(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空気調和器において経年劣化等により配管の接合部等で冷媒ガスが漏れることがある。また、冷媒ガスの漏れが生じると、空気調和器の熱変換効率が下がって性能が低下するので、より速く対処する必要がある。しかし、ガス漏れが、保守作業員等がアクセスしにくい配管箇所で生じると、ガス漏れ箇所を特定しにくく、ガス漏れに迅速に対応しにくい。
【0005】
そこで、本発明の目的は、保守作業員等がアクセスしにくい配管箇所のガス漏れを特定し易いガス漏れ検知装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本
開示に係るガス漏れ検知装置は、ガス管の外側を、そのガス管の延在方向に沿うように移動可能なガス漏れ検知装置であって、前記ガス管の外周面の周方向に関して、前記外周面の半分以上の部分を前記ガス管の径方向に間隔をおいた状態で被覆するハウジングと、前記ハウジングに回動自在に取り付けられる1以上の車輪と、前記1以上の車輪を回転駆動させる車輪駆動部と、前記車輪の径方向が前記ガス管の径方向に略一致している状態で前記車輪を前記ガス管に押圧する押圧部材と、前記ガス管から漏れたガスを検知するガス検出部と、ガス漏れを報知するガス漏れ報知部と、前記ガス検出部が前記ガスを検出したことを表す検出信号に基づいて前記ガス漏れ報知部にガス漏れを報知させる制御部と、を備える。
【0007】
本
開示によれば、1以上の車輪がガス管を押圧している状態で、車輪を回転駆動することにより、ガス漏れ検知装置をガス管に沿うように移動させることができ、ガス漏れ検知装置の移動中にガス検出部がガスを検知すると、ガス漏れ報知部がガス漏れを報知する。したがって、保守作業員等の手が届きにくい狭いスペース等に配置された配管箇所でも、ガス漏れ検知装置をガス管に沿うように移動させるだけで、当該スペースにガス漏れ箇所が存在するか否かを容易に判定でき、保守作業員等がアクセスしにくい配管箇所のガス漏れを特定し易い。
【0008】
また、本
開示において、前記制御部は、前記検出信号を受けると、前記1以上の車輪へ動力を供給しないように前記車輪駆動部を制御してもよい。
【0009】
上記構成によれば、ガス検出部がガスを検知すると、ガス漏れ検知装置が停止する。したがって、ガス漏れ検知装置をガス漏れ箇所の周辺に停止させることができ、ガス漏れ箇所を特定し易くなる。
【0010】
また、本
開示において、蛍光塗料を吐出する塗料吐出部を備え、前記制御部が、前記検出信号を受けると、前記塗料吐出部に前記蛍光塗料を吐出させてもよい。
【0011】
保守作業員等がアクセスしにくい箇所は、薄暗いことが多い。また、ガス漏れ箇所を発見した人とは別の人がガス漏れ箇所の補修等を行う場合がある。本構成によれば、ガス漏れ箇所の周辺に蛍光塗料を塗布できる。したがって、ガス漏れ箇所が薄暗い場合でもガス漏れ箇所を蛍光で光らせることができ、ガス漏れ箇所の特定や補修を行い易くなる。更には、ガス漏れ箇所を発見した人とは別の人がガス漏れ箇所の補修等を行う場合、補修等を行う人にガス漏れ箇所の位置を容易に説明できる。
【0012】
また、本
開示において、前記ガス管に生じた孔を塞ぐことが可能な物質を吐出する孔塞ぎ物質吐出部を備え、前記制御部が、前記検出信号を受けると、前記孔塞ぎ物質吐出部に前記物質を吐出させてもよい。
【0013】
上記構成によれば、孔を塞ぐことが可能な物質をガス管に生じた孔の周辺に吐出でき、当該孔の一部又は全部を封鎖し易い。よって、ガス管に生じた孔を塞ぐ応急処理が可能になる。
【0014】
また、本
開示において、前記車輪の移動距離を表示する表示部を備えてもよい。
【0015】
上記構成によれば、ガス漏れ検知装置が移動した距離を把握できる。したがって、ガス漏れ箇所を正確に特定し易い。
【0016】
また、本
開示において、前記ガス検出部は、ガスの濃度を検出可能であり、前記制御部は、前記ガス検出部からの前記ガスの濃度を表す信号に基づいて前記ガスの濃度が極大となる地点をガス漏れ地点として特定してもよい。
【0017】
