(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自動操作によって動作し、前記自動操作による動作が困難な場合に、前記自動操作による動作からマスタ部による遠隔操作による動作に切り替わるスレーブ部の複数の稼働時間帯それぞれにおける稼働台数、または、前記複数の稼働時間帯それぞれにおける総作業量に基づいて、前記複数の稼働時間帯それぞれにおいて前記遠隔操作を行う際に必要な操作者の人数を算出する操作者数算出部と、
前記スレーブ部の作業対象となる対象物の注文数に応じて前記複数の稼働時間帯それぞれにおける前記稼働台数、または、前記総作業量を算出する稼働管理部と、
を備え、
前記操作者数算出部は、
前記稼働管理部が算出した前記稼働台数、または、前記総作業量に基づいて、前記操作者の人数を算出する、管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態>
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
(管理システム1の構成)
本発明の一実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の一実施形態による管理システム1は、マスタ部及びスレーブ部を備えピッキング作業を行う半自律ロボットにおけるスレーブ部の稼働台数、または、スレーブ部が行う総作業量(例えば、総ピック数など)に応じて、必要な操作者の人数(以下、「操作者数」と記載)を算出し、各スレーブ部10に操作者を割り当てるシステムである。
管理システム1は、
図1に示すように、複数のスレーブ部10、複数のマスタ部20、操作者提供装置30、容器移動システム40、操作者要求装置50、操作者管理装置60、複数の通信端末装置70、ネットワークNWを備える。
管理システム1において、スレーブ部10は、例えば、AI(Artificial Intelligence)などによる自動操作によって対象物Iを所定の位置まで移動させることができる。スレーブ部10の自動操作による対象物Iの移動が困難になった場合、そのスレーブ部10に操作者を割り当て、操作者がマスタ部20を介してスレーブ部10を遠隔操作することにより、スレーブ部10に対象物Iを所定の位置まで移動させることができる。操作者要求装置50は、対象物Iの注文数に応じて複数の稼働時間帯それぞれにおけるスレーブ部10の稼働台数、または、複数の稼働時間それぞれにおけるスレーブ部10の総作業量を特定する。操作者要求装置50は、特定したスレーブ部10の稼働台数、または、複数の稼働時間それぞれにおけるスレーブ部10の総作業量を操作者提供装置30に通知する。操作者提供装置30は、スレーブ部10の稼働台数、または、複数の稼働時間それぞれにおけるスレーブ部10の総作業量に基づいて、スレーブ部10への割り当てに必要な操作者数を算出する。操作者提供装置30は、算出した操作者数を操作者管理装置60に通知する。操作者管理装置60には、通信端末装置70を介して予め操作者が登録されており、通知を受けた操作者管理装置60は、登録されている操作者の中から必要な数の操作者を選択し、選択した操作者を操作者提供装置30に通知する。操作者提供装置30は、通知された操作者が操作するマスタ部20と自動操作による対象物Iの移動が困難になったスレーブ部10とを接続させることで、そのスレーブ部10の遠隔操作を可能にする。
【0014】
(スレーブ部10の構成)
スレーブ部10のそれぞれは、マスタ部20とは異なる場所(
図1に示す例では倉庫A)に配置されるロボットである。スレーブ部10のそれぞれは、半自律制御によって対象物Iを把持し、把持した対象物Iを所定の位置まで移動させる。ここで、半自律制御とは、遠隔操作不要時には、画像情報などの入力情報に応じた人工知能AIなどの判断に基づいて制御を行い、遠隔操作必要時には、操作者による遠隔操作に従って制御を行う。遠隔操作必要時とは、例えば、対象物Iの移動が困難であると判断したときのことである。遠隔操作不要時とは、例えば、スレーブ部10が対象物Iを把持し、その対象物Iを所定の位置まで移動させることができると判断したときのことである。
複数のスレーブ部10の中に対象物Iの移動が困難なものがある場合、対象物Iを移動させることが困難なスレーブ部10にネットワークNWを介してマスタ部20が接続される。マスタ部20が接続されたスレーブ部10は、マスタ部20からネットワークNWを介して受信する制御信号に従って動作する。スレーブ部10がマスタ部20から制御信号を受信し、スレーブ部10がその制御信号に従って動作する場合、スレーブ部10とマスタ部20とは、マスタ・スレーブ型の遠隔作業システムを構成する。
