して、水素、アルキル、アルケニル、−(CH−Rを表すか、またはRおよびRは、それらが結合するN原子と一緒になって環構造中で4〜8個の原子を有する複素環を完成しており;Rは、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルまたはポリシクリルを表し;xは、0または1〜8の範囲の整数である)により表され得る部分を指す。特定の実施形態において、RまたはRの一方のみが、カルボニルであり得、例えばR、R、および窒素は、一緒になってイミドを形成しない。他の実施形態において、RおよびR(そして場合によりR)はそれぞれ独立して、水素、アルキル、アルケニル、または−(CH−Rを表す。
【0035】
特定の実施形態において、用語「アミノ」は、−NHを指す。
【0036】
本明細書で用いられる用語「アミド」は、アミド基が窒素を通して親分子部分に結合される、−NHC(=O)−を意味する。アミド基の例としては、CHC(=O)N(H)−およびCHCHC(=O)N(H)−などのアルキルアミドが挙げられる。
【0037】
用語「アシル」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り、Rが任意の有機基、例えばアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、およびヘテロアラルキルである、形態RCO−の任意の基またはラジカルを指す。代表的なアシル基としては、アセチル、ベンゾイル、およびマロニルが挙げられる。
【0038】
本明細書で用いられる用語「アミノアルキル」は、1つまたは複数のあるアミノ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、用語「アミノアルキル」は、アミノメチル基を指す。
【0039】
用語「アミノアシル」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り、1つまたは複数のアミノ基で置換されたアシル基を指す。
【0040】
本明細書で用いられる用語「アミノチエニル」は、RC(O)−のOが硫黄により置き換えられている、つまり形態RC(S)−であるアミノアシルの類似体を指す。
【0041】
用語「ホスホリル」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り、一般には式:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Q50は、SまたはOを表し、R59は、水素、低級アルキルまたはアリールを表す)、例えば−P(O)(OMe)−または−P(O)(OH)により表され得る。例えばアルキルを置換するために用いられる場合、ホスホリルアルキルのホスホリル基は、一般式:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Q50およびR59は、それぞれ独立して、先に定義された通りであり、Q51は、O、SまたはNを表す)、例えば−O−P(O)(OH)OMeまたは−NH−P(O)(OH)により表され得る。Q50がSである場合、ホスホリル部分は、「ホスホロチオアート」である。
【0042】
本明細書で用いられる用語「アミノホスホリル」は、本明細書で定義される通り、少なくとも1つのアミノ基で置換されたホスホリル基、例えば−P(O)(OH)NMeを指す。
【0043】
本明細書で用いられる用語「アジド(azide)」または「アジド(azido)」は、−N基を意味する。
【0044】
本明細書で用いられる用語「カルボニル」は、−C(=O)−を指す。
【0045】
本明細書で用いられる用語「チオカルボニル」は、−C(=S)−を指す。
【0046】
本明細書で用いられる用語「アルキルホスホリル」は、本明細書で定義される少なくとも1つのアルキル基で置換されたホスホリル基、例えば−P(O)(OH)Meを指す。
【0047】
本明細書で用いられる用語「アルキルチオ」は、アルキル−S−を指す。
【0048】
本明細書で用いられる用語「カルボキシル」は、−COH基を意味する。
【0049】
用語「アリール」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り、単環式、二環式および多環式芳香族炭化水素基、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、インデン、2,3−ジヒドロインデン、およびピレンを包含することを指す。芳香族環は、ハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、(シクロアルキル)アルコキシ、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホナート、ホスフィナート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、アミノスルホニル、スルホナミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、アミノアルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル(トリフルオロメチルなど)、ハロアルコキシル、シアノなどの置換基1つまたは複数で、1つまたは複数の環位置にて置換され得る。用語「アリール」はまた、2つ以上の炭素が2つの隣接する環に共通し(その環は「縮合環」である)、環の少なくとも1つが芳香族炭化水素であり、例えば他方の環式化合物が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、および/またはヘテロシクリルであり得る、2つ以上の環式化合物を有する多環式環系を包含する。多環式アリール環系の代表的な例としては、アズレニル、ナフチル、ジヒドロインデン−1−イル、ジヒドロインデン−2−イル、ジヒドロインデン−3−イル、ジヒドロインデン−4−イル、2,3−ジヒドロインドール−4−イル、2,3−ジヒドロインドール−5−イル、2,3−ジヒドロインドール−6−イル、2,3−ジヒドロインドール−7−イル、インデン−1−イル、インデン−2−イル、インデン−3−イル、インデン−4−イル、ジヒドロナフタレン−2−イル、ジヒドロナフタレン−3−イル、ジヒドロナフタレン−4−イル、ジヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル、2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−イル、2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−4−イル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル、2H−クロメン−2−オン−5−イル、2H−クロメン−2−オン−6−イル、2H−クロメン−2−オン−7−イル、2H−クロメン−2−オン−8−イル、イソインドリン−1,3−ジオン−4−イル、イソインドリン−1,3−ジオン−5−イル、インデン−1−オン−4−イル、インデン−1−オン−5−イル、インデン−1−オン−6−イル、インデン−1−オン−6−イル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキサン−5−イル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキサン−6−イル、2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン3(4H)−オン−5−イル、2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン3(4H)−オン−6−イル、2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン3(4H)−オン−7−イル、2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン3(4H)−オン−8−イル、ベンゾ[d]オキサジン−2(3H)−オン−5−イル、ベンゾ[d]オキサジン−2(3H)−オン−6−イル、ベンゾ[d]オキサジン−2(3H)−オン−7−イル、ベンゾ[d]オキサジン−2(3H)−オン−8−イル、キナゾリン−4(3H)−オン−5−イル、キナゾリン−4(3H)−オン−6−イル、キナゾリン−4(3H)−オン−7−イル、キナゾリン−4(3H)−オン−8−イル、キノキサリン−2(1H)−オン−5−イル、キノキサリン−2(1H)−オン−6−イル、キノキサリン−2(1H)−オン−7−イル、キノキサリン−2(1H)−オン−8−イル、ベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン−4−イル、ベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン−5−イル、ベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン−6−イル、およびベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン−7−イルが挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、二環式アリールは、5もしくは6員単環式シクロアルキル、5もしくは6員単環式シクロアルケニル、または5もしくは6員単環式ヘテロシクルのいずれかに縮合された、(i)ナフチルまたは(ii)フェニル環であり、縮合されたシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクリル基は、場合により置換される。特定の実施形態において、用語「アリール」は、フェニル基を指す。
【0050】
用語「ヘテロアリール」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り、環構造中に窒素、酸素または硫黄などのヘテロ原子を1個または複数含む合計で3〜14個、5〜14個、または3〜12個の原子を有する単環式、二環式または多環式芳香族基を指す。より好ましいヘテロアリール基は5〜10個の環員を有し、環員の1〜4個がO、N、およびSからなる群から選択されるヘテロ原子である。模範的なヘテロアリール基としては、例えばアザインドリル、ベンゾ(b)チエニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、フラニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、インドリル、インドリニル、インダゾリル、イソインドリニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、イソキノリニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピロロ[2,3−d]ピリミジニル、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジニル、キノリニル、キナゾリニル、トリアゾリル、チアゾリル、チオフェニル、テトラヒドロインドリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チエニル、チオモルホリニル、トリアゾリルまたはトロパニルなどが挙げられる。「ヘテロアリール」は、ハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホナート、ホスフィナート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、フルオロアルキル(トリフルオロメチルなど)、シアノなどの置換基1個または複数で、1つまたは複数の環位置にて置換され得る。用語「ヘテロアリール」はまた、2つ以上の炭素が2つの隣接する環に共通し(その環は「縮合環」である)、環の少なくとも1つが環構造中で1つまたは複数のヘテロ原子を有する芳香族基であり、例えば他方の環式化合物が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリールおよび/またはヘテロシクリルであり得る、2つ以上の環式化合物を有する多環式環系を包含する。二環式ヘテロアリールの代表的な例としては、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾオキサチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、シンノリニル、5,6−ジヒドロキノリン−2−イル、5,6−ジヒドロイソキノリン−1−イル、フロピリジニル、インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、ナフチリジニル、キノリニル、プリニル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−3−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−4−イル、5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−1−イル、チエノピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾリル、および6,7−ジヒドロベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール−4(5H)−オニルが挙げられるが、これらに限定されない。任意のヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールは、以下に詳述される通り、場合により置換され得る。
【0051】
用語「アラルキル」、「アリールアルキル」、または「アリール(C−C)アルキル」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り、アリール基で置換されたアルキル基、例えばC−Cアルキル基を指し、アリール部分は、アルキル基を通して親部分に付加される。
【0052】
用語「ヘテロアラルキル」、「ヘテロアリールアルキル」、または「ヘテロアリール(C−C)アルキル」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り、アルキル基を通して親分子部分に付加されるヘテロアリール基で置換されたアルキル基、例えばC−Cアルキル基を指す。
【0053】
本明細書で用いられる用語「アルコキシ」または「アルコキシル」は、酸素原子を通して親分子部分に付加された、本明細書に定義されるアルキル基を意味する。アルコキシの代表的な例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、およびヘキシルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】
用語「アルコキシカルボニル」は、本明細書に定義される−C(=O)−により表されるカルボニル基を通して親分子部分に付加された、本明細書に定義されるアルコキシ基を意味する。アルコキシカルボニルの代表的な例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、およびtert−ブトキシカルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
本明細書で用いられる用語「アルキルカルボニル」は、本明細書に定義されるカルボニル基を通して親分子部分に付加された、本明細書に定義されるアルキル基を意味する。アルキルカルボニルの代表的な例としては、アセチル、1−オキソプロピル、2,2−ジメチル−1−オキソプロピル、1−オキソブチル、および1−オキソペンチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
本明細書で用いられる用語「アリールカルボニル」は、本明細書に定義されるカルボニル基を通して親分子部分に付加された、本明細書に定義されるアリール基を意味する。アリールカルボニルの代表的な例としては、ベンゾイルおよび(2−ピリジニル)カルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
本明細書で用いられる用語「アルキルカルボニルオキシ」および「アリールカルボニルオキシ」は、酸素原子を通して親分子部分に付加された、本明細書に定義されるアルキルカルボニルまたはアリールカルボニル基を意味する。アルキルカルボニルオキシの代表的な例としては、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、およびtert−ブチルカルボニルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。アリールカルボニルオキシの代表的な例としては、フェニルカルボニルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
用語「アルケノキシ」または「アルケノキシル」は、酸素原子を通して親分子部分に付加された、本明細書に定義されるアルケニル基を意味する。アルケノキシルの代表的な例としては、2−プロペン−1−オキシル(即ち、CH=CH−CH−O−)およびビニルオキシ(即ち、CH=CH−O−)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
本明細書で用いられる用語「アリールオキシ」は、酸素原子を通して親分子部分に付加された、本明細書に定義されるアリール基を意味する。
【0060】
本明細書で用いられる用語「ヘテロアリールオキシ」は、酸素原子を通して親分子部分に付加された、本明細書に定義されるヘテロアリール基を意味する。
【0061】
本明細書で用いられる用語「カルボシクリル」は、完全に飽和されている、または1つもしくは複数の不飽和結合を有する(疑いを避けるために、不飽和度が芳香族環系(例えば、フェニル)をもたらさない)、3〜12個の炭素原子を含む単環式または多環式(例えば、二環式、三環式など)炭化水素ラジカルを意味する。カルボシクリル基の例としては、1−シクロプロピル、1−シクロブチル、2−シクロペンチル、1−シクロペンテニル、3−シクロヘキシル、1−シクロヘキセニルおよび2−シクロペンテニルメチルが挙げられる。
【0062】
用語「シアノ」および「ニトリル」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り−CNを指す。
【0063】
本明細書で用いられる用語「ニトロ」は、−NOを意味する。
【0064】
用語「ハロ」は、技術用語であり、本明細書で用いられる通り、−F、−Cl、−Br、または−Iを指す。
【0065】
本明細書で用いられる用語「ハロアルキル」は、水素の一部または全てがハロゲン原子で置き換えられた、本明細書で定義されるアルキル基を指す。用語「ハロアルコキシル」は、水素の一部または全てがハロゲン原子で置き換えられた、本明細書で定義されるアルコキシ基を指す。模範的なハロアルキル基は、トリフルオロメチルである。
【0066】
用語「ヒドロキシ」は、技術用語であり、本明細書で定義される通り、−OHを指す。
【0067】
本明細書で用いられる用語「ヒドロキシアルキル」は、本明細書で定義されるアルキル基を通して親分子部分に付加された、本明細書で定義される少なくとも1つのヒドロキシ基を意味する。ヒドロキシアルキルの代表的な例としては、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシペンチル、および2−エチル−4−ヒドロキシヘプチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0068】
本明細書で用いられる用語「シリル」は、シリル基(HSi−)のヒドロカルビル誘導体(即ち、(ヒドロカルビル)Si−)を包含し、ヒドロカルビル基は、炭化水素から水素原子を除去することにより形成された一価基、例えばエチル、フェニルである。ヒドロカルビル基は、トリメチルシリル(TMS)、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、tert−ブチルジメエチルシリル(TBS/TBDMS)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、および[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル(SEM)などの複数のシリル基を提供するために変化し得る異なる基の組み合わせであり得る。
【0069】
本明細書で用いられる用語「シリルオキシ」は、酸素原子を通して親分子に付加された、本明細書に定義されるシリル基を意味する。
【0070】
本発明の組成物に含まれる特定の化合物は、特別な幾何学的形態または立体異性体形態で存在し得る。加えて、本発明の化合物は、光学活性でもあり得る。本発明は、本発明の範囲に含まれる、シス−およびトランス−異性体、(R)−および(S)−鏡像異性体、ジアステレオ異性体、(D)−異性体、(L)−異性体、それらのラセミ混合物、およびそれらの他の混合物を含む、そのような化合物の全てを企図する。さらなる不斉炭素原子が、アルキル基などの置換基に存在し得る。そのような異性体の全て、およびそれらの混合物が、本発明に含まれるものとする。
【0071】
例えば、本発明の化合物の特別な鏡像異性体が望ましい場合、それは不斉合成により、またはキラル補助基での誘導体化により調製でき、ここで得られるジアステレオマー混合物を分離し補助基を切断して純粋な所望の鏡像異性体を提供する。あるいは、分子が、アミノなどの塩基性官能基、またはカルボキシルなどの酸性官能基を含む場合、ジアステレオマー塩が、適当な光学活性酸または塩基で形成され、その後、こうして形成されたジアステレオマーが当該技術分野で周知の分別結晶またはクロマトグラフィー手段により分解され、続いて純粋な鏡像異性体が回収される。
【0072】
「置換」または「〜で置換された」は、そのような置換が置換された原子および置換基の許容された原子価に従うこと、ならびに置換が、例えば再配置、分裂、分解、環化、排出、または他の反応などによる変形を自然に受けない、安定した化合物をもたらすこと、という暗黙の条件を包含する。
【0073】
用語「置換された」はまた、有機化合物の 許容できる置換基全てを包含することを企図する。広範囲の態様において、 許容できる置換基は、有機化合物の非環式および環式、分枝状および非分枝状、炭素環式および複素環式、芳香族および非芳香族置換基を包含する。例示的な置換基としては、例えばハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、(シクロアルキル)アルコキシル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホナート、ホスフィナート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、アミノスルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、アミノアルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル(トリフルオロメチルなど)、ハロアルコキシル、シアノ、または他の上記置換基が挙げられる。 許容できる置換基は、1種または複数であり得、適当な有機化合物について同一であるまたは異なり得る。本発明の目的では、窒素などのヘテロ原子は、ヘテロ原子の原子価を満たす本明細書に記載された有機化合物の水素置換基および/または任意の許容できる置換基を有し得る。本発明は、いかなる方法によっても有機化合物の許容できる置換基により限定されないものとする。
【0074】
本明細書で用いられる語句「保護基」は、潜在的に反応性の官能基を望ましくない化学的変形から防護する一時的置換基を意味する。そのような保護基の例としては、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテル、ならびにそれぞれアルデヒドおよびケトンのアセタールおよびケタールが挙げられる。保護基化学の分野は、再調査されている(Greene, T.W.; Wuts, P.G.M. Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd ed.; Wiley: New York, 1991)。本発明の化合物の保護された形態は、本発明の範囲に含まれる。
【0075】
「飽和された」または「完全に飽和された」化合物は、参照される化学的構造が任意の複数の炭素−炭素結合を含まないことを意味する。例えば、本明細書に定義された飽和されたシクロアルキル基としては、シクロヘキシル、シクロプロピルなどが挙げられる。
【0076】
「不飽和の」または「部分的に飽和された」化合物は、参照される化学的構造が一つまたは複数の炭素−炭素結合を含み得るが、芳香族でないことを意味する。例えば、本明細書に定義された不飽和のシクロアルキル基としては、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニルなどが挙げられる。
【0077】
本発明の目的で、化学的元素は、Handbook of Chemistry and Physics, 67th Ed., 1986−87の見返しにあるPeriodic Table of the Elements, CAS versionに従って同定される。
【0078】
本明細書での他の化学的用語は、The McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(ed. Parker, S., 1985), McGraw−Hill, San Francisco(参照により本明細書に組み入れら得る)に例証される通り、当該技術分野の従来からの使用に従って用いられる。他に定義されない限り、本明細書で用いられる全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者に共通して理解されるものと同じ意味を有する。
【0079】
本開示の特定の化合物が互変異性体で存在し得ることは、当業者に自明であり、化合物のそのような互変形態の全てが本開示の範囲内である。他に断りがなければ、本明細書に表された構造はまた、構造の立体化学的形態、即ち各不斉中心のRおよびS配置の全てを包含することを意味する。それゆえ、単一の立体化学的異性体、ならびに本発明の化合物の鏡像異性体混合物およびジアステレオマー混合物は、本開示の範囲内である。RおよびSの両方の立体化学的異性体、ならびにそれらの混合物全ては、本開示の範囲内に含まれる。
【0080】
ジアステレオ異性体混合物または単一のジアステレオ異性体であるが未知の相対的配置を有する実施例の化学構造は、定義された立体化学的配置を用いずに描写および命名される。
【0081】
本文書において、個々の立体化学で表され、「ラセミ体」(または「rac−」)であると同定された化合物構造は、IUPAC. Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed.(the ”Gold Book”); A. D. McNaught and A. Wilkinson編集、Blackwell Scientific Publications, Oxford(1997);M. Nic, J. Jirat, B. Kosataにより作成されたXMLオンライン校正版: http://goldbook.iupac.org(2006−);A. Jenkinsにより最新編集 ISBN 0−9678550−9−8. https://doi.org/10.1351/goldbookに記載された鏡像異性体対の等モル混合物を指す。
【0082】
実施例1〜22、24〜37、40〜41、48〜67は、ラセミ混合物である(即ち、鏡像異性体に富んでいない)。この構造は(立体化学的に描写)、相対配置のみを表している。したがって立体化学的に描写されたラセミ体は、接頭辞「rac−」を付して命名される。
【0083】
実施例23、38〜39、42〜44、46〜47、68〜71は、鏡像異性体に富んだ化合物であり、大部分が99%を超える鏡像異性体過剰である。この構造は、主な鏡像異性体の絶対配置を示す。したがってこの鏡像異性体に富んだ化合物は、それらの化学名に接頭辞「rac−」を含まない。
【0084】
実施例25は、2種のジアステレオ異性体の混合物である。シクロヘキサン環の周囲の構造における配置は相対的であり、ピナンジオール部分の周囲は絶対配置である。
【0085】
語句「医薬的に許容できる」は、本明細書において、健全な医療判断の範囲内にあり、ヒトおよび動物の組織との接触に適し、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を起こさず、合理的な利益/リスク比に見合う、それらの化合物、材料、組成物、および/または投与剤形を指すために用いられる。
【0086】
本明細書で用いられる用語「医薬的に許容できる塩」は、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、パモ(エンボン)酸、コハク酸、酒石酸、グリコール酸、サリチル酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、マロン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ナフタレン−2−スルホン酸、および他の酸を含む無機または有機酸に由来する塩を包含する。医薬的に許容できる塩形態は、その塩を含む分子の比が1:1でない形態を包含し得る。例えば、その塩は、式(I)で示される化合物1分子あたり塩酸分子2個など、塩基分子あたり無機または有機酸分子を1個より多く含み得る。他の例として、その塩は、酒石酸1分子あたり式(I)で示される化合物2分子など、塩基分子あたり1個未満の無機または有機酸分子を含み得る。
【0087】
本明細書で用いられるプロトン性溶媒は、酸素(ヒドロキシル基中など)または窒素(アミン基中など)に結合された水素原子を有する溶媒である。大まかに言えば、不安定なHを含む任意の溶媒は、プロトン性溶媒と呼ばれる。そのような溶媒の分子は、プロトン(H)を試薬に即座に供与する。これに対し、非プロトン性溶媒は、酸素(ヒドロキシル基中など)または窒素(アミン基中など)に結合された水素原子を有さない溶媒であり、水素を供与できない。
【0088】
本明細書で用いられる極性プロトン性溶媒は、多くの塩を溶解するプロトン性溶媒である。一般には、これらの溶媒は、高い比誘電率および高い極性を有する。極性プロトン性溶媒の非限定的例としては、酢酸、アンモニア、エタノール、ギ酸、イソプロパノール、メタノール,n−ブタノール、ニトロメタン、n−プロパノール、t−ブタノール、および水が挙げられる。
【0089】
本明細書で用いられる極性非プロトン性溶媒は、多くの塩を溶解する溶媒であるが、酸性水素を欠いており、これらの溶媒は一般に、中等度〜高度の比誘電率および極性を有する。極性非プロトン性溶媒の非限定的例としては、アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン(DCM)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル、ヘキサメチルホスホリックトリアミド(hexamethylphosphoric triamide)(HMPT)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、およびテトラヒドロフラン(THF)が挙げられる。
【0090】
本明細書で用いられる非極性非プロトン性溶媒は、多くの塩を溶解する溶媒であるが、酸性水素を欠いており、これらの溶媒は一般に、低度の比誘電率および極性を有する。非極性非プロトン性溶媒の非限定的例としては、ベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ヘキサン、ペンタン、およびトルエンが挙げられる。
【0091】
当該技術分野で通常の技能を有する医師または獣医は、必要とされる医薬組成物の治療有効量を即座に決定および処方できる。例えば医師または獣医は、所望の治療効果を実現するために必要とされるレベルよりも低レベルで、医薬組成物または化合物の用量を始め、所望の効果が実現されるまで投与量を徐々に増加できる。「治療有効量」は、所望の治療効果を誘導するのに充分な化合物濃度を意味する。化合物の有効量が、対象の体重、性別、年齢および医療歴に応じて変動することは、一般に理解されている。有効量に影響を及ぼす他の因子としては、患者の状態の重症度、処置される障害、化合物の安定性、投与様式、個々の化合物の生物学的利用度、および所望なら本発明の化合物と共に投与される他のタイプの治療薬を挙げることができるが、これらに限定されない。より大きな総用量が、薬剤の反復投与により送達され得る。有効性および投与量を決定する方法は、当業者に公知である(Isselbacher et al. (1996) Harrison’s Principles of Internal Medicine 13 ed.,1814−1882。参照により本明細書に組み入れられる)。
【0092】
「モジュレートすること」または「モジュレートする」は、機能、状態または障害の処置、予防、抑制、増進または誘導を指す。
【0093】
用語「処置すること」は、防御的および/または治療的処置を包含する。用語「防御的または治療的」処置は、当該技術分野で認識されており、対象組成物の1種または複数の、宿主への投与を包含する。それが、望まない状態(例えば、宿主動物の疾患または他の望まない状況)の臨床症状発現の前に投与される場合、処置は防御的である(即ちそれは、宿主が望まない状態を発症するのを防護する)が、それが、望まない状態の症状発現後に投与される場合、処置は治療的である(即ちそれは、既存の望まない状態またはその副作用を軽減、改良または安定化することを意図する)。
【0094】
本明細書で用いられる「対象」は、本明細書に記載される1種または複数の疾患および障害に罹患した、または罹患する可能性を有する哺乳動物、好ましくはヒト、またはヒトの小児などの温血動物を指す。
【0095】
「EC50」は、個々の試験化合物により誘導、誘発または増強される個々の応答の最大発現の50%で用量依存性反応を誘起する特定の試験化合物の投与量、濃度または量を指す。
【0096】
「IC50」は、そのような応答を測定するアッセイにおいて最大応答の50%阻害を実現する特定の試験化合物の量、濃度または投与量を指す。
【0097】
発明の化合物
一態様において、本発明は、式(I):
【化7】
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(式中、
Lは、−COH、−C(O)O((C−C)アルキル)、−COCH−O−ピバロイル、−COCHOCO−イソプロピル、−C(O)NHOH、−C(O)NHCN、−C(O)NH、−C(O)NH((C−C)アルキル)、−C(O)N((C−C)アルキル)、−C(O)NH(アリール)、−C(O)N(アリール)((C−C)アルキル)、−C(O)N(アリール)、−C(O)NH((C−C)ハロアルキル)、−S(O)NH、−S(O)NH((C−C)アルキル)、−S(O)NH((C−C)ハロアルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NHC(O)((C−C)アルキル)、−S(O)NHC(O)((C−C)ハロアルキル)、−S(O)NHC(O)(アリール)、−N(H)S(O)((C−C)アルキル)、−N(H)S(O)(アリール)、N(H)S(O)((C−C)ハロアルキル)、−NHC(O)((C−C)アルキル)、−NHC(O)((C−C)ハロアルキル)、−NHC(O)(アリール)、−NHC(O)NH((C−C)アルキル)、−NHC(O)NH(アリール)、−C(O)N(H)S(O)((C−C)アルキル)、−C(O)N(H)S(O)(アリール)、−C(O)N(H)S(O)((C−C)ハロアルキル)、−P(O)(OH)、−CF
【化8】
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であり;
は、H、直鎖状または分枝状(C−C)アルキル、および(C−C)−アルキル−C(O)−からなる群から選択され;
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、結合、−C(R’)(R’”)−、−C(R’”)−、=CR”’−、−CHF−、−CF−、−NR”’−、=N−、−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−および−SO−からなる群から選択され、ここで
任意の2つの隣接する−CH−基は、(C−C14)−シクロアルキレニル基もしくは(C−C14)−ヘテロシクロアルキレニル基の2つの環員を場合により表し、
X、YおよびZの2つ以下は、同時に結合を表し、X、YおよびZのいずれの隣接する2つも、同時に−O−、−S−、=N−、もしくは−NR’”−でなく、
XとY、もしくはYとZのいずれか一方は、3〜7個の環員原子を有する縮合アリールもしくはヘテロアリール環を場合により表すか、または
ZおよびLは、1もしくは2個のO環原子を含む4〜7個の環員原子を有する縮合ラクトン環を場合により形成し;
m、n、pは独立して、0〜2の間(これらの数値を含む)の整数であり、ここでm、n、pの少なくとも1個は、0でなく;
【化9】
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は、1つまたは複数の二重結合を場合により表し;
およびRはそれぞれ独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキル、またはC(O)−R’から選択されるか、あるいは
およびRは、それらが結合するホウ素原子および酸素原子と一緒になって、完全に、または部分的に飽和された、4−、5−、6−、または7−員環を形成するか、あるいは
およびRは、それらが結合するホウ素原子および酸素原子と一緒になって、ボロン酸とピナンジオールのジエステルを形成するか、あるいは
およびRは、それらが結合するホウ素原子および酸素原子と一緒になって、ボロン酸とN−メチルイミノ二酢酸の無水物を形成しており;
Vは、−C(R’)(R’’)−、−NR’−、または−C(F)(R’)−、−CHF−から選択され;
Wは、−C(R’)(R’”)−、−C(R’”)−、−CHF−、−CF−、−NR”’−、または−C(O)−から選択され;
Dは、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキレン、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルケニレン、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキニレン、(C−C14)アリーレン、または(C−C14)シクロアルキレンから選択され、ここで
D中の1つもしくは複数の−CH−基は、O、NR’、S、SO、SO、またはCR’R”、−CHF−、もしくはCF−から選択される部分で場合により、かつ独立して置き換えられるか、または
任意の2つの隣接する−CH−基は、(C−C14)−シクロアルキレニル基の2つの環員を場合により表し;かつ
2つの隣接する−CH−基はいずれも、O、NR’、S、SO,またはSOで同時に置き換えられず;
R’、R”およびR’”はそれぞれ独立して、H、OH、S(O)R、S(O)、(C−C)アルキル、(C−C)アリール、−NH、−NH(C−C)アルキル、−N[(C−C)アルキル]、−NRSON(R、−NRC(NR)N(R、−C(O)NR、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)(C−C14)アリール、−C(O)O(C−C)アルキル、−C(O)O(C−C14)アリール、(C−C)シクロアルキル、(C−C14)ヘテロシクロアルキル、−C(O)(C−C14)ヘテロシクロアルキル、(C−C14)ヘテロアリール、(C−C14)アリール−(C−C)アルキレン、−C(O)(C−C14)アリール−(C−C)アルキレン−、−C(O)(C−C14)アリール、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルキレン−、(C−C14)ヘテロアリール−(C−C)アルキレン−、(C−C14)ヘテロシクリル−(C−C)アルキレン−から選択され;ここで、任意のアルキル、アルキレン、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、(C−C)アルキル、−COOH、−CN、−NO、−OH、−NR、−NRS(O)、(C−C)アルコキシ、(C−C14)アリール、3〜7個の環員原子を有するヘテロシクリル、(C−C)ハロアルキルまたは(C−C14)アリールオキシからなる群から選択される1つまたは複数で場合により置換されており;ここで
、R、R、およびRはそれぞれ独立して、H、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキル、場合により置換された(C−C14)アリール(C−C)アルキレン−、場合により置換された(C−C14)アリール、(C−C)ヒドロキシアルキル、(C−C)アミノアルキル、HN(C−C)アルキレン−、場合により置換された(C−C)シクロアルキル、場合により置換された(C−C14)ヘテロシクロアルキル、場合により置換された(C−C14)ヘテロアリール、場合により置換された(C−C14)アリール−(C−C)アルキレン−、NR’R”C(O)−、または(C−C)アリール−(C−C14)−シクロアルキレン−から選択されるか、あるいは
R’およびR’’’は一緒になって、−(C−C)アルキル−N(Me)−(C−C)アルキル−を表す)
により表されるが、但し、化1には、
1−アミノ−3−(4−ボロノブチル)シクロブタン−1−カルボン酸、
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロブタン−1−カルボン酸、
1−アミノ−3−(ボロノメチル)シクロブタン−1−カルボン酸、
1−アミノ−3−(3−ボロノプロピル)シクロペンタン−1−カルボン酸、または
1−アミノ−3−(3−ボロノプロピル)シクロヘキサン−1−カルボン酸
のいずれでもないことを条件とする、化合物、またはそれらの互変異性体、立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、エステル、溶媒和物、多形、活性代謝産物、もしくはプロドラッグを提供する。
【0098】
先に定義された一般式(I)は、本発明の特定の化合物を網羅しており、以下により詳細に記載できる。
【0099】
特定の実施形態において、Lは、COHである。
【0100】
特定の実施形態において、Rは、HまたはCHである。
【0101】
特定の実施形態において、Rは、Hであり、Rは、Hである。
【0102】
特定の実施形態において、Xは、−CH−またはC(Me)である。
【0103】
特定の実施形態において、Yは、−CH−またはC(Me)である。
【0104】
特定の実施形態において、Wは、−CH−である。
【0105】
特定の実施形態において、Dは、−CH−である。
【0106】
特定の実施形態において、Vは、=CH−または−CH(Me)−である。
【0107】
特定の実施形態において、Zは、CH(OH)、C(Me)OH、CH(CHNH)、CH(CHNMe)、CH(CHNHMe)、CH(CHCHNMe)、CH(CH−ピロリジニル)、CH(CH−ピペリジニル)、またはCH(CHCH−ピロリジニル)から選択される。
【0108】
特定の実施形態において、pは、1であり、nおよびmは、0または1である。
【0109】
特定の実施形態において、
は、Hであり;Rは、Hであり;Rは、Hであり;
Dは、−CH−であり;
Lは、COH、COEt、COCH−O−ピバロイル、またはCOCHOCO−イソプロピルであり;
Vは、C、CH、またはCMeであり;
Wは、C、CH、CH、またはCHMeであり;
Xは、CH、CH、CHOH、CHNH、CHCHNH、NBn、NH、CMe、CHCHNMe、CHCH−ピロリジニル、CHCHCH−ピロリジニル、CHCH−ピペリジニル、またはCHCHCH−ピペリジニルであり;
Yは、結合またはCH、CH、CHOH、CHNMe、CHCHNMe、CHCHCHNMe、CHCH−ピロリジニル、CHCHCH−ピロリジニル、CHNH、CMe、CHCHOH、CHCH−ピペリジニル、もしくはCHCHCH−ピペリジニルであり;
Zは、結合またはCH、CHOH、CHCHNMe、CHCHNH、CHCH−モルホリニル、CHCHNMeBn、CHCH−ピロリジニル、C(OH)Me、C(OH)−4−クロロベンジル、CHCH−ピペリジニル、CHCHCH−ピペリジニル、C−CH−アゼチジニル、CHCH−アゼチジニル、CHCHCH−アゼチジニル、CMeCH−アゼチジニル、CHCH−アゼパニル、CHCH−(4,4−ジメチルピペリジニル)、CHCH−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル)、CHCH−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)、C(Me)CH−ピロリジニル、CHCH−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、CHCH−イソインドリニル、CHCH−(4,5−ジクロロイソインドリニル)、CHCH−テトラヒドロ−イソキノリニル、CHCH−(4−クロロフェニル−ピペリジニル)、CHCH−NHMe、CHCH−NHiPr、CHCH−NH−(4−クロロベンジル)、CHCH−N(Me)iPr、CHCH−NH−CHCF、CHCH−NMe−CHCF、CHCH−NHAc、CHCH−NHMs、CHCH−NH−SONH、CHCHCHNH、CHCH−OH、CHCH−NH−(4−クロロフェニル)、CHCHMe−ピロリジニル、CHNHMs、CHNHSONH、CHCHSONH、CHNH、CHNMe、CH−ピロリジニル、CHCHCH−ピロリジニル、もしくはCHCHCH−ピペリジニルであり;
mは、1または2であり;nは、0または1であり;pは、0または1である。
【0110】
特定の実施形態において、
は、Hであり;Rは、Hであり;Rは、Hであり;
Dは、−CH−であり;
Lは、COH、COEt、COCH−O−ピバロイル、またはCOCHOCO−イソプロピルであり;
Vは、CHまたはCMeであり;
Wは、CHまたはCHMeであり;
Xは、CH、CHOH、CHCHNH、NBn、NH、CMe、CHCHNMe、またはCHCH−ピロリジニルであり;
Yは、結合またはCH、CHOH、CHCHNMe、CHCH−ピロリジニル、CHNH、CMe、もしくはCHCHOHであり;
Zは、結合またはCH、CHOH、CHOMe、CHOAc、CHCHNMe、CHCHNH、CHCH−モルホリニル、CHCHNMeBn、CHCH−ピロリジニル、C(OH)Me、C(OH)−4−クロロベンジル、CHCH−ピペリジニル、CHCH−アゼチジニル、CHCH−アゼパニル、CHCH−(4,4−ジメチルピペリジニル)、CHCH−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル)、CHCH−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)、C(Me)CH−ピロリジニル、CHCH−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、CHCH−イソインドリニル、CHCH−(4,5−ジクロロイソインドリニル)、CHCH−テトラヒドロイソキノリニル、CHCH−(4−クロロフェニル−ピペリジニル)、CHCH−NHMe、CHCH−NHiPr、CHCH−NH−(4−クロロベンジル)、CHCH−N(Me)iPr、CHCH−NH−CHCF、CHCH−NMe−CHCF、CHCH−NHAc、CHCH−NHMs、CHCH−NH−SONH、CHCHCHNH、CHCH−OH、CHCH−NH−(4−クロロフェニル)、CHCHMe−ピロリジニル、CHNHMs、CHNHSONH、CHCHSONH、CHNH、CHNMe、もしくはCH−ピロリジニルであり;
mは、1であり;nは、0または1であり;pは、0または1である。
【0111】
特定の実施形態において、
は、Hであり;Rは、Hであり;Rは、Hであり;
Dは、−CH−であり;
Lは、COHであり;
Vは、CHまたはCMeであり;
Wは、CHまたはCHMeであり;
Xは、CH、CHOH、CHCHNH、NBn、またはNHであり;
Yは、CHであり;
Zは、結合またはCH、CHOH、CHOMe、CHCHNMe、CHCHNH、CHCH−モルホリニル、CHCHNMeBn、もしくはCHCH−ピロリジニルであり;
mは、1であり;nは、1であり;pは、0または1である。
【0112】
先の定義において、Acは、アセチルを表し、Bnは、ベンジルを表し、Etは、エチルを表し、iPrは、イソプロピルを表し、Msは、メタンスルホニルを表す。
【0113】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、式(Ia):
【化10】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、
Zは、−C(R’)(R’”)−であり;
Yは、結合、−C(R’)(R’”)−、−NR”’−または−O−であり;
R’およびR’”はそれぞれ独立して、水素、−OH、(C−C)アルキル、または−NHであり、ここでアルキルは、−NRまたは環員原子を3〜7個有するヘテロシクリルで場合により置換されており;
ここでRおよびRはそれぞれ独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキル、場合により置換された(C−C14)アリール(C−C)アルキレン、または場合により置換された(C−C14)アリールである)
のる構造、またはその互変異性体、立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、エステル、溶媒和物、多形、活性代謝産物、もしくはプロドラッグを有するが、但し、式(I)に従う化合物が、
1−アミノ−3−[3−(ジヒドロボラニル)プロピル]シクロペンタン−1−カルボン酸、または
1−アミノ−3−[3−(ジヒドロボラニル)プロピル]シクロヘキサン−1−カルボン酸
でないことを条件とする。
【0114】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、
Zが、−C(R’)(R’”)−であり;
Yが、結合、−CH−、−NR”’−または−O−であり;
R’およびR’”がそれぞれ独立して、水素、−OH、(C−C)アルキル、または−NHであり、ここでアルキルが、−NRまたは環員原子を3〜7個有するヘテロシクリルで場合により置換されており;
ここでRおよびRがそれぞれ独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキル、場合により置換された(C−C14)アリール(C−C)アルキレンまたは場合により置換された(C−C14)アリールである、
式(Ia)の構造、またはその互変異性体、立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、エステル、溶媒和物、多形、活性代謝産物、もしくはプロドラッグを有するが、但し、式(I)に従う化合物が、
1−アミノ−3−[3−(ジヒドロボラニル)プロピル]シクロヘキサン−1−カルボン酸
でないことを条件とする。
【0115】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、式(Ib):
【化11】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、
R’は、−OH、(C−C)アルキルまたは−NHであり、ここでアルキルは、−NRまたは環員原子を3〜7個有するヘテロシクリルで場合により置換されており;
ここでRおよびRはそれぞれ独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキル、場合により置換された(C−C14)アリール(C−C)アルキレン、または場合により置換された(C−C14)アリールである)
の構造、またはその互変異性体、立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、エステル、溶媒和物、多形、活性代謝産物、もしくはプロドラッグを有する。
【0116】
特定の実施形態において、本発明による式(Ib)の化合物は、式(Ib−1):
【化12】
[この文献は図面を表示できません]

の構造を有する。
【0117】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、R’が、−OH、−CHNH、−CHNHCH、−CHNHC(CH、−CHN(CH、−CHN(CH)(CHCH)、−CHN(CHCH、−CHN(CH)(CH(CH)、−CH−ピロリジニル、−CH−ピペリジニル、−CH−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、−CH−モルホリニル、−CHNCHBn、−CH−(4,4−ジメチルピペリジニル)、−CH−イソインドリニル、−CH−(4−クロロフェニル−ピペリジニル)、−CH−テトラヒドロ−イソキノリニル、−CHN(CH)Ph、−CHN(CH)(4−CHOC)または−CHN(CH)(ジクロロベンジル)である、式(Ib)または式(Ib−1)の構造を有する。
【0118】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、
R’が、−NRまたは環員原子を5〜6個有するヘテロシクリルで置換された(C−C)アルキルであり;
ここでRおよびRがそれぞれ独立して、H、または直鎖状、分枝状(C−C)アルキルである、式(Ib)または式(Ib−1)の構造、またはその互変異性体、立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、エステル、溶媒和物、多形、活性代謝産物、もしくはプロドラッグを有する。
【0119】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、R’が、−CHNH、−CHNHCH、−CHNHC(CH、−CHN(CH、−CHN(CH)(CHCH)、−CHN(CHCH、−CHN(CH)(CH(CH)、−CH−ピロリジニル、−CH−ピペリジニル、−CH−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、−CH−モルホリニル、−CHNCHBn、−CH−(4,4−ジメチルピペリジニル)、−CH−イソインドリニル、−CH−(4−クロロフェニル−ピペリジニル)、−CH−テトラヒドロ−イソキノリニル、−CHN(CH)Ph、−CHN(CH)(4−CHOC)または−CHN(CH)(ジクロロベンジル)である、式(Ib)または式(Ib−1)の構造を有する。
【0120】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、式(Ic):
【化13】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、
およびRはそれぞれ独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状(C−C)アルキルであるか、または
およびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって環員原子を5〜6個有するヘテロシクリルを形成する)
の構造、またはその互変異性体、立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、エステル、溶媒和物、多形、活性代謝産物、もしくはプロドラッグを有する。
【0121】
特定の実施形態において、本発明による式(Ic)の化合物は、式(Ic−1):
【化14】
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の構造を有する。
【0122】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、
−N(R)(R)が、−NH、−NHCH、−NHC(CH、−N(CH、N(CH)(CHCH)、N(CHCH、N(CH)(CH(CH)、−NCHBn、−N(CH)(4−CHOC)、−N(CH)(ジクロロベンジル)もしくはN(CH)Phであるか、または
およびRが、それらが結合する窒素原子と一緒になってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、モルホリニル、(4,4−ジメチルピペリジニル)、イソインドリニル、(4−クロロフェニル−ピペリジニル)、もしくはテトラヒドロイソキノリニルを形成する、
式(Ic)または式(Ic−1)の構造を有する。
【0123】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、
−N(R)(R)が、−NH、−NHCH、−NHC(CH、−N(CH、N(CH)(CHCH)、N(CHCHもしくはN(CH)(CH(CH)であるか、または
およびRが、それらが結合する窒素原子と一緒になってピロリジニル、ピペリジニル、もしくは(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル)を形成する、
式(Ic)または式(Ic−1)の構造を有する。
【0124】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、ラセミ体:
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−2−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−3−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
3−アミノ−1−ベンジル−5−(2−ボロノエチル)ピロリジン−3−カルボン酸;
3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピロリジン−3−カルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘプタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(モルホリノメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(1−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸
(2−(3−アミノ−4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸;
1−アミノ−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(3a,5,5−トリメチルヘキサヒドロ−4,6−メタノベンゾ[d][1,3,2]ジオキサボロール−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−(2−(3a,5,5−トリメチルヘキサヒドロ−4,6−メタノベンゾ[d][1,3,2]ジオキサボロール−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−メチルシクロヘキサ−2−エンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(4−クロロベンジル)−2−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(4−クロロベンジル)シクロヘキサ−2−エンカルボン酸;
1−アミノ−3−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,3−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸;
3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸;
3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸;
1,2−ジアミノ−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタンカルボン酸;
1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)−1−(メチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;もしくは
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
またはそれらの互変異性体、立体異性体、ラセミ体、医薬的に許容できる塩、エステル、溶媒和物、多形、活性代謝産物、もしくはプロドラッグである。
【0125】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、アミノ酸部分でL−鏡像異性体である。
【0126】
別の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、アミノ酸部分でD−鏡像異性体である。
【0127】
通常、L−鏡像異性体(B(OH)がグアニジン部分により置き換えられており、大部分がアミノ酸第三級炭素について(R)−絶対配置である、L−アルギニンに関する)は、D−鏡像異性体(大部分がアミノ酸第三級炭素について(S)−絶対配置である)よりも生物活性がある。
【0128】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、遊離酸もしくは遊離塩基として、またはそれらの医薬的に許容できる塩としてのいずれか、
【表1】
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またはそれらの立体異性体、互変異性体、および/もしくは溶媒和物である。
【0129】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は:
(2S,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−2−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸;
(2R,3S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−2−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸;
(1S,3S,4S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸;
(1R,3R,4R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸;
(1R,3S,4S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸;
(1S,3R,4R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸;
(1S,3S,4S)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
(1R,3R,4R)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
(1R,3S,4S)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
(1S,3R,4R)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
(1S,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,3S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1S,3S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1S,2S,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
(2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)−メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)−メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1S,2S,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1S,2R,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(3R,5R)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(3S,5S)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(3R,5R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(3S,5S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸;
(3S,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸;
(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸;
(3S,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸;
(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸;
(3S,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸;
(3R,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸;
(3S,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸;
(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸;
(3S,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸;
(1R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;もしくは
(1S,5S)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
またはそれらの医薬的に許容できる塩、立体異性体、互変異性体、および/もしくは溶媒和物である。
【0130】
特定の実施形態において、本発明による式(I)の化合物は、医薬的に許容できる塩であり得る。例えば式(I)の化合物の代表的な塩酸塩は、
【表2】
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またはそれらの立体異性体、互変異性体、および/もしくは溶媒和物であり得る。
【0131】
特別な実施形態において、本発明の化合物は、
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸;
3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)−メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;もしくは
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
またはそれらの立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、および/もしくは溶媒和物である。
【0132】
特別な実施形態において、本発明は、
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸;
rac−(3R,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸;
rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;もしくは
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸
から選択される化合物、またはそれらの医薬的に許容できる塩、および/もしくは溶媒和物に関する。
【0133】
特別な実施形態において、本発明は、
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸;
1−アミノ−2−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸二塩酸塩;
1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロペンタン−1−カルボン酸;
(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸;
1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
rac−(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩;
1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(3R,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸塩酸塩;
rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸塩酸塩;
rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;
rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩;もしくは
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸
から選択される化合物、またはそれらの溶媒和物に関する。
【0134】
本発明の医薬組成物
本明細書でまた提供されるのは、(i)治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグと、(ii)非限定的に、生物学的利用度増強剤、浸透増強剤、バイオポリマー、PLGAを基剤とするナノ粒子、糖を基剤とするナノ粒子、本発明の化合物もしくはその誘導体の保護による、または腸中などの胃環境を越える生物活性材料の放出による、のいずれかで胃環境の崩壊作用を回避するコーティングを含む、医薬的に許容できる担体と、を含む医薬組成物である。
【0135】
担体、または例えば賦形剤もしくは希釈剤の厳密な性質は、組成物の所望の使用に依存し、獣医学的使用に適するか許容でき、および/またはヒトでの使用に適するか許容できる場合もある。組成物は、1種または複数のさらなる治療薬を含む、1種または複数のさらなる化合物を場合により含み得る。
【0136】
本発明の化合物は、他の治療薬と組み合わせることができる。本発明の化合物および他の治療薬は、同時に、または連続して投与され得る。他の治療薬が同時に投与される場合、それらは、同じまたは異なる配合物中で投与できるが、それらは、実質的に同じ時間に投与される。他の治療薬と本発明の化合物の投与が時間的に分離されている場合、他の治療薬は、互いに、および本発明の化合物と、連続して投与される。これらの化合物の投与間の時間的分離は、およそ数分であり得、またはより長時間であり得る。
【0137】
本発明の化合物と共に投与され得る他の治療薬の例としては、ステロイド、膜安定化剤、5LO阻害剤、ロイコトリエン合成および受容体阻害剤、IgEアイソタイプスイッチまたはIgE合成の阻害剤、IgGアイソタイプスイッチまたはIgG合成の阻害剤、β−アゴニスト、トリプターゼ阻害剤、アスピリン、COX阻害剤、メトトレキサート、抗TNF薬、リツキサン、PD4阻害剤、p38阻害剤、PDE4阻害剤、および抗ヒスタミン剤、PD−1、PD−L1またはCTLA−4阻害剤などのチェックポイント阻害剤およびIDO/TDO阻害剤を含む免疫療法薬、免疫抑制剤、インターロイキン、サイトカインおよびケモカインに影響を及ぼす薬剤、キナーゼ阻害剤、アルキル化抗腫瘍剤を含む化学療法薬、代謝抑制剤、微小管阻害薬、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞障害性抗生物質、または抗体、抗体薬物コンジュゲート、細胞に基づく免疫療法、ナノ粒子、抗癌ワクチンおよび放射線療法などの標的治療薬が挙げられる。
【0138】
幾つかの実施形態において、1種または複数のさらなる化学療法薬としては、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アスパラギナーゼ、AZD5363、カルメット−ゲラン桿菌ワクチン(beg)、ビカルタミド、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブセレリン、ブスルファン、カンプトテシン(campothecin)、カペシタビン、カルボプラチン、カルフィルゾミブ、カルムスチン、クロラムブシル、クロロキン、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、コビメチニブ、コルヒチン、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デメトキシビリジン、デキサメタゾン、ジクロロアセタート、ジエネストロール、ジエチルスチルベストロール、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エルロチニブ、エストラジオール、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、フィルグラスチム、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルタミド、ゲムシタビン、ゲニステイン、ゴセレリン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、インターフェロン、イリノテカン、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミゾール、ロムスチン、ロニダミン、メクロレタミン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メトホルミン、メトトレキサート、ミルテホシン、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、MK−2206、ニルタミド、ノコダゾール、オクトレオチド、オラパリブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パゾパニブ、ペントスタチン、ペリホシン、プリカマイシン、ポマリドマイド、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ルカパリブ、セルメチニブ、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、スラミン、タラゾパリブ、タモキシフェン、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、二塩化チタノセン、トポテカン、トラメチニブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ベリパリブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンが挙げられる。
【0139】
幾つかの実施形態において、1種または複数のさらなる化学療法薬としては、アバゴボマブ、アデカツムマブ、アフツズマブ、アナツモマブ・マフェナトクス、アポリズマブ、ブリナツモマブ、カツマキソマブ、デュルバルマブ、エプラツズマブ、イノツズマブ・オゾガマイシン、インテルムマブ(intelumumab)、イピリムマブ、イサツキシマブ、ランブロリズマブ、ニボルマブ、オカラツズマブ、オラタツマブ(olatatumab)、ペムブロリズマブ、ピジリズマブ、チシリムマブ、サマリズマブ、またはトレメリムマブが挙げられる。
【0140】
幾つかの実施形態において、1種または複数のさらなる免疫療法薬としては、エパカドスタット、GDC−0919、1−メチル−D−トリプトファン、BMS−986205またはPF−06840003が挙げられる。
【0141】
幾つかの実施形態において、1種または複数のさらなる化学療法薬としては、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、またはピジリズマブが挙げられる。
【0142】
他の実施形態において、方法は、放射線療法、手術、熱焼灼、集束超音波治癌法、凍結治療、またはそれらの組み合わせなどの、癌処置の1種または複数の非化学的方法を施すことをさらに含む。
【0143】
先に述べられた「有効量」は、所望の生物学手効果を実現するのに充分である任意の量を指す。本明細書に提供された教示と併せて、様々な活性化合物、ならびに効力、相対的な生物学的利用度、患者の体重、有害副作用の重症度、および好ましい投与様式などの加重因子のうちから選択することにより、実質的な望まない毒性を誘起せずに個々の対象を処置するのに効果的である、効果的な防御的または治療的処置レジメンを計画することができる。任意の個々の適用にとっての有効量は、処置される疾患もしくは状態、投与される個々の本発明の化合物、対象の寸法、または疾患もしくは状態の重症度のような因子に応じて変動し得る。当業者は、過度の実験を必要とせずに個々の本発明の化合物および/または他の治療薬の有効量を経験的に決定できる。一般には、最大用量、即ち何らかの医療的判断に従う最大安全用量が用いられることが好ましい。化合物の適当な全身レベルを実現するために、1日あたり複数回の投与が企図され得る。適当な全身レベルは、例えば患者の最大のまたは持続的な薬物の血漿レベルの測定により、決定され得る。「用量」および「投与量」は、本明細書では互換的に用いられる。
【0144】
一般に、活性化合物の経口日用量は、ヒト対象の場合、約0.0001ミリグラム/kg/日、0.001ミリグラム/kg/日、または0.01ミリグラム/kg/日〜約100ミリグラム/kg/日または1000ミリグラム/kg/日であろう。1日あたり1回または複数回の投与で、0.5〜50ミリグラム/kgの範囲での経口用量が、所望の結果を生じると予測される。投与量は、投与様式に応じて、所望の治療効果を局所または全身で実現または維持するのに十分である所望の薬物レベルを実現するように適当に調整され得る。例えば、静脈内投与は、1日あたり一桁〜数桁低い用量であると予測される。対象における応答がそのような用量で不充分である場合には、患者の耐容性が許す程度により高い用量(または異なる、より局在化された送達経路による効果的なより高い用量)を利用できる。1日あたり複数回の投与が、化合物の適当な全身レベルを実現するのに企図される。化合物は、とりわけ、投与様式、処置される特定の適応症および処方する医師の判断に応じて、週1回、週に数回(例えば、1日おき)、1日1回または1日数回投与され得る。
【0145】
一実施形態において、本発明の化合物の静脈内投与は、典型的には0.1mg/kg/日〜20mg/kg/日であり得る。
【0146】
個々の使用および投与様式のための化合物の有効投与量の決定は、当業者の能力内に充分含まれる。有効投与量は最初、インビトロ活性および代謝アッセイから推定され得る。例えば、動物における使用のための化合物の初回投与量は、インビトロアッセイとして測定された個々の化合物のIC50以上である代謝活性化合物の循環血中または血清中濃度を実現するように配合され得る。所望の投与経路を介する個々の化合物の生物学的利用度を考慮しながらそのような循環血中または血清中濃度を実現する投与量を計算することは、当業者の能力内に充分含まれる。化合物の初回投与量は、動物モデルなどのインビボデータから推定することもできる。本明細書に記載された任意の化合物について、治療有効量は最初、動物モデルから決定され得る。治療有効量はまた、ヒトにおいて、および他の関連する活性剤などの、類似の薬理活性を呈することが知られる化合物についてテストされた本発明の化合物についてのヒトデータから決定され得る。非経口投与では、より高い用量が必要とされる場合がある。適用される用量は、投与される化合物の相対的な生物学的利用度および効力に基づいて調整され得る。先に記載された方法および当該技術分野で周知の他の方法に基づいて最大有効性を実現するための用量を調整することは、当業者の能力内に充分含まれる。
【0147】
本発明の配合物は、医薬的に許容できる濃度の塩、緩衝剤、防腐剤、適合性担体、アジュバント、および場合により他の治療成分を日常的に含有し得る、医薬的に許容できる溶液中で投与され得る。
【0148】
本発明の化合物を含む医薬組成物は、従来の混合、溶解、造粒、糖剤作製(dragee−making)、湿式粉砕、乳化、カプセル化、捕集または凍結乾燥工程によって製造され得る。組成物は、医薬的に使用され得る調製物への化合物の加工を促進する1種または複数の生理学的に許容できる担体、希釈剤、賦形剤または補助剤を用いて、従来の手法で配合され得る。
【0149】
治療における使用では、本発明の化合物の有効量は、本発明の化合物を所望の表面に送達する任意の様式により対象に投与され得る。本発明の医薬組成物を投与することは、当業者に公知の任意手段により成就され得る。投与経路としては、経口、口腔、鼻腔、直腸、経膣、眼内、外用、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、経皮、直接注射(例えば、膿瘍内へ)、粘膜、吸入、および吹送法が挙げられるが、これらに限定されない。
【0150】
経口投与の場合、化合物(即ち、本発明の化合物および他の治療薬)は、活性化合物(複数可)を当該技術分野で周知の医薬的に許容できる担体と組み合わせることにより、容易に配合され得る。そのような担体は、処置される対象による経口摂取のために、本発明の化合物を、錠剤、丸薬、糖剤、ロゼンジ、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして配合させることができる。経口使用のための医薬調製物は固体賦形剤として得られ、場合により得られた混合物を粉砕し、所望なら適切な補助剤を添加した後に、顆粒の混合物を加工して、錠剤または糖剤コアを得ることができる。適当な賦形剤は、特に、結合剤、充填剤、滑沢剤、崩壊剤、および湿潤剤である。適切な充填剤としては、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールなどの糖;例えばトウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン(PVP)などのセルロース調製物が挙げられる。所望なら、架橋されたポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの、崩壊剤を添加できる。場合により、経口配合物は、内部の酸性条件を中和するために生理食塩水もしくは緩衝剤、例えばEDTAに配合することもでき、またはいずれの担体も用いずに投与することもできる。
【0151】
具体的にまた企図されるのは、上記成分または複数の成分の経口投与剤形である。誘導体の経口送達が有効であるよう、成分または複数の成分を化学修飾できる。一般に、企図される化学修飾は、その成分の分子自体への少なくとも1つの部分の結合であり、ここで上記の部分が(a)酸加水分解の阻害;および(b)胃または腸から血流中への取り込み、を可能にする。また望ましいのは、成分または複数の成分の全体的な安定性の上昇、および体内循環時間の増加である。そのような部分としては、ポリエチレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびポリプロリンが挙げられる。Abuchowski and Davis, “Soluble Polymer−Enzyme Adducts”, In: Enzymes as Drugs, Hocenberg and Roberts, eds., Wiley−Interscience, New York, N.Y., pp. 367−383 (1981);Newmark et al., J Appl Biochem 4:185−9 (1982)。使用され得る他のポリマーは、ポリ−1,3−ジオキソランおよびポリ−1,3,6−チオキソカンである。先に示されたような医薬的使用に好ましいのは、ポリエチレングリコール部分である。
【0152】
成分(または誘導体)について、放出の部位は、胃、小腸(十二指腸、空腸または回腸)、または大腸であり得る。当業者は、胃で溶解しないが、材料を十二指腸またはその他の腸内部位で放出する、入手可能な配合物を有する。好ましくは、本発明の化合物(または誘導体)の保護により、または腸中などの胃環境を越える生物活性材料の放出によりのいずれかで、その放出は、胃環境の有害作用を回避するであろう。
【0153】
完全な胃抵抗性を確実にするためには、少なくともpH5.0まで不透過性であるコーティングが不可欠である。腸溶性コーティングとして使用されるより一般的な不活性成分の例は、酢酸トリメリト酸セルロース(CAT)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、HPMCP50、HPMCP55、ポリ酢酸フタル酸ビニル(PVAP)、Eudragit L30D、Aquateric、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、Eudragit L、Eudragit S、およびシェラックである。これらのコーティングは、混合フィルムとして使用され得る。
【0154】
コーティングまたはコーティング混合物を、錠剤上で使用することもでき、それらは胃に対する保護を意図しない。これは、糖衣、または錠剤の嚥下をより容易にするコーティングを包含し得る。カプセルは、乾性治療薬(例えば、粉末)を送達するためのハードシェル(ゼラチンなど)からなり得、液体形態の場合、軟ゼラチンシェルが使用され得る。カシェ剤のシェル材料は、濃厚なデンプンまたは他の食用の紙であり得る。丸剤、ロゼンジ、成形錠剤または錠剤粉末化物では、湿式塊化技術を用いることができる。
【0155】
治療薬は、粒径約1mmの顆粒またはペレットの形態で微細な多粒子として配合物中に含まれ得る。カプセル投与のための材料の配合は、粉末、軽く圧縮されたプラグとして、または錠剤としても存在し得る。治療薬は、圧縮により調製され得る。
【0156】
着色剤および香味剤が、全て含まれる場合がある。例えば、本発明の化合物(または誘導体)は、配合され得(リポソームまたはマイクロスフェアカプセル化などにより)、その後、着色剤および香味剤を含有する冷却飲料などの食用製品内にさらに含有され得る。
【0157】
治療薬の容量を不活性材料で希釈または増加することもできる。これらの希釈剤としては、炭水化物、特にマンニトール、α−ラクトース、無水ラクトース、セルロース、スクロース、修飾デキストランおよびデンプンを挙げることができる。特定の無機塩、例えば三リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩化ナトリウムなども、充填剤として使用され得る。幾つかの市販の希釈剤は、Fast−Flo、Emdex、STA−Rx 1500、EmcompressおよびAvicellである。
【0158】
固体投与剤形への治療薬の配合物に、崩壊剤が含まれてよい。崩壊剤として使用される材料としては、デンプンを基剤とする商業的な崩壊剤であるExplotabを含む、デンプンが挙げられるが、これらに限定されない。デンプングリコール酸ナトリウム、Amberlite、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ウルトラミロペクチン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、オレンジの皮、酸性カルボキシメチルセルロース、天然スポンジおよびベントナイトは全て、使用可能である。崩壊剤のもう1つの形態は、不溶性陽イオン交換樹脂である。崩壊剤および結合剤として粉末ガムを使用でき、これには、寒天、カラヤ、またはトラガカントなどの粉末ガムが含まれ得る。アルギン酸およびそのナトリウム塩もまた、崩壊剤として有用である。
【0159】
結合剤は、治療薬をまとめて硬質の錠剤を形成させるのに使用でき、アラビアゴム、トラガカント、デンプンおよびゼラチンなどの天然産物由来の材料を含む。他には、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)およびカルボキシメチルセルロース(CMC)が挙げられる。ポリビニルピロリドン(PVP)およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は両者とも、治療薬を顆粒化するためにアルコール性溶液中で使用され得る。
【0160】
配合工程の固着を予防するために、減摩剤が、治療薬の配合物中に含まれ得る。滑沢剤が、治療薬とダイ壁の間の層として使用され得、これには、マグネシウム塩およびカルシウム塩を含むステアリン酸、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、流動パラフィン、植物油およびワックスが挙げられるが、これらに限定されない。ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、種々の分子量のポリエチレングリコール、Carbowax 4000および6000などの可溶性滑沢剤も、使用され得る。
【0161】
配合時の薬物の流動特性を改善でき、かつ圧縮時の再配列を補助する滑剤が、添加され得る。滑剤としては、デンプン、タルク、発熱性シリカ、水和ケイアルミン酸塩を挙げることができる。
【0162】
水性環境への治療薬の溶解を補助するために、界面活性剤が、湿潤剤として添加され得る。界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウムおよびスルホン酸ジオクチルナトリウムなどの陰イオン性洗浄剤を挙げることができる。陽イオン性洗浄剤が、使用され得、これは、塩化ベンザルコニウムおよび塩化ベンゼトニウムを含み得る。界面活性剤として配合物中に含まれ得る潜在的な非イオン性洗浄剤としては、ラウロマクロゴール400、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油10、50および60、モノステアリン酸グリセロール、ポリソルベート40、60、65および80、スクロース脂肪酸エステル、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースが挙げられる。これらの界面活性剤は、本発明の化合物または誘導体の配合物中に単独で、または異なる比率の混合物として存在し得る。
【0163】
経口的に用いられ得る医薬調製物としては、ゼラチンで作製されたプッシュフィットカプセル、ならびにグリセロールまたはソルビトールなどのゼラチンおよび可塑剤で作製された軟質の密封カプセルが挙げられる。プッシュフィットカプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、そして場合により安定化剤と混和された有効成分を含有し得る。軟質カプセルでは、活性化合物を、脂肪油、流動パラフィンまたは液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体中に溶解または懸濁することができる。加えて、安定化剤が添加され得る。経口投与用に配合されたマイクロスフィアも、使用され得る。そのようなマイクロスフェアは、当技術分野で確定されている。経口投与用の配合物は全て、そのような投与に適した投与量でなければならない。
【0164】
経口投与用の液体製剤は、例えばエリキシル、溶液、シロップもしくは懸濁液の形態をとるか、または使用前に水もしくは他の適切なビヒクルでの構成用の乾燥製品として提供され得る。そのような液体調製物は、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体または水素化食用脂肪);乳化剤(例えば、レシチンまたはアラビアゴム);非水性ビヒクル(例えば、アーモンドオイル、油性エステル、エチルアルコール、または分別植物油);および防腐剤(例えば、メチル−もしくはプロピル−p−ヒドロキシ安息香酸塩またはソルビン酸)などの医薬的に許容できる添加剤と共に、従来の手段により調製され得る。調製物は、緩衝塩、防腐剤、香味剤、着色剤および甘味剤も適宜、含有し得る。
【0165】
医薬組成物は、所望なら、化合物(複数可)を含む1種または複数の単位投与剤形を含有し得るパックまたはディスペンサー装置中で提供され得る。パックは、例えばブリスターパックなどの金属またはプラスチックホイルを含み得る。パックまたはディスペンサー装置には、投与のための使用説明書が添付され得る。
【0166】
口腔投与の場合、組成物は、従来の手法で配合された錠剤またはロゼンジの形態をとり得る。
【0167】
外用投与の場合、化合物は、当該技術分野で周知の通り、溶液、ゲル、軟膏、クリーム、懸濁液などとして配合され得る。全身配合物としては、注射、例えば皮下、静脈内、筋肉内、髄腔内、または腹腔内注射により投与されるように設計されたもの、および経皮、経粘膜または肺内投与用に設計されたものが挙げられる。
【0168】
吸入による投与の場合、本発明による使用のための化合物は、適切な噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適切な気体の使用により、加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレー操作として従来通り送達され得る。加圧されたエアロゾルの場合、投与単位は、計量された量を送達するための弁を提供することにより、決定され得る。吸入器または注入器での使用のための例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジを、化合物とラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末ベースとの粉末ミックスを含有して配合し得る。
【0169】
また本明細書で企図されるのは、本発明の化合物(またはその誘導体)の肺送達である。本発明の化合物(またはその誘導体)は、吸入時に哺乳動物の肺に送達され、上皮内層を横切り血流に渡る。吸入される分子の他の報告としては、Adjei et al., Pharm Res 7:565−569 (1990); Adjei et al., Int J Pharmaceutics 63:135−144 (1990)(酢酸ロイプロリド);Braquet et al., J Cardiovasc Pharmacol 13(suppl. 5):143−146 (1989)(エンドセリン−1);Hubbard et al., Annal Int Med 3:206−212 (1989)(α1−アンチトリプシン);Smith et al., 1989, J Clin Invest 84:1145−1146 (a−1−プロテイナーゼ);Oswein et al., 1990, ”Aerosolization of Proteins”, Proceedings of Symposium on Respiratory Drug Delivery II, Keystone, Colorado, March, (組換えヒト成長ホルモン);Debs et al., 1988, J Immunol 140:3482−3488(インターフェロン−ガンマおよび腫瘍壊死因子アルファ)およびPlatz et al., 米国特許第5,284,656号(顆粒球コロニー刺激因子)が挙げられる。全身作用のための薬物の肺送達の方法および組成物は、1995年9月19日にWongらに発行された米国特許第5,451,569号に記載されている。
【0170】
本発明の実践での使用に企図されるのは、非限定的にネブライザー、定量噴霧式吸入器、および粉末吸入器を含む、治療製品の肺送達用に設計された広範囲の機械装置であり、それらは全て、当業者に熟知されている。
【0171】
本発明の実践に適した市販の装置の幾つかの具体的例は、ミズーリ州セントルイス所在のMallinckrodt, Inc.により製造されたUltraventネブライザー;コロラド州イングルウッド所在のMarquest Medical Productsにより製造されたAcorn IIネブライザー;ノースカロライナ州リサーチトライアングルパーク所在のGlaxo Inc.により製造されたVentolin定量噴霧式吸入器;およびマサチューセッツ州ベッドフォード所在のFisons Corp.により製造されたSpinhaler粉末吸入器である。
【0172】
そのような装置は全て、本発明の化合物(またはその誘導体)の分配に適した配合物の使用を必要とする。典型的には各配合物は、用いられる装置のタイプに特有であり、治療に有用な通常の希釈剤、アジュバントおよび/または担体に加えて、適当な噴射材料の使用を必要とし得る。リポソーム、マイクロカプセルもしくはマイクロスフェア、包摂錯体、または他のタイプの担体もまた、企図される。化学修飾された本発明の化合物もまた、用いられる化学修飾のタイプまたは装置のタイプに応じて異なる配合で調製され得る。
【0173】
ジェット式または超音波式のいずれかのネブライザーでの使用に適した配合物は典型的に、生物学的に活性な本発明の化合物約0.1〜25mg/mL溶液の濃度で水に溶解された本発明の化合物(またはその誘導体)を含むであろう。配合物はまた、緩衝剤および簡単な糖を含み得る(例えば、本発明の化合物の浸透圧の安定化および調節のため)。ネブライザー配合物はまた界面活性剤を含有して、エアロゾルを形成する上で溶液の霧化により誘発される本発明の化合物の表面の凝集を減少または予防できる。
【0174】
定量噴霧式吸入装置での使用のための配合物は一般に、界面活性剤の補助により噴射剤中に懸濁された本発明の化合物(またはその誘導体)を含有する微細粉末を含むであろう。噴射剤は、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、または炭化水素などの、この目的で用いられる任意の従来材料であってよく、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、および1,1,1,2−テトラフルオロエタン、あるいはそれらの組み合わせを含む。適切な界面活性剤は、トリオレイン酸ソルビタンおよび大豆レシチンを含む。オレイン酸もまた、界面活性剤として有用であり得る。
【0175】
粉末吸入装置からの分散のための配合物は、本発明の化合物(またはその誘導体)を含有する微細乾燥粉末を含み、ラクトース、ソルビトール、スクロース、またはマンニトールなどの嵩高剤も、装置からの粉末の分散を容易にする量、例えば配合物の重量の50〜90%で含み得る。本発明の化合物(またはその誘導体)は有利には、肺深部への最も効果的な送達のために、10マイクロメートル(μm)未満、最も好ましくは0.5〜5μmの平均粒径の微粒子形態で調製されなければならない。
【0176】
本発明の医薬組成物の鼻内送達もまた、企図される。鼻内送達は、治療生成物を鼻に直接投与した後の血流への本発明の医薬組成物の通過を可能にし、肺に生成物を滞留させる必要がない。鼻内送達の配合物としては、デキストランまたはシクロデキストランを含むものが挙げられる。
【0177】
鼻内投与の場合、有用な装置は、定量噴霧器が取り付けられた小型の硬質瓶である。一実施形態において、定量された用量が、本発明の医薬組成物の溶液を体積が確定されたチャンバー中に引き込むことにより送達され、チャンバーは、チャンバー中の液体が圧縮されるとスプレーを形成することによりエアロゾル配合物をエアロゾル化するような寸法の穴を有する。チャンバーは、本発明の医薬組成物を投与するために圧縮される。具体的な実施形態において、チャンバーは、ピストン操作である。そのような装置は、市販されている。
【0178】
あるいは、圧搾されるとスプレーを形成することによりエアロゾル配合物をエアロゾル化するような寸法の穴または開口部を有するプラスチック圧搾瓶が用いられる。開口部は通常、ビンの最上部に見られ、最上部は、エアロゾル配合物の効率的投与のために鼻腔に部分的に適合するように概ね先細になっている。好ましくは鼻内吸入器は、測定された薬物用量の投与のために、定量のエアロゾル配合物を提供するであろう。
【0179】
化合物は、それらを全身に送達させることが望ましい場合、注射による、例えばボーラス注射または連続輸液による、非経口投与用に配合され得る。注射用の配合物は、単位投与剤形で、例えばアンプルで、または反復投与コンテナで提供されてよく、防腐剤が添加される。組成物は、油性または水性ビヒクル中の滅菌懸濁液、溶液、またはエマルジョンのような形態をとり得、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤などの配合剤を含有し得る。
【0180】
非経口投与用の医薬組成物は、水溶性形態で活性化合物の水性溶液を含む。加えて、活性化合物の懸濁液は、適当な油性注射懸濁液として調製され得る。適切な親油性溶媒またはビヒクルとしては、ゴマ油などの脂肪油、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームが挙げられる。水性注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの懸濁液の粘性を上昇させる物質を含有し得る。場合により懸濁液は、適切な安定化剤、または高度に濃縮された溶液の調製を可能にする化合物の溶解度を上昇させる薬剤も含有し得る。
【0181】
あるいは活性化合物は、使用前に適切なビヒクル、例えば滅菌パイロジェンフリー水、緩衝剤、デキストロース溶液での構成用の粉末形態であり得る。この目的のために、活性化合物は、凍結乾燥などの任意の当該技術分野で公知の技術により乾燥され、使用前に再構成され得る。
【0182】
化合物はまた、例えばカカオバターまたは他のグリセリドなどの従来の坐剤ベースを含有する、坐剤または停留浣腸などの直腸または膣用組成物中に配合され得る。
【0183】
経粘膜投与の場合、浸透されるバリアに適した透過剤が、配合物中で用いられる。そのような透過剤は、当該技術分野で公知である。
【0184】
眼内投与の場合、化合物(複数可)は、目への投与に適した溶液、エマルジョン、懸濁液などとして配合され得る。目への化合物投与に適した種々のビヒクルは、当該技術分野で公知である。
【0185】
先に記載された配合物に加えて、長期送達のために、化合物を、例えば移植または筋肉内注射による、投与のためのデポ調製物として配合することもできる。そのような長期作用配合物は、適当なポリマーもしくは疎水性材料(例えば、 許容できる油中のエマルジョンとして)、またはイオン交換樹脂と共に、あるいはわずかに可溶性の誘導体として、例えばわずかに可溶性の塩として、配合され得る。別法として、経皮的吸収用の化合物を緩徐に放出する接着ディスクまたはパッチとして製造される経皮送達システムが、用いられ得る。この目的のために、浸透増強剤を用いて、化合物の経皮透過を促進し得る。
【0186】
医薬組成物はまた、適切な固体またはゲル相担体または賦形剤を含み得る。そのような担体または賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリエチレングリコールなどのポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0187】
適切な液体または固体医薬調製形態は、例えば、吸入用の水性もしくは生理食塩溶液であり、マイクロカプセル化され、らせん状で、微視的金粒子上にコーティングされ、リポソーム中に含まれ、噴霧化され、エアロゾルであり、皮膚への移植用のペレットであり、または皮膚中に擦過される鋭利な物体の上に乾燥される。医薬組成物としては、活性化合物の放出を延長させる顆粒、粉末、錠剤、コーティング錠、(マイクロ)カプセル、坐剤、シロップ、エマルジョン、懸濁液、クリーム、ドロップまたは調製物も挙げられ、それらの調製において崩壊剤、結合剤、コーティング剤、膨潤剤、滑沢剤、香味剤、甘味剤または可溶化剤などの調製賦形剤および添加剤および/または補助剤が、先に記載された通り慣用的に用いられる。医薬組成物は、種々の薬物送達システムにおける使用に適する。薬物送達のための方法の簡単なレビューについては、参照により本明細書に組み入れられる、Langer R, Science 249:1527−33 (1990)を参照されたい。
