特許第6971654号(P6971654)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971654
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】光学系及びそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/02 20060101AFI20211111BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20211111BHJP
   G02B 5/18 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   G02B13/02
   G02B13/18
   G02B5/18
【請求項の数】11
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-122038(P2017-122038)
(22)【出願日】2017年6月22日
(65)【公開番号】特開2019-8047(P2019-8047A)
(43)【公開日】2019年1月17日
【審査請求日】2020年6月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】安井 裕人
【審査官】 瀬戸 息吹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−126473(JP,A)
【文献】 特開2004−126472(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1373449(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 − 17/08
G02B 21/02 − 21/04
G02B 25/00 − 25/04
G02B 5/18 − 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された前群、開口絞り、及び後群で構成される光学系であって、
前記前群は、物体側から像側へ順に配置された正レンズ及び回折光学素子構成され、
該回折光学素子は互いに接合された複数のレンズで構成され、該複数のレンズの接合面の少なくとも一つが回折面であり、
記光学系において互いに隣接する2枚のレンズの光軸上での間隔のうち、前記正レンズ及び前記回折光学素子の間隔が最も大きいことを特徴とする光学系。
【請求項2】
前記正レンズ及び前記回折光学素子の光軸上の間隔をL1a、前記正レンズの物体側のレンズ面から前記開口絞りまでの光軸上の距離をLsto、無限遠へのフォーカス時のレンズ全長をLtot、無限遠へのフォーカス時の全系の焦点距離をfとするとき、
0.5<(L1a/Lsto)/(Ltot/f)<1.0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
【請求項3】
無限遠へのフォーカス時のレンズ全長をLtot、無限遠へのフォーカス時の全系の焦点距離をf、前記回折面の焦点距離をfdo、前記回折面から像面までの光軸上の距離をLdo−imgとするとき、
0.01<(f/fdo)/(Ldo−img/Ltot)<0.10
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学系。
【請求項4】
前記後群は、フォーカシングに際して移動するフォーカスレンズ群を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の光学系。
【請求項5】
無限遠へのフォーカス時の全系の焦点距離をf、前記フォーカスレンズ群の焦点距離をffoとするとき、
0.05<|ffo/f|<0.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項4に記載の光学系。
【請求項6】
前記後群は、前記フォーカスレンズ群よりも像側に配置されたフォーカスに際して不動の部分レンズ群を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の光学系。
【請求項7】
前記後群は、前記フォーカスレンズ群よりも物体側に配置されたフォーカスに際して不動の部分レンズ群を有することを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の光学系。
【請求項8】
前記後群は、前記フォーカスレンズ群よりも像側に配置された像ぶれ補正に際して光軸に直交する方向の成分を含む方向に移動する部分レンズ群を有することを特徴とする請求項4乃至7の何れか一項に記載の光学系。
【請求項9】
前記前群は、非球面を含むことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の光学系。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか一項に記載の光学系と、該光学系によって形成された像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項11】
大半画角が4.5度以下であることを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学系及びそれを有する撮像装置に関し、例えばビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、TVカメラ、監視用カメラそして銀塩フィルムを用いたフィルム用カメラ等の撮像装置に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、回折光学素子による色収差の補正効果と非球面レンズによる球面収差等の諸収差の補正効果を組み合わせることで、全系の軽量化に特化した光学系が知られている。
【0003】
