特許第6971635号(P6971635)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971635
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20211111BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20211111BHJP
   G03G 15/20 20060101ALI20211111BHJP
   G03G 15/16 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   G03G21/00 384
   G03G15/00 303
   G03G15/20 555
   G03G15/16
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-109254(P2017-109254)
(22)【出願日】2017年6月1日
(65)【公開番号】特開2018-205461(P2018-205461A)
(43)【公開日】2018年12月27日
【審査請求日】2020年5月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】福原 力
(72)【発明者】
【氏名】三宅 聡行
(72)【発明者】
【氏名】安藤 裕
(72)【発明者】
【氏名】荒井 照博
(72)【発明者】
【氏名】小田 裕一朗
【審査官】 市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−102973(JP,A)
【文献】 特開2015−060065(JP,A)
【文献】 特開2014−113810(JP,A)
【文献】 特開2005−010450(JP,A)
【文献】 特開2003−107965(JP,A)
【文献】 特開2016−212842(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
G03G 15/00
G03G 15/20
G03G 15/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変換条件に基づいて画像データを変換する変換手段と、前記変換条件をパターン画像の測定データに基づいて生成する生成手段と、を有する画像処理装置が通信可能に接続される画像形成装置であって、
前記画像処理装置から転送された前記画像データに基づいて画像をシートに形成する画像形成手段と、
前記シートに前記画像を熱定着させる定着手段と、
シートに形成される画像の光沢に関する情報が入力される入力手段と、
前記シートに定着された測定用画像を測定する測定手段と、
前記画像形成手段を制御して測定用画像データに基づいて前記シートに前記測定用画像を形成させ、前記定着手段に前記測定用画像を前記シートに定着させ、前記測定手段に前記測定用画像を測定させ、前記測定用画像の測定結果に基づいて画像形成条件を決定する制御手段と、を有し、
前記画像形成手段は、前記画像処理装置から転送されたパターン画像データに基づいて前記パターン画像を前記シートに形成し、
前記制御手段は、前記定着手段が前記測定用画像を定着させる場合、前記定着手段の定着温度を前記情報にかかわらず予め決まった温度に制御し、
前記制御手段は、前記定着手段が前記パターン画像を定着させる場合、前記定着手段の前記定着温度を前記情報に基づいて制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成手段は、現像剤を用いて前記画像を形成し、
前記測定手段は、前記測定用画像に付着する現像剤の量に応じて変化する前記測定用画像からの反射光を測定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像データを階調補正テーブルに基づいて変換する階調補正手段をさらに有し、
前記画像形成条件は前記階調補正テーブルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
変換条件に基づいて画像データを変換する変換手段と、前記変換条件をパターン画像の測定データに基づいて生成する生成手段と、を有する画像処理装置が通信可能に接続される画像形成装置であって、
前記画像処理装置から転送された前記画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段により形成された前記画像をシートに転写する転写手段と、
前記転写手段の転写電圧を手動で設定する設定手段と、
前記シート上の測定用画像を測定する測定手段と、
前記画像形成手段を制御して測定用画像データに基づいて前記測定用画像を形成させ、前記転写手段に前記測定用画像を前記シートに転写させ、前記測定手段に前記測定用画像を測定させ、前記測定用画像の測定結果に基づいて画像形成条件を決定する制御手段と、を有し、
前記画像形成手段は、前記画像処理装置から転送されたパターン画像データに基づいて前記パターン画像を形成し、
前記制御手段は、前記転写手段が前記測定用画像を前記シートに転写する場合、前記転写電圧を前記設定手段の設定にかかわらず予め決まった電圧に制御し、