【0188】
本発明の化合物、および場合により他の治療薬は、それ自体で(正味の)、または医薬的に許容できる塩の形態で、投与され得る。薬剤中で使用される場合、塩は、医薬的に許容できなければならないが、医薬的に許容できない塩を簡便に用いて、医薬的に許容できる塩を調製してもよい。そのような塩としては、以下の酸から調製されたものが挙げられるが、これらに限定されない:塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、マレイン酸、酢酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、マロン酸、コハク酸、ナフタレン−2−スルホン酸、およびベンゼンスルホン酸。また、そのような塩は、カルボン酸基のナトリウム、カリウムまたはカルシウム塩などのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩として調製され得る。典型的にはそのような塩は、対応する遊離酸および塩基よりも水溶液中でより可溶であるが、対応する遊離酸および塩基よりも低い溶解度を有する塩も形成される場合がある。
【0189】
化合物は別法として、医薬組成物自体で、または水和物、溶媒和物、もしくはN−酸化物の形態で配合され得る。
【0190】
適切な緩衝剤としては、酢酸および塩(1〜2%w/v);クエン酸および塩(1〜3%w/v);ホウ酸および塩(0.5〜2.5%w/v);ならびにリン酸および塩(0.8〜2%w/v)が挙げられる。適切な防腐剤としては、塩化ベンザルコニウム(0.003〜0.03%w/v);クロロブタノール(0.3〜0.9%w/v);パラベン(0.01〜0.25%w/v)およびチメロサール(0.004〜0.02%w/v)が挙げられる。
【0191】
本発明の医薬組成物は、医薬的に許容できる担体中に含まれる有効量の本発明の化合物および場合により治療薬を含有する。用語「医薬的に許容できる担体」は、ヒトまたは他の脊椎動物への投与に適した1種または複数の適合性固体または液体充填剤、希釈剤またはカプセル化物質を意味する。用語「担体」は、適用を容易にするために有効成分と混和される、天然または合成の有機または無機の成分を表す。医薬組成物の成分は、所望の医薬的効率を実質的に損なう相互作用が存在しないような手法で、本発明の化合物と、および互いに混ぜ合わせることも可能である。
【0192】
具体的には非限定的に本発明の化合物を含む治療剤(複数可)が、粒子中で提供され得る。本明細書で用いられる粒子は、全体または一部が本発明の化合物または本明細書に記載される他の治療薬(複数可)からなり得るナノ粒子またはマイクロ粒子(または幾つかの例ではより大きな粒子)を意味する。粒子は、非限定的に腸溶性コーティングを含むコーティングに取り囲まれたコアの中に治療薬(複数可)を含有し得る。治療薬(複数可)はまた、粒子全体に分散され得る。治療薬(複数可)はまた、粒子中に吸着され得る。粒子は、ゼロ次放出、一次放出、二次放出、遅延放出、持続放出、即時放出、およびこれらの任意の組み合わせなどを含む、任意の次数の放出動力学に従い得る。粒子は、治療薬(複数可)に加えて、非限定的に浸食性、非侵食性、生分解性、または非生分解性材料またはそれらの組み合わせを含む、調剤および医薬の技術分野において日常的に用いられるそれらの材料のいずれかを含み得る。粒子は、溶液状態または半固形状態で本発明の化合物を含むマイクロカプセルであり得る。粒子は、実質上任意の形状であり得る。
【0193】
非生分解性および生分解性の両方のポリマー材料を、治療薬(複数可)を送達するための粒子の製造に用いることができる。そのようなポリマーは、天然または合成ポリマーであってよい。ポリマーは、望まれる放出時間に基づいて選択される。特に興味深い生体付着性ポリマーとしては、Sawhney H S et al.(1993)Macromolecules 26:581−7に記載の生物浸食性ヒドロゲルが挙げられ、この文献の教示は、本明細書に組み入れられる。これらは、ポリヒアルロン酸、カゼイン、ゼラチン、グルチン、ポリ酸無水物、ポリアクリル酸、アルギナート、キトサン、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリル酸エチル)、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリル酸イソブチル)、ポリ(メタクリル酸ヘキシル)、ポリ(メタクリル酸イソデシル)、ポリ(メタクリル酸ラウリル)、ポリ(メタクリル酸フェニル)、ポリ(アクリル酸メチル)、ポリ(アクリル酸イソプロピル)、ポリ(アクリル酸イソブチル)、およびポリ(アクリル酸オクタデシル)を含む。
【0194】
治療薬(複数可)は、制御放出系に含有され得る。用語「制御放出」は、配合物からの薬物放出の手法およびプロファイルが制御される任意の薬物含有配合物を指すものとする。これは、即時ならびに非即時放出配合物を指し、非即時放出配合物は、非限定的に持続放出および遅延放出配合物を含む。用語「持続放出」(「徐放」とも称される)は、従来の意味で使用され、薬物の長期間にわたる徐々の放出をもたらし、必ずではないが好ましくは、長期間にわたり実質的に一定の薬物血中レベルをもたらす薬物配合物を指す。用語「遅延放出」は、従来の意味で使用され、配合物の投与と、配合物からの薬物の放出との間に遅延時間が存在する薬物配合物を指す。「遅延放出」は、長期間にわたる薬物の徐々の放出を伴う、またはそうでない場合があり、したがって「持続放出」である、またはそうでない場合がある。
【0195】
長期持続放出性インプラントの使用は、慢性状態の処置に特に適し得る。本明細書で使用される「長期」放出は、治療レベルの有効成分を少なくとも7日間、好ましくは30〜60日間送達するためにインプラントが構成および配置されることを意味する。長期持続放出性インプラントは、当業者に周知であり、上記の放出系の幾つかを含む。
【0196】
当業者に公知の情報を考慮すれば、本明細書に記載された組成物および方法に対するその他の適切な修正および適応が、本明細書に含まれる本発明の記載から即座に自明となり、本発明の、またはそれらの任意の実施形態の範囲を逸脱することなくなされ得ることは、関連技術分野の当業者には理解されよう。
【0197】
発明の方法
本発明の別の態様は、本発明の化合物、例えば治療有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む、喘息を処置するための方法である。
【0198】
別の態様において、本発明は、細胞においてアルギナーゼI、アルギナーゼII、またはそれらの組み合わせを阻害するための方法を提供し、細胞を、少なくとも1種の本発明による化合物、例えば式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む。
【0199】
別の態様において、本発明は、少なくとも1種の本発明による化合物、例えば式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを、それを必要とする対象に投与することを含む、アルギナーゼI、アルギナーゼII、またはそれらの組み合わせの発現または活性に関連する疾患または状態の処置または予防のための方法を提供する。
【0200】
特定の実施形態において、疾患または状態は、心臓血管障害、性障害、創傷治癒障害、消化管障害、自己免疫障害、免疫障害、感染、肺障害、溶血性障害、および癌からなる群から選択される。
【0201】
特定の実施形態において、疾患または状態は、全身高血圧、肺動脈高血圧(PAH)、高地での肺動脈高血圧、虚血再灌流(IR)傷害、心筋梗塞、アテローム性硬化症からなる群から選択される心臓血管障害である。
【0202】
特定の実施形態において、疾患または状態は、肺動脈高血圧(PAH)である。
【0203】
特定の実施形態において、疾患または状態は、心筋梗塞またはアテローム性硬化症である。
【0204】
特定の実施形態において、疾患または状態は、化学的に誘導された肺線維症、特発性肺線維症、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、および喘息からなる群から選択される肺障害である。
【0205】
特定の実施形態において、疾患または状態は、脳脊髄炎、多発性硬化症、抗リン脂質抗体症候群1、自己免疫性溶血性貧血、慢性炎症性脱髄性多発根神経、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、重症筋無力症、天疱瘡、関節リウマチ、スティッフパーソン症候群、1型糖尿病、強直性脊髄炎、発作性夜間血色素尿症(PNH)、発作性寒冷血色素尿症、重度特発性自己免疫性溶血性貧血、およびグッドパスチャー症候群からなる群から選択される自己免疫障害である。
【0206】
特定の実施形態において、疾患または状態は、骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)介在性T細胞機能不全、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、自己免疫性脳脊髄炎、およびABO型不適合性輸血副反応からなる群から選択される免疫障害である。
【0207】
特定の実施形態において、疾患または状態は、骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)介在性T細胞機能不全である。
【0208】
特定の実施形態において、疾患または状態は、鎌状赤血球症、サラセミア、遺伝性球状赤血球症、口唇状赤血球症、細血管障害性溶血性貧血、ピルビン酸キナーゼ欠損症、感染性貧血、心肺バイパスおよび機械的心臓弁性貧血、ならびに化学物質による貧血からなる群から選択される溶血性障害である。
【0209】
特定の実施形態において、疾患または状態は、鎌状赤血球症である。
【0210】
特定の実施形態において、疾患または状態は、消化管運動障害、胃癌、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、および胃潰瘍からなる群から選択される消化管障害である。
【0211】
特定の実施形態において、疾患または状態は、ペイロニー病および勃起不全からなる群から選択される性障害である。
【0212】
特定の実施形態において、疾患または状態は、肝虚血再灌流(IR)、腎IR、および心筋IRからなる群から選択される虚血再灌流(IR)傷害である。
【0213】
特定の実施形態において、疾患または状態は、食道癌、胃癌、結腸癌、卵巣癌、乳癌、膵臓癌、頭頸部癌、膀胱癌および肺癌(扁平および非小細胞肺癌を含む)、腎細胞癌、前立腺癌、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、星細胞腫、中皮腫および黒色腫、B細胞、T細胞およびNK細胞リンパ腫、急性および慢性骨髄性およびリンパ球性白血病からなる群から選択される癌である。
【0214】
特定の実施形態において、癌は、胃癌(非限定的に、胃または胃食道接合部癌)、大腸癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、肺癌(非限定的に、非小細胞肺癌を含む)、腎細胞癌、前立腺癌、多発性骨髄腫、急性および慢性白血病、T細胞、B細胞およびNK細胞リンパ腫、脳腫瘍(非限定的に、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、星細胞腫)、頭頸部の扁平上皮癌、ならびに黒色腫からなる群から選択される。
【0215】
特定の実施形態において、疾患または状態は、腎疾患性炎症、乾癬、リーシュマニア症、神経変性疾患、創傷治癒、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、ヘリコバクターピロリ感染、線維性障害、関節炎、カンジダ症、歯周病、ケロイド、アデノイド扁桃病(adenotonsilar disease)、アフリカ睡眠病、およびシャーガス病からなる群から選択される。
【0216】
特定の実施形態において、疾患または状態は、腎疾患性炎症、乾癬、リーシュマニア症、神経変性疾患、創傷治癒、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染、B型肝炎ウイルス(HBV)感染、C型肝炎ウイルス感染症 (HBC),ヘリコバクターピロリ感染、線維性障害、関節炎、カンジダ症、歯周病、ケロイド、アデノイド扁桃病、アフリカ睡眠病、およびシャーガス病からなる群から選択される。
【0217】
特定の実施形態において、疾患または状態は、感染した、および未感染の創傷治癒からなる群から選択される創傷治癒障害である。
【0218】
特定の実施形態において、疾患または状態は、感染した、および未感染の創傷治癒からなる群から選択される創傷治癒障害である。
【0219】
特定の実施形態において、対象は、ヒト、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、類人猿およびげっ歯類からなる群から選択される哺乳動物である。
【0220】
特定の実施形態において、対象は、ヒト、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギおよび類人猿からなる群から選択される哺乳動物からなる群から選択される哺乳動物である。
【0221】
特定の実施形態において、処置方法は、少なくとも1種の本発明による化合物、例えば式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの投与前、投与と同時に、または投与後に、治療有効量の抗ウイルス薬、化学療法薬(アルキル化抗腫瘍剤、代謝抑制剤、微小管阻害薬を含む)、免疫抑制剤、放射線、抗腫瘍ワクチン、抗ウイルスワクチン、サイトカイン療法および/またはチロシンキナーゼ阻害剤、PD−1、PD−L1またはCTLA−4阻害剤などのチェックポイント阻害剤およびIDO/TDO阻害剤を含む、免疫療法薬、免疫抑制剤、インターロイキン、サイトカインおよびケモカインに影響を及ぼす薬剤、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞障害性抗生物質または抗体、抗体薬物コンジュゲート、細胞に基づく免疫療法、ナノ粒子、抗癌ワクチンおよび放射線療法などの標的治療薬を患者に投与することをさらに含む。
【0222】
特定の実施形態において、処置の方法は、少なくとも1種の式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの投与前、投与と同時に、または投与後に、治療有効量の抗ウイルス薬、アルキル化抗腫瘍剤、代謝抑制剤、微小管阻害薬などの化学療法薬(非限定的に、オキサリプラチン、ゲムシタビン、ダカルバジン、テモゾロミド、ドキソルビシン、5−フルオロウラシルを含む)、免疫抑制剤(非限定的に、エベロリムスを含む)、免疫調整剤(非限定的に、チェックポイント阻害剤:anti−PD−1、anti−PD−L1、CTLA−4抗体、およびIDO/TDO阻害剤を含む)、放射線、光線力学療法、抗腫瘍ワクチン、腫瘍溶解性ウイルス、抗ウイルスワクチン、サイトカインおよびケモカイン療法、またはチロシンキナーゼ阻害剤、インターロイキンに影響を及ぼす薬剤、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞障害性抗生物質、抗体、抗体薬物コンジュゲート、細胞に基づく免疫療法、ナノ粒子などの標的治療薬を患者に投与することをさらに含む。
【0223】
特定の実施形態において、処置の方法は、治療有効量のPD−1、PD−L−1またはCTLA4抗体を、対象に投与することをさらに含む。
【0224】
幾つかの実施形態において、癌は、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄球性白血病、副腎皮質癌、肛門癌、虫垂癌、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳腫瘍、脳および脊髄腫瘍、脳幹部神経膠腫、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、中枢神経系胚芽腫、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、原発不明癌腫、中枢神経系癌、子宮頸癌、小児癌、脊索腫、慢性骨髄増殖性障害、結腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、腺管上皮内癌、胚芽腫、子宮内膜癌、上衣芽腫、上衣腫、食道癌、嗅神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、肝臓外胆管癌、眼癌、骨の線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質細胞腫瘍、胚細胞腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、神経膠腫、毛様細胞性白血病、頭頸部癌、心臓癌、肝細胞癌、組織球症、ランゲルハンス細胞癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内黒色腫、膵島腫瘍、カポジ肉腫、腎臓癌、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭癌、口唇および口腔癌、非浸潤性小葉癌、リンパ腫、エイズ関連リンパ腫、マクログロブリン血症、男性の乳癌、髄芽腫、髄上皮腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、原発不明転移性扁平上皮性頸部癌、nut遺伝子に関連する正中線癌、口の癌、多発性内分泌腫瘍症候群、形質細胞腫瘍、菌状息肉症、骨髄腫、慢性骨髄増殖性障害、鼻腔癌、副鼻腔癌、鼻咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、口腔癌(oral cancer)、口腔癌(oral cavity cancer)、口唇癌、口腔咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔癌、鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、褐色細胞腫、中間型松果体実質腫瘍、松果体芽腫、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系リンパ腫、直腸癌、腎細胞癌、腎盂癌、尿管癌、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫、セザリー症候群、皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、原発不明頸部扁平上皮癌、胃癌、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、精巣癌、咽頭癌、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺癌、腎盂と尿管の移行上皮癌、絨毛性腫瘍、小児の原発不明希少癌、尿道癌、子宮癌、子宮肉腫、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、またはウィルムス腫瘍である。
【0225】
使用
別の態様において、本発明は、アルギナーゼI、アルギナーゼII、またはそれらの組み合わせの発現または活性に関連する疾患または状態の処置または予防のための薬剤の製造における、本発明による化合物、例えば式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0226】
別の態様において、本発明は、臓器を輸送する際の保護のための、本発明による化合物、例えば式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0227】
実施例
本発明を以下の実施例によりさらに例示するが、それらは請求された説明の範囲を限定するものと解釈されてはならない。
【0228】
調製および特徴づけの方法
本開示の化合物は、公知の化学反応および手順の使用により調製され得る。本開示の化合物を合成するための代表的な方法を、以下に提示する。所望の目的化合物に必要される置換基の性質が多くの場合、合成方法を決定することは、理解されよう。これらの方法の異なる群は全て、以下に具体的に定義されない場合には、一般的説明に記載される通りである。
【0229】
当業者は、以下の実施例により実証される通り、本開示により包含される化合物を生成するために、出発原料および反応条件が様々であってよく、反応順序が改変され得、さらなるステップが利用され得ることを、認識するであろう。開示される化合物を合成するのに有用な一般に知られる化学合成スキームおよび条件を提供する多くの一般的参考資料が利用可能である(例えば、Smith and March, March’s Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, Fifth Edition, Wiley−lnterscience, 2001;またはVogel, A Textbook of Practical Organic Chemistry, Including Qualitative Organic Analysis, Fourth Edition, New York: Longman, 1978参照)。
【0230】
ホウ素担持アルファアミノ酸の合成アプローチに関するより具体的なガイダンスについて、読者は、国際特許出願公開第WO11/133653(参照により組み入れられる)およびWO13/059437(参照により組み入れられる)を参照する。
【0231】
用いられる試薬および材料に適当で、実行される変換に適した溶媒中で、反応を実施する。分子上に存在する官能性が、提案される変換と一致しなければならないことは、有機合成の当業者により理解されよう。これは、本開示の所望の化合物を得るために、合成ステップの順序を変更するための判断、または1つの特別な工程スキームを別のスキームよりも選択するための判断を必要とする場合がある。
【0232】
いくつかの例では、特定の反応官能性の保護が、上記変換のいくつかを実現するために必要である場合がある。一般に、そのような保護基の要件、ならびにそのような基を結合および除去するために必要な条件は、有機合成の当業者に自明であろう。養成された実施者に多くの代替法を説明する信頼すべき記述は、J. F. W. McOmie, ”Protective Groups in Organic Chemistry,” Plenum Press, London and New York 1973、T. W. Greene and P. G. M. Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis,” Third edition, Wiley, New York 1999、”The Peptides;” Volume 3 (editors: E. Gross and J. Meienhofer), Academic Press, London and New York 1981、”Methoden der organischen Chemie,” Houben−Weyl, 4th edition, Vol. 15/1, Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974、H.−D. Jakubke and H. Jescheit, ”Aminosauren, Peptide, Proteine,” Verlag Chemie, Weinheim, Deerfield Beach, and Basel 1982、および/またはJochen Lehmann, ”Chemie der Kohlenhydrate: Monosaccharide und Derivate,” Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974である。保護基は、当該技術分野で公知の方法を利用して、簡便な次の段階で除去され得る。特許を含む、本出願で言及される全ての文献および参考資料の開示は、全体として参照により本明細書に組み入れられる。
【0233】
出発原料は、市販の供給源から得ることができ、または当業者に公知の確立された文献の方法により調製できる。
【0234】
市販の溶媒、基質および試薬の全てを、さらに精製せずに用いた。TLC分析を、英国のFluorochem Ltd製の予めコーティングされたガラスプレート(0.2±0.03mm厚、GF−254、粒径0.01〜0.04mm)を用いて実施した。カラムクロマトグラフィーを、Fluka、MerckまたはFluorochem製の高純度シリカゲル(孔径60Å、220〜440メッシュ粒径、35〜75μm粒径)を用いて実施した。
【0235】
分取HPLCを、Hypersil GOLD 21.2/250mm、5μm C18カラムを具備したELSD−LTII検出器を含むLC−20AP Shimadzuで実施した。
【0236】
Hおよび13C NMRスペクトルを、700MHzのBruker AVANCE II PLUS(Ultra Shield)NMR分光計で記録した。
【0237】
19F NMRスペクトルを、200MHz AVANCE Bruker NMR分光計で記録した。
【0238】
スペクトルの全てを、市販される適当な重水素溶媒中(CDCl、DMSO−d、DO、CDODなど)で記録した。
【0239】
共鳴は、テトラメチルシランに関するppmで与える。データは、以下の通り報告する:化学シフト、多重度(s=一重線、d=二重線、t=三重線、m=多重線、bs=幅広の一重線)、カップリング定数(Hz)および積分。
【0240】
比旋光度は、589nmおよび24℃のpolAAr 3001 Index Instruments旋光計で測定した。
【0241】
ESI−MSスペクトルは、10〜90%勾配(6分間)の水中アセトニトリルにより流速0.5mL/分で溶出される、Kinetex 2.1/50mm、2.6μm C18カラムを具備したSPD−M20A UV検出器およびLCMS−2020質量検出器を含むShimadzu LC−20AD LPG分離モジュールで得た。
【0242】
式(I)の化合物を作製するための模範的な一般的合成方法論を、以下に提供する。
【化15】
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【0243】
エナンチオ選択的方式で式(I)の特異的な化合物を作製するための模範的な一般的合成方法論を、以下に提供する。
【化16】
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【0244】
代替的なエナンチオ選択的方法を、以下に提供する。
【化17】
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【0245】
中間体合成
中間体1。エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート。
【化18】
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【0246】
ステップA。エチル 2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシラート。
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
無水THF(1400mL)中の新たに蒸留されたジイソプロピルアミン(131.0mL、0.936mol、1.5当量)の溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M)(374.4mL、0.936mol、1.5当量)の溶液をアルゴン下、−20℃で滴加した。反応混合物を−20℃で5分間撹拌した。次に、2−シクロヘキセン(cycloheksen)−1−オン(60g、0.624mol、1当量)の溶液を滴加して、反応混合物を−20℃で25分間撹拌した。この後、THF30mL中のDMAP(3.8g、0,031mol、0.05当量)の溶液を添加し、次に直ちにクロロギ酸エチル(71mL、0.749mol、1.2当量)を−20℃で滴加した。得られた反応混合物を、−20℃で1時間撹拌し、その後、室温に昇温し、室温で1時間撹拌した。混合物をNHClの飽和溶液(600mLで3回)、ブライン(200mLで1回)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。THFの混入分を除去するために、溶液をヘキサンから蒸発させた(200mLで2回)。粗生成物を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 20:1から4:1)で精製して、エチル 2−オキソシクロヘキサ−3−エン−カルボキシラート(71.79g、68%、黄色液)を与えた。ESI+MS: m/z =169.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.02 - 6.98 (m, 1H), 6,07 (dt, J = 10.1, 2.0 Hz, 1H), 4.25 - 4.18 (m, 2H), 3.41 - 3.38 (m, 1H), 2.54−2.46 (m, 1H), 2.44 - 2.33 (m, 2H), 2.26 - 2.18 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.2, 3H)。
【0248】
ステップB。エチル 2−ヒドロキシ−4−ビニルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート。
【化20】
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【0249】
ビニルマグネシウムブロミド(THF中で1M)(119mL、0.119mol、2当量)およびHMPA(41.6mL)の溶液を、無水THF(250mL)中のCuBr×MeS(1.83g、8.92mmol、0.15当量)の懸濁液にアルゴン下、−78℃で15分間かけて滴加した。−78℃で15分間撹拌した後、無水THF(100mL)中のエチル 2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシラート(10g、59.5mmol、1.0当量)およびTMSCl(37.7mL、0.297mol、5当量)の溶液を滴加した(30分間かけて)。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。その後、混合物を飽和水性NHCl(200mL)でクエンチし、AcOEtで洗浄した(150mLで3回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1)により精製して、エチル 2−ヒドロキシ−4−ビニルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート(4.94g、42%)を淡黄色液として与えた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.91 − 5.70 (m, 1H), 5.16 − 4.90 (m, 2H), 4.22 (qd, J = 7.1, 0.5 Hz, 2H), 2.45 − 2.30 (m, 3H), 2.24 − 2.12 (m, 2H), 1.89 − 1.74 (m, 1H), 1.45 − 1.18 (m, 5H)。
【0250】
ステップC。エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート。
【化21】
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【0251】
2,2,2−トリフルオロエタノール(70mL)中のエチル 2−ヒドロキシ−4−ビニルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート(3.8g、19.3mmol、1当量)および酢酸アンモニウム(5.95g、77.2mmol、4当量)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(4.38mL、38.7mmol、2当量)をシリンジで滴加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を水(25mL)で希釈して、酢酸エチルで抽出した(50mLで3回)。ひとまとめにした有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1から2:1)により精製して、対応する生成物3.66g(56%)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z =339.1 (M+1), 361.1 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.10 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.03 − 4.91 (m, 2H), 4.20 (ddq, J = 59.5, 10.8, 7.1 Hz, 2H), 3.29 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 2.28 (dd, J = 12.4, 4.4 Hz, 1H), 2.14 (dq, J = 11.6, 4.2, 3.6 Hz, 1H), 2.11 − 2.02 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 1.85 − 1.80 (m, 1H), 1.33−1.30 (m, 13H), 1.10 (qd, J = 13.2, 4.4 Hz, 1H)。
【0252】
中間体2。エチル (1R,2R,4R)−(+)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート。
【化22】
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【0253】
ステップA。エチル (4R)−(+)−4−エテニル−2−ヒドロキシシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート。
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0254】
6L丸底フラスコに、Rh(cod)BF(2.74g、6.75mmol、0.033当量)、(R)−BINAP(4.20g、6.75mmol、0.033当量)およびビニルトリフルオロホウ酸カリウム(63.70g、475.6mmol、2.0当量)を添加した。反応フラスコをアルゴンで数回フラッシュして、脱気されたEtOH(2000mL)をトリエチルアミン(100.30mL、713.4mmol、3.0当量)と共に添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌した後、エチル 2−オキソシクロヘキサ−3−エン−カルボキシラート(50g、297mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下、室温で3日間撹拌した。EtOHを真空蒸発させ、粗反応混合物をEtOAc(800mL)に注ぎ、0.5M 水性HCl中の40%ブラインで洗浄した(800mLで3回)。ひとまとめにした有機層をブラインで洗浄し(100mLで1回)、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 30:1から5:1)により精製して、(4R)−(+)−エチル 2−オキソ−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラート(15.5g、25%、黄色液)を与えた。ESI+MS: m/z =197.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 12.21 (s, 1H), 5.85 - 5.78 (m, 1H), 5.07 - 4.99 (m, 2H), 4.25 - 4.18 (m, 2H), 2.41 - 2.33 (m, 2H), 2.27 - 2.13 (m, 2H), 1.85 - 1.79 (m, 1H), 1.60 - 1.52 (m, 1H), 1.41 - 1.32 (m, 1H), 1.32 - 1.25 (m, 3H)。
【0255】
ステップB。エチル (1R,2R,4R)−(+)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート。
【0256】
2,2,2−トリフルオロエタノール(164mL)中のエチル (4R)−(+)−4−エテニル−2−ヒドロキシシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート(8.2g、41.78mmol、1当量)および酢酸アンモニウム(12.88g、167.13mmol、4当量)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(9.4mL、83.57mmol、2当量)をシリンジで滴加して、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧除去して、残渣を酢酸エチル(250mL)中に溶解し、水で洗浄し(50mL)、MgSOで脱水し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 15:1から3:1)により精製して、単一の鏡像異性体として対応する生成物7.04g(50%)を、白色固体として与えた(>99.5%ee)。ESI+MS: m/z =339.1 (M+1), 361.1 (M+Na). [α] = +57.6 (c = CHCl中で1.0). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.13 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 5.75 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.06 - 4.93 (m, 2H), 4.23 (ddq, J = 59.6, 10.8, 7.1 Hz, 2H), 3.32 (dt, J = 13.9, 2.6 Hz, 1H), 2.31 (dd, J = 12.4, 4.4 Hz, 1H), 2.20 - 2.05 (m, 2H), 2.02 (s, 3H), 1.88 - 1.84 (m, 1H), 1.60 - 1.56 (m, 1H), 1.37 (dd, J = 13.9, 12.7 Hz, 1H), 1.33 (s, 9H), 1.32 - 1.30 (m, 3H), 1.13 (tdd, J = 13.3, 12.0, 4.4 Hz, 1H)。鏡像異性体過剰を、10%のヘキサン中イソプロパノールにより流速1mL/分で溶出されるRegisPack 250/4.6mm、5μカラムを用いるキラルHPLCにより決定した。
【0257】
実施例:
実施例1。1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0258】
ステップA。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0259】
2,2,2−トリフルオロエタノール(1.5mL)中の3−ビニルシクロペンタン−1−オン(0.60g、5.45mmol)(文献J. Am. Chem. Soc., 103,(1981) 476−477の方法を利用して2−シクロペンテン−1−オンから調製)および酢酸アンモニウム(1.68g、21.79mmol)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(1.23mL、10.9mmol)をシリンジで滴加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(15mLで2回)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(2mL)およびヘキサン(2mLで2回)と共に粉砕し、所望の生成物0.85g(62%)を白色固体として与えた(ジアステレオ異性体の1.4:1混合物)。ESI+MS: m/z = 275.2 (M+Na), ESI−MS: m/z = 251.2 (M−1)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 7.00 (bs, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 6.88 (bs, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 5.90 − 5.77 (m, 2H), 5.02 − 5.07 (m, 1H), 4.99 − 4.92 (m, 1H), 2.81 − 2.75 (m, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 2.74 − 2.68 (m, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 2.65 (d, J = 13.4, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 2.64 (d, J = 13.4, 1H, 単一ジアステレオ異性体) 2.43 − 2.36 (m, 1H), 2.25 − 2.30 (m, 1H), 2.07 − 1.94 (m, 5H), 1.73 (dd, J = 13.4, 8.9 Hz, 1H), 1.64 − 1.54 (m, 1H), 1.35 (s, 9H)。
【0260】
ステップB。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−メチル−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0261】
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(64mg、0.095mmol)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(76mg、0.19mmol)および無水CHCl(10mL)を充填された丸底フラスコを、アルゴンでフラッシュした(バブリング)。次に、別々に調製された、無水CHCl 5mL中の4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.69mL、4.75mmol)、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド(0.80g、3.17mmol)の溶液を、連続して室温で添加した。得られた薄黄色混合物を、その後、室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液としてAcOEt−ヘキサン 1:2〜1:1を使用して)に供して、所望の生成物0.98g(81%)を白色粘性固体として与えた(ジアステレオ異性体1.5:1の混合物)。ESI+MS: m/z = 381.2 (M+H), 403.2 (M+Na), ESI−MS: m/z = 379.3 (M−1)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 6.97 (bs, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 6.91 (bs, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 5.89 (bs, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 5.69 (bs, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 2.57 (dd, J = 13.5, 8.2 Hz, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 2.36 − 2.28 (m, 1H), 2.22 (dd, J = 13.7, 7.1 Hz, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 2.01 (s, 3H, 単一ジアステレオ異性体), 2.00 (s, 3H, 単一ジアステレオ異性体), 1.98 − 1.91 (m, 3H), 1.79 (dd, J = 13.7, 10.5 Hz, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 1.53 − 1.46 (m, 2H), 1.338 (s, 9H, 単一ジアステレオ異性体), 1.340 (s, 9H, 単一ジアステレオ異性体), 1.261 (s, 12H, 単一ジアステレオ異性体), 1.259 (s, 12H, 単一ジアステレオ異性体), 0.91 (td, J = 7.4, 1.1 Hz, 1H, 単一ジアステレオ異性体), 0.84 − 0.74 (m, 2H)。
【0262】
ステップC。1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0263】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−メチル−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド(200mg、0.53mmol)と6N 水性HCl 10mLとの混合物を一晩、加熱還流した。真空濃縮した後、残渣を分取HPLCクロマトグラフィー(勾配溶出0.1−2%、アセトニトリル−水)に供した。目的生成物の単離された可能な立体異性体の全体的収率(96mg、77%)。ジアステレオ異性体を、以下のジアステレオ異性体比で部分的に分離した:トランス/シス=9:1(5mg、白色固体)。ESI+MS: m/z = 202.1 (M+H), ESI−MS: m/z = 200.1 (M−1)H NMR (700 MHz, DO) (主成分 トランス−ジアステレオ異性体) δ 2.39 (dd, J = 13.9, 7.9 Hz, 1H), 2.17 (ddd, J = 14.1, 12.0, 7.5 Hz, 1H), 2.10 − 2.05 (m, 1H), 2.02 − 1.96 (m, 1H), 1.91 (dd, J = 14.4, 7.6 Hz, 1H), 1.45 (dd, J = 15.4, 7.8 Hz, 2H), 1.33 (dt, J = 14.0, 7.8 Hz, 2H), 0.76 (td, J = 7.7, 3.2 Hz, 2H)。
トランス/シス=1:1(58mg、白色固体)。ESI+MS: m/z = 202.1 (M+H), ESI−MS: m/z = 200.1 (M−1)H NMR (700 MHz, DO) (少量の成分 シス−ジアステレオ異性体) δ 2.37 (ddd, J = 14.3, 8.9, 3.5 Hz, 1H), 2.13 − 2.06 (m, 2H), 2.03 − 1.99 (m, 1H), 1.90 (dd, J = 13.6, 10.2 Hz, 1H), 1.88 − 1.82 (m, 1H), 1.48 (ddd, J = 11.4, 6.0, 2.0 Hz, 3H), 0.79 − 0.74 (m, 2H)。
【0264】
実施例2。rac−(2S,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−2−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩。
【化27】
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【0265】
ステップA。rac−(2S,3S)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0266】
2,2,2−トリフルオロエタノール(3mL)中の2−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−オン(1.20g、9.7mmol、1当量)(dr=14:1;文献J. Am. Chem. Soc., 103, (1981) 476−477の方法を利用して2−メチル−2−シクロペンテン−1−オンから調製)および酢酸アンモニウム(2.98g、38.7mmol、4当量)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(1.60g、2.17mL、19.4mmol、2当量)をシリンジで添加し、得られた混合物を室温で24時間、撹拌した。この後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(50mLで2回)。ひとまとめにした有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液としてAcOEt−ヘキサン 1:10を使用)により精製して、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミドを、4種の可能なジアステレオ異性体のうちの2種の2.5:1比の混合物として与えた(0.40g、16%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 289.1 (M+Na), ESI−MS: m/z = 265.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.74 − 5.62 (m, 1H), 5.10 − 4.95 (m, 2H), 2.50 (dt, J = 14.3, 9.0 Hz, 1H), 2.34 − 2.22 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.79 − 1.68 (m, 1H), [1.37, 1.35 (2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.27 (m, 3H), [0.97, 0.96 (2d, J = 6.8, J = 6.6 Hz, 3H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0267】
ステップB。rac−(2S,3R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−メチル−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化29】
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【0268】
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(15mg、0.022mmol、0.03当量)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(18mg、0.044mmol、0.06当量)および無水CHCl(5mL)を充填された丸底フラスコを、アルゴンでフラッシュした(バブリング)。次に、別々に調製された、無水CHCl 5mL中の4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.24g、0.30mL、1.88mmol、2.5当量)、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド(0.20g、0.75mmol、1当量)の溶液を、連続して室温で添加した。得られた薄黄色混合物をその後、室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液としてAcOEt−ヘキサン 1:10を使用して)に供して、目的の1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−メチル−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミドをdr=2.5:1のジアステレオ異性体の混合物として与えた(0.21g、72%、粘着性の淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 395.1 (M+H), ESI−MS: m/z = 393.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 2.36 − 2.28 (m, 1H), 2.11 − 1.95 (m, 2H), [2.05, 2.00 (2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.95− 1.84 (m, 1H), 1.69 − 1.57 (m, 3H), 1.48 − 1.38 (m, 1H), [1.36, 1.35 (2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], [1.28, 1.25 (2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], [0.99, 0.95 (2d, J = 7.30 Hz, J = 7.17 Hz, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.91 − 0.82 (m, 1H), 0.78 − 0.71 (m, 1H)。
【0269】
ステップC。rac−(2S,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−2−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0270】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−メチル−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド(211mg、0.54mmol)と6N 水性HCl 20mLとの混合物を6時間、加熱還流した。真空濃縮した後、残渣を分取HPLCクロマトグラフィー(勾配溶出 0.1−2%、アセトニトリル−水)に供した。目的生成物の単離された可能な立体異性体の全体的収率(47mg、35%)。アミノ酸部分の配置が未知である1つの単一ジアステレオ異性体を分離した。さらに、ジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)も、単離した。
単一ジアステレオ異性体(28mg、21%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 216.1 (M+H), ESI−MS: m/z = 196.1 (M−18−1) H NMR (700 MHz, DO) a 2.29 (dt, J = 14.6, 8.9 Hz, 1H), 1.98 − 1.93 (m, 1H), 1.83 − 1.76 (m, 1H), 1.67 − 1.55 (m, 3H), 1.36 − 1.28 (m, 1H), 1.15 − 1.02 (m, 1H), 0.90 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 0.77 − 0.70 (m, 1H), 0.66 − 0.59 (m, 1H)。
ジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)(19mg、14%、白色固体)。 ESI+MS: m/z = 215.9 (M+H)ESI−MS: m/z = 196.0 (M−18−1) H NMR (700 MHz, DO) δ 2.32 − 2.26 (m, 1H), 2.03 − 1.89 (m, 1H), 1.80 − 1.73 (m, 1H), 1.65 − 1.48 (m, 3H), 1.41 − 1.28 (m, 1H), 1.17 − 1.09 (m, 1H), [0.90, 0.87 (2d, J = 7.2 Hz, J = 6.8 Hz, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.76 − 0.70 (m, 1H), 0.66 − 0.60 (m, 1H)。
【0271】
実施例3。1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−3−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩。
【化30】
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【0272】
ステップA。3−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−オン。
【化31】
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【0273】
ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(32mL、32mmol)およびHMPA(11.13mL、64mmol)の溶液を別々に、無水THF(100mL)中のCuBr×MeS(802mg、3.9mmol)の懸濁液にアルゴン下、−78℃で10分間にわたり滴加した。−78℃で15分間撹拌した後、無水THF(35mL)中の3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン(1.58mL、16mmol)およびTMSCl(10.15mL、80mmol)の溶液を30分間にわたり滴加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。その後、混合物を緩徐にRTに昇温し、周囲温度で一晩撹拌した。次に、混合物を飽和水性NHCl(100mL)でクエンチし、AcOEtで洗浄した(150mLで3回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 25:1〜20:1)により精製して、所望の生成物3.0g(100%)を黄色液として与えた(ヘキサンを約20%含有)。1H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.91 (dd, J = 17.4, 10.7 Hz, 1H), 5.08 − 4.94 (m, 2H), 2.38 − 2.33 (m, 1H), 2.31 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.10 (d, J = 18.3 Hz, 1H), 2.03 − 1.97 (m, 1H), 1.84 (dtd, J = 12.9, 7.9, 1.2 Hz, 1H), 1.22 (s, 3H)。
【0274】
ステップB。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化32】
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【0275】
3−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−オン(2.9g、23.35mmol)と、酢酸アンモニウム(7.2g、93.4mmol)と、2,2,2−トリフルオロエタノール(5.7mL)との混合物に、tert−ブチルイソシアニド(5.25mL、46.70mmol)を滴加した。混合物を室温で一晩撹拌した。その後、反応混合物を水(150mL)でクエンチし、酢酸エチルで洗浄した(150mLで3回)。ひとまとめにした有機層をブラインで洗浄し(100mLで2回)、MgSOで脱水し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 90:1〜70:1)により精製した。単一ジアステレオ異性体を分離した(250mgおよび920mg)。総収率:1.17g(19%)。
単一ジアステレオ異性体1(250mg、黄色油状物);ESI+MS: m/z = 289.1 (M+Na), 267.2 (M+1), ESI−MS: m/z = 265.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.94 (dd, J = 17.4, 10.7 Hz, 1H), 5.03 − 4.94 (m, 2H), 2.50 (dt, J = 13.6, 8.0 Hz, 1H), 2.28 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 2.16 − 2.09 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.91 − 1.82 (m, 1H), 1.64 (ddd, J = 13.2, 7.9, 5.9 Hz, 2H), 1.34 (s, 9H), 1.17 (s, 3H)。
【0276】
単一ジアステレオ異性体2(920mg、白色固体;ESI+MS: m/z = 289.1 (M+Na), 267.2 (M+1), ESI−MS: m/z = 265.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.94 (dd, J = 17.5, 10.7 Hz, 1H), 5.13 − 4.89 (m, 2H), 2.47 − 2.44 (m, 1H), 2.44 − 2.40 (m, 1H), 2.04 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 2.02 (s, 3H), 2.01 (s, 1H), 1.89 − 1.84 (m, 1H), 1.79 (dt, J = 12.9, 7.7 Hz, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.21 (s, 3H)。
【0277】
ステップC。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−メチル−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化33】
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【0278】
dppe(20.5mg、0.052mmol)と、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(17mg、0.026mmol)との混合物を、ジクロロメタン(3mL)中に溶解し、アルゴンでフラッシュした(バブリング)。DCM(3mL)(アルゴンでフラッシュ)中の1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド(230mg、0.86mmol)およびピナコールボランの溶液を滴加した(162μL、1.12mmol)。反応混合物を、室温で3日間撹拌した。この後、粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 5:1〜2:1)により精製して、所望の生成物(170mg、50%)を黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 395.1 (M+1), 335.1. ESI−MS: m/z = 393.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 2.45 − 2.39 (m, 1H), 2.15 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.84 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 1.66 − 1.57 (m, 4H), 1.55 − 1.49 (m, 1H), 1.49 − 1.45 (m, 1H), 1.39 (d, J = 30.7 Hz, 1H), 1.29 (s, 9H), 1.28 − 1.26 (m, 12H), 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 0.77 (ddd, J = 9.7, 6.8, 2.9 Hz, 2H)。
【0279】
第二のジアステレオ異性体を、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド 0.92g(3.45mmol)から出発して同じ方法で得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 2:1〜1:1)により精製して、所望の生成物1.2g(88%)を黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 395.1 (M+1). ESI−MS: m/z = 393.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 2.39 (dt, J = 13.5, 7.8 Hz, 1H), 2.20 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.97 − 1.92 (m, 1H), 1.87 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 1.67 − 1.60 (m, 1H), 1.52 − 1.43 (m, 3H), 1.33 (s, 9H), 1.25 (s, 12H), 1.03 (s, 3H), 0.77 − 0.70 (m, 2H)。
【0280】
ステップD。1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−3−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0281】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド(90mg、0.23mmol)と6N 水性HCl(1mL)との混合物を3.5時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(0.1−2%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(20mg、25%)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z = 216.1 (M+1), ESI−MS: m/z = 196.1 (M−18−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 2.46 (dt, J = 14.4, 9.2 Hz, 1H), 2.19 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 1.99 (dt, J = 14.4, 5.5 Hz, 1H), 1.76 − 1.67 (m, 3H), 1.48 (t, J = 8.5 Hz, 2H), 1.03 (s, 3H), 0.78 − 0.66 (m, 2H)。
【0282】
第二のジアステレオ異性体を、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−メチル−3−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド200mg(0.51mmol)から出発して同様の方法で得た。粗生成物を分取HPLC(0.1−4%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(50mg、28%)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z = 216.1 (M+1), ESI−MS: m/z = 214.1 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 2.37 (dt, J = 14.3, 7.2 Hz, 1H), 2.29 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 2.04 (dt, J = 14.3, 7.3 Hz, 1H), 1.84 − 1.76 (m, 1H), 1.70 − 1.59 (m, 2H), 1.48 (t, J = 8.5 Hz, 2H), 1.04 (s, 3H), 0.76 − 0.65 (m, 2H)。
【0283】
実施例4。rac−(1S,3S,4S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩
【化34】
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【0284】
ステップA。rac−(3S,4R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−ビニルシクロペンタン−1−オン。
【化35】
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【0285】
テトラヒドロフラン(100mL)中のCuBr×MeS(802mg、3.9mmol)の懸濁液に、ビニルマグネシウムブロミド(テトラヒドロフラン中1M)(32mL、32.0mmol)をアルゴン下、−78℃で滴加した。その後、HMPA(11.1mL、64.0mmol)を添加し、10分間撹拌した。テトラヒドロフラン(35mL)中の4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]シクロペンタ−2−エン−1−オン(3.4g、16.0mmol)、TMSCl(10.2mL、80.0mmol)の溶液を、30分間滴加した。得られた混合物を−78℃で30分間撹拌し、その後、−75℃〜−45℃の間で25分間撹拌した。混合物を飽和NHClでクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル 20:1〜10:1)により精製して、所望の生成物1.4g(36%)を淡黄色油状物として与えた。H NMR (700 MHz, CDCl) δ 5.86 − 5.77 (m, 1H), 5.14 − 5.07 (m, 2H), 4.14 (q, J = 6.1 Hz, 1H), 2.81 (p, J = 7.6 Hz, 1H), 2.61 − 2.49 (m, 2H), 2.22 − 2.16 (m, 1H), 2.11 (dd, J = 18.4, 8.1 Hz, 1H), 0.88 (s, 9H), 0.07 (s, 3H), 0.06 (s, 3H)。
【0286】
ステップB。rac−(1R,3S,4R)−およびrac−(1S,3S,4R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)−オキシ)−4−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化36】
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【0287】
2,2,2−トリフルオロエタノール(1.5mL)中のrac−(3S,4R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−ビニルシクロペンタン−1−オン(1.3g、5.4mmol)および酢酸アンモニウム(1.66g、21.6mmol)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(1.22mL、10.8mmol)をシリンジで添加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(15mLで2回)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 2:1〜1:1)で精製して、rac−(1R,3S,4R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド 60mg(3%)を白色固体として、およびrac−(1S,3S,4R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド 130mg(6%)を白色固体として与えた。
【0288】
rac−(1R,3S,4R)−異性体: ESI+MS: m/z = 383.2 (M+H), 405.1 (M+Na), ESI−MS: m/z = 381.2 (M−1)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 6.88 (bs, 1H), 6.20 (bs, 1H), 5.76 (ddd, J = 17.1, 10.2, 8.0 Hz, 1H), 5.08 − 4.97 (m, 2H), 4.03 (ddd, J = 7.1, 4.3, 3.1 Hz, 1H), 2.65 − 2.58 (m, 1H), 2.50 (dd, J = 14.2, 6.7 Hz, 1H), 2.46 (ddd, J = 13.9, 7.8, 2.3 Hz, 1H), 2.06 (dd, J = 14.0, 10.3 Hz, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.79 (dt, J = 14.2, 2.5 Hz, 1H), 1.32 (s, 9H), 0.89 (s, 9H), 0.05 (s, 6H)。
【0289】
rac−(1S,3S,4R)−異性体:ESI+MS: m/z = 383.2 (M+H), 405.1 (M+Na), ESI−MS: m/z = 381.2 (M−1)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 6.84 (bs, 1H), 6.45 (bs, 1H), 5.84 (ddd, J = 17.2, 10.2, 8.0 Hz, 1H), 5.09 − 5.00 (m, 2H), 4.24 (ddd, J = 8.1, 5.9, 4.8 Hz, 1H), 2.87 (dd, J = 14.9, 8.1 Hz, 1H), 2.62 − 2.54 (m, 1H), 2.28 (dd, J = 13.5, 8.1 Hz, 1H), 2.09 (ddd, J = 19.2, 14.2, 7.6 Hz, 2H), 1.97 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 0.88 (s, 9H), 0.07 (s, 3H), 0.06 (s, 3H)。
【0290】
ステップC。rac−(1S,3S,4S)−1−アミノ−N−(tert−ブチル)−3−ヒドロキシ−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミドおよびrac−(1R,3S,4S)−1−アミノ−N−(tert−ブチル)−3−ヒドロキシ−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化37】
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【0291】
表題化合物を、実施例1ステップBの調製について記載された手順を利用して、それぞれrac−(1S,3S,4R)−およびrac−(1R,3S,4R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミドから調製した。
【0292】
粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 20:1〜1:1)により精製した。得られたもの:
【0293】
rac−(1S,3S,4S)−異性体:24mg(36%)。ESI+MS: m/z = 511.2 (M+H), 533.2 (M+Na), ESI−MS: m/z = 509.2 (M−1)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 6.88 (bs, 1H), 6.50 (bs, 1H), 4.16 (dt, J = 12.0, 3.8 Hz, 1H), 2.88 (dd, J = 15.0, 7.9 Hz, 1H), 2.27 (dd, J = 12.2, 6.8 Hz, 1H), 2.07 (dd, J = 15.0, 3.8 Hz, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.97 − 1.94 (m, 1H), 1.81 − 1.74 (m, 1H), 1.57 (s, 9H), 1.48 − 1.40 (m, 1H), 1.37 (s, 9H), 1.30 − 1.28 (m, 1H), 1.26 (s, 12H), 0.92 (s, 9H), 0.85 − 0.73 (m, 2H), 0.12 (s, 3H), 0.11 (s, 3H)。
【0294】
得られたもの:
【0295】
rac−(1R,3S,4S)−異性体: 27mg(38 %)。ESI+MS: m/z = 511.2 (M+H), ESI−MS: m/z = 509.2 (M−1)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 6.90 (bs, 1H), 6.41 (bs, 1H), 4.01 − 3.96 (m, 1H), 2.53 (ddd, J = 13.8, 7.8, 2.4 Hz, 1H), 2.38 (dd, J = 14.2, 6.2 Hz, 1H), 2.00 (s, 3H), 1.81 − 1.76 (m, 2H), 1.71 − 1.64 (m, 1H), 1.58 (s, 9H), 1.39 − 1.36 (m, 1H), 1.35 (s, 9H), 1.29 − 1.27 (m, 1H), 1.26 (s, 12H), 0.79 (ddd, J = 16.7, 9.7, 6.2 Hz, 2H), 0.11 (s, 3H), 0.10 (s, 3H)。
【0296】
ステップD。rac−(1S,3S,4S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩。
【化38】
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【0297】
表題化合物を、実施例1ステップCの調製について記載された手順を利用して、rac−(1S,3S,4S)−1−アミノ−N−(tert−ブチル)−3−ヒドロキシ−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミドから調製した。粗生成物を、分取HPLCクロマトグラフィー(0.1−2% MeCN)に供して、所望の生成物3mg(27%)を与えた。ESI+MS: m/z = 218.0 (M+H), 200,0 (M−18+H), ESI−MS: m/z = 198.0 (M−18−1)
【0298】
H NMR (700 MHz, DO) δ 3.95 (dd, J = 17.0, 8.9 Hz, 1H), 2.49 (dd, J = 14.0, 7.7 Hz, 1H), 2.29 (dd, J = 14.4, 7.6 Hz, 1H), 2.23 (dd, J = 14.4, 9.2 Hz, 1H), 2.04 − 1.95 (m, 1H), 1.77 − 1.59 (m, 1H), 1.45 (dd, J = 14.1, 11.6 Hz, 1H), 1.42 − 1.32 (m, 1H), 0.88 − 0.72 (m, 2H)。
【0299】
実施例5。rac−(1R,3S,4S)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸塩酸塩。
【化39】
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【0300】
表題化合物を、実施例1ステップCの調製について記載された手順を利用して、rac−(1R,3S,4S)−1−アミノ−N−(tert−ブチル)−3−ヒドロキシ−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミドから調製した。粗生成物を、分取HPLCクロマトグラフィー(0.1−2% MeCN)に供して、所望の生成物9mg(82%)を与えた。ESI+MS: m/z = 218.0 (M+H), ESI−MS: m/z = 216.1 (M−1)H NMR (700 MHz, DO) δ 4.07 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 2.55 (dd, J = 14.2, 6.4 Hz, 1H), 2.21 (dd, J = 14.1, 7.4 Hz, 1H), 2.02 − 1.95 (m, 1H), 1.93 (dd, J = 14.2, 9.9 Hz, 1H), 1.84 (dd, J = 14.2, 6.8 Hz, 1H), 1.70 − 1.56 (m, 1H), 1.45 − 1.34 (m, 1H), 0.87 − 0.72 (m, 2H)。
【0301】
実施例6。rac−(1S,3S,4S)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化40】
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【0302】
ステップA。4−ビニルシクロペンタ−2−エン−1−オン。
【化41】
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【0303】
テトラヒドロフラン(300mL)中のCuBr×MeS(2.33g、11.32mmol)の懸濁液に、ビニルマグネシウムブロミド(テトラヒドロフラン中1M)(94mL、94.34mmol)をアルゴン下、−78℃で滴加した。その後、HMPA(32.8mL、188.68mmol)を添加し、10分間撹拌した。テトラヒドロフラン(100mL)中の4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロペンタ−2−エン−1−オン(10g、47.17mmol)、TMSCl(30mL、235.85mmol)の溶液を、15分間滴加した。得られた混合物を、−78℃で30分間撹拌し、その後、−60℃〜−25℃の間で30分間撹拌した。混合物を飽和NHClでクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル 20:1〜2:1)により精製して、所望の生成物2.13g(42%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 131.9 (M+Na), 108.7 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.57 (dt, J = 4.8, 2.4 Hz, 1H), 6.24 − 6.17 (m, 1H), 5.81 − 5.69 (m, 1H), 5.20 − 5.08 (m, 2H), 2.65 (dtd, J = 18.8, 4.0, 2.0 Hz, 1H), 2.21 − 2.14 (m, 1H), 1.84 (dd, J = 7.1, 3.1 Hz, 1H)。
【0304】
ステップB。rac−(3S,4R)−3−(ニトロメチル)−4−ビニルシクロペンタン−1−オン。
【化42】
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【0305】
0℃にてニトロメタン(4.1mL、76.3mmol)中の4−ビニルシクロペンタ−2−エン−1−オン(550mg、5.1mmol)の溶液に、DBUを7滴添加した。反応混合物を室温で2日間撹拌した。混合物をジエチルエーテルで希釈し、1M HCl、水およびブラインで洗浄した。硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 20:1〜5:1)により精製して、所望の生成物110mg(13%)を無色油状物として与えた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.79 − 5.72 (m, 1H), 5.29 − 5.17 (m, 2H), 4.65 (dd, J = 12.8, 4.3 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 12.8, 9.1 Hz, 1H), 2.80 − 2.71 (m, 1H), 2.68 (dd, J = 18.3, 7.7 Hz, 1H), 2.64 − 2.55 (m, 2H), 2.26 − 2.18 (m, 1H), 2.18 − 2.11 (m, 1H)。
【0306】
ステップC。rac−(1S,3S,4R)−およびrac−(1R,3S,4R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−4−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化43】
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【0307】
rac−(3S,4R)−3−(ニトロメチル)−4−ビニルシクロペンタン−1−オン(100mg、0.59mmol)と、酢酸アンモニウム(182mg、2.36mmol)と、2,2,2−トリフルオロエタノール(1mL)との混合物に、tert−ブチルイソシアニド(132μl、1.18mmol)を滴加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(30mLで3回)。有機層をブラインで抽出し、硫酸マグネシウムで脱水し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 5:1〜1:2)により精製して、ジアステレオ異性体の混合物[(1S,3S,4R)−異性体/(1R,3S,4R)−異性体=9:1]85mgを白色泡状物として、およびジアステレオ異性体の混合物[(1S,3S,4R)−異性体/(1R,3S,4R)−異性体=1:9]88mgを白色固体として与えた。総収率:94%。
【0308】
rac−(1S,3S,4R)−異性体:
【0309】
ESI+MS: m/z = 334.1 (M+Na), 312.1 (M+1); ESI−MS: m/z = 310.1 (M−1)
【0310】
H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.88 (s, 1H), 6.04 (s, 1H), 5.68 (ddd, J = 17.1, 10.1, 8.3 Hz, 1H), 5.17 − 5.06 (m, 2H), 4.48 (dd, J = 13.0, 4.5 Hz, 1H), 4.41 (dd, J = 13.0, 8.9 Hz, 1H), 2.71 (dd, J = 13.5, 7.5 Hz, 1H), 2.69 − 2.62 (m, 1H), 2.46 (td, J = 13.9, 8.7 Hz, 2H), 2.22 (dd, J = 14.1, 8.6 Hz, 1H), 2.05 (s, 3H), 1.89 (dd, J = 13.5, 10.9 Hz, 1H), 1.36 (d, J = 2.1 Hz, 9H)。
【0311】
rac−(1R,3S,4R)−異性体:
【0312】
ESI+MS: m/z = 334.1 (M+Na), 312.1 (M+1); ESI−MS: m/z = 310.1 (M−1)
【0313】
H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.80 (s, 1H), 5.89 (s, 1H), 5.71 (ddd, J = 17.1, 10.1, 8.3 Hz, 1H), 5.19 − 5.08 (m, 2H), 4.50 (dd, J = 12.4, 4.5 Hz, 1H), 4.36 (dd, J = 12.4, 7.6 Hz, 1H), 2.81 (dd, J = 14.1, 8.6 Hz, 1H), 2.61 − 2.47 (m, 2H), 2.29 (d, J = 9.5 Hz, 2H), 2.05 (s, 3H), 1.98 (dd, J = 14.1, 9.2 Hz, 1H), 1.36 (s, 9H)。
【0314】
ステップD。rac−(1S,3S,4S)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化44】
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【0315】
dppe(6.2mg、0.016mmol)と、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(5.2mg、0.008mmol)との混合物を、脱気されたジクロロメタン(2mL)中にAr下で溶解した。別々に、rac−(1S,3S,4R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−4−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド(80mg、0.26mmol、dr=9:1)の溶液を、脱気されたジクロロメタン(2mL)中に溶解し、ピナコールボラン(55μl、0.38mmol)を滴加した。その後、この溶液を、上述のジクロロメタン中のビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリドとdppeとの混合物に滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 5:1〜1:1)により精製して、生成物64mg(56%)を無色薄膜として与えた(rac−(1S,3S,4S)−/rac−(1R,3S,4S)=9:1)。
【0316】
ESI+MS: m/z = 440.0 (M+1); ESI−MS: m/z = 438.1 (M−1)
【0317】
H NMR (700 MHz, クロロホルム−d, rac−(1S,3S,4S)−異性体) δ 7.03 (s, 1H), 6.02 (s, 1H), 4.51 (dd, J = 12.8, 4.6 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 12.8, 9.2 Hz, 1H), 2.69 (dd, J = 13.2, 7.4 Hz, 1H), 2.62 − 2.50 (m, 1H), 2.45 (dd, J = 13.8, 8.3 Hz, 1H), 2.18 (dd, J = 13.9, 8.6 Hz, 1H), 2.03 (s, 3H), 1.80 − 1.72 (m, 1H), 1.69 (dd, J = 13.1, 9.8 Hz, 2H), 1.45 − 1.38 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.27 (s, 12H), 0.87 − 0.74 (m, 2H)。
【0318】
ステップE。rac−(2−((1S,2S,4S)−4−アセトアミド−2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−4−(tert−ブチルカルバモイル)シクロペンチル)エチル)ボロン酸。
【化45】
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【0319】
メタノール(1mL)中のrac−(1S,3S,4S)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド(60mg、0.14mmol;dr=9:1)と塩化ニッケル六水和物(32mg、0.14mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(52mg、1.37mmol)を−10℃にて少しずつ添加した。混合物をこの温度で15分間撹拌した。その後、反応混合物を水(1mL)でクエンチした。水層を酢酸エチルで洗浄した(1mLで2回)。水層をテトラヒドロフラン(0.5mL)で希釈し、その後、水素化ホウ素ナトリウム(12mg、0.14mmol)と、続いてジ−tert−ブチルジカルボナート(61mg、0.28mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(20mLで3回)。硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し減圧濃縮し、所望の生成物40mg(68%)を白色固体として与えた(ジアステレオ異性体の9:1混合物(主なジアステレオ異性体として2−((1S,2S,4S)−異性体))。ESI+MS: m/z = 450.1 (M+Na), 428.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.06−5.03 (m, 1H), 4.97−4.93 (m, 1H), 3.33−3.19 (m, 1H), 2.67−2.64 (m, 1H), 2.60−2.57 (m, 1H), 2.38−2.36 (m, 1H), 2.19−2.12 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.89− 1.87 (m, 1H), 1.78−1.75 (m, 1H), 1.72−1.69 (m, 1H), 1.46(s, 9H), 1.35(s, 9H), 0.89−0.80 (m, 2H)。
【0320】
ステップF。rac−(1S,3S,4S)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0321】
rac−(2−((1S,2S,4S)−4−アセトアミド−2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−4−(tert−ブチルカルバモイル)−シクロペンチル)エチル)ボロン酸(40mg、0.09mmol;dr=9:1)を、ジオキサン(0.5mL)中の4M HClに溶解し、6M 水性HCl(2mL)で処理した。反応混合物を5時間、加熱還流した。その後、混合物を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(0.1−1% MeCN)により精製して、ジアステレオマーの3:1混合物[主なジアステレオ異性体は(1S,3S,4S)である]3.7mg(13%)を無色薄膜として与えた。
ESI+MS: m/z = 231.0 (M+1), 213.9 (M−18)H NMR (700 MHz, 酸化重水素, (1S,3S,4S)−異性体) δ 3.37 − 3.16 (m, 1H), 3.05 − 2.88 (m, 1H), 2.64 − 2.55 (m, 1H), 2.29 (dd, J = 13.8, 7.7 Hz, 1H), 2.24 − 2.10 (m, 2H), 1.99 − 1.90 (m, 1H), 1.76 − 1.69 (m, 1H), 1.61 (dd, J = 13.8, 11.4 Hz, 1H), 1.32 − 1.25 (m, 1H), 0.85 − 0.76 (m, 1H), 0.75 − 0.66 (m, 1H)。
【0322】
実施例7。rac−(1R,3S,4S)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化46】
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【0323】
ステップA。rac−(1R,3S,4S)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化47】
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【0324】
dppe(6.4mg、0.016mmol)と、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(5.4mg、0.008mmol)との混合物を、脱気されたジクロロメタン(2mL)中にアルゴン下で溶解した。別々に、rac−(1R,3S,4R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−4−ビニルシクロペンタン−1−カルボキサミド(85mg、0.27mmol;dr=9:1)の溶液を脱気されたジクロロメタン(2mL)中に溶解し、ピナコールボラン(59μl、0.41mmol)を滴加した。その後、調製された溶液を、上述のジクロロメタン中のビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリドとdppeとの混合物に滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 5:1〜1:1)により精製して、所望の生成物85mg(71%)を無色油状物として与えた[ジアステレオ異性体の9:1混合物、主なジアステレオ異性体は(1R,3S,4S)である]。
【0325】
ESI+MS: m/z = 440.0 (M+1); ESI−MS: m/z = 438.1 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.89 (s, 1H), 5.83 (s, 1H), 4.55 (dd, J = 12.1, 4.6 Hz, 1H), 4.35 (dd, J = 12.2, 8.2 Hz, 1H), 2.75 (dd, J = 14.2, 9.1 Hz, 1H), 2.42 (ddq, J = 12.9, 8.7, 4.3 Hz, 1H), 2.32 (dd, J = 13.3, 7.5 Hz, 1H), 2.06 − 2.03 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.99 (ddd, J = 14.2, 8.2, 1.0 Hz, 1H), 1.94 − 1.85 (m, 1H), 1.74 − 1.66 (m, 1H), 1.47 − 1.38 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.26 (s, 12H), 0.85 (ddd, J = 15.6, 9.9, 5.6 Hz, 1H), 0.76 (ddd, J = 16.1, 9.9, 6.9 Hz, 1H)。
【0326】
ステップB。rac−(2−((1S,2S,4R)−4−アセトアミド−2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−4−(tert−ブチルカルバモイル)シクロペンチル)エチル)ボロン酸。
【化48】
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【0327】
メタノール(1mL)中のrac−(1R,3S,4S)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド(80mg、0.18mmol;dr=9:1)および塩化ニッケル六水和物(43mg、0.18mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(69mg、1.82mmol)を−10℃にて少しずつ添加した。混合物をこの温度で15分間撹拌した。その後、反応物を水(1mL)でクエンチした。水層を酢酸エチルで洗浄した。水層をテトラヒドロフラン(0.5mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム(15mg、0.18mmol)と、その後、ジ−tert−ブチルジカルボナート(80mg、0.37mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出し(30mLで3回)、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し減圧濃縮し、78mg(100%)を白色固体として与えた(ジアステレオ異性体の9:1混合物;(1S,2S,4R)−異性体が主なジアステレオ異性体である)。ESI+MS: m/z = 450.0 (M+Na), 428.0 (M+1); ESI−MS: m/z = 426.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 4.86−4.79 (m, 2H), 3.32−3.28 (m, 1H), 3.10−3.03 (m, 1H), 2.74−2.71 (m, 1H), 2.45−2.32 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 1.88−1.83 (m, 1H), 1.77−1.66 (m, 2H), 1.48 (s, 9H), 1.34 (s, 9H), 0.87−0.84 (m, 2H)。
【0328】
ステップC。rac−(1R,3S,4S)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【化49】
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【0329】
rac−(2−((1S,2S,4R)−4−アセトアミド−2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−4−(tert−ブチルカルバモイル)シクロペンチル)エチル)ボロン酸(78mg、0.18mmol;dr=9:1)をジオキサン(1mL)中の4M HClに溶解し、6M 水性HCl(2mL)で処理した。反応混合物を5時間、加熱還流した。その後、混合物を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(0.1−2%MeCN)により精製して、16mg(25%)を無色薄膜として与えた(ジアステレオ異性体の9:1混合物、(1S,2S,4R)−異性体が主なジアステレオ異性体である)。ESI+MS: m/z = 231.0 (M+1), 213.9 (M−18)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.28 (dd, J = 13.0, 3.7 Hz, 1H), 2.88 (dd, J = 12.9, 10.5 Hz, 1H), 2.66 (dd, J = 13.8, 7.4 Hz, 1H), 2.26 (dd, J = 14.6, 7.8 Hz, 1H), 2.24 − 2.12 (m, 1H), 2.06 (dd, J = 14.6, 11.3 Hz, 1H), 1.94 − 1.82 (m, 1H), 1.76 − 1.70 (m, 1H), 1.68 (dd, J = 13.8, 11.2 Hz, 1H), 1.36 − 1.26 (m, 1H), 0.80 (ddd, J = 15.8, 10.5, 5.5 Hz, 1H), 0.75 − 0.63 (m, 1H)。
【0330】
実施例8。3−アミノ−1−ベンジル−5−(2−ボロノエチル)ピロリジン−3−カルボン酸二塩酸塩
【化50】
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【0331】
ステップA。1−ベンジル−5−ビニルピロリジン−3−オン。
【化51】
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【0332】