上記構成によれば、ガス漏れ箇所を正確に特定できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るガス漏れ検知装置によれば、保守作業員等がアクセスしにくい配管箇所のガス漏れを特定し易い。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るガス漏れ検知装置(以下、単に検知装置という)1を表す図であり、(a)は、ガス管50に取り付けられた検知装置1を、ガス管50の延在方向の一方側から見たときの模式平面図である。また、(b)は、検知装置1の押圧部材13の部分拡大断面図であり、(c)は、検知装置1に含まれるリモコン20の概要を説明する模式図である。
【0022】
図1に示すように、検知装置1は、ハウジング10、4つの車輪11、車輪駆動部の一例としての4つのモータ12、押圧部材13、ガスを検知するガス検出部14、ガス漏れ報知部の一例としての音出力装置15、リチウムイオン二次電池等の二次電池や乾電池等で構成される電力供給部16、蛍光塗料を吐出する塗料吐出部17、回転数検出部18、制御部19、及びリモートコントローラ(以下、単にリモコンという)20を備える。
【0023】
ハウジング10は、平面図において略C字状の形状を有し、円筒からその周方向の一部を切除したときに形成される形状を有する。ハウジング10は、形状記憶合金で一体成形される。各車輪11は、アルミ等の金属や樹脂で構成された環状のホイールと、ゴム製のタイヤ25を含む。ゴム製のタイヤ25は、ホイールの外周面に嵌め込まれる。また、環状のホイールの中央には、軸方向に延在する貫通孔が設けられる。
【0024】
モータ12は、直流モータである。モータ12の出力軸12aはホイールの貫通孔に圧入等により固定され、車輪11はモータ12の動力により回動する。また、各モータ12は、押圧部材13によってハウジング10に対して一方向に付勢される。詳しくは、押圧部材13は、第1筒状部21、第2筒状部22、及びばね等で構成される付勢部材23を含む。第1筒状部21及び第2筒状部22は、例えば金属材料で構成される。第1筒状部21の一端部は、モータ12の外面に溶接や半田等により接合され、第2筒状部22の他端部は、ハウジング10の内面に溶接や半田等により接合される。
【0025】
図1(b)に示すように、第1筒状部21におけるモータ側とは反対側の端部には、径方向の内方に延びる環状のフランジ部21aが設けられ、第2筒状部22の軸方向の中央側の所定範囲には、大径部22aよりも外径が小さい小径部22bが設けられる。大径部22aと小径部22bとは、径方向に延在する段部22c,22dを介して接続される。小径部22bと2つの段部22c,22dとは、凹部22eを画定する。第1筒状部21の環状のフランジ部21aは、凹部22eに嵌入される。その結果、第2筒状部22に対する第1筒状部21の軸方向の相対移動は、フランジ部21aが段部22cに当接する位置と、フランジ部21aが段部22dに当接する位置との間に制限され、第1筒状部21が第2筒状部22に対して分離不可能になっている。
【0026】
再度、
図1(a)を参照して、付勢部材23は、第1及び第2筒状部21,22で構成される2重筒構造の内部に配置される。付勢部材23の一端部は、ハウジング10の内面に接合され、付勢部材23の他端部は、モータ12のケースの外面に接合される。第1及び第2筒状部21,22、及びモータ12のケースは、剛体であるので、形状記憶合金からなるハウジング10を変形させていない状態で、モータ12の出力軸12aの延在方向及び車輪11の径方向を所望の方向に一致させることができる。よって、車輪11のタイヤ25の径方向がガス管50の径方向の略一致している状態で、タイヤ25をガス管50に押し付けることが可能になる。
【0027】
なお、第2筒状部22が第1筒状部21に対して最も延びた状態において、付勢部材23が自然長になるようにしてもよく、圧縮された状態になるようにしてもよい。また、
図1(a)に示す例では、検知装置1がガス管50に取り付けられた状態で、4つの車輪11がガス管50の外周面の周方向に等間隔で配置される。しかし、検知装置がガス管に取り付けられた状態で、2以上の車輪がガス管の外周面の周方向に間隔をおいた状態で配置されてもよく、車輪は1つのみであってもよい。ただし、車輪が3以上存在し、しかもガス管の外周面に等間隔に位置させるようにすると、3以上の車輪からの径方向の力をガス管に対して周方向に均等に付与できて好ましい。
【0028】
また、
