(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記熱硬化性樹脂の前記表面部分のみを硬化させる工程は、前記熱硬化性樹脂の前記表面部部分に複数の凹凸が形成されて前記表面部分が粗面化される工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
前記レンズは、前記搭載基板上に形成され、前記搭載基板に向かってテーパ形状をなす錐台形状のベース部と、前記ベース部上において前記ベース部に一体的に形成されたレンズ部とを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の発光装置。
前記レンズは、前記搭載基板上に形成されたベース部と、前記ベース部上において前記ベース部に一体的に形成され、前記ベース部から前記搭載基板に水平な方向に突出する突出領域を有するレンズ部とを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の発光装置。
前記封止樹脂は、前記表面領域と前記内部領域との界面に、前記外部露出面の前記複数の凹凸を反映した複数の凹凸を有することを特徴とする請求項12に記載の発光装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
図1Aは、実施例1に係る発光装置10の断面図である。また、
図1Bは、発光装置10の模式的な上面図である。なお、
図1Aは、
図1BのV−V線に沿った断面図である。
図1A及び
図1Bを用いて、発光装置10の構成について説明する。発光装置10は、搭載基板11と、搭載基板11上に搭載された発光素子12と、発光素子12を埋設して封止する樹脂成形体からなるレンズ13とを有する。
【0014】
例えば、搭載基板11は、発光素子12への給電用の金属配線(図示せず)が設けられた搭載面(実装面)を有する。発光素子12は、当該搭載面上に固定され、例えばワイヤボンディングなどによって当該配線に接続されている。
【0015】
発光素子12は、例えば、発光ダイオードなどの半導体発光素子である。本実施例においては、搭載基板11に面する表面(下面)以外の発光素子12の表面、例えば発光素子12の上面及び側面は、発光素子12の光取り出し面として機能する。
【0016】
レンズ13は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂及びシリコーン樹脂などの高分子材料からなる熱硬化性樹脂からなる。また、レンズ13は、熱硬化性樹脂が成形されて硬化された樹脂成形体からなる。レンズ13は、発光素子12からの放出光に対して透光性を有する。本実施例においては、レンズ13は透明である。
【0017】
レンズ13は、発光素子12から放出された光を集光、拡散又は導光するレンズとして機能する。例えば、本実施例においては、レンズ13は、半球状の表面形状を有し、発光素子12からの放出光を拡散させる光拡散レンズとして機能する。
【0018】
また、
図1Aに示すように、レンズ13は、互いに硬度が異なる表面領域13A及び内部領域13Bを有する。本実施例においては、表面領域13Aは、内部領域13Bよりも高い硬度を有する。表面領域13Aは、レンズ13の最表面を構成する領域である。内部領域13Bは、レンズ13における表面領域13Aの内部に設けられた領域である。本実施例においては、内部領域13Bが発光素子12を埋設して発光素子12を封止している。表面領域13Aは、内部領域13Bを覆うように設けられている。
【0019】
また、本実施例においては、
図1Bに示すように、搭載基板11は、その発光素子12の搭載面が矩形の形状を有する。また、発光素子12は、矩形の上面形状を有する。また、
図1A及び
図1Bに示すように、レンズ13は、搭載基板11上に形成された円柱形状のベース部BSと、ベース部BS上に形成された半球状のレンズ部LZとを有する。また、ベース部BS及びレンズ部LZは一体的に形成されている。
【0020】
図2A〜
図2Dは、それぞれ発光装置10の製造工程を示す模式的な断面図である。
図2A〜
図2Dを用いて発光装置10の製造方法について説明する。
【0021】
[発光素子12の搭載]
図2Aは、発光素子12が搭載された搭載基板11を示す図である。まず、搭載基板11上に発光素子12を搭載する(工程1)。本実施例においては、配線などが施された搭載基板11に発光素子12を接合し、ワイヤボンディングによって発光素子12と当該配線とを接続した。
【0022】
[熱硬化性樹脂13Pの塗布]