無水ジクロロメタン(17mL)中の塩化オキサリル(0.79mL、9.2mmol)の力強く撹拌される溶液に、ジクロロメタン(1mL)中の無水DMSO(1.4mL、20mmol)の溶液をアルゴン下、−78℃で滴加した。この温度で70分間撹拌した後、反応混合物の温度を−70℃未満に保持しながら、ジクロロメタン(10mL)中の1−ベンジル−5−ビニルピロリジン−3−オール(1.5g、7.7mmol、Katritzky et l. J. Org. Chem. 1999, 64, 6066に従って調製)の溶液を力強く撹拌しながら滴加した。撹拌を30分間継続した。その後、トリメチルアミン(5.3mL、38.3mmol)を添加した。10分間撹拌した後、反応混合物を室温に昇温し、DCM(100mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウムで洗浄した(100mLで3回)。有機層をMgSOで脱水し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 20:1〜10:1)により精製して、所望の生成物(0.6g、39%)を黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 202.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.33 (dq, J = 17.3, 10.3, 8.9 Hz, 5H), 5.89 (dt, J = 17.8, 9.2 Hz, 1H), 5.43 − 5.26 (m, 2H), 4.21 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.38 (q, J = 8.4 Hz, 1H), 3.34 − 3.20 (m, 2H), 2.67 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.55 (dd, J = 18.1, 6.3 Hz, 1H), 2.41 − 2.28 (m, 1H).. 。
【0333】
ステップB。3−アセトアミド−1−ベンジル−N−(tert−ブチル)−5−ビニルピロリジン−3−カルボキサミド。
【化52】
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【0334】
1−ベンジル−5−ビニルピロリジン−3−オン(0.58g、2.9mmol)と、酢酸アンモニウム(0.9g、11.5mmol)と、2,2,2−トリフルオロエタノール(0.79mL)との混合物に、tert−ブチルイソシアニド(0/65mL、5.8mmol)を室温で滴加し、混合物を一晩撹拌した。その後、反応混合物を水(80mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(70mlで3回)。ひとまとめにした有機層をブライン(80mL)で洗浄し、MgSOで脱水し濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 5:1から2:1)により精製して、3−アセトアミド−1−ベンジル−N−(tert−ブチル)−5−ビニルピロリジン−3−カルボキサミド(0.4g、40%)を黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 344.7 (M+1). ESI−MS: m/z = 342.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.35 − 7.30 (m, 2H), 7.28 − 7.25 (m, 3H), 5.81 − 5.65 (m, 1H), 5.43 − 5.21 (m, 2H), 4.17 − 4.12 (m, 1H), 3.61 (q, J = 8.4 Hz, 1H), 3.19 − 3.09 (m, 2H), 2.84 (dd, J = 13.6, 8.5 Hz, 1H), 2.64 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.88 (dd, J = 13.6, 8.4 Hz, 1H), 1.30 (s, 9H)。
【0335】
ステップC。3−アセトアミド−1−ベンジル−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピロリジン−3−カルボキサミド。
【化53】
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【0336】
dppe(27mg、0.068mmol)と、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(23mg、0.034mmol)との混合物を、ジクロロメタン(4mL)中に溶解し、アルゴンでフラッシュした。別々に、3−アセトアミド−1−ベンジル−N−(tert−ブチル)−5−ビニルピロリジン−3−カルボキサミドの溶液を、同じ溶媒(4mL)(アルゴンでフラッシュ)に溶解し、ピナコールボランを滴加した(215μl、1.48mmol)。その後、DCM中の3−アセトアミド−1−ベンジル−N−(tert−ブチル)−5−ビニルピロリジン−3−カルボキサミドおよびピナコールボランの溶液を、上述のDCM中のビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリドとdppeとの混合物に室温で滴加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。この後、粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 5:1から2:1)により精製して、所望の生成物(260mg、48%)を黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 472.9 (M+1), 372.0 (M−Pin−HO+1), ESI−MS: m/z =388.1 (M−Pin−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.35 − 7.29 (m, 3H), 7.27 (dd, J = 7.4, 1.1 Hz, 2H), 4.22 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.16 − 3.10 (m, 2H), 2.73 (dd, J = 13.4, 8.3 Hz, 1H), 2.58 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 1.96 (s, 3H), 1.78 (dd, J = 13.4, 8.4 Hz, 1H), 1.30 (s, 9H), 1.29 (t, J = 3.7 Hz, 17H)。
【0337】
ステップD。3−アミノ−1−ベンジル−5−(2−ボロノエチル)ピロリジン−3−カルボン酸二塩酸塩。
【0338】
3−アセトアミド−1−ベンジル−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピロリジン−3−カルボキサミド(140mg、0.3mmol)と6N 水性HCl(3mL)との混合物を6時間、加熱還流した。その後、溶媒を蒸発させ、残渣に6N 水性HCl(2.5mL)を添加し、混合物を90℃で一晩撹拌した。次に、さらなる量の濃HCl(0.5ml)を添加し、90℃で2日間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(0.1−2%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(11mg、12%、単一ジアステレオ異性体)を無色薄膜として与えた。ESI+MS: m/z = 293.0 (M+1), 274.9 (M−HO+1), 247.0 (M−2xHO+1), ESI−MS: m/z = 291.0 (M−18−1), 273.1 (M−HO−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.49 (d, J = 3.5 Hz, 5H), 4.31 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 3.93 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.78 (s, 1H), 3.49 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.77 − 2.64 (m, 1H), 2.48 (s, 1H), 2.20 (d, J = 28.6 Hz, 1H), 1.81 (s, 1H), 0.82 (ddd, J = 31.8, 10.3, 5.5 Hz, 2H)。
【0339】
実施例9。3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピロリジン−3−カルボン酸二塩酸塩
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
ステップA。3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−エチル)−ピロリジン−3−カルボキサミド。
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0341】
3−アセトアミド−1−ベンジル−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピロリジン−3−カルボキサミド(0.1g、0.21mmol、実施例8のステップC)と、活性炭上のパラジウム(10mg)と、メタノール(3mL)との混合物を、水素雰囲気下で一晩撹拌した。次に、水性HCl(2M)1滴を添加し、水素化分解を12日間継続した。反応混合物をCeliteにより濾過し、MeOHで洗浄した。濾液を濃縮して、所望の生成物(83mg、約100%)を黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z =382.1 (M+1), 282.1 (M−Pin−18+1), ESI−MS: m/z =380.1 (M−1), 280.0 (M−Pin−18−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.74 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 2.73 (dd, J = 13.5, 7.1 Hz, 1H), 2.09 (s, 3H), 1.82 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.36 (s, 9H), 1.27 (s, 15H), 0.98 − 0.86 (m, 2H)。
【0342】
ステップB。3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピロリジン−3−カルボン酸二塩酸塩。
【0343】
3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピロリジン−3−カルボキサミド(74mg、0.19mmol)と、6N 水性HCl(2.5mL)との混合物を、90℃で2日間撹拌した。次に、さらなる量の濃HCl(0.5ml)を添加し、90℃で1日間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(0.1−0.1%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(13mg、29%、単一ジアステレオ異性体)を無色薄膜として与えた。ESI+MS: m/z = 203.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.04 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 3.55 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.06 − 2.92 (m, 1H), 2.65 (d, J = 23.1 Hz, 1H), 2.44 − 2.35 (m, 1H), 1.86 (ddd, J = 31.5, 14.9, 7.7 Hz, 1H), 1.00 − 0.94 (m, 1H), 0.84 (t, J = 8.3 Hz, 1H)。
【0344】
実施例10。rac−(1S,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0345】
ステップA。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド。
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0346】
2,2,2−トリフルオロエタノール(3mL)中の3−ビニルシクロヘキサノン(2.50g、20mmol、1当量)(文献Tetrahedron, 67, (2011), 4192−4195の方法を利用してシクロヘキサ−2−エノンから調製)および酢酸アンモニウム(6.20g、80mmol、4当量)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(3.32g、4,5mL、40mmol、2当量)をシリンジで添加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(50mLで2回)。有機層をブラインで洗浄して、MgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液としてAcOEt−ヘキサン 1:10を用いる)により精製して、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドをジアステレオ異性体の1:1混合物として与えた(2.62g、49%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 289.2 (M+Na), ESI−MS: m/z = 265.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.74 (dddd, J = 17.1, 12.7, 10.5, 6.3 Hz, 1H), 5.01 (dq, J = 17.3, 1.6 Hz, 1H), 4.94 (ddt, J = 10.5, 4.0, 1.4 Hz, 1H), 2.61 (m, 1H), 2.28 (m, 1H), [2.05, 1.95 (2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.76 − 1.67 (m, 2H), 1.62 (td, J = 13.9, 3.9 Hz, 1H), 1.55 − 1.48 (m, 1H), [1.33, 1.31 (2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.18 − 1.11 (m, 1H), 1.09 (dq, J = 12.1, 4.3 Hz, 1H)。
【0347】
ステップB。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)−シクロヘキサンカルボキサミド。
【化58】
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【0348】
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(144mg、0.21mmol、0.03当量)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(170mg、0.42mmol、0.06当量)および無水CHCl(15mL)を充填された丸底フラスコを、アルゴンでフラッシュした(バブリング)。次に、別々に調製された、無水CHCl 20mL中の4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.82g、2.10mL、14.2mmol、2当量)、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(1.90g、7.10mmol、1当量)の溶液を、連続して室温で添加した。得られた薄黄色混合物をその後、室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液としてAcOEt−ヘキサン 1:10を使用して)に直接供して、目的の1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)−シクロヘキサンをジアステレオ異性体のdr=1:1の混合物として与えた(1.68、60%、粘着性淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 395.1 (M+H), ESI−MS: m/z = 393.1 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 2.62 (dd, J = 45.4, 12.8 Hz, 2H), 2.25 (dd, J = 60.2, 12.3 Hz, 2H), [2.01, 1.93 (2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)] 1.74 (d, J = 12.9 Hz, 2H), 1.67 (ddt, J = 14.4, 7.7, 3.4 Hz, 2H), 1.58 (td, J = 13.8, 4.0 Hz, 1H), [1.31, 1.30 (2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], [1.23, 1.24 (2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.86 − 0.71 (m, 4H)。
【0349】
ステップC。rac−(1S,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0350】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)−シクロヘキサンカルボキサミド(250mg、0.63mmol)と6N HCl 25mLとの混合物を6時間、加熱還流した。濃縮後、残渣を分取HPLCクロマトグラフィー(勾配溶出0.1−2%、アセトニトリル−水)に供した。目的生成物の単離された立体異性体の全体的収率(44mg、28%)。ジアステレオ異性体として純粋なrac−(1S,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩を、単離した(6.1mg、4%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 216.1 (M+H)ESI−MS: m/z = 214.1 (M−1) H NMR (700 MHz, DO) δ 2.25 − 2.16 (m, 2H), 1.80 − 1.72 (m, 2H), 1.60 (dddd, J = 22.2, 16.0, 8.4, 3.5 Hz, 2H), 1.48 (td, J = 13.2, 4.5 Hz, 1H), 1.31 (m, 2H), 1.16 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 0.82 (td, J = 12.7, 12.2, 3.7 Hz, 1H), 0.75 (t, J = 7.7 Hz, 2H)。
【0351】
実施例11。rac−(1R,3R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩
【化59】
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【0352】
実施例10のステップCの後の分取HPLC(勾配溶出0.1−2%、アセトニトリル−水)により単離された。収率:8.8mg、5.0%、白色固体。ESI+MS: m/z = 216.1 (M+H), ESI−MS: m/z = 214.1 (M−1) H NMR (700 MHz, DO) δ 1.97 − 1.86 (m, 2H), 1.83 − 1.77 (m, 2H), 1.61 (dd, J = 14.4, 12.8 Hz, 1H), 1.45 − 1.25 (m, 5H), 1.00 − 0.91 (m, 1H), 0.72 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0353】
実施例12。1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘプタン−1−カルボン酸塩酸塩
【化60】
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【0354】
ステップA。3−ビニルシクロヘプタン−1−オン。
【化61】
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【0355】
ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(18.2mL、18.2mmol)およびHMPA(6.31mL、36.3mmol)を別々に、無水THF(70mL)中のCuBr×MeS(281mg、1.36mmol)の懸濁液にアルゴン下、−78℃で10分間にわたり滴加した。−78℃で15分間撹拌した後、無水THF(20mL)中のシクロヘプタ−2−エン−1−オン(1g、9.1mmol)およびTMSCl(5.77ml、45.5mmol)の溶液を、30分間かけて滴加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。その後、混合物を飽和NHCl(130mL)でクエンチし、AcOEtで洗浄した(100mlで3回)。有機層をMgSOで脱水し、濃縮した。粗生成物をシリカゲル(DCM)のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3−ビニルシクロヘプタン−1−オン(1.3g、100%)を黄色液として与えた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.81 (ddd, J = 17.2, 10.4, 6.8 Hz, 1H), 5.06 − 4.94 (m, 2H), 2.58 − 2.56 (m, 2H), 2.54 − 2.50 (m, 2H), 2.44 − 2.38 (m, 1H), 2.01 − 1.86 (m, 3H), 1.69 − 1.58 (m, 1H), 1.51 − 1.41 (m, 2H)。
【0356】
ステップB。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−ビニルシクロヘプタン−1−カルボキサミド。
【化62】
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【0357】
3−ビニルシクロヘプタン−1−オン(1.2g、9.19mmol)と、酢酸アンモニウム(2.8g、36.8mmol)と、2,2,2−トリフルオロエタノール(2.5mL)との混合物に、tert−ブチルイソシアニド(2.1mL、18.4mmol)を滴加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応の進行を、TLC(AcOEt/ヘキサン 1:5)により制御した。反応混合物を水(70mL)でクエンチし、酢酸エチルで洗浄した(70mLで3回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン/AcOEt(2:1〜1:1)でのシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した(ジアステレオ異性体3:1および1:2の混合物、ならびに単一ジアステレオ異性体が単離された)。ESI+MS: m/z = 303.1 (M+Na), ESI−MS: m/z = 279.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) ジアステレオ異性体混合物(3:1) δ 5.88 − 5.76 (m, 1H), 5.05 − 4.85 (m, 2H), 2.34 − 2.27 (m, 1H), 2.23 − 2.16 (m, 1H), 2.07 (s, 2H, CH (1 dia)), 2.01 (s, 1H, CH (2 dia)), 1.95 (dd, J = 14.9, 10.5 Hz, 1H), 1.89 (dd, J = 14.6, 6.3 Hz, 1H), 1.80 (td, J = 12.6, 6.8 Hz, 2H), 1.68 − 1.57 (m, 3H), 1.56 − 1.47 (m, 1H), 1.44 (ddd, J = 18.9, 10.3, 5.1 Hz, 1H), 1.35 (s, 2H, t−Bu (2 dia)), 1.34 (s, 7H t−Bu (1 dia)). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d, 単一ジアステレオ異性体) δ 5.85 (ddd, J = 17.4, 10.4, 7.1 Hz, 1H), 5.05 − 4.85 (m, 2H), 2.62 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 2.43 − 2.34 (m, 1H), 2.23 − 2.09 (m, 2H), 2.01 (s, 3H), 1.90 − 1.82 (m, 2H), 1.74 (dd, J = 13.0, 6.8 Hz, 1H), 1.57 (dd, J = 14.4, 9.1 Hz, 1H), 1.52 − 1.43 (m, 2H), 1.35 (s, 9H), 1.33 − 1.25 (m, 1H)。
【0358】
ステップC。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)−シクロヘプタン−1−カルボキサミド。
【化63】
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【0359】
dppe(30mg、0.075mmol)と、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(25mg、0.037mmol)との混合物をジクロロメタン(4.5mL)中に溶解し、アルゴンでフラッシュした。別々に、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)−シクロヘプタン−1−カルボキサミド(dr=3:1)の溶液を同じ溶媒(4.5mL)(アルゴンでフラッシュ)中に溶解し、ピナコールボランを滴加した(235μl、1.62mmol)。その後、この溶液を、上述の、DCM中のビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリドとdppeとの混合物に室温で滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 2:1〜1:1)により精製して、所望の生成物(0.53g、100%、dr=3:1)を黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 431.1 (M+Na), 409.2 (M+1), ESI−MS: m/z = 407.3 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 2.07 (s, 1H CH (2 dia)), 2.05 (s, 2H CH (1 dia)), 1.85 − 1.74 (m, 3H), 1.59 (dq, J = 11.4, 5.8 Hz, 3H), 1.45 − 1.37 (m, 3H), 1.35 (s, 3H t−Bu (2 dia)), 1.34 (s, 6H t−Bu (1 dia)), 1.30 (s, 5H), 1.27 (d, J = 3.0 Hz, 11H), 0.86 − 0.73 (m, 2H)。
【0360】
ステップD。1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)シクロヘプタン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0361】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘプタン−1−カルボキサミド(200mg、0.49mmol、dr=3:1)と6N 水性HCl(2mL)との混合物を4時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を分取HPLC(0.1−7% 水中MeCN)により精製し、所望の生成物(49mg、38%、dr=3:1)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z = 230.0 (M+1), 195.0 (M−2xHO+1), ESI−MS: m/z = 210.1 (M−18−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 2.31 − 2.24 (m, 0.7H(1 dia)), 2.23 − 2.14 (m, 0.3H(2 dia)), 2.10 (dd, J = 15.6, 10.7 Hz, 1H), 1.88 − 1.72 (m, 3H), 1.71 − 1.54 (m, 3H), 1.53 − 1.42 (m, 1H), 1.42 − 1.23 (m, 3H), 1.21 − 1.13 (m, 0.7H(1 dia)), 1.13 − 1.04 (m, 0.3H(2 dia)), 0.80 − 0.65 (m, 2H)。
【0362】
実施例13。rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩
【化64】
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【0363】
ステップA。rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタートおよびrac−(1R,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート。
【化65】
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【0364】
実施例1のステップAに記載された手順を利用して、rac−(1R,4R)−4−エテニル−2−オキソシクロヘキシルアセタート(Diederich, F. et al., Org. Biomol. Chem. 2009, 7, 3947−3957)から調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 4:1〜1:1)により精製した。総収率:430mg(60%)。
【0365】
単離されたもの:150mg(ジアステレオ異性体の混合物 A:B=4:1、白色)および280mg(A:B=3:7、無色半固形)。
【0366】
A (rac−(1R,2R,4R)−異性体): ESI+MS: m/z = 347.1 (M+Na)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 7.97 (bs, 1H), 6.44 (bs, 1H), 5.75 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.3 Hz, 1H), 5.40 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.05 − 4.98 (m, 2H), 3.55 (ddd, J = 13.2, 8.5, 4.8 Hz, 1H), 2.98 (dt, J = 13.5, 2.7 Hz, 1H), 2.10 − 2.05 (m, 4H), 2.04 (s, 3H), 2.04 − 1.95 (m, 3H), 1.86 − 1.82 (m, 1H), 1.37 (s, 9H)。
【0367】
B (rac−(1R,2S,4R)−異性体): ESI+MS: m/z = 347.1 (M+Na)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 6.93 (bs, 1H), 5.79 (bs, 1H), 5.73 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.3 Hz, 1H), 5.31 (dd, J = 12.1, 4.8 Hz, 1H), 5.05 − 4.97 (m, 2H), 3.12 (dt, J = 14.2, 2.9 Hz, 1H), 2.17 (s, 3H), 2.10 − 2.07 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 2.04 − 2.00 (m, 1H), 1.91 − 1.78 (m, 2H), 1.57 − 1.50 (m, 1H), 1.49 − 1.44 (m, 1H), 1.33 (s, 9H)。
【0368】
ステップB。rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート。
【化66】
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【0369】
実施例1のステップBに記載された手順を利用して、rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(140mg、0.43mmol、dr=4:1)から調製された。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 4:1〜1:1)により精製した。収率:85mg(44%)。ESI+MS: m/z = 475.1 (M+Na)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 7.89 (bs, 1H), 6.36 (bs, 1H), 5.26 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.48 (ddd, J = 11.9, 8.9, 4.8 Hz, 1H), 2.97 (dt, J = 13.6, 2.6 Hz, 1H), 2.06 − 2.03 (m, 4H), 2.02 (s, 3H), 1.96 − 1.90 (m, 2H), 1.83 − 1.78 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 1.26 (s, 12H), 0.96 − 0.87 (m, 2H), 0.82 − 0.74 (m, 2H)。
【0370】
ステップC。rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0371】
実施例1のステップCに記載された手順を利用して、(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(70mg、0.155mmol)から調製した。粗生成物を分取HPLC(0.1−2% MeCN)により精製した。収率:18mg(43%)。ESI+MS: m/z = 232.0 (M+H)H NMR (700 MHz, DO) δ 3.74 (dd, J = 11.8, 5.3 Hz, 1H), 2.23 − 2.17 (m, 1H), 2.00 (ddd, J = 16.6, 13.2, 4.0 Hz, 1H), 1.91 − 1.83 (m, 2H), 1.82 − 1.75 (m, 1H), 1.30 − 1.24 (m, 3H), 0.98 (qd, J = 13.3, 3.7 Hz, 1H), 0.73 (dd, J = 9.2, 6.6 Hz, 2H)。
【0372】
実施例14。rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩
【化67】
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【0373】
ステップA。rac−(1R,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート。
【化68】
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【0374】
実施例13のステップBと同様の手法で、rac−(1R,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(255mg、0.56mmol、dr=7:3、実施例13のステップA)から調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 4:1〜1:1)により精製した。収率:212mg(60%) dr=2:1。ESI+MS: m/z = 453.1 (M+H), 475.1 (M+Na)
【0375】
主なジアステレオ異性体(無色油状物):H NMR (700 MHz, CDCl) δ 7.02 (bs, 1H), 5.75 (bs, 1H), 5.30 (dd, J = 12.1, 4.8 Hz, 1H), 3.11 − 3.04 (m, 1H), 2.13 (s, 3H), 2.05 (s, 3H), 2.04 − 2.01 (m, 1H), 1.84 − 1.77 (m, 2H), 1.49 − 1.43 (m, 1H), 1.32 (s, 9H), 1.25 (s, 12H), 1.24 − 1.16 (m, 2H), 1.14 − 1.00 (m, 1H), 0.93 − 0.87 (m, 2H), 0.79 − 0.72 (m, 1H)。
【0376】
ステップB。rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0377】
実施例1のステップCに記載された手順により、rac−(1R,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート(120mg、0.155mmol、dr=2:1)から調製した。粗生成物を分取HPLC(0.1−1% MeCN)により精製した。得られたもの:35mg(49%、単一ジアステレオ異性体)。ESI+MS: m/z = 232.0 (M+H)H NMR (700 MHz, DO) δ 4.19 (dd, J = 12.2, 5.2 Hz, 1H), 2.02 (dt, J = 14.9, 2.7 Hz, 1H), 2.00 − 1.96 (m, 1H), 1.88 − 1.82 (m, 1H), 1.66 (dd, J = 14.7, 12.5 Hz, 1H), 1.46 − 1.39 (m, 1H), 1.36 − 1.29 (m, 3H), 1.14 − 1.06 (m, 1H), 0.73 (t, J = 8.0 Hz, 2H)。
【0378】
実施例15。rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩
【化69】
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【0379】
ステップA。rac−(1S,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタートおよびrac−(1S,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート。
【化70】
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【0380】
実施例1のステップAに記載された手順を利用して、ラセミ体(1S,4R)−4−エテニル−2−オキソシクロヘキシルアセタートから調製した(Diederich, F. et al., Org. Biomol. Chem. 2009, 7, 3947−3957)。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 4:1〜1:1)により精製した。収率:516mg(72%)。得られたもの:90mg(単一ジアステレオ異性体A、白色固体)、266mg(A:B=2:1、白色固体)、および他のジアステレオ異性体の混合物160mg。
【0381】
A (rac−(1S,2S,4R)−異性体):ESI+MS: m/z = 347.1 (M+Na); ESI−MS: m/z = 323.2 (M−1)
【0382】
H NMR (700 MHz, CDCl) δ 7.34 (bs, 1H), 6.10 (bs, 1H), 5.82 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.2 Hz, 1H), 5.34 (bs, 1H), 5.11 (dt, J = 17.3, 1.4 Hz, 1H), 5.04 (dt, J = 10.4, 1.3 Hz, 1H), 2.23 − 2.14 (m,1H), 2.06 (s, 3H), 2.05 (s, 3H), 2.00 − 1.96 (m,1H), 1.92 (ddd, J = 14.9, 6.4, 3.6 Hz,1H), 1.72 − 1.66 (m, 1H), 1.62 − 1.58 (m, 1H), 1.41 − 1.33 (m, 2H), 1.31 (s, 9H)。
【0383】
B (ジアステレオ異性体の混合物 2:1):ESI+MS: m/z = 347.1 (M+Na); ESI−MS: m/z = 323.1 (M−1)
【0384】
ステップB。rac−(1S,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート。
【化71】
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【0385】
実施例1のステップBに記載された手順を利用して、rac−(1S,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(80mg、0.25mmol)から調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 3:1〜1:1)により精製した。収率:89mg(79%)、白色固体。ESI+MS: m/z = 453.0 (M+H), 475.0 (M+Na); ESI−MS: m/z = 451.1 (M−1)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 7.45 (bs, 1H), 6.11 (bs, 1H), 5.33 (bs, 1H), 2.04 (s, 3H), 2.03 (s, 3H), 1.96 − 1.80 (m, 4H), 1.64 − 1.59 (m, 1H), 1.47 − 1.39 (m, 3H), 1.17 − 1.12 (m, 1H), 0.88 − 0.81 (m, 2H)。
【0386】
ステップC。rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0387】
実施例1のステップCに記載された方法を利用して、rac−(1S,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート(26mg、0.155mmol)から調製した。粗生成物を分取HPLC(0.1−1% MeCN)により精製した。収率:11mg(72%)。無色薄膜。ESI+MS: m/z = 214.0 (M−18+H), 232.0 (M+H)H NMR (700 MHz, DO) δ 3.96 (s, 1H), 1.88 − 1.83 (m, 2H), 1.79 − 1.74 (m, 1H), 1.71 − 1.64 (m, 1H), 1.62 − 1.56 (m, 1H), 1.39 − 1.33 (m, 3H), 1.30 − 1.22 (m, 1H), 0.76 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0388】
実施例16。rac−(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩
【化72】
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【0389】
ステップA。rac−(1S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート。
【化73】
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【0390】
実施例15のステップBに記載された手順を利用して、rac−(1S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(dr=2:1)(255mg、0.79mmol、実施例15のステップA)のジアステレオ異性体の混合物から調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 4:1〜2:1)により精製した。収率:rac−(1S,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート100mg、およびrac−(1S,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタートとrac−(1S,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタートとの混合物(1:1)150mg。収率:70%、白色固体。rac−(1S,2R,4R)−異性体: ESI+MS: m/z = 475.1 (M+Na); ESI−MS: m/z = 451.3 (M−1)
【0391】
H NMR (700 MHz, CDCl) δ 7.42 (bs, 1H), 6.01 (bs, 1H), 5.56 (bs, 1H), 2.70 − 2.62 (m, 1H), 2.12 (s, 3H), 1.94 (s, 3H), 1.91 − 1.80 (m, 3H), 1.45 − 1.41 (m, 3H), 1.34 (s, 9H), 1.27 (s, 12H), 1.19 − 1.12 (m, 2H), 0.81 − 0.73 (m, 2H)。
【0392】
ステップB。rac−(2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩。
【0393】
実施例15のステップCに記載された手順を利用して、rac−(1S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート(150mg、0.33mmol;dr=1:1)から調製した。粗生成物を分取HPLC(0.1−1% MeCN)により精製した。収率:10mg(11%、無色薄膜)、dr=2:1;rac−(1S,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸塩酸塩が、主なジアステレオ異性体である。ESI+MS: m/z = 214.0 (M−18+H), 232.0 (M+H)H NMR (700 MHz, DO) δ 4.08 − 4.05 (m, 1H), 1.94 − 1.88 (m, 2H), 1.84 − 1.81 (m, 1H), 1.76 − 1.70 (m, 1H), 1.64 − 1.59 (m, 1H), 1.45 − 1.30 (m, 3H), 1.28 − 1.21 (m, 1H), 0.76 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0394】
実施例17。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)−メチル)−シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化74】
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【0395】
ステップA。エチル 2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシラート。
【化75】
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【0396】
無水THF(375mL)中の新たに蒸留されたジイソプロピルアミン(58.3mL、0.416mol、2当量)の溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M)(166.4mL、0.416mol、2当量)の溶液をアルゴン下、−78℃で滴加した。反応混合物を室温に昇温し、20分間撹拌し、−78℃に冷却した。その後、THF(78mL)中の2−シクロヘキセン−1−オン(20g、20.1mL、0.208mol、1当量)の溶液を滴加し、混合物を−78℃で1時間撹拌した。クロロギ酸エチル(33.8g、29.7mL、0.312mol、1.5当量)を滴加し、得られた反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、その後、室温に昇温し、撹拌を一晩継続した。混合物をNHClの飽和溶液(250mL)でクエンチし、有機層を回収した。水層を酢酸エチルで抽出した(150mLで3回)。ひとまとめにした有機層をブラインおよび水で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜5:1)により精製して、エチル 2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシラート(18.5g、53%)を黄色液として与えた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.96 − 6.90 (m, 1H), 5.98 (dt, J = 10.1, 2.0 Hz, 1H), 4.20 − 4.07 (m, 2H), 3.35 − 3.29 (m, 1H), 2.46−2.39 (m, 1H), 2.36 − 2.26 (m, 3H), 2.19 − 2.11 (m, 1H), 1.27 − 1.14 (m, 2H)。
【0397】
ステップB。エチル 2−ヒドロキシ−4−ビニルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート。
【化76】
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【0398】
ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(119mL、0.119mol、2当量)およびHMPA(41.6mL)の溶液を、無水THF(250mL)中のCuBr×MeS(1.83g、8.92mmol、0.15当量)の懸濁液にアルゴン下、−78℃で15分間かけて滴加した。−78℃で15分間撹拌した後、無水THF(100mL)中のエチル 2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシラート(10g、59.5mmol、1.0当量)およびTMSCl(37.7mL、0.297mol、5当量)の溶液を滴加した(30分間かけて)。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。その後、混合物を飽和水性NHCl(200mL)でクエンチし、AcOEtで洗浄した(150mLで3回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1)により精製して、エチル 2−ヒドロキシ−4−ビニルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート(4.94g、42%)を淡黄色液として与えた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.91 − 5.70 (m, 1H), 5.16 − 4.90 (m, 2H), 4.22 (qd, J = 7.1, 0.5 Hz, 2H), 2.45 − 2.30 (m, 3H), 2.24 − 2.12 (m, 2H), 1.89 − 1.74 (m, 1H), 1.45 − 1.18 (m, 5H)。
【0399】
ステップC。エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラートおよびエチル rac−(1R,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート。
【化77】
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【0400】
2,2,2−トリフルオロエタノール(3mL)中のエチル 2−ヒドロキシ−4−ビニルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート(3.0g、15.29mmol、1当量)および酢酸アンモニウム(4.71g、61.15mmol、4当量)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(3.44mL、30.58mmol、2当量)をシリンジで滴加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を水(25mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(50mLで3回)。ひとまとめにした有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜2:1)により精製して、対応する生成物を分離可能なジアステレオ異性体として与えた(dr=2:1)(全体的収率:2.42g、47%)。ESI+MS: m/z =339.1 (M+1), 361.1 (M+Na)。少量のジアステレオ異性体(エチル rac−(1R,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート):0.90g、(17%)、白色固体。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.59 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 5.73 (ddd, J = 17.0, 10.5, 6.3 Hz, 1H), 5.07 − 4.91 (m, 2H), 4.26 − 4.09 (m, 2H), 3.23 (ddd, J = 13.8, 2.9, 1.7 Hz, 1H), 2.80 (dd, J = 13.3, 3.6 Hz, 1H), 2.16−2.11 (m, 1H) 2.10 (s, 3H), 1.95 (dq, J = 13.4, 3.6 Hz, 1H), 1.72 (qd, J = 13.3, 3.9 Hz, 1H), 1.32−1.28 (m, 13H), 1.26 − 1.13 (m, 2H)。
【0401】
主なジアステレオ異性体(エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート):1.52g(30%);白色固体。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.10 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.03 − 4.91 (m, 2H), 4.20 (ddq, J = 59.5, 10.8, 7.1 Hz, 2H), 3.29 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 2.28 (dd, J = 12.4, 4.4 Hz, 1H), 2.14 (dq, J = 11.6, 4.2, 3.6 Hz, 1H), 2.11 − 2.02 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 1.85 − 1.80 (m, 1H), 1.33−1.30 (m, 13H), 1.10 (qd, J = 13.2, 4.4 Hz, 1H)。
【0402】
ステップD。rac−(1R,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−ホルミル−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化78】
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【0403】
無水ジクロロメタン(15mL)中のエチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(0.5g、1.48mmol)の溶液に、DIBAL−H(DCM中1M;4.6mL、4.58mmol)の溶液をアルゴン下、−78℃で滴加した。反応混合物を−78℃で撹拌し、TLCによりモニタリングした。1時間後、反応混合物をメタノールでクエンチした。白色の粘着性沈殿物をCeliteのパッドで濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。得られた濾液を真空濃縮して、粗生成物を無色油状物として与えた(0,43g、99%)。粗生成物を、任意のさらなる精製を行わずに次のステップで用いた。ESI+MS: m/z = 317.1 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.78 (s, 1H), 5.79 − 5.74 (m, 1H), 5.06 − 4.98 (m, 1H), 3.30 − 3.25 (m, 1H), 2.25 − 2.17 (m, 1H), 2.11 − 2.07 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.92 − 1.87 (m, 2H), 1.66 − 1.59 (m, 1H), 1.32 (s, 9H), 1.24 − 1.16 (m, 2H), 1.15 − 1.14 (m, 1H)。
【0404】
ステップE。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニル−シクロヘキサン−1−カルボキサミドおよびrac−(1R,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)−メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化79】
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【0405】
rac−(1R,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−ホルミル−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(0.43g、1.46mmol)を、1,2−ジクロロエタン(3mL)中に溶解した。その後、N,N−ジメチルアミン塩酸塩(0.14g、1.76mmol)およびトリエチルアミン(0.25mL、1.76mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.62g、2.93mmol)を少しずつ滴加し、得られた反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、混合物を5%水性NaHCO(5ml)でクエンチし、ジクロロメタンで洗浄した(30mlで3回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、CHCl/MeOH 50:1〜20:1)により精製して、生成物をジアステレオ異性体の混合物として与えた(全体的収率:146mg、31%)。ESI+MS: m/z = 324.1 (M+1), 346.2 (M+Na)。単一ジアステレオ異性体を、溶出の順に単離した:
【0406】
rac−(1R,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(36mg、8%、無色油状物)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.77 − 5.72 (m, 1H), 5.00 − 4.93 (m, 2H), 3.07 − 3.02 (m, 1H), 2.84 (d, J = 11.02 Hz, 1H), 2.54 − 2.50 (m, 1H), 2.30 (s, 6H), 2.12 − 2.08 (m, 1H), 2.01 (d, J = 13.29 Hz, 2H), 1.89 (s, 3H), 1.54 − 1.45 (m, 2H), 1.41 − 1.37 (m, 1H), 1.36 (s, 9H), 1.29 − 1.26 (m, 1H)。
【0407】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(110mg、23%、無色油状物)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.74 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.01 − 4.90 (m, 2H), 3.43 − 3.37 (m, 1H), 3.22 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 2.27 (s, 6H), 2.20 − 2.13 (m, 1H), 2.12 − 2.08 (m, 1H), 2.00 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 1.92 (s, 3H), 1.84 − 1.79 (m, 1H), 1.56 − 1.52 (m, 1H), 1.40 − 1.36 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.18 (d, J = 12.9 Hz, 2H)。
【0408】
ステップF。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化80】
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【0409】
ジクロロメタン(2mL)中のdppe(7.7mg、0.019mmol)とビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(6.5mg、0.0096mmol)との混合物を、アルゴンでフラッシュした。別々に、rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミドを無水DCM(2mL)(アルゴンでフラッシュ)中に溶解し、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを滴加した(120μl、0.739mmol)。次に、調製された溶液を、上述のDCM中のイリジウム触媒とdppeとの混合物に室温で滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応混合物をDCM(20mL)で希釈して、5%NaHCO(20mL)で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH 50:1からMeOH)により精製して、rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(50mg、34%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 452.1 (M+1), 370.1 (M−Pin)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.45 − 3.38 (m, 1H), 3.25 − 3.19 (m, 1H), 2.26 (d, J = 5.84 Hz, 6H), 2.04− 1.91 (m, 3H), 1.89 (s, 3H), 1.82 − 1.77 (m, 1H), 1.58 − 1.54 (m, 7H), 1.33 (s, 9 H), 1.25 (s, 12H), 1.02− 0.92 (m, 2H)。
【0410】
ステップG。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0411】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(50mg、0.11mmol)と6N 水性HCl(10mL)との混合物を6時間、加熱還流した。次に、反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、続く分取HPLC(0.1−1% MeCN)により精製して、rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)−メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩(13.1mg、34%)を白色固体として与えた(6N HClでの酸性化と、次に凍結乾燥の後)。ESI+MS: m/z = 273.0 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.28 (dd, J = 13.3, 2.6 Hz, 1H), 3.19 (dd, J = 13.2, 11.0 Hz, 1H), 2.92 (s, 3H), 2.85 (s, 3H), 2.24 (d, J = 11.58 Hz, 1H), 2.12 (s, 1H), 1.91 − 1.85 (m, 2H), 1.83 − 1.75 (m, 1H), 1.73 − 1.66 (m, 1H), 1.33 − 1.25 (m, 3H), 0.99 − 0.91 (m, 1H), 0.73 (dd, J = 9.1, 7.2 Hz, 2H)。
【0412】
実施例18。rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)−メチル)−シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化81】
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【0413】
ステップA。rac−(1R,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化82】
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【0414】
実施例17のステップFの調製について記載された手順を利用して、表題化合物を、rac−(1R,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(33mg、0.102mmol)から得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH 30:1〜MeOH)により精製した。収率:10mg(22%);無色油状物。ESI+MS: m/z = 452.1 (M+1), 474.0 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.07 − 3.03 (m, 1H), 2.84 − 2.78 (m, 1H), 2.55 − 2.50 (m, 1H), 2.29 (s, 6H), 2.15− 2.06 (m, 1H), 2.01− 1.96 (m, 1H), 1.91 (d, J = 8.09 Hz, 3H), 1.82 − 1.77 (m, 1H), 1.58 − 1.54 (m, 7H), 1.35 (s, 9H), 1.25 (s, 12H), 0.92− 0.90 (m, 2H)。
【0415】
ステップB。rac−(1R,2R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0416】
(1R,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(10mg、0.022mmol)と6N 水性HCl(5mL)との混合物を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、続く分取HPLC(0.1−10% MeCN)により精製して、所望の生成物1.2mg(16%)を白色固体として与えた(6N HClでの酸性化と、次に凍結乾燥の後)。ESI+MS: m/z = 273.2 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.31 − 3.25 (m, 1H), 2.96 (dd, J = 13.07, 3.13 Hz, 1H), 2.93 (s, 3H), 2.85 (s, 3H), 2.68 − 2.63 (m, 1H), 2.22 − 2.16 (m, 1H), 1.87 − 1.81 (m, 1H), 1.72 − 1.62 (m, 2H), 1.60 − 1.54 (m, 1H), 1.52 − 1.48 (m, 1H), 1.39 − 1.31 (m, 3H), 0.80 − 0.69 (m, 2H)。
【0417】
実施例19。rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化83】
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【0418】
ステップA。rac−(1S,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−ホルミル−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド
【化84】
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【0419】
実施例17のステップDに記載されたものと同様の手順を利用して、表題化合物をエチルエチル(1R,2S,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(実施例17のステップC)(0.287g、0.85mmol、1当量)、DIBAL−H(DCM中1M、1.78mL、1.78mmol、2.1当量)、溶媒:DCM(8mL)から調製した。無色油状物(80mg、32%)を得た。ESI+MS: m/z = 317.2 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.06 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 6.96 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.05 − 4.95 (m, 2H), 3.18−3.12 (m, 1H), 3.05 − 2.95 (m, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.93 − 1.84 (m, 2H), 1.57 − 1.47 (m, 1H), 1.30 (s, 9H), 1.27 − 1.19 (m, 2H), 1.18 − 1.10 (m, 1H)。
【0420】
ステップB。rac−(1S,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化85】
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【0421】
実施例17のステップEに記載されたものと同様の手順を利用して、表題化合物をrac−(1S,2R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−ホルミル−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(80mg、0.27mmol、1当量)、ジメチルアミン塩酸塩(26.6mg、0.32mmol、1.2当量)、トリエチルアミン(45μL、0.32mmol、1.2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(114mg、0.54mmol、2当量)、DCM(1.3mL)から調製した。単一ジアステレオ異性体を、無色油状物として得た(60mg、58%)。ESI+MS: m/z = 324.1 (M+1), 346.2 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.47 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.5, 6.3 Hz, 1H), 5.04 − 4.81 (m, 2H), 3.03 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 2.85 (dd, J = 14.6, 2.9 Hz, 1H), 2.34 (dd, J = 14.6, 3.1 Hz, 1H), 2.28 (s, 6H), 2.01 (s, 3H), 1.98 (dt, J = 13.1, 3.2 Hz, 1H), 1.83−1.72 (m, 2H), 1.68 − 1.62 (m, 1H), 1.33 (s, 9H), 1.26 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 1.22 − 1.07 (m, 2H)。
【0422】
ステップC。rac−(1S,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化86】
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【0423】
実施例17のステップFに記載されたものと同様の手順を利用して、表題化合物をrac−(1S,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(60mg、0.186mmol、1当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(4mg、0.0055mmol、0.03当量)、dppe(5mg、0.011mmol、0.06当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(56μL、0.37mmol、2当量)、DCM(1+1mL)から調製した。単一ジアステレオ異性体を、無色油状物として得た(25mg、30%)。ESI+MS: m/z = 452.1 (M+1), 370.1 (M−Pin)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.58 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 3.02−2−98 (m, 1H), 2.90−2.83 (m, 1H) 2.38−2.33 (m, 1H), 2.30 (s, 6H), 2.02 (s, 3H), 1.98−1.58 (m, 7H), 1.36 (s, 9H), 1.28 (s, 12H), 1.11−0.95 (m, 2H), 0.88 (m, 2H)。
【0424】
ステップD。rac−(1S,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0425】
実施例17のステップGに記載されたものと同様の手順を利用して、表題化合物をrac−(1S,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(25mg、0.055mmol)、6N 水性HCl(10mL)から調製した。単一ジアステレオ異性体を、白色固体として得た(2.6mg、13%)。ESI+MS: m/z = 255.0 (M−18)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 2.75 (dd, J = 12.9, 9.3 Hz, 1H), 2.67−2.61 (m, 1H), 2.60 (s, 6H), 2.17 − 2.09 (m, 1H), 1.86 − 1.78 (m, 2H), 1.73 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 1.47 − 1.40 (m, 1H), 1.38 − 1.22 (m, 4H), 1.01 − 0.90 (m, 1H), 0.72 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0426】
実施例20。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(モルホリノメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化87】
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【0427】
ステップA。2−(モルホリノメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−オン塩酸塩。
【化88】
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【0428】
アセトニトリル(10mL)中の3−ビニルシクロヘキサノン(1g、8.05mmol)の溶液に、パラホルムアルデヒド(0.29g、9.68mmol)、モルホリン(695μl、8.05mmol)および濃HCl(0.77mL、9.26mmol)を添加した。反応混合物を80℃で3時間撹拌し、その後、室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧蒸発させた。生成物をさらに精製せずに、次のステップで使用した。1.8gを赤橙色油状物として得た(ジアステレオ異性体の4:1混合物)。収率86%。
【0429】
ESI+MS: m/z = 224.1 (M+1); ESI−MS: m/z = 222.8 (M−1)
【0430】
主なジアステレオ異性体:
【0431】
H NMR (700 MHz, DMSO−d) δ 5.85 (ddd, J = 17.0, 10.4, 5.9 Hz, 1H), 5.08 − 4.96 (m, 2H), 3.96 − 3.84 (m,6H), 3.57 − 3.49 (m, 1H), 3.44 − 3.31 (m, 1H), 3.18 (dq, J = 11.1, 5.5 Hz, 1H), 3.11 (tt, J = 14.4, 8.9 Hz, 1H), 3.05 (dt, J = 9.6, 4.9 Hz, 1H), 3.04 − 2.95 (m, 1H), 2.87 (dt, J = 13.2, 4.1 Hz, 1H), 2.43 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 2.37 (ddd, J = 13.0, 6.0, 3.1 Hz, 1H), 1.86 (dd, J = 11.4, 3.1 Hz, 1H), 1.65 − 1.55 (m, 1H), 1.43 (qd, J = 13.1, 3.5 Hz, 1H)。
【0432】
ステップB。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(モルホリノメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化89】
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【0433】
2−(モルホリノメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−オン塩酸塩(1.8g、8.07mmol)、酢酸アンモニウム(2.4g、32.28mmol)と、2,2,2−トリフルオロエタノール(10mL)との混合物に、tert−ブチルイソシアニド(1.81mL、16.1mmol)を滴加して、混合物を室温で一晩撹拌した。次に、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。ひとまとめにした有機層を5%NaHCOで洗浄した。硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 50:1〜10:1)により精製した。収率:1.65g(56%);赤橙色固体(単一ジアステレオ異性体)。ESI+MS: m/z = 366.2 (M+1); ESI−MS: m/z = 364.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.95 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 5.74 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.03 − 4.86 (m, 2H), 3.74 (d, J = 12.6 Hz, 4H), 3.48 (dd, J = 13.7, 10.1 Hz, 1H), 3.24 (dt, J = 13.4, 2.3 Hz, 1H), 2.71 (s, 2H), 2.42 (s, 2H), 2.26 − 2.16 (m, 2H), 2.13 − 2.07 (m, 1H), 2.03 (s, 3H), 1.83 (dtd, J = 12.6, 4.2, 2.3 Hz, 1H), 1.66 − 1.59 (m, 1H), 1.46 − 1.40 (m, 1H), 1.35 (s, 9H), 1.18 (qd, J = 13.1, 5.3 Hz, 2H)。
【0434】
ステップC。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(モルホリノメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化90】
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【0435】
dppe(32mg、0.08mmol)と、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(27mg、0.04mmol)との混合物を、アルゴン下、脱気されたジクロロメタン(10mL)に溶解した。別々に、脱気されたジクロロメタン(10mL)中の1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(モルホリノメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(490mg、1.34mmol)の溶液を調製して、ピナコールボラン(291μl、2.01mmol)を滴加した。その後、こうして調製された溶液を、上述のジクロロメタン中のビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリドとdppeとの混合物に滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/アセトン 40:1〜5:1)により精製して、所望の生成物95mg(14%)を無色油状物として与えた(単一ジアステレオ異性体)。ESI+MS: m/z = 494.7 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.94 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 3.77 − 3.66 (m, 4H), 3.47 (dd, J = 13.7, 10.4 Hz, 1H), 3.22 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.68 (s, 2H), 2.38 (s, 2H), 2.18 (s, 3H), 2.17 − 2.07 (m, 2H), 1.99 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 1.82 − 1.77 (m, 1H), 1.63 − 1.56 (m, 1H), 1.39 − 1.35 (m, 1H), 1.32 (s, 9H), 1.31 − 1.25 (m, 1H), 1.24 (s, 12H), 1.23−1.21 (m, 1H), 1.01 − 0.92 (m, 2H), 0.82 (ddd, J = 17.0, 10.9, 6.2 Hz, 1H), 0.72 (ddd, J = 16.0, 11.0, 5.5 Hz, 1H)。
【0436】
ステップD。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(モルホリノメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0437】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(モルホリノメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(95mg、0.19mmol)をジオキサン(0.5mL)中の4M HClに溶解し、6M 水性HCl(2mL)で処理した。反応混合物を5時間、加熱還流した。その後、混合物を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(0.1−10% アセトニトリル)により精製して、所望の生成物6.7mg(9%)を無色泡状物として与えた(単一ジアステレオ異性体)。ESI+MS: m/z = 315.1 (M+1); 297.1 (M−18)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.30 (s, 4H), 3.76 − 3.67 (m, 1H), 3.65 (s, 4H), 3.62 − 3.48 (m, 1H), 2.60 − 2.53 (m, 1H), 2.48 (t, J = 11.4 Hz, 1H), 2.30 − 2.10 (m, 3H), 2.09 − 1.97 (m, 1H), 1.71 − 1.50 (m, 3H), 1.33 − 1.21 (m, 1H), 1.11 − 1.05 (m, 2H)。
【0438】
実施例21。1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化91】
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【0439】
ステップA。2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−オン塩酸塩。
【化92】
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【0440】
3−ビニルシクロヘキサノン(1g;8.05mmol)、パラホルムアルデヒド(0.29g;9.68mmol)、N−ベンジル−メチルアミン(1.04mL;8.05mmol)、濃HCl(0.77mL;9.26mmol)およびMeCN(10mL)を用いて、表題化合物を実施例20のステップAと同様の手法で得た。粗生成物を、DCM/MeOH(100:1〜30:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収率:1.5g(63%):ベージュ色のガム状物(dr=4:1)。
【0441】
主なジアステレオ異性体:
【0442】
ESI+MS: m/z = 258.2 (M+H), 280.2 (M+Na)H NMR (700 MHz, DO) δ 7.51 − 7.44 (m, 5H), 5.83 (ddd, J = 16.7, 10.4, 6.1 Hz, 1H), 5.04 − 4.97 (m, 2H), 4.39 − 4.24 (m, 2H), 3.45 (dd, J = 13.3, 9.7 Hz, 1H), 3.04 − 2.82 (m, 2H), 2.79 (s, 3H), 2.48 − 2.32 (m, 3H), 2.07 − 2.02 (m, 1H), 1.92 − 1.88 (m, 1H), 1.61 − 1.52 (m, 1H), 1.38 (qd, J = 13.0, 3.5 Hz, 1H)。
【0443】
ステップB。1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化93】
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【0444】
2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−オン塩酸塩(1.39g、4.73mmol)と、酢酸アンモニウム(1.46g、18.9mmol)と、2,2,2−トリフルオロエタノール(4mL)との混合物に、tert−ブチルイソシアニド(1.1mL、9.46mmol)を滴加し、混合物を室温で一晩撹拌した。次に、混合物を減圧濃縮し、その後、5%水性NaHCO(30mL)および1M NaOH(10mL)で処理した。得られた混合物を酢酸エチルで洗浄した(30mLで3回)。ひとまとめにした有機層を5%NaHCO(10mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧濃縮した。粗生成物を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物を含有する画分をひとまとめにし、濃縮し、DCM/アセトン(20:1〜1:1)を用いて再度精製した。540mgを赤橙色油状物として得た。収率28%(dr=2:1)。
【0445】
主なジアステレオ異性体:
【0446】
ESI+MS: m/z = 400.3 (M+H), 422.2 (M+Na)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 7.35 − 7.30 (m, 3H), 7.30 − 7.25 (m, 4H), 5.76 − 5.71 (m, 1H), 5.01 − 4.96 (m, 1H), 4.94 − 4.89 (m, 1H), 3.64 − 3.58 (m, 2H), 3.39 − 3.30 (m, 1H), 3.27 − 3.19 (m, 1H), 2.23 (s, 3H), 2.13 − 2.02 (m, 2H), 1.87 (s, 3H), 1.84 − 1.79 (m, 1H), 1.64 − 1.52 (m, 3H), 1.45 − 1.40 (m, 1H), 1.31 (s, 9H)。
【0447】
ステップC。1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化94】
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【0448】
実施例20のステップCの調製について記載された手順を利用して、表題化合物を、1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド塩酸塩(dr=2:1、620mg、1.42mmol)から調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/アセトン 20:1〜0:1)により精製した。収率:320mg(43%、dr=3:1);褐色油状物。主なジアステレオ異性体:ESI+MS: m/z = 528.2 (M+H)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 9.94 (bs, 1H), 8.23 (bs, 1H), 7.34 − 7.31 (m, 2H), 7.29 − 7.28 (m, 1H), 7.27 − 7.25 (m, 2H), 5.73 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 4.99 (dt, J = 17.3, 1.5 Hz, 1H), 4.94 − 4.90 (m, 1H), 3.64 − 3.59 (m, 2H), 3.39 − 3.34 (m, 1H), 3.26 − 3.22 (m, 1H), 2.23 (s, 3H), 2.20 − 2.16 (m, 2H), 1.87 (s, 3H), 1.84 − 1.80 (m, 1H), 1.65 − 1.60 (m, 1H), 1.44 − 1.40 (m, 1H), 1.36 − 1.33 (m, 5H), 1.31 (s, 9H), 1.26 (s, 12H), 1.19 − 1.15 (m, 2H)。
【0449】
ステップD。1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【化95】
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【0450】
実施例20のステップDの調製について記載された手順を利用して、表題化合物を
1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(125mg、0.33mmol;dr=3:1)から調製した。粗生成物を分取HPLC(1−20%水中MeCN)により精製した。収率:15mg(15%;dr=3:1);白色固体。主なジアステレオ異性体:ESI+MS: m/z = 214.0 (M−18+H), 232.0 (M+H)H NMR (700 MHz, DO) δ 7.51 − 7.48 (m, 3H), 7.47 − 7.45 (m, 2H), 4.41 (bd, J = 12.4 Hz, 1H), 4.32 (bd, J = 12.2 Hz, 1H), 3.24 − 3.18 (m, 2H), 2.88 (s, 3H), 2.27 − 2.18 (m, 2H), 2.04 − 1.88 (m, 2H), 1.80 − 1.60 (m, 3H), 1.32 − 1.22 (m, 3H), 0.72 − 0.67 (m, 2H)。
【0451】
実施例22。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化96】
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【0452】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−ビニル−シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化97】
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【0453】
無水ジクロロメタン(10mL)中のエチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(実施例17のステップC)(0.5g、1.48mmol、1当量)の溶液に、DIBAL−H(DCM中1M、4.58mL、4.58mmol、3.1当量)の溶液をアルゴン下、78℃で滴加した。反応混合物を−78℃で撹拌し、TLC(ヘキサン:AcOEt 1:1)でモニタリングした。1時間後に、反応混合物を氷酢酸(0,42mL、7.39mmol、5当量)でクエンチし、−78℃で10分間撹拌した。その後、ピロリジン(0.24mL、2.95mmol、2当量)を滴加し、冷却槽を除去した。15分後、トリアセトキシボロヒドリド(1.25g、5.91mmol、4当量)を少しずつ添加し、得られた混合物を室温に昇温し、1時間撹拌した。この後、TLCテスト(DCM:MEOH 9:1)により、その場で生成されたアルデヒドの完全な変換が明らかとなった。混合物をジクロロメタンで希釈し、有機層を5%NaHCO(20mL)およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM:MeOH 100:1〜6:1)により精製して、対応する生成物を分離可能なジアステレオ異性体として与えた(全体的な収率 311mg、60%)。ESI+MS: m/z =350.2 (M+1)。所望のrac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミドを、無色油状物として単離した(255mg、49%)。 H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.76 − 5.67 (m, 1H), 5.02 − 4.86 (m, 2H), 3.74 − 3.66 (m, 1H), 3.23 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.83 − 2.67 (m, 2H), 2.49 − 2.41 (m, 2H), 2.28 − 2.02 (m, 3H), 1.89 (s, 3H), 1.83 − 1.77 (m, 4H), 1.57 − 1.51 (m, 3H), 1.44 − 1.39 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.28 − 1.23 (m, 1H)。
【0454】
ステップB。rac−(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(ピロリジン−1−イルメチル)−シクロヘキシル)エチル)ボロン酸。
【化98】
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【0455】
ジクロロメタン(5mL)中のdppe(13.67mg、0.0343mmol、0.06当量)とビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(11.53mg、0.0172mmol、0.03当量)との混合物を、アルゴンでフラッシュした。その後、DCM(5mL)中のrac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(200mg、0.57mmol、1当量)および4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(205μl、1.32mmol、2.3当量)の溶液を滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、5%NaHCO(30mL)で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH 30:1〜MeOH)により精製して、所望の生成物(126mg、56%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 396.25 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.72 − 3.68 (m, 1H), 3.26 − 3.21 (m, 1H), 2.74 − 2.66 (m, 2H), 2.47 − 2.40 (m, 2H), 2.15 − 2.09 (m, 2H), 1.89 (s, 3H), 1.81 − 1.75 (m, 5H), 1.61 − 1.51 (m, 7H), 1.33 (s, 9H), 1.01 − 0.91 (m, 2H)。
【0456】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0457】
rac−(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸(126mg、0.264mmol)と、6N 水性HCl(15mL)との混合物を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−10%水中MeCN)により精製して、(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩(50mg、51%)を白色固体として与えた(酸性化と、続く凍結乾燥の後)。ESI+MS: m/z = 299.2 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.72 − 3.60 (m, 2H), 3.40 − 3.20 (m, 2H), 3.08 (dt, J = 11.7, 8.1 Hz, 1H), 2.98 (dt, J = 11.3, 8.4 Hz, 1H), 2.24 − 2.16 (m, 1H), 2.15 − 2.06 (m, 2H), 2.06 − 2.00 (m, 1H), 2.00 − 1.93 (m, 2H), 1.94 − 1.80 (m, 2H), 1.79 (dd, J = 12.8, 3.3 Hz, 1H), 1.75 − 1.70 (m, 1H), 1.35 − 1.25 (m, 2H), 1.21 (t, J = 12.7 Hz, 1H), 0.92 (qd, J = 13.3, 12.9, 3.5 Hz, 1H), 0.76 − 0.69 (m, 2H)。
【0458】
実施例23。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩(鏡像異性体に富む)。
【化99】
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【0459】
ステップA。エチル (+)−(4R)−4−エテニル−2−ヒドロキシシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート(鏡像異性体に富む)。
【化100】
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【0460】
100mL丸底フラスコに[Rh(cod)Cl](178mg、0.36mmol)、(R)−BINAP(247mg、0.396mmol)、およびビニルトリフルオロホウ酸カリウム(3.21g、0.024mol)を添加した。フラスコをアルゴンで数回フラッシュし、脱気された1,4−ジオキサン(25mL)、トリエチルアミン(5mL,0.036mol)、および水(12.5mL)を添加した。得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、エチル 2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシラート(実施例17のステップA)(2.0g、0.012mmol)を添加した。反応混合物を室温で96時間撹拌した。層を分離した。水層を酢酸エチルで洗浄した(40mLで2回)。ひとまとめにした有機層を0.5M水性HCl(20mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧濃縮した。粗生成物をヘキサン/AcOEt(100:1〜50:1)を用いるシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物0.60g(25%)を黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z =350.2 (M+1). [α] = +32.63 (c = CHCl中で0.8). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.91 − 5.70 (m, 1H), 5.16 − 4.90 (m, 2H), 4.22 (qd, J = 7.1, 0.5 Hz, 2H), 2.45 − 2.30 (m, 3H), 2.24 − 2.12 (m, 2H), 1.89 − 1.74 (m, 1H), 1.45 − 1.18 (m, 5H)。
【0461】
ステップB。エチル (1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(88%ee.)。
【化101】
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【0462】
鏡像異性体に富むエチル (+)−(4R)−4−エテニル−2−ヒドロキシシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート(0.5g;2.55mmol)、酢酸アンモニウム(0.79g、10.2mmol)、2,2,2−トリフルオロエタノール(2mL)およびtert−ブチルイソシアニド(0.58mL;5.1mmol)を用い、実施例17のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物を、ヘキサン/AcOEt(30:1から5:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物300mg(35%)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z =339.1 (M+1), 361.1 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.10 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.03 − 4.91 (m, 2H), 4.20 (ddq, J = 59.5, 10.8, 7.1 Hz, 2H), 3.29 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 2.28 (dd, J = 12.4, 4.4 Hz, 1H), 2.14 (dq, J = 11.6, 4.2, 3.6 Hz, 1H), 2.11 − 2.02 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 1.85 − 1.80 (m, 1H), 1.33−1.30 (m, 13H), 1.10 (qd, J = 13.2, 4.4 Hz, 1H)。
