(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下は、これらの実施形態の簡潔な説明である。任意の工学または設計プロジェクトと同様に任意の実際の実装形態の開発において、実装形態によって異なることがあるシステム関連およびビジネス関連の制約の順守など、開発業者特有の目的を達成するために、数多くの実装形態特有の決定をしなければならないことを理解されたい。さらに、そのような開発努力は、本開示の利益を有する当業者にとっては設計、製作、および製造の日常の仕事であるはずであることを理解されたい。
【0011】
特に他の定義がない限り、本明細書に使用される技術および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で使用される場合、「第1の(first)」、「第2の(second)」、「第3の(third)」、「第4の(fourth)」などの用語は、いかなる順序、数量、または重要度を表すのでもなく、1つの要素を別の要素と区別するのに使用される。また、「1つの(a)」」および「1つの(an)」という用語は、数量の限度を表すのではなく、参照された品目のうちの少なくとも1つの存在を表す。「または(or)」という用語は、包含的であり、列挙された品目のうちのいずれか、いくつか、またはすべてのいずれかを意味することが意図される。「含む(including)」、「備える(comprising)」または「有する(having)」およびそれらの変形の使用は、それの後に列挙された品目、およびそれと同等のもの、ならびに追加の品目を包含することを意味する。
【0012】
本開示の実施形態は、電気自動車、例えば、純粋電気自動車に適用することができるレンジエクステンダーに関する。レンジエクステンダーは、電気負荷が急増した場合に正常に動作することができ、電気負荷の連続および安定動作を確実にする。レンジエクステンダーは、少なくとも1つのDC/DC変換器と、DC/DC変換器に並列に接続された少なくとも1つのバイパスデバイスと、DC/DC変換器およびバイパスデバイスを制御するように構成された制御器とを備える。
【0013】
図1を参照すると、
図1に示す実施形態において、レンジエクステンダー10が、第1のエネルギー貯蔵デバイス20と電気負荷30との間に結合される。第1のエネルギー貯蔵デバイス20は、レンジエクステンダー10を通してエネルギーを電気負荷30に提供することができる。レンジエクステンダー10は、第1のDC/DC変換器11と、第1のDC/DC変換器11に並列に接続された第1のバイパスデバイス13と、第2のDC/DC変換器12と、第2のDC/DC変換器12に並列に接続された第2のバイパスデバイス14と、第2のエネルギー貯蔵デバイス15と、制御器18とを備える。
【0014】
第1のDC/DC変換器11は、第1の入力側101と第1の出力側103とを有し、第1のバイパスデバイス13は、第1の入力側101と第1の出力側103との間に結合される。
図1に示すように、第1の入力側101は、第1のエネルギー貯蔵デバイス20に結合され、第1のDC/DC変換器11は、第1の入力側101を介して第1の入力電圧V
i1を第1のエネルギー貯蔵デバイス20から受け取る。第1の出力側103は、電気負荷30に結合され、第1のDC/DC変換器11は、第1の出力側103を介して出力電圧V
0を電気負荷30に提供する。第1のエネルギー貯蔵デバイス20は、高エネルギー電池(鉛酸蓄電池などの)、スーパーキャパシタ、発電機、燃料電池、太陽光発電インバータ電力供給装置またはそれらの組合せを備えることができる。
【0015】
第2のDC/DC変換器12は、第2の入力側102と第2の出力側104とを有し、第2のバイパスデバイス14は、第2の入力側102と第2の出力側104との間に結合される。第2の入力側102は、第2のエネルギー貯蔵デバイス15に結合され、第2のDC/DC変換器12は、第2の入力側102を介して第2の入力電圧V
i2を第2のエネルギー貯蔵デバイス15から受け取る。第2の出力側104は、第1の出力側103に結合され、電気負荷30にも結合される。第2のDC/DC変換器12は、第2の出力側104を介して出力電圧V