図2Bは、熱硬化性樹脂13Pが塗布された搭載基板11を示す図である。発光素子12が搭載された搭載基板11に対し、発光素子12を埋設するように搭載基板11上に熱硬化性樹脂13Pを塗布する(工程2)。本実施例においては、熱硬化性樹脂13Pとしてシリコーン樹脂を用いた。また、発光素子12上に塗布装置のノズルを配置し、所定量の熱硬化性樹脂13Pをポッティングした。また、本実施例においては、塗布後にレンズ形状を有するように、熱硬化性樹脂13Pの粘度及び塗布量を調節した。
【0023】
[熱硬化性樹脂13Pの表面部分13P1の硬化]
図2Cは、表面部分13P1が硬化された熱硬化性樹脂13Pを示す図である。熱硬化性樹脂13Pを塗布した後、熱硬化性樹脂13Pに対してプラズマ照射又は赤外線照射を行う(工程3)。これによって、熱硬化性樹脂13Pにおける表面部分(搭載基板11に接していない部分)13P1のみを硬化させる。
【0024】
例えば、照射するプラズマとしては、酸素又はアルゴンガスをプラズマ化したものを用いることができる。また、例えば、熱硬化性樹脂13Pとしてシリコーン樹脂を用いる場合、赤外線照射によっても熱硬化性樹脂13Pの表面部分13P1のみを硬化させることができる。
【0025】
本工程によって、熱硬化性樹脂13Pの表面部分13P1のみが硬化され、レンズ13の表面領域13Aとなる表面硬化領域が形成される。なお、ここでは、表面部分13P1以外の熱硬化性樹脂13Pは未硬化の状態である。しかし、表面部分13P1が硬化されることで、熱硬化性樹脂13Pの塗布直後の形状(外形)は、本工程後も維持される。
【0026】
[熱硬化性樹脂13Pの硬化]
図2Dは、熱硬化性樹脂13Pが硬化されることで形成されたレンズ13を示す図である。表面部分13P1が硬化された熱硬化性樹脂13Pを加熱して硬化させる(工程4)。本実施例においては、熱硬化性樹脂13Pを含む搭載基板11をヒータなどの加熱装置によって150℃に加熱した。これによって、熱硬化性樹脂13Pの全体が硬化され、レンズ13として機能する樹脂成形体が形成される。
【0027】
本工程後においては、既に硬化された表面部分13P1と未硬化の熱硬化性樹脂13Pの内部部分との両方が加熱され、硬化される。そして、熱硬化性樹脂13Pにおける硬化済みの部分である表面部分13P1はレンズ13の表面領域13Aとなり、未硬化であった当該内部部分はレンズ13の内部領域13Bとなる。換言すれば、レンズ13の表面部分13Aは、2段階(工程3及び4)の硬化工程を経て硬化される。一方、レンズ13の内部領域13Bは、1段階(工程4)の硬化工程を経て硬化される。
【0028】
このように、発光装置10の製造方法は、搭載基板11上の発光素子12を埋設するように搭載基板11上に熱硬化性樹脂13Pを塗布する工程(工程2)と、熱硬化性樹脂13Pにプラズマ照射又は赤外線照射を行い、熱硬化性樹脂13Pの表面部分13P1のみを硬化させる工程(工程3)と、熱硬化性樹脂13Pを加熱して硬化させ、樹脂成形体を形成する工程(工程4)とを含む。
【0029】
これによって、熱硬化性樹脂13Pの塗布直後(工程2の直後)の形状が硬化後まで維持される。すなわち、熱硬化性樹脂13Pを所望のレンズ形状となるように塗布しておけば、その形状のレンズ13を形成することができる。従って、種々の形状となるように熱硬化性樹脂を塗布することで、種々の用途に高度に対応する形状のレンズを容易に形成することができる。
【0030】
なお、プラズマ処理などによる表面部分13P1の硬化工程を省略した場合、所望の形状の樹脂成形体を形成することが困難となる。具体的には、樹脂材料は、加熱時においては、粘度が一旦低下した後に硬化が開始される。従って、硬化前に塗布直後の形状が崩れ、意図しない形状で硬化(成形)されることとなる。
【0031】
一方、本実施例においては、熱硬化性樹脂13Pの表面を硬化させることで、塗布直後の形状を硬化開始まで維持することができる。従って、所望の形状のレンズ13を成形することができるのである。また、成形用の金型を用いる必要がないため、低コストで成形を行うことができる。
【0032】
なお、本実施例においては、上記工程によって発光装置10を製造する場合について説明した。しかし、発光素子12の搭載工程は省略されてもよい。すなわち、基板(例えば搭載基板11などの基板)上に熱硬化性樹脂13Pを所望の形状となるように塗布し(工程2A)、プラズマ処理による表面硬化工程(工程3)、その後の全体硬化工程(工程4)を行うことで、種々の樹脂成形体を容易に製造することができる。すなわち、本発明は、樹脂成形体の製造方法としても実施することができる。
【0033】
また、上記した工程を経て作製された発光装置10のレンズ13(又は樹脂成形体)においては、互いに異なる硬度を有する表面領域13A及び内部領域13Bを有する。なお、本実施例においては、表面領域13Aの方が内部領域13Bよりも高い硬度を有する場合について説明した。しかし、材料及び処理条件によっては、内部領域13Aの方が表面領域13Aよりも高い硬度を有していてもよい。
【0034】
