【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1) 展示日:平成28年10月26日〜平成28年10月28日 展示会名:HOSPEX Japan 2016 開催場所:東京国際展示場 (2) 展示日:平成28年11月9日〜平成28年11月11日 展示会名:オカムラグランドフェア2016 開催場所:ホテルニューオータニ・ガーデンコート3階ショールーム (3) 展示日:平成28年12月8日・9日 展示会名:オカムラフェア2016 イン オーサカ 開催場所:オカムラ グランフロント大阪ショールーム (4) 発行日:平成29年1月 刊行物:オカムラ ヘルスケア総合カタログ Vol.8 (5) 展示日:平成29年2月3日 展示会名:オカムラフェア2017 イン フクオカ 開催場所:オカムラ福岡ショールーム
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記足裏押し付けバーは、延出方向の中央領域に前記支持部材が連結され、前記足裏押し付けバーの椅子幅方向の両側の側部と前記足置き面の間には、夫々前記側方開放部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の椅子装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、点滴投与の際等に用いることができる椅子装置では、着座者の下腿部や足が攣ったとき等に、着座者自身で足裏部分を押し付けることができる足裏押し付けバーを備えていることが望まれている。
【0005】
椅子装置に足裏押し付けバーを設ける場合、足裏押し付けバーは椅子幅方向に沿うように足載せ面の上方に配置され、左右の端部が支持部材を介して膝下支持ブロックに支持されることになる。しかし、この構造の場合、着座者が足先を足裏押し付けバーの下方に差し込んだ状態で下腿支持面が傾動操作されると、着座者の足が足載せ面と足裏押し付けバーの間に挟まれて、脛や足の甲部分が足裏押し付けバーに押し付けられることが懸念される。このとき、着座者は足裏押し付けバーの下方から足を速やか引き抜けば良いが、足裏押し付けバーの両側に支持部材があると、下腿支持面の傾斜角度等によっては足を引き抜くことが難しい。
【0006】
そこで本発明は、下腿支持面の傾動角度に拘わらず、着座者が足裏押し付けバーの下方から容易に足を引き抜くことができる椅子装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る椅子装置は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る椅子装置は、着座面を有する椅子本体ブロックと、着座者の下腿を支持する下腿支持面と着座者の足を載せ置き可能な足置き面を有し、前記椅子本体ブロックの前部に配置されて、前記着座面に対する前記下腿支持面の前後方向の傾動角度を調整可能な膝下支持ブロックと、前記膝下支持ブロックに支持され、前記足置き面の上方側で、着座者の足裏を押し付け可能な足裏押し付けバーと、を備え、前記足裏押し付けバーは、椅子幅方向に沿って延出するとともに、支持部材を介して前記膝下支持ブロックに支持され、前記足裏押し付けバーの椅子幅方向の側部と前記足置き面の間には、椅子幅方向の側方に開放される側方開放部が設けられ
、前記支持部材は、前記足裏押し付けバーの位置を調整可能な位置調整部を介して前記膝下支持ブロックに支持され、前記位置調整部は、前記足裏押し付けバーの前記着座面に近接する側への変位のみを許容するワンウェイ機構と、前記ワンウェイ機構が前記着座面に近接する側の可動端に達したときに、前記ワンウェイ機構を一時解除して前記足裏押し付けバーの前記着座面から離反する側への変位を許容するリセット機構と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
上記の構成により、例えば、着座状態の着座者の下腿部や足が攣ったときには、着座者が足置き面の上方側に配置されている足裏押し付けバーに足裏を押し当てることにより、下腿部や足の攣りを解消することができる。また、足置き面の上方側に足裏押し付けバーが配置されている状態において、着座中の着座者の足が足裏押し付けバーの下方に差し入れられることがある。この状態において、例えば、下腿支持面が傾動操作されるとき等には、着座者は足裏押し付けバーの下方から足を引き抜こうとする。本発明に係る椅子装置においては、足裏押し付けバーの椅子幅方向の側部と足置き面の間に側方開放部が設けられているため、着座者は側方開放部の方向に足をずらすだけで、足裏押し付けバーの下方から足を側方に引き抜くことができる。
