特許第6971721号(P6971721)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971721
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】冷却水路系の制御方法
(51)【国際特許分類】
   F01P 7/14 20060101AFI20211111BHJP
   F01P 7/16 20060101ALI20211111BHJP
   F01P 11/18 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   F01P7/14 J
   F01P7/16 501
   F01P7/16 504A
   F01P11/18 B
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-168156(P2017-168156)
(22)【出願日】2017年9月1日
(65)【公開番号】特開2019-44689(P2019-44689A)
(43)【公開日】2019年3月22日
【審査請求日】2020年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000144810
【氏名又は名称】株式会社山田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(72)【発明者】
【氏名】永井 淑仁
(72)【発明者】
【氏名】大関 哲史
【審査官】 櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−031910(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0169080(US,A1)
【文献】 特開2006−200393(JP,A)
【文献】 特開2013−108398(JP,A)
【文献】 特開2004−360460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01P 7/14
F01P 7/16
F01P 11/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却水が流れる、第1の冷却水路及び第2の冷却水路の少なくとも2つの水路を含む冷
却水路に、
エンジンと、このエンジンの動力によって駆動され前記冷却水を循環させる機械式のポンプと、少なくとも前記第1の冷却水路に流れる冷却水の流量を制御することができる第1のバルブと、前記冷却水とオイルまたは冷却水と空気の間において熱交換を行うことが可能な熱交換器と、この熱交換器に流れる前記冷却水の流量を制御する第2のバルブと、これらの第1のバルブ及び第2のバルブに接続され前記第1のバルブ及び前記第2のバルブを作動させる制御部と、が設けられ、
前記熱交換器、及び、前記第2のバルブは、前記第1の冷却水路上に配置され、
前記制御部は、前記第2のバルブを作動させる際に、予め前記第1のバルブを作動させて前記第1の冷却水路へ流れる前記冷却水の流量を所定の流量未満としてから、前記第2のバルブを作動させることを特徴とする冷却水路系の制御方法。
【請求項2】
前記第1のバルブは、前記第1の冷却水路と前記第2の冷却水路とが分岐する部位又は合流する部位に設けられ、
前記第1の冷却水路は、少なくとも一部が並列に配置され、
並列に配置された前記第1の冷却水路の一方に前記熱交換器が配置されていると共に、他方に前記第2のバルブが配置されていることを特徴とする請求項1記載の冷却水路系の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンに冷却水を循環させてエンジンを冷却する、冷却水路系の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの車両において、車両に搭載されたエンジンは、冷却水によって冷却される。冷却水路を循環する冷却水は、エンジンから受けた熱によってオイルウォーマ内を流れるオイルと熱交換を行ったり、ラジエータを通過することにより冷却される。エンジンを冷却する従来技術として、特許文献1に開示される技術がある。
【0003】