すなわち、熱硬化性樹脂13Pを硬化させる工程(工程4)においては、熱硬化性樹脂13Pの表面部分13P1を他の部分とは異なる硬度に硬化させる。なお、本願の発明者らは、少なくとも硬度を分析することで、レンズ13(樹脂成形体)の表面領域13Aと内部領域13Bとを区別することができることを確認している。
【0035】
図3は、レンズ13の表面領域13Aの部分を拡大して示す部分拡大断面図である。なお、
図3は、
図1Aの破線で囲まれた部分を拡大して示す図である。
図3に示すように、レンズ13は、複数の微細な凹凸を有する粗面化されたレンズ面13Sを有する。これは、熱硬化性樹脂13Pにプラズマ処理又は赤外線照射を行ったことに起因すると解される。すなわち、熱硬化性樹脂13Pの表面部分13P1を硬化させる工程は、熱硬化性樹脂13Pの表面部分13Pに複数の凹凸が形成され、表面部分13Pが粗面化される工程を含む。
【0036】
発光装置10においては、レンズ13が微細な凹凸からなるレンズ面13Sを有することで、レンズ面13Sから光が出射されやすくなる。従って、発光装置10の光取り出し効率が向上する場合が多い。従って、レンズ13は、高い輝度で光を集光、拡散又は導光することができる。なお、レンズ面13Sの凹凸は、レンズ13のレンズ作用には影響を与えない程度の微細なサイズ及び形状を有する。すなわち、レンズ面13Sの凹凸は、発光素子12からの放出光が不感となるサイズ及び形状を有する。
【0037】
なお、この微細な凹凸は、レンズ面13S(半球面)のみならず、レンズ13の表面領域13Aの全体に形成されている。従って、この微細な凹凸は、発光素子12から搭載基板11に水平な方向に向かって放出された光についても高い取り出し効果を示す。従って、発光装置10は、搭載基板11上の全ての方向に亘って高い取り出し効率で光を出力することができる。
【0038】
なお、本実施例においては、レンズ13が球面状のレンズ部LZを有する場合について説明したが、レンズ13の形状はこれに限定されない。レンズ13は、錐状の形状を有していてもよい。レンズ13は、発光素子12からの放出光を集光、拡散又は導光するように構成されていればよい。また、レンズ13が円柱形状のベース部BSを有する場合について説明したが、ベース部BSの形状はこれに限定されない。また、レンズ13は、ベース部BSを有していなくてもよく、搭載基板11上にレンズ部LZが形成されていてもよい。
【0039】
このように、発光装置10は、搭載基板11上に搭載された発光素子12と、発光素子12を埋設するように搭載基板11上に形成された樹脂成形体からなり、互いに硬度が異なる表面領域13A及び内部領域13Bを有するレンズ13とを有する。また、レンズ13は、複数の凹凸からなる粗面化されたレンズ面13Sを有する。従って、種々の用途に高度に対応する形状のレンズ13を有し、高い光取り出し効率を有する発光装置10を提供することができる。
【0040】
図4Aは、実施例1の変形例に係る発光装置10Aの断面図である。発光装置10Aは、レンズ14の構成を除いては、発光装置10と同様の構成を有する。発光装置10Aは、尖端形状のレンズ14を有する。レンズ14は、レンズ13と同様に、互いに硬度が異なる表面領域14A及び内部領域14Bを有する。
【0041】
本変形例においては、レンズ14は、搭載基板11上に形成された円柱状のベース部BSと、ベース部BS上に形成された円錐形状のレンズ部LZ1とからなる。また、本変形例においては、レンズ14のレンズ部LZ1は、発光素子12の放出光の光軸AXとは異なる方向の光軸AX1を有する。すなわち、発光素子12の光軸AXとレンズ14の光軸AX1とは異なる方向に設けられる。
【0042】
レンズ14のレンズ形状は、例えば、熱硬化性樹脂13Pを塗布する際(例えば上記工程2、
図2B参照)において、塗布時のノズルの位置及び移動量などを調節することで、容易に形成することができる。また、レンズ13と同様に、表面硬化(例えばプラズマ照射)を行った後で全体硬化(例えばヒータによる加熱)を行うことで、塗布時の形状を崩さずに容易に成形することができる。なお、発光素子12の放出光の光軸AXとは、発光素子12の発光領域の中心を通って搭載基板11の搭載面に垂直な方向に延びる直線をいう。
【0043】
本変形例においては、レンズ14は、尖端形状を有する。従って、発光素子12からの放出光を配光制御を容易に行うことができる。例えば、発光装置10Aは、出射光を絞りつつ所望の出射方向に出射させることができる。
【0044】
また、本変形例においては、レンズ14は、発光素子12の放出光の光軸AXとは異なる方向の光軸AX1を有するように形成されている。従って、発光素子12からの放出光を所定の方向に出射させることに適した構成となる。
【0045】