前記制御手段は、前記転写手段が前記パターン画像を前記シートに転写する場合、前記転写電圧を前記設定手段により設定された転写電圧に制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成手段は、現像剤を用いて前記画像を形成し、
前記測定手段は、前記測定用画像に付着する現像剤の量に応じて変化する前記測定用画像からの反射光を測定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像データを階調補正テーブルに基づいて変換する階調補正手段をさらに有し、
前記画像形成条件は前記階調補正テーブルであることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
画像形成装置の階調補正制御に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、画像データに基づいて感光体に静電潜像を形成し、現像器内の現像剤を用いて静電潜像を現像して画像を形成する。画像形成装置により形成される画像の濃度は、現像器内の現像剤の状態や、画像形成装置の内部の温度や湿度によって変化することが知られている。
【0003】
そのため、画像形成装置は、シートに形成された画像の濃度が所望の濃度となるように、測定用画像をシートに形成し、センサによってシート上の測定用画像を形成し、センサの測定結果に基づいて画像形成条件を調整する。
【0004】
また、近年では画像形成装置及び画像形成装置に接続される画像処理装置を用いて画像を形成する画像形成システムが知られている。この画像形成システムではそれぞれの装置でキャリブレーションが実行することが可能である。
【0005】
例えば、特許文献1に記載の画像形成システムでは、画像形成装置が画像形成条件を更新する度に、前回の画像形成条件と今回の画像形成条件とを比較し、変更量が所定量よりも大きければ画像処理装置のキャリブレーションを実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−113810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
画像形成装置内の測定手段の測定結果に基づいて画像形成条件を調整するキャリブレーションは、推奨紙を用いる必要がある。これは、推奨紙に形成された測定用画像の測定結果を現像剤の付着量へ変換できるように設計されているからである。つまり、画像形成装置は現像剤の付着量が目標付着量となるような画像形成条件を生成することによって、画像形成装置の階調特性が理想的な階調特性に補正できるのである。
【0008】
ところで、ユーザは画像形成装置により形成される画像の光沢度を任意に変更可能である。ユーザが光沢度を設定することで、画像形成装置は例えば定着器の定着温度を変更する。
【0009】
しかしながら、画像形成装置の画像形成条件を調整するキャリブレーション処理を実行する際に定着温度が変更されてしまうと、測定用画像に付着する現像剤の量が変化してしまう。そのため、測定用画像の測定結果に基づいて画像形成条件が決定されても、画像形成装置の階調特性は理想的な階調特性とならない。
【0010】
一方、画像処理装置のキャリブレーションは、ユーザの任意の色変換プロファイルを作成したときの階調特性に合わせる制御である。そのため、シートに付着する現像剤の量を担保する必要がない。ユーザが任意に設定した光沢度に基づいて形成された測定用画像の濃度を検知し、測定用画像の濃度が目標濃度となるように画像処理装置の変換条件が生成される。つまり、予め決められた画像形成条件に基づいて変換条件が生成されても、ユーザが設定した任意の光沢度に基づいて画像が形成されたときに、理想的な濃度が実現されない可能性があった。
【0011】
そこで、本発明の画像形成装置は、キャリブレーションに応じて画像形成条件を適切に制御することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、変換条件に基づいて画像データを変換する変換手段と、前記変換条件をパターン画像の測定データに基づいて生成する生成手段と、を有する画像処理装置が通信可能に接続される画像形成装置であって、前記画像処理装置から転送された前記画像データに基づいて画像をシートに形成する画像形成手段と、前記シートに前記画像を熱定着させる定着手段と、シートに形成される画像の光沢に関する情報が入力される入力手段と、前記シートに定着された測定用画像を測定する測定手段と、前記画像形成手段を制御して測定用画像データに基づいて前記シートに前記測定用画像を形成させ、前記定着手段に前記測定用画像を前記シートに定着させ、前記測定手段に前記測定用画像を測定させ、前記測定用画像の測定結果に基づいて画像形成条件を決定する制御手段と、を有し、前記画像形成手段は、前記画像処理装置から転送されたパターン画像データに基づいて前記パターン画像を前記シートに形成し、前記制御手段は、前記定着手段が前記測定用画像を定着させる場合、前記定着手段の定着温度を前記情報にかかわらず予め決まった温度に制御し、前記制御手段は、前記定着手段が前記パターン画像を定着させる場合、前記定着手段の前記定着温度を前記情報に基づいて制御することを特徴とする。