スレーブ部10は、
図2に示すように、通信部101、撮影部102、把持部103、自律制御部104、遠隔操作必要検知部105を備える。
【0015】
通信部101は、ネットワークNWを介してマスタ部20と通信を行う。通信部101がマスタ部20と通信を行うことで、スレーブ部10とマスタ部20とがマスタ・スレーブ型の遠隔作業システムを構成する。
【0016】
撮影部102は、把持する対象である対象物Iを撮影する。撮影部102が撮影する画像は、物体が立体的に見える立体画像である。撮影部102は、撮影した画像を通信部101を介してマスタ部20に送信する。
【0017】
把持部103は、遠隔操作不要時には、自律制御部104から受信する制御信号に従って動作する。また、把持部103は、遠隔操作必要時には、マスタ部20から通信部101を介して受信する制御信号に従って動作する。
【0018】
自律制御部104は、遠隔操作不要時に、例えば撮影部102が撮影した画像情報などの入力情報に応じた人工知能AIに基づく処理によって制御信号を生成し、生成した制御信号を把持部103に出力する。
【0019】
遠隔操作必要検知部105は、把持部103が対象物Iの移動が困難であることを検知する。具体的には、遠隔操作必要検知部105は、撮影部102が撮影する画像において、把持部103の位置と、対象物Iの位置とを特定する。そして、遠隔操作必要検知部105は、対象物Iが所定の位置に到達するまでの間、把持部103の位置と対象物Iとの位置との相対距離が対象物Iを把持していないと判定するしきい値以上の距離となったか否かを判定する。遠隔操作必要検知部105は、把持部103の位置と対象物Iとの位置との相対距離がしきい値以上の距離となったと判定した場合に、対象物Iが困難である、すなわち遠隔操作が必要である(遠隔操作必要時である)と判定する。また、遠隔操作必要検知部105は、把持部103の位置と対象物Iとの位置との相対距離がしきい値未満の距離であると判定した場合、対象物Iの移動が困難でない、すなわち遠隔操作不要時であると判定する。
遠隔操作必要検知部105は、遠隔操作必要時であると判定した場合、通信部101を介して遠隔操作が必要となったスレーブ部10の識別子を操作者提供装置30に送信する。
【0020】
(マスタ部20の構成)
マスタ部20のそれぞれは、スレーブ部10とは異なる場所(
図1に示す例では操作者Oの勤務先であるワーキングセンタB)に配置される。複数のマスタ部20のうちの1つは、スレーブ部10の遠隔操作必要時に、ネットワークNWを介して、そのスレーブ部10に操作者の操作に応じた制御信号を送信する。マスタ部20のそれぞれは、
図3に示すように、通信部201と、画像再生部202と、操作入力部203と、を備える。
【0021】
通信部201は、ネットワークNWを介してスレーブ部10及び操作者提供装置30と通信を行う。
【0022】
画像再生部202は、通信部201を介して操作対象のスレーブ部10から立体画像を受信する。また、画像再生部202は、遠隔操作必要検知部105が遠隔操作必要時であると判定した場合、通信部201を介して操作者提供装置30から遠隔操作必要報知信号を受信する。
画像再生部202は、受信した立体画像を表示する。また、画像再生部202は、通信部201を介して操作者提供装置30から遠隔操作必要報知信号を受信した場合、スレーブ部10に遠隔操作が必要となったことを表示する。
【0023】
操作入力部203は、操作者Obが行う操作を検出し、検出した操作に応じた制御信号を通信部201を介して操作対象のスレーブ部10及び操作者提供装置30に送信する。
【0024】
(操作者提供装置30の構成)
操作者提供装置30は、
図4に示すように、通信部301、記憶部302、操作者数算出部303、操作管理部304を備える。
【0025】
通信部301は、ネットワークNWを介してマスタ部20及び容器移動システム40と通信を行う。
記憶部302は、複数の稼働時間帯それぞれと、稼働時間帯それぞれに割り当てられている操作者の操作するマスタ部20の識別子とを関連付けて記憶する。ここで、各稼働時間帯に割り当てられた操作者とは、稼働時間帯ごとに予め登録されている操作者の中から操作者管理装置60が選択し、操作者管理装置60が操作者提供装置30に通知した操作者のことである。また、記憶部302は、ネットワークNWを介して接続させるマスタ部20とスレーブ部10との組み合わせをそれぞれの識別子を関連付けて記憶する。
【0026】