特許文献1及び2は、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群、フォーカシングに際して移動する負の屈折力の第2レンズ群、開口絞り、第3レンズ群から成る望遠レンズを開示している。特許文献1及び2において、第1レンズ群は、非球面を有する正レンズと回折面を有する回折光学素子で構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−088427号公報
【特許文献2】特開2012−189679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
回折光学素子を用いると、色収差を良好に補正しつつ、高い光学性能を有し、全系の小型化、軽量化を図った光学系が容易に得られる。しかしながら回折光学素子を用いても、光学系に含まれる開口絞りよりも物体側のレンズ構成を適切に設定しないと光学系全体の小型化、軽量化を図るのが困難になる。
【0006】
本発明は、開口絞りよりも物体側のレンズ構成を適切に設定してレンズ有効径の小型化及びレンズ重量の軽量化を図った光学系の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光学系は、物体側から像側へ順に配置された前群、開口絞り、及び後群で構成される光学系であって、
前記前群は、物体側から像側へ順に配置された正レンズ及び回折光学素子構成され、
該回折光学素子は互いに接合された複数のレンズで構成され、該複数のレンズの接合面の少なくとも一つが回折面であり、
記光学系において互いに隣接する2枚のレンズの光軸上での間隔のうち、前記正レンズ及び前記回折光学素子の間隔が最も大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、レンズの構成及び配置を適切に設定することで、レンズ重量の軽量化を図りつつ、色収差及び諸収差が良好に補正された光学系が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例1の無限遠時におけるレンズ断面図
図2】本発明の実施例1における無限遠時の収差図
図3】本発明の実施例2の無限遠時におけるレンズ断面図
図4】本発明の実施例2における無限遠時の収差図
図5】本発明の実施例3の無限遠時におけるレンズ断面図
図6】本発明の実施例3における無限遠時の収差図
図7】(A)、(B)、(C) 本発明に係る回折光学素子の説明図
図8】(A)、(B)、(C) 本発明に係る回折光学素子の回折効率の波長依存特性を説明するグラフ
図9】本発明の撮像装置の要部概略図
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、回折光学素子を用いるとともにレンズ構成を適切に設定することによって、レンズの重量の軽量化を図りつつ、可視波長域全域に渡って色収差が良好に補正された光学系を得ている。
【0011】
一般に、撮像装置に用いられる光学系では、焦点距離を長くしつつ、レンズの光学全長(第1レンズ面から像面までの距離)を短縮し、光学系全体の小型化を図る程、諸収差のうち特に軸上色収差及び倍率色収差等の色収差が増加してくる。特に焦点距離の長い望遠レンズではこの傾向が大きい。
【0012】
このような色収差の発生を低減する方法として、光路中に回折光学素子を用いる方法が良く知られている。この方法は、回折光学素子が有する通常の光学材料と異なる負の分散特性(νd=−3.453)や強い異常部分分散性(θgF=0.296)を利用することで、通常の光学材料ではできない強力な色消しを容易にしている。
【0013】
本発明はこのような回折光学素子を利用している。
【0014】
本発明の光学系は、物体側から像側へ順に配置された前群、開口絞り、及び後群で構成される。前群は、物体側から像側へ順に配置された正レンズ及び回折光学素子より構成される。回折光学素子は互いに接合された複数のレンズで構成され、複数のレンズの接合面の少なくとも一つが回折面であり、正レンズと回折光学素子の光軸上での間隔は、光学系において互いに隣接する2枚のレンズの光軸上での間隔のうち、最も大きい。
【0015】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明の光学系は、物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞り、後群から構成される。前群は正レンズと、回折光学素子より構成されている。
【0016】
図1図2は本発明の光学系の実施例1のレンズ断面図と収差図である。図3図4は本発明の光学系の実施例2のレンズ断面図と収差図である。図5図6は本発明の光学系の実施例3のレンズ断面図と収差図である。
【0017】
レンズ断面図においてL0は光学系である。LFは前群、Sは開口絞り、LRは後群である。前群LFは正レンズGFPと回折光学素子Ldoeより構成されている。後群LRはフォーカスレンズ群Lfoと像ぶれ補正用のレンズ群(像ぶれ補正レンズ群)LISを有する。asphは非球面形状のレンズ面を示す。Oは光軸、IPは像面であり、撮像素子の撮像面に相当する。Gは水晶ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等のガラスブロックを表している。回折光学素子Ldoeにおける回折面は負レンズと正レンズを接合した接合レンズの接合面に設けられている。
【0018】
図2図4図6は実施例1、2、3の物体距離が無限遠における収差図である。図2図4図6の球面収差において、実線のdはd線(波長587.6nm)、二点鎖線のgはg線(波長435.8nm)である。非点収差においては、実線のSはd線のサジタル光線、点線のMはd線のメリディオナル光線を表している。更に倍率色収差においては、二点鎖線のgはg線を表している。収差図においてFnoはFナンバー、ωは撮像半画角(度)である。
【0019】