【0013】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の画像形成装置は、変換条件に基づいて画像データを変換する変換手段と、前記変換条件をパターン画像の測定データに基づいて生成する生成手段と、を有する画像処理装置が通信可能に接続される画像形成装置であって、前記画像処理装置から転送された前記画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された前記画像をシートに転写する転写手段と、前記転写手段の転写電圧を手動で設定する設定手段と、前記シート上の測定用画像を測定する測定手段と、前記画像形成手段を制御して測定用画像データに基づいて前記測定用画像を形成させ、前記転写手段に前記測定用画像を前記シートに転写させ、前記測定手段に前記測定用画像を測定させ、前記測定用画像の測定結果に基づいて画像形成条件を決定する制御手段と、を有し、前記画像形成手段は、前記画像処理装置から転送されたパターン画像データに基づいて前記パターン画像を形成し、前記制御手段は、前記転写手段が前記測定用画像を前記シートに転写する場合、前記転写電圧を前記設定手段の設定にかかわらず予め決まった電圧に制御し、前記制御手段は、前記転写手段が前記パターン画像を前記シートに転写する場合、前記転写電圧を前記設定手段により設定された転写電圧に制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、キャリブレーションに応じて画像形成条件を適切に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】画像形成装置100の概略断面図
図2】画像形成装置100の制御ブロック図
図3】画像処理装置(DFE)300の制御ブロック図
図4】画像形成動作におけるデータの入出力を示す模式図
図5】キャリブレーションにおけるデータの入出力を示す模式図
図6】自動階調補正用のテストチャートAの模式図
図7】プロファイル作成用のテストチャートBの模式図
図8】DFEキャリブレーション用のテストチャートCの模式図
図9】画像信号値とセンサ出力とトナー量との対応関係を示した図
図10】γLUTPの生成方法を説明するための図
図11】γLUTDの生成方法を説明するための図
図12】自動階調補正のフローチャート図
図13】プロファイル作成およびDFEキャリブレーションのフローチャート図
図14】テストチャートを形成するときの印刷設定を示す表
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。本実施形態の画像形成システムは、画像形成装置100、及び当該画像形成装置100と通信可能に接続された画像処理装置(以下、DFEと称す。)300を含む。
【0017】
(画像形成装置の構成)
画像形成装置100を図1に基づいて説明する。画像形成装置100は、プリンタ101、操作部180を有する。プリンタ101は、色成分毎の画像を形成する4つのステーション120、121、122、及び123を有する。ステーション120はイエローの画像を形成し、ステーション121はマゼンタの画像を形成し、ステーション122はシアンの画像を形成し、ステーション123はブラックの画像を形成する。
【0018】
各ステーションは同一の構成であるので、以下ではイエローの画像を形成するステーション120の構成について説明する。感光ドラム105は、表面に感光層を有する感光体である。帯電器111は高圧回路209(図2)から帯電電圧が供給される。帯電器111は帯電電圧に基づいて感光ドラム105の表面を帯電する。画像データに基づいて制御された露光装置103のレーザが感光ドラム105を走査することによって、感光ドラム105には静電潜像が形成される。露光装置103から発せられるレーザの強度(以下LPWと称す。)は、例えば、駆動電流に基づいて制御される。現像器112は、現像剤が収容される収容部と、前記収容部内の現像剤を担持して回転する現像スリーブ12とを有する。なお、現像剤は、例えば、トナーと、磁性を有するキャリアとを含む二成分現像剤である。現像器112は、収容部内の現像剤を用いて静電潜像を現像する。これによって、感光ドラム105には画像が担持される。
【0019】
一次転写ローラ118は、高圧回路209(図2)によって一次転写電圧が印加されると、感光ドラム105上のトナー像を中間転写ベルト106に転写する。各ステーション120、121、122、及び123により形成された色毎のトナー像が中間転写ベルト106に重ねて転写されることによって、中間転写ベルト106上にフルカラーのトナー像が担持される。中間転写ベルト106に担持されたトナー像は中間転写ベルト106が回転することによって二次転写ローラ114へと搬送される。中間転写ベルト106は、プリンタ101により形成された画像を担持する転写体の一例である。
【0020】
