(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記投光用光源は、レーザ光を放出する発光素子と、前記発光素子から放出されるレーザ光により励起され前記レーザ光と異なる波長の蛍光を発光する蛍光体とを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の共焦点変位計。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本明細書では、便宜上、ヘッドユニットの光軸の方向を上下方向として説明するが、ヘッドユニットの使用時における姿勢や向きを限定するものではない。
【0019】
<共焦点変位計1>
図1は、本発明の実施の形態による共焦点変位計1の一構成例を示したシステム図である。この共焦点変位計1は、ヘッドユニット2、ファイバケーブル3及び制御ユニット4により構成され、ヘッドユニット2から検出光DLを出射した際の計測対象物Wからの反射光を受光して計測対象物Wの変位を計測する光学式の計測装置である。
【0020】
ヘッドユニット2及び制御ユニット4は、ファイバケーブル3を介して互いに接続されている。ファイバケーブル3は、投光用の光を伝送する光ファイバ31からなる。ファイバケーブル3の一端には、ファイバ接続部32が設けられ、制御ユニット4のファイバ接続部43と着脱可能に接続される。
【0021】
ヘッドユニット2は、検出光DLを計測対象物Wに向けて出射し、計測対象物Wからの反射光が入射する光学ユニットであり、屈折レンズ211、回折レンズ212等の光学部材21を備える。この光学部材21は、光ファイバ31の出射端面を介して出射された検出光DLに軸上色収差を発生させるとともに、検出光DLを計測対象物Wに向かって収束させる。軸上色収差は、分散による光軸方向の像の色ずれである。
【0022】
共焦点変位計1では、光ファイバ31を介して投光用の光がヘッドユニット2に伝送され、ヘッドユニット2から出射された検出光DLによって計測対象物W上に照射スポットが形成される。光ファイバ31の出射端面は、検出光DLを出射する点光源となるように、投光用光源41からの光を通過させるピンホールとして機能するとともに、光学部材21を介して計測対象物Wに照射された検出光DLのうち、計測対象物W上で合焦しつつ反射された波長の検出光を通過させるピンホールとして機能する。
【0023】
制御ユニット4は、投受光を制御し、照射スポットに対応する反射光に基づいて、計測対象物Wの変位を求める処理装置であり、投光用光源41、カプラ42、ファイバ接続部43、分光器44及び測定制御部45により構成される。投光用光源41は、複数の波長を有する光、例えば、白色光を検出光DLとして生成する光源装置である。
【0024】
カプラ42は、投光用光源41から入力された光をヘッドユニット2に向けて出力する一方、ヘッドユニット2から入力された検出光DLを分光器44に向けて出力する方向性結合器である。このカプラ42は、一端から2本の光ファイバ421及び422が延び、他端から1本の光ファイバ423が延びるYカプラである。
【0025】
投光用光源41からの光は、光ファイバ421の入射端に入力され、光ファイバ423の出射端から光ファイバ31へ出力される。光ファイバ31は、入射端が光ファイバ423の出射端と対向して配置され、入射端を介して入力された光を出射端から出射する。ファイバ接続部43は、光ファイバ31の入射端を光ファイバ423の出射端に対して着脱可能に接続する。
【0026】
一方、計測対象物Wによって反射され、ヘッドユニット2及び光ファイバ31を伝送された検出光DLは、ファイバ接続部32及び43を介して光ファイバ423の出射端に入力され、光ファイバ422の出射端から分光器44に向けて出射される。
【0027】
分光器44は、光ファイバ31の出射端面を通過した検出光DLを分光し、波長ごとの受光強度を表す受光信号を生成する。測定制御部45は、分光器44の受光信号に基づいて、投光用光源41を制御し、投光用の光の強度、反射光を受光する際の露光時間、受光信号を増幅する際のゲインを調整する。
【0028】