また、この場合、位置調整部によって足裏押し付けバーの位置を適宜調整することにより、着座者の足裏を最適位置で足裏押し付けバーに押し付けることが可能になる。位置調整部による足裏押し付けバーの調整位置によっては、意図せずに着座者の足が足裏押し付けバーの下方に移動し易くなることもあるが、この場合も着座者は側方開放部を通して足を足裏押し付けバーの下方から側方に容易に引き抜くことができる。
また、この場合、着座者は、例えば、足を足裏押し付けバーの下方に差し入れ、足先に足裏押し付けバーを引っ掛けて手前に引くことにより、足裏押し付けバーを着座面に近接する側に変位させることができる。このとき、位置調整部のワンウェイ機構が機能し、足裏押し付けバーの着座面に近接する側への変位は許容されるが、逆側への変位は規制される。このため、足裏押し付けバーが任意の位置になったところで、着座者が足を足裏押し付けバーの下方から引き抜き、足裏押し付けバーに上方側から足裏を押し付けても、足裏押し付けバーによって荷重を受け止めることが可能になる。したがって、着座した状態の着座者の足のみの操作によっても、足裏押し付けバーの位置を任意の位置に容易に調整することができる。また、足裏押し付けバーを一旦着座面に近接する側に変位させた後に、それよりも着座面から離反する側に位置調整する場合には、足先による足裏押し付けバーの操作によってワンウェイ機構を着座面に近接する側の可動端まで操作し、リセット機構を機能させる。こうしてリセット機構が機能すると、足裏押し付けバーの着座面から離反する側の操作が許容されるようになる。リセット機構の機能によって足裏押し付けバーが所定の位置まで戻されると、再度、ワンウェイ機構の機能により、足裏押し付けバーを最適位置に調整することが可能になる。
【0009】
前記足裏押し付けバーは、延出方向の中央領域に前記支持部材が連結され、前記足裏押し付けバーの椅子幅方向の両側の側部と前記足置き面の間には、夫々前記側方開放部が設けられるようにしても良い。
この場合、左右のいずれの足が足裏押し付けバーの下方に差し入れられているときにも、近接する側の側方開放部を通して足裏押し付けバーの下方から容易に足を引き抜くことができる。また、着座者の足が、足裏押し付けバーの左右の対応する側の側部の下方に差し入れられている状態では、足を外向きに開くようにして足裏押し付けバーの下方から足を引き抜くことができる。したがって、着座者の体に負担をかけない自然な挙動で足を足裏押し付けバーの下方から引き抜くことができる。
【0011】
前記位置調整部は、椅子幅方向に沿う回動軸の回りに回動可能な回動調整機構によって構成されるようにしても良い。
この場合、回動調整機構によって支持部材を、椅子幅方向に沿う回動軸を中心にして回動させることにより、足裏押し付けバーの高さと前後位置を調整することが可能になる。回動調整機構によって足裏押し付けバーの高さと前後位置が調整されると、その調整位置によっては、意図せずに着座者の足が足裏押し付けバーの下方に移動する可能性が高くなる。しかし、着座者の足が足裏押し付けバーの下方に移動した場合には、着座者は側方開放部を通して足を足裏押し付けバーの下方から側方に容易に引き抜くことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、足裏押し付けバーの椅子幅方向の側部と足置き面の間に側方開放部が設けられているため、着座者が足裏押し付けバーの下方から足を引く抜きときには、下腿支持面の傾動角度に拘わらず、着座者が側方開放部の方向に足をずらすだけで足裏押し付けバーの下方から足を容易に引き抜くことができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における前後、左右及び上下の向きは、椅子装置の背凭れに背を向けて着座した着座者から見た向きを基準とする。
【0016】
図1は、本発明に係る椅子装置1を前部右斜め上方から見た図であり、
図2は、椅子装置1を左側方から見た図である。
本実施形態に係る椅子装置1は、医療用や介護用等に用いられるリクライニング椅子であり、長時間着座して使用する際にも着座者mが様々な姿勢を採ることができるように、椅子の各部の姿勢や位置、高さ等を調整可能とされている。
【0017】