【0463】
ステップC。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(鏡像異性体に富む)。
【化102】
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【0464】
エチル (1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(200mg;0.59mmol)、DIBAL−H(DCM中1M、1.83mL、1.83mmol)、氷酢酸(169μL、2.95mmol)、ピロリジン(98μL、1.18mmol、2当量)、トリアセトキシボロヒドリド(0.50g、2.36mmol)、DCM(3mL)を用い、実施例22のステップAと同様の手法で、表題化合物を得た。ワークアップ:反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、1M NaOH(5mLで2回)およびブライン(10mL)で洗浄した。粗生成物を、DCM/MeOH(100:1〜10:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物147mg(71%)を無色油状物として与えた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.76 − 5.67 (m, 1H), 5.02 − 4.86 (m, 2H), 3.74 − 3.66 (m, 1H), 3.23 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.83 − 2.67 (m, 2H), 2.49 − 2.41 (m, 2H), 2.28 − 2.02 (m, 3H), 1.89 (s, 3H), 1.83 − 1.77 (m, 4H), 1.57 − 1.51 (m, 3H), 1.44 − 1.39 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.28 − 1.23 (m, 1H)。
【0465】
ステップD。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(鏡像異性体に富む)。
【化103】
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【0466】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(114mg;0.33mmol)、dppe(8mg、0.02mmol)およびビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(6.7mg、0.01mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(71μl、0.49mmol)、DCM(1.5mL)を用いて、実施例22のステップBと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物を、DCM/アセトン(30:1〜1:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物93mg(59%)を淡黄色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 478.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.72 − 3.68 (m, 1H), 3.26 − 3.21 (m, 1H), 2.74 − 2.66 (m, 2H), 2.47 − 2.40 (m, 2H), 2.15 − 2.09 (m, 2H), 1.89 (s, 3H), 1.81 − 1.75 (m, 5H), 1.61 − 1.51 (m, 7H), 1.33 (s, 9H), 1.27 (s, 12H), 1.01 − 0.91 (m, 2H)。
【0467】
ステップE。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩(鏡像異性体に富む)。
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(85mg;0.178mmol)、6N 水性HCl(5mL)を用いて、実施例22のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCNと、その後の6M HClでの酸性化、次の凍結乾燥)により精製して、(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩(27%)20mgを白色固体として与えた。ESI+MS: m/z = 299.2 (M+1). [α] = −0.5 (c = HO中で0.238). H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.72 − 3.60 (m, 2H), 3.40 − 3.20 (m, 2H), 3.08 (dt, J = 11.7, 8.1 Hz, 1H), 2.98 (dt, J = 11.3, 8.4 Hz, 1H), 2.24 − 2.16 (m, 1H), 2.15 − 2.06 (m, 2H), 2.06 − 2.00 (m, 1H), 2.00 − 1.93 (m, 2H), 1.94 − 1.80 (m, 2H), 1.79 (dd, J = 12.8, 3.3 Hz, 1H), 1.75 − 1.70 (m, 1H), 1.35 − 1.25 (m, 2H), 1.21 (t, J = 12.7 Hz, 1H), 0.92 (qd, J = 13.3, 12.9, 3.5 Hz, 1H), 0.76 − 0.69 (m, 2H)。
【0468】
実施例24。1−アミノ−2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化104】
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【0469】
ステップA。エチル 1−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート。
【化105】
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【0470】
アセトニトリル中の4−エテニル−2−ヒドロキシシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシラート(1.0g、5.1mmol)と、N−Boc−(トシルメチル)アミン(1.45g、0.51mmol)と、CsCO(5.31g、16.3mmol)との混合物に、TBABr(0.16g、0.51mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応物を水(25mL)とAcOEt(30mL)に分配した。層を分離した。水層を酢酸エチルで洗浄した(50mLで3回)。ひとまとめにした有機層を水(20mLで2回)、ブライン(20mLで1回)で洗浄し、MgSOで脱水し、真空濃縮した。所望の生成物を褐色油状物として得た(1.65g、99%)。ESI+MS: m/z = 348.1 (M+Na), 226.1 (M−Boc+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.80 − 5.72 (m, 1H), 5.11 − 5.01 (m, 2H), 4.23 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.57 (dd, J = 14.0, 6.5 Hz, 1H), 3.50 (dd, J = 13.9, 6.8 Hz, 1H), 2.68 − 2.55 (m, 1H), 2.51− 2.45 (m, 1H), 1.94 − 1.79 (m, 2H), 1.55 (s, 1H), 1.50 − 1.44 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), 1.31 − 1.25 (m, 4H)。
【0471】
ステップB。tert−ブチル((2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)メチル)カルバマート。
【化106】
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【0472】
1−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(0.59g、1.90mmol)と、メタノール(10mL)と、4M水性NaOH溶液(2mL)との混合物を、室温で一晩撹拌した。この後、メタノールを蒸発させ、残渣を酢酸エチルで洗浄した(50mLで3回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出:ヘキサン/AcOEt 10:1 7:1)により精製して、生成物をジアステレオ異性体の混合物として与えた(全体的な収率452mg、94%)。ESI+MS: m/z = 276.12 (M+Na), 154.0 (M−Boc+1)。主なジアステレオ異性体を無色油状物として単離し(357mg、74%)、次のステップで用いた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) 5.80 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.3 Hz, 1H), 5.07 − 5.00 (m, 2H), 3.34 − 3.27 (m, 1H), 2.68 − 2.55 (m, 1H), 3.20 − 3.15 (m, 1H), 2.55 − 2.48 (m, 1H), 2.47 − 2.41 (m, 1H), 2.25 − 2.17 (m, 1H), 2.12 (ddd, J = 12.9, 5.9, 3.2 Hz, 1H), 2.00 − 1.94 (m, 1H), 1.63 − 1.57 (m, 1H), 1.45 − 1.43 (m, 10H)。
【0473】
ステップC。tert−ブチル((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)メチル)カルバマート。
【化107】
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【0474】
2,2,2−トリフルオロエタノール(1mL)中のtert−ブチル((2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)メチル)カルバマート(357mg、1.41mmol、1当量)および酢酸アンモニウム(434mg、5.64mmol、4当量)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(317μL、2.82mmol、2当量)をシリンジで滴加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(30mLで3回)。有機層をMgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜1:2)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物として与えた(全体的な収率:555mg、99%)。ESI+MS: m/z = 418.1 (M+Na), 296.1 (M−Boc+1)。主なジアステレオ異性体を無色油状物として単離し(300mg、54%)、次のステップで用いた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.73 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.03 − 4.91 (m, 2H), 3.22 − 3.15 (m, 1H), 2.99 − 2.91(m, 1H), 2.18− 2.03 (m, 5H), 1.56 − 1.54 (m, 1H) 1.47 (s, 9H), 1.33 (s, 9H), 1.31 − 1.26 (m, 3H), 1.18 − 1.07 (m, 2H)。
【0475】
ステップD。tert−ブチル((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)メチル)カルバマート。
【化108】
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【0476】
ジクロロメタン(5mL)中のdppe(18.1mg、0.045mmol)とビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(15.3mg、0.023mmol)との混合物を、アルゴンでフラッシュした。その後、DCM(5mL)(アルゴンでフラッシュ)中のtert−ブチル((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)メチル)カルバマート(300mg、0.758mmol)および4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(253μl、1.744mmol)の溶液を滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応混合物を真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(CHCl/MeOH 100:1)により精製して、所望の生成物(390mg、98%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 546.2 (M+Na), 424.2 (M−Boc+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.46 (dd, J = 15.5, 6.5 Hz, 1H), 3.16 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.98− 2.91 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 2.06− 2.00 (m, 1H), 1.81 − 1.74 (m, 2H), 1.59 − 1.57 (m, 1H), 1,46 (s, 9H), 1.35 − 1.32 (m, 1H), 1.31 (s, 9H), 1.30 − 1.26 (m, 2H), 1.24 (s, 12H), 0.95 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 0.90− 0.79 (m, 2H), 0.76− 0.70 (m, 1H)。
【0477】
ステップE。1−アミノ−2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【化109】
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【0478】
tert−ブチル((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)メチル)カルバマート(100mg、0.19mmol)と6N 水性HCl(5mL)との混合物を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(20mg、33%)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z = 245.15 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.29 (dd, J = 13.1, 3.0 Hz, 1H), 2.90 (dd, J = 13.1, 10.7 Hz, 1H), 2.25 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 2.03 − 1.99 (m, 1H), 1.94 − 1.87 (m, 2H), 1.75 − 1.63 (m, 2H), 1.34 − 1.25 (m, 3H), 0.97 − 0.88 (m, 1H), 0.76 − 0.70 (m, 2H)。
【0479】
実施例25。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化110】
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【0480】
ステップA。エチル 2−(2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)アセタート。
【化111】
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【0481】
表題化合物を、文献の方法を用いて、2−シクロヘキセン−1−オンから出発して調製した(K. F. Podraza, R. L. Bassfield, J.Org.Chem., 54, 1989, 5919−5922)。−78℃のTHF(28.4mL、56.8mmol、1.1当量)中の2M LDAの溶液に、THF(10mL)中の2−シクロヘキセン−1−オン(4.93mL、51.0mmol、1当量)の溶液をアルゴン下で滴加した。溶液を15分間撹拌し、その後、THF(10mL)中のブロモ酢酸エチル(6.81mL、61.2mmol、1.2当量)の溶液を滴加し、得られた反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。その後、混合物をジエチルエーテルで希釈し、NHClの飽和溶液でクエンチした。混合物をおよそ0℃に昇温し、水層をエーテルで抽出した。ひとまとめにした有機抽出物をNHClの飽和溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜5:1)により精製して、所望の生成物(5.8g、62%)を黄色液として与えた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.93 (dddd, J = 9.7, 5.5, 2.4, 1.4 Hz, 1H), 5.99 (ddd, J = 10.0, 2.9, 1.1 Hz, 1H), 4.18 − 4.04 (m, 2H), 2.90 − 2.77 (m, 2H), 2.51 − 2.35 (m, 2H), 2.27 − 2.19 (m, 1H), 2.10 (dtdd, J = 13.1, 4.7, 2.5, 1.5 Hz, 1H), 1.79 (tdd, J = 13.3, 11.3, 5.1 Hz, 1H), 1.23 (dt, J = 8.9, 7.2 Hz, 3H)。
【0482】
ステップB。エチル 2−(2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート。
【化112】
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【0483】
ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(33mL、33mmol、2当量)およびHMPA(13mL)の溶液を、無水THF(60mL)中のCuBr×MeS(0.51g、2.47mmol、0.15当量)の懸濁液にアルゴン下、−78℃で15分間滴加した。−78℃で15分間撹拌した後、無水THF(30mL)中のエチル 2−(2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)アセタート(3.0g、16.5mmol、1.0当量)およびTMSCl(10.5mL、82.5mmol、5当量)の溶液を、30分間かけて滴加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。その後、混合物を飽和NHCl(100mL)でクエンチし、AcOEtで抽出した(100mLで3回)。有機層をMgSOで脱水し、濾過し濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1)により精製して、所望の生成物(全体的収率 2.06g、59%)をジアステレオ異性体の混合物として与えた。主なジアステレオ異性体を無色液体として単離し、次のステップで用いた。収率:1.45g。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.76 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.3 Hz, 1H), 5.02 − 4.92 (m, 2H), 4.09 (qd, J = 7.1, 4.4 Hz, 2H), 2.85 − 2.68 (m, 2H), 2.48 − 2.34 (m, 2H), 2.22 (td, J = 12.8, 1.0 Hz, 1H), 2.17 − 2.08 (m, 2H), 1.91 (ddd, J = 12.4, 5.9, 2.9 Hz, 1H), 1.62 − 1.52 (m, 1H), 1.41 (qd, J = 13.1, 3.5 Hz, 1H), 1.22 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
【0484】
ステップC。エチル 2−(2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート。
【化113】
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【0485】
2,2,2−トリフルオロエタノール(3mL)中のエチル 2−(2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート(1.45g、6.90mmol、1当量)および酢酸アンモニウム(2.13g、27.6mmol、4当量)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(1.50mL、13.8mmol、2当量)をシリンジで添加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を水(25mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(50mLで3回)。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 8:1〜2:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物として与えた(全体的収率1.81g、74%)。ESI+MS: m/z = 353.2 (M+1), 375.1 (M+Na)。主なジアステレオ異性体を白色固体として単離し、次のステップで用いた。収率:1.60g。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.06 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 5.71 (dddd, J = 17.1, 10.6, 6.4, 4.6 Hz, 1H), 5.00 − 4.87 (m, 2H), 4.22 − 4.06 (m, 2H), 3.13 − 2.98 (m, 2H), 2.53 (dd, J = 16.8, 3.4 Hz, 1H), 2.49 − 2.37 (m, 1H), 2.28 − 2.15 (m, 1H), 2.00 (s, 3H), 1.94 − 1.74 (m, 2H), 1.67 − 1.57 (m, 1H), 1.32 (s, 9H), 1.28 (td, J = 7.1, 6.1 Hz, 3H), 1.23 − 1.12 (m, 2H)。
【0486】
ステップD。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化114】
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【0487】
無水ジクロロメタン(15mL)中のエチル 2−(2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート(0.71g、2.0mmol、1当量)の溶液に、DIBAL−H(DCM中1M、6.2mL、6.2mmol、3.1当量)の溶液をアルゴン下、−78℃で滴加した。反応混合物を−78℃で撹拌し、TLC(ヘキサン:AcOEt 1:1)でモニタリングした。1時間後、反応混合物を氷酢酸(0.57mL、10.0mmol、5当量)でクエンチして、−78℃で10分間撹拌した。その後、ピロリジン(0.33mL、4.0mmol、2当量)を滴加し、冷却槽を除去した。15分後に、トリアセトキシボロヒドリド(1.70g、8.0mmol、4当量)を少しずつ添加し、得られた混合物を室温に昇温し、2時間撹拌した。この後、TLCテスト(DCM:MEOH 9:1)により、その場で生成されたアルデヒドの完全な変換が明らかとなった。混合物をジクロロメタンで希釈し、有機層を1N NaOHおよびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM:MEOH 20:1〜5:1)により精製して、対応する生成物を白色固体として与えた。収率:0.176g(25%)。ESI+MS: m/z = 364.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.73 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.03 − 4.87 (m, 2H), 3.26 − 3,11 (m, 1H), 2.85− 2.55 (m, 4H), 2.30 − 2.11 (m, 2H), 2.00 − 1.74 (m, 8H), 1.70 − 1.52 (m, 4H), 1.46 − 1.40 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.30−1.25 (m, 1H), 1.14 − 1.06 (m, 2H)。
【0488】
ステップE。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化115】
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【0489】
ジクロロメタン(1mL)中のdppe(6.2mg、0.0156mmol、0.06当量)と、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(5.2mg、0.0078mmol、0.03当量)との混合物を、アルゴンでフラッシュした(バブリング)。次に、DCM(1mL)(アルゴンでフラッシュ)中の1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(94mg、0.26mmol、1当量)および4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(75μL、0.52mmol、2当量)の溶液を滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、5%NaHCO(20mL)で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH 20:1〜5:1)により精製して、対応する生成物(62mg、49%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 492.4 (M+1), 410.3 (M−Pin)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.22 − 3,15 (m, 1H), 2.66− 2.54 (m, 4H), 2.12 − 2.05 (m, 2H), 1.98 − 1.72 (m, 10H), 1.70 − 1.54 (m, 6H), 1.44 − 1.38 (m, 1H), 1.32 (s, 9H), 1.24 (s, 12H), 1.17−1.11 (m, 1H), 0.95 − 0.89 (m, 2H)。
【0490】
ステップF。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0491】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(62mg、0.126mmol)と6N 水性HCl(10mL)との混合物を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−10%水中MeCN)により精製して、所望の生成物5.2mg(11%)を無色薄膜として与えた(6M HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)。ESI+MS: m/z = 313.3 (M+1), ESI−MS: m/z = 311.1 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.64−3.65 (m, 2H), 3.31 (td, J = 12.4, 4.7 Hz, 1H), 3.12 (td, J = 12.3, 5.1 Hz, 1H), 3.05 − 2.96 (m, 2H), 2.19−2.13 (m, 1H), 2.11−2.04 (m, 2H), 1.98−1.89 (m, 3H), 1.87−1.76 (m, 3H), 1.67−1.57 (m, 2H),1.54−1.46 (m, 1H), 1.32−1.24 (m, 2H), 1.22−1.15 (m, 1H), 0.90−0.81 (m, 1H) 0.75−0.68 (m, 2H)。
【化116】
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【0492】
実施例26。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化117】
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【0493】
ステップA。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化118】
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【0494】
無水ジクロロメタン(30mL)中のエチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、400mg、1.18mmol、1当量)の溶液に、DCM中の1M DIBAL−H(3.66mL、3.66mmol、3.1当量)の溶液をアルゴン下、−78℃で滴加した。反応混合物を−78℃で撹拌し、TLC(ヘキサン:AcOEt 1:1)によりモニタリングした。1時間後、反応混合物を氷酢酸(0.34mL、5.90mmol、5当量)でクエンチし、−78℃で10分間撹拌した。その後、DCM 10mL中の4,4−ジメチルピペリジン塩酸塩(441mg、2.96mmol、2.5当量)およびTEA(0.41mL、2.96mmol、2.5当量)の溶液を滴加し、冷却槽を除去した。15分後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.0g、4.72mmol、4当量)を少しずつ添加し、得られた混合物を室温に昇温し、その後、一晩撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、有機層を1N NaOHおよびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH 20:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(310mg、64%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 392.35 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.44 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.04 - 4.83 (m, 2H), 3.40 - 3.35 (m, 1H), 3.25 - 3.20 (m, 1H), 2.38 - 2.05 (m, 4H), 1.96 (s, 3H), 1.61 - 1.45 (m, 2H), 1.42 - 1.33 (m, 8H), 1.32 (s, 9H), 1.19 - 1.12 (m, 2H), 0.93 (s, 6H)。
【0495】
ステップB。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化119】
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【0496】
ジクロロメタン(3mL)中のdppe(18.3mg、0.046mmol、0.06当量)とビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(15.4mg、0.023mmol、0.03当量)との混合物を、アルゴンでフラッシュした(バブリング)。次に、別々に調製された、無水CHCl 3mL中の4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.22mL、1.53mmol、2当量)およびrac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(300mg、0.76mmol、1当量)の溶液を、連続して室温で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応混合物をDCMで希釈し、5%NaHCOで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 30:1〜9:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(230mg、58%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 520.5 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.43 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 3.52 − 3.46 (m, 1H), 3.43 - 3.37 (m, 1H), 3.20 (d, J = 13.2 Hz, 2H), 2.44 - 1.98 (m, 2H), 1.95 (s, 3H), 1.41−1.30 (m, 6H), 1.31 (s, 9H), 1.28 - 1.23 (m, 4H), 1.23 (s, 12H), 1.21 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 0.93 (s, 6H), 0.90−0.84 (m, 2H), 0.83 - 0.68 (m, 2H)。
【0497】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0498】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(100mg、0.19mmol、1当量)と6N 水性HCl(15mL)との混合物を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDOWEXイオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(28.9mg、44%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 341.35 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.58 - 3.43 (m, 2H), 3.42 - 3.35 (m, 1H), 3.27 - 3.14 (m, 2H), 3.12 − 3.05 (m, 1H), 2.33 - 2.27 (m, 1H), 2.24 - 2.16 (m, 1H), 2.01 - 1.87 (m, 3H), 1.83 - 1.74 (m, 2H), 1.73 - 1.66 (m, 3H), 1.42 - 1.30 (m, 3H), 1.08 (s, 3H), 1.06 (s, 3H), 1.04 - 0.96 (m, 1H), 0.85 - 0.78 (m, 2H)。
【0499】
実施例27。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化120】
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【0500】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化121】
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【0501】
エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、300mg、0.887mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(2.75mL、2.75mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.25mL、4.43mmol、5当量)、4−(4−クロロフェニル)−ピペリジン塩酸塩(515mg、2.22mmol、2.5当量)、TEA(0.31mL、2.22mmol、2.5当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.75g、3.55mmol、4当量)およびDCM(25mL)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH 20:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(324mg、73%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 474.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.28 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.29 - 7.25 (m, 2H), 7.12 - 7.07 (m, 2H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.01 - 4.87 (m, 2H), 3.45 (dd, J = 13.7, 10.6 Hz, 1H), 3.28 - 3.21 (m, 2H), 2.96 (d, J = 11.8 Hz, 2H), 2.56 - 2.50 (m, 1H), 2.27 (td, J = 11.9, 2.4 Hz, 1H), 2.22 - 2.11 (m, 2H), 2.01 (s, 3H), 1.97 - 1.90 (m, 2H), 1.69 - 1.61 (m, 2H), 1.62 - 1.57 (m, 2H), 1.41 - 1.32 (m, 2H), 1.33 (s, 9H), 1.28 - 1.07 (m, 2H)。
【0502】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化122】
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【0503】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(324mg、0.685mmol、1当量)、dppe(16.4mg、0.041mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(13.8mg、0.02055mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.20mL、1.37mmol、2当量)およびDCM(8mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、CHCl/MeOH 30:1〜9:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(251mg、61%、粘着性淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 602.5 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.26 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.30 - 7.25 (m, 2H), 7.12 - 7.08 (m, 2H), 3.51 - 3.41 (m, 2H), 3.30 - 3.18 (m, 2H), 3.01 - 2.91 (m, 1H), 2.57 - 2.48 (m, 1H), 2.31 - 2.21 (m, 1H), 2.15 - 2.06 (m, 2H), 2.01 (s, 3H), 1.98 - 1.85 (m, 2H), 1.69 - 1.57 (m, 4H), 1.54 (s, 9H), 1.41 - 1.32 (m, 2H), 1.32 (s, 12H), 1.28 - 1.07 (m, 2H), 1.02 - 0.89 (m, 2H), 0.88 - 0.73 (m, 2H)。
【0504】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0505】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(89.0mg、0.15mmol、1当量)および6N 水性HCl(8mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((4−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂(溶出剤0.1Nアンモニア)のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(15.6mg、25%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 423.3 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.48 - 7.43 (m, 2H), 7.37 - 7.32 (m, 2H), 3.86 - 3.80 (m, 1H), 3.77 - 3.71 (m, 1H), 3.42 − 3.38 (m, 1H), 3.31 - 3.23 (m, 2H), 3.16 - 3.08 (m, 1H), 3.03 - 2.95 (m, 1H), 2.34 - 2.28 (m, 1H), 2.27 - 2.15 (m, 3H), 2.10 - 1.90 (m, 5H), 1.85 - 1.75 (m, 1H), 1.43 - 1.31 (m, 3H), 1.08 - 0.98 (m, 1H), 0.85 - 0.80 (m, 2H)。
【0506】
実施例28。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化123】
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【0507】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化124】
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【0508】
エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、500mg、1.48mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(4.58mL、4.58mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.42mL、7.40mmol、5当量)、(3,4−ジクロロベンジル)メチルアミン(0.70g、3.70mmol、2.5当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.25g、5.92mmol、4当量)およびDCM(11mL)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH 20:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(410mg、57%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 468.35 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.57 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.44 - 7.31 (m, 2H), 7.07 (dd, J = 8.1, 2.0 Hz, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.06 - 4.82 (m, 2H), 3.66 - 3.51 (m, 2H), 3.24 (dd, J = 34.5, 13.2 Hz, 2H), 2.24 (s, 3H), 2.21 - 2.12 (m, 1H), 2.11 - 1.99 (m, 2H), 1.93 (s, 3H), 1.83 −1.77 (m, 1H), 1.64 - 1.57 (m, 1H), 1.44−1.37 (m, 1H), 1.28 (s, 9H), 1.20 - 1.12 (m, 2H)。
【0509】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化125】
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【0510】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(400mg、0.86mmol、1当量)、dppe(20.5mg、0.0516mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(17.3mg、0.0258mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.25mL、1.72mmol、2当量)およびDCM(4mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 40:1〜20:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(430mg、84%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 596.15 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.55 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.42 - 7.31 (m, 2H), 7.06 (dd, J = 8.1, 2.0 Hz, 1H), 3.61 - 3.52 (m, 2H), 3.22 (dd, J = 45.3, 13.1 Hz, 2H), 2.22 (s, 3H), 2.12 - 2.02 (m, 2H), 1.92 (s, 3H), 1.80 - 1.73 (m, 1H), 1.68 - 1.53 (m, 3H), 1.41 - 1.29 (m, 4H), 1.27 (s, 9H), 1.24 (s, 12H), 1.01 - 0.88 (m, 2H), 0.84 - 0.67 (m, 2H)。
【0511】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
【0512】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(40mg、0.067mmol、1当量)および6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((3,4−ジクロロベンジル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEXイオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(5−50%水中MeCN)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(9.7mg、35%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 417.35 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.93 - 7.61 (m, 2H), 7.46 (dd, J = 8.3, 1.9 Hz, 1H), 4.69 - 4.20 (m, 2H), 3.63 - 3.20 (m, 2H), 3.05 - 2.74 (m, 3H), 2.45 - 2.11 (m, 2H), 2.05 - 1.55 (m, 4H), 1.48 - 1.26 (m, 3H), 1.09 - 0.91 (m, 1H), 0.88 - 0.68 (m, 2H)。
【0513】
実施例29。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化126】
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【0514】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化127】
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【0515】
エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、300mg、0.887mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(2.75mL、2.75mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.25mL、4.43mmol、5当量)、イソインドリン塩酸塩(340mg、2.22mmol、2.5当量)、TEA(0.31mL、2.22mmol、2.5当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.75g、3.55mmol、4当量)を用いて、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜2:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(180mg、51%、粘着性無色固体)。ESI+MS: m/z = 398.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.27 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.21 (s, 4H), 5.74 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.01 - 4.91 (m, 2H), 4.10 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.90 - 3.84 (m, 2H), 3.23 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.58 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.28 - 2.19 (m, 1H), 2.12 - 2.05 (m, 1H), 1.88 - 1.80 (m, 1H), 1.67 (s, 3H), 1.62 - 1.54 (m, 2H), 1.50 - 1.46 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.25 - 1.18 (m, 2H)。
【0516】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化128】
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【0517】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(180mg、0.45mmol、1当量)、dppe(11mg、0.027mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(9mg、0.013mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.13mL、0.90mmol、2当量)およびDCM(6mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(抗体溶出、DCM/MeOH 100:1〜20:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(145mg、60%、粘着性無色固体)。ESI+MS: m/z = 526.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.24 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.20 (s, 4H), 4.09 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.88 (d, J = 11.4 Hz, 2H), 3.21 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.56 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 2.14 (dd, J = 13.8, 9.3 Hz, 1H), 1.90 (s, 1H), 1.83 - 1.78 (m, 1H), 1.65 (s, 3H), 1.49 - 1.40 (m, 2H), 1.33 (d, J = 5.9 Hz, 9H), 1.29 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 1.24 (d, J = 2.8 Hz, 12H), 1.04 - 0.93 (m, 2H), 0.89 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 0.86 - 0.68 (m, 3H)。
【0518】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0519】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(65mg、0.15mmol、1当量)、6N 水性HCl(20mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(イソインドリン−2−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(30mg、49%、オフホワイト色固体)。ESI+MS: m/z = 347.3 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.40 - 7.33 (m, 4H), 5.00 - 4.79 (m, 2H), 4.61 - 4.41 (m, 2H), 3.63 (s, 1H), 3.51 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 2.26 - 2.14 (m, 2H), 2.02 - 1.95 (m, 1H), 1.92 - 1.80 (m, 2H), 1.76 - 1.66 (m, 1H), 1.32 - 1.26 (m, 3H), 1.00 - 0.92 (m, 1H), 0.76 - 0.71 (m, 2H)。
【0520】
実施例30。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化129】
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【0521】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0522】
エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、500mg、1.48mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(4.58mL、4.58mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.42mL、7.40mmol、5当量)、ジエチルアミン(0.31mL、2.95mmol、2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.25g、5.92mmol、4当量)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH 20:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物dr=3:1として与えた(0.43g、82%、粘着性無色固体)。ESI+MS: m/z = 352.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.70, 7.69 [(2s, 1H,2種のジアステレオ異性体)], 8.39, 7.45 [(2s, 1H,2種のジアステレオ異性体)], 5.72 [(dddd, J = 17.1, 10.3, 6.5, 5.0 Hz, 1H,2種のジアステレオ異性体)], 5.01 - 4.96 [(m, 1H,2種のジアステレオ異性体)], 4.94 - 4.90 [(m, 1H,2種のジアステレオ異性体)], 3.76 - 3.52 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.26 - 3.12 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.68 (dq, J = 12.8, 7.3 Hz, 2H), 2.25 (dq, J = 12.8, 6.9 Hz, 2H), 2.17 (td, J = 13.3, 4.4 Hz, 1H), 2.07 (dd, J = 13.9, 1.9 Hz, 1H), 1.96, 1.91 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.83 - 1.70 (m, 1H), 1.54 (tdd, J = 10.5, 4.1, 1.9 Hz, 1H), 1.38 - 1.35 (m, 2H), 1.34, 1.31[ (2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.23 - 1.12 (m, 2H), 1.05 (t, J = 7.1 Hz, 6H)。
【0523】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドおよびrac−(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸
【化131】
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【0524】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(中間体1、200mg、0.57mmol、1当量)、dppe(13mg、0.034mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(11mg、0.017mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.20mL、1.42mmol、2.5当量)およびDCM(6mL)を用いて、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 50:1〜5:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(0.16g、82%)。ピナコールエステルとしての生成物(80mg、粘着性の淡黄色固体)。ESI+MS: m/z = 480.6 (M+1)。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによる精製の間に部分的に、ピナコールエステルが除去される。ボロン酸としての生成物(80mg、黄色がかった泡状物)。ESI+MS: m/z = 398.4 (M+ 1) H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.72, 10.69 [(2s, 1H,2種の回転異性体)], 8.37, 8.35 [(2s, 1H,2種の回転異性体)], 3.63 - 3.57 (m, 1H), 3.49 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 3.27 - 3.20 (m, 1H), 2.67 (dq, J = 14.2, 7.1, 6.5 Hz, 2H), 2.29 - 2.21 (m, 2H), 2.14 - 2.03 (m, 2H), 1.91, 1.90 [(2s, 3H,2種の回転異性体), 1.81 - 1.75 (m, 1H), 1.56 - 1.47 (m, 2H), 1.31(s, 9H), 1.24 (d, J = 17.2 Hz, 2H), 1.05 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.00 - 0.91 (m, 2H), 0.89 - 0.69 (m, 2H)。
【0525】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0526】
rac−(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸(80mg、0.20mmol、1当量)、6N 水性HClaq (20mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジエチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(60mg、80%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 301.4 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.34 - 3.05 (m, 6H), 2.26 - 2.21 (m, 1H), 2.08 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 1.92 - 1.85 (m, 2H), 1.79 (qd, J = 14.3, 13.7, 4.1 Hz, 1H), 1.75 - 1.66 (m, 1H), 1.28 (ddd, J = 12.2, 7.1, 3.6 Hz, 3H), 1.23 (q, J = 7.4 Hz, 6H), 0.96 - 0.88 (m, 1H), 0.72 (dd, J = 9.3, 7.0 Hz, 2H)。
【0527】
実施例31。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化132】
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【0528】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化133】
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【0529】
エチル rac−2−((1S,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート(中間体1、0.3g、0.88mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(2.74mL、2.74mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.25mL、4.42mmol、5当量)、ピペリジン(0.17mL、1.77mmol、2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.75g、3.54mmol、4当量)、無水DCM(30mL)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出 DCM:MeOH 100:1〜15:1)により精製して、対応する生成物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを単一ジアステレオ異性体として与えた(0.14g、43%。白色固体)。ESI+MS: m/z = 364.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.42 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.03 - 4.85 (m, 2H), 3.33 (ddd, J = 13.9, 10.7, 5.4 Hz, 1H), 3.22 (dt, J = 13.2, 2.3 Hz, 1H), 2.21 - 2.03 (m, 3H), 1.97 (s, 3H), 1.80 (dtt, J = 12.4, 4.1, 2.2 Hz, 1H), 1.64 - 1.40 (m, 10H), 1.38 - 1.34 (m, 2H), 1.32 (s, 9H), 1.14 (qd, J = 13.0, 4.0 Hz, 2H)。
【0530】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化134】
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【0531】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(0.14g、0.38mmol、1当量)、dppe(0.009g、0.02mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.008g、0.01.mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.073mL、0.50mmol、1.3当量)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 100:1〜10:1)により精製して、対応する生成物(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを単一ジアステレオ異性体として与えた(0.11g、58%、黄色固体)。ESI+MS: m/z = 492.5 (M+1), 410.4(M−Pin+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.41 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 3.40 - 3.29 (m, 1H), 3.25 - 3.18 (m, 1H), 2.73 - 2.41 (m, 2H), 2.39 - 2.13 (m, 2H), 2.13 - 2.02 (m, 2H), 1.96 (s, 3H), 1.82 - 1.74 (m, 1H), 1.61 - 1.51 (m, 7H), 1.51 - 1.38 (m, 2H), 1.34−1.32 (m, 3H), 1.31 (br s, 6H), 1.31 - 1.28 (m, 1H), 1.27 (s, 1H), 1.27 - 1.25 (m, 1H), 1.24 (s, 1H), 1.23 (s, 9H), 0.99 - 0.90 (m, 2H), 0.90 - 0.85 (m, 1H), 0.84 - 0.76 (m, 1H), 0.72 (ddd, J = 16.2, 11.2, 5.2 Hz, 1H)。
【0532】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0533】
化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(0.11g、0.22mmol、1当量)、6N 水性HCl(3mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(0.033g、43%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 313.1 (M+1). ESI−MS: m/z = 311.0 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.54 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 3.46 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 3.27 (dd, J = 13.6, 2.3 Hz, 1H), 3.08 (dd, J = 13.6, 10.6 Hz, 1H), 2.97 (td, J = 12.3, 3.2 Hz, 1H), 2.83 (td, J = 12.3, 3.1 Hz, 1H), 2.23 (ddd, J = 13.1, 3.2, 1.8 Hz, 1H), 2.19 - 2.09 (m, 1H), 1.95 - 1.83 (m, 4H), 1.80 (td, J = 13.0, 3.6 Hz, 1H), 1.77 - 1.71 (m, 2H), 1.71 - 1.62 (m, 2H), 1.53 - 1.36 (m, 1H), 1.35 - 1.21 (m, 3H), 0.92 (qd, J = 13.1, 3.9 Hz, 1H), 0.72 (dd, J = 9.0, 7.3 Hz, 2H)。
【0534】
実施例32。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸
【化135】
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【0535】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化136】
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【0536】
実施例26のステップAに記載された手順を利用して、エチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、500mg、1.48mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 40:1〜15:1)により精製して、所望の生成物を無色油状物として与えた(123mg、24%)。ESI+MS: m/z = 352.5 (M+1)H NMR (700 MHz, CDCl) δ 10.71 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 5.75 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 4.96 (ddt, J = 42.3, 10.4, 1.5 Hz, 2H), 3.64 - 3.56 (m, 1H), 3.24 (dt, J = 13.6, 2.5 Hz, 1H), 2.84 (h, J = 6.6 Hz, 1H), 2.25 (s, 3H), 2.22 - 2.15 (m, 1H), 2.10 - 2.04 (m, 2H), 1.92 (s, 3H), 1.86 - 1.79 (m, 1H), 1.55 - 1.50 (s, 1H), 1.40 - 1.35 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.22 - 1.14 (m, 2H), 1.02 (dd, J = 26.3, 6.6 Hz, 6H)。
【0537】
ステップB。rac−(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸
【化137】
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【0538】
実施例26のステップBに記載された手順を利用して、rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(120mg、0.34mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 40:1〜0:1)により精製して、所望の生成物(80mg、59%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 398.55 (M+1), 396.3 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.67 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 3.27− 3.18 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 2.16 - 2.06 (m, 2H), 1.94 (s, 3H), 1.83 - 1.75 (m, 1H), 1.44 - 1.34 (m, 2H), 1.33 (s, 9H), 1.30 - 1.22 (m, 4H), 1.11 - 0.92 (m, 8H), 0.91 - 0.72 (m, 3H)。
【0539】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸
【0540】
実施例26のステップCに記載された手順を利用して、rac−(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸(80mg、0.20mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をDOWEX(登録商標)のイオン交換クロマトグラフィーにより、白色固体としての所望の生成物(36mg、60%)に精製した。ESI+MS: m/z = 301.3 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.39 - 3.30 (m, 1H), 3.21 - 3.13 (m, 1H), 2.86 - 2.79 (m, 1H), 2.54 (s, 3H), 2.00 - 1.96 (m, 1H), 1.79 - 1.74 (m, 2H), 1.72 - 1.64 (m, 1H), 1.52 - 1.47 (m, 1H), 1.46 - 1.39 (m, 1H), 1.27 - 1.17 (m, 2H), 1.14 (dd, J = 6.7, 3.6 Hz, 6H), 0.97 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 0.92 - 0.83 (m, 1H), 0.69 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0541】
実施例33。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化138】
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【0542】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化139】
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【0543】
実施例26のステップAの調製に記載された手順を利用して、rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、150mg、0.44mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 20:1〜0:1))により精製して、所望の生成物30mg(19%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z =352.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.85 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 5.79 - 5.63 (m, 1H), 5.08 - 4.86 (m, 2H), 3.48 - 3.39 (m, 1H), 3.31 - 3.19 (m, 1H), 2.75 - 2.56 (s, 1H), 2.30 - 2.18 (m, 2H), 2.16 - 2.03 (m, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.90 - 1.76 (m, 1H), 1.45 - 1.40 (m, 2H), 1.35 (s, 9H), 1.22 - 1.16 (m, 1H), 1.12 (s, 9H)。
【0544】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化140】
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【0545】
実施例26のステップBの調製に記載された手順を利用して、rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(30mg、0.085mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 30:1〜0:1)により精製して、所望の生成物20mg(49%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z =480.45 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.19 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 6.26 (s, 1H), 3.04 - 2.95 (m, 1H), 2.95 - 2.87 (m, 1H), 2.70 - 2.58 (m, 1H), 2.56 - 2.48 (m, 1H), 2.09 (s, 3H), 1.89 - 1.80 (m, 1H), 1.70 - 1.63 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.38 (s, 9H), 1.34 - 1.28 (m, 2H), 1.24 (s, 12H), 1.20 - 1.14 (m, 1H), 1.13 - 0.97 (m, 2H), 0.91 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 0.85 - 0.70 (m, 2H)。
【0546】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0547】
実施例26のステップCの調製に記載された手順を利用して、表題化合物をrac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((tert−ブチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(17.5mg、0.036mmol)から調製した。粗生成物をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−10%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(2.2mg、16%)を白色固体として与えた(6M HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)。ESI+MS: m/z= 301.3 (M+1), 323.3 (M+Na)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.29 (dd, J = 13.0, 3.0 Hz, 1H), 2.86 (dd, J = 12.9, 10.2 Hz, 1H), 2.23 - 2.17 (m, 1H), 1.98 - 192 (m, 1H), 1.88 - 1.82 (m, 2H), 1.80 - 1.71 (m, 1H), 1.70 - 1.62 (m, 1H), 1.30 (s, 9H), 1.29 - 1.21 (m, 3H), 0.94 - 0.83 (m, 1H), 0.74 - 0.67 (m, 2H)。
【0548】
実施例34。rac−(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0549】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化142】
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【0550】
実施例26のステップAの調製に記載された手順を利用して、表題化合物をrac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、300mg、0.89mmol)から調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 20:1〜2:1)により精製して、所望の生成物85mg(26%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z =376.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.97 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 5.70 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.02 - 4.90 (m, 2H), 4.04 - 4.01 (m, 1H), 3.93 - 3.90 (m, 1H), 3.51 - 3.36 (m, 2H), 3.20 - 3.08 (m, 2H), 2.57 - 2.40 (m, 2H), 2.24 (s, 3H), 2.22 - 2.17 (m, 1H), 2.16 - 2.08 (m, 2H), 2.05 - 1.99 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 1.83 - 1.69 (m, 5H), 1.65 - 1.60 (m, 1H), 1.32 (s, 9H), 1.29 - 1.25 (m, 1H), 1.24 - 1.15 (m, 1H)。
【0551】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化143】
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【0552】
実施例26のステップBの調製に記載された手順を利用して、rac−(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(85mg、0.23mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 30:1〜0:1)により精製して、所望の生成物40mg(35%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z =504.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.00 (s, 1H), 8.45 (s,1H), 4.08 - 4.02 (m, 1H), 3.95 - 3.90 (m, 1H), 3.56 - 3.50 (m, 1H), 3.47 - 3.41 (m, 1H), 3.21 - 3.12 (m, 2H), 2.60 - 2.52 (m, 1H), 2.51 - 2.44 (m, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.23 - 2.06 (m, 4H), 1.82 - 1.71 (m, 5H), 1.67 - 1.61 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.27 (s, 12H), 1.24 - 1.20 (m, 1H), 1.14 - 1.07 (m, 1H), 1.04 - 0.97 (m, 1H), 0.95 - 0.88 (m, 1H), 0.86 - 0.79 (m, 1H), 0.77 - 0.70 (m, 1H)。
【0553】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0554】
実施例26のステップCの調製に記載された手順を利用して、rac−(1R,2S,5R)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イルメチル)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(40mg、0.079mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(22mg、70%)を白色固体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)。ESI+MS: m/z = 325.25 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.12 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 13.8, 3.0 Hz, 1H), 3.03 (dd, J = 13.8, 10.1 Hz, 1H), 2.22 - 2.18 (m, 1H), 2.12 - 2.06 (m, 1H), 2.05 - 1.91 (m, 5H), 1.91 - 1.85 (m, 1H), 1.85 - 1.72 (m, 5H), 1.71 - 1.63 (m, 1H), 1.31 - 1.19 (m, 3H), 0.92 (qd, J = 12.8, 3.8 Hz, 1H), 0.72 (dd, J = 9.0, 7.3 Hz, 2H)。
【0555】
実施例35。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化144】
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【0556】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化145】
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【0557】
実施例101のステップAの調製に記載された手順を利用して、rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、300mg、0.89mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:1〜90:1)により精製して、所望の生成物88mg(24%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 412.45 (M+1), 434.5 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.29 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.17 - 7.09 (m, 3H), 7.06 - 7.01 (m, 1H), 5.73 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.06 - 4.87 (m, 2H), 3.83 - 3.73 (m, 1H), 3.67 - 3.52 (m, 2H), 3.24 - 3.18 (m, 1H), 3.03 - 2.95 (m, 1H), 2.92 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.70 - 2.60 (m, 1H), 2.36 - 2.29 (m, 1H), 2.25 - 2.16 (m, 1H), 2.14 - 2.05 (m, 1H), 1.87 - 1.80 (m, 1H), 1.75 - 1.64 (m, 1H), 1.60 (s, 3H), 1.46 - 1.40 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.26 - 1.15 (m, 2H)。
【0558】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化146】
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【0559】
実施例26のステップBの調製に記載された手順を利用して、rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(85mg、0.206mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:1〜0:1)により精製して、所望の生成物78mg(70%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 540.7 (M+1), 562.65 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.26 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.16 - 7.12 (m, 2H), 7.11 - 7.08 (m, 1H), 7.05 - 7.03 (m, 1H), 3.80 - 3.72 (m, 1H), 3.68 - 3.59 (m, 1H), 3.62 - 3.53 (m, 1H), 3.51 - 3.47 (m, 1H), 3.23 - 3.18 (m, 1H), 3.03 - 2.94 (m, 1H), 2.91 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.69 - 2.57 (m, 1H), 2.33 - 2.28 (m, 1H), 2.17 - 2.10 (m, 1H), 1.83 - 1.78 (m, 1H), 1.71 - 1.64 (m, 1H), 1.59 (s, 3H), 1.42 - 1.37 (m, 1H), 1.32 (s, 9H), 1.31 - 1.28 (m, 1H), 1.24 (s, 12H), 1.03 - 0.94 (m, 2H), 0.91 - 0.78 (m, 2H), 0.77 - 0.69 (m, 1H)。
【0560】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
実施例26のステップCの調製に記載された手順を利用して、(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(78mg、0.145mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をDOWEX(登録商標)でのイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(3.1mg、5%)を白色固体として与えた(6N HClでの酸性化の後)。ESI+MS: = 361.4 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.46 - 7.14 (m, 4H), 4.63 - 4.54 (m, 1H), 4.43 - 4.24 (m, 1H), 3.89 - 3.74 (m, 1H), 3.52 - 3.44 (m, 1H), 3.44 - 3.05 (m, 4H), 2.29 - 2.20 (m, 2H), 1.93 - 1.83 (m, 3H), 1.79 - 1.68 (m, 1H), 1.34 - 1.22 (m, 3H), 1.02 - 0.91 (m, 1H), 0.77 - 0.70 (m, 2H)。
【0561】
実施例36。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化147】
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【0562】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化148】
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【0563】
rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、400mg、1.18mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(3.66mL、3.66mmol、3.1当量)、氷酢酸(337μL、5.9mmol、5当量)、2,2,2−トリフルオロエチルアミン塩酸塩(480mg、3.54mmol、3当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.0g、4.72mmol、4当量)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 2:1〜1:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(50mg、11%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 378.2 (M+1); ESI−MS: m/z = 376.1 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.21 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 5.71 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 4.99 - 4.91 (m, 2H), 3.57 (t, J = 10.8 Hz, 1H), 3.25 - 3.20 (m, 3H), 3.18 - 3.07 (m, 1H), 2.79 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 2.16 (qd, J = 13.3, 4.3 Hz, 1H), 2.10 - 2.02 (m, 1H), 1.93 (s, 3H), 1.85 - 1.76 (m, 1H), 1.51 - 1.46 (m, 1H), 1.45 - 1.39 (m, 1H), 1.32 (s, 8H), 1.20 - 1.10 (m, 2H)。
【0564】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化149】
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【0565】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(40mg、0.11mmol、1当量)、dppe(2.5mg、0.006mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(2.1mg、0.003mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(23μL、0.16mmol、1.5当量)およびDCM(2mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜1:2)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(40mg、56%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 506.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.18 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 3.61 - 3.55 (m, 1H), 3.29 - 3.17 (m, 2H), 3.17 - 3.08 (m, 1H), 2.76 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 2.08 (qd, J = 13.1, 4.3 Hz, 1H), 1.92 (s, 3H), 1.81 - 1.72 (m, 1H), 1.66 - 1.57 (m, 1H), 1.49 - 1.38 (m, 2H), 1.36 - 1.31 (m, 1H), 1.31 (s, 9H), 1.23 (s, 12H), 1.03 - 0.86 (m, 3H), 0.80 (ddd, J = 17.1, 11.0, 6.1 Hz, 1H), 0.72 (ddd, J = 16.0, 11.0, 5.5 Hz, 1H)。
【0566】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩。
【0567】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボキサミド(30mg、0.06mmol、1当量)および6N 水性HCl(2mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣を分取HPLC(0.1−5%水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(0.8mg、3%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 309.2 (M−18)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.30 - 4.22 (m, 1H), 4.15 - 4.03 (m, 1H), 3.98 (dd, J = 11.0, 5.8 Hz, 1H), 3.38 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.61 - 2.55 (m, 1H), 2.39 - 2.32 (m, 1H), 2.19 - 2.13 (m, 1H), 1.82 - 1.75 (m, 1H), 1.47 - 1.36 (m, 3H), 1.34 - 1.27 (m, 1H), 1.17 - 1.08 (m, 1H), 1.07 - 0.99 (m, 1H), 0.86 - 0.80 (m, 2H)。
【0568】
実施例37。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化150】
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【0569】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド
【化151】
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【0570】
無水ジクロロメタン(20mL)中のエチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラート(中間体1、317mg、0.94mmol、1当量)の溶液に、DCM中の1M DIBAL−Hの溶液(2.80mL、2.80mmol、2.98当量)をアルゴン下、−78℃で滴加した。反応物を−78℃で撹拌し、TLC(ヘキサン:AcOEt 1:5)によりモニタリングした。1時間後、反応混合物を氷酢酸(268μL、4.70mmol、5当量)でクエンチし、−78℃で10分間撹拌した。その後、p−メトキシ−N−メチルアニリン(258mg、1.88mmol、2当量)を滴加し、冷却槽を除去した。15分後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(798mg、3.76mmol、4当量)を少しずつ添加し、得られた混合物を室温に昇温し、その後、一晩撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、有機層を1N NaOH(10mL)およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM:MeOH 1:0〜3:1)により精製して、対応する生成物rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを単一ジアステレオ異性体として与えた(収率:212mg、54%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 416.50 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.99 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 6.90 - 6.86 (m, 2H), 6.85 - 6.82 (m, 2H), 5.72 (ddd, 1H, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz), 4.98 (dt, 1H, J = 17.3, 1.5 Hz), 4.92 (dt, 1H, J = 10.4, 1.7 Hz), 4.14 - 4.07 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.20 (dt, 1H, J = 13,4, 2.4 Hz), 2.89 (dd, 1H, J = 14.7, 2.35 Hz), 2.80 (s, 3H), 2.18 (qd, 1H, J = 13.2, 4.4Hz), 2.14 - 2.08 (m, 1H), 1.86 - 1.81 (m, 1H), 1.79 - 1.73 (m, 4H), 1.53 - 1.47 (m, 1H), 1.36 (s, 9H), 1.18 (qd, 1H, J = 12.9, 4.4 Hz)。