また、測定制御部45は、分光器44の受光信号に基づいて、計測対象物Wの変位を求め、測定値として図示しない表示装置や外部機器へ出力する。具体的には、分光器44から波長ごとの受光強度からなる受光波形を取得し、受光波形のピーク位置を特定することにより、計測対象物Wの変位が算出される。ピーク位置は、受光強度が最大の画素位置であり、特定の波長に対応する。
【0029】
なお、カプラ42には、Xカプラを用いてもよい。Xカプラは、Yカプラと比較して端面の反射を抑制し易い。この様な光ファイバカプラは、複数の光ファイバを融着した融着型カプラであるが、ビームスプリッタを用いて光を分割するタイプのカプラであってもよい。
【0030】
ファイバ接続部32及び43は、光ファイバ同士を着脱可能に接続するコネクタである。ファイバ接続部32は、ファイバケーブル3の一端に設けられ、光ファイバ31の入射端が配置される。
【0031】
一方、ファイバ接続部43は、光ファイバ423の出射端が配置され、光ファイバ31の入射端を光ファイバ423の出射端に対して着脱させる。光ファイバ31は、入射端が光ファイバ423の出射端と対向して配置され、入射端を介して入力された光を出射端から出射する。
【0032】
<ヘッドユニット2>
図2は、
図1のヘッドユニット2の構成例を模式的に示した断面図であり、光軸Jを含む平面によりヘッドユニット2を切断した場合の切断面が示されている。このヘッドユニット2は、ヘッド筐体20、光学部材21及び光ファイバフェルール22により構成される。
【0033】
ヘッド筐体20は、内部に光学部材21と、光ファイバ31の出射端を含む光ファイバフェルール22とを収容する鏡筒部材である。ヘッド筐体20は、例えば、中心軸を光軸Jとする有蓋円筒形状からなる。光学部材21は、屈折レンズ211,213,214及び回折レンズ212により構成される。屈折レンズ213,214,211及び回折レンズ212は、この順序で配列されている。
【0034】
屈折レンズ211,213及び214は、光の屈折現象を利用して入射光を集光又は拡散させる光学レンズであり、光ファイバ31の出射端面を介して出射された検出光DLを屈折させる。
【0035】
回折レンズ212は、光の回折現象を利用して入射光を集光又は拡散させる光学レンズであり、光ファイバ31の出射端面を介して出射された検出光DLを回折させる。この回折レンズ212は、レリーフ型の回折レンズであり、上側のレンズ面が回折面であり、微細なレリーフ(起伏)が形成されている。レリーフは、光軸方向の深さが光の波長程度であり、光軸Jを中心とする複数の円環状のパターンが配置される。回折レンズ212の下側のレンズ面は、平坦な非回折面である。
【0036】
また、回折レンズ212は、屈折レンズ211,213及び214と略同軸に配置されるとともに、光学部材21の中で光ファイバ31の出射端から最も遠い位置に配置されている。この回折レンズ212は、非回折面がヘッド筐体20の投光用開口20aを介して露出するように配置されている。なお、屈折レンズ211,213,214及び回折レンズ212は、いずれも単レンズであるが、それぞれ複数の光学レンズを組み合わせた複レンズであってもよい。
【0037】
光ファイバフェルール22は、ファイバケーブル3を構成する光ファイバ31を保持する保持部材であり、光ファイバ31の出射端が樹脂部材によって保持されている。この光ファイバフェルール22は、ヘッド筐体20の天蓋部から下側に突出させて配置されている。
【0038】
光ファイバ31は、コア及びクラッドにより構成され、コアの端面がピンホールとして機能する。つまり、光ファイバ31のコアの端面は、光ファイバ31の出射端が配置される空間に比べて径が十分に小さく、光学部材21を介して入射する光を選択的に通過させることができる。屈折レンズ211,213及び214は、光ファイバフェルール22と回折レンズ212との間に配置されている。光ファイバ31の出射端面と光学部材21とは、共焦点光学系を構成している。
【0039】