図4Bは、実施例1の変形例2に係る発光装置10Bの断面図である。発光装置10Bは、レンズ15の構成を除いては、発光装置10と同様の構成を有する。本変形例においては、発光装置10Bは、錐台形状のベース部BS1を有するレンズ15を有する。レンズ15は、レンズ13と同様に、互いに異なる硬度の表面領域15A及び内部領域15Bを有する。
【0046】
本変形例においては、レンズ15は、搭載基板11上に形成され、搭載基板11に向かってテーパ形状をなす錐台形状のベース部BS1と、ベース部BS1上に形成されたレンズ部LZとを有する。本変形例においては、ベース部BS1は円錐台形状を有し、レンズ部LZは半球形状を有する。
【0047】
より具体的には、ベース部BS1は、底面(小面積側の底面)が搭載基板11に面し、上面(大面積側の底面)がレンズ部LZに面するように錐台形状に形成されている。すなわち、ベース部BSは、搭載基板11上において逆テーパの形状をなして形成されている。また、レンズ部LZは、ベース部BS1の当該上面上に半球状に形成されている。
【0048】
レンズ15についても、レンズ13又は14と同様に、例えば、熱硬化性樹脂13Pを塗布する際に、ノズルの位置及び移動量などを調節することで、容易に形成することができる。
【0049】
なお、例えばレンズ15のように、搭載基板11から離れるに従って搭載基板11に水平な方向の断面積が大きくなるような形状の場合、金型を用いて成形することが困難となる場合がある。具体的には、抜き勾配や金型の凹凸の関係から、成形できる形状に制約がある場合や、金型の形状及び成形工程が複雑化する場合、成形自体が困難となる場合があるからである。しかし、本変形例のように、加熱前に樹脂表面のみを硬化させて外形を確定させることで、容易に所望の形状に成形することができる。
【0050】
また、本変形例においては、レンズ15が搭載基板11に向かって先細りとなる錐台形状のベース部BS1を有する。このベース部BS1の側面は、発光素子12から放出された光をレンズ部LZに向けて反射させる。従って、光取り出し効率が向上する。
【0051】
上記した実施例及びその変形例に示すように、例えば金型を用いる場合に困難となる形状のレンズであっても、熱硬化性樹脂の表面部分を硬化させて全体の硬化前に形状を確定させることで、容易にレンズ成形を行うことができる。また、種々の用途に高度に対応する形状のレンズを有する発光装置を提供することができる。
【実施例2】
【0052】
図5Aは、実施例2に係る発光装置20の断面図である。また、
図5Bは、発光装置20の模式的な上面図である。なお、
図5Aは、
図5BのW−W線に沿った断面図である。本実施例においては、発光装置20は、レンズ21の構成を除いては、発光装置10と同様の構成を有している。
【0053】
レンズ21は、レンズ13と同様に、互いに硬度が異なる表面領域21A及び内部領域21Bを有する。本実施例においては、レンズ21は、一体的に形成されたベース部BS及びレンズ部LZ2からなる。ベース部BSは搭載基板11上に形成され、レンズ部LZ2はベース部BS上に形成されている。また、レンズ部LZ2は、ベース部BSから搭載基板11に水平な方向(側方)に突出する突出領域PAを有する。
【0054】
本実施例においては、ベース部BSは、搭載基板11上に形成された円柱状の部分である。レンズ部LZ2は、ベース部BS上に形成された球状の部分である。また、レンズ部LZ2は、ベース部BSの直径よりも大きな直径(搭載基板11に水平な方向の最大サイズ)でベース部BS上に形成されている。
【0055】
レンズ21は、例えば、実施例1で示した工程と同様に、熱硬化性樹脂13Pを発光素子12上に塗布する際のノズルの位置及び移動量などを調節することで、容易に形成することができる。
【0056】
本実施例においては、レンズ部LZ2がベース部BSから突出した突出領域PAを有するように形成されている。これによって、発光装置20における広角成分の光取り出し効率が向上する。また、当該広角成分における配光制御性が向上する。例えば、広角成分についても所望の輝度及び配光分布を有するように光を拡散させることができる。
【0057】
図6Aは、実施例2の変形例1に係る発光装置20Aの断面図である。発光装置20Aは、レンズ22の構成を除いては、発光装置20と同様の構成を有する。レンズ22は、レンズ21と同様に、互いに硬度が異なる表面領域22A及び内部領域22Bを有する。また、レンズ22は、ベース部BS1の構成を除いてはレンズ21と同様の構成を有する。
【0058】
本変形例においては、レンズ22は、搭載基板11に向かってテーパ形状をなす錐台形状のベース部BS1と、ベース部BS1上に形成されたレンズ部LZ2とを有する。本変形例においては、ベース部BS1は、円錐台形状を有する。レンズ部LZ2は、ベース部BS1の上面(円錐台における大面積側の底面)の直径よりも大きな直径を有するように球状に形成されている。本変形例は、レンズ21のベース部BSがレンズ15のベース部BS1(実施例1の変形例2、