【0571】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド
【化152】
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【0572】
ジクロロメタン(5mL)中のdppe(12.2mg、0.031mmol、0.06当量)とビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(10.3mg、0.015mmol、0.03当量)との混合物を、アルゴンでフラッシュした(バブリング)。次に、別々に調製された、無水CHCl(5mL)中の4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.11μL、0.76mmol、1.5当量)およびrac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(212mg、0.51mmol、1当量)の溶液を、連続して室温で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。生成物を真空濃縮し、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 1:0〜3:1)により精製して、rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを与えた(41mg、15%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 543.95 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.94 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 6.88 - 6.85 (m, 2H), 6.85 - 6.81 (m, 2H), 4.15 −4.10 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.49 (d, 1H, , J = 5.2 Hz), 3.20 - 3.16 (m, 1H), 2.86 (dd, 1H, J = 14.9, 2.1 Hz), 2.79 (s, 3H), 2.10 (qd, , 1H, J = 13.3, 4.1 Hz), 1.84 - 1.79 (m, 1H), 1.78 - 1.72 (m, 4H), 1.48 - 1.43 (m, 1H), 1.35 (s, 9H), 1.34 - 1.25 (m, 3H), 1.23 (s, 12H), 0,85 - 0,78 (m, 2H)。
【0573】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0574】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(41mg、0.075mmol、1当量)と6N 水性HCl(15mL)との混合物を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(勾配溶出、5−50%、HO中のMeCN)により精製し、6N HClにより酸性化しフリーズドライして、rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を与えた(4.7mg、17%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 365.25 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.60 - 7.56 (m, 2H), 7.25 - 7.21 (m, 2H), 3.95 - 3.88 (m, 4H), 3.61 (dd, 1H, J = 10.8, 13.1), 3.34 (s, 3H), 2.27 - 2.21 (m, 1H), 1.96 - 1.81 (m, 3 H), 1.78 - 1.71 (m, 1H), 1.71 - 1.63 (m, 1H), 1.35 - 1.26 (m, 2H), 1.22 - 1.18 (m ,1H), 1.18 - 1.12 (m, 1H), 0,81 - 0,74 (m, 2H)。
【0575】
実施例38。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸
【化153】
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【0576】
ステップA。(1R,2S,5R)−(+)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化154】
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【0577】
エチル (1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体2、2.5g、7.39mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(22.9mL、22.9mmol、3.1当量)、氷酢酸(2.1mL、36.93mmol、5当量)、THF中のジメチルアミンの2M溶液(7.40mL、14.77mmol、2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(6.26g、29.55mmol、4当量)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 50:1〜10:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(1.69g、70%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 324.2 (M+1). [α] = +114.95 (c = CHCl中で0.455). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.22 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 4.97 (dt, J = 17.3, 1.5 Hz, 1H), 4.93 - 4.88 (m, 1H), 3.40 (dd, J = 13.4, 10.6 Hz, 1H), 3.21 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 2.25 (s, 6H), 2.19 - 2.06 (m, 2H), 1.99 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 1.90 (s, 3H), 1.82 - 1.78 (m, 1H), 1.56 - 1.50 (m, 1H), 1.39 - 1.35 (m, 1H), 1.33 (s, 9H), 1.21 - 1.11 (m, 2H)。
【0578】
ステップB。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドおよび(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸。
【化155】
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【0579】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(1.59g、4.91mmol、1当量)、dppe(0.12g、0.29mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.10g、0.15mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.78mL、12.29mmol、2.5当量)およびDCM(60mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドおよび(2−((1R,3R,4S)−(+)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 40:1〜5:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(1.49g、68%)。
【0580】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド:0.86g、粘着性淡黄色固体。ESI+MS: m/z = 452.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.21 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 3.45 - 3.38 (m, 1H), 3.19 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 2.24 (s, 6H), 2.15 - 2.03 (m, 1H), 2.00 - 1.94 (m, 1H), 1.89 (s, 3H), 1.86 - 1.74 (m, 1H), 1.56 - 1.44 (m, 2H), 1.31 (s, 12H), 1.30 - 1.24 (m, 2H), 1.23 (s, 9H), 1.22 - 1.20 (m, 1H), 1.01 - 0.90 (m, 2H), 0.76 (ddd, J = 47.1, 10.9, 5.4 Hz, 2H)。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーでの精製の間に、ピナコールボロン酸エステルが部分的に脱保護されて、遊離ボロン酸(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸:0.63g、黄色泡状物を与えた。[α] = +48.15 (c = CHCl中で0.34). ESI+MS: m/z = 370.2(M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.24 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 4.57 - 4.54 (m, 1H), 3.46 - 3.36 (m, 1H), 3.23 - 3.14 (m, 1H), 2.47 - 2.30 (m, 1H), 2.24 (s, 6H), 2.15 - 2.03 (m, 2H), 1.98 (dt, J = 15.6, 6.6 Hz, 1H), 1.90 (s, 3H), 1.81 - 1.74 (m, 1H), 1.67 - 1.60 (m, 2H), 1.33 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 1.31 (s, 9H), 1.29 - 1.25 (m, 2H), 0.99 (dd, J = 14.1, 9.4 Hz, 2H), 0.89 - 0.70 (m, 1H)。
【0581】
ステップC。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸
【0582】
(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸(0.63g、1.70mmol、1当量)、6N 水性HCl(40mL)を用いて、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸を得た。粗生成物をDowex(登録商標)50WX8イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、所望の生成物を白色固体として与えた(0.43g、73%)。ESI+MS: m/z = 273.3 (M+1). [α] = −44.8 (c = HO中で0.125). H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 2.87 (dd, J = 13.1, 9.5 Hz, 1H), 2.63 (dd, J = 13.2, 4.7 Hz, 1H), 2.46 (s, 6H), 2.00 (ddd, J = 13.0, 3.5, 1.9 Hz, 1H), 1.81 - 1.72 (m, 2H), 1.59 (dddt, J = 16.5, 12.8, 10.4, 3.4 Hz, 2H), 1.54 - 1.48 (m, 1H), 1.22 (ddt, J = 11.5, 6.9, 2.9 Hz, 2H), 1.01 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 0.88 (qd, J = 12.9, 4.2 Hz, 1H), 0.72 - 0.67 (m, 2H)。
【0583】
(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩。
【0584】
6N 水性HClでの(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸の処理と、続く凍結乾燥により、二塩酸塩を白色固体として定量的収率で与えた。ESI+MS: m/z = 273.3 (M+1). [α] = +6.98 (c = HO中で0.345). H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.27 (dd, J = 13.3, 2.6 Hz, 1H), 3.23 - 3.16 (m, 1H), 2.90 (s, 3H), 2.84 (s, 3H), 2.25 (d, J = 14.9 Hz, 1H), 2.13 (s, 1H), 1.87 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 1.82 - 1.75 (m, 1H), 1.71 - 1.62 (m, 1H), 1.33 - 1.25 (m, 3H), 0.98 - 0.90 (m, 1H), 0.72 (dd, J = 9.1, 7.3 Hz, 2H)。
【0585】
実施例39。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化156】
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【0586】
ステップA。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0587】
エチル (1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体2、400mg、1.18mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(3.66mL、3.66mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.34mL、5.90mmol、5当量)、N−ベンジルメチルアミン(0.38mL、2.95mmol、2.5当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.0g、4.72mmol、4当量)およびDCM(30mL)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH 20:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(418mg、84%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 400.3 (M+1) H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.92 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.37 - 7.18 (m, 5H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.04 - 4.85 (m, 2H), 3.59 (dd, J = 13.5, 9.8 Hz, 2H), 3.29 (dd, J = 88.2, 13.0 Hz, 2H), 2.21 (s, 3H), 2.19 - 2.13 (m, 2H), 2.12 - 2.03 (m, 1H), 1.85 (s, 3H), 1.82 - 1.76 (m, 1H), 1.64 - 1.57 (m, 1H), 1.43 - 1.38 (m, 1H), 1.29 (s, 9H), 1.19 - 1.11 (m, 2H)。
【0588】
ステップB。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化158】
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【0589】
化合物(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(405mg、1.01mmol、1当量)、dppe(24.1mg、0.0606mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(20.4mg、0.0303mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.3mL、2.02mmol、2当量)およびDCM(6mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 40:1〜20:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(387mg、72%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 528.45 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.94 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.37 - 7.18 (m, 5H) , 3.64 - 3.56 (m, 2H), 3.37 - 3.18 (m, 2H), 2.20 (s, 3H), 2.17 - 2.05 (m, 2H), 1.84 (s, 3H), 1.71 - 1.66 (m, 4H), 1.41 - 1.29 (m, 2H), 1.28 (s, 9H), 1.23 (s, 12H), 1.03 - 0.90 (m, 2H), 0.85 - 0.68 (m, 2H)。
【0590】
ステップC。(1R,2S,5R)−1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化159】
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【0591】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(145mg、0.275mmol、1当量)および6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物(1R,2S,5R)−1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣を分取HPLC(5−30%水中MeCN)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(51.2mg、53%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 349.25 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.74 - 7.26 (m, 5H), 4.35 (dd, J = 76.1, 13.0 Hz, 2H), 3.33 - 3.11 (m, 2H), 2.87 (s, 3H), 2.37 - 2.16 (m, 1H), 2.10 - 1.83 (m, 2H), 1.82 - 1.37 (m, 3H), 1.36 - 1.15 (m, 3H), 1.00 - 0.81 (m, 1H), 0.76 - 0.63 (m, 2H)。
【0592】
ステップD。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0593】
(1R,2S,5R)−1−アミノ−2−((ベンジル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩(45mg、0.13mmol、1当量)を、無水EtOH 2mL中に溶解し、アルゴンでフラッシュした。次に、10%湿性Pd/C 8mgを添加し、得られた混合物を水素雰囲気下(バルーン)で3時間撹拌した。その後、混合物をCeliteのパッドで濾過し(無水EtOHabsで数回洗浄)、溶媒を蒸発させた。残渣を水に溶解し、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(21.7mg、65%、白色固体)ESI+MS: m/z = 259.15 (M+1). [α] = −39.8 (c = HO中で0.125). H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.48 (m, 1H), 3.31 - 3.25 (m, 1H), 2.94 (s, 3H), 2.53 - 2.43 (m, 1H), 2.33 - 2.25 (s, 1H), 2.17 - 2.08 (m, 3H), 2.05 - 1.95 (m, 1H), 1.94 - 1.85 (m, 1H), 1.56 - 1.48 (m, 3H), 1.21 - 1.13 (m, 1H), 1.00 - 0.92 (m, 2H)。
【0594】
実施例40。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化160】
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【化161】
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【0595】
ステップA。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((フェニルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド
【化162】
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【0596】
無水ジクロロメタン(10mL)中のエチル rac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラート(中間体1、100mg、0.30mmol、1当量)の溶液に、DCM中の1M DIBAL−H(0,92mL、0.92mmol、3.1当量)をアルゴン下、−78℃で滴加した。次に、アニリン(54μL、0.60mmol、2当量)および氷酢酸(85μL、1.48mmol、5当量)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(254mg、1.2mmol、4当量)を添加した。反応混合物をDCM(10mL)で希釈し、1M NaOH(10mLで2回)、ブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 1:0〜50:1)により精製して、(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((フェニルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを単一ジアステレオ異性体として与えた(収率 137mg、100%、白色固体)。ESI+MS: m/z =385.50 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.13 - 8.06 (m, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.24 - 7.20 (m, 2H), 6.82 (t, 1H, J = 7.3 Hz), 6.71 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 5.73 (ddd, 1H, J = 10.6, 6.4, 3.9 Hz), 4.99 (dt, 1H, J = 17.3, 1.5 Hz), 4.94 (dt, 1H, J = 10.4, 1.4 Hz), 4.01 - 3.88 (m, 1H), 3.15 - 3.06 (m, 2H), 2.19 - 2.09 (m, 2H), 1.89 - 1.83 (m, 1H), 1.83 - 1.76 (m, 4H), 1.73 - 1.67 (m, 1H), 1.36 (s, 9H), 1.33 - 1.18 (m, 3H)。
【0597】
ステップB。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド
【化163】
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【0598】
無水ジクロロメタン(10mL)中のrac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((フェニルアミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(222mg、0.60mmol、1当量)の溶液に、ホルマリン(231μL、3.00mmol、5当量)および氷酢酸(34μL、0.60mmol、1当量)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(381mg、1.80mmol、3当量)を添加し、3日間撹拌した。次に、反応混合物を5% NaHCO(10mL)でクエンチし、層を分離した。水層をジクロロメタンで洗浄し(10mLで3回)ひとまとめにした有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮し、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(収率264mg、23%、白色固体)。ESI+MS: m/z =385.50 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.30 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.28 − 7.24 (m, 2H), 6.89 - 6.83 (m, 3H), 5.73 (ddd, 1H, J = 7.3, 17.1, 6.5 Hz), 4.99 (dt, 1H, J = 17.3, 1.5 Hz), 4.93 (dt, 1H, J = 10.4, 1.4 Hz), 4.22 (dd, 1H, J = 15.1, 10.2 Hz), 3.17 (dt, 1H, J = 13.3, 2.3 Hz), 3.04 (dd, 1H, J = 15.1, 3.0 Hz), 2.89 (s, 3H), 2.18 (dq, 1H, J = 13.3, 4.3 Hz), 2.16 - 2.08 (m, 1H), 1.90 - 1.83 (m, 2H), 1.69 (s, 3H), 1.58 - 1.52 (m, 2H), 1.38 (s, 9H), 1.30 − 1.17 (m, 2H)。
【0599】
ステップC。rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド
【化164】
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【0600】
ジクロロメタン(5mL)中のdppe(13.1mg、0.033mmol、0.06当量)とビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(11.1mg、0.016mmol、0.03当量)との混合物を、アルゴンでフラッシュした(バブリング)。続いて、別々に調製された、無水CHCl(5mL)中の4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.12μL、0.83mmol、1.5当量)および(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(211mg、0.55mmol、1当量)の溶液を、連続して室温で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。濃縮後、粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 1:0〜4:1)により精製して、rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを与えた(161mg、57%、黄色液)。ESI+MS: m/z = 514.70 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.29 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.27 - 7.23 (m, 2H), 6.88 - 6.81 (m, 3H), 4.23 (dd, 1H, J = 15.1, 10.8 Hz), 3.14 (d, 1H, J = 13.4 Hz), 3.01 (dd, 1H, J = 15.1, 3.1 Hz), 2.88 (s, 3H), 2.08 (dq, 1H, J = 8.6, 4.5 Hz), 1.92 − 1.80 (m, 2H), 1.66 (s, 3H), 1.55 - 1.49 (m, 1H), 1.36 (s, 9H), 1.35 - 1.28 (m, 3H), 1.23 (s, 12H), 1.05 (dd, 1H, J = 12.1, 13.3 Hz), 0.98 (dq, 1H, J = 13.1, 4.6 Hz), 0.85−0.78 (m, 1H), 0.76 - 0.70 (m, 1H)。
【0601】
ステップD。rac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0602】
rac−(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((メチル(フェニル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(160mg、0.19mmol、1当量)と6N 水性HCl(15mL)との混合物を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDowex(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、所望の生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(22.9mg、18%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 335.50 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.27 - 7.68 (m, 2H), 7.68 - 7.64 (m, 1H), 7.63 - 7.60 (m, 2H), 3.97 (dd, 1H, J = 13.6, 2.5 Hz), 3.65 (dd, 1H, J = 10.6, 13.4 Hz), 2.36 (s, 3H), 2.26 - 2.21 (m, 1H), 1.96 - 1.82 (m, 3H), 1.79 - 1.72 (m, 1H), 1.72 - 1.66 (m, 1H), 1.34 - 1.26 (m, 2H), 1.14 (t, 1H, J = 12.6 Hz), 0.82 - 0.72 (m, 3H)。
【0603】
実施例41。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【化165】
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【0604】
ステップA。エチル 5,5−ジメチル−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−カルボキシラート
【化166】
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【0605】
4,4−ジメチルシクロヘキセノン(2.6mL、20.13mmol、1当量)、クロロギ酸エチル(2.3mL、24.15mmol、1.2当量)、n−BuLi(ヘキサン中2.5M)(12.1mL、30.19mmol、1.5当量)、ジイソプロピルアミン(4.2mL、30.19mmol、1.5当量)、4−ジメチルアミノピリジン(0.12g、1mmol、0.05当量)、無水THF(45mL)を用い、中間体1の合成のステップAと同様の手法で、表題化合物エチル 5,5−ジメチル−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−カルボキシラートを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 200:1〜10:1)により精製して、対応する生成物エチル 5,5−ジメチル−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−カルボキシラートを与えた(1.28g、32%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 197.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.10 - 6.03 (m, 1H), 5.86 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 4.25 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.35−1.31 (m, 3H), 1.29 (t, J = 7.11, 3H), 1.23 (s, 3H), 1.22 (s, 3H)。
【0606】
ステップB。エチル 5,5−ジメチル−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラート
【化167】
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【0607】
エチル 5,5−ジメチル−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−カルボキシラート(1.0g、5.30mmol、1当量)、ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(18.5mL、18.50mmol、3.5当量)、HMPA(3.7mL、21.20mmol)、CuBr×MeS(0.16g、0.80mmol、0.15当量)、およびTMSCl(3.4mL、26.5mmol、5当量)、無水THF(23mL+11mL)を用い、中間体1の合成のステップBと同様の手法で、ジアステレオ異性体混合物としての表題化合物エチル 5,5−ジメチル−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラートを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 200:1〜20:1)により精製して、対応する生成物エチル 5,5−ジメチル−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラートをジアステレオ異性体混合物(dr=3:2)として与えた(0.1g、8%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 225.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.76 (ddd, J = 17.0, 10.4, 8.4 Hz, 1H), 5.23 - 4.92 (m, 2H), 4.24 (dtq, J = 10.8, 7.4, 3.8 Hz, 2H), 2.39, 2.36 [(2d, J = 5.7 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体 )], 2.26−2.22 (m, 1H), 2.17 - 2.10 (m, 2H), 2.07−2.04 (m, 1H), 1.33 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.30 (dd, J = 16.9, 7.1 Hz, 1H), 0.99 (s, 3H), 0.87 (s, 3H)。
【0608】
ステップC。エチル 2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−5,5−ジメチル−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラート
【化168】
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【0609】
エチル 5,5−ジメチル−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラート(dr=3:2)(0.1g、0.45mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(0.14g、1.78mmol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(0.1mL、0.89mmol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(1.6mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物エチル 2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−5,5−ジメチル−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 50:1〜1:1)により精製して、対応する生成物エチル 2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−5,5−ジメチル−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラートを2種のジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(0.66g、40%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 367.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.11 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 5.78 - 5.59 (m, 1H), 5.12 - 4.90 (m, 2H), 4.24, 4.16 [(2dq, J = 10.8, 7.1 Hz,; J = 10.9, 7.1 Hz, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.00 (dd, J = 14.4, 3.0 Hz, 1H), 2.54 (dd, J = 13.0, 4.2 Hz, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.99 - 1.94 (m, 1H), 1.90−1.84 (m, 1H), 1.83 - 1.71 (m, 1H), 1.50 (s, 3H), 1.31 (s, 9H), 1.19 - 1.08 (m, 1H), 0.93 (s, 3H), 0.85 (s, 3H)。
【0610】
ステップD。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチル−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化169】
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【0611】
エチル 2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−5,5−ジメチル−4−ビニルシクロヘキサンカルボキシラート(dr=1:1)(0.6g、0.17mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(0.5mL、0.52mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.05mL、0.83mmol、5当量)、ジメチルアミン(THF中2N)(0.17mL、0.33mmol、2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.14g、0.07mmol、4当量)、無水DCM(5mL)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物を1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチル−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出 DCM:MeOH 100:1〜10:1)により精製して、対応する生成物1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチル−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドをジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(34mg、58%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 352.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.14 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 5.68 (ddd, J = 17.1, 10.4, 8.5 Hz, 1H), 5.03 - 4.93 (m, 2H), 3.49 - 3.35 (m, 1H), 2.97 -2.92 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.28 (s, 3H), 2.21 - 2.19 (m, 1H), 2.14 - 2.06 (m, 1H), 1.99 - 1.95 (m, 1H), 1.92 (s, 3H), 1.88 - 1.78 (m, 1H), 1.62 - 1.59 (m, 1H), 1.53 (s, 3H), 1.34 (s, 9H), 1.02, 1.00 [(2d, J = 3.9 Hz, J = 4.0 Hz, 1H 2種のジアステレオ異性体)], 0.91 (s, 3H), 0.89 (s, 3H)。
【0612】
ステップE。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチル−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化170】
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【0613】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチル−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(dr=1:1)、(0.034g、0.1mmol、1当量)、dppe(2.5mg、0.006mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(2mg、0.003mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.018mL、0.013mmol、1.3当量)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物を、任意のさらなる精製を行わずに次のステップで用いた(粗製の混合物134mg、約11%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 480.4 (M+1)
【0614】
ステップF。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【0615】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチル−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(粗製、134mg、0.28mmol、1当量)、6N 水性HCl(1.5mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。残渣を分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)と、次のDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩を2種のジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(2.5mg、2%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 301.2 (M+1). ESI−MS: m/z = 299.1 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.27 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 3.18 (t, J = 12.7 Hz, 1H), 2.90 (s, 3H), 2.82 (s, 3H), 2.39 - 2.21 (m, 1H), 2.20−2.19 (m, 1H), 2.17−2.10 (m, 1H), 1.82 - 1.73 (m, 1H), 1.71 - 1.62 (m, 1H), 1.48 (td, J = 10.1, 9.0, 5.6 Hz, 3H), 1.28 - 1.17 (m, 1H), 0.95 (s, 3H), 0.81 (s, 3H), 0.63 - 0.53 (m, 1H)。
【0616】
実施例42。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(1−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化171】
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【0617】
ステップA。tert−ブチル(1−(2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)エチル)カルバマート
【化172】
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【0618】
無水THF(91mL)中のジイソプロピルアミン(11.76mL、83.22mmol)の溶液に、THF中のn−BuLi(2.5M、33.3mL、83.22mmol)の溶液をアルゴン下、−78℃で滴加した。反応混合物を室温に昇温し、15分間撹拌し、−78℃に冷却した。2−シクロヘキセン−1−オン(4g、41.61mmol)を滴加し、混合物をこの温度で1時間撹拌した。次に、THF(53mL)中のtert−ブチル−(1−トシルエチル)カルバマート(12.46g、41.61mmol)の溶液を滴加し、反応物を−78℃で1.5時間撹拌した。その後、混合物を飽和NHCl(150mL)でクエンチし、有機層を回収した。水層を酢酸エチルで抽出した(100mLで3回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物を、ヘキサン/AcOEt(20:1−2:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物(3.2g、32%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 240.15 (M+1), 140.15 (M−Boc+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.00 − 6.95 (m, 1H), 6.01 − 5.96 (m, 1H), 5.70 - 5.65 (m, 1H), 3.86 - 3.79 (m, 1H), 2.59 - 2.49 (m, 1H), 2.49 - 2.38 (m, 2H), 2.02 - 1.9 (m, 1H), 1.88 (tdd, J = 13.1, 10.6, 5.1 Hz, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.16 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。
【0619】
ステップB。tert−ブチル(1−((4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)エチル)カルバマート
【化173】
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【0620】
250mL丸底フラスコに、Rh(cod)BF(178mg、0.437mmol)、(R)−BINAP(272mg、0.437mmol)、およびビニルトリフルオロホウ酸カリウム(3.55g、26.49mmol)を添加した。フラスコをアルゴンで数回フラッシュし、脱気された96%EtOH(105mL)およびトリメチルアミン(5.54mL、39.74mmol)を添加した。得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、tert−ブチル(1−(2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)エチル)カルバマート(3.17g、13.25mmol)を添加し、反応混合物を室温で6日間撹拌した。EtOHを蒸発させた。残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、0.5M 水性HCl(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧濃縮した。残渣を、ヘキサン/AcOEt(15:1〜5:1)を用いるシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、生成物をジアステレオ異性体の混合物として与えた(全体的収率:430mg、12%)。ESI+MS: m/z = 290.15 (M+Na), 168.15 (M−Boc+1), 212.15 (M−56+1)。第一のジアステレオ異性体を、無色油状物として単離した(320mg、9%)。[α] = +6.6 (c = CHCl中で0.250). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.79 (ddd, J = 16.9, 10.4, 6.2 Hz, 1H), 5.27 (s, 1H), 5.07 - 4.98 (m, 2H), 3.87 - 3.73 (m, 1H), 2.58 - 2.51 (m, 1H), 2.50 - 2.40 (m, 2H), 2.25 - 2.14 (m, 1H), 2.12 - 2.05 (m, 1H), 2.02 - 1.97 (m, 1H), 1.60 - 1.56 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.25 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。第二のジアステレオ異性体を、無色油状物として単離した(110mg、3%)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.87 - 5.73 (m, 1H), 5.23 (s, 1H), 5.09 - 4.97 (m, 2H), 3.88 - 3.72 (m, 1H), 2.56 - 2.35 (m, 3H), 2.31 - 2.14 (m, 1H), 2.14 - 1.95 (m, 1H), 1.95 - 1.76 (m, 2H), 1.73 - 1.63 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.22 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。
【0621】
ステップC。tert−ブチル(1−((1S,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)エチル)カルバマート
【化174】
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【0622】
2,2,2−トリフルオロエタノール(10mL)中のtert−ブチル(1−((4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)エチル)カルバマート(550mg、2.45mmol)および酢酸アンモニウム(0.76g、9.87mmol)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(0.55mL、4.94mmol)をシリンジで滴加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、2,2,2−トリフルオロエタノールを蒸発させ、残渣を酢酸エチル(40mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出した(30mLで3回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。粗生成物を、ヘキサン/AcOEt(30:1から1:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、ジアステレオ異性体の混合物を与えた(全体的収率:495mg、49%)。ESI+MS: m/z = 410.25 (M+1), 354.25 (M−56+1), 310.2 (M−Boc+1)。第一のジアステレオ異性体を、無色油状物として単離し(190mg、19%)、次のステップで用いた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.87 (s, 1H), 6.33 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.5, 6.4 Hz, 1H), 5.02 - 4.92 (m, 2H), 4.77 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 3.44 - 3.38 (m, 1H), 2.53 - 2.37 (m, 1H), 2.09 (s, 3H), 1.94 - 1.84 (m, 2H), 1.84 - 1.75 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.36 (s, 9H), 1.30 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.22 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 1.19 - 1.12 (m, 2H)。
【0623】
ステップD。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−2−(1−アミノエチル)−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド塩酸塩
【化175】
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【0624】
tert−ブチル (1−((1S,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)エチル)カルバマート(190mg、0.464mmol)に、ジオキサン(2mL)中の4M HClを添加し、基質が消費されるまで(TLCモニタリング)、溶液を室温で撹拌した。その後、それを真空濃縮し、粗生成物160mg(99%)を無色油状物として得て、次のステップで用いた。ESI+MS: m/z = 310.15 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.56 (s, 2H), 7.41 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 5.74 (ddd, J = 16.6, 10.8, 5.8 Hz, 1H), 5.17 - 4.93 (m, 2H), 3.43 - 3.27 (m, 1H), 2.80 - 2.42 (m, 2H), 2.31 (s, 3H), 2.03 - 1.73 (m, 4H), 1.54 - 1.49 (m, 2H), 1.41 (s, 9H), 1.34 - 1.12 (m, 3H)。
【0625】
ステップE。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(1−(ジメチルアミノ)エチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化176】
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【0626】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−2−(1−アミノエチル)−N−(tert−ブチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド塩酸塩(160mg、0.46mmol)、ホルマリン(36%、0.14mL、1.85mmol)を、1,2−ジクロロエタン(1.5mL)中に溶解した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.39g、6.2mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。次に、反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、5% NaHCO(30mL)で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 50:1〜5:1)により精製して、所望の生成物74mg(38%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 338.05 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.85 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 5.76 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.07 - 4.88 (m, 2H), 2.75− 2.66 (m, 1H), 2.26 (s, 6H), 2.17 - 2.10 (m, 1H), 2.05 (s, 3H), 1.85 - 1.65 (m, 3H), 1.62 - 1.44 (m, 2H), 1.35 (s, 9H), 1.29 - 1.21 (m, 1H), 1.01 (d, J = 7.1 Hz, 3H)。
【0627】
ステップF。(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((1−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸
【化177】
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【0628】
無水ジクロロメタン(2mL)中のdppe(4.9mg、0.012mmol)とビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(4.1mg、0.0061mmol)との混合物を、アルゴンでフラッシュした。その後、DCM(2mL)(アルゴンでフラッシュ)中の(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(1−(ジメチルアミノ)エチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(69mg、0.204mmol)および4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(136μl、0.94mmol)の溶液を滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、5%NaHCOで洗浄した(20mLで2回)。有機層をMgSOで脱水し、真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH 20:1〜MeOH)により精製して、生成物(35mg、45%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: 384.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.71 - 3.55 (m, 1H), 2.87 - 2.78 (m, 1H), 2.76 - 2.60 (m, 1H), 2.22 (s, 6H), 2.07 - 2.01 (m, 5H), 1.86 - 1.72 (m, 2H), 1.34 (s, 9H), 1.24 - 2.12 (m, 3H), 0.98 - 0.91 (m, 3H), 0.88 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
【0629】
ステップG。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(1−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0630】
(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(1−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸(30mg、0.078mmol)と6N 水性HCl(5mL)との混合物を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDOWEX(登録商標)のイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、所望の生成物(11mg、38%)を白色固体として与えた(6M HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)。ESI+MS: = 287.1 (M+1)+. 1H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.31 (q, J = 6.9 Hz, 1H), 2.78 (d, J = 14.3 Hz, 6H), 2.55 (dd, J = 13.6, 3.4 Hz, 1H), 2.04 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 1.94 - 1.84 (m, 2H), 1.74 - 1.67 (m, 1H), 1.59 - 1.49 (m, 1H), 1.36 - 1.26 (m, 3H), 1.25 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.16 - 1.08 (m, 1H), 0.74 - 0.65 (m, 2H)。
【0631】
実施例43。(2−((1R,3R,4S)−3−アミノ−4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸二塩酸塩
【化178】
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【0632】
ステップA。(2−((1R,3R,4S)−3−アミノ−4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸二塩酸塩
【0633】
トルエン/メタノール混合物(3:2、0.45mL)中の(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸(27mg、0.1mmol、1当量)の溶液に、(ジアゾメチル)トリメチルシラン(ジエチルエーテル中2N)(0.075mL、1.5当量)の溶液を室温で滴加した。得られた混合物を5時間撹拌し、その後、真空濃縮した。粗生成物を、DCM/MeOH(100:1〜20:1)を溶離液として用いるシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物を含む画分を回収し、濃縮し、残渣を6M 水性HClに溶解した。得られた溶液を分取HPLC(0.1−1% 水中MeCN)に供して、(2−((1R,3R,4S)−3−アミノ−4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸二塩酸塩 9.5mg(26%)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z = 287.1 (M+1). ESI−MS: m/z = 299.1 (M−1)H NMR (700 MHz, DO) δ 3.69 (s, 3H), 3.17 (dd, J = 13.3, 2.4 Hz, 1H), 3.09 - 3.02 (m, 1H), 2.79 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.16 (ddd, J = 13.3, 3.1, 2.0 Hz, 1H), 2.13 - 2.08 (m, 1H), 1.83 - 1.73 (m, 2H), 1.68 - 1.60 (m, 1H), 1.48 - 1.40 (m, 1H), 1.26 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 1.23 - 1.13 (m, 2H), 0.89 - 0.80 (m, 1H), 0.60 (t, J = 8.0 Hz, 2H)。
【化179】
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実施例44および45のための一般的な合成経路
【0634】
実施例44。(1R,2S,5R)−1−アミノ−2−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−((3aR,4R,6R,7aS)−3a,5,5−トリメチルヘキサヒドロ−4,6−メタノベンゾ[d][1,3,2]ジオキサボロール−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化180】
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【0635】
アセトニトリル(1mL)中の(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩(0.03g、0.087mmol、1当量)と(1R,2R,3S,5R)−(−)−2,3−ピナンジオール(22mg、0.13mmol)との混合物を1時間、加熱還流した。この後、さらなる量のピナンジオール(7mg、0.043mmol)を添加し、加熱を1時間継続した。溶媒を減圧蒸発させて、残渣をジエチルエーテルで粉砕し(3mLで3回)、対応する生成物27mg(65%)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z = 407.4 (M+1). ESI−MS: m/z = 405.3 (M−1)H NMR (700 MHz, DMSO) δ 8.90 (bs, 2H), 4.28 (dd, J = 8.7, 1.9 Hz, 1H), 3.52 - 3.38 (m, 1H), 2.96 - 2.87 (m, 1H), 2.75 (s, 6H), 2.31 - 2.25 (m, 1H), 2.17 (ddd, J = 10.5, 6.2, 4.1 Hz, 2H), 2.11 (bd, J = 13.1 Hz, 1H), 1.95 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 1.88 - 1.83 (m, 1H), 1.76 (bd, J = 12.4 Hz, 1H), 1.71 - 1.67 (m, 1H), 1.66 - 1.58 (m, 2H), 1.32 - 1.29 (m, 4H), 1.28 - 1.22 (m, 5H), 0.98 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 0.87 - 0.80 (m, 4H), 0.75 - 0.66 (m, 2H)。
【0636】
実施例45。(1R,2S,5R)−1−アミノ−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−5−(2−((3aR,4R,6R,7aS)−3a,5,5−トリメチルヘキサヒドロ−4,6−メタノベンゾ[d][1,3,2]ジオキサボロール−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化181】
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【0637】
アセトニトリル(3mL)中のrac−(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩(0.03g、0.08mmol、1当量)と、(1R,2R,3S,5R)−(−)−2,3−ピナンジオール(0.02g、0.12mmol、1.5当量)との混合物を、35℃で30分間音波処理した。この後、溶媒を減圧蒸発させた。残渣をジエチルエーテルで粉砕した(3mLで3回)。白色固体を濾過し、アセトン(1mL)と主に35℃で1分間音波処理した。生成物を白色固体として分離した(0.04g、98%)。ESI+MS: m/z = 433.5 (M+1). ESI−MS: m/z = 431.3 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.36 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 3.66 (dp, J = 11.3, 4.1 Hz, 2H), 3.37 - 3.20 (m, 2H), 3.07 (dt, J = 11.4, 8.1 Hz, 1H), 2.96 (dt, J = 11.4, 8.4 Hz, 1H), 2.43 - 2.27 (m, 1H), 2.23 - 2.16 (m, 2H), 2.15 - 2.01 (m, 3H), 2.01 - 1.83 (m, 6H), 1.81 - 1.72 (m, 2H), 1.72 - 1.65 (m, 1H), 1.33 (d, J = 1.3 Hz, 2H), 1.28 (dd, J = 37.2, 6.5 Hz, 2H), 1.24 - 1.17 (m, 5H), 0.94 (dd, J = 11.0, 4.2 Hz, 2H), 0.81 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 0.77 (s, 3H)。
【0638】
実施例46。(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化182】
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【0639】
ステップA。エチル 2−((1R,4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタートおよびエチル 2−((1S,4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート
【化183】
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【0640】
三ツ口丸底フラスコに、[Rh(cod)]BF(0.78g、1.92mmol、0.03当量)、(R)−BINAP(1.31g、2.11mmol、0.033当量)およびビニルトリフルオロホウ酸カリウム塩(17.1g、0.128mol、2.0当量)を充填した。反応フラスコをアルゴンで数回フラッシュし、ジオキサン:HO(150:75mL)の脱気された混合物をトリエチルアミン(26.7mL、0.192mol、3.0当量)と共に添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した後、エチル 2−(2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)アセタート(11.7g、0.064mol、1当量)を添加した。反応混合物をアルゴン下、室温で4日間撹拌した。溶媒を真空蒸発させ、粗製の反応混合物を水とEtOAcに分配した。水層をAcOEtで洗浄した。ひとまとめにした有機層を0.5M 水性HClおよびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 30:1)により精製して、生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(1.6g、12%、黄色液)。[α] = −3.12 (c = CHCl中で1.0). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.85 - 5.62 [(m, 1H) 2種のジアステレオ異性体], 5.14 - 4.91 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 4.12 - 4.07 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.85 - 2.78 (m, 1H), 2.76 - 2.68 (m, 1H), 2.51 - 2.37 (m, 2H), 2.27 - 2.17 (m, 1H), 2.16 - 2.09 (m, 2H), 1.95 - 1.89 (m, 1H), 1.64 - 1.55 (m, 1H), 1.42 (qd, J = 13.1, 3.5 Hz, 1H), 1.24 - 1.21 [(m, 3H,2種のジアステレオ異性体)]。
【0641】
ステップB。エチル 2−(4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート
【化184】
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【0642】
2,2,2−トリフルオロエタノール(4mL)中のエチル 2−((4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート(dr=1:1、1.6g、7.6mmol、1当量)および酢酸アンモニウム(2.34g、0.0305mol、4当量)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(1.71mL、0.0152mol、2当量)をシリンジで添加し、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、溶媒を蒸発させ、粗製の材料を酢酸エチル(50mL)と水(20mL)に分配した。水層を分離し、酢酸エチルで抽出した(20mLで3回)。有機層をひとまとめにし、ブライン(10mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過して減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜2:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(0.7g、25%、白色固体)。[α] = −2.92 (c = CHCl中で1.0). ESI+MS: m/z = 第一のジアステレオ異性体 353.35 (M+1) , 375.35 (M+Na), 第二のジアステレオ異性体 353.4 (M+1), 375.40 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.07, 7.87 [2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 7.60, 7.46 [(s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.76 - 5.62 [(m, 1H 2種のジアステレオ異性体)] 5.05 - 4.84 [(m, 2H 2種のジアステレオ異性体)], 4.23 - 4.06 (m, 2H), 3.14 - 2.96 (m, 2H), 2.67, 2.53 [(dd, J = 16.8, 6.9 Hz, dd, J = 16.8, 3.3 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.43 (dd, J = 17.9, 3.5 Hz, 1H), 2.29 - 2.13 (m, 1H), 2.10 ,2.00 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.93 - 1.85 (m, 1H), 1.81 - 1.73 (m, 1H), 1.67 - 1.57 (m, 1H), 1.33, 1.32 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.29 - 1.25 (m, 3H), 1.24 - 1.10 (m, 2H)。
【0643】
ステップC。(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化185】
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【0644】
エチル 2−(4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート(700mg、2.0mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(6.2mL、6.2mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.57mL、10mmol、5当量)、ピロリジン(0.33mL、4.0mmol、2.0当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.7g、8.0mmol、4当量)およびDCM(12mL)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH 20:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:3)として与えた(180mg、25%、淡黄色油状物)。[α] = +32.59 (c = CHCl中で1.0). ESI+MS: m/z = 第一のジアステレオ異性体 364.4 (M+1), 第二のジアステレオ異性体 364.45 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.92 - 5.54 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.13 - 4.76 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.18, 3.07 [(d, J = 12.8 Hz, d, J = 14.0 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.86 - 2.53 (m, 4H), 2.28 − 2.19 (m, 2H), 2.15 − 1.83 (m, 8H), 1.70 − 1.53 (m, 4H), 1.51 − 1.40 (m, 1H), 1.33, 1.32 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.29−1.20 (m, 1H), 1.16 − 1.03 (m, 2H)。
【0645】
ステップD。(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化186】
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【0646】
(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(178mg、0.49mmol、1当量)、dppe(11.7mg、0.0294mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(9.8mg、0.0147mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.14mL、0.98mmol、2当量)およびDCM(4mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 20:1〜9:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:3)として与えた(50mg、21%、淡黄色油状物)。[α] = +4.23 (c = CHCl中で1.0). ESI+MS: m/z = 第一のジアステレオ異性体 492.6 (M+1)、第二のジアステレオ異性体492.55 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.08 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 2.99 - 2.82 (m, 4H), 2.33 - 2.21 (m, 2H), 2.14 - 1.92 (m, 10H), 1.81 - 1.63 (m, 3H), 1.61 - 1.48 (m, 3H), 1.41 - 1.35 (m, 1H), 1.30, 1.29 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.22, 1.21 [(2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.90 - 0.82 (m, 1H), 0.80 − 0.64 (m, 2H)。
【0647】
ステップE。(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0648】
(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(50mg、0.1mmol、1当量)および6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物を分離可能なジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(7.4mg、23%、白色固体)。第一のジアステレオ異性体(1.2mg)、ESI+MS: m/z = 313.40 (M+1). [α] = −42.2 (c = HO中で0.125). H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.72 - 3.60 (m, 2H), 3.37 - 3.22 (m, 2H), 3.14 - 3.02 (m, 2H), 2.21 - 2.07 (m, 3H), 2.06 - 1.90 (m, 5H), 1.74 - 1.63 (m, 2H), 1.61 - 1.52 (m, 1H), 1.45 - 1.34 (m, 3H), 1.33 - 1.22 (m, 1H), 1.16 - 1.04 (m, 1H), 0.86 - 0.76 (m, 2H)。第二のジアステレオ異性体(6.2mg)、ESI+MS: m/z = 313.35 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.73 - 3.65 (m, 2H), 3.41 (td, J = 12.3, 4.7 Hz, 1H), 3.23 (td, J = 12.2, 4.9 Hz, 1H), 3.16 - 3.06 (m, 2H), 2.29 (ddd, J = 13.2, 3.3, 1.8 Hz, 1H), 2.22 - 2.12 (m, 2H), 2.10 - 1.98 (m, 3H), 1.96 - 1.81 (m, 3H), 1.79 - 1.66 (m, 2H), 1.65 - 1.56 (m, 1H), 1.42 - 1.28 (m, 3H), 1.02 - 0.90 (m, 1H), 0.86 - 0.75 (m, 2H)。
【0649】
実施例47。(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化187】
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【0650】
ステップA。エチル 2−((1R,4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタートおよびエチル 2−((1S,4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート
【化188】
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【0651】
エチル 2−(2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)アセタート(7.05g、0.0387mol、1当量)、[Rh(cod)]BF(0.47g、1.16mmol、0.03当量)、(R)−BINAP(0.79g、1.28mmol、0.033当量)およびビニルトリフルオロホウ酸カリウム塩(10.4g、0.0774mol、2.0当量)、トリエチルアミン(16.3mL、0.116mol、3.0当量)および溶媒として無水EtOH(312mL)を用い、実施例46のステップAと同様の手法で、表題化合物エチル 2−((1R,4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタートおよびエチル 2−((1S,4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタートを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:AcOEt 30:1)により精製して、所望の生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(1.6g、19%、黄色液)。[α] = +38.9 (c = CHCl中で0.250). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.79 − 5.67 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.07 - 4.92 (m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 4.13 - 4.05 (m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.85 - 2.76 (m, 1H), 2.75 − 2.67 (m, 1H), 2.52 - 2.36 (m, 2H), 2.27 - 2.16 (m, 1H), 2.15 - 2.08 (m, 2H), 1.95 - 1.87 (m, 1H), 1.64 - 1.54 (m, 1H), 1.46 - 1.34 (m, 1H), 1.24 - 1.17 (m, 3H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0652】
ステップB。エチル 2−(4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート
【化189】
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【0653】
エチル 2−((1R,4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート、エチル 2−((1S,4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート(1.6g、7.6mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(2.34g、0.0305mol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(1.71mL、0.0152mol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(5mL)を用い、実施例46のステップBと同様の手法で、表題化合物エチル 2−(4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜7:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(1.5g、52%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 第一のジアステレオ異性体 353.45 (M+1), 第二のジアステレオ異性体 353.45 (M+1). [α] = +31.9 (c = CHCl中で0.250). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.05, 7.87 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 7.60, 7.46 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.75 - 5.60 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.03 - 4.83 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 4.27 - 4.03 (m, 2H), 3.17 - 2.90 (m, 2H), 2.66, 2.52 [(dd, J = 16.8, 6.9 Hz ; dd, J = 16.8, 3.4 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.45 - 2.39 (m, 1H), 2.25 - 2.13 (m, 1H), 2.09, 2.00 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.94 - 1.85 (m, 1H), 1.81 - 1.72 (m, 1H), 1.66 - 1.56 (m, 1H), 1.32, 1.31 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.29 - 1.24 (m, 3H), 1.23 - 1.12 (m, 2H)。
【0654】
ステップC。(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化190】
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【0655】
エチル 2−(4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート(1.5g、4.26mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(13.2mL、0.0132mol、3.1当量)、氷酢酸(1.2mL、0.0213mol、5当量)、THF中の2Nジメチルアミン(5.32mL、0.0106mmol、2.5当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.6g、0.017mmol、4当量)およびDCM(15mL)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM:MeOH 10:1〜5:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:4)として与えた(480mg、34%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 第一のジアステレオ異性体 338.45 (M+1), 第二のジアステレオ異性体 338.45 (M+1). [α] = +53.2 (c = CHCl中で0.250). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.80 - 5.65 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.10 - 4.83 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.22, 3.11 (dt, J = 13.4, 2.5 Hz; dt, J = 13.5, 3.1 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.42- 2.34 (m, 1H), 2.30, 2.27 (2s, 6H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.23 (td, J = 13.1, 4.2 Hz, 1H), 2.17 - 2.02 (m, 2H), 2.00, 1.94 (2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.84 - 1.73 (m, 1H), 1.68 - 1.56 (m, 2H), 1.55 - 1.47 (m, 1H), 1.33, 1.32 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.31 - 1.15 (m, 1H), 1.15 - 1.03 (m, 2H)。
【0656】
ステップD。(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化191】
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【0657】
(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(470mg、1.39mmol、1当量)、dppe(33.0mg、0.0834mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(28mg、0.0417mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.4mL、2.78mmol、2当量)およびDCM(6mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 20:1〜9:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:3)として与えた(340mg、52%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 第一のジアステレオ異性体 466.65 (M+1), 第二のジアステレオ異性体 466.6 (M+1). [α] = +51.8 (c = CHCl中で0.250). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 3.16, 3.00 (d, J = 13.3 Hz; d, J = 8.5 Hz, 1H ,2種のジアステレオ異性体)], 2.50 - 2.40 (m, 2H), 2.36, 2.33 (2s, 6H 2種のジアステレオ異性体)], 2.28 - 2.17 (m, 2H), 2.14 - 2.02 (m, 2H), 1.98, 1.96 (2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.82 - 1.70 (m, 1H), 1.67 - 1.53 (m, 1H), 1.30, 1.29 (2s, 9H 2種のジアステレオ異性体)], 1.22, 1.21 (2s, 12H 2種のジアステレオ異性体)], 1.17 - 1.07 (m, 1H), 0.96 - 0.81 (m, 4H), 0.81 - 0.66 (m, 2H)。
【0658】
ステップE。(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0659】
(5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(330mg、0.65mmol、1当量)および6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物(5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDowexイオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物をジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(19.1mg、白色固体)。1種の単一ジアステレオ異性体を分離した(16.2mg、8%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 単離された単一ジアステレオ異性体 287.35 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.35 (td, J = 12.4, 4.8 Hz, 1H), 3.18 (td, J = 12.3, 4.9 Hz, 1H), 2.92 (s, 3H), 2.91 (s, 3H), 2.31 (ddd, J = 13.2, 3.4, 1.8 Hz, 1H), 2.07 (tdd, J = 12.5, 4.9, 2.2 Hz, 1H), 1.94 - 1.86 (m, 2H), 1.86 - 1.74 (m, 2H), 1.71 (qd, J = 12.8, 3.3 Hz, 1H), 1.66 - 1.57 (m, 1H), 1.40 - 1.34 (m, 3H), 0.96 (qd, J = 12.9, 3.6 Hz, 1H), 0.84 - 0.78 (m, 2H)。
【0660】
実施例48。1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化192】
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【0661】
ステップA。エチル 2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサ−5−エノアート
【化193】
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【0662】
THF−HO(35mL−35mL)中のエチル 2−アミノヘキサ−5−エノアート(4g、25mmol、1当量、文献WO2014/009509の方法を利用してN−(ジフェニルメチレン)グリシンエチルエステルから調製)の溶液に、炭酸カリウム(6.9g、50mmol、2当量)を添加した。混合物を0℃に冷却し、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(6.35g、25mmol、1当量)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。水層を分離し、酢酸エチルで洗浄した。有機層をひとまとめにし、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/AcOEt 20:1〜8:1)により精製して、対応する生成物を与えた(7.15g、96%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 314.3 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) a 7.43 - 7.31 (m, 5H), 5.81 (td, J = 16.8, 6.6 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.13 (s, 2H), 5.04 (dd, J = 31.1, 13.6 Hz, 2H), 4.40 (q, J = 7.6 Hz, 1H), 4.22 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 2.13 (qt, J = 14.6, 6.9 Hz, 2H), 1.97 (dq, J = 14.2, 6.2 Hz, 1H), 1.78 (dq, J = 14.0, 8.2 Hz, 1H), 1.32 - 1.28 (m, 3H)。
【0663】
ステップB。2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサ−5−エン酸
【化194】
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【0664】
エタノール(50mL)中のエチル 2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサ−5−エノアート(7.15g、24mmol、1当量)の溶液に、1N 水性NaOH(50mL)を添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。水層を、2N 水性HClを用いてpH=2に酸性化し、酢酸エチルで3回抽出した。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮し、対応する生成物を与えた(5.9g、91%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 286.25 (M+Na); ESI−MS: m/z = 262.1 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.30 (m, 5H), 5.79 (dt, J = 16.7, 8.3 Hz, 1H), 5.27 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.19 - 5.09 (m, 2H), 5.04 (dd, J = 32.4, 13.6 Hz, 2H), 4.44 (q, J = 7.7 Hz, 1H), 2.16 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.01 (dq, J = 13.2, 7.7 Hz, 1H), 1.80 (dq, J = 14.7, 7.7 Hz, 1H)。