本発明の光学系L0の特徴について説明する。まず本発明の光学系L0は、回折光学素子を用いて、メカを含めた全重量の軽量化の観点から、レンズ配置や構成を最適化することで、全系の軽量化を図っている。且つ色収差及び諸収差を良好に補正している。本発明の光学系L0は、望遠レンズであり、具体的には最大撮像半画角が4.5度以下(35mmの撮像素子換算で、焦点距離が300mm以上)である。
【0020】
従来の望遠レンズの多くは、物体側から像側へ順に、第1レンズ群、光軸方向に移動させることでフォーカスを行う第2レンズ群、開口絞り、第3レンズ群から構成されている。この時、レンズ重量の大半は、第1レンズ群内のレンズで占められている。このため第1レンズ群内のレンズ構成及びレンズの配置を最適化することで、レンズ重量の大幅な軽量化を図っている。
【0021】
また第2レンズ群は多くの場合、開口絞りよりも物体側に配置されている。またフォーカシングに際して第2レンズ群が繰り出されると、第2レンズ群のレンズ径が大口径化する傾向にあり、またレンズ重量が重くなる方向にあった。更に、第2レンズ群は可動レンズ群である為、メカ機構が複雑で大型化し、それに伴いメカ重量も重くなる傾向があった。
【0022】
そこで、本発明の光学系L0は、開口絞りSよりも物体側の前群LF内のレンズ構成は、正レンズGFPと回折光学素子Ldoeを形成している接合レンズとしている。これにより両レンズの光軸上での間隔を十分広くとることで、レンズ有効径を小径化し、レンズ重量の軽量化を図っている。そして、フォーカス用の可動レンズ群であるフォーカスレンズ群Lfoは、開口絞りSよりも像側に配置することで、レンズ有効径を小径化し、それに伴いメカ機構も小型化して、全系の軽量化を図っている。
【0023】
具体的なレンズ構成として各実施例の光学系L0は物体側から像側へ順に配置された、前群LF、開口絞りS、後群LRから構成されている。光学系L0の最大撮像半画角は4.5度以下である。前群LFは物体側から像側へ順に配置された、正レンズGFP、回折光学素子Ldoeを有し、回折光学素子Ldoeは接合レンズより構成されている。接合レンズの接合面に回折面が設けられている。正レンズGFPと回折光学素子Ldoeの光軸上の間隔は、光学系L0を構成する他のレンズの隣接するレンズの光軸上の間隔に比べて最も広い。
【0024】
像ぶれ補正に際して、後群LRに含まれる一部の部分レンズ群は光軸に対して直交する方向の成分を含んで移動する。また前群LFを構成するレンズの1つ以上の光学面は非球面形状である。
【0025】
実施例1において後群LRは物体側から像側へ順に配置されたフォーカスに際して不動の部分レンズ群LRa、フォーカスに際して光軸方向に移動するフォーカスレンズ群Lfoを有する。更に像ぶれ補正に際して光軸に対して垂直方向の成分を含んで移動する像ぶれ補正レンズ群LIS、フォーカスに際して不動の部分レンズ群LRbより構成されている。
【0026】
実施例2において後群LRは物体側から像側へ順に配置されたフォーカスに際して光軸方向に移動するフォーカスレンズ群Lfo、フォーカスに際して不動の部分レンズ群LRaを有する。更に像ぶれ補正に際して光軸に対して垂直方向の成分を含んで移動する像ぶれ補正レンズ群LIS、フォーカスに際して不動の部分レンズ群LRbより構成されている。実施例3において後群LRのレンズ構成は実施例1と同じである。
【0027】
次に本発明の光学系L0において好ましい構成について説明する。正レンズGFPと回折光学素子Ldoeの光軸上の間隔をL1aとする。正レンズGFPの最も物体側のレンズ面から開口絞りSまでの光軸上の距離をLstoとする。無限遠にフォーカス時のレンズ全長をLtotとする。無限遠にフォーカス時の全系の焦点距離をfとする。回折光学素子Ldoeの回折面における焦点距離をfdo、回折面から像面までの光軸上の距離をLdo−imgとする。
【0028】
後群LRはフォーカスに際して光軸方向に移動するフォーカスレンズ群Lfoを有し、フォーカスレンズ群Lfoの焦点距離をffoとする。このとき次の条件式のうち1つ以上を満足するのが良い。
【0029】
0.5<(L1a/Lsto)/(Ltot/f)<1.0 ・・・(1)
0.01<(f/fdo)/(Ldo−img/Ltot)<0.10・・・(2)
0.05<|ffo/f|<0.50 ・・・(3)
【0030】
次に前述の各条件式の技術的意味について説明する。条件式(1)は、本発明に係る光学系L0において、前群LFを構成する正レンズGFPと回折光学素子Ldoeとの間の光軸上での間隔を規定する。条件式(1)を規定することで、回折光学素子Ldoeを小径化して、光学材料の重量を軽量化している。条件式(1)の上限値を超えて、正レンズGFPと回折光学素子Ldoeとの間の光軸上での間隔が広くなり過ぎると、色収差の補正が困難になる。
【0031】
一方、条件式(1)の下限値を超えて、正レンズGFPと回折光学素子Ldoeとの間の光軸上での間隔が狭くなり過ぎると、回折光学素子がより物体側に配置されるようになる。そして回折光学素子Ldoeの有効径が増大し、前群LFの重量が重くなるので好ましくない。更に、前群LFの軽量化と、全系での色収差を含む諸収差を良好に補正するためには条件式(1)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
【0032】
0.60<(L1a/Lsto)/(Ltot/f)<0.95 ・・・(1a)
【0033】
更に好ましくは条件式(1a)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
0.70<(L1a/Lsto)/(Ltot/f)<0.90 ・・・(1b)
【0034】
条件式(2)は全系での色収差の補正と回折光学素子の回折面に起因するフレアの低減を図るためのものである。
【0035】
ここで回折光学素子Ldoeの回折面における焦点距離fdoは、設計回折次数をm(mは整数)、設計波長をλ0、光軸に対し垂直方向の高さをr、位相係数をCi(i=1以上の整数)とした際、次式を満足している。回折面における位相形状を表す位相関数ψ(r)は、