特許文献1に示されるような、エンジン冷却装置は、冷却水路にエンジンと、エンジンを通過した冷却水によって温められるヒータコアと、このヒータコアを通過する冷却水を遮断することのできる電磁弁と、冷却水路内の冷却水を循環させる電動ポンプと、これらの電動ポンプ及び電磁弁を制御する制御部と、を備えている。
【0004】
制御部は、電動ポンプの出力を弱めた状態で電磁弁を作動させる。冷却水の流量が多い状態で電磁弁を作動させた場合には、電磁弁に大きな負荷が加わる。電動ポンプの出力を弱めて冷却水の流量を少なくした状態で電磁弁を作動させるため、電磁弁に加わる負荷を軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017−31910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されたエンジン冷却装置によれば、電磁弁を作動させる際には、電動ポンプの出力が低下している。電動ポンプの出力が低下している間は、冷却水の温度が急激に上昇する虞がある。一方、電動ポンプの出力を低下させずに電磁弁を作動させると、電磁弁に大きな負荷が加わる。
【0007】
本発明は、ポンプの出力を低下させなくても、弁に加わる負担を軽減できる技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1による発明によれば、冷却水が流れる、第1の冷却水路及び第2の冷却水路の
少なくとも2つの水路を含む冷却水路に、
エンジンと、このエンジンの動力によって駆動され前記冷却水を循環させる機械式のポンプと、少なくとも前記第1の冷却水路に流れる冷却水の流量を制御することができる第1のバルブと、前記冷却水とオイルまたは冷却水と空気の間において熱交換を行うことが可能な熱交換器と、この熱交換器に流れる前記冷却水の流量を制御する第2のバルブと、これらの第1のバルブ及び第2のバルブに接続され前記第1のバルブ及び前記第2のバルブを作動させる制御部と、が設けられ、
前記熱交換器、及び、前記第2のバルブは、前記第1の冷却水路上に配置され、
前記制御部は、前記第2のバルブを作動させる際に、予め前記第1のバルブを作動させて前記第1の冷却水路へ流れる前記冷却水の流量を所定の流量未満としてから、前記第2のバルブを作動させることを特徴とする冷却水路系の制御方法が提供される。
【0009】
好ましくは、前記第1のバルブは、前記第1の冷却水路と前記第2の冷却水路とが分岐する部位又は合流する部位に設けられ、
前記第1の冷却水路は、少なくとも一部が並列に配置され、
並列に配置された前記第1の冷却水路の一方に前記熱交換器が配置されていると共に、他方に前記第2のバルブが配置されている。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、制御部は、予め第1のバルブを作動させて第1の冷却水路へ流れる冷却水の流量を所定の流量未満としてから、第2のバルブを作動させる。冷却水の流量が所定の流量未満であるため、加わる負荷が小さい状態で第2のバルブを作動させることができる。第1の冷却水路を閉めて減らした分の冷却水は、第2の冷却水路等へ流れる。そのため、ポンプの出力を低下させる必要がない。本発明によれば、ポンプの出力を低下させることなく、弁に加わる負担を軽減できる技術を提供することができる。
【0011】
加えて、第1のバルブを用いて第1の冷却水路に流れる冷却水の流量を制御する。このため、冷却水路に冷却水を循環させるポンプは、機械式のポンプ等安価なポンプを採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例1による冷却水路系のブロック図である。
図2】本発明の実施例2による冷却水路系のブロック図である。
図3】本発明の実施例3による冷却水路系のブロック図である。
図4】本発明の実施例4による冷却水路系のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
<実施例1>
【0016】
図1を参照する。図1には、簡便な構成の冷却水路系10が示されている。冷却水路系10は、例えば、車両に採用される。冷却水路系10は、冷却水を循環させる冷却水路20上に、冷却水によって冷却されるエンジン12と、冷却水を循環させるポンプ13と、冷却水の温度を検知する水温センサ14と、エンジン12を通過した冷却水を2つの流路に分配可能な第1のバルブ15と、冷却水及び内部を流れる媒体の間において熱交換を行うことが可能な熱交換器16と、この熱交換器16に流れる冷却水の流量を制御する第2のバルブ17と、これらの第1のバルブ15及び第2のバルブ17に接続されると共にこれらの第1のバルブ15及び第2のバルブ17を作動させる制御部18と、が設けられてなる。