操作者数算出部303は、稼働中のスレーブ部10が行う作業に必要な操作者数を算出する。具体的には、操作者数算出部303は、操作者要求装置50から、スレーブ部10の稼働台数、または、各スレーブ部10が行う総作業量の情報を取得する。操作者数算出部303は、スレーブ部10の稼働台数の情報を取得した場合、次の式(1)に基づいて、必要な操作者数を算出する。また、各スレーブ部10が行う総作業量の情報を取得した場合、次の式(2)に基づいて、必要な操作者数を算出する。
【0029】
ここで、式(1)における稼働台数は、各稼働時間帯ごと(例えば、1時間ごと)のスレーブ部10の稼働台数である。また、AIの習熟度は、例えば、スレーブ部10全体の習熟度の平均値である。AIの習熟度は、1(最低の習熟度)〜無限大(最高の習熟度)の間の値をとる。例えば、AIの習熟度が1の場合、常に操作者による操作が必要な状態であり、AIの習熟度が無限大の場合、操作者による操作が全く不要でありAIが常に操作する状態である。また、係数αは、稼働台数を操作者数に変換するための係数である。
また、式(2)における総作業量は、各稼働時間帯ごとのスレーブ部10の総作業量(例えば、ピック数)である。また、式(2)におけるAIの習熟度は、式(1)におけるAIの習熟度と同様である。また、係数βは、総作業量を操作者数に変換するための係数である。
操作者数算出部303は、算出した操作者数を操作者管理装置60に送信する。操作者数算出部303は、各稼働時間帯ごとのスレーブ部10を操作可能な操作者の情報を操作者管理装置60から取得する。操作者数算出部303は、取得した情報が示す操作者をスレーブ部10に割り当てる。
【0030】
操作管理部304は、操作対象であるスレーブ部10が把持すべき対象物Iの状態に基づいて、スレーブ部10を制御するマスタ部20を切り換える。
具体的には、対象物Iの状態とは、対象物Iを把持する操作の難易度である。操作管理部304は、スレーブ部10が把持し難い対象物Iであると判定した場合、操作者数算出部303が割り当てた操作者Oが操作しているマスタ部20にスレーブ部10を接続する。
【0031】
(容器移動システム40の構成)
容器移動システム40は、
図5に示すように、移動制御部401、複数の容器M、倉庫Aにおいて各容器Mを移動させる機構Tを備える。容器Mには対象物Iが保管されている。
移動制御部401は、接続指示信号を受信すると、受信した接続指示信号に含まれるマスタ部20の接続先を特定する。移動制御部401は、機構Tを用いて容器Mを特定したマスタ部20の接続先であるスレーブ部10の位置へ移動させる制御を行う。
【0032】
(操作者要求装置50の構成)
操作者要求装置50は、複数の稼働時間それぞれにおけるスレーブ部10の稼働台数、または、複数の稼働時間それぞれにおける総作業量を特定し、算出した稼働台数、または、総作業量を操作者提供装置30に送信することによって、操作者提供装置30に必要数の操作者の提供を受ける装置である。操作者要求装置50は、
図6に示すように、通信部501、記憶部502、稼働管理部503を備える。
【0033】
通信部501は、ネットワークNWを介して他の装置と通信を行う。
記憶部502は、操作者要求装置50の処理に必要な種々の情報を記憶する。
稼働管理部503は、各稼働時間帯ごと(例えば、1時間ごと)の各スレーブ部10の稼働を管理する。具体的には、購入者が対象物Iを購入可能なウェブサイトに端末装置を介してアクセスし、対象物Iを購入する操作をその端末装置に対して行う。端末装置は、購入者の操作に応じて、対象物Iを特定する情報(例えば、ID、名称など)、対象物Iの購入数、対象物Iの送付先などを含む情報をウェブサイトの管理サーバに送信する。管理サーバは、端末装置から対象物Iを特定する情報、対象物Iの購入数、対象物Iの送付先などを含む情報を受信すると、その情報を受信した日時と、受信した情報とを記憶する。また、管理サーバは、受信した日時と、受信した情報とを稼働管理部503に送信する。稼働管理部503は、管理サーバから、注文を受けた日時と、対象物Iを特定する情報、対象物Iの購入数、対象物Iの送付先などを含む情報とを受信する。そして、稼働管理部503は、例えば、前日を示す日時に注文を受けた対象物Iの購入数に応じて、すなわち前日の対象物Iの注文数に応じて、各稼働時間帯ごとのスレーブ部10の稼働台数、または、総作業量(例えば、ピック数)を算出する。稼働管理部503によるスレーブ部10の稼働台数、または、総作業量の算出は、例えば、過去の実績に基づいた計算式によって行われる。稼働管理部503は、算出結果を記憶部502に書き込む。
