特許第6971733号(P6971733)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6971733情報処理装置およびその制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971733
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】情報処理装置およびその制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/445 20180101AFI20211111BHJP
【FI】
   G06F9/445
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-176146(P2017-176146)
(22)【出願日】2017年9月13日
(65)【公開番号】特開2019-53447(P2019-53447A)
(43)【公開日】2019年4月4日
【審査請求日】2020年9月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】木下 雄一
【審査官】 中村 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−174348(JP,A)
【文献】 特開2016−177761(JP,A)
【文献】 特表2008−527530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00−8/38
G06F 8/60−8/77
G06F 9/44−9/445
G06F 9/451
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツに対する出力処理を実行するための第1のアプリケーションプログラムおよび前記コンテンツを外部装置から取り込む処理を実行するための第2のアプリケーションプログラムを有する情報処理装置であって、
前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求を行う第1の要求手段と、
前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して、前記第2のアプリケーションプログラムを起動する第1の起動手段と、
前記起動された第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置と通信して前記コンテンツを前記外部装置から取り込む処理を実行する取込処理手段と、
前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記取り込まれたコンテンツに関する情報を生成する生成手段と、
前記生成された情報を前記第1アプリケーションプログラムから利用可能にして記憶媒体に保存する保存手段と、
前記コンテンツが前記外部装置から取り込まれた後、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行う第2の要求手段と、
前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して前記第1のアプリケーションプログラムを起動する第2の起動手段と、
前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置から取り込まれたコンテンツに対して出力処理を実行する出力処理手段を備え、
前記取込処理手段により少なくとも1つのコンテンツを取り込む処理が実行されれば、前記第2の要求手段は、前記起動要求を行うことが可能になり、前記出力処理手段は、前記外部装置から取り込まれたコンテンツを前記保存された情報に基づいて取得して出力処理を実行し、前記第1のアプリケーションプログラムを起動している間、前記取込処理手段は、残りのコンテンツを前記外部装置から取り込む処理を実行し、
前記残りのコンテンツの取込処理が終われば、通知を行うように制御する通知制御手段をさらに備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
コンテンツに対する出力処理を実行するための第1のアプリケーションプログラムおよび前記コンテンツを外部装置から取り込む処理を実行するための第2のアプリケーションプログラムを有する情報処理装置であって、
前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求を行う第1の要求手段と、
前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して、前記第2のアプリケーションプログラムを起動する第1の起動手段と、
前記起動された第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置と通信して前記コンテンツを前記外部装置から取り込む処理を実行する取込処理手段と、
前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記取り込まれたコンテンツに関する情報を生成する生成手段と、
前記生成された情報を前記第1アプリケーションプログラムから利用可能にして記憶媒体に保存する保存手段と、
前記コンテンツが前記外部装置から取り込まれた後、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行う第2の要求手段と、
前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して前記第1のアプリケーションプログラムを起動する第2の起動手段と、
前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置から取り込まれたコンテンツに対して出力処理を実行する出力処理手段を備え、
前記取込処理手段により少なくとも1つのコンテンツを取り込む処理が実行されれば、前記第2の要求手段は、前記起動要求を行うことが可能になり、前記出力処理手段は、前記外部装置から取り込まれたコンテンツを前記保存された情報に基づいて取得して出力処理を実行し、前記第1のアプリケーションプログラムを起動している間、前記取込処理手段は、残りのコンテンツを前記外部装置から取り込む処理を実行し、