ψ(r)=(2×m×π/λ0)×(C1×r+C2×r+C3×r+C4×r+C5×r10+・・・)
で表され、λを任意の波長とした際、回折面における屈折力fdoは、
fdo=−1/(2×m×C1×λ/λ0)
を満足する値である。
【0036】
条件式(2)は、前群LF内にある回折光学素子Ldoeの回折面における屈折力と光路中の配置箇所の関係を規定する。条件式(2)の数値範囲を満足することで、全系での色収差の補正を良好に行いつつ、回折光学素子の回折面におけるフレアの低減を図っている。条件式(2)の、上限値を超えると、回折光学素子Ldoeの回折面における屈折力が、回折面の光路中の配置箇所に対して強くなり過ぎ、回折面における格子ピッチが細かくなり過ぎる。それに伴い、回折面に起因するフレアが多く発生し、フレアが像面に到達する割合が増える傾向にあるので、好ましくない。
【0037】
一方、条件式(2)において、下限値を超えると、回折光学素子Ldoeの回折面における屈折力が、回折面の光路中の配置箇所に対して弱くなり過ぎ、全系で発生する色収差を良好に補正するのが困難になる。更に、好ましくは条件式(2)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。これによれば、全系での色収差の補正を良好に行いつつ回折光学素子の回折面より生ずるフレアを低減することが容易となる。
【0038】
0.020<(f/fdo)/(Ldo−img/Ltot)<0.095
・・・(2a)
【0039】
更に好ましくは条件式(2a)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
【0040】
0.030<(f/fdo)/(Ldo−img/Ltot)<0.090
・・・(2b)
【0041】
条件式(3)は全系の重量の軽量化を実現するためのものである。本発明に係る光学系L0においては、後群LR内の一部のレンズ群(フォーカスレンズ群Lfo)を光軸方向に移動させることで、フォーカシング(合焦)を行っている。条件式(3)は、後群LR内の一部のフォーカス機能を有するフォーカスレンズ群の屈折力の絶対値を規定する。条件式(3)の数値範囲内にあることにより、全系の諸収差を良好に補正しながら、フォーカス機能を有するフォーカスレンズ群を、開口絞りSより像側に配置して、レンズ有効径の小径化を容易にしている。
【0042】
条件式(3)の上限値を超えて、フォーカスレンズ群の屈折力が緩くなり過ぎると、フォーカスレンズ群のレンズ有効径が大口径化する方向にある。それに伴い、重量が増加し、更にはメカを含めた重量も重くなる傾向にあるので、好ましくない。一方、条件式(3)の下限値を超えて、フォーカスレンズ群の屈折力が強くなり過ぎると、至近距離において球面収差、非点収差が増加する方向にあるので、好ましくない。
【0043】
更に、好ましくは条件式(3)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。これによれば、フォーカスレンズ群の小径化が容易となり、重量が軽量化され、更には全系での重量の更なる軽量化が容易になる。
0.075<|ffo/f|<0.400 ・・・(3a)
【0044】
更に、好ましくは条件式(3a)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
0.10<|ffo/f|<0.30 ・・・(3b)
【0045】
本発明の光学系においては、前群LFを構成するレンズの内、1つ以上の光学面を非球面形状とするのが良い。それによれば、前群LF内のレンズの枚数の削減による重量の軽量化を図りつつ、球面収差、非点収差等の諸収差の補正が容易になる。
【0046】
以上のように本発明によれば回折光学素子を用いた光学系において、メカを含めた全重量の観点からレンズ群の配置及び構成を最適化している。また非球面レンズを効果的に使用することにより、重量の軽量化がなされ且つ色収差及び諸収差の補正が良好になされた光学系が得られる。
【0047】
次に各実施例の光学系のレンズ構成について説明する。
[実施例1]
実施例1の光学系L0は、望遠レンズ(焦点距離585mm、Fno(Fナンバー)4.12)である。回折光学素子Ldoeは物体側から数えて2番目にある接合レンズより構成されている接合レンズの接合面に回折面を設けている。後述する数値データ1より、正レンズGFPと回折光学素子Ldoeの光軸上での間隔が、他のレンズの隣接するレンズの光軸上の間隔に比べて最も広い。このようなレンズ構成にすることで、色収差を補正しながら、レンズ重量の軽量化を容易にしている。
【0048】
また非球面asphは、最も物体側の正レンズGFPの物体側の光学面と、開口絞りSに隣接する像側の接合レンズの物体側の光学面に設けられている。この2枚の非球面レンズを設けることで、前群LF内のレンズ枚数を少なくし、それに伴い増加する球面収差、非点収差等の諸収差の補正を容易にしている。
【0049】
無限遠から至近へのフォーカスに関しては、開口絞りSより像側に配置されているフォーカスレンズ群Lfoを、物体側へ移動させることで行っている。これによって、フォーカスレンズ群Lfoの小径化を図りつつ、レンズ重量とメカ重量の全重量の軽量化を容易にしている。
【0050】
[実施例2]
実施例2の光学系L0は実施例1の光学系L0と同様な、望遠レンズ(焦点距離585mm、Fno4.12)である。回折光学素子Ldoeの光軸上の配置箇所及び非球面の光軸上の配置箇所等については、実施例1と同じである。このようなレンズ構成及び配置にすることで、色収差を補正しながら、レンズ重量の軽量化を容易にしつつ、更に球面収差、非点収差等の諸収差を良好に補正している。
【0051】
実施例1と異なるのは、無限遠から至近へのフォーカスに関しては、開口絞りSより像側に隣接して配置されているフォーカスレンズ群Lfoを像側へ移動させることで行っている。これによって、実施例1と同様に、フォーカスレンズ群Lfoの小径化を図りつつ、レンズ重量とメカ重量の全重量の軽量化を容易にしている。
