(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
室内の天井面に設置される空気調和機は、ユニット本体の下部に天井パネル、化粧パネル等と称されるパネル本体が設けられている。パネル本体には、その中央部に形成されて室内の空気を吸込む吸込口と、吸込口の周りに設けられて空調風を下向きに吹き出す複数の吹出口と、が形成されている。吹出口は、吸込口の周りの二方向あるいは四方向に設けられることが多い。各吹出口には、空調風の吹出方向を調整するルーバーが回動自在に設けられ、風向が任意の方向に調整可能とされている。
【0003】
しかし、上記の如く、吹出口にルーバーを設け、空調風の吹出方向を調整可能としているにも拘らず、ルーバーの角度等によっては吹出口の下に居る人に空調風が直接当たり、ドラフト感を与えてしまうことがある。
【0004】
これに対し、特許文献1には、パネル本体に下向きに開口された吹出口の外側に、パネル本体に対して面一となる収納位置と、吹出口から吹出される空調風に対向するルーバー方向位置との間で回動自在とされたドラフト防止機構を配設した構成が開示されている。この構成によれば、ドラフト防止機構を吹出口から吹出される空調風に対向するルーバー方向位置に回動させることで、ルーバー方向への空調風の流れを遮り、ドラフト感を低減することができる。
【0005】
上記のようなルーバーによる風向きの調整や、ドラフト防止機構によるドラフト感の調整を行ったとしても、空気調和機が設置された室内に複数人が居る場合、空調風のドラフト感等に対し、どのように感じるのかが、各人の体調や好み等に応じて個別に異なることがある。
【0006】
これに対し、リモートコントローラ(以下、これをリモコンと略称することがある)によって、複数のルーバーを個別に調整することが行われている。
例えば、特許文献2には、リモコン操作により、複数のルーバーのうちの任意のルーバーを選択して、その風向き角度の調整を行う構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、リモコン操作によって、複数のルーバーやドラフト防止機構のうちの任意の一つを選択して調整を行うには、複数の中から調整を行うべき一つのルーバーやドラフト防止機構を指定する操作が必要である。
すなわち、複数のルーバーやドラフト防止機構のそれぞれに対応づけられたボタンが設けられている場合、目的のルーバーやドラフト防止機構を操作するボタンを選択して操作しなければならない。
また、特許文献2に開示された構成においては、リモコン操作によって風向きを調整できるルーバーが、一定時間に順次切り替わるようになっている。したがって、目的のルーバーを操作するには、そのルーバーが操作できるタイミングとなるまで待機しなければならない。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ルーバーやドラフト防止機構等の風向調整部材の調整を、より容易に行うことができる空気調和機、空気調和機の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の空気調和機、空気調和機の制御方法は以下の手段を採用する。
本発明に係る空気調和機は、室内に供給する空気を調和して空調風を送り出すユニット本体と、前記空調風を前記室内に吹き出す複数の吹出口と、複数の前記吹出口のそれぞれに設けられ、前記吹出口から吹き出す前記空調風が当たる風向調整部材と、複数の前記吹出口に設けられた前記風向調整部材のそれぞれに設けられ、前記空調風に対する前記風向調整部材の向きを変える駆動部と、リモートコントローラからの操作信号を受信する複数の受信部と、前記リモートコントローラからの操作信号に応じて、複数の前記風向調整部材のうちの一部の向きを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記受信部で受信した前記操作信号の送信方向に基づいて、複数の前記吹出口に設けられた前記風向調整部材のうち、前記リモートコントローラによって送信された前記操作信号による操作対象の前記風向調整部材を特定する操作対象特定部と、前記操作対象特定部で特定された前記風向調整部材の前記駆動部を駆動させる駆動制御部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る空気調和機によれば、受信部で受信したリモートコントローラからの操作信号の送信方向に基づいて、複数の吹出口に設けられた風向調整部材のうち、リモートコントローラによって送信された操作信号による操作対象の風向調整部材を特定する。これにより、リモートコントローラの操作者は、操作対象の風向調整部材を選択する操作を行うことなく、風向調整部材の向きを変える操作を行うのみで、複数のうちの一部の、所望の風向調整部材のみの向きを変えることが可能となる。