稼働管理部503は、通信部501を介して、算出結果を操作者提供装置30に送信する。
【0034】
(操作者管理装置60の構成)
操作者管理装置60は、
図7に示すように、通信部601、記憶部602、操作者管理部603を備える。
【0035】
通信部601は、ネットワークNWを介して他の装置と通信を行う。
記憶部602は、操作者要求装置50の処理に必要な種々の情報を記憶する。
操作者管理部603は、各稼働時間帯ごと(例えば、1時間ごと)の操作可能な操作者を管理する。例えば、操作者としての労働(例えば、アルバイト)を希望する人が、事前(例えば、2日前)に、通信端末装置70から操作者を募集している専用ウェブサイトにアクセスし、労働可能な時間帯、氏名、連絡先などを登録する。記憶部602は、登録された労働を希望する人の情報を記憶する。
操作者管理部603は、各稼働時間帯ごと(例えば、1時間ごと)の操作者数の情報を操作者提供装置30から受け取った場合、操作者数に応じた人数の操作者を記憶部602に登録された人の中から選択し、選択した操作者を操作者提供装置30に報知する。なお、操作者管理部603は、例えば、登録された人の中からその登録された時刻の早い順に操作者を選択する。
また、操作者管理部603は、通信部601を介して選択した操作者が所持する通信端末装置70に労働可能な時間帯と場所(例えば、ワーキングセンタB)とを報知する。
【0036】
(通信端末装置70の構成)
通信端末装置70は、通信部を備える。通信端末装置70の通信部は、操作者管理装置60と通信を行い、労働可能な時間帯、氏名、連絡先などを操作者管理装置60に登録する。通信端末装置70は、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット端末などである。
【0037】
(管理システム1の処理)
次に、本発明の一実施形態による管理システム1の処理について説明する。
まず、管理システム1がスレーブ部10による作業を行う前に行う、必要となる操作者数の算出と操作者の割り当ての処理について説明する。
ここでは、
図8に示す本発明の一実施形態による管理システム1の処理フローについて説明する。
【0038】
操作者としての労働(例えば、アルバイト)を希望する人が、事前(例えば、2日前)に、通信端末装置70から操作者を募集している専用サイトにアクセスし、労働可能な時間帯、氏名、連絡先などを登録する。操作者管理部603は、登録された労働を希望する人の情報を通信部601を介して取得する。操作者管理部603は、取得した情報を記憶部602に書き込む(ステップS1)。また、操作者管理部603は、登録された労働を希望する人の情報を操作者提供装置30の記憶部302に書き込む。
【0039】
稼働管理部503は、各稼働時間帯ごと(例えば、1時間ごと)の各スレーブ部10の稼働を管理する。稼働管理部503は、例えば、前日の対象物Iの注文数に応じて各稼働時間帯ごとのスレーブ部10の稼働台数、または、総作業量(例えば、総ピック数)を算出する(ステップS2)。稼働管理部503は、算出結果を記憶部502に書き込む。また、稼働管理部503は、通信部501を介して、算出結果を操作者提供装置30に送信する(ステップS3)。
【0040】
操作者数算出部303は、稼働中のスレーブ部10が行う作業に必要な操作者数を算出する(ステップS4)。具体的には、操作者数算出部303は、操作者要求装置50から、スレーブ部10の稼働台数、または、各スレーブ部10が行う総作業量の情報を取得する。操作者数算出部303は、スレーブ部10の稼働台数の情報を取得した場合、例えば、上記の式(1)に基づいて、必要な操作者数を算出する。また、操作者数算出部303は、各スレーブ部10が行う総作業量の情報を取得した場合、例えば、上記の式(2)に基づいて、必要な操作者数を算出する。
なお、操作者数算出部303がスレーブ部10の稼働台数の情報に基づいて必要な操作者数を算出する場合に用いる式は、上記の式(1)に限定するものではない。操作者数算出部303がスレーブ部10の稼働台数の情報に基づいて必要な操作者数を算出する場合に用いる式は、稼働台数が増加するにつれて操作者数が増加し、AIの習熟度が高くなるにつれて操作者数が減少する式である。例えば、本発明の別の実施形態では、上記の式(1)よりも下記の式(3)、式(4)などを用いた方がより適切な操作者数となる可能性がある。
【0043】
なお、式(4)におけるR1は、1以上の定数である。