図5B参照)に置き換わった構成に相当する。
【0059】
本変形例においては、ベース部BS1は、搭載基板11に向かってテーパ形状をなす錐台形状を有する。従って、発光素子12からの放出光がベース部BS1の側面からレンズ部LZに向かって反射されやすくなる。従って、光取り出し効率が向上する。
【0060】
図6Bは、実施例2の変形例2に係る発光装置20Bの断面図である。発光装置20Bは、レンズ23の構成を除いては、発光装置20と同様の構成を有する。レンズ23は、レンズ部LZ3の構成を除いては、レンズ21と同様の構成を有する。レンズ23は、互いに異なる硬度の表面領域23A及び内部領域23Bを有する。
【0061】
本変形例においては、レンズ23は、発光素子12の放出光の光軸AXとは異なる方向の光軸AX2を有するレンズ部LZ3を有する。本変形例においては、レンズ部LZ3は、発光素子12の光軸AXとは異なる方向(光軸AX2に沿った方向)にベース部BSから突出して延びる円柱状の部分を有する。また当該柱状部の端部には半球状の部分が形成されている。
【0062】
レンズ23は、例えば、熱硬化性樹脂13Pを塗布する工程において、塗布中にノズルを搭載基板11の面内方向に移動させることで形成することができる。
【0063】
本変形例においては、レンズ23は、発光素子12から放出された光を発光素子12の光軸AXから傾斜した方向に向けて出力する導光レンズとして機能する。レンズ23のように、ある程度複雑な形状のレンズを成形する際にも、樹脂材料の粘度調整や塗布装置の制御を行うだけで、容易に成形を行うことができる。また、発光装置20Cは、高い光取り出し効率を有する導光レンズを有する発光装置となる。
【0064】
本実施例及びその変形例に示すように、例えば金型を用いる場合に困難となる形状のレンズであっても、熱硬化性樹脂の表面部分を硬化させて全体の硬化前に形状を確定させることで、容易に成形することができる。また、種々の用途に高度に対応する形状のレンズを有する発光装置を提供することができる。
【実施例3】
【0065】
図7は、実施例3に係る発光装置30の断面図である。発光装置30は、レンズ31の構成を除いては、発光装置10と同様の構成を有する。レンズ31は、レンズ13と同様に、互いに硬度が異なる表面領域31A及び内部領域31Bを有する。
【0066】
レンズ31は、発光素子12に対して複数(本実施例においては2つ)のレンズ部LZを有する。本実施例においては、レンズ31は、発光素子12の光取り出し面上に一体的に形成された2つの球状部をレンズ部LZとして有する。
【0067】
レンズ31は、例えば、熱硬化性樹脂13Pを塗布する工程(工程2)において、発光素子12上においてノズルの位置を変えて2回に分けて塗布を行うことで形成することができる。
【0068】
発光装置30においては、発光素子12からの放出光は、2つのレンズ部LZの各々によって異なる方向に向かって取り出される。すなわち、レンズ31は、発光素子12からの放出光を複数の取り出し光に分離する構成を有する。従って、発光装置30は、複数の発光素子12からの放出光を複数の出力先に出力する用途に適した構成を有する。
【0069】
このように、発光装置30は、複数のレンズ部LZ(拡散部、集光部又は導光部)を有するレンズ31を有する。従って、種々の用途に高度に対応する形状のレンズ31を有する発光装置30を提供することができる。
【実施例4】
【0070】
図8Aは、実施例4に係る発光装置40の断面図である。また、
図8Bは、発光装置40の模式的な上面図である。なお、
図8Aは、
図8BのX−X線に沿った断面図である。発光装置40は、発光素子41及びレンズ42の構成を除いては、発光装置10と同様の構成を有している。
【0071】
発光装置40においては、発光素子41は、搭載基板11上に並置された複数(本実施例においては3つ)の発光セグメント41Aを有する。例えば、3つの発光セグメント41Aは、互いに異なる波長の光(例えば赤色、緑色及び青色)を放出する3つの発光ダイオードをそれぞれ含む。本実施例においては、3つの発光セグメント41Aが搭載基板11上に三角格子状に配置されている。換言すれば、発光セグメント41Aの各々は、搭載基板11上において正三角形の頂点を構成するように配置されている。
【0072】
また、レンズ42は、当該複数の発光セグメント41Aの各々上に形成されたレンズ部LZを有する。本実施例においては、レンズ42は、発光セグメント41Aの各々上にレンズ部LZとして球状部を有する。また、レンズ42のレンズ部LZは、一体的に形成されている。なお、レンズ42は、レンズ13と同様に、互いに異なる硬度の表面領域42A及び内部領域42Bを有する。
【0073】