この共焦点光学系は、共焦点原理を利用して受光する光を絞り込むとともに、検出光DLに軸上色収差を生じさせる。このため、光ファイバ31の出射端面を介して出射し、光学部材21を透過した検出光DLは、波長に応じて上下方向の異なる位置に結像する。検出光DLに含まれる波長成分のうち、計測対象物W上に結像した特定の波長成分は、計測対象物Wにより反射され、その反射光が光学部材21を透過して光ファイバ31の出射端面上に結像する。一方、特定の波長成分以外の波長成分に対応する反射光は、光ファイバ31の出射端面上に結像せず、遮断される。
【0040】
この共焦点変位計1では、光ファイバ31の出射端面で反射した光の影響によって測定精度が低下するのを抑制するために、光ファイバフェルール22の出射端面22aが斜めに加工されている。すなわち、出射端面22aは、光ファイバフェルール22の中心軸に垂直な平面に対して傾斜した傾斜面となっている。出射端面22aの傾斜は、例えば、研磨加工によって形成される。また、検出光DLが光ファイバ31の出射端面を通過する際の屈折を考慮して、光ファイバフェルール22は、その中心軸を光軸Jに対して傾斜させて配置されている。
【0041】
ヘッドユニット2から計測対象物Wまでの距離は、例えば、10mm〜70mm程度であり、測定範囲MRは、1mm〜20mm程度である。この測定範囲MRは、検出光DLの帯域幅に対応し、広い測定範囲MRを確保するために、広帯域の検出光DLが用いられる。検出光DLは、例えば、500nm〜700nmの波長成分を含む。
【0042】
<投光用光源41>
図3は、
図1の投光用光源41の構成例を示した図であり、(a)には、投光用光源41の側面が示され、(b)には、投光用光源41をA−A切断線により切断した場合の切断面が示されている。この投光用光源41は、レーザ光を蛍光体に照射して白色光を発生させる光源装置であり、発光素子411、配線基板412、素子ホルダ413、集光レンズ414、レンズホルダ415、フェルール416、フェルール押え417、蛍光体50、枠体51及びフィルタ素子52により構成される。
【0043】
発光素子411は、レーザーダイオード(LD)等の半導体発光素子であり、単一波長のレーザ光を生成する。この発光素子411は、発光部を水平方向の前方に向けた状態で配線基板412に配設されている。例えば、発光素子411は、波長が450nm以下の青色光又は紫外光を生成する。素子ホルダ413は、配線基板412を保持する部材であり、レンズホルダ415に背面側から挿入されている。
【0044】
集光レンズ414は、発光素子411から出射されたレーザ光を光ファイバ421の入射端に集光させる光学部材であり、発光素子411に対向させて配置されている。レンズホルダ415は、集光レンズ414を保持する鏡筒であり、集光レンズ414の前方において縮径している。フェルール416は、光ファイバ421の入射端が組み込まれ、前後方向に延びる円筒状の接続部材である。フェルール押え417は、レンズホルダ415の縮径部に前面側から挿入されたフェルール416を固定するための有底円筒形状の部材であり、円筒部を上記縮径部の外周面に被せた状態でレンズホルダ415に取り付けられている。
【0045】
蛍光体50は、発光素子411からのレーザ光によって励起され、レーザ光とは異なる波長の蛍光を発生する発光体である。この蛍光体50は、その外周面が枠体51によって保持され、光ファイバ421の入射端面に接触させた状態でレンズホルダ415内に配置されている。例えば、蛍光体50は、青色のレーザ光の照射によって黄色の蛍光を発生する。なお、蛍光体50は、2以上の種類の蛍光材料から形成されるものであっても良い。例えば、蛍光体50は、青色のレーザ光の照射により、緑色の蛍光を発生する蛍光材料と、赤色の蛍光を発生する蛍光材料とにより形成される。
【0046】
フィルタ素子52は、発光素子411からのレーザ光を透過し、蛍光体50からの光を反射する光学部材であり、枠体51の発光素子側の面を覆うように配置されている。光ファイバ421の入射端には、発光素子411からのレーザ光と、蛍光体50からの蛍光とが混合した複数の波長を有する光が入射される。
【0047】