また、操作者数算出部303がスレーブ部10の総作業量の情報に基づいて必要な操作者数を算出する場合に用いる式は、上記の式(2)に限定するものではない。操作者数算出部303がスレーブ部10の総作業量の情報に基づいて必要な操作者数を算出する場合に用いる式は、総作業量が増加するにつれて操作者数が増加し、AIの習熟度が高くなるにつれて操作者数が減少する式である。例えば、本発明の別の実施形態では、式(2)よりも下記の式(5)、式(6)などを用いた方がより適切な操作者数となる可能性がある。
【0046】
なお、式(6)におけるR1は、1以上の定数である。
操作者数算出部303は、算出した操作者数を操作者管理装置60に送信する(ステップS5)。操作者数算出部303は、各稼働時間帯ごとのスレーブ部10を操作可能な操作者の情報を操作者管理装置60から取得する(ステップS6)。操作者数算出部303は、取得した情報が示す操作者をスレーブ部10に割り当てる(ステップS7)。
【0047】
次に、遠隔操作必要時にスレーブ部10の操作が、AIによる操作から操作者による操作に切り替わる処理について説明する。
ここでは、
図9に示す本発明の一実施形態による管理システム1の処理フローについて説明する。
【0048】
各スレーブ部10の遠隔操作必要検知部105は、所定の時間間隔(例えば100ms)ごとにおいて、判定時が遠隔操作不要時であるか否かを判定する(ステップS11)。
遠隔操作必要検知部105は、遠隔操作不要時と判定した場合(ステップS11においてYES)、ステップS1の処理に戻す。
遠隔操作必要検知部105は、遠隔操作必要時と判定した場合(ステップS11においてNO)、遠隔操作が必要となったスレーブ部10の識別子を操作者提供装置30に送信する(ステップS12)。
【0049】
操作管理部304は、遠隔操作が必要となったスレーブ部10から識別子を受信する(ステップS13)。操作管理部304は、識別子を受信すると、記憶部302において、受信した時刻を含む稼働時間帯に割り当てられている操作者Oのマスタ部20を特定する(ステップS14)。操作管理部304は、通信部301を介して、遠隔操作が必要となったことを報知する遠隔操作必要報知信号を特定したマスタ部20に送信する(ステップS15)。
【0050】
特定された各マスタ部20の画像再生部202は、通信部201を介して操作者提供装置30から遠隔操作必要報知信号を受信する(ステップS16)。各画像再生部202は、遠隔操作必要報知信号を受信すると、スレーブ部10に遠隔操作が必要となったことを表示する(ステップS17)。
【0051】
割り当てられている操作者は、画像再生部202が表示するスレーブ部10の遠隔操作が必要となったことを見て、そのスレーブ部10を操作して対象物Iを移動させる操作を自分が行うと判断した場合、スレーブ部10を操作することを通知する操作を例えば操作入力部203に対して行う。
操作入力部203は、操作者による操作に応じて、スレーブ部10を操作することを通知する操作通知信号を操作者提供装置30に送信する(ステップS18)。操作通知信号には、送信したマスタ部20の識別子が含まれている。
【0052】
操作管理部304は、通信部301を介してマスタ部20から操作通知信号を受信する(ステップS19)。
操作管理部304は、最初に受信した操作通知信号に含まれる識別子のマスタ部20を、遠隔操作が必要となったスレーブ部10に接続する(ステップS20)。操作管理部304は、通信を行うマスタ部20とスレーブ部10との組み合わせと時刻とを記憶部302に書き込む(ステップS21)。操作管理部304は、最初に受信した操作通知信号に含まれる識別子のマスタ部20に、遠隔操作が必要となったスレーブ部10に接続することを報知する接続報知信号を送信する(ステップS22)。
【0053】
最初に操作通知信号を送信したマスタ部20bの画像再生部202は、通信部201を介して操作者提供装置30から接続報知信号を受信する(ステップS23)。画像再生部202は、接続報知信号を受信すると、操作開始を確認するコメントを表示する(ステップS24)。
操作開始を確認するコメントを見た操作者は、操作開始を確認したことを示す操作(例えば、「確認」ボタンを押下する操作)を操作入力部203に対して行う。
操作入力部203は、操作者による操作開始を確認したことを示す操作を検出する(ステップS25)。操作入力部203は、操作者による操作開始を確認したことを示す操作を検出すると、画像再生部202は、制御対象のスレーブ部10の撮影部102が撮影している立体画像を表示する(ステップS26)。
操作者は、画像再生部202が表示する立体画像を見ながら対象物Iを把持して所定の位置まで移動させる操作を操作入力部203に対して行う。