前記残りのコンテンツの取込処理が終われば、前記外部装置との通信を切断するように制御する通信制御手段をさらに備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記第1および前記第2の起動手段は、第2のアプリケーションプログラムの画面および前記第1のアプリケーションプログラムの画面それぞれをフォアグラウンドに表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1の要求手段により前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求が行われるとき、前記第1のアプリケーションプログラムに関する識別子も発行され、
前記第2の起動手段は、前記識別子に基づき、前記第1のアプリケーションプログラムを起動することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記識別子は前記第1のアプリケーションプログラムの状態を特定することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記コンテンツが前記外部装置から取り込まれた後、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行うか否かを、ユーザの操作に応答して選択する選択手段をさらに備え、
前記第2の要求手段は、前記選択の結果にしたがって、前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンテンツに対する出力処理を実行するための第1のアプリケーションプログラムおよび前記コンテンツを外部装置から取り込む処理を実行するための第2のアプリケーションプログラムを有する情報処理装置の制御方法であって、
前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求を行うステップと、
前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して、前記第2のアプリケーションプログラムを起動するステップと、
前記起動された第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置と通信して前記コンテンツを前記外部装置から取り込む処理を実行するステップと、
前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記取り込まれたコンテンツに関する情報を生成するステップと、
前記生成された情報を前記第1アプリケーションプログラムから利用可能にして記憶媒体に保存するステップと、
前記コンテンツが前記外部装置から取り込まれた後、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行うステップと、
前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して前記第1のアプリケーションプログラムを起動するステップと、
前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置から取り込まれたコンテンツに対して出力処理を実行するステップを備え、
少なくとも1つの前記コンテンツを取り込む処理が実行されれば、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行うことが可能になり、前記外部装置から取り込まれたコンテンツを前記保存された情報に基づいて取得して出力処理が実行され、前記第1のアプリケーションプログラムを起動している間、残りの前記コンテンツを前記外部装置から取り込む処理が実行され、
前記残りのコンテンツの取込処理が終われば、通知を行うように制御するステップをさらに備えることを特徴とする制御方法。
【請求項8】
コンテンツに対する出力処理を実行するための第1のアプリケーションプログラムおよび前記コンテンツを外部装置から取り込む処理を実行するための第2のアプリケーションプログラムを有する情報処理装置の制御方法であって、
前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求を行うステップと、
前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して、前記第2のアプリケーションプログラムを起動するステップと、
前記起動された第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置と通信して前記コンテンツを前記外部装置から取り込む処理を実行するステップと、
前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記取り込まれたコンテンツに関する情報を生成するステップと、
前記生成された情報を前記第1アプリケーションプログラムから利用可能にして記憶媒体に保存するステップと、
前記コンテンツが前記外部装置から取り込まれた後、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行うステップと、
前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して前記第1のアプリケーションプログラムを起動するステップと、
前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置から取り込まれたコンテンツに対して出力処理を実行するステップを備え、
少なくとも1つの前記コンテンツを取り込む処理が実行されれば、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行うことが可能になり、前記外部装置から取り込まれたコンテンツを前記保存された情報に基づいて取得して出力処理が実行され、前記第1のアプリケーションプログラムを起動している間、残りの前記コンテンツを前記外部装置から取り込む処理が実行され、
前記残りのコンテンツの取込処理が終われば、前記外部装置との通信を切断するように制御するステップをさらに備えることを特徴とする制御方法。
【請求項9】
コンピュータを請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるプログラム。
【請求項10】
コンピュータを請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるプログラムをコンピュータ読み出し可能に記憶した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、複数のアプリケーションを用いて処理を行うために用いて好適な情報処理装置、その制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンなどの情報処理装置は、OSや複数のアプリケーションをインストールし、各アプリケーションを用いて動作することで、さまざまな機能を実現することができる。例えば、カメラ接続用アプリケーションを用いてカメラと接続し、画像の取り込みを行ったり、画像編集用アプリケーションを用いて画像の編集を行ったりすることができる。そして、これらの複数のアプリケーションを連携させて使用する機能が知られている。