【0017】
冷却水路20は、ポンプ13からエンジン12までを繋いでいるポンプ−エンジン接続部21と、エンジン12から第1のバルブ15までを繋いでいるエンジン−第1のバルブ接続部22と、第1のバルブ15から共に延び第1のバルブ15によって冷却水の流量が制御される第1の冷却水路23及び第2の冷却水路24と、を有する。
【0018】
第1の冷却水路23は、2つの流路が並列に配置されてなる。一方は、熱交換器16が配置されたメイン流路23aである。他方は、メイン流路23aを迂回し第2のバルブ17が配置されたバイパス流路23bである。メイン流路23a、及び、バイパス流路23bは、共に第2の冷却水路24に合流する。
【0019】
エンジン12は、イグニッションスイッチ12aを操作することにより作動する。即ち、イグニッションスイッチ12aは、エンジン12の作動・停止を切り替えるためのスイッチである。イグニッションスイッチ12aの操作情報は、電気信号として制御部18に伝えられる。
【0020】
ポンプ13は、例えば、エンジン12の動力によって駆動される機械式のウォーターポンプである。なお、ポンプ13には、電動式のウォーターポンプを採用することもできる。しかし、冷却水路系10の部品コストの観点から、ポンプ13は、機械式であることが好ましい。
【0021】
水温センサ14は、例えば、ポンプ13の近傍に設けられる。水温センサ14は、ポンプ13を通過する冷却水の温度を検知することができる。
【0022】
第1のバルブ15は、制御部18からの電気信号に基づいて作動する電動式のバルブである。第1のバルブ15は、第1の冷却水路23に流れる冷却水の流量を制御することができる。エンジン12を通過した冷却水のうち、第1の冷却水路23に流れない冷却水は、第2の冷却水路24に流れる。第1のバルブ15は、第1の冷却水路23及び第2の冷却水路24に流れる冷却水の比率を調整可能なバルブということもできる。
【0023】
なお、第1のバルブ15は、第1の冷却水路23、又は、第2の冷却水路24への流路の切替を行うバルブであってもよい。この場合、第1の冷却水路23へ冷却水が流れている際には、第2の冷却水路24へは冷却水が流れない。また、第2の冷却水路24へ冷却水が流れている際には、第1の冷却水路23へは冷却水が流れない。
【0024】
また、第1のバルブ15は、複数のバルブによって構成されてもよい。例えば、第1の冷却水路23の開度を調節するバルブと、第2の冷却水路の開度を調節するバルブと、から構成されてもよい。この場合、1つ1つのバルブを安価にすることができると共に、各流路に流れる冷却水の流量を細かく制御することができる。
【0025】
熱交換器16は、例えば、オイルウォーマである。オイルウォーマは、エンジン12によって温められた冷却水によって、オイルを温める装置である。また、オイルウォーマは、冷却水の温度よりオイルの温度が高くなった場合には、冷却水によってオイルを冷却することもでき、いわゆるオイルクーラーとしての機能を持つことができる。即ち、熱交換器16は、冷却水とオイルの間で熱の授受を行う。その他にも、熱交換器16は冷却水および/またはオイルと空気や排気ガス等の気体との間で熱の授受を行うヒーターコアも熱交換器に含まれる。本明細書では、適宜「熱交換器16」を「オイルウォーマ16」という。
【0026】
オイルウォーマ16は、オイルの温度を検知するオイル温度センサ16aを有している。オイル温度センサ16aは、制御部18に接続されている。即ち、制御部18は、オイル温度センサ16aの検出したオイルの温度を電気信号として受け取る。
【0027】
なお、オイルウォーマ16内を流れるオイルは、エンジン12の潤滑油である。オイルウォーマ16及びエンジン12は、冷却水路20とは別のオイル流路によっても接続されている。オイルは、オイル流路を循環している。
【0028】
第2のバルブ17は、例えば、ソレノイドバルブである。第2のバルブ17は、制御部18からの電気信号に基づいてバイパス流路23bの開閉を切り替える。バイパス流路23bが開状態であると、第1の冷却水路23を流れる冷却水は、メイン流路23aとバイパス流路23bの両方に流れる。このとき冷却水は、オイルウォーマ16の存在により流路抵抗が発生するメイン流路23aよりも流路抵抗の少ないバイパス流路23bに流れやすくなる。バイパス流路23bが閉状態であると、第1の冷却水路23を流れる冷却水は、全てがメイン流路23aに流れる。すなわち、第2のバルブ17の開閉の切り替えにより、オイルウォーマ16が存在するメイン流路23aに流す冷却水の量を大きく変化させることができる。第2のバルブ17は、例えば、通電されていない状態において開状態にある。