レンズ42は、例えば、レンズ31と同様に、1つの発光セグメント41Aの上方にノズルを配置した状態で熱硬化性樹脂13Pを塗布する工程を3回繰り返すことで形成することができる。
【0074】
発光装置40においては、発光セグメント41A毎にそれぞれレンズ部LZが構成されている。1つの発光セグメント41Aから放出された光は、1つのレンズ部LZを介して外部に取り出される。発光装置40は、例えば、光の取り出し方向と、光の取り出しタイミングとを切り替えるような用途に適した構成となる。
【0075】
なお、本実施例においては、発光セグメント41Aの各々が三角格子状に配置された場合について説明したが、発光セグメント41Aの配置構成はこれに限定されない。例えば、発光セグメント41Aの各々は、一列に整列して直線状に配置されていてもよい。また、レンズ42のレンズ部LZは、発光セグメント41Aの各々の上部(光軸上)に配置されていればよい。
【0076】
このように、発光装置40は、搭載基板11上に並置された複数の発光セグメント41Aを有する発光素子41と、複数の発光セグメント41Aの各々上に形成されたレンズ部LZを有するレンズ42とを有する。従って、種々の用途に高度に対応する形状のレンズ42を有する発光装置40を提供することができる。
【0077】
なお、上記した実施例は、互いに組み合わせることができる。例えば、実施例4に係る発光装置40のレンズ42のレンズ部LZのいずれかは、実施例1の変形例1に係る発光装置10Aにおけるレンズ部LZ1と同様に、尖端形状を有していてもよい。
【実施例5】
【0078】
図9Aは、実施例5に係る発光装置50の断面図である。
図9Bは、発光装置50の模式的な上面図である。
図9Aは、
図9BのY−Y線に沿った断面図である。また、
図9Cは、発光装置50における封止樹脂53の観察画像である。
図9A〜
図9Cを用いて、発光装置50について説明する。
【0079】
発光装置50は、凹部51Rを有する搭載基板51と、搭載基板51の凹部51R内に搭載された発光素子12と、搭載基板51の凹部51R内に設けられて発光素子12を封止する封止樹脂53と、を有する。本実施例においては、発光素子12は、実施例1の発光装置10と同様の構成を有する。
【0080】
より具体的には、本実施例においては、搭載基板51は、底面51A及び側面51Bを有する円錐台形状の凹部51Rを有する。発光素子12は、搭載基板51における凹部51Rの底面51A上に搭載されている。なお、搭載基板51は、凹部51Rの底面51A上に、発光素子12に接続されたパッド電極及び配線(図示せず)を有する。
【0081】
また、本実施例においては、封止樹脂53は、搭載基板51の凹部51R内において凹部51R内の領域(空間)を充填するように設けられている。また、封止樹脂53は、互いに異なる硬度を有する表面領域53A及び内部領域53Bを有する。本実施例においては、封止樹脂53は、発光装置10のレンズ13と同様の樹脂成形体からなる。また、表面領域53Aは内部領域53Bよりも高い硬度を有する。
【0082】
なお、本実施例においては、封止樹脂53の表面領域53Aは、封止樹脂53のうち、外部雰囲気中に露出する領域である。また、封止樹脂53の内部領域53Bは、搭載基板51における凹部51Rの底面51A及び側面51Bと、封止樹脂53の表面領域53Aとに囲まれた封止樹脂53の部分である。
【0083】
また、本実施例においては、封止樹脂53の表面領域53Aは、外部露出面S1に複数の凹凸P1を含む波状構造を有する。また、本実施例においては、封止樹脂53の表面領域53Aは、内側領域53Bとの界面S2に、外部露出面S1の凹凸P1を反映する複数の凹凸P2を含む波状構造を有する。本実施例においては、封止樹脂53の表面領域53Aは、全体として波状構造層を形成している。
【0084】
例えば、発光装置50は、凹部51Rを有する搭載基板51の凹部51R内に発光素子12を搭載すること、熱硬化性樹脂を搭載基板51の凹部51R内に塗布することを除いては、発光装置10と同様の工程を経て作製することができる。
【0085】
例えば、本実施例においては、以下に示すような工程によって封止樹脂53を形成した。まず、発光素子12が搭載された搭載基板51の凹部51R内に熱硬化性樹脂(熱硬化性樹脂13Pと同様の熱硬化性樹脂)を塗布し、当該凹部51R内を当該熱硬化性樹脂で充填する(上記工程2に相当)。続いて、当該熱硬化性樹脂にプラズマ照射を行って表面部分を硬化させる(上記工程3に相当)。これによって表面領域53Aの凹凸P1及びP2となる凹凸が形成され、波状の表面硬化層が形成される。
【0086】
ここで、凹凸P1及びP2が形成されるメカニズムについて説明する。当該プラズマ照射の際には、当該プラズマが照射された部分で樹脂の体積の減少による樹脂の収縮が生じ、波状の凹凸面が形成されていく。また、この樹脂収縮は、プラズマが照射される(プラズマ粒子が到達する)一定の深さの部分までは同様に起きる。
