(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の画像形成システムを、図面を参照して説明する。
【0008】
図1は、第1実施形態の画像形成システム10の構成図である。以下、画像形成システム10の一例として、Multi Function Peripheral(以下「MFP」という。)10を挙げて説明する。
図1に示すように、MFP10は、第1の画像形成装置5と、第2の画像形成装置6と、を備えている。
【0009】
第1の画像形成装置5は、スキャナ(図示略)、コントロールパネル(図示略)および本体部14を備える。スキャナは、原稿画像を読み取る。コントロールパネルは、入力キーと表示部とを備える。例えば、入力キーは、ユーザによる入力を受け付ける。スキャナ、コントロールパネルおよび本体部14は、それぞれ制御部を備える。MFP10は、各制御部を統括する制御部であるシステム制御部100(制御部)を備える。
【0010】
本体部14は、給紙部1(シート供給部)、第1搬送部3、プリンタ部18、搬送路切替部7、第2搬送部8、第3搬送部9等を備える。以下、シートの搬送方向において給紙部1側は「上流側」であり、排紙部20側は「下流側」である。
【0011】
給紙部1は、複数のシート(記録媒体)を収納する。給紙部1は、シートを第1搬送部3に送り出すピックアップローラ(図示略)を備える。
第1搬送部3は、レジストローラ33を備える。レジストローラ33は、給紙部1から送り出されたシートを転写部4に向けて搬送する。
【0012】
プリンタ部18は、シートに第1の画像を形成する。例えば、プリンタ部18は、前記スキャナによって読み取られた原稿画像の情報に基づいて画像形成を行う。プリンタ部18は、中間転写ベルト21(中間転写体)を備える。プリンタ部18は、バックアップローラ40、従動ローラ41およびテンションローラ42で中間転写ベルト21を支持する。バックアップローラ40は、駆動部(不図示)を備える。中間転写ベルト21は矢印M方向に走行する。
【0013】
プリンタ部18は、4組の画像形成ステーション22Y,22M,22C,22K(第1の画像形成部)を備える。各画像形成ステーション22Y,22M,22C,22Kは、各々Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)およびK(ブラック)の画像形成用とされる。画像形成ステーション22Y,22M,22C,22Kは、中間転写ベルト21の走行方向に沿って並列に配置される。
【0014】
以下、各画像形成ステーション22Y,22M,22C,22Kのうち、Y(イエロー)の画像形成ステーション22Yを例に挙げて説明する。なお、画像形成ステーション22M、22C,22Kについては、画像形成ステーション22Yと同様の構成を備えるため、詳細な説明を省略する。
【0015】
画像形成ステーション22Yは、感光体ドラム24(感光体)、帯電チャージャ26(帯電器)、露光走査ヘッド27(露光部)、現像装置28(現像器)、および1次転写ローラ30を備える。帯電チャージャ26、露光走査ヘッド27、現像装置28は、感光体ドラム24の周囲に配置される。感光体ドラム24は矢印N方向に回転(自転)する。
【0016】
1次転写ローラ30は、中間転写ベルト21を介して感光体ドラム24と対向する。画像形成ステーション22Yは、感光体ドラム24を帯電チャージャ26で帯電後、露光走査ヘッド27により露光する。画像形成ステーション22Yは、感光体ドラム24上に静電潜像を形成する。現像装置28は、トナーとキャリアとにより形成される二成分の現像剤を用い、感光体ドラム24上の静電潜像を現像する。
【0017】
1次転写ローラ30は、感光体ドラム24が回転する際に、感光体ドラム24に形成されるトナー像を中間転写ベルト21に1次転写する。画像形成ステーション22Y,22M,22C,22Kは、1次転写ローラ30により、中間転写ベルト21上にカラートナー像を形成する。カラートナー像は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)およびK(ブラック)のトナー像を順次重ねて形成される。画像形成ステーション22Y,22M,22C,22Kで用いられるトナーは、第1の着色剤(通常のトナー)である。
【0018】