【0665】
ステップC。 ベンジル (1−(メトキシ(メチル)アミノ)−1−オキソヘキサ−5−エン−2−イル)カルバマート
【化195】
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【0666】
ジクロロメタン(50mL)中の2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサ−5−エン酸(5.9g、22mmol、1当量)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.19mL、47mmol、2.1当量)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.3g、24mmol、1.05当量)およびHATU(8.95g、24mmol、1.05当量)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、1N 水性NaOH、1N 水性HClおよびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜4:1)により精製して、対応する生成物を与えた(6.7g、98%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 307.35 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.28 (m, 5H), 5.79 (td, J = 16.9, 6.6 Hz, 1H), 5.45 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.17 - 5.02 (m, 3H), 4.99 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 4.76 (s, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.21 (s, 3H), 2.19 - 2.08 (m, 2H), 1.88 - 1.77 (m, 1H), 1.71 - 1.63 (m, 1H)。
【0667】
ステップD。ベンジル (3−オキソオクタ−1,7−ジエン−4−イル)カルバマート
【化196】
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【0668】
アルゴン下、−78℃にて無水THF(30mL)中のベンジル (1−(メトキシ(メチル)アミノ)−1−オキソヘキサ−5−エン−2−イル)カルバマート(6.6g、22mmol、1当量)の溶液に、THF(75mL、75mmol、3.5当量)中の1M ビニルマグネシウムブロミドを添加した。反応混合物を室温へと緩徐に昇温し、1.5時間撹拌した。反応混合物を2N 水性HClでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 30:1〜8:1)により精製して、対応する生成物を与えた(670mg、9%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 296.3 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.29 (m, 5H), 6.48 (dd, J = 17.5, 10.4 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 5.91 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 5.83 - 5.74 (m, 1H), 5.57 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.11 (s, 2H), 5.02 (dd, J = 27.7, 13.6 Hz, 2H), 4.77 - 4.70 (m, 1H), 2.17 - 2.08 (m, 1H), 2.07 - 1.92 (m, 2H), 1.70 - 1.61 (m, 1H)。
【0669】
ステップE。ベンジル (2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)カルバマート
【化197】
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【0670】
アルゴン下の無水ジクロロメタン(120mL)中のベンジル (3−オキソオクタ−1,7−ジエン−4−イル)カルバマート(670mg、2.45mmol、1当量)の溶液に、第二世代グラブス触媒(104mg、0.12mmol、0.05当量)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 15:1〜3:1)により精製して、対応する生成物を与えた(520mg、86%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 246.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.39 - 7.30 (m, 5H), 7.01 - 6.96 (m, 1H), 6.08 (dd, J = 10.0, 2.4 Hz, 1H), 5.77 (s, 1H), 5.12 (s, 2H), 4.35 - 4.24 (m, 1H), 2.64 (dd, J = 49.9, 11.6 Hz, 2H), 2.48 (dt, J = 19.5, 4.7 Hz, 1H), 1.80 (qd, J = 12.5, 5.0 Hz, 1H)。
【0671】
ステップF。ベンジル (2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)カルバマート
【化198】
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【0672】
ベンジル (2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)カルバマート(500mg、2.04mmol、1当量)、THF中の1M ビニルマグネシウムブロミド(5.1mL、5.1mmol、2.5当量)、HMPA(1.4mL、8.16mmol、4当量)、臭化銅(I)/ジメチルスルホキシド複合体(63mg、0.31mmol、0.15当量)、トリメチルシリルクロリド(1.3mL、10.2mmol、5当量)およびTHF(13mL)を用い、中間体1の合成のステップBと同様の手法で、表題化合物ベンジル (2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)カルバマートを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 15:1〜4:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(170mg、30%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 274.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.29 (m, 5H), 5.81 - 5.76 (m, 1H), 5.75 - 5.71 (m, 1H), 5.17 - 4.97 (m, 4H), 4.31 - 4.15 (m, 1H), 3.02 - 2.63 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.57 (ddd, J = 13.0, 4.0, 2.4 Hz, 1H), 2.49 - 2.41 (m, 1H), 2.31 - 2.07[(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.97 - 1.84 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.74 - 1.57 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.46 - 1.41 (m, 1H)。
【0673】
ステップG。ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)カルバマート
【化199】
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【0674】
ベンジル (2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)カルバマート(170mg、0.62mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(192mg、2.50mmol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(140μL、1.24mmol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(3mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)カルバマートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 15:1〜2:1)により精製して、対応する生成物を、分離可能なジアステレオ異性体の混合物として与えた。総収率:47%。
第一のジアステレオ異性体(A):(80mg、無色油状物);ESI+MS: m/z = 416.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.39 (s, 1H), 7.39 - 7.29 (m, 5H), 6.98 (s, 1H), 6.08 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.71 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.17 - 5.03 (m, 2H), 5.01 - 4.91 (m, 2H), 3.93 - 3.49 (m, 1H), 3.24 - 2.73 (m, 1H), 2.30 - 2.19 (m, 1H), 2.06 - 1.99 (m, 1H), 1.93 (s, 3H), 1.87 - 1.77 (m, 2H), 1.32 (s, 9H), 1.25 - 1.15 (m, 2H)。
【0675】
第二のジアステレオ異性体(B):(40mg、白色固体);ESI+MS: m/z = 416.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.76 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.38 - 7.30 (m, 5H), 6.15 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 5.74 - 5.67 (m, 1H), 5.12 - 5.05 (m, 2H), 5.02 - 4.92 (m, 2H), 3.65 (ddd, J = 12.8, 7.1, 3.8 Hz, 1H), 2.81 (dt, J = 14.0, 2.7 Hz, 1H), 2.45 (qd, J = 14.7, 13.9, 5.0 Hz, 1H), 2.11 - 2.05 (m, 1H), 2.05 (s, 3H), 1.91 - 1.78 (m, 2H), 1.29 (s, 9H), 1.28 - 1.20 (m, 2H)。
【0676】
ステップH。ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマート
【化200】
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【0677】
ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)カルバマート(ジアステレオ異性体A、70mg、0.17mmol、1当量)、dppe(4.1mg、0.010mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(3.4mg、0.005mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(32μL、0.25mmol、1.5当量)およびDCM(3mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマートを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 15:1〜2:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体Aとして与えた(70mg、76%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 544.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.40 (s, 1H), 7.38 - 7.28 (m, 5H), 6.91 (s, 1H), 6.12 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.18 - 5.00 (m, 2H), 3.83 - 3.51 (m, 1H), 3.20 - 2.70 (m, 1H), 2.23 - 2.12 (m, 1H), 1.91 (s, 3H), 1.83 - 1.73 (m, 2H), 1.37 - 1.30 (m, 2H), 1.30 (s, 9H), 1.23 (s, 12H), 1.07 - 0.94 (m, 2H), 0.82 - 0.76 (m, 1H), 0.75 - 0.67 (m, 2H)。
【0678】
第二のジアステレオ異性体を、ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)カルバマート(ジアステレオ異性体B、40mg、0.096mmol、1当量)、dppe(2.3mg、0.006mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(2.0mg、0.003mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(21μL、0.14mmol、1.5当量)およびDCM(2mL)から出発して同様の方法で得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 15:1〜2:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(35mg、67%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 544.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.48 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.38 - 7.28 (m, 5H), 6.30 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.08 (s, 2H), 3.70 - 3.61 (m, 1H), 2.69 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 2.29 (qd, J = 13.3, 3.8 Hz, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.88 - 1.75 (m, 3H), 1.38 - 1.32 (m, 2H), 1.28 (s, 9H), 1.23 (s, 12H), 1.18 - 1.10 (m, 1H), 1.04 - 0.92 (m, 1H), 0.80 - 0.68 (m, 2H)。
【0679】
ステップI。1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0680】
ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマート(ジアステレオ異性体A、70mg、0.13mmol、1当量)および6N 水性HCl(4mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1,2−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体Aとして与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(6.7mg、17%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 231.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.58 (dd, J = 12.1, 5.1 Hz, 1H), 2.44 (dt, J = 13.1, 2.7 Hz, 1H), 2.21 - 2.06 (m, 2H), 2.01 - 1.93 (m, 1H), 1.64 - 1.52 (m, 1H), 1.44 - 1.35 (m, 3H), 1.12 (qd, J = 13.3, 4.2 Hz, 1H), 0.85 - 0.80 (m, 2H)。
【0681】
第二のジアステレオ異性体を、ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマート(ジアステレオ異性体B、35mg、0.06mmol、1当量)および6N 水性HCl(3mL)から出発して同様の方法で得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(6.5mg、33%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 231.2 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.92 (dd, J = 13.3, 4.4 Hz, 1H), 2.24 - 2.12 (m, 2H), 2.08 - 1.99 (m, 1H), 1.85 - 1.75 (m, 1H), 1.75 - 1.69 (m, 1H), 1.58 - 1.49 (m, 1H), 1.42 (tt, J = 13.1, 6.3 Hz, 2H), 1.31 - 1.20 (m, 1H), 0.82 (t, J = 8.3 Hz, 2H)。
【0682】
実施例49。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
【化201】
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【0683】
ステップA。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ヒドロキシメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド
【化202】
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【0684】
エチル rac−2−((1S,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキシル)アセタート(0.3g、0.88mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(2.74mL、2.74mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.25mL、4.42mmol、5当量)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(0.30mL、1.77mmol、2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.75g、3.54mmol、4当量)、無水DCM(30mL)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で、表題化合物1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ヒドロキシメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン:AcOEt 10:1〜1:10)により精製して、対応する生成物1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ヒドロキシメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミドをジアステレオ異性体混合物(1:1)として与えた(0.21g、80%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 297.2 (M+1), ESI−MS: m/z = 295.0 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.70 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 5.78 - 5.69 (m, 1H), 4.99 (dt, J = 17.3, 1.5 Hz, 1H), 4.93 (dt, J = 10.4, 1.4 Hz, 1H), 4.24 - 4.14 (m, 1H), 3.76 - 3.68 (m, 1H), 3.24 - 3.10 (m, 1H), 2.23 - 2.16 (m, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.94 - 1.78 (m, 2H), 1.75 - 1.65 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.28 - 1.11 (m, 3H)。
【0685】
ステップB。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ヒドロキシメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化203】
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【0686】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(0.20g、0.68mmol、1当量)、dppe(0.016g、0.04mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.014g、0.02mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.13mL、0.88mmol、1.3当量)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ヒドロキシメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜1:110)により精製して、対応する生成物1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ヒドロキシメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドをジアステレオ異性体混合物(1:1)として与えた(0.17g、59%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 425.4 (M+1), ESI−MS: m/z = 423.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.67 (s, 1H), 7.34 (s, 1H), 4.34 - 4.03 (m, 1H), 3.76 - 3.58 (m, 1H), 3.17 - 2.94 (m, 1H), 1.95 (s, 3H), 1.87 - 1.73 (m, 2H), 1.73 - 1.65 (m, 1H), 1.53 (s, 9H), 1.51 - 1.48 (m, 2H), 1.33 (br s, 5H), 1.28 - 1.24 (m, 2H), 1.23 (br s, 7H), 1.10 - 1.05 (m, 1H), 1.00 - 0.92 (m, 1H), 0.86 - 0.76 (m, 1H), 0.76 - 0.68 (m, 1H)。
【0687】
ステップC。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
【0688】
ジアステレオ異性体の混合物として化合物1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ヒドロキシメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(0.10g、0.23mmol、1当量)、6N 水性HCl(3mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を得た。残渣を分取HPLC(0.1−5% 水中MeCN)により精製して、生成物1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩をジアステレオ異性体混合物として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(0.058g、89%、白色固体)。
【0689】
第一のジアステレオ異性体混合物dr=17:3(5.9mg、白色固体)ESI+MS: m/z = 228.2 (M−HO+1), ESI−MS: m/z = 244.0 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.61, 3.62[ (2dd, J = 9.9, 5.3 Hz, J = 11.3, 4.9 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 4.18, 3.55 [(2dd, J = 9.98, 1.46 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体 )], 2.69 - 2.62 (m, 1H), 2.30 (ddd, J = 13.3, 3.4, 1.2 Hz, 1H), 2.09 (ddt, J = 14.8, 6.5, 4.3 Hz, 1H), 1.73 - 1.56[ (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.39 (dd, J = 13.4, 12.3 Hz, 1H), 1.37 - 1.31 (m, 2H), 1.31−1.26 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.22 − 1.07 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.97 − 0.85 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.76 - 0.69 (m, 2H)。
【0690】
第二のジアステレオ異性体混合物dr=13:7(11.8mg、白色固体)ESI+MS: m/z =246.2(M+1), 228.2 (M−HO+1), ESI−MS: m/z = 244.0 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.61, 3.64 [(2dd, J = 10.0, 5.3 Hz, J = 11.4, 4.9 Hz 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 4.18, 3.54 [(2dd, J = 10.0, 1.5 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.69 - 2.61 (m, 1H), 2.32 - 2.27 (m, 1H), 2.14 - 2.06 (m, 1H), 1.84 - 1.68 (m, 1H), 1.36−1.31 (m, 1H), 1.37−1.31 (m, 2H), 1.30 - 1.16 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.15 - 1.08 (m, 1H), 0.99 - 0.84 (m, 1H), 0.73 (td, J = 9.2, 6.2 Hz, 2H)。
【0691】
第三のジアステレオ異性体混合物dr=3:2(6.7mg、白色固体)ESI−MS: m/z = 244.0 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) 4.61 (dd, J = 9.9, 5.3 Hz, 1H), 4.18 (dd, J = 9.9, 1.4 Hz, 1H), 2.67−2.60 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.32−2.17 (m, 1H), 2.15 - 2.05 (m, 1H), 1.90 - 1.77 (m, 1H), 1.75 - 1.55 (m, 1H), 1.43 -1.24 (m, 3H), 1.24 - 1.08 (m, 1H), 0.99 - 0.84 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.77 - 0.69 (m, 2H)。
【0692】
実施例50。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
【化204】
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【0693】
ステップA。1−メチル−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イルアセタート
【化205】
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【0694】
6−メチル−2−シクロヘキセノン(1.58g、14mmol、1当量、文献J. Nat. Prod., 2004, 67, 1939の方法を用いて2−シクロヘキセノンから調製)と、ベンゼン(135mL)と、酢酸(15mL)と、酢酸マンガン(III)二水和物(5g、21mmol、1.5当量)との混合物を6時間、加熱還流した。混合物をCeliteで濾過した。濾液をジエチルエーテルで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 30:1〜5:1)により精製して、対応する生成物を与えた(500mg、21%、無色油状物)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.88 (dddd, J = 9.6, 5.4, 2.6, 1.2 Hz, 1H), 6.03 (ddd, J = 10.1, 2.7, 1.2 Hz, 1H), 2.91 - 2.82 (m, 1H), 2.54 - 2.47 (m, 1H), 2.43 (dddt, J = 19.3, 10.9, 5.4, 2.7 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.93 (dddd, J = 12.8, 5.4, 2.7, 1.2 Hz, 1H), 1.44 (s, 3H)。
【0695】
ステップB。1−メチル−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシルアセタート
【化206】
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【0696】
1−メチル−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イルアセタート(500mg、2.97mmol、1当量)、THF中の1Mビニルマグネシウムブロミド(7.4mL、7.44mmol、2.5当量)、HMPA(2.06mL、11.9mmol、4当量)、臭化銅(I)/ジメチルスルフィド複合体(92mg、0.44mmol、0.15当量)、トリメチルシリルクロリド(1.87mL、14.85mmol、5当量)およびTHF(20mL)を用い、中間体1の合成のステップBと同様の手法で、表題化合物1−メチル−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシルアセタートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 30:1〜5:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(310mg、53%、無色油状物)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.76 (ddd, J = 17.0, 10.5, 6.3 Hz, 1H), 5.09 - 4.97 (m, 2H), 2.73 (tt, J = 10.0, 5.0 Hz, 1H), 2.66 (ddd, J = 15.2, 4.7, 2.1 Hz, 1H), 2.42 (ddd, J = 13.3, 11.3, 4.3 Hz, 1H), 2.27 (dd, J = 15.2, 10.5 Hz, 1H), 2.08 (s, 3H), 2.05 - 1.96 (m, 1H), 1.91 (ddd, J = 13.4, 5.5, 3.9 Hz, 1H), 1.58 - 1.54 (m, 1H), 1.46 (s, 3H)。
【0697】
ステップC。2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−メチル−4−ビニルシクロヘキシルアセタート
【化207】
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【0698】
1−メチル−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(310mg、1.58mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(487mg、6.32mol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(355μL、3.16mmol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(4mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−メチル−4−ビニルシクロヘキシルアセタートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜1:2)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(300mg、56%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 339.2 (M+1); ESI−MS: m/z = 338.1 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.66 (s, 1H), 6.27 (s, 1H), 5.68 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.3 Hz, 1H), 5.08 - 4.82 (m, 2H), 3.27 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.04 - 2.95 (m, 1H), 2.53 - 2.42 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 2.02 (s, 3H), 1.90 (dt, J = 13.2, 3.7 Hz, 1H), 1.80 - 1.73 (m, 1H), 1.68 (s, 3H), 1.31 (s, 9H), 1.30 - 1.24 (m, 1H), 1.24 - 1.15 (m, 1H)。
【0699】
ステップD。2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−メチル−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート
【化208】
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【0700】
2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−メチル−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(200mg、0.59mmol、1当量)、dppe(14mg、0.035mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(12mg、0.018mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(130μL、0.89mmol、1.5当量)およびDCM(10mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−メチル−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタートを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 5:1〜1:2)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(220mg、80%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 467.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.75 (s, 1H), 6.55 (s, 1H), 3.22 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 2.53 - 2.43 (m, 1H), 2.05 (s, 3H), 2.01 (s, 3H), 2.01 - 1.97 (m, 1H), 1.90 - 1.85 (m, 1H), 1.81 - 1.74 (m, 1H), 1.63 (s, 3H), 1.42 - 1.36 (m, 1H), 1.30 (s, 9H), 1.22 (s, 12H), 1.21 - 1.17 (m, 1H), 1.08 - 0.98 (m, 2H), 0.80 - 0.72 (m, 2H)。
【0701】
ステップE。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
【0702】
2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−メチル−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート(200mg、0.43mmol、1当量)および6N 水性HCl(4mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を得た。残渣を分取HPLC(0.1−5% 水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(25mg、20%、白色固体)、および副生物(1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−メチルシクロヘキサ−2−エンカルボン酸塩酸塩、実施例51)を単一ジアステレオ異性体として与えた(1.7mg、2%、白色固体)。
【0703】
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩:
ESI+MS: m/z = 246.2 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 2.41 - 2.32 (m, 1H), 2.20 - 2.14 (m, 1H), 1.87 - 1.80 (m, 1H), 1.78 - 1.67 (m, 2H), 1.43 - 1.36 (m, 3H), 1.35 (s, 3H), 1.15 (qd, J = 14.0, 4.4 Hz, 1H), 0.87 - 0.73 (m, 2H)。
【0704】
実施例51。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−メチルシクロヘキサ−2−エンカルボン酸塩酸塩
【化209】
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【0705】
実施例50のステップEで得られた(1.7mg、2%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 228.2 (M+1); ESI−MS: m/z = 226.0 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 5.98 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 2.33 - 2.24 (m, 2H), 2.00 - 1.91 (m, 1H), 1.77 - 1.74 (m, 1H), 1.73 (s, 3H), 1.51 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 1.45 - 1.37 (m, 2H), 0.87 - 0.78 (m, 2H)。
【0706】
実施例52。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(4−クロロベンジル)−2−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
【化210】
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【0707】
ステップA。6−(4−クロロベンジル)シクロヘキサ−2−エノン
【化211】
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【0708】
0℃のTHF(45mL)中のジイソプロピルアミン(10.9mL、0.078mol、1.5当量)の溶液に、ヘキサン中の2.5M n−BuLi(29mL、0.072mol、1.4当量)を添加した。30分間撹拌した後、溶液を−78℃に冷却し、THF(45mL)中の2−シクロヘキセノン(5g、0.052mol、1当量)を滴加した。溶液を30分間撹拌し、その後、4−クロロベンジルブロミド(21g、0.104mol、2当量)を滴加した。−78℃で30分間撹拌した後、HMPA(30mL)を添加した。得られた混合物を−78℃で3時間撹拌した。ジエチルエーテルを反応混合物に0℃で添加し、有機層を飽和NHClsat .およびブラインで洗浄した。MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 40:1〜10:1)により精製して、対応する生成物を与えた(6.6g、58%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 221.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.26 - 7.21 (m, 2H), 7.10 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.93 (dt, J = 8.9, 3.9 Hz, 1H), 6.02 (dt, J = 10.0, 1.7 Hz, 1H), 3.27 (dd, J = 11.5, 6.8 Hz, 1H), 2.55 - 2.48 (m, 2H), 2.36 (dq, J = 19.2, 4.0 Hz, 1H), 2.29 (dddd, J = 19.3, 10.2, 5.2, 2.8 Hz, 1H), 1.95 (dq, J = 12.9, 4.2 Hz, 1H), 1.67 - 1.58 (m, 1H)。
【0709】
ステップB。1−(4−クロロベンジル)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシルアセタート
【化212】
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【0710】
トルエン(16mL)中の6−(4−クロロベンジル)シクロヘキサ−2−エノン(3g、0.014mol、1当量)、酢酸鉛(IV)(10.6g、0.024mol、1.75当量)の懸濁液を28時間、還流した。溶媒を真空蒸発させた。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、20:1〜5:1)により精製して、対応する生成物を与えた(880mg、23%、白色固体)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.29 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.95 - 6.90 (m, 1H), 6.11 (dt, J = 10.1, 1.9 Hz, 1H), 3.04 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.92 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.76 (dt, J = 12.5, 8.2 Hz, 1H), 2.50 - 2.46 (m, 2H), 2.07 (s, 3H), 1.85 - 1.80 (m, 1H)。
【0711】
ステップC。1−(4−クロロベンジル)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシルアセタート
【化213】
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【0712】
1−(4−クロロベンジル)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(860mg、3.08mmol、1当量)、THF中の1M ビニルマグネシウムブロミド(7.7mL、7.7mmol、2.5当量)、HMPA(2.15mL、12.3mmol、4当量)、臭化銅(I)ジメチルスルホキシド複合体(95mg、0.46mmol、0.15当量)、トリメチルシリルクロリド(1.94mL、15.4mmol、5当量)およびTHF(22mL)を用い、中間体1の合成のステップBと同様の手法で、表題化合物1−(4−クロロベンジル)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシルアセタートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 15:1〜10:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=85:15)として与えた(680mg、72%、無色油状物)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.30 - 7.24 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 7.14− 7.11 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.85 - 5.78 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.13 - 4.97 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.15 - 3.06 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.99 - 2.94 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体 )], 2.83 - 2.75 (m, 1H), 2.74 -2.54 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.34 - 2.16 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.08, 2.04 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.01 - 1.90 (m, 1H), 1.86 -1.64 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.61 - 1.54 (m, 1H)。
【0713】
ステップD。2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−(4−クロロベンジル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート
【化214】
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【0714】
1−(4−クロロベンジル)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(670mg、2.18mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(672mg、8.76mmol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(490μL、4.37mmol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(2mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−(4−クロロベンジル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜1:6)により精製して、対応する生成物を分離可能なジアステレオ異性体の混合物として与えた。総収率:11%。
【0715】
第一のジアステレオ異性体(A):(85mg、白色泡状物);ESI+MS: m/z = 471.3 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.40 (s, 1H), 7.31 - 7.27 (m, 2H), 7.10 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.20 (s, 1H), 5.74 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.3 Hz, 1H), 5.12 - 4.87 (m, 2H), 3.80 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.52 - 3.40 (m, 1H), 3.16 - 3.02 (m, 2H), 2.36 - 2.25 (m, 1H), 2.04 (s, 3H), 2.03 (s, 3H), 1.81 - 1.75 (m, 1H), 1.71 (dt, J = 13.9, 3.5 Hz, 1H), 1.48 - 1.33 (m, 2H), 1.31 (s, 9H)。
【0716】
第二のジアステレオ異性体(B):(20mg、白色固体);H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.28 - 7.25 (m, 2H), 7.21 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.97 (s, 1H), 5.91 (s, 1H), 5.79 (ddd, J = 17.2, 10.5, 5.8 Hz, 1H), 5.09 - 4.97 (m, 2H), 2.88 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 2.82 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 2.72 (dt, J = 13.3, 2.6 Hz, 1H), 2.12 - 2.06 (m, 1H), 2.05 (s, 3H), 1.81 - 1.73 (m, 1H), 1.73 - 1.66 (m, 1H), 1.63 (dt, J = 14.1, 3.2 Hz, 1H), 1.54 (s, 3H), 1.46 - 1.38 (m, 1H), 1.33 (s, 9H), 1.32 - 1.27 (m, 1H)。
【0717】
ステップE。2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−(4−クロロベンジル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート
【化215】
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【0718】
2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−(4−クロロベンジル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(ジアステレオ異性体A、85mg、0.19mmol、1当量)、dppe(4.5mg、0.011mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(3.8mg、0.0057mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(41μL、0.89mmol、1.5当量)およびDCM(3mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−(4−クロロベンジル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタートを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜2:1)により精製して、対応する生成物を単一のジアステレオ異性体Aとして与えた(70mg、64%、白色泡状物)。ESI+MS: m/z = 599.6 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.48 (s, 1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 3.77 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 3.42 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 3.02 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 2.27 (td, J = 14.3, 2.6 Hz, 1H), 2.14 - 2.06 (m, 1H), 2.03 (s, 3H), 2.02 (s, 3H), 1.82 - 1.76 (m, 1H), 1.67 (dt, J = 13.9, 3.3 Hz, 1H), 1.51 - 1.43 (m, 1H), 1.30 (s, 9H), 1.24 (s, 12H), 1.22 - 1.10 (m, 3H), 0.80 (ddd, J = 9.3, 6.6, 1.6 Hz, 2H)。
【0719】
第二のジアステレオ異性体を、2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−(4−クロロベンジル)−4−ビニルシクロヘキシルアセタート(ジアステレオ異性体B、20mg、0.045mmol、1当量)、dppe(1mg、0.0027mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.9mg、0.0014mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(10μL、0.067mmol、1.5当量)およびDCM(2mL)から出発して同様の方法で得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 8:1〜2:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体Bとして与えた(25mg、100%、白色固体)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.44 (s, 1H), 7.25 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.19 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.92 (s, 1H), 2.85 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 2.79 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 2.66 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.03 (s, 3H), 1.75 - 1.64 (m, 2H), 1.58 (s, 3H), 1.58 - 1.53 (m, 1H), 1.50 - 1.43 (m, 1H), 1.40 - 1.33 (m, 2H), 1.31 (s, 9H), 1.24 (s, 12H), 1.24 - 1.20 (m, 1H), 1.10 - 1.02 (m, 1H), 0.78 (dt, J = 9.6, 6.2 Hz, 2H)。
【0720】
ステップF。1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(4−クロロベンジル)−2−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
【0721】
2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−(4−クロロベンジル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート(ジアステレオ異性体A、70mg、0.12mmol、1当量)および6N 水性HCl(3mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(4−クロロベンジル)−2−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を得た。残渣を分取HPLC(5−50%水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体Aとして(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(6.1mg、13%、白色固体)、および副生物(1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(4−クロロベンジル)シクロヘキサ−2−エンカルボン酸塩酸塩、実施例53)を単一ジアステレオ異性体として与えた(6.3mg、13%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 356.3 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.45 - 7.40 (m, 2H), 7.38 - 7.34 (m, 2H), 3.11 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.77 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 2.28 (dd, J = 13.8, 2.3 Hz, 1H), 2.11 - 1.97 (m, 2H), 1.80 - 1.73 (m, 1H), 1.61 - 1.55 (m, 1H), 1.51 - 1.40 (m, 3H), 1.29 - 1.19 (m, 1H), 0.84 (td, J = 7.7, 2.9 Hz, 2H)。
【0722】
第二のジアステレオ異性体を、2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−1−(4−クロロベンジル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシルアセタート(ジアステレオ異性体B、25mg、0.43mmol、1当量)および6N 水性HCl(3mL)から出発して同様の方法で得た。残渣を分取HPLC(5−50% 水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体Bとして与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(25mg、70%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 356.4 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.43 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 3.11 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.77 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 2.32 - 2.26 (m, 1H), 2.10 - 1.98 (m, 2H), 1.80 - 1.74 (m, 1H), 1.62 - 1.55 (m, 1H), 1.49 (dt, J = 13.7, 3.3 Hz, 1H), 1.45 (q, J = 8.0 Hz, 2H), 1.25 (qd, J = 13.8, 3.6 Hz, 1H), 0.85 (td, J = 7.7, 3.1 Hz, 2H)。
【0723】
実施例53。
1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(4−クロロベンジル)シクロヘキサ−2−エンカルボン酸塩酸塩
【化216】
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【0724】
実施例52からのステップFで得た(6.3mg、13%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 338.2 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 7.44 - 7.37 (m, 2H), 7.25 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 5.75 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 3.40 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 3.27 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 2.33 (dt, J = 13.1, 2.6 Hz, 1H), 2.30 - 2.23 (m, 1H), 2.01 - 1.88 (m, 1H), 1.82 - 1.70 (m, 1H), 1.57 (t, J = 13.0 Hz, 1H), 1.47 - 1.38 (m, 2H), 0.87 - 0.75 (m, 2H)。
【化217】
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【0725】
実施例54。rac−(3R,5R)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化218】
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【0726】
ステップA。3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−ビニルシクロヘキサノン
【化219】
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【0727】
5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサ−2−エノン(1.77g、7.8mmol、1当量、文献J. Org. Chem., 2001, 66, 8277の方法を用いて、1,3,5−シクロヘキサントリオールから調製)、THF中の1Mビニルマグネシウムブロミド(27.3mL、27.3mmol、3.5当量)、HMPA(5.4mL、31.2mmol、4当量)、臭化銅(I)/ジメチルスルホキシド複合体(242mg、1.17mmol、0.15当量)、トリメチルシリルクロリド(4.9mL、39.0mmol、5当量)およびTHF(50mL)を用い、中間体1の合成のステップBと同様の手法で、表題化合物3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−ビニルシクロヘキサノンを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 100:1〜10:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=9:1)として与えた(1.5mg、76%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 255.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.81 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.10 - 5.00 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 4.43- 3.88 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.98- 2.78 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体 )], 2.64 - 2.29 [(m, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.17 - 2.10 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.98 - 1.90 (m, 1H), 1.68- 1.52 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.88, 0.82 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.07, 0.05 [(2d, J = 7.7 Hz, J = 4.8 Hz, 6H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0728】
ステップB。5−ビニルシクロヘキサ−2−エノン
【化220】
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【0729】
ジクロロメタン中の3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−ビニルシクロヘキサノン(1.5g、5.9mmol、1当量)の溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.33g、1.7mmol、0.3当量)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を飽和NaHCOでクエンチし、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM)により精製して、対応する生成物を与えた(700mg、97%、淡黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 123.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.97 (ddd, J = 10.1, 5.5, 2.8 Hz, 1H), 6.05 (ddt, J = 10.1, 2.6, 1.2 Hz, 1H), 5.83 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.13 - 4.95 (m, 2H), 2.86 - 2.73 (m, 1H), 2.57 (dd, J = 16.3, 4.1 Hz, 1H), 2.52 - 2.46 (m, 1H), 2.31 (dd, J = 16.3, 12.2 Hz, 1H), 2.24 (ddt, J = 18.6, 9.9, 2.7 Hz, 1H)。
【0730】
ステップC。rac−(3R,5R)−3−(ニトロメチル)−5−ビニルシクロヘキサノン
【化221】
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【0731】
アセトニトリル(7mL)中の5−ビニルシクロヘキサ−2−エノン(266mg、2.18mmol、1当量)の溶液に、ニトロメタン(0.6mL、10.9mmol、5当量)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.49mL、3.27mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/DCM 5:1〜1:9)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(85mg、21%、無色油状物)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.77 (ddd, J = 17.3, 10.6, 5.4 Hz, 1H), 5.16 - 5.01 (m, 2H), 4.47 - 4.27 (m, 2H), 2.97 - 2.82 (m, 2H), 2.58 - 2.43 (m, 3H), 2.18 (dd, J = 14.4, 9.9 Hz, 1H), 1.92 (dt, J = 13.3, 4.6 Hz, 1H), 1.81 (ddd, J = 13.8, 9.5, 4.4 Hz, 1H)。
【0732】
ステップD。rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド
【化222】
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【0733】
(3R,5R)−3−(ニトロメチル)−5−ビニルシクロヘキサノン(70mg、0.38mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(120mg、1.52mmol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(86μL、0.76mmol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(4mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミドを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/メタノール 100:1〜70:1)により精製して、対応する生成物を分離可能なジアステレオ異性体の混合物として与えた。1つの単一ジアステレオ異性体を分離した。さらに、ジアステレオ異性体の混合物(dr=85:15)も単離した。総収率:80%。
【0734】
ジアステレオ異性体の混合物(dr=85:15):(20mg、白色固体);ESI+MS: m/z = 326.2 (M+1). 主なジアステレオ異性体 H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.83 (s, 1H), 5.98 (ddd, J = 17.6, 10.8, 4.8 Hz, 1H), 5.71 (s, 1H), 5.25 - 5.14 (m, 2H), 4.35 (dd, J = 12.6, 5.5 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 12.6, 9.0 Hz, 1H), 2.79 - 2.68 (m, 1H), 2.64 - 2.51 (m, 1H), 2.30 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 2.10 (d, J = 4.7 Hz, 2H), 1.97 (s, 3H), 1.97 - 1.93 (m, 1H), 1.81 - 1.73 (m, 1H), 1.43 - 1.36 (m, 1H), 1.31 (s, 9H)。
【0735】
単一ジアステレオ異性体(80mg、白色固体);ESI+MS: m/z = 326.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.02 (s, 1H), 5.87 (s, 1H), 5.76 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.11 - 4.98 (m, 2H), 4.56 (dd, J = 11.5, 8.2 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 11.5, 7.9 Hz, 1H), 2.93 - 2.85 (m, 1H), 2.43 - 2.26 (m, 2H), 2.15 (dd, J = 15.2, 5.7 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H), 2.05 - 2.04 (m, 1H), 1.92 - 1.83 (m, 1H), 1.67 - 1.61 (m, 1H), 1.62 - 1.55 (m, 1H), 1.31 (s, 9H)。
【0736】
ステップE。rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化223】
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【0737】
rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(ジアステレオ異性体の混合物85:15、20mg、0.06mmol、1当量)、dppe(1.4mg、0.0036mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(1.2mg、0.0018mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13μL、0.09mmol、1.5当量)およびDCM(1mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 8:1〜1:2)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=85:15)として与えた(27mg、97%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 454.3 (M+1); ESI−MS: m/z = 452.3 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.19, 7.00 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 6.00, 5.85 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 4.52 - 4.24 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.83 - 2.50 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.32 - 2.24 (m, 1H), 2.16 - 2.10 (m, 1H), 2.04, 2.03 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.93 (dd, J = 13.9, 9.4 Hz, 1H), 1.82 - 1.74 (m, 2H), 1.66 - 1.58 (m, 1H), 1.53 - 1.49 (m, 1H), 1.48 - 1.41 (m, 2H), 1.32, 1.31 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.25, 1.24 [(2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.93 - 0.84 (m, 1H), 0.83 - 0.73 (m, 1H)。
【0738】
第二のジアステレオ異性体を、rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−5−ビニルシクロヘキサンカルボキサミド(単一ジアステレオ異性体、80mg、0.24mmol、1当量)、dppe(5.7mg、0.014mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(4.8mg、0.007mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(55μL、0.37mmol、1.5当量)およびDCM(8mL)から出発して同様の方法で得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 8:1〜1:4)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(100mg、90%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 454.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.02 (s, 1H), 5.86 (s, 1H), 4.96 - 4.24 (m, 2H), 2.87 - 2.79 (m, 1H), 2.38 - 2.30 (m, 1H), 2.19 - 2.11 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 1.67 - 1.58 (m, 2H), 1.47 - 1.35 (m, 3H), 1.33 (s, 9H), 1.29 - 1.26 (m, 1H), 1.26 (s, 12H), 0.80 (t, J = 8.0 Hz, 2H)。
【0739】
ステップF。tert−ブチル rac−(((1R,5R)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)メチル)カルバマート
【化224】
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【0740】
メタノール(1mL)中のrac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(ジアステレオ異性体の混合物85:15、20mg、0.044mmol、1当量)の溶液を−20℃に冷却し、ジ−tert−ブチルジカルボナート(20mg、0.088mmol、2当量)、塩化ニッケル(II)六水和物(10mg、0.044mmol、1当量)および水素化ホウ素ナトリウム(17mg、0.44mmol、10当量)を小分けして添加した。混合物を室温に昇温し、3時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解し、HO、飽和NHClおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮し、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=85:15)として与えた(20mg、87%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 524.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.12, 7.07 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.82 (s, 1H), 4.91 - 4.72 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.12 - 3.04 (m, 1H), 3.10 - 2.79 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.24 - 2.13 (m, 1H), 2.05 - 1.99 (m, 1H), 1.98, 1.96 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.91 - 1.78 (m, 3H), 1.80 - 1.74 (m, 1H), 1.73 - 1.63 (m, 1H), 1.60 - 1.55 (m, 1H), 1.46, 1.44 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.36 - 1.33 (m, 1H), 1.31, 1.30 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.28 - 1.24 (m, 1H), 1.24, 1.23 [(2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.90 - 0.80 (m, 1H), 0.80 - 0.74 (m, 1H)。
【0741】
第二のジアステレオ異性体を、rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ニトロメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(単一ジアステレオ異性体、100mg、0.22mmol、1当量)、ジ−tert−ブチルジカルボナート(95mg、0.44mmol、2当量)、塩化ニッケル(II)六水和物(52mg、0.22mmol、1当量)、水素化ホウ素ナトリウム(83mg、2.2mmol、10当量)およびメタノール(5mL)から出発して同様の方法で得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 5:1〜1:9)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(78mg、68%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 524.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.03 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 4.85 - 4.67 (m, 1H), 3.76 - 3.51 (m, 1H), 2.97 - 2.66 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 1.97 - 1.85 (m, 3H), 1.77 - 1.70 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.42 - 1.31 (m, 2H), 1.30 (s, 9H), 1.23 (s, 12H), 1.21 - 1.13 (m, 2H), 0.78 - 0.71 (m, 2H)。
【0742】
ステップG。rac−(3R,5R)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0743】
ラセミ体tert−ブチル (((1R,5R)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)メチル)カルバマート(ジアステレオ異性体の混合物85:15、20mg、0.038mmol、1当量)および6N 水性HCl(3mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(3R,5R)−1−アミノ−3−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=85:15)として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(4.7mg、31%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 245.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.12 - 2.97 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.47 - 2.29 [(m, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.93, 1.86 [(2dd, J = 14.4, 5.3 Hz, J = 14.0, 4.9 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.84 - 1.73 (m, 1H), 1.72 (dt, J = 14.1, 4.4 Hz, 1H), 1.53 - 1.36 (m, 4H), 0.87 - 0.80 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0744】
第二のジアステレオ異性体を、ラセミ体tert−ブチル (((1R,5R)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)メチル)カルバマート(単一ジアステレオ異性体、20mg、0.038mmol、1当量)および6N 水性HCl(3mL)から出発して同様の方法で得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(4.9mg、41%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 245.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.08 - 2.93 (m, 2H), 2.52 - 2.27 (m, 3H), 1.97 - 1.90 (m, 1H), 1.87 (dd, J = 14.0, 5.0 Hz, 1H), 1.76 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 1.51 - 1.30 (m, 4H), 0.81 (td, J = 8.1, 4.5 Hz, 2H)。
【0745】
実施例55。rac−(3R,5R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化225】
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【0746】
ステップH。rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化226】
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【0747】
ジクロロメタン(3mL)中のラセミ体tert−ブチル (((1R,5R)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)メチル)カルバマート(46mg、0.088mmol、1当量)(第二のジアステレオ異性体)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。残渣を1,2−ジクロロエタン(1mL)に溶解し、水性ホルムアルデヒド(25μL、0.34mmol、4当量)を添加し、室温で1時間撹拌した。その後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(72mg、0.34mmol、4当量)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、5% NaHCOで洗浄した。水層をジクロロメタンで3回抽出した。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮し、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(30mg、76%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 452.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.88 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 3.01 - 2.76 (m, 1H), 2.52 (t, J = 13.3 Hz, 1H), 2.22 (s, 6H), 2.18 - 2.14 (m, 1H), 1.99 - 1.97 (m, 2H), 1.96 (s, 3H), 1.84 - 1.78 (m, 1H), 1.43 - 1.37 (m, 2H), 1.31 (s, 9H), 1.29 - 1.24 (m, 2H), 1.23 (s, 12H), 1.16 - 1.10 (m, 2H), 0.76 (dt, J = 9.5, 6.3 Hz, 2H)。
【0748】
ステップI。rac−(3R,5R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0749】
rac−(3R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−((ジメチルアミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(30mg、0.07mmol、1当量)および6N 水性HCl(3mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(3R,5R)−1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−((ジメチルアミノ)メチル)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体と与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(1.2mg、5%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 273.2 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.15 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 2.96 (d, J = 12.9 Hz, 6H), 2.65 - 2.51 (m, 1H), 2.38 - 2.31 (m, 2H), 1.97 - 1.87 (m, 1H), 1.84 (dd, J = 14.1, 5.0 Hz, 1H), 1.74 - 1.68 (m, 1H), 1.53 - 1.30 (m, 4H), 0.88 - 0.70 (m, 2H)。
【0750】
実施例56。1,3−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【化227】
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【0751】
ステップA。3−アジド−5−ビニルシクロヘキサノン
【化228】
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【0752】
ジクロロメタン(25mL)中のトリメチルシリルアジド(3.87mL、29.5mmol、5当量)の溶液に、酢酸(1.68mL、29.5mmol、5当量)を添加して、室温で20分間撹拌した。その後、ジクロロメタン(5mL)中の5−ビニルシクロヘキサ−2−エノン(0.72g、5.9mmol、1当量)を添加し、その後、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(176μL、1.18mmol、0.2当量)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、HO、5%NaHCOで洗浄した。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮し、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=85:15)として与えた(0.9g、93%、赤橙色油状物)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.85 - 5.75 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.13 - 5.03 (m, 2H), 4.22 - 3.63 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.89 - 2.72 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.59 - 2.54 (m, 1H), 2.53 - 2.38 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.36 - 2.24 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.16 (t, J = 13.5 Hz, 1H), 2.10 - 2.02 (m, 1H), 1.85 - 1.55 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0753】
ステップB。tert−ブチル (3−オキソ−5−ビニルシクロヘキシル)カルバマート
【化229】
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【0754】
テトラヒドロフラン(10mL)中の3−アジド−5−ビニルシクロヘキサノン(0.9g、5.45mmol、1当量)の溶液に、トリフェニルホスフィン(2.85g、10.9mmol、2当量)およびHO(0.49mL、27.2mmol、5当量)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。その後、混合物に、重炭酸ナトリウム(0.91g、10.9mmol、2当量)、ジ−tert−ブチルジカルボナート(1.42g、6.54mmol、1.2当量)およびHO(10mL)を添加した。得られた混合物を室温で2日間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、HOおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 50:1〜3:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=85:15)として与えた(200mg、15%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 184.0 (M−tBu)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.82 - 5.75 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.17 - 5.00 (m, 2H), 4.42, 4.21 [(2br s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.75 - 2.71 (m, 1H), 2.61 (dd, J = 14.3, 5.1 Hz, 1H), 2.49 - 2.38 (m, 2H), 2.37 - 2.26 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.20 - 2.02 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.85 - 1.82 (m, 1H), 1.45, 1.43 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0755】
ステップC。tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルシクロヘキシル)カルバマート
【化230】
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【0756】
tert−ブチル (3−オキソ−5−ビニルシクロヘキシル)カルバマート(200mg、0.84mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(258mg、3.36mmol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(187μL、1.67mmol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(8mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルシクロヘキシル)カルバマートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 12:1〜2:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物として与えた。総収率:78%。ジアステレオ異性体を以下のジアステレオ異性体比で部分的に分離した:
【0757】
ジアステレオ異性体の混合物(dr=9:1):(140mg、白色固体);ESI+MS: m/z = 382.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.96, 6.76 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.93, 5.86 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.74 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.2 Hz, 1H), 5.07− 5.00 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)],4.61, 4.45 [(2d, J = 6.0 Hz, J = 9.4 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 4.01 - 3.63 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.62, 2.55 [(2d, J = 12.2 Hz, J = 13.2 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.40 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 2.28 - 2.17 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.05, 2.03 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.82 (dd, J = 15.0, 4.1 Hz, 2H), 1.69 - 1.49 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.46, 1.44 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.31 (s, 9H)。
【0758】
ジアステレオ異性体の混合物(1:1)、(110mg、白色固体);ESI+MS: m/z = 382.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.14, 5.65 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.86 - 5.69 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.47 (s, 2H), 5.17 - 4.95 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.97 - 3.74 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.95 -2.63 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.36 - 2.24 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.04 , 1.96[(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.03 - 1.85 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.74 - 1.65 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.43 (s, 9H), 1.35, 1.33 [(s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.14 - 0.96 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0759】
ステップD。tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマート
【化231】
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【0760】
tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルシクロヘキシル)カルバマート(dr=9:1、140mg、0.37mmol、1当量)、dppe(8.8mg、0.022mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(7.4mg、0.011mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(80μL、0.55mmol、1.5当量)およびDCM(12mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマートを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 5:1〜1:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(9:1)として与えた(100mg、53%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 510.4 (M+1); ESI−MS: m/z = 508.4 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.81 (s, 1H), 5.87 (s, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.03 - 3.88 (m, 1H), 2.55 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 2.35 (d, J = 13.7 Hz, 1H), 2.00 (s, 3H), 1.86 - 1.75 (m, 2H), 1.56 - 1.50 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.46 - 1.40 (m, 3H), 1.38 - 1.32 (m, 1H), 1.30 (s, 9H), 1.25 (s, 12H), 0.81 (t, J = 7.6 Hz, 2H)。
【0761】
第二のジアステレオ異性体混合物を、tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルシクロヘキシル)カルバマート(dr=1:1、100mg、0.26mmol、1当量)、dppe(6.2mg、0.015mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(5.2mg、0.0078mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(57μL、0.39mmol、1.5当量)およびDCM(8mL)から出発して同様の方法で得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 4:1〜1:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(116mg、87%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 510.4 (M+1); ESI−MS: m/z = 508.4 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.02, 5.51 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.44, 5.42 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.95, 3.69 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.62 - 2.47 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.02 - 1.78 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.97, 1.93 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.70 - 1.60 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.43, 1.42 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.42 - 1.35 (m, 2H), 1.34, 1.33 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.33 - 1.28 (m, 2H), 1.28 - 1.23 (m, 1H), 1.24, 1.23 [(2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.22 - 1.15 (m, 1H), 0.83 - 0.74 (m, 2H)。
【0762】
ステップE。1,3−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩
【0763】
tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマート(dr=9:1、20mg、0.04mmol、1当量)および6N 水性HCl(2mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1,3−ジアミノ−5−(2−ボロノエチル)シクロヘキサンカルボン酸二塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(3.1mg、26%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 231.0 (M+1); ESI−MS: m/z = 229.1 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.01 - 3.91 (m, 1H), 2.65 - 2.60 (m, 1H), 2.34 (dd, J = 13.9, 4.0 Hz, 1H), 2.08 - 2.00 (m, 2H), 1.82 (dd, J = 14.0, 5.1 Hz, 1H), 1.74 - 1.63 (m, 2H), 1.48 (dt, J = 16.1, 7.8 Hz, 2H), 0.85 - 0.69 (m, 2H)。
【0764】
第二のジアステレオ異性体混合物を、tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマート(dr=1:1、20mg、0.04mmol、1当量)および6N 水性HCl(2mL)から出発して同様の方法で得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=3:2)として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(1.6mg、13%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 231.0 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.93 - 3.89 (m, 1H), 2.64 - 2.40 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.36 - 2.24 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.22 - 2.16 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.11 - 1.99 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.86 - 1.74 (m, 1H), 1.71 - 1.41 [(m, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.39 - 1.06 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.84 (q, J = 6.9 Hz, 2H)。
【0765】
実施例57。rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸二塩酸塩
【化232】
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【0766】
ステップA。tert−ブチル 3−オキソ−5−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート
【化233】
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【0767】
ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(14.7mL、14.7mmol)およびHMPA(2.92mL、16.8mmol)の溶液を別々に、無水THF(20mL)中のCuBr×MeS(129mg、0.63mmol)の懸濁液にアルゴン下、−78℃で10分間かけて滴加した。−78℃で15分間撹拌した後、無水THF(10mL)中のtert−ブチル 5−オキソ−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(WO2012/025155に記載された手順に従って得た)(0.83g、4.2mmol)およびTMSCl(2.67mL、21mmol)の溶液を30分間かけて滴加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。その後、混合物を室温に緩徐に昇温し、周囲温度で一晩撹拌した。次に、混合物を飽和水性NHCl(70mL)でクエンチし、AcOEtで洗浄した(100mLで3回)。HMPAを含有する粗生成物(1.95g)を、任意のさらなる精製を行わずに次のステップで用いた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.78 (ddd, J = 17.0, 10.5, 6.2 Hz, 1H), 5.20 - 5.08 (m, 2H), 4.10 (d, J = 18.2 Hz, 1H), 4.02 - 3.77 (m, 2H), 3.31 - 3.12 (m, 1H), 2.75 (td, J = 9.4, 4.5 Hz, 1H), 2.62 (dd, J = 16.5, 4.9 Hz, 1H), 2.38 (dd, J = 16.4, 10.0 Hz, 1H), 1.47 (s, 9H)。
【0768】
ステップB。ラセミ体tert−ブチル (3R,5R)−および(3R,5S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート
【化234】
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【0769】
酢酸アンモニウム(2.6g、33.7mmol)、t−ブチルイソシアニド(1.91mL、16.87mmol)およびトリフルオロエタノール(30mL)を用い、中間体1のステップCの調製について記載された手順を利用して、表題化合物をtert−ブチル 3−オキソ−5−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート(1.9g、粗製)から調製した。ヘキサン/AcOEt(20:1〜1:1)を溶離液として用いるシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。総収率(二段階の後):1.08g(70%)。
【0770】
rac−(3R,5R)−tert−ブチル 3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート;0.85g、白色固体;ESI+MS: m/z = 368.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.03 (bs, 1H), 5.98 (s, 1H), 5.75 (ddd, J = 17.0, 10.6, 6.0 Hz, 1H), 5.16 (dt, J = 17.5, 1.4 Hz, 1H), 5.10 (dt, J = 10.6, 1.3 Hz, 1H), 4.40 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 3.80 (dd, J = 13.46, 3.39 Hz 1H), 3.50 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 3.04 (dd, J = 13.1, 8.7 Hz, 1H), 2.38 (s, 1H), 2.29 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 1.95 (s, 3H), 1.50 (s, 9H), 1.35 (s, 9H)。
【0771】
rac−(3R,5S)−tert−ブチル 3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート;0.23g;白色固体;ESI+MS: m/z = 368.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.25 (s, 1H), 6.66 (bs, 1H), 5.67 (ddd, J = 17.2, 10.6, 6.5 Hz, 1H), 5.15 - 5.04 (m, 2H), 4.30 - 3.98 (m, 2H), 3.11 (m, 1H), 2.99 (m, 1H), 2.59 (m, 1H), 2.21 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.66 (m, 1H), 1.51 (s, 9H), 1.34 (s, 9H)。
【0772】
ステップC。tert−ブチル rac−(3R,5S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【化235】
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【0773】
実施例26のステップBに記載された手順を利用して、rac−(3R,5R)−tert−ブチル 3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート(0.2g、0.54mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 30:1〜2:1)により精製した。得られたもの:所望の生成物とピナコールを含まない生成物との混合物としての90mg(白色固体)。ESI+MS: m/z = 496.4 (M+1)
【0774】
ステップD。rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸二塩酸塩
【0775】
実施例26のステップCに記載された手順を利用して、tert−ブチル (3R,5S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(70mg、0.14mmol、ステップCからの混合物)から表題化合物を調製した。粗生成物をDowex(登録商標)8WX50と、その後の(6N 水性HClでの酸性化の後の)分取HPLC(0.1−1% HO中MeCN)により精製した。得られたもの:白色固体としての7mg(17%)。ESI+MS: m/z = 217.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.70 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.45 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 2.62 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 2.29 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.00 - 1.90 (m, 1H), 1.47 (t, J = 12.8 Hz, 1H), 1.43 - 1.31 (m, 2H), 0.79 - 0.65 (m, 2H)。
【0776】
実施例58。rac−(3R,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸
【化236】
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【0777】
ステップA。ラセミ体tert−ブチル (3R,5R)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【化237】
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【0778】
実施例26のステップBの調製に記載された手順を利用して、ラセミ体tert−ブチル (3R,5S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート(実施例57のステップB参照、130mg、0.35mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/アセトン 50:1〜2:1)により精製した。得られたもの:白色固体としての120mg(70%)。ESI+MS: m/z = 496.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.36 (bs, 1H), 6.65 (bs, 1H) 4.31 - 3.98 (m, 2H), 3.19 - 2.87 (m, 2H), 2.44 - 2.30 (m, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.50 (s, 9H), 1.42 - 1.38 (m, 2H), 1.33 (s, 9H), 1.27 - 1.26 (m, 2H), 1.26 (d, J = 1.2 Hz, 12H), 0.82 - 0.76 (m, 2H)。
【0779】
ステップB。rac−(3R,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)ピペリジン−3−カルボン酸
実施例26の調製について記載された手順を利用して、ラセミ体(3R,5R)−tert−ブチル 3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(100mg、0.2mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.1−1% HO中MeCN)と、Dowex(登録商標)8WX50により精製した。得られたもの:白色固体としての34mg(78%)。ESI+MS: m/z = 217.1 (M+1). ESI−MS: m/z = 215.1 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.29 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.15 - 3.05 (m, 2H), 2.50 (t, J = 12.2 Hz, 1H), 1.90 - 1.81 (m, 2H), 1.54 - 1.46 (m, 1H), 1.39 - 1.23 (m, 2H), 0.78 - 0.66 (m, 2H)。
【0780】
実施例59。rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸
【化238】
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【0781】
ステップA。rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルピペリジン−3−カルボキサミドトリフルオロアセタート
【化239】
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【0782】
DCM(3mL)中のtert−ブチル rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート(実施例57のステップB参照、0.5g、1.36mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(3mL)を添加した。混合物を1時間撹拌し、その後、減圧濃縮して、粗生成物(1g)を赤橙色液として与えた。粗生成物は、任意のさらなる精製を行わずに次のステップで用いた。ESI+MS: m/z = 268.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.02 (bd, J = 11.2 Hz, 1H), 8.30 - 8.25 (m, 1H), 7.82 (s, 1H), 6.76 (s, 1H), 5.63 (ddd, J = 17.2, 10.5, 6.8 Hz, 1H), 5.26 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 5.19 (dd, J = 17.2, 1.2 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.48 - 3.43 (m, 1H), 2.96 - 2.84 (m, 2H), 2.64 - 2.57 (m, 1H), 2.30 - 2.24 (m, 1H), 2.09 (s, 3H), 1.84 (t, J = 13.1 Hz, 1H), 1.35 (s, 9H)。
【0783】
ステップB。rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−1−メチル−5−ビニルピペリジン−3−カルボキサミド
【化240】
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【0784】
DCE(1.5mL)中のrac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルピペリジン−3−カルボキサミドトリフルオロアセタート(1g、粗製)の溶液に、ホルマリン(0.5mL)を添加した。混合物を30分間撹拌した後、NaBH(OAc)(1.3g、6.13mmol)を少しずつ添加した。一晩撹拌した後、反応混合物をDCM(70mL)で希釈し、次に水性NaOH(1M、10mLで2回)、ブライン(10mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濃縮して、所望の生成物0.27g(70%、二段階の後)を白色固体として与えた。ESI+MS: m/z = 282.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.47 (bs, 1H), 6.66 (s, 1H), 5.67 (ddd, J = 17.2, 10.4, 6.7 Hz, 1H), 5.07 - 5.01 (m, 2H), 3.07 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 2.92 (d, J = 11.5, 1H), 2.83 (dd, J = 10.7, 3.9 Hz, 1H), 2.55 - 2.50 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.14 - 2.05 (m, 1H), 1.98 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.95 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 1.77 (ddd, J = 13.0, 4.1, 1.9 Hz, 1H), 1.37 (s, 9H)。
【0785】
ステップC。rac−(3R,5S)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−1−メチル−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピペリジン−3−カルボキサミド
【化241】
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【0786】
実施例26のステップBの調製について記載された手順を利用して、rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−1−メチル−5−ビニルピペリジン−3−カルボキサミド(0.26g、0.92mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/アセトン 50:1〜0:1)により精製した。所望の生成物0.28g(74%)(無色油状物)およびピナコールを含まない生成物0.06g(白色粘性固体)を得た。ESI+MS: m/z = 410.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 9.51 (s, 1H), 6.62 (s, 1H), 2.98 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 2.92 (dt, J = 11.4, 1.6 Hz, 1H), 2.86 - 2.80 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.96 (s, 3H), 1.85 - 1.70 (m, 4H), 1.34 (s, 9H), 1.37 - 1.30 (m, 2H), 1.24 (s, 12H), 0.82 - 0.69 (m, 2H)。
【0787】
ステップD。rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸
【0788】
実施例26のステップCの調製に関して記載された手順を利用して、rac−(3R,5S)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−1−メチル−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)ピペリジン−3−カルボキサミド(100mg、0.24mmol)から表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.1−1% HO中MeCN)と、その後のDowex 8x50により精製した。得られたもの:白色固体としての17mg(30%)。ESI+MS: m/z = 231.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.43 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.40 - 3.33 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 2.67 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 2.53 - 2.49 (m, 1H), 2.06 (dd, J = 11.4, 1.7 Hz, 1H), 1.76 - 1.68 (m, 1H), 1.38 - 1.26 (m, 2H), 1.10 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 0.75 - 0.65 (m, 2H)。
【0789】
実施例60。rac−(3R,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸塩酸塩
【化242】
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【化243】
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【0790】
ステップA。5−ビニルジヒドロ−2H−ピラン−3(4H)−オン
【化244】
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【0791】
ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(10.2mL、10.2mmol)、HMPA(3.6mL、20.51mmol)、CuBr×MeS(0.16g、0.76mmol)、2H−Pyran−3(6H)−オン(CAS番号:98166−23−5)(0.5g、5.1mmol)、TMSCl(3.2mL、25.5mmol)および無水THF(20mL+8.5mL)を用い、中間体1の合成のステップBと同様の手法で、表題化合物5−ビニルジヒドロ−2H−ピラン−3(4H)−オンを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/EtO 100:1〜20:1)により精製して、対応する生成物をヘキサン/EtO混合物中の溶液として与えた。所望の生成物は揮発性であるため、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーからの画分を部分的に濃縮して、次のステップで用いた。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.77−5.76 (m, 2H), 5.23 - 5.10 (m, 1H), 4.16 - 4.07 (m, 1H), 4.02 (ddd, J = 10.9, 4.9, 0.8 Hz, 1H), 3.95 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 3.56 (dd, J = 11.5, 8.9 Hz, 1H), 2.92−2.89 (m, 1H), 2.75 - 2.67 (m, 1H), 2.42 (dd, J = 16.1, 10.2 Hz, 1H)。
【0792】
ステップB。rac−(3R,5S)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミドおよびrac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミド
【化245】
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【0793】
ヘキサン/EtO混合物中の5−ビニルジヒドロ−2H−ピラン−3(4H)−オン、酢酸アンモニウム(4.84mmol)、tert−ブチルイソシアニド(0.27mL、2.42mmol)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(5mL)の溶液を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜1:1)により精製して、対応する生成物を分離可能なジアステレオ異性体として与えた(64mg、二段階で5%、白色固体)。
【0794】
rac−(3R,5S)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミド(14mg、白色固体)。ESI+MS: m/z = 269.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.08 (s, 1H), 5.86 (s, 1H), 5.61 (ddd, J = 17.3, 10.5, 6.8 Hz, 1H), 5.14 - 5.06 (m, 2H), 3.93 - 3.88 (m, 2H), 3.61 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 3.15 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.76 - 2.72 (m, 1H), 2.39 (dd, J = 11.2, 5.3 Hz, 1H), 2.10 (s, 3H), 1.78 (dd, J = 13.6, 12.5 Hz, 1H), 1.34 (s, 9H)。
【0795】
rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミド(50mg、白色固体);ESI+MS: m/z = 269.3 (M+1)+. 1H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.37 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 5.62 (ddd, J = 17.3, 10.5, 6.8 Hz, 1H), 5.14 - 5.08 (m, 2H), 4.24 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.13 - 4.08 (m, 1H), 3.95 (dd, J = 11.2, 3.0 Hz, 1H), 3.31 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 2.65 - 2.52 (m, 1H), 2.33 - 2.26 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.98 - 1.95 (m, 1H), 1.40 (s, 9H)。
【0796】
ステップC。rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミドおよびrac−(3R,5S)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミド
【化246】
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【0797】
rac−(3R,5S)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミド(14mg、0.052mmol、1当量)、dppe(1mg、0.0031mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(1mg、0.0015mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(19μl、0.13mmol、2.5当量)、およびDCM(2mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 100:1〜50:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(15mg、75%、淡黄色粘着性固体)。ESI+MS: m/z = 397.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.15 (s, 1H), 5.79 (s, 1H), 3.93 (ddd, J = 26.9, 11.6, 2.8 Hz, 2H), 3.58 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.00 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.69 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.52 - 1.45 (m, 1H), 1.33 (s, 9H), 1.31 - 1.27 (m, 3H), 1.25 (s, 12H), 0.82 - 0.71 (m, 2H)。
【0798】
rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミド(50mg、0.19mmol、1当量)、dppe(4mg、0.011mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(4mg、0.0055mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(68μl、0.46mmol、2.5当量)およびDCM(2ML)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物rac−(3R,5S)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミドを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 40:1〜10:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(50mg、67%、淡黄色粘着性固体)。ESI+MS: m/z = 397.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.38 (s, 1H), 6.41 (s, 1H), 4.21 (dd, J = 16.2, 11.7 Hz, 1H), 4.12 - 4.06 (m, 1H), 4.02 - 3.94 (m, 1H), 3.12 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 2.06 - 1.98 (m, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.88 - 1.74 (m, 1H), 1.54 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 1.38 (s, 9H), 1.37 - 1.33 (m, 1H), 1.25 (s, 12H), 1.23 - 1.15 (m, 1H), 0.82 - 0.68 (m, 2H)。
【0799】
ステップD。rac−(3R,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸塩酸塩
【0800】
rac−(3R,5R)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミド(15mg、0.037mmol、1当量)、6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(3R,5R)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(4.5mg、56%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 218.1 (M+1) H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.01 - 3.97 (m, 1H), 3.82 (dd, J = 12.5, 2.5 Hz, 1H), 3.66 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 3.11 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 2.06 - 2.02 (m, 1H), 1.74 (q, J = 15.2, 14.0 Hz, 2H), 1.33 - 1.25 (m, 1H), 1.25 - 1.17 (m, 1H), 0.73 (ddd, J = 16.3, 10.4, 6.2 Hz, 1H), 0.68 (ddd, J = 15.7, 10.4, 6.3 Hz, 1H)。
【0801】
実施例61。rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸塩酸塩
【化247】
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【0802】
rac−(3R,5S)−3−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキサミド(40mg、0.10mmol、1当量)、6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物rac−(3R,5S)−3−アミノ−5−(2−ボロノエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボン酸塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(10mg、45%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 218.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.21 (dd, J = 11.6, 2.2 Hz, 1H), 3.94 (dd, J = 11.4, 3.2 Hz, 1H), 3.45 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.09 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 2.42 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 1.96 - 1.90 (m, 1H), 1.41 (dd, J = 13.2, 11.6 Hz, 1H), 1.32 (ddt, J = 13.7, 9.8, 6.8 Hz, 1H), 1.22 (ddt, J = 13.5, 10.1, 6.7 Hz, 1H), 0.78 - 0.67 (m, 2H)。
【0803】
実施例62。1,2−ジアミノ−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタンカルボン酸二塩酸塩
【化248】
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【化249】
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【0804】
ステップA。エチル 2−((ジフェニルメチレン)アミノ)ペンタ−4−エノアート
【化250】
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【0805】
アセトニトリル(500mL)中のエチル n−(ジフェニルメチレン)グリシナート(20g、74.82mmol)と、臭化アリル(7.1mL、82.30mmol)と、CsCO(53.6g、164.6mmol)との混合物に、TBABr(2.4g、7.48mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応混合物を水(250mL)とAcOEt(300mL)に分配した。層を分離した。水層を酢酸エチルで洗浄した(150mLで3回)。ひとまとめにした有機層を水(200mLで2回)、ブライン(200mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、真空濃縮した。所望の生成物を赤橙色油状物として得た(23.5g)。粗生成物を、さらに精製せずに次のステップで用いた。ESI+MS: m/z = 308.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.68 - 7.64 (m, 2H), 7.48 - 7.44 (m, 3H), 7.43 - 7.39 (m, 1H), 7.37 - 7.33 (m, 2H), 7.20 (dd, J = 7.4, 1.7 Hz, 2H), 5.71 (ddt, J = 17.1, 10.2, 7.1 Hz, 1H), 5.09 (dd, J = 17.1, 1.5 Hz, 1H), 5.04 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 4.26 - 4.13 (m, 3H), 2.72 (dt, J = 12.2, 6.0 Hz, 1H), 2.65 (dt, J = 14.2, 7.6 Hz, 1H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
【0806】
ステップB。エチル 2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ペンタ−4−エノアート
【化251】
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【0807】
THF(50mL)中のエチル 2−((ジフェニルメチレン)アミノ)ペンタ−4−エノアート(22.9g、74.49mmol)の溶液に、2N 水性HCl(50mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOで洗浄した(50mLで6回)。水性残渣を5%NaHCOでpH=8にアルカリ性化した。反応混合物に続いて、アセトン(100mL)を添加し、その後、Z−OSu(18.6g、249.22mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。アセトンを蒸発させた。水層を1N 水性HClで酸性化し、DCMで洗浄した(100mLで2回)。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。所望の生成物を赤橙色油状物として得た(20.04g)。粗生成物を、さらに精製せずに次の反応ステップで用いた。ESI+MS: m/z = 277.9 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.38 (d, J = 4.7 Hz, 4H), 7.36 - 7.31 (m, 1H), 5.71 (td, J = 17.0, 7.3 Hz, 1H), 5.34 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.20 - 5.10 (m, 4H), 4.46 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 4.28 - 4.14 (m, 2H), 2.66 - 2.46 (m, 2H), 1.30 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
【0808】
ステップC。2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ペンタ−4−エン酸
【化252】
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【0809】
エチル 2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ペンタ−4−エノアートと、エタノール(72mL)と、4M 水性NaOH(20mL)との混合物を、室温で4時間撹拌した。この後、エタノールを減圧蒸発させて、水層を1N HClで酸性化し、AcOEtで洗浄した(100mLで2回)。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。所望の生成物を黄色がかった油状物として得た(17.3g)。粗生成物を、さらに精製せずに次のステップで用いた。ESI+MS: m/z = 248.05 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.38 (d, J = 5.1 Hz, 4H), 7.36 - 7.31 (m, 1H), 5.74 (dq, J = 17.0, 7.2 Hz, 1H), 5.31 (p, J = 9.2 Hz, 1H), 5.22 - 5.11 (m, 4H), 4.51 (q, J = 6.5, 6.0 Hz, 1H), 2.62 (ddt, J = 50.4, 15.2, 6.8 Hz, 2H)。
【0810】
ステップD。ベンジル (1−(メトキシ(メチル)アミノ)−1−オキソペンタ−4−エン−2−イル)カルバマート
【化253】
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【0811】
DCM(170mL)中の2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ペンタ−4−エン酸(17.2g、68.99mmol、粗製)の溶液に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(7.07g、72.44mmol)およびDIPEA(24.8mL、144.87mmol)を添加した。反応混合物に続いて、HATU(27.54g、72.44mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。この後、混合物をDCMで希釈し、1N HCl(100mLで2回)、1N NaOH(100mLで2回)、ブライン(100mLで1回)で洗浄し、MgSOで脱水し、真空濃縮した。所望の生成物をAcOEt/ヘキサンから結晶化させて、純粋な生成物を与えた(14.69g、五段階で67%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 293.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.37 (d, J = 5.4 Hz, 4H), 7.35 - 7.31 (m, 1H), 5.77 (td, J = 17.2, 7.2 Hz, 1H), 5.47 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 5.15 - 5.09 (m, 4H), 4.84 (s, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.23 (s, 3H), 2.54 (dt, J = 12.9, 6.1 Hz, 1H), 2.42 (dt, J = 14.1, 7.1 Hz, 1H)。
【0812】
ステップE。ベンジル (3−オキソヘプタ−1,6−ジエン−4−イル)カルバマート
【化254】
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【0813】
無水THF(100mL)中のベンジル (1−(メトキシ(メチル)アミノ)−1−オキソペンタ−4−エン−2−イル)カルバマート(5g、17.11mmol)の溶液に、THF中の1M ビニルマグネシウムブロミド(60mL、59.87mmol)の溶液をアルゴン下、−78℃で滴加した。反応混合物を−78℃〜0℃で3時間撹拌した。混合物を再度−78℃まで冷却し、2N HClの冷却溶液に注いだ。水層をAcOEtで抽出した(100mLで2回)。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜3:1)により精製して、対応する生成物を与えた(3.14g、71%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 282.0 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.36 (m, 4H), 7.34 (td, J = 8.4, 3.7 Hz, 1H), 6.52 (dd, J = 17.5, 10.5 Hz, 1H), 6.42 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 5.93 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 5.66 (td, J = 17.2, 7.2 Hz, 1H), 5.58 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.16 - 5.08 (m, 4H), 4.80 - 4.71 (m, 1H), 2.71 - 2.66 (m, 1H), 2.45 (dt, J = 13.8, 6.6 Hz, 1H)。
【0814】
ステップF。ベンジル (2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−イル)カルバマート
【化255】
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【0815】
アルゴン下、DCM(850mL)中のベンジル (3−オキソヘプタ−1,6−ジエン−4−イル)カルバマート(4.1g、15.81mmol)の溶液に、第二世代グラブス触媒(0.67g、0.79mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、溶媒を蒸発させて、残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜3:1)により精製し、対応する生成物を与えた(3.03g、84%、オフホワイト色固体)。ESI+MS: m/z = 254.0 (M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.71 (s, 1H), 7.38 (d, J = 5.6 Hz, 4H), 7.34 (dd, J = 9.7, 4.6 Hz, 1H), 6.28 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 5.28 (s, 1H), 5.18 - 5.12 (m, 2H), 4.10 (s, 1H), 3.25 (d, J = 20.7 Hz, 1H), 2.68 (d, J = 17.8 Hz, 1H)。
【0816】
ステップG。ベンジル (2−オキソ−4−ビニルシクロペンチル)カルバマート
【化256】
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【0817】
ベンジル (2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−イル)カルバマート(3g、12.97mmol)、ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(45.41mL、45.41mmol)、HMPA(9mL、51.90mmol)、CuBr×MeS(0.4g、1.95mmol)、TMSCl(8.2mL、64.86mmol)、および無水THF(62mL+31mL)を用い、実施例57のステップAと同様の手法で、表題化合物ベンジル (2−オキソ−4−ビニルシクロペンチル)カルバマートを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 100:1〜5:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(2.72g、81%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 260.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.41 - 7.36 (m, 4H), 7.36 - 7.31 (m, 1H), 6.01 - 5.78 (m, 1H), 5.26 - 5.06 (m, 5H), 4.11 - 4.02 (m, 1H), 3.09 - 2.70 (m, 1H), 2.66 - 2.39 (m, 2H), 2.11 - 1.95 (m, 1H), 1.59 - 1.53 (m, 1H)。
【0818】
ステップH。ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)カルバマート
【化257】
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【0819】
ベンジル (2−オキソ−4−ビニルシクロペンチル)カルバマート(2.65g、10.03mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(3.15g、40.93mol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(2.3mL、20.07mol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(36mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)カルバマートを得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 100:1〜1:1)により精製して、対応する生成物を部分的に分離可能なジアステレオ異性体の混合物として与えた(2,36g、57%、白色固体)。第一のジアステレオ異性体:(0.34g、白色固体);ESI+MS: m/z = 402.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.48 (s, 1H), 7.37 (s, 4H), 7.36 - 7.31 (m, 2H), 5.87 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 5.79 (ddd, J = 17.2, 10.2, 7.2 Hz, 1H), 5.19 - 5.10 (m, 2H), 5.00 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 4.98 - 4.93 (m, 1H), 4.15 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 3.03 (dd, J = 13.6, 7.7 Hz, 1H), 2.84 (s, 1H), 2.14 - 2.05 (m, 1H), 2.03 (s, 3H), 1.94 - 1.87 (m, 1H), 1.73 - 1.67 (m, 1H), 1.31 (s, 9H)。
【0820】
第二と第三のジアステレオ異性体混合物:dr=1:1(1.61g、白色固体);ESI+MS: m/z = 402.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.36 (m, 4H), 7.34 (dd, J = 7.4, 3.7 Hz, 1H), 7.16, 6.96 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 6.91 - 6.66 (m, 1H), 5.88 - 5.76 (m, 1H), 5.54 - 5.13 (m, 2H), 5.12 - 4.92 (m, 3H), 4.37 - 4.00 (m, 1H), 2.76 - 2.42 (m, 2H), 2.36 - 2.17 (m, 2H), 2.05, 1.90 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.96 − 1.85 (m, 1H), 1.37, 1.28 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0821】
第四のジアステレオ異性体:(0.43g、白色固体);ESI+MS: m/z = 402.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.50 - 7.41 (m, 1H), 7.40 - 7.33 (m, 5H), 7.19 - 7.07 (m, 1H), 5.84 (ddd, J = 17.1, 10.3, 6.7 Hz, 1H), 5.39 - 5.34 (m, 1H), 5.14 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.12 - 5.06 (m, 2H), 5.03 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 2.90 - 2.83 (m, 1H), 2.68 (dd, J = 14.0, 8.7 Hz, 1H), 2.49 - 2.42 (m, 1H), 2.08 - 2.02 (m, 1H), 1.98 (s, 4H), 1.34 (s, 9H)。
【0822】
ステップI。ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)カルバマート
【化258】
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【0823】
(2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)カルバマート(0.34g、0.85mmol、1当量)、dppe(20mg、0.05mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(17mg、0.025mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.31mL、2.12mmol、2.5当量)およびDCM(10mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物ベンジル(2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)カルバマートの第一のジアステレオ異性体を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 100:1〜50:1)により精製して、対応するものを単一ジアステレオ異性体として与えた(0.37g、82%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 530.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.59 (s, 1H), 7.40 - 7.31 (m, 6H), 5.92 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 5.20 - 5.09 (m, 2H), 4.14 - 4.02 (m, 1H), 2.98 (dd, J = 13.4, 7.4 Hz, 1H), 2.13 - 2.06 (m, 1H), 2.00 (s, 4H), 1.75 - 1.70 (m, 1H), 1.50 - 1.40 (m, 3H), 1.30 (s, 9H), 1.25 (s, 12H), 0.76 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0824】
(2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)カルバマート(0.59g、1.47mmol、1当量)、dppe(35mg、0.088mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(30mg、0.044mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.53mL、3.68mmol、2.5当量)およびDCM(28mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)カルバマートの第二および第三のジアステレオ異性体を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 10:1〜1:1)により精製して、対応する生成物を分離可能なジアステレオ異性体の混合物として与えた(0.44g、56%、白色粘着性固体)。
【0825】
第二のジアステレオ異性体:(0.10g、白色固体)。ESI+MS: m/z = 530.3(M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.33 (m, 6H), 7.15 (s, 1H), 6.84 (s, 1H), 5.58 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 5.16 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.11 - 5.08 (m, 1H), 4.18 - 4.10 (m, 1H), 4.02 - 3.94 (m, 1H), 2.45 - 2.39 (m, 1H), 2.27 - 2.21 (m, 1H), 2.03 (s, 3H), 2.01 - 1.96 (m, 1H), 1.68 - 1.60 (m, 1H), 1.51 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 1.28 (s, 9H), 1.24 (s, 12H), 0.78 - 0.74 (m, 2H)。
【0826】
第三のジアステレオ異性体:(40mg、白色固体)。ESI+MS: m/z = 530.3(M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.39 - 7.31 (m, 6H), 7.17 - 7.06 (m, 1H), 6.87 - 6.71 (m, 1H), 5.14 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 5.10 - 5.05 (m, 1H), 4.29 (q, J = 10.4, 9.2 Hz, 1H), 2.40 - 2.34 (m, 1H), 2.33 - 2.27 (m, 1H), 2.02 - 1.96 (m, 1H), 1.90 (s, 3H), 1.87 - 1.80 (m, 1H), 1.72 (dt, J = 12.6, 9.9 Hz, 1H), 1.52 - 1.47 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 1.25 (s, 12H), 0.79 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0827】
(2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)カルバマート(0.43g、10.72mmol、1当量)、dppe(26mg、0.064mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(22mg、0.032mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.39mL、26.81mmol、2.5当量)およびDCM(21mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)カルバマートの第四のジアステレオ異性体を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 50:1〜1:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(0.43mg、76%、オフホワイト色粘着性固体)。ESI+MS: m/z = 530.3 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.44 - 7.36 (m, 6H), 7.36 - 7.32 (m, 1H), 5.54 - 5.41 (m, 1H), 5.14 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 4.19 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 2.55 (dd, J = 13.8, 8.3 Hz, 1H), 2.31 (dt, J = 13.9, 6.9 Hz, 1H), 2.15 - 2.03 (m, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.79 - 1.69 (m, 2H), 1.49 - 1.45 (m, 2H), 1.33 (s, 9H), 1.25 (s, 12H), 0.78 - 0.72 (m, 2H)。
【0828】
ステップJ。1,2−ジアミノ−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタンカルボン酸二塩酸塩
【0829】
ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)カルバマート(60mg、0.11mmol、1当量)、6N 水性HCl(15mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1,2−ジアミノ−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタンカルボン酸二塩酸塩の第一のジアステレオ異性体を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(15.4mg、47%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 217.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.92 (dd, J = 9.2, 5.5 Hz, 1H), 2.54 (dd, J = 13.7, 6.6 Hz, 1H), 2.34 (dt, J = 15.9, 8.3 Hz, 1H), 2.15 - 2.09 (m, 1H), 1.99 (dt, J = 14.2, 9.0 Hz, 1H), 1.65 (dd, J = 13.7, 10.5 Hz, 1H), 1.47 - 1.41 (m, 2H), 0.74 - 0.69 (m, 2H)。
【0830】
ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)カルバマート(54mg、0.10mmol、1当量)、6N 水性HCl(15mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1,2−ジアミノ−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタンカルボン酸二塩酸塩の第二のジアステレオ異性体を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(10.55mg、36%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 217.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.77 (dd, J = 10.9, 7.1 Hz, 1H), 2.42 (dt, J = 12.8, 6.3 Hz, 1H), 2.23 (dd, J = 13.3, 6.3 Hz, 1H), 2.11 (dt, J = 11.6, 6.2 Hz, 1H), 2.05 (dd, J = 14.0, 11.3 Hz, 1H), 1.68 - 1.60 (m, 1H), 1.47 (dq, J = 14.1, 7.1, 6.2 Hz, 2H), 0.73 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0831】
ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)カルバマート(30mg、0.056mmol、1当量)、6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1,2−ジアミノ−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタンカルボン酸二塩酸塩の第三のジアステレオ異性体を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(6.6mg、41%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 217.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.11 (dd, J = 12.7, 6.4 Hz, 1H), 2.57 (dd, J = 14.9, 9.1 Hz, 1H), 2.41 (dt, J = 12.4, 6.3 Hz, 1H), 2.14 - 2.05 (m, 1H), 1.64 (dd, J = 14.9, 9.5 Hz, 1H), 1.54 (q, J = 12.4 Hz, 1H), 1.51 - 1.43 (m, 2H), 0.74 (t, J = 8.2 Hz, 2H)。
【0832】
ベンジル (2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)カルバマート(60mg、0.11mmol、1当量)、6N 水性HCl(15mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1,2−ジアミノ−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタンカルボン酸二塩酸塩の第四のジアステレオ異性体を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(9.2mg、28%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 217.1 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.26 - 4.16 (m, 1H), 2.33 - 2.20 (m, 2H), 2.12 - 2.01 (m, 2H), 2.02 - 1.95 (m, 1H), 1.55 - 1.41 (m, 2H), 0.71 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0833】
実施例63。1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩
【化259】
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【0834】
ステップA。2−オキソ−4−ビニルシクロペンチルアセタート
【化260】
[この文献は図面を表示できません]
【0835】
2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−イルアセタート(2.5g、17.80mmol、1当量)、ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(35.6mL、35.56mmol、2当量)、HMPA(12.4mL、71.36mmol、4当量)、CuBr×MeS(0.55g、2.67mmol、0.15当量)、TMSCl(11.3mL、89.0mmol、5当量)、および無水THF(140mL+40mL)を用い、中間体1の合成のステップBと同様の手法で、表題化合物2−オキソ−4−ビニルシクロペンチルアセタートを得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 200:1〜20:1)により精製して、対応する生成物2−オキソ−4−ビニルシクロペンチルアセタートをジアステレオ異性体の混合物(dr=9:1)として与えた(2.1g、67%、黄色油状物)。H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 5.90, 5.82 [(2ddd, J = 17.0, 10.4, 6.3 Hz, J = 17.1, 10.2, 6.8 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.16 - 5.03 (m, 2H), 3.14 - 2.98 (m, 1H), 2.55 (dd, J = 18.7, 8.4 Hz, 1H), 2.35 - 2.23 (m, 2H), 2.18 - 2.12 (m, 1H), 2.11 (s, 3H), 1.35 - 1.22 (m, 1H)。
【0836】
ステップB。2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチルアセタート
【化261】
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【0837】
2−オキソ−4−ビニルシクロペンチルアセタート(1.9g、11.30mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(3.48g、45.20mmol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(2.5mL、22.60mmol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(3.1mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチルアセタートをジアステレオ異性体の混合物として得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 20:1〜1:2)により精製して、生成物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチルアセタートを4種のジアステレオ異性体の混合物として与えた(1.65g、47%、黄色固体)。
【0838】
第一のジアステレオ異性体:
【0839】
単一ジアステレオ異性体(0.92g、黄色固体)ESI+MS: m/z = 311.3 (M+1), 333.3(M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.64 (br s, 1H), 6.37 (br s, 1H), 5.88 - 5.76 (m, 1H), 5.08 - 4.91 (m, 1H), 3.16 (dd, J = 14.3, 9.1 Hz, 1H), 3.10 - 3.03 (m, 1H), 2.22 (ddd, J = 13.7, 9.1, 6.6 Hz, 1H), 2.08 (s, 2H), 2.00 (s, 2H), 1.95 (ddd, J = 13.4, 7.0, 5.9 Hz, 1H), 1.68 (dd, J = 14.3, 6.7 Hz, 1H), 1.55 (s, 8H), 1.53 - 1.50 (m, 1H)。
【0840】
第二のジアステレオ異性体:
【0841】
単一ジアステレオ異性体(0.37g、黄色固体)ESI+MS: m/z = 311.3 (M+1), 333.3(M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.64 (s, 1H), 6.37 (s, 1H), 5.81 (ddd, J = 17.1, 10.3, 6.9 Hz, 1H), 5.10 - 4.90 (m, 2H), 3.16 (dd, J = 14.3, 9.1 Hz, 1H), 3.07 (dt, J = 15.8, 7.9 Hz, 1H), 2.22 (ddd, J = 13.7, 9.1, 6.6 Hz, 1H), 2.08 (s, 3H), 2.00 (s, 3H), 1.95 (ddd, J = 13.4, 7.0, 5.9 Hz, 1H), 1.68 (dd, J = 14.3, 6.7 Hz, 1H), 1.55 (s, 9H), 1.52 - 1.51 (m, 1H)。
【0842】
第一(fist irst)および第三のジアステレオ異性体:
【0843】
ジアステレオ異性体の混合物、dr=4:3(0.24g、黄色固体)ESI+MS: m/z = 311.3 (M+1), 333.4(M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.64, 6.61 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 6.37, 6.18 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.87, 5.81 [(2ddd, J = 17.2, 10.2, 7.4 Hz, J = 17.2, 10.3, 6.9 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.08 - 4.95 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.16, 2.64 [(2dd, J = 14.3, 9.2 Hz, J = 14.5, 10.2 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 3.12 - 2.68 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.27 - 2.18 (m, 1H), 2.08, 2.07 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)] 2.02, 2.00 [(s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.97 - 1.86 (m, 1H), 1.68 (dd, J = 14.3, 6.7 Hz, 1H), 1.52 - 1.49 (m, 1H), 1.32 (s, 8H)。
【0844】
第一、第二、第三、第四のジアステレオ異性体:
【0845】
第一、第二、第三、第四のジアステレオ異性体の混合物 1:1:4:4(0.12g、黄色固体)。ESI+MS: m/z = 311.3 (M+1), 333.3(M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.16, 7.11, 6.64, 6.61 [(4s, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 6.18 (s, 1H), 5.81 (dddd, J = 89.1, 17.2, 10.2, 7.1 Hz, 1H), 5.16 - 4.82 (m, 2H), 2.79 - 2.57 (m, 2H), 2.49 - 2.41 (m, 1H), 2.23 - 2.18 (m, 1H), 2.11,2 .10, 2.08, 2.07 [(4s, 3H, 4種のジアステレオ異性体)], 2.05, 2.04, 2.02, 2.00 [(4s, 3H, 4種のジアステレオ異性体)], 1.52 - 1.51 (m, 2H), 1.32 (s, 9H)。
【0846】
ステップC。2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタート
【化262】
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【0847】
2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチルアセタート(0.92g、2.96mmol、1当量)、dppe(0.071g、0.18mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.06g、0.089mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.56mL、3.85mmol、1.3当量)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタートを第一の単一ジアステレオ異性体として得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 20:1〜1:2)により精製して、対応する生成物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタートを単一ジアステレオ異性体として与えた(1.26g、97%、淡黄色固体)。ESI+MS: m/z = 439.5 (M+1), 461.4(M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.75 (br s, 1H), 6.44 (br s, 1H), 3.04 (dd, J = 14.4, 9.2 Hz, 1H), 2.29 (hept, J = 7.8 Hz, 1H), 2.13 (ddd, J = 13.7, 9.2, 6.5 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.99 (s, 3H), 1.76 (dd, J = 13.9, 6.6 Hz, 1H), 1.50 - 1.42 (m, 3H), 1.31 (s, 8H), 1.26 - 1.25 (m, 1H), 1.24 (s, 11H), 1.24 - 1.22 (m, 1H), 0.81 - 0.70 (m, 2H)。
【0848】
2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチルアセタート(第二の単一ジアステレオ異性体)(0.36g、1.71mmol、1当量)、dppe(0.041g、0.10mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.034g、0.051mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.32mL、2.22mmol、1.3当量)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタートを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 20:1〜1:5)により精製して、対応する生成物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタートをジアステレオ異性体の混合物(dr=4:1)として与えた(0.48g、64%、淡黄色固体)。ESI+MS: m/z = 439.5 (M+1), 461.4(M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.17 (s, 1H), 6.18 , 6.09 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.57 - 5.47 (m, 1H), 2.73, 2.58 [(2dd, J = 13.7, 8.0 Hz, J = 13.5, 8.0 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.08 (s, 3H), 2.06, 2.02 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.96 - 1.86 (m, 1H), 1.79−1.72(m, 2H), 1.50 - 1.41 (m, 2H), 1.31, 1.30 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.24 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 1.23 (d, J = 1.7 Hz, 3H), 1.23 (br s, 9H), 0.73 (dt, J = 13.5, 8.1 Hz, 2H)。
【0849】
ジアステレオ異性体混合物(第一および第三のジアステレオ異性体 dr=4:3)として2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチルアセタート(0.24g、0.77mmol、1当量)、dppe(0.018g、0.046mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.016g、0.023mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.15mL、1.00mmol、1.3当量)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタートを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 20:1〜1:2)により精製して、対応する生成物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタートを3種のジアステレオ異性体の混合物(dr=5:4:1)として与えた(0.27g、80%、淡黄色固体)。ESI+MS: m/z = 439.4 (M+1), 461.4(M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.76, 6.75, 6.50, [(3s, 1H,3種のジアステレオ異性体)], 6.44, 6.30, 6.28 [(3s, 1H,3種のジアステレオ異性体)], 3.09, 3.04, 2.40 [(3dd, J = 14.2, 8.84, J = 14.4, 9.2 Hz, J = 14.4, 10.1 Hz, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 2.32 - 2.23 (m, 1H), 2.20 - 2.08 (m, 2H), 2.05, 2.04, 2,02 [(3s, 3H,3種のジアステレオ異性体)], 2.01, 2.00, 1.99 [(3s, 3H,3種のジアステレオ異性体)], 1.75−1.30 (m, 1H), 1.68 - 1.60 (m, 1H), 1.54 - 1.51 (m, 1H), 1.49 −1.44(m, 2H), 1.32, 1.31,1.30 [(3s, 9H,3種のジアステレオ異性体), 1.24 (br s, 8H), 1.23 (br s, 2H), 0.91−0.73 (m, 3H)。
【0850】
2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチルアセタート(第一、第二、第三、第四のジアステレオ異性体 1:1:4:4)(0.12g、0.39mmol、1当量)、dppe(0.009g、0.023mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.008g、0.012mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.07mL、0.50mmol、1.3当量)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタートを得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン/AcOEt 20:1〜1:2)により精製して、対応する生成物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタートを4種のジアステレオ異性体の混合物(dr=10:8:1:1)として与えた(0.14g、82%、無色薄膜)。ESI+MS: m/z = 439.5 (M+1), 461.4(M+Na)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.17, 6.75, 6.56, 6.49 [(4s, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 6.44, 6.29, 6.18 6.09 [(4s, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 2.58 (dd, J = 13.5, 7.9 Hz, 1H), 2.45 - 2.35 (m, 1H), 2.18 - 2.09 (m, 1H), 2.08, 2.06, 2.05, 2.05 [(s, 3H,4種のジアステレオ異性体)], 2.02, 2.01, 2.00, 1.99 [(4s, 3H,4種のジアステレオ異性体)], 1.98 - 1.92 (m, 1H), 1.88 (dd, J = 13.5, 9.0 Hz, 1H), 1.68 - 1.60 (m, 1H), 1.56 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 1.51 - 1.49 (m, 2H), 1.49 - 1.42 (m, 2H), 1.37 - 1.33 (m, 1H), 1.31 (dd, J = 3.6, 2.1 Hz, 6H), 1.27, 1.24, 1.24,1.23 [(4s, 9H,4種のジアステレオ異性体)], 1.26−1.25(m, 1H), 0.9−0.74 (m, 3H)。
【0851】
ステップD。1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩
【0852】
第一の単一ジアステレオ異性体として化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタート(1.24g、2.83mmol、1当量)、6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩を得た。残渣を分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)と、次のDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、生成物1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩をジアステレオ異性体の混合物(dr=9:1)として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(0.50g、70%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 218.2 (M+1). ESI−MS: m/z = 216.0 (M−1), 198.0 (M−HO−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.43 - 4.3 [(m, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.57 (dd, J = 14.0, 8.0 Hz, 1H), 2.34 (p, J = 8.5 Hz, 1H), 2.03 (dt, J = 14.7, 7.7 Hz, 1H), 1.90 - 1.71 (m, 1H), 1.51 - 1.37 (m, 3H), 0.72 (td, J = 7.5, 1.6 Hz, 2H)。
【0853】
ジアステレオ異性体の混合物(dr=4:1)として化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタート(0.47g、1.07mmol、1当量)、6N 水性HCl(8mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂でのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩をジアステレオ異性体の混合物(dr=4:1)として与えた(0.14g、50%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 218.3 (M+1). ESI−MS: m/z = 216.0 (M−1), 198.0 (M−HO−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.51, 4.45[(t, J = 6.8 Hz, dd, J = 10.6, 6.5 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.46, 2.11 [(2dd, J = 14.6, 8.0 Hz, J = 14.5, 7.5 Hz, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.26, 2.16 [(2dt, J = 13.0, 6.5 Hz, J = 15.9, 8.1 Hz, 1H), 1.88 (dd, J = 14.5, 9.2 Hz, 1H), 1.83 (td, J = 7.7, 3.7 Hz, 2H), 1.54 - 1.27 [(m, 2H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.72 (td, J = 8.7, 8.0, 4.2 Hz, 2H)。
【0854】
3種のジアステレオ異性体の混合物(5:4:1)として化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタート(0.27g、0.62mmol、1当量)、6N 水性HCl(5mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、生成物1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩をジアステレオ異性体の混合物(dr=5:4:1)として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(0.11g、74%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 218.3 (M+1). ESI−MS: m/z = 216.0 (M−1), 198.0 (M−HO−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.52−4.27 [(m, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 2.61−2.24[(m, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 2.23−2.11 (m, 1H), 2.06−1.94 (m, 1H), 1.88 - 1.57 [(m, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 1.54 - 1.27 (m, 3H), 0.72 (t, J = 8.1 Hz, 2H)。
【0855】
4種のジアステレオ異性体の混合物(4:4:1:1)として化合物2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチルアセタート(0.14g、0.32mmol、1当量)、6N 水性HCl(5mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、生成物1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸塩酸塩をジアステレオ異性体の混合物(dr=10:8:1:1)として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(0.09g、100%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 218.2 (M+1). ESI−MS: m/z = 216.0 (M−1), 198.0 (M−HO−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 4.63 - 4.16 [(m, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 2.63 - 2.25 [(m, 1H,4種のジアステレオ異性体)], 2.27 - 2.11 (m, 1H), 2.09 - 1.60 (m, 2H), 1.53 - 1.29 (m, 3H), 0.90 - 0.63 (m, 2H)。
【0856】
実施例64。rac−(1R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩
【化263】
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【化264】
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【0857】
ステップA。rac−(2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボン酸
【化265】
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【0858】
メタノール(20mL)中のrac−(1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体1、2g、5.91mmol、1当量)の溶液に、1N NaOH(2mL)および4N NaOH(2mL)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。残渣をHOに溶解し、ジエチルエーテルで洗浄した。その後、水層を6N HClでpH=2に酸性化した。固体を濾別し、真空乾燥して、対応する生成物をエピマーの混合物(dr=7:3)として与えた(1.64g、90%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 311.0 (M+1); ESI−MS: m/z = 309.0 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.32, 7.81 [(2s, 1H,2種のエピマー)], 7.02, 6.19 [(2s, 1H,2種のエピマー)], 5.78 - 5.66 (m, 1H), 5.07 - 4.94 (m, 2H), 3.29 - 2.83 (m, 1H,2種のエピマー), 2.81 - 2.39 (m, 1H,2種のエピマー), 2.32 - 2.12 (m, 2H), 2.07, 2.03 [(2s, 3H,2種のエピマー)], 1.96 - 1.85 (m, 2H), 1.36, 1.35 [(2s, 9H,2種のエピマー)], 1.33 - 1.13 (m, 2H)。
【0859】
ステップB。rac−N−((4aR,6R)−3−(tert−ブチル)−2,4−ジオキソ−6−ビニルオクタヒドロキナゾリン−4a(2H)−イル)アセトアミド
【化266】
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【0860】
ベンゼン(50mL)中のrac−(2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボン酸(1.26g、4.06mmol、1当量)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.1mL、12.18mmol、3当量)およびジフェニルホスホリルアジド(1.75mL、8.12mmol、2当量)を添加した。混合物を6.5時間還流した。反応物を2N HClでクエンチした。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン−HO(15mL:15mL)に溶解し、室温で2時間撹拌した。その後、12N HCl(5mL)を添加し、3時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。水層をDCMで2回抽出した。有機層を1M NaOH、ブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 3:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(760mg、61%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 308.2 (M+1); ESI−MS: m/z = 306.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.16 (s, 1H), 5.75 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.15 (s, 1H), 5.08 - 4.97 (m, 2H), 3.46 (dt, J = 13.0, 4.0 Hz, 1H), 2.97 - 2.83 (m, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.36 - 2.27 (m, 1H), 1.97 (dtt, J = 13.4, 4.0, 1.8 Hz, 1H), 1.85 (dtd, J = 12.3, 4.5, 2.3 Hz, 1H), 1.33 (s, 9H), 1.32 - 1.26 (m, 1H)。
【0861】
ステップC。rac−N−((4aR,6R)−3−(tert−ブチル)−2,4−ジオキソ−6−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)オクタヒドロキナゾリン−4a(2H)−イル)アセトアミド.