投光用光源41は、光ファイバ421の入射端に、発光素子411からのレーザ光と蛍光体50からの蛍光とが混合した光を直接に入射させる構成である。この様なファイバ型光源を用いることにより、ヘッドユニット2及び制御装置4間のファイバケーブル3との接続を簡素化することができる。
【0048】
なお、投光用光源41には、広帯域な光を発生する光源、例えば、ハロゲンランプ、非常に高い輝度を有する白色LED(発光ダイオード)、スーパーコンティニウム(SC)光を発生するSC光源、スーパールミネッセントダイオード(SLD)を用いても良い。また、通常の白色LED光でもよい。SC光源は、パルスレーザによる非線形光学効果により、連続かつ広帯域なレーザ光を生成する。
【0049】
<分光器44>
図4は、
図1の分光器44の構成例を模式的に示した説明図であり、反射型の分光器44が示されている。この分光器44は、コリメータレンズ441、回折格子442、結像レンズ443及びイメージセンサ444により構成され、カプラ42の光ファイバ422の出射端から出射された検出光DLを分光する。
【0050】
光ファイバ422の出射端、回折格子442及びイメージセンサ444は、例えば、水平方向に向けて配置される。コリメータレンズ441は、平行光を得るための光学レンズであり、光ファイバ422の出射端面に対向するように配置される。
【0051】
回折格子442は、波長に応じて異なる角度で検出光DLを反射させる反射型の色分散素子であり、平板形状からなる。結像レンズ443は、回折格子442により分光された検出光DLをイメージセンサ444上に結像させる。なお、コリメータレンズ441及び結像レンズ443は、いずれも単レンズであるが、それぞれ複数の光学レンズを組み合わせた複レンズであってもよい。
【0052】
イメージセンサ444は、例えば、水平方向に延びる一次元のラインイメージセンサであり、多数の受光素子が直線状に配列される。各受光素子の受光信号によって受光波形が形成される。なお、イメージセンサ444には、多数の受光素子が二次元的に配列された撮像素子を用いてもよい。
【0053】
回折格子442は、イメージセンサ444に入射した光が受光面で正反射し、回折格子442により反射されて再度受光されるのを防ぐために、イメージセンサ444の受光面に正対する状態から僅かに傾けて配置される。なお、プリズムを用いて検出光DLを分光させてもよい。また、回折格子442には、透過型の色分散素子を用いてもよい。
【0054】
図5は、光ファイバ6を伝送中の光が端面6aにより反射される様子を模式的に示した説明図であり、中心軸を含む平面による切断面が示されている。図中の(a)には、端面6aが中心軸に垂直な場合が示され、(b)には、端面6aが傾斜している場合が示されている。
【0055】
光ファイバ6は、光を伝送する伝送媒体であり、長尺方向に延びるコア61と、コア61を取り囲むクラッド62とにより構成される。コア61は、クラッド62よりも屈折率が高い光学材料からなる。
【0056】
光ファイバ6に入力された光は、コア61とクラッド62との境界面による全反射を繰り返しながらコア61内を伝送される。光ファイバ6の端面6aが中心軸に垂直な場合、端面6aに入射した光の一部は、端面6aにより反射され、反射前の光とは反対方向へ全反射を繰り返しながらコア61内を伝送される。
【0057】
一方、光ファイバ6の端面6aが中心軸に垂直な平面に対して傾斜角φで傾斜している場合、端面6aにより反射された光は、コア61及びクラッド62の境界面に対し、反射前の光よりも小さい入射角で入射する。このため、端面6aによる反射光は、その一部がコア61及びクラッド62の境界面を透過することになり、境界面で反射を繰り返すごとに減衰する。従って、端面6aを所定の傾斜角φ(0<φ<90°)で傾斜させることにより、端面6aによる反射光の伝送を抑制することができる。
【0058】
<光ファイバフェルール22>
図6は、
図2の光ファイバフェルール22を示した断面図であり、中心軸を含む平面により光ファイバフェルール22を切断した場合の切断面が示されている。光ファイバフェルール22は、光ファイバ31の出射端31aを外囲する保持部材であり、出射端面22aが傾斜角φ1で傾斜した傾斜面となっている。