操作入力部203は、操作者による対象物Iを把持して所定の位置まで移動させる操作を検出する(ステップS27)。操作入力部203は、検出した操作者による操作に応じた制御信号を生成する(ステップS28)。操作入力部203は、生成した制御信号を制御対象のスレーブ部10及び操作者提供装置30に送信する(ステップS29)。なお、操作入力部203は、操作者による操作に応じてリアルタイムで制御信号を生成し、生成する度に生成した制御信号を制御対象のスレーブ部10及び操作者提供装置30に送信する。
【0054】
把持部103は、マスタ部20から制御信号を受信する(ステップS30)。把持部103は、受信した制御信号に従って動作する(ステップS31)。
操作管理部304は、マスタ部20から制御信号を受信する(ステップS32)。操作管理部304は、受信した制御信号をスレーブ部10が備える人工知能AIの画像情報などの入力に対する学習データとして制御信号を記憶部302に書き込む(ステップS33)。
【0055】
このように、操作者数算出部303は、稼働管理部503が算出した各稼働時間帯ごとのスレーブ部10の稼働台数、または、総作業量(例えば、総ピック数)に基づいて、稼働中のスレーブ部10が行う作業に必要な操作者数を算出する。操作者数算出部303は、算出した操作者数を操作者管理装置60に送信する。操作者数算出部303は、各稼働時間帯ごとのスレーブ部10を操作可能な操作者の情報を操作者管理装置60から取得する。操作者数算出部303は、取得した情報が示す操作者をスレーブ部10に割り当てる。
したがって、本発明の一実施形態による管理システム1は、各稼働時間帯ごとに適切な人数の操作者を算出することができる。その結果、本発明の一実施形態による管理システム1は、各稼働時間帯ごとに適切な人数の操作者を勤務場所を気にすることなく雇うことができ、労働力を確保しやすくなる。
特に、倉庫などを運営する企業にスレーブ部10及びマスタ部20を提供する企業が操作者提供装置30を備え、人材派遣会社が操作者管理装置60を備える場合、倉庫Aを運営する企業は、自社で操作者を募集したり労働を管理したりする必要が無くなる。また、倉庫Aを運営する企業にスレーブ部10及びマスタ部20を提供する企業は、スレーブ部10及びマスタ部20とともに人材派遣会社に登録された労働力を付加価値として提供できるため、倉庫を運営する企業などの新たな顧客に売り込みやすくなる。人材派遣会社は、空き時間を有する主婦や学生などを募集することができるとともに、新たな企業にそれらの労働力を提供し利益を上げることができる。その結果、スレーブ部10及びマスタ部20を導入する企業、スレーブ部10及びマスタ部20を提供する企業、人材派遣会社の3者がともに、いわゆるWIN−WINの関係となり、更なる事業の発展が期待できる。
【0056】
また、このように、本発明の一実施形態による記憶部302は、各稼働時間帯と、その稼働時間帯に割り当てられた操作者の操作するマスタ部20の識別子とを関連付けて記憶する。操作管理部304は、遠隔操作が必要となったスレーブ部10から識別子を受信すると、記憶部302において、受信した時刻を含む稼働時間帯に割り当てられた操作者の操作するマスタ部20を特定する。操作管理部304は、通信部301を介して、遠隔操作が必要となったことを報知する遠隔操作必要報知信号を特定したマスタ部20に送信する。
したがって、本発明の一実施形態による管理システム1は、各稼働時間帯ごとに操作者の勤務場所を気にすることなく操作者を雇うことができ、労働力を確保しやすくなる。
【0057】
なお、本発明の別の実施形態において、記憶部302及び記憶部602は、各稼働時間帯と、その稼働時間帯に割り当てられた操作者の操作するマスタ部20bの識別子と、さらに、その操作者の操作習熟度とを関連付けて記憶する。そして、管理システム1は、各稼働時間帯において、スレーブ部10aに遠隔操作が必要な場合に、本発明の一実施形態による管理システム1と同様に、操作者の操作習熟度に応じて、操作者の操作するマスタ部20bをスレーブ部10aに接続するものであってもよい。
【0058】
なお、本発明の別の実施形態では、操作者数算出部303自身がAIを備えて必要な操作者数を算出するものであってもよい。
【0059】
なお、本発明の各実施形態によるスレーブ部10のそれぞれは、2つ以上の異なる場所のそれぞれに配置されてもよい。また、本発明の各実施形態によるマスタ部20のそれぞれは、2つ以上の異なる場所のそれぞれに配置されてもよい。
例えば、本発明の別の実施形態による管理システム1は、