図1(a)に示す例では、ガス管50の周方向に関し、ハウジング10がガス管50の外周面の3/4以上を覆っているが、ハウジングは、ガス管の周方向において、ガス管の半分以上を覆っていればよい。詳しくは、例えば、
図1(a)において、ハウジングの周方向の長さを、80で示す箇所から81で示す箇所までとして、ハウジングでガス管50の外周面の半分程度を覆うようにし、車輪も90及び91で示す2つとしてもよい。
【0029】
ガス検出部14は、既存のガス検出部で構成でき、フロンガス等の冷媒ガスの濃度を検出する。ガス検出部14は、ハウジング10の内面に取り付けられる。ガス検出部14の検出面14aがガス管50に径方向に対向するように配設されると好ましい。ガス検出部14は、冷媒ガスの濃度を表す信号を制御部19に出力する。
【0030】
音出力装置15は、例えば、アンプ内蔵の小型スピーカーを含み、制御部19からの制御信号で振動板を振動させて、警報音を出力する。また、塗料吐出部17は、ケース30、及び圧電素子31を含み、ケース30の側壁の一部はダイアフラム30bで構成される。ケース30は、ハウジング10の内面から径方向の内方側に延在し、ケース30内には、蛍光塗料39が充填される。ケース30の先端側には、ノズル30aが設けられ、ノズル30aは、ガス管50に径方向に対向する。
【0031】
圧電素子31は、ダイアフラム30bの外面に固定される。制御部19が、圧電素子31に電力を供給する制御を行うと、圧電素子31が変位することに伴ってダイアフラム30bがケース30の容積を小さくするように変位し、ケース30内の蛍光塗料39がノズル30aからガス管50に吐出される。なお、ハウジング10には、ケース30の内部と外部とを連通する塗料充填通路10aと、塗料充填通路10aの外側開口を開閉するキャップ10bとが設けられる。キャップ10bは、塗料充填通路10aの外部側に設けられた雌ねじに螺合することでハウジング10に固定され、塗料充填通路10aの外側開口を封鎖する。キャップ10bを外した後の開口を介して検知装置1の外側からケース30内に蛍光塗料39を充填するようになっている。
【0032】
図1(c)に示すように、リモコン20は、操作部20a〜20cと、表示部20dを含む。保守作業員等は、操作部20aの操作によって各モータ12を一方側に回動させる信号を無線で制御部19に出力でき、操作部20bの操作によって各モータ12を他方側に回動させる信号を無線で制御部19に出力できる。また、保守作業員等は、操作部20cの操作によって各モータ12を停止させる信号を無線で制御部19に出力できる。
【0033】
再度、
図1(a)を参照して、回転数検出部18は、モータ12の出力軸12aの回転数を検出し、当該回転数を表す信号を制御部19に出力する。制御部19は、当該回転数とタイヤ25の外周面の長さに基づいて検知装置1が移動した距離を算出し、当該距離を無線で表示部20dに表示させる。
【0034】
図2は、検知装置1の制御ブロック図である。
図2に示すように、制御部19には、リモコン20の操作部20a〜20cから無線で信号が入力され、ガス検出部14及び回転数検出部18からも信号が入力される。また、制御部19は、入力信号に基づいて、圧電素子31、モータ12、音出力装置15、及び表示部20dを制御する。
【0035】
制御部19は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶部とを備える。CPUは、記憶部に予め記憶されたプログラム等を読み出して実行する機能を有する。RAMは、読み出したプログラムや処理データを一時的に記憶する機能を有する。また、ROMは、制御プロラムや所定の閾値等を予め記憶する機能を有する。制御部19は、マイクロコンピュータによって実行されるソフトウエアによって実現できるが、その一部がハードウエアによって構成されてもよい。制御部19の具体的な制御については、後で
図4等を用いて詳述する。
【0036】
次に、検知装置1のガス漏れ箇所の特定方法について説明する。上述のように、ガス検出部14はガス濃度を検知できる。ここで、ガス濃度は、
図3に示すように、配管の延在方向(検知装置1の移動方向)に関して、ガス漏れ箇所a1で最も高くなり、ガス漏れ箇所a1から離れるにつれて徐々に低くなる。すなわち、ガス濃度は、ガス漏れ箇所a1で最も高くなり極大になる。制御部19は、ガス検出部14からのガス濃度を表す信号に基づいてガス濃度の極大箇所を特定し、その極大箇所をガス漏れ地点として特定する。制御部19は、例えば、初めてガス濃度が下がった地点をガス漏れ地点と特定してもよい。