収容庫113に収容されたシート110は、中間転写ベルト106に担持されたトナー像とタイミングが合うように、搬送ローラによって二次転写ローラ114へ向けて搬送される。二次転写ローラ114は、高圧回路209(図2)から二次転写電圧が印加され、中間転写ベルト106に担持されたトナー像をシート110に転写する。そして、トナー像が転写されたシート110は定着器150、及び160へと搬送される。
【0021】
定着器150、及び160は、シート110に転写されたトナー像を加熱および加圧してシート110に熱定着させる。定着器150は、シート110を加熱するヒータを有する定着ローラ151と、シート110を定着ローラ151に圧接させる加圧ベルト152とを備える。定着器160は、定着器150よりもシート110の搬送方向で下流に配置されている。定着器160は、定着器150を通過したシート110上のトナー像に対してグロス(光沢)を付与する。定着器160は、シートを加熱するヒータを有する定着ローラ161と、加圧ローラ162とを備える。
【0022】
グロスを付与するモードにおいてシート110に画像を定着させる場合や、厚紙などの定着に必要な熱量が大きなシート110に画像を定着させる場合には、定着器150を通過したシート110は定着器160へと搬送される。普通紙や薄紙などのシート110に画像を定着させる場合には、定着器150を通過したシート110は定着器160を迂回する搬送路130に沿って搬送される。なお、定着器160にシート110を搬送するか、定着器160を迂回してシート110を搬送するかを制御するために、フラッパ131の角度が制御される。
【0023】
フラッパ132は、シート110を搬送路135へと誘導するか、排出用の搬送路139に誘導するかを切り替える誘導部材である。搬送路135に沿って搬送されたシート110は反転部136へ搬送される。搬送路135に設けられた反転センサ137がシート110の後端を検出すると、シート110の搬送方向が反転される。
【0024】
フラッパ133は、両面画像形成用の搬送路138へと誘導するか、搬送路135に誘導するかを切り替える誘導部材である。フェイスダウンモードが実行された場合、シート110は再び搬送路135へと搬送され、画像形成装置100から排出される。
【0025】
一方、両面印刷モードが実行された場合、シート110は、搬送路138に沿って、再び転写ローラ114へと搬送される。両面印刷モードが実行された場合には、シート110の第1面に画像が定着された後、当該シート110が反転部136においてスイッチバックされ、搬送路138に沿って二次転写ローラ114へと搬送され、シート110の第2面に画像が形成される。
【0026】
フラッパ134は、シート110を画像形成装置100から排出するための搬送路に誘導する誘導部材である。フェイスダウンモードにおいてシート110を排出する場合には、反転部136においてスイッチバックされたシートをフラッパ134が排出用の搬送路へと誘導する。排出用の搬送路に沿って搬送されたシート110は、画像形成装置100から排出される。
【0027】
搬送路135には、シート110上の測定用画像の濃度を測定するセンサ117が配置されている。センサ117は、シート110の搬送方向に直交する方向に2つ並べて配置されており、2列の測定用画像からの反射光を測定する。
【0028】
操作部180は、操作部としての液晶ディスプレイと、キー入力部とを有している。操作部180は、画像の印刷枚数や印刷モードをユーザが入力するインターフェースである。ユーザは、操作部180を用いて、片面印刷モードと両面印刷モードとを選択したり、フェイスダウンモードを実行したり、モノクロモードとカラーモードとを選択できる。さらに、本実施形態の操作部180は、光沢度設定値や二次転写電圧設定値などのユーザ情報が入力される入力手段として機能する。
【0029】
図2は画像形成装置100の制御ブロック図である。プリンタ制御部200は画像形成装置100の各部を制御する制御回路である。プリンタ制御部200はCPU201、ROM202、RAM203、HDD206、γLUT作成部207を備える。ROM202は、CPU201により実行される、後述のフローチャートの処理などを実行するために必要な制御プログラムが記憶されている。RAM203はCPU201が動作するためのシステムワークメモリである。
【0030】
ハードディスクドライブ(HDD)206は、印刷ジョブに含まれる画像データ、階調補正テーブル(γLUTP)、テストチャートAをプリンタ101に形成させるための測定用画像データを記憶する。なお、本実施形態の画像形成装置100はHDD206を備える構成としたが、HDD206の代わりにSDカード又はフラッシュメモリといった外部記憶装置が接続されてもよい。
【0031】
I/F205は、DFE300からの属性付きビットマップ情報(画像データ)が入力されるインターフェースである。I/F205から入力された画像データは画像処理部210へ転送される。
【0032】
画像処理部210は画像データに画像処理を実行する制御回路である。
【0033】
階調補正部211は、入力された画像データに種々の画像処理を施して、画像データを変換する。現像器112内の現像剤の状態や、画像形成装置100の内部の温度や湿度が変化した場合に、画像形成装置100により形成される出力画像の濃度特性(階調特性)が変動してしまう。そこで、階調補正部211は、プリンタ101により形成される画像の濃度特性(階調特性)が理想的な濃度特性になるように、画像データの入力値(画像信号値)を、プリンタ101が目標濃度の画像を形成するための信号値に変換する。