0を電気負荷30に提供する。第2のエネルギー貯蔵デバイス15は、スーパーキャパシタを備えることができる。
【0016】
第1のDC/DC変換器11および第2のDC/DC変換器12は、昇圧モードで働く昇圧変換器または昇降圧変換器でよい。第1のDC/DC変換器11および第1のバイパスデバイス13は第1の変換ユニットを構成し、第2のDC/DC変換器12および第2のバイパスデバイス14は第2の変換ユニットを構成する。
【0017】
いくつかの実施形態において、制御器18は、第1の変換ユニットおよび第2の変換ユニットを別々に制御することができ、したがって、第1のエネルギー貯蔵デバイス20または第2のエネルギー貯蔵デバイス15だけがエネルギーを電気負荷30に提供する場合に適用することができる。例えば、制御器18によって第1の変換ユニットを制御するための方法は、以下のように説明される。制御器18によって第2の変換ユニットを制御するための方法は、第1の変換ユニットを制御するための方法と同様である。
【0018】
通常モードでは、制御器18は、第1の入力側101の第1の入力電圧V
i1を第1の出力側103の出力電圧V
0に変換するために第1のDC/DC変換器11を制御し、出力電圧V
0は臨界電圧よりも高く、臨界電圧は第1の入力電圧V
i1以下である。一定の電気負荷の場合、出力電圧V
0の値は、制御器18の制御下で基本的に一定である。
【0019】
電気負荷が急に増加する場合、出力電圧V
0が急に減少する。出力電圧V
0が臨界電圧まで減少するとき、安全モードがトリガされ、制御器18は、第1のバイパスデバイス13によって第1のDC/DC変換器11を迂回させる。本明細書に記述する「迂回する(Bypass)」は、構成部品の入力側と出力側とを接続し、その結果、構成部品中を流れる電流が何もないことを表す。
図1に示すように、制御器18は、第1のDC/DC変換器11を迂回するために第1のバイパスデバイス13をオンにすることによって第1の入力側101と第1の出力側103とを接続する。この実施形態において、第1のDC/DC変換器11が迂回された後、ほとんどの電流は第1のバイパスデバイス13中を流れ、第1のDC/DC変換器11中を流れる電流はほとんどなく、したがって、その中の構成部品は損傷されず、過電流保護デバイスは、電気負荷30をさらに停止するためにトリガはされない。その一方で、第1のバイパスデバイス13は第1の入力側101と第1の出力側103とを接続するので、第1の出力側103の出力電圧V
0が急激に引き上げられる。出力電圧V
0が臨界電圧よりも高い値まで増加したとき、制御器18は、第1のDC/DC変換器11を再度通常モードで動作させる。例えば、制御器18は、第1のバイパスデバイス13をオフにすることによって第1のDC/DC変換器11をまた通常モードに切り替えさせることができる。このようにして、出力電圧V
0は、増加時間の後はもう増加せず、次いで安定状態を維持する。
【0020】
上記の実施形態において、通常モードの動作条件は、出力電圧V
0が臨界電圧よりも高くなるように設定される。出力電圧V
0が臨界電圧以下であるとき、安全モードが動作される。特定の動作において、出力電圧V
0が臨界電圧まで降下したとき、安全モードがトリガされ、すなわち、安全モードのトリガ条件は出力電圧V
0が臨界電圧まで減少するように設定される。上記の実施形態において、臨界電圧は、第1の入力電圧V
i1よりも低くてよい。
【0021】
他の実施形態において、通常モードおよび安全モードの動作方法は、上記の実施形態において説明された方法と同様である。上記の実施形態と異なり、通常モードの動作条件は、出力電圧V
0が臨界電圧以上であるように設定され、出力電圧V
0が臨界電圧よりも低いとき、安全モードが動作させられる。特定の動作において、出力電圧V
0が臨界電圧よりも低い値まで降下したとき、安全モードがトリガされ、すなわち、安全モードのトリガ条件は、出力電圧V
0が臨界電圧よりも低い値まで減少することである。
【0022】
いくつかの実施形態において、臨界電圧は、第1の入力電圧V
i1に等しい。出力電圧が第1の入力電圧V