プリンタ部18は、転写部4を備える。転写部4は、バックアップローラ40と、2次転写ローラ32とを備える。2次転写ローラ32は、中間転写ベルト21を介してバックアップローラ40と対向する。2次転写ローラ32は、シートに、中間転写ベルト21上のカラートナー像を一括して2次転写し、第1の画像を形成する。
【0019】
プリンタ部18は、定着部
(定着器)34を備える。定着
部34は、ヒートローラ34aと、加圧ローラ34bとを備える。ヒートローラ34aは、加熱部34a1を内蔵している。例えば、加熱部34a1はヒータランプ、IHヒータ等である。加圧ローラ34bは、ヒートローラ34aとの間でシートを加圧する。定着部34は、ヒートローラ34aと加圧ローラ34bによって、シートに熱および圧力を加えて画像を定着させる。
【0020】
定着部34は、通常動作モード(第1の動作モード)において、通常のトナーの定着温度(通常定着温度)で、通常トナーの画像をシートに定着させる。通常定着温度は、例えば140℃以上(例えば140℃〜160℃)である。
【0021】
定着部34は、低温動作モード(第2の動作モード)、すなわち通常定着温度より低い温度(例えば80℃〜100℃)での動作にも対応できる。定着部34は、シートを加熱しない非加熱モード(第3の動作モード)で動作することもできる。非加熱モードにおけるシートの温度は、例えば60℃以下である。定着部34は、消色動作モード(第4の動作モード)において、消色トナーの消色温度で動作させることもできる。消色温度は、消色トナーが消色する温度であり、例えば140℃以上(例えば140℃〜160℃)である。
【0022】
例えば、搬送路切替部7は、フラップ状の切替部材である。搬送路切替部7は、定着部34の下流側に設けられている。搬送路切替部7は、シートを第2搬送部8に送る位置と、シートを第3搬送部9に送る位置とを切り替えできる。搬送路切替部7の動作は、システム制御部100によって制御される。
【0023】
第2搬送部8は、搬送ローラ35を備える。搬送ローラ35は、搬送路切替部7を経たシートを第2の画像形成装置6に向けて搬送する。
第3搬送部9は、搬送ローラ36を備える。搬送ローラ36は、搬送路切替部7を経たシートを、第2の画像形成装置6を経由せずに排紙部20に向けて搬送する。
【0024】
第2の画像形成装置6は、第4搬送部103、プリンタ部118、定着部134、第5搬送部104、制御部200等を備える。
第4搬送部103は、搬送ローラ37を備える。搬送ローラ37は、第2搬送部8から送られたシートをプリンタ部118に向けて搬送する。
プリンタ部118は、画像形成ステーション122(第2の画像形成部)を備える。画像形成ステーション122は、感光体ドラム124(感光体)、帯電チャージャ126(帯電器)、露光走査ヘッド127(露光部)、および現像装置128(現像器)、転写ローラ130を備える。感光体ドラム124は矢印N方向に回転(自転)する。例えば、プリンタ部118は、あらかじめ入力された画像情報に基づいて画像形成を行う。
【0025】
画像形成ステーション122は、感光体ドラム124を帯電チャージャ126で帯電後、露光走査ヘッド127により露光する。画像形成ステーション122は、感光体ドラム124上に静電潜像を形成する。現像装置128は、感光体ドラム124上の静電潜像を現像する。転写ローラ130は、感光体ドラム124に形成されるトナー像をシートに転写し、第2の画像を形成する。画像形成ステーション122で用いられるトナーは、第2の着色剤である。第2の着色剤は、例えば熱で無色化できる消色トナーである。第2の着色剤は、金、銀、蛍光色などの特殊色のトナーであってもよい。特殊色は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)およびK(ブラック)以外の色である。
【0026】
定着部(定着器
)134は、ヒートローラ134aと、加圧ローラ134bとを備える。ヒートローラ134aは、加熱部(図示略)を内蔵している。加圧ローラ134bは、ヒートローラ134aとの間でシートを加圧する。定着部134は、ヒートローラ134aと加圧ローラ134bとによって、シートに熱および圧力を加えて画像を定着させる。
【0027】
定着部134は、低温動作モード(第2の動作モード)において、通常定着温度より低い消色定着温度(例えば80℃〜100℃)で、消色トナーの画像をシートに定着させる。消色定着温度は、消色トナーが消色せずに定着する温度である。