【0037】
図4は、検知装置1の動作手順の一例を示すフローチャートである。次に、検知装置1の動作の一例について、
図4を用いて説明する。
【0038】
ガスの検知を行う際には、先ず、保守作業員等が、検知装置1の形状記憶合金製のハウジング10の間隙26(
図1(a)参照)を押し広げるようにして、ガス管50を、間隙26を通過させて、検知装置1の4つの車輪11にガス管50の外周面を押圧させ、検知装置1をガス管50の外周面に取り付ける。
【0039】
そして、その後、保守作業員等が、リモコン20の操作部20aを操作すると、制御部19が、各モータ12の出力軸12aを一方向に回動させて、検知装置1がガス管50に沿うように一方向に移動すると共に、電力がガス検出部14に供給されてガス検出部14のガス検知が開始する。
【0040】
検知装置1の移動及びガス検出部14のガス検知がスタートすると、ステップS1で、制御部19が、ガス検出部14がガスを検出したか否かを判定する。ステップS1で否定判定されると、ステップS2に移行する。ステップS2では、回転数検出部18からの信号に基づいて、制御部19が、検知装置1がそれ以上移動できない箇所に到達したか否かを判定する。
【0041】
言い換えれば、ステップS2では、制御部19は、回転数検出部18からの信号に基づいて検知装置1が止まっているか否かを判定する。ガス管50では、一般的に、径が大きなフロア等が配管の継ぎ目に用いられる。したがって、検知装置1はフロア等に到達すると、前方への更なる移動が不可能になる。ステップS2では、回転数検出部18からの信号に基づいて、検知装置1が、径が大きなフロア等まで到達し、前方への更なる移動が不可能になったか否かを判定する。ステップS2で肯定判定されて、検知装置1がそれ以上移動できない箇所に到達したと判定されると、動作がエンドになる。他方、ステップS2で否定判定されて、検知装置1が前方に移動可能であると判定されると、ステップS1以下が繰り返される。
【0042】
他方、ステップS1で肯定判定されて、ガス検出部14がガスを検出したと判定されると、ステップS3に移行する。ステップS3では、制御部19が、各モータ12に電力供給部16からの電力を供給するモータ用電力供給回路内のスイッチング素子をオフ制御する。このようにして、各モータ12に電力が供給されないようし、検知装置1の移動を停止させる。
【0043】
ステップS3が終わると、ステップS4に移行する。ステップS4では、制御部19が、電力供給部16から音出力装置15に電力を供給する音出力装置用電力供給回路内のスイッチング素子をオン制御して、音出力装置15に電力を供給し、音出力装置15に警報音を出力させる。
【0044】
ステップS4が終わると、ステップS5に移行する。ステップS5では、制御部19が、電力供給部16から圧電素子31に電力を供給する圧電素子用電力供給回路内のスイッチング素子をオン制御して、圧電素子31に電力を供給し、圧電素子31を変位させる。この変位により、ダイアフラム30bがケース内側に変位し、蛍光塗料が塗料吐出部17のノズル30aからガス管50に向けて吐出される。ステップS5が終わると、動作がエンドになる。
【0045】
なお、検知装置1が移動すると、制御部19が検知装置1の移動距離を無線で表示部20dに表示させる。また、保守作業員等は、リモコン20の操作部20bを操作することで、各モータ12を逆回転させることができる。その結果、保守作業員等は、検知装置1を後退するように移動させることができ、検知装置1をアクセスしにくい箇所から容易に取り出すことができる。
【0046】
上記実施形態によれば、1以上の車輪11がガス管50を押圧している状態で、車輪11を回転駆動することにより、検知装置1をガス管に沿うように移動させることができ、検知装置1の移動中にガス検出部14がガスを検知すると、音出力装置15が警報音を出力する。したがって、保守作業員等の手が届きにくい狭いスペースに配置された配管箇所でも、検知装置1をガス管に沿うように移動させるだけで、当該スペースにガス漏れ箇所が存在するか否かを判定でき、保守作業員等がアクセスしにくい配管箇所のガス漏れを特定し易い。
【0047】