i1よりも低い値まで減少したとき、制御器18は、第1の変換ユニットを通常モードから安全モードに切り替える。出力電圧が第1の入力電圧V
i1まで増加したとき、制御器18は、第1の変換ユニットを安全モードから通常モードに切り替える。
【0023】
他の実施形態において、臨界電圧は、第1の入力電圧V
i1よりも低い。出力電圧が第1の入力電圧V
i1よりも低い値まで減少したとき、および同時に、第1のDC/DC変換器11中を流れる電流が第1のDC/DC変換器11の過電流保護をトリガさせるのに十分な電流値または最大電流値に達しないとき、制御器は第1の変換ユニットを通常モードから安全モードに切り替える。
【0024】
第1のバイパスデバイス13は、通常モードでオフにされ、安全モードでオンにされるバイパススイッチを備えることができる。バイパススイッチは、トランジスタやMOSFETなどの能動スイッチでよい。制御器18は、制御信号を能動スイッチに送ることによって能動スイッチをオンまたはオフとするように制御することができる。
【0025】
図2を参照すると、いくつかの実施形態において、第1の変換ユニットは、第1のDC/DC変換器11と、第1のDC/DC変換器11に並列に接続された第1のバイパスデバイスとを備える。第1のDC/DC変換器11は、第1のスイッチデバイスS1と、第2のスイッチデバイスS2と、第1のインダクタL1とを備える。第1のスイッチデバイスS1および第2のスイッチデバイスS2は、直列におよび第1の出力側103の両端間に結合される。インダクタL1は、第1の端部と第2の端部とを有し、第1の端部は、第1のスイッチデバイスと第2のスイッチデバイスとの間の点Aに結合され、第2の端部は、第1のDC/DC変換器11の第1の入力側101に結合される。第1のバイパスデバイスは、第1の入力側101に結合されたアノードと、第2の出力側103に結合されたカソードとを有するダイオードD1を備える。通常モードでは、第1のエネルギー貯蔵デバイス20は、インダクタL1および第1のスイッチデバイスS1を通してエネルギーを電気負荷30に提供する。安全モードでは、インダクタL1および第1のスイッチデバイスS1は、ダイオードD1によって迂回され、第1のエネルギー貯蔵デバイス20は、ダイオードD1を通してエネルギーを電気負荷30に提供する。
【0026】
いくつかの実施形態において、ダイオードの電圧降下は、無視できるほどであり得、したがって、臨界電圧は、第1の入力電圧V
i1に等しい。通常モードでは、ダイオードD1は、遮断され、第1のエネルギー貯蔵デバイス20は、第1のDC/DC変換器11を通してエネルギーを電気負荷30に提供する。安全モードでは、ダイオードD1は、第1のDC/DC変換器11を迂回するためにオンにされる。
【0027】
他の実施形態において、ダイオードの電圧降下は、考慮に入れられ、したがって、臨界電圧は、実質的に第1の入力電圧V
i1と電圧降下との差に等しく、ダイオードの電圧降下は、約0Vから約2Vの範囲にある。
【0028】
第2の変換ユニットは、第2のDC/DC変換器12と、第2のDC/DC変換器12に並列に接続された第2のバイパスデバイスとを備える。第2のDC/DC変換器12は、第3のスイッチデバイスS3と、第4のスイッチデバイスS4と、第2のインダクタL2とを備える。第2のバイパスデバイスは、ダイオードD2を備える。第2の変換ユニットの構造および機能は、第1の変換ユニットの構造および機能と同様であり、ここでは繰り返さない。制御器18は、第2の変換ユニットを単独で制御することもできる。第2の変換ユニットを制御するための方法は、第1の変換ユニットの方法と同様であり、ここでは繰り返さない。
【0029】
他の実施形態において、制御器18は、第1の変換ユニットおよび第2の変換ユニットを同時に制御することができ、したがって、第1のエネルギー貯蔵デバイス20および第2のエネルギー貯蔵デバイス15がエネルギーを電気負荷30に同時に提供する場合に適用することができる。この場合、臨界電圧は、第1および第2の入力電圧のうちの高い方の電圧以下となるように設定することができる。
【0030】
図1を再度参照すると、通常モードでは、制御器18は、第1の入力側101の第1の入力電圧V
i1および第2の入力側102の第2の入力電圧V