【0034】
階調補正部211は、HDD206に記憶されたγLUTPに基づいて画像データを変換する。γLUTPは対応するハーフトーン処理に対応してHDD206に記憶されている。さらに、γLUTPはγLUT生成部207によって更新される。
【0035】
なお、階調補正部211は、ASICなどの集積回路によって実現されてもよく、或いは、CPU201が予め記憶されたプログラムに基づいて画像データを変換することによって実現されてもよい。また、階調補正部211は階調補正テーブルγLUTPに基づいて画像データを変換する構成に限定されず、例えば、変換式に基づいて画像信号値を変換する構成であってもよい。
【0036】
ハーフトーン処理部212は、階調補正部211により変換された画像データに、画像の種類(属性)に適したハーフトーニングを施す。ハーフトーン処理部212は、写真や図形が階調性に優れた画像となるように、イメージに関する画像データ及びグラフィックスに関する画像データをイメージスクリーンに基づいて変換する。ハーフトーン処理部212は、文字が鮮明に印刷されるように、テキストに関する画像データをテキストスクリーンに基づいて変換する。ハーフトーン処理部212は、ユーザが誤差拡散法を選択した場合には、誤差拡散法に基づいて画像データを変換する。ここで、例えば、高解像度の画像にモアレが発生した場合に、ユーザはモアレを抑制するために誤差拡散法を用いたハーフトーニングを選択する。なお、前述の各スクリーンは一例であり、本発明はこれらのスクリーンに限定されない。ハーフトーン処理部212によりスクリーニングが施された画像データはプリンタ101に入力される。
【0037】
プリンタ101、センサ117、高圧回路209は図1において説明しているので、ここでの説明は省略する。変換回路208は不図示の変換テーブルに基づいてセンサ117の出力値を変換する。センサ117から出力された出力値は変換テーブル(不図示)に基づいてトナー量(トナー付着量)に関するデータへ変換される。
【0038】
ユーザにより操作部180から、シート110に画像形成する際の印字条件を入力されると、CPU201は、入力された印字条件をRAM203に保持する。本実施例では、入力可能なパラメータとして、画像の光沢度を調整するための設定値、中間転写ベルト106からシート110に転写する際の二次転写電圧の設定値を有する。なお、画像形成装置100は、光沢度設定値と二次転写電圧設定値とのいずれか一方が調整可能な構成であってもよい。
【0039】
次に、画像形成装置100と通信可能に接続されたDFE300を図3の制御ブロック図に基づいて説明する。DFE300は、PCなどから転送された画像データを解析し、ビットマップ化するRIP(ラスターイメージングプロセッサ)321を有する画像処理装置である。DFE300はDFE制御部301、画像処理部302、ネットワークI/F332、プリンタI/F333、USBI/F334を有する。
【0040】
DFE制御部301は、CPU311、ROM312、RAM313を有する。ROM312は、CPU311により実行されるプログラムが記憶されている。RAM313はシステムワークメモリとして機能する。さらに、DFE制御部301は、プロファイル作成部314とγLUT生成部315とHDD316とを備える。
【0041】
ネットワークI/F332は、PCから転送された画像データを受信するためのインターフェースである。DFE制御部301はネットワークI/F332を介して入力された画像データを画像処理部302へ転送する。
【0042】
画像処理部302は、RIP321、カラーマネジメントモジュール(CMM)322、階調補正部323を有する。RIP321は画像データを解析して各オブジェクトの属性を取得し、画像データをビットマップデータへ変換する。
【0043】
CMM322は、プロファイルデータ(入力用プロファイル)に基づいて色変換を実行する。プロファイルは、画像データの入力画像信号のガンマをコントロールする1次元LUT(ルックアップテーブル)、ダイレクトマッピングといわれる多次色LUT、生成された変換データのガンマをコントロールする1次元LUTなどである。これらのテーブルにより、入力画像信号は、デバイスに依存した色空間からデバイスに依存しない画像データ(L*a*b*)に変換される。
【0044】
さらに、CMM322は、L*a*b*表色系に変換された画像データに対して、GAMUT変換や、光源種ミスマッチ(色温度設定のミスマッチとも言う)色変換などを実行する。GAMUT変換は、入力色空間と、画像形成装置100の出力色再現範囲と間のミスマッチをマッピングする。これによって、画像データの入力色空間が出力色空間へ変換される。光源種ミスマッチ色変換は、入力時の光源種と出力物を観察するときの光源種とのミスマッチを調整するための色変換である。これにより、画像データ(L*a*b*)は画像データ(L*’a*’b*’)へ変換される。画像データ(L*’a*’b*’)は、プロファイルデータ(出力用プロファイル)に基づいて色変換される。これにより、画像データ(L*’a*’b*’)は、出力機器(画像形成装置100)に依存したCMYK信号へと変換され、階調補正部323へ出力される。