【0012】
上記空気調和機において、前記受信部は、複数の前記吹出口のそれぞれに対応して設けられ、前記操作対象特定部は、複数の前記受信部のうち、前記リモートコントローラからの前記操作信号を受信した前記受信部を特定することで、操作対象の前記風向調整部材を特定し、前記駆動制御部は、前記操作対象特定部で特定された前記受信部に対応する前記吹出口に設けられた前記風向調整部材の前記駆動部を駆動させるとさらに好適である。
【0013】
このような空気調和機によれば、複数の吹出口のそれぞれに対応して受信部を設けた。複数の受信部のうち、リモートコントローラからの操作信号を受信した受信部を特定すれば、受信部で受信した操作信号の送信方向を特定することができる。これによって、操作対象の風向調整部材を特定して、その向きを変えることができる。
【0014】
上記空気調和機において、前記受信部は、前記リモートコントローラによって送信される前記操作信号の受信範囲を制限する受信範囲制限部を備えているとさらに好適である。
【0015】
このような空気調和機によれば、リモートコントローラから送信された操作信号が、他の受信部によって受信されることを抑える。これにより、複数の受信部のうち、リモートコントローラからの操作信号を受信した受信部を、より高い精度で特定することが可能となる。
【0016】
上記空気調和機において、前記リモートコントローラを複数備え、複数の前記リモートコントローラは、互いに異なる識別情報を含んだ前記操作信号を送信し、前記操作対象特定部は、前記リモートコントローラによって送信された前記操作信号に含まれる前記識別情報に基づいて、操作対象の前記風向調整部材を特定するとさらに好適である。
【0017】
このような空気調和機によれば、複数のリモートコントローラのうち、操作対象となる風向調整部材に関連づけられたリモートコントローラを用いて操作信号を送信すると、その操作信号に含まれる識別情報に基づいて、操作対象の風向調整部材を特定することができる。これによって、リモートコントローラの操作によって、操作対象の風向調整部材のみの向きを変えることができる。
【0018】
上記空気調和機において、前記吹出口に回動自在に設けられ、前記吹出口からの前記空調風の吹出方向を調整するルーバーをさらに備え、前記風向調整部材は、前記吹出口の外側に配設され、前記ルーバーによって吹出方向が調整された前記空調風に対向するルーバー方向位置と、前記ルーバー方向位置から退避した退避位置との間で回動可能に設けられているとさらに好適である。
【0019】
このような空気調和機によれば、リモートコントローラの操作によって、複数のうちの一部の吹出口に設けられた風向調整部材を、ルーバーによって吹出方向が調整された空調風に対向したルーバー方向位置に配置させることができる。これにより、ルーバーによって吹出方向が調整された空調風は、風向調整部材に衝突し、空調風によるドラフト感を低減することができる。
【0020】
本発明に係る空気調和機の制御方法は、上記空気調和機の制御方法であって、前記リモートコントローラから送信された送信信号を前記受信部で受信するステップと、受信した前記操作信号の送信方向に基づいて、複数の前記吹出口に設けられた前記風向調整部材のうち、前記リモートコントローラによって送信された前記操作信号による操作対象の前記風向調整部材を特定するステップと、前記操作対象特定部で特定された前記風向調整部材の前記駆動部を駆動させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明に係る空気調和機の制御方法によれば、リモートコントローラの操作者は、操作対象の風向調整部材を選択する操作を行うことなく、風向調整部材の向きを変える操作を行うのみで、操作対象となる、複数のうちの一部の風向調整部材のみの向きを変えることが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る空気調和機、空気調和機の制御方法によれば、ルーバーやドラフト防止機構等の風向調整部材の調整を、より容易に行うことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明に係る空気調和機、空気調和機の制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、
図1を用いて説明する。
図1に示すように、空気調和機1は、室内の天井面に設置される。空気調和機1は、ユニット本体2と、パネル本体3と、吸込口11と、吹出口14と、を備えている。
【0025】
ユニット本体2は、天井内に設置される四方体形の下方が開口された箱体である。ユニット本体2は、内部の中心部位に設置されたターボファン4と、その周りを囲むように配置された四角形状に曲げ成形されている熱交換器5と、熱交換器5の下部に配置されたドレンパン6と、ドレンパン6の周囲壁とユニット本体2の内周面との間に形成された吹出し風路7と、ターボファン4の吸込側に配置されたベルマウス8と、を備えている。