椅子装置1は、床面F上に設置されるボックス状の機構収納部10の上部に、座体11と背凭れ12が支持されている。本実施形態においては、機構収納部10と座体11と背凭れ12が椅子本体ブロック2の主要部を構成している。機構収納部10の下面には、床面F上を転動可能な複数のキャスター13が取り付けられている。椅子本体ブロック2は、キャスター13を介して床面F上を移動できるようになっている。
【0018】
座体11は、機構収納部10の上面側に設置され、その上面は、平面視が略矩形状の着座面14とされている。着座面14は、着座者mの臀部及び腿部を支持可能とされている。
【0019】
背凭れ12は、機構収納部10の後上部に配置され、座体11の後部において前後方向に傾動可能とされている。より詳細には、背凭れ12は、座体11の後方で略直角に起立する起立位置と、座体11の後方で略水平に後傾したリクライニング位置と、の間で傾動可能とされている。背凭れ12は、機構収納部10内に収納されたモータや油圧シリンダ等のアクチュエータ15によって傾動調整可能とされている。背凭れ12は、起立状態の前面側が背凭れ面16とされている。背凭れ面16は、着座面14に着座した着座者mの腰部や背部を支持可能とされている。
起立状態の背凭れ12の背凭れ面16の上部には、前方側に膨出して着座者mの頭部を支持する頭部支持面17が設けられている。
【0020】
また、背凭れ12の下部寄りの左右両側部には、着座者mの肘や肘先を載せ置くための肘置き3が支持されている。肘置き3は、背凭れ12の左右両側部から前方に延出し、上面側の平坦面に着座者mの肘や肘先を載せ置き可能とされている。着座面14に着座した着座者mは、この肘置き3に肘先を載せて点滴を受けることができる。
本実施形態の場合、機構収納部10の左側部には、略L字状の支持アーム4が取り付けられ、その支持アーム4の上部に物品載置台5が支持されている。
【0021】
機構収納部10の前部上端には、着座者mの下腿を支持する下腿受け部18が、椅子幅方向に沿う回動軸19を介して回動可能に連結されている。下腿受け部18は、略平坦な下腿支持面20を有している。下腿受け部18は、座体11の前部から下腿支持面20が下方に急傾斜する初期位置と、下腿支持面20が略水平になるレッグアップ位置との間で傾動可能とされている。
下腿受け部18は、機構収納部10内に収納されたモータや油圧シリンダ等のアクチュエータ15によって傾動調整可能とされている。
【0022】
また、下腿受け部18の前端部には、着座者mの足を載せ置く足置き部21が、椅子幅方向に沿う回動軸22を介して回動可能に連結されている。下腿受け部18と足置き部21は、リンク機構23によって相互に連動可能に連結されている。足置き部21は、リンク機構23による下腿受け部18との連係により、略平坦な足置き面24が常時略水平になるように設定されている。また、足置き部21の下面には、フロア面F上に当接可能な補助脚26が突設されている。補助脚26は、下腿受け部18が最大に下方傾斜した初期位置にあるときに、フロア面F上に当接する。これにより、着座者mが足置き部21上に乗って着座する際や、足置き部21上に乗って椅子装置1から降りる際に、着座者mの荷重を、補助脚26を介して安定支持することができる。
本実施形態においては、下腿受け部18と足置き部21が膝下支持ブロック25の主要部を構成している。
【0023】
足置き部21の下面の椅子幅方向の略中央領域には、側面視が略コ字状の支持部材27の一端部が回動可能に支持されている。支持部材27の一端部には回動軸28が一体に取り付けられている。回動軸28は、軸心が椅子幅方向に沿って延出する軸であり、足置き部21の下面に回動可能に支持されている。
【0024】
図3は、足置き部21に対する支持部材27の取付部を拡大して示した図である。また、
図4,
図5は、椅子装置1の使用時における足置き部21上の様子を示す斜視図であり、
図6は、椅子装置1の使用時における足置き部21上の様子を示す上面図である。
支持部材27は、
図3に示すように、回動軸28に連結された基部側延出部27aと、基部側延出部27aと平行に配置された先端側延出部27cと、基部側延出部27aと先端側延出部27cの前方側の端部を相互に連結する中間延出部27bと、を有している。基部側延出部27aと中間延出部27b、中間延出部27bと先端側延出部27cは、夫々側面視で略直角に屈曲している。支持部材27は、基部側延出部27aと先端側延出部27cが前部斜め下方に設定角度傾斜した最大傾斜位置と、基部側延出部27aと先端側延出部27cが略水平になる水平位置との間で傾動可能にされている。
【0025】