【0052】
[実施例3]
実施例3の光学系L0は、望遠レンズ(焦点距離487.5mm、Fno4.12)である。回折光学素子Ldoeの光軸上の配置箇所及び非球面の光軸上の配置箇所等については、実施例1、2と同じである。このようなレンズ構成及び配置にすることで、色収差を補正しながら、レンズ重量の軽量化を容易にしつつ、球面収差、非点収差等の諸収差を良好に補正している。
【0053】
また無限遠から至近へのフォーカスに関しては、実施例1と同様に、開口絞りSより像側に配置されているフォーカスレンズ群Lfoを物体側へ移動させることで行っている。この時、実施例1と同様に、フォーカスレンズ群の小径化を図りつつ、レンズ重量とメカ重量の全重量の軽量化を容易にしている。
【0054】
各実施例における回折光学素子の製法としては、バイナリオプティクス形状をフォトレジストにより直接レンズ表面に成形する方法が適用できる。この他に、この方法によって作成した型を用いるレプリカ成形やモールド成形を行う方法が適用できる。また、鋸状形状のキノフォームにすれば、回折効率が上がり、理想値に近い回折効率が期待できる。
【0055】
次に本発明の光学系で用いる回折光学素子の構成について説明する。回折光学素子の構成としては、図7(A)に示すような空気層を挟んだ2積層構成のものや、同じく図7(B)に示すような空気層を挟んだ3積層構成のもの、図7(C)に示すような同一の格子厚で2つの層が密着した密着2層構成のもの等が適用可能である。
【0056】
図7(A)では、基材4上に紫外線硬化樹脂からなる第1の回折格子6を形成して、第1の回折格子部2を構成している。そしてもう1つの基材5上に第1の回折格子6と異なる紫外線硬化樹脂からなる第2の回折格子7を形成して、第2の回折光学部3を構成している。そして第1の回折光学部2と第2の回折光学部3を間隔Dの空気層8を介して近接配置した構成になっている。これら2つの回折格子6、7を合わせて、1つの回折光学素子1としての働きをなしている。
【0057】
この時、第1の回折格子6の格子厚はd1、第2の回折格子6の格子厚はd2である。格子の向きは、第1の回折格子6は上から下に向かうに連れ格子厚が単調減少するが、一方第2の回折格子7は上から下に向かうに連れ格子厚が単調増加する方向である。また、図7(A)に示したように入射光を左側から入れると、右斜め下方向に進むのが1次光であり、直進するのが0次光である。
【0058】
図8(A)に、図7(A)に示す2積層構成の回折光学素子における設計次数である1次回折光及び設計次数±1次である0次回折光、2次回折光の回折効率の波長依存特性を示す。素子構成としては、第1の回折格子6の材料は(nd1,νd1)=(1.636,22.8)で格子厚d1=7.88μmである。第2の回折格子7の材料は(nd2,νd2)=(1.524,51.6)で格子厚d2=10.71μmで、間隔D1=1.5μmとしている。
【0059】
また図7(A)より格子ピッチP=200μmである。前記図8(A)からわかるように、設計次数光(1次光)の回折効率は使用波長全域で約90%以上の高い回折効率で、不要回折次数光(0、2次光)の回折効率も使用波長全域で約5%以下と抑制されている。
【0060】
図7(B)では、基材4上に紫外線硬化樹脂からなる第1の回折格子6を形成し、もう1つの基材5上に第1の回折格子6と同じ紫外線硬化樹脂からなる第2の回折格子7を形成し、第2の回折格子7を異なる紫外線硬化樹脂9で埋めた構成になっている。そして第1の回折格子6と第2の回折格子7を、間隔Dの空気層8を介して近接配置させている。これら2つの回折格子6、7を合わせて、1つの回折光学素子としての働きをなしている。
【0061】
この時、第1の回折格子6の格子厚はd1、第2の回折格子7の格子厚はd2である。格子の向きは、前記第1の回折格子6及び第2の回折格子7とも上から下に向かうに連れ格子厚が単調増加する方向である。また、図7(B)に示したように入射光を左側から入れると、右斜め下方向に進むのが1次光であり、直進するのが0次光である。
【0062】
図8(B)に、図7(B)に示す3積層構成の回折光学素子1における設計次数である1次回折光及び設計次数±1次である0次回折光、2次回折光の回折効率の波長依存特性を示す。素子構成としては、第1の回折格子6の材料は(nd1,νd1)=(1.636,22.8)で格子厚d1=2.83μmである。第2の回折格子7の材料は(nd2−1,νd2−1)=(1.524,51.6)と(nd2−2,νd2−2)=(1.636,22.8)で格子厚d2=7.88μmで、間隔D=1.5μmとしている。
【0063】
また図7(B)より格子ピッチP=200μmである。図8(B)からわかるように、図8(A)と同様に設計次数光(1次光)の回折効率は使用波長全域で約90%以上の高い回折効率で、不要回折次数光(0、2次光)の回折効率も使用波長全域で約5%以下と抑制されている。
【0064】
図7(C)では、基材4上に紫外線硬化樹脂からなる第1の回折格子6を形成し、もう1つの基材5上に第1の回折格子6と異なる紫外線硬化樹脂からなる第2の回折格子7を形成し、それらを同じ格子厚dで密着させた構成になっている。これら2つの回折格子6、7を合わせて、1つの回折光学素子1としての働きをなしている。
【0065】
格子の向きは、第1の回折格子6は上から下に向かうに連れ格子厚が単調増加するが、一方、第2の回折格子7は上から下に向かうに連れ格子厚が単調減少する方向である。また、図7(C)に示したように入射光を左側から入れると、右斜め下方向に進むのが1次光であり、直進するのが0次光である。
【0066】
図8(C)に、図7(C)に示す密着2層構成の回折光学素子1における設計次数である1次回折光及び設計次数±1次である0次回折光、2次回折光の回折効率の波長依存特性を示す。素子構成としては、第1の回折格子6の材料は(nd1,νd1)=(1.620,43.0)で、第2の回折格子7の材料は(nd2,νd2)=(1.567,19.4)で同一の格子厚d=11.5μmとしている。また図7(C)中の格子ピッチP=200μmである。