【0003】
例えば、連携元のアプリケーションがMFPにスキャン処理を実行させて取得したデータを、オペレーティングシステムを介して連携先のアプリケーションへ送信することで、複数のアプリケーション間でデータを共有することが開示されている。(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−212348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、情報処理装置において、カメラからの画像の取込処理を実行するための第1のアプリケーションと、画像の編集処理を実行するための第2のアプリケーションとを用いてカメラの画像に対して編集処理することがある。このとき、第1のアプリケーションを用いてカメラから大量の画像を取り込む場合、すべての画像の取り込みが完了するまでに時間がかかる。よって、第2のアプリケーションを用いてそれらの編集処理を開始するまでに、長時間、待たなければならないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本願に係る発明の1つは、コンテンツに対する出力処理を実行するための第1のアプリケーションプログラムおよび前記コンテンツを外部装置から取り込む処理を実行するための第2のアプリケーションプログラムを有する情報処理装置であって、前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求を行う第1の要求手段と、前記第2のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して、前記第2のアプリケーションプログラムを起動する第1の起動手段と、前記起動された第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置と通信して前記コンテンツを前記外部装置から取り込む処理を実行する取込処理手段と、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって、前記取り込まれたコンテンツに関する情報を生成する生成手段と、前記生成された情報を前記第1のアプリケーションプログラムから利用可能にして記憶媒体に保存する保存手段と、前記コンテンツが前記外部装置から取り込まれた後、前記第2のアプリケーションプログラムにしたがって前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求を行う第2の要求手段と、前記第1のアプリケーションプログラムの起動要求に応答して前記第1のアプリケーションプログラムを起動する第2の起動手段と、前記第1のアプリケーションプログラムにしたがって、前記外部装置から取り込まれたコンテンツに対して出力処理を実行する出力処理手段を備え、前記取込処理手段により少なくとも1つのコンテンツを取り込む処理が実行されれば、前記第2の要求手段は、前記起動要求を行うことが可能になり、前記出力処理手段は、前記外部装置から取り込まれたコンテンツを前記保存された情報に基づいて取得して出力処理を実行し、前記第1のアプリケーションプログラムを起動している間、前記取込処理手段は、残りのコンテンツを前記外部装置から取り込む処理を実行し、前記残りのコンテンツの取込処理が終われば、通知を行うように制御する通知制御手段をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、情報処理装置において、複数のアプリケーションを用いて連続して処理を行う場合に、第1のアプリケーションを用いた処理が完了する前に第2のアプリケーションの処理を開始することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態における通信機器を含むネットワークの構成例を説明するための図である。
図2】本発明の実施形態における通信機器のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態における通信機器のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】本発明の実施形態における撮像装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5】本発明の実施形態における通信機器の処理手順を説明するためのシーケンス図である。
図6】本発明の実施形態におけるWrite−appの表示画面の例を示す図である。
図7】本発明の実施形態におけるRead−appの表示画面の例を示す図である。
図8】本発明の実施形態における通信機器の処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態では、ユーザが情報処理装置である通信機器(スマートフォン)を操作して画像編集アプリケーション(プログラム)を起動させて、データ取り込み用アプリケーション(プログラム)を起動させる例について説明する。なお、本実施形態におけるアプリケーションの「起動」として、未起動のアプリケーションを起動させる場合と、バックグラウンドで起動中のアプリケーションをフォアグラウンドへ移動させる場合がある。
【0011】
(ネットワークの構成)
図1は、本実施形態に係る通信機器101を含むシステムの構成例を説明するための図である。
【0012】
図1に示すように、通信機器101は、データ取り込み用アプリケーションを用いて撮像装置102と接続し、ネットワーク103を介して撮像装置102から画像を取り込むことができる。なお、撮像装置102との接続に用いられる通信は、有線通信であっても無線通信であってもよい。
【0013】
(通信機器の構成)
図2は、本実施形態に係る通信機器101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0014】
図2において、CPU201は通信機器101全体の処理を制御する。ROM202には、CPU201が実行する各種制御プログラム、データ等が保存されている。RAM203は、CPU201のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域等を有する。HDD(ハードディスクドライブ)204は、OS(オペレーティングシステム)、各種アプリケーション、通信機器101内で実行される各制御プログラムやコンテンツ、データを格納する記憶媒体である。