定着部134は、通常動作モード(第1の動作モード)にも対応できる。すなわち、定着部134は、通常動作モードにおいて、通常定着温度で通常トナーの画像をシートに定着させることもできる。定着部134は、シートを加熱しない非加熱モード(第3の動作モード)で動作することもできる。定着部134は、消色動作モード(第4の動作モード)にも対応できる。
【0028】
第5搬送部104は、定着部134を経たシートを排紙部20に向けて搬送する。
制御部200は、画像形成ステーション122および定着部134の動作を制御できる。
【0029】
システム制御部100は、定着部34におけるシートの加熱温度を制御できる。すなわち、システム制御部100は、定着部34において、通常動作モード、低温動作モード、非加熱モード、および消色動作モードのいずれかを選択できる。システム制御部100は、制御部200を介して、定着部134の動作も制御できる。すなわち、システム制御部100は、定着部134において、通常動作モード、低温動作モード、非加熱モード、および消色動作モードのいずれかを選択できる。
なお、定着部34,134は、加熱温度が異なる少なくとも2つの動作モード(例えば、通常動作モードと低温動作モード)に対応できればよい。よって、システム制御部100は、定着部34,134において、シートの加熱温度を2段階以上に制御できる。
【0030】
MFP10は、メモリ101(記憶部)を備える。例えば、メモリ101は、例えばRAM(Random Access Memory)である。メモリ101には、第1の画像形成装置5のプリンタ部18で形成される画像の元となる画像データ(基準画像情報)が記録される。基準画像情報は、第1の画像形成装置5のみを用いた印刷の場合は、第1の画像形成装置5で形成される第1の画像のデータである。基準画像情報は、第1の画像形成装置5および第2の画像形成装置6の両方を用いて印刷を行う場合には、第1の画像と第2の画像の情報を含む。例えば、第1の画像と第2の画像の情報を含む基準画像情報は、Y、M、C、Kおよび消色の5色の画像の情報である。
【0031】
第2の画像形成装置6は、第1の画像形成装置5の胴内排紙部に設けることができる。これにより、MFP10の小型化が可能である。
第2の画像形成装置6は、第1の画像形成装置5に対して付加可能である。そのため、既存の画像形成装置を改造して第1の画像形成装置5を得て、この第1の画像形成装置5に第2の画像形成装置6を付加することによってMFP10を作製できる。そのため、MFP10は、低コスト化が可能であり、低価格で提供できる。よって、特殊トナーの使用頻度がそれほど高くないユーザでも利用しやすい。
【0032】
次に、
図1に加えて
図2〜
図4も参照して、MFP10の動作の例について説明する。以下に説明する動作例では、第1の画像形成装置5の画像形成ステーション22Y,22M,22C,22Kでは、各々Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)およびK(ブラック)の通常トナー(第1の着色剤)を用いる。通常トナーは、通常定着温度(例えば140℃以上)でシートに定着する。第2の画像形成装置6の画像形成ステーション122では消色トナー(第2の着色剤)を用いる。消色トナーは、前記通常定着温度では消色するが、消色温度より低い温度(例えば100℃以下)では消色しない。
【0033】
(1)動作例1:第1の画像形成装置のみを用いた印刷
図1に示すように、システム制御部100は、動作開始信号を給紙部1に送る。給紙部1は、シートを第1搬送部3に送る。第1搬送部3は、このシートを転写部4に向けて搬送する。転写部4は、シートに第1の画像を形成する。定着部34は通常動作モードで動作し、通常のトナーの定着温度(通常定着温度)で画像をシートに定着させる。通常定着温度は、例えば140℃以上(例えば140℃〜160℃)である。
【0034】
システム制御部100は、定着部34を経たシートを、搬送路切替部7において第3搬送部9に向ける。第3搬送部9は、シートを、第2の画像形成装置6を経由させずに排紙部20に送る。排紙部20を経たシートは、例えば後処理装置等に送られる。なお、動作例1では、第2の画像形成装置6は使用しない。
【0035】
(2)動作例2:第1の画像形成装置および第2の画像形成装置を用いた印刷
図1および