【0045】
階調補正部323は、入力された画像データ(CMYK信号)に種々の画像処理を施して、画像データを補正する。プリンタ101により形成される画像(出力画像)の濃度は所望の濃度とならない。そこで、階調補正部323は、プリンタ101により形成される出力画像の濃度が所望の濃度になるように、画像データの入力値(画像信号値)を補正する。階調補正部323は、例えば、HDD316に記憶された階調補正テーブル(γLUTD)に基づいて画像データを補正する。HDD316には、階調補正テーブルが色毎に記憶されている。階調補正テーブル(γLUTD)は、画像データを変換する変換条件に相当する。
【0046】
プロファイル作成部314は、多次色の変動を抑えるための多次元LUTであるプロファイルを作成するキャラクタライゼーションを行う。本実施形態のプロファイル作成部314は、例えば、ICC(International Color Consortium)プロファイルを作成する。なお、プロファイル作成部314は、ICCプロファイル以外のカラーマッチングプロファイルを作成する構成としてもよい。プロファイル作成部314によるプロファイル作成処理は、例えば、特開2009−004865号公報に記載されている。従って、プロファイル作成処理の説明は省略する。プロファイル作成部314により作成されたプロファイルはHDD316に記憶される。
【0047】
γLUT生成部315は、USBI/F334を介して入力される測定デバイス500によるテストチャートの測定データを用いて、規定の階調ターゲットになるよう階調補正テーブル(γLUTD)を生成する。γLUTDはHDD316に記憶される。
【0048】
プリンタI/F333はプリンタ101へ画像データを転送したり、センサ117の測定結果を受信するためのインターフェースである。USBI/F334はDFE300に接続可能な測定デバイス500のインターフェースである。例えば、プロファイル作成部314がプロファイルを作成する場合、テストチャートの測定結果に対応するLabデータがUSBI/F334を介して入力される。また、例えば、γLUT生成部315がγLUTDを生成する場合、テストチャートの測定結果に対応する濃度データがUSBI/F334を介して入力される。なお、測色デバイス500は、例えば、分光データ(L*、a*、b*)を測定する分光センサである。測色デバイス500は、例えば、X−Rite社製のi1Pro2(登録商標)とする。
【0049】
次に、図4に基づいて画像形成処理について説明する。ネットワークI/F332を介して画像データがDFE300へ入力されると、DFE300は画像処理部302によって画像データに種々の画像処理を実行する。例えば、CMM322はHDD316に記憶されたプロファイルに基づいて画像データの色変換処理を実行し、階調補正部323はHDD316に記憶された色毎のγLUTDに基づいて色毎の画像データの信号値を変換する。
【0050】
次いで、DFE300にて画像処理が施された画像データはプリンタI/F333を介して画像形成装置100へ転送される。画像形成装置100の画像処理部210が画像データに画像処理を実行する。例えば、階調補正部211はHDD206に記憶された色毎のγLUTPに基づいて色毎に画像データに信号値を変換する。さらに、ハーフトーン処理部212は、各画像データにオブジェクトに適したハーフトーン処理を実行する。そして、画像処理部210により画像処理が施された画像データはプリンタ101へ転送され、プリンタ101が画像データに基づきシート110に画像を形成する。
【0051】
(自動階調補正)
本実施形態の画像形成装置100が実行する自動階調補正を、図5(a)、図6図9図10、及び図12を用いて説明する。自動階調補正は、予め指定された推奨紙におけるトナー量を検出し、推奨紙に付着したトナー量がターゲットとなるようにプリンタ101の階調特性を補正する制御である。
【0052】
自動階調補正を実行する前に、プリンタ制御部200のCPU201は、出力される画像の最大濃度が目標最大濃度となるように、帯電電位、露光強度、及び現像バイアスを調整する。CPU201は、例えば、帯電電位、露光強度、及び現像バイアスを不図示の環境センサにより検知された温度情報又は湿度情報に基づいて決定する。
【0053】
CPU201は、帯電電位、露光強度、及び現像バイアスが調整された後、画像形成条件の変更が必要か否かを判定する(S120)。CPU201は、例えば、ユーザによって光沢度設定値が入力されていたり、二次転写電圧設定値が入力されているか否かを判定する。光沢度設定値や二次転写電圧設定値が入力されていた場合、CPU201は定着温度及び二次転写電圧を予め決められた基準値に変更する(S121)。ここで、定着器150の定着温度の基準値は160℃であり、定着器160の定着温度の基準値は170℃とする。さらに二次転写電圧の基準値は3000Vとする。
【0054】