【0015】
入力装置205は、電源のON/OFFを切り替えるためのボタンなど各種ボタンから構成されている。BMU(ビットムーブユニット)206は、例えば、メモリ間(例えば、VRAM207と他のメモリとの間)のデータ転送や、メモリと各I/Oデバイス(例えば、NETI/F209)との間のデータ転送を制御する。VRAM207には、表示装置211に表示するための画像データが描画される。VRAM207に描画された画像データは、所定の規定に従って表示装置211に転送され、これにより表示装置211に画像が表示される。また、表示装置211はタッチパネルを搭載しており、ユーザが表示装置211の表示面に触れることによって、その位置に表示されたアイコンに係る指示を入力する。NETI/F209は、撮像装置102等とネットワーク103を介して通信を行う。バス212は、アドレスバス、データバス及びコントロールバスを含む。
【0016】
図3は、本実施形態に係る通信機器101のソフトウェア構成例を示す図である。
通信機器101には、所定のOS301が搭載されており、データ取込みアプリケーション(以下、Write−app)302と、画像編集アプリケーション(以下、Read−app)303とがインストールされている。通信機器101のCPU201は、OS301を起動して、通信機器101が行う基本的な処理を行うとともに、インストールされているアプリケーションの連携処理およびデータをHDD204等に記録する処理を行う。また、通信機器101のCPU201は、Write−app302を起動して、例えば撮像装置102からNETI/F209を介して画像を取り込む処理を行う。また、通信機器101のCPU201は、Read−app303を起動して、取り込んだ画像に対して加工したり、画像の印刷を印刷装置に指示したり、画像をページにレイアウトする処理を行う。ここで、Write−app302は入力用アプリケーションであり、出力用アプリケーションであると言うこともできる。なお、通信機器101は複数のRead−app303をインストールすることが可能であり、本実施形態ではその中の1つを例にあげて説明する。
【0017】
(撮像装置の構成)
図4(a)は、本実施形態の外部装置の一例である撮像装置102の構成例を示すブロック図である。なお、ここでは外部装置の一例として撮像装置について述べるが、外部装置はこれに限られない。例えば外部装置は携帯型のメディアプレーヤや、いわゆるタブレットデバイス、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置であってもよい。
【0018】
制御部401は、入力された信号や、後述のプログラムに従って撮像装置102の各部を制御する。なお、制御部401が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。
【0019】
撮像部402は、例えば、光学レンズユニットと絞り・ズーム・フォーカスなど制御する光学系と、光学レンズユニットを経て導入された光(映像)を電気的な映像信号に変換するための撮像素子などで構成される。撮像素子としては、一般的には、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)が利用される。撮像部402は、制御部401に制御されることにより、撮像部402に含まれるレンズで結像された被写体光を、撮像素子により電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行いデジタルデータを画像データとして出力する。本実施形態の撮像装置102では、画像データは、DCF(Design Rule for Camera File system)の規格に従って、記録媒体410に記録される。
【0020】
不揮発性メモリ403は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部401で実行される後述のプログラム等が格納される。
【0021】
作業用メモリ404は、撮像部402で撮像された画像データを一時的に保持するバッファメモリや、表示部406の画像表示用メモリ、制御部401の作業領域等として使用される。
【0022】
操作部405は、ユーザが撮像装置102に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部405は例えば、ユーザが撮像装置102の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、撮影を指示するためのレリーズスイッチ、画像データの再生を指示するための再生ボタンを含む。さらに、後述の通信部411を介して外部機器との通信を開始するための専用の接続ボタンなどの操作部材を含む。また、後述する表示部406に形成されるタッチパネルも操作部405に含まれる。なお、レリーズスイッチは、SW1およびSW2を有する。レリーズスイッチが、いわゆる半押し状態となることにより、SW1がONとなる。これにより、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備を行うための指示を受け付ける。また、レリーズスイッチが、いわゆる全押し状態となることにより、SW2がONとなる。これにより、撮影を行うための指示を受け付ける。
【0023】
表示部406は、撮影の際のビューファインダー画像の表示、撮影した画像データの表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、表示部406は必ずしも撮像装置102が内蔵する必要はない。撮像装置102は内部又は外部の表示部406と接続することができ、表示部406の表示を制御する表示制御機能を少なくとも有していればよい。
【0024】
記録媒体410は、撮像部402から出力された画像データを記録することができる。記録媒体410は、撮像装置102に着脱可能なよう構成してもよいし、撮像装置102に内蔵されていてもよい。すなわち、撮像装置102は少なくとも記録媒体410にアクセスする手段を有していればよい。
【0025】