【0029】
なお、第2のバルブ17は、ソレノイドバルブ以外のバルブであっても採用することができる。加えて、第2のバルブ17は、流路の開閉を切り替えるものに限られず、流路の開度を調節するものであってもよい。開度を調節する第2のバルブは、メイン流路23aを通過する冷却水の流量をより細かく制御することができる。
【0030】
加えて、第2のバルブ17は、通電されていない状態において閉状態にあるバルブを採用することもできる。
【0031】
以上に説明した冷却水路系の作用の一例について説明する。
【0032】
イグニッションスイッチ12aをオンにすることにより、エンジン12が作動する。エンジン12の始動直後においては、冷却水の温度、及び、オイルウォーマ16内のオイルの温度は低い。エンジン12が始動ししばらくすると、エンジン12の熱によって徐々に冷却水の温度が上昇する。すると、制御部18は、第1の冷却水路23に冷却水が流れるよう、第1のバルブ15を制御する。このとき、第2のバルブ17は、閉じられている。早急にオイルを温めるために、第1の冷却水路23に流れる冷却水の全てをオイルウォーマ16に流す。
【0033】
しばらくすると、オイルが十分に温められる。オイルが十分に温まった後は、流路抵抗の大きいオイルウォーマ16に全ての冷却水を流す必要がなくなる。一方、オイルの温度を一定に保つために、一定量の冷却水をオイルウォーマ16に流すことが好ましい。このため、第2のバルブ17を開放する必要がある。
【0034】
制御部18は、第2のバルブ17を作動させるのに先だって第1のバルブ15を作動させる。第1のバルブ15を作動させることにより、第1の冷却水路23を閉じる。これにより、冷却水は、第1の冷却水路23を流れなくなる。第1の冷却水路23に冷却水が流れていない状態で、制御部18は、第2のバルブ17を作動させる。第2のバルブ17が作動することによりバイパス流路23bが開放される。
【0035】
なお、制御部18は、第1のバルブ15を制御する際に、第1の冷却水路23を完全に閉じなくてもよい。第2のバルブ17を小さな力でも作動させることができる程度の冷却水の流量まで下げることができればよい。具体的には、全開放時の流量と比較して20%以下、望ましくは10%以下の流量となるように第1のバルブを制御すればよい。
【0036】
バイパス流路23bが開放されたら、制御部18は、第1の冷却水路23を開放する。冷却水は、メイン流路23a、及び、バイパス流路23bの両方を流れる。
【0037】
例えば、エンジン12を高回転域で継続して使用すると、エンジンが高温となる。高温となったエンジン12を循環するオイルは、冷却水よりも高温になることがある。このような場合には、バイパス流路23bに逃がしていた冷却水を再びオイルウォーマ16のみに流し、冷却水よりも高温になったオイルを冷却する必要がある。
【0038】
制御部18は、第2のバルブ17を作動させるのに先だって第1のバルブ15を作動させる。第1のバルブ15を作動させることにより、第1の冷却水路23を閉じる。これにより、冷却水は、第1の冷却水路23を流れなくなる。第1の冷却水路23に冷却水が流れていない状態で、制御部18は、第2のバルブ17を作動させる。第2のバルブ17が作動することによりバイパス流路23bが閉鎖される。
【0039】
バイパス流路23bが閉鎖されたら、制御部18は、第1の冷却水路23を開放する。冷却水は、メイン流路23aのみを流れる。オイルウォーマ16を流れる冷却水の流量を増加させ、オイルの温度を早急に低下させる。
【0040】
以上に説明した本発明は、以下の効果を奏する。
【0041】
制御部18は、予め第1のバルブ15を作動させて第1の冷却水路23へ流れる冷却水の流量を減らしてから、第2のバルブ17を作動させる。減らした分の冷却水は、第2の冷却水路24等へ流れる。本発明によれば、冷却水の必要な流量を確保しつつ、第2のバルブ17に加わる負荷を軽減できる技術を提供することができる。
【0042】