また、ガス検出部14がガス管50から漏れたガスを検知すると、検知装置1が停止する。したがって、検知装置1をガス漏れ箇所の周辺に停止させることができ、ガス漏れ箇所を特定し易くなる。
【0048】
また、保守作業員等がアクセスしにくい箇所は、薄暗いことが多い。更には、ガス漏れ箇所を発見した人とは別の人がガス漏れ箇所の補修等を行う場合がある。上記実施形態によれば、ガス漏れ箇所の周辺に蛍光塗料を塗布できる。したがって、ガス漏れ箇所が薄暗い場合でもガス漏れ箇所を蛍光で光らせることができ、ガス漏れ箇所の特定や補修を行い易い。更には、ガス漏れ箇所を発見した人とは別の人がガス漏れ箇所の補修等を行う場合、補修等を行う人にガス漏れ箇所の位置を容易に説明できる。
【0049】
また、車輪11の移動距離を表示する表示部20dを有するので、保守作業員等がガス漏れ箇所を正確に特定し易くなる。更には、制御部19が、ガス検出部14からのガス濃度を表す信号に基づいてガス濃度が極大となる地点をガス漏れ地点として特定するので、ガス漏れ箇所を正確に特定できる。
【0050】
尚、本発明は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
【0051】
例えば、上記実施形態では、ガス検出部14がガスを検出すると、制御部19が音出力装置15に警報音を出力される場合について説明した。しかし、ガス検出部がガスを検出すると、制御部は、音出力装置に警報音を出力させる替わりに発光部に光を出射させることでガス漏れの報知を行ってもよく、音出力装置に警報音を出力させるのに加えて発光部に光を出射させることでガス漏れの報知を行ってもよい。
【0052】
また、ガス検出部14がガスを検出すると、制御部19が、検知装置1を停止させた上で、塗料吐出部17からガス管50に蛍光塗料を吐出する場合について説明した。しかし、検知装置が、ガス管に生じた孔を塞ぐことが可能な物質、例えば、接着剤や、ヒータ等で熱せられて流動性を有する樹脂剤等を吐出する孔塞ぎ物質吐出部を備え、ガス検出部がガスを検出すると、制御部が、孔塞ぎ物質吐出部に上記物質を吐出させてもよい。このようにして、ガス管に生じた孔の少なくとも一部を塞ぐための応急処理が可能になるようにしてもよい。
【0053】
また、制御部19が、ガス濃度が極大になった箇所をガス漏れ箇所と特定する場合について説明した。しかし、制御部は、検知装置が前方に行くことができなくなった箇所(フレア等の存在箇所)に近づくにしたがってガス濃度が徐々に高くなった場合、その前方に行くことができなくなった箇所にガス漏れ箇所が存在すると判定してもよい。
【0054】
又は、制御部は、ガス検出部が初めてガスを検出した箇所をガス漏れ箇所と特定してもよく、その箇所で検知装置を停止させ、その箇所で報知部にガス漏れを報知させてもよい。なお、この場合、ガス検出部は、ガスの濃度を検出できなくてもよく、ガスの存在の有無のみを検出できる構成でもよい。
【0055】
また、車輪駆動部がモータ12である場合について説明した。しかし、車両駆動部は、一端部がハウジングに固定されたゼンマイバネと、そのゼンマイバネの他端部に一端部が取り付けられた紐とを含んでもよい。そして、紐を引っ張ることにより、ゼンマイバネを伸ばして、ゼンマイバネの復元力で車輪を回動させる構成でもよく、更には、検知装置のガス検出の終了後に紐を手繰り寄せることで、検知装置を回収してもよい。
【0056】
また、ハウジング10を変形自在な形状記憶合金で構成して、間隙26を広げるようにハウジング10を変形させて、検知装置1をガス管50に取り付ける場合について説明した。しかし、ハウジングは、洗濯バサミ又は手錠と同じ構造で、環状構造と、非環状構造とを選択できる構成でもよい。そして、検知装置をガス管に取り付ける際には、ハウジングを非環状構造にして、非環状構造の開口を、ガス管を通過させた後、ハウジングを環状構造にしてもよい。このようにして、検知装置をガス管に取り付けた状態で、ハウジングがガス管の全周を取り囲むようにしてもよい。
【0057】
また、検知装置1が、塗料吐出部17を備える場合について説明したが、検知装置は、塗料吐出部を備えなくてもよい。また、検知装置1が、検知装置1の移動距離を表示する表示部20dを備える場合について説明したが、検知装置は、表示部を備えなくてもよい。また、ガスが、空気調和器の冷媒ガスである場合について説明したが、ガスは、都市ガスやプロパンガスでもよい。