通信部411は、外部装置と接続するためのインターフェースである。本実施形態の撮像装置102は、通信部411を介して、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、撮像部402で生成した画像データを、通信部411を介して外部装置に送信することができる。また、撮像部402による撮像を通信部411を介して外部装置からコントロールすることができる。なお、本実施形態では、通信部411は外部装置とIEEE802.11の規格に従った、いわゆる無線LANで通信するためのインターフェースを含む。制御部401は、通信部411を制御することで外部装置との無線通信を実現する。
【0026】
近接無線通信部412は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するため変復調回路や通信コントローラから構成される。近接無線通信部412は、変調した無線信号をアンテナから出力し、またアンテナで受信した無線信号を復調することによりIEEE802.15の規格(いわゆるBluetooth(登録商標))に従った近距離無線通信を実現する。本実施形態においてBluetooth通信は、低消費電力であるBluetooth Low Energyのバージョン4.0(以下BLE)を採用する。このBLE通信は、無線LAN通信と比べて通信可能な範囲が狭い(つまり、通信可能な距離が短い)。また、BLE通信は、無線LAN通信と比べて通信速度が遅い。その一方で、BLE通信は、無線LAN通信と比べて消費電力が少ない。本実施形態の撮像装置102は、近接無線通信部412を介して、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、撮像部402による撮像を通信部411を介して外部装置からコントロールすることができる。ただし、通信速度が遅いため撮像部402で生成した画像データを送信することはしない。
【0027】
なお、本実施形態における撮像装置102の通信部411は、インフラストラクチャモードにおけるアクセスポイントとして動作するAPモードと、インフラストラクチャモードにおけるクライアントとして動作するCLモードとを有している。そして、通信部411をCLモードで動作させることにより、本実施形態における撮像装置102は、インフラストラクチャモードにおけるCL機器として動作することが可能である。撮像装置102がCL機器として動作する場合、周辺のAP機器に接続することで、AP機器が形成するネットワークに参加することが可能である。また、通信部411をAPモードで動作させることにより、本実施形態における撮像装置102は、APの一種ではあるが、より機能が限定された簡易的なAP(以下、簡易AP)として動作することも可能である。撮像装置102が簡易APとして動作すると、撮像装置102は自身でネットワークを形成する。撮像装置102の周辺の装置は、撮像装置102をAP機器と認識し、撮像装置102が形成したネットワークに参加することが可能となる。上記のように撮像装置102を動作させるためのプログラムは不揮発性メモリ403に保持されているものとする。
【0028】
なお、本実施形態における撮像装置102はAPの一種であるものの、CL機器から受信したデータをインターネットプロバイダなどに転送するゲートウェイ機能は有していない簡易APである。したがって、自機が形成したネットワークに参加している他の装置からデータを受信しても、それをインターネットなどのネットワークに転送することはしない。
【0029】
次に、撮像装置102の外観について説明する。図4(b)、図4(c)は撮像装置102の外観の一例を示す図である。レリーズスイッチ405aや再生ボタン405b、方向キー405c、タッチパネル405dは、前述の操作部405に含まれる操作部材である。また、表示部406には、撮像部402による撮像の結果得られた画像が表示される。また、本実施形態の撮像装置102は、カメラ筺体の側面に近接無線通信部412のアンテナ部分を有する。この近接無線通信部412同士を一定の距離に近づけることにより、他の機器と近接無線通信を確立することができる。これにより、ケーブル等を介さずに非接触で通信可能であると共に、ユーザの意図に沿って通信相手を限定することができる。
【0030】
(通信機器の処理手順)
次に、図5図7を参照しながら、本実施形態に係る通信機器101の処理手順について説明する。本実施形態では、まず通信機器101のCPU201がWrite−appを起動し、Write−appによる処理の途中でユーザの指示を受付けて、Read−appを起動させる処理について説明する。
【0031】
図5は、本実施形態において、通信機器101のCPU201がWrite−appを起動してからWrite−appにより外部装置から画像を取得する。そして、外部装置からの画像のダウンロード中にユーザ操作により、通信機器101のCPU201がRead−appを起動し、取得済みの画像に対してRead−appにより画像編集処理を行う処理手順を説明するためのシーケンス図である。なお、以下で説明する処理は通信機器101のCPU201がOS301、Write−app302やRead−app303を起動し、適宜、これらにしたがって動作し、各部を制御することにより実現される。
【0032】
図5は、本実施形態において、通信機器101のCPU201がWrite−appを起動してからRead−appを起動させて画像編集処理を行う処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【0033】
まず、ユーザの操作に応答して、通信機器101のCPU201がWrite−appを起動することにより処理を開始する。CPU201はWrite−appを起動すると、図6(a)に示すトップ画面610を表示装置211に表示させる。ユーザ操作により「カメラ内の画像一覧」ボタン611が押されたことを検出すると、CPU201は、図6(b)に示すカメラ内の画像一覧画面620を表示装置211に表示する。ここで、図6(b)において戻るアイコン623に対するユーザの押下操作が検知されると、CPU201はカメラ内の画像一覧機能の実行を中止し、トップ画面610の表示に切り替える。
【0034】
カメラ内の画像一覧画面620の表示では、通信機器101は、撮像装置102の記録媒体410に記録されている撮影済みの画像と対応するサムネイル画像を撮像装置102から受信して通信機器101のHDD204に保存する。そして、保存されたサムネイル画像をHDD204から読み出して表示装置211に表示する。ユーザは、Read−appで使用するために、一覧表示された複数のサムネイル画像621の中から所望のものを選択する。画像取り込みアイコン622に対するユーザの押下操作を受け付けると、CPU201は、選択されたサムネイル画像に関する情報を「保存予定画像リスト」として、Write−appから読み出し可能にしてRAM203に保存しておく。
【0035】