【0067】
図8(C)からわかるように、図8(A),図8(B)より設計次数光(1次光)の回折効率は使用波長全域で約99.5%以上のかなり高い回折効率で、不要回折次数光(0、2次光)の回折効率も使用波長全域で約0.05%以下とかなり抑制されている。前述のように、各実施例に用いる回折光学素子について説明したが、回折効率等の基本性能が前述の回折光学素子と同等以上であれば、これに限定されるものではない。 回折光学素子の回折面は、光学面の上に設けられるのであるが、その光学面の曲率半径は球面若しくは平面あるいは非球面でも良い。
【0068】
次に本発明の光学系を撮像装置(カメラシステム)に適用した実施例を図9を用いて説明する。図9は一眼レフカメラの要部概略図である。
【0069】
図9において、10は実施例1乃至3のいずれか1つの光学系1を有する撮像レンズである。光学系1は保持部材である鏡筒2に保持されている。20はカメラ本体である。カメラ本体は撮像レンズ10からの光束を上方に反射するクイックリターンミラー3、撮像レンズ10の像形成位置に配置された焦点板4、焦点板4に形成された逆像を正立像に変換するペンタダハプリズム5を有している。更に、その正立像を観察するための接眼レンズ6等によって構成されている。
【0070】
7は感光面であり、像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)(撮像部)や銀塩フィルムが配置される。撮影時にはクイックリターンミラー3が光路から退避して、感光面7上に撮像レンズ10によって像が形成される。このように各実施例の光学系を写真用カメラや、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、軽量で高い光学性能を有する撮像装置を実現している。
【0071】
尚、本実施例ではクイックリターンミラーのないミラーレスのカメラにも同様に適用することができる。
【0072】
以下に本発明の実施例1乃至3に対応する数値データ1乃至3を示す。各数値データにおいて、iは物体側からの面の順序を示し、riは物体側より第i番目の面の曲率半径、diは物体側より第i番目と第i+1番目の間隔、ndiとνdiは第i番目の光学部材の屈折率とアッベ数である。又、各面の有効径も示す。
【0073】
焦点距離、Fナンバー、半画角(度)、像高、レンズ全長を示す。またバックフォーカス(BF)は最終レンズ面から像面までの空気換算距離である。レンズ全長は第1レンズ面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた値である。各数値データにおいて最も像側の2つの面はフィルター等のガラスブロックである。数値は無限遠にフォーカスしているときを示している。更に、非球面形状は、Xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、B、C、D、Eを各次数の非球面係数とした時、次式によって表される。
【0074】
【数1】
また各実施例の回折光学面の位相関数ψは、回折光の回折次数をm、設計波長をλ0、光軸に対して垂直方向の高さをh、位相係数をCi(i=1,2,3…)としたとき、次式によって表される。
【0075】
ψ(h,m)=(2π/mλ0)×(C1・h+C2・h+C3・h+…)
また各実施例における各条件式を表1に示す。
【0076】
[数値データ1]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1* 275.446 15.31 1.48749 70.2 141.99
2 -875.012 166.05 141.43
3 123.571 3.30 1.73800 32.3 84.60
4(回折) 80.715 16.88 1.49700 81.5 81.26
5 -867.743 47.55 79.28
6(絞り) ∞ 12.63 47.24
7* 278.995 5.67 1.80809 22.8 41.72
8 -275.569 2.91 1.80000 29.8 40.12
9 52.200 (可変) 37.37
10 50.009 5.50 1.66998 39.3 37.00
11 -89.654 1.80 1.88300 40.8 36.99
12 -353.289 (可変) 36.09
13 -210.084 1.90 1.88300 40.8 27.54
14 31.981 7.60 1.48749 70.2 26.14
15 -56.987 1.85 25.78
16 1485.066 3.65 1.84666 23.8 28.46
17 -82.206 1.70 1.88300 40.8 27.92
18 62.996 2.95 26.99
19 -97.817 1.70 1.88300 40.8 26.98
20 266.469 11.37 27.33
21 267.915 5.50 1.80000 29.8 26.88
22 -120.792 2.50 1.80809 22.8 27.91
23 -359.604 7.67 29.01
24 108.548 1.80 1.84666 23.8 34.68
25 35.053 2.94 1.88300 40.8 35.51
26 55.807 3.99 35.65
27 78.774 10.23 1.72047 34.7 39.32
28 -31.926 1.80 1.59282 68.6 39.57
29 -123.732 2.00 40.94
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 41.37
31 ∞ 106.10 41.52
像面 ∞
【0077】
非球面データ
第1面
K =-3.88159e-001 B=-1.07528e-008 C=-2.00762e-013 D= 1.72042e-017 E=-1.24301e-021