支持部材27の基部側延出部27aと、足置き部21の下面側に設置された足置きフレーム29には、回動調整ユニット30(回動調整機構)が取り付けられている。回動調整ユニット30は、足置きフレーム29に結合される第1固定片30aと、支持部材の27の基部側延出部27aに結合される第2固定片30bと、第1固定片30aと第2固定片30bの間に介装されて回動軸28回りの支持部材27の一方向(
図3中の時計回り方向)の回動のみを許容する図示しないラチェット機構(ワンウェイ機構)と、支持部材27の一方向の回動が可動端に達したときに、ラチェット機構を一時的に解除して、支持部材27の回動軸28回りの他方向(反時計方向)の回動を許容する図示しないリセット機構と、を備えている。
【0026】
支持部材27の先端側延出部27cの端部には、椅子幅方向に沿って延出する足裏押し付けバー32が結合されている。足裏押し付けバー32は、先端側延出部27cよりも椅子幅方向に長い円柱状の部材であり、着座者mがその外面に足裏50a(
図4参照)を押し付けられるようになっている。足裏押し付けバー32は、金属製の棒状部材のみによって形成しても良いが、金属製の棒状部材の外周にクッション材やカバー部材等を被着した構成であっても良い。支持部材27は、上述のように基部側延出部27aが回動調整ユニット30を介して足置き部21の下面に支持されているため、支持部材27に連結された足裏押し付けバー32は、足置き面24の上方側において高さと前後位置とを調整することができる。
本実施形態においては、回動調整機構を内蔵する回動調整ユニット30が、足裏押し付けバー32の位置を調整可能な位置調整部を構成している。
【0027】
足裏押し付けバー32は、延出方向(椅子幅方向)の中央領域に支持部材27の先端側延出部27cが結合されている。このため、足裏押し付けバー32の左右の各側部32sと足置き面24の間には、椅子幅方向の側方(左側の側方と右側の側方)に開放される側方開放部33が形成されている。
【0028】
足裏押し付けバー32を支持する支持部材27は、ラチェット機構(ワンウェイ機構)を内蔵する回動調整ユニット30を介して足置きフレーム29に取り付けられている。このため、着座者mが足裏50aを載せて上方や後方から足裏押し付けバー32に荷重を入力すると、その荷重は回動調整ユニット30を介して足置きフレーム29によって受け止められる。したがって、例えば、着座者mが点滴中等に下腿部や足50が攣ったとき等に、
図4に示すように、足裏50aを足裏押し付けバー32の外面に後部上方側から押し付け、それによって攣りを解消することができる。
【0029】
また、足裏押し付けバー32は、足置き面24よりも一段高い位置に配置されているため、下腿部や足50が攣ったとき以外でも、その外面に足裏50aを載せて足50を休めたり、足爪の手入れを行うのに利用したりすることもできる。さらに、足裏押し付けバー32は、着座中の着座者mの位置が前部下方側にずれたとき等には、足裏50aを足裏押し付けバー32の上に載せて、脚部に力を入れて着座位置を元に戻すのに利用することもできる。
【0030】
足裏押し付けバー32は、以下のようにして着座者mが着座面14に着座したまま前後位置と高さを調整することができる。
図5に示すように、足裏押し付けバー32が、例えば、足置き面24の上方の最も前部下方側位置にあるときには、着座者mは、足先50bを足裏押し付けバー32の側部32sの下方に差し入れ、足先50bの上部に足裏押し付けバー32の側部32sを引っ掛け、そのまま脚によって着座面14の手前側に引き寄せる(
図5中の黒塗り矢印参照)。このとき、足裏押し付けバー32を支持している支持部材27は、回動調整ユニット30のラチェット機構によって後部上方側への自由な移動を許容されている。このため、足裏押し付けバー32は、着座者mの足先50bによる操作に応じた位置に調整される。そして、着座者mが任意の位置で足先50bによる操作を終了して、足裏押し付けバー32の後部上方側に足裏50aを載せると、回動調整ユニット30のラチェット機構によって足裏50aの押し付け荷重が受け止められるようになる。
【0031】
また、一度足裏押し付けバー32を任意の高さに操作した後に、足裏押し付けバー32を前部下方側に戻す場合には、着座者mは、足先50bで足裏押し付けバー32を後部上方側の可動端まで最大に変位させる。これにより、回動調整ユニット30のリセット機構が機能して、ラチェット機構が一時的に解除される。この後、着座者mが足裏押し付けバー32上に足裏50aを載せ置き、足裏押し付けバー32を前部下方に押圧することにより、足裏押し付けバー32は、着座者mによる押圧力と支持部材27の重量バランス(支持部材27の自重)によって、回動軸28を中心として前部下方側の初期位置方向に回動変位する(