なお、通信機器101に複数のRead−appがインストールされている場合は、CPU201はWrite−appにしたがってWrite−appから起動要求を行うRead−appをユーザに選択させるアプリ選択ダイアログを表示装置211に表示する。CPU201は、ユーザに選択されたRead−appの種別をWrite−appから読み出し可能にしてRAM203にあらかじめ記憶しておく。
【0036】
そして、T501において、CPU201は、Write−appにより外部装置(撮像装置102)に対して保存予定画像リストに基づき、ユーザに選択されたサムネイル画像と対応する本画像データの取得要求を行う。そして、T502において、CPU201は、Write−appにより、撮像装置102からNETI/F209を介して本画像データを順に受信する。本画像データが撮像装置102から受信される度に、T503において、CPU201はWrite−appにしたがって本画像データの保存処理を行う。つまり、CPU201は、T502で受信された本画像データをHDD204に保存する。そして、新たに保存した本画像データに画像IDを発行する。本実施形態では、画像IDは保存先のファイルパスと対応付けられるコードとして説明するが、それ以外のものであってもよい。
【0037】
CPU201は、保存予定画像リストに含まれるすべての本画像データの取り込みが完了するまで、T502での画像の受信処理、T503での画像の保存処理および画像IDの発行処理を含む画像取り込み処理を繰り返し実行する。CPU201は、画像取り込み処理を繰り返している間はWrite−appにしたがって、図6(c)に示す保存進捗画面630を表示装置211に表示する。保存進捗画面630において、画像情報領域631には、画像取り込み処理を実行中の本画像データと対応するサムネイル画像と取り込み処理の進捗を示すプログレスバーが表示される。そして、画像情報領域631は、本画像データの取り込み処理が完了すると、次に取り込み処理が行われる本画像データのサムネイル画像の表示に切り替わる。画像情報領域632には、画像取り込み処理が完了し、HDD204に保存済みの本画像データと対応するサムネイル画像、ファイル名、取り込み済みを示すマークが表示される。画像情報領域633には、画像情報領域631と同様に画像取り込み処理を実行中の本画像データと対応するサムネイル画像と、ファイル名、取り込み処理中であることを示すマークが表示される。そして、画像情報領域633において、対応する本画像データの取り込み処理が完了すると、取り込み処理中であることを示すマークは取り込み済みを示すマークに更新される。そして、次の取り込み処理の対象の本画像データに関する情報が保存進捗画面630に追加して表示される。また、アイコン634は、Read−appの起動要求をユーザから受け付けるためのものである。アイコン634は、保存予定画像リストのうち少なくとも1つの本画像データがHDD204に保存されると、保存進捗画面630に表示される。また、ユーザは、「キャンセル」ボタン635を押すことで、画像取り込み処理の中断を指示することが可能である。
【0038】
T504において、CPU201は、Read−appの起動要求が行われたかどうかを判定する。すなわち、保存進捗画面630のアイコン634に対するユーザの押下操作を検知したかどうかを判定する。Read−appの起動要求が行われたと判定されれば、T505において、CPU201はWrite−appからのRead−appの起動要求をOS301に通知する。
【0039】
また、T506において、CPU201は、Write−appによる画像IDリストの生成処理を行う。具体的には、まず、Write−appにおいて、現時点でT503で保存済みの本画像データの画像IDを示す画像IDリストを生成し、OS301から読み出し可能にしてHDD204に記憶する。
【0040】
次に、T507おいて、CPU201は、OSからRead−appに対して起動要求を行う。このとき、CPU201は起動要求元のWrite−appのIDをOSを介して取得し、Read−appに通知する。また、T508において、CPU201は、Read−appにおいて、T506でWrite−appにより生成された画像IDリストをOSを介して受け取る。次に、T509において、CPU201は、Read−appにてWrite−appのIDの照合を行う。つまり、要求元のWrite−appのIDがHDD204に記憶されたWrite−appのIDと一致するか否かを判定する。なお、CPU201はRead−appにしたがって動作し、Read−appと連携可能なWrite−appのIDを、Read−appから読み出し可能にしてHDD204に予め記憶している。照合の結果、T507で取得された要求元のWrite−appのIDがHDD204に予め記憶されたIDと一致した場合は、CPU201は、Read−appを起動する。これによって、Write−appの画面がバックグラウンドに移動して非表示になり、Read−appの画面がフォアグラウンドに表示される。例えば、Read−appが未起動で、新たに起動された場合には、図7(a)に示すような画面が表示される。また、Read−appが起動済みで、バックグラウンドに存在していた場合はその状態と対応する図7(a)〜(d)の画面が表示される。
【0041】
T510において、CPU201は、Read−appにて、T508で取得した画像IDリストに基づいてT503で保存した本画像データをHDD204から読み出して取得する。そして、CPU201はRead−appにしたがい、ユーザに編集内容を指示させるための画面を表示装置211に表示させる。ユーザに編集内容を指示させるための画面としては、例えば図7(a)に示すような画面であり、ユーザが編集内容を選択すると、図7(b)〜図7(d)に示すような画面が表示される。このとき、T510において撮像装置102から取り込んだ画像だけでなく、既にそれ以外の方法で通信機器101により取得されていた画像も画像一覧に含まれて表示されることになる。よって、T510において撮像装置102から取り込んだ画像を他の画像と区別できるようにして画像を一覧表示するようにしてもよい。CPU201はRead−appにしたがって動作し、ユーザの操作に応答して、一覧表示された画像のうち所望の画像を選択し、編集処理を実行する。そして、T501において、CPU201はRead−appにしたがって、編集結果をHDD204に保存する。
【0042】