加えて、第1のバルブ15を用いて第1の冷却水路23に流れる冷却水の流量を制御する。ポンプの出力自体は変える必要がないため、冷却水路20に冷却水を循環させるポンプ13は、機械式のポンプ等安価なポンプを採用することができる。換言すれば、安価な機械式のポンプを用いた場合であっても、第2のバルブ17を作動させる際に第2のバルブ17に加わりうる負荷を軽減することができる。
<実施例2>
【0043】
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。図2には、実施例2による冷却水路系10Aが示されている。
【0044】
冷却水路系10Aは、第2の冷却水路24に冷却水を冷却するラジエータ19が設けられている。さらに、第1のバルブ15Aから第3の冷却水路25Aが延びると共に、この第3の冷却水路25A上には、車室内を温めるためのヒータコア31Aが設けられている。
【0045】
ラジエータ19は、走行風やファンからの風を当てることにより、内部に流される冷却水の温度を低下させるものである。
【0046】
ヒータコア31Aは、内部にエンジン12によって温められた冷却水が流れている。ヒータコア31Aに向かってファンからの風を当てることにより、冷却水の熱によって風が温められる。この風を車室内に導くことにより、車室内を温めることができる。
【0047】
その他の基本的な構成については、実施例1と共通する。実施例1と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
【0048】
実施例2による冷却水路系10Aの作用について、実施例1による冷却水路系10(図1参照)と異なる部分を説明する。
【0049】
例えば、運転者(操作者)は、エンジン12を停止させる際にイグニッションスイッチ12aを押す。制御部18は、イグニッションスイッチ12aの操作情報に基づき、第1〜第3の冷却水路23,24,25Aの全てに冷却水を流すことができるよう、第1のバルブ15を作動させる。
【0050】
停止しているエンジン12を作動させる際には、運転者は、イグニッションスイッチ12aを押す。制御部18は、イグニッションスイッチ12aの操作情報に基づき、第1〜第3の冷却水路23,24,25Aの全てに冷却水が流れないよう、第1のバルブ15を作動させる。
【0051】
エンジン12が作動し、冷却水が所定の温度まで温まったところで、制御部18は、第1のバルブ15を作動させて冷却水がオイルウォーマ16に流れるようにする。
【0052】
以上に説明した実施例2による冷却水路系10Aも本発明所定の効果を奏する。さらに、実施例2による冷却水路系10Aは、以下の効果を奏する。
【0053】
制御部18は、エンジン12の停止操作が行われた際には、第1〜第3の冷却水路23,24,25Aの全てに冷却水を流すことができるよう、第1のバルブ15Aを作動させる。即ち、制御部18は、エンジン12の停止に先立って、冷却水路20Aに冷却水が流れる状態とする。エンジン12の停止中に外部からの衝撃等により、第1のバルブ15が作動しなくなることが考えられる。このような場合であっても、冷却水路20Aが開放した状態とされているため、冷却水路20Aに冷却水は流れる。このため、エンジン12の停止中に第1のバルブ15Aが作動しなくなった場合であっても、エンジン12を再始動させることができる。
【0054】
特に、エンジン12が再始動した際に、冷却水は、ラジエータ19を流れる。第1のバルブ15が作動しなかった場合であっても冷却水を冷却することができる。冷却水を冷却することにより、エンジン12も冷却することができ、エンジン12の保護に資する。
<実施例3>
【0055】
次に、本発明の実施例3を図面に基づいて説明する。図3には、実施例3による冷却水路系10Bが示されている。
【0056】
冷却水路系10Bは、冷却水路20Bを構成する第1の冷却水路23Bが並列に分岐している。第1の冷却水路23Bは、オイルウォーマ16が設けられたオイルウォーマ側流路23cと、ヒータコア16Bが設けられたヒータコア側流路23dと、からなる。
【0057】
オイルウォーマ側流路23cには、第2のバルブ17、及び、オイルウォーマ16が冷却水の流れ方向を基準としてこの順に直列に設けられている。
【0058】
なお、冷却水の流れ方向を基準として、オイルウォーマ16、及び、第2のバルブ17は、図3に記載の順番とは逆となるように直列に設けられてもよい。
【0059】
ヒータコア側流路23dには、第2のバルブ17B、及び、ヒータコア16B(熱交換器16B)が冷却水の流れ方向を基準としてこの順に直列に設けられている。