図5中の点線矢印参照)。着座者mは、その後前述と同様にして、足裏押し付けバー32を後部上方側の所望の位置に変位させることができる。
【0032】
以上のように、本実施形態に係る椅子装置1は、足裏押し付けバー32の椅子幅方向の左右の側部32sと足置き部21上の足置き面24との間に側方開放部33が設けられている。このため、
図6に示すように、着座中の着座者mの足50が足裏押し付けバー32の下方に差し入れられ、その状態で下腿受け部18と足置き部21が傾動操作されることがあっても、着座者mは、足裏押し付けバー32の下方に位置されている足50を、
図6中の仮想線で示すように、側方開放部33を通して側方にずらすだけで足裏押し付けバー32の下方から容易に引き抜くことができる。
したがって、着座者mの足50や脛51が足裏押し付けバー32の下方にある状態で下腿受け部18と足置き部21が傾動操作されることがあっても、着座者mの足50や脛51が足裏押し付けバー32に押し付けられるのを避けることができる。
【0033】
なお、側方開放部33は、足裏押し付けバー32の左右のいずれか一方側にのみ設けることも可能であるが、本実施形態のように足裏押し付けバー32の両側の側部32sと足置き面24の間に側方開放部33を設けるようにした場合には、以下のようなさらなる効果を得ることができる。
即ち、左右のいずれの足50が足裏押し付けバー32の下方に差し入れられているときにも、近接する側の側方開放部33を通して足裏押し付けバーの32下方から容易に足を引き抜くことができる。特に、着座者mの足50が、足裏押し付けバー32の左右の対応する側の側部32sの下方に差し入れられている状態では、
図6に示すように、足首を外側に回しつつ足50を外側にずらすことにより、足50を足裏押し付けバー32の下方から容易に引き抜くことができる。したがって、この構成を採用した場合には、着座者mの体に負担をかけない自然な挙動で足50を足裏押し付けバー32の下方から引き抜くことができる。
【0034】
また、本実施形態に係る椅子装置1においては、足裏押し付けバー32を支持する支持部材27が回動調整ユニット30を介して足置き部21に位置調整可能に支持されている。このため、着座者mは、体型や好みに応じて足裏押し付けバー32の位置を好適な位置に調整することができる。特に、本実施形態の場合、椅子幅方向に沿う回動軸28の回りに回動する回動調整ユニット30によって足裏押し付けバー32の位置が調整可能とされているため、足裏押し付けバー32の高さと前後位置とを好適な位置に調整することができる。
【0035】
本実施形態に係る椅子装置1は、上述のように足裏押し付けバー32の位置を回動調整ユニット30によって好適な位置に調整できる反面、調整位置によっては、意図せずに着座者mの足が足裏押し付けバー32の下方に移動する可能性が高くなる。しかし、本実施形態に係る椅子装置1においては、足裏押し付けバー32の側部sと足置き部21上の足置き面24との間に側方開放部33が設けられているため、着座者mの足50が足裏押し付けバー32の下方に意図せずに移動しても、着座者mは側方開放部33を通して足50を足裏押し付けバー32の下方から側方に容易に引き抜くことができる。
【0036】
また、本実施形態に係る椅子装置1においては、足裏押し付けバー32の位置を調整するための回動調整ユニット30が、足裏押し付けバー32の後部上方側(着座面14に近接する側)への変位のみを許容するラッチ機構(ワンウェイ機構)と、ラッチ機構が後部上方側の可動端に達したときに、ラッチ機構を一時解除して足裏押し付けバー32の着座面14から離反する側への変位を許容するリセット機構と、を備えている。このため、前述のように着座した状態の着座者mの足50のみの操作によって、足裏押し付けバー32の位置を任意の位置に容易に調整することができる。したがって、椅子装置1に着座した着座者mが点滴を受けているときのように、上半身を自由に動かすことができない状況においても、足裏押し付けバー32の高さを好適な位置に調整することができる。
【0037】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、足裏押し付けバー32は、後部上方側の可動端に達してリセット機構がラチェット機構を解除したときに、自重によって初期位置方向に回動するようになっているが、回動調整ユニット30等に足裏押し付けバー32を初期位置方向に付勢する回動スプリング等の付勢手段を設けるようにしても良い。