なお、Read−appが起動すると、Write−appはバックグラウンドに遷移するが、その後もCPU201はWrite−appにしたがって動作し、カメラとの接続を維持したまま、保存予定画像リストのうち残りの画像の取り込み処理を継続している。そして、T512において、CPU201は保存予定画像リストのすべての本画像データの取り込み処理が完了したかどうかを監視している。保存予定画像リストのすべての本画像データの取り込み処理が完了したと判定されれば、T506で生成された画像IDリストに含まれていない本画像データの画像IDについて、CPU201はT513において、画像IDリストの生成処理を実行する。具体的には、まず、CPU201はWrite−appにおいて、T506で画像IDリストを生成した後、言い換えれば、Read−appの起動処理をした後にHDD204に保存された本画像データの画像IDを示す画像IDリストを生成する。そして、画像IDリストをOSから読み出し可能にしてHDD204に記憶する。これにより、後述するT523においてRead−appは画像IDリストをOSを介して受け取ることができ、Read−appの処理に利用することができる。よって、画像IDリストはRead−appの処理に利用可能なようにHDD204にWrite−appにより記憶されているといえる。また、T514において、CPU201はWrite−appにしたがい、OS301に取り込み処理が完了したことを通知する。CPU201はOSにしたがい、T515において、残りの画像すべてを保存し終わったことをユーザに通知するよう通知制御する。具体的には、残りの画像の取込処理が終わったことを示すメッセージを表示装置211に表示する。T515において表示されるメッセージの一例を図7(e)に示す。メッセージ751はフォアグラウンドに表示される。なお、OSがRead−appにWrite−appによる取り込み処理が完了したことを通知し、OSの代わりにRead−appにしたがってメッセージ751が表示されるようにしてもよい。また、OSの代わりに、Write−appにしたがってメッセージ751が表示されるようにしてもよい。
【0043】
なお、本実施形態では、CPU201は、S514において取込処理の完了時に通知を行う場合について説明したが、取込処理の途中で、新たに取り込まれた画像の枚数をOS301を介してRead−appに通知するようにしてもよい。
【0044】
T516において、CPU201は、Read−appからWrite−appの呼び出し要求が行われたかどうかを判定する。例えば、メッセージ751の所定の領域をユーザがタップするといった操作を検知したかどうかを判定する。Read−appからWrite−appの呼び出し要求が行われたと判定されれば、T517において、CPU201はRead−appからのWrite−appの呼び出し要求をOSに通知する。また、CPU201はWrite−appにしたがって、外部装置との接続を切断する。
【0045】
なお、T516では、CPU201はRead−appで要求IDを発行し、T517ではCPU201は当該要求IDとRead−appからのWrite−appの呼び出し要求とを関連付けてHDD204に記憶する。ここで、要求IDは、Read−appにおいて選択中の編集内容によって異なるIDが付与されるものである。例えば図7(b)〜図7(d)に示す画面のどの画面から「Write−appから写真を追加」が選択されているかによって要求IDが異なる。
【0046】
次に、T518において、CPU201は、OSからWrite−appに対して起動要求を行う。そして、CPU201は、Write−appにしたがって動作し、要求IDを受け付ける。また、CPU201は、Write−appにしたがって動作し、要求元のRead−appのIDをOSを介して受け取るようにする。Read−appのIDは、通信機器101にインストールされたRead−app固有のIDであり、Read−appがインストールされる際にHDD204に記憶され、Write−appの起動要求を行う際にHDD204から読み出されて通知される。
【0047】
続いてT519において、CPU201は、Write−appにてRead−appのIDの照合を行う。つまり、要求元のRead−appのIDがHDD204に記憶されたRead−appのIDと一致するか否かを判定する。なお、CPU201はWrite−appにしたがって動作し、Write−appと連携可能なRead−appのIDを、Write−appから読み出し可能にしてHDD204に予め記憶している。
【0048】
照合の結果、要求元のRead−appのIDがHDD204に予め記憶されたIDと一致した場合は、CPU201は、Write−appを起動する。これによって、Read−appの画面がバックグラウンドに移動して非表示になり、Write−appの画面がフォアグラウンドに表示される。このとき、図6(d)に示すようなWrite−appの保存完了画面640が、カメラからの画像の取り込み処理が完了した旨を示すメッセージダイアログ641とともに表示装置211に表示される。
【0049】
T520において、CPU201は、Read−appの起動要求が行われたかどうかを判定する。すなわち、ユーザがメッセージダイアログ641に従いRead−appを起動するための操作を検知したかどうかを判定する。OKボタン642がユーザにより押されたことを検出すると、T521において、CPU201はWrite−appからRead−appへの起動要求をOSへ通知する。また、CPU201は、OSによって、Write−appからRead−appへの呼出し要求として、要求IDをWrite−appから受け付ける。ここで、要求IDは、T518でWrite−appがOSから受け取ったものと同じである。
【0050】
続いてT521において、CPU201は、OSからRead−appに対して起動要求を行う。このとき、要求元のWrite−appのIDだけでなく、要求IDもOSからRead−appに通知される。以降の処理は上述のT508〜T511と同様である。
【0051】
なお、Read−appは、T517のWrite−appの呼び出し処理を行った後も起動中であることから、Read−appの起動処理は、スリープ状態の解除、または起動中であることの確認処理として機能する。なお、Read−appはT517の処理を行った後に起動を一旦停止し、T521の起動要求に応答して、再起動するようにしてもよい。
【0052】
なお、CPU201は、Read−appは起動してフォアグラウンドにRead−appの画面を表示するとき、要求IDと対応する画面を表示する。T521で取得した要求IDと対応する画面を表示する。例えば、T501でRead−appから要求IDを通知したときに表示されていたのと同じ画面を表示装置211に表示する。そして、CPU201は、Read−appにおいて取得した画像IDリストに基づき、HDD204から画像を取得し、一覧表示に追加する。例えば、図7(b)に示す画面で、画面の左側の画像の一覧表示に新たな画像を追加する。