図2に示すように、システム制御部100は、動作開始信号を給紙部1に送る。
図1に示すように、給紙部1は、シートを第1搬送部3に送る。第1搬送部3は、このシートを転写部4に向けて搬送する。
図2に示すように、この際、レジストローラ33はシートを一旦停止させ、その状態(停止状態)で画像形成ステーション22Y,22M,22C,22Kの露光走査ヘッド27が露光(書き込み)を開始してもよい。
レジストローラ33は、前記露光の開始から第1の時間t1が経過した後、再駆動によりシートの搬送を再開する。転写部4は、シートに第1の画像を形成する。定着部34は通常動作モードで動作し、通常定着温度(例えば140℃以上(例えば140℃〜160℃))で画像をシートに定着させる。
【0036】
図1に示すように、システム制御部100は、定着部34を経たシートを、搬送路切替部7において第2搬送部8に向ける。第2搬送部8はシートを第2の画像形成装置6の第4搬送部103に送る。第4搬送部103は、シートを画像形成ステーション122に向けて搬送する。
図2に示すように、システム制御部100は、前述のレジストローラ33の再駆動から第2の時間t2が経過した後、画像形成ステーション122の露光走査ヘッド127が露光(書き込み)を開始する。感光体ドラム124は、シートに第2の画像を形成する。定着部134は低温動作モードで動作し、消色トナーの定着温度(消色定着温度)で画像をシートに定着させる。消色定着温度は、消色トナーが消色せずに定着する温度である。消色定着温度は、例えば80℃〜100℃である。
図1に示すように、第5搬送部104は、シートを排紙部20に送る。排紙部20を経たシートは、例えば後処理装置等に送られる。
【0037】
第2の画像形成装置6にはレジストローラはないが、仮に、第2の画像形成装置6に第2のレジストローラがあり、第2のレジストローラの動作に応じて画像形成ステーション122の動作が制御されるとする。その場合には、シートの先端部が第2のレジストローラで停止し、シートの後端部が第1の画像形成装置5の定着部34から外れず、定着部34によって過剰に加熱される可能性がある。シートの過剰な加熱は光沢ムラなどの原因となる。
【0038】
MFP10は、第2の画像形成装置6がレジストローラを備えていない。MFP10は、第1の画像形成装置5のレジストローラ33の動作に応じて、第2の画像形成装置6の画像形成ステーション122の動作を制御する。そのため、第2の画像形成装置6においてシートは停止せずに画像形成ステーション122に導入される。よって、シートが搬送方向に長い場合でも、前述のような定着部34によるシートの過剰な加熱の問題は生じにくい。MFP10は、定着部34と画像形成ステーション122の距離が短くても定着部34によるシートの加熱の問題は生じにくい。そのため、MFP10は、定着部34と画像形成ステーション122の距離が短い設計が可能である。よって、MFP10は、装置の小型化の点でも有利となる。また、MFP10は、第2の画像形成装置6にレジストローラがないため、第2の画像形成装置6の構造が簡略である。したがって、MFP10は、装置の小型化を図ることができる。
【0039】
(3)動作例3:第2の画像形成装置のみを用いた印刷
図1および
図3に示すように、システム制御部100は、動作開始信号を給紙部1に送る。
図1に示すように、給紙部1は、シートを第1搬送部3に送る。第1搬送部3は、このシートを転写部4に向けて搬送する。
図3に示すように、この際、レジストローラ33はシートを一旦停止させてもよい。レジストローラ33は、第2の画像形成装置6の画像形成ステーション122の準備が整った後、再駆動によりシートの搬送を再開する。
第1の画像形成装置5では画像形成がなされないため、定着部34は、通常動作モードより低い温度で動作させることができる。定着部34は、加熱を行わない非加熱モードで動作してもよいし、低温動作モードで動作してもよい。
【0040】
図1に示すように、システム制御部100は、定着部34を経たシートを、搬送路切替部7において第2搬送部8に向ける。第2搬送部8はシートを第2の画像形成装置6の第4搬送部103に送る。第4搬送部103は、シートを画像形成ステーション122に向けて搬送する。