【0059】
出射端31aは、長尺方向の中心軸に沿って延びるコア311と、コア311を外囲するクラッド312とからなり、光ファイバ31の中心軸に垂直な平面に対し、傾斜角φ1で傾斜した端面を有している。
【0060】
出射端面22aの傾斜角φ1は、大きいほど反射光の伝送をより低減させることができるため、13°以上であることが望ましい。傾斜角φ1は、例えば、15°である。ただし、傾斜角φ1が一定の角度以上になると、光が出射端31aの端面で全反射し、出射端31aから出射されなくなる。この様な傾斜角φ1の上限は、コア311及び空気の屈折率と、光ファイバ31の中心軸に垂直な平面に対する光の入射角とによって決定される。
【0061】
図7は、光ファイバ63及び64同士が接続される接続部60を模式的に示した説明図であり、中心軸を含む平面により接続部60を切断した場合の切断面が示されている。この接続部60は、光ファイバ63と光ファイバ64とを接続するファイバ接続部であり、光ファイバ63の出射端面63aに光ファイバ64の入射端面64aを突き当てた状態で配置される。
【0062】
出射端面63a及び入射端面64aは、反射光の伝送を抑制するために、いずれも傾斜角φ2で傾斜した傾斜面となっている。出射端面63a及び入射端面64aの間には、加工誤差の影響でくさび状の空気層7が形成される。この様な空気層7が存在すると、フレネル反射が起こるため、出射端面63a及び入射端面64aによる反射光が増大し、光ファイバ63から光ファイバ64に伝送される光が減少する。
【0063】
そこで、共焦点変位計1では、光ファイバ423と光ファイバ31との間の屈折率の変化を低減させる屈折率整合材をファイバ接続部43及び32に設けることにより、端面による反射光を抑制している。
【0064】
<制御筐体40>
図8は、
図1の制御ユニット4の構成例を示した図であり、制御筐体40の前面が示されている。制御筐体40は、内部に投光用光源41、光ファイバ421〜423を含むカプラ42、分光器44及び測定制御部45を収容するハウジング部材である。ファイバ接続部43は、制御筐体40の前面から露出するように配置されている。このファイバ接続部43は、ファイバ接続部32が挿入されるメス型の接続口からなり、光ファイバ31が制御筐体40から斜め下方に突出するように端面を傾斜させて配置される。なお、2以上のヘッドユニット2をそれぞれ接続するための2以上のファイバ接続部43を制御筐体40に設けてもよい。
【0065】
<ファイバ接続部32及び43>
図9は、
図1のファイバ接続部32及び43の構成例を示した斜視図であり、接続前の状態が示されている。
図10は、
図9のファイバ接続部32を示した図であり、挿抜方向から見たファイバ接続部32が示されている。
図11は、
図9のファイバ接続部32及び43を示した断面図であり、光ファイバ31,423の中心軸を含み、係合ピン322の間を通る平面によりファイバ接続部32及び43を切断した場合の切断面が示されている。
【0066】
ファイバ接続部32は、ヘッドユニット2から延びるファイバケーブル3の端部に設けられたプラグ部材であり、フェルール部321、係合ピン322、係合凸部323及びホルダ部324により構成される。このファイバ接続部32は、複数の光ファイバ31を同時に着脱させる多芯コネクタである。なお、ファイバ接続部32及び43には、単芯コネクタを用いてもよい。
【0067】
フェルール部321は、光ファイバ31の入射端31bを保持する保持部であり、ホルダ部324から挿抜方向に突出している。フェルール部321には、入射端31bが配置される複数のファイバ孔325と、2つの係合ピン322と、係合凸部323とが設けられている。
【0068】
係合ピン322は、光ファイバ31の入射端31bの位置を光ファイバ423の出射端423aと合わせるための位置決め部材であり、フェルール部321の先端面から挿抜方向に突出するように設けられている。また、係合ピン322は、光ファイバ31の配列の両外側に配置されている。係合凸部323は、ファイバ接続部32の向きを規定するためのキー部であり、フェルール部321の上側面から突出し、挿抜方向に延びる形状からなる。