なお、このユニット本体2は、室外機に対して液管およびガス管からなる2本の冷媒配管9および電気配線10を介して接続される。
【0026】
パネル本体3は、ユニット本体2の下面を覆うように設けられている。パネル本体3は、略正方形状をなすパネルであって、天井パネル、化粧パネルとも称される。
【0027】
吸込口11は、略正方形状で、室内の空気を吸込むため、パネル本体3の中央部位に開口している。吸込口11には、吸込グリル12が設置されている。吸込グリル12は、グリル内面側にエアフィルタ(図示省略)が設置されており、そのエアフィルタを交換あるいは清掃するため、パネル本体3に対して、ワイヤ13、図示省略の昇降モータ等を介して室内の床面近くまで降下されるように昇降自在に設置されている。なお、エアフィルタを自動清掃するため、エアフィルタ自動清掃機構を組み込んだ構成としてもよい。
【0028】
吹出口14は、パネル本体3において、吸込口11の周りを取り囲むよう、パネル本体3の4辺に対応して4方向にそれぞれ設けられている。各吹出口14は、略正方形状の吸込口11の4辺に沿って平行に延びる略長方形状に形成されている。各吹出口14は、熱交換器5で冷却または加熱された空気が空調風として室内に吹出される。
【0029】
図1〜
図3に示すように、各吹出口14には、ルーバー15と、ドラフト防止機構(風向調整部材)17と、が設けられている。
【0030】
ルーバー15は、各吹出口14からの空調風の吹出方向(風向)を調整する。ルーバー15は、略長方形状で、吹出口14を覆うように設けられている。ルーバー15は、吸込口11側の基端部15aを中心として、揺動可能に設けられている。ルーバー15は、図示しないモータ等によって揺動することで、吹出口14から吹き出される空調風の吹出方向を変更可能に設けられている。ここで、4つの吹出口14に設けられた計4つのルーバー15は、個別に独立して回動されるようになっている。
【0031】
ドラフト防止機構17は、各吹出口14の外側に配設されている。ドラフト防止機構17は、風向調整部18と、アーム部19と、を一体に備えて略門形をなしている。
風向調整部18は、吹出口14に設けられたルーバー15に対し、パネル本体3の外側に配置されている。風向調整部18は、ルーバー15の長手方向に沿って延びている。
アーム部19は、風向調整部18の長手方向両端部にそれぞれ設けられている。アーム部19は、風向調整部18の両端部から、パネル本体3の内側に向かって延びている。アーム部19は、吸込口11側の基端部19aが、図示しない支軸によって、パネル本体3に回動自在に連結されている。ドラフト防止機構17は、一対のアーム部19の基端部19aを中心として、図示しないモータ等のドラフト防止機構駆動部16A、16B、16C、16D(
図6参照)により、揺動可能に設けられている。
これら風向調整部18および両アーム部19の裏面側(上面側)には、図示しないリブが一体に成形され、各々の強度および剛性が確保されるように構成されている。
【0032】
上記ドラフト防止機構17は、パネル本体3に対して面一となる収納位置(
図2位置)と、風向調整部18が吹出口14から吹出される空調風と対向するルーバー方向位置(
図3位置)との間で回動可能とされている。
ドラフト防止機構17は、パネル本体3に対して面一となる収納位置(
図2位置)において、パネル本体3の一部を形成する。この状態で、風向調整部18およびアーム部19は、各々の表面(下面)がパネル本体3の表面(下面)と面一とされるようになっている。
ドラフト防止機構17は、吹出口14と対向するルーバー方向位置にせり出すことにより、風向調整部18が吹出口14から吹き出される空調風を遮って風向を変える。これにより、ドラフト防止機構17は、空調風が下方に居る人に直接当たることによるドラフト感を低減あるいは解消する。
【0033】
図4に示すように、上記空気調和機1は、上記のようにパネル本体3の4辺に対応した4方向にそれぞれ設けられたドラフト防止機構(風向調整部材)17A〜17Dの向きを、リモートコントローラ100からの操作信号に応じて制御する。本実施形態においては、空気調和機1に対する、リモートコントローラ100からの操作信号の送信方向に基づいて、ドラフト防止機構17A〜17Dのうちの一つ(一部)のみの向きを調整する。
【0034】
このため、空気調和機1は、複数の受光部(受信部)20A〜20Dと、制御部30(
図6参照)と、を備える。
【0035】