定着温度及び二次転写電圧が基準値に変更された後、CPU201は処理をステップS122へ移行する。なお、定着温度と二次転写電圧とが変更されていなかった場合も同様にCPU201は処理をステップS122へ移行する。
【0055】
CPU201は、テストチャートAをシート110に形成する(S122)。図6に示すように、テストチャートAは階調の異なる複数の測定用画像を色毎に備える。テストチャートAが形成されたシート110は、以降テストシート1001と称す。
【0056】
そして、テストシート1001が画像形成装置100から排出される前にCPU201はセンサ117によってテストシート1001上のテストチャートAを測定する(S123)。テストチャートAの色毎の測定結果は変換回路208によって載り量データ(トナー量)へ変換される。色毎のトナー量はγLUT生成部207へ入力され、γLUT生成部207は色毎にγLUTPを測定用画像のトナー量に基づいて生成する(S124)。
【0057】
図9の第一象限(右図)の横軸は画像信号値であり、縦軸はセンサ117の出力値である。図9の第二象限(左図)は予め記憶されている出力値とトナー量との対応関係を表すトナー量変換テーブルである。自動階調補正に使用される推奨紙の種類に応じてトナー量変換テーブルは選択される。検知されたトナー量は、図10に示すγLUTPの生成に用いられる。
【0058】
なお、図9左図の差異やカーブは、紙の表面性の成分、紙の坪量や厚さによって影響される。そのため、図9左図に例示した非推奨紙のように、平滑な紙では同じトナー量で濃度が濃くなり、粗い紙では同じトナー量で濃度が薄くなる傾向がある。
【0059】
図10はγLUT生成部207がγLUTPを生成する概念図である。図10において、横軸は測定用画像を印字した画像信号値、縦軸はトナー量である。太い実線は理想的な階調特性(トナー量ターゲット)を示し、破線はセンサ117により測定されたテストチャートAのトナー量から求めたプリンタ101の階調特性である。
【0060】
画像信号値iのトナー量Tiを目標トナー量Titgtに変換するためには、画像信号値iが、画像信号値iの目標トナー量Titgtに対応した画像信号値i´に変換されればよい。そこで、γLUT生成部207は、画像信号値iを画像信号値i´に変換するテーブルを階調補正テーブル(γLUTP)として生成する。
【0061】
(プロファイル作成処理)
次に、本実施形態のDFE300が実行するプロファイル作成処理を、図5(b)、図7、及び図13(a)を用いて説明する。自動階調補正は、予め指定された推奨紙を用いて実施される制御であるが、プロファイル作成処理はユーザが指定するシート110を用いて実行可能である。
【0062】
プロファイル作成処理の実行が指示されると、DFE300のCPU311は、HDD316に記憶されたテストチャートB用の測定用画像データをプリンタI/F333を介して画像形成装置100へ転送する。そして、画像形成装置100のCPU201は、テストチャートB用の測定用画像データに基づいてテストチャートBをシートに形成する(S130)。
【0063】
ステップS130において、階調補正部211がHDD206に記憶されたγLUTPに基づいて測定用画像データを変換し、ハーフトーン処理部212が測定用画像データにハーフトーン処理を実行する。画像処理部210により画像処理された測定用画像データはプリンタ101へ転送される。このとき、CPU201は、ユーザが操作部180を介して設定した印刷設定パラメータに基づいて定着温度と二次転写電圧とを制御する。そして、CPU201は、プリンタ101を制御して測定用画像データに基づきシート110にテストチャートBを形成する。
【0064】
図7はテストチャートBが形成されたシート110の模式図である。テストチャートBはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの測定用画像と、各色を混色した測定用画像とを含む。テストチャートBが形成されたシート110は、テストシート1011と称す。
【0065】
ユーザは測定デバイス500を図7の矢印方向へ操作しながらテストチャートBの各測定用画像を測定する。測定デバイス500による各測定用画像の測定結果であるLabデータはI/F205を介してDFE300のプロファイル作成部314へ入力される(S131)。プロファイル作成部314はキャラクタライゼーションを実行してプロファイルを作成し(S132)、HDD316へ記憶する。
【0066】
なお、プロファイル作成処理において、テストチャートBには単色の測定用画像が色毎に形成されている。DFE300のCPU311は、単色の測定用画像の濃度データも測定デバイス500から取得し、HDD316へ記憶する。HDD316に記憶された単色の測定用画像の濃度データはDFEキャリブレーションにおいて目標濃度データとなる。
【0067】
(DFEキャリブレーション)
次に、DFE300内で実施するDFEキャリブレーションを図5(c)、図8図11、及び図13(b)に基づいて説明する。DFEキャリブレーションは、プロファイル作成処理と同様に、ユーザが指定するシート110を用いて実行可能である。そして、DFEキャリブレーションの目的は、プリンタ101がプロファイルを作成したときの階調特性に補正することにある。従って、DFEキャリブレーションは、トナー量をターゲットへ調整するのではない。