【0087】
従って、プラズマ照射によって、一定の深さ(厚み)を保持するように、外面及び内面の両方に凹凸(凹凸P1及びP2)が形成された波状の表面硬化層が形成される。また、表面領域53Aと内部領域53Bとの界面S2の凹凸P2は、表面領域53Aの外部露出面S1の凹凸P1を反映したような形状及び配置で形成される。
【0088】
なお、プラズマの照射時間や照射強度などを調節することによって、凹凸の深さやサイズ、また硬化部分の深さなどを調節することができる。例えば、凹凸P1の深さ及びサイズの一例としては、本実施例においては、外部露出面S1の算術平均粗さRaは、約20μm〜70μmの範囲内である。
【0089】
また、その後、例えばヒータを用いて全体を加熱することによって、既に硬化している表面部分を含め、熱硬化性樹脂の全体を硬化させる(上記工程4に相当)。これによって、先に硬化した表面部分が表面領域53Aとなり、その内側の部分が内部領域53Bとなる。このようにして、封止樹脂53を形成することができる。
【0090】
なお、本実施例においては、熱硬化性樹脂は凹部51R内を充填する(発光素子12を埋設する)ように塗布されればよい。例えば、当該熱硬化性樹脂は、プラズマ照射前には、表面部分がレンズ形状を有していてもよいし、平坦な形状を有していてもよい。
【0091】
図9Cは、発光装置50の上面の観察画像である。図の左側は、封止樹脂53における表面領域53Aの上面(外部露出面S1)の全体の観察画像であり、右側はその部分拡大図である。
図9Cに示すように、表面領域53Aに波状の(シワのような)凹凸P1が形成されていることがわかる。
【0092】
本実施例においては、封止樹脂53は、発光素子12からの放出光に対して透光性を有し、例えば透明である。すなわち、封止樹脂53は、透光性の樹脂成形体からなる。また、本実施例においては、搭載基板51は、発光素子12からの放出光に対して反射性を有し、例えば白色樹脂からなる。
【0093】
従って、本実施例においては、発光素子12から放出された光は、その一部が搭載基板51の凹部51Rの底面51A及び側面51Bに反射されつつ、封止樹脂53の表面領域53Aから外部に取り出される。換言すれば、封止樹脂53は、発光装置50における光取り出し部を構成する。また、封止樹脂53の表面領域53Aは、発光装置50における光取り出し面として機能する。
【0094】
なお、封止樹脂53は、蛍光体粒子を含んでいてもよい。封止樹脂53が蛍光体粒子を含む場合、封止樹脂53は、発光素子12からの放出光に対して波長変換を行う波長変換体として機能する。例えば、封止樹脂53が蛍光体粒子を含んでいることで、種々の波長の光を取り出すことができる。
【0095】
図10Aは、発光装置50の光学特性を示す図である。
図10Aは、発光装置50における発光素子12の正面位置を0°としたときの角度毎の光強度を測定し、その測定結果を、当該0°での光強度を100とした場合の相対強度で示した図である。また、
図10Bは、比較例に係る発光装置100の光学特性を発光装置50と同様の条件で測定した結果を示す図である。
【0096】
なお、比較例の発光装置100として、プラズマ照射を行わずに熱硬化性樹脂の全体をヒータで硬化させて封止樹脂を形成したことを除いては同様の工程を経て作製した発光装置を準備した。発光装置100においては、封止樹脂の表面は平坦なものであった。
【0097】
図10A及び
図10Bに示されているように、発光装置50は、発光装置100と同等の光学特性を有していることがわかる。換言すれば、封止樹脂53が表面領域53A(光取り出し面)に波状の凹凸P1を有していても光学特性にはほとんど影響がないことがわかる。
【0098】
また、本願の発明者は、封止樹脂53が表面領域53Aに凹凸P1を有することで、発光装置50の封止樹脂53の劣化が抑制されることを確認した。具体的には、本願の発明者は、発光装置50(実施例)と発光装置100(比較例)とに対し、封止樹脂の状態及び光学特性を調査するための耐久試験を行った。その結果、発光装置50が発光装置100に比べて長く封止樹脂の形状を維持していること、及び長く光学特性を維持していることを確認した。
【0099】
具体的には、まず、封止樹脂が蛍光体を含まない構成の発光装置50及び100を準備し、これらを250℃に加熱した状態で封止樹脂の形状変化を調査する加熱耐久試験を行った。その結果、発光装置100では、開始後150分で封止樹脂にクラックが発生した。一方、発光装置50では、開始後170分で封止樹脂にクラックが発生した。
【0100】
同様に、封止樹脂が蛍光体を含む構成の発光装置50及び100に対しても同様の加熱耐久試験を行った。その結果、発光装置100では、220分で封止樹脂にクラックが発生した。一方、発光装置50では、220分経過後も封止樹脂にクラックが発生しなかった。