受光部20A〜20Dは、複数の吹出口14A〜14Dに設けられたドラフト防止機構17A〜17Dのそれぞれに対応して設けられている。受光部20A〜20Dは、それぞれ、吹出口14A〜14Dからの空調風の吹出範囲A1〜A4で、リモートコントローラ100の操作が行われたときに、その操作信号を受信する。すなわち、受光部20Aは、吹出口14Aからの空調風の吹出範囲A1において、リモートコントローラ100の操作が行われたときに、その操作信号を受信するよう設けられている。受光部20Bは、吹出口14Bからの空調風の吹出範囲A2において、リモートコントローラ100の操作が行われたときに、その操作信号を受信するよう設けられている。受光部20Cは、吹出口14Cからの空調風の吹出範囲A3において、リモートコントローラ100の操作が行われたときに、その操作信号を受信するよう設けられている。受光部20Dは、吹出口14Dからの空調風の吹出範囲A4において、リモートコントローラ100の操作が行われたときに、その操作信号を受信するよう設けられている。
【0036】
図5に示すように、受光部20A〜20Dのそれぞれは、リモートコントローラ100によって送信される操作信号を受光する受光素子22を備えている。受光部20A〜20Dは、リモートコントローラ100によって送信される操作信号の、受光素子22における受信範囲を制限する受信範囲制限部21Aを備えるのが好ましい。本実施形態において、受信範囲制限部21Aは、受光素子22の両側に設けられた一対の壁部23,23からなる。一対の壁部23,23は、受光素子22から離間するにしたがって、互いの距離が漸次拡大するよう設けられている。受信範囲制限部21Aは、受光素子22でリモートコントローラ100の操作信号を受信できる範囲が、上記の吹出範囲A1〜A4に対応としたものとなるよう、一対の壁部23,23の開き角を設定する。
【0037】
図6に示すように、制御部30は、リモートコントローラ100からの操作信号に応じて、複数のドラフト防止機構17A〜17Dのうちの一部の向きを制御する。制御部30は、操作対象特定部31と、駆動制御部32と、を備える。
【0038】
操作対象特定部31は、受光部20A〜20Dで受信した操作信号の送信方向に基づいて、複数の吹出口14A〜14Dに設けられたドラフト防止機構17A〜17Dのうち、リモートコントローラ100によって送信された操作信号による操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dを特定する。本実施形態では、操作対象特定部31は、複数の受光部20A〜20Dのうち、リモートコントローラ100からの操作信号を受信した受光部20A〜20Dを特定することで、操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dを特定する。
【0039】
駆動制御部32は、操作対象特定部31で特定されたドラフト防止機構17A〜17Dのうちの一つに対応したドラフト防止機構駆動部16A〜16Dを駆動させる。本実施形態では、駆動制御部32は、操作対象特定部31で特定された受光部20A〜20Dのうちの一つに対応する吹出口14A〜14Dに設けられたドラフト防止機構17A〜17Dのドラフト防止機構駆動部16A〜16Dを駆動させる。
【0040】
次に、上記空気調和機1の制御方法について説明する。
図7に示すように、本実施形態における空気調和機1の制御方法は、操作信号を受信するステップS1と、操作対象のドラフト防止機構を特定するステップS2と、操作対象のドラフト防止機構を駆動するステップS3と、を備える。
【0041】
操作信号を受信するステップS1では、リモートコントローラ100から送信された送信信号を、受光部20A〜20Dのいずれかで受信する。この実施形態では、例えば、吹出範囲A1においてリモートコントローラ100が操作された場合について例示する。
吹出範囲A1においてリモートコントローラ100が操作されると、そのリモートコントローラ100から送信される操作信号は、吹出範囲A1に空調風を吹き出す吹出口14Aに設けられた受光部20Aで受信される。
【0042】
操作対象のドラフト防止機構を特定するステップS2では、操作対象特定部31は、受光部20A〜20Dのいずれかで受信した操作信号の送信方向に基づいて、複数の吹出口14A〜14Dに設けられたドラフト防止機構17A〜17Dのうち、リモートコントローラ100によって送信された操作信号による操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dを特定する。
すなわち、本実施形態の例では、受光部20Aで操作信号を受信したので、操作対象特定部31は、受光部20Aに関連づけられた、吹出口14Aのドラフト防止機構17Aが操作対象であることを特定する。
【0043】
操作対象のドラフト防止機構を駆動するステップS3では、駆動制御部32は、ドラフト防止機構17A〜17Dのうち、ステップS2で特定されたドラフト防止機構17A〜17Dに設けられたドラフト防止機構駆動部16A〜16Dを駆動させる。