第4面(回折面)
C1=-4.17590e-005 C2=-1.12000e-009 C3= 3.14195e-012 C4=-1.02098e-014
C5= 1.32724e-017 C6=-7.46793e-021 C7= 6.86543e-025 C8= 1.11590e-027
C9=-4.54180e-031 C10= 4.92533e-035

第7面
K = 0.00000e+000 B=-1.12756e-007 C=-3.72258e-012 D= 2.70885e-013 E=-2.99840e-016

各種データ

焦点距離 584.99
Fナンバー 4.12
半画角(度) 2.12
像高 21.64
レンズ全長 474.74
BF 109.42

d 9 16.22
d12 2.50

入射瞳位置 606.26
射出瞳位置 -323.51
前側主点位置 394.67
後側主点位置-478.90

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 647.56 270.29 -1188.43 -489.88
2 10 74.14 7.30 0.21 -4.06
3 13 -432.87 73.16 -225.88 -597.13

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 431.63
2 3 -335.04
3 4 147.64
4 7 172.35
5 8 -54.64
6 10 48.68
7 11 -136.50
8 13 -31.32
9 14 43.23
10 16 92.10
11 17 -40.17
12 19 -80.86
13 21 104.73
14 22 -226.14
15 24 -61.84
16 25 100.09
17 27 32.80
18 28 -73.12
19 30 0.00
【0078】
[数値データ2]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1* 251.818 15.46 1.48749 70.2 141.99
2 -1214.756 165.79 141.36
3 134.193 3.50 1.73800 32.3 84.23
4(回折) 79.843 17.10 1.49700 81.5 80.66
5 -850.536 (可変) 78.74
6(絞り) ∞ 2.06 51.14
7* 284.577 5.67 1.80809 22.8 49.23
8 -258.649 3.20 1.80000 29.8 47.79
9 85.894 (可変) 44.79
10 -275.395 5.50 1.84666 23.8 36.90
11 -41.542 1.80 1.78472 25.7 36.70
12 -4147.744 2.50 35.83
13 51.889 1.90 1.88300 40.8 34.38
14 28.757 8.00 1.48749 70.2 32.51
15 349.850 1.99 31.68
16 307.455 3.96 1.84666 23.8 35.98
17 -88.940 1.70 1.88300 40.8 35.60
18 79.601 2.96 34.44
19 -169.916 1.70 1.88300 40.8 34.43
20 318.982 11.94 34.69
21 127.345 9.22 1.80000 29.8 32.94
22 -30.425 2.50 1.80809 22.8 33.02
23 -153.208 7.67 33.23
24 89.714 3.00 1.84666 23.8 32.03
25 48.968 1.80 1.88300 40.8 31.08
26 58.725 2.69 30.77
27 108.734 6.42 1.72047 34.7 30.81
28 -35.741 1.80 1.59282 68.6 30.62
29 133.757 2.00 29.62
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 29.88
31 ∞ 106.94 30.18
像面 ∞
【0079】
非球面データ
第1面
K =-2.73875e-001 B=-9.51401e-009 C=-1.70473e-013 D= 9.57473e-018 E=-7.21829e-022