【0101】
また、発光装置50及び100を導通させた状態で封止樹脂の形状変化を調査する試験を行った。その結果、発光装置100は667時間で封止樹脂にクラックが発生した。また、発光装置100においては、封止樹脂の表面形状が変化していた。一方、発光装置50では1000時間経過後も封止樹脂53にクラックは発生しておらず、また形状変化も発光装置100に比べて小さなものであった。
【0102】
なお、光取り出し面として封止樹脂を構成する場合、封止樹脂の変形及びクラックの発生などの使用中の形状変化は、光学特性の変化に直結する。従って、クラックの発生が遅いほど、発光装置の光学特性が変化しないと言え、発光装置としての寿命が長いと言える。本実施例においては、上記したいずれの試験でも、封止樹脂のクラックの発生までの時間が長くなる又は発生しなくなることが確認できた。
【0103】
なお、封止樹脂の材料である熱硬化性樹脂は、硬化した後も、装置の使用(すなわち熱を受けること)によって徐々に硬度が上がり、最終的には変形又はクラックを起こす。これは、熱を受け続けることで樹脂内部に応力が蓄積されることに起因する。また、樹脂のクラック(割れ)及び変形は、外部に開放されている部分、すなわち封止樹脂53では表面領域53Aで起きやすい。この使用後の樹脂のさらなる硬化及び変形は、封止樹脂の劣化と言える。
【0104】
本実施例においては、封止樹脂53の表面領域53Aが凹凸P1を有することで、この表面領域53Aが応力を緩和する応力緩和層として機能する。従って、硬化した後(製品の使用開始後)の封止樹脂53の変形又はクラックの発生が抑制され、その硬化後の形状が長時間維持される。すなわち、封止樹脂53を有することで、発光装置50は、劣化しにくい高寿命な発光装置となる。
【0105】
また、本願の発明者は、発光装置50及び100を導通させた状態での光強度の変化を調査する試験を行った。その結果、1000時間経過後も、発光装置50は、1000時間経過後も、開始直後の97%以上の光強度を有していた。一方、発光装置100は、1000時間経過後においては、開始直後の90%〜95%の光強度を有していた。従って、封止樹脂53の劣化が抑制されることで、光強度の低下が抑制されていることが確認できた。すなわち、封止樹脂53を有することで、発光装置50は、高品質かつ高寿命な発光装置となる。
【0106】
なお、本実施例においては、発光装置50が封止体として封止樹脂53を有する場合について説明した。しかし、封止樹脂53は、例えば発光装置10と同様に、レンズ形状を有していてもよい。例えば、封止樹脂53がレンズ13と同様の外形を有する場合であっても、高品質かつ高寿命なレンズを有する発光装置50となる。
【0107】
また、本実施例においては、搭載基板51が凹部51Rを有し、発光素子12が凹部51R内に搭載される場合について説明した。しかし、搭載基板51は凹部51Rを有していなくてもよい。例えば、搭載基板51は平板形状を有していてもよく、発光素子12は搭載基板51の主面(平坦面)上に搭載されていてもよい。
【0108】
なお、レンズ機能を有さない封止樹脂の場合、搭載基板51のように凹部51R内に発光素子12を搭載してその凹部51R内を封止用領域として確定しておくことで、例えば金型等を用いることなく容易にかつ安定して封止樹脂53を形成することができる。
【0109】
また、本実施例においては、発光装置50が発光素子12を有する場合について説明したが、発光素子12の構成はこれに限定されない。例えば、発光装置50は、発光装置40のように、複数の発光セグメント41Aを有する発光素子41を有していてもよい。この場合、封止樹脂53は、当該発光セグメント41Aの全体を一体的に封止していてもよく、また、発光セグメント41Aの各々を個別に封止する封止セグメントを有していてもよい。
【0110】
また、本実施例においては、封止樹脂53の表面領域53Aが外部露出面S1に凹凸P1を有し、かつ内部領域53Bとの界面S2に凹凸P2を有する場合について説明した。しかし、表面領域53Aは、外部露出面S1に凹凸P1を含んでいればよい。なお、表面領域53Aと内部領域53Bとの界面S2に凹凸P2を有することで、表面領域53Aによる封止樹脂53の応力緩和効果が増大又は安定し、高寿命化を図ることができる。
【0111】
上記したように、本実施例においては、発光装置50は、搭載基板51と、搭載基板51上に搭載された発光素子12と、発光素子12を埋設するように搭載基板51上に形成された樹脂成形体からなり、互いに異なる硬度の表面領域53A及び内部領域53Bを有し、当該表面領域53Aの外部露出面S1に複数の凹凸P1を含む波状構造を有する封止樹脂53と、を有する。従って、封止樹脂53の劣化が抑制され、高品質かつ高寿命な発光装置50を提供することができる。