図10に示すように、複数のスレーブ部10a1〜10an、複数のマスタ部20b1〜20bm、操作者提供装置30、複数の容器移動システム40、複数の操作者要求装置50、操作者管理装置60、複数の通信端末装置70、ネットワークNWを備えるものであってもよい。なお、スレーブ部10a1〜10anのそれぞれは同様の構成であり、スレーブ部10a1〜10anを総称してスレーブ部10aと呼ぶ。また、マスタ部20b1〜20bmのそれぞれは同様の構成であり、マスタ部20b1〜20bmを総称してマスタ部20bと呼ぶ。また、容器移動システム40及び操作者要求装置50は、倉庫ごとに1つずつ備えられる。
このような場合、本発明の一実施形態において示した式(1)または式(2)を用いて、各倉庫ごとに必要な操作者数を算出し、各倉庫ごとに操作者要求装置50から操作者提供装置30に算出結果を送信すればよい。
また、本発明の別の実施形態による管理システム1は、例えば、本発明の一実施形態において示した式(1)または式(2)を用いて、各倉庫ごとに必要な操作者数を算出し、同一の企業が運営する倉庫の場合には、同一企業ごとに操作者要求装置50から操作者提供装置30に算出結果の総和を送信してもよい。
【0060】
また、本発明の別の実施形態による管理システム1は、操作者の操作習熟度を考慮して必要な操作者数を算出するものであってもよい。例えば、管理システム1は、過去に登録の実績のある操作者の場合には、例えば、操作者の操作習熟度が高くなるにつれて必要な操作者数が低減されるような係数を導入して、必要な操作者数を算出するものであってもよい。
【0061】
なお、本発明の各実施形態による管理システム1が行う対象物Iを把持する作業として、倉庫において対象物Iを把持する例を挙げて説明した。しかしながら、本発明の各実施形態による管理システム1が行う対象物Iを把持する作業、倉庫において対象物Iを把持する作業に限定するものではない。本発明の他の実施形態による管理システム1が行う対象物Iを把持する作業は、倉庫内に限らずオフィス、スーパー、病院、図書館、実験室等における対象物Iを把持する作業であってもよく、たねまき、仕分け、開梱や梱包、検品、組立などの他の遠隔作業を行うものであってもよい。
【0062】
なお、本発明の各実施形態における記憶部302、502、602、その他の記憶部は、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部302、502、602、その他の記憶部は、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0063】
なお、本発明の別の実施形態では、管理システム1は、操作者数算出部303が算出した操作者数に時給を乗算して人件費を算出する人件費算出部を備えるものであってもよい。この場合、人件費算出部が算出した人件費を企業の決算に使用するものであってもよい。
【0064】
なお、本発明の実施形態における処理フローは、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0065】
本発明の実施形態における記憶部や記憶装置(レジスタ、ラッチを含む)のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部や記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0066】
本発明の実施形態について説明したが、上述のスレーブ部10、マスタ部20、操作者提供装置30、容器移動システム40、操作者要求装置50、操作者管理装置60、通信端末装置70、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図11は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、
図11に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述のスレーブ部10、マスタ部20、操作者提供装置30、容器移動システム40、操作者要求装置50、操作者管理装置60、通信端末装置70、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0067】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0068】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、種々の省略、種々の置き換え、種々の変更を行ってよい。