第4面(回折面)
C1=-3.88293e-005 C2=-2.68409e-009 C3= 4.58172e-012 C4=-1.14551e-014
C5= 1.34761e-017 C6=-7.41778e-021 C7= 7.06246e-025 C8= 1.11627e-027
C9=-4.77827e-031 C10= 5.80330e-035

第7面
K = 0.00000e+000 B=-2.55588e-008 C= 1.36162e-011 D=-3.18865e-014 E= 1.65185e-017

各種データ

焦点距離 584.99
Fナンバー 4.12
半画角(度) 2.12
像高 21.64
レンズ全長 474.74
BF 110.26

d 5 44.01
d 9 28.80

入射瞳位置 569.18
射出瞳位置 -128.00
前側主点位置-302.42
後側主点位置-478.05

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 238.33 201.85 133.29 -110.08
2 6 -158.41 10.92 9.29 2.22
3 10 -2601.43 83.05 -473.92 -655.50

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 429.35
2 3 -280.55
3 4 146.10
4 7 168.46
5 8 -80.27
6 10 57.17
7 11 -53.48
8 13 -75.98
9 14 63.75
10 16 81.85
11 17 -47.35
12 19 -125.35
13 21 31.52
14 22 -47.41
15 24 -131.79
16 25 307.20
17 27 38.04
18 28 -47.39
19 30 0.00
【0080】
[数値データ3]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1* 468.574 10.50 1.48749 70.2 118.32
2 -374.578 145.44 118.16
3 90.480 2.90 1.73800 32.3 76.79
4(回折) 63.974 16.88 1.49700 81.5 73.58
5 -764.853 38.00 71.75
6(絞り) ∞ 4.01 44.69
7* 132.145 5.66 1.80809 22.8 42.93
8 -188.034 2.57 1.80000 29.8 41.57
9 45.811 (可変) 37.75
10 46.812 3.52 1.59522 67.7 37.00
11 102.725 3.26 1.60342 38.0 36.43
12 925.609 (可変) 35.66
13 178.711 1.68 1.88300 40.8 28.22
14 25.492 6.98 1.48749 70.2 26.15
15 -185.195 1.85 25.41
16 1819.772 3.57 1.84666 23.8 27.35
17 -46.650 1.50 1.88300 40.8 26.97
18 49.895 3.13 25.78
19 -68.063 1.50 1.88300 40.8 25.78
20 -712.336 11.26 26.30
21 85.083 8.54 1.80000 29.8 27.62
22 -26.126 2.20 1.80809 22.8 27.75
23 -123.234 6.50 28.00
24 478.204 3.00 1.84666 23.8 28.58
25 77.117 1.60 1.88300 40.8 29.14
26 62.015 1.86 29.38
27 97.345 5.76 1.72047 34.7 30.32
28 -31.383 1.60 1.59282 68.6 30.48
29 -186.469 1.75 31.45
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 31.97
31 ∞ 95.10 32.25
像面 ∞
【0081】
非球面データ
第1面
K =-3.27295e+000 B=-2.46315e-008 C=-2.16548e-013 D= 3.46219e-017 E=-2.90970e-021

第4面(回折面)
C1=-3.54392e-005 C2=-3.69769e-009 C3= 9.64480e-012 C4=-2.83497e-014
C5= 4.21943e-017 C6=-2.91275e-020 C7= 3.47823e-024 C8= 7.16574e-027
C9=-3.96358e-030 C10= 6.27928e-034

第7面
K = 0.00000e+000 B=-1.49519e-007 C= 5.48018e-012 D= 3.35077e-014 E=-1.54990e-017

各種データ

焦点距離 487.49
Fナンバー 4.12
半画角(度) 2.54
像高 21.64
レンズ全長 409.74
BF 98.42

d 9 14.44
d12 2.00

入射瞳位置 444.59
射出瞳位置 -139.76
前側主点位置 -79.78
後側主点位置-392.39

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 414.05 225.96 -413.57 -286.83
2 10 82.13 6.78 -0.21 -4.44
3 13 -137.41 66.27 -47.17 -151.86

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 428.77
2 3 -317.21
3 4 118.60
4 7 96.80
5 8 -45.82
6 10 141.17
7 11 191.20
8 13 -33.85
9 14 46.47
10 16 53.77
11 17 -27.11
12 19 -85.32
13 21 25.87
14 22 -41.45
15 24 -108.97
16 25 -377.37
17 27 33.57
18 28 -63.90
19 30 0.00
【0082】
【表1】
【符号の説明】
【0083】
LF 前群 LR 後群 GFP 正レンズ Ldoe 回折光学素子
Lfo フォーカスレンズ群 LIS 像ぶれ補正レンズ群 S:開口絞り
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9