【0060】
なお、冷却水の流れ方向を基準として、ヒータコア16B、及び、第2のバルブ17Bは、図3に記載の順番とは逆となるように直列に設けられてもよい。
【0061】
ヒータコア16Bは、図2に示されたヒータコア31Aと機能は同じである。ヒータコア16Bは、流れる冷却水の流量が第2のバルブ17Bによって制御される点においてヒータコア31Aとは異なる。ヒータコア16Bは、第1の冷却水路23B上に配置された熱交換器ということができる。
【0062】
2つの第2のバルブ17、17Bは、それぞれ独立して制御部18に制御される。第2のバルブ17を開状態にすると、冷却水をオイルウォーマ16に流すことができる。第2のバルブ17を閉状態にすると、冷却水はオイルウォーマ16に流れない。同様に、第2のバルブ17Bを開状態にすると、冷却水をヒータコア16Bに流すことができる。第2のバルブ17Bを閉状態にすると、冷却水はヒータコア16Bに流れない。
【0063】
これらの第2のバルブ17、17Bの開閉を行う際は、制御部18は、第2のバルブ17、17Bの開閉に先立って第1のバルブ15を作動させる。第1のバルブ15を作動させて、第1の冷却水路23Bを通過する冷却水の流量を第2のバルブ17、17Bを作動させることができる程度に減少させる。どちらか一方の第2のバルブ17、17Bを操作する場合であっても、制御部18は、第2のバルブ17、17Bの作動に先立って、第1のバルブ15を作動させ冷却水の流量を減らす。
【0064】
その他の基本的な構成・作用については、実施例1及び/又は実施例2と共通する。実施例1及び/又は実施例2と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
【0065】
以上に説明した実施例3による冷却水路系10Bも本発明所定の効果を奏する。
<実施例4>
【0066】
次に、本発明の実施例4を図面に基づいて説明する。図4には、実施例4による冷却水路系10Cが示されている。
【0067】
冷却水路系10Cは、第1のバルブ15Cがポンプ13の下流側に設けられている。
【0068】
冷却水路20Cは、第1のバルブ15Cからポンプ13までを繋ぐ第1のバルブ−ポンプ接続部26Cを有している。
【0069】
第3の冷却水路20Cは、ヒータコア31Cへの冷却水の流量を制御する第3のバルブ32Cが設けられている。第3のバルブ32Cは、制御部18から送られる電気信号に基づいてし、第3の冷却水路20Cの開閉を行う。
【0070】
その他の基本的な構成・作用については、実施例1、実施例2及び/又は実施例3と共通する。実施例1、実施例2及び/又は実施例3と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
【0071】
以上に説明した実施例4による冷却水路系10Cも本発明所定の効果を奏する。
【0072】
尚、本発明による冷却水路系は、図2に示した熱交換器16にヒータコアを採用することもできる。このとき、第3の冷却水路25Aにオイルウォーマを設けてもよい。第1の冷却水路23に配置される熱交換器は、オイルウォーマやヒータコアに限られない。
【0073】
加えて、各実施例を適宜組み合わせることもできる。例えば図4に示した第1のバルブ15Cがポンプ13の下流側に配置された冷却水路系10Cに、図3に示したような2種類の熱交換器17、17B及び2種類の第2のバルブ16、16Bを設けてもよい。このとき、熱交換器17、17B及び第2のバルブ16、16Bは、冷却水の流れを基準としてどちらを上流側に配置してもよい。さらに、図3に示した冷却水路系10Bにおいて、オイルウォーマ側流路23cをさらに分岐させ、オイルウォーマ16及び第2のバルブ17を並列に配置することもできる。ヒータコア16B及び第2のバルブ17Bについても同様である。
【0074】
本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明の冷却水路系の制御方法は、車両に好適である。
【符号の説明】
【0076】
10、10A、10B、10C…冷却水路系
12…エンジン
12a…イグニッションスイッチ
13…ポンプ
15、15A、15C…第1のバルブ
16…オイルウォーマ(熱交換器)
16B…ヒータコア(熱交換器)
17、17B…第2のバルブ
18…制御部
19…ラジエータ
20、20A、20B、20C…冷却水路
23…第1の冷却水路
24…第2の冷却水路
図1
図2
図3
図4