すなわち、本実施形態の例では、ドラフト防止機構17Dに設けられたドラフト防止機構駆動部16Dを駆動させる。
【0044】
このようにして、操作者は、吹出口14Dから空調風が吹き出される吹出範囲A4でリモートコントローラ100を操作すれば、吹出口14Dに設けられたドラフト防止機構17Dの向きが変わり、空調風によるドラフト感を、操作者の好みに応じて調整することができる。
すなわち、空気調和機1の周囲の吹出範囲A1〜A4のいずれかにおいて、操作者がリモートコントローラ100を操作すれば、その位置に向けて吹き出される空調風のドラフト感を調整することができる。
【0045】
上述したような構成によれば、受光部20A〜20Dで受信したリモートコントローラ100からの操作信号の送信方向に基づいて、複数の吹出口14A〜14Dに設けられたドラフト防止機構17A〜17Dのうち、リモートコントローラ100によって送信された操作信号による操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dを特定する。これにより、リモートコントローラ100の操作者は、操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dを選択する操作を行うことなく、ドラフト防止機構17A〜17Dの向きを変える操作を行うのみで、操作対象となる、複数のうちの一部のドラフト防止機構17A〜17Dのみの向きを変えることが可能となる。したがって、ドラフト防止機構17A〜17Dの調整を、より容易に行うことが可能となる。
【0046】
また、リモートコントローラ100の操作によって、複数のうちの一部の吹出口14A〜14Dに設けられたドラフト防止機構17A〜17Dを、ルーバー15によって吹出方向が調整された空調風に対向したルーバー方向位置に配置させることができる。これにより、ルーバー15によって吹出方向が調整された空調風は、ドラフト防止機構17A〜17Dに衝突し、空調風によるドラフト感を低減することができる。
【0047】
また、複数の吹出口14A〜14Dのそれぞれに対応して受光部20A〜20Dを設けることで、複数の受光部20A〜20Dのうち、リモートコントローラ100からの操作信号を受信した受光部20A〜20Dを特定すれば、受光部20A〜20Dで受信した操作信号の送信方向を特定することができる。これによって、操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dを特定して、その向きを変えることができる。
【0048】
さらに、受光部20A〜20Dは、リモートコントローラ100によって送信される操作信号の受信範囲を制限する受信範囲制限部21Aを備えているので、リモートコントローラ100から送信された操作信号が、他の受光部20A〜20Dによって受信されることを抑える。これにより、複数の受光部20A〜20Dのうち、リモートコントローラ100からの操作信号を受信した受光部20A〜20Dを、より高い精度で特定することが可能となる。
【0049】
(第1実施形態の変形例)
上記実施形態では、リモートコントローラ100によって送信される操作信号の受信範囲を制限する受信範囲制限部21Aとして、一対の壁部23,23を備えるようにしたが、これに限るものではない。
例えば、
図8に示すように、受光部20A〜20Dは、リモートコントローラ100によって送信される操作信号の受信範囲を制限する受信範囲制限部21Bとして、受光素子22から離間するにしたがって、その内径が漸次拡大する円錐状のフード部24を備えるようにしても良い。
【0050】
このような構成においても、リモートコントローラ100から送信された操作信号が、他の受光部20A〜20Dによって受信されることを抑える。これにより、複数の受光部20A〜20Dのうち、リモートコントローラ100からの操作信号を受信した受光部20A〜20Dを、より高い精度で特定することが可能となる。
【0051】
(第1実施形態の他の変形例)
上記第一実施形態では、ドラフト防止機構17A〜17Dのそれぞれに対応づけられた受光部20A〜20Dの何れか一つで、リモートコントローラ100の操作信号を受信することで、操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dを特定して操作するようにしたが、これに限らない。
例えば、空気調和機1に、2つの受光部(受信部)のみを設けるようにしても良い。二つの受光部においては、任意の位置で操作されたリモートコントローラ100からの操作信号の受信タイミングの違いを検知する。この受信タイミングの違いに基づき、それぞれの受光部から、操作信号の送信位置までの距離を算出することができる。それぞれの受光部と送信位置までの距離に基づき、三角法により、リモートコントローラ100からの操作信号の送信方向(送信位置)を特定することができる。これにより、特定されたリモートコントローラ100の操作信号の送信位置に対応したドラフト防止機構17A〜17Dのいずれかを制御する。