【0069】
一方、ファイバ接続部43は、光ファイバ423を含むファイバケーブル46の端部に設けられたプラグ部431と、一方のプラグ挿入口434にプラグ部431が着脱可能に挿入され、他方のプラグ挿入口436にファイバ接続部32が挿入される接続アダプタ432とにより構成される。
【0070】
プラグ部431は、カプラ42から延びる光ファイバ423の出射端423aが配置されるフェルール部433からなる。接続アダプタ432は、ソケット部材であり、プラグ挿入口434を介してプラグ部431を挿抜方向に挿入させ、プラグ挿入口436を介してファイバ接続部32を挿抜方向に挿入させる。この接続アダプタ432には、ねじなどの締結部材を用いて制御筐体40に取り付けるための取付孔435が設けられている。
【0071】
ファイバ接続部32のフェルール部321は、光ファイバ31の入射端31bを外囲し、中心軸に垂直な平面に対し、入射端面31cが傾斜角φ2で傾斜した傾斜面となっている。また、プラグ部431のフェルール部433は、光ファイバ423の出射端423aを外囲し、中心軸に垂直な平面に対し、出射端面423bが傾斜角φ2で傾斜した傾斜面となっている。
【0072】
入射端面31c及び出射端面423bの傾斜角φ2は、大きいほど反射光の伝送をより低減させることができるが、大きすぎると、入射端面31c及び出射端面423bの間のすべりによって中心軸のずれが生じ易くなる。このため、傾斜角φ2は、傾斜角φ1よりも小さく、5°以上15°以下の角度であることが望ましい。傾斜角φ2は、例えば、8°である。
【0073】
入射端面31c及び出射端面423bの間には、光ファイバ423と光ファイバ31との間の屈折率の変化を低減させる屈折率整合材47が配置されている。屈折率整合材47は、光ファイバ423のコアと光ファイバ31のコアとに屈折率が近く、光を透過させる材料からなるマッチング部材であり、両端面と接触するように光ファイバ423の出射端423aと光ファイバ31の入射端31bとの間に配置される。
【0074】
この屈折率整合材47は、例えば、取り扱いが容易なシート状であり、ファイバ接続部43の接合面に貼り付けられている。具体的には、フェルール部433の先端面に貼り付けられる。また、屈折率整合材47は、固体である。このため、取り扱いが容易であるとともに、液状である場合に比べ、屈折率整合材47がファイバ接続部43から流出してファイバ接続部32及び43の周辺を汚すのを抑制することができる。なお、屈折率整合材47は、ゲル状であってもよい。
【0075】
また、屈折率整合材47に粘着性を有する材料を用いることにより、屈折率整合材47を取り外して交換する際に、ファイバ接続部32及び43の接合面に付着したごみなどの異物を屈折率整合材47に付着させて除去することができる。
【0076】
ヘッドユニット2は、製造ラインの組み換えや損傷が生じた場合に取り換えられる。この様なヘッドユニット2の交換時やヘッドユニット2を設置し直す際、或いは、ヘッドユニット2を移動させる際に、ヘッドユニット2を制御ユニット4から分離する必要がある。このため、ヘッドユニット2から延びるファイバケーブル3の一端は、制御ユニット4に対して繰り返し着脱される。
【0077】
屈折率整合材47をヘッドユニット側に配置すると、ヘッドユニット2とともに移動される機会が増えるため、ほこり等の異物が屈折率整合材47の表面に付着し易い。従って、屈折率整合材47は、制御ユニット側に配置されることが望ましい。屈折率整合材47は、例えば、接着剤を用いて制御筐体40側の接合面に固定される。
【0078】
<屈折率整合材47>
図12は、
図11の屈折率整合材47を示した斜視図である。この屈折率整合材47は、矩形形状の平板からなり、ファイバ接続部32の係合ピン322を挿通させるためのピン孔471が形成されている。
【0079】
屈折率整合材47は、通信装置に用いられるものと同じ材料を用いることができる。通信装置ではパルス信号を透過させるのに対し、この屈折率整合材47では、検出光を透過させることから、測定誤差を減らすため、伝送ロスを低減させることが重要である。
【0080】