i2をそれぞれ出力電圧V
0に変換するために第1のDC/DC変換器11および第2のDC/DC変換器12を制御し、出力電圧V
0は臨界電圧よりも高い。いくつかの実施形態において、臨界電圧は、第1および第2の入力電圧のうちの高い方の電圧に等しくてよい。通常モードでは、出力電圧V
0は、第1および第2の入力電圧のうちの高い方の電圧よりも高い。
【0031】
出力電圧V
0が臨界電圧まで降下したとき、安全モードがトリガされ、次いで、制御器18は、対応するバイパスデバイスによって迂回された、より高い入力電圧を有する、第1および第2のDC/DC変換器のうちの一方を有する。例えば、第1の入力電圧V
i1が第2の入力電圧V
i2よりも高く、出力電圧V
0が臨界電圧まで降下する場合、第1の変換ユニットの安全モードがトリガされ、制御器18は、第1のDC/DC変換器11を迂回するように第1のバイパスデバイス13をオンにする。同時に、第1の入力側101および第1の出力側103は接続され、出力電圧V
0が急に増加する。出力電圧V
0が臨界電圧よりも高い値まで増加したとき、制御器18は、第1のバイパスデバイス13をオフにし、第1の変換ユニットを再度通常モードで動作させる。
【0032】
上記の実施形態において、通常モードは、出力電圧V
0が臨界電圧よりも高いとき動作させられ、安全モードは、出力電圧V
0が臨界電圧以下であるとき動作させられる。他の実施形態において、通常モードおよび安全モードの動作方法は、上記の実施形態と同様である。通常モードおよび安全モードの動作条件は、上記の実施形態と異なる。これらの実施形態において、通常モードの動作条件は、出力電圧V
0が臨界電圧以上であるように設定され、安全モードの動作条件は、出力電圧V
0が臨界電圧よりも低くなるように設定される。
【0033】
いくつかの実施形態において、第1の変換ユニットが安全モードであるとき、制御器18は、第2の変換ユニットに動作を停止させる。具体的には、制御器18は、第2のバイパスデバイスをオフ状態に維持し、第2のDC/DC変換器12に働きを停止させる。例えば、制御器18は、第3のスイッチデバイスS3および第4のスイッチデバイスS4をオフにすることによって第2のDC/DC変換器12を停止させることができる。第3のスイッチデバイスS3および第4のスイッチデバイスS4が能動スイッチである場合、ゼロレベル信号を第3のスイッチデバイスS3および第4のスイッチデバイスS4に送ることによって第2のDC/DC変換器12をオフにすることができる。第1の変換ユニットが安全モードから通常モードにまた切り替わったとき、制御器18は、第2の変換ユニットをまた通常モードに切り替えさせる。
【0034】
レンジエクステンダーは、第1の入力電圧V
i1、第2の入力電圧V
i2および出力電圧V
0の値を検出するように構成された検出器をさらに備えることができる。レンジエクステンダーは、出力電圧V
0と臨界電圧とを実時間で比較して、出力電圧V
0が臨界電圧以下であるかどうかを決定するように構成された比較器をさらに備えることができる。比較器は、第1および第2の入力電圧の値を比較するようにも構成される。
【0035】
本開示の実施形態は、上記のレンジエクステンダー10を動作させられることによって実装される回路保護方法にも関する。いくつかの実施形態において、第1の変換ユニットおよび第2の変換ユニットを別々に制御することができる。第1の変換ユニットを例に挙げると、
図3に示すように、回路保護方法40は以下のステップを含む。
【0036】
ステップ41において、レンジエクステンダーは通常モードで動作させられる。具体的には、レンジエクステンダー内の第1のDC/DC変換器が、第1の入力側の入力電圧を第1の出力側の出力電圧に変換し、出力電圧は臨界電圧よりも高く、臨界電圧は第1の入力電圧以下である。
【0037】
ステップ42において、出力電圧が臨界電圧以下であるとき、レンジエクステンダーは、第1のバイパスデバイスによって第1のDC/DC変換器を迂回するステップを含む安全モードで動作させられる。
【0038】
いくつかの実施形態において、第1のバイパスデバイスはバイパススイッチを備える。ステップ41はバイパススイッチをオフにするステップをさらに含み、ステップ42はバイパススイッチをオンにするステップをさらに含む。