【0068】
DFEキャリブレーションは、図11に示すように、シート110上に形成される出力画像の濃度がターゲット濃度となるようにγLUTDを生成する処理である。なお、図11のDi、及びDitgtは濃度であり、図5に示したトナー量Ti、及びTi tgtとは異なる。
【0069】
DFEキャリブレーションの実行が指示されると、DFE300のCPU311は、HDD316に記憶されたテストチャートC用の測定用画像データをプリンタI/F333を介して画像形成装置100へ転送する。そして、画像形成装置100のCPU201は、テストチャートC用の測定用画像データに基づいてテストチャートCをシート110に形成する(S140)。テストチャートCはγLUTDを生成するために印刷されるパターン画像に相当する。テストチャートC用の測定用画像データはパターン画像データに相当する。
【0070】
ステップS140において、階調補正部211がHDD206に記憶されたγLUTPに基づいて測定用画像データを変換し、ハーフトーン処理部212が測定用画像データにハーフトーン処理を実行する。画像処理部210により画像処理された測定用画像データはプリンタ101へ転送される。このとき、CPU201は、ユーザが操作部180を介して設定した印刷設定パラメータに基づいて定着温度と二次転写電圧とを制御する。そして、CPU201は、プリンタ101を制御して測定用画像データに基づきシート110にテストチャートCを形成する。
【0071】
図8はテストチャートCが形成されたシート110の模式図である。テストチャートCはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの測定用画像を含む。テストチャートCが形成されたシート110は、テストシート1021と称す。
【0072】
ユーザは測定デバイス500を図8の矢印方向へ操作しながらテストチャートCの各測定用画像を測定する。測定デバイス500による各測定用画像の測定結果である濃度データはI/F205を介してDFE300のγLUT生成部315へ入力される(S141)。γLUT生成部315はプロファイル作成処理が実行された際にHDD316に記憶させた目標濃度データと、テストチャートCから検知された測定用画像の濃度データとに基づいてγLUTDを生成する(S142)。γLUTDは色毎に生成され、HDD316へ記憶される。
【0073】
DFEキャリブレーションは、プリンタ101の階調特性をプロファイルが作成されたときのプリンタ101の階調特性へ補正する制御である。そのため、トナー量を目標トナー量へ補正する自動階調補正とは異なる制御である。従って、DFEキャリブレーションにおいては、ユーザが任意に設定した光沢度設定値、二次転写電圧設定値に基づいて決定された定着温度、並びに二次転写電圧を用いてテストチャートCが形成される。
【0074】
以下、例を挙げて説明する。
【0075】
(パターン1)
自動階調補正
光沢度設定値:+2
二次転写電圧設定値;−3
【0076】
自動階調補正が実行された場合、図14(a)に示すキャリブレーションモードとテストチャート印字条件の関係を示すテーブルに基づいて、下記の設定値に決定される。
第一定着温度(定着器150):160℃
第二定着温度(定着器160):170℃
二次転写電圧:3000V
【0077】
自動階階調補正では、推奨紙におけるトナー量を検知し、トナー量ターゲットとなる階調特性に補正することを目的としている。そのため、ユーザが任意に設定した光沢度設定値、二次店主亜電圧設定値に応じてテストチャートを印字し、ユーザの設定値によって検知トナー量が異なってしまうと、出力画像のトナー量を所望のトナー量に制御することができなくなってしまう。画像形成装置100はトナー量を補正することによって推奨紙上の階調特性を補正しているので、階調特性が理想的な階調特性とならない。そのため、ユーザによって光沢度設定値、二次転写設定値が設定されている場合であっても、所定温度(第一定着温度、及び第二定着温度)と、所定電圧(二次転写電圧)でテストチャートAが形成される。
【0078】
(パターン2)
DFEキャリブレーション
光沢度設定値:+2
二次転写電圧設定値;−3
【0079】
DFEキャリブレーションが実行された場合、図14(a)に示すように、各パラメータはユーザ設定値に基づき制御される。つまり、第一定着温度、第二定着温度は、図14(b)に示す光沢度設定値と定着温度の関係を示すテーブルに基づいて下記の値に決定される。
第一定着温度:165℃
第二定着温度:175℃
【0080】
また、二次転写電圧は、図14(c)に示す二次転写電圧設定値と二次転写電圧の関係を示すテーブルに基づいて、下記の設定値に決定される。
二次転写電圧:2250V
【0081】
以上、本実施形態の画像形成装置100によれば、キャリブレーションに応じて画像形成条件を適切に制御できる。
【符号の説明】
【0082】
101 プリンタ
114 二次転写ローラ
117 センサ
150 定着器
160 定着器
180 操作部
207 γLUT生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14