<接続アダプタ432>
図13は、
図9の接続アダプタ432の構成例を示した図であり、(a)には、接続アダプタ432のプラグ挿入口436が示され、(b)には、挿抜方向を含み、係合ピン322の間を通る平面により接続アダプタ432を切断した場合の切断面が示されている。この接続アダプタ432には、ファイバ接続部43の接合面を保護するための保護シャッタ437が設けられている。
【0081】
保護シャッタ437は、矩形形状の平板からなる蓋部材であり、プラグ挿入口436に開閉可能に取り付けられている。この保護シャッタ432は、プラグ挿入口436を介してファイバ接続部32を挿抜方向に挿入することによって自動的に開放し、ファイバ接続部32を抜き去ることによって自動的に閉鎖する。
【0082】
ファイバ接続部43の接続アダプタ432に保護シャッタ437を設けることにより、ファイバ接続部43内における出射端423aの端面を傷や汚れの付着から保護し、或いは、投光用の光がプラグ挿入口436から洩れるのを防止することができる。
【0083】
本実施の形態によれば、光ファイバ423の出射端423a、光ファイバ31の入射端31b及び出射端31aがいずれも傾斜した端面を有し、これらの端面で反射した光の伝送が抑制されるため、端面による反射光に対応するバックグラウンド成分を低減させることができる。また、屈折率整合材47が出射端423aと入射端31bとの間に配置され、屈折率の変化が低減するため、これらの端面による反射を抑制することができる。従って、反射率が低い計測対象物に対する測定精度を向上させることができる。
【0084】
また、屈折率整合材47が制御筐体40側に配置されるため、屈折率整合材47を取り換えることなくヘッド筐体20や光ファイバ31を取り換えることができる。また、屈折率整合材47がシート状であるため、取り扱いが容易である。
【0085】
なお、本実施の形態では、カプラ42がYカプラである場合の例について説明したが、Xカプラを用いてもよい。Xカプラから延びる光ファイバの出力端にフェルールを設け、フェルールの端面を傾斜面とすることにより、当該出力端による反射光の影響を抑制することができる。
【0086】
図14は、共焦点変位計1の他の構成例を示したシステム図である。図中の(a)には、カプラ42aから延びる光ファイバ424の出力端にフェルール48が設けられた共焦点変位計1aが示されている。カプラ42aは、一端から2本の光ファイバ421及び422が延び、他端から2本の光ファイバ423及び424が延びるXカプラである。
【0087】
フェルール48は、出力端面が斜めに加工されている。すなわち、出射端面は、フェルール48の中心軸に垂直な平面に対して傾斜した傾斜面となっている。このため、光ファイバ424の出射端面で反射した光の影響によって測定精度が低下するのを抑制することができる。
【0088】
図中の(b)には、2つのカプラ42を用いて計測対象物W上に2つの照射スポットを形成し、これらの照射スポットにそれぞれ対応する2つの受光波形を取得する共焦点変位計1bが示されている。各カプラ42は、Yカプラであり、共通の投光用光源41から投光用の光が入力され、共通のファイバ接続部43及び32を介して光ファイバ31へ出力される。また、計測対象物Wからの反射光は、ヘッドユニット2、光ファイバ31、ファイバ接続部32及び43を介して各カプラ42に入力され、分光器44へ出力される。なお、各カプラ42は、(a)に示したようなカプラ42a(Xカプラ)であってもよい。
【0089】
図15は、共焦点変位計1の他の構成例を示したシステム図であり、2つのカプラ42a(Xカプラ)を用いて計測対象物W上に4つの照射スポットを形成する共焦点変位計1cが示されている。各カプラ42aから延びる光ファイバ423及び424は、共通のファイバ接続部43及び32を介して4本の光ファイバ31にそれぞれ接続される。
【0090】
なお、3以上のカプラ42又は42aと3以上の光ファイバ31を用いて投光用の光をヘッドユニット2に伝送し、3以上の照射スポットを形成し、これらの照射スポットにそれぞれ対応する3以上の受光波形を取得するような構成であってもよい。