図3に示すように、システム制御部100は、前述のレジストローラ33の再駆動から所定の時間(第3の時間t3)が経過した後、画像形成ステーション122の露光走査ヘッド127が露光(書き込み)を開始する。感光体ドラム124は、シートに第2の画像を形成する。定着部134は低温動作モードで動作し、消色定着温度(例えば80℃〜100℃)で画像をシートに定着させる。
第5搬送部104は、シートを排紙部20に送る。排紙部20を経たシートは、例えば後処理装置等に送られる。
【0041】
動作例3においても、動作例2と同様に、MFP10は、第1の画像形成装置5のレジストローラ33の動作に応じて、第2の画像形成装置6の画像形成ステーション122の動作を制御する。そのため、前述のような定着部34によるシートの過剰な加熱の問題は生じにくい。よって、装置の小型化の点で有利となる。
【0042】
(4)動作例4:第1の画像形成装置を用いた画像消去、および第2の画像形成装置を用いた印刷
図1および
図4に示すように、システム制御部100は、動作開始信号を給紙部1に送る。
図1に示すように、給紙部1は、シートを第1搬送部3に送る。給紙部1から搬送されるシートは、消色トナーによって画像が形成されている。第1搬送部3は、このシートを転写部4に向けて搬送する。
図4に示すように、この際、レジストローラ33がシートを一旦停止させてもよい。レジストローラ33は、定着部34の準備が整った後、再駆動によりシートの搬送を再開する。定着部34は消色動作モードにおいて、消色温度(140℃以上(例えば140℃〜160℃))でシートを加熱する。これによって、シートに形成された消色トナーの画像は消える。
【0043】
図1に示すように、システム制御部100は、定着部34を経たシートを、搬送路切替部7において第2搬送部8に向ける。第2搬送部8はシートを第2の画像形成装置6の第4搬送部103に送る。第4搬送部103は、シートを画像形成ステーション122に向けて搬送する。
図4に示すように、システム制御部100は、前述のレジストローラ33の再駆動から所定の時間(第4の時間t4)が経過した後、画像形成ステーション122の露光走査ヘッド127が露光(書き込み)を開始する。感光体ドラム124は、シートに第2の画像を形成する。定着部134は低温動作モードで動作し、消色定着温度(例えば80℃〜100℃)で画像をシートに定着させる。
第5搬送部104は、シートを排紙部20に送る。排紙部20を経たシートは、例えば後処理装置等に送られる。
【0044】
MFP10では、第1の画像形成装置5および第2の画像形成装置6で用いる動作モードに応じて、第1の画像形成装置5の定着部34における加熱温度を複数段階に制御できる。そのため、例えば、動作例1,2,4では定着部34を通常動作モードまたは消色動作モードで稼働できる。動作例3では定着部34を低温動作モードまたは非加熱モードで稼働できる。よって、複数の形態における特殊トナー(消色トナー)印刷、および通常トナー印刷が可能となる。
【0045】
第1の画像形成装置5は、給紙部1、画像形成ステーション22Y,22M,22C,22K、後処理装置などが、汎用の画像形成装置と同様の構成であるため、既存の画像形成装置を大幅な設計変更を行わずに利用できる。MFP10は、第1の画像形成装置5に第2の画像形成装置6を付加した簡略な構成である。そのため、MFP10は、例えば特殊トナー用の画像形成ステーションと4色の画像形成ステーションとを1つの装置に組み込んだ画像形成装置に比べて、小さな設計変更により低コストで作製できる。よって、MFP10は、低価格で提供できる。MFP10は低価格であるため、特殊トナーの使用頻度がそれほど高くないユーザでも利用しやすい。MFP10は、前述のように簡略な構成であるため、小型化が可能である。
【0046】
図5は、第2実施形態の画像形成システム210(以下、MFP210という)の構成図である。
図6は、MFP210において、読み取り部211および画像形成ステーション122の位置関係を説明する図である。以下、第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0047】
図5および
図6に示すように、MFP210は、読み取り部211と、受取部212とを備えること以外は、
図1に示すMFP10と同様の構成である。
読み取り部211は、定着部34と画像形成ステーション122との間(詳しくは、第4搬送部103)に設けられる。読み取り部211は、例えばスキャナーセンサである。読み取り部211は、第4搬送部103に搬送されたシートに関する情報を読み取り、読み取った情報に応じた信号を受取部212に送る。読み取り部211が受取部212に送った情報はメモリ101に記憶される。
感光体ドラム124は、矢印N方向に回転することによりトナー像をシートに転写する。
【0048】
図6に示すように、読み取り部211から、感光体ドラム124の転写位置127bまでのシート搬送方向の距離はRTである。感光体ドラム124の露光位置127aから転写位置127bまでの、感光体ドラム124の回転方向の距離(感光体ドラム124の周面上の距離)はETである。距離RTは距離ETより長い。仮に、距離RTが距離ET以下であると、読み取り部211で得られた情報に基づいて露光タイミング等を変更しても、画像の修正(画像位置等の変更など)がシートの当該位置に追いつかない可能性がある。これに対し、距離RTが距離ETより長いと、読み取り部211で得られた情報に基づく画像の修正を、シートに転写される画像に確実に反映させることができる。
【0049】
受取部212は、読み取り部211から送られた情報を受け取る。受取部212は、メモリ101から、第1の画像形成装置5で形成された画像の元となった画像情報(基準画像情報)を受け取る。
システム制御部100は、読み取り部211から受取部212に送られた情報(以下、読み取り情報という)と、基準画像情報とを比較する。例えば、読み取り情報は、第2搬送部8に搬送されたシートの有無、または、そのシートの第1の画像に関する情報である。例えば、基準画像情報は、上述のY、M、C、Kおよび消色の5色の画像の情報である。
【0050】
システム制御部100は、制御部200を介して、前記比較の結果に基づいて、画像形成ステーション122の動作を制御する。例えば、画像形成ステーション122における露光開始のタイミングの選択などにより、シートの位置に合わせてトナー像の位置を調整する。これにより、シートにおける第2の画像の位置を適正化できる。システム制御部100は、制御部200を介して、シートの大きさ等に合わせてトナー像の大きさ等を調整する(例えば、縮小または拡大させる)こともできる。これにより、吸湿、定着部34における加熱などの要因によりシートが収縮または伸長した場合でも、適正な大きさの第2の画像を形成できる。
【0051】
このように、MFP210では、読み取り情報と基準画像情報との比較に基づいて、画像形成ステーション122の動作を制御することによって、シートにおける大きさ、位置等が適正な第2の画像を形成できる。特に、動作例2のように、第1の画像と第2の画像とをシートに重ねて形成する場合には、第1の画像と第2の画像との整合が重要である。MFP210では、第2の画像の形成位置、大きさ等の精度を高めることができるため、第1の画像と第2の画像との整合性が優れた複合画像を形成できる。
【0052】
第2の画像形成装置の設置位置は、第1の画像形成装置の胴内排紙部に限らず、第1の画像形成装置に隣接して設置された後処理装置に組み込んだ位置でもよい。第2の画像形成装置は、第1の画像形成装置に対して着脱可能であってもよい。第1の画像形成装置および第2の画像形成装置で使用する着色剤は、電子写真方式で用いられるトナーに限らず、インクジェット方式の画像形成に用いられるインク(例えば消色インク)であってもよい。第1の画像形成装置および第2の画像形成装置は、感光体ドラムからシートにトナー像を直接転写してもよい。
【0053】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、第1の画像形成装置および第2の画像形成装置で用いる動作モードに応じて、第1の画像形成装置の定着部における加熱温度を制御できる。そのため、複数の形態における特殊な着色剤による印刷、および通常の着色剤による印刷が可能となる。
実施形態の画像形成システムは、第1の画像形成装置の一部に、汎用の画像形成装置と同様の構成を用いることができるため、既存の画像形成装置を大幅な設計変更を行わずに利用できる。実施形態の画像形成システムは、第1の画像形成装置に第2の画像形成装置を付加した簡略な構成であるため、小さな設計変更により低コストで作製できる。よって、実施形態の画像形成システムは、低価格で提供できる。そのため、特殊な着色剤の使用頻度がそれほど高くないユーザでも利用しやすい。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。