【0039】
方法40は、出力電圧が臨界電圧以下であるかどうかを判定するステップを含む、判定するステップをさらに含むことができる。出力電圧が臨界電圧よりも高い場合、DC/DC変換器を正常に動作させる、すなわち、第1の入力電圧を出力電圧に変換するように制御するステップを含む、ステップ41が実施される。出力電圧が臨界電圧以下である場合、第1のバイパスデバイスによって第1のDC/DC変換器を迂回するステップを含む、ステップ42が実施される。
【0040】
いくつかの実施形態において、第1のDC/DC変換器は、第1のエネルギー貯蔵デバイスと電気負荷との間に結合される。第1のDC/DC変換器は、直列におよび出力側の両端間に接続された第1のスイッチデバイスおよび第2のスイッチデバイスと、第1のスイッチデバイスと第2のスイッチデバイスとの間のノードに結合された第1の端部および入力側に結合された第2の端部を有する第1のインダクタとを備える。ステップ41は、第1のインダクタおよび第1のスイッチデバイスを通して第1のエネルギー貯蔵デバイスから電気負荷にエネルギーを伝達するステップを含む。ステップ42は、第1のインダクタおよび第1のスイッチデバイスを迂回するステップを含む。ステップ42は、第1のバイパスデバイスを通して第1のエネルギー貯蔵デバイスから電気負荷にエネルギーを伝達するステップを含む。
【0041】
上記の実施形態において、通常モードは、出力電圧V
0が臨界電圧よりも高いとき動作させられ、安全モードは、出力電圧V
0が臨界電圧以下であるとき動作させられる。他の実施形態において、通常モードおよび安全モードを動作させるステップは、上記の実施形態に説明する動作させるステップと同様である。動作条件は上記の実施形態と異なる。通常モードの動作条件は、出力電圧V
0が臨界電圧以上であるように設定され、安全モードの動作条件は、臨界電圧よりも低い出力電圧V
0として設定される。
【0042】
他の実施形態において、制御器18は、第1の変換ユニットおよび第2の変換ユニットを同時に制御し、臨界電圧は、第1および第2の入力電圧のうちの高い方の電圧以下であるように設定することができる。
図4に示すように、回路保護方法50は、以下のステップを含む。
【0043】
ステップ51において、レンジエクステンダーは、それぞれ第1の入力電圧および第2の入力電圧を出力電圧に変換するために第1および第2のDC/DC変換器を有するステップを含む、通常モードで動作させられ、出力電圧は臨界電圧よりも高い。
【0044】
ステップ52において、出力電圧が臨界電圧以下であるとき、レンジエクステンダーは、対応するバイパスデバイスによってより高い入力電圧を有する、第1および第2のDC/DC変換器のうちの一方を迂回するステップを含む、安全モードで動作させられる。
【0045】
実施形態において、ステップ52は、より低い入力電圧を有する変換ユニットを停止させるステップをさらに含むことができる。具体的には、変換ユニットのDC/DC変換器内のスイッチデバイスがオフにされ、変換ユニットのバイパスデバイスもオフにされる。
【0046】
方法50は、出力電圧が第1および第2の入力電圧のうちの高い方の電圧よりも低いかどうかを判定するための判定するステップをさらに含むことができる。
【0047】
上記の実施形態において、通常モードは、出力電圧V
0が臨界電圧よりも高いとき動作させられ、安全モードは、出力電圧V
0が臨界電圧以下であるとき動作させられる。別の実施形態において、通常モードおよび安全モードの動作させるステップは、上記の実施形態と同様である。通常モードおよび安全モードの動作条件は、上記の実施形態と異なる。通常モードの動作条件は、臨界電圧以上である出力電圧V
0として設定され、安全モードの動作条件は、出力電圧V
0が臨界電圧よりも低くなるように設定される。
【0048】
当業者によって理解されるように、本開示は、その趣旨または不可欠な特性から逸脱することなく他の特定の形態で具現化することができる。したがって、本明細書における開示および説明は、以下の特許請求の範囲に記載される開示の範囲を例示するものであるが、限定するものではないことが意図される。