【0052】
また、例えば、上記実施形態では、4つの受光部20A〜20Dを個別に設けたが、
図9に示すように、1つの受光装置25に、4つの受光部(受信部)20E〜20Hを設けるようにしても良い。この受光装置25は、パネル本体3に設けられるベース部26に、受信範囲制限部21Cとして、十字状に配置された4枚の仕切壁27を備えている。受光部20E〜20Hは、周方向で互いに隣り合う2枚の仕切壁27の間に、それぞれ受光素子22を備えることで構成されている。
このような受光装置25において、受光部20E〜20Hのそれぞれは、受光素子22の両側の2枚の仕切壁27によって、リモートコントローラ100から送信された操作信号が、他の受光部20A〜20Dによって受信されることを抑える。これにより、複数の受光部20A〜20Dのうち、リモートコントローラ100からの操作信号を受信した受光部20A〜20Dを、より高い精度で特定することが可能となる。
【0053】
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る空気調和機の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1実施形態と共通する構成については同符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の空気調和機1においては、ドラフト防止機構17A〜17Dを操作するため、複数のリモートコントローラ100A〜100Dを備える。
【0054】
これら複数のリモートコントローラ100A〜100Dは、互いに異なる識別情報を含んだ操作信号を送信する。
リモートコントローラ100A〜100Dは、吹出口14A〜14Dに設けられたドラフト防止機構17A〜17Dのそれぞれに関連づけて、識別情報が設定されている。すなわち、リモートコントローラ100Aは、ドラフト防止機構17Aのみを操作するよう、識別情報が設定されている。リモートコントローラ100Bは、ドラフト防止機構17Bのみを操作するよう、識別情報が設定されている。リモートコントローラ100Cは、ドラフト防止機構17Cのみを操作するよう、識別情報が設定されている。リモートコントローラ100Dは、ドラフト防止機構17Dのみを操作するよう、識別情報が設定されている。
【0055】
このようなリモートコントローラ100A〜100Dのいずれかを操作すると、受光部20A〜20Dは、その操作信号を受信する。操作対象特定部31は、受信した操作信号に含まれる識別情報に基づいて、その識別情報に関連づけられたドラフト防止機構17A〜17Dを、操作対象として特定する。
【0056】
駆動制御部32は、操作対象特定部31で特定されたドラフト防止機構17A〜17Dのうちの一つに対応したドラフト防止機構駆動部16A〜16Dを駆動させる。
【0057】
このような空気調和機1によれば、複数のリモートコントローラ100A〜100Dのうち、操作対象となるドラフト防止機構17A〜17Dに関連づけられたリモートコントローラ100A〜100Dを用いて操作信号を送信すると、その操作信号に含まれる識別情報に基づいて、操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dを特定することができる。これによって、リモートコントローラ100A〜100Dの操作によって、操作対象のドラフト防止機構17A〜17Dのみの向きを変えることができる。
このような構成においても、上記第1実施形態と同様、ドラフト防止機構17A〜17Dの調整を、より容易に行うことが可能となる。
【0058】
なお、上記第2実施形態では、リモートコントローラ100A〜100Dからの操作信号を、受光部20A〜20Dで受信するようにしたが、例えば、受光部は、4つ未満、例えば1つのみでもよい。操作対象特定部31は、1つのみの受光部で受信した操作信号に含まれる識別情報に基づいて、その識別情報に関連づけられたドラフト防止機構17A〜17Dを、操作対象として特定することができる。
【0059】
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、パネル本体3の四方向にルーバー15を備えた吹出口14を設け、それぞれの吹出口14に対応してドラフト防止機構17を配設した空気調和機1の例について説明したが、吹出口14が二方向、三方向、あるいは五方向以上に設けられている空気調和機等に対しても同様に適用できることはもちろんである。
また、上記実施形態では、リモートコントローラ100の操作によって、ドラフト防止機構17の向きを変えるようにしたが、リモートコントローラ100による操作対象は、ルーバー15であってもよい。