【化267】
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【0862】
rac−N−((4aR,6R)−3−(tert−ブチル)−2,4−ジオキソ−6−ビニルオクタヒドロキナゾリン−4a(2H)−イル)アセトアミド(760mg、2.47mmol、1当量)、dppe(59mg、0.148mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(50mg、0.074mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(466μL、0.25mmol、1.3当量)およびDCM(20mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で表題化合物を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:1〜50:1)により精製して、対応する生成物を与えた(590mg、55%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 436.3 (M+1); ESI−MS: m/z = 434.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.16 (s, 1H), 4.99 (s, 1H), 3.43 (dd, J = 13.0, 4.1 Hz, 1H), 2.90 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 2.87 - 2.79 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 1.98 - 1.92 (m, 1H), 1.82 - 1.77 (m, 1H), 1.54 - 1.52 (m, 1H), 1.44 - 1.38 (m, 2H), 1.31 (s, 9H), 1.26 (d, J = 1.3 Hz, 12H), 1.11 (qd, J = 12.7, 4.9 Hz, 1H), 0.85 - 0.73 (m, 2H)。
【0863】
ステップD。rac−(1R,5R)−1−アセトアミド−2−アミノ−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド
【化268】
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【0864】
rac−N−((4aR,6R)−3−(tert−ブチル)−2,4−ジオキソ−6−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)オクタヒドロキナゾリン−4a(2H)−イル)アセトアミド(270mg、0.62mmol、1当量)と5N NaOH(2mL)との混合物を、3.5時間加熱還流した。その後、6N HClをpH=9まで添加し、DCMで3回抽出した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮して、対応する生成物をエピマーの混合物(dr=9:1)として与えた(150mg、59%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 410.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.25 (s, 1H), 6.07 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 3.79 (ddd, J = 12.2, 9.8, 5.3 Hz, 1H), 3.74 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.70 - 3.62 (m, 1H), 2.24 - 2.17 (m, 1H), 2.00, 1.98 [(2s, 3H,2種のエピマー)], 1.87 - 1.75 (m, 1H), 1.53 - 1.48 (m, 1H), 1.34, 1.33 [(2s, 9H,2種のエピマー)], 1.26, 1.25 [(2s, 12H,2種のエピマー)], 1.17 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 1.06 - 0.89 (m, 2H), 0.86 - 0.69 (m, 2H)。
【0865】
ステップE。rac−(1R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ジメチルアミノ)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド
【0866】
1,2−ジクロロエタン(1.5mL)中のrac−(1R,5R)−1−アセトアミド−2−アミノ−N−(tert−ブチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(96mg、0.23mmol、1当量)の溶液に、ホルムアルデヒド(0.5mL、6.65mmol、30当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。その後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.5g、10当量)を添加し、一晩撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、5% NaHCOで洗浄した。水層をジクロロメタンで3回抽出した。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 50:1〜20:1)により精製して、対応する生成物をエピマーの混合物(dr=9:1)として与えた(35mg、34%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 438.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 6.71 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 6.56 (s, 1H), 4.18 - 4.11 (m, 1H), 2.35 (s, 6H), 1.93, 1,91 [(2s, 3H,2種のエピマー)], 1.78 - 1.69 (m, 1H), 1.65 - 1.61 (m, 1H), 1.38 (s, 9H), 1.36 - 1.32 (m, 2H), 1.30− 1.28 (m, 3H), 1.26, 1.25 [(2s, 12H,2種のエピマー)], 0.94 - 0.86 (m, 2H), 0.81 - 0.69 (m, 2H)。
【0867】
ステップF。rac−(1R,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸
【0868】
rac−(1R,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ジメチルアミノ)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(35mg、0.08mmol、1当量)と6N 水性HCl(2mL)との混合物を、160℃で29時間加熱した。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物を分離可能なジアステレオ異性体として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)。総収率:9%。
【0869】
第一のエピマー:
【0870】
単一エピマー(1.6mg、無色薄膜);ESI+MS: m/z = 258.0 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.83 (dd, J = 12.3, 3.7 Hz, 1H), 2.92 (s, 6H), 2.32 (ddd, J = 14.4, 4.1, 1.9 Hz, 1H), 2.14 (dq, J = 13.6, 3.6, 3.2 Hz, 1H), 2.00 - 1.94 (m, 1H), 1.76 (ddq, J = 12.5, 8.2, 4.1 Hz, 1H), 1.64 (td, J = 13.0, 3.4 Hz, 1H), 1.56 (dd, J = 14.4, 12.6 Hz, 1H), 1.50 (ddt, J = 13.5, 10.8, 5.6 Hz, 1H), 1.36 - 1.27 (m, 1H), 1.12 - 1.02 (m, 1H), 0.82 (ddd, J = 16.2, 10.4, 6.0 Hz, 1H), 0.72 (ddd, J = 15.8, 10.3, 6.1 Hz, 1H)。
【0871】
第二のエピマー:
【0872】
単一エピマー(0.7mg、無色薄膜);ESI+MS: m/z = 258.0 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.75 (dd, J = 12.4, 3.7 Hz, 1H), 2.78 (s, 6H), 2.25 (ddd, J = 14.4, 4.0, 2.0 Hz, 1H), 2.15 - 2.07 (m, 1H), 2.00 - 1.90 (m, 1H), 1.73 (ddq, J = 12.4, 8.1, 4.0 Hz, 1H), 1.63 (qd, J = 13.3, 3.5 Hz, 1H), 1.54 - 1.43 (m, 2H), 1.31 (dddd, J = 13.8, 10.1, 8.0, 6.1 Hz, 1H), 1.06 (qd, J = 13.3, 3.7 Hz, 1H), 0.80 (ddd, J = 16.2, 10.5, 6.2 Hz, 1H), 0.72 (ddd, J = 15.7, 10.3, 6.2 Hz, 1H)。
【0873】
実施例65。1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【化269】
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【化270】
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【0874】
ステップA。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ジメチルアミノ)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化271】
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【0875】
ジクロロメタン(6mL)中のtert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマート(実施例56のステップD;80mg、0.157mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。残渣を1,2−ジクロロエタン(1mL)に溶解し、水性ホルムアルデヒド(50μL、0.627mmol、4当量)を添加し、室温で1時間撹拌した。その後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(132mg、0.627mmol、4当量)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、5% NaHCOで洗浄した。水層をジクロロメタンで3回抽出した。ひとまとめにした有機層をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。残渣をメタノール−ジオキサン(2mL−70μL)に溶解し、水性ホルムアルデヒド(70μL、0.942mmol、6当量)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(10mg、0.330mmol、2.1当量)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空濃縮した。残渣をクロロホルム(150μL)に溶解し、トリエチルシラン(150μL、0.942mmol、6当量)およびトリフルオロ酢酸(150μL)を添加した。得られた混合物を60℃で7時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させ、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 60:1〜1:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=9:1)として与えた(60mg、70%、白色泡状物)。ESI+MS: m/z = 438.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 8.97− 8.90 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 6.03, 5.98 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)],), 3.32 - 3.23 (m, 1H), 2.92 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 2.89 - 2.82 (m, 6H), 2.80 - 2.56 (m, 2H), 2.20 - 2.14 (m, 1H), 2.12− 2.10 (m, 1H), 2.02, 2.01 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 2.01− 1.99 (m, 1H), 1.64 - 1.51 (m, 1H), 1.49 - 1.36 (m, 2H), 1.32, 1.31 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.25, 1.24 [(2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.84− 0.74 (m, 2H)。
【0876】
tert−ブチル (3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)カルバマート(80mg、0.157mmol、1当量)、トリフルオロ酢酸(2mL)、ジクロロメタン(6mL)、水性ホルムアルデヒド(50μL、0.627mmol、4当量)、1,2−ジクロロエタン(2mL)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(130mg、0.627mmol、4当量)を用い、実施例56のステップHと同様の手法で、第二のジアステレオ異性体混合物を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 50:1〜1:1)により精製して、対応する生成物を与えた(40mg、58%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 438.2 (M+1)
【0877】
ステップB。1−アミノ−3−(2−ボロノエチル)−5−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0878】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ジメチルアミノ)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(60mg、0.137mmol、1当量)および6N 水性HCl(4mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=4:1)として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(5.5mg、12%、無色薄膜)。ESI+MS: m/z = 259.0 (M+1); ESI−MS: m/z = 257.0 (M−1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.92 - 3.41 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.83 (d, J = 8.1 Hz, 6H), 2.57 - 2.17 (m, 2H, 2種のジアステレオ異性体), 2.05 - 1.90 (m, 2H, 2種のジアステレオ異性体), 1.80 - 1.57 (m, 3H, 2種のジアステレオ異性体), 1.46 - 1.33 (m, 2H, 2種のジアステレオ異性体), 0.77 - 0.66 (m, 2H)。
【0879】
第二のジアステレオ異性体混合物を、1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−3−(ジメチルアミノ)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(20mg、0.04mmol、1当量)および6N 水性HCl(2mL)から出発して同様の方法で得た。残渣をDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)と、その後の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=9:1)として与えた(6N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(1.5mg、5%、無色薄膜)。ESI+MS: m/z = 259.0 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.62 - 3.43 (m, 1H), 2.85 (s, 3H), 2.84 - 2.81 (m, 1H), 2.80 (s, 3H), 2.66 - 2.59 (m, 1H), 2.28 (dt, J = 16.0, 2.5 Hz, 1H), 2.23 - 2.15 (m, 1H), 1.97 - 1.90 (m, 1H), 1.76 - 1.55 (m, 1H), 1.38 - 1.30 (m, 3H), 0.77 - 0.70 (m, 2H)。
【0880】
実施例66。1−アミノ−2−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【化272】
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【0881】
ステップA。メチル 2−((((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)メチル)ペンタ−4−エノアート。
【化273】
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【0882】
アルゴン下、−78℃にてテトラヒドロフラン(100mL)中のメチル 3−([(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ)プロパノアート(8g、33.71mmol、1当量)の溶液に、リチウムジイソプロピルアミド(THF/ヘプタン/エチルベンゼン中の2.0M溶液)(37mL、74.17mmol、2.1当量)を滴加した。反応混合物を30分間撹拌し、テトラヒドロフラン(40mL)中の臭化アリル(3.2mL、37.08mmol、1.1当量)の溶液を−78℃で滴加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を飽和水性NHClでクエンチし、AcOEtで抽出した。ひとまとめにした有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 20:1〜8:1)により精製して、対応生成物を与えた(8.79g、94%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 300.0 (M+23)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.44 - 7.30 (m, 5H), 5.77 (ddt, J = 17.1, 10.0, 7.0 Hz, 1H), 5.10 (dtt, J = 17.0, 11.4, 6.7 Hz, 4H), 4.72 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.70 (s, 3H), 3.49 - 3.44 (m, 1H), 3.35 (ddd, J = 14.1, 8.5, 5.8 Hz, 1H), 2.75 (dq, J = 8.7, 2.7 Hz, 1H), 2.42 (dt, J = 14.1, 6.9 Hz, 1H), 2.31 (dt, J = 14.3, 7.1 Hz, 1H)。
【0883】
ステップB。2−((((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)メチル)ペンタ−4−エン酸。
【化274】
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【0884】
メチル 2−((((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)メチル)ペンタ−4−エノアート(8.79g、31.7mmol、1当量)、1M NaOH(30mL)およびMeOH(90mL)を用い、実施例48のステップBと同様の手法で表題化合物を得た。対応する生成物を得た(8g、96%、白色固体)。生成物をさらに精製せずに次のステップで用いた。ESI+MS: m/z = 264.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.41 - 7.30 (m, 5H), 5.80 (ddd, J = 17.1, 10.0, 7.2 Hz, 1H), 5.25 - 5.04 (m, 5H), 3.51 (ddd, J = 14.0, 6.9, 4.4 Hz, 1H), 3.35 (ddd, J = 14.2, 8.3, 5.8 Hz, 1H), 2.85 - 2.70 (m, 1H), 2.53 - 2.40 (m, 1H), 2.40 - 2.30 (m, 1H)。
【0885】
ステップC。ベンジル (2−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ペンタ−4−エン−1−イル)カルバマート。
【化275】
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【0886】
2−((((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)メチル)ペンタ−4−エン酸(8.0g、30.38mmol、1当量)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(11mL、63.81mmol、2.1当量)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.2g、31.90mmol、1.05当量)、HATU(12.2g、31.90mmol、1.05当量)およびジクロロメタン(90mL)を用い、実施例48のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 15:1〜1:1)により精製して、対応する生成物を与えた(7.42g、80%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 307.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.42 - 7.29 (m, 5H), 5.77 (ddt, J = 17.2, 10.4, 6.8 Hz, 1H), 5.32 (br s, 1H), 5.15 - 4.99 (m, 4H), 3.59 (d, J = 8.5 Hz, 3H), 3.46 - 3.38 (m, 1H), 3.38 - 3.27 (m, 1H), 3.24 (br s, 1H), 3.16 (dd, J = 6.6, 3.6 Hz, 3H), 2.35 (ddt, J = 13.9, 6.9, 3.9 Hz, 1H), 2.23 (dt, J = 14.2, 6.8 Hz, 1H)。
【0887】
ステップD。ベンジル (2−アリル−3−オキソペンタ−4−エン−1−イル)カルバマート。
【化276】
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【0888】
ベンジル (2−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ペンタ−4−エン−1−イル)カルバマート(6,56g、21.44mmol、1当量)、ビニルマグネシウムブロミド(THF中1M)(100mL、100.7mmol、4.7当量)およびTHF(130mL)を用い、実施例48のステップDと同様の手法で、表題化合物を得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜4:1)により精製して、対応する生成物を与えた(2.1g、36%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 274.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.41 - 7.31 (m, 5H), 6.49 - 6.20 (m, 1H), 5.88 - 5.69 (m, 1H), 5.13 - 5.05 (m, 7H), 4.18 (dddd, J = 13.2, 6.4, 4.9, 2.0 Hz, 1H), 2.51 (d, J = 31.3 Hz, 1H), 2.40 (dt, J = 13.9, 6.9 Hz, 1H), 2.24 (dd, J = 14.4, 7.3 Hz, 1H), 2.13 - 2.05 (m, 1H)。
【0889】
ステップE。ベンジル ((2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−イル)メチル)カルバマート。
【化277】
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【0890】
ベンジル (2−アリル−3−オキソペンタ−4−エン−1−イル)カルバマート(2.1g、7.68mmol、1当量)、第二世代グラブス触媒(0.32g、0.38mmol、0.05当量)およびジクロロメタン(413mL)を用い、実施例48のステップEと同様の手法で、表題化合物を得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜3:1)により精製して、対応する生成物を与えた(0.32g、17%、黄色油状物)。ESI+MS: m/z = 245.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.79 - 7.71 (m, 1H), 7.40 - 7.32 (m, 5H), 6.20 (dt, J = 5.8, 2.1 Hz, 1H), 5.35 (br s, 1H), 5.12 (s, 2H), 3.63 (dt, J = 12.0, 5.7 Hz, 1H), 3.37 (dt, J = 13.0, 6.4 Hz, 1H), 2.94 - 2.85 (m, 1H), 2.57 - 2.51 (m, 2H)。
【0891】
ステップF。ベンジル ((2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−イル)メチル)カルバマート
【化278】
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【0892】
ベンジル ((2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−イル)メチル)カルバマート(320mg、1.30mmol、1当量)、THF中の1Mビニルマグネシウムブロミド(4.6mL、4.57mmol、3.5当量)、HMPA(0.91mL、5.22mmol、4当量)、臭化銅(I)/ジメチルスルホキシド複合体(40mg、0.20mmol、0.15当量)、トリメチルシリルクロリド(0.83mL、6.52mmol、5当量)およびTHF(10mL)を用い、中間体1の合成のステップBと同様の手法で、表題化合物を得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜8:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=4:1)として与えた(307mg、86%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 274.0 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.41 - 7.31 (m, 5H), 5.94 - 5.78 (m, 1H), 5.34, 5.29 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.13 - 5.05 (m, 4H), 3.51 (dq, J = 13.7, 7.9, 6.7 Hz, 1H), 3.30 (ddt, J = 26.3, 13.4, 6.3 Hz, 1H), 3.02 - 2.74 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.60 - 2.24 (m, 3H), 2.12 - 1.91 (m, 2H)。
【0893】
ステップF。ベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)メチル)カルバマート。
【化279】
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【0894】
ベンジル ((2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−イル)メチル)カルバマート(300mg、1.10mmol、1当量)、酢酸アンモニウム(338mg、4.39mmol、4当量)、tert−ブチルイソシアニド(250μL、2.20mmol、2当量)および溶媒として2,2,2−トリフルオロエタノール(4.5mL)を用い、中間体1の合成のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜1:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物として与えた。総収率:80%。ジアステレオ異性体を、以下のジアステレオ異性体比で部分的に分離した:
【0895】
単一ジアステレオ異性体(66mg、無色油状物);ESI+MS: m/z = 416.2 (M+1) ; ESI−MS: m/z = 414.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.39 - 7.30 (m, 5H), 7.07 (br s, 1H), 6.63 (br s, 1H), 5.75 (ddd, J = 17.2, 10.2, 7.1 Hz, 1H), 5.35 (br s, 1H), 5.14 - 5.08 (m, 2H), 5.03 - 4.90 (m, 2H), 3.40 - 3.29 (m, 2H), 2.96 - 2.88 (m, 1H), 2.74 - 2.64 (m, 1H), 2.39 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 2.04 - 2.00 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.46 - 1.38 (m, 1H), 1.30 (s, 9H)。
【0896】
ジアステレオ異性体の混合物(dr=3:1)(219mg、無色油状物);ESI+MS: m/z = 416.2 (M+1) ; ESI−MS: m/z = 414.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.39 - 7.31 (m, 5H), 7.14 - 6.92 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 6.63, 6.45 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.85 - 5.71 (m, 1H), 5.49, 5.34 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.20 - 5.07 (m, 2H), 5.05 - 4.87 (m, 2H), 3.50 - 3.17 (m, 2H), 3.06 - 2.85 (m, 1H), 2.80 - 2.65 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.40− 2.29 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.03, 1.99 (2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体), 2.02− 2.02 (m, 1H), 1.86 - 1.68 (m, 2H), 1.30, 1.29 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)。
【0897】
ジアステレオ異性体の混合物(dr=9:1)(83mg、無色油状物);ESI+MS: m/z = 416.2 (M+1) ; ESI−MS: m/z = 414.2 (M−1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.31 (m, 5H), 6.43 (s, 1H), 6.38 (s, 1H), 5.90 - 5.75 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 5.50 - 5.40 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.19 - 4.91 (m, 4H), 3.37 - 3.20 (m, 2H), 2.86 - 2.72 (m, 1H), 2.53− 2.50 (m, 1H), 2.39 - 2.28 (m, 2H), 2.09 (dt, J = 13.7, 7.2 Hz, 1H), 2.03, 2.00 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.53 - 1.42 (m, 1H), 1.34, 1.29 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)]。
【0898】
ステップG。ベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)メチル)カルバマート。
【化280】
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【0899】
ベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)メチル)カルバマート(66mg、0.159mmol、1当量)、dppe(4mg、0.0095mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(3.2mg、0.0048mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(37μL、0.09mmol、1.5当量)およびDCM(3mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 30:1〜9:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(106mg、100%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 544.4 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.41 - 7.27 (m, 5H), 7.07 (br s, 1H), 6.50 (br s, 1H), 5.12−4.97 (m, 2H), 3.40 - 3.13 (m, 2H), 2.88 − 2.77 (m, 1H), 2.27 (dd, J = 14.4, 9.0 Hz, 1H), 2.21 - 2.14 (m, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.95- 1.84 (m, 3H), 1.50 - 1.32 (m, 2H), 1.27 (s, 9H), 1.23 (s, 12H), 1.18 - 1.03 (m, 1H), 0.78 − 0.63 (m, 2H)。
【0900】
第二のジアステレオ異性体混合物を、ベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)メチル)カルバマート(dr=3:1)(222mg、0.53mmol、1当量)、dppe(13mg、0.032mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(11mg、0.016mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(125μL、0.80mmol、1.5当量)およびDCM(5mL)から出発して同様の方法で得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 10:1〜2:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=3:2)として与えた(200mg、69%、白色泡状物)。ESI+MS: m/z = 544.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.41 - 7.29 (m, 5H), 7.11 - 6.91 (m, 1H), 6.52, 6.20 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.68 - 5.29 (m, 1H), 5.18 - 5.05 (m, 2H), 3.50 - 3.30 (m, 1H), 3.30 - 3.18 (m, 1H), 3.02 - 2.88 (m, 1H), 2.89 - 2.80 (m, 1H), 2.33 - 2.09 (m, 1H), 2.01, 1.99 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.97 - 1.76 (m, 1H), 1.66 - 1.39 (m, 4H), 1.30, 1.29 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.25, 1.24 [(2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.80 - 0.70 (m, 2H)。
【0901】
第三のジアステレオ異性体混合物を、ベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロペンチル)メチル)カルバマート(dr=9:1)(70mg、0.19mmol、1当量)、dppe(5mg、0.0115mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(4mg、0.0057mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(45μL、0.29mmol、1.5当量)およびDCM(3mL)から出発して同様の方法で得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:1〜50:1)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=9:1)として与えた(66mg、64%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 544.2 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.40 - 7.30 (m, 5H), 6.56 (s, 1H), 6.33, 6.19 [(2s, 1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.64, 5.43 [(2s,1H, 2種のジアステレオ異性体)], 5.19 - 4.98 (m, 2H), 3.39 - 3.28 (m, 1H), 3.27 - 3.13 (m, 1H), 3.03 - 2.31 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.23 - 2.17 (m, 1H), 2.14− 2.02 (m, 1H), 2.01, 1.99 [(2s, 3H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.54 - 1.42 (m, 2H), 1.34, 1.33 [(2s, 9H, 2種のジアステレオ異性体)], 1.30 - 1.26 (m, 3H), 1.25, 1.24 [(2s, 12H, 2種のジアステレオ異性体)], 0.83 - 0.68 (m, 2H)。
【0902】
ステップH。1−アミノ−2−(アミノメチル)−4−(2−ボロノエチル)シクロペンタン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0903】
ベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)メチル)カルバマート(18mg、0.033mmol、1当量)および6N 水性HCl(5mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。残渣を分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)と、その後のDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(2N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(2.1mg、21%、白色泡状物)。ESI+MS: m/z = 231.0 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.16 (dd, J = 12.7, 4.4 Hz, 1H), 2.92 (dd, J = 12.7, 11.0 Hz, 1H), 2.76 − 2.70 (m, 1H), 2.64 (ddt, J = 14.0, 9.1, 2.8 Hz, 1H), 2.26 (dt, J = 12.4, 6.2 Hz, 1H), 2.14 − 2.06 (m, 1H), 1.54 - 1.42 (m, 3H), 1.23 (td, J = 12.7, 11.4 Hz, 1H), 0.77 - 0.71 (m, 2H)。
【0904】
第二のジアステレオ異性体混合物を、ベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)メチル)カルバマート(50mg、0.092mmol、1当量)および6N 水性HCl(10mL)から出発して同様の方法で得た。残渣を分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)と、その後のDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、対応する生成物をジアステレオ異性体の混合物(dr=1:1)として与えた(2N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(10.2mg、37%、白色泡状物)。ESI+MS: m/z = 231.0 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.21 - 3.05 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.96 - 2.87 (m, 1H), 2.87 - 2.69 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.67 - 1.97 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.29 - 1.87 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 2.20 - 2.15 (m, 1H), 2.12− 1.75 (m, 1H, 2種のジアステレオ異性体), 1.57 - 1.16 (m, 3H), 0.77 - 0.69 (m, 2H)。
【0905】
第三のジアステレオ異性体混合物を、ベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)メチル)カルバマート(dr=9:1)(33mg、0.061mmol、1当量)および6N 水性HCl(5mL)から出発して同様の方法で得た。残渣を分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)と、その後のDOWEX(登録商標)イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(2N HClでの酸性化と、続く凍結乾燥の後)(1.5mg、8%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 231.05 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.18 (dd, J = 12.7, 3.6 Hz, 1H), 2.89 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 2.46 − 2.40 (m, 1H), 2.23 - 2.14 (m, 1H), 2.14 - 2.01 (m, 3H), 1.45 − 1.37 (m, 2H), 1.33 - 1.21 (m, 1H), 0.71 - 0.61 (m, 2H)。
【0906】
実施例67。1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロペンタン−1−カルボン酸。
【化281】
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【0907】
ステップA。1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド。
【化282】
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【0908】
MeOH(2mL)中のベンジル ((2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンチル)メチル)カルバマート(dr=9:1)(33mg、0.061mmol、1当量)に、3滴の6N HClを添加し、反応混合物を脱気し,その後、Pd/C(湿性10%)25mgを添加した。混合物を脱気し、Hを充填し、一晩撹拌した。混合物をCeliteのパッドで濾過し、メタノールで洗浄し(10mLで2回)、濾液を真空濃縮して、生成物を無色油状物として与えた(27mg、99.8%)。ESI+MS: m/z = 410.0 (M+1)。粗生成物(27mg、0.061mmol、1当量)を1,2−ジクロロエタン(1mL)中に溶解し、ホルマリン(18μL、0.24mmol、4当量)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。その後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(52mg、0.24mmol、4当量)を反応混合物に添加し、室温で一晩撹拌した。混合物をDCM(10mL)で希釈し、1M NaOH(5mL)を添加することによりクエンチした。生成物をジクロロメタンで抽出した(10mLで2回)。ひとまとめにした有機相をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮し、粗生成物15mg(57%)を無色油状物として与えた。それを次のステップで用いた。ESI+MS: m/z = 438.05 (M+1)
【0909】
ステップB。1−アミノ−4−(2−ボロノエチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)シクロペンタン−1−カルボン酸
【0910】
1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロペンタン−1−カルボキサミド(15mg、0.19mmol、1当量)および6N 水性HCl(5mL)を用い、実施例1のステップCと同様の手法で表題化合物を得た。残渣を分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)と、次のDOWEX(登録商標)50WX8イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、所望の生成物を白色固体として与えた(1.2mg、14%)。ESI+MS: m/z = 259.0 (M+1)
【0911】
実施例68。(5R)−2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)−1−(メチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【化283】
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【0912】
ステップA。ベンジル ((2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)メチル)カルバマート。
【化284】
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【0913】
無水THF(1300mL)中のジイソプロピルアミン(192mL、1.37mol)の溶液に、ヘキサン中のn−BuLiの溶液(2.5M、550mL、1.37mol)をアルゴン下、−78℃で滴加した。反応物を室温に昇温し、15分間撹拌し、−78℃に冷却した。2−シクロヘキセン−1−オン(60.5mL、0.624mol)を滴加し、混合物をこの温度で1時間撹拌した。次に、THF(800mL)中のベンジル(トシルメチル)カルバマート(219g、0.686mol)の溶液を滴加し、反応物を−78℃で1.5時間撹拌した。その後、混合物を飽和NHCl(150mL)でクエンチし、有機層を回収した。水層を酢酸エチルで抽出した(100mLで3回)。ひとまとめにした有機抽出物をMgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。粗生成物を、ヘキサン/AcOEt(15:1〜2:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物(27g、18%)を無色油状物として与えた。ESI+MS: m/z = 260.05 (M+1), 282.05 (M+23)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.42−7.33 (m, 5H), 7.05 - 6.81 (m, 1H), 5.99 (dt, J = 10.0, 2.0 Hz, 1H), 5.17−5.04 (m, 2H), 4.70 (bs, 1H), 3.50 (ddd, J = 13.9, 7.5, 4.1 Hz, 1H), 3.33 (ddd, J = 13.3, 7.2, 5.4 Hz, 1H), 2.55 - 2.34 (m, 3H), 2.15 - 2.06 (m, 1H), 1.80 (tdd, J = 13.4, 9.6, 6.7 Hz, 1H)。
【0914】
ステップB。ベンジル (((4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)メチル)カルバマート。
【化285】
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【0915】
50mL丸底フラスコに、Rh(cod)BF(52mg、0.127mmol)、(R)−BINAP(79mg、0.127mmol)およびビニルトリフルオロホウ酸カリウム(1.03g、7.713mmol)を添加した。フラスコをアルゴンで数回フラッシュし、脱気された96%EtOH(23mL)およびトリメチルアミン(55μL、0.386mmol)を添加した。得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、ベンジル((2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イル)メチル)カルバマート(1.00g、3.86mmol)を添加し、反応混合物を還流下で2時間撹拌した。EtOHを蒸発させた。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、1M 水性HCl(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し減圧濃縮した。粗生成物を、ヘキサン/AcOEt(13:1〜5:1)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を白色固体として与えた(全体的収率:460mg、44%)。[α] = +10.8 (c = CHCl中で0.250). ESI+MS: m/z = 288.10 (M+1), 310.10 (M+23)
【0916】
H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.38−7.28 (m, 5H), 5.78 (ddd, J = 16.9, 10.4, 6.2 Hz, 1H), 5.39−5.29 (m, 1H), 5.05 - 4.98 (m, 2H), 3.37 (ddd, J = 13.9, 7.6, 3.7 Hz, 1H), 3.24 (ddd, J = 13.6, 7.7, 5.3 Hz, 1H), 2.45 (dd, J = 4.0, 2.1 Hz, 1H), 2.44 - 2.37 (m, 1H), 2.22 - 2.16 (m, 1H), 2.15 - 2.09 (m, 1H), 2.00 - 1.92 (m, 1H), 1.60−1.55 (m, 3H), 1.43 (qd, J = 13.2, 3.6 Hz, 1H)。
【0917】
ステップC。ベンジル (((4R)−2−(tert−ブチルカルバモイル)−2−(N−メチルアセトアミド)−4−ビニルシクロヘキシル)メチル)カルバマート。
【化286】
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【0918】
2,2,2−トリフルオロエタノール(3mL)中のベンジル (((4R)−2−オキソ−4−ビニルシクロヘキシル)メチル)カルバマート(560mg、1.95mmol)および酢酸メチルアンモニウム(0.75g、7.80mmol)の撹拌される溶液に、tert−ブチルイソシアニド(0.66mL、5.85mmol)をシリンジで滴加して、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。この後、2,2,2−トリフルオロエタノールを蒸発させ、残渣を酢酸エチル(10mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。水を酢酸エチルで抽出し(10mLで3回)、有機層をMgSOで脱水し、濾過し減圧蒸発させた。粗生成物を、ヘキサン/AcOEt(20:1〜1:1)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を白色固体として与えた(95mg、11%)。ESI+MS: m/z = 444.30 (M+1), 466.30 (M+23)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 7.39−7.32 (m, 4H), 7.32 - 7.28 (m, 1H), 5.77 (ddd, J = 17.0, 10.4, 6.4 Hz, 1H), 5.13 - 5.06 (m, 2H), 5.03 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 4.95 (dt, J = 10.4, 1.4 Hz, 1H), 4.84 (br s,1H), 3.56−3.29 (m, 2H), 3.01 (dt, J = 13.9, 3.8 Hz, 1H), 2.88 (s, 3H), 2.40−2.27 (m, 1H), 2.16 (s, 3H), 1.99−1.88 (m, 1H), 1.78−1.67 (m, 1H), 1.58 - 1.54 (m, 1H), 1.50 - 1.36 (m, 2H), 1.31 (s, 9H), 1.27−1.23 (m, 2H)。
【0919】
ステップD。ベンジル (((4R)−2−(tert−ブチルカルバモイル)−2−(N−メチルアセトアミド)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)メチル)カルバマート。
【化287】
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【0920】
無水ジクロロメタン(2mL)中のdppe(4.8mg、0.012mmol)およびビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(4.0mg、0.006mmol)の混合物を、アルゴンでフラッシュした。その後、DCM(2mL)(アルゴンでフラッシュ)中のベンジル (((4R)−2−(tert−ブチルカルバモイル)−2−(N−メチルアセトアミド)−4−ビニルシクロヘキシル)メチル)カルバマート(90mg、0.204mmol)および4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(37μl、0.26mmol)の溶液を滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応物をDCM(10mL)で希釈し、5% NaHCOで洗浄した(20mLで2回)。有機層をMgSOで脱水し、真空濃縮した。粗生成物をさらに精製せずに次のステップで用いた。
【0921】
ステップE。(5R)−2−(アミノメチル)−N−(tert−ブチル)−1−(N−メチルアセトアミド)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化288】
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【0922】
ベンジル (((4R)−2−(tert−ブチルカルバモイル)−2−(N−メチルアセトアミド)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキシル)メチル)カルバマート(115mg、0.20mmol、1当量)をMeOH 6mLに溶解し、アルゴンでフラッシュした。次に、10%湿性Pd/C 10mgおよび6N HCl 3滴を添加し、得られた混合物を水素雰囲気(バルーン)下で3時間撹拌した。その後、混合物をCeliteのパッドで濾過し(無水MeOHで数回洗浄して)、溶媒を蒸発させた。残渣を、さらに精製せずに最後のステップに持ち込んだ。
【0923】
ステップF。(5R)−2−(アミノメチル)−5−(2−ボロノエチル)−1−(メチルアミノ)シクロヘキサン−1−カルボン酸二塩酸塩。
【0924】
(5R)−2−(アミノメチル)−N−(tert−ブチル)−1−(N−メチルアセトアミド)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(38mg、0.083mmol)および6N 水性HCl(8mL)を6時間、加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDOWEX(登録商標)のイオン交換クロマトグラフィーと、次の分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)により精製して、所望の生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(6M HClでの酸性化の後)(6.2mg、全体的収率:22%)。
【0925】
第一のジアステレオ異性体:4.1mg、白色固体。ESI+MS: m/z = 259.10 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.26 (dd, J = 13.4, 10.3 Hz, 1H), 3.02 (dd, J = 13.4, 3.9 Hz, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.40 - 2.30 (m, 1H), 2.09 - 2.01 (m, 1H), 1.97 - 1.81 (m, 2H), 1.81 - 1.75 (m, 1H), 1.60 (dd, J = 15.8, 13.1 Hz, 1H), 1.47 (tdd, J = 9.5, 7.9, 4.3 Hz, 2H), 1.34 (dddq, J = 16.7, 10.2, 7.1, 3.8, 3.3 Hz, 1H), 1.24 - 1.10 (m, 1H), 0.91 - 0.79 (m, 2H)。
【0926】
第二のジアステレオ異性体:2.1mg、白色固体。ESI+MS: m/z = 259.05 (M+1)H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.29 (dd, J = 13.4, 10.6 Hz, 1H), 3.03 - 2.99 (m, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.47 - 2.35 (m, 1H), 2.14 - 2.06 (m, 1H), 1.97 - 1.81 (m, 2H), 1.81 - 1.72 (m, 1H), 1.64 (dd, J = 15.9, 13.1 Hz, 1H), 1.48−1.39 (m, 2H), 1.37 (dddt, J = 13.1, 10.0, 7.0, 3.4 Hz, 1H), 1.25 - 1.10 (m, 1H), 0.85− 0.80 (m, 2H)。
【0927】
実施例69。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸。
【化289】
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【0928】
ステップA。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化290】
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【0929】
エチル (1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体2、0.47g、1.38mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(4.28mL、4.28mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.39mL、6.90mmol、5当量)、N−エチルメチルアミン(0.24mL、2.76mmol、2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.17g、5.52mmol、4当量)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で表題化合物を得た。反応混合物を1M KHSO(30mL)で洗浄した。次に水性溶液を1M NaOHの使用でpH12にアルカリ性化し、生成物をDCMに抽出した(30mLで5回)。ひとまとめにした有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し真空濃縮した。所望の生成物を、単一ジアステレオ異性体として得た(239mg、51%、白色固体)。ESI+MS: m/z = 338.1 (M+1). [α] = +42.3 (c = CHCl中で0.250). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.47 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 5.72 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 4.97 (dt, J = 17.3, 1.5 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.51 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 3.21 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.58 - 2.48 (m, 1H), 2.37 −2.26 (m, 1H), 2.24 (s, 3H), 2.16 (dq, J = 13.2, 3.5 Hz, 1H), 2.11 - 2.04 (m, 1H), 2.00 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 1.90 (s, 3H), 1.80 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 1.58 - 1.50 (m, 1H), 1.39 - 1.33 (m, 1H), 1.32 (s, 9H), 1.21 - 1.12 (m, 2H), 1.10 - 1.01 (m, 3H)。
【0930】
ステップB。((1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミドおよび(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸。
【化291】
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【0931】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(232mg、0.69mmol、1当量)、dppe(16mg、41.0μmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(14mg、20.5μmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(249μL、1.72mmol、2.5当量)およびDCM(12mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 1:0〜2:1)により精製して、対応する生成物を与えた(303mg、95%)。
【0932】
((1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド:120mg、粘着性淡黄色固体。ESI+MS: m/z = 466.1 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.51 - 10.40 (m, 1H), 8.35 - 8.23 (m, 1H), 3.58 - 3.47 (m, 1H), 3.24 - 3.14 (m, 1H), 2.57 - 2.47 (m, 1H), 2.35 −2.25 (m, 1H), 2.25 - 2.21 (m, 3H), 2.12 - 2.04 (m, 1H), 2.01 - 1.95 (m, 1H), 1.91 - 1.85 (m, 3H), 1.81 - 1.73 (m, 1H), 1.57 - 1.48 (m, 1H), 1.36 - 1.27 (m, 11H), 1.26 - 1.20 (m, 15H), 1.08 - 1.03 (m, 3H), 1.00 - 0.91 (m, 1H), 0,87 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 0,83 - 0.69 (m, 1H)。
【0933】
シリカゲルのカラムクロマトグラフィーでの精製の間に、ピナコールボロン酸エステルを部分的に脱保護して、遊離ボロン酸の(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸:183mgの粘着性淡黄色固体を与えた。ESI+MS: m/z = 384.0 (M+1)
【0934】
ステップC。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸。
【0935】
((1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−((エチル(メチル)アミノ)メチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミドおよび(2−((1R,3R,4S)−3−アセトアミド−3−(tert−ブチルカルバモイル)−4−((エチル(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)エチル)ボロン酸(178mg)と、6N 水性HCl(20mL)との混合物を用い、実施例26のステップCと同様の手法で表題化合物を得た。粗生成物を分取HPLC(0.1〜1.0%水中MeCN)と、次にDOWEX(登録商標)50WX8イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、所望の生成物を白色固体として与えた(凍結乾燥の後)(25mg、23%)。ESI+MS: m/z = 287.1 (M+1). [α] = −41.6 (c = HO中で0.125). H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.16 (dd, J = 13.2, 9.7 Hz, 1H), 3.04 - 2.98 (m, 1H), 2.92 - 2.82 (m, 2H), 2.63 (s, 3H), 2.11 2.06 (m, 1H), 1.91 - 1.83 (m, 2H), 1.74 (dq, J = 12.9, 3.7 Hz, 1H), 1.65 - 1.56 (m, 2H), 1.37 - 1.26 (m, 2H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.09 (t, J = 12.7, 3.9Hz, 1H), 0.98 (dq, J = 12.7, 3.9Hz, 1H), 0.79 (t, J = 8.3 Hz, 2H)。
【0936】
実施例70。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸。
【化292】
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【0937】
ステップA。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化293】
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【0938】
エチル (1R,2R,4R)−2−アセトアミド−2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキシラート(中間体2、0.2g、0.59mmol、1当量)、DCM中の1M DIBAL−H(1.83mL、1.83mmol、3.1当量)、氷酢酸(0.17mL、2.95mmol、5当量)、ピペリジン(0.117mL、1.18mmol、2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.5g、2.36mmol、4当量)を用い、実施例26のステップAと同様の手法で表題化合物を得た。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH、70:1〜25:1)により精製して、対応する生成物を単一ジアステレオ異性体として与えた(0.123g、57%、無色油状物)。ESI+MS: m/z = 364.20 (M+1). [α] = +32.1 (c = CHCl中で0.250). H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.45 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 5.74 (ddd, J = 17.1, 10.4, 6.5 Hz, 1H), 5.07 - 4.85 (m, 2H), 3.46 - 3.19 (m, 2H), 2.69 - 2.55 (m, 1H), 2.39 - 2.24 (m, 1H), 2.26 - 2.06 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 1.82 (dt, J = 13.0, 2.0 Hz, 1H), 1.69 - 1.45 (m, 7H), 1.38 (dt, J = 6.7, 2.1 Hz, 2H), 1.35 (s, 9H), 1.32 - 1.22 (m, 2H), 1.22 - 1.10 (m, 2H)。
【0939】
ステップB。(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド。
【化294】
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【0940】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−ビニルシクロヘキサン−1−カルボキサミド(0.12g、0.33mmol、1当量)、dppe(8mg、0.02mmol、0.06当量)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(6.7mg、0.01mmol、0.03当量)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(77μL、0.5mmol、1.5当量)およびDCM(4mL)を用い、実施例26のステップBと同様の手法で表題化合物を得た。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、DCM/MeOH 30:1〜10:1)により精製して、対応する生成物を無色油状物として与えた(116mg、71%)。ESI+MS: m/z = 492.05 (M+1)H NMR (700 MHz, クロロホルム−d) δ 10.43 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 3.38 (dd, J = 13.7, 10.6 Hz, 1H), 3.26 - 3.16 (m, 1H), 2.83 - 2.45 (m, 2H), 2.35 - 2.21 (m, 1H), 2.13 - 2.05 (m, 2H), 1.99 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.79 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 1.62 - 1.46 (m, 7H), 1.33 (s, 9H), 1.28 (d, J = 9.9 Hz, 2H), 1.25 (s, 12H), 1.01 - 0.86 (m, 3H), 0.86 - 0.70 (m, 2H)。
【0941】
ステップC。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸。
【0942】
(1R,2S,5R)−1−アセトアミド−N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−1−イルメチル)−5−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)エチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(110mg、0.22mmol、1当量)、6N 水性HCl(10mL)を用い、実施例26のステップCと同様の手法で、表題化合物を得た。粗生成物を分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)と、次のDOWEX(登録商標)50WX8イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、所望の生成物を白色固体として与えた(凍結乾燥の後)(14mg、20%)。ESI+MS: m/z = 313.05 (M+1). [α] = +39.1 (c = HO中で0.125). H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.17 - 2.60 (m, 6H), 2.00 (ddd, J = 13.0, 3.5, 1.9 Hz, 1H), 1.85 - 1.70 (m, 2H), 1.71 - 1.34 (m, 9H), 1.25 - 1.15 (m, 2H), 0.98 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 0.90 - 0.78 (m, 1H), 0.70 - 0.61 (m, 2H)。
【0943】
実施例71。(1R,2S,5R)−1−アミノ−5−(2−ボロノエチル)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸。
【化295】
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【0944】
実施例23(ステップA〜C)と同様の手法であるが、鏡像異性体として純粋な(>99%e.e.)中間体2から出発して、表題化合物を得た。加水分解後の粗生成物を、分取HPLC(0.1−1%水中MeCN)と、次のDOWEX(登録商標)50WX8イオン交換樹脂のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0.1N水中アンモニア)により精製して、所望の生成物を白色固体として与えた(凍結乾燥の後)(0.46g、53%、ステップCの後)。ESI+MS: m/z = 298.80 (M+1). [α] = −49.3 (c = HO中で0.125). H NMR (700 MHz, 酸化重水素) δ 3.18 (dd, J = 13.2, 7.5 Hz, 1H), 3.10 (d, J = 6.6 Hz, 4H), 3.00 (dd, J = 13.2, 5.6 Hz, 1H), 1.99 (ddd, J = 12.9, 3.4, 1.9 Hz, 1H), 1.93 - 1.87 (m, 4H), 1.81 - 1.73 (m, 1H), 1.70 (qd, J = 7.7, 5.8 Hz, 1H), 1.61 (ddt, J = 10.9, 8.1, 3.6 Hz, 2H), 1.48 (ddh, J = 12.3, 9.6, 3.2 Hz, 1H), 1.30 - 1.15 (m, 2H), 0.95 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 0.92 - 0.81 (m, 1H), 0.74 - 0.59 (m, 2H)。
【0945】
ヒトアルギナーゼ活性のアッセイ
組換えヒトアルギナーゼ1(Biolegend, Cat. No. 552502)および2(FPLCにより精製された、CHOの真核生物発現系での自家製)を用いた酵素アッセイを、化合物の阻害活性を評定するために用いた。アッセイは、96ウェルプレートの形式で、各反応物を総容量100μLで実施した。アッセイは、L−アルギニン酵素分解の産物である尿素の測定に基づく(Baggio et al. J. Pharmacol. Exp. Ther. 1999, 290, 1409−1416)。有色生成物を、等しい割合の試薬A(1M硫酸中の50mMホウ酸中の4mM oPA、0.03% Brij−35)と試薬B(1M硫酸中の50mMホウ酸中の4mM NED、0.03% Brij−35)との混合物を添加することにより発色する。各ウェルの吸光度を、530nmで測定した。
【0946】
手短に述べると、96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに、反応アッセイ緩衝液(pH7.4、100mMリン酸ナトリウム緩衝液、130mM NaCl、1mg/mLアルブミン)中の酵素40μL、試験化合物溶液50μLおよび酵素基質溶液10μL(L−アルギニン塩酸塩、自然のpH5.6、最終濃度20mM、および補因子の塩化マンガン、最終濃度150μM)を添加した。陽性対照では、酵素および基質のみを用い、陰性対照は、基質溶液をアッセイ緩衝液と共に含有した。マイクロタイタープレートを37℃で60分間インキュベートした後、混合された試薬AおよびB 150μLを各ウェルに添加して、反応を停止した。発色後、20分後に吸光度を測定した(λ=530nm)。任意の化合物の非存在下での尿素生成を、最大アルギナーゼ活性と見なした。アルギナーゼの非存在下の吸光度(バックグランド)を、全ての値から差し引いた。正規化されたODを用いて、化合物のlog[濃度]に対する阻害率%をプロットすることおよび回帰分析(GraphPad Prism 7.0.)を用いることにより、濃度−反応曲線を作成して、IC50値を計算した。
【0947】
IC50値を、GraphPad Prismを用いて計算し、以下の分類に分別した:A=1〜100nM;B=100〜1000nM;C=1〜10μM;D=10〜100μM;およびE>100μM。
【0948】
本発明による模範的化合物の阻害活性を、表1に示した。
【0949】
既知のアルギナーゼ阻害剤に対する本発明による化合物の優れた細胞活性を示すために、選択された化合物および比較実施例1〜3を、ネズミ初代マクロファージを用いる細胞に基づくアッセイでもテストした。
【0950】
細胞に基づくアッセイ
ネズミ骨髄から単離されたマクロファージ中の細胞内アルギナーゼに対する選択された実施例の有効性 − 骨髄由来マクロファージ(BMDM)
背景:マクロファージは、最も特化された食細胞であり、局所組織環境の合図への適合の結果として、種々の外部トリガーに応答して特異的表現型および機能を獲得する。IL−2、IL−12、IFNγ、TNFαおよびβなどのTh1炎症促進性サイトカインは、いわゆる古典的炎症性表現型(CAMまたはM1マクロファージ)へのマクロファージの活性化を導く。その一方で、IL−4およびIL−13などのTh2サイトカイン、ならびにIL−10およびTGFβなどの抗炎症性分子は、別の表現型へとマクロファージを活性化する(AAMまたはM2マクロファージ)(Murray and Wynn 2011, Nat Rev Immunol 11(11): 723−737. Hoeksema, Stoger et al. 2012, Curr Atheroscler Rep 14(3): 254−263)。M1/M2マクロファージは、アルギニン分解に関して異なる代謝経路を利用する。一酸化窒素合成酵素(NOS)を介してアルギニンをNOおよびシトルリンに代謝するための、またはアルギナーゼを介してオルニチンおよび尿素に代謝するための、マクロファージの好適性が、それぞれそれらをM1(NOS)またはM2(アルギナーゼ)と定義する(Mills 2012, Crit Rev Immunol 32(6):463−488)。
【0951】
マクロファージは、腫瘍に浸潤する最も優勢な白血球集団であり、腫瘍の微小環境をモジュレートすることにおいて重大な役割を担う。腫瘍関連マクロファージ(TAM)がM2マクロファージと類似の表現型を示し、腫瘍中でのそれらの蓄積が臨床転帰の不良と相関することが、示されている(Chanmee, Ontong et al. 2014, Cancers (Basel) 6(3): 1670−1690)。
【0952】
ネズミ骨髄由来またはネズミ腹腔マクロファージは、M1またはM2マクロファージへのこれらの細胞の分化および試験のためのさらなる使用を可能にする、簡便なインビトロモデルを含む。
【0953】
材料と方法:アッセイを、改変された文献プロトコルに従って実施した(Pineda−Torra I et al., Methods Mol Biol. 2015;1339:101−9. Mia S et al. Scand J Immunol. 2014 May;79(5):305−14)。大腿骨および脛骨をBalb/cマウスから単離した。骨の構造に影響を及ぼさないように滅菌スワブを用いることにより、骨から全ての結合組織を取り除いた。骨を70%エタノール中に5分間浸漬することにより滅菌し、その後、PBSですすいだ。骨の側部を切り出し、骨小腔が白く見えるようになるまで、26G針Sを用いて低温滅菌PBSでセルストレイナー(Falcon(商標)、Cat.No.U00149)を備えた50mL滅菌チューブ中にフラッシュした。その後、細胞を遠心分離し(500×Gで5分間、4℃)、PBSで2回洗浄し、カウントした。細胞をペトリ皿に1×10/mLの密度で播種し、10%FBS、1%ペニシリン−ストレプトマイシン、および50ng/mL M−CSF(PeproTech,Cat.No.315−02)を含むDMEM(Gibco,Cat.No.31331−029)中で培養した(37℃、5%CO)。5日後に細胞を、50ng/mL M−CSFおよび20ng/mL IL−4(Biomibo Cat.No.214−1)を補充した培地中で64000細胞/ウェルの密度でP96プレート(BD,Cat.No.353072)中にサブカルチャーした。1日後に、模範的化合物(PBSに溶解)を複数の異なる濃度で添加し、24時間後に、尿素レベルを各ウェルで測定した(Jung D et al., Clin Chem. 1975, 21(8):1136−40)。任意の化合物の非存在下での尿素濃度を、最大と見なした。細胞培地(バックグランド)の吸光度を、全ての値から差し引いた。
【0954】
IC50値を、GraphPad Prism 7.0を用いて計算し、以下の分類に分別した:A=1〜100nM;B=100〜1000nM;C=1〜10μM;D=10〜100μM;およびE>100μM。選択された例で、ARG2の活性分類を、試験化合物の1μMおよび100μM濃度についての阻害率%に基づいて推定した。本発明による模範的化合物の阻害活性を、表1に提示した。
【表3】
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【0955】
本発明の化合物から選択された化合物が、マウスおよびラットにおける腫瘍異種移植片モデル(CT26結腸癌、B16F10黒色腫、LLCルイス肺癌、C6脳神経膠腫)での有望なインビボ有効性を示したことが、留意されなければならない。化合物を、投与量10〜50mg/kg(体重)で1日2回、経口または腹腔内投与した。腫瘍成長阻害は、31%〜53%の範囲であった。
【0956】
参照による組み入れ
本明細書で言及された米国を指定した米国特許、米国特許出願公開、およびPCT特許出願公開は、個々の公開または特許が具体的かつ個別に参照により組み込まれるのと同様に、全体として参照により本明細書に組み入れられる。矛盾がある場合、本明細書の任意の定義を含む本出願が、管理することになる。
【0957】
均等物
前に記載された明細書は、当業者に本発明を実践させるのに十分であるう。本発明は、実施例それぞれが本発明の一態様の単一の例示と見なされるため、提供された実施例により範囲を限定されず、他の機能的に均等な実施形態は、本発明の範囲内である。本明細書に図示および記載されたものに加え、本発明の様々な改変が、前述の記載から当業者に明白となり、添付の特許請求の範囲に含まれる。本発明の多くの利点および目的の全ては、必ずしも本発明の各実施形態に包含されない。