【0053】
本実施形態によれば、通信機器101はWrite−appを用いてカメラから画像を取り込んでいる途中であっても、Read−appを起動し、取り込み済みの画像に対して「レイアウト印刷」などのRead−appでの処理を実行できるようにした。また、Write−appを用いてバックグラウンド画像の取り込み処理を継続し、残りの画像もWrite−appでの処理を実行できるようにした。よって、ユーザは大量の画像すべての取り込み処理が完了するまで長時間待たされるという問題がなくなり、ユーザビリティが向上する。
【0054】
(第2の実施形態)
(通信機器の処理手順)
以下、図6図8を参照しながら、第2の実施形態に係る通信機器101の処理手順について説明する。本実施形態では、まず通信機器101のCPU201がRead−appを起動し、Read−appによる処理を行う画面でユーザの指示を受け付けて、Write−appを呼び出す処理を実行する場合について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成や処理については適宜、説明を省略する。
【0055】
まず、ユーザの操作に応答して、通信機器101のCPU201がRead−appを起動することにより処理を開始する。CPU201はRead−appを起動すると、図7(a)に示すような画面を表示装置211に表示させる。図7(a)に示す画面において、ユーザは、表示装置211のタッチパネルを介して実行したい編集内容を選択する。
【0056】
例えば、「写真を加工」が選択されると、表示装置211には、図7(b)に示す画面が表示され、「写真を印刷」が選択されると、表示装置211には、図7(c)に示す画面が表示される。また、「写真を送信」が選択されると、表示装置211には、図7(d)に示す画面が表示される。図7(b)〜図7(d)に示す画面では、HDD204等に保存された画像から編集したい画像を選択することができる。一方、通信機器101が保持していない画像を編集したい場合は、「Write−appから写真を追加」を選択することにより、外部装置から画像を取り込むことができる。図8に示す処理は、この「Write−appから写真を追加」がユーザによって選択されることによって開始する。
【0057】
図8のT801では、CPU201はRead−appで要求IDを発行し、T802では、CPU201はRead−appによるWrite−appの起動要求を受け入れ、T801で発行された要求IDと起動要求とを関連付けてHDD204に記憶する。ここで、要求IDは、選択された編集内容によって異なるIDが付与されるものである。例えば図7(b)〜図7(d)に示す画面のどの画面から「Write−appから写真を追加」が選択されたかによって要求IDが異なる。
【0058】
次に、T803において、CPU201は、OSからWrite−appに対して起動要求を行ってWrite−appを起動させ、T804において、CPU201は、Write−appにおいて要求IDを受け付けるようにする。Write−appが起動する際には、Write−appは要求元のRead−appのIDを受け取るようにする。Read−appのIDは、通信機器101にインストールされたRead−app固有のIDであり、Read−appがインストールされる際にHDD204に記憶され、Write−appの起動要求を行う際にHDD204から読み出されて通知される。
【0059】
続いてT805において、CPU201は、Write−appにてRead−appのIDの照合を行う。つまり、要求元のRead−appのIDがHDD204に記憶されたRead−appのIDと一致するか否かをWrite−appにて判定する。なお、CPU201はWrite−appにしたがって動作し、Write−appと連携可能なRead−appのIDを、Write−appから読み出し可能にしてHDD204に予め記憶している。Read−appのIDがHDD204に記憶されたIDと一致した場合は、CPU201は、Write−appを起動する。これによって、Read−appの画面がバックグラウンドに移動して非表示になり、Write−appの画面がフォアグラウンドに表示される。例えば、Write−appが未起動で、新たに起動された場合には、図6(a)に示すトップ画面610が表示される。また、Write−appが起動中で、バックグラウンドで例えば「カメラ内の画像一覧」機能を実行していた場合は、図6(b)に示す画像一覧画面620が表示される。
【0060】
そして、CPU201は、Write−appの状態を検出し、検出された状態に応じた処理を実行する。そして、CPU201は、カメラ内の画像一覧機能を実行し、ユーザの操作に応答して取り込み対象の本画像データを決定する。その後、第1の実施形態で示した図5のT501以降の処理を実施する。
【0061】
なお、前述した各実施形態では、Write−appが、通信機器101が撮像装置102から画像を取り込むために使用するアプリケーションである例について説明したが、Write−appとしてそれ以外の用途のアプリケーションにも適用することができる。例えば、Write−appとして、データベースから画像を検索するアプリケーションや、撮影処理を行うアプリケーションを適用してもよい。この場合、検索した画像や、新たに撮影した画像の画像IDリストを生成することになる。また、前述した実施形態では、取り扱うデータを画像データとしたが、画像データに限らず、音声データなど他のコンテンツのデータであってもよい。
【0062】
また、前述した実施形態では、通信機器101としてスマートフォンを例に説明したが、アプリケーションをインストール可能な機器であれば、特に限定されない。例えば、通信機器101として、携帯電話、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)等であっても同様に適用できる。また、Read−appおよびWrite−appが、通信機能が不要なアプリケーションである場合には、必ずしも通信機能がなくてもよく、広く情報処理装置によって実施可能である。
【0063】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0